JP6329889B2 - 洗浄液及び塗布成膜装置配管の洗浄方法 - Google Patents

洗浄液及び塗布成膜装置配管の洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、塗布成膜装置の配管内に固着したシロキサンゲルを除去する際に用いる洗浄液及び該洗浄液を用いた塗布成膜装置配管の洗浄方法に関する。
LSIの高集積化と高速度化に伴い、回路パターン寸法の微細化が急速に進んでいる。リソグラフィー技術は、この微細化に併せ、光源の短波長化とそれに対するレジスト材料の適切な選択により、微細パターンの形成を達成してきた。
しかし、同じ光源で微細化する場合において、使用するフォトレジスト膜の膜厚を変えずにパターン幅のみを小さくすると、現像後のフォトレジストパターンのアスペクト比が大きくなり、結果としてパターン崩壊が発生するという問題があった。このため、フォトレジストパターンのアスペクト比が適切な範囲に収まるように、フォトレジスト膜厚は微細化に伴い薄膜化されてきた。しかし、フォトレジスト膜の薄膜化により、被加工基板へのパターン転写の精度が低下する問題がさらに発生した。
このような問題点を解決する方法の一つとして、多層レジスト法がある。この方法は、フォトレジスト膜(即ち、レジスト上層膜)とエッチング選択性が異なる下層膜をレジスト上層膜と被加工基板の間に介在させ、レジスト上層膜にパターンを得た後、上層レジストパターンをドライエッチングマスクとして、ドライエッチングにより下層膜にパターンを転写し、さらに下層膜をドライエッチングマスクとして、ドライエッチングにより被加工基板にパターンを転写する方法である。
このような多層レジスト法でのレジスト下層膜として、近年、ケイ素含有レジスト下層膜が使用されている(特許文献1、2)。このケイ素含有レジスト下層膜は、成膜が容易であり、またレジスト上層膜とは異なるエッチング選択性を持つため加工性能に優れている。しかしながら、塗布成膜装置を用いてこのようなケイ素含有レジスト下層膜を形成すると、ケイ素含有レジスト下層膜材料に含まれるポリシロキサンの性質で、塗布成膜装置の配管内の空気だまり部分やケイ素含有レジスト下層膜材料の抜出時などに配管内に固着したケイ素含有レジスト下層膜材料が乾燥し、シロキサンゲルと言われる高分子量の不溶性物質が形成される場合がある。
このシロキサンゲルは、従来のフォトレジスト材料等のケイ素を含まない有機膜材料の乾燥物とは異なり、アセトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン等の一般的な配管洗浄用の有機溶剤では除去することができない。そのため、有機溶剤での洗浄後に新しい薬液である有機下層膜材料やレジスト材料を塗布成膜装置に接続して通液すると、塗布成膜装置の配管内に固着していたシロキサンゲルが剥がれ、微小な異物となって塗布欠陥を発現し、その結果としてパターン異常が発生し、製造プロセスの歩留まりを低下させる原因となっていた。
このような配管内のシロキサンゲルを除去する方法として、配管内をアルカリ性水溶液で洗浄する方法が提案されている(特許文献3)。しかしながら、この方法で用いられる洗浄液は水系洗浄液であるため有機系材料に対する溶解性が低く、例えば塗布成膜装置の廃液配管内で有機下層膜材料やレジスト材料、有機溶剤等の他の有機系材料と接触すると、沈殿や配管閉塞が発生し、塗布成膜装置の稼働率が低下するという問題があった。
特開2007−302873号公報 特開2008−019423号公報 特開2013−258323号公報
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、塗布成膜装置の配管内にて析出、固着したケイ素含有レジスト下層膜材料等のケイ素含有膜材料由来のシロキサンゲルを洗浄除去することができ、かつ塗布成膜装置内で有機系材料と接触しても沈殿や配管閉塞が発生しない洗浄液を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、塗布成膜装置の配管内に固着したシロキサンゲルを除去する際に用いる洗浄液であって、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンのアルコール溶液である洗浄液を提供する。
このような洗浄液であれば、塗布成膜装置の配管内にて析出、固着したケイ素含有レジスト下層膜材料等のケイ素含有膜材料由来のシロキサンゲルを効果的に洗浄除去することができる。また、塗布成膜装置の廃液系で有機下層膜材料やレジスト材料、有機溶剤等の有機系材料の廃液と洗浄液が同一の廃液配管内を流れることになるが、本発明の洗浄液は有機系材料に対する溶解性が良好であり廃液配管内で沈殿や配管閉塞が発生することがないため、塗布成膜装置の稼働率が低下する恐れがない。
またこのとき、前記水酸化テトラアルキルアンモニウムが、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、及び水酸化テトラブチルアンモニウムのいずれかであることが好ましい。
