JP6332978B2 - 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

極性基含有オレフィン系重合体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6332978B2
JP6332978B2 JP2014007758A JP2014007758A JP6332978B2 JP 6332978 B2 JP6332978 B2 JP 6332978B2 JP 2014007758 A JP2014007758 A JP 2014007758A JP 2014007758 A JP2014007758 A JP 2014007758A JP 6332978 B2 JP6332978 B2 JP 6332978B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
carbon atoms
atom
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014007758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015137282A (ja
Inventor
京子 野崎
京子 野崎
慎庫 伊藤
慎庫 伊藤
太田 祐介
祐介 太田
潤一 黒田
潤一 黒田
吉邦 奥村
吉邦 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
University of Tokyo NUC
Original Assignee
Showa Denko KK
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK, University of Tokyo NUC filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2014007758A priority Critical patent/JP6332978B2/ja
Publication of JP2015137282A publication Critical patent/JP2015137282A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6332978B2 publication Critical patent/JP6332978B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

本発明は、オレフィン系重合体、特に極性基を有するアリル化合物等の極性基含有モノマーの共重合体の製造方法に関する。
非極性モノマーであるエチレンやプロピレンなどのオレフィンと極性基を有するビニルモノマーとの共重合体は広く知られている。特にエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)は、エチレンとビニルアルコールとからなるランダム共重合体であり、エチレンと酢酸ビニルのラジカル共重合で得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体をケン化することによって合成される。EVOHはその優れたガスバリア性を生かして、食品包装用途など広い分野で使用されている。
一方で、アリル基を有するモノマーの重合はビニルモノマーと比べて難しく、その重合体は殆ど知られていない。その主な理由は、アリル基を有するモノマーをラジカル重合させた場合、モノマーへの退化的連鎖移動反応のためポリマーの生長反応が極めて遅く、重合度の低いオリゴマーしか得られなかったためである(Chem. Rev. 58, 808 (1958))。
特開2011−68881号公報(特許文献1)及びJ. Am. Chem. Soc., 133, 1232 (2011)(非特許文献1)には、周期律表第10族の金属錯体触媒を使用したエチレンと極性基含有アリルモノマーの配位共重合が示されており、ラジカル重合法では得られなかった極性基含有アリルモノマー共重合体を合成している。フィルム成形性や透明性の面で、重量平均分子量(Mw)が10万〜30万程度の重合体が好ましいが、非特許文献1では、得られた重合体の分子量が、重量平均分子量(Mw)で数千〜数万程度であり、向上の余地があった。
特開2011−68881号公報
J. Am. Chem. Soc., 133, 1232 (2011)
本発明の課題は、種々の応用が可能で、成形性の良好な分子量範囲、かつ極性基を有するオレフィン系(共)重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、新規の周期律表第10族金属錯体を触媒として用い、エチレンやプロピレン等のビニルモノマー(無極性オレフィン)と極性基含有ビニルモノマー(極性基を有するアリルモノマーを含む)を共重合することにより、種々の応用が可能で、成形性の良好な適正な分子量範囲の共重合体が提供可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[16]の重合体の製造方法に関する。
[1] 一般式(C1)
Figure 0006332978
(式中、Mは周期律表第10族の金属原子を表し、Xはリン原子(P)または砒素原子(As)を表し、R5は水素原子、またはハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基及びアシロキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、Y、R6及びR7はそれぞれ独立して、水素原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、R6及びR7のうち少なくとも一方が、一般式(5)
Figure 0006332978
(式中、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基、及びアミノ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、m及びnは0〜6の整数を表し、m及びnのうち少なくとも一方は0ではない。R15、R16、R17、及びR18が複数ある場合、同じであっても異なっていてもよい。なお、式中では、炭素原子と一般式(C1)におけるXとの結合も表記している。)で示されるアルキル基を表し、QはZ[−S(=O)2−O−]M、Z[−C(=O)−O−]M、Z[−P(=O)(−OH)−O−]MまたはZ[−S−]Mの「[ ]」の中に示される2価の基を表し(ただし、両側のZ、Mは基の結合方向を示すために記載している。)、Zは水素原子、またはハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜40の炭化水素基を表し、YとZは結合して環構造を形成してもよく、R6またはR7はYと結合して環構造を形成してもよい。また、Lは電子供与性配位子を表し、qは0、1/2、1または2である。)
で示される金属錯体を重合触媒として使用することを特徴とする一般式(1)
Figure 0006332978
(式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
で示されるオレフィンを含むモノマーの単独重合体または共重合体の製造方法。
[2] 共重合体が、
Figure 0006332978
(式中の記号は請求項1の記載と同じ意味を表す。)
で示されるオレフィンと一般式(2)
Figure 0006332978
(式中、R2は水素原子またはメチル基を表し、R3は−COOR20、−CN、−OCOR20、−OR20、−CH2−OCOR20、−CH2OH、−CH2−N(R212または−CH2−Hal(R20は水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、R21は水素原子、炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族性置換基、またはアルコキシカルボニル基を表し、Halはハロゲン原子を表す。)を表す。)で示される極性基を有するオレフィンとの共重合体である前項1に記載の重合体の製造方法。
[3] 一般式(5)中、R19が水素原子である、前項1または前項2に記載の重合体の製造方法。
[4] 一般式(5)中、m及びnが0〜3の整数である前項1〜3のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[5] 一般式(5)中、m及びnがともに1または2である前項1〜3のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[6] 一般式(C1)中、R6またはR7の少なくとも一方が、3−ペンチル基または2,6−ジメチル−4−ヘプチル基である前項1〜5のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[7] 一般式(C1)中、R6及びR7が、ともに3−ペンチル基またはともに2,6−ジメチル−4−ヘプチル基である前項1〜6のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[8] 一般式(C1)で示される触媒が、一般式(C2)
Figure 0006332978
(式中、Y1はハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜70の2価の炭化水素基を表し、Q、M、X、R5、R6、R7、L及びqは一般式(C1)の記載と同じ意味を表す。)
