JP6337503B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電熱線入りの窓ガラスを備えた車両用空調装置に関する。
車両に設けられる窓ガラス(以下、単に「ガラス」という)は、早朝,冬場などの外気温が低く車室内が暖房されているときに曇ることがある。これは、水蒸気を含んだ空気が、ガラスの車室内側の表面に触れると熱を奪われ、露点以下に冷やされることによって液化(凝結)し、ガラスに付着するために生じる現象(一般に「結露」という)である。ガラスが曇るとドライバの視界が遮られる虞があるため、従来からガラスの曇りを回避する制御が行われている。
例えば、車載の空調装置を使用してガラスの車室内側の表面に向けて温風を吹き出すと共に、車室内に外気を導入する制御が知られている(特許文献1参照)。つまり、温風でガラスの車室内側の表面に触れる空気の温度低下を抑制すると共に、低湿度の外気を導入して車室内の湿度や露点を下げることによって、ガラスの曇りを回避しようとするものである。
また、ガラスの内部や内側表面に電熱線を張り巡らせ、電熱線に通電することによってガラスの曇りを回避することも提案されている(特許文献2,3参照)。つまり、ガラス自体の温度を上昇させることによって結露を防止し、あるいは結露した水滴を蒸発させるものである。このような電熱線入りガラスは、乗員の視界を妨げにくいリア側のガラスに適用されたものが広く普及しており、更に競技用車両や特注車両においては、フロント側のガラスへの適用例もある。
特開2011-93533号公報 特開2013-112122号公報 特公平5-14668号公報
ところで、空調装置による車室内の暖房時、内燃機関を動力源とする車両では内燃機関の廃熱を熱源に利用できるのに対し、特に電気を動力源とする電動車両では電気ヒータやヒートポンプなどを使用して電気で熱エネルギーを生成するため、消費電力が大きくなる。特に電動車両で空調装置の消費電力が大きくなると、航続距離の確保が困難になるおそれがある。
これに関して、例えば特許文献1に記載されたように、空調装置のみに依存した制御では、暖房時に低温の外気を車室内に導入するため車室内の暖房効率を低下させてしまう。つまり、この制御を特に電動車両で実施した場合、空調装置の消費電力が増大して航続距離の確保が更に困難になるおそれがある。
一方、単に電熱線入りガラスを併用したとしても、低温の外気が車室内に導入されると、ガラスがその外表面及び車室側の両面から冷却されることになり、ガラスの昇温効率が低下する。したがって、車室内の暖房効率が低下すると共に、ガラスの曇りを早期に解消することが難しい。また、このような電熱線を用いたものは、単にガラスが曇ったときに電熱線に通電しガラスの曇りが回避されたら電熱線の通電を断つようにしたものに過ぎない。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、消費電力の増大を抑制しながらガラスの曇りを回避することができるようにした車両用空調装置を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示する車両用空調装置は、車室内で空気を循環させる内気循環の状態と車両外部から空気を導入する外気導入の状態とを切り換えるダンパと、前記車室内と前記車両外部との間に配置された電熱線入りのガラスと、を具備する車両用空調装置において、前記ガラスの車室内側の表面における温度と露点との大小関係に基づき、前記ガラスの曇りにくさに相当するパラメータを算出する算出手段と、前記ガラスの曇り止め制御の実施条件として、前記パラメータが第一所定値未満であることを判定するとともに、前記外気導入をするための外気条件として、前記パラメータが前記第一所定値よりも小さい第二所定値未満であることを判定する判定手段と、前記判定手段での判定結果に基づき、前記電熱線の通電状態及び前記ダンパの切り換え状態を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段が、前記実施条件の非成立時に、前記内気循環をさせつつ前記電熱線をオフ状態とし、前記実施条件の成立時かつ前記外気条件の非成立時に、前記内気循環をさせつつ前記電熱線をオン状態とし、前記実施条件の成立時かつ前記外気条件の成立時に、前記内気循環を前記外気導入へと切り換えた後に前記電熱線をオフ状態とすることを特徴としている。
ここで、電熱線のオン状態は電熱線への通電が行われている状態を示し、電熱線のオフ状態は電熱線への通電が行われていない状態を示す。
(2)前記制御手段は、前記パラメータが大きいほど、前記電熱線のオン状態における給電量を減少させることが好ましい。
)この場合、前記外気条件には、前記電熱線への前記給電量が所定量以上であることが含まれることが好ましい。
)前記ガラスの前記車室内側の表面温度を検出する温度センサと、前記車室内の絶対湿度を検出する湿度センサと、をさらに備えることが好ましい。
)前記ガラスは、車両前部に設けられたフロントガラスであることが好ましい。
