JP6350975B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの制御装置に関し、特に、可変動弁機構によって吸気弁の開閉を制御するエンジンの制御装置に関する。
従来から、エンジンの制御装置においては、エンジンの吸気弁及び排気弁の開弁及び閉弁の時期を適切に制御することにより、特に圧縮自己燃焼運転領域におけるエンジンの運転効率を高める技術が知られている。そして、エンジンの吸気弁及び排気弁の開弁及び閉弁を制御するための手段としては、弁の開閉を、カムの表面に設けられたカム山の形状に応じて一定の間隔で、且つ一定のリフト量で開閉弁させる、いわゆるメカニカル動弁機構や、所定のタイミングで所定のリフト量で開閉弁させることができる可変動弁機構が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2009−121481号公報
特許文献1に記載された可変動弁機構は、クランクシャフトの回転に同期して回転するカムと、内部にエンジンオイルが充填され、カムの動作によってエンジンオイルの油圧が変化する圧力室と、圧力室に接続されており、開閉することにより吸気弁に作用させる油圧を制御する油圧バルブと、を備えている。そして、このような可変動弁機構によれば、カムの形状に完全に依存することなく、油圧バルブによって吸気弁の開閉を制御することができる。
ところで、近年では、燃費の向上等を実現するために、エンジンの吸気弁及び排気弁のリフトタイミングをエンジンの運転状態に応じてベースプロフィールに対して早めたり、遅延させたりすることが行われている。
そして、可変動弁機構において、弁の開弁時期を遅らせるためには、クランクシャフトと同期して回転するカムのカム山のプロフィールに従わず、カムの動作によって圧力室が高まったとしても、油圧バルブを制御することにより、カムの動作に連動して弁が作動しないようにすることが必要となる。そして、カムによって圧力室内の圧力が上昇し始めてから所定の時間経過後に、油圧バルブを閉弁することにより、圧力室内の圧力上昇を吸気弁に伝達し、弁を開弁させることで吸気弁の時期を、カム山のプロフィールに対して遅らせる。
しかしながら、弁の開弁時期を遅らせる制御を行うと、油圧脈動が生じ、油圧バルブの開閉制御に遅延が生じてしまう、という問題があった。即ち、油圧バルブを用いて弁のリフト開始時期を遅らせる場合、カム山のプロフィールに応じて圧力室内の圧力が高まった状態で油圧バルブを作動させ、弁のリフトを開始することとなる。しかしながら、上述したように、圧力室内の圧力が高まった状態で弁のリフトを開始すると、弁に作用する圧力が急激に増加し、圧力室内で油圧脈動が発生してしまう。そして、圧力室内で油圧脈動が発生すると、油圧バルブを閉じる動作が遅れ、弁のリフト量を正確に制御することができなくなってしまう。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、弁の開弁時期を遅らせる制御を行う際に、油圧脈動を抑制することにより、弁のリフト量を正確に制御することができるエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、吸気を気筒内に導入するための吸気弁と、この吸気弁に取り付けられ、その開閉を制御する油圧式可変動弁機構であって、クランクシャフトの回転に同期して回転するカムと、内部にエンジンオイルが充填され、カムの動作によってエンジンオイルの油圧が変化する圧力室と、圧力室に接続されており、開閉することにより吸気弁に作用させる油圧を制御する油圧バルブと、を有する油圧式可変動弁機構と、吸気弁に取り付けられ、その開閉を制御する機械式可変動弁機構と、油圧式可変動弁機構及び機械式可変動弁機構による吸気弁の開弁時期を制御する吸気弁開弁時期制御手段と、を有するエンジンの制御装置であって、吸気弁開弁時期制御手段は、エンジンの運転状態に応じて、所定の遅角時期までは油圧式可変動弁機構により前記吸気弁の開弁時期を遅角させると共に、所定の遅角時期後は前記機械式可変動弁機構により前記吸気弁の開弁時期を遅角させる、ことを特徴とする
このように構成された本発明によれば、エンジンの運転状態に応じて、油圧式可変動弁機構のエンジンオイルの油圧が変化する圧力室内の油圧脈動が発生しにくい所定の遅角時期までは、油圧式可変動弁機構によって弁の開弁時期を遅らせることができる。そして、圧力室内の油圧脈動が発生し易い時期である所定の遅角時期よりも遅い時期の場合には、油圧を用いない機械式可変動弁機構を用いて弁の開弁時期を遅らせる。これにより、弁の開弁時期を遅らせる際に油圧脈動が発生するのを防止し、弁のリフト量を正確に制御することができる。
