JP6347671B2 - 再生エネルギー型発電装置 - Google Patents

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Description

本開示は、再生エネルギーを利用して発電を行うように構成された再生エネルギー型発電装置に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、風力を利用した風力発電装置や、潮流、海流又は河流を利用した発電装置を含む再生エネルギー型発電装置の普及が進んでいる。再生エネルギー型発電装置として、再生エネルギーを受け取るブレードと、ブレードが取り付けられたハブと、ハブに連結されるメインシャフトと、メインシャフトの回転エネルギーを電力に変換する発電機と、を備えたものが知られている。
一般的に、ブレード及びハブによって構成されるロータは回転自在にナセルに取り付けられるので、再生エネルギーの向きに応じてロータの回転面の向きを調整するために、ナセルはヨー旋回自在にタワーに支持される。例えば特許文献1及び2には、再生エネルギー型発電装置の一つである風力発電装置が、タワーの上端部に設けられたヨー旋回座軸受を介してヨー旋回するナセルを備えた構成が開示されている。
ナセル内には、ヨー旋回座軸受を回転させるヨーモータ、ギア式増速機や油圧トランスミッション等のドライブトレイン、又は、メインシャフトを支持する主軸受等の各種機器が配置される。これらの機器には、例えばヨーモータとヨー旋回座軸受の間に介装されるギア、ドライブトレインに組み込まれる軸受、又は、主軸受等のように潤滑剤やグリース等の潤滑油が用いられるものがある。また、ドライブトレインとして油圧トランスミッションを採用した場合、大量の作動油が用いられることもあるし、機器の冷却材として冷却用オイルが用いられる場合もある。こういった油使用機器から油が漏出した場合、漏出油が再生エネルギー型発電装置の外部に漏れ出る可能性がある。
そこで、漏出油の外部への漏洩を防止するために、特許文献3には、ナセルに接続可能な潤滑油収集部を備える風力発電装置の構成が開示されている。この潤滑油収集部は溝部を含み、溝部は可撓性の側方部を介してタワーに押し付けられるようになっている。
欧州特許出願公開第2196668号明細書 欧州特許出願公開第2317137号明細書 国際公開第2011/064002号
上記したように、特許文献3に記載される風力発電装置においては、ナセル内で発生した漏出油の外部への漏洩を防止するために、潤滑油収集部を設けた構成となっている。しかし、ナセルはタワーに対してヨー旋回するため、ヨー旋回座軸受近傍から風力発電装置の外部へ漏出油が漏れ出るおそれがある。この点、特許文献3には、潤滑油収集部の溝部に設けられた可撓性の側方部によってヨー旋回時における漏出油の外部流出を防止する構成としているが、側方部からの押圧のみではヨー旋回時に摺動部に異物が侵入した場合に隙間が形成されてしまい、漏出油の外部漏洩を防止できないことがある。
また、ナセル内では上記したように各種の油が用いられており、漏出油の性質や漏出の仕方も様々である。例えば、潤滑油やグリースのように粘性が比較的高く且つ使用量が少ない油は、ナセルの構造部材を伝って流れ落ちることが多く、一方、作動油や冷却用オイルのように粘性が比較的低く且つ使用量が多い油は、機器から直接流下する場合もある。従来、このような特性の異なる漏出油に対して、効果的に外部漏洩を防止する対策は採られていなかった。
本発明の幾つかの実施形態の目的は、特性の異なる漏出油であっても再生エネルギー型発電装置外部への漏洩を効果的に防止し得る再生エネルギー型発電装置を提供することである。
本発明の幾つかの実施形態にかかる再生エネルギー型発電装置は、
タワーと、
前記タワーの上部に設けられるナセル台板、及び、該ナセル台板に支持されて前記タワーの上端部の外周面に沿って開口が形成されたナセルカバーを含むナセルと、
前記ナセルの内部空間に配置された油使用機器と、
前記タワーに固定された第1旋回輪及び前記ナセル台板に固定された第2旋回輪を含み、前記ナセルを旋回可能に前記タワーに支持するヨー旋回座軸受と、
前記タワーと前記ナセルカバーとの隙間を塞ぐように設けられたシール部材と、
前記タワー及び前記第1旋回輪を含む静止部のいずれかの部位に取り付けられて、前記シール部材より上方で前記隙間を覆うように配置されたシールカバーと、
前記シールカバーよりも低位置において、前記ナセルを含む旋回部に設けられたオイル貯留部と、を備え、
前記オイル貯留部は、前記油使用機器から漏出して前記シールカバーを伝って流れる漏出油を受けるように構成されたことを特徴とする。
上記再生エネルギー型発電装置によれば、タワーとナセルカバーとの隙間に、高さ方向に異なる位置にシール部材とシールカバーとを設けているので、前記隙間を二重にシールすることができる。また、シール部材とシールカバーとが異なる構造を有しているため、漏出油の特性に応じた2種類の油漏れ対策を講じることができ、前記隙間を介した漏出油の外部への漏洩をより確実に防止できる。例えば、ヨー旋回座軸受を含むヨー旋回機構から漏出するグリースや潤滑油のように、少量で且つナセルやタワー等の構造部材の壁面を伝って流れ落ちるような漏出油については、前記隙間を塞ぐように設けられるシール部材によって外部への漏洩を効果的に防止できる。一方、例えば、油使用機器からの漏出油は比較的量が多い可能性がある。このような漏出油は、シール部材より上方で前記隙間を覆うように配置されたシールカバーを伝ってオイル貯留部へ流れ込むようになっており、これにより比較的量が多い漏出油であってもオイル貯留部へ集められることで外部への漏洩を防げる。
また、シールカバーは、タワー及び第1旋回輪を含む静止部のいずれかの部位に取り付けられるので、シールカバーが歪みによって変形することを防げる。すなわち、ロータが風を受けることによってナセルを含む旋回部には荷重が作用し、旋回部及びこれに取り付けられる構造部材には歪みが生じる可能性がある。一方、静止部は、風から受ける荷重が比較的小さく、またタワーを介して基台に固定されているため歪みが生じ難い構造となっている。そのため、シールカバーを静止部に取り付けることによって、シールカバー自体も歪み難い構造とすることができ、シールカバーの変形により生じる隙間から漏出油が外部へ漏洩することを防止できる。
さらに、オイル貯留部は、旋回部に設けられており、ナセルの内部空間に配置された油使用機器とともに旋回するので、油使用機器からの漏出油を確実に受けることができる。さらにまた、オイル貯留部は、シールカバーより低位置において、シールカバーを伝って流れる漏出油を受けるように配置されている。このように、他の機器を用いなくても油使用機器からの漏出油が自重によりオイル貯留部に流れ込むように構成されているので、機器の簡素化が図れる。
なお、本明細書において、再生エネルギー型発電装置とは、風、潮流、海流、河流等の再生可能なエネルギーを利用した発電装置であり、例えば、風力発電装置、潮流発電装置、海流発電装置、河流発電装置等を挙げることができる。また、漏出油は、潤滑油、作動油又は冷却材等として用いられる冷却用オイルの他に、潤滑剤として用いられるグリースを含む。
幾つかの実施形態において、前記オイル貯留部は、前記ナセルの下部に位置する前記ナセルカバーにより形成されたナセルオイルパンを含む。
このように、ナセルカバーにオイル貯留部の機能を担わせることにより、ナセル内へ配置する機器を削減でき、ナセルの軽量化が図れる。
