JP6345994B2 - 車両用表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インストルメントパネルに設けられるとともにフロントガラスに向けて表示画像を投影し、該フロントガラスに反射した前記表示画像の虚像を搭乗者に視認させる車両用表示装置に関する。
従来、車両用表示装置として、インストルメントパネルの内部に設けた投射器からの表示画像をフロントガラスに投影し、投影された表示画像をフロントガラスに反射させ、この反射画像を虚像として搭乗者に視認させるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された車両用表示装置では、インストルメントパネルの開口部に表示画像を透過させる透明カバーが設けられ、この透明カバーによって装置の内部に埃等が入り込まないようになっている。
特開2007−148092号公報
ところで、特許文献1に記載されたような従来の車両用表示装置において、透明カバーの角度によっては、太陽光等の外光が透明カバーに反射し、この反射光が直接又はフロントガラスに反射し、搭乗者の視点に到達してしまう場合があった。これを防止するために、透明カバーの車両前方側が後方側よりも低くなるように透明カバーを前下がりに傾斜させて反射光の角度を変えるとともに、透明カバーの周囲(特に、車両前方側)に設けた枠部(ベゼル)によって外光を遮る構成が考えられる。
しかしながら、透明カバーの周囲に枠部を設けて外光を遮ると、これらの透明カバーや枠部がフロントガラスに映りこんだ反射像が、周囲のインストルメントパネルが映りこんだ反射像よりも暗く視認され、搭乗者に違和感を与えてしまうことがある。特に、フロントガラスに表示画像を投影する表示装置では、搭乗者にとってフロントガラスよりも前方遠くに焦点が合うように表示画像の反射像(虚像)を結像させる一方で、透明カバーや枠部の反射像は搭乗者から比較的近くに結像するため、それらの間に視差が生じることになり視認性が低下しやすいという不都合がある。
本発明の目的は、搭乗者に違和感を与えることなく視認性を向上させることができる車両用表示装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載された本発明の車両用表示装置は、インストルメントパネルに設けられるとともにフロントガラスに向けて表示画像を投影し、該フロントガラスに反射した前記表示画像の虚像を搭乗者に視認させる車両用表示装置であって、前記インストルメントパネルの内部側に設けられて前記表示画像を投射する投射部と、前記投射部から投射された表示画像を前記フロントガラスに向かって透過させる透過部と、前記透過部を透過した前記表示画像を通過させる開口部を有するとともに外縁部が前記インストルメントパネルに連続する枠部と、を備え、前記枠部は、前記インストルメントパネル側の外縁部から前記開口部の端縁に向かって下がり勾配となる枠表面部を有し、前記枠表面部は、前記外縁部から前記開口部の端縁に向かうにしたがい下がり勾配が徐々に大きくなる上向き凸な曲面状に形成され、前記枠部のうち車両前方側に位置する前枠部は、その全体が車両前方側から前記開口部の端縁に向かって下がり勾配を有し、前記フロントガラスに反射して映る前記インストルメントパネル、前記透過部、及び前記枠部の各反射像の明るさが揃えられていることを特徴とする。
以上のような本発明の車両用表示装置によれば、フロントガラスに反射して映るインストルメントパネルの反射像、透過部の反射像、及び枠部の反射像の明るさが揃えられているので、いずれかの反射像が暗く視認されることが抑制され、搭乗者に与える違和感が軽減される。ここで、フロントガラスに反射して映るインストルメントパネル、透過部、及び枠部の各反射像の明るさが揃えられている状態としては、インストルメントパネル、透過部、及び枠部の各反射像のうち、最も明るい明反射像の明るさと、最も暗い暗反射像の明るさと、の明暗比が1.3以下であることが好ましい。さらに、明暗比(明反射像の明るさ/暗反射像の明るさ)としては、1.3以下であれば表示画像の虚像を視認する上で搭乗者に違和感を与えることがなく、良好な視認性が得られるが、さらに視認性向上の観点からは、明暗比が1.2以下であることが好ましい。さらに、明暗比が1.0であれば、各反射像が同じ明るさになっていずれかの反射像が浮き上がって視認されることがなく、視認性の点では理想的となる1.0に明暗比を近づけることがより好ましいのは自明である。