また、本発明において、好ましくは、吸気弁開弁時期制御手段は、圧縮自己燃焼制御を行っており、吸気行程時に既燃ガスと新気とを混合させている場合に、エンジン回転数に応じて吸気行程における吸気弁の開弁時期が遅くなるように油圧式可変動弁機構の油圧バルブを制御し、吸気弁開弁時期制御手段は、圧縮自己燃焼制御を行っており、吸気行程時に既燃ガスと新気とを混合させており、かつ所定の遅角時期後に、エンジン回転数に応じて吸気行程における前記吸気弁の開弁時期を遅らせるように前記機械式可変動弁機構を制御する
このように構成された本発明によれば、圧縮自己燃焼制御を行っており、かつ吸気行程時に既燃ガスと新気とを混合させている場合に、吸気弁の開弁時期を遅らせることができる。これにより、既燃ガスに対する新気の相対量を減らすことができる。また、圧縮自己燃焼制御を行っており、かつ吸気行程時に既燃ガスと新気とを混合させている場合において、吸気弁の開弁時期をさらに遅らせる場合(所定の遅角時期後の場合)には、吸気弁の制御を、油圧式可変動弁機構による制御から機械式可変動弁機構による制御に切り換えることができる。そして、吸気弁の制御を機械式可変動弁機構による制御とすることにより、吸気弁の開弁時期を遅らせたとしても油圧脈動が生じるのを防止することができる。
また、本発明において、好ましくは、前記エンジンの回転数が所定の回転数を超えた場合には、スロットル弁の開度を小さくする。
このように構成された本発明によれば、エンジンの回転数が所定の回転数を超えるまでは、上述したように、吸気弁の開弁時期を遅らせる。そして、エンジンの回転数が所定の回転数を超えた場合には、スロットル弁の開度を小さくし、これにより、吸気弁を介して気筒内に導入される新気の量を減らし、既燃ガスの相対的な量を増やすことができる。
また、本発明において、好ましくは、さらに、エンジンは、排気を気筒内から排出するための排気弁及びその排気弁の下流側に設けられた排気シャッター弁を有し、エンジンの回転数が所定の回転数を超えた場合には、排気シャッター弁を閉じる。
このように構成された本発明によれば、エンジンの回転数が所定の回転数を超えるまでは、上述したように、吸気弁の開弁時期を遅らせる。そして、エンジンの回転数が所定の回転数を超えた場合には、排気シャッター弁を閉じ、これにより、気筒内から一旦排出された既燃ガスをエンジン付近に留めることができる。そして、エンジン付近に留まっている既燃ガスを気筒内に再導入することにより、気筒内の既燃ガスの相対的な量を増やすことができる。
以上のように、本発明によれば、油圧脈動を抑制することにより、吸気弁のリフト量を正確に制御することができる。
本発明の実施形態によるエンジンの概略構成図である。 本発明の実施形態によるエンジンにおける吸気弁に適用される油圧式可変動弁機構の概略側面図である。 本発明の実施形態による油圧式可変動弁機構のカムを示す概略側面図である。 本発明の実施形態によるエンジンの制御ブロック図である。 本発明の実施形態によるエンジンの運転領域の説明図である。 本発明の実施形態による第1の運転領域での吸気弁及び吸気弁の基本動作の説明図である。 本発明の実施形態による吸気側の油圧式可変動弁機構の特性についての説明図である。 本発明の実施形態による吸気弁の動作についての説明図である。 本発明の実施形態による吸気弁のリフト開始時期を決定するためのフロー図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるエンジンについて説明する。
[エンジンの構成]
まず、図1乃至図4を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態によるエンジンの概略構成図であり、図2は、本発明の実施形態によるエンジンの吸気弁に適用される吸気側の油圧式可変動弁機構の概略側面図(部分的に断面図を示している)であり、図3は、本発明の実施形態による吸気側の油圧式可変動弁機構のカムを示す概略側面図であり、図4は、本発明の実施形態によるエンジンの制御ブロック図である。
図1に示すように、エンジン1は、車両に搭載されると共に、少なくともガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンである。エンジン1は、複数の気筒18が設けられたシリンダブロック11(なお、図1では、1つの気筒のみを図示するが、例えば4つの気筒が直列に設けられる)と、このシリンダブロック11上に配設されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下側に配設され、潤滑油が貯留されたオイルパン13とを有している。各気筒18内には、コンロッド142を介してクランクシャフト15と連結されているピストン14が往復動可能に嵌挿されている。ピストン14の頂面には、ディーゼルエンジンでのリエントラント型のようなキャビティ141が形成されている。キャビティ141は、ピストン14が圧縮上死点付近に位置するときには、後述するインジェクタ67に相対する。シリンダヘッド12と、気筒18と、キャビティ141を有するピストン14とは、燃焼室19を画定する。なお、燃焼室19の形状は、図示する形状に限定されるものではない。例えばキャビティ141の形状、ピストン14の頂面形状、及び、燃焼室19の天井部の形状等は、適宜変更することが可能である。