幾つかの実施形態において、前記ナセルを旋回させるためのヨー駆動部をさらに備え、
前記第1旋回輪は、前記第2旋回輪よりも外側に配置され、前記第1旋回輪の外周面には外歯が形成されており、
前記ヨー駆動部は、前記外歯に噛み合うピニオンギアを有し、
前記シール部材が、前記第1旋回輪の前記外歯の下方に取り付けられている。
一般的に、ピニオンギアと外歯との噛合部位には潤滑油が供給されるので、この潤滑油が噛合部位から流れ落ちる可能性がある。第2旋回輪よりも外側に配置された第1旋回輪(この場合、外輪)の外歯はタワー外部に位置するため、前記隙間から潤滑油が漏れ出る可能性がある。そこで、この構成において、上記したように二重のシール構造を採用することによって、ヨー駆動部やヨー旋回座軸受から漏出した潤滑油の外部への漏れを防止できる。
幾つかの実施形態において、少なくとも一本のブレードと、
前記少なくとも一本のブレードが取り付けられたハブと、
前記タワーに設けられたナセル台板と、
前記ハブに連結され、前記ナセル台板に対して回転自在に支持されるロータと、
前記ロータの回転軸方向において前記ハブに近い方を前方とし、該ハブから遠い方を後方とした場合、前記ナセルの内部空間のうち後方に位置する前記油使用機器の下方に配置され、前記ナセル台板又は前記ナセル台板に取り付けられたフレームに支持される主オイルパンと、をさらに備え、
前記主オイルパンは、前記油使用機器からの漏出油を受けるように構成されている。
このように、主オイルパンが、剛性の比較的高いナセル台板又はナセル台板に取り付けられたフレームに支持されることによって、主オイルパンで受容可能な漏出油の容量を大きくできる。また、ナセルの内部空間のうち後方側は、メインシャフトや主軸受等の機器が配置されていないことから主オイルパンを設置するためのスペースを容易に確保できる。
一実施形態において、前記ナセルの前記内部空間のうち前記油使用機器の下方で且つ前記シールカバーよりも上方に配置された漏油ガイドをさらに備え、
前記漏油ガイドは、前記油使用機器からの漏出油を前記主オイルパンに導くように構成されている。
これにより、油使用機器から比較的量の多い漏出油が漏れ出た場合であっても、上記したようにシールカバーと、さらに漏油ガイドとによって、漏出油を確実に主オイルパンへ導くことができる。
幾つかの実施形態において、前記ナセルの前記内部空間のうち前記ナセル台板に対して側方に配置された第2油使用機器と、
前記第2油使用機器の下方に配置され、該第2油使用機器からの漏出油を受けるように構成されたサブオイルパンと、
前記サブオイルパンで受けた前記漏出油を前記主オイルパンに導くためのドレン部と、をさらに備える。
このように、油使用機器とは異なる場所に設置された第2油使用機器からの漏出油に対してはサブオイルパンで受けるようにし、ここで受けた漏出油はドレン部を介して主オイルパンに導くようにしている。これにより、異なる位置に配置される油使用機器及び第2油使用機器からの漏出油を主オイルパンに集めることができる。またサブオイルパンを大容量に対応させる必要がないため、その構造を簡素化することもできる。
一実施形態において、前記油使用機器又は前記第2油使用機器の少なくとも側方を覆うように配置された防護壁をさらに備える。
これにより、油使用機器又は第2油使用機器から漏出油が噴き出した場合であっても、漏出油又は該漏出油により飛散した部品がナセル側壁に衝突し、ナセルが損傷することを防護壁の設置によって防止できる。
一実施形態において、前記防護壁は、前記ナセル台板又は前記フレームに支持される。
このように、防護壁を、剛性の比較的高いナセル台板又は該ナセル台板に取り付けられたフレームに支持させることによって、油使用機器又は第2油使用機器から漏出油が噴き出した場合における漏出油の圧力に耐え得るように防護壁を堅固に設置できる。
幾つかの実施形態において、前記防護壁は、該防護壁に当たった前記漏出油が直接的又はサブ漏油ガイドを介して間接的に前記サブオイルパンに落ちるように配置されている。
これにより、防護壁に当たった漏出油を確実にサブオイルパンに導くことができる。
幾つかの実施形態において、前記防護壁が、前記油使用機器又は前記第2油使用機器からの漏出油が該防護壁の外側へ漏れ出ないように防液性を有する。
これにより、油使用機器又は第2油使用機器から漏出油が噴き出した場合であっても、防護壁よりも外側への漏出油の漏洩を確実に防止できる。
幾つかの実施形態において、少なくとも一本のブレードと、
前記少なくとも一本のブレードが取り付けられたハブと、
前記タワーに設けられたナセル台板と、
前記ハブに連結され、前記ナセル台板に対して回転自在に支持されるロータと、
前記ロータの回転軸方向において前記ハブに近い方を前方とし、該ハブから遠い方を後方とした場合、前記ナセルの前記内部空間のうち前方に位置する前記油使用機器の下方に配置されるサブオイルパンと、
前記ナセルの前記内部空間のうち後方に配置され、前記ナセル台板又は前記ナセル台板に取り付けられたフレームに支持される主オイルパンと、
前記サブオイルパンで受けた前記漏出油を前記主オイルパンに導くためのドレン部と、をさらに備え、
前記主オイルパンは、前記サブオイルパンよりも容量が大きい。
ナセルの内部空間のうち前方側には、メインシャフトや主軸受等が設置されるためスペース上の制約が大きい。そこで、ナセルの内部空間のうちの前方側に配置される油使用機器の下方にはサブオイルパンを設置し、ナセルの内部空間のうちスペースを確保し易い後方側に容量の大きい主オイルパンを設置する。これにより、油使用機器からの漏出油をサブオイルパンによって確実に受けることができ、またサブオイルパン内の漏出油は大容量の主オイルパンに導かれるためサブオイルパンの小型化が図れる。
幾つかの実施形態において、前記油使用機器に接続される配管のうち少なくとも継手部を覆う油噴出防止カバーをさらに備える。
一般的に、配管の中でも継手部は他の部位よりも油漏れの可能性が高いため、少なくとも継手部に油噴出防止カバーを設けることによって、継手部から油が噴出した場合であっても、漏出油又は該漏出油によって飛散した部品がナセル側壁に衝突し、ナセルが損傷することを防止できる。
一実施形態において、前記油噴出防止カバーは、前記配管の前記継手部又は該継手部を支持する構造物に対して剛性を有するように取り付けられる。
これにより、配管の継手部から漏出油が噴き出した場合における漏出油の圧力に耐え得るように油噴出防止カバーを堅固に設置できる。
一実施形態において、前記ナセルの前記内部空間のうち前記油使用機器の下方で且つ前記シールカバーよりも上方に配置された漏油ガイドと、
前記油使用機器に接続される配管のうち少なくとも継手部を覆う油噴出防止カバーと、をさらに備え、
前記漏油ガイドは、前記油使用機器からの漏出油を前記主オイルパンに導くように構成されており、
前記主オイルパン、前記漏油ガイド、前記サブオイルパン又は前記サブ漏油ガイドの少なくとも一つが、前記油噴出防止カバーの下方に配置されている。
これにより、油噴出防止カバーによって、配管の少なくとも継手部から噴出した漏出油の外部への漏洩を防止できるとともに、配管の継手部から漏出油が噴き出した場合であっても、油噴出防止カバーに当たった漏出油は、油噴出防止カバーの下方に配置される主オイルパン、漏油ガイド、サブオイルパン又はサブ漏油ガイドの少なくとも一つに流れ落ちるため、この漏出油をオイル貯留部へ確実に導くことができる。