開示の車両用空調装置によれば、ガラスの曇りにくさに相当するパラメータが第一所定値未満である場合(実施条件の成立時)、内気循環をさせつつ電熱線をオン状態とするため、消費電力の増大を抑制しながらガラスの曇りを回避することができる。このため、特に消費電力の増大を抑制したい電動車両用の空調装置に有効である。
一実施形態に係る車両用空調装置、特に電動車両における制御内容を例示するフローチャートである。 図1の空調装置の全体構成を例示する模式図である。 図1の空調装置のブロック構成を例示する図である。 図1の空調装置の制御作用を説明するためのタイムチャートであり、(a)は車速、(b)は温度、(c)は曇りにくさ、(d)は電熱線の状態、(e)はダンパの状態、(f)は暖房の状態を示す。 図1の空調装置に係る一変形例において電熱線への給電量を示すマップ例である。
図面を参照し、実施形態としての車両用空調装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができると共に、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.装置構成]
[1−1.車両]
本実施形態の車両用空調装置(以下、単に「空調装置」という)1は、図2に示す電動車両(車両)10に適用される。この電動車両10は、走行用モータ(図示略)と、走行用モータ及び空調装置1に供給される電気を蓄えたバッテリ11(図3参照)とを備える。
電動車両10の車室内は、空調装置1の一構成要素である空調ユニット20によって所望の室温に調節される。空調ユニット20は、何れも詳細を後述するヒートポンプ21,ダンパ(内外気切換ダンパ)22及び電熱線23を備え、その動作は空調制御装置30で制御される。ヒートポンプ21及びダンパ22は、主として車室内の空調制御に使用される。一方、電熱線23は、車室内と車両外部との間に配置されたガラスの曇り止め制御に使用される。ここでは電熱線23が、車両前部に設けられたフロントガラス2の曇り止め制御に使用される。
フロントガラス2は、二枚の板ガラスの間に中間層が設けられた所謂合わせガラスに形成されている。一方の板ガラスには、中間層側の表面に電熱線23がプリントされている。つまり、フロントガラス2は電熱線入りのガラスである。以下、フロントガラス2の車室内側の表面をガラス内表面2aといい、フロントガラス2の車両外部側の表面をガラス外表面2bという。
[1−2.空調制御系]
電動車両10の車室内は、ヒートポンプ21の作用で温められた空気が、電動の送風機(図示略)で送り込まれることによって暖房される。ヒートポンプ21は、電動の圧縮機(図示略)を備え、この圧縮機で冷媒を高温の状態に圧縮するものである。ヒートポンプ21によって高温高圧の状態とされた冷媒は、ダンパ22を通じて取り入れられた空気に熱を供給し、この空気を温める。つまり、ヒートポンプ21は、車室内の暖房時に車室内に送り込まれる空気の熱源として機能する。
ダンパ22は、車両外部と車室内との間に形成される空気の通路に設けられ、車室内側に流れる空気量を調整するものである。ここではダンパ22が、車両外部から導入された空気(外気)と、車室内から循環された空気(内気)とが合流する箇所に設置され、車室内側へ流れる外気及び内気の割合を調節できるように構成されている。
ダンパ22は、例えば一端部22aが回動可能に枢支された板状の部材で形成され、車室内に導入される空気の流路を切り換える機能を持つ。ダンパ22は、一端部22aが回動されることによって、外気を車室内側へ流す外気位置と、内気のみを車室内側へ流す内気位置とに移動可能である。
ダンパ22が外気位置にある場合、空調ユニット20は車両外部から車室内に空気を導入する外気導入の状態となる。一方、ダンパ22が内気位置にある場合、空調ユニット20は車室内で空気を循環させる内気循環の状態となる。この空調ユニット20の外気導入と内気循環との切り換え状態は、ダンパ22の一端部22aの回動角度が空調制御装置30によって操作されることで制御される。
[1−3.曇り止め制御系]
フロントガラス2は、主として電熱線23への通電が行われることによって曇りが抑制される。一方、電熱線23への通電ではフロントガラス2の曇りを回避できないおそれがある場合には、ダンパ22の位置が外気位置となるように制御される。
電熱線23は、電気抵抗が大きく、通電されると電気エネルギーを熱エネルギーに変換して発熱する。このため、電熱線23への通電が実施されると、フロントガラス2は温められてガラス内表面2aの温度Tsが上昇する。電熱線23の通電状態は、空調制御装置30によって制御される。
なお、電熱線23の通電状態とは、電熱線23に電力が供給されるオン状態と、電熱線23に電力が供給されないオフ状態との二つの状態を指す。本実施形態では、電熱線23のオン状態において、電熱線23に供給される電力(給電量)Pは所定値Poに設定される(P=Po)。一方、電熱線23のオフ状態において、電熱線23の給電量Pはゼロに設定される(P=0)。電熱線23の給電量Pは、暖房時に空調ユニット20で消費される電力に比べて低いものとする。
