JP6354330B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、制御装置に関し、より特定的には、複数の電源電圧を使用する制御装置における電源電圧の異常検出に関する。
複数の電源電圧を使用する装置における電源電圧監視装置が、特開平4−276564号公報(特許文献1)および特開2002−82139号公報(特許文献2)に記載されている。
特許文献1には、複数の電源電圧のうちの1つの電源電圧を用いて、他の電源電圧の異常を監視するための監視回路の構成が記載されている。特に、特許文献1では、当該1つの1つの電源電圧の分圧比が異なる分圧電圧を2個のコンパレータにそれぞれ入力することで、他の電源電圧の異常を検出する構成が開示されている。
特許文献2には、2個のコンパレータに対して同一の負電圧を異なる極性の入力端子に入力する回路構成が開示されている。
特開平4−276564号公報 特開2002−82139号公報
複数の電源電圧を使用する制御装置において、特に、負荷を制御するためのマイクロコンピュータの電源電圧が変動すると、負荷制御に影響が生じる虞があるため、当該電源電圧の変動を検知することが重要である。たとえば、マイクロコンピュータに当該電源電圧の分圧電圧を入力し、そのA/D変換値(デジタル値)に従って、電圧変動を監視する構成が考えられる。
しかしながら、マイクロコンピュータでのA/D変換では、当該電源電圧に従う基準電圧と、分圧電圧との比較に基づくデジタル値が得られる。したがって、電源電圧が変動しても、基準電圧と分圧電圧との比は変わらないため、当該電源電圧の変動を検知できない可能性が高い。
また、特許文献1,2では、電源電圧を監視するために複数個のコンパレータを新たに配置する必要があるが、監視のための回路構成はできるだけ簡易化して、追加される回路素子数を抑制することが好ましい。
この発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、複数の電源電圧を使用する制御装置において、マイクロコンピュータの電源電圧の変動を簡易な構成で確実に検知することである。
この発明に従う制御装置は、負荷を制御するためのマイクロコンピュータを含む制御装置であって、第1の電源電圧を供給するための第1の電源配線と、第1の電源配線の第1の電源電圧を降圧して第2の電源電圧を生成する電圧調整回路と、電圧調整回路によって生成された第2の電源電圧を、マイクロコンピュータを含む回路素子へ供給するための第2の電源配線と、異常検知部とを備える。異常検知部は、第1の電源電圧に応じて変化する第1の電圧と、第2の電源電圧に応じて変化する第2の電圧との比較に基づいて、第2の電源電圧の異常を検知する。
上記制御装置によれば、複数の電源電圧を用いる制御装置において、マイクロコンピュータの動作電源である第2の電源電圧(VCC)と、第2の電源電圧の変動時にも安定している第1の電源電圧(VDD)との比較によって、第2の電源電圧の変動を検知することができる。これにより、マイクロコンピュータの電源電圧の変動を簡易な構成で確実に検知することができる。
好ましくは、異常検知部は、第1の電源電圧を分圧するための分圧回路と、アナログデジタル変換器と、判定部とを含む。アナログデジタル変換器は、第2の電源電圧に従う基準電圧に従って、分圧回路からの分圧電圧をデジタル変換する。判定部は、アナログデジタル変換器から出力されたデジタル値に基づいて、第2の電源電圧が所定範囲内であるか否かを判定する。
このようにすると、第2の電源電圧(VCC)の変動時にも安定している第1の電源電圧(VDD)の分圧電圧を、第2の電源電圧に従う基準電圧VrefによってA/D変換したデジタル値に基づいて、マイクロコンピュータの電源電圧の変動を検知することができる。
さらに好ましくは、分圧回路は、第1の電源配線と接地配線との間に、所定条件の成立時に制御装置の指令によらず開放される安全スイッチと直列に接続される。
このようにすると、安全スイッチの作動(開放)検知のために必要となる分圧回路を共用して、異常検知部の分圧回路を構成することできるので、部品点数を削減することができる。
あるいは好ましくは、電圧調整回路は、入力ノードと、第2の電源電圧を出力する出力ノードとを有する。入力ノードは、第1の電源配線と第1の抵抗素子を経由して電気的に接続される。出力ノードは、第2の電源配線と接続される。分圧回路は、第1の抵抗素子および入力ノードの間のノードと、接地配線との間に接続される。
このようにすると、電圧調整回路の入力ノードおよび出力ノード間での短絡によって第2の電源電圧が変動したときの、アナログデジタル変換器から出力されるデジタル値が、分圧回路の分圧比に従った値に固定される。したがって、電圧調整回路の入力ノードおよび出力ノード間での短絡を検出するための判定が容易になる。
さらに好ましくは、異常検知部は、回路素子の動作状態に応じて、電圧調整回路からの出力電流の増加時には異常検知部による判定を禁止する。
このようにすると、電圧調整回路の電流増加によって、入出力ノード間の電圧差が縮小したときに、電圧調整回路の入力ノードおよび出力ノード間での短絡が誤検出されるのを防止することができる。
また好ましくは、異常検知部は、第1および第2の検出回路と、アナログデジタル変換器と、判定部とを含む。第1の検出回路は、マイクロコンピュータからの第1の信号に応じて、検出対象となる物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出センサと第1の抵抗素子とを、第2の電源配線および接地配線の間に電気的に接続するように構成される。第2の検出回路は、マイクロコンピュータからの第2の信号に応じて、検出センサと第2の抵抗素子とを第1の電源配線および接地配線の間に電気的に接続するように構成される。アナログデジタル変換器は、第1または第2の信号の発生時に、検出センサでの電圧降下に応じた直流電圧を受けて、当該直流電圧をデジタル変換する。判定部は、アナログデジタル変換器から出力されたデジタル値に基づいて、第2の電源電圧が所定範囲内であるか否かを判定する。なお、アナログデジタル変換器および判定部は、マイクロコンピュータに内蔵される。
