JP6349794B2 - 加熱装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、定着装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、加熱装置、定着装置および画像形成装置に関する。
加熱装置の一例としての電子写真方式の画像形成装置における定着装置は、ローラ定着方式やベルト定着方式などの方式が従来から用いられている。
また近年、加熱部材と、加熱部材から離れた位置に配備された定着パッドと、加熱部材及び定着パッドを内包し、定着パッドと摺動して回転する定着ベルトと、回転して定着ベルトを従動駆動させる加圧ローラとからなる摺動パッド方式の定着装置が研究開発されている。この摺動パッド方式では、加圧ローラは定着パッドに対して定着ベルトを挟んで圧接することで定着ニップを形成し、この定着ニップにおいて熱および圧力を付与して未定着画像を用紙(記録媒体)に定着させる。
この摺動パッド方式はローラ定着方式やベルト定着方式と比べて熱容量が小さいため、省エネ性に優れており、今後さらなる普及が見込まれる。
一方で、摺動パッド方式は熱容量が小さいために、特に小サイズの用紙を連続通紙すると、用紙に熱を奪われない定着ベルト端部の温度が高くなり、部材の劣化や破損等が生じるという問題がある。
これに対し、端部温度が上昇した場合に所定の熱容量を持つ部材や吸熱部材を当接させて温度を下げる技術が知られている。例えば、特許文献1(特開2000−321902号公報)には、定着ローラの端部温度上昇を抑制するために、定着ローラの軸方向の一部に吸熱部材であるヒートパイプを接離可能に設ける技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された技術を含め今までの定着装置の端部温度上昇を抑制する技術では、部品点数が増えたりヒートポンプを用いたりする等、コストが高くなるという問題があった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、局所的な温度上昇を抑制できる低コストの加熱装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る加熱装置は、第一部材と、前記第一部材を含む複数の支持部材に支持され回転可能に設けられたベルト状の第二部材と、前記第二部材を挟んで前記第一部材に接触する第三部材と、前記第二部材を加熱する加熱手段と、を備え、前記第二部材と前記第三部材との接触部で被加熱材を挟持搬送しながら加熱する加熱装置であって、前記第一部材は、前記第二部材の内周に設けられ、前記接触部の少なくとも一部を形成する部材であり、熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなり、前記第二部材の回転軸方向と平行な方向における中央部の断面積をS1、前記第二部材の回転軸方向と平行な方向における端部付近の断面積をS2としたとき、S1<S2を満たし、前記第三部材と対向する面とは反対側の面が前記第三部材側に、前記第二部材の回転軸方向と平行な方向に沿って一つの凹部を有することを特徴とする。
本発明によれば、局所的な温度上昇を抑制できる低コストの加熱装置を提供することができる。
本発明に係る画像形成装置に一実施の形態における構成を示す概略断面図である。 従来の定着装置の構成例(A)を示す概略断面図である。 従来の定着装置の構成例(B)を示す概略断面図である。 図3に示す従来の定着装置の構成例(B)における温度推移を示すグラフである。 本発明に係る定着装置の第1の実施の形態における構成を示す概略断面図である。 図5に示す本発明に係る定着装置の第1の実施の形態における温度推移を示すグラフである。 本発明に係る定着装置の第2の実施の形態における定着パッド63の構成を示す概略断面図である。 図5に示す第2の実施の形態における定着パッド63の断面631における概略断面図である。 図5に示す第2の実施の形態における定着パッド63の断面632における概略断面図である。 第2の実施の形態の変形例(A)であり、定着パッド63の断面631における概略断面図である。 第2の実施の形態の変形例(B)であり、定着パッド63の断面631における概略断面図である。 本発明に係る定着装置の第2の実施の形態における構成を示す概略断面図である。 本発明に係る定着装置の第3の実施の形態における構成を示す概略断面図である。 摺動層635を備える定着パッドの構成を示す概略断面図である。