空調装置1は、ガラス内表面2aにおける温度Tsと露点Tiとの大小関係に基づいてフロントガラス2が曇りやすい状態にあるか否かを判定し、フロントガラス2が曇り始める前に曇り止め制御を開始する。ここでは温度Tsと露点Tiとを検出するための要素として、温度センサ3及び湿度センサ4が設けられている。
温度センサ3は、ガラス内表面2aに設けられ、ガラス内表面2aの温度Tsを検出する。ここでは温度センサ3が、ガラス内表面2aの運転席側の端部(ここでは右下端部)に設置される。温度センサ3の検出情報は、空調制御装置30に伝達される。
湿度センサ4は、例えば車室内に空気が送り込まれるスリットの近傍に設けられ、車室内の絶対湿度を検出する。この絶対湿度は、単位体積(又は単位質量)の空気中に含まれる水蒸気の質量を表す。車室内の露点Tiは、例えば標準大気圧条件下で相対湿度が100%となる乾球温度と絶対湿度との関係を利用して、絶対湿度から一意に求められる。このような特性を利用して、湿度センサ4は絶対湿度を検出すると共に、これに対応する露点Tiの情報を出力し、空調制御装置30に伝達する。
[2.制御構成]
図3に示すように、空調制御装置30は、温度センサ3及び湿度センサ4から伝達された検出情報に基づいて、空調ユニット20を制御するものであり、例えばマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成される。
空調制御装置30には、車室内の空調制御及びフロントガラス2の曇り止め制御を実施するための機能を実現するソフトウェア又はハードウェアとして、算出部(算出手段)31,判定部(判定手段)32及び制御部(制御手段)33が設けられる。
算出部31は、温度センサ3で検出した温度Ts及び湿度センサ4から出力された露点Tiとの大小関係に基づいて、パラメータTPを算出するものである。パラメータTPは、フロントガラス2の曇りにくさに相当するものであり、その値が大きいほどフロントガラス2は曇りにくいことを示す。ここではパラメータTPが、温度Tsと露点Tiとの差異(Ts−Ti)として算出され、その値がゼロであるとフロントガラス2は曇り始めることを表す。算出されたパラメータTPの情報は、判定部32に伝達される。
温度Tsは、主として外気温To,車速V,室温及びガラス内表面2aを流れる空気の速度に依存して変化する。車速Vが大きくなると、ガラス外表面2bの温度が低下してガラス内表面2aからガラス外表面2bに奪われる熱量が増加するため、温度Tsは低下する。一方、車室内が暖房されて室温が上昇すると、車室内の空気からガラス内表面2aに与えられる熱量が増加するため、温度Tsは上昇する。
露点Tiは、主として乗員数及び換気量(内気と外気との割合)に依存して変化する。乗員数が多いほど乗員から発せられる蒸気量が多くなるため、露点Tiは上昇する。一方、内気に比べて低湿度な外気の導入量が多いほど、露点Tiは低下する。例えば一定の乗員数で空調ユニット20を内気循環させた状態(すなわち外気の導入量がゼロの状態)では、露点Tiは時間の経過と共に上昇する。
判定部32は、フロントガラス2の曇り止め制御を実施するための条件を判定するものである。ここでは、算出部31で算出されたパラメータTPに基づき、曇り止め制御を実施するか否かを判断するための実施条件と、実施条件が満たされた状態での具体的な曇り止めの手法を選択するための外気条件とが判定される。
具体的な曇り止めの手法としては、ダンパ22を用いた手法と、電熱線23を用いた手法とが挙げられる。前者は、車室内に導入される空気の流通経路について、内気循環させるか、それとも外気導入するかを切り換えるものである。外気を導入することで車室内の換気が促され、相対湿度や露点Tiが低下して、フロントガラス2が曇りにくくなる。一方、後者は、電熱線23に通電するか、それとも通電を遮断するかを切り換えるものである。通電することでフロントガラス2の内表面近傍の空気が暖められ、温度Tsが上昇し、フロントガラス2が曇りにくくなる。
以下、実施条件及び外気条件の具体的な内容について説明する。
判定部32は、算出部31から伝達されたパラメータTPを予め設定された第一所定値T1と比較して、両者の関係が以下の式(1)を満たす場合に実施条件が成立したと判定し、それ以外の場合に実施条件が成立しなかったと判定する。この判定結果は、制御部33に伝達される。
TP<T1 ・・・(1)
第一所定値T1は、フロントガラス2が曇りやすいか否かを判定するための値であり、例えば4℃に設定される。すなわち、ここではパラメータTPが4℃未満であればフロントガラス2は曇りやすいと判定され、電熱線23への通電又は外気導入を行う曇り止め制御が実施される。一方、パラメータTPが4℃以上であればフロントガラス2は曇りにくいと判定され、曇り止め制御は実施されない。
また、判定部32は、実施条件が成立しているときにパラメータTPを第一所定値T1よりも小さく設定された第二所定値T2と比較して、両者の関係が以下の式(2)を満たす場合に外気条件が成立したと判定し、それ以外の場合に外気条件が成立しなかったと判定する。この判定結果は、制御部33に伝達される。