で示される前項1〜7のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[9] 一般式(C2)中のQが−SO2−O−である(ただし、SはY1に結合し、OはMに結合する。)前項8に記載の重合体の製造方法。
[10] 一般式(C2)で示される触媒が、一般式(C3)
Figure 0006332978
(式中、4個のR8はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数6〜18のアリールオキシ基、またはハロゲン原子を表し、M、X、R5、R6、R7、L及びqは一般式(C1)の記載と同じ意味を表す。)
で示される前項8または9に記載の重合体の製造方法。
[11] 一般式(C3)中のR8がすべて水素原子である前項10に記載の重合体の製造方法。
[12] MがPdである前項1〜11のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[13] XがPである前項1〜12のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[14] 一般式(1)で示されるオレフィンがエチレンである前項1〜13のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[15] 一般式(2)で示されるオレフィンが、R3が−CH2−OCOR20、−CH2OH、−CH2−N(R212または−CH2−Hal(R20、R21及びHalは、一般式(2)の記載と同じ意味を表す。)を表すアリル化合物である前項1〜14のいずれかに記載の重合体の製造方法。
[16] 一般式(2)で示される極性基を有するオレフィンが酢酸アリルである前項2〜14のいずれかに記載の重合体の製造方法。
周期律表第10族の金属錯体を触媒として使用する本発明の方法により、無極性オレフィンの重合体のみならず、従来困難であった高分子量で、成形性の良好な、極性基を有するオレフィンと無極性オレフィンとの共重合体を得ることができる。
[触媒]
本発明で使用する周期表第10族金属錯体からなる触媒(の構造)は、一般式(C1)で示される。
Figure 0006332978
式中、Mは周期律表第10族の金属原子を表す。Xはリン(P)原子または砒素原子(As)を表す。R5は水素原子、またはハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基及びアシロキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、Y、R6及びR7はそれぞれ独立して、水素原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、R6及びR7のうち少なくとも一方が、一般式(5)
Figure 0006332978
(式中、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基、及びアミノ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、m及びnは0〜6の整数を表し、m及びnのうち少なくとも一方は0ではない。R15、R16、R17、及びR18が複数ある場合、同じであっても異なっていてもよい。なお、式中では、炭素原子と一般式(C1)におけるXとの結合も表記している。)で示されるアルキル基を表す。
QはZ[−S(=O)2−O−]M、Z[−C(=O)−O−]M、Z[−P(=O)(−OH)−O−]M、またはZ[−S−]Mの「[ ]」の中に示される2価の基を表す(ただし、両側のZ、Mは基の結合方向を示すために記載している。)。Zは水素原子、またはハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜40の炭化水素基を表す。YとZは結合して環構造を形成してもよい。R6及び/またはR7はYと結合して環構造を形成してもよい。Lは電子供与性配位子を表し、qは0、1/2、1または2である。
また、本明細書では、「炭化水素」は飽和、不飽和の脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素を含む。
以下、一般式(C1)の構造について説明する。
Mは周期律表第10族の元素を表す。周期律表第10族の元素としては、Ni、Pd、Ptが挙げられるが、触媒活性や得られる分子量の観点からNi及びPdが好ましく、Pdがより好ましい。
Xはリン原子(P)または砒素原子(As)であり、中心金属Mに2電子配位している。Xとしては、入手が容易であることと触媒コストの面からPが好ましい。
5は、水素原子、またはハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基及びアシロキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表す。ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基及びアシロキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基における炭素原子数1〜30の炭化水素基としては炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましい。ハロゲン原子は塩素、臭素が好ましい。アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基が好ましい。アリールオキシ基としてはフェノキシ基が好ましい。アシロキシ基としてはアセトキシ基、ピバロキシ基が好ましい。R5の特に好ましい例として、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、メトキシメチル基、フェノキシメチル基、1−アセトキシフェニル基、1−ピバロキシプロピル基が挙げられる。
Y、R6及びR7はそれぞれ独立して、水素原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、R6及びR7のうち少なくとも一方が、前記一般式(5)で示されるアルキル基を表す。さらには、R6及びR7は、合成の容易さから双方とも前記一般式(5)で示されるアルキル基であることが好ましい。
Y、R6及びR7のアルコキシ基としては、炭素原子数1〜20のものが好ましく、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基などが挙げられる。Y、R6及びR7のアリールオキシ基としては炭素原子数6〜24のものが好ましく、フェノキシ基などが挙げられる。Y、R6及びR7のシリル基としてはトリメチルシリル基、アミノ基としてはアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基などが挙げられる。また、R6とR7は同じでも、異なっていてもよい。また、R6とR7は結合して環構造を形成してもよい。R6及び/またはR7はYと結合して環構造を形成してもよい。Y及びR6、R7が表す、ハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、1−アダマンチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、2’−メトキシベンジル基、3’−メトキシベンジル基、4’−メトキシベンジル基、4’−トリフルオロメチルベンジル基、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、3,5−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリイソプロピルフェニル基、2−t−ブチルフェニル基、2−シクロヘキシルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、4−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基、2−ビフェニル基、2’,6’−ジメトキシ−2−ビフェニル基、2’−メチル−2−ビフェニル基、2’,4’,6’−トリイソプロピル−2−ビフェニル基などが挙げられる。
一般式(5)において、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基、及びアミノ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜5の炭化水素基を表す。R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19が表す、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基、及びアミノ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜5の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基などが挙げられる。これらの中では水素原子、置換基を有さない炭素原子数1〜5の炭化水素基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基が特に好ましい。
15、R16、R17、及びR18が複数ある場合、同じであっても異なっていてもよい。
m及びnは0〜6の整数を表し、m及びnのうち少なくとも一方は0ではない。m及びnは、製造される重合体の成形性の観点から、0〜3であることが好ましく、1または2であることがより好ましい。
以下、R6またはR7が一般式(5)で表される場合のX−R6またはX−R7部位の具体例を挙げる。なお、XとM、XとYとの結合は省略している。
Figure 0006332978



