本発明に係る加熱装置は、第一部材(63)と、前記第一部材(63)を含む複数の支持部材に支持され回転可能に設けられたベルト状の第二部材(65)と、前記第二部材(65)を挟んで前記第一部材(63)に接触する第三部材(64)と、前記第二部材(65)を加熱する加熱手段と、を備え、前記第二部材(65)と前記第三部材(64)との接触部で被加熱材を挟持搬送しながら加熱する加熱装置であって、前記第一部材(63)は、前記第二部材(65)の内周に設けられ、前記接触部の少なくとも一部を形成する部材であり、熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなることを特徴とする。
次に、本発明に係る加熱装置、定着装置および画像形成装置についてさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
(画像形成装置)
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施の形態としてのプリンタの構成を示す概略断面図である。
不図示の制御部から入力された信号に従い書込装置1によって光による画像書き込みを行い、異なる4色のトナーが封入された画像形成手段であるプロセスカートリッジ2によって4色のトナー画像を形成する。次いで、プロセスカートリッジ2で形成された各色のトナー像を一次転写ユニット3で重ね合わせ、一次転写ユニット3で重ね合わせられたトナー像を用紙(記録媒体)に二次転写ユニット5で転写し、用紙上に未定着トナー画像を形成する。さらに、この未定着トナー画像を定着手段である定着ユニット6で定着し、定着後の画像が形成された用紙を排紙ローラ7から排出する。
さらに用紙を積載および給紙する給紙ユニット4等、一般的な電子写真方式の画像形成装置において周知慣用されている構成や画像形成プロセスを適用することができる。
定着ユニット6は画像形成装置本体に脱着可能に備えられていてもよく、脱着不可能に備えられていてもよい。定着ユニット6が脱着可能であるとメンテナンスや交換の際の利便性がよい。
なお、以上は一般的なカラータンデム電子写真の説明であるが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく公知の電子写真方式の画像形成装置に適用することができ、例えば、カラー4サイクルでもモノクロ電子写真でも実施可能である。
(加熱装置、定着装置)
ここで本発明の理解を深めるために、まず従来の定着装置について説明し、さらなる改善が求められる点を明らかにする。なお、以下においては加熱装置を定着装置として用いた例について説明するが、本発明の加熱装置はこれに限られるものではなく周知慣用されている加熱装置の用途にも用いることができ、例えば、ラミネータなどの用途に用いることができる。
<従来の構成例>
図2は、従来の定着装置の構成例(A)を示す概略断面図である。
定着ユニット6は、加熱手段であるヒータ61を内包する加熱ローラ62、定着ニップを形成する定着パッド63、これらを内包する定着ベルト65、定着ベルト65を挟んで定着パッド63と圧接して設けられた加圧ローラ66等を有する。加熱ローラ62と定着パッド63で定着ベルト65を支持していて、定着ベルト65は回転可能に設けられている。加圧ローラ66を矢印Aの方向に回転駆動させることで、定着ベルト65は定着パッド63と摺擦しながら矢印Bの方向に従動回転する。
ここで、この従来の定着装置の構成例(A)における定着パッド63の材料は樹脂である。なお、樹脂としては液晶ポリマーの他、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPAI(ポリアミドイミド)等の耐熱性がある樹脂などを用いることができる。
図3は、従来の定着装置の構成例(B)を示す概略断面図である。
図2に示す従来の定着装置の構成例(A)との違いは、定着ニップを形成する定着パッド63が液晶ポリマーからなり、所定の剛性を持つステー64が設けられている。ステー64はステンレス材からなる。
図4は、図3に示す従来の定着装置の構成例(B)を用いて連続通紙した時の温度推移を示すグラフである。定着ベルト65の中央部(通紙部)と、端部(非通紙部)にサーミスタを取り付け、連続印刷中の温度を測定した。両者の温度差は最大15℃程度と、記録媒体である紙に熱を奪われない非通紙部の温度が高くなっている。このため、局所的(非通紙部である端部)に温度が上昇することを充分に抑制できず、連続通紙を頻繁に行うような利用状況などでは定着パッド63および定着ベルト65の劣化や破損につながる場合がある。従って、この局所的な温度上昇を抑制し耐久性を備え、且つ、低コストの定着装置の開発が求められている。
