JP6337503B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
一方、単に電熱線入りガラスを併用したとしても、低温の外気が車室内に導入されると、ガラスがその外表面及び車室側の両面から冷却されることになり、ガラスの昇温効率が低下する。したがって、車室内の暖房効率が低下すると共に、ガラスの曇りを早期に解消することが難しい。また、このような電熱線を用いたものは、単にガラスが曇ったときに電熱線に通電しガラスの曇りが回避されたら電熱線の通電を断つようにしたものに過ぎない。
ここで、電熱線のオン状態は電熱線への通電が行われている状態を示し、電熱線のオフ状態は電熱線への通電が行われていない状態を示す。
(3)この場合、前記外気条件には、前記電熱線への前記給電量が所定量以上であることが含まれることが好ましい。
(5)前記ガラスは、車両前部に設けられたフロントガラスであることが好ましい。
[1−1.車両]
本実施形態の車両用空調装置(以下、単に「空調装置」という)1は、図2に示す電動車両(車両)10に適用される。この電動車両10は、走行用モータ(図示略)と、走行用モータ及び空調装置1に供給される電気を蓄えたバッテリ11(図3参照)とを備える。
電動車両10の車室内は、ヒートポンプ21の作用で温められた空気が、電動の送風機(図示略)で送り込まれることによって暖房される。ヒートポンプ21は、電動の圧縮機(図示略)を備え、この圧縮機で冷媒を高温の状態に圧縮するものである。ヒートポンプ21によって高温高圧の状態とされた冷媒は、ダンパ22を通じて取り入れられた空気に熱を供給し、この空気を温める。つまり、ヒートポンプ21は、車室内の暖房時に車室内に送り込まれる空気の熱源として機能する。
ダンパ22は、例えば一端部22aが回動可能に枢支された板状の部材で形成され、車室内に導入される空気の流路を切り換える機能を持つ。ダンパ22は、一端部22aが回動されることによって、外気を車室内側へ流す外気位置と、内気のみを車室内側へ流す内気位置とに移動可能である。
フロントガラス2は、主として電熱線23への通電が行われることによって曇りが抑制される。一方、電熱線23への通電ではフロントガラス2の曇りを回避できないおそれがある場合には、ダンパ22の位置が外気位置となるように制御される。
電熱線23は、電気抵抗が大きく、通電されると電気エネルギーを熱エネルギーに変換して発熱する。このため、電熱線23への通電が実施されると、フロントガラス2は温められてガラス内表面2aの温度Tsが上昇する。電熱線23の通電状態は、空調制御装置30によって制御される。
温度センサ3は、ガラス内表面2aに設けられ、ガラス内表面2aの温度Tsを検出する。ここでは温度センサ3が、ガラス内表面2aの運転席側の端部(ここでは右下端部)に設置される。温度センサ3の検出情報は、空調制御装置30に伝達される。
図3に示すように、空調制御装置30は、温度センサ3及び湿度センサ4から伝達された検出情報に基づいて、空調ユニット20を制御するものであり、例えばマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成される。
空調制御装置30には、車室内の空調制御及びフロントガラス2の曇り止め制御を実施するための機能を実現するソフトウェア又はハードウェアとして、算出部(算出手段)31,判定部(判定手段)32及び制御部(制御手段)33が設けられる。
判定部32は、算出部31から伝達されたパラメータTPを予め設定された第一所定値T1と比較して、両者の関係が以下の式(1)を満たす場合に実施条件が成立したと判定し、それ以外の場合に実施条件が成立しなかったと判定する。この判定結果は、制御部33に伝達される。
TP<T1 ・・・(1)
TP<T2 ・・・(2)
また、制御部33は、判定部32で外気条件が成立していると判定された場合、電熱線23への通電を解除して電熱線23をオフ状態とする。すなわち制御部33は、外気導入による曇り止め制御を開始するときに、電熱線23を用いた曇り止め制御を終了する。制御部33による制御内容と制御条件との関係を表1に示す。
