JP6344961B2 - 半導体発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体発光装置に関するものであり、詳しくは、半導体レーザ等のレーザ光源から放射されたレーザ光が光ファイバに入射してその出射光が所望の照射パターンを形成する半導体発光装置に関する。
従来、この種の半導体発光装置に用いられる光ファイバとしては、例えば、特許文献1に開示された構成のものがある(図14参照)。
それは、横断面が矩形状の石英製のコア81が横断面の外郭が円形状の樹脂製のクラッド82で被覆され、該クラッド82が円筒状の保護層83で被覆されてなる構成を有しており、この構成の光ファイバ80にレーザ光源から放射されたレーザ光を入射させることにより、光ファイバ80の断面矩形状のコア81内を導光されて出射したレーザ光は均一な照射強度を有するものとなるとされている。
特開2009−168914号公報
ところで、光ファイバ80は、出射するレーザ光に対して必ずしも常に照射範囲の全体に亘って均一な照射強度が求められるとは限らず、出射光の用途によって種々の照射強度分布が必要とされる場合がある。
具体的には、光ファイバ80からのレーザ出射光にドーナッツ状(円環状)の照射パターンが必要とされることがある。
レーザ光源と光ファイバとの組み合わせによってドーナッツ状の照射パターンを得る方法としては、例えば、1つのレーザ光源から放射されたレーザ光を複数本の光ファイバに分岐して入射させて円状に配置された夫々の出射端からの出射光でドーナッツ状の照射パターンを形成する方法、あるいは、複数のレーザ光源の夫々から放射されたレーザ光を複数本の光ファイバの夫々に入射させて円状に配置された夫々の出射端からの出射光でドーナッツ状の照射パターンを形成する方法がある。
但し、上記いずれの方法においても、複数本の光ファイバの夫々からの出射光はドットパターンを形成するものであり、円環状の照射パターンは夫々のドットパターンの集まりで構成される。そのため、輝度ムラや色ムラを有する照射パターンとなってしまう。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、レーザ光源と光ファイバとの組み合わせを備え、輝度ムラ及び色ムラのほとんどないドーナッツ状(円環状)の照射パターンを形成することができる半導体発光装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、中心軸に対し光度がほぼ一様なピーク値を有すレーザ光を放射するレーザ光源と、前記レーザ光源のレーザ光放射方向前方に配置されて前記レーザ光を集光もしくはコリメートする集光・コリメートレンズと、前記集光・コリメートレンズの前記レーザ光源と反対側に入射端が位置して、前記集光・コリメートレンズで集光もしくはコリメートされたレーザ光が該入射端から入射して導光される光ファイバを備え、前記光ファイバは、長さ方向に垂直な断面形状が矩形状のコアを有すると共に、90°以上の曲げ及び90°以上の捻りが加えられて引き回され、前記光ファイバの出射端の前方に、該ファイバ内を導光されて前記出射端から出射された出射レーザ光が照射される環状の波長変換部を備え、前記波長変換部は、前記出射レーザ光による投影像がドーナッツ状に形成される位置に円環状に配置されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記レーザ光源はその光軸を、前記コアの前記入射端の中心軸に対して平行に且つずらした状態、あるいは前記中心軸に対して傾けた状態に配置されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1又は請求項2において、前記投影像における輝度分布は、最大輝度が最小輝度の2倍以上であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、前記出射端と前記波長変換部との距離が可変できるように距離可変手段が設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項4において、前記距離可変手段は、前記波長変換部と前記光ファイバの出射端の距離とを、前記波長変換部における投影像がドーナッツ状となる距離と、前記波長変換部における投