JP6354199B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6354199B2
JP6354199B2 JP2014032548A JP2014032548A JP6354199B2 JP 6354199 B2 JP6354199 B2 JP 6354199B2 JP 2014032548 A JP2014032548 A JP 2014032548A JP 2014032548 A JP2014032548 A JP 2014032548A JP 6354199 B2 JP6354199 B2 JP 6354199B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
discharge
receiving portion
liquid receiving
discharge surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014032548A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015157383A (ja
Inventor
清水 陽一郎
陽一郎 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2014032548A priority Critical patent/JP6354199B2/ja
Publication of JP2015157383A publication Critical patent/JP2015157383A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6354199B2 publication Critical patent/JP6354199B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
特許文献1には、2つの噴射ヘッドと、これら噴射ヘッドから排出されたインクを受け取る2つのキャップ部材と、吸引ポンプとを含むインクジェットプリンタについて記載されている。各キャップ部材は、底部にインクの流出口を有している。これら流出口は、チューブ部材によって吸引ポンプと接続されている。各キャップ部材には、インクに対し浮く材料からなる閉塞部材が収容されている。この構成において、2つのキャップ部材に排出されたインクを吸引ポンプで吸引した場合、一方のキャップ部材にインクが残存しているなかで他方のキャップ部材内のインクがなくなると、他方のキャップ部材の流出口が閉塞部材によって閉塞される。このため、一方のキャップ部材内のインクを継続して吸引することができる。
特開2011−161854号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のインクジェットプリンタにおいては、キャップ部材内にインクが溜まると閉塞部材が浮き上がるような構成であるため、キャップ部材内にインクがない状態において、閉塞部材とキャップ部材の底面との間に多少の隙間が存在すると考えられる。このように流出口を閉塞する閉塞部材とキャップ部材の底面との間に、隙間が存在すると、当該隙間と吸引ポンプとが連通するため、インクが残留するキャップ部材からインクを吸引することができなくなる。この結果、キャップ部材及びこれに接続されたチューブ部材内にインクが残留し、乾燥する。インクが乾燥すると、噴射ヘッドをキャッピングしたときに、噴射ヘッドのノズル内のインクから水分を吸収するため、ノズル内のインクの乾燥を促進する問題が生じる。
仮に、キャップ部材内からインクがなくなると閉塞部材がキャップ部材の底面に隙間なく貼り付くような構成にすると、両キャップ部材からインクを吸引することは可能になる。しかし、単にキャップ部材内にインクを溜めただけでは、閉塞部材自体が浮きにくくなる。このように閉塞部材とキャップ部材の底面との間に隙間なく閉塞部材を配置させる場合には、吸引開始時までに閉塞部材を浮かせるために別の構成要素が必要となって、構成自体が非常に複雑となる。
そこで、本発明の目的は、簡単な構成で、残留した液体を吸引することが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、第1の観点では、一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる第1吐出動作と前記第2ノズル列に属する複数のノズルから前記第2液体受け部に液体を吐出させる第2吐出動作とを行う第2フラッシング処理と、前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1及び第2接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、前記第1及び第2接続口は、前記離隔状態において、前記第1及び第2吐出面のそれぞれと対向可能な位置に配置されており、前記制御手段は、前記第2フラッシング処理において、前記第1吐出動作の際に前記第1吐出面の前記第1接続口と対向する領域に最も近い前記ノズルから液体を吐出するように、前記第2吐出動作の際に前記第2吐出面の前記第2接続口と対向する領域に最も近い前記ノズルから液体を吐出するように、前記液体吐出部を制御する。
また、本発明の液体吐出装置は、第2の観点では、一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えている。そして、前記第1配管部材は、その長さが前記第2配管部材よりも短く、前記制御手段は、前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる吐出動作を行う第2フラッシング処理と、前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、前記第1接続口は、前記離隔状態において、前記第1吐出面と対向可能な位置に配置されており、前記制御手段は、前記第2フラッシング処理において、前記吐出動作の際に前記第1吐出面の前記第1接続口と対向する領域に最も近い前記ノズルから液体を吐出するように、前記液体吐出部を制御する。
また、本発明の液体吐出装置は、第3の観点では、一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる第1吐出動作と前記第2ノズル列に属する複数のノズルから前記第2液体受け部に液体を吐出させる第2吐出動作とを行う第2フラッシング処理と、前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1及び第2接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、前記制御手段は、前記第2吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力が、前記第1吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力よりも小さくなるように、前記吸引ポンプを制御する。
また、本発明の液体吐出装置は、第4の観点では、一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えている。そして、前記第1配管部材は、その長さが前記第2配管部材よりも短く、前記制御手段は、前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる吐出動作を行う第2フラッシング処理と、前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、前記制御手段は、前記第2吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力が、前記第1吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力よりも小さくなるように、前記吸引ポンプを制御する。
また、本発明の液体吐出装置は、第の観点では、一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口と、前記一方向の両端が前記第1液体受け部と当接し、前記一方向と直交する方向の両端と前記第1液体受け部との間のそれぞれに第1隙間が形成されるように、前記第1液体受け部に収容された第1板状部材とを有する第1キャップ部と、前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口と、前記一方向の両端が前記第2液体受け部と当接し、前記直交する方向の両端と前記第2液体受け部との間のそれぞれに第2隙間が形成されるように、前記第2液体受け部に収容された第2板状部材とを有する第2キャップ部と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる第1吐出動作と前記第2ノズル列に属する複数のノズルから前記第2液体受け部に液体を吐出させる第2吐出動作とを行う第2フラッシング処理と、前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1吐出動作において前記第1隙間を少なくとも覆うことが可能な量であり、前記第2吐出動作において前記第2隙間を少なくとも覆うことが可能な量である。