このようにすると、マイクロコンピュータによるセンサ出力の検出回路を、第1および第2の電源電圧の各々に対して配置する簡易な構成によって、マイクロコンピュータの動作電源である第2の電源電圧(VCC)と、第2の電源電圧の変動時にも安定している第1の電源電圧(VDD)とを間接的に比較することができる。これにより、マイクロコンピュータの電源電圧の変動を簡易な構成で確実に検知することができる。
また好ましくは、異常検知部は、第1および第2の分圧回路と、電圧比較回路と、マイクロコンピュータに内蔵された検知部とを含む。第1の分圧回路は、第1の電源電圧を分圧する。電圧比較回路は、第1の分圧回路からの分圧電圧と、第2の電源電圧との比較結果を出力する。第2の分圧回路は、電圧比較回路の出力電圧を分圧する。検知部は、第2の分圧回路の出力電圧に基づいて第2の電源電圧が所定電圧よりも上昇していることを検知する。電圧比較回路は、接地電圧を供給する接地配線および第1の電源電圧と接続されて、比較結果に応じて、第1の電源電圧または接地電圧を出力するように構成される。
このようにすると、マイクロコンピュータの外部に配置された単一の電圧比較器によって、第2の電源電圧の変動時にも安定している第1の電源電圧(VDD)とを比較することができる。これにより、マイクロコンピュータの動作電源である第2の電源電圧(VCC)の上昇または低下のいずれかを、回路素子を大幅に増加させることなく検知することができる。
好ましくは、マイクロコンピュータは、異常検知部によって第2の電源電圧の異常が検知された場合には、負荷の制御を停止する。
このようにすると、マイクロコンピュータの電源電圧が変動しているときには、マイクロコンピュータによる負荷の制御を停止させることによって、負荷の動作に影響を与えることを回避できる。
また好ましくは、制御装置は、第1の電源配線および電圧調整回路の間に介挿接続されたヒューズ素子と、通電回路とをさらに備える。通電回路は、マイクロコンピュータからの溶断指令に応じて、ヒューズ素子を溶断するための電流を発生させるように構成される。マイクロコンピュータは、異常検知部によって第2の電源電圧の異常が検知された場合には、溶断指令を発生する。
このようにすると、マイクロコンピュータの電源電圧の変動を検知したときには、ヒューズ素子の溶断によって、当該電源電圧の供給を停止することができる。これにより、安全面を最優先して、マイクロコンピュータによって制御される負荷や、マイクロコンピュータと共通の電源電圧によって動作する回路素子群が意図しない動作を行うことを確実に防止することができる。
この発明によれば、複数の電源電圧を使用する制御装置において、マイクロコンピュータの電源電圧の変動を簡易な構成で確実に検知することができる。
本実施の形態に係る制御装置の概略構成を説明するためのブロック図である。 実施の形態1に従うVCC監視のための構成を説明するための概略的な回路図である。 図2に示されたA/D変換回路の動作に対する電源電圧変動の影響を説明するための概念図である。 実施の形態1において省電力モード検知用の分圧回路をVCC監視構成で利用した場合の判定手法を説明するための概念図である。 図2に示された分圧回路の他の配置例を説明する回路図である。 安全スイッチの作動検知用の分圧回路をVCC監視構成で利用した場合の判定手法を説明するための概念図である。 電源電圧の異常検知時に当該電源電圧の供給を停止するための回路構成例を示す図である。 実施の形態1の変形例に従うVCC監視のための構成を説明するための概略的な回路図である。 実施の形態1の変形例に従うVCC監視における短絡検出のための判定を説明するための概念図である。 実施の形態1の変形例に従うVCC監視構成における短絡検出を制限するための制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態2に従うVCC監視のための構成を説明するための概略的な回路図である。 実施の形態2に従うVCC監視構成における判定手法を説明するための概念図である。 実施の形態2に従うVCC監視構成における制御処理を説明するフローチャートである。 実施の形態3に従うVCC監視のための構成を説明するための概略的な回路図である。 実施の形態3に従うVCC監視構成における制御処理を説明するフローチャートである。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお以下では、図中のまたは相当部分には同一符号を付し、その説明は原則的に繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態に係る制御装置の概略構成を説明するためのブロック図である。
図1を参照して、制御装置5は、トランス20と、AC/DC変換回路30と、電圧レギュレータ40,50と、マイクロコンピュータ300とを有する。制御装置5は、負荷500を制御する。
トランス20の一次側巻線は、図示しないコンセント等を経由して外部電源10と電気的に接続される。外部電源10は、代表的には100VACないし200VACの商用系統電源である。トランス20は、一次側巻線および二次側巻線の比に従って、外部電源10からの交流電圧を変換して、二次側巻線に出力する。
AC/DC変換回路30は、トランス20の二次側巻線に出力された交流電圧を、直流電圧に変換して電圧レギュレータ40へ入力する。電圧レギュレータ40は、AC/DC変換回路30からの直流電圧を、電源電圧VDDへDC/DC変換する。電源電圧VDDは、電源配線100へ出力される。電源電圧VDDは、たとえば15Vに制御される。電源配線100は、各回路に電源電圧VDDを供給する役割を果たす。電源配線100および接地配線120の間には、平滑コンデンサC0が接続される。
電源配線100は、抵抗R0を経由して、配線110と接続される。配線110と接地配線120との間には、平滑コンデンサC1が接続される。電圧レギュレータ50は、配線110を経由して供給された電源電圧VDDを降圧して、電源電圧VCCに変換する。すなわち、配線110は、電圧レギュレータ50の入力ノードと電気的に接続される。電源電圧VCCは、たとえば5Vに制御される。電源電圧VCCは、電源配線200へ出力される。電源配線200は、電圧レギュレータ50から出力された電源電圧VCCを各回路へ供給する。すなわち、電源配線200は、電圧レギュレータ50の出力ノードと電気的に接続される。平滑コンデンサC2は、電源配線200および接地配線120の間に接続されて、電源電圧VCCを平滑化する。配線110および電源配線200の間には、ダイオードD1が接続される。ダイオードD1は、電源配線110から電源配線200への直接の電流経路を遮断するために配置される。電源電圧VDDは「第1の電源電圧」に対応し、電源電圧VCCは「第2の電源電圧」に対応し、電圧レギュレータ50は「電圧調整回路」に対応する。
