JP6351708B2 - 多板クラッチ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、車輛用動力伝達装置における多板クラッチ機構に関し、多板クラッチ機構におけるトルク精度を向上させるための改良に関する。
従来、車輛用動力伝達装置などには、湿式多板クラッチが広く用いられている。この種、湿式多板クラッチ等は、複数枚のフリクションディスクと複数枚のセパレータプレートとを交互に配置し、両者を油圧で圧接させてトルクを伝達するようになっており、湿式多板クラッチ等の非締結時(フリクションディスクとセパレータプレートとが離間されてトルク伝達が不可能な状態をいう)においては、フリクションディスクの側面に設けた摩擦材とセパレータプレートとの接触面間に潤滑油を介在させて相互間の焼き付きを防止している。
従来の湿式多板クラッチでは、フリクションディスクとセパレータプレートとを押圧する推力を上昇又は下降させる際に、クラッチの締結開始後に係合する各部品の剛性により軸方向の変位が生じる。このとき、それら係合する各部品に軸方向の自由度がない又は少ないために、前記変位とは反対方向に生じる摺動抵抗の方向が揃う。このため、摩擦面に働く垂直荷重が推力上昇側で減る一方、推力下降側で増えることにより、伝達トルクのヒステリシスが大きかった。
図4は、伝達トルクのヒステリシスの定義を説明する図である。横軸は、或る推力に対してそのクラッチで期待される「狙いトルク」を表し、縦軸は或る推力に対して当該クラッチで得られる「実トルク」を表す。図4に示す通り、各狙いトルクにおいて、推力が上昇する場合の実トルクと推力が下降する場合の実トルクに差がある。この上昇時と下降時のトルクの差を伝達トルクのヒステリシス(又はトルクヒステリシス)という。伝達トルクのヒステリシスが大きいほど、トルク精度(すなわち、或る推力に応じた狙いトルクに対する実トルクの差分)が悪くなる。
湿式多板クラッチにおいてトルク精度を向上する手法として、例えば下記特許文献1は、フリクションディスクにおいて、複数の摩擦材を周方向に間隔を隔てて配置して隣接する摩擦材間に潤滑油を排出するための油路を形成するとともに、該油路の路幅を半径方向内側から外側へ向かって順次大きくすることにより、湿式多板クラッチにおいてプレートの間に介在された潤滑油の排出性を向上し、低非締結時の連れ回りを低減するようにした技術を開示している。
しかし、上記の特許文献1のように、潤滑油を排出する構造を改良することによりトルク精度を向上する構成では、特別な機構を設ける必要があるため、設置スペースが必要となる点、及び、コストが嵩むという点で不利である。
特開2003‐90370号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、特別な機構を設けることなく低コストで、伝達トルクのヒステリシスを低減してトルク精度を向上できるようにした動力伝達装置の多板クラッチ機構を提供することを目的とする。
本発明に係る多板クラッチ機構は、動力源から入力軸(4)に入力される駆動力を、湿式多板クラッチを介して出力軸(7)に伝達する動力伝達装置(10)のクラッチ機構(5)であって、前記入力軸にスプライン嵌合されるクラッチガイド(51)と、前記出力軸にスプライン嵌合されるクラッチハブ(52)と、前記クラッチハブおよび前記クラッチガイド間に配置された複数の摩擦係合要素(53,54)と、前記摩擦係合要素を相互に係合させて前記クラッチを締結する作動部材(56)とを備えるクラッチ機構において、前記クラッチハブ及び前記クラッチガイドそれぞれの軸方向へのクリアランスを調整するためのシム(60、62)を備え、前記シムを介して固定されたクラッチハブの軸方向へのクリアランス(72)は、締結開始後に生じる前記クラッチガイド(51)及び前記摩擦係合要素(53、54)の剛性による軸方向の変化よりも、当該クラッチハブ(52)が出力軸(7)に対して摺動可能に大きくなるように設定されることを特徴とする。
クラッチハブの軸方向へのクリアランス(72)は、前記クラッチガイド(51)及び前記摩擦係合要素(53、54)の締結開始後の軸方向変位よりも、クラッチハブ(52)が出力軸(7)に対して摺動可能に大きくなるよう設定されることにより、作動部材(56)によりクラッチを締結する際に、作動部材からの推進力に応じて、クラッチハブは出力軸の軸方向に沿って移動可能である。このクラッチハブの移動により、摩擦係合要素(54)の摺動抵抗が、全体として相殺するように分布するため、トルク伝達のヒステリシスを低減することができる。