また、本発明の液体吐出装置は、第6の観点では、一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列とを有する液体吐出部と、凹形状の第1キャップ部と、凹形状の第2キャップ部と、前記第1キャップ部が前記第1ノズル列を覆うように前記第1キャップ部を前記液体吐出部に接触させ、且つ、前記第2キャップ部が前記第2ノズル列を覆うように前記第2キャップ部を前記液体吐出部に接触させる接触状態と、前記第1ノズル列の少なくとも一部が前記第1キャップ部に形成された第1接続口と対向しつつ前記第1キャップ部が前記液体吐出部から離れ、且つ、前記第2ノズル列の少なくとも一部が前記第2キャップ部に形成された第2接続口と対向しつつ前記第2キャップ部が前記液体吐出部から離れた離隔状態と、を取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、一端が前記第1接続口を介して前記第1キャップ部内に接続された第1配管部材と、一端が前記第2接続口を介して前記第2キャップ部内に接続された第2配管部材と、一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、制御手段とを備えている。そして、前記制御手段は、前記移動手段により前記接触状態にし、前記吸引ポンプにより前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2キャップ部内に排出させるパージ処理と、前記移動手段により前記離隔状態にし、前記液体吐出部に、前記複数のノズルから前記第1及び第2キャップ部の少なくともいずれかに向けて液体を吐出させる第1フラッシング処理と、前記移動手段により前記離隔状態にし、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2キャップ部内に溜まった液体を前記吸引ポンプにより吸引させる第1吸引処理と、前記第1吸引処理の後に、前記第1ノズル列に属する複数のノズルのうち前記第1接続口と対向するノズルだけから前記第1キャップ部内に向けて液体を吐出させる第1吐出動作と、前記第2ノズル列に属する複数のノズルのうち前記第2接続口と対向するノズルだけから前記第2キャップ部内に液体を吐出させる第2吐出動作とを前記液体吐出部に行わせる第2フラッシング処理と、前記第2フラッシング処理の後に、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2キャップ部内に溜まった液体を前記吸引ポンプに吸引させる第2吸引処理とを実行し、前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1及び第2接続口を少なくとも覆うことが可能な量である。

本発明の液体吐出装置の第1の観点によると、第1吸引処理において、例えば、液体が第1配管部材又は第2配管部材内に残留しても、第2フラッシング処理で、第1及び第2液体受け部に液体を吐出し、第1及び第2接続口を液体で覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、配管部材に残留した液体に吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、第1及び第2接続口を覆う液体とともに当該残留した液体を吸引することができる。また、第2フラッシング処理において、比較的少ない液量で各接続口を覆うことが可能となる。
また、本発明の液体吐出装置の第2の観点によると、第1吸引処理において、液体が第1配管部材よりも第2配管部材に残留しやすくなる。そして、第2フラッシング処理において、吐出動作を行うことで、第1接続口を液体で覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、第2配管部材に残留した液体に吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、第1接続口を覆う液体とともに当該残留した液体を吸引することができる。また、第2フラッシング処理において吐出される液体量を少なくすることが可能になる。また、第2フラッシング処理において、比較的少ない液量で第1接続口を覆うことが可能となる。
また、本発明の液体吐出装置の第3の観点によると、第1吸引処理において、例えば、液体が第1配管部材又は第2配管部材内に残留しても、第2フラッシング処理で、第1及び第2液体受け部に液体を吐出し、第1及び第2接続口を液体で覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、配管部材に残留した液体に吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、第1及び第2接続口を覆う液体とともに当該残留した液体を吸引することができる。また、第2フラッシング処理によって形成された接続口を覆う液体膜が破れにくくなり、第1又は第2配管部材に残留した液体を効果的に吸引することが可能となる。
また、本発明の液体吐出装置の第4の観点によると、第1吸引処理において、液体が第1配管部材よりも第2配管部材に残留しやすくなる。そして、第2フラッシング処理において、吐出動作を行うことで、第1接続口を液体で覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、第2配管部材に残留した液体に吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、第1接続口を覆う液体とともに当該残留した液体を吸引することができる。また、第2フラッシング処理において吐出される液体量を少なくすることが可能になる。また、第2フラッシング処理によって形成された接続口を覆う液体膜が破れにくくなり、第2配管部材に残留した液体を効果的に吸引することが可能となる。
また、本発明の液体吐出装置の第5の観点によると、第1吸引処理において、例えば、液体が第1配管部材又は第2配管部材内に残留しても、第2フラッシング処理で、第1及び第2液体受け部に液体を吐出し、第1及び第2隙間を液体で覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、配管部材に残留した液体に吸引力が作用し、第1及び第2隙間を覆う液体とともに当該残留した液体が吸引される。この結果、第1及び第2キャップ部による吐出面のキャッピング時において、ノズル内の液体の乾燥を抑制することが可能となる。
また、本発明の液体吐出装置の第の観点によると、第1吸引処理において、例えば、液体が第1配管部材又は第2配管部材内に残留しても、第2フラッシング処理で、第1及び第2キャップ部内に液体を吐出し、第1及び第2接続口を液体で覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、配管部材に残留した液体に吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、第1及び第2接続口を覆う液体とともに当該残留した液体を吸引することができる。また、第2フラッシング処理において、比較的少ない液量で各接続口を覆うことが可能となる。

本発明の第1実施形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1に示すインクジェットヘッドの平面図である。 (a)は図1に示すノズルキャップの平面図であり、(b)は図1に示すメンテナンスユニットの概略構成図である。 図1に示す制御装置のブロック図である。 メンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。 図1に示すプリンタのメンテナンス動作の状況を示す図であり、(a)は吸引パージ処理の状況を示す図であり、(b)は第1フラッシング処理の状況を示す図である。 第1実施形態に係るプリンタのメンテナンス動作の状況を示す図であり、(a)は第1吸引処理の状況を示す図であり、(b)は第2フラッシング処理の状況を示す図であり、(c)は第2吸引処理の状況を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るプリンタのメンテナンスユニットの概略構成図である。 第2実施形態に係るプリンタのメンテナンス動作の状況を示す図であり、(a)は第1吸引処理の状況を示す図であり、(b)は第2フラッシング処理の状況を示す図であり、(c)は第2吸引処理の状況を示す図である。 (a)は本発明の第3実施形態に係るプリンタのメンテナンスユニットのノズルキャップの平面図であり、(b)はメンテナンスユニットの概略構成図である。 第3実施形態に係るプリンタのメンテナンス動作の状況を示す図であり、(a)は第1吸引処理の状況を示す図であり、(b)は第2フラッシング処理の状況を示す図であり、(c)は第2吸引処理の状況を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(プリンタ全体の構成)
図1に示すように、第1実施形態に係るプリンタ1(液体吐出装置)は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(液体吐出部)、用紙搬送ローラ4、メンテナンスユニット5、及び、制御装置100などを含んでいる。
キャリッジ2は、走査方向に延びた2本のガイドレール11に沿って走査方向に往復移動する。なお、以下では、図1に示すように、走査方向の左側及び右側を定義して説明を行う。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載され、その下面である吐出面20(図2参照)に形成された複数のノズル10a〜10cからインクを吐出する。用紙搬送ローラ4は、走査方向と直交する搬送方向におけるキャリッジ2の両側に配置され、用紙Pを搬送方向に搬送する。そして、プリンタ1では、用紙搬送ローラ4によって用紙Pを搬送方向に搬送させつつ、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3からインクを吐出させることによって、用紙Pに印刷を行う。
(インクジェットヘッド)
次に、インクジェットヘッド3について説明する。インクジェットヘッド3は、図2に示すように、流路ユニット21と圧電アクチュエータ22とを有する。流路ユニット21には、複数のノズル10a、複数のノズル10b、10c、及び、インク供給口23a〜23cを含むインク流路が形成されている。
流路ユニット21は、下面に吐出面20を有する。吐出面20は、中央領域21a、左側領域21b及び右側領域21cを有する。中央領域21aは、吐出面20の走査方向における中央に位置する。左側領域21b(第1吐出面)は、走査方向において、中央領域21bの左側に位置する。右側領域21c(第2吐出面)は、走査方向において、中央領域21aの右側に位置する。左側領域21b及び右側領域21cは、中央領域21aを介して、同一平面レベルで繋がっている。
複数のノズル10aは、中央領域21aに形成されている。複数のノズル10aは、搬送方向に配列されることによってノズル列9aを形成しており、流路ユニット21には、2つのノズル列9aが走査方向に並んでいる。複数のノズル10aからは、ブラックの顔料インクが吐出される。なお、ブラックインクは、染料インクであってもよい。
複数のノズル10bは、左側領域21bに形成されている。複数のノズル10bは、搬送方向(一方向)に配列されることによって、ノズル列9b(第1ノズル列)を形成している。そして、吐出面20には、3つのノズル列9bが走査方向に並んでいる。ノズル10bからは、右側のノズル列9bを構成するものから順に、イエロー、シアン、マゼンタの染料インク(カラーインク)が噴射される。