マイクロコンピュータ300は、電源配線200から電源電圧VCCの供給を受けて動作する。マイクロコンピュータ300は、制御装置5によって動作を制御される負荷500に対して制御指令を生成する。
電源配線200には、マイクロコンピュータ300の他にも、他の回路素子群450が接続される。マイクロコンピュータ300および回路素子群450での消費電力が大きくなると、電圧レギュレータ50からの出力電流Ioutが増大する。出力電流Ioutの増大に従って、電源配線100から電圧レギュレータ50に入力される入力電流Iinも増大する。
ここで、電源電圧VCCが変動した場合における負荷500の制御について考える。たとえば、図1の構成において、電圧レギュレータ50の入出力間が短絡すると、マイクロコンピュータ300の電源である電源電圧VCCが上昇してしまう。
一般的に、マイクロコンピュータ300に対しては、電源電圧の動作保障電圧範囲が、スペック値として予め設定されている。したがって、電源電圧VCCが動作保障電圧範囲を外れたときには、マイクロコンピュータ300が動作を停止することによって負荷500の動作も停止される。
しかしながら、電源電圧VCCの変動が動作保障電圧範囲外となっても、マイクロコンピュータ300が必ず動作を停止するとは限らない。このような場合には、電源電圧VCCの変動により,マイクロコンピュータ300による負荷500の制御に影響を与える虞がある。
したがって、マイクロコンピュータ300は、電源電圧VCCの変動の発生を検知するための監視機能を有する必要がある。この際に、装置の大型化および高コスト化をさけるためには、監視機能を実現するために追加される回路素子数を抑制することが好ましい。
以下、本実施の形態に係る制御装置における、マイクロコンピュータ300による電源電圧(VCC)を監視するための構成(以下、VCC監視構成とも称する)について順次説明する。
図2は、実施の形態1に従うVCC監視構成を説明するための概略的な回路図である。
図2を参照して、分圧回路400は、電源配線100および接地配線120の間に接続されて、電源電圧VDDを分圧した分圧電圧VchをノードN0に出力する。分圧回路400は、直列接続された抵抗R1およびR2を有する。なお、以下では、各抵抗の参照符号を、電気抵抗値としても用いることとする。したがって、分圧回路400における分圧比Dkは、Dk=R1/(R1+R2)で示される。
分圧回路400の出力ノードN0は、抵抗R3を経由して、マイクロコンピュータ300の入力端子310と電気的に接続される。なお、入力端子310および電源配線200との間には、電源電圧VCCを超える電圧から入力端子310を保護するためのダイオードD2が接続されている。
マイクロコンピュータ300は、A/D変換器320を有する。A/D変換器320は、入力端子310への入力電圧(分圧電圧Vch)をデジタル値Dvに変換する。デジタル値Dvは、nビット信号(n:複数)を用いて、2のn乗個の段階に分圧電圧Vchを量子化することによって得られる。
A/D変換器320は、電源電圧VCCに従う基準電圧Vrefを受ける。基準電圧Vrefは、マイクロコンピュータ300の内部において、電源電圧VCCから生成される。このため、電源電圧VCCが上昇ないし低下すると、これに応じて、基準電圧Vrefも上昇ないし低下する。
CPU(Central Processing Unit)330は、A/D(アナログ/デジタル)変換器320からのデジタル値Dvに基づいて、電源電圧VCCの変動を検知する制御処理を有する。なお、CPU330は、図1に示した負荷500の動作を制御するための処理も実行する機能を有する。CPU330は、出力端子315から、負荷500の動作を制御するための信号を出力する。制御信号は、たとえば、電源電圧VCCに従った振幅を有するパルス信号である。この場合には、パルス信号のデューティ比に応じて、負荷500の制御量(たとえば、供給電流)を制御することができる。
図3は、A/D変換器320の動作に対するVCC変動の影響を説明するための概念図である。以下では、A/D変換器320が8ビット信号(n=8)を用いてデジタル値Dvを生成する例を説明する(n=8)。
図3を参照して、A/D変換器320は、接地電圧GNDから基準電圧Vrefまでの電圧範囲を256段階に分解することによって、入力された分圧電圧Vchを量子化する。したがって、デジタル値Dvの最小値Dmin=0であり、最大値Dmax=255である。
図3の右側には、電源電圧VCCが正常である場合のA/D変換動作が示される。電源電圧VCCが正常であるとき、分圧電圧Vch(Vch=VDD×Dk)に従って、Dv=Dv1に変換されるものとする。
一方で、図3の左側には、電圧レギュレータ50での入出力間短絡の発生によって電源電圧VCCが上昇したとき(以下、「VCC上昇時」とも称する)のA/D変換動作が示される。電源電圧VCCが上昇すると、これに伴ってA/D変換の基準電圧Vrefも上昇する。この結果、Dmin〜Dmaxに対応する電圧範囲が拡大される。これにより、Dv=Dv1に対応する入力電圧が上昇する。具体的には、電源電圧VCCの上昇比率に応じて、デジタル値Dvに対応する入力電圧(アナログ電圧)が高くなることが理解される。
一方で、電圧レギュレータ50で入出力間短絡が発生しても、電源電圧VDDは変化しない。このため、VCC上昇時にも、分圧回路400の分圧電圧Vchは、VCCの正常値から変化しない。一方で、基準電圧Vrefが上昇しているため、分圧電圧VchをA/D変換したデジタル値Dvは、Dv=Dv2に低下する。
したがって、デジタル値Dvが、Dv1から判定値Dthを超えて低下することに応じて、電源電圧VDDの上昇を検知することが可能である。