幾つかの実施形態において、再生エネルギー源としての風から受け取った風力エネルギーを利用して、電力を生成するように構成された風力発電装置である。
本発明の幾つかの実施形態によれば、タワーの上端部とナセルカバーの開口の縁部との間の隙間に、高さ方向に異なる位置にシール部材とシールカバーとを設けているので、前記隙間を二重にシールすることができる。また、シール部材とシールカバーとが異なる構造を有しているため、漏出油の特性に応じた2種類の油漏れ対策を講じることができ、前記隙間を介した漏出油の外部への漏洩をより確実に防止できる。
また、シールカバーは、タワー及び第1旋回輪を含む静止部のいずれかの部位に取り付けられるので、シールカバーが歪みによって変形することを防ぎ、シールカバーの変形により生じる隙間から漏出油が外部へ漏洩することを防止できる。
さらに、オイル貯留部は、旋回部に設けられており、ナセルの内部空間に配置された油使用機器とともに旋回するので、油使用機器からの漏出油を確実に受けることができる。さらにまた、オイル貯留部は、シールカバーより低位置において、シールカバーを伝って流れる漏出油を受けるように配置されているので、機器の簡素化が図れる。
幾つかの実施形態に係る風力発電装置の全体構成の概略を示す図である。 幾つかの実施形態に係るナセルの概略的な内部構成を示す斜視図である。 一実施形態におけるナセル及びタワーの連結部を示す断面図である。 図3のヨー旋回座軸受及びその周辺構造を拡大した断面図である。 他の実施形態に係る風力発電装置のナセル下部を上から視た平面図である。 図5のA−A断面であり、ヨー旋回座軸受及びその周辺構造を拡大した断面図である。 図5のB−B断面であり、シール部材及びシールカバーを拡大した断面図である。 図5のC−C断面であり、シール部材及びシールカバーを拡大した断面図である。 一実施形態に係る第2油使用機器及びその周辺構造を示す断面図である。 一実施形態に係る油使用機器の配管及びその周辺構造を示す斜視図である。 油噴出防止カバーの構成例を示す斜視図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
なお、本実施形態では、再生エネルギー型発電装置の一つとして、風力発電装置1を例示して説明する。但し、本実施形態は再生エネルギー型発電装置全般に適用可能である。ここで、再生エネルギー型発電装置とは、風、潮流、海流、河流等の再生可能なエネルギーを利用した発電装置であり、例えば、本実施形態において説明する風力発電装置の他に、潮流発電装置、海流発電装置、河流発電装置等を挙げることができる。
図1は、幾つかの実施形態に係る風力発電装置の全体構成の概略を示す図である。図2は、幾つかの実施形態に係るナセルの概略的な内部構成を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、幾つかの実施形態に係る風力発電装置1は、少なくとも一本のブレード2及びハブ3で構成されるロータ4と、ハブ3に連結されるメインシャフト5と、メインシャフト5を回転自在に支持する主軸受5a,5bと、電力を生成する発電機10と、メインシャフト5の回転エネルギーを発電機10に伝えるドライブトレイン6と、を備える。ハブ3はハブカバー4aによって覆われていてもよい。また、この風力発電装置1は、水上又は陸上の基台に立設されたタワー11と、メインシャフト5を回転自在に支持するナセル20と、ナセル20を旋回可能にタワー11に支持するヨー旋回座軸受12と、を備えている。一実施形態では、メインシャフト5、ドライブトレイン6及び発電機10はナセル20の内部空間に配置される。他の実施形態では、ドライブトレイン6の少なくともいずれかの機器又は発電機10が、例えばタワー11の内部空間などのナセル20の外部に配置されてもよい。さらに、この風力発電装置1は、ナセル20の内部空間に配置された油使用機器(例えば、後述する油圧ポンプ7など)からの漏出油が外部へ漏れ出ることを防止するための各種機器又は各種部品を備えている。
一実施形態において、ドライブトレイン6は、図1及び図2に示すように、メインシャフト5に取り付けられた油圧ポンプ7と、高圧油ライン9a及び低圧油ライン9bを介して油圧ポンプ7に接続される油圧モータ8と、を含んで構成される。なお、図2では、高圧油ライン9a及び低圧油ライン9bは省略している。油圧ポンプ7は、メインシャフト5によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ7の出口は、高圧油ライン9aを介して油圧モータ8の入口に接続されている。そのため、油圧ポンプ7で生成された圧油は高圧油ライン9aを介して油圧モータ8に供給され、この圧油によって油圧モータ8が駆動される。油圧モータ8で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ8の出口と油圧ポンプ7の入口との間に設けられた低圧油ライン9bを経由して、油圧ポンプ7に再び戻される。また、油圧モータ8の出力軸は発電機10の入力軸に接続されており、油圧モータ8の回転が発電機10に入力されるようになっている。ドライブトレイン6において、油圧ポンプ7、油圧モータ8及び発電機10の個数は特に限定されず、それぞれ、少なくとも一つあればよい。
一実施形態において、ナセル20は、タワー11の上端部11aにヨー旋回座軸受12を介して取り付けられるナセル台板21と、ナセル台板21に支持されるナセルカバー22と、を含んでいる。ナセル台板21は、例えば球状黒鉛鋳鉄や強靭鋳鉄等の鋳造鋼で構成される。さらに、ナセル台板21には、後部フレーム23を含む複数のフレームが固定的に取り付けられている。例えば、後部フレーム23は、ナセル台板21の後方側に取り付けられ、ロータ4の回転軸方向Xに延在するように設けられている。なお、本実施形態では、ロータ4の回転軸方向Xに沿った方向において、ハブ3側を前方とし、ナセル20側を後方とする。さらに、この後部フレーム23を介して間接的に、又はナセル台板21に直接的に側方フレーム24(図8参照)が取り付けられている。そして、後部フレーム23及び側方フレーム24を含むフレームの少なくともいずれかによってナセルカバー22が支持されるようになっている。ナセルカバー22は、上部22a、側部22b及び底部22cを有しており、これらはメインシャフト5や油使用機器を囲むように配設されている。底部22cは、タワー11の上端部11aの外周面に沿うように円形の縁部22dを有しており、この縁部22dによって、タワー11の上端部11aの外周面に沿うように円形の開口が形成されている。ナセル20がタワー11に対して旋回可能なように、縁部22dとタワー11の上端部11aとの間には隙間が設けられている。
次に、図1、図3、図4及び図6を参照して、ヨー旋回機構について説明する。なお、図3は、一実施形態におけるナセル及びタワーの連結部を示す断面図である。図4は、図3のヨー旋回座軸受及びその周辺構造を拡大した断面図である。図6は、他の実施形態に係る風力発電装置におけるヨー旋回座軸受及びその周辺構造を拡大した断面図である。