複数のノズル10cは、右側領域21cに形成されている。複数のノズル10cは、搬送方向に配列されることによって、ノズル列9c(第2ノズル列)を形成している。そして、吐出面20には、3つのノズル列9cが走査方向に並んでいる。ノズル10cからは、左側のノズル列9cを構成するものから順に、イエロー、シアン、マゼンタの染料インク(カラーインク)が吐出される。なお、カラーインクは顔料インクであってもよい。
インク供給口23aは、流路ユニット21の上面の搬送方向上流側の端部の、走査方向における中央部に形成されている。インク供給口23aは、図示しないチューブ等を介して、ブラックのインクが充填された図示しないインクカートリッジに接続されている。これにより、インクジェットヘッド3には、ノズル10aから吐出させるためのブラックのインクが、インク供給口23aから供給される。
3つのインク供給口23bは、流路ユニット21の上面の、インク供給口23aよりも左側の部分に形成され、走査方向に並んでいる。3つのインク供給口23bは、右側に配置されたものから順に、図示しないチューブ等を介して、イエロー、シアン、マゼンタのインクが充填された図示しないインクカートリッジに接続されている。これにより、インクジェットヘッド3には、ノズル10bから吐出させるためのイエロー、シアン、マゼンタのインクが、3つのインク供給口23bから供給される。
3つのインク供給口23cは、流路ユニット21の上面の、インク供給口23aよりも右側の部分に形成され、走査方向に並んでいる。3つのインク供給口23cは、左側に配置されたものから順に、図示しないチューブ等を介して、イエロー、シアン、マゼンタのインクが充填された図示しないインクカートリッジに接続されている。これにより、インクジェットヘッド3には、ノズル10cから吐出させるためのイエロー、シアン、マゼンタのインクが、3つのインク供給口23cから供給される。
圧電アクチュエータ22は、流路ユニット21の上面に配置されている。圧電アクチュエータ22は、流路ユニット21内のインクに吐出エネルギーを付与するためのものである。例えば、流路ユニット21のインク流路は、複数のノズル10a〜10cとインク供給口23a〜23cとの間に図示しない圧力室を有し、圧電アクチュエータ22は、圧力室内のインクに圧力を付与する。
(メンテナンスユニット)
次に、メンテナンスユニット5について説明する。メンテナンスユニット5は、図1に示すように、ノズルキャップ31と、切換ユニット32と、吸引ポンプ33と、廃液タンク34と、ワイパ35とを有している。
図3に示すように、ノズルキャップ31は、ゴム材料等からなり、一体成型された底壁部41とリップ部42とを有している。底壁部41は、矩形の板状に構成され、キャリッジ2を最も右側に移動させたときに、その上面41aが吐出面20のすべてのノズル10a,10b,10cと対向する。リップ部42は、周縁部42aと、2つの仕切り部42b,42cとを有する。周縁部42aは、底壁部41の上面41aの外周部の全周にわたって設けられ、上面41aから上方に突出している。仕切り部42bは、底壁部41の上面41aの吐出面20の左側領域21bと中央領域21aとの境界部分と対向する位置に設けられ、上面41aから上方に突出している。仕切り部42cは、底壁部41の上面41aの吐出面20の右側領域21cと中央領域21aとの境界部分と対向する位置に設けられ、上面41aから上方に突出している。また、これら仕切り部42b,42cは、搬送方向に沿って延在し、周縁部42aの搬送方向の両端部に接続されている。
このような底壁部41とリップ部42により、ノズルキャップ31には、3つのキャップ部31a,31b,31cが構成されている。キャップ部31aは、インク受け部31a1と、接続口31a2とを有する。インク受け部31a1は、リップ部42の第1部分42a1と、リップ部42の第2部分42a2と、2つの仕切り部42b,42cと、底壁部41の中央領域21aと対向する部分とで構成され、中央領域21aに接触した状態で2つのノズル列9aを覆うことが可能な凹形状を有する。底壁部41の中央領域21aと対向する中央には、図3(b)に示すように、凹み部31a3が形成されている。凹み部31a3は、上面41aから接続口31a2に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。接続口31a2は、凹み部31a3に形成されており、インク受け部31a1につながる。なお、第1部分42a1及び第2部分42a2は、リップ部42の中央領域21aと対向する部分であって、2つの仕切り部42b,42cを接続する部分である。
キャップ部31b(第1キャップ部)は、インク受け部31b1(第1液体受け部)と、接続口31b2(第1接続口)とを有する。インク受け部31b1は、リップ部42の第3部分42a3と、仕切り部42bと、底壁部41の左側領域21bと対向する部分とで構成され、左側領域21bに接触した状態で3つのノズル列9bを覆うことが可能な凹形状を有する。底壁部41の左側領域21bと対向する中央には、図3(b)に示すように、凹み部31b3が形成されている。凹み部31b3は、上面41aから接続口31b2に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。接続口31b2は、凹み部31b3に形成されており、インク受け部31b1につながる。また、接続口31b2は、図3(a)に示すように、後述の離隔状態において、左側領域21bに形成された複数のノズル10bのうちの中央に位置するノズル10bと対向する位置に配置されている。なお、第3部分42a3は、リップ部42の左側領域21bと対向するコの字状の部分であって、仕切り部42bの両端を接続する部分である。
キャップ部31c(第2キャップ部)は、インク受け部31c1(第2液体受け部)と、接続口31c2(第2接続口)とを有する。インク受け部31c1は、リップ部42の第4部分42a4と、仕切り部42cと、底壁部41の右側領域21cと対向する部分とで構成され、右側領域21cに接触した状態で3つのノズル列9cを覆うことが可能な凹形状を有する。底壁部41の右側領域21cと対向する中央には、図3(b)に示すように、凹み部31c3が形成されている。凹み部31c3は、上面41aから接続口31c2に向かって先細りとなるテーパ状に形成されている。接続口31c2は、凹み部31c3に形成されており、インク受け部31c1につながる。また、接続口31c2は、図3(a)に示すように、後述の離隔状態において、右側領域21cに形成された複数のノズル10cのうちの中央に位置するノズル10cと対向する位置に配置されている。なお、第4部分42a4は、リップ部42の右側領域21cと対向するコの字状の部分であって、仕切り部42cの両端を接続する部分である。
また、ノズルキャップ31は、キャップ駆動機構38によって上下方向に移動可能となっている。キャップ駆動機構38(移動手段)は、図3(b)に示すように、カム38aと、カム駆動モータ38bとを有している。カム38aは、外周面が底壁部41に当接するように配置されている。カム38aは、所定の輪郭を有し、カム駆動モータ38bにより回転駆動される。
そして、図6に示すように、吐出面20がノズルキャップ31と対向している状態で、カム38aが図3に示す状態から反時計回りの方向に90°回転すると、カム38aの輪郭によってノズルキャップ31が押し上げられる。こうして、リップ部42が吐出面20に接触する。つまり、インク受け部31a1が中央領域21aに、インク受け部31b1が左側領域21bに、インク受け部31c1が右側領域21cに接触し、ノズル10a〜10cがそれぞれキャップ部31a,31b,31cに覆われたキャッピング状態(接触状態)となる。
一方、上述のキャッピング状態からカム38aを時計回りの方向に90°回転させると、図6(b)に示すように、カム38aの輪郭に応じてノズルキャップ31が降下する。こうして、リップ部42が吐出面20から離れる。つまり、インク受け部31a1が中央領域21aと対向し、インク受け部31b1が左側領域21bと対向し、インク受け部31c1が右側領域21cと対向しつつ、リップ部42が吐出面20から離隔する離隔状態となる。
ここで、キャップ駆動機構38は、例えば、駆動源を持たず、キャリッジ2が走査方向に沿ってノズルキャップ31に近づいたときにキャリッジ2に押されることでノズルキャップ31を上昇させ、キャリッジ2が走査方向に沿ってノズルキャップ31から離れたときにキャリッジ2に押されなくなってノズルキャップ31を降下させる(上昇前の位置に戻る)ものであってもよい。さらに、インクジェットヘッド3又はキャリッジ2だけを昇降させる移動機構であってもよいし、インクジェットヘッド3又はキャリッジ2及びノズルキャップ31も昇降させる移動機構であってもよい。なお、このときのノズルキャップ31の上昇及び降下は、インク受け部31a1が中央領域21aと、インク受け部31b1が左側領域21bと、インク受け部31c1が右側領域21cと対向しているときに行われればよい。
接続口31a2には、切換ユニット32に接続されたチューブ51が接続されている。接続口31b2には、チューブ52(第1配管部材)の一端が接続されている。接続口31c2には、チューブ53(第2配管部材)の一端が接続されている。これらチューブ52,53の他端は、切換ユニット32に接続されたチューブ54(第3配管部材)と接続されている。本実施形態におけるチューブ52,53は、材質、内径、全長などすべて同じものである。切換ユニット32は、チューブ32aを介して吸引ポンプ33と接続されている。また、切換ユニット32は、キャップ部31aに連通するチューブ51とキャップ部31b,31cに連通するチューブ54とを個別に、吸引ポンプ33に接続されたポンプ連通状態と、大気及び吸引ポンプ33との連通が遮断された遮断状態との間で切り換える。これらチューブ51〜54は可撓性を有しているが、特に可撓性を有していなくてもよく、中空の配管部材であれば、どのようなものであってもよい。
吸引ポンプ33は、チューブポンプなどであり、図1に示すように、チューブ33aを介して廃液タンク34に接続されている。廃液タンク34は、後述のメンテナンス動作によって排出されたインクを貯留する。
ワイパ35は、図1に示すように、ノズルキャップ31の走査方向における左側に配置され、ワイパブレード36及びブレードホルダ37とを有している。ワイパブレード36は、ゴム材料などからなる板状の部材である。ブレードホルダ37は、ワイパブレード36を支持している。また、ワイパ35は、ワイパ昇降機構39(図4参照)によって、昇降可能に構成されている。そして、ワイパ35を降下させた状態では、鉛直方向に関して、ワイパブレード36の上端が、吐出面20よりも下方に位置している。一方、ワイパ35を上昇させた状態では、鉛直方向に関して、ワイパブレード36の上端が、吐出面20よりも上方に位置する。