このエンジン1は、理論熱効率の向上や、後述する圧縮着火燃焼の安定化等を目的として、15以上の比較的高い幾何学的圧縮比に設定されている。なお、幾何学的圧縮比は15以上20以下程度の範囲で、適宜設定すればよい。
シリンダヘッド12には、気筒18毎に、吸気ポート16及び排気ポート17が形成されていると共に、これら吸気ポート16及び排気ポート17には、燃焼室19側の開口を開閉する吸気弁21及び排気弁22がそれぞれ配設されている。
図2に示すように、吸気弁21には、油圧式可変動弁機構72が取り付けられており(図4参照)、この吸気側可変動弁機構72は、油圧を用いて吸気弁21の開閉時期及び/又はリフト量を変化させる。また、吸気弁21には、所定の条件下でのみ作動する機械式可変動弁機構74が取り付けられている。
図2に示すように、吸気弁21に適用される油圧式可変動弁機構72は、外部から供給されたエンジンオイルが通過するオイル供給路72aと、オイル供給路72a上に設けられた三方弁としてのソレノイドバルブ72b(油圧バルブに相当する)と、オイル供給路72aからソレノイドバルブ72bを介して供給されたエンジンオイルが充填される圧力室72cと、を有する。この場合、ソレノイドバルブ72bが開弁しているときに、オイル供給路72aと圧力室72cとが流体連通されて、オイル供給路72aから圧力室72cへとエンジンオイルが供給される(図2中の矢印A11参照)。ソレノイドバルブ72bは、通電されていない状態では開弁しており、通電されると閉弁する。より詳しくは、ソレノイドバルブ72bは、通電され続けることにより、閉弁状態が維持される。なお、ソレノイドバルブ72bの上流側のオイル供給路72a上には、図示しない逆止弁などが設けられている。
また、油圧式可変動弁機構72は、タイミングベルトなどを介してクランクシャフト15の回転が伝達される吸気カムシャフト23上に設けられたカム72dと、カム72dから伝達された力により揺動するローラーフィンガーフォロア72eと、圧力室72cに連結されており、ローラーフィンガーフォロア72eによって動作されて、圧力室72c内のエンジンオイルの圧力(油圧)を上昇させるポンプユニット72fと、を有する。加えて、油圧式可変動弁機構72は、ソレノイドバルブ72bを介して圧力室72cに連結され、圧力室72c内の油圧によって吸気弁21を開弁させるように動作するブレーキユニット72gと、ブレーキユニット72gが動作していないときに吸気弁21の閉状態を維持するための力を付与するバルブスプリング72hと、を有する。この場合、ソレノイドバルブ72bが閉弁しているときに、オイル供給路72aと圧力室72cとの流体連通が遮断されて、圧力室72cとブレーキユニット72gとが流体連通されることで、圧力室72c内の油圧がブレーキユニット72gに作用する(図2中の矢印A12参照)。
また、図3に示すように、カム72dは、クランクシャフト23に固定されており、クランクシャフト23の回転と同期して、矢印A13方向に回転する。そして、カム72dが回転すると、カム72dのカム山の回転方向先行側端面72iがローラーフィンガーフォロア72eに作用する。
油圧式可変動弁機構72が吸気弁21を開弁させる動作について具体的に説明する。カム72dが吸気カムシャフト23と同期して回転している最中において、カム72dに形成されたカム山(換言するとカムロブ)がローラーフィンガーフォロア72eに接触すると、このカム山の先行側端面72iがローラーフィンガーフォロア72eに接触している間、カム山がローラーフィンガーフォロア72eを押し込む。これにより、ローラーフィンガーフォロア72eがポンプユニット71fを付勢して、ポンプユニット71fが圧力室71c内のエンジンオイルを圧縮するように動作することで、圧力室71c内の油圧が上昇する。このときに、ソレノイドバルブ72bを閉弁すると、上昇された圧力室72c内の油圧がブレーキユニット72gに作用して、ブレーキユニット72gが吸気弁21を付勢することで、吸気弁21がリフトする、つまり吸気弁21が開弁する。
基本的には、カム72dに形成されたカム山の先行側端面72iがローラーフィンガーフォロア72eに作用している間の何処かのタイミングでソレノイドバルブ72bを閉弁すると、吸気弁21を開弁させることができる。したがって、ソレノイドバルブ72bを開状態から閉状態に切り替えるタイミングを変えることで、吸気弁21の開弁時期を変化させることができる。本実施形態では、吸気行程において吸気弁21を開弁できるように、カム72d上の所定位置にカム山が形成されている。