このような水酸化テトラアルキルアンモニウムのアルコール溶液であれば、シロキサンゲルをさらに効果的に溶解し除去することができる。
またこのとき、前記アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、メトキシブタノール、及びエトキシブタノールのいずれかであることが好ましい。
このようなアルコールであれば、水酸化テトラアルキルアンモニウムやコリンとシロキサンゲルとが反応した生成物に対する溶解性が良好であるためより効果的にシロキサンゲルを洗浄除去することができ、かつ有機系材料に対する溶解性が良好であるため洗浄液が有機系材料と接触した際の沈殿や配管閉塞の発生をより確実に防止することができる。
またこのとき、前記アルコールが、0.01質量%以上50質量%以下の水を含む含水アルコールであることが好ましい。
このような濃度で水を含む含水アルコールであれば、水酸化テトラアルキルアンモニウムやコリンとシロキサンゲルとが反応した生成物に対する溶解性がさらに良好であるためさらに効果的にシロキサンゲルを洗浄除去することができ、かつ有機系材料に対する溶解性が良好であるため洗浄液が有機系材料と接触した際の沈殿や配管閉塞の発生をより確実に防止することができる。
またこのとき、前記洗浄液中に含まれる前記水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンの濃度が、0.01質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
このような濃度であれば、より効果的にシロキサンゲルを溶解することができ、かつ洗浄液が有機系材料と接触した際の沈殿や配管閉塞の発生をより確実に防止することができる。
また、本発明では、塗布成膜装置の配管内を洗浄する方法であって、前記配管内に、上記の洗浄液を通液することで、前記配管内に固着したシロキサンゲルを除去する塗布成膜装置配管の洗浄方法を提供する。
このような洗浄方法であれば、上記の本発明の洗浄液によって、効果的に塗布成膜装置の配管内を洗浄することができる。
またこのとき、前記洗浄液を通液する際に、前記洗浄液で前記配管内を満たした状態で一定時間放置した後、前記配管内を満たした洗浄液を排出することが好ましい。
このような方法であれば、より効果的に塗布成膜装置の配管内を洗浄することができる。
またこのとき、前記洗浄液の通液後に、有機溶剤で前記配管内を置換することが好ましい。
これにより、洗浄液の通液後に配管内にわずかに残ったシロキサンゲルも除去できるため、さらに効果的に塗布成膜装置の配管内を洗浄することができる。
以上のように、本発明の洗浄液及びこれを用いた本発明の塗布成膜装置配管の洗浄方法であれば、塗布成膜装置の配管内にて析出、固着したケイ素含有レジスト下層膜材料等のケイ素含有膜材料由来のシロキサンゲルを効果的に溶解し除去することができ、結果として、シロキサンゲルが原因となる塗布欠陥や、それによって生じるパターン異常の発生を抑制し、製造プロセスの歩留まりを向上させることができる。
また、本発明の洗浄液はアルコール溶液であり有機系材料に対する溶解性が良好であるため、例えば塗布成膜装置の廃液配管内で有機下層膜材料やレジスト材料、有機溶剤等の有機系材料と接触しても沈殿や配管閉塞が発生することがない。このため、配管閉塞によって発生する塗布成膜装置の稼働率低下を防止することができる。
上述のように、塗布成膜装置の配管内にて析出し、配管内に固着したケイ素含有レジスト下層膜材料等のケイ素含有膜材料由来の析出物(シロキサンゲル)は、従来の一般的な配管洗浄用の有機溶剤では除去しきれなかった。そのため、有機溶剤での洗浄後に新しい薬液である有機下層膜材料やレジスト材料を塗布成膜装置に接続して通液すると、塗布成膜装置の配管内に固着していたシロキサンゲルが剥がれ、微小な異物となって塗布欠陥を発現し、その結果としてパターン異常が発生し、製造プロセスの歩留まりを低下させる原因となっていた。
また、これを解決するために考案されたアルカリ性水溶液で配管内を洗浄する方法では、シロキサンゲルを除去することはできるものの、洗浄液が水系洗浄液であるために有機系材料に対する溶解性が低く、例えば塗布成膜装置の廃液配管で有機下層膜材料やレジスト材料、有機溶剤等の他の有機系材料と接触すると、沈殿や配管閉塞が発生し、塗布成膜装置の稼働率が低下するという問題があった。そのため、有機系材料に対して溶解性があり、かつ従来の水系洗浄液と同等の洗浄性能を有する洗浄液が求められていた。
本発明者は、上記課題について鋭意検討を行った結果、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンのアルコール溶液であれば、有機系材料に対して溶解性があり、かつ従来の水系洗浄液と同等の洗浄性能を有する洗浄液となることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、塗布成膜装置の配管内に固着したシロキサンゲルを除去する際に用いる洗浄液であって、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンのアルコール溶液である洗浄液である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<洗浄液>