なお、図2に示す従来の定着装置の構成例(A)を用いて連続通紙した時の温度推移についても図4に示すグラフと同程度である。
<第1の実施の形態>
図5は、本発明に係る定着装置の第1の実施の形態における構成を示す概略断面図である。
本実施の形態では、定着パッド63の構成を除き前述した従来の構成例(A)と構成が同一である。
定着ユニット6は、加熱手段であるヒータ61を内包する加熱ローラ62、少なくとも一部の定着ニップを形成する定着パッド63、これらを内包する定着ベルト65、定着ベルト65を挟んで定着パッド63と圧接して設けられた加圧ローラ66等を有する。加熱ローラ62と定着パッド63で定着ベルト65を支持していて、定着ベルト65は回転可能に設けられている。加圧ローラ66を矢印Aの方向に回転駆動させることで、定着ベルト65は定着パッド63と摺擦しながら矢印Bの方向に従動回転する。
定着ベルト65はヒータ61から受ける熱で加熱されていて、この定着ベルト65と加圧ローラ66との接触部で構成される定着ニップに被加熱材である紙を挟持搬送しながら加熱する。
なお、本発明においては定着ベルト65が回転移動する構成であれば特に制限はなく、加圧ローラ66が回転駆動されてもよく、加熱ローラ62が回転駆動されてもよく、あるいは加圧ローラ66および加熱ローラ62が回転駆動されてもよい。また、本発明における加熱手段は定着ベルト65が加熱されればよく、定着ベルト65を支持する支持部材に加熱源を設けてもよく、他の部材に加熱源を設けてもよく、またIHヒータによって定着ベルト65自体を発熱させるような構成であってもよい。
ここで、本実施の形態では第一部材(ニップ形成部材)が定着パッド63である。ただし、本発明において熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなる第一の部材であるニップ形成部材は、少なくとも一部の定着ニップを形成するように設けられていればよい。即ち、熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなる第1の定着パッドと、熱伝導率40[W/m・K]未満の材料からなる第2の定着パッドと、により定着ニップの紙搬送方向(図5の上下方向)で異なる材料からなる定着パッド63を構成してもよい。定着パッド63の一部(上記第1の定着パッド)が高熱伝導で温度分布調整機能を担保するような構成であっても本発明の効果を奏するものであれば、本発明の範囲に属するものである。なお、熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなる定着パッド63は、定着ニップの紙搬送方向(図5の上下方向)の全域にわたり設けられている必要はないが、全域にわたり設けられていることが好ましい。
また、本実施の形態では定着ベルト65が第二部材(定着ベルト部材)であり、定着パッド63を摺動しながら移動し、加圧ローラ66が第三部材(加圧部材)であり、定着ベルト65を挟んで定着パッド63と当接している。
そして、定着ベルト65と加圧ローラ66との接触部で被加熱材である未定着画像を保持した紙を挟持搬送しながら加熱することで、紙にトナーを定着させて定着画像を得る。
定着パッド63は、定着ベルト65に接して設けられ定着ニップ部の少なくとも一部を形成し、定着ベルト65の回転軸方向(定着パッド63の長手方向)と平行な方向における定着ベルト65の温度分布の偏りを均す機能を有し、熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなる。
本発明における定着パッド63は、熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなることが好ましく、熱伝導率80[W/m・K]以上の材料からなることがより好ましい。
定着パッド63の材料である熱伝導率40[W/m・K]以上の材料としては周知慣用されているものを用いることができるが、アルミニウム、銅、炭素鋼およびステンレスから選ばれるいずれか1の金属、または2以上の合金からなることが好ましい。これらは安価であり高熱伝導率を有する。
