JP6347639B2 - サーボモータ制御システムおよびサーボモータ制御方法 - Google Patents

サーボモータ制御システムおよびサーボモータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械や産業用機械等の機械装置やロボットの駆動源として使用される交流サーボモータの電流制御を行うサーボモータ制御システムおよびサーボモータ制御方法に関するものである。
交流(AC)サーボモータの制御系においては、位置指令からエンコーダ等で検出される位置フィードバック値を減じて位置偏差を求め、この位置偏差にポジションゲインを乗じて位置ループ制御を行って速度指令を求め、この速度指令から速度フィードバック値を減じて速度偏差を求め、比例・積分制御等の速度ループ処理を行い、トルク指令(電流指令)を求める。
さらに、このトルク指令から電流フィードバック値を減じて電流ループ処理を行い各相(各軸)の電圧指令を求めてPWM制御等を行い、ACサーボモータを制御している。
このような制御系において、3相ACサーボモータでは3相電流(U,V,W)を別々に制御する交流電流制御方式が知られている。
この交流電流制御方式では、速度ループ処理で求められたトルク指令(電流指令)にエンコーダ等で検出されたサーボモータのロータ位置よりU,V,W相に対して電気角でそれぞれ2π/3ずれた各相の電流指令を求め、この電流指令に応じて電流制御を行っている。
ただし、交流電流制御方式では、モータの回転速度が上昇すると電流指令の周波数も上昇し、電流位相が徐々に遅れるため電流の無効成分が多くなり、トルクを効率よく発生することができなくなるという欠点がある。
このような交流電流制御方式の課題を改善する方式として、DQ制御方式が知られている。
DQ制御方式は、3相電流をDQ変換(ロータ基準座標へ変換)してd相、q相の2相のd軸電流、q軸電流という直流成分で制御する方式である。
DQ制御方式において、電流指令のq軸成分はトルク成分、d軸成分は交流電流制御における無効電流に相当するものであり、d軸電流指令を0(ゼロ)にすることで、無効電流を抑えることができる。
しかしながら、この無効電流を抑える電流制御方法では、逆起電力によって電流制御系が不安定となり制御性能が低下するという課題がある。
この制御性能の低下は、回転数に比例した逆起電力により、モータ駆動に使える電圧が下がることによるものであり、高速域まで安定した回転を行うことができなくなり、結果として一定の回転数以上の速度(回転数)で回せなくなる。
この課題の改善策として、モータ速度に比例した電流をd軸成分に流すことで電流位相をd軸方向にずらすという方法が知られている。この方法による制御は、弱め界磁制御と呼ばれている。
しかし、d軸成分の電流は無効電流であり、その分モータが発熱しやすいという課題がある。
そこで、高速域まで安定した回転を行うことを可能とするサーボモータの電流制御方法が提案されている(特許文献1参照)。
この方法では、サーボモータのDQ変換による電流制御において、高速回転時のみd相に無効電流を流すことによりモータの端子電圧を下げる。
無効電流の供給は、電圧飽和が発生する速度の近傍から開始し、速度に応じて一次の増加関数によって増加し、設定した速度以上で一定値に固定する。
これにより、高速回転時における逆起電力による電流制御系の不安定さを解消し、かつ、電圧飽和の発生しない領域では無効電流を少なくして発熱を抑制する。
特開平9−84400号公報
しかしながら、上述した無効電流の供給を、速度に応じて一次の増加関数によって直線的に増加させる方法では、無効電流による発熱を抑制することはできるが、所望の回転数域において得られる最大トルクには限界がある。その結果、回転数制御領域を広げることに限界があり、弱め界磁制御による効果を十分に発現させることは困難であるという不利益がある。
本発明の目的は、電圧飽和が発生しない領域では無効電流を少なくして無効電流による発熱を抑制し、かつ所望の回転状態域において得られる最大トルクを大きくすることが可能で、回転状態の制御領域を広げることができ、高速域まで安定した回転を行うことが可能なサーボモータ制御システムおよびサーボモータ制御方法を提供することにある。
本発明の第1の観点のサーボモータ制御システムは、多相交流サーボモータと、直流のd軸指令電圧およびq軸指令電圧を多相の交流電力に変換して、前記サーボモータに多相の交流電力を供給する電力供給部と、前記サーボモータの各相の電流を、前記サーボモータの回転位相に基づいてdq変換し、d軸電流およびq軸電流を生成するDQ変換部と、前記サーボモータの回転状態に応じた指令および前記DQ変換部で生成されたd軸電流指令およびトルク指令としてのq軸電流指令を生成する指令生成部と、前記d軸電流前記d軸電流に応じて直流のd軸指令電圧を生成し、前記電力供給部に供給するd軸コントローラと、前記q軸電流指令および前記DQ変換部で生成された前記q軸電流に応じて直流のq軸指令電圧を生成し、前記電力供給部に供給するq軸コントローラと、を有し、前記d軸電流指令で指令されるd軸電流は、第1の回転状態まではゼロとし、第1の回転状態を超えて第2の回転状態まで徐々に増加するように流れ、d軸電流の増加形態は、回転数ゼロから前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加し、第1の回転状態から電流流し始め近傍領域では、前記漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する。