次に、図1を参照して空調装置1で実行される制御内容を説明する。図1に例示するフローチャートは、例えば電動車両10のイグニッションスイッチ(図示略)がオン操作されたらスタートし、空調装置1における空調制御装置30の内部において所定の周期で繰り返し実施される。ここではフローのスタート時に、空調ユニット20による車室内の暖房が行われているものとする。
ステップS20では、ステップS10で算出されたパラメータTPに基づいて、実施条件が成立しているか否かが判定される。この判定は、判定部32によって行われる。パラメータTPが第一所定値T1以上である場合(TP≧T1)、実施条件は成立していないと判定されてステップS30に進む。この場合、フロントガラス2は曇りにくい状態であるといえる。
このように、フロントガラス2が曇りにくい状態である場合、暖房中の車室内に外気が導入されることはなく、フロントガラス2の曇り止め制御は実施されない。
パラメータTPが第二所定値T2以上である場合(TP≧T2)、外気条件は成立しておらず、実施条件のみが成立していると判定されてステップS100に進む。この場合、フロントガラス2は曇りやすいが曇る寸前ではない状態であるといえる。
このように、フロントガラス2が曇りやすいが曇る寸前ではない状態である場合、暖房中の車室内に外気が導入されることはなく、ガラス内表面2aは電熱線23によって温められることで曇りの発生が抑制される。
ステップS80では、ダンパ22が制御部33によって外気位置に設定されることで、空調ユニット20が外気導入の状態とされる。ステップS40において空調ユニット20が内気循環の状態にあれば、ステップS80では空調ユニット20が外気導入の状態へと切り換えられる。
このように、フロントガラス2は曇る寸前の状態である場合、車室内に外気が導入されることで車室内の絶対湿度(露点Ti)が低下するため、フロントガラス2の曇りの発生が抑制される。また、電熱線23への通電が解除されるため電熱線23で消費される電力が抑制される。
図4は、空調装置1によって上記のフローチャートが実施された場合の制御作用を示すものである。図4(a)〜(f)は何れも横軸が共通の時刻を示している。図4(a)は、ガラス内表面2aの温度Tsに影響を与える電動車両10の車速Vを示す。図4(b)は、ガラス内表面2aの温度Ts,車室内の露点Ti及び外気温Toを示す。図4(b)に示すように、ここでは温度Tsに影響を与える外気温Toは一定値であるものとする。
図4(a)に二点鎖線で示すように、時刻t1から時刻t2までの間、電動車両10が車速V1のまま走行するのであれば、図4(b)に二点鎖線で示すようにガラス内表面2aは電熱線23で温められて温度Tsが急激に上昇する。そして、図4(c)に二点鎖線で示すようにパラメータTPは第一所定値T1以上に上昇する。
この要因の一つは、ガラス外表面2bに奪われるガラス内表面2aの熱量が、時刻t1から時刻t2までの間では車速Vの増加に伴って徐々に増加するのに対し、時刻t4から時刻t5までの間では車速Vが一定であるため増加しないことである。また、もう一つの要因は、時刻t4から時刻t5までの間では、時刻t1から時刻t2までの間に比べて車室内が強さを増して暖房されるため、車室内の空気からガラス内表面2aに与えられる熱量が大きいことである。
そして、図4(a)に示すように、時刻t5が経過すると電動車両10は減速を始める。これによってガラス内表面2aは、ガラス外表面2bから奪われる単位時間当たりの熱量が減少するため、図4(b)に示すように温度Tsが更に上昇する。このため、図4(c)に示すようにパラメータTPは次第に増加し、時刻t6に第一所定値T1以上となる。
上記の車両用空調装置1では、パラメータTPが第一所定値T1未満である場合(実施条件の成立時)、内気循環をさせつつ電熱線23をオン状態とする。このため、上記の空調装置1によれば、内気循環をさせることによって消費電力の増大を抑制しながら電熱線23でフロントガラス2の曇りを回避することができる。したがって、消費電力の増大を抑制したい電動車両10に適用される場合に特に有効である。