本発明の洗浄液は、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンのアルコール溶液である。このような本発明の洗浄液は、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンによってシロキサンゲルを溶解するため、従来の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等の水系洗浄液と同等の洗浄性能を有する。また、一方で水系洗浄液とは異なり有機系材料に対する溶解性が良好であるため、塗布成膜装置の廃液配管内で有機下層膜材料やレジスト材料等の有機系塗布膜材料や有機溶剤等の各種有機系材料に接触しても、沈殿や配管閉塞が発生することがない。従って、このような本発明の洗浄液を用いることで、塗布成膜装置の稼働率を低下させずに、塗布成膜装置配管内のシロキサンゲルを効果的に洗浄除去することができる。
本発明の洗浄液に使用される水酸化テトラアルキルアンモニウムとしては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等が好適である。このような水酸化テトラアルキルアンモニウムのアルコール溶液であれば、シロキサンゲルをさらに効果的に溶解し除去することができる。
また、洗浄液中に含まれる水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンの濃度は、0.01質量%以上50質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンの濃度が0.01質量%以上であれば、より効果的にシロキサンゲルを溶解することができる。また、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンの濃度が50質量%以下であれば、洗浄液が有機系材料と接触した際の沈殿や配管閉塞の発生をより確実に防止することができる。
また、本発明の洗浄液に使用されるアルコールとしては、脂肪族の低級アルコールが好ましく、特にはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、メトキシブタノール、エトキシブタノール等が好ましい。このようなアルコールであれば、水酸化テトラアルキルアンモニウムやコリンとシロキサンゲルとが反応した生成物に対する溶解性が良好であるためより効果的にシロキサンゲルを洗浄除去することができ、かつ有機系材料に対する溶解性が良好であるため洗浄液が有機系材料と接触した際の沈殿や配管閉塞の発生をより確実に防止することができる。
また、アルコールは、0.01質量%以上50質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上20質量%以下の水を含む含水アルコールであることが好ましい。水の濃度が0.01質量%以上であれば、水酸化テトラアルキルアンモニウムやコリンとシロキサンゲルとが反応した生成物に対する溶解性がさらに良好になり再析出を抑制できるため、さらに効果的にシロキサンゲルを洗浄除去することができる。また、水の濃度が50質量%以下であれば、有機系材料に対する溶解性が良好であるため洗浄液が有機系材料と接触した際の沈殿や配管閉塞の発生をより確実に防止することができる。
<塗布成膜装置配管の洗浄方法>
また、本発明では、塗布成膜装置の配管内を洗浄する方法であって、前記配管内に、上述の本発明の洗浄液を通液することで、前記配管内に固着したシロキサンゲルを除去する塗布成膜装置配管の洗浄方法を提供する。
上述のように、本発明の洗浄液はシロキサンゲルを効果的に溶解し除去することができるものである。従って、本発明の洗浄液を塗布成膜装置の配管内に通液させることで、配管内に固着したシロキサンゲルを溶解・除去し、効果的に塗布成膜装置の配管内を洗浄することができる。
また、本発明の洗浄方法において、上記の洗浄液の通液による洗浄は複数回繰り返してもよいし、洗浄液を通液する際に、洗浄液で配管内を満たした状態で任意の時間(例えば、1分〜数日)放置(浸漬)した後、配管内を満たした洗浄液を排出する方法で洗浄を行ってもよい。
また、洗浄液の通液後に有機溶剤で配管内を置換すれば、洗浄液の通液後に配管内にわずかに残ったシロキサンゲルも除去できるため、さらに効果的に塗布成膜装置の配管内を洗浄することができる。
なお、このとき使用する有機溶剤としては、特に限定されないが、例えばアセトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン等の一般的な配管洗浄に用いられる有機溶剤が挙げられ、これらのうち一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