(制御装置)
次に、プリンタ1の動作を制御する制御装置100について説明する。制御装置100は、図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)104などを含み、これらが協働して、キャリッジ2、圧電アクチュエータ22、切換ユニット32、吸引ポンプ33、カム駆動モータ38b、ワイパ昇降機構39等の動作を制御する。これにより、プリンタ1では、上述の用紙Pへの印刷や、次に説明するメンテナンス動作等が行われる。なお、図4では、CPU101及びASIC104を1つずつ図示しているが、制御装置100は、CPU101を1つだけ含み、この1つのCPU101が必要な処理を一括して行うものであってもよいし、CPU101を複数含み、これら複数のCPU101が必要な処理を分担して行うものであってもよい。また、制御装置100は、ASIC104を1つだけ含み、この1つのASIC104が必要な処理を一括して行うものであってもよいし、ASIC104を複数含み、これら複数のASIC104が必要な処理を分担して行うものであってもよい。
(メンテナンス動作)
次に、プリンタ1におけるメンテナンス動作について説明する。プリンタ1では、長期間使用されなかった場合などに、ノズル10a〜10c内のインクが増粘してしまい、ノズル10a〜10cにおいてインクの吐出不良が生じることがある。そこで、プリンタ1では、定期的に、あるいは、ユーザによるプリンタ1の図示しない操作パネル等の操作に応じて、メンテナンス動作が行われる。図5は、メンテナンス動作の流れを示すフローチャートである。
メンテナンス動作では、まず、図5に示すようにカラーインクの吸引パージ処理を行う(ステップS101)。より詳細に説明すると、図6(a)に示すように、上述のキャッピング状態とし、切換ユニット32により、チューブ51を遮断状態とし、チューブ54をポンプ連通状態とし、吸引ポンプ33を所定時間だけ駆動する。すると、インク受け部31b1,31c1、チューブ52,53,54内の気圧が低下し、図6(a)に示すように、ノズル10b,10cから2つのインク受け部31b1,31c1にカラーインクが排出される。つまり、各インク受け部31b1,31c1、チューブ52〜54、切換ユニット32内の流路(不図示)、チューブ32aにカラーインクが溜まる。なお、以下では、「ステップS101」を単に「S101」とするなど、「ステップ」を省略して説明する。
次に、ブラックインクの吸引パージ処理を行う(S102)。より詳細に説明すると、キャッピング状態のまま、切換ユニット32により、チューブ54を遮断状態とし、チューブ51をポンプ連通状態とし、吸引ポンプ33を所定時間だけ駆動する。すると、インク受け部31a1、チューブ51内の気圧が低下し、ノズル10aからインク受け部31a1にブラックインクが排出される。つまり、インク受け部31a1、チューブ51、切換ユニット32内の流路(不図示)、チューブ32aにブラックインクが溜まる。なお、ブラックインクの吸引パージが行われる際に、切換ユニット32内の流路及びチューブ32aに溜まっていたカラーインクは、チューブ33aを介して廃液タンク34に廃棄される。
次に、ワイピング処理を実行する(S103)。より詳細に説明すると、上述の離隔状態とし、ワイパ昇降機構39によりワイパ35を上昇させる。この後、キャリッジ2をワイパ35と上下方向に重なる範囲を含む所定範囲で走査方向に移動させる。これにより、ワイパブレード36の上端が吐出面20に接触した状態で、キャリッジ2が走査方向に移動し、吐出面20に付着したインクが拭き取られる。
次に、第1フラッシング処理を行う(S104)。より詳細に説明すると、図6(b)に示すように、上述の離隔状態とし、ノズル10a〜10cから各インク受け部31a1,31b1,31c1に向けてインクを吐出させる。
次に、第1吸引処理を行う(S105)。先ずは、ブラックインクの空吸引を行い、この後、カラーインクの空吸引を行う。より詳細に説明すると、離隔状態、チューブ54を遮断状態、及び、チューブ51をポンプ連通状態のまま、吸引ポンプ33を回転速度V0で駆動し、ブラックインクの空吸引を行う。これにより、インク受け部31a1、チューブ51、切換ユニット32内の流路、チューブ32aに溜まったブラックインクがチューブ33aを介して廃液タンク34に廃棄される。
この後、離隔状態のまま、切換ユニット32により、チューブ51を遮断状態とし、チューブ54をポンプ連通状態とし、吸引ポンプ33を回転速度V0で駆動し、カラーインクの空吸引を行う。これにより、各インク受け部31b1,31c1、チューブ52〜54などに溜まったカラーインクがチューブ33aを介して廃液タンク34に廃棄される。このとき、例えば、製造誤差などによりチューブ53の流路抵抗がチューブ52よりも僅かに大きいと、インク受け部31c1及びチューブ53内のインクがチューブ54に流れにくくなる。このため、インク受け部31c1及びチューブ53内のすべてのインクがチューブ54に到達する前に、インク受け部31b1及びチューブ52内のインクがすべてチューブ54に到達する。この結果、図7(a)に示すように、チューブ54がチューブ52及び接続口31b2を介して大気に連通した状態となり、これ以降、インク受け部31c1及びチューブ53にあったインクがチューブ54に流れなくなる。つまり、図7(a)中ハッチングで示すように、インクが、チューブ53に比較的多く残存した状態となる。なお、チューブ52の流路抵抗がチューブ53よりも僅かに大きいと、上述とは逆の状態となって、インクがチューブ52に比較的多く残存した状態となる。
次に、第2フラッシング処理を行う(S106)。より詳細に説明すると、図7(b)に示すように、複数のノズル10bのうち接続口31b2と対向するノズル10bからインク受け部31b1にインクを吐出させ(第1吐出動作)、複数のノズル10cのうち接続口31c2と対向するノズル10cからインク受け部31c1にインクを吐出させる(第2吐出動作)。このとき、各ノズル10b,10cから吐出されるインク量は、凹み部31b3,31c3のそれぞれに溜まる量であって、各接続口31b2,31c2を覆って封止する量である。このように2つの接続口31b2,31c2の両方をインクで封止することで、いずれの接続口31b2,31c2を介してチューブ54が大気に連通していることがわからなくても、チューブ54の大気連通を遮断することができる。
次に、第2吸引処理を行う(S107)。より詳細に説明すると、離隔状態、チューブ51を遮断状態、チューブ54をポンプ連通状態のまま、吸引ポンプ33を回転速度V1で駆動する。これにより、チューブ52〜54内の気圧が低下し、チューブ53に残存するインクがチューブ54へと流れる。そして、接続口31b2,31c2に形成されていたインク膜を構成するインクもチューブ52,53に流れて、チューブ54に向かう。このとき、接続口31c2側のインク膜を構成するインクは、接続口31b2側のインク膜を構成するインクよりも流れにくいため、図7(c)に示すように、チューブ53に残存する。しかしながら、このインク量は第1吸引処理で残存したインク量よりも極めて少ない。このため、当該残存インクが乾燥しても、キャッピング時において、ノズル10b,10c内のインクから水分をほとんど吸収しなくなる。この結果、ノズル10b,10c内のインクの乾燥を抑制することができる。また、このときの回転速度V1は、第1吸引処理における回転速度V0よりも遅く、吸引ポンプ33による吸引力が第1吸引処理よりも第2吸引処理の方が小さくなる。これにより、第2フラッシング処理によって形成された接続口31b2,31c2を覆うインク膜が破れにくくなる。このため、チューブ53に残留したインクを効果的に吸引することが可能となる。こうして、第1吸引処理でチューブ53に残存したインク、及び、接続口31b2側のインク膜を構成するカラーインクがチューブ33aを介して廃液タンク34に廃棄され、メンテナンス動作が終了する。
なお、第1吸引処理においてチューブ52にインクが残存している状態で、上述の第2吸引処理を実行した場合は、チューブ52に残存するインクがチューブ54へと流れる。そして、接続口31b2,31c2に形成されていたインク膜を構成するインクもチューブ52,53に流れて、チューブ54に向かう。このとき、接続口31b2側のインク膜を構成するインクは、接続口31c2側のインク膜を構成するインクよりも流れにくいため、チューブ52に残存しやすくなる。しかしながら、このインク量は、上述と同様に極めて少ない。このため、当該残存インクが乾燥しても、キャッピング時において、ノズル10b,10c内のインクから水分をほとんど吸収しなくなり、上述と同様の効果を得ることができる。
変形例として、ブラックインクの吸引パージ処理(S102)が行われなくてもよい。この場合、第1フラッシング処理(S104)においてノズル10b,10cだけからインクを吐出し、第1吸引処理(S105)においてカラーインクの空吸引だけ行えばよい。別の変形例として、第1フラッシング処理(S104)が行われなくてもよい。また、別の変形例として、各吸引パージ処理(S101,S102)が行われなくてもよい。この場合、第1フラッシング処理(S104)でノズル10b,10cからインクが吐出されればよい。そして、当該第1フラッシング処理で溜まったインク受け部31b1,31c1のインクをS105〜S107で排出すればよい。
以上に述べたように、本実施形態によるプリンタ1によると、第1吸引処理において、例えば、インクがチューブ52又はチューブ53に残留しても、第2フラッシング処理で、各インク受け部31b1,31c1にインクを吐出し、各接続口31b2,31c2をインクで覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、チューブ52又はチューブ53に残留したインクに吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、各接続口31b2,31c2を覆うインクとともに当該残留したインクを吸引することができる。
また、第2フラッシング処理において、吐出面20の接続口31b2,31c2と対向する領域に最も近いノズル10b,10cからインクを吐出するため、比較的少ない液量で各接続口31b2,31c2を覆うことが可能となる。また、各接続口31b2,31c2は、ノズル10b,10cと対向して配置されている。このため、第2フラッシング処理において、より少ない液量で各接続口31b2,31c2を覆うことが可能となる。