また、図2に示すように、吸気カムシャフト23の端には、機械式可変動弁機構74が取り付けられている。機械式可変動弁機構74は、例えば、クランクシャフトの回転に対して吸気カムシャフト23の回転に位相差を生じさせる位相変化型の可変動弁機構、異なるプロフィールを有する複数のカムを備えエンジンの運転状態に応じてカムを切り替えるカム切り替え型の可変動弁機構等の公知の機構によって構成されている。
また、エンジンの排気側にも、吸気側と同様に機械式及び油圧式可変動弁機構が設けられており、排気行程において排気弁22を開弁できるように構成されている。また、後述するように、吸気行程において排気弁22を開弁して、いわゆる排気の二度開きを行う場合には、追加のカム山が排気側の油圧式可変動弁機構71の所定の位置に形成されている。このような排気の二度開きは、排気ポート17から燃焼室19へ既燃ガス(内部EGRガス)を逆流させて再導入する場合に実行される。
図1を再度参照すると、シリンダヘッド12には、気筒18毎に、気筒18内に燃料を直接噴射する(直噴)インジェクタ67が取り付けられている。インジェクタ67は、その噴口が燃焼室19の天井面の中央部分から、その燃焼室19内に臨むように配設されている。インジェクタ67は、エンジン1の運転状態に応じて設定された噴射タイミングでかつ、エンジン1の運転状態に応じた量の燃料を、燃焼室19内に直接噴射する。この例において、インジェクタ67は、詳細な図示は省略するが、複数の噴口を有する多噴口型のインジェクタである。これによって、インジェクタ67は、燃料噴霧が、燃焼室19の中心位置から放射状に広がるように、燃料を噴射する。ピストン14が圧縮上死点付近に位置するタイミングで、燃焼室19の中央部分から放射状に広がるように噴射された燃料噴霧は、ピストン頂面に形成されたキャビティ141の壁面に沿って流動する。キャビティ141は、ピストン14が圧縮上死点付近に位置するタイミングで噴射された燃料噴霧を、その内部に収めるように形成されている、と言い換えることが可能である。この多噴口型のインジェクタ67とキャビティ141との組み合わせは、燃料の噴射後、混合気形成期間を短くすると共に、燃焼期間を短くする上で有利な構成である。なお、インジェクタ67は、多噴口型のインジェクタに限定されず、外開弁タイプのインジェクタを採用してもよい。
図外の燃料タンクとインジェクタ67との間は、燃料供給経路によって互いに連結されている。この燃料供給経路上には、燃料ポンプ63とコモンレール64とを含みかつ、インジェクタ67に、比較的高い燃料圧力で燃料を供給することが可能な燃料供給システム62が介設されている。燃料ポンプ63は、燃料タンクからコモンレール64に燃料を圧送し、コモンレール64は圧送された燃料を、比較的高い燃料圧力で蓄えることが可能である。インジェクタ67が開弁することによって、コモンレール64に蓄えられている燃料がインジェクタ67の噴口から噴射される。ここで、燃料ポンプ63は、図示は省略するが、プランジャー式のポンプであり、エンジン1によって駆動される。このエンジン駆動のポンプを含む構成の燃料供給システム62は、30MPa以上の高い燃料圧力の燃料を、インジェクタ67に供給することを可能にする。燃料圧力は、最高で120MPa程度に設定してもよい。インジェクタ67に供給される燃料の圧力は、エンジン1の運転状態に応じて変更される。なお、燃料供給システム62は、この構成に限定されるものではない。
シリンダヘッド12にはまた、燃焼室19内の混合気に強制点火(具体的には火花点火)する点火プラグ25が取り付けられている。点火プラグ25は、この例では、エンジン1の排気側から斜め下向きに延びるように、シリンダヘッド12内を貫通して配置されている。点火プラグ25の先端は、圧縮上死点に位置するピストン14のキャビティ141内に臨んで配置される。
エンジン1の一側面には、図1に示すように、各気筒18の吸気ポート16に連通するように吸気通路30が接続されている。一方、エンジン1の他側面には、各気筒18の燃焼室19からの既燃ガス(排気ガス)を排出する排気通路40が接続されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設され、その下流側には、各気筒18への吸入空気量を調節するスロットル弁36が配設されている。また、吸気通路30における下流端近傍には、サージタンク33が配設されている。このサージタンク33よりも下流側の吸気通路30は、気筒18毎に分岐する独立通路とされ、これら各独立通路の下流端が各気筒18の吸気ポート16にそれぞれ接続されている。