請求項2に記載された車両用表示装置は、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記外縁部において、前記枠表面部と該インストルメントパネル表面とのなす角度が30°以下であることを特徴とする。
このような構成によれば、枠部が内側の開口部に向かって下がり勾配となる枠表面部を有し、この枠表面部とインストルメントパネル表面とのなす角度が外縁部において30°以下であることで、フロントガラスに映る反射像における外縁部位置のコントラストを抑制することができる。従って、インストルメントパネルの反射像と枠部の反射像とに明るさの差があったとしても、その差を目立たせないようにでき、搭乗者に与える違和感を軽減することができる。なお、外縁部における枠表面部とインストルメントパネル表面とのなす角度としては、30°以下であればコントラストが抑制できるが、コントラスト低減の観点からは角度が20°以下であることが好ましい。
また、枠表面部が上向き凸な曲面状に形成され、その外縁部側の勾配が緩やかに形成されているので、境界部においてインストルメントパネルにスムーズに連続させつつ、開口部側における深さを確保することができ、透過部の設置高さの設定自由度を高めることができる。また、枠表面部が曲面状に形成されることで、フロントガラスに映る枠部の反射像中の明るさ変化を緩やかにすることができ、搭乗者に与える違和感をさらに軽減することができる。
また、透過部よりも車両前方側の枠表面部に上向き凸な曲面状の下がり勾配を設けることによって、フロントガラスから入射する外光を枠部で遮ることができ、外光が透過部で反射して搭乗者の視点に到達することが防止できる。さらに、外光を受けた車両前方側の枠表面部が明るくなることから、この枠表面部と搭乗者のアイポイントとの位置関係が、透過部及びフロントガラスの反射を介して光学的に連続したものであれば、明るくなった枠表面部からの間接光により透過部の反射像を相対的に明るく視認させることができ、明暗比のばらつきを抑制することができる。
請求項に記載された車両用表示装置は、請求項1又は2に記載の車両用表示装置において、前記枠部は、光を透過する半透過性材料を用いて形成され、該枠部の裏側には、光を照射する照射手段が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、半透過性材料を用いて形成された枠部の裏側に照射手段が設けられ、照射手段から照射した光を枠部の表面側に透過させることで、枠部の表面を明るくすることができ、この枠部がフロントガラスに映る反射像がインストルメントパネルの反射像よりも暗くなることを抑制し、明暗比を1.0に近づけることができる。なお、半透過性材料を用いて形成された枠部の透過率としては、20%程度が好ましく、このような透過率の枠部とすることで、照射手段からの光を透過させつつ、搭乗者から枠部の内部側が透けて見えることを防止することができる。
請求項に記載された車両用表示装置は、請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用
表示装置において、前記枠部及び前記インストルメントパネルの少なくとも一方には、互
いの表面の光沢度を同等にする表面処理が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、枠部やインストルメントパネルに表面処理が設けられ、互いの表面の光沢度が同等にされているので、これらの枠部及びインストルメントパネルに外光などが反射してフロントガラスに映る反射像の見た目を近づけることができ、搭乗者に違和感を与えにくくすることができる。ここで、表面の光沢度を同等にする手段としては、インストルメントパネルの表面に皮シボ加工が施されている場合には、枠部に設ける表面処理も同様の皮シボ加工であることが好ましい。さらに、比較的明るい反射像となりやすいインストルメントパネルの表面に、皮シボの凹凸よりも微細な微細凹凸を設け、この微細凹凸により光を拡散させることで光沢を落とし、これによって枠部と光沢度を同等にする手段であってもよい。