また、定着パッド63の厚さ(被加熱材である紙の搬送面に対して垂直な方向の長さ)は2mm以上であることが好ましい。定着パッド63の厚さが2mm以上であることにより効率よく熱伝導され、温度がより均一化される。熱伝導による熱輸送量は、「熱伝導率×断面積×温度/長さ」で表されるため、厚さを大きくすることは即ち断面積を大きくすることであるため、熱輸送量を増大させることができる。
本実施の形態における定着パッド63は、厚みが10mmである。
なお、定着パッド63は熱を供する定着ベルト65によって、定着ベルト65の長手方向(定着ベルト65の回転軸方向)全域にわたり摺動されながら熱の授受を行う。そして、被加熱材である紙により定着ベルト65の熱が奪われる通紙領域と、被加熱材である紙により定着ベルト65の熱が奪われない非通紙領域とで、定着ベルト65の温度が異なることとなる。このため、定着パッド63が定着ベルト65に授受する熱量が異なり、定着パッド63にはその長手方向(定着ベルト65の回転軸方向)における温度分布の偏りが生じる。
これに対して本実施の形態では、定着パッド63がアルミニウムからなることで、熱伝導率が約120[W/m・k]であるため、高温になる非通紙領域から低温になる通紙領域への熱伝導が生じて定着パッド63および定着ベルト65の温度分布の偏りが均される。
このように本発明では、定着ベルト65の回転軸方向の温度分布の偏りを均すべくアルミからなる定着パッド63が定着ベルト65の非通紙領域(被加熱材非通過領域)と通紙領域(被加熱材通過領域)とに対応する位置(定着ベルト65を挟んだ位置)にわたり設けられている。
図6は、図5に示す本発明に係る定着装置の第1の実施の形態における温度推移を示すグラフである。図4と同様に定着ベルト65の中央部(通紙部)と、端部(非通紙部)にサーミスタを取り付け、連続印刷中の温度を測定した。両者の温度差は最大7.5℃程度と、記録媒体である紙に熱を奪われない非通紙部の温度が高くなっているが、図4の値より差が半分程度に小さくなっている。また、後述する第2〜第4の実施の形態においても、本実施の形態と同様に定着ベルト65の中央部(通紙部)と、端部(非通紙部)の温度差は最大7.5℃程度にまで抑えられる。
このように本発明によれば、定着ニップを形成する定着パッド63を熱伝導率が高い材料であるアルミニウムで形成して用いたことにより、低コストで温度を均一ならしめ、局所的な(非通紙部である端部の)温度上昇を抑制できる。温度上昇を抑制することで、定着パッド63および定着ベルト65の劣化や破損を防ぐことができるため、本発明は耐久性に優れる定着装置である。
本発明と従来の構成例(B)等との違いは、定着パッド63の材質の違いによる影響が大きい。一般的な工業用アルミニウムの熱伝導率は約120[W/m・k]であるが、液晶ポリマー等の樹脂は約0.6[W/m・k]であり、200倍程度の差がある。このため、定着ベルト65の非通紙部が紙に熱を奪われないが、温度が上昇しても定着ベルト65と接触した定着パッド63を介して速やかに熱が非通紙部(端部)から通紙部(中央部)に向かって移動して温度が均一化される。このため、端部温度上昇は図6に示すグラフの方が小さくなっている。
<第2の実施の形態>
図7は、本発明に係る定着装置の第2の実施の形態における定着パッド63の構成を示す外観斜視図である。
また、図8は図7に示す第2の実施の形態における定着パッド63の断面631における概略断面図であり、図9は図7に示す第2の実施の形態における定着パッド63の断面632における概略断面図である。
本実施の形態では、定着パッド63の構成を除き前述した第1の実施の形態と構成が同一であるため、定着パッド63以外の構成については説明を省略する。
断面631は定着パッド63の長手方向中央部であり、断面632は定着パッド63の長手方向端部付近である。
図8および図9から明らかなように、本実施の形態における定着パッド63は長手方向の端部付近の方が中央付近よりも断面積が大きい。長手方向端部付近は温度上昇が生じやすいことから、熱の移動を積極的に行わせるため長手方向の端部付近の断面積S2は大きくし、中央付近は熱容量を小さくして省エネ化を図るために断面積S1を小さくしている。S1<S2を満たすことで、長手方向の端部(局所的)温度上昇の抑制と省エネとを両立できる。
本実施の形態における定着パッド63は、長手方向中央部の厚みが10mmであり、長手方向端部周辺の厚みが14mmである。
(第2の実施の形態の変形例)
図10は、第2の実施の形態の変形例(A)であり、定着パッド63の断面631における概略断面図である。また図11は、第2の実施の形態の変形例(B)であり、定着パッド63の断面631における概略断面図である。
