JP6320935B2 - コード状ヒータと面状ヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、電気毛布、電気カーペット、カーシートヒータ、ステアリングヒータなどに好適に使用可能なコード状ヒータ及びそれを使用した面状ヒータに係り、特に、難燃性が高く、且つ、万が一断線したとしてもスパークの発生を防止することが可能なものに関する。
電気毛布、電気カーペット、カーシートヒータ等に使用されるコード状ヒータは、芯線にヒータ線を螺旋状に巻き、その上から絶縁体層による外被を被覆する構成のものが一般的に知られている。ここで、ヒータ線としては、銅線やニッケルクロム合金線などの導体素線を複数本引き揃え又は撚合せたものから構成されている。又、この発熱線の外周には熱融着部が形成され、この熱融着部により、例えば不織布やアルミ箔といった基材に接着されている(例えば、特許文献1など参照)。
従来のコード状ヒータは、各導体素線が接した状態となっているため、引張や屈曲を受けて導体素線の一部が断線した場合、この断線した部分はヒータ線の径が細くなったのと同じ状態となる。そのため、この部分は単位断面積当たりの電流量が増加することとなり、異常発熱を起こす可能性がある。これに対し、ヒータ線として、導体素線の1本ずつを個別に絶縁被膜を形成し、導体素線1本ずつが並列回路を構成するようにしたものがある。これによると、導体素線の一部に断線が生じても、並列回路の一部が断線したのと同義になり、異常加熱を防止することができる(例えば、特許文献2、特許文献3など参照)。
又、本発明に関連する技術として、当該出願人より特許文献4、5が出願されている。
特開2003−174952公報:クラベ 特開昭61−47087号公報:松下電器産業 特開2008−311111公報:クラベ 特開2010−15691公報:クラベ 国際公開WO2011/001953公報:クラベ
コード状ヒータは、実使用に際して、引張や屈曲など様々な外力が加わることがある。このような外力が加わると、コード状ヒータに使用される導体素線は、一般に極細い線材からなるため、導体素線に断線が生じる恐れがある。ここでもし、導体素線に断線が発生した場合、断線したそれぞれの端が完全に分離していれば良いが、端部が触れたり離れたりを繰り返した場合には、スパークが発生してしまうことがあり得る。
ここで、上記特許文献2,3には、導体素線の絶縁被膜として種々の材料が記載されているが、主に使用されているのは所謂エナメル線と称されるものであり、絶縁被膜の材料としては、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などの有機材料が使用されている。このような材料は、スパークが発生してしまった場合に、その熱によって溶融や熱分解をしてしまい、絶縁機能を消失してしまうことになる。その結果、導体素線の露出部が増大して、更にスパークが発生しやすくなるという問題を有していた。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、難燃性が高く、且つ、万が一断線したとしてもスパークの発生を防止することが可能なコード状ヒータ及びそれを使用した面状ヒータを提供することにある。
本発明によるコード状ヒータは、絶縁被膜により被覆された複数本の導体素線を有するコード状ヒータであって、上記絶縁被膜が、アルキド、ポリエステル、アクリルのいずれかまたはこれらの組み合わせからなる樹脂と、シリコーン樹脂とを含有し、かつ、上記絶縁被膜における上記シリコーン樹脂の含有量が、重量比で、40〜80%であることを特徴とする。
また、上記絶縁被膜が、アルキド、アクリルのいずれかまたはこれらの組み合わせからなる樹脂と、シリコーン樹脂とを含有する構成としても良い。
さらに、上記絶縁被膜が、アルキド、ポリエステルのいずれかまたはこれらの組み合わせからなる樹脂と、シリコーン樹脂とを含有する構成としても良い。
さらに、上記導体素線が、引き揃えられた状態で芯材上に巻装されている構成としても良い
らに、上記絶縁被膜の膜厚が1μm〜100μmの範囲である構成としても良い。
さらに、上記導体素線の外周に絶縁体層が形成されている構成としても良い。
さらに、上記絶縁体層の一部または全部が熱融着材からなる構成としても良い。
さらに、上記コード状ヒータを基材に配設した構成とする構成としても良い。
本発明のコード状ヒータによると、シリコーン樹脂からなる絶縁被膜は耐熱性に優れるとともに不燃性のものであり、スパークの際の高熱に受けた場合でも酸化ケイ素被膜を形成し、絶縁を保持することができる。更には、スパークの際の高熱によってシロキサンガスを発生させ、このシロキサンガスが導体素線の端面で酸化ケイ素被膜を析出させ絶縁するため、その後のスパークを防止することができる。