これにより、逆起電力の発生する高速領域で、d軸電流により逆起電力を抑制することができることから、高速領域まで安定した回転を行うことができる。
また、d軸電流を第1の回転状態より低い回転状態からの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転状態におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転状態、たとえば回転数や回転速度の制御可能領域を広げることができる。
好適には、前記d軸電流は、第1の回転状態から第2の回転状態まで増加するように流し、当該第2の回転状態以上の回転状態では一定値に固定する。
これにより、第2の回転状態以上では、d軸電流を固定するので、d軸電流(無効電流)による発熱の増大を抑制することができる。
好適には、第1の回転状態は、定格回転数と異なる回転数である。
定格回転数からd軸電流を流し始めると、定格回転数未満と定格回転数以上の状態で、たとえば回転数対トルク特性(N−T特性)上のリニアリティが失われるので、定格回転数を挟んでトルクの変化が発生する。
これに対して、定格回転数と異なる回転数からd軸電流を流し始めることで少なくとも使用範囲とされる定格回転数の近傍でリニアリティが失われることを防ぐことができる。
好適には、第1の回転状態は、トルクリミットがかかり、回転数によらずトルクが一定になっている回転数である。
これにより、トルクリミットがかかる回転数よりd軸電流を流し始めるので、たとえば回転数対トルク特性(N−T特性)上でリニアリティが失われることがない。すなわち、トルクリミットがかかる領域では既にリニアリティがない領域であるので、トルクリミット領域外でのリニアリティは確保することができる。
好適には、d軸電流の増加形態は、回転数ゼロから前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加する。
このように、d軸電流を回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転状態におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転状態、たとえば回転数や回転速度の制御可能領域を広げることができる。
本発明の第2の観点のサーボモータ制御方法は、サーボモータの回転状態に応じたd軸電流指令およびトルク指令としてのq軸電流指令を生成する指令生成ステップと、直流のd軸指令電圧およびq軸指令電圧を多相の交流電力に変換して、前記サーボモータに多相の交流電力を供給する電力供給ステップと、前記サーボモータに供給される各相の電流を、前記サーボモータの回転位相に基づいてdq変換し、d軸電流およびq軸電流を生成するDQ変換ステップと、前記d軸電流指令および前記DQ変換ステップで生成された前記d軸電流に応じて前記直流のd軸指令電圧を生成し、前記電力供給ステップに供給するd軸コントロールステップと、前記q軸電流指令および前記DQ変換ステップで生成された前記q軸電流に応じて前記直流のq軸指令電圧を生成し、前記電力供給ステップに供給するq軸コントロールステップと、を有し、前記d軸電流指令で指令されるd軸電流は、第1の回転状態まではゼロとし、第1の回転状態を超えて第2の回転数まで徐々に増加するように流れ、d軸電流の増加形態は、回転数ゼロから前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加し、第1の回転状態から電流流し始め近傍領域では、前記漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する。
これにより、逆起電力の発生する高速領域で、d軸電流により逆起電力を抑制することができることから、高速領域まで安定した回転を行うことができる。
また、d軸電流を第1の回転状態より低い回転状態からの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転状態におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転状態、たとえば回転数や回転速度の制御可能領域を広げることができる。