Figure 0006332978






















Figure 0006332978




















Figure 0006332978





















Figure 0006332978




















Figure 0006332978





















Figure 0006332978






















Figure 0006332978





















Figure 0006332978
これらの中で、R6及びR7は3−ペンチル基または2,6−ジメチル−4−ヘプチル基が好ましい。さらにR6及びR7はともに3−ペンチル基または2,6−ジメチル−4−ヘプチル基であることがより好ましい。
Qは−S(=O)2−O−、−C(=O)−O−、−P(=O)(−OH)−O−、または−S−で示される2価の基を表し、Mに1電子配位する部位である。前記各式の左側がZに結合し、右側がMに結合している。これらの中でも触媒活性の面から−S(=O)2−O−が特に好ましい。
Zは水素原子、またはハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜40の炭化水素基を表す。YとZは結合して環構造を形成してもよい。「ハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜40の炭化水素基」におけるハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基の具体例としてはY、R6及びR7について述べたものが挙げられる。炭素原子数1〜40の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、2−イソプロピルフェニル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基などが挙げられる。
Z−Q部位では、電気陰性度の大きい酸素原子または硫黄原子が金属原子Mに1電子配位している。Z−Q−M間の結合電子は、MからZ−Qに移動しているため、形式上、Z−Qをアニオン状態、Mをカチオン状態で表記することも可能である。
一般式(C1)において、Y部位とZ部位は結合することができる。この場合、一般式(C1)は一般式(C2)で示される。一般式(C2)では、Y−Z部位を一体としてY1で示している。ここで、Y1はQとXとの間の架橋構造を表すことになる。
Figure 0006332978
式中、Y1はハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜70の2価の炭化水素基を表す。Q、M、X、R5、R6、R7、L及びqは一般式(C1)と同じ意味を表す。
1におけるハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基の具体例はYで説明したものと同様である。炭素原子数1〜70の炭化水素基としては、アルキレン基、アリーレン基等が挙げられ、特にアリーレン基が好ましい。
6及びR7の具体例は、前記と同様のものが挙げられる。
架橋構造Y1はXとQ部位を結合する架橋部位である。XをP原子で示した架橋構造Y1の具体例を以下に示す。ここで、複数のR22は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子1〜20の炭化水素基、またはハロゲン原子で置換された炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。
Figure 0006332978
置換基R6またはR7は、Y1部位と結合して環構造を形成してもよい。具体的には以下に示す構造が挙げられる。なお、以下の例は、置換基R6とY1部位が結合して環構造を形成している場合を示している。
Figure 0006332978
一般式(C2)で示される触媒の中でも、特に以下の一般式(C3)で示されるものが好ましい。
Figure 0006332978
式中、4個のR8はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数6〜18のアリールオキシ基、またはハロゲン原子を表し、M、R5、R6、R7、L及びqは一般式(C1)と同じ意味を表す。
式(C3)においては、R5は炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。R6及びR7は、少なくとも一方が3−ペンチル基または2,6−ジメチル−4−ヘプチル基であることが好ましく、ともに3−ペンチル基または2,6−ジメチル−4−ヘプチル基であることが特に好ましい。MはPdが好ましい。
一般式(C3)で示される触媒の中でも特に下記式(C4)または(C5)で示される化合物が好ましい。式中、Meはメチル基を表す。
Figure 0006332978
Figure 0006332978
一般式(C1)及び(C2)で示される触媒の金属錯体は、公知の文献(例えば、J. Am. Chem. Soc. 2007, 129, 8948)に記載の方法と同様の方法で、合成することができる。すなわち、0価あるいは2価のMソースと一般式(C1)または(C2)中の配位子とを反応させて金属錯体を合成する。
一般式(C3)、式(C4)、及び式(C5)で示される化合物は、一般式(C2)中のY1及びQを、一般式(C3)、式(C4)、及び式(C5)に対応する特定の基にすることにより合成することができる。
0価のMソースは、パラジウムソースとして、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムが挙げられ、ニッケルソースとして、テトラカルボニルニッケル(0):Ni(CO)4、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケルが挙げられる。
2価のMソースは、パラジウムソースとして、(1,5−シクロオクタジエン)(メチル)塩化パラジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム:PdCl2(CH3CN)2、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロパラジウム:PdCl2(PhCN)2、(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)ジクロロパラジウム(II):PdCl2(TMEDA)、(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)ジメチルパラジウム(II):PdMe2(TMEDA)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II):Pd(acac)2(acac=アセチルアセトナト)、(トリフルオロメタンスルホン酸パラジウム(II):Pd(OSO2CF32が、ニッケルソースとして、(アリル)塩化ニッケル、(アリル)臭化ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケル、ビス(アセチルアセトナト)ニッケル(II):Ni(acac)2、(1,2−ジメトキシエタン)ジクロロニッケル(II):NiCl2(DME)、トリフルオロメタンスルホン酸ニッケル(II):Ni(OSO2CF32が挙げられる。