一実施形態において、前記クラッチガイド(51)は、軸方向の両端に配置された第1及び第2シム(60,62)により前記クリアランスを調整され、前記クラッチハブ(52)は、前記第1シム(60)のみにより前記クリアランスを調整される。この場合、第1及び第2シムを相互調整することで、クラッチガイドのクリアランスを一定に保つようにしつつ、クラッチハブのクリアランスを前記クラッチガイド(51)及び前記摩擦係合要素(53、54)の締結開始後の軸方向変位よりも大きくするように設定することができる。
なお、上記で括弧内に記した図面参照符号は、後述する実施形態において対応する構成要素等を参考のために例示したものである。
本発明によれば、多板クラッチ機構において、特別な機構を設けることなく低コストで、伝達トルクのヒステリシスを低減してトルク精度を向上できるという、という優れた効果を奏する。
デフ機構として構成された本発明の一実施例に係る車輛用動力伝達装置の断面図。 図1に示すクラッチ機構に関連する部分の拡大断面図。 図1に示すクラッチ機構における伝達トルクのヒステリシス低減の様子を説明する図。 トルクヒステリシスの定義を説明する図。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1に示す本発明の一実施例に係る車輛用動力伝達装置は、駆動シャフト1の回転を左右の車輪(図示せず)に配分するためのデフ機構10として構成されている。駆動シャフト1は、図示しないプロペラシャフトに結合し、図示しない駆動源(エンジン)からの回転運動が伝達される。デフ機構10は、駆動シャフト1と一体回転する駆動ベベルギヤ2と、該駆動ベベルギヤ2に噛み合う従動ベベルギヤ3と、前記駆動シャフト1に直交して配置され、前記従動ベベルギヤ3と一体回転するように結合されたセンターシャフト4と、該センターシャフト4の左右に配置されたクラッチ機構5と、該各クラッチ機構5の出力を左右の車輪(図示せず)にそれぞれ伝達する左右の出力シャフト7とを備える。左右のクラッチ機構5いずれも、同一構成であってよく、同一の符号を付与した。また、左右の出力シャフト7いずれも、同一構成であってよく、同一の符号を付与した。センターシャフト4は、テーパ軸受11、12を介してデフ機構10のケースに軸受けされるとともに、従動ベベルギヤ3が固定されて、センターシャフト4の全体が一体回転する。センターシャフト4の左右端には、円周方向に複数のスプライン歯が形成され、対応するクラッチ機構5及び6のクラッチガイド51と一体回転するようにスプライン結合している。なお、センターシャフト4はクラッチ機構5から見て本発明における「入力軸」に該当し、出力シャフト7はクラッチ機構5から見て本発明における「出力軸」に該当する。
クラッチ機構5は、それぞれ湿式多板クラッチからなっている。以下、クラッチ機構5の要部について、図2の拡大図を参照して詳細説明をする。クラッチ機構5は、動力伝達装置のクラッチケース15内に収容されたクラッチガイド51およびクラッチハブ52と、該クラッチハブ52および該クラッチガイド51間に配置された複数のセパレータプレート53と複数のフリクションディスク54と複数のセパレータプレート53と複数のフリクションディスク54を相互に係合させて当該クラッチ機構5を締結するためのピストン56とを備えている。
クラッチガイド51は、センターシャフト4にスプライン嵌合し、該センターシャフト4と一体回転する。クラッチハブ52は、出力シャフト7にスプライン結合し、軸受14を介してクラッチケース15に対して回転自在に取り付けられており、該出力シャフト7と一体回転する。一方、クラッチガイド51とクラッチハブ52は、軸受13を介して相互に軸受けされ、相対回転可能である。
クラッチガイド51には複数のセパレータプレート53が軸方向に所定間隔で並んでスプライン結合する一方、クラッチハブ52に対して複数のフリクションディスク54が軸方向に所定間隔で並んでスプライン結合しており、各セパレータプレート53とフリクションディスク54が軸方向に交互に並ぶように組み合わせて配置される。クラッチガイド51にスプライン結合したセパレータプレート53の外側(図2では左端)に対向して、ピストン56が配設される。ピストン56は必要なクラッチ締結量を得るために油圧制御される(又は電磁制御であってもよい)。クラッチ締結時に、ピストン56は、油圧により軸方向に(図2では右方向)駆動され、該ピストン56の推進力によってセパレータプレート53が軸方向(図2では右方向)に駆動され、セパレータプレート53とフリクションディスク54を相互に係合する。これにより、センターシャフト4からの回転がクラッチハブ52に伝達される。ピストン56は必要なクラッチ締結量を得るために油圧制御される(又は電磁制御であってもよい)。