また、上記の空調装置1によれば、外気条件の成立時、制御部33が電熱線23をオフ状態とするため、電熱線23による電力消費を抑制することができる。
また、上記の空調装置1をフロントガラス2に適用することによって、フロントガラス2の曇りを回避して運転手の車両前方の視界を良好に確保することができる。また、フロントガラス2では他のガラスに比べて曇り止め制御が頻繁に実施されるため、上記の空調装置1をフロントガラス2に適用することにより、消費電力をより抑えることができる。
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
また、上記には外気条件としてパラメータTPが第二所定値T2未満であることのみを示したが、外気条件には電熱線23への給電量Pが所定値Pmax以上であることが含まれてもよい。所定値Pmaxは、例えば電熱線23に供給できるとされた最大電力に設定される。
また、上記には空調装置1が電動車両10に適用される例を示したが、空調装置1は内燃機関を駆動源とする車両に適用されてもよい。この場合も、空調装置1に係る消費電力の増大を抑制しながらガラスの曇りを回避することができる。
また、上記には湿度センサ4が車室内の絶対湿度を検出した上でこれに対応する露点Tiを出力するものである例を示したが、湿度センサ4が、例えば単に絶対湿度を検出するものであってもよいし、露点Tiを直接的に検出するものであってもよい。なお、前者の場合には、湿度センサ4で検出した絶対湿度を空調制御装置30に伝達し、空調制御装置30で絶対湿度に対応する露点Tiを算出するようにすればよい。
値に基づいて空調制御装置30が車室内の絶対湿度を算出し、これに対応する露点Tiを算出するようにすればよい。
2 フロントガラス(ガラス)
3 温度センサ
4 湿度センサ
10 電動車両(車両)
20 空調ユニット
22 ダンパ(内外気切換ダンパ)
23 電熱線
30 空調制御装置
31 算出部(算出手段)
32 判定部(判定手段)
33 制御部(制御手段)
Claims (5)
- 車室内で空気を循環させる内気循環の状態と車両外部から空気を導入する外気導入の状態とを切り換えるダンパと、前記車室内と前記車両外部との間に配置された電熱線入りのガラスと、を具備する車両用空調装置において、
前記ガラスの車室内側の表面における温度と露点との大小関係に基づき、前記ガラスの曇りにくさに相当するパラメータを算出する算出手段と、
前記ガラスの曇り止め制御の実施条件として、前記パラメータが第一所定値未満であることを判定するとともに、前記外気導入をするための外気条件として、前記パラメータが前記第一所定値よりも小さい第二所定値未満であることを判定する判定手段と、
前記判定手段での判定結果に基づき、前記電熱線の通電状態及び前記ダンパの切り換え状態を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段が、
前記実施条件の非成立時に、前記内気循環をさせつつ前記電熱線をオフ状態とし、
前記実施条件の成立時かつ前記外気条件の非成立時に、前記内気循環をさせつつ前記電熱線をオン状態とし、
前記実施条件の成立時かつ前記外気条件の成立時に、前記内気循環を前記外気導入へと切り換えた後に前記電熱線をオフ状態とする
ことを特徴とする、車両用空調装置。 - 前記制御手段は、前記パラメータが大きいほど、前記電熱線のオン状態における給電量を減少させる
ことを特徴とする、請求項1記載の車両用空調装置。 - 前記外気条件には、前記電熱線への前記給電量が所定量以上であることが含まれる
ことを特徴とする、請求項2記載の車両用空調装置。 - 前記ガラスの前記車室内側の表面温度を検出する温度センサと、
前記車室内の絶対湿度を検出する湿度センサと、をさらに備える
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用空調装置。 - 前記ガラスは、車両前部に設けられたフロントガラスである
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用空調装置。
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