上述のような本発明の洗浄方法で塗布成膜装置の配管を洗浄することで、洗浄後新たに有機下層膜材料、有機反射防止膜材料、レジスト材料等を接続した際にも、シロキサンゲル由来の塗布欠陥を発生させることなく、上記材料による膜を成膜することができる。
なお、本発明の洗浄液及び洗浄方法は、例えば東京エレクトロン社製クリーントラックACTシリーズ、Lithiusシリーズや、スクリーンセミコンダクタソリューションズ社製RF3シリーズ等のスピンコートによる塗布成膜装置等の洗浄に適用することができるが、もちろんこれらに限定されず、あらゆる塗布成膜装置の洗浄に適用することができる。
また、本発明の洗浄液及び洗浄方法は、塗布成膜装置を用いてケイ素含有膜を成膜する際に塗布成膜装置の配管内に形成されるシロキサンゲルを除去する場合であれば特に限定されず適用することができ、例えば特開2007−302873号公報や特開2008−019423号公報等に記載のArF用ケイ素含有レジスト下層膜材料やKrF用ケイ素含有レジスト下層膜材料等のケイ素含有レジスト下層膜材料を成膜する際に塗布成膜装置の配管内に形成されるシロキサンゲルを除去する場合などに好適である。
以上のように、本発明の洗浄液及びこれを用いた本発明の塗布成膜装置配管の洗浄方法であれば、塗布成膜装置の配管内にて析出、固着したケイ素含有レジスト下層膜材料等のケイ素含有膜材料由来のシロキサンゲルを効果的に溶解し除去することができ、結果として、シロキサンゲルが原因となる塗布欠陥や、それによって生じるパターン異常の発生を抑制し、製造プロセスの歩留まりを向上させることができる。
また、本発明の洗浄液はアルコール溶液であり有機系材料に対する溶解性が良好であるため、例えば塗布成膜装置の廃液配管内で有機下層膜材料やレジスト材料、有機溶剤等の有機系材料と接触しても沈殿や配管閉塞が発生することがない。このため、配管閉塞によって発生する塗布成膜装置の稼働率低下を防止することができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例では、塗布成膜装置として、東京エレクトロン社製クリーントラックACT12を用い、塗布欠陥数及びウェットパーティクル数の計測には、KLA−Tencor社製明視野欠陥検査装置を使用した。
[実施例1]
塗布成膜装置にケイ素含有レジスト下層膜材料としてSHB−A940(信越化学工業社製)を適切な手順で接続し、直径300mmのベアウェハ上にケイ素含有レジスト下層膜を成膜し、0.12μm以上のサイズの塗布欠陥数を計測した。次に、ケイ素含有レジスト下層膜材料を接続した配管内にある液を窒素ブローし、ケイ素含有レジスト下層膜材料を乾かして配管内表面にシロキサンゲルを析出させた。次いで、配管内をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA):プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)=3:7の混合溶媒で置換し、置換後の混合溶媒を直径300mmのベアウェハに塗布してウェットパーティクル数を計測し、配管内にシロキサンゲルが析出していることを確認した。
シロキサンゲルの析出が確認された配管内の溶媒を全て排出した後、洗浄液として、0.2質量%水酸化テトラメチルアンモニウムの1−メトキシ−2−プロパノール溶液(水分1質量%含有)を通液することで配管内を満たし、その状態で24時間放置した後、洗浄液を排出した。さらに、3.79LのPGMEA:PGME=3:7の混合溶媒を通液し、置換した。続いて、同一配管に有機下層膜材料として、ODL−50(信越化学工業社製)を適切な手順で接続し、直径300mmのベアウェハ上に塗布後、300℃で加熱して有機下層膜を成膜し、0.12μm以上のサイズの塗布欠陥数を計測し、洗浄効果を確認した。
実施例1で計測した、ケイ素含有レジスト下層膜形成時の塗布欠陥数、置換後の混合溶媒のウェットパーティクル数、及び有機下層膜形成時の塗布欠陥数の計測結果を表1に示す。
[実施例2]
洗浄液として、0.2質量%水酸化テトラメチルアンモニウムの1−メトキシ−2−プロパノール溶液(水分1質量%含有)の代わりに、1質量%水酸化テトラエチルアンモニウムの1−エトキシ−2−プロパノール溶液(水分10質量%含有)を用いた以外は、実施例1と全く同様の手順で洗浄を行い、洗浄効果を確認した。結果を表1に示す。
[実施例3]
洗浄液として、0.2質量%水酸化テトラメチルアンモニウムの1−メトキシ−2−プロパノール溶液(水分1質量%含有)の代わりに、2質量%水酸化テトラブチルアンモニウムの1−プロポキシ−2−プロパノール溶液(水分15質量%含有)を用いた以外は、実施例1と全く同様の手順で洗浄を行い、洗浄効果を確認した。結果を表1に示す。
[実施例4]