図示は省略するが、電源電圧VCCが低下したときには、反対に、分圧電圧VchをA/D変換したデジタル値Dvは、VCC正常時のDv1から上昇する。したがって、デジタル値Dvの上昇に応じて、電源電圧VDDの低下を検知することも可能である。
ここで、A/D変換器320に、電源配線200の電源電圧VCCを入力して、電源電圧VCCを直接監視したときの動作を考える。この場合には、電源電圧VCCの上昇に応じて、A/D変換器320への入力電圧が上昇するとともに、A/D変換の基準電圧Vrefも上昇する。この結果、基準電圧Vrefに対する入力電圧(VCC)の比は変わらないので、A/D変換器320が出力するデジタル値Dvはほぼ変化しない。したがって、デジタル値Dvに基づいて、電源電圧VCCの変動を検知することが困難である。
これに対して、実施の形態1によるVCC監視構成によれば、A/D変換器320によって、電源電圧VCCの変動時にも安定する電源電圧VDDの分圧電圧Vchと、電源電圧VCCに応じて変化する基準電圧Vrefとの比較結果を得ることができる。すなわち、A/D変換を通じて電源電圧VDDおよびVCCを比較することによって、電源電圧VDDが安定している下での電源電圧VCCの変動を検知することができる。
次に、VCC監視に必要となる分圧回路400の配置例について説明する。
制御装置5では、スタンバイ時の消費電力を削減するために、省電力モードを適用することが一般的である。省電力モードでは、電圧レギュレータ40によって電源電圧VDDが低下される。たとえば、電源電圧VDDは、省電力モードでは、15Vから9Vに低下される。このため、マイクロコンピュータ300は、省電力モードが適用されているか否かを確認するために、電源電圧VDDを監視することが必要である。したがって、実施の形態1のVCC監視構成のための分圧回路400(図2)は、省電力モード検知用との兼用で配置することが可能である。
図4には、実施の形態1において省電力モード検知用の分圧回路をVCC監視構成で利用した場合の判定手法を説明するための概念図が示される。
図4を参照して、省電力モードでは、電源電圧VDDの低下に応じて、A/D変換器320のデジタル値Dvが低下する。したがって、省電力モードでの電源電圧VDDにおける分圧電圧Vchと対応させて、省電力モードを検知するための判定値Dt1を設定することができる。そして、分圧電圧VchをA/D変換したデジタル値Dvが判定値Dt1よりも小さいときに、マイクロコンピュータ300は、省電力モードの適用により電源電圧VDDの低下を検知することができる。
これに対して、通常時(省電力モードの非適用時)には、電源電圧VDDが15Vに制御されるため、デジタル値Dvは判定値Dt1も高い範囲の値となる。さらに、電源電圧VCCの正常値(規格値)に対応する基準電圧Vrefを用いて、電源電圧VDD(15V)がA/D変換されたときのデジタル値(図3におけるDv1)を含む、Dt2≦Dv≦Dt3の範囲を、VCC正常範囲とすることができる。
逆に言えば、上記Dt2およびDt3を判定値として、Dt1<Dv<Dt2のときに、電源電圧VCCの上昇を検知する一方で、DV>Dt3のときに電源電圧VCCの上昇を検知することができる。判定値Dt1〜Dt3は、分圧回路400による分圧比Dkによって調整することができる。
図5は、分圧回路400の他の配置例を示す回路図である。
図5を参照して、分圧回路400は、電源配線100および接地配線120の間に、安全スイッチ600と直列に電気的に接続される。安全スイッチ600は、制御装置5の端子6および7の間に接続されている。安全スイッチ600は、通常は閉成されている。安全スイッチ600は、制御装置5からの指令ではなく、負荷500での物理量の変化やユーザの操作に基づいて開放される。
たとえば、過電流や過高温の発生時に、安全スイッチ600は、制御装置5の指令によらず開放される。すなわち、安全スイッチ600は、ブレーカやバイメタルスイッチによって構成することができる。
分圧回路400が出力する分圧電圧Vchは、安全スイッチ600の作動時(開放時)には、接地電圧GNDとなる。このとき、分圧電圧VchをA/D変換したデジタル値Dvは、最小値Dminとなる。したがって、CPU330は、A/D変換器320からのデジタル値Dvに基づいて、安全スイッチ600が開放されたことを検知できる。一方で、安全スイッチ600の非動作時(閉成時)には、分圧回路400による分圧電圧Vchは、図2に示したVCC監視構成と同様に、電源電圧VDDおよび分圧比Dkに従う。
図6は、図5の配置例によって安全スイッチの作動検知用の分圧回路をVCC監視構成で利用した場合の判定手法を説明するための概念図である。
図6を参照して、安全スイッチ600の作動時には、分圧電圧Vchが接地電圧GNDまで低下するので、Vch=GNDのときのデジタル値Dv(Dv≒Dmin)を峻別できるように判定値Dt1を設定することができる。そして、Dv<Dt1のときには、分圧回路400の出力に基づいて、安全スイッチ600の作動(開放)を検知することができる。
安全スイッチ600の非作動時(閉成時)には、図4と同様に、判定値Dt2,Dt3を設定することにより、Dt2≦Dv≦Dt3のときに、電源電圧VCCが正常であると判定することができる。同様に、Dt1<Dv<Dt2のときに、電源電圧VCCの上昇を検知する一方で、DV>Dt3のときに電源電圧VCCの上昇を検知することができる。図6においても、判定値Dt1〜Dt3は、分圧回路400による分圧比Dkによって調整することができる。
なお、図4および図6において、VCC変動検知の信頼性を向上するためには、各判定の範囲が狭いことは好ましくない。したがって、電源電圧VCCの上昇のみを監視するように、分圧回路400による分圧比Dkを調整することも可能である。
(VCC変動検知時の処理)
電源電圧VCCの変動時には、負荷500の制御動作への影響を与える虞がある。たとえば、マイクロコンピュータ300が、電源電圧VCCに従った振幅とするパルス信号のデューティ比によって負荷500の動作を制御する場合には、電源電圧VCCの変動に応じてパルス信号の積分電圧が変化することによって、デューティ比に対する負荷500の制御が変化する虞がある。
したがって、マイクロコンピュータ300は、電源電圧VCCの変動が検知されたときには、負荷500の制御動作を停止させる。これにより、負荷500の動作への影響を与えることを回避できる。