図2に示す通り、クラッチガイド51は、第1シム60及び第2シム62を介してクラッチケース15に対して取り付けられている。この第1シム60及び第2シム62により、クラッチガイド51の軸方向へのクリアランスが調整される。軸方向の両端に配置された第1シム60及び第2シム62により、クラッチガイド51は、クラッチケース15内のピストン56に対して固定されるようになっている。クラッチガイド51の軸方向へのクリアランスは、図2において両矢印70で示す第1シム60及び第2シム62の間におけるクリアランスであり、これを「クラッチクリアランス」と呼ぶ。一方、クラッチハブ52は、軸方向一端に配設された第1シム60のみにより軸方向へのクリアランスが調整されるようになっている。クラッチハブ52の軸方向へのクリアランスは、図2において両矢印72で示す第1シム60及び軸受14の間におけるクリアランスであり、これを「アキシャルクリアランス」と呼ぶ。湿式多板クラッチからなるクラッチ機構5では、セパレータプレート53とフリクションディスク54とを押圧する推力を上昇又は下降させる際に、締結開始後に係合するクラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54の剛性により軸方向の変位を生じる。アキシャルクリアランス72は、締結開始後に生じるクラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54の剛性による軸方向の変化よりも、クラッチハブ52が出力シャフト7に対して摺動可能に大きくなるよう設定される。
アキシャルクリアランス72の設定は、クラッチクリアランス70の大きさを一定に保ちつつ、第1シム60及び第2シム62のサイズを相互に調整することにより、アキシャルクリアランス72の大きさを変更するように行う。具体的には、第2シム62を薄くしてアキシャルクリアランス72を大きくする一方で、該第2シム62を薄くした分、第1シム60を厚くしてクラッチクリアランスを一定間隔に保つ、という具合に行う。
このように、アキシャルクリアランス72が、締結開始後に生じるクラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54の剛性による軸方向の変化よりも大きくすることにより、クラッチハブ52は、クラッチガイド51に対して相対的に軸方向(図2では右方向)に移動する自由度を持つ、すなわち、出力シャフト7に対して摺動可能となる。ピストン56からの軸方向の推進力に応じて、クラッチハブ52が軸方向に変位する(ずれる)と、フリクションディスク54の摺動抵抗が、全体として相殺するように分布する。その結果、トルク伝達のヒステリシスを低減することができる。
図3は、本実施例のようにクラッチハブ52が軸方向への移動自由(出力シャフト7に対して摺動可能)である場合と、クラッチハブ52を固定した場合との伝達トルクを比較説明するためのクラッチ模擬図である。
図3(a)に示すように、クラッチハブ52を固定した構成において、ピストン56の推力F(符号80)を上げていく場合、クラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54の剛性により軸方向の変位(符号85)が生じる。クラッチハブ52を固定した状態では、クラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54に軸方向の自由度がない、又は、少ないために、前記変位方向と反対方向に生じる摺動抵抗f(符号82)の方向が揃う。この場合、(1)〜(6)の各位置にてセパレータプレート53及びフリクションディスク54の摩擦面に働く力は図3(a)に示す通りであり、伝達トルクは、それら力の合計でμr(6F−9f)と表すことができる。一方、図3(b)に示すように、ピストン56の推力Fを下げていく場合、前記推力Fを上げていくときとは逆向きの変位(符号85・)を生じるので、該推力Fを上げていくときとは逆向きの摺動抵抗f(符号82・)が、全てのフリクションディスク54とクラッチハブ52との間に発生する。この場合、(1)〜(6)の各位置にてセパレータプレート53及びフリクションディスク54の摩擦面に働く力は図3(b)に示す通りであり、伝達トルクは、それら力の合計でμr(6F+9f)と表すことができる。すなわち、クラッチハブ52を固定した場合、図3(a)に示すピストン推力Fの上昇側では伝達トルク「μr(6F−9f)」が減少する一方、(b)に示すピストン推力Fの下降側では伝達トルク「μr(6F+9f)」が増えることにより、伝達トルクのヒステリシスが大きくなる。この場合の伝達トルクのヒステリシスは「μr18f」と表すことができる。