本発明によれば、電圧飽和が発生しない領域では無効電流を少なくして無効電流による発熱を抑制し、かつ所望の回転状態域において得られる最大トルクを大きくすることが可能で、回転状態の制御領域を広げることができ、高速域まで安定した回転を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係るサーボモータ制御システムの構成例を示すブロック図である。 本実施形態の指令生成部のd軸電流指令によるd軸電流の制御形態を説明するための図である。 漸近対象の一次関数直線側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する増加形態をSQRT関数により形成した一例を示す図である。 本実施形態に係るd軸コントローラ、q軸コントローラ、モータ側の機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態を説明するための図であって、d軸電流指令CIdをゼロとした場合の加速中のd軸およびq軸の電圧状態を示す図である。 d軸電流指令CIdをゼロとした場合であって逆起電力とDCリンク電圧が一致した場合のd相およびq相の電圧状態を、比較例として示す図である。 本実施形態を説明するための図であって、高速領域においてd軸電流指令CIdおよびq軸電流指令CIqを入力した場合のd軸およびq軸の電圧状態を示す図である。 本実施形態に係るサーボモータ制御システムの動作を、指令生成部の速度ループおよび電流ループの処理を中心に説明するためのフローチャートである。 本実施形態の制御方法を適用した場合の回転数対トルク特性についての概要を示す図であって、比較例と比較して説明するための図である。 本実施形態の制御方法を適用した場合の回転数対トルク特性についての実験結果を示す図であって、比較例と比較して説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
本実施形態においては、基本的に、DQ変換によって電流を制御するサーボモータ制御システムにおいて、高速回転時にのみd軸に無効電流を流し、無効電流(d軸電流)によってサーボモータの端子電圧を下げる。
この場合、本実施形態において、d軸電流は、後で詳述するように、加速中の第1の回転数[A]まではゼロとし、高速領域である第1の回転数[A]を超えて第2の回転数[B]まで徐々に増加するように流れる。
d軸電流の増加形態は、第2の回転数まで一次関数に漸近するように増加し、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍では、漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加するように構成される。
なお、本実施形態では、回転状態を表すパラメータとしてサーボモータ20の回転数を採用している。
以下、本実施形態に係るサーボモータ制御システムの全体構成および機能ついて説明し後、d軸電流の特徴的な流し方およびその効果等について具体的に説明する。
[サーボモータ制御システムの要部全体の構成]
図1は、本発明の実施形態に係るサーボモータ制御システムの構成例を示すブロック図である。
本サーボモータ制御システム10は、多相(本実施形態では3相)サーボモータ20、電力供給部30、電流検出部40、位相検出部50、DQ変換部60、回転状態検出部としての回転数検出部70、指令生成部80、並びに、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qを含んで構成されている。
電力供給部30は、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qにより供給される2相直流のd軸指令電圧Vdおよびq軸指令電圧Vqを3相の交流電力に変換して、この3相の交流電力をサーボモータ20に供給する。
図1の電力供給部30は、電圧変換部31および電力増幅器32を有する。
電圧変換部31は、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qにより供給される2相直流のd軸指令電圧Vdおよびq軸指令電圧Vqを3相(U,V,W相)の交流電圧Vu,Vv,Vwに変換し、変換した電圧を指令電圧Vu,Vv,Vwとして電力増幅器32に供給する。
電力増幅器32は、電圧変換部31による指令電圧Vu,Vv,Vwを受けて、インバータ等でサーボモータ20の各相に対して電流Iu,Iv,Iwを流し、サーボモータ20への電力供給を行う。
電流検出部40は、電力供給部30からサーボモータ20に供給される各相の電流Iu,Iv,Iwを検出する。
電流検出部40は、検出した電流Iu,Iv,IwをDQ変換部60に供給する。
位相検出部50は、サーボモータ20の回転位相θ(回転位置)を検出し、検出した回転位相θをDQ変換部60に供給する。
位相検出部50は、回転位相θを、たとえば図示しないエンコーダからの回転検出信号に基づいて算出する。
DQ変換部60は、電流検出部40の検出した各相の電流Iu,Iv,Iwを、位相検出部50の検出した回転位相θに基づいてdq変換し、d軸電流Idおよびq軸電流Iqを生成する。
DQ変換部60は、dq変換で生成したd軸電流Idfをd軸コントローラ90dに供給し、dq変換で生成したq軸電流Iqfをq軸コントローラ90qに供給する。
回転数検出部70は、サーボモータ20の実際の回転数(実回転数)を検出し、検出した回転数を指令生成部80に供給する。
指令生成部80は、サーボモータ20の回転数Nに応じたd軸電流指令CIdおよびトルク指令としてのq軸電流指令CIqを生成する。
指令生成部80は、生成したd軸電流指令CIdをd軸コントローラ90dに供給する。一方、指令生成部80は、生成したトルク指令としてのq軸電流指令CIqをq軸コントローラ90qに供給する。