本発明による実施の形態示す図で、コード状ヒータの構成を示す一部切り欠き側面図である。 本発明による実施の形態を示す図で、ホットプレス式ヒータ製造装置の構成を示す図である。 本発明による実施の形態を示す図で、コード状ヒータを所定のパターン形状に配設する様子を示す一部斜視図である。 本発明による実施の形態を示す図で、面状ヒータの構成を示す平面図である。 本発明による実施の形態を示す図で、面状ヒータを車両用シート内に埋め込んだ様子を一部切り欠いて部示す斜視図である。 本発明による他の実施の形態示す図で、コード状ヒータの構成を示す一部切り欠き側面図である。 本発明による他の実施の形態示す図で、コード状ヒータの構成を示す一部切り欠き側面図である。 本発明による他の実施の形態示す図で、コード状ヒータの構成を示す一部切り欠き側面図である。 本発明による他の実施の形態示す図で、コード状ヒータの構成を示す一部切り欠き側面図である。 本発明による他の実施の形態示す図で、コード状ヒータの構成を示す一部切り欠き側面図である。 本発明による他の実施の形態示す図で、コード状ヒータの構成を示す一部切り欠き側面図である。 屈曲試験の方法を説明するための参考図である。 シリコーン樹脂の構造単位を示す図である。 シリコーンゴムの分子構造を示す図である。 シリコーン樹脂の分子構造を示す図である。 カットスルー強度評価の試験方法を概略的に示す図である。 シリコーン樹脂の電子顕微鏡写真を表す図である。 シリコーン樹脂とエポキシとの混合物の電子顕微鏡写真を表す図である。 シリコーン樹脂とアルキドとの混合物の電子顕微鏡写真を表す図である。
以下、図1〜図11を参照して本発明の実施の形態を説明する。これらの実施の形態は、本発明を面状ヒータとし、車両用シートヒータに適用することを想定した例を示すものである。
まず、図1〜図5を参照して本実施の形態を説明する。この実施の形態におけるコード状ヒータ10の構成から説明する。本実施の形態におけるコード状ヒータ10は図1に示すような構成になっている。まず、外径約0.2mmの芳香族ポリアミド繊維束からなる芯線3があり、該芯線3の外周には、素線径0.08mmの硬質錫入り銅合金線からなる5本の導体素線5aを引き揃えて構成されたものがピッチ約1.0mmで螺旋状に巻装されている。導体素線5aには、アルキドシリコーンワニス(アルキド:シリコーン樹脂=50:50)を塗布し乾燥して形成したシリコーン樹脂を含有する絶縁被膜5bが、厚さ約5μmで形成されている。この芯線3上に導体素線5aを巻装したものの外周に、絶縁体層7として難燃剤が配合されたポリエチレン樹脂が0.2mmの厚さで押出被覆され、発熱線1が構成されている。なお、この実施の形態において、絶縁体層7に用いられたポリエチレン樹脂は、熱融着材として機能する。コード状ヒータ10はこのような構成になっていて、その仕上外径は0.8mmである。又、屈曲性や引張強度を考慮した場合には上記芯線3は有効であるが、芯線3の代わりに複数本の導体素線を引き揃えるか或いは撚り合わせたものを使用することも考えられる。
次に、上記構成をなすコード状ヒータ10を接着・固定する基材11の構成について説明する。本実施例における基材11は、低融点ポリエステルを鞘成分とする芯鞘構造を有する熱融着性繊維10%と、難燃性ポリエステル繊維からなる難燃性繊維90%とを混合させた不織布(目付100g/m、厚さ0.6mm)で構成されている。このような基材11は、型抜き等の公知の手法により所望の形状とされる。
次に、上記コード状ヒータ10を基材11上に所定のパターン形状で配設して接着・固定する構成について説明する。図2はコード状ヒータ10を基材11上に接着・固定させるためのホットプレス式ヒータ製造装置13の構成を示す図である。まず、ホットプレス治具15があり、このホットプレス治具15上には複数個の係り止め機構17が設けられている。上記係り止め機構17は、図3に示すように、ピン19を備えていて、このピン19はホットプレス冶具15に穿孔された孔21内に下方より差し込まれている。このピン19の上部には係り止め部材23が軸方向に移動可能に取り付けられていて、コイルスプリング25によって常時上方に付勢されている。そして、図3中仮想線で示すように、これら複数個の係り止め機構17の係り止め部材23にコード状ヒータ10を引っ掛けながら所定のパターン形状にて配設することになる。
図2に戻って、上記複数個の係り止め機構17の上方にはプレス熱板27が昇降可能に配置されている。すなわち、コード状ヒータ10を複数個の係り止め機構17の係り止め部材23に引っ掛けながら所定のパターン形状にて配設し、その上に基材11を置く。その状態で上記プレス熱板27を降下させてコード状ヒータ10と基材11に、例えば、230℃/5秒間の加熱・加圧を施すものである。それによって、コード状ヒータ10側の絶縁体層7の熱融着材と基材11側の熱融着性繊維が融着することになり、その結果、コード状ヒータ10と基材11が接着・固定されることになる。尚、上記プレス熱板27の降下による加熱・加圧時には複数個の係り止め機構17の係り止め部材23はコイルスプリング25の付勢力に抗して下方に移動するものである。