洗浄液として、0.2質量%水酸化テトラメチルアンモニウムの1−メトキシ−2−プロパノール溶液(水分1質量%含有)の代わりに、5質量%水酸化テトラプロピルアンモニウムのイソプロパノール溶液(水分20質量%含有)を用いた以外は、実施例1と全く同様の手順で洗浄を行い、洗浄効果を確認した。結果を表1に示す
[比較例1]
洗浄液による配管の洗浄を行わない以外は、実施例1と全く同様の手順で操作を行い、洗浄効果を確認した。
具体的には、実施例1と同様の手順で塗布成膜装置にSHB−A940を接続し、直径300mmのベアウェハ上にケイ素含有レジスト下層膜を成膜し、0.12μm以上のサイズの塗布欠陥数を計測した。次に、実施例1と同様の手順で配管内にシロキサンゲルを析出させた後、配管内をPGMEA:PGME=3:7の混合溶媒で置換し、置換後の混合溶媒を直径300mmのベアウェハに塗布してウェットパーティクル数を計測し、配管内にシロキサンゲルが析出していることを確認した。次に、配管内に混合溶媒を満たした状態で24時間放置した後、混合溶液を排出した。さらに、3.79LのPGMEA:PGME=3:7の混合溶媒を通液し、置換した。続いて、同一配管にODL−50を適切な手順で接続し、直径300mmのベアウェハ上に塗布後、300℃で加熱して有機下層膜を成膜し、0.12μm以上のサイズの塗布欠陥数を計測し、洗浄効果を確認した。結果を表1に示す。
[比較例2]
洗浄液として、0.2質量%水酸化テトラメチルアンモニウムの1−メトキシ−2−プロパノール溶液(水分1質量%含有)の代わりに、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いた以外は、実施例1と全く同様の手順で洗浄を行い、洗浄効果を確認した。結果を表1に示す。
Figure 0006329889
表1に示されるように、本発明の洗浄液である水酸化テトラアルキルアンモニウムのアルコール溶液による洗浄を行った実施例1〜4では、洗浄液による洗浄を行わなかった比較例1に比べて、洗浄後の塗布欠陥が著しく少ないことから、本発明の洗浄液を用いることで、シロキサンゲルを効果的に除去できていることが分かる。また、実施例1〜4では、洗浄後、有機下層膜材料を接続した際に廃液配管で配管閉塞が発生することもなかった。一方、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液による洗浄を行った比較例2では、洗浄後、有機下層膜材料を接続した際に廃液配管で配管閉塞が発生した。
以上のように、本発明の洗浄液であれば、有機系材料と接触しても沈殿や配管閉塞の発生させずに、塗布成膜装置の配管内にて析出、固着したシロキサンゲルを効果的に洗浄除去できることが明らかとなった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (7)

  1. 塗布成膜装置の配管内に固着したシロキサンゲルを除去する際に用いる洗浄液であって、水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンのアルコール溶液であり、かつ、前記アルコールが、0.01質量%以上10質量%以下の水を含む含水アルコールであることを特徴とする洗浄液。
  2. 前記水酸化テトラアルキルアンモニウムが、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、及び水酸化テトラブチルアンモニウムのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の洗浄液。
  3. 前記アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、プロポキシプロパノール、メトキシブタノール、及びエトキシブタノールのいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の洗浄液。
  4. 前記洗浄液中に含まれる前記水酸化テトラアルキルアンモニウム又はコリンの濃度が、0.01質量%以上50質量%以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の洗浄液。
  5. 塗布成膜装置の配管内を洗浄する方法であって、
    前記配管内に、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の洗浄液を通液することで、前記配管内に固着したシロキサンゲルを除去することを特徴とする塗布成膜装置配管の洗浄方法。
  6. 前記洗浄液を通液する際に、前記洗浄液で前記配管内を満たした状態で一定時間放置した後、前記配管内を満たした洗浄液を排出することを特徴とする請求項5に記載の塗布成膜装置配管の洗浄方法。
  7. 前記洗浄液の通液後に、有機溶剤で前記配管内を置換することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の塗布成膜装置配管の洗浄方法。
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