なお、図1に示したように、電源配線200からは、マイクロコンピュータ300以外の回路素子群450に対しても、電源配線200から電源電圧VCCが供給されている。したがって、電源電圧VCCの変動によって、回路素子群450についても動作への影響を与える虞がある。
したがって、安全面を最優先すれば、マイクロコンピュータ300は、電源電圧VCCの変動が検知されたときには、制御装置5内での電源電圧VCCの供給を停止することが好ましい。
図7は、電源電圧VCCの異常検知時に電源電圧VCCの供給停止するための回路構成例を示す図である。
図7を参照して、電源配線100および配線110の間には、ヒューズ素子FSが介挿接続される。さらに、ヒューズ素子FSおよび接地配線120の間に、ヒューズ素子FSを溶断するための通電回路350が設けられる。
通電回路350は、ヒューズ素子FSおよび接地配線120の間に直列に接続された抵抗素子RfおよびトランジスタQfを有する。マイクロコンピュータ300は、電源電圧VCCの生成を停止する必要があるようなVCC変動を検知したときに、制御信号Sfsを発生する。
マイクロコンピュータ300からの制御信号Sfsは、トランジスタQfの制御電極(ベース)に入力される。したがって、制御信号Sfsが発生されると、トランジスタQfがオンすることにより、電源配線100からヒューズ素子FSを経由して接地配線120に至る通電経路が形成される。抵抗素子Rfの電気抵抗は、当該通電回路の電流量がヒューズ素子FSを溶断するのに十分なレベルとなるように設計される。
ヒューズ素子FSが溶断されると、電源配線100から電圧レギュレータ50への電源電圧VDDの供給が遮断される。この結果、電圧レギュレータ50による電源配線200に対する電源電圧VCCの出力についても停止される。
これにより、マイクロコンピュータ300が電源電圧VCCの変動を検知したときには、ヒューズ素子FSを溶断することによって、電源電圧VCCの供給を停止することができる。
以上説明したように、実施の形態1に従うVCC監視構成によれば、複数の電源電圧VDDおよびVCCを用いる制御装置5において、電源電圧VCCの変動時にも安定している電源電圧VDDの分圧電圧を、電源電圧VCCに応じて変化する基準電圧Vrefによって動作するA/D変換器320によってA/D変換したデジタル値Dvに基づいて、電源電圧VCCの変動を検知することができる。
また、電源電圧VDDを分圧する分圧回路400については、VCC監視構成のために専用に設けることなく、省電力モード検知用あるいは安全スイッチの作動検知用に設けられる分圧回路を共用することも可能である。これにより、回路素子数の削減が可能となる。
さらに、マイクロコンピュータ300が電源電圧VCCの変動を検知したときには、負荷500の制御動作の停止、あるいは、制御装置5内での電源電圧VCCの供給を停止することにより、安全面を最優先して、負荷500や回路素子群450が意図しない動作を行うことを確実に防止することができる。
実施の形態1に従う構成においては、分圧回路400、A/D変換器320およびCPU330によって、「異常検知部」が構成される。すなわち、CPU330は「判定部」に対応する。
[実施の形態1の変形例]
図8は、図1に示した制御装置における実施の形態1の変形例に従うVCC監視のための構成を説明する回路図である。
図8を図2と比較して、実施の形態1の変形例では、分圧回路400は、電源配線100ではなく、配線110と接地配線120との間に接続される。すなわち、分圧回路400は、電圧レギュレータ50の入力電圧を分圧する。
分圧回路400の出力ノードN0は、図2の構成と同様に、抵抗素子R3を経由して、マイクロコンピュータ300の入力端子310と接続される。その他の部分の構成は、図示を省略したダイオードD2の配置およびマイクロコンピュータ300内の構成を含めて、図2と同様である。
図8の回路構成によれば、電圧レギュレータ50の入出力間が短絡されると、電源電圧VCCが、配線110の電圧と同等レベルまで上昇する。一方で、A/D変換器320の基準電圧Vrefも配線110の電圧に従って上昇する。このため、A/D変換器320から出力されるデジタル値Dvは、分圧回路400での分圧比Dkに従った値となる。
図9は、実施の形態1の変形例に従うVCC監視構成における短絡検出のための判定を説明するための概念図である。
図9を参照して、電圧レギュレータ50の入出力間が短絡された場合には、A/D変換器320からのデジタル値Dvは、分圧比Dkによって定まる、一定値D*に近づく。たとえば、Vref=VCCである場合には、D*=Dmax×Dkである。
これに対して、電圧レギュレータ50の入出力間での短絡が発生していない場合には、電源電圧VDDと基準電圧Vrefとは大きく異なるので(VDD>Vref)、デジタル値Dvは、短絡発生時のD*よりも上昇することが理解される。
したがって、実施の形態1の変形例では、デジタル値Dvが、判定値Dta〜Dtbの範囲内となったときに、電圧レギュレータ50の入出力間の短絡が発生したことによるVCC上昇を検知することができる。判定値Dta,Dtbは、分圧比Dkに従う一定電圧D*を含む電圧範囲に対応させて予め定められる。
このように実施の形態1の変形例によるVCC監視構成では、電源電圧VDDの分圧電圧を、電源電圧VCCに従う基準電圧VrefによってA/D変換する構成において、電圧レギュレータ50の入出力間の短絡の検知のための判定値の設定が容易になるメリットがある。
なお、実施の形態1の変形例では、分圧回路400に入力される配線110の電圧(電圧レギュレータ50の入力電圧)および電源電圧VCCが近付いたことに応じて、短絡を検出している。
したがって、電圧レギュレータ50からの出力電流Ioutの増加に応じて、電圧レギュレータ50の入力電流Iinが上昇すると、抵抗素子R0での電圧降下によって、短絡が発生していなくても電源電圧VCCと、配線110の電圧(分圧回路400の入力電圧)とが近づくことがある。これにより、電圧レギュレータ50の入出力間短絡が誤検出されることが懸念される。したがって、実施の形態1の変形例では、このような誤検出を防止することが好ましい。