TP<T2 ・・・(2)
第二所定値T2は、フロントガラス2が曇る寸前か否かを判定するための値であり、例えば2℃に設定される。すなわち、ここではパラメータTPが2℃未満であればフロントガラス2は曇る寸前であり、電熱線23への通電ではフロントガラス2の曇りを回避できないおそれがあると判定され、外気導入による曇り止め制御が選択される。この場合、電熱線23を用いた曇り止め制御は実施されない。一方、パラメータTPが2℃以上であればフロントガラス2は曇る寸前ではないと判定され、電熱線23を用いた曇り止め制御が選択される。この場合、外気導入は行われない。
制御部33は、判定部32から伝達された判定結果に基づいて、電熱線23への通電状態及びダンパ22の切り換え状態を制御するものである。具体的には、制御部33は、判定部32で実施条件が成立していないと判定された場合、ダンパ22を内気位置に設定して内気循環をさせつつ、電熱線23への通電を遮断して電熱線23をオフ状態とする。つまりこの場合、制御部33は曇り止め制御を実施しない。
一方、制御部33は、判定部32で実施条件が成立し、外気条件が成立していないと判定された場合、ダンパ22を内気位置に設定して内気循環をさせつつ、電熱線23への通電を実施して電熱線23をオン状態とする。すなわち制御部33は、実施条件のみが成立している場合に、電熱線23を用いた曇り止め制御を実施する。このとき電熱線23には、所定値Poでの電力供給が行われる。
また、制御部33は、判定部32で実施条件及び外気条件が何れも成立していると判定された場合、ダンパ22を内気位置から外気位置に移動させて内気循環を外気導入に切り換える。なお、ここでいう外気導入は外気が導入されることを意味しており、その量(外気導入量)については任意である。
また、制御部33は、判定部32で外気条件が成立していると判定された場合、電熱線23への通電を解除して電熱線23をオフ状態とする。すなわち制御部33は、外気導入による曇り止め制御を開始するときに、電熱線23を用いた曇り止め制御を終了する。制御部33による制御内容と制御条件との関係を表1に示す。
Figure 0006337503
[3.フローチャート]
次に、図1を参照して空調装置1で実行される制御内容を説明する。図1に例示するフローチャートは、例えば電動車両10のイグニッションスイッチ(図示略)がオン操作されたらスタートし、空調装置1における空調制御装置30の内部において所定の周期で繰り返し実施される。ここではフローのスタート時に、空調ユニット20による車室内の暖房が行われているものとする。
図1に示すように、ステップS10では、算出部31によってパラメータTPの算出が行われる。ここではパラメータTPとして、温度センサ3で検出された温度Tsと湿度センサ4で検出された露点Tiとの差異Ts-Tiが算出される。パラメータTPが算出されたら、ステップS20に進む。
ステップS20では、ステップS10で算出されたパラメータTPに基づいて、実施条件が成立しているか否かが判定される。この判定は、判定部32によって行われる。パラメータTPが第一所定値T1以上である場合(TP≧T1)、実施条件は成立していないと判定されてステップS30に進む。この場合、フロントガラス2は曇りにくい状態であるといえる。
ステップS30では、空調ユニット20が内気循環の状態とされると共に、電熱線23がオフ状態とされる。つまり、ここでは制御部33によってダンパ22が内気位置に設定されると共に電熱線23への通電が解除される。そして、このフローを終了する。
このように、フロントガラス2が曇りにくい状態である場合、暖房中の車室内に外気が導入されることはなく、フロントガラス2の曇り止め制御は実施されない。
一方、ステップS20でパラメータTPが第一所定値T1未満である場合(TP<T1)、実施条件が成立していると判定されてステップS40に進む。ステップS40では、ステップS10で算出されたパラメータTPに基づいて、外気条件が成立しているか否かが判定される。この判定は、判定部32によって行われる。
パラメータTPが第二所定値T2以上である場合(TP≧T2)、外気条件は成立しておらず、実施条件のみが成立していると判定されてステップS100に進む。この場合、フロントガラス2は曇りやすいが曇る寸前ではない状態であるといえる。
ステップS100では、空調ユニット20が内気循環の状態とされると共に、電熱線23がオン状態とされる。つまり、ここでは制御部33によってダンパ22が内気位置に設定されると共に電熱線23への通電が実施される。そして、このフローを終了する。
このように、フロントガラス2が曇りやすいが曇る寸前ではない状態である場合、暖房中の車室内に外気が導入されることはなく、ガラス内表面2aは電熱線23によって温められることで曇りの発生が抑制される。
一方、ステップS40でパラメータTPが第二所定値T2未満である場合(TP<T2)、実施条件に加えて外気条件も成立していると判定されてステップS80に進む。この場合、フロントガラス2は曇る寸前の状態であるといえる。