影像がドーナッツ状以外の形状となる距離との間で変化させることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6に記載された発明は、請求項において、前記光ファイバの出射端の前方に、該光ファイバ内を導光されて前記出射端から出射された出射レーザ光を反射する反射手段が設けられると共に、前記反射手段で反射された反射レーザ光が照射される位置に波長変換部を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載された発明は、請求項1〜請求項6のいずれかにおいて、前記波長変換部は、蛍光体又は蛍光体と光拡散材の混合のいずれかを有することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項8に記載された発明は、請求項〜請求項7のいずれかにおいて、前記光ファイバは、前記曲げ及び前記捻りを保持する固定手段が用いられていることを特徴とするものである。
本発明の半導体発光装置は、レーザ光源から放射されたレーザ光を導光して出射する光ファイバに、長さ方向に垂直な断面形状が矩形状のコアを有する光ファイバを用い、該光ファイバを90°以上の曲げ及び90°以上の捻りを加えた状態で引き回した。
これにより、光ファイバの出射端からの出射レーザ光が略ハート形の指向特性を有すると共に、出射端から所定距離以上離れた位置に前記略ハート形の指向特性を反映したドーナッツ状(円環状)の照射パターンが形成される。
半導体発光装置の基本構成の説明図である。 図1のA−A断面図である。 光ファイバと投影像との関係を示す説明図である。 レーザ光源からの放射レーザ光の指向特性を示す図である。 光ファイバの出射端からの出射レーザ光の指向特性を示す図である。 投影像の大きさを規定する説明図である。 光ファイバの出射端からの距離と投影像の大きさの関係を示すグラフである。 光ファイバのコアの引き回し状態と出射端からの出射レーザ光の指向特性を示す図である。 同様に、光ファイバのコアの引き回し状態と出射端からの出射レーザ光の指向特性を示す図である。 同様に、光ファイバのコアの引き回し状態と出射端からの出射レーザ光の指向特性を示す図である。 反射式照明灯の構成図である。 カメラ用照明灯の構成図である。 携帯照明装置の構成図である。 従来例の説明図である。 出射レーザ光の投影像の写真である。
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図13、図15を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
図1は本発明の半導体発光装置の基本構成の説明図である。半導体発光装置1は、光源となる1つのレーザ光源(例えば、半導体レーザ)2と、レーザ光源2のレーザ光放射方向前方に配置されて該レーザ光源2から放射されたレーザ光を集光もしくはコリメートする集光・コリメートレンズ(以下、「レンズ」と略称する)3と、レンズ3の出射面側に配置されて該レンズ3で集光もしくはコリメートされたレーザ光を導光する光ファイバ10と、光ファイバ10内を導光されて出射された出射レーザ光が照射される蛍光体プレート(波長変換部)30を備えている。
そのうち、レーザ光源2は、発光波長が青色波長領域(例えば、450nm)、近紫外波長領域(例えば、405nm)あるいはそれ以外の波長領域のレーザダイオード素子をCAN型のパッケージに搭載した構成からなっている。そのなかで、発光波長が450nmの青色波長領域のレーザ光を放射するレーザダイオード素子は、素子材料としてGaNなどが用いられる。
光ファイバ10(図2(図1のA−A断面図)参照)は、長さ方向に垂直な断面形状が矩形状(正方形あるいは長方形)のコア11が長さ方向に垂直な断面の外郭が円形状のクラッド12で被覆され、該クラッド12が長さ方向に垂直な断面の外郭が円形状の被覆層13で被覆されてなる構成を有している。コア11の材質は石英が好ましく、クラッド12の材質は石英でも樹脂でもよく、被覆層13の材質は、例えばアクリル樹脂からなる。
蛍光体プレート30は、蛍光体粒子をバインダに分散して所定の形状に形成したもの、あるいはセラミック蛍光体として焼成して形成したものが用いられる。
