JP6329593B2 - イチジクの栽培方法 - Google Patents

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本発明は、イチジクの栽培方法に関するものである。
イチジクの栽培では、従前より枝梢管理が種々工夫されている。従前より行われている枝梢管理としては、一文字整枝、X字型整枝(盃状整枝)が一般的である。
一文字整枝は、根付けした苗を地上40〜50cm位で切り返して主幹とし、発芽した枝梢を二本残し、主枝とする。主枝は、パイプ等に結束することにより水平に誘引する。主枝から発芽した枝梢は、一定の間隔で伸ばして結果枝とし、上方に誘引して高さ120〜150cmとする。一方、X字型整枝は、主枝が四本で真上から見たときにX字形となるように水平に誘引されるが、主枝が地面から数十cm高さで水平に誘引される点、主枝から発芽した枝梢を一定の間隔で伸ばして結果枝とし上方に誘引する点で、一文字整枝と同様である。
一文字整枝やX字型整枝は、主枝が低い高さで水平に延びており、結果位置が低いため、手入れや収穫の作業が容易であるという利点があり、農業従事者の高齢化が進行する近年では多用されている。しかしながら、一文字整枝やX字型整枝は、収量や果実品質の点では、他の整枝に比べて特に有利という訳ではない。そのため、手入れや収穫の作業が容易であると共に、収量や果実品質を高めることができるイチジクの栽培方法が要請されていた。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、手入れや収穫の作業が容易であると共に、収量や果実品質を高めることができるイチジクの栽培方法の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかるイチジクの栽培方法(以下、単に「栽培方法」と称することがある)は、
「主幹から発芽した枝梢を伸ばして主枝とし、地面近くを這うように伸長させ、
主枝の複数箇所を地面と接触させることにより、主枝の複数箇所から発根させ、
主枝から発芽した枝梢を上方に誘引して結果枝とする」ものである。
本発明の栽培方法は、地面近くを這うように主枝を伸長させ、主枝の複数箇所から発根させるところに特徴を有する。これは、検討により、主枝を地面に接触させるだけで、そこから発根することを、本発明者が見出したことによる。従来では、イチジクの樹一本当たり、根は主幹の基端の一箇所から地中に伸びているだけである。これに対し、本発明の栽培方法によれば、主枝の複数箇所から発根させるため、イチジクの樹一本当たり、主幹から伸びる一箇所の根に加えて、主幹から離れた複数箇所からも地中に根が伸長する。
従って、地中の養分を複数箇所から吸収することができるため、一箇所の根からのみで地中の養分を吸収する場合に比べて、多量の養分を地中から吸収することができ、大きく、重く、味の良い果実を収穫することができる。しかも、結果枝は、地面近くを這うように伸長している主枝から発生するものであるため、結果枝に着生する果実から根までの距離が近い。そのため、地中から吸収した養分が、果実の生育のために使われやすく、この点も、果実の品質を高めることに有利に作用していると考えられる。
また、結果枝は、地面近くを這うように伸長している主枝から発生するものであるため、結果位置が低い。そのため、樹高が高い場合に比べて、手入れや収穫の作業が容易である。
しかも、本栽培方法では、結果枝の基端が地面近くであり、地面から数十cmの高さで水平に誘引されている主枝から結果枝が発生する一文字整枝やX字型整枝に比べて、更に低い。そのため、作業のしやすい高さを考慮して、結果枝の頂部の高さを一文字整枝やX字型整枝と同程度とする場合であっても、結果枝の全長を長くすることができる。イチジクは、葉腋に一枚の葉と一個の果実を着生するため、結果枝一本当たりの葉数によって収量(個数)がほぼ定まる。従って、結果枝の頂部の高さを作業しやすい高さに制限しても、結果枝の全長を長くすることができる本栽培方法は、収量を増大させることができる利点を有する。