排気通路40の上流側の部分は、気筒18毎に分岐して排気ポート17の外側端に接続された独立通路と該各独立通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。この排気通路40における排気マニホールドよりも下流側には、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化装置として、直キャタリスト41とアンダーフットキャタリスト42とがそれぞれ接続されている。直キャタリスト41及びアンダーフットキャタリスト42はそれぞれ、筒状ケースと、そのケース内の流路に配置した、例えば三元触媒とを備えて構成されている。
吸気通路30におけるサージタンク33とスロットル弁36との間の部分と、排気通路40における直キャタリスト41よりも上流側の部分とは、排気ガスの一部を吸気通路30に還流するためのEGR通路50を介して接続されている。このEGR通路50は、排気ガスをエンジン冷却水によって冷却するためのEGRクーラ52が配設された主通路51を含んで構成されている。主通路51には、排気ガスの吸気通路30への還流量を調整するためのEGR弁511が配設されている。
エンジン1は、制御手段としてのパワートレイン・コントロール・モジュール(以下では「PCM」と呼ぶ。)10によって制御される。PCM10は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されている。このPCM10が制御器を構成する。
PCM10には、図1及び図3に示すように、各種のセンサSW1、SW2、SW4〜SW18の検出信号が入力される。具体的には、PCM10には、エアクリーナ31の下流側で、新気の流量を検出するエアフローセンサSW1の検出信号と、新気の温度を検出する吸気温度センサSW2の検出信号と、EGR通路50における吸気通路30との接続部近傍に配置されかつ、外部EGRガスの温度を検出するEGRガス温センサSW4の検出信号と、吸気ポート16に取り付けられかつ、気筒18内に流入する直前の吸気の温度を検出する吸気ポート温度センサSW5の検出信号と、シリンダヘッド12に取り付けられかつ、気筒18内の圧力を検出する筒内圧センサSW6の検出信号と、排気通路40におけるEGR通路50の接続部近傍に配置されかつ、それぞれ排気温度及び排気圧力を検出する排気温センサSW7及び排気圧センサSW8の検出信号と、直キャタリスト41の上流側に配置されかつ、排気中の酸素濃度を検出するリニアO2センサSW9の検出信号と、直キャタリスト41とアンダーフットキャタリスト42との間に配置されかつ、排気中の酸素濃度を検出するラムダO2センサSW10の検出信号と、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサSW11の検出信号と、クランクシャフト15の回転角を検出するクランク角センサSW12の検出信号と、車両のアクセルペダル(図示省略)の操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサSW13の検出信号と、吸気側及び排気側のカム角センサSW14、SW15の検出信号と、燃料供給システム62のコモンレール64に取り付けられかつ、インジェクタ67に供給する燃料圧力を検出する燃圧センサSW16の検出信号と、エンジン1の油圧を検出する油圧センサSW17の検出信号と、エンジン1の油温を検出する油温センサSW18の検出信号と、が入力される。
PCM10は、これらの検出信号に基づいて種々の演算を行うことによってエンジン1や車両の状態を判定し、これに応じて、(直噴)インジェクタ67、点火プラグ25、吸気側の油圧式可変動弁機構72、吸気側の機械式可変動弁機構74、燃料供給システム62、及び、各種の弁(スロットル弁36、EGR弁511)のアクチュエータに対して制御信号を出力する。こうしてPCM10は、エンジン1を運転する。特に、本実施形態では、PCM10は、吸気側の油圧式可変動弁機構72のソレノイドバルブ72bに対して制御信号を出力して(詳しくはソレノイドバルブ72bに対して電圧又は電流を供給する)、ソレノイドバルブ72bの開閉を切り替えることで、吸気弁21の開閉時期を変化させる制御を実行する。
[運転領域]
次に、図5を参照して、本発明の実施形態によるエンジン1の運転領域について説明する。図4は、エンジン1の運転制御マップの一例を示している。このエンジン1は、燃費の向上や排気エミッション性能の向上を目的として、エンジン負荷が相対的に低い低負荷域である第1の運転領域R11では、点火プラグ25による点火を行わずに、圧縮自己着火による圧縮着火燃焼を行う。しかしながら、エンジン1の負荷が高くなるに従って、この圧縮着火燃焼では、燃焼が急峻になりすぎてしまい、燃焼騒音が発生したり、着火時期の制御が困難になったりする(失火などが発生する傾向にある)。そのため、このエンジン1では、エンジン負荷が相対的に高い高負荷域である第2の運転領域R12では、圧縮着火燃焼の代わりに、点火プラグ25を利用した強制点火燃焼(ここでは火花点火燃焼)を行うようにする。このように、このエンジン1は、エンジン1の運転状態、特にエンジン1の負荷に応じて、圧縮着火燃焼による運転を実行するCI(Compression Ignition)運転と、火花点火燃焼による運転を実行するSI(Spark Ignition)運転とを切り替えるように構成されている。