蛍光体は、波長が450nmの青色波長領域のレーザ光を用いる場合は、青色光に励起されて黄色光に波長変換する黄色蛍光体が用いられ、蛍光体プレート30からは、レーザ光源2から放射された青色光の一部が黄色蛍光体を励起することにより波長変換された黄色光と、レーザ光源から放射された青色光の一部との加法混色によって白色光に近い色相の光が出射される。黄色蛍光体は、例えば、CeドープされたYAGが用いられる。なお、白色光を形成するために、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を併用することもできる。
また、波長が405nmの近紫外波長領域のレーザ光を用いる場合は、近紫外光に励起されて夫々赤色光、緑色光及び青色光に波長変換する赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の混合蛍光体が用いられ、蛍光体プレート30からは、レーザ光源2から放射された青色光の一部が赤色蛍光体を励起することにより波長変換された赤色光と、青色光の一部が緑色蛍光体を励起することにより波長変換された緑色光と、青色光の一部が青色蛍光体を励起することにより波長変換された青色光との加法混色によって白色光が出射される。なお、白色光を形成するために、青色蛍光体及び黄色蛍光体を併用することもできる。
蛍光体プレート30は、上述の蛍光体による波長変換機能と同時に、照射されたレーザ光を拡散させる拡散機能を持たせることも可能である。その場合、波長変換材の蛍光体粒子と拡散材の例えばアルミナ粒子をバインダに分散することにより蛍光体プレート30を形成してもよいし、例えばアルミナを板状に焼成した拡散板とYAG:Ceを板状に焼成した蛍光板を、透光性の樹脂やガラスで貼り合わせて蛍光体プレート30を形成してもよい。さらに、アルミナを板状に焼成した拡散板とYAG:Ceを板状に焼成した蛍光板を、アルミナ等を介して焼成することにより接合して蛍光体プレート30を形成してもよい。
なお、蛍光体プレート30の側面に反射遮光部材を配置することも可能である。反射遮光部材の配置は、蛍光体プレート30の側面からの漏光を防止すると共に光の利用効率を高める上で有効な手段である。反射遮光部材は、例えば、酸化チタン粒子を樹脂中に分散した白色樹脂を用いることができる。
蛍光体プレート30は、光ファイバの出射端から所定距離離れた位置に配置される。具体的には、蛍光体プレート30上にドーナッツ状(円環状)の投影像4が形成される位置に配置される。本発明の半導体発光装置におけるドーナッツ状とは、図6に示すように、投影像の輝度分布において最大輝度(ピーク)が最小輝度の2倍以上となることをいう。ここで、光ファイバ10(特に、断面矩形状のコア11)は、図1にあるように所定の曲げと捻りが加えられており、これにより光ファイバ10の出射端から出射された出射レーザ光の指向特性及び出射レーザ光により形成される照射パターン(投影像)を制御することができる。
以下に、本発明者らが新たに見出した、長さ方向に垂直な断面形状が矩形状のコア11を有する光ファイバ10の引き回し状態と、光ファイバ10の出射端から出射された出射レーザ光の指向特性及び出射レーザ光により形成される照射パターン(投影像)との関係について説明する。
まず、図3に示すように、レーザ光源2のレーザ光放射方向前方にレンズ3を配置してレンズ3のレーザ光源2と反対側(出射面側)に光ファイバ10を配置し、光ファイバ10の出射端10bの前方のファフィールドの近景と遠景の夫々に投影スクリーン(A)、(B)を配置する。光ファイバ10には、所定の曲げ及び捻りが加えられていた。
そして、レーザ光源2を駆動してレーザ光源2から放射されたレーザ光をレンズ3を通過して光ファイバ10に入射させ、光ファイバ10内を導光して出射端10bから出射された出射レーザ光をファフィールドの近景に位置する投影スクリーン(A)とファフィールドの遠景に位置する投影スクリーン(B)に照射した。その結果、図3及び図15に示す写真のような投影像が夫々得られた。
図15に示すように、光ファイバ10の出射端から出射されてファフィールドの近景に位置する投影スクリーン(A)に照射された出射レーザ光は、光ファイバ10のコア11の出射端10bの形状をそのまま投影した矩形状の投影像40(図3)を形成した(図15(a)参照)。一方、ファフィールドの遠景に位置する投影スクリーン(B)に照射された出射レーザ光は、光ファイバ10の出射端における出射レーザ光の略ハート状の指向特性を反映したドーナッツ状(円環状)の投影像41(図3)が形成された(図15(b)参照)。