接続口31b2,31c2は、凹み部31b3,31c3に形成されている。これにより、ノズル10b,10cから吐出されるインクが接続口31b2,31c2を覆うように溜まりやすくなる。このため、第2フラッシング処理において、比較的少ない液量で各接続口31b2,31c2を覆うことが可能となる。また、第1吸引処理において、例えば、インクがチューブ52又はチューブ53に残留しても、複数のノズル10b,10cからインクを吐出すれば、各接続口31b2,31c2をインクで覆いやすくなる。このため、吸引ポンプ33をさらに駆動するだけで、チューブ52又はチューブ53に残留したインクに吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、各接続口31b2,31c2を覆うインクとともに当該残留したインクを吸引することができる。
本実施形態では、第2フラッシング処理において、2つのインク受け部31b1,31c1にインクを吐出する。これにより、インク受け部31b1,31c1の大きさ(すなわち、インク受容量)が僅かに異なる場合やインク粘度などが異なる場合、いずれのチューブ52,53にインクが残存している状態がわからなくても、当該残存インクを排出することが可能となり、上述の効果を得ることができる。
続いて、第2実施形態のプリンタについて、図8及び図9を参照しつつ、以下に説明する。上述の第1実施形態のプリンタ1においては、チューブ52とチューブ53とが同じ長さであったが、本実施形態におけるプリンタは、図8に示すように、接続口31b2につながるチューブ252が接続口31c2につながるインクチューブ253よりも長い。なお、これらチューブ252,253はその長さが異なるだけで、これ以外は上述の第1実施形態のチューブ52,53と同様なものである。なお、上述の実施形態と同様なものは同符号で示し、説明を省略する。
チューブ252は、一端が接続口31b2に接続され、他端がチューブ54に接続されている。チューブ253は、一端が接続口31c2に接続され、他端がチューブ54に接続されている。
次に、本実施形態におけるメンテナンス動作について説明する。本実施形態におけるメンテナンス動作も第1実施形態とほぼ同様であり、S101,S102,S103,S104,S105,S106,S107と順に実行される。これらの処理の中で異なる処理だけ説明する。
本実施形態においても、上述の第1実施形態と同様な第1吸引処理(S105)を実行する。このとき、カラーインクの空吸引を実行すると、チューブ253がチューブ252よりも長いため(すなわち、流路抵抗がチューブ253の方が大きいため)、インク受け部31c1及びチューブ253内のインクがチューブ54に流れにくくなる。このため、インク受け部31c1及びチューブ253内のすべてのインクがチューブ54に到達する前に、インク受け部31b1及びチューブ252内のインクがすべてチューブ54に到達する。この結果、図9(a)に示すように、チューブ54がチューブ253及び接続口31b2を介して大気に連通した状態となり、これ以降、インク受け部31c1及びチューブ253にあったインクがチューブ54に流れなくなる。つまり、図9(a)中ハッチングで示すように、インクが、チューブ253に比較的多く残存した状態となる。
次に、上述の第1実施形態の第2フラッシング処理(S106)と若干異なる第2フラッシング処理を実行する。より詳細に説明すると、図9(b)に示すように、複数のノズル10bのうち接続口31b2と対向するノズル10bだけからインク受け部31b1にインクを吐出させる(吐出動作)。このとき、ノズル10bから吐出されるインク量は、凹み部31b3に溜まる量であって、接続口31b2を覆って封止する量である。このようにチューブ253を長くすることで、チューブ253にインクが残留することが分かっているため、接続口31b2をインクで封止すればよい。こうすることで、チューブ54の大気連通を遮断することができる。また、インク受け部31c1にインクを吐出(フラッシング)する必要がないため、第2フラッシング処理において吐出されるインク量を少なくすることが可能となる。
次に、上述の第1実施形態と同様な第2吸引処理(S107)を実行する。これにより、チューブ252,253,54内の気圧が低下し、チューブ253に残存するインクがチューブ54へと流れる。そして、接続口31b2に形成されたインク膜を構成するインクもチューブ252に流れて、チューブ54に向かう。このときのインク膜を構成するインクが、チューブ54に到達する前に、チューブ253に残存するすべてのインクがチューブ54に到達する。この結果、図9(c)に示すように、チューブ54がチューブ253及び接続口31c2を介して大気に連通した状態となり、これ以降、インク膜を構成するインクがチューブ54に向かって流れなくなる。つまり、図9(c)中ハッチングで示すように、当該インクが、チューブ252に残存する。しかしながら、このインク量は第1吸引処理で残存したインク量よりも極めて少ない。このため、上述の第1実施形態と同様に、当該残存インクが乾燥しても、キャッピング時において、ノズル10b,10c内のインクから水分をほとんど吸収しなくなる。この結果、ノズル10b,10c内のインクの乾燥を抑制することができる。こうして、第1吸引処理でチューブ253に残存したインクがチューブ33aを介して廃液タンク34に廃棄され、メンテナンス動作が終了する。
本実施形態のプリンタによると、第1吸引処理において、インクがチューブ252よりもチューブ253に残留しやすくなる。そして、第2フラッシング処理において、吐出動作を行うことで、接続口31b2をインクで覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、チューブ253に残留したインクに吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、接続口31b2を覆うインクとともに当該残留したインクを吸引することができる。なお、上述した第1実施形態と同様な部分は、同じ効果を得ることができる。
また、本実施形態においても、第2フラッシング処理において、吐出面20の接続口31b2と対向する領域に最も近いノズル10bからインクを吐出するため、比較的少ない液量で接続口31b2を覆うことが可能となる。また、接続口31b2は、ノズル10bと対向して配置されている。このため、第2フラッシング処理において、より少ない液量で接続口31b2を覆うことが可能となる。
接続口31b2,31c2は、凹み部31b3,31c3に形成されている。これにより、ノズル10bから吐出されるインクが接続口31b2を覆うように溜まりやすくなる。このため、第2フラッシング処理において、比較的少ない液量で接続口31b2を覆うことが可能となる。なお、凹み部31c3は特に設けられていなくてもよい。
続いて、第3実施形態のプリンタについて、図10及び図11を参照しつつ、以下に説明する。本実施形態のプリンタは、上述の第1実施形態の各キャップ部31a〜31cが、キャップチップ31a4〜31c4をそれぞれ有している。これ以外は上述の第1実施形態とほぼ同様なものである。なお、上述の第1実施形態と同様なものは同符号で示し、説明を省略する。
キャップチップ31a4はインク受け部31a1に、キャップチップ31b4はインク受け部31b1に、キャップチップ31c4はインク受け部31c1に収容されている。図10に示すように、これら3つのキャップチップ31a4〜31c4は矩形の板状部材であり、硬質樹脂で形成されている。
キャップチップ31a4は、図10(a)に示すように、搬送方向の両端がインク受け部31a1の第1及び第2部分42a1,42a2と当接し、走査方向の両端と仕切り部42b,42cとの間のそれぞれに隙間31a5が形成されるような、平面サイズを有する。
キャップチップ31b4は、図10(a)に示すように、搬送方向の両端が第3部分42a3の走査方向に延在する部分と当接し、走査方向の両端と第3部分42a3の搬送方向に延在する部分及び仕切り部42bとの間のそれぞれに隙間31b5(第1隙間)が形成されるような、平面サイズを有する。
キャップチップ31c4は、図10(a)に示すように、搬送方向の両端が第4部分42a4の走査方向に延在する部分と当接し、走査方向の両端と第4部分42a4の搬送方向に延在する部分及び仕切り部42cとの間のそれぞれに隙間31c5(第2隙間)が形成されるような、平面サイズを有する。
このように、3つのインク受け部31a1〜31c1にキャップチップ31a4〜31c4がそれぞれ収容されていることで、吸引パージ時の減圧によって、ゴム材料等からなるリップ部42が変形することが防止される。また、図10に示すように、インク受け部31a1〜31c1とキャップチップ31a4〜31c4との間に、接続口31a2〜31c2に至る狭い流路が形成される。これにより、インク受け部31a1〜31c1内のインクに強い毛管力が作用し、インクの排出が促進されるという効果も得られる。なお、これら3つのキャップチップ31a4〜31c4の外周面には、複数の溝が設けられていてもよい。
次に、本実施形態におけるメンテナンス動作について説明する。本実施形態におけるメンテナンス動作も第1実施形態とほぼ同様であり、S101,S102,S103,S104,S105,S106,S107と順に実行される。これらの処理の中で異なる処理だけ説明する。
本実施形態においても、上述の第1実施形態と同様な第1吸引処理(S105)を実行する。このとき、例えば、製造誤差などによりチューブ53の流路抵抗がチューブ52よりも僅かに大きい状態で、カラーインクの空吸引を実行すると、第1実施形態と同様に、インク受け部31c1及びチューブ53内のすべてのインクがチューブ54に到達する前に、インク受け部31b1及びチューブ52内のインクがすべてチューブ54に到達する。この結果、図11(a)に示すように、チューブ54がチューブ52、接続口31b2及び隙間31b5を介して大気に連通した状態となり、これ以降、インク受け部31c1及びチューブ53にあったインクがチューブ54に流れなくなる。つまり、図11(a)中ハッチングで示すように、インクが、チューブ53に比較的多く残存した状態となる。なお、チューブ52の流路抵抗がチューブ53よりも僅かに大きいと、上述とは逆の状態となって、インクがチューブ52に比較的多く残存した状態となる。