ステップS80では、ダンパ22が制御部33によって外気位置に設定されることで、空調ユニット20が外気導入の状態とされる。ステップS40において空調ユニット20が内気循環の状態にあれば、ステップS80では空調ユニット20が外気導入の状態へと切り換えられる。
また、続いてステップS90では、電熱線23がオフ状態とされる。つまり、ステップS90では制御部33によって電熱線23への通電が解除される。そして、このフローを終了する。
このように、フロントガラス2は曇る寸前の状態である場合、車室内に外気が導入されることで車室内の絶対湿度(露点Ti)が低下するため、フロントガラス2の曇りの発生が抑制される。また、電熱線23への通電が解除されるため電熱線23で消費される電力が抑制される。
[4.作用]
図4は、空調装置1によって上記のフローチャートが実施された場合の制御作用を示すものである。図4(a)〜(f)は何れも横軸が共通の時刻を示している。図4(a)は、ガラス内表面2aの温度Tsに影響を与える電動車両10の車速Vを示す。図4(b)は、ガラス内表面2aの温度Ts,車室内の露点Ti及び外気温Toを示す。図4(b)に示すように、ここでは温度Tsに影響を与える外気温Toは一定値であるものとする。
図4(c)は、図4(b)に示す温度Ts及び露点Tiを用いて算出されたパラメータTPを示す。また、図4(d)及び図4(e)は、それぞれ電熱線23の通電状態及びダンパ22の切り換え状態を示す。図4(f)は、空調ユニット20による暖房の状態を示す。図4(f)に示すように、ここでは車室内が暖房中であるものとする。
以下、パラメータTPに基づいて電熱線23の通電状態及びダンパ22の切り換え状態について説明する。図4(c)に示すように、時刻t0ではパラメータTPが第一所定値T1よりも大きく、フロントガラス2は曇りにくい状態にある。また、図4(d)及び図4(e)に示すように、時刻t0では電熱線23がオフ状態であると共に、ダンパ22が内気循環の状態である。
図4(a)に示すように、時刻t0から時刻t1が経過するまでの間、電動車両10は一定の車速V1で走行する。このとき、図4(b)に示すように、ガラス内表面2aの温度Tsは主に車室内が暖房されることによって次第に上昇する。また、このとき露点Tiは、内気循環の状態で車室内に乗員から蒸気が発せられることによって、温度Tsに比べて大きな上昇率で次第に上昇する。このため、図4(c)に示すようにパラメータTPは次第に減少し、時刻t1が経過した時点で第一所定値T1未満となる。
時刻t1では、パラメータTPが第一所定値T1未満且つ第二所定値T2以上であるため、判定部32は実施条件のみが成立し外気条件は成立していないと判定する。この判定結果に基づいて、図4(d)に示すように、制御部33は時刻t1に電熱線23をオン状態に切り換える。
図4(a)に二点鎖線で示すように、時刻t1から時刻t2までの間、電動車両10が車速V1のまま走行するのであれば、図4(b)に二点鎖線で示すようにガラス内表面2aは電熱線23で温められて温度Tsが急激に上昇する。そして、図4(c)に二点鎖線で示すようにパラメータTPは第一所定値T1以上に上昇する。
一方、図4(a)に実線で示すように電動車両10が時刻t1に加速を始めた場合、図4(b)に実線で示すように、ガラス内表面2aはガラス外表面2bからより熱を奪われるため温度Tsが緩やかにしか上昇しない。これに対し、露点Tiは温度Tsよりも大きな上昇率で上昇を続けるため、図4(c)に示すようにパラメータTPは、第一所定値T1未満のまま次第に減少し、時刻t2が経過した時点で第二所定値T2未満となる。
時刻t2では、パラメータTPが第一所定値T1未満且つ第二所定値T2未満であるため、判定部32は実施条件及び外気条件が共に成立していると判定する。この判定結果に基づいて、図4(e)に示すように、制御部33は時刻t2にダンパ22を外気導入の状態に切り換える。また、図4(d)に示すように、このとき制御部33は電熱線23をオフ状態に切り換える。
時刻t2から時刻t3までの間、図4(a)に示すように電動車両10は加速を続けるため、ガラス内表面2aの温度Tsはガラス外表面2bから更に熱を奪われ続ける。また、このとき車室内に外気が導入されることで車室内における室温が低下し、これによっても温度Tsが低下する。一方で、露点Tiも車室内に外気が導入されることで低下するため、図4(c)に示すように、パラメータTPはゼロよりも大きな値で緩やかに減少を続ける。
図4(a)に示すように、時刻t3が経過すると、電動車両10は加速を終了して車速V1よりも大きい車速V2で走行を始める。また、空調ユニット20による暖房で室温の低下が抑制されて、図4(b)に示すようにガラス内表面2aの温度Tsは低下勾配が緩やかになる。これに対し露点Tiは、外気導入によって温度Tsよりも大きな低下勾配で低下を続ける。このため、図4(c)に示すようにパラメータTPは、時刻t3が経過すると増加し始め、時刻t4で再び第二所定値T2以上となる。