本発明の車両用表示装置によれば、フロントガラスに反射して映るインストルメントパネルの反射像、透過部の反射像、及び枠部の反射像のうち、いずれかの反射像が暗く視認されることが抑制されるので、搭乗者に違和感を与えることがなく、暗い反射像による視差を低減させることにより、表示画像の反射像(虚像)の視認性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用表示装置が設けられたインストルメントパネルの一部を示す斜視図である。 前記車両用表示装置を示す断面図である。 前記車両用表示装置による表示状態を示す図である。 前記車両用表示装置の一部を拡大して示す断面図である。 前記車両用表示装置の他の一部を拡大して示す断面図である。 前記車両用表示装置の作用を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜3に示すように、本実施形態の車両用表示装置1は、車両のインストルメントパネルIに設けられるとともにフロントガラスFに向けて表示画像G1を投影し、フロントガラスFに反射した表示画像G2の虚像G3を搭乗者に視認させるものである。すなわち、図2、3に示すように、車両用表示装置1から投影された表示画像G1は、フロントガラスFに反射して搭乗者のアイレンジERに到達することになるが、搭乗者がアイレンジER内のアイポイントEPから前方を見た場合には、反射した表示画像G2がフロントガラスFよりも前方にある虚像G3として視認される。これにより、搭乗者は、フロントガラスFを通して前方視界を得るとともに、この前方視界の中に虚像G3を重ねて視認できるようになっている。
この車両用表示装置1は、インストルメントパネルIの内部側に設けられる装置本体部2と、この装置本体部2の内部に設けられて表示画像を投射する投射部としての表示ユニット3と、この表示ユニット3から投射された表示画像をフロントガラスFに向かって透過させる透過部としての透明カバー4と、この透明カバー4を透過した表示画像を通過させる開口部51を有する枠部としてのベゼル体5と、このベゼル体5の下側(裏側)における車両前方側に設けられる照射手段としての導光部材6と、を備えている。なお、本実施形態において、図1の左斜め上側及び図2の左側が車両の前方側であり、以降、単に車両前方側と記すことがある。
装置本体部2は、箱状の筐体21と、この筐体21内部に設けられて表示ユニット3からの表示画像を透明カバー4に導く光学ユニット22と、図示しない制御ユニットと、を備えて構成されている。筐体21は、上方に開口して形成され、この開口部分に透明カバー4が取り付けられている。筐体21の車両前方側には、ブラケット23を介して支持部材24が固定され、この支持部材24に導光部材6が支持されている。このような筐体21は、車両における車体パネル等の車両本体に固定され、インストルメントパネルIとは直接固定されず縁が切られている。
光学ユニット22は、表示ユニット3から投射された表示画像を反射させる複数のミラーや拡大縮小させる複数のレンズを有して構成され、搭乗者から視認される虚像G3が車両前方側の遠方に焦点が合うように、表示ユニット3からの表示画像G1の投射経路を延長するようになっている。
表示ユニット3は、制御ユニットからの信号を受けて表示画像を生成する表示器を有し、この表示器としては、例えば、透過型の液晶表示パネルにより構成され、数値、文字、図形などの可視情報(表示画像)を必要に応じて表示することができる。また、表示ユニット3にはバックライトのような照明用の光源が設けられており、表示器が表示した可視情報を光束として投射するようになっている。
透明カバー4は、透光性を有するとともに下向きに凸の曲面を有する長方形状の面材であって、筐体21によって車両前方側に向かって前下がりに支持されている。
ベゼル体5は、その中央に開口部51を有するとともに外縁部52がインストルメントパネルIに連続して設けられ、インストルメントパネルIに支持されている。開口部51は、透明カバー4の端縁に沿った矩形状の端縁51Aを有し、透明カバー4を透過した表示画像G1を通過させるようになっている。外縁部52は、インストルメントパネルIの表面Iaと同一高さで段差なく連続し、インストルメントパネルIとの間に隙間が生じないように取り付けられている。
また、ベゼル体5は、図4、5に示すように、外縁部52から開口部51の端縁51Aに向かって下がり勾配となる枠表面部53を有し、この枠表面部53は、外縁部52から開口部51の端縁51Aに向かうにしたがい下がり勾配が徐々に大きくなる上向き凸な曲面状に形成され、すなわち、ベゼル体5は、その表面全体が中央部の開口部51に向かって下がるすり鉢状に形成されている。さらに、ベゼル体5は、車両前方側に位置する前枠部5Aと、左右に位置する一対の横枠部5Bと、車両後方側に位置する後枠部5Cと、を有して平面視略矩形環状に形成されている。