図10は、実施の形態1の変形例に従うVCC監視構成における短絡検出を制限するための制御処理を示すフローチャートである。
図10を参照して、マイクロコンピュータ300は、ステップS100により、入力電流Iinの増加に対応した所定条件(Iin増加条件)が成立しているか否かを判定する。ステップS100による判定は、電圧レギュレータ50の出力電流Ioutが増加するような、マイクロコンピュータ300または回路素子群450の動作に対応させて行なうことができる。代表的には、回路素子群450のうちの消費電流が大きい特定の回路素子の作動時(電流消費時)において、ステップS100をYES判定とすることができる。このようにすると、入力電流Iinを測定するための電流センサを配置することなく、ステップS100の判定を実行することができる。
マイクロコンピュータ300は、Iin増加条件の非成立時(S100のNO判定時)には、A/D変換器320のデジタル値Dvに基づいて図9に従った短絡検出を実行する。すなわち、デジタル値Dvが、一定値D*を含む所定範囲内であるときに、電圧レギュレータ50の入出力間短絡による電源電圧VCCの異常が検知される。
一方で、マイクロコンピュータ300は、Iin増加条件の成立時(S100のYES判定時)には、ステップS120により、図9に従った短絡検出を禁止する。したがって、A/D変換器320のデジタル値Dvが、一定値D*を含む所定範囲内となっても、電源電圧VCCの異常は検知されない。
これにより、実施の形態1の変形例に従うVCC監視構成において、入力電流Iinを測定するための電流センサを配置することなく、電圧レギュレータ50の入出力短絡の誤検出を防止することができる。実施の形態1の変形例に従う構成においても、分圧回路400、A/D変換器320およびCPU330によって、「異常検知部」が構成される。また、CPU330は「判定部」に対応する。
[実施の形態2]
実施の形態2では、可変抵抗素子で構成されるセンサの出力検出回路を用いて電源電圧VCCの変動を検出する構成を説明する。
図11は、実施の形態2に従うVCC監視のための構成を説明するための概略的な回路図である。
図11を参照して、センサ510は、検出対象となる物理量に応じて電気抵抗値が変化する可変抵抗素子を含んで構成される。たとえば、センサ510は、温度に応じて電気抵抗値が変化するサーミスタによって構成される。
検出回路520は、センサ510による検出量、すなわち、センサ510の電気抵抗値を読出すために配置される。検出回路520は、電源電圧VCCを供給する電源配線200と接地配線120との間に、ノードN1を経由して電気的に接続される。
検出回路520は、トランジスタQ1,Q2および抵抗R3を有する。検出回路520において、マイクロコンピュータ300の出力端子304から信号Scが出力されると、トランジスタQ2がオンする。トランジスタQ2のオンに応じて、トランジスタQ1の制御電極(ベース)が接地配線120と接続されるので、トランジスタQ1もオンする。これにより、センサ510は、電源配線200および接地配線120の間にノードN1を介して、抵抗R3と直列に電気的に接続される。したがって、ノードN1には、電源電圧VCCをセンサ510および抵抗R3によって分圧した分圧電圧Vdvが現れる。
一方で、マイクロコンピュータ300の出力端子304から信号Scが出力されていないときには、トランジスタQ2がオフするので、トランジスタQ1もオフに維持される。したがって、センサ510には電流が通過しない。
ローパスフィルタ515は、ノードN0の電圧の高周波成分を除去して、マイクロコンピュータ300の入力端子310へ出力する。したがって、A/D変換器320によって、分圧電圧VdvをA/D変換したデジタル値Dvを得ることができる。ここで、分圧電圧Vdvは、センサ510の現在の電気抵抗値をRsとすると、Vdv=VCC×(Rs/(R3+Rs))で示される。したがって、マイクロコンピュータ300は、分圧電圧Vdvを示すデジタル値Dvから、センサ510の電気抵抗値Rsを逆算することができる。
この結果、マイクロコンピュータ300は、信号Scの出力時に、センサ510の電気抵抗値を検出することにより、センサ510の検出対象となる物理量を求めることができる。
実施の形態2に従うVCC構成では、検出回路520に加えて、電源電圧VDDの供給を受ける検出回路530がさらに設けられる。
検出回路530は、トランジスタQ3,Q4および抵抗R4を有する。検出回路530において、マイクロコンピュータ300の出力端子302から信号Sdが出力されると、トランジスタQ4がオンするのに応じて、トランジスタQ3もオンする。これにより、センサ510は、電源配線100および接地配線120の間にノードN1を介して、抵抗R4と直列に電気的に接続される。
したがって、信号Sdの発生に応じた検出回路530の作動時においても、ノードN1には、電源電圧VDDをセンサ510および抵抗R4によって分圧した分圧電圧Vdvが現れる。Vdv=VDD(Rs/(R4+Rs))で示される。
このため、信号SdおよびScを順次出力することにより、センサ510および抵抗R3,R4による、電源電圧VCCの分圧電圧および電源電圧VDDの分圧電圧を得ることができる。
図12は、実施の形態2に従うVCC監視構成における判定手法を説明する概念図である。
図12を参照して、デジタル値Dv(1)は、電源電圧VCCの分圧電圧をA/D変換して得られるデジタル値Dvであり、デジタル値Dv(2)は、電源電圧VDDの分圧電圧をA/D変換して得られるデジタル値Dvである。
電源電圧VCCの正常時には、電源電圧VDDの分圧電圧Vdvは、電源電圧VCCCの分圧電圧Vdvよりも高くなるように、抵抗R3,R4が設計されているものとする。このため、デジタル値Dv(2)は、デジタル値Dv(1)よりも大きい。
電源電圧VCCが変動した場合には、基準電圧Vrefも変動することにより、電源電圧VCCの分圧電圧をA/D変換したデジタル値Dv(1)は、電源電圧VCCの正常時と同等である。一方で、電源電圧VDDは変化しないので、デジタル値Dv(2)は、基準電圧Vrefの変化に応じて変化する。図12には、電圧レギュレータ50の入出力間短絡によるVCC上昇が発生した場合の変化が例示される。このとき、電源電圧VDDの分圧電圧に対応するデジタル値Dv(2)は、電源電圧VCCの正常時よりも低下する。