時刻t4では、パラメータTPが第一所定値T1未満且つ第二所定値T2以上であるため、判定部32は実施条件のみが成立し外気条件は成立していないと判定する。この判定結果に基づいて、時刻t4に制御部33は、図4(d)に示すように電熱線23を再びオン状態に切り換えると共に、図4(e)に示すようにダンパ22を再び内気循環の状態に切り換える。
時刻t4から時刻t5までの間、図4(a)に示すように電動車両10は一定の車速V2で走行する。このとき車室内は、外気導入によって一時的に低下した室温が再び上昇するように、強さを増して暖房される。そして、図4(b)に示すようにガラス内表面2aの温度Tsは、車室内が内気循環されつつ暖房されることと、電熱線23がオン状態とされることとによって次第に上昇する。また、このとき露点Tiは、内気循環の状態で車室内に乗員から蒸気が発せられることによって次第に上昇する。
なお、時刻t4から時刻t5までの間と時刻t1から時刻t2までの間とは、何れも内気循環をさせつつ電熱線23がオン状態とされる時間であるが、パラメータTPの時間変化勾配が大きく異なる。
この要因の一つは、ガラス外表面2bに奪われるガラス内表面2aの熱量が、時刻t1から時刻t2までの間では車速Vの増加に伴って徐々に増加するのに対し、時刻t4から時刻t5までの間では車速Vが一定であるため増加しないことである。また、もう一つの要因は、時刻t4から時刻t5までの間では、時刻t1から時刻t2までの間に比べて車室内が強さを増して暖房されるため、車室内の空気からガラス内表面2aに与えられる熱量が大きいことである。
これら二つの要因によって、時刻t4から時刻t5までの間では、ガラス内表面2aの温度Tsが時刻t1から時刻t2までの間に比べて大きな上昇率で上昇するため、パラメータTPの値も次第に大きくなる。
そして、図4(a)に示すように、時刻t5が経過すると電動車両10は減速を始める。これによってガラス内表面2aは、ガラス外表面2bから奪われる単位時間当たりの熱量が減少するため、図4(b)に示すように温度Tsが更に上昇する。このため、図4(c)に示すようにパラメータTPは次第に増加し、時刻t6に第一所定値T1以上となる。
時刻t6では、パラメータTPが第一所定値T1以上であるため、判定部32は実施条件が成立していないと判定する。この判定結果に基づいて、時刻t4に制御部33は、図4(e)に示すようにダンパ22を内気循環の状態としたまま、図4(d)に示すように電熱線23をオフ状態に切り換える。
[5.効果]
上記の車両用空調装置1では、パラメータTPが第一所定値T1未満である場合(実施条件の成立時)、内気循環をさせつつ電熱線23をオン状態とする。このため、上記の空調装置1によれば、内気循環をさせることによって消費電力の増大を抑制しながら電熱線23でフロントガラス2の曇りを回避することができる。したがって、消費電力の増大を抑制したい電動車両10に適用される場合に特に有効である。
これについて図4を用いて以下に説明する。図4に例示したものでは、時刻t1から時刻t6までの間、パラメータTPが第一所定値T1未満でありフロントガラス2は曇りやすい状態である。この場合、例えば時刻t1から時刻t6までの間、常に外気を導入することによって露点Tiを低下させ、フロントガラス2の曇り止めを図ることは可能である。
これに対し上記の空調装置1では、時刻t1から時刻t6までの間のうち、時刻t2から時刻t4までの間のみ外気を導入して曇りを回避する。言い換えると、時刻t1から時刻t6までの間のうち、時刻t1から時刻t2までの間及び時刻t4から時刻t6までの間は、外気を導入せずに曇りを回避する。したがって、上記の空調装置1によれば、外気導入する時間を短縮することができるため、外気導入によって車室内の暖房性能が妨げられることを抑制することができ、暖房による消費電力の増大を抑制することができる。
上記の空調装置1では、パラメータTPが第二所定値T2未満である場合(実施条件の成立時かつ外気条件の成立時)、制御部33が内気循環を外気導入へと切り換える。このため、空調装置1によれば、フロントガラス2の曇りを確実に回避することができる。
また、上記の空調装置1によれば、外気条件の成立時、制御部33が電熱線23をオフ状態とするため、電熱線23による電力消費を抑制することができる。
上記の空調装置1は温度センサ3と湿度センサ4とを備えるため、算出部31でのパラメータTPの算出を容易に行うことができる。特に、絶対湿度は露点として直接使用できる尺度であるため、上記の湿度センサ4によって車室内の露点を容易に検出することができる。
また、上記の空調装置1をフロントガラス2に適用することによって、フロントガラス2の曇りを回避して運転手の車両前方の視界を良好に確保することができる。また、フロントガラス2では他のガラスに比べて曇り止め制御が頻繁に実施されるため、上記の空調装置1をフロントガラス2に適用することにより、消費電力をより抑えることができる。