一般式(C1)または一般式(C2)で示される金属錯体は、単離して使用することができるが、錯体を単離することなくMを含む金属ソースと配位子前駆体を反応系中で接触させて、これをそのまま(in situ)重合に供することもできる。特に一般式(C1)及び(C2)中のR5が水素原子の場合、0価のMを含む金属ソースと配位子前駆体とを反応させた後、錯体を単離することなくそのまま重合に供することが好ましい。
この場合の配位子前駆体は、一般式(C1)の場合、
Figure 0006332978
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)、及び
Figure 0006332978
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示される。
一般式(C2)の場合、一般式(C2−1)
Figure 0006332978
(式中の記号は前記と同じ意味を表す。)
で示される。
一般式(C1)におけるMソース(M)と配位子前駆体(C1−1)(X)あるいは配位子前駆体(C1−2)(Z)との比率(X/MあるいはZ/M)またはMソース(M)と配位子前駆体(C2−1)(C2配位子)との比率((C2配位子)/M)は、0.5〜2.0の範囲で、さらには、1.0〜1.5の範囲で選択することが好ましい。
一般式(C1)あるいは一般式(C2)の金属錯体を単離する場合、予め電子供与性配位子(L)を配位させて安定化させたものを用いることもできる。この場合、qは1/2、1または2となる。qが1/2とは一つの2価の電子供与性配位子が2つの金属錯体に配位していることを意味する。qは金属錯体触媒を安定化する意味で1/2または1が好ましい。なお、qが0の場合は配位子がないことを意味する。
電子供与性配位子(L)とは、電子供与性基を有し、金属原子Mに配位して金属錯体を安定化させることのできる化合物である。
電子供与性配位子(L)としては、硫黄原子を有するものとしてジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられる。窒素原子を有するものとして、アルキル基の炭素原子数1〜10のトリアルキルアミン、アルキル基の炭素原子数1〜10のジアルキルアミン、ピリジン、2,6−ジメチルピリジン(別名:2,6−ルチジン)、アニリン、2,6−ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、アセトニトリル、ベンゾニトリル、キノリン、2−メチルキノリンなどが挙げられる。酸素原子を有するものとして、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンが挙げられる。金属錯体の安定性及び触媒活性の観点から、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ピリジン、2,6−ジメチルピリジン(別名:2,6−ルチジン)、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)が好ましく、ジメチルスルホキシド(DMSO)、2,6−ジメチルピリジン(別名:2,6−ルチジン)がより好ましい。
一般式(C1)、一般式(C2)、または一般式(C3)で示される金属錯体は、担体に担持して重合に使用することもできる。この場合の担体は、特に限定されないが、シリカゲル、アルミナなどの無機担体、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの有機担体などを挙げることができる。金属錯体の担持法としては、金属錯体の溶液を担体に含浸させて乾燥する物理的な吸着方法や、金属錯体と担体とを化学的に結合させて担持する方法などが挙げられる。
[モノマー]
本発明の重合体の製造方法に用いられる第1のモノマーであるオレフィンは、一般式(1)
Figure 0006332978
で示される。
一般式(1)において、R1は水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。R1としては、水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基または炭素原子数6〜20のアリール基が好ましい。具体的には、一般式(1)のオレフィンとして、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、スチレンが挙げられる。この中で、エチレン及びプロピレンが好ましく、エチレンがより好ましい。またこれらは1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて重合することができる。
本発明では、さらに極性基を有するオレフィンやその他のモノマーを共重合することができる。本発明で共重合に用いられる第2のモノマーである極性基を有するオレフィンは、一般式(2)
Figure 0006332978
で示される。
一般式(2)において、R2は水素原子またはメチル基を表す。R3は、−COOR20、−CN、−OCOR20、−OR20、−CH2−OCOR20、−CH2OH、−CH2−N(R212または−CH2−Hal(R20は水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、R21は水素原子、炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族性置換基、またはアルコキシカルボニル基を表し、Halはハロゲン原子を表す。)を表す。R20は、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。R21は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、t−ブトキシカルボニル基、またはベンジルオキシカルボニル基が好ましい。ハロゲン原子としては、塩素原子または臭素原子が好ましい。