ここで、図6を参照して、CI運転を行う第1の運転領域R11での吸気弁21及び排気弁22の基本動作について説明する。図5は、横軸にクランク角を示し、縦軸に弁のリフト量を示している。また、実線のグラフG11は、クランク角に応じた排気弁22の動作を示し、破線のグラフG12及びG13は、クランク角に応じた吸気弁21の動作を示している。図5に示すように、CI運転を行う第1の運転領域R11においては、排気側可変動弁機構71によって排気弁22を排気行程中に開弁させると共に吸気行程中にも開弁させる排気の二度開きを実行して、相対的に温度の高い内部EGRガスを気筒18内に導入する。こうすることで、CI運転時に、気筒18内の圧縮端温度を高めて、圧縮着火燃焼の着火性及び安定性を高めるようにしている。また、吸気行程では、吸気弁21の開弁時期が吸気側可変動弁機構72によって制御され、エンジンの負荷に応じて、例えばグラフG12又はグラフG13に示すタイミングで動作する。
[吸気弁の動作]
次に、本発明の実施形態による吸気弁21の動作について具体的に説明する。
まず、図7を参照して、吸気弁21を動作させる吸気側の油圧式可変動弁機構72の特性について説明する。
図7(a)の上には、吸気側の油圧式可変動弁機構72によって吸気弁21を比較的早い時期t11にて開弁させたときの吸気弁21の動作(リフトカーブ)を示しており、図7(a)の下には、このように吸気弁21を動作させたときの油圧式可変動弁機構72のソレノイドバルブ72bの開閉状態を示している。例えば、開弁時期t11は、油圧式可変動弁機構72によって吸気弁21の開弁時期を最大に進角させたときの開弁時期(以下では適宜「最大進角時期」と呼ぶ。)である。一方、図7(b)の上には、比較的遅い時期t12に、具体的には図7(a)に示した開弁時期t11から遅角させた時期t12に(矢印A21参照)、油圧式可変動弁機構72によって吸気弁21を開弁させたときの吸気弁21の動作(リフトカーブ)を示しており、図7(b)の下には、このように吸気弁21を動作させたときの油圧式可変動弁機構72のソレノイドバルブ72bの開閉状態を示している。また、図7(b)の上には、比較のために、図7(a)の上に示したリフトカーブを破線にて重ねて示してある。
図7(a)と図7(b)とを比較すると、吸気弁21の開弁時期を遅角させると、吸気弁21のリフト量が小さくなることがわかる(矢印A22参照)。また、符号Ar2で示す面積に対応する、吸気弁21のリフト量積分値が、符号Ar1で示す面積に対応する、吸気弁21のリフト量積分値よりも小さいことがわかる。このように吸気弁21の開弁時期を遅角させるとリフト量及びリフト量積分値が小さくなる理由は、以下の通りである。
上述したように、油圧式可変動弁機構72においては、カム72dに形成されたカム山がローラーフィンガーフォロア72eに接触しているときに、このカム山がローラーフィンガーフォロア72eを押し込むことで、ポンプユニット72fによって圧力室72c内の油圧が上昇される。このようにカム72dのカム山がローラーフィンガーフォロア72eに作用しているときに、ソレノイドバルブ72bを閉弁すると、上昇された圧力室72c内の油圧がブレーキユニット72gを介して吸気弁21に作用することで、吸気弁21が開弁する。ここで、圧力室72c内の油圧は、カム72dのカム山がローラーフィンガーフォロア72eに作用し始めると上昇していくが、カム山の頂点がローラフィンガフォロワ72eに到達した後、圧力室72c内の油圧は低下していく。
したがって、カム72dのカム山がローラーフィンガーフォロア72eに作用し始めた初期の所定のタイミングでは、圧力室72c内の油圧が高くなるため、このタイミングにおいてソレノイドバルブ72bを閉弁すると、排気弁21に大きな力が付与されて、吸気弁21のリフト量及びリフト量積分値が大きくなる(図7(a)参照)。この場合、吸気弁21のリフト量及びリフト量積分値が最も大きくなるような吸気弁21の開弁時期が、吸気弁21の最大進角時期として規定される。他方で、そのような最大進角時期から吸気弁21の開弁時期を遅角させていくと、圧力室72c内の油圧が低くなって、吸気弁21に付与される力が小さくなるため、吸気弁21のリフト量及びリフト量積分値が小さくなるのである(図7(b)参照)。
そして、吸気弁21のリフト量積分値は、実質的に、気筒18内に導入される新気の量に相当する。従って、油圧式可変動弁機構72のソレノイドバルブ72bを閉弁する時期を制御することにより、実質的に、気筒18内に導入される新気の量を制御することができる。