また、上記の空調装置1では、温度センサ3がガラス内表面2aの右下端部に設置されている。ガラス内表面2aの下端部は温度Tsが低下しやすく曇りが発生しやすい部分であるため、この位置に温度センサ3を設置することによってフロントガラス2の曇りを早期に予測し、曇りを確実に回避することができる。更に、温度センサ3をガラス内表面2aの運転席側に設置することによって、フロントガラス2の運転席側の曇りをより確実に回避して、運転手の視界を確保することができる。
[6.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上記の実施形態では、実施条件の成立時、電熱線23の給電量Pが所定値Poに設定される(P=Po)例を示したが、この給電量Pは例えばパラメータTPに応じて設定されてもよい。つまり、パラメータTPが大きいほどフロントガラス2は曇りにくい状態であるため、パラメータTPが大きい場合には給電量Pを減少させて、電熱線23で消費される電力を抑制するようにしてもよい。
この場合の制御内容は、例えば図1のフローチャートに一点鎖線で示すように、電熱線23がオン状態に切り換えられるステップS100の直前にステップS50を追加したものとなる。すなわち、ステップS40で実施条件のみが成立していると判定されると、ステップS50に進む。ステップS50では、制御部33が例えば図5に示すようなパラメータTPと給電量Pとの関係を規定したマップを参照して給電量Pを設定する。そして、ステップS100に進み、ステップS100ではステップS50で設定された給電量Pで電熱線23への通電が実施される。
なお、図5に示すように、マップはパラメータTPと給電量Pとの関係を一次関数で規定するものであってもよいし(図5の実線参照)、給電量Pを段階的に規定するものであってもよい(図5の破線参照)。パラメータTPと給電量Pとの関係を一次関数で規定すれば、フロントガラス2の状態に応じて必要最低限の給電量Pを設定することが可能である。一方、給電量Pを段階的に規定すれば、例えばパラメータTPがある程度小さくなるまでは給電量Pを比較的小さな一定値P1として設定し、パラメータTPがゼロに近づいたら一気に給電量Pを増加させて曇りを回避するようにすることが可能である。
このように、パラメータTPが大きいほど電熱線23のオン状態における給電量Pを減少させることによって、実施条件の成立時であってもフロントガラス2が比較的曇りにくい場合には電熱線23への給電量Pを減少させて電力消費を抑制することができる。
また、上記には外気条件としてパラメータTPが第二所定値T2未満であることのみを示したが、外気条件には電熱線23への給電量Pが所定値Pmax以上であることが含まれてもよい。所定値Pmaxは、例えば電熱線23に供給できるとされた最大電力に設定される。
この場合、電熱線23に所定値Pmax以上の過剰な給電をしても、電熱線23による温度Tsの昇温作用は得られないばかりでなく、電熱線23の消費電力の増大を招くため、給電量Pが所定値Pmax以上であれば外気導入による曇り止め制御を行う。一方、給電量Pが所定値Pmax未満であれば、電熱線23による温度Tsの昇温作用が得られるとして外気導入をしないまま電熱線23による曇り止め制御を継続する。
この場合の制御内容は、例えば図1のフローチャートに二点鎖線で示すように、ダンパ22が外気位置に設定されるステップS80の直前にステップS60を追加したものとなる。すなわち、ステップS40で実施条件及び外気条件が成立していると判定されると、ステップS60に進む。ステップS60では、給電量Pが所定値Pmax以上であるか否かが判定される。この判定は、例えば判定部32によって実施される。
ステップS60で給電量Pが所定値Pmax以上であると判定された場合(P≧Pmax)、ステップS80に進んでダンパ22が外気位置に設定される。一方、ステップS60で給電量Pが所定値Pmax未満であると判定された場合(P<Pmax)、ステップS70に進んで制御部33が給電量Pを増加させた値に設定する。そして、ステップS100に進み、ステップS70で設定された給電量Pで電熱線23への通電が実施される。
このように、外気条件に電熱線23への給電量Pが所定値Pmax以上であることが含まれる場合、電熱線23への給電量Pが所定値Pmax未満であれば外気導入しないことによって消費電力の増大を抑制することができる。一方、電熱線23への給電量Pが所定値Pmax以上であれば外気導入してフロントガラス2の曇りを確実に回避することができる。
また、上記には空調装置1が電動車両10に適用される例を示したが、空調装置1は内燃機関を駆動源とする車両に適用されてもよい。この場合も、空調装置1に係る消費電力の増大を抑制しながらガラスの曇りを回避することができる。
また、上記には外気条件が成立していない場合に内気循環をさせつつ電熱線23をオン状態とすることを説明したが、外気条件が成立しているか否かの判定は省略してもよい。言い換えると、制御部33は、実施条件の成立時(TP<T1)にパラメータTPが第二所定値T2未満であっても内気循環をさせつつ電熱線23をオン状態とするようにしてもよい。この場合の制御部33による制御内容と制御条件との関係を表2に示す。