図10に示すように、定着パッド63の中央付近を肉盗みすれば、図8に示した第1の実施の形態の定着パッドと同じ断面積でも断面二次モーメントが大きいため、本変形例(A)の方が定着パッド63の剛性が大きい。このため、より肉盗み(肉抜き)を行い低熱容量化することができる。また、図11のように定着ベルト65が走行する外縁部を除いて肉盗みすれば、定着ベルト65のガイド機能を持たせつつ端部温度上昇の抑制と省エネとも両立できるため、より好ましい。
<第3の実施の形態>
図12は、本発明に係る定着装置の第3の実施の形態における構成を示す概略断面図である。
本発明に係る定着装置の第3の実施の形態は、上述した従来の定着装置の構成例(B)と同様の構成であるが、定着パッド63の材料を液晶ポリマーからアルミニウムに変更した点で異なっている。また、第1の実施の形態との違いは、アルミニウムからなる定着パッド63の形状が異なっていて図中の横方向の一方がくぼんだ凹部形状であり、さらにこの凹部形状に当接するように第四部材であるステンレスからなる定着ステー64が設けられている。定着ステー64は定着パッド63を加圧ローラ66に向かう方向に付勢し、定着ステー64と定着パッド63とが一体的に加圧ローラ66に当接されている。定着ステー64は、定着パッド63の加圧ローラ66との対向側とは反対側に設けられていて、熱伝導率が低くかつ剛性が高い材料からなる。
温度均一化の機能は定着パッド63が担保し、剛性はヤング率が高いステー64が担保することで、定着パッド63を小型・低熱容量化(省エネ)が達成できる。
なお、本実施の形態では定着パッド63は長手方向の中央部から端部まで一様な厚みを有するものであるが、上記第2の実施の形態と同様に長手方向の端部付近の断面積S2は大きくし、中央付近の断面積S1は小さくし、S1<S2を満たす形状としてもよい。
なお、本実施の形態では定着パッド63の厚みは3mmである。
<第4の実施の形態>
図13は、本発明に係る定着装置の第4の実施の形態における構成を示す概略断面図である。第3の実施の形態との違いは、定着パッド63の断面積を必要最小限にし、定着パッド63と定着ステー64との間に液晶ポリマーからなる定着パッドホルダ633を設けている点である。
断熱部材である定着パッドホルダ633は定着ステー64よりも熱伝導率が低い材料からなることが好ましい。液晶ポリマーは前述のように熱伝導率が低いため断熱効果があり、省エネ化できる。また、定着パッドホルダ633は、定着パッド63における定着ベルト65との摺動面を除き、その周囲を囲んでいる。
(第4の実施の形態の変形例)
図14は摺動層635を備える定着パッド63の構成を示す概略断面図である。図13に示すようにアルミニウムからなる基層である定着パッド63の定着ベルト65と摺動する摺動面(対向面)に摺動部材であるフッ素樹脂からなる摺動層635を有する。定着ベルト65および定着パッド63よりも摩擦係数が小さい摺動層635を設けることにより、定着ベルト65と定着パッド63間の摩擦係数が低下し、駆動トルクを低減できる。
摺動層635の厚さが小さいと、長時間使用によって摺動層635が摩耗して基層である定着パッド63が露出し、直接定着ベルト65と摺動するため摩擦係数が増加する。一方で厚さが大きいと定着ベルト65と定着パッド63(基層)との熱伝達率が低下し、端部温度上昇抑制効果が低下する。特に、厚さが100μmを超えると端部温度上昇抑制効果が低下するため、好ましくは100μm以下、より好ましくは40μm以下である。
本実施の形態では、定着ユニットの交換寿命である90K枚で摩耗が見られない厚さの10μmとした。また、定着パッド63の厚みを3mmとした。厚みが大きいほど熱伝導しやすいため、厚みは2mm以上が好ましい。一方で厚みが大きすぎると熱容量が増加し、省エネ性が落ちる。これらを両立するため、本実施の形態では3mmとした。
なお、摺動層635を設けることに代えて、定着パッド63と定着ベルト65との間にシート状の摺動部材を設けてもよい。シート状の摺動部材も厚さが100μm以下で効果が得られる。
(第4の実施の形態の他の変形例)
さらに、定着パッド63の表面に熱伝導材であるシリコングリス等のグリスまたはオイルを介在させてもよい。定着ベルト65や定着パッド63の摺動面には少なからず粗さがあるため、シリコングリス等が介在しない状態では定着ニップ部の定着ベルト65と定着パッド63と間は加圧されていてもミクロな空隙がある。この空隙は熱伝達しにくいため、定着ベルト65と定着パッド63の熱移動を妨げる。一方で、熱伝導材としてシリコングリス等を介在させると、グリス等がこの空隙を埋め、グリス等を介して熱が移動する(グリスによる熱伝達率は空気の10倍以上)ため、定着パッド63と定着ベルト65の温度がより均一化されやすくなる。また、グリスまたはオイルを用いることで摺動性も良好なものとなる。
