JP6353760B2 - 簡易給湯器 - Google Patents
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Description
この特許文献に記載の加熱容器は、災害時および野外において長期保存が利き、火を使用せずに、お茶、コーヒー、インスタント食品等を飲食する為のお湯を安全に沸かすことを課題とするものである。
また、市販のペットボトル等に装着できるようにするための各種手段を講じることもその課題となる。
本発明に係る給湯器をペットボトルの上端開口部に装着し、押込部材を押し込んで仕切部を破断又は開放すると、仕切部の上部に収容されていた水等の液状反応助剤が下方に流下し、仕切部の下方に収容されていた生石灰等の発熱剤と化学反応を起こし、熱を発生する。
加熱部の壁面部に設けた温水供給部に送られた温水又は熱水は、その流通路の出口部の開閉コック部を開栓することにより温水又は熱水が外部に供給されることとなるのである。
また、加熱反応を起こすための液状反応助剤の代表例としては、水を、発熱剤としては生石灰(酸化カルシウム)を挙げることができる。
これにより、加熱管をより長い形態のものとし、より長く熱を吸収できる形態として熱吸収効率を向上させたものとした。
また、このロック部材の存在により、製品の未使用状態をも確認することもでき、バージンシールの役目をも担うものとなるのである。
図1は、本発明の簡易給湯器に係る一実施形態を示す一部切欠中央縦断面図である。
本発明に係る簡易給湯器10は、その全体が筒体形状を有し、その底面部にミネラルウォーター等のペットボトルBの上端開口部Kと接続し、この開口部Kを封止する接続部11を有し、この接続部11の上方は閉鎖空間からなる加熱部15から成る。
つまり、この接続部11は、ペットボトルBの上端開口部Kを封止するキャップの如き機能を有するものである。
より詳しくは、吸上げチューブ13の上端部は、上記貫通通路に連結し、その下端部からはペットボトルB内のミネラルウォーターを吸い上げることができる。
他方、上記貫通通路の上端部に連結する加熱管14は、アルミニウム製の螺旋状のパイプからなり、その先端部は加熱部15の筒状壁面部15wに設けられた温水供給部16へと接続する。
この仕切部17は、その上方部に精製水18を収容し、完全に下方空間部と分離された状態である。
他方、この仕切部17の下方空間部の下端部分には、生石灰(酸化カルシウム)19を収容しており、その上端面にはナイロンメッシュからなる膜体20を配設して、下方の生石灰19の飛散又は散乱を防止している。
他方、加熱管14の先端部は、加熱部15の筒状壁面部15wに設けられた温水供給部16の内部流通路に接続される。
温水供給部16は、その内部流通路の基端部で、上記加熱管14の先端部と接続し、その内部流通路内には圧力調整弁22を内設し、この流通路の先端部には開閉コック部24が接続するのである。
従って、温水を吐出させる際には、キャップ部27を吐出口25tから取り外したままとしても、キャップ部27は腕部27uを介して筒状本体部25に連接されたままに維持される。
このパイプ30は、後に再度説明するが、ペットボトルB内の内圧が減少した際に、加熱部15内部から空気や水蒸気を供給できるようにして、ペットボトルB内部の圧力上昇のために設けられたものである。
この押込部材32は、その上端の押圧部33と、この押圧部33の略中央部下面から下方に延長する棒状の押込部34とからなり、この押込部34が加熱部15の上端面28の略中央部を貫通するように形成され、前記押圧部を下方に押圧することにより、その押込部34が下方に移動して、その先端部が仕切部17を押し下げ、この仕切部17を下方に移動させる(開放させる)ことにより、この仕切部17の外周部から精製水18が下方に流下する。
勿論、このような構成を採用せずに、仕切部17自体に切れ目線、折れ目線等を形成し、前記押込部34が仕切部17を破断できる構成にすることも可能である。
このロック部材40は、先端の先端筒状部41と、この先端筒状部から外方に延長する把持部42とから成り、前記先端筒状部41には前記把持部42の反対側で、その縦方向に切欠を設けたものから成る。
このようにして、把持部42を手の指により把持して、外方に引き抜くことにより、押込部材32のロックが解除され、押込み可能状態となるのである。
まず、市販のミネラルウォーター入りペットボトルBを入手する。
このペットボトルBのキャップを開栓して、キャップを取り除く。
次に、ロック部材40を押込部材32の押込部34から引き抜く。
そして、押込部材32の押圧部33を下方に押圧するのである。
下方に流下した精製水18は、加熱部15の下方部分に収容されている生石灰19と化学反応を起こし、熱を発生させるのである。
加熱管14内に流入したミネラルウォーター18は、この螺旋状に長く形成された加熱管14内部で加熱されることとなるのである。
この際、事前にキャップ部27を開放しておくのである。
後に説明するが、このコック部26は、その回動角度により吐出させる水の温度を変更させて流出させることができるものである。
そして、この螺旋状に巻回された長い加熱管14を流通する間にミネラルウォーターが加熱され、熱せられるのである。
これにより、上部に収容された精製水18の流下を徐々に行わせることができる。