図8は、CI運転時における吸気弁のリフト量とクランク角との関係を示している。そして、図8中、実線のグラフG21は、吸気弁21を遅延させずに、カムプロフィールに従って作動させたときの動作を示し、破線のグラフG22及びG23は、それぞれ、所定時間t1又はt2だけ吸気弁21の作動を遅延させたときの動作を示す。図7を用いて説明したように、吸気弁21は、吸気行程においてリフト量が増大して開弁量が増加し、リフト量が最大値に達した後、開弁量が減少する。そして、吸気弁21をカムプロフィールに従って動作させた場合、吸気弁21のリフト量は一旦増加し、カム山の頂点がローラフィンガフォロワ72eを通過した後、減少する。
そして、排気弁22側において、いわゆる排気の二度開きを行う場合には、気筒18内の新気の相対量を減らすべく吸気弁21の開弁時期を遅らせる。吸気弁21の開弁時期の遅延時間は、エンジンの運転状態や要求EGR量に応じて決定される。そして、吸気弁21の開弁時期を、比較的早い遅延時刻t1とする場合、油圧式可変動弁機構72のみを作動させて吸気弁21の開弁時期を遅らせる。
一方で、吸気弁21の開弁時期を、比較的遅い遅延時刻t2とする場合、油圧式可変動弁機構72を用いずに、機械式可変動弁機構74のみを用いて吸気弁21の開弁時期を遅らせる。機械式可変動弁機構74のみを用いて吸気弁21の開弁時期を遅らせる場合、機械式可変動弁機構74によって制御されたタイミングが直接吸気弁21に伝達されるよう、機械式可変動弁機構74と吸気弁21との間にある油圧式可変動弁機構72のソレノイドバルブ72bを予め閉じておく。これにより、ローラフィンガフォロワ72eが作動した際に、ローラフィンガフォロワ72eの動きと同期して吸気弁21を作動させることができる。そして、機械式可変動弁機構74を作動させる際にソレノイドバルブ72bを閉じておくことにより、油圧式可変動弁機構72内の圧力室72c内の油圧が急激に上昇するのを防止し、圧力室72c内で油圧脈動が生じるのを防止することができる。
上述したように、比較的早い遅延時刻t1では、油圧式可変動弁機構72のみを作動させて吸気弁21の開弁時期を制御し、比較的遅い遅延時刻t2では、油圧式可変動弁機構72のソレノイドバルブ72eを閉じ、実質的には機械式可変動弁機構74のみによって吸気弁21の開弁時期を制御することができる。
また、吸気弁21のリフト開始時期は、理論上、カムの先行側端面72iがローラーフィンガーフォロア72eに接触している間、即ち、カム山の頂点がローラーフィンガーフォロア72eに接触する直前まで遅延させることができる。しかしながら、吸気弁21のリフト開始時期を遅らせるべく、ソレノイドバルブ72bを開弁した状態にしておくと、カム山の先行側端面72iがローラーフィンガーフォロア72eに作用している間は、圧力室72c内の圧力は上昇し続ける。そして、カム山の先行側端面72iがローラーフィンガーフォロア72eに作用し始めてから所定の時間後には、圧力室72c内の圧力が比較的高い状態になっている。そして、この状態で吸気弁21のリフトを開始すべくソレノイドバルブ72bを閉弁すると、ソレノイドバルブ72bの動作によって、密室である圧力室72c内に油圧脈動が発生し、油圧脈動によってソレノイドバルブ72bの動作が遅れてしまう場合がある。従って、本実施形態では、圧力室72c内の圧力が比較的高い状態、即ち、カム山の先行側端面72iがローラーフィンガーフォロア72eに作用し始めてから所定時間後は、油圧式可変動弁機構72を用いずに、機械式可変動弁機構74のみよって吸気弁21の開弁時期を遅延させる。
また、上述の実施形態において、エンジンの回転数が所定の回転数を超え、気筒18内のEGRガスの量を相対的に多くしたい場合には、吸気弁21のリフト開始時期を遅延させる制御に加えて、スロットル弁36の開度を小さくし、気筒18内に流入する新気の量を減らしても良い。スロットル弁36の開度を小さくすることにより、気筒18内に流入する新気の量を減らし、EGRガスの量を相対的に増やすことができる。
また、エンジンの回転数が所定の回転数を超え、気筒18内のEGRガスの量を相対的に多くしたい場合には、エンジンの排気弁24の直後に排気シャッター弁を設け、エンジンの排気行程において排気シャッター弁を閉じるようにしてもよい。これにより、排気行程で排出された既燃ガスをエンジンと排気シャッターとの間に留め、吸気行程において排気弁24を開弁することにより、排気行程で排出された既燃ガスを効率的に気筒18内に吸入することができる。
次に、吸気弁21のリフト開始時期を決定するための具体的な制御について詳述する。図9は、吸気弁のリフト開始時期を決定するためのフロー図である。
一連の処理が開始すると、ステップS1においてPCM10は、現在のエンジン1の回転数、及びアクセル開度に基づく目標エンジン負荷を読み込む。そして、ステップS2においてPCM10は、エンジン回転数及びエンジン負荷に基づいて、エンジン1が目標エンジン負荷を達成するために必要な要求内部EGR量を算出する。そして、ステップS3においてPCM10は、算出された要求内部EGR量を達成するために必要なリフト量積分値に基づいて、EGR量に基づく吸気弁21の開弁時期Tegrを算出する。