このように、検出回路520,530によって得られるデジタル値Dv(1)およびDv(2)の関係が、電源電圧VCCの正常時と異常時とで異なることが理解される。したがって、デジタル値Dv(1)およびDv(2)の比ないし差に基づいて、電源電圧VCCの変動を検知することができる。
たとえば、マイクロコンピュータ300(CPU330)は、図13に示す制御処理に従って、電源電圧VCCの変動を検出することができる。図13では、実施の形態1,2と同様に、電圧レギュレータ50の入出力間短絡によるVCC上昇を検出するためのフローチャートの制御処理について説明する。
図13を参照して、CPU330は、ステップS200により、制御信号Scを出力する。すなわち、信号ScをHレベルに設定する一方で、信号SdをLレベルに設定する。これにより、検出回路520が作動する一方で、検出回路530は停止する。CPU330は、ステップS210により、検出回路520によって得られた、電源電圧VCCの分圧電圧VdvをA/D変換する。これにより、デジタル値Dv(1)が得られる。
さらに、CPU330は、ステップS220により、制御信号Sdを出力する。すなわち、信号SdをHレベルに設定する一方で、信号ScをLレベルに設定する。これにより、検出回路530が作動する一方で、検出回路520は停止する。マイクロコンピュータ300は、ステップS230により、検出回路520によって得られた、電源電圧VDDの分圧電圧VdvをA/D変換する。これにより、デジタル値Dv(2)が得られる。
CPU330は、ステップS240により、デジタル値Dv(1)およびDv(2)の比DR(DR=Dv(2)/Dv(1))を算出する。
CPU330は、ステップS250により、ステップS240で算出された比DRと判定値ktとを比較する。たとえば、DR<ktのとき(S250のYES判定時)には、電圧レギュレータ50の入出力間短絡による電源電圧VCCの上昇を検知することができる(S260)。
なお、電源電圧VCCの低下時には、デジタル値Dv(1)は、VCC正常時よりも上昇する。したがって、判定値ktを検出回路530による分圧比(抵抗R4)を考慮して適切に設定することにより、電源電圧VCCの低下についても検出することができる。
このように、実施の形態2に従うVCC監視構成では、電源電圧VCCに従う基準電圧VrefによるA/D変換を通じて、電源電圧VDDの分圧電圧Vch(検出回路530)と電源電圧VCCの分圧電圧Vch(検出回路520)との比較に基づいて、電源電圧VDDが安定している下での電源電圧VCCの変動を検知することができる。
実施の形態2に従うVCC監視構成は、マイクロコンピュータ300によるセンサ510の出力検出回路を、電源電圧VDDに対しても配置する簡易な構成によって、電源電圧VCCの変動を検知することができる。実施の形態2に従う構成においては、検出回路520,530、A/D変換器320およびCPU330によって、「異常検知部」が構成される。すなわち、検出回路530は「第1の検出回路」に対応し、抵抗R4は「第1の抵抗素子」に対応する。また、検出回路520は「第2の検出回路」に対応し、抵抗R3は「第2の抵抗素子」に対応する。また、CPU330は「判定部」に対応する。
[実施の形態3]
図14は、図1に示した制御装置における実施の形態3に従うVCC監視のための構成を示す回路図である。
図14を参照して、分圧回路400は、電源配線100および接地配線120の間に接続される。分圧回路400は、ノードN0に分圧電圧Vdvを出力する(Dv=VDD×Dk)。コンパレータ460は、電源配線100および接地配線120と接続される。
コンパレータ460は、分圧回路400からの分圧電圧Vdvと、電源配線100の電源電圧VCCとを比較する。コンパレータ460は、Vdv>VCCのときには、電源電圧VDD(Hレベル)を出力し、Vdv<VCCのときには、接地電圧GND(Lレベル)を出力する。
分圧回路470は、コンパレータ460の出力電圧を分圧する。分圧回路470による分圧比(R7/(R6+R7))は、VCC(正常値)/VDDに従って設定される。分圧回路470によって分圧されたコンパレータ460の出力電圧は、マイクロコンピュータ300の入力端子312に入力される。入力端子312に対しても、入力端子310と同様に、保護ダイオードD2♯が配置される。
したがって、入力端子312への入力電圧Vcdは、Vdv>VCCのときには、正常時の電源電圧VCCに相当する電圧となる。一方で、Vdv<VCCのときには、入力電圧Vcdは接地電圧GNDとなる。したがって、分圧電圧Vdvが正常時の電源電圧VCCよりも高くなるように、分圧比Dkを設定することにより、電源電圧VCCが分圧電圧(VDD×Dk)を超えたときに、電圧レギュレータ50の入出力間短絡によるVCC上昇を検知することができる。
したがって、マイクロコンピュータ300のCPU330は、図15に示したフローチャートに従って、短絡に起因する電源電圧VDDの上昇を検知することができる。
CPU330は、ステップS300により、入力端子312への入力電圧VcdがLレベル(接地電圧GND)であるかどうかを判定する。そして、VcdがLレベルのとき(S300のYES判定時)には、CPU330は、電圧レギュレータ50の入出力間短絡によって電源電圧VCCが上昇していることを検出する(S310)。一方で、入力電圧VcdがHレベル(正常時の電源電圧VCC)である場合には、短絡発生によるVCC上昇(S310)は短絡されない。
このように実施の形態3によれば、単一のコンパレータ460および分圧回路470の組合せにより、電源電圧VDDの分圧電圧と電源電圧VCCとの比較に基づいて、電源電圧VCCの上昇を検知できる。特に、マイクロコンピュータ300の外部に、単一の電圧レギュレータを配置することによって、電源電圧VDDの上昇を検知できる。なお、図14の構成において、分圧回路400は「第1の分圧回路」に対応し、分圧回路470は「第2の分圧回路」に対応し、CPU330は「検知部」に対応する。すなわち、実施の形態3に従う構成においては、分圧回路400,470、コンパレータ460およびCPU330によって「異常検知部」が構成される。