この圧力調整弁22は、温水供給部16の内部流通路の途中に設けられており、加熱管14の内部圧力が所定圧力、この実施形態では3気圧に達した時点で、この圧力調整弁22が右方に移動して、加熱管14及び温水供給部16の加熱管側の内部流通路が開通するように構成している。
このように構成することにより、加熱管14からの温水の供給を一時的に停止して、所定圧力以上となることにより圧力調整弁22を開栓して、所定温度以上の温水を排出することができるようにしているのである。
この図からよく解る通り、押込部材32の押圧部33は平面視略円形形状を有し、同様に加熱部15も平面視略円形形状を有している。
また、温水供給部16に設けられている開閉コック部24の平面形状もよく見て取ることができ、この開閉コック部24の筒状本体部25の上端面には、温度表示が設けられ、コック部26を大きく回動することにより吐出される温水の温度は、低くなるものである。
尚、使用に先だって、ロック部材40の把持部42を半径方向外側に引き抜くことにより、ロック部材40が離脱する構造については既に説明した。
加熱部は、上記実施形態ではその外形形状が円筒形状であるが、当該外形形状は自由に設計変更することができる。
要するに、内部に仕切部を有する閉鎖空間が設けられ、その底面部にペットボトル等の容器の上端開口部と接続できる接続部を有していれば、その外形形状は自由に設計変更することができるからである。
また、加熱部の筒状壁面部の下端延長部もこれを設けずに実施することも出来る。
本発明においては、上記実施形態において、市販のペットボトルに装着できるものとしての形態について説明したが、その他各種形態の容器の上端開口部に適合するように加熱部の接続部を適宜設計変更することが可能である。
吸上げチューブの材質も自由であり、ポリプロピレン等の耐熱性合成樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。
加熱部内と容器内とを連結するパイプの材質も自由に選択することができる。
押込部材の形状等も自由であり、上端の押圧部の平面視形状も円形以外の形状とすることができるし、押込部の先端部形状を先細に尖らせることも自由である。
加熱管の巻回数及び長さも適宜自由に設計変更することができる。
仕切部と加熱部の内壁面との関係も自由に設計変更することができ、この仕切部に切れ目線や折れ目線を設けて、押込部材の押込部の押し込み動作により仕切部が破断する構造とすることも容易に可能である。
11 接続部
12 上端面
13 吸上げチューブ
14 加熱管
15 加熱部
15w 筒状壁面部
16 温水供給部
17 仕切部
18 水
19 生石灰
20 ナイロンメッシュ
22 圧力調整弁
24 開閉コック部
25 筒状本体部
26 コック部
27 キャップ
28 上端面(加熱部の)
29 下端延長部
30 パイプ
32 押込部材
33 押圧部
34 押込部
40 ロック部材
41 先端筒状部
42 把持部
Claims (5)
- ペットボトル等の水を収容した容器の上端開口部に装着することができる給湯器であって、
この給湯器の底面部には、前記容器の上端開口部と接続し、この開口部を封止する接続部を備え、この接続部を介して容器の上端部に装着できる加熱部とを備え、
この加熱部は、その底面部に前記接続部を有し、接続部の上端面には容器の上端開口部を封止する封止部を有し、前記加熱部の内部空間を上下に分割する仕切部と、この仕切部を破断又は開放する押込部材とを有し、
前記封止部には貫通通路が設けられ、この貫通通路の下端には容器内部の水を吸い上げる吸上げチューブが接続し、前記貫通通路の上端には内部を流通する水を加熱するための加熱管が設けられ、
この加熱管の出口部は、加熱部の壁面に設けられた温水供給部の流通路に連結され、この温水供給部の流通路の出口部には当該温水を供給し又は供給停止できる開閉コック部が設けられ、
更に、加熱部内と容器内部を連通するパイプを前記封止部に貫通させ、
前記加熱部の仕切部の上方には液状反応助剤を収納し、前記仕切部の下方には発熱剤を収容し、
前記加熱部の押込部材を押し込んで仕切部を破断又は開放することにより、前記液状反応助剤と発熱剤が反応することにより熱が発生し、この熱により、前記加熱管を流通する水が加熱され、開閉コック部を開栓することにより温水供給部から温水又は熱水が供給されることを特徴とする簡易給湯器。 - 前記加熱管が螺旋状に巻回された金属管からなることを特徴とする請求項1に記載の簡易給湯器。
- 前記加熱管が前記液状反応助剤と発熱剤との溶液に漬からないことを特徴とする請求項1又は2に記載の簡易給湯器。
- 前記温水供給部の流通路内に圧力調整弁を設け、前記加熱管内の圧力が所定圧力以上に達した際に、その圧力調整弁が開弁するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の簡易給湯器。
- 前記押込部材が押込軸部とその上端の押圧部とからなり、この押込部材を加熱部の天部に設け、前記押圧部と加熱部の天部との間にロック部材を介在させ、使用時にこのロック部材を除去することにより押込部材が下方に押し込まれ、押込軸部の先端が仕切部を破断又は開放することができることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の簡易給湯器。
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