一般式(2)で示される極性基を有するオレフィン化合物の具体例としては、酢酸ビニル、酢酸アリル、アリルアルコール、メタクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸、アクリロニトリル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、アリルアミン、N−アリルアニリン、N−t−ブトキシカルボニル−N−アリルアミン、N−ベンジルオキシカルボニル−N−アリルアミン、N−ベンジル−N−アリルアミン、塩化アリル、臭化アリルなどが挙げられる。この中でも特に、酢酸ビニル、酢酸アリル、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、またはアクリロニトリルが好ましい。これらは1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般式(2)で示される極性基を有するオレフィンは一般式(1)で示されるオレフィンと共重合して用いる。
一般式(1)で示されるオレフィンと一般式(2)で示される極性基を有するオレフィンの組み合わせとしては、エチレンと酢酸ビニル、エチレンと酢酸アリル、エチレンとアリルアルコール、エチレンとメタクリル酸メチル、エチレンとメタクリル酸、エチレンとアクリル酸メチル、エチレンとアクリル酸、エチレンとアクリロニトリル、エチレンとメチルビニルエーテル、エチレンとエチルビニルエーテル、エチレンとプロピルビニルエーテル、エチレンとアリルアミン、エチレンとN−アリルアニリン、エチレンとN−t−ブトキシカルボニル−N−アリルアミン、エチレンとN−ベンジルオキシカルボニル−N−アリルアミン、エチレンとN−ベンジル−N−アリルアミン、エチレンと塩化アリル、エチレンと臭化アリル、プロピレンと酢酸ビニル、プロピレンと酢酸アリル、プロピレンとアリルアルコール、プロピレンとメタクリル酸メチル、プロピレンとメタクリル酸、プロピレンとアクリル酸メチル、プロピレンとアクリル酸、プロピレンとアクリロニトリル、プロピレンとメチルビニルエーテル、プロピレンとエチルビニルエーテル、プロピレンとプロピルビニルエーテル、プロピレンとアリルアミン、プロピレンとN−アリルアニリン、プロピレンとN−t−ブトキシカルボニル−N−アリルアミン、プロピレンとN−ベンジルオキシカルボニル−N−アリルアミン、プロピレンとN−ベンジル−N−アリルアミン、プロピレンと塩化アリル、プロピレンと臭化アリルなどが挙げられる。これらの中でも重合体の性能と経済性の面でエチレンと酢酸ビニル、エチレンと酢酸アリル、エチレンとアリルアルコール、エチレンとメタクリル酸メチル、エチレンとアクリル酸メチル、エチレンとアクリロニトリル、エチレンと塩化アリル、エチレンとアリルアミンが好ましい。
また、本発明の(共)重合体の製造方法では、一般式(1)と一般式(2)で示されるモノマーに加えて、1種類あるいはそれ以上の第3のモノマーを共重合させてもよい。第3のモノマーとしては、ノルボルネン、一酸化炭素などが挙げられる。
[重合方法]
本発明の金属錯体を触媒として使用する場合、一般式(1)及び一般式(2)で示されるモノマーの重合方法は特に制限されるものではなく、一般に使用される方法で重合可能である。すなわち、溶液重合法、懸濁重合法、気相重合法などのプロセス法が可能であるが、特に溶液重合法、懸濁重合法が好ましい。また重合様式は、バッチ様式でも連続様式でも可能である。また、一段重合でも、多段重合でも行うこともできる。
一般式(C1)、(C2)または(C3)で示される金属錯体触媒は2種類以上を混合して重合反応に使用してもよい。混合して使用することで重合体の分子量、分子量分布、一般式(2)のモノマーに由来するモノマーユニットの含有量を制御することが可能であり、所望の用途に適した重合体を得ることができる。一般式(C1)、(C2)または(C3)で示される金属錯体触媒とモノマーの総量のモル比は、モノマー/金属錯体の比で、1〜10,000,000の範囲、好ましくは10〜1,000,000の範囲、より好ましくは100〜100,000の範囲が用いられる。
重合温度は、特に限定されない。通常−30〜400℃の範囲で行われ、好ましくは0〜180℃、より好ましくは20〜150℃の範囲で行われる。
一般式(1)で示されるオレフィンの圧が内部圧力の大半を占める重合圧力については、常圧から300MPaの範囲内で行われ、好ましくは常圧から50MPa、より好ましくは常圧から20MPaの範囲内で行われる。
重合時間は、プロセス様式や触媒の重合活性などにより適宜調整することができ、数分の短い時間も、数千時間の長い反応時間も可能である。
重合系中の雰囲気は触媒の活性低下を防ぐため、モノマー以外の空気、酸素、水分などが混入しないように窒素やアルゴンなどの不活性ガスで満たすことが好ましい。また溶液重合の場合、モノマー以外に不活性溶媒を使用することが可能である。不活性溶媒は、特に限定されないが、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチルなどの脂肪族エステル、安息香酸メチル、安息香酸エチルなどの芳香族エステルなどが挙げられる。
[ポリマー]
本発明の触媒を用いて製造された(共)重合体は、適切な分子量範囲、例えば重量平均分子量が80,000〜200,000の範囲とすることができるため、一定の強度を維持しながらも射出成形などを行う際の溶融粘度が高くなりすぎず、成形性を良好に保つことが可能となる。また、強度を重視する場合には、より高分子量の重合体の製造も可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
[重合体の構造の解析方法]
実施例で得た(共)重合体の構造は、日本電子(株)製JNM−ECS400を用いた各種NMR解析により決定した。一般式(2)で示される極性基を有するオレフィンに由来するモノマーユニットの含有率と共重合体末端構造は、溶媒として1,2,4−トリクロロベンゼン(0.55mL)及び緩和試薬としてCr(acac)3(10mg)を用い、120℃において、逆ゲート付きデカップリング法を用いた13C−NMR(9.0マイクロ秒の90°パルス、スペクトル幅:31kHz、緩和時間:10秒、取り込み時間:10秒、FIDの積算回数5,000〜10,000回)、または溶媒として1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2を使用した120℃における1H−NMRによって決定した。
数平均分子量及び重量平均分子量は、東ソー(株)製,TSKgel GMHHR−H(S)HTカラム(7.8mmI.D.×30cmを2本直列)を備えた東ソー(株)製高温GPC装置、HLC−8121GPC/HTを用い、ポリスチレンを分子量の標準物質とするサイズ排除クロマトグラフィー(溶媒:1,2−ジクロロベンゼン、温度:145℃)により算出した。
[金属錯体触媒1及び2の合成]
下記の反応スキームに従って金属錯体触媒1及び2を合成した。
Figure 0006332978
(a)2−[ジ(3−ペンチル)ホスフィノ]ベンゼンスルホン酸(化合物1a)の合成