本変形例ではシリコングリスとしたが、加熱や加圧により粘度・熱伝導率が変化しにくいフッ素グリス等のグリスやシリコンオイル等のオイルでも同様の効果が得られる。
以上により、低コストで端部温度上昇を抑制できる加熱装置および定着装置、ならびにこれを備えた画像形成装置を提供できる。
1 書込装置
2 プロセスカートリッジ
3 一次転写ユニット
4 給紙ユニット
5 二次転写ユニット
6 定着ユニット
7 排紙ローラ
61 ヒータ
62 加熱ローラ
63 定着パッド
631 長手方向略中央部の定着パッド断面
632 端部付近の定着パッド断面
633 定着パッドホルダ
635 摺動層
64 ステー
65 定着ベルト
66 加圧ローラ
特開2000−321902号公報

Claims (9)

  1. 第一部材と、
    前記第一部材を含む複数の支持部材に支持され回転可能に設けられたベルト状の第二部材と、
    前記第二部材を挟んで前記第一部材に接触する第三部材と、
    前記第二部材を加熱する加熱手段と、を備え、
    前記第二部材と前記第三部材との接触部で被加熱材を挟持搬送しながら加熱する加熱装置であって、
    前記第一部材は、前記第二部材の内周に設けられ、前記接触部の少なくとも一部を形成する部材であり、熱伝導率40[W/m・K]以上の材料からなり、前記第二部材の回転軸方向と平行な方向における中央部の断面積をS1、前記第二部材の回転軸方向と平行な方向における端部付近の断面積をS2としたとき、S1<S2を満たし、前記第三部材と対向する面とは反対側の面が前記第三部材側に、前記第二部材の回転軸方向と平行な方向に沿って一つの凹部を有することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記第一部材は、アルミニウム、銅、炭素鋼およびステンレスから選ばれるいずれか1の金属、または2以上の合金からなることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記第一部材は、厚みが2mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱装置。
    但し、前記厚みとは、前記被加熱材の搬送面に対して垂直な方向の長さを意味する。
  4. 前記第一部材の前記第三部材との対向側とは反対側に、前記第一部材より熱伝導率が低く且つ剛性が高い材料からなる第四部材を備え、
    前記第四部材は、前記第一部材を前記第三部材に向かう方向に付勢することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の加熱装置。
  5. 前記第四部材より熱伝導率が低い材料からなり、前記第一部材と前記第四部材との間に設けられた断熱部材を備えることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記第一部材と前記第二部材との間に、厚さ100μm以下の摺動部材を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の加熱装置。
  7. 前記第一部材と前記第二部材との間に、熱伝導材を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の加熱装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の加熱装置を備え、
    前記第一部材は、前記被加熱材を挟持する定着ニップの少なくとも一部を形成するニップ形成部材であり、
    前記第二部材は、定着ベルト部材であり、
    前記第三部材は、加圧部材であり、
    前記被加熱材は記録媒体であり、該記録媒体に形成された未定着画像を定着することを特徴とする定着装置。
  9. 記録媒体に未定着画像を形成する画像形成手段と、
    前記未定着画像を前記記録媒体に定着させる定着手段と、を備え、
    前記定着手段は、請求項8に記載の定着装置であり、該定着装置を脱着可能に、または脱着不可能に具備することを特徴とする画像形成装置。
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