指令生成部80は、図示しない速度制御ブロックにおける速度ループにおいてトルク指令を計算し、図示しない電流制御ブロックにおける電流ループにおいてトルク指令をq軸電流指令CIqとする。
このq軸電流指令CIqによって指令されるq軸電流Iqは、サーボモータの駆動制御の間、回転数によってゼロとなったり、高速回転期間に流したり、ある一定の回転数に達すると固定値となるようなd軸電流のような制御は行われず、そのq軸電流指令CIqに応じた電流としてモータ駆動期間の全体にわたって流される。
一方、指令生成部80は、d軸電流Idは、回転数によってゼロとなったり、高速回転期間に流したり、ある一定の回転数に達すると固定値となるように、d軸電流指令CIdによって指令を行う。
具体的には、本実施形態の指令生成部80は、d軸電流Idが、図2に示すように流れるように、d軸電流指令CIdによる指令を行う。
図2は、本実施形態の指令生成部のd軸電流指令によるd軸電流の制御形態を説明するための図である。
図2において、横軸がサーボモータ20の回転数Nを、縦軸がd軸電流Idをそれぞれ示している。また、図2中、実線SLで示す曲線がd軸電流の値の変化を示し、破線DLで示す直線がある期間においてd軸電流を漸近させる仮想の一次関数直線を示している。
d軸電流指令CIdで指令されるd軸電流Idは、図2に示すように、回転数Nが回転数ゼロから第1の回転数[A]までの第1期間(加速領域)T1ではゼロとし、第1の回転数[A]を超えて第2の回転数[B]までの第2期間(高速領域)T2では徐々に増加するように制御される。
d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において、第1の回転数[A]より低い回転数(第1の回転数を含まない第1期間T1の回転数)から第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加する。
本実施形態においては、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において、図2に示すように、回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加する。
そして、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加するように構成される。
これにより、逆起電力の発生する高速領域で、d軸電流により逆起電力を抑制することができることから、高速領域まで安定した回転を行うことができる。
また、d軸電流を第1の回転数[A]より低い回転数、図2の例では回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転数におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転数制御可能領域を広げることができる。
電流流し始め期間T21において、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加するとは、たとえば、放物線の頂部から徐々に増加する曲線部分の一部や、楕円の一部の弧状の曲線や、SQRT(SQUARE ROOT)関数の頂部から徐々に増加する曲線部分の一部が採用される。
本実施形態では、電流流し始め期間T21において、立ち上がりから一次関数直線DSLに徐々に漸近していくような曲線をもって期間T22の開始位置である漸近開始位置まで、2次関数的に増加するように指令が生成される。
図3は、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する増加形態をSQRT関数により形成した一例を示す図である。
漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する増加形態をSQRT関数により形成した場合、図3に示すように、電流流し始め期間T21において、電流値を急激な変化をさせることなく漸近状態にスムースな形態で連続性を維持しながら移行させることが可能となる。
また、本実施形態においては、d軸電流指令CIdで指令されるd軸電流Idは、図2に示すように、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]まで流し、この第2の回転数[B]以上の回転数の期間T3では、一次関数直線DLへの漸近状態を停止して一定値CVに固定する(クランプする)。
このように、第2の回転数[B]以上では、d軸電流Idを固定するので、d軸電流(無効電流)による発熱の増大を抑制できる。
なお、d軸電流を流し始める第1の回転数[A]は、定格回転数と異なる回転数に設定してもよい。
定格回転数からd軸電流を流し始めると、定格回転数未満と定格回転数以上の状態でN−T特性上のリニアリティが失われるので、定格回転数を挟んでトルクの変化が発生する。
これに対して、定格回転数と異なる回転数からd軸電流を流し始めることで少なくとも使用範囲とされる定格回転数の近傍でリニアリティが失われることを防ぐことができる。
あるいは、第1の回転数[A]は、トルクリミットがかかり、回転数によらずトルクが一定になっている回転数としてもよい。