ベンゼンスルホン酸(0.95g,6.0mmol)のTHF(20mL)溶液に、n−ブチルリチウム(2.6Mヘキサン溶液,4.5mL,12mmol)を0℃で加え、室温まで昇温後、室温で1時間撹拌した。反応容器を−78℃に冷却した後に、塩化ジ(3−ペンチル)ホスフィン(1.1g,5.0mmol)を−78℃で加えた。室温になるまで昇温後、室温で15時間撹拌した。反応をトリフルオロ酢酸(0.52mL,7.0mmol)で停止した後に、溶媒を減圧留去した。残渣を塩化メチレンに溶解させ、pH2の塩酸で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣に対して、塩化メチレン/THF/ジエチルエーテルからの再結晶精製を行い、2−[ジ(3−ペンチル)ホスフィノ]ベンゼンスルホン酸(化合物1a)を白色粉末として得た。収量は1.1g(収率68%)であった。
1H−NMR(CDCl3) δ(ppm):8.29(dd,1H,J=6.8,4.7Hz),7.82(t,1H,J=7.1Hz),7.59−7.53(m,2H),3.22(br s,2H),2.09−1.97(m,2H),1.86−1.58(m,6H),1.10(t,6H,J=7.3Hz),0.87(6H,br s);31P−NMR(CDCl3) δ(ppm):42.0(br); Anal.Calc’d for C16273PS, C, 58.16; H, 8.24. found: C, 57.91; H, 8.29。
b)金属錯体触媒1の合成
アルゴン雰囲気下、前記2−[ジ(3−ペンチル)ホスフィノ]ベンゼンスルホン酸(化合物1a;0.33g,1.0mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.87mL,5.0mmol)の塩化メチレン溶液(10mL)に、(cod)PdMeCl(文献;Inorg. Chem., 1993, 32, 5769-5778に従って合成。cod=1,5−シクロオクタジエン、0.27g,1.0mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。溶液を濃縮した後に、残渣を塩化メチレン(10mL)に溶解させ、この溶液を、炭酸カリウム(1.4g,10mmol)と2,6−ルチジン(0.35mL,3.0mmol)の塩化メチレン懸濁液(2mL)に加え、室温で1時間撹拌した。この反応液をセライト(乾燥珪藻土)及びフロリジル(ケイ酸マグネシウム)でろ過した後に、溶媒を濃縮した。残渣に対して、塩化メチレン/ジエチルエーテルからの再結晶精製を行い、金属錯体触媒1を黄色結晶として得た。収量は、0.27g(収率48%)であった。
1H−NMR(CDCl3) δ(ppm):8.28(ddd,1H,J=7.9,3.8,1.4Hz),7.63(td,1H,J=7.8,1.1Hz),7.58(t,1H,J=7.8Hz),7.50(tt,1H,J=7.7,1.3Hz),7.43(t,1H,J=7.3Hz),7.12(d,2H,J=7.8Hz),3.15(s,6H),2.17−2.10(m,2H),2.08−1.90(m,4H),1.74−1.58(m,4H),1.09(t,6H,J=7.4Hz),0.96(t,6H,J=7.4Hz),0.31(d,3H,J=2.5Hz);31P−NMR(CDCl3) δ(ppm):29.8;Anal.Calc’d for C2438NO3PPdS, C, 51.66; H, 6.86; N, 2.51. found: C, 51.48; H, 7.03; N, 2.37。
(c)2−[ビス(2,6−ジメチル−4−ヘプチル)ホスフィノ]ベンゼンスルホン酸(化合物2a)の合成
前述の化合物1aの合成方法と同様の方法で、化合物2aの合成を行った。すわなち、ベンゼンスルホン酸(0.40g,2.5mmol)のTHF(20mL)溶液に、n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液,3.1mL,5.0mmol)を0℃で加え、室温まで昇温後、室温で1時間撹拌した。反応容器を−78℃に冷却した後に、塩化ビス(2,6−ジメチル−4−ヘプチル)ホスフィン(0.65g,2.0mmol)を−78℃で加えた。室温になるまで昇温後、室温で1時間撹拌した。反応をトリフルオロ酢酸(0.22mL,3.0mmol)で停止した後に、溶媒を減圧留去した。残渣を塩化メチレンに溶解させ、pH2の塩酸で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をTHFで洗浄後、減圧乾燥を行い、2−[ビス(2,6−ジメチル−4−ヘプチル)ホスフィノ]ベンゼンスルホン酸(化合物2a)を白色粉末として得た。収量は0.34g(収率39%)であった。
1H−NMR(CDCl3) δ(ppm):8.28(s,1H),7.79(t,1H,J=6.9Hz),7.59−7.52(m,2H),3.32(br s,2H),1.82−1.50(br m,12H),1.05−0.76(br m,24H);31P−NMR(CDCl3)δ(ppm):52.9(br);Anal. Calc’d for C24433PS, C, 65.12; H, 9.79. found: C, 64.85; H, 9.99。
(d)金属錯体触媒2の合成
アルゴン雰囲気下、前記2−[ビス(2,6−ジメチル−4−ヘプチル)ホスフィノ]ベンゼンスルホン酸(化合物2a;0.22g,0.50mmol)とN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.44mL,2.5mmol)の塩化メチレン溶液(10mL)に、(cod)PdMeCl、0.13g,0.50mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。溶液を濃縮した後に、残渣を塩化メチレン(10mL)に溶解させ、この溶液を、炭酸カリウム(0.72g,5.0mmol)と2,6−ルチジン(0.58mL,5.0mmol)の塩化メチレン懸濁液(2mL)に加え、室温で1時間撹拌した。この反応液をセライト(乾燥珪藻土)及びフロリジル(ケイ酸マグネシウム)でろ過した後に、溶媒を濃縮した。残渣に対して、ジエチルエーテルからの再結晶精製を行い、金属錯体触媒2を黄色結晶として得た。収量は、0.075g(収率22%)であった。
1H−NMR(CDCl3) δ(ppm):8.29(ddd, 1H,J=7.8,3.7,1.4Hz),7.67(t,1H,J=7.2Hz),7.57(t,1H,J=7.7Hz),7.51(t,1H,J=7.7Hz),7.44(t,1H,J=7.6Hz),7.11(d,2H,J=7.8Hz),3.16(6H,s),2.54−2.51(m,2H),2.27−2.21(m,2H),1.88−1.81(m,2H),1.77−1.69(m,2H),1.60−1.53(m,4H),1.31−1.23(m,2H),0.99(d,6H,J=6.4Hz),0.96(d,6H,J=6.4Hz),0.83(d,6H,J=6.4Hz),0.78(d,6H,J=6.4Hz),0.35(d,3H,J=2.3Hz);31P−NMR(CDCl3)δ(ppm):33.0;Anal. Calc’d for C3454NO3PPdS, C, 57.35; H, 8.12; N, 2.09. found: C, 57.02; H, 8.09; N, 1.91。