一実施形態において、ヨー旋回座軸受12は、ナセル台板21に固定される内輪12aと、タワー11の上端部11aに固定される外輪12bと、内輪12a及び外輪12bとの間に介装されるボールベアリング12cと、を含んでいる。外輪12bの外周面には外歯13が形成されている。また、風力発電装置1は、ヨー旋回座軸受12の内輪12aと外輪12bとを相対的に回転させるための機構として、ヨー駆動部15を備えている。ヨー駆動部15は、外歯13と噛み合うピニオンギア15bと、ピニオンギア15bを駆動するためのヨーモータ15aとを含んでいる。例えば、内輪12a及びナセル台板21、又は、外輪12b及びタワー11の上端部11aは、それぞれ、ボルト締結によって互いに連結される。なお、この実施形態では、タワー11側に固定された第1旋回輪が外輪12bで、ナセル台板21側に固定された第2旋回輪が内輪12aとなる。
上記したヨー旋回座軸受12及びヨー駆動部15を含むヨー旋回機構において、ナセル20側に支持されたピニオンギア15bは、タワー11側に支持された外歯13と噛み合うように配置されているので、ヨーモータ15aによってピニオンギア15bを回転させると、ナセル20及びナセル20に支持された内輪12aと共にピニオンギア15bは、タワー11の中心軸周りに旋回する。このとき、タワー11側に支持された外輪12bと、ナセル20側に支持された内輪12aとは、ボールベアリング12cを介して相対的に回転する。こうして、ヨー駆動部15を駆動することによって、タワー11に対してナセル20をタワー11の中心軸周りに旋回させることができる。
また、風力発電装置1は、ヨー旋回機構によってヨー旋回するナセル20に制動力を付与するためのブレーキ機構を有している。
一実施形態において、ブレーキ機構は、タワー11の上端部11aに固定されたブレーキディスク16と、ナセル台板21に固定されたブレーキキャリパ17及びブレーキパッド18とを含む。ブレーキディスク16は、ヨー旋回座軸受12の下端面とタワー11の上端面との間に設けられる。また、ブレーキディスク16は、タワー11の上端部11aからタワー内周側に向けて延在する環状に形成されてもよい。ブレーキキャリパ17は、ブレーキディスク16の両面にブレーキパッド18を押し付けて、摩擦力を発生させることによってブレーキディスク16とブレーキキャリパ17との相対的な回転を停止させる。これにより、ブレーキキャリパ17が取り付けられたナセル20に対して、タワー11に取り付けられたブレーキディスク16によって制動力が付与される。なお、ブレーキキャリパ17及びブレーキパッド18は、ブレーキディスク16の円周方向に所定間隔で複数設けられていてもよい。
上記構成を有する風力発電装置1は、風力発電装置1の外部へ漏出油が漏れ出ることを防止する目的で、以下の構成をさらに備えている。なお、本実施形態において、漏出油は、潤滑油、作動油又は冷却用オイルの他に、潤滑剤として用いられるグリースを含む。具体的な漏出油の例として、ドライブトレイン6に油圧トランスミッションが用いられる場合、油圧ポンプ7の作動油、油圧ポンプ7や油圧モータ8や発電機10の潤滑油又は冷却用オイル、またドライブトレイン6にギヤ式増速機が用いられる場合、ギヤの潤滑油、あるいは、ヨー旋回機構に用いられる潤滑油やグリース(例えばヨー旋回座軸受12のグリースやヨー駆動部15の潤滑油)などが挙げられる。
図1〜図6、図7A及び図7Bに示すように、一実施形態に係る風力発電装置1は、タワー11とナセル20との間から漏出油が風力発電装置1の外部へ漏れ出ることを防止するためのシール部材30及びシールカバー40と、漏出油を貯留するためのオイル貯留部50と、を備えている。なお、図5は、他の実施形態に係る風力発電装置のナセル下部を上から視た平面図である。図7Aは、図5のB−B断面でありシール部材及びシールカバーを拡大した断面図である。図7Bは、図5のC−C断面でありシール部材及びシールカバーを拡大した断面図である。また、図6は、図5のA−A断面を示している。
以下、各部の具体的な構成例について詳細に説明する。なお、以下の説明において、タワー11及び外輪12bを含む部位を静止部と総称し、ナセル20及び内輪12aを含む部位を旋回部と総称する。すなわち、静止部に対して旋回部は旋回可能な構成となっている。
シール部材30は、タワー11とナセルカバー22との隙間を塞ぐように設けられている。一実施形態において、シール部材30は、タワー11の上端部11aと、ナセルカバー22の底部22cの縁部22dとの隙間を塞ぐように設けられている。シール部材30は、タワー11の上端部11aの外周面に沿って環状(図5参照)に設けられており、該シール部材30の内周側30aが静止部に固定的に取り付けられ、外周側が旋回部に対して当接するようになっている。図に示す構成例では、シール部材30は、一体的な環状に形成されており、内周側30aがブレーキディスク16に固定的に取り付けられ、外周側30bがナセルカバー22の底部22cの縁部22dの上面に対して摺動可能に当接している。図示されるように、外輪12bがタワー11の上端部11aに取り付けられ、内輪12aがナセル20に取り付けられる構成の場合、シール部材30は、外輪12bの外歯13の下方に取り付けられていてもよい。一般的に、ピニオンギア15bと外輪12bの外歯13との噛合部位には潤滑油が供給されるので、この潤滑油が噛合部位から流れ落ちる可能性がある。外輪12bの外歯13はタワー11の外部に位置するため、前記隙間から潤滑油が外部へ漏れ出る可能性がある。そこで、外歯13の下方にシール部材30を設けることによって、ヨー旋回座軸受12やヨー駆動部15から漏出した潤滑油の外部への漏れを防止できる。図示しない他の構成例では、シール部材30の内周側30aは、タワー11の上端部11aに固定的に取り付けられていてもよいし、外輪12bに固定的に取り付けられていてもよい。
また、他の構成例では、シール部材30は、円環が少なくとも2つ以上に分割された複数の円弧状セクションによって形成され、それぞれのセクションが静止部に取り付けられた状態で円環を形成するように構成されていてもよい。さらに他の構成では、シール部材30は、少なくとも1つの円弧状セクションによって、タワー11の上端部11aとナセルカバー22の底部22cの縁部22dとの隙間のうち円周方向における一部を覆うように構成されてもよい。
シール部材30は、例えばエラストマーや低剛性金属などのように、可撓性又は弾性を有する材料で形成されていてもよい。これにより、シール部材30の外周側30bを旋回部へ押し付けるように当接させておけば、旋回部が旋回してもシール部材30の旋回部への接触が確実に維持される。また、シール部材30の内周側30aに対して外周側30bが低位置となるように、シール部材30の少なくとも一部が半径方向に傾斜した領域30dを有していてもよい。これにより、シール部材30の上面に流れ落ちてきた漏出油を重力によってオイル貯留部50へ導くことができる。
シールカバー40は、静止部のいずれかの部位に取り付けられて、シール部材30より上方で、タワー11の上端部11aとナセルカバー22の縁部22dとの隙間を覆うように配置されている。図に示す構成例では、シールカバー40は、一体的な環状(図5参照)に形成されており、内周側40aがブレーキディスク16に固定的に取り付けられ、外周側40bがオイル貯留部50の上部へ張り出した構成となっている。シール部材30は、例えば樹脂や金属などにより形成され、外周側40bがいずれにも支持されない自由端(すなわち片持ちの状態)であっても全体的な形状を維持可能な程度の剛性を有している。また、シールカバー40の内周側40aに対して外周側40bが低位置となるように、シールカバー40の少なくとも一部が半径方向に傾斜した領域(図では外周側40b)を有していてもよい。これにより、シールカバー40の上面に流れ落ちてきた漏出油を重力によってオイル貯留部50へ導くことができる。図示しない他の構成例では、シールカバー40の内周側40aは、タワー11の上端部11aに固定的に取り付けられていてもよいし、外輪12bに固定的に取り付けられていてもよい。また、他の構成例では、シールカバー40は、円環が少なくとも2つ以上に分割された複数の円弧状セクションによって形成され、それぞれのセクションが静止部に取り付けられた状態で円環を形成するように構成されていてもよい。さらに他の構成では、シールカバー40は、少なくとも1つの円弧状セクションによって、タワー11の上端部11aとナセルカバー22の底部22cの縁部22dとの隙間のうち円周方向における一部を覆うように構成されてもよい。