この場合、トルクリミットがかかる回転数よりd軸電流を流し始めるので、N−T特性上でリニアリティが失われることがない。すなわち、トルクリミットがかかる領域では既にリニアリティがない領域であるので、トルクリミット領域外でのリニアリティは確保できる。
d軸コントローラ90dは、d軸電流指令CIdおよびDQ変換部60で生成されたd軸電流Idfに応じて直流のd軸指令電圧Vdを生成する。
d軸コントローラ90dは、生成したd軸指令電圧Vdを電力供給部30に供給する。
d軸コントローラ90dは、減算器91dおよび電流制御器92dを含んで構成される。
d軸コントローラ90dは、d軸電流指令CIdからDQ変換部60で得られたd軸電流Idfを減算器91dで減じて電流偏差を求め、電流制御器92dでこの電流偏差を、比例積分制御等を行って、d軸指令電圧Vdを求める。
q軸コントローラ90qは、q軸電流指令CIqおよびDQ変換部60で生成されたq軸電流Iqfに応じて直流のq軸指令電圧Vqを生成する。
q軸コントローラ90qは、生成したq軸指令電圧Vqを電力供給部30に供給する。
q軸コントローラ90qは、減算器91qおよび電流制御器92qを含んで構成される。
q軸コントローラ90qは、q軸電流指令CIqからDQ変換部60で得られたq軸電流Iqfを減算器91qで減じて電流偏差を求め、電流制御器92qでこの電流偏差を、比例積分制御等を行って、q軸指令電圧Vqを求める。
図4は、本実施形態に係るd軸コントローラ、q軸コントローラ、モータ側の機能構成例を示すブロック図である。
図4において、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qは、電流制御器92d,92qが積分項101,102(K1は積分ゲイン)と比例項103,104(K2は比例ゲイン)を備える制御系として構成されている。
サーボモータ側は抵抗分Rとインダクタンス分Lとを備えている。また、各d軸(d相),q軸(q相)は、互いに他の相からの干渉項105,106を備える。
本実施形態では、前述したように、指令生成部80が、d軸コントローラ90dに対してサーボモータ20の回転数Nに応じたd軸電流指令CIdを供給し、q軸コントローラ90qに対してトルク指令であるq軸電流指令CIqを供給する。
本実施形態では、サーボモータ20の回転数(回転状態)Nに応じたd軸電流指令CIdとして、図2および図4中の上部に示す特性のd軸電流指令を用いることができる。
[d軸電流指令CIdおよびq軸電流指令CIqに応じたd軸およびq軸の電圧状態]
ここで、本実施形態におけるd軸電流指令CIdおよびq軸電流指令CIqに応じたd軸およびq軸の電圧状態について考察する。
[加速中]
前述したように、d軸電流指令CIdは、d軸電流Idを、サーボモータ20の回転数が0から第1の回転数[A]までの期間(加速領域)T1ではゼロとする。
図5は、本実施形態を説明するための図であって、d軸電流指令CIdをゼロとした場合の加速中のd軸およびq軸の電圧状態を示す図である。
図5において、符号CRLで示す円はDCリンク電圧であり、R・Iqで示されるq軸電圧がモータを制御する有効電圧であり、ωe・L・Iqで示されるq軸電圧がモータ駆動に寄与しない無効電圧であり、Eは逆起電力を示し、端子電圧は逆起電力Eと有効電圧(q軸電圧)R・Iqの和となる。
サーボモータ制御は、端子電圧がDCリンク電圧以下の場合可能であり、端子電圧がDCリンク電圧を超えると制御が困難となる。
端子電圧がDCリンク電圧以下の場合には、DCリンク電圧から逆起電力Eを差し引いた電圧分によって、モータを制御する電流を生成することができる。
[比較例:d軸電流Idをゼロとした場合の高速回転]
図6は、d軸電流指令CIdをゼロとした場合であって逆起電力とDCリンク電圧が一致した場合のd相およびq相の電圧状態を、比較例として示す図である。
高速まで加速を行うと、増加する逆起電力Eによって加速電流を生成するための電圧が減少し、加速電流が減少して最終的に逆起電力とDCリンク電圧が一致し、加速が終了することになる。
この状態から減速を行う場合には、減速電流を流すに要する電圧が不足して電流制御が困難となり、異常電流が流れる場合がある。
そこで、本実施形態では、高速域でのモータの端子電圧を下げるために、電流位相を高速域の大電流時においてd軸方向にずらす方法が採用されている。
[d軸電流Idを流しながらの高速回転]
次に、サーボモータ20の回転数が増大して第1の回転数[A]を超えると、逆起電力Eが増大してDCリンク電圧に接近し、電圧飽和が始まる。このとき、d軸コントローラに対してd軸電流指令CIdの入力を始める。
本実施形態では、サーボモータ20の回転数が増大して第1の回転数[A]に達すると、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加させる。
そして、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加させる。
図7は、本実施形態を説明するための図であって、高速領域においてd軸電流指令CIdおよびq軸電流指令CIqを入力した場合のd軸およびq軸の電圧状態を示す図である。