それに対して、クラッチハブ52が自由に移動できる構成において、ピストン56の推力F(符号80)を上昇する場合、図3(c)に示すように、クラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54とともに、クラッチハブ52にも軸方向の変位(符号86)を生じる。このため、摺動抵抗f(符号82、84)が、全体として相殺するように分布する。この場合、(1)〜(6)の各位置にてセパレータプレート53及びフリクションディスク54の摩擦面に働く力は図3(c)に示す通りであり、伝達トルクは、それら力の合計でμr(6F−4f)と表すことができる。一方、ピストン推力Fを下げる場合、図3(d)に示すように、ラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54とともに、クラッチハブ52に、推力を上げていくときとは逆向きに変位(図において符号86・)を生じる。よって、この場合も、摺動抵抗f(図において符号82・、84・)が、全体として相殺するように分布する。したがって、(1)〜(6)の各位置にてセパレータプレート53及びフリクションディスク54の摩擦面に働く力は図3(d)に示す通りであり、伝達トルクは、それら力の合計でμr(6F+4f)と表すことができる。すなわち、クラッチハブ52が自由に移動できる構成における伝達トルクのヒステリシスは、ピストン推力Fを上げるときの伝達トルク「μr(6F−4f)」と該推力Fを下げるときの伝達トルク「μr(6F+4f)」との差より、「μr8f」と表すことができる。このように、本実施例のようにクラッチハブ52が自由に移動できる状態でのヒステリシスの大きさ「μr8f」は、図3(a),(b)に示すようなクラッチハブ固定時のヒステリシスの大きさ「μr18f」に比較して、4/9の大きさに低減される。
このように、本実施例のクラッチ機構5によれば、クラッチガイド51の軸方向へのクリアランスと、クラッチハブ52の軸方向へのクリアランスを設定するだけの簡単な構成により、特別な機構を設けることなく且つ低コストで、伝達トルクのヒステリシスを低減することができ、トルク精度を向上することができる。このため、例えばクラッチ非締結時における連れ回り等の不都合の発生を、効果的に低減することができる。
なお、上記実施例において、クラッチガイド51及びクラッチハブ52の軸方向へのクリアランスを調整する機構の一例として、第1シム60及び第2シム62を説明したが、クリアランスを調整する機構は、クラッチクリアランス70を一定に保ちつつ、アキシャルクリアランス72が、締結開始後に生じるクラッチガイド51、セパレータプレート53及びフリクションディスク54の剛性による軸方向の変化よりも、当該クラッチハブ52が出力シャフト7に対して摺動可能に大きくなるよう設定できるのであれば、どのような構成でもよい。
上記実施例では、回転駆動力を左右の車輪(後輪)に配分するためのデフ機構10において、本発明に係るクラッチ機構を適用した例を示している。しかし、これに限らず、本発明に係る湿式多板クラッチ機構は、その他の動力伝達装置に対して適用することができる。

Claims (1)

  1. 動力源から入力軸に入力される駆動力を、湿式多板クラッチを介して出力軸に伝達する動力伝達装置のクラッチ機構であって、前記入力軸にスプライン嵌合されるクラッチガイドと、前記出力軸にスプライン嵌合されるクラッチハブと、前記クラッチハブおよび前記クラッチガイド間に配置された複数の摩擦係合要素と、前記摩擦係合要素を相互に係合させて前記クラッチを締結する作動部材とを備えるクラッチ機構において、
    前記クラッチハブ及び前記クラッチガイドは、軸受を介して相互に軸受けされて相対回転が可能であり、
    前記クラッチハブ及び前記クラッチガイドそれぞれの軸方向へのクリアランスを設定する第1シム及び第2シムを備え、
    前記クラッチガイドは、軸方向の両端に配置された前記第1及び前記第2シムにより前記クリアランスを設定される一方、前記クラッチハブは、前記第1シムのみにより前記クリアランスを設定されるように構成されており、
    前記クラッチハブの前記クリアランスは、前記クラッチの締結の開始後に該クラッチハブが前記クラッチガイド及び前記複数の摩擦係合要素に対して相対的に前記軸方向に移動する自由度を持つように設定される、ことを特徴とする動力伝達装置のクラッチ機構。
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