このとき、レーザ光源2の放射レーザ光は、指向性シミュレーションによって図4に示すような指向特性を有することが確認されている。確認された指向特性は、レーザ光源2の中心軸X(0°)に対して約±25°の範囲において光度がほぼ一様なピーク値を示すような、略扇形の指向特性を有している。
一方、光ファイバ10内を導光されて出射端から出射された出射レーザ光は、同様に、指向性シミュレーションによって図5に示すような指向特性を有することが確認された。確認された指向特性は、光ファイバ10のコア11の中心軸x(0°)に対して約+17°と約−17°の2方向において光度がピーク値を示すような、略ハート形の指向特性を有している。
また、図6に示すように、スクリーン上に投影された投影像41の輝度分布において、2つのピーク値間の距離Dを投影像の大きさとすると、光ファイバ10の出射端10bからの距離Lとその距離の位置に投影される投影像の大きさDとの関係は、図7のグラフにあるように、コア11のNAによって異なる。
つまり、光ファイバ10の出射端から出射された出射レーザ光がドーナッツ状の投影像41を形成するまでに必要な光ファイバの出射端からの距離は、光ファイバ10の長さを一定とすると、コア11のNAが大きいほど短く、コア11の断面積が大きいほど短くなる。
具体的には、光ファイバ10の出射端10bからの距離を所定の距離に設定した場合、言い換えると、光ファイバ10の出射端10bから所定の距離だけ離れた位置にスクリーンを配置した場合、スクリーン上には光ファイバ10のコア11のNAが大きいほど大きいドーナッツ状の投影像が形成される。
ところで、発明者らは、断面矩形状のコアを有する光ファイバに対して曲げと捻りを加えることにより、光ファイバの出射端から出射された出射レーザ光がドーナッツ状の投影像を形成するまでに必要な光ファイバの出射端からの距離を短くできることを確認した。
図8〜図10は夫々、光ファイバの断面矩形状のコア11の引き回し状態(a)と、そのときの、光ファイバ10の出射端から出射された出射レーザ光の指向特性(b)を示している。
コア11が適宜の曲率半径で90°の曲げを有する場合は(図8(a)参照)、指向特性は一定の方向、具体的には、コア11の中心軸xに対して約−8°の方向において光度がピーク値を示すような偏った特性(図8(b)参照)となっている。したがって、この場合、光ファイバの出射端から出射された出射レーザ光の、ファフィールドにおける投影像はドーナッツ状になることはない。なお、この場合において、光ファイバには捻りは加えられていない。つまり、少なくとも光ファイバに90°の曲げを加えることにより、すなわち90°以上の曲げを加えることにより、主ピークが偏在(中心軸上以外に存在)する指向特性を得ることができる。
コア11が適宜の曲率半径で90°の曲げ及び90°の捻りを有する場合(図9(a)参照)、指向特性はコア11の中心軸x(0°)に対して約+8°と約−3°の2方向において光度がピーク値を示すような略ハート形の特性(図9(b)参照)となっている。したがって、この場合、光ファイバの出射端から出射された出射レーザ光の、ファフィールドにおける投影像はドーナッツ状になる。このことは、断面矩形状のコアとクラッドとの界面により形成される、コア中心軸に沿った4つの反射面が、光ファイバに捻りが加えられることにより、傾斜したためと考えられる。つまり、少なくとも90°の捻りを加えることにより、すなわち90°以上の捻りを加えることにより、2つのピークが中心軸を挟んだ左右に有する指向特性を得ることができる。
コア11が適宜の曲率半径で2.5回の巻回及び90°の捻りを有する場合(図10(a)参照)、指向特性はコア11の中心軸x(0°)に対して約±20°の2方向において光度がピーク値を示すような略ハート形の特性(図10(b)参照)となっている。したがって、この場合、光ファイバの出射端から出射された出射レーザ光の、ファフィールドにおける投影像はドーナッツ状になる。上記結果より、光ファイバに少なくとも90°の曲げを加えることにより、すなわち、90°以上の曲げを加えることにより(2.5回の巻回は、900°の曲げに相当)、ファフィールドにおいてドーナッツ状の投影像を得ることができることが確認できた。