図7において、d軸電流指令CIdによってd軸巻線にd軸電流Idが流れると、d軸巻線の抵抗分Rによって無効電圧分R・Idが発生し、d軸巻線のインダクタンス分Lによって有効電圧分ω・L・Idが発生する(図7中の破線)。
この有効電圧分ωe・L・Idの方向は逆起電力Eと逆方向であるため、逆起電力は減少して図中の一点鎖線で示される補償逆起電力E’となる。
したがって、q軸方向の電圧について見ると、補償逆起電力E’はDCリンク電圧内に収まり、制御電流を流すために十分な電圧が生成される。
図4中の電圧eはd軸巻線のインダクタンス分Lによる有効電圧分ω・L・Idであり、d軸への電流の供給は逆起電力E(=ωe・Φ)と逆方向の電圧eをq軸コントローラ90qに入力することと実質的に一致し、これによって、端子電圧における逆起電力Eを減少させる。
サーボモータ20の回転数がさらに増大すると、逆起電力E(=ωe・Φ)は回転数にしたがって増大する。
このとき、d軸コントローラ90dに対するd軸電流指令CIdを回転数に応じて増加させることによって、d軸巻線のインダクタンス分Lに発生する有効電圧分ωe・L・Idを増加して逆起電力Eを打ち消す方向の電圧を増やし、逆起電力Eの増大を抑制する。
そして、d軸電流指令CIdにおいて、サーボモータ20の回転数が第2の回転数[B]を超える期間(高速領域)T3では一定値に固定させる。
これは、d軸電流の無制限の増大によって発生する過剰電流や過熱等の障害を防止するためである。
以上、本実施形態におけるd軸電流指令CIdおよびq軸電流指令CIqに応じたd軸およびq軸の電圧状態について考察した。
次に、本実施形態に係るサーボモータ制御システムの動作を、指令生成部の速度ループおよび電流ループの処理を中心に説明する。
図8は、本実施形態に係るサーボモータ制御システムの動作を、指令生成部の速度ループおよび電流ループの処理を中心に説明するためのフローチャートである。
指令生成部80ではじめに、図示しない速度ループにおいてトルク指令を計算し(ステップST1)、電流ループにおいて求めたトルク指令をq軸電流指令CIqとしてq軸コントローラ90qに出力する(ステップST2)。
次に、指令生成部80においては、回転数検出部70で検出されたサーボモータ20の実回転数と第1の回転数[A]とを比較し、実回転数が第1の回転数[A]に達したか否かの判定を行う(ステップST3)。
ステップST3において、サーボモータ20の回転数が第1の回転数[A]に達していないと判定した場合には、加速中で期間T1にあるとして、指令生成部80は、d軸電流指令CIdをゼロに設定し、d軸コントローラ90dに出力する(ステップST4)。
なお、このとき、q軸電流指令CIqはステップST2で設定したトルク指令である。
一方、ステップSTST3において、サーボモータ20の回転数が、第1の回転数[A]に達したと判定した場合には、回転数検出部70で検出されたサーボモータ20の実回転数と第2の回転数[B]とを比較し、実回転数が第2の回転数[B]に達したか否かの判定を行う(ステップST5)。
ステップST5において、サーボモータ20の回転数が第2の回転数[B]に達していないと判定した場合には、高速域に期間T2にあるものとして、指令生成部80は、d軸電流指令CIdをゼロでなはなく、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加させるように設定する。
なお、指令生成部80は、d軸電流指令CIdを、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加させるように設定する(ステップST6)。
ステップST5において、サーボモータ20の回転数が第2の回転数[B]に達したと判定した場合には、実回転数が第2の回転数[B]を超える期間(高速領域)T3となったものとして、指令生成部80は、d軸電流指令CIdを、一定値に固定させるように設定する(ステップST7)。
なお、このときも、q軸電流指令CIqはステップST2で設定したトルク指令である。
次に、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qが、電流フィードバックによってサーボモータ20のd軸,q軸の電流フィードバックIdfおよびIqfの取込みを行う。
このd相,q相の電流フィードバックIdfおよびIqfの取込みは、サーボモータのu相、v相mおよびw相の実電流Iu,Iv,Iwを取込み、また、位相検出部50の出力からロータの電気角θeを求め、3相交流電流から2相の直流電流を求めるDQ変換により行うことができる(ステップST8)。
次に、d軸コントローラ90dおよびq軸コントローラ90qにおいて、d軸,q軸の電流Idf,Iqfをd軸電流指令CId、q軸電流指令CIqの各相指令値から減じてd軸,q軸の電流偏差を求める。そして、この電流偏差を電流制御器92d、92qでの電流ループで比例・積分制御を行って、d軸指令電圧Vdおよびq軸指令電圧Vqを求める(ステップST9)。