このようなベゼル体5は、適宜な厚みを有した熱可塑性樹脂からなり、例えば射出成形によって成形されている。この熱可塑性樹脂は、光を透過する半透過性材料であり、成形後の透過率が20%程度のものが好ましい。さらに、ベゼル体5の枠表面部53には、インストルメントパネルIの表面Iaと同様の表面処理が設けられている。この表面処理としては、射出成形時に凹凸を形成する凹凸仕上げ処理と、成形後に表面に塗装を行う塗装処理と、を含み、表面処理後の枠表面部53と、インストルメントパネルIの表面Iaとは、互いの光沢度及び色味が同等に設定されている。ここで、光沢度としては、光沢度計等を用いて測定した値に基づき、枠表面部53の光沢度値がインストルメントパネルIの表面Iaの光沢度値の±10%であれば、互いに同等とみなすことができる。
ここで、射出成形時の凹凸仕上げ処理としては、凹凸寸法が0.1mm〜1mm程度の凹凸を形成する皮シボ加工が例示される。このような皮シボ加工を施す成形方法としては、所謂ヒート&クール射出成形が一例として挙げられる。ヒート&クール射出成形において、皮シボ用の凹凸を成形面に有する金型を用い、この金型を加熱した状態でキャビティに溶融樹脂を射出充填し、金型を冷却してから型開きすることによって、ベゼル体5の枠表面部53に皮シボの凹凸を設けることができる。一方、ベゼル体5の枠表面部53に皮シボ加工を施したとしても、インストルメントパネルIの表面Iaが明るく視認される場合には、この表面Iaに皮シボよりも小さな凹凸寸法(例えば、10μm〜100μm)の微細凹凸を形成する微細凹凸加工を施し、表面Iaの光沢度を下げるようにしてもよい。
ベゼル体5の前枠部5Aは、図4に示すように、車両前方側に向かって裏側が開放して設けられており、この前枠部5Aの下側に導光部材6が設けられている。導光部材6は、車両前方側のフロントガラスFから入射した外光を内部で反射させ、前枠部5Aの裏面に向かって照射するプリズムであり、照射する光が拡散して均一な分散光となるように複数の反射面を有した適宜な多角形断面を有して形成されている。また、導光部材6の底面には、鋸歯状の凹凸が形成されており、導光部材6内部で反射する光を拡散させることで、前枠部5Aに照射する光の照度にムラが生じにくくなっている。
導光部材6を支持する支持部材24は、金属板などから構成され、導光部材6側の表面が鏡面とされ、導光部材6から出射する光を導光部材6に向かって反射するように構成されている。このようにベゼル体5の前枠部5Aの下方に導光部材6及び支持部材24が設けられていることで、フロントガラスFから入射した外光は、導光部材6の内部で反射、拡散されるとともに、一部が支持部材24により反射され、導光部材6の上面から分散光として前枠部5Aの裏面に向かって照射される。照射された分散光は、半透過性を有するベゼル体5の前枠部5Aを透過し、前枠部5Aの上方に出射されることで、前枠部5Aにおける枠表面部53が明るく見えるようになる。
ベゼル体5の横枠部5Bは、図5に示すように、左右のインストルメントパネルIに外縁部52が当接して設けられ、この外縁部52において、横枠部5Bの枠表面部53とインストルメントパネルIの表面Iaとがなす角度θが30°以下となるように、互いの表面同士が段差なく連続して設けられている。このように枠表面部53とインストルメントパネルIの表面Iaとのなす角度θが小さくなるようにベゼル体5が形成されているので、図3に示すフロントガラスFに映りこんだ反射像として、インストルメントパネルIの反射像Irとベゼル体5の反射像5rとの境界におけるコントラストを抑制して目立たせないようにできる。なお、外縁部52における枠表面部53とインストルメントパネルIの表面Iaとのなす角度θとしては、30°以下であればよいが、コントラスト低減の観点からは角度θが20°以下であることが好ましい。
また、図6に示すように、透明カバー4は、車両前方側に向かって前下がりに傾斜して設けられており、その前端縁からベゼル体5の前枠部5Aが車両前方側に向かって上向き凸な曲面状に立ち上がって設けられている。このような透明カバー4とベゼル体5の前枠部5Aとの配置により、外光(日光)の入射角度が低い場合には、前枠部5Aに遮られて外光が透明カバー4に到達しないようになっている。一方、外光の入射角度(太陽高度)が高くなると、透明カバー4に到達するものの、前下がりの透明カバー4に対する入射角度が大きくなることから、透明カバー4に反射した外光は車両前方側に向かい、この外光がフロントガラスFに反射したとしてもアイレンジER側に向かうことがないので、搭乗者の幻惑が防止できるようになっている。