次に、上述の第1実施形態の第2フラッシング処理(S106)と若干異なる第2フラッシング処理を実行する。より詳細に説明すると、図11(b)に示すように、3つのノズル列9bのうち走査方向に関して最も外側に位置する2つのノズル列9bに属する複数のノズル10bからインク受け部31b1にインクを吐出させ(第1吐出動作)、3つのノズル列9cのうち走査方向に関して最も外側に位置する2つのノズル列9cに属する複数のノズル10cからインク受け部31c1にインクを吐出させる(第2吐出動作)。このとき、各ノズル10b,10cから吐出されるインク量は、隙間31b5,31c5のそれぞれを覆って封止する量である。このように隙間31b5,31c5をインクで封止することで、接続口31b2,31c2に連通するいずれの隙間31b5,31c5を介してチューブ54が大気に連通していることがわからなくても、チューブ54の大気連通を遮断することができる。
次に、上述の第1実施形態と同様な第2吸引処理(S107)を実行する。これにより、チューブ53に残存するインクがチューブ54へと流れる。そして、隙間31b5,31c5に形成されるインク膜を構成するインクもチューブ52,53に流れて、チューブ54に向かう。このとき、隙間31c5側のインク膜を構成するインクは、隙間31b5側のインク膜を構成するインクよりも流れにくいため、図11(c)に示すように、チューブ53に残存する。しかしながら、このインク量は第1吸引処理で残存したインク量よりも極めて少ない。このため、上述の第1実施形態と同様に、当該残存インクが乾燥しても、キャッピング時において、ノズル10b,10c内のインクから水分をほとんど吸収しなくなる。この結果、ノズル10b,10c内のインクの乾燥を抑制することができる。こうして、第1吸引処理でチューブ53に残存したインク、及び、隙間31b5側のインク膜を構成するカラーインクがチューブ33aを介して廃液タンク34に廃棄され、メンテナンス動作が終了する。
本実施形態のプリンタによると、第1吸引処理において、例えば、インクがチューブ52又はチューブ53に残留しても、第2フラッシング処理で、各インク受け部31b1,31c1にインクを吐出し、各隙間31b5,31c5をインクで覆うことが可能となる。このため、第2吸引処理が実行されることで、チューブ52又はチューブ53に残留したインクに吸引力が作用する。この結果、簡単な構成で、各隙間31b5,31c5を覆うインクとともに当該残留したインクを吸引することができる。また、第2フラッシング処理において、吐出面20の隙間31b5,31c5と対向する領域に最も近いノズル列9b,9cに属するノズル10b,10cからインクを吐出するため、比較的少ない液量で隙間31b5,31c5を覆うことが可能となる。なお、上述した第1実施形態と同様な部分は、同じ効果を得ることができる。
上述の第3実施形態においては、キャリッジ2を走査方向に移動させ、一方の隙間31b5とノズル列9bとを、一方の隙間31c5とノズル列9cとを対向させた状態で当該ノズル列9b,9cに属するノズル10b,10cから一方の隙間31b5,31c5にインクを吐出する。この後、キャリッジ2を走査方向に移動させ、他方の隙間31b5とノズル列9bとを、他方の隙間31c5とノズル列9cとを対向させた状態で当該ノズル列9b,9cに属するノズル10b,10cから他方の隙間31b5,31c5にインクを吐出してもよい。こうすることでも、比較的少ない液量で隙間31b5,31c5を覆うことが可能となる。
また、第3実施形態のキャップチップ31a5〜31c5は、第2実施形態のプリンタに採用してもよい。この場合、第2フラッシング処理において、3つのノズル列9bのうち走査方向に関して最も外側に位置する2つのノズル列9bに属する複数のノズル10bだけからインク受け部31b1にインクを吐出させる。こうして、チューブ252の接続されたインク受け部31b1内に存在する隙間をインクで覆って封止する。こうすることで、チューブ54の大気連通を遮断することができる。第2吸引処理が実行されることで、上述の第2実施形態と同様な状態となる。こうして、第2実施形態と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の第1〜第3実施形態においては、吐出面20の中央領域21a、左側領域21b、及び、右側領域21cに対応する3つのキャップ部31a,31b,31cを有していたが、1つの吸引ポンプによって同時に吸引される2つのキャップ部だけ有しておればよく、キャップ部31aを有していなくてもよい。つまり、吐出面も左側領域21bと右側領域21cだけで構成されていてもよい。また、左側領域21bと右側領域21cは一体的につながっておらず、個別に形成されていてもよい。また、左側領域21b及び右側領域21cに形成されるノズル列9b,9cは1又は2、さらには4以上形成されていてもよい。
また、第1吸引処理における吸引ポンプ33の回転速度が、第2吸引処理における吸引ポンプ33の回転速度と同じであってもよいし、遅くてもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出することによって印刷を行うインクジェットプリンタに本発明を適用した例について説明したがこれには限られない。ノズルからインク以外の液体を吐出する、インクジェットプリンタ以外の液体吐出装置に本発明を適用することも可能である。
1 プリンタ(液体吐出装置)
2 キャリッジ
3 インクジェットヘッド(液体吐出部)
9b ノズル列(第1ノズル列)
9c ノズル列(第2ノズル列)
10a,10b,10c ノズル
21b 左側領域(第1吐出面)
21c 右側領域(第2吐出面)
31b キャップ部(第1キャップ部)
31b1 インク受け部(第1液体受け部)
31b2 接続口(第1接続口)
31b3,31c3 凹み部
31b4 キャップチップ(第1板状部材)
31b5 隙間(第1隙間)
31c キャップ部(第2キャップ部)
31c1 インク受け部(第2液体受け部)
31c2 接続口(第2接続口)
31c4 キャップチップ(第1板状部材)
31c5 隙間(第2隙間)
33 吸引ポンプ
38 キャップ駆動機構(移動手段)
52,252 チューブ(第1配管部材)
53,253 チューブ(第2配管部材)
54 チューブ(第3配管部材)
100 制御装置

Claims (13)

  1. 一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、
    前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、
    前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、
    前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、
    一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、
    一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、
    一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、
    前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、
    前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、
    前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、
    前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、
    前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、
    前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる第1吐出動作と前記第2ノズル列に属する複数のノズルから前記第2液体受け部に液体を吐出させる第2吐出動作とを行う第2フラッシング処理と、
    前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、
    前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1及び第2接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、
    前記第1及び第2接続口は、前記離隔状態において、前記第1及び第2吐出面のそれぞれと対向可能な位置に配置されており、
    前記制御手段は、前記第2フラッシング処理において、前記第1吐出動作の際に前記第1吐出面の前記第1接続口と対向する領域に最も近い前記ノズルから液体を吐出するように、前記第2吐出動作の際に前記第2吐出面の前記第2接続口と対向する領域に最も近い前記ノズルから液体を吐出するように、前記液体吐出部を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1及び第2接続口は、前記離隔状態において、前記ノズルと対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1及び第2液体受け部の底面には、鉛直方向に関して、周囲よりも前記第1及び第2吐出面から離れた凹み部がそれぞれ形成されており、
    前記第1及び第2接続口は、前記凹み部にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、
    前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、
    前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、
    前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、
    一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、
    一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、
    一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、
    前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、
    前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えており、
    前記第1配管部材は、その長さが前記第2配管部材よりも短く、
    前記制御手段は、