さらに、2軸電圧から3軸電圧に変換する電圧変換部31において、2軸直流電圧から3相の交流電圧を求めるDQ変換によって、U,V,W相の指令電圧Vu,Vv,Vwを求め(ステップST10)、この指令電圧を電力増幅器32に出力してインバータ等でサーボモータの各相に対して電流Iu,Iv,Iwを流してサーボモータ20の制御を行う。
[回転数対トルク特性について]
次に、本実施形態の制御方法を適用した場合の回転数対トルク特性について、弱め界磁制御方式を採用していない一般的なシステムと、特許文献1のように、弱め界磁制御方式を採用し、高速域においてd軸電流を一次の増加関数に従って直線的に増加させるシステムを比較例として採用して考察する。
図9は、本実施形態の制御方法を適用した場合の回転数対トルク特性についての概要を示す図であって、比較例と比較して説明するための図である。
図10は、本実施形態の制御方法を適用した場合の回転数対トルク特性についての実験結果を示す図であって、比較例と比較して説明するための図である。
図9において、概要を示すために模式的に示してある。
図9および図10において、横軸が発生トルク(N・m、kg・cm)を、縦軸が回転数N(r.p.m)を示している。
そして、図9および図10において、Xで示す曲線が本実施形態に係るシステムの特性(N−T特性)を示し、Yで示す曲線が弱め界磁制御方式を採用していない一般的な第1の比較システムの特性(N−T特性)を示し、Zで示す曲線が弱め界磁制御方式を採用し、高速域においてd軸電流を一次の増加関数に従って増加させる第2の比較システムの特性(N−T特性)を示している。
図からわかるように、本システムは、第1の比較システムおよび第2の比較システムと比較して、逆起電力の発生する高速領域で、d軸電流により逆起電力を確度高く抑制することができることから、高速領域まで安定した回転を行うことができる。
また、本システムは、d軸電流を回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、第2の比較システムのように直線的に増加させるよりも、所定回転数におけるトルクを大きくすることができる。
図10のN−T特性グラフに関連付けてトルクを上げる効果についてさらに詳述する。
所定回転数とは、図10のN−T特性グラフ上で、たとえば3000rpmとすると、直線的に増加させた第2の比較システムの場合は3000arpmでの最大トルクが3.52Nmであるのに対して、本システムでは、一次関数に漸近するように増加させた場合での最大トルクが3.76Nmとトルクを上げることができるようになり、3000rpmでの回転数制御可能領域を広げることができる。
[実施形態の効果]
上述したように、本実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
本実施形態においては、基本的に、d軸電流指令CIdで指令されるd軸電流Idは、回転数Nが回転数ゼロから第1の回転数[A]までの第1期間(加速領域)T1ではゼロとし、第1の回転数[A]を超えて第2の回転数[B]までの第2期間(高速領域)T2では徐々に増加するように流れるように制御される。
d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]までの期間T2において第1の回転数[A]より低い回転数、本実施形態では回転数ゼロから第2の回転数[B]までの一次関数直線DLに漸近するように増加する。
そして、d軸電流Idの増加形態は、第1の回転数[A]から電流流し始め近傍領域である電流流し始め期間T21では、漸近対象の一次関数直線DL側に向かって弧ARCを形成しつつ曲線状に増加するように構成される。
これにより、逆起電力の発生する高速領域で、d軸電流により逆起電力を抑制することができることから、高速領域まで安定した回転を行うことができる。
また、d軸電流を第1の回転数[A]より低い回転数、たとえば回転数ゼロからの一次関数に漸近するように増加させることで、直線的に増加させるよりも、所定回転数におけるトルクを大きくすることができようになり、その結果、回転数制御可能領域を広げることができる。
また、本実施形態においては、d軸電流指令CIdで指令されるd軸電流Idは、第1の回転数[A]から第2の回転数[B]まで流し、この第2の回転数[B]以上の回転数の期間T3では、一次関数直線DLへの漸近状態を停止して一定値CVに固定する(クランプする)。
このように、第2の回転数[B]以上では、d軸電流Idを固定するので、d軸電流(無効電流)による発熱の増大を抑制できる。
なお、d軸電流を流し始める第1の回転数[A]は、定格回転数と異なる回転数に設定してもよい。
定格回転数からd軸電流を流し始めると、定格回転数未満と定格回転数以上の状態でN−T特性上のリニアリティが失われるので、定格回転数を挟んでトルクの変化が発生する。
これに対して、定格回転数と異なる回転数からd軸電流を流し始めることで少なくとも使用範囲とされる定格回転数の近傍でリニアリティが失われることを防ぐことができる。
あるいは、第1の回転数[A]は、トルクリミットがかかり、回転数によらずトルクが一定になっている回転数としてもよい。