さらに、搭乗者からフロントガラスFを介して透明カバー4の反射像4r(図3)を視認する場合、図6に示すように、透明カバー4の反射像4rの先に前枠部5Aが映りこむようになっている。ここで、前枠部5Aは、その枠表面部53が外光によって照らされて明るくなっているとともに、前述のように裏側の導光部材6からの分散光が透過して枠表面部53が明るくなっていることで、この枠表面部53が映りこむ透明カバー4の反射像4rの明るさが増加されることとなる。このようにフロントガラスFに映りこんだ反射像として、透明カバー4の反射像4rの明るさが増加することで、インストルメントパネルIの反射像Ir及びベゼル体5の反射像5rとの明るさの差(コントラスト)が小さくなり、透明カバー4の反射像4rが暗く視認されて目立つことが抑制できる。
以上のような本実施形態の車両用表示装置1において、図3に示すフロントガラスFに映りこんだ反射像として、インストルメントパネルIの反射像Ir、ベゼル体5の反射像5r、及び透明カバー4の反射像4rは、それぞれの明るさが揃えられている。具体的には、各反射像Ir,5r,4rのうち、最も明るい明反射像R1の明るさE1と、最も暗い暗反射像R2の明るさE2と、の明暗比Rr(Rr=E1/E2)が1.3以下となるように設定されている。なお、各反射像Ir,5r,4rの明るさを測定する方法としては、照度計等の測定機器を用いて測定してもよいし、CCDカメラ等の撮像装置で撮像して得た画像を画像処理することで各部の明るさを算出してもよいし、明るさ見本と比較して明るさを算出してもよく、任意の測定方法が採用可能である。また、明暗比Rrとしては、1.2以下であることがより好ましい。
このような明暗比Rrは、前述したように、ベゼル体5の枠表面部53の表面処理によってインストルメントパネルIの表面Iaとの光沢度を同等にしたり、それらの色味を同等にしたり、ベゼル体5の樹脂材料や厚みを変更することによって透過率を調整したり、前枠部5A裏面に対する導光部材6からの照射光の強さや方向を調整したり、前枠部5Aの曲面形状や透明カバー4の角度を変更して透明カバー4の反射像4rの明るさを調整したりなど、各部の形状、寸法、材質の組み合わせによって設定される。ここで、インストルメントパネルIの形状やフロントガラスFの角度や曲率は、車種によって異なり、また同一車種であってもインストルメントパネルIの表面Iaの仕上げ(凹凸や色)が異なることもある。従って、個々のインストルメントパネルIやフロントガラスFに応じてベゼル体5や透明カバー4の形状、寸法、材質、表面処理等を設定することとなる。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。即ち、フロントガラスFに映りこんだ反射像として、インストルメントパネルIの反射像Ir、ベゼル体5の反射像5r、及び透明カバー4の反射像4rは、それぞれの明るさが揃えられているので、各反射像Ir,5r,4r間でのコントラストが抑制され、いずれかの反射像Ir,5r,4rが目立つことがなく、搭乗者に与える違和感を軽減することができる。従って、暗い反射像Ir,5r,4rによる視差を低減させることにより、表示画像G2の虚像G3の視認性を向上させることができる。
ベゼル体5の枠表面部53とインストルメントパネルIの表面Iaとのなす角度θが互いの境界部において30°以下であることで、フロントガラスFに映る反射像Ir,5rのコントラストを抑制することができる。さらに、枠表面部53が上向き凸な曲面状に形成され、その外縁部52側の勾配が緩やかに形成されているので、外縁部52とインストルメントパネルIとがスムーズに連続することから、フロントガラスFに映るベゼル体5の反射像5rの明るさ変化を緩やかにすることができ、搭乗者に与える違和感をさらに軽減することができる。従って、インストルメントパネルIの反射像Irとベゼル体5の反射像5rとに明るさの差があったとしても、その差を目立たせないようにでき、搭乗者に与える違和感を軽減することができる。また、ベゼル体5において開口部51側を深くすることができ、透明カバー4の設置高さや角度の設定自由度を高めることができる。
また、ベゼル体5が半透過性材料を用いて形成されるとともに、このベゼル体5の前枠部5Aの下側に導光部材6が設けられ、導光部材6から照射された光が前枠部5Aの表面側に透過して前枠部5Aの表面が明るくなることで、前枠部5AがフロントガラスFに映る反射像が暗くなることが抑制できる。さらに、透明カバー4の反射像4rの先に明るい前枠部5Aが映りこむことで、透明カバー4の反射像4rの明るさが高まり、インストルメントパネルIの反射像Ir及びベゼル体5の反射像5rとのコントラストが小さくなり、透明カバー4の反射像4rが暗く視認されることが抑制できる。