    前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、
    前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、
    前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、
    前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる吐出動作を行う第2フラッシング処理と、
    前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、
    前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、
    前記第1接続口は、前記離隔状態において、前記第1吐出面と対向可能な位置に配置されており、
    前記制御手段は、前記第2フラッシング処理において、前記吐出動作の際に前記第1吐出面の前記第1接続口と対向する領域に最も近い前記ノズルから液体を吐出するように、前記液体吐出部を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  5. 前記第1接続口は、前記離隔状態において、前記ノズルと対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記第1液体受け部の底面には、鉛直方向に関して、周囲よりも前記第1吐出面から離れた凹み部がそれぞれ形成されており、
    前記第1接続口は、前記凹み部に形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の液体吐出装置。
  7. 一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、
    前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、
    前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、
    前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、
    一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、
    一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、
    一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、
    前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、
    前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、
    前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、
    前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、
    前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、
    前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる第1吐出動作と前記第2ノズル列に属する複数のノズルから前記第2液体受け部に液体を吐出させる第2吐出動作とを行う第2フラッシング処理と、
    前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、
    前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1及び第2接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、
    前記制御手段は、前記第2吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力が、前記第1吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力よりも小さくなるように、前記吸引ポンプを制御することを特徴とする液体吐出装置。
  8. 一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、
    前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口とを有する第1キャップ部と、
    前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口とを有する第2キャップ部と、
    前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、
    一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、
    一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、
    一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、
    前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、
    前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えており、
    前記第1配管部材は、その長さが前記第2配管部材よりも短く、
    前記制御手段は、
    前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、
    前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、
    前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、
    前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる吐出動作を行う第2フラッシング処理と、
    前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、
    前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1接続口を少なくとも覆うことが可能な量であり、
    前記制御手段は、前記第2吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力が、前記第1吸引処理における前記吸引ポンプによる吸引力よりも小さくなるように、前記吸引ポンプを制御することを特徴とする液体吐出装置。
  9. 一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列が形成された第1吐出面と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列が形成された第2吐出面とを有する液体吐出部と、
    前記第1吐出面に接触した状態で前記第1ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第1液体受け部と、前記第1液体受け部につながる第1接続口と、前記一方向の両端が前記第1液体受け部と当接し、前記一方向と直交する方向の両端と前記第1液体受け部との間のそれぞれに第1隙間が形成されるように、前記第1液体受け部に収容された第1板状部材とを有する第1キャップ部と、
    前記第2吐出面に接触した状態で前記第2ノズル列を覆うことが可能な凹形状を有する第2液体受け部と、前記第2液体受け部につながる第2接続口と、前記一方向の両端が前記第2液体受け部と当接し、前記直交する方向の両端と前記第2液体受け部との間のそれぞれに第2隙間が形成されるように、前記第2液体受け部に収容された第2板状部材とを有する第2キャップ部と、
    前記第1液体受け部が前記第1吐出面に接触し前記第2液体受け部が前記第2吐出面に接触する接触状態と、前記第1液体受け部が前記第1吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れ前記第2液体受け部が前記第2吐出面と対向しつつ当該吐出面から離れた離隔状態とを取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、
    一端が前記第1接続口に接続された第1配管部材と、
    一端が前記第2接続口に接続された第2配管部材と、
    一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、
    前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、
    前記吸引ポンプ及び前記液体吐出部を制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、
    前記接触状態において前記吸引ポンプを制御し、前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2液体受け部に排出させるパージ処理と、
    前記離隔状態において前記液体吐出部を制御し、前記複数のノズルから前記第1及び第2液体受け部の少なくともいずれかに液体を吐出させる第1フラッシング処理と、
    前記離隔状態において前記吸引ポンプを制御し、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第1吸引処理と、
    前記第1吸引処理の後に前記液体吐出部を制御し、前記第1ノズル列に属する複数のノズルから前記第1液体受け部に液体を吐出させる第1吐出動作と前記第2ノズル列に属する複数のノズルから前記第2液体受け部に液体を吐出させる第2吐出動作とを行う第2フラッシング処理と、
    前記第2フラッシング処理の後に前記吸引ポンプを制御し、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2液体受け部に溜まった液体を吸引する第2吸引処理とを実行し、