Figure 0006337503
また、上記にはパラメータTPが温度Tsと露点Tiとの差異Ts−Tiとして算出される例を示したが、パラメータTPは例えば温度Tsの平方と露点Tiの平方との差異(Ts2−Ti2)として算出されてもよい。また、パラメータTPは温度Tsと露点Tiとの差異に限らず、これらの比(Ts/TiやTs2/Ti2)として算出されてもよい。
また、上記の空調装置1では、制御部33が外気条件の成立時に電熱線23をオフ状態とすることとしたが、フロントガラス2の曇りを確実に且つ早期に解消したい場合には、外気条件の成立時にも電熱線23をオン状態としてもよい。この場合、例えば外気条件の成立後、所定期間だけ電熱線23をオン状態とすることで、パラメータTPを逸早く増加させて曇りを確実に回避しながら電熱線23の消費電力が過剰になることを抑制できる。
また、上記の空調装置1は、フロントガラス2だけでなく、リヤガラスやサイドガラスなどの他の電熱線入りガラスにも適用可能である。
また、上記には湿度センサ4が車室内の絶対湿度を検出した上でこれに対応する露点Tiを出力するものである例を示したが、湿度センサ4が、例えば単に絶対湿度を検出するものであってもよいし、露点Tiを直接的に検出するものであってもよい。なお、前者の場合には、湿度センサ4で検出した絶対湿度を空調制御装置30に伝達し、空調制御装置30で絶対湿度に対応する露点Tiを算出するようにすればよい。
一方、湿度センサ4の代わりに、車室内の相対湿度を検出する相対湿度センサ及び室温を検出する室温センサを設けてもよい。この場合、相対湿度センサ及び室温センサの検出
値に基づいて空調制御装置30が車室内の絶対湿度を算出し、これに対応する露点Tiを算出するようにすればよい。
また、上記に示した空調ユニット20の構成は一例であり、適宜変更可能である。例えば、ヒートポンプ21の代わりに電気ヒータを設け、バッテリ11の電力で電気ヒータを稼動させ、電気ヒータで車室内に送る空気を温めるようにしてもよい。また、このような電気ヒータを上記のヒートポンプ21と併用してもよい。更に、ダンパ22の構造も上記のものに限定されず、例えば弁によって内気循環の状態と外気導入の状態とを切り換えるようにしてもよい。
1 空調装置
2 フロントガラス(ガラス)
3 温度センサ
4 湿度センサ
10 電動車両(車両)
20 空調ユニット
22 ダンパ(内外気切換ダンパ)
23 電熱線
30 空調制御装置
31 算出部(算出手段)
32 判定部(判定手段)
33 制御部(制御手段)

Claims (5)

  1. 車室内で空気を循環させる内気循環の状態と車両外部から空気を導入する外気導入の状態とを切り換えるダンパと、前記車室内と前記車両外部との間に配置された電熱線入りのガラスと、を具備する車両用空調装置において、
    前記ガラスの車室内側の表面における温度と露点との大小関係に基づき、前記ガラスの曇りにくさに相当するパラメータを算出する算出手段と、
    前記ガラスの曇り止め制御の実施条件として、前記パラメータが第一所定値未満であることを判定するとともに、前記外気導入をするための外気条件として、前記パラメータが前記第一所定値よりも小さい第二所定値未満であることを判定する判定手段と、
    前記判定手段での判定結果に基づき、前記電熱線の通電状態及び前記ダンパの切り換え状態を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段が、
    前記実施条件の非成立時に、前記内気循環をさせつつ前記電熱線をオフ状態とし、
    前記実施条件の成立時かつ前記外気条件の非成立時に、前記内気循環をさせつつ前記電熱線をオン状態とし、
    前記実施条件の成立時かつ前記外気条件の成立時に、前記内気循環を前記外気導入へと切り換えた後に前記電熱線をオフ状態とする
    ことを特徴とする、車両用空調装置
  2. 前記制御手段は、前記パラメータが大きいほど、前記電熱線のオン状態における給電量を減少させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 前記外気条件には、前記電熱線への前記給電量が所定量以上であることが含まれる
    ことを特徴とする、請求項記載の車両用空調装置。
  4. 前記ガラスの前記車室内側の表面温度を検出する温度センサと、
    前記車室内の絶対湿度を検出する湿度センサと、をさらに備える
    ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用空調装置。
  5. 前記ガラスは、車両前部に設けられたフロントガラスである
    ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用空調装置。
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