ベゼル体5の枠表面部53に皮シボ加工や着色等の表面処理が施され、この枠表面部53とインストルメントパネルIの表面Iaとの光沢度及び色味が同等に設定されていることで、フロントガラスFに映るベゼル体5の反射像5rとインストルメントパネルIの反射像Irとの見た目を近づけることができ、搭乗者に違和感を与えにくくすることができる。さらに、インストルメントパネルIの表面Iaに微細凹凸加工を施し、皮シボよりも小さな微細凹凸を形成することで、表面Iaの光沢度を下げるようにすれば、インストルメントパネルIの反射像Irとベゼル体5の反射像5rとのコントラストをさらに抑制することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、前記実施形態では、開口部を有する枠として、インストルメントパネルIとは別体で形成されたベゼル体5を用いたが、これに限らず、枠部がインストルメントパネルの一部として一体に形成されたものであってもよい。
また、前記実施形態では、透過部としての透明カバー4が車両前方側に向かって前下がりに設けられていたが、これに限らず、透過部が略水平に設けられていてもよいし、前上がりや左右に傾斜して設けられていてもよい。
また、前記実施形態では、枠部としてのベゼル体5が半透過性材料から形成され、光透過性を有して構成され、その前枠部5Aの下側に照射手段としての導光部材6が設けられていたが、枠部は光透過性を有していなくてもよく、この場合には照射手段が省略できる。また、照射手段は、前枠部5Aの下側に設けられるものに限らず、横枠部5B及び後枠部5Cを含んだベゼル体5全体の下側に設けられていてもよいし、前枠部5A、横枠部5B及び後枠部5Cのうちの少なくともいずれかの下側に設けられていればよい。さらに、照射手段は、外光を入射、透過、反射させて照射する導光部材6に限らず、電力によって発光する発光装置や外光を感知するセンサー等を含んで構成されてもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1 車両用表示装置
2 画像投影機
3 表示ユニット(投射部)
4 透明カバー(透過部)
4r 反射像
5 ベゼル体(枠部)
5r 反射像
6 導光部材(照射手段)
51 開口部
52 外縁部
53 枠表面部
F フロントガラス
G1 表示画像
G3 虚像
I インストルメントパネル
Ia 表面
Ir 反射像

Claims (4)

  1. インストルメントパネルに設けられるとともにフロントガラスに向けて表示画像を投影し、該フロントガラスに反射した前記表示画像の虚像を搭乗者に視認させる車両用表示装置であって、
    前記インストルメントパネルの内部側に設けられて前記表示画像を投射する投射部と、
    前記投射部から投射された表示画像を前記フロントガラスに向かって透過させる透過部と、
    前記透過部を透過した前記表示画像を通過させる開口部を有する枠部と、を備え、
    前記枠部は、前記インストルメントパネル側の外縁部から前記開口部の端縁に向かって下がり勾配となる枠表面部を有し、前記枠表面部は、前記外縁部から前記開口部の端縁に向かうにしたがい下がり勾配が徐々に大きくなる上向き凸な曲面状に形成され、
    前記枠部のうち車両前方側に位置する前枠部は、その全体が車両前方側から前記開口部の端縁に向かって下がり勾配を有し、
    前記フロントガラスに反射して映る前記インストルメントパネル、前記透過部、及び前記枠部の各反射像の明るさが揃えられていることを特徴とする車両用表示装置。
  2. 記外縁部において、前記枠表面部と該インストルメントパネル表面とのなす角度が30°以下であることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記枠部は、光を透過する半透過性材料を用いて形成され、該枠部の裏側には、光を照射する照射手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
  4. 前記枠部及び前記インストルメントパネルの少なくとも一方には、互いの表面の光沢度を同等にする表面処理が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
JP2014121227A 2014-06-12 2014-06-12 車両用表示装置 Active JP6345994B2 (ja)

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