以上のように、コア11が適宜の曲率半径で90°の曲げ及び90°の捻りを有する場合、及びコア11が適宜の曲率半径で2.5回の巻回及び90°の捻りを有する場合はいずれも、光ファイバ10の断面矩形状のコア11の出射端10bから出射された出射レーザ光の指向特性が略ハート形の特性となっている。
但し、略ハート形の指向特性を有する両者を比較すると、コア11の引き回しが、曲げのみの場合よりも巻きを加えた場合の方が、指向特性においてコア11の中心軸x(0°)に対して光度のピーク値を示す角度が大きく、且つピーク値に近い光度を示す角度範囲も広い。換言すると、略ハート状の指向特性において、コア11の引き回しが、曲げのみの場合よりも巻きを加えた場合の方が、2つの凸状部の、コア11の中心軸x(0°)に対する角度が大きく且つ幅が広くなる。
このような指向特性より、ファフィールドに形成される投影像は、断面矩形のコアに対して捻りと同時に巻きを加えて引き回すことにより、大口径で幅広のドーナッツ状となる。
したがって、ドーナッツ状の投影像の大きさを所定の大きさに設定した場合、断面矩形状のコアを有する光ファイバの出射端から出射された出射レーザ光が該所定の大きさのドーナッツ状の投影像を形成するまでに必要な光ファイバの出射端からの距離は、曲げ及び捻りの加工において、曲げるほど短くすることができる。なお、曲げ角度、巻回数、曲率半径は、曲げによる光損失を考慮して適宜設計することが好ましい。
それに加え、断面矩形状のコアの入射端の中心軸に対して、レーザ光源の光軸を平行に且つずらした状態、あるいはレーザ光源の光軸を傾けた状態で、レーザ光源から放射されたレーザ光を入射端を介して光ファイバに入射させることにより、出射端から出射された出射レーザ光が所定の大きさのドーナッツ状の投影像を形成するまでに必要な距離を、更に短くすることが可能となる。
また、曲げ及び捻りの施された光ファイバの形状を保持する固定手段を備えることが好ましい。例えば、光ファイバをシリコーン樹脂などの適宜な材料により充填固定する、光ファイバを沿わせるガイドを設けるなどの固定手段を設けることができる。
さらに、半導体発光装置の用途に応じて、波長変換部と光ファイバの出射端の距離を可変可能な距離可変手段を設けることができる。距離可変手段は、波長変換部の位置を移動する手段でも、光ファイバの出射端の位置を移動する手段でもよく、波長変換部の位置及び光ファイバの出射端の位置の両方を移動する手段でもよい。距離可変手段により、波長変換部と光ファイバの出射端の距離を、波長変換部におけるドーナッツ状の投影像の大きさが変化するように変化させることができる。また、距離可変手段により、波長変換部と光ファイバの出射端の距離を、波長変換部における投影像がドーナッツ状となる距離と、該投影像がドーナッツ状以外の形状となる距離との間で変化させることもできる。
次に、上記基本構成に基づく実用例について説明する。
図11は、天井吊り下げ型の反射式照明灯50の構成図である。
この照明灯50は、給電フック51に繋がる一対の制御器・電源部52の夫々に青色発光(発光波長は、例えば445nm)の一対のレーザ光源2が接続され、夫々のレーザ光源2のレーザ光放射方向前方にレンズ3が配置されて該レンズ3の反対側から延びる、断面矩形のコアを有する一対の光ファイバ10を備えている。各光ファイバ10は多重に巻かれると同時に捻られている。
光ファイバ10の端部53の出射方向前方には略円錐状のミラー54が配置されている。ミラー54は、凸型ミラー部54aと凹型ミラー部54bで構成されている。ミラー54の斜め側方には蛍光体部(波長変換部)55が配置されている。蛍光体部55は、例えば、酸化チタン拡散樹脂と白アルミナ膜からなる均等拡散反射部材の上にYAG:Ceからなる黄色蛍光体層が設けられている。
そこで、レーザ光源2から放射された青色レーザ光は、レンズ3で集光されて光ファイバ(多重モード)10に入射される。光ファイバ10内に入射したレーザ光は、多重に巻かれると同時に捻られている光ファイバ10内を導光中に多重屈折する(このとき、コヒーレント性も低下する)。光ファイバ10の端部53から出射した出射レーザ光は、導光中の多重屈折により断面矩形のコア径(短辺基準)の10〜20倍長離れた地点付近でドーナッツ状の輝度分布となる。この位置には、凸型ミラー部54aと凹型ミラー部54bで構成されるミラー54が配置されており、凸型ミラー部54aに照射された出射レーザ光は照射範囲を広げて蛍光体部55aに向けて反射(拡大反射)され、凹型ミラー部54bに照射された出射レーザ光は照射範囲を狭めて蛍光体部55bに向けて反射(縮小反射)される。