[重合体の合成]
上記の方法で合成した金属錯体触媒1及び2を使用して、一般式(1)で示されるオレフィンであるエチレンの単独重合、及び一般式(2)で表される極性基を有するオレフィンである酢酸アリルとの共重合を行った。なお、触媒活性は次の式により計算した。
Figure 0006332978
実施例1:金属錯体触媒1を使用した酢酸アリルとエチレンの共重合(重合体1の調製)
アルゴン雰囲気下、金属錯体触媒1(5.5mg,0.010mmol)を含む50mLオートクレーブ中に、トルエン(7.5mL)、酢酸アリル(7.5mL,70mmol)を加えた。エチレン(3.0MPa)を充填した後、オートクレーブを80℃で、3時間撹拌した。室温に冷却後、オートクレーブ中にメタノール(約20mL)を加えた。生じた共重合体をろ過によって回収し、メタノールで洗浄した後に減圧下乾燥して、重合体1を得た。収量は0.36gであった。触媒活性は、12g/(mmol・h)と算出された。サイズ排除クロマトグラフィーにより、数平均分子量37,000、重量平均分子量86,000と算出し、Mw/Mnは2.3であった。共重合体中の酢酸アリル含有率は、1H−NMR測定により、エチレン:酢酸アリルのモル比は100:1.5(酢酸アリルモル分率=1.5%)と決定した。
実施例2:金属錯体触媒2を使用した酢酸アリルとエチレンの共重合(重合体2の調製)
金属錯体触媒1を金属錯体触媒2(6.7mg,0.010mmol)に代えて、実施例1に記載の方法と同様の方法で酢酸アリルとエチレンの共重合を行った。反応条件と結果を表1に示す。
比較例1:
金属錯体触媒3を使用した酢酸アリルとエチレンの共重合(比較重合体1の調製)
金属錯体触媒1または2の代わりに、下記式
Figure 0006332978
で示される金属錯体触媒3(5.8mg,0.010mmol、文献;J. Am. Chem. Soc., 2009, 131, 14606-14607に従って合成)を使用して、実施例1または2と同様の手法で、酢酸アリルとエチレンの共重合を行った。反応条件と結果を表1に示す。
比較例2:
金属錯体触媒4を使用した酢酸アリルとエチレンの共重合(比較重合体2の調製)
金属錯体触媒1または2の代わりに、下記式
Figure 0006332978
で示される金属錯体触媒4(5.0mg,0.010mmol、特許文献1;特開2011−68881号公報に従って合成)を使用して、実施例1または2と同様の手法で、酢酸アリルとエチレンの共重合を行った。反応条件と結果を表1に示す。
比較例3: 金属錯体触媒5を使用した酢酸アリルとエチレンの共重合(比較重合体3の調製)
金属錯体触媒1または2の代わりに、下記式
Figure 0006332978
で示される金属錯体触媒5(特許文献;特開2011−68881号公報に従って合成)を使用して、実施例1または2と類似の手法で、酢酸アリルとエチレンの共重合を行った。すなわち、窒素雰囲気下、金属錯体触媒5(84.2mg,0.10mmol)を含む120mLオートクレーブ中に、トルエン(37.5mL)、酢酸アリル(37.5mL,350mmol)を加えた。エチレン(3.0MPa)を充填した後、オートクレーブを80℃で、5時間撹拌した。室温に冷却後、オートクレーブ内の反応液をメタノール(約100mL)中に加えた。生じた共重合体をろ過によって回収し、メタノールで洗浄した後に減圧下乾燥して、共重合体(比較重合体3)を得た。反応条件と結果を表1に示す。
エチレンと酢酸アリルとの共重合条件と重合結果を表1に示す。
Figure 0006332978
表1に示すように、本発明の金属錯体触媒1及び2を使用した実施例1及び2では、これまでの触媒(比較例1及び2)では製造が困難であった分子量範囲のアリルモノマー共重合体を合成することができるようになった。また、比較例3に示す金属錯体触媒5を使用しても、金属錯体触媒1(実施例1)と同程度の分子量を有する共重合体を製造できるが、触媒活性が低く、コストの観点からも本発明の金属錯体触媒の方が優れているといえる。
さらに、金属錯体触媒1を使用して、一般式(C1)で示されるオレフィンとしてエチレンの単独重合を行った。重合条件及び重合結果を表2に示す。
実施例3:金属錯体触媒1を使用したエチレンの単独重合(重合体3の調製)
アルゴン雰囲気下、金属錯体触媒1(5.5mg,0.010mmol)を含む300mLオートクレーブ中に、トルエン(100mL)、エチレン(3.0MPa)を充填した後、オートクレーブを80℃で、1時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をメタノール(約200mL)中に加えた。生じた重合体をろ過によって回収し、メタノールで洗浄した後に減圧下乾燥して、重合体3を得た。収量は1.3gであった。触媒活性は、130g/(mmol・h)と算出された。サイズ排除クロマトグラフィーにより、数平均分子量81,000、重量平均分子量181,000と算出し、Mw/Mnは2.3であった。
実施例4:金属錯体触媒2を使用したエチレンの単独重合(重合体4の調製)
金属錯体触媒1の代わりに、金属錯体触媒2(6.7mg,0.010mmol)を使用して、実施例3と同様の手法で、エチレンの単独重合を行って、重合体4を得た。収量は2.0gであった。触媒活性は、200g/(mmol・h)と算出された。サイズ排除クロマトグラフィーにより、数平均分子量236,000、重量平均分子量433,000と算出し、Mw/Mnは1.8であった。
比較例4:金属錯体触媒3を使用したエチレンの単独重合(比較重合体4の調製)
金属錯体触媒1の代わりに、金属錯体触媒3(5.8mg,0.010mmol)を使用して、実施例3と同様の手法で、エチレンの単独重合を行い比較重合体4を得た。収量は11.5gであった。触媒活性は、1150g/(mmol・h)と算出された。サイズ排除クロマトグラフィーにより、数平均分子量25,000、重量平均分子量61,000と算出し、Mw/Mnは2.4であった。
比較例5:金属錯体触媒4を使用したエチレンの単独重合(比較重合体5の調製)
金属錯体触媒1の代わりに、金属錯体触媒4(5.0mg,0.010mmol)を使用して、実施例3と同様の手法でエチレンの単独重合を行い比較重合体5を得た。収量は6.4gであった。触媒活性は、640g/(mmol・h)と算出された。サイズ排除クロマトグラフィーにより、数平均分子量15,000、重量平均分子量41,000と算出し、Mw/Mnは2.7であった。
実施例3〜4及び比較例4〜5の反応条件と結果を表2に示す。
Figure 0006332978
表2に示すように、本発明の金属錯体触媒1及び2を使用することで、これまでの周期律表第10族金属錯体触媒(比較例4〜5)では製造が困難であった、高分子量のポリエチレンを合成することができるようになった。