このように、シールカバー40は、タワー11及び外輪12bを含む静止部のいずれかの部位に取り付けられるので、シールカバー40が歪みによって変形することを防げる。すなわち、ロータ4が風を受けることによってナセル20を含む旋回部には荷重が作用し、旋回部及びこれに取り付けられる構造部材には歪みが生じる可能性がある。一方、静止部は、風から受ける荷重が比較的小さく、またタワー11を介して基台に固定されているため歪みが生じ難い構造となっている。そのため、シールカバー40を静止部に取り付けることによって、シールカバー40自体も歪み難い構造とすることができ、シールカバー40の変形により生じる隙間から漏出油が外部へ漏洩することを防止できる。
図7A及び図7Bに示す構成例は、シール部材30とシールカバー40とを異なるボルトによってそれぞれ静止部へ締結した場合を示している。なお、図7Aに示す断面と、図7Bに示す断面とは、タワー11の上端部11aの円周方向に異なる位置における断面である。
図7Aに示すように、シール部材30には複数のボルト穴30dが形成されており、複数のボルト穴30dのそれぞれに挿入されたボルト32によって、シール部材30がブレーキディスク16に締結されている。複数のボルト穴30d及び複数のボルト32は、タワー11の上端部11aの外周面に沿って円環状に配列されるように、互いに離間して複数設けられている(図5参照)。また、シール部材30とともに円環部材31がボルト32によって共締めされている。これにより、シール部材30と円環部材31とは、ブレーキディスク16に対して固定的に取り付けられる。さらに、シール部材30のボルト穴30dから漏出油が漏れ出ることを防止するために、ボルト32の頭部が第2シール部材35によって被覆されてもよい。
図7Bに示すように、シールカバー40には複数のボルト穴40cが形成されており、複数のボルト穴40cのそれぞれに挿入されたボルト42によって、シール部材30の内周側30aの上方でシールカバー40の内周側40aがブレーキディスク16に締結されている。複数のボルト穴40c及び複数のボルト42は、タワー11の上端部11aの外周面に沿って円環状に配列されるように、互いに離間して複数設けられている(図5参照)。具体的には、上述したようにブレーキディスク16にはボルト32によって円環部材31が固定されており、この円環部材31に対してボルト42が螺合することで、結果的にシールカバー40が間接的にブレーキディスク16に固定される。さらに、シールカバー40のボルト穴40cから漏出油が漏れ出ることを防止するために、ボルト42の頭部が第3シール部材45によって被覆されてもよい。
なお、他の実施形態として、シール部材30及びシールカバー40が、同一のボルトによってブレーキディスク16に締結されてもよい。具体的には、ブレーキディスク16の周方向に配列される複数のボルトのそれぞれが、シールカバー40及びシール部材30の両方を貫通してブレーキディスク16に締結される。この場合、円環部材31は不要となる。そして、シールカバー40及びシール部材30におけるボルトの貫通部からの漏出油の漏れを防ぐために、シールカバー40及びシール部材30の各貫通部にはシールが施工される。その際、シールカバー40が設置された状態で、シールカバー40とブレーキディスク16との間の狭隘な空間にてシール部材30のボルトの貫通部にシールを施工することは困難である。したがって、図7A及び図7Bに示す実施形態のように、円環部材31を用いることによって、作業性を向上させることができる。すなわち、図7A及び図7Bに示す実施形態において、シールカバー40を設置する前に、シール部材30及び円環部材31をボルト32によってブレーキディスク16に取付ける。そして、シールカバー40が存在しない広い空間で、ボルト32の頭部を被覆するように第2シール部材35を施工する。その後、シールカバー40をボルト42によって円環部材31に対して取り付け、ボルト42の頭部を被覆するように第3シール部材45を施工する。このとき、ボルト42はシール部材30を貫通しないため、この段階でのシール部材30へのシール施工は不要となる。このように、円環部材31を用いることによって、シールカバー40とブレーキディスク16との間の狭隘な空間でのシール施工作業(ボルト貫通穴を塞ぐシール施工)が不要となるため、シール部材30及びシールカバー40を取り付けるための作業性を向上することができる。
また、図7A及び図7Bに示すように、シール部材30は、ナセルカバー22の底部22cの縁部22dとの当接面に、少なくとも一つの突起部30e,30fが設けられていてもよい。突起部30e,30fは、タワー11の上端部11aの外周面に沿って環状に形成されている。図示される例では、シール部材30の径方向に2つの突起部30e,30fが設けられている。これらの突起部30e,30fは、耐摩耗コーティングが施されていてもよい。シール部材30は、ナセル20のヨー旋回時に、ナセルカバー22の底部22cの縁部22dの上面に対して摺動する。そのため、シール部材30に突起部30e,30fを設けることによって、シール部材30と縁部22dとが面接触よりも点接触又は線接触することで漏出油の外部漏洩を確実に防止できる。
上記したように、タワー11の上端部11aとナセルカバー22の開口の縁部22dとの間の隙間に、高さ方向に異なる位置にシール部材30とシールカバー40とを設けることにより、前記隙間を二重にシールすることができる。また、シール部材30とシールカバー40とが異なる構造を有しているため、漏出油の特性に応じた2種類の油漏れ対策を講じることができ、前記隙間を介した漏出油の外部への漏洩をより確実に防止できる。例えば、ヨー旋回座軸受12やヨー駆動部15を含むヨー旋回機構やブレーキ機構から漏出するグリースや潤滑油のように、少量で且つナセル20やタワー11等の構造部材の壁面を伝って流れ落ちるような漏出油については、前記隙間を塞ぐように設けられるシール部材30によって外部への漏洩を効果的に防止できる。一方、例えば、油圧ポンプ7等の油使用機器からの漏出油は比較的量が多い可能性がある。このような漏出油は、シール部材30より上方で前記隙間を覆うように配置されたシールカバー40を伝ってオイル貯留部50(例えばナセルオイルパン51)へ流れ込むようになっており、これにより比較的量が多い漏出油であってもオイル貯留部50へ集められることで外部への漏洩を防げる。
図1〜図6、図7A及び図7Bに示すように、一実施形態において、オイル貯留部50は、シールカバー40よりも低位置において、ナセル20を含む旋回部に設けられる。