蛍光体部55aに照射されたドーナッツ状の青色照射光及び蛍光体部55bに照射されたドーナッツ状の青色照射光は夫々、蛍光体部55a及び蛍光体部55bに入射し、その一部が黄色蛍光体を励起することにより黄色光に波長変換され、一部が均等拡散反射部材に到達して均等反射されて反射光の一部が黄色蛍光体を励起することにより黄色光に波長変換されると共に一部はそのまま外部に出射される。これにより、拡散反射された青色レーザ光と蛍光体で波長変換された黄色光との加法混色によって白色光に近い色相の光が出射される。
なお、凸型ミラー部54aで照射範囲が広げられた出射レーザ光が照射された蛍光体部55aから出射される白色光は低輝度化され、凹型ミラー部54bで照射範囲が狭められた出射レーザ光が照射された蛍光体部55bから出射される白色光は高輝度化される。ミラー部に平面ミラーを用いると、前記の中間的な輝度となる。
図12は、カメラ用照明灯60の構成図である。
このカメラ用照明灯60は、カメラの撮像部61を囲むように円環状の蛍光体部(波長変換部)62が設けられている。蛍光体部62は、YAG:Ceとアルミナ焼結体が混在している。撮像部61の直上には光ファイバ10の端部63が位置しており、光ファイバ10は、青色発光(発光波長は、例えば445nm)のレーザ光源2のレーザ光放射方向前方にレンズ3が配置されて該レンズ3の反対側から多重に巻かれると同時に捻られて引き回されている。
なお、符号64〜67は夫々、蛍光体部の保持ガラス、レーザ制御部、撮像素子制御部、電源である。
そこで、レーザ光源2から放射された青色レーザ光は、レンズ3で集光されて光ファイバ(多重モード)10に入射される。光ファイバ10内に入射したレーザ光は、多重に巻かれると同時に捻られている光ファイバ10内を導光中に多重屈折する(このとき、コヒーレント性も低下する)。光ファイバ10の端部63から出射した出射レーザ光は、導光中の多重屈折により断面矩形のコア径(短辺基準)の10〜20倍長離れた地点付近でドーナッツ状の光度分布となる。この位置には、前記ドーナッツ状の輝度分布と略同一形状寸法の蛍光体部62が設けられており、蛍光体部62に照射された青色照射光は蛍光体部62に入射し、その一部が黄色蛍光体を励起することにより黄色光に波長変換されると共に、一部がアルミナ焼結体で拡散され、よって、黄色の波長変換光と青色の拡散透過レーザ光との加法混色によって白色光に近い色相の拡散光が出射される。
なお、演色性の高い白色出射光を得るためには、発光波長が405nmの近紫外波長領域のレーザ光源を用い、蛍光体に赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体を混合した混合蛍光体、もしくは各色蛍光体を積層した積層蛍光体を用いることができる。
図13は、携帯照明装置70の構成図である。
この携帯照明装置70は 円筒状の本体部71内に、レーザ光源2と、レーザ光源2のレーザ光放射方向前方に位置するレンズ3と、該レンズ3の反対側から延びる、断面矩形のコアを有する光ファイバ10が固定されている。光ファイバ10は多重に巻かれると同時に捻られている。
光ファイバ10の端部72の前方には、該端部72に対して接近離反方向に移動可能な、蛍光体部(波長変換部)73を保持するフランジ74が設けられ、フランジ74の前方にはレンズ77が設けられている。フランジ74は、本体部71の外側に設けられたポジションレバー75を本体部71の長手方向(PS及びPW方向)に移動することにより連結ステー76を介して(S及びW方向に)移動できる。
なお、符号78、79は夫々、電池、点灯制御部である。
そこで、ポジションレバー75をPSの位置にすると、フランジ74は光ファイバ10の端部72に接近するSの位置となる。この位置では、蛍光体部73に照射される投影像は矩形状で小さく高輝度になり、レンズ77を透過した光源投影像も小さく高輝度になる。