更に、イチジクは寒さに弱く、冷害を受けやすい。これに対し、本栽培方法では、主枝を地面近くに這わせており、主枝は複数箇所で地面に接触している。従って、冬季など気温の低い時期であっても、接している地面の保温作用により、低温による被害を抑制することができる。
加えて、果実の収穫の後で結果枝を基端近くで剪定すれば、冬季は地面近くを這う主枝のみとなり、地面から大きく突出している部分がない。そのため、保温のために、地面に広げたシート材で主枝を容易に覆うことができ、容易な作業で低温による被害を抑制することができる。
本発明にかかるイチジクの栽培方法は、上記構成に加え、
「主枝を伸長させる際に、主枝先端を斜め上方に誘引する」ものとすることができる。
主枝先端を斜め上方に向けると、主幹側の主枝は下垂しやすい。そのため、地面近くを這いながら処々で地面に接触するように、主枝を伸長させることができる。
以上のように、本発明の効果として、手入れや収穫の作業が容易であると共に、収量や果実品質を高めることができるイチジクの栽培方法を、提供することができる。
(a)〜(c)本発明の一実施形態の栽培方法を説明する図である。 (d)〜(f)図1に引き続き、栽培方法を説明する図である。 (g)〜(i)図2に引き続き、栽培方法を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態であるイチジクの栽培方法について、図1乃至図3を用いて説明する。
本実施形態の栽培法は、主幹2から発芽した枝梢を伸ばして主枝3とし、地面近くを這うように伸長させ、主枝3の複数箇所を地面と接触させることにより、主枝3の複数箇所から根4を発生させ、主枝3から発芽した枝梢を上方に誘引して結果枝5とするものである。
より詳細に説明すると、まず、畝に、苗木1の根付けをする(図1(a)参照)。隣接する苗木1間の距離は、主枝3を水平方向に伸長させる長さに応じて、十分な距離とする。
根付けした苗木1は、葉の二枚〜三枚分を残し、地面から15cm〜20cmの高さで切り返して、主幹2とする(図1(b)参照)。
主幹2から発芽した新梢のうち、主枝3とすべき二本を残し、他は全て芽かきをする。二本の新梢は、主幹2から離れるように反対方向に伸ばして主枝3とする。その際、主枝3の先端を斜め上方に誘引すれば、それより主幹2側で主枝3が下垂しやすい(図1(c)参照)。ここでは、主枝3の先端を斜め上方に誘引するに当たり、支柱91を沿える場合を例示している。
主枝3の先端を斜め上方に誘引する支柱91を、主幹2から徐々に離れるように移動させながら主枝3を伸長させていくと、主枝3は地面近くを這うように伸長し、その途中の処々で地面に接触する。地面に接触した部分の主枝3からは、根4が発生する。一年目は、このようにして目的とする長さまで主枝3を伸長させると共に、主枝3の複数箇所で根4を発生させ、主枝3及び根4を成長させる(図2(d)〜(f)参照)。主枝3の長さが目的とする長さに至ったら(例えば、片側にそれぞれ3m)、先端の摘心をすることにより、主枝3のそれ以上の水平方向への伸長を制限する。
二年目は、主枝3から発芽する枝梢を、一定の間隔で伸ばして結果枝5とする。例えば、主枝3一本当たり、左右交互に、それぞれ20cm間隔となるように枝梢を残し、他は全て芽かきする。結果枝5とする枝梢は、紐部材92で上方に誘引する(図3(g)参照)。
結果枝5の成長に伴い、葉腋に一枚の葉と一個の果実6が着生する。成長させる果実6の間隔を適正に保つために芽かきをしつつ、作業のしやすい高さまで結果枝5を伸長させたら(例えば、高さ160cm〜200cm)、頂芽を取り除き、それ以上の上方への伸長を制限する(図3(h)参照)。その後は、新たに発生する芽を芽かきしながら、果実6を生育させる(図3(i)参照)。結果枝5の基端に近い方から果実6が成熟するため、適した時期に収穫する。
収穫を終えた結果枝5は、基端から20cm程度で剪定する。翌年は、前年に剪定した結果枝5から発芽した枝梢、または、主枝3から発芽した枝梢を、上記と同様に一定の間隔で伸長させて結果枝5とし、上記と同様に栽培する。以降の年も同様である。