    前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1吐出動作において前記第1隙間を少なくとも覆うことが可能な量であり、前記第2吐出動作において前記第2隙間を少なくとも覆うことが可能な量であることを特徴とする液体吐出装置。
  10. 前記第1吐出面には、3以上の前記第1ノズル列が形成され、
    前記第2吐出面には、3以上の前記第2ノズル列が形成され、
    前記3以上の第1及び第2ノズル列は、前記一方向と直交する方向に関して、互いに異なる位置に配置され、
    前記制御手段は、前記第1吐出動作として、前記直交方向に関して最も外側に位置する2列の前記第1ノズル列に属する複数のノズルから液体を吐出させ、前記第2吐出動作として、前記直交方向に関して最も外側に位置する2列の前記第2ノズル列に属する複数のノズルから液体を吐出させるように、前記液体吐出部を制御することを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記液体吐出部は、前記第1吐出面と前記第2吐出面が同一平面レベルで繋がった液体吐出ヘッドであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  12. 前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に属する複数のノズルは、カラーインクを吐出することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  13. 一方向に並ぶ複数のノズルからなる第1ノズル列と、前記一方向に並ぶ複数のノズルからなる第2ノズル列とを有する液体吐出部と、
    形状の第1キャップ部と、
    形状の第2キャップ部と、
    前記第1キャップ部が前記第1ノズル列を覆うように前記第1キャップ部を前記液体吐出部に接触させ、且つ、前記第2キャップ部が前記第2ノズル列を覆うように前記第2キャップ部を前記液体吐出部に接触させる接触状態と、前記第1ノズル列の少なくとも一部が前記第1キャップ部に形成された第1接続口と対向しつつ前記第1キャップ部が前記液体吐出部から離れ、且つ、前記第2ノズル列の少なくとも一部が前記第2キャップ部に形成された第2接続口と対向しつつ前記第2キャップ部が前記液体吐出部から離れた離隔状態と、を取り得るように、前記第1及び第2キャップ部と前記液体吐出部との少なくともいずれか一方を移動させる移動手段と、
    一端が前記第1接続口を介して前記第1キャップ部内に接続された第1配管部材と、
    一端が前記第2接続口を介して前記第2キャップ部内に接続された第2配管部材と、
    一端が前記第1及び第2配管部材の他端とつながった第3配管部材と、
    前記第3配管部材の他端と接続される吸引ポンプと、
    制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、
    前記移動手段により前記接触状態にし、前記吸引ポンプにより前記複数のノズルから前記液体吐出部内の液体を前記第1及び第2キャップ部内に排出させるパージ処理と、
    前記移動手段により前記離隔状態にし、前記液体吐出部に、前記複数のノズルから前記第1及び第2キャップ部の少なくともいずれかに向けて液体を吐出させる第1フラッシング処理と、
    前記移動手段により前記離隔状態にし、前記パージ処理及び前記第1フラッシング処理の少なくとも一方の処理によって前記第1及び第2キャップ部内に溜まった液体を前記吸引ポンプにより吸引させる第1吸引処理と、
    前記第1吸引処理の後に、前記第1ノズル列に属する複数のノズルのうち前記第1接続口と対向するノズルだけから前記第1キャップ部内に向けて液体を吐出させる第1吐出動作と、前記第2ノズル列に属する複数のノズルのうち前記第2接続口と対向するノズルだけから前記第2キャップ部内に液体を吐出させる第2吐出動作とを前記液体吐出部に行わせる第2フラッシング処理と、
    前記第2フラッシング処理の後に、当該第2フラッシング処理によって液体が吐出された前記第1及び第2キャップ部内に溜まった液体を前記吸引ポンプに吸引させる第2吸引処理とを実行し、
    前記第2フラッシング処理において吐出される液体量は、前記第1及び第2接続口を少なくとも覆うことが可能な量であることを特徴とする液体吐出装置。
JP2014032548A 2014-02-24 2014-02-24 液体吐出装置 Active JP6354199B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014032548A JP6354199B2 (ja) 2014-02-24 2014-02-24 液体吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014032548A JP6354199B2 (ja) 2014-02-24 2014-02-24 液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015157383A JP2015157383A (ja) 2015-09-03
JP6354199B2 true JP6354199B2 (ja) 2018-07-11

Family

ID=54181831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014032548A Active JP6354199B2 (ja) 2014-02-24 2014-02-24 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6354199B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022184169A (ja) * 2021-05-31 2022-12-13 ブラザー工業株式会社 プリンタ、制御方法、および制御プログラム

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4881085A (en) * 1987-08-18 1989-11-14 Burlington Industries, Inc. Vacuum powered manually operated cleaning tool for active surfaces of fluid-jet print head
JP2695271B2 (ja) * 1990-04-17 1997-12-24 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
US6446642B1 (en) * 1999-11-22 2002-09-10 Agilent Technologies, Inc. Method and apparatus to clean an inkjet reagent deposition device
JP2003127434A (ja) * 2001-10-23 2003-05-08 Seiko Epson Corp インクジェット式記録装置
JP4935169B2 (ja) * 2006-04-24 2012-05-23 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
JP5272363B2 (ja) * 2007-09-21 2013-08-28 セイコーエプソン株式会社 流体噴射装置
JP2009247920A (ja) * 2008-04-01 2009-10-29 Seiko Epson Corp 液滴吐出装置及びそのメンテナンス方法
JP5211859B2 (ja) * 2008-05-30 2013-06-12 セイコーエプソン株式会社 流体噴射装置
JP2010042661A (ja) * 2008-06-17 2010-02-25 Seiko Epson Corp 流体噴射装置
JP5239693B2 (ja) * 2008-09-29 2013-07-17 ブラザー工業株式会社 ヘッドキャップ
JP5751460B2 (ja) * 2010-02-12 2015-07-22 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015157383A (ja) 2015-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5921136B2 (ja) インクジェット記録装置および物流インクの排出方法
JP5955053B2 (ja) 記録装置および記録装置の制御方法
CN107443909B (zh) 液体喷射头的清洁装置以及液体喷射装置
JP5917083B2 (ja) インクジェット記録装置およびメンテナンス方法
JP2011189654A (ja) 流体噴射装置
US10071555B2 (en) Liquid ejection apparatus
JP6142719B2 (ja) 液体吐出装置
JP2019038124A (ja) 液体吐出装置および液体吐出装置の駆動方法
US20180194139A1 (en) Liquid ejecting apparatus
JP6354199B2 (ja) 液体吐出装置
JP5750898B2 (ja) 流体噴射装置
JP7131229B2 (ja) 液体吐出装置
JP6728570B2 (ja) 液体吐出装置
JP2017154276A (ja) 液体吐出装置
JP5104486B2 (ja) 記録装置
JP2006312262A (ja) 液滴吐出ヘッド用回復装置及び回復方法
JP4734583B2 (ja) 画像形成装置
US11932018B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP2011148256A (ja) 流体噴射装置
JP2011062869A (ja) 液体吐出装置
JP6020136B2 (ja) 液体噴射装置、及び液体噴射方法
JP5585507B2 (ja) 液体吐出装置
JP6142720B2 (ja) 液体吐出装置
JP2011121260A (ja) 液体噴射装置
JP2011161715A (ja) 液体噴射装置、及び液体噴射装置におけるワイピング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6354199

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150