このように、オイル貯留部50が旋回部に設けられることによって、ナセル20の内部空間に配置された油使用機器(例えば油圧ポンプ7)とともにオイル貯留部50が旋回するので、油使用機器からの漏出油を確実に受けることができる。さらにまた、オイル貯留部50(例えばナセルオイルパン51)は、シールカバー40より低位置において、シールカバー40を伝って流れる漏出油を受けるように配置されている。このように、他の機器を用いなくても油使用機器からの漏出油が自重によりオイル貯留部50に流れ込むように構成されているので、機器の簡素化が図れる。
オイル貯留部50は、ナセルオイルパン51又は主オイルパン52の少なくとも一方を含んでいてもよい。
ナセルオイルパン51は、ナセル20の下部に位置するナセルカバー22により形成される。具体的に、ナセルオイルパン51は、ナセルカバー22の底部22cの少なくとも一部により形成されてもよいし、底部22cの少なくとも一部と側部22bの下方部位とにより形成されてもよい。例えば、油圧ポンプ7からの漏出油は、シールカバー40を伝って流れ落ち、ナセルオイルパン51で受け止められる。このように、ナセルカバー22にオイル貯留部50の機能を担わせることにより、ナセル20内へ配置する機器を削減でき、ナセル20の軽量化が図れる。なお、シールカバー40を伝って流れ落る漏出油は、後述する主オイルパン52に流れ込むように構成されてもよい。
主オイルパン52は、ナセル20の内部空間に配置される。具体的な構成例として、主オイルパン52は、ナセル20の内部空間のうち後方に位置する油使用機器(図示される例では油圧ポンプ7)の下方に配置され、ナセル台板21又はナセル台板21に取り付けられたフレームに支持される。例えば、主オイルパン52は、ナセル台板21の後方側に連結された2本の後部フレーム23に支持される。図5に示すように、ロータ4の回転軸方向Xに沿って延在する2本の後部フレーム23が、互いに離間して平行に配置されている場合、2本の後部フレーム23の間に主オイルパン52が配置されてもよい。なお、本実施形態においては、ロータ4の回転軸方向Xにおいてハブ3に近い方を前方とし、該ハブ3から遠い方を後方とする。このように、主オイルパン52が、剛性の比較的高いナセル台板21又は該ナセル台板21に取り付けられた後部フレーム23に支持されることによって、主オイルパン52で受容可能な漏出油の容量を大きくできる。また、ナセル20の内部空間のうち後方側は、メインシャフト5や主軸受5a,5b等の機器が配置されていないことから主オイルパン52を設置するためのスペースを容易に確保できる。
図5及び図6に示すように、他の実施形態に係る風力発電装置1は、ナセル20の内部空間のうち油使用機器(図示される例では油圧ポンプ7)の下方で且つシールカバー40よりも上方に配置された漏油ガイド60をさらに備える。漏油ガイド60は、油使用機器からの漏出油を主オイルパン52に導くように構成されている。また、漏油ガイド60は、ロータ4の回転軸方向Xにおいて、前方端60a側よりも後方端60b側が低位置となるような段差を有していてもよい。これにより、重力によって漏出油が主オイルパン52に流れ落ちることとなる。さらに、漏油ガイド60は、ロータ4の回転軸方向Xにおける少なくとも一部の領域において、前方端60a側よりも後方端60b側が低位置となるような傾斜を有していてもよい。なお、漏油ガイド60は、主体的に油使用機器の下方から主オイルパン52までの間に配設されるものであり、タワー11の上端部11aの外周に沿って全周に設けられていなくてもよい。例えば、タワー11の上端部11aの外周のうち油使用機器の下方である後方側にのみ設けられる。但し、漏油ガイド60は、タワー11の上端部11aの外周に沿って全周に設けられていてもよいことは勿論である。このように、漏油ガイド60を備えることによって、油使用機器から比較的量の多い漏出油が漏れ出た場合であっても、上記したようにシールカバー40と、さらに漏油ガイド60とによって、漏出油を確実に主オイルパン52へ導くことができる。
図2及び図8に示すように、幾つかの実施形態に係る風力発電装置1は、ナセル20の内部空間のうちナセル台板21に対して側方に配置された第2油使用機器と、第2油使用機器の下方に配置され、該第2油使用機器からの漏出油を受けるように構成されたサブオイルパン70と、をさらに備える。なお、図8は、一実施形態に係る第2油使用機器及びその周辺構造を示す断面図である。図示される例では、第2油圧使用機器として油圧モータ8が設けられている。油圧モータ8は、側方フレーム24に取り付けられたモータ載置台25に載置される。側方フレーム24は、ナセル台板21の側方に向けて延在するように該ナセル台板21に取り付けられている。また、油圧モータ8の下方空間には、配管群(図9参照)やアキュムレータ(不図示)が設置されていてもよい。
サブオイルパン70は、油圧モータ8の下方に配置されるように、ナセル台板21又は側方フレーム24に支持されている。また、サブオイルパン70は主オイルパン52よりも高い位置に配置され、且つ、サブオイルパン70と主オイルパン52とがドレン部74によって接続されることにより、サブオイルパン70に溜まった漏出油がドレン部74を介して主オイルパン52に導かれるようになっている。このように、油使用機器とは異なる場所に設置された第2油使用機器からの漏出油に対してはサブオイルパン70で受けるようにし、ここで受けた漏出油はドレン部74を介して主オイルパン52に導くようにしている。これにより、異なる位置に配置される油使用機器及び第2油使用機器からの漏出油を主オイルパン52に集めることができ、またサブオイルパン70を大容化する必要がないため、その構造を簡素化することもできる。
図2及び図8に示すように、一実施形態において、油使用機器又は第2油使用機器の少なくとも側方を覆うように配置された防護壁72をさらに備える。図示される例では、防護壁72は、油圧モータ8の側方を覆うように配置されている。また、油圧モータ8の下方空間に配管群(図9参照)やアキュムレータ(不図示)が設置されている場合には、これらの側方を覆うように防護壁72が配置されてもよい。これにより、油使用機器又は第2油使用機器から漏出油が噴き出した場合であっても、漏出油又は該漏出油により飛散した部品がナセルカバー22の側部22bに衝突し、ナセルカバー22を損傷することを防護壁72によって阻止できる。なお、防護壁72は、油使用機器又は第2油使用機器の上方又は下方の少なくとも一方をさらに覆うように構成されてもよい。
また、防護壁72は、ナセル台板21、後部フレーム23又は側方フレーム24に支持されてもよい。このように、防護壁72を、剛性の比較的高いナセル台板21又は該ナセル台板21に取り付けられた後部フレーム23又は側方フレーム24に支持させることによって、油使用機器又は第2油使用機器から漏出油が噴き出した場合における漏出油の圧力に耐え得るように防護壁72を堅固に設置できる。
防護壁72は、該防護壁72に当たった漏出油が直接的又はサブ漏油ガイド73を介して間接的にサブオイルパン70に落ちるように配置されていてもよい。これにより、防護壁72に当たった漏出油を確実にサブオイルパン70に導くことができる。例えば、サブ漏油ガイド73は、一端側が防護壁72に取り付けられ、他端側がサブオイルパン70の内部に張り出すように設置される。この場合、防護壁72に当たった漏出油は、防護壁72の内壁面を伝って流れ落ち、サブ漏油ガイド73を介してサブオイルパン70に流れ込む。そして、サブオイルパン70内に溜まった漏出油は、ドレン部74を介して主オイルパン52に集められる。