以上のように、本実施形態の栽培方法によれば、主枝3の複数箇所から根4を発生させるため、イチジクの樹一本当たり、主幹2から伸びる一箇所の根4に加えて、主幹2から離れた複数箇所からも地中に根4が伸長する。そのため、地中の養分を複数箇所から吸収することができるため、一箇所のみの根4から地中の養分を吸収する場合に比べて、多くの養分を地中から吸収することができる。その結果、大きく、重く、味の良い果実6を、収穫することができる。
しかも、結果枝5は、地面近くを這うように伸長している主枝3から発生するものであるため、結果枝5に着生する果実6から根4までの距離が近い。地中から吸収された養分は、枝梢や葉の生育のためにも消費されるが、地面と果実6の距離が近いことから、地中から吸収された養分が、果実6の生育のために使われやすいと考えられる。
また、結果枝5は、地面近くを這うように伸長している主枝3から発生するものであるため、結果位置が低い。そのため、杯状形や開心形など樹高が高い場合に比べて、手入れや収穫の作業が容易である。
加えて、本栽培方法では、結果枝5の基端が地面近くであるため、作業しやすい高さを考慮して結果枝5の高さを制限しても、結果枝5の全長を長くすることができる。例えば、作業しやすい高さとして結果枝5の頂部の高さを180cmとする場合、主枝3が地面に近い本栽培方法では、結果枝5の全長は170cm以上ある。これに対し、一文字整枝やX字型整枝では、主枝3が地面から数十cm高さであるため、結果枝5の全長は120cm〜130cmにとどまる。イチジクの収量(個数)は、結果枝5一本当たりの葉数によって定まることから、結果枝5の頂部の高さを作業しやすい高さに制限しても、結果枝5の全長を長くすることができる本栽培方法では、収量を増大させることができる。
また、イチジクは冷害を受けやすい。これに対し、本栽培方法では、地面近くに這わせている主枝3が処々で地面に接触しているため、地面の保温作用によって、低温による被害を抑制することができる。
加えて、冬季など気温の低いときに、保温のためにビニールシートやむしろ等のシート材を被せることを想到し得るが、一文字整枝やX字型整枝では、主枝の高さが低いとはいえ地面から数十cmの高さがある。そのため、一文字整枝やX字型整枝では、主枝をシート材で完全に覆うことが難しく、地面との間に隙間が生じてしまう。これに対し、本栽培法では、果実6の収穫の後で結果枝5を基端近くで剪定すれば、冬季は地面近くを這う主枝3のみとなるため、シート材で完全に覆うことが容易である。これにより、容易な作業でより確実に、低温による被害を抑制することができる。
更に、畑で農作物を栽培する場合は、モグラの被害が不可避であり、農作物の根が傷付けられる。これに対し、本栽培方法では、イチジクの樹一本当たり、長く伸長している(例えば、約3m)主枝3の複数箇所から根4が地中に伸長している。そのため、一部の根4がモグラの被害を受けたとしても、残りの根4の存在によって、枯死など被害が甚大となることを抑制することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、主幹2一本当たり、二本の主枝3を反対方向に伸長させる場合を例示した。このようにすることは、直線状に延びる畝を使って栽培しやすい利点がある。しかしながら、主幹2一本当たりの主枝3の数は特に限定されるものではなく、例えば、X字型整枝と同様に真上から見てX字形となるように、四本の主枝3を主幹2から伸ばすことができる。
1 苗木
2 主幹
3 主枝
4 根
5 結果枝
6 果実

Claims (2)

  1. 主幹から発芽した枝梢を伸ばして主枝とし、地面近くを這うように伸長させ、
    主枝の複数箇所を地面と接触させることにより、主枝の複数箇所から発根させ、
    主枝から発芽した枝梢を上方に誘引して結果枝とする
    ことを特徴とするイチジクの栽培方法。
  2. 主枝を伸長させる際に、主枝先端を斜め上方に誘引する
    ことを特徴とする請求項1に記載のイチジクの栽培方法。

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