Claims (13)

  1. 一般式(C3)
    Figure 0006332978
    (式中、Mは周期律表第10族の金属原子を表し、Xはリン原子(P)または砒素原子(As)を表し、R5は水素原子、またはハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基及びアシロキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、R 6 及びR7はそれぞれ独立して、水素原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリル基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基及びアリールオキシ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、R6及びR7のうち少なくとも一方が、一般式(5)
    Figure 0006332978
    (式中、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、及びR19は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、またはハロゲン原子、アルコキシ基、及びアミノ基から選ばれる1つ以上の基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、m及びnは0〜6の整数を表し、m及びnのうち少なくとも一方は0ではない。R15、R16、R17、及びR18が複数ある場合、同じであっても異なっていてもよい。なお、式中では、炭素原子と一般式(C1)におけるXとの結合も表記している。)で示されるアルキル基を表し、4個のR 8 はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数6〜18のアリールオキシ基、またはハロゲン原子を表す。また、Lは電子供与性配位子を表し、qは0、1/2、1または2である。)
    で示される金属錯体を重合触媒として使用することを特徴とする一般式(1)
    Figure 0006332978
    (式中、R1は水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
    で示されるオレフィンを含むモノマーの単独重合体または共重合体の製造方法。
  2. 共重合体が、
    Figure 0006332978
    (式中の記号は請求項1の記載と同じ意味を表す。)
    で示されるオレフィンと一般式(2)
    Figure 0006332978
    (式中、R2は水素原子またはメチル基を表し、R3は−COOR20、−CN、−OCOR20、−OR20、−CH2−OCOR20、−CH2OH、−CH2−N(R212または−CH2−Hal(R20は水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を表し、R21は水素原子、炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族性置換基、またはアルコキシカルボニル基を表し、Halはハロゲン原子を表す。)を表す。)で示される極性基を有するオレフィンとの共重合体である請求項1に記載の重合体の製造方法。
  3. 一般式(5)中、R19が水素原子である、請求項1または2に記載の重合体の製造方法。
  4. 一般式(5)中、m及びnが0〜3の整数である請求項1〜3のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  5. 一般式(5)中、m及びnがともに1または2である請求項1〜3のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  6. 一般式(C3)中、R6またはR7の少なくとも一方が、3−ペンチル基または2,6−ジメチル−4−ヘプチル基である請求項1〜5のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  7. 一般式(C3)中、R6及びR7が、ともに3−ペンチル基またはともに2,6−ジメチル−4−ヘプチル基である請求項1〜6のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  8. 一般式(C3)中のR8がすべて水素原子である請求項1〜7のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  9. MがPdである請求項1〜のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  10. XがPである請求項1〜のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  11. 一般式(1)で示されるオレフィンがエチレンである請求項1〜10のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  12. 一般式(2)で示されるオレフィンが、R3が−CH2−OCOR20、−CH2OH、−CH2−N(R212または−CH2−Hal(R20、R21及びHalは、一般式(2)の記載と同じ意味を表す。)を表すアリル化合物である請求項2〜11のいずれかに記載の重合体の製造方法。
  13. 一般式(2)で示される極性基を有するオレフィンが酢酸アリルである請求項2〜12のいずれかに記載の重合体の製造方法。
JP2014007758A 2014-01-20 2014-01-20 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法 Active JP6332978B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014007758A JP6332978B2 (ja) 2014-01-20 2014-01-20 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014007758A JP6332978B2 (ja) 2014-01-20 2014-01-20 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015137282A JP2015137282A (ja) 2015-07-30
JP6332978B2 true JP6332978B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=53768521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014007758A Active JP6332978B2 (ja) 2014-01-20 2014-01-20 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6332978B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017082404A1 (ja) * 2015-11-11 2017-05-18 国立大学法人東京大学 極性基含有プロピレン系オレフィン共重合体及びその製造方法
WO2019093364A1 (ja) * 2017-11-09 2019-05-16 国立大学法人東京大学 オレフィン重合用触媒及び極性基含有オレフィン系重合体の製造方法
WO2019163442A1 (ja) * 2018-02-20 2019-08-29 国立大学法人東京大学 極性基含有アリルモノマー共重合体の製造方法
CN113302213B (zh) * 2019-02-25 2023-04-14 国立大学法人东京大学 烯烃聚合用催化剂及含有极性基的烯烃系聚合物的制造方法
JPWO2023037849A1 (ja) 2021-09-07 2023-03-16
WO2023100693A1 (ja) 2021-12-01 2023-06-08 国立大学法人 東京大学 オレフィン重合用触媒及びオレフィン系重合体の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4794293B2 (ja) * 2005-07-14 2011-10-19 株式会社クラレ 金属化合物、それを用いたビニル系モノマー重合用触媒組成物および該組成物を用いたビニル系モノマーの重合への使用
JP5111145B2 (ja) * 2007-02-28 2012-12-26 ローム アンド ハース カンパニー 非環式脂肪族オレフィンの重合
US8916663B2 (en) * 2009-08-28 2014-12-23 The University Of Tokyo Production method of copolymer of allyl monomer containing polar group
JP5643671B2 (ja) * 2011-02-04 2014-12-17 昭和電工株式会社 カルボン酸エステルモノマーの重合方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015137282A (ja) 2015-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6309206B2 (ja) 極性基含有オレフィン系共重合体の製造方法
JP6332978B2 (ja) 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法
JP5763312B2 (ja) 極性基含有アリルモノマー共重合体の製造方法
JP6208657B2 (ja) ポリオレフィン類合成用触媒
JP6616779B2 (ja) 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法
WO2019093364A1 (ja) オレフィン重合用触媒及び極性基含有オレフィン系重合体の製造方法
JP5830020B2 (ja) カルボキシラート金属錯体及びオレフィン重合用触媒
KR101442001B1 (ko) 극성기 함유 올레핀계 공중합체의 제조 방법
JP2018141138A (ja) 極性基含有オレフィン共重合体、及びその製造方法
JP7165368B2 (ja) オレフィン重合用触媒及び極性基含有オレフィン系重合体の製造方法
JP6357074B2 (ja) 極性基含有オレフィン系重合体の製造方法
JP5643671B2 (ja) カルボン酸エステルモノマーの重合方法
JP2013079347A (ja) 極性基含有アリルモノマー3元共重合体及びその製造方法
JP6842057B2 (ja) 極性基含有プロピレン系オレフィン共重合体
WO2023037849A1 (ja) オレフィン重合用触媒及びオレフィン系重合体の製造方法
JP2019112520A (ja) オレフィン重合用触媒及び極性基含有オレフィン系重合体の製造方法
WO2023100693A1 (ja) オレフィン重合用触媒及びオレフィン系重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180417

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180424

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6332978

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250