一方、ポジションレバー75をPWの位置にすると、フランジ74は光ファイバ10の端部72から離れるWの位置となる。この位置では、蛍光体部73に照射される投影像はドーナッツ状で大きく低輝度になり、レンズ77を透過した光源投影像も大きく低輝度になる。
これにより、照明装置70からのレーザ出力の調整を行うことができる
なお、ポジションレバー75の位置とレーザ光源2のレーザ出力を連動して制御できる構成とすることにより、ポジションレバー75の位置がPWの位置になるとレーザ出力が大きくなるようにすれば、レンズ77を透過した光源投影像が大きくなっても輝度低下が防止されて所定の輝度を確保することが可能となる。
1… 半導体発光装置
2… レーザ光源
3… 集光・コリメートレンズ
4… 投影像
10… 光ファイバ
10b… 出射端
11… コア
12… クラッド
13… 被覆層
30… 蛍光体プレート
40… 投影像
41… 投影像
50… 照明灯
51… 給電フック
52… 制御器・電源部
53… 端部
54… ミラー
54a… 凸型ミラー部
54b… 凹型ミラー部
55… 蛍光体部
55a… 蛍光体部
55b… 蛍光体部
60… カメラ用照明灯
61… 撮像部
62… 蛍光体部
63… 端部
70… 携帯照明装置
71… 本体部
72… 端部
73… 蛍光体部
74… フランジ
75… ポジションレバー
76… 連結ステー
77… レンズ
78… 電池
79… 点灯制御部

Claims (8)

  1. 中心軸に対し光度がほぼ一様なピーク値を有すレーザ光を放射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源のレーザ光放射方向前方に配置されて前記レーザ光を集光もしくはコリメートする集光・コリメートレンズと、
    前記集光・コリメートレンズの前記レーザ光源と反対側に入射端が位置して、前記集光・コリメートレンズで集光もしくはコリメートされたレーザ光が該入射端から入射して導光される光ファイバを備え、
    前記光ファイバは、長さ方向に垂直な断面形状が矩形状のコアを有すると共に、90°以上の曲げ及び90°以上の捻りが加えられて引き回され
    前記光ファイバの出射端の前方に、該ファイバ内を導光されて前記出射端から出射された出射レーザ光が照射される環状の波長変換部を備え、
    前記波長変換部は、前記出射レーザ光による投影像がドーナッツ状に形成される位置に円環状に配置されていることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 前記レーザ光源はその光軸を、前記コアの前記入射端の中心軸に対して平行に且つずらした状態、あるいは前記中心軸に対して傾けた状態に配置されていることを特徴とする請求項に記載の半導体発光装置。
  3. 前記投影像における輝度分布は、最大輝度が最小輝度の2倍以上であることを特徴とする請求項又は請求項に記載の半導体発光装置。
  4. 前記出射端と前記波長変換部との距離が可変できるように距離可変手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の半導体発光装置。
  5. 前記距離可変手段は、前記波長変換部と前記光ファイバの出射端の距離とを、前記波長変換部における投影像がドーナッツ状となる距離と、前記波長変換部における投影像がドーナッツ状以外の形状となる距離との間で変化させることを特徴とする請求項に記載の半導体発光装置。
  6. 前記光ファイバの出射端の前方に、該光ファイバ内を導光されて前記出射端から出射された出射レーザ光を反射する反射手段が設けられると共に、前記反射手段で反射された反射レーザ光が照射される位置に波長変換部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  7. 前記波長変換部は、蛍光体又は蛍光体と光拡散材の混合のいずれかを有することを特徴とする請求項〜請求項のいずれかに記載の半導体発光装置。
  8. 前記光ファイバは、前記曲げ及び前記捻りを保持する固定手段が用いられていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載の半導体発光装置。
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