また、防護壁72は、油使用機器又は第2油使用機器からの漏出油が防護壁72の外側へ漏れ出ないように防液性を有していてもよい。これにより、油使用機器又は第2油使用機器から漏出油が噴き出した場合であっても、防護壁72よりも外側への漏出油の漏洩を確実に防止できる。
図9及び図10に示すように、幾つかの実施形態に係る風力発電装置1は、油使用機器に接続される配管9a(又は配管9b等)のうち少なくとも継手部9cを覆う油噴出防止カバー76,77,78をさらに備える。なお、図9は、一実施形態に係る油使用機器の配管及びその周辺構造を示す斜視図である。図10(A)及び(B)は、油噴出防止カバーの構成例を示す斜視図である。また、図9、図10(A)及び(B)では、配管9aとして、図1に示した高圧油ライン9aを例示しているが、図に示す構成は低圧油ライン9b(配管9b)に適用されてもよい。継手部9cは、配管9aの端部のフランジ同士がボルト締結された構成であってもよい。一般的に、配管9aの中でも継手部9cは他の部位よりも油漏れの可能性が高いため、少なくとも継手部9cに油噴出防止カバー76,77,78を設けることによって、継手部9cから油が噴出した場合であっても、漏出油又は該漏出油によって飛散した部品がナセルカバー22に衝突し、ナセル20を損傷することを防止できる。油噴出防止カバー76,77,78は、継手部9cの少なくとも一部を覆うように構成されてもよい。すなわち、図示される例のように、油噴出防止カバー76,77,78は少なくとも一つの開口を有しており、この開口から継手部9cのメンテナンスができるように構成されてもよい。但し、油噴出防止カバー76,77,78は、継手部9cのうち油が噴出する可能性がある部位又は部品が飛散する可能性のある部位は油噴出防止カバー76,77,78で覆われるような形状とする。また、油噴出防止カバー76,77,78は、配管9aののうち継手部9c以外の部位まで延在するようにしてもよい。
さらに、油噴出防止カバー76,77,78は、配管9aの継手部9c又は該継手部9cを支持する構造物に対して剛性を有するように取り付けられる。例えば、油噴出防止カバー76,77,78は、ナセル台板21、後部フレーム23又は側方フレーム24、あるいは油圧ポンプ7を支持するトルクアーム(不図示)、主軸受5a,5b(図2参照)等に取り付けられてもよい。これにより、配管9aの継手部9cから漏出油が噴き出した場合における漏出油の圧力に耐え得るように油噴出防止カバー76,77,78を堅固に設置できる。
また、主オイルパン52、漏油ガイド60、サブオイルパン70又はサブ漏油ガイド73の少なくとも一つが、油噴出防止カバー76,77,78の下方に配置されていてもよい。図示される例では、油噴出防止カバー76,77,78の下方にサブオイルパン70が配置された場合を示している。これにより、油噴出防止カバー76,77,78によって、配管9aの少なくとも継手部9cから噴出した漏出油の外部への漏洩を防止できるとともに、配管9aの継手部9cから漏出油が噴き出した場合であっても、油噴出防止カバー76,77,78に当たった漏出油は、油噴出防止カバー76,77,78の下方に配置される主オイルパン52、漏油ガイド60、サブオイルパン70又はサブ漏油ガイド73の少なくとも一つに流れ落ちるため、この漏出油をオイル貯留部50へ確実に導くことができる。
他の実施形態として、ナセル20の内部空間のうち前方に油使用機器(例えば油圧ポンプ7)が配置されている場合、油使用機器の下方にサブオイルパン70を配置し、サブオイルパン70に溜まった漏出油がドレン部74を介して主オイルパン52に導かれるように構成してもよい。ナセル20の内部空間のうち前方側には、メインシャフト5や主軸受5a,5b等が設置されるためスペース上の制約が大きい。そこで、ナセル20の内部空間のうちの前方側に配置される油使用機器の下方にはサブオイルパン70を設置し、ナセル20の内部空間のうちスペースを確保し易い後方側に容量の大きい主オイルパン52を設置する。これにより、油使用機器からの漏出油をサブオイルパン70によって確実に受けることができ、またサブオイルパン70内の漏出油は大容量の主オイルパン52に導かれるためサブオイルパン70の小型化が図れる。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、タワー11の上端部11aとナセルカバー22の開口の縁部22dとの間の隙間に、高さ方向に異なる位置にシール部材30とシールカバー40とを設けているので、前記隙間を二重にシールすることができる。また、シール部材30とシールカバー40とが異なる構造を有しているため、漏出油の特性に応じた2種類の油漏れ対策を講じることができ、前記隙間を介した漏出油の外部への漏洩をより確実に防止できる。
また、シールカバー40は、タワー11及び外輪12bを含む静止部のいずれかの部位に取り付けられるので、シールカバー40が歪みによって変形することを防ぎ、シールカバー40の変形により生じる隙間から漏出油が外部へ漏洩することを防止できる。
さらに、オイル貯留部50は、旋回部に設けられており、ナセル20の内部空間に配置された油使用機器とともに旋回するので、油使用機器からの漏出油を確実に受けることができる。さらにまた、オイル貯留部50は、シールカバー40より低位置において、シールカバー40を伝って流れる漏出油を受けるように配置されているので、機器の簡素化が図れる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
例えば、図1、図3、図4、図6に示す例では、内輪12aがナセル台板21に固定され、外輪12bがタワー11に固定されたヨー旋回座軸受12の構成について説明したが、ヨー旋回座軸受12は、内輪12aがタワー11に固定され、外輪12bがナセル台板21に固定された構成であってもよい。また、図1、図2、図8〜図10では、ドライブトレイン6として油圧トランスミッションを例示し、油圧ポンプ7がナセル20の内部空間の後方側に配置された場合について説明したが、油圧ポンプ7がナセル20の内部空間の前方側に配置されていてもよい。あるいは、ドライブトレイン6としてギヤ式増速機やダイレクトドライブを採用してもよい。さらにまた、油使用機器として油圧ポンプ7、第2油使用機器として油圧モータ8を例示したが、油使用機器又は第2油使用機器はこれらに限定されるものではない。
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ハブ
4 ロータ
4a ハブカバー
5 メインシャフト
5a,5b 主軸受
6 ドライブトレイン
7 油圧ポンプ
8 油圧モータ
9a 高圧油ライン
9b 低圧油ライン
9c 継手部
10 発電機
11 タワー
11a タワー上端部
12 ヨー旋回座軸受
12a 内輪
12b 外輪
12c ボールベアリング
13 外歯
15 ヨー駆動部
15a ヨーモータ
15b ピニオンギア
16 ブレーキディスク
17 ブレーキキャリパ
18 ブレーキパッド
20 ナセル
21 ナセル台板
22 ナセルカバー
22a 上部
22b 側部
22c 底部
22d 縁部
23 後部フレーム
24 側方フレーム
25 モータ載置台
30 シール部材
31 円環部材
32,42 ボルト
35 第2シール部材
40 シールカバー
45 第3シール部材