この場合、トルクリミットがかかる回転数よりd軸電流を流し始めるので、N−T特性上でリニアリティが失われることがない。すなわち、トルクリミットがかかる領域では既にリニアリティがない領域であるので、トルクリミット領域外でのリニアリティは確保できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、電圧飽和が発生しない領域では無効電流を少なくして無効電流による発熱を抑制し、かつ所望の回転数域において得られる最大トルクを大きくすることが可能で、回転数制御領域を広げることができ、高速域まで安定した回転を行うことが可能となる。
[他の実施形態]
以上、本発明者によってなされた発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることはいうまでもない。
たとえば、上述した実施形態では、回転数をd軸電流の制御パラメータとして用いているが、本発明はこれに限らず、サーボモータの回転状態を示す回転速度を用いても上述した効果と同様の効果を得ることができる。
10・・・サーボモータ制御システム、20・・・サーボモータ、30・・・電力供給部、31・・・電圧変換部、32・・・電力増幅器、40・・・電流検出部、50・・・位相検出部、60・・・DQ変換部、70・・・回転数検出部(回転状態検出部)、80・・・指令生成部、90d・・・d軸コントローラ、90q・・・q軸コントローラ。

Claims (8)

  1. 多相交流サーボモータと、
    直流のd軸指令電圧およびq軸指令電圧を多相の交流電力に変換して、前記サーボモータに多相の交流電力を供給する電力供給部と、
    前記サーボモータの各相の電流を、前記サーボモータの回転位相に基づいてdq変換し、d軸電流およびq軸電流を生成するDQ変換部と、
    前記サーボモータの回転状態に応じたd軸電流指令およびトルク指令としてのq軸電流指令を生成する指令生成部と、
    前記d軸電流指令および前記DQ変換部で生成された前記d軸電流に応じて直流のd軸指令電圧を生成し、前記電力供給部に供給するd軸コントローラと、
    前記q軸電流指令および前記DQ変換部で生成された前記q軸電流に応じて直流のq軸指令電圧を生成し、前記電力供給部に供給するq軸コントローラと、を有し、
    前記d軸電流指令で指令されるd軸電流は、
    第1の回転状態まではゼロとし、第1の回転状態を超えて第2の回転状態まで徐々に増加するように流れ、
    d軸電流の増加形態は、回転数ゼロから前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加し、
    第1の回転状態から電流流し始め近傍領域では、前記漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する
    サーボモータ制御システム。
  2. 前記d軸電流は、
    第1の回転状態から第2の回転状態まで増加するように流し、当該第2の回転状態以上の回転状態では一定値に固定する
    請求項1記載のサーボモータ制御システム。
  3. 第1の回転状態は、定格回転数と異なる回転数である
    請求項1または2記載のサーボモータ制御システム。
  4. 第1の回転状態は、トルクリミットがかかり、回転数によらずトルクが一定になっている回転数である
    請求項1または2記載のサーボモータ制御システム。
  5. サーボモータの回転状態に応じたd軸電流指令およびトルク指令としてのq軸電流指令を生成する指令生成ステップと、
    直流のd軸指令電圧およびq軸指令電圧を多相の交流電力に変換して、前記サーボモータに多相の交流電力を供給する電力供給ステップと、
    前記サーボモータに供給される各相の電流を、前記サーボモータの回転位相に基づいてdq変換し、d軸電流およびq軸電流を生成するDQ変換ステップと、
    前記d軸電流指令および前記DQ変換ステップで生成された前記d軸電流に応じて前記直流のd軸指令電圧を生成し、前記電力供給ステップに供給するd軸コントロールステップと、
    前記q軸電流指令および前記DQ変換ステップで生成された前記q軸電流に応じて前記直流のq軸指令電圧を生成し、前記電力供給ステップに供給するq軸コントロールステップと、を有し、
    前記d軸電流指令で指令されるd軸電流は、
    第1の回転状態まではゼロとし、第1の回転状態を超えて第2の回転数まで徐々に増加するように流れ、
    d軸電流の増加形態は、回転数ゼロから前記第2の回転状態までの一次関数に漸近するように増加し、
    第1の回転状態から電流流し始め近傍領域では、前記漸近対象の一次関数側に向かって弧を形成しつつ曲線状に増加する
    サーボモータ制御方法。
  6. 前記d軸電流は、
    第1の回転状態から第2の回転状態まで増加するように流し、当該第2の回転数以上の回転数では一定値に固定する
    請求項記載のサーボモータ制御方法。
  7. 第1の回転状態は、定格回転数と異なる回転数である
    請求項または記載のサーボモータ制御方法。
  8. 第1の回転状態は、トルクリミットがかかり、回転数によらずトルクが一定になっている回転数である
    請求項または記載のサーボモータ制御方法。
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