また、分圧電圧Vdvが正常時の電源電圧VCCよりも低くなるように分圧回路400の分圧比Dkを調整すれば、単一のコンパレータ460および分圧回路470の組合せによって、電源電圧VCCの低下を検出することも可能である。
なお、本実施の形態では、VDDおよびVCCの2種類の電源電圧が用いられる制御装置を例示したが、3種類以上の電源電圧が用いられる制御装置においても、そのうちの2種類の電源電圧(安定的な電源電圧および変動検知の対象となる電源電圧)に対して、本実施の形態と同様の監視構成を適用することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 制御装置、6,7 端子(制御装置)、10 外部電源、20 トランス、30 AC/DC変換回路、40,50 電圧レギュレータ、100 電源配線(VDD)、110 配線、120 接地配線、200 電源配線(VCC)、300 マイクロコンピュータ、302,304,315 出力端子(マイクロコンピュータ)、310,312 入力端子(マイクロコンピュータ)、320 A/D変換器、350 通電回路、400,470 分圧回路、450 回路素子群、460 コンパレータ、500 負荷、510 センサ、515 ローパスフィルタ、520,530 検出回路、600 安全スイッチ、C0,C1,C2 平滑コンデンサ、D2,D2♯ ダイオード、Vch,Vdv 分圧電圧、Dk 分圧比(分圧回路)、Dmax 最大値、Dt1,Dt2,Dt3,Dta,Dtb,Dth 判定値(デジタル値)、Dv,Dv(1),Dv(2) デジタル値、FS ヒューズ素子、Ffs 制御信号(ヒューズ溶断)、GND 接地電圧、Iin 入力電流(電圧レギュレータ)、Iout 出力電流(電圧レギュレータ)、N0,N1 ノード、Q1,Q2,Q3,Q4,Qf トランジスタ、R0,R1,R2,R3,R4,Rf 抵抗、Sc,Sd 信号(センサ出力検知)、VCC 電源電圧、VDD 電源電圧、Vref 基準電圧。

Claims (5)

  1. 負荷を制御するためのマイクロコンピュータを含む制御装置であって、
    第1の電源電圧を供給するための第1の電源配線と、
    前記第1の電源配線の前記第1の電源電圧を降圧して第2の電源電圧を生成する電圧調整回路と、
    前記電圧調整回路によって生成された前記第2の電源電圧を、前記マイクロコンピュータを含む回路素子へ供給するための第2の電源配線と、
    前記第1の電源電圧に応じて変化する第1の電圧と、前記第2の電源電圧に応じて変化する第2の電圧との比較に基づいて、前記第2の電源電圧の異常を検知するための異常検知部とを備え、
    前記異常検知部は、
    前記マイクロコンピュータからの第1の信号に応じて、検出対象となる物理量の変化に応じて電気抵抗値が変化する検出センサと第1の抵抗素子とを、前記第の電源配線および接地配線の間に電気的に接続することによって、前記第1の電源電圧を前記検出センサ及び前記第1の抵抗素子で分圧して前記第1の電圧を出力するための第1の検出回路と、
    前記マイクロコンピュータからの第2の信号に応じて、前記検出センサと第2の抵抗素子とを前記第の電源配線および前記接地配線の間に電気的に接続することによって、前記第2の電源電圧を前記検出センサ及び前記第2の抵抗素子で分圧して前記第2の電圧を出力するための第2の検出回路と、
    前記第1または第2の信号の発生時に、前記第1または第2の電圧を受けて、前記第2の電源電圧に従う基準電圧に従って当該第1または第2の電圧をデジタル変換するためのアナログデジタル変換器と、
    前記第1および第2の信号の順次の発生に応じて前記アナログデジタル変換器から出力された前記第1および第2の電圧のデジタル値の比較に基づいて、前記第2の電源電圧が所定範囲内から外れた前記異常の有無を判定する判定部とを含む、制御装置。
  2. 前記アナログデジタル変換器および前記判定部は、前記マイクロコンピュータに内蔵される、請求項1記載の制御装置。
  3. 負荷を制御するためのマイクロコンピュータを含む制御装置であって、
    第1の電源電圧を供給するための第1の電源配線と、
    前記第1の電源配線の前記第1の電源電圧を降圧して第2の電源電圧を生成する電圧調整回路と、
    前記電圧調整回路によって生成された前記第2の電源電圧を、前記マイクロコンピュータを含む回路素子へ供給するための第2の電源配線と、
    前記第1の電源電圧に応じて変化する第1の電圧と、前記第2の電源電圧に応じて変化する第2の電圧との比較に基づいて、前記第2の電源電圧の異常を検知するための異常検知部とを備え、
    前記異常検知部は、
    前記第1の電源電圧を分圧することによって前記第1の電圧を出力する第1の分圧回路と、
    前記第1の分圧回路からの前記第1の電圧と、前記第2の電圧とされる前記第2の電源電圧との比較結果を出力するための電圧比較回路と、
    前記電圧比較回路の出力電圧を分圧するための第2の分圧回路と、
    前記第2の分圧回路の出力電圧に基づいて前記第2の電源電圧が所定電圧よりも上昇しているときに前記異常を検知するための、前記マイクロコンピュータに内蔵された検知部とを含み、
    前記電圧比較回路は、接地電圧を供給する接地配線および前記第1の電源電圧と接続されて、前記比較結果に応じて、前記第1の電源電圧または前記接地電圧を出力するように構成される、制御装置。
  4. 前記マイクロコンピュータは、前記異常検知部によって前記第2の電源電圧の異常が検知された場合には、前記負荷の制御を停止する、請求項1〜のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記第1の電源配線および前記電圧調整回路の間に介挿接続されたヒューズ素子と、
    前記マイクロコンピュータからの溶断指令に応じて、前記ヒューズ素子を溶断するための電流を発生させるように構成された通電回路とをさらに備え、
    前記マイクロコンピュータは、前記異常検知部によって前記第2の電源電圧の異常が検知された場合には、前記溶断指令を発生する、請求項1〜のいずれか1項に記載の制御装置。
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