50 オイル貯留部
51 ナセルオイルパン
52 主オイルパン
60 漏油ガイド
70 サブオイルパン
72 防護壁
73 サブ漏油ガイド
74 ドレン部
76,77,78 油噴出防止カバー

Claims (15)

  1. タワーと、
    前記タワーの上部に設けられるナセル台板、及び、該ナセル台板に支持されて前記タワーの上端部の外周面に沿って開口が形成されたナセルカバーを含むナセルと、
    前記ナセルの内部空間に配置された油使用機器と、
    前記タワーに固定された第1旋回輪及び前記ナセル台板に固定された第2旋回輪を含み、前記ナセルを旋回可能に前記タワーに支持するヨー旋回座軸受と、
    前記タワーと前記ナセルカバーとの隙間を塞ぐように設けられたシール部材と、
    前記タワー及び前記第1旋回輪を含む静止部のいずれかの部位に取り付けられて、前記シール部材より上方で前記隙間を覆うように配置されたシールカバーと、
    前記シールカバーよりも低位置において、前記ナセルを含む旋回部に設けられたオイル貯留部と、を備え、
    前記オイル貯留部は、前記油使用機器から漏出して前記シールカバーを伝って流れる漏出油を受けるように構成され
    前記シールカバーは、前記シール部材より上方に離れた位置において、前記隙間を上方から覆うように配置された
    ことを特徴とする再生エネルギー型発電装置。
  2. 前記オイル貯留部が、前記ナセルの下部に位置する前記ナセルカバーにより形成されたナセルオイルパンを含むことを特徴とする請求項1に記載の再生エネルギー型発電装置。
  3. 前記ナセルを旋回させるためのヨー駆動部をさらに備え、
    前記第1旋回輪は、前記第2旋回輪よりも外側に配置され、前記第1旋回輪の外周面には外歯が形成されており、
    前記ヨー駆動部は、前記外歯に噛み合うピニオンギアを有し、
    前記シール部材が、前記第1旋回輪の前記外歯の下方に取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の再生エネルギー型発電装置。
  4. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取り付けられたハブと、
    前記タワーに設けられたナセル台板と、
    前記ハブに連結され、前記ナセル台板に対して回転自在に支持されるロータと、
    前記ロータの回転軸方向において前記ハブに近い方を前方とし、該ハブから遠い方を後方とした場合、前記ナセルの内部空間のうち後方に位置する前記油使用機器の下方に配置され、前記ナセル台板又は前記ナセル台板に取り付けられたフレームに支持される主オイルパンと、をさらに備え、
    前記主オイルパンは、前記油使用機器からの漏出油を受けるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の再生エネルギー型発電装置。
  5. 前記ナセルの前記内部空間のうち前記油使用機器の下方で且つ前記シールカバーよりも上方に配置された漏油ガイドをさらに備え、
    前記漏油ガイドは、前記油使用機器からの漏出油を前記主オイルパンに導くように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の再生エネルギー型発電装置。
  6. 前記ナセルの前記内部空間のうち前記ナセル台板に対して側方に配置された第2油使用機器と、
    前記第2油使用機器の下方に配置され、該第2油使用機器からの漏出油を受けるように構成されたサブオイルパンと、
    前記サブオイルパンで受けた前記漏出油を前記主オイルパンに導くためのドレン部と、をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の再生エネルギー型発電装置。
  7. 前記油使用機器又は前記第2油使用機器の少なくとも側方を覆うように配置された防護壁をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の再生エネルギー型発電装置。
  8. 前記防護壁は、前記ナセル台板又は前記フレームに支持されることを特徴とする請求項7に記載の再生エネルギー型発電装置。
  9. 前記防護壁は、該防護壁に当たった前記漏出油が直接的又はサブ漏油ガイドを介して間接的に前記サブオイルパンに落ちるように配置されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の再生エネルギー型発電装置。
  10. 前記防護壁が、前記油使用機器又は前記第2油使用機器からの漏出油が該防護壁の外側へ漏れ出ないように防液性を有することを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の再生エネルギー型発電装置。
  11. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取り付けられたハブと、
    前記タワーに設けられたナセル台板と、
    前記ハブに連結され、前記ナセル台板に対して回転自在に支持されるロータと、
    前記ロータの回転軸方向において前記ハブに近い方を前方とし、該ハブから遠い方を後方とした場合、前記ナセルの前記内部空間のうち前方に位置する前記油使用機器の下方に配置されるサブオイルパンと、
    前記ナセルの前記内部空間のうち後方に配置され、前記ナセル台板又は前記ナセル台板に取り付けられたフレームに支持される主オイルパンと、
    前記サブオイルパンで受けた前記漏出油を前記主オイルパンに導くためのドレン部と、をさらに備え、
    前記主オイルパンは、前記サブオイルパンよりも容量が大きいことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の再生エネルギー型発電装置。
  12. 前記油使用機器に接続される配管のうち少なくとも継手部を覆う油噴出防止カバーをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の再生エネルギー型発電装置。
  13. 前記油噴出防止カバーは、前記配管の前記継手部又は該継手部を支持する構造物に対して剛性を有するように取り付けられることを特徴とする請求項12に記載の再生エネルギー型発電装置。
  14. 前記ナセルの前記内部空間のうち前記油使用機器の下方で且つ前記シールカバーよりも上方に配置された漏油ガイドと、
    前記油使用機器に接続される配管のうち少なくとも継手部を覆う油噴出防止カバーと、をさらに備え、
    前記漏油ガイドは、前記油使用機器からの漏出油を前記主オイルパンに導くように構成されており、
    前記主オイルパン、前記漏油ガイド、前記サブオイルパン又は前記サブ漏油ガイドの少なくとも一つが、前記油噴出防止カバーの下方に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の再生エネルギー型発電装置。
  15. 再生エネルギー源としての風から受け取った風力エネルギーを利用して、電力を生成するように構成された風力発電装置であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載の再生エネルギー型発電装置。
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