そしてステップS4においてPCMは、エンジン負荷に基づいて吸気弁21の開弁時期の遅角限界Tlim(上述の例でいう時刻t4のクランクタイミング)を算出する。そして、ステップS5においてPCM10は、算出した開弁時期Tegrと遅角限界Tlimとを比較し、開弁時期Tegrが遅角限界Tlimよりも進角側にあるか否かを判断する。
そして、開弁時期Tegrが遅角限界Tlimよりも進角側にない場合には、より遅角側にある遅角限界Tlimのタイミングで吸気弁21の開弁時期を制御する。また、任意のステップであるステップS7においてPCM10は、スロットル弁36の開度又は排気シャッターを制御することにより、既燃ガスの吸入効率を高める。
一方で、開弁時期Tegrが遅角限界Tlimよりも進角側にある場合には、開弁時期Tegrに基づいて吸気弁21を制御する。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン回転数に応じて吸気弁の開弁時期を遅くすることができる。そして、吸気弁の開弁時期は、エンジン回転数が高くなる程遅くなり、これにより、エンジン回転数が高いほど、吸気弁の開弁時期が遅くなり、エンジン気筒内の新気の相対量を少なくし、既燃ガスの相対量を多くすることができる。従って、本発明によれば、エンジン回転数が高い場合に、適切に既燃ガスを処理することができる。
このように、本発明の実施形態によれば、圧縮自己燃焼制御を行う際に、吸気可変動弁機構71によって、エンジン1の回転数が高いほど吸気行程時の吸気弁21が開く時期を遅らせることができる。そして、吸気行程において吸気弁21が開く時期を遅らせることで、気筒18内に流入する新気の量を制限し気筒18内のEGRガスの相対量を増やすことができる。これにより、気筒18内の温度を保ち、圧縮自己燃焼の効率を高めることができる。
1 エンジン
10 PCM
18 気筒
21 吸気弁
22 排気弁
25 点火プラグ
67 インジェクタ
72 油圧式可変動弁機構
72b ソレノイドバルブ
72c 圧力室
72d カム
74 機械式可変動弁機構

Claims (4)

  1. 吸気を気筒内に導入するための吸気弁と、
    この吸気弁に取り付けられ、その開閉を制御する油圧式可変動弁機構であって、クランクシャフトの回転に同期して回転するカムと、内部にエンジンオイルが充填され、前記カムの動作によってエンジンオイルの油圧が変化する圧力室と、前記圧力室に接続されており、開閉することにより前記吸気弁に作用させる油圧を制御する油圧バルブと、を有する油圧式可変動弁機構と、
    前記吸気弁に取り付けられ、その開閉を制御する機械式可変動弁機構と、
    前記油圧式可変動弁機構及び前記機械式可変動弁機構による前記吸気弁の開弁時期を制御する吸気弁開弁時期制御手段と、を有するエンジンの制御装置であって、
    前記吸気弁開弁時期制御手段は、前記エンジンの運転状態に応じて、所定の遅角時期までは前記油圧式可変動弁機構により前記吸気弁の開弁時期を遅角させると共に、前記所定の遅角時期後は前記機械式可変動弁機構により前記吸気弁の開弁時期を遅角させる、ことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記吸気弁開弁時期制御手段は、圧縮自己燃焼制御を行っており、吸気行程時に既燃ガスと新気とを混合させている場合に、前記エンジン回転数に応じて吸気行程における前記吸気弁の開弁時期が遅くなるように前記油圧式可変動弁機構の油圧バルブを制御し、
    前記吸気弁開弁時期制御手段は、圧縮自己燃焼制御を行っており、吸気行程時に既燃ガスと新気とを混合させており、かつ前記所定の遅角時期後に、前記エンジン回転数に応じて吸気行程における前記吸気弁の開弁時期を遅らせるように前記機械式可変動弁機構を制御する、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記エンジンの回転数が所定の回転数を超えた場合には、スロットル弁の開度を小さくする、請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
  4. さらに、上記エンジンは、排気を気筒内から排出するための排気弁及びその排気弁の下流側に設けられた排気シャッター弁を有し、
    前記エンジンの回転数が所定の回転数を超えた場合には、前記排気シャッター弁を閉じる、請求項1乃至3の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
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