基材11のコード状ヒータ10を配設しない側の面には、接着層の形成、或いは、両面テープの貼り付けがなされても良い。これは、座席に取り付ける際、面状ヒータ31を座席に固定するためのものである。
上記作業を行うことにより、図4に示すような車両用シートヒータの面状ヒータ31を得ることができる。尚、上記面状ヒータ31におけるコード状ヒータ10の両端、及び、温度制御装置39にはリード線40が接続端子(図示しない)によって接続されており、このリード線40により、コード状ヒータ10、温度制御装置39、及び、コネクタ35が接続されている。そして、このコネクタ35を介して図示しない車両の電気系統に接続されることになる。
そして、上記構成をなす面状ヒータ31は、図5に示すような状態で、車両用のシート41内に埋め込まれて配置されることになる。すなわち、上記した通り、車両用シート41の表皮カバー43又は座席パット45に、面状ヒータ31が貼り付けられることとなるものである。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。まず、コード状ヒータ10は、シリコーン樹脂を含有する絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aを有するものであれば、従来公知の種々のコード状ヒータを使用することができる。
又、発熱線1の構成としては、例えば、上記実施の形態のように、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aを複数本撚り合わせ又は引き揃え、これを芯線3上に巻装し、その外周に絶縁体層7を形成したもの(図1参照)、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aを複数本撚り合わせたもの(図6参照)、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aを複数本引き揃えたもの(図7参照)、などが挙げられるが、それら以外にも様々な構成のものが想定される。
又、例えば、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aと絶縁被膜5bにより被覆されていない導体素線5aが交互に配置された形態(図8参照)や、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5aの本数を増やして、絶縁被膜5bにより被覆された導体素線5a同士を並べて配置するような形態も考えられ(図9参照)、それら以外にも様々な構成のものが想定される。又、芯線3と導体素線5aを撚り合せることも考えられる。
芯線3としては、例えば、ガラス繊維等の無機繊維や、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、脂肪族ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維等の有機繊維のモノフィラメント、マルチフィラメント、スパン、或いはそれらの繊維材料、若しくは、それらの繊維材料を構成する有機高分子材料を芯材とし、その周上に熱可塑性の有機高分子材料が被覆された構成を有する繊維などが挙げられる。又、芯線3を熱収縮性及び熱溶融性を有するものとすれば、導体素線5aが断線してしまった際の異常加熱により芯線が溶融切断されるとともに収縮することで、巻装された導体素線5aもこの芯線3の動作に追従し、断線した導体素線5aの端部同士を分離することになる。そのため、断線した導体素線のそれぞれの端部が接したり離れたりすることや点接触のようなわずかな接触面積で接することがなくなり、異常発熱を防止することができる。又、導体素線5aが絶縁被膜5bにより絶縁されている構成であれば、芯線3は絶縁材料にこだわる必要はない。例えば、ステンレス鋼線やチタン合金線等を使用することも可能である。しかし、導体素線5aが断線したときのことを考慮すると、芯線3は絶縁材料であった方が良い。
導体素線5aとしては、従来公知のものを使用することができ、例えば、銅線、銅合金線、ニッケル線、鉄線、アルミニウム線、ニッケル−クロム合金線、鉄−クロム合金線、などが挙げられ、銅合金線としては、例えば、錫−銅合金線、銅−ニッケル合金線、銅固溶体と銅銀共晶がファイバー状になった銀入り銅合金線などが挙げられる。このうち、コストと特性のバランスの点から、銅線又は銅合金線を使用することが好ましい。これら銅線又は銅合金線には軟質のものと硬質のものがあるが、耐屈曲性の観点からは、軟質のものよりも硬質のものの方が特に好ましい。尚、硬質銅線や硬質銅合金線とは、線引き加工等の冷間加工によって個々の金属結晶粒が加工方向に長く引き伸ばされ繊維状組織となったものである。このような硬質銅線や硬質銅合金線は、再結晶温度異常で加熱すると、金属結晶内に生じた加工歪みが解消されるとともに、新たな金属結晶の基点となる結晶各が出現し始める。この結晶核が発達して、順次旧結晶粒と置換される再結晶が起き、更に結晶粒が成長した状態となる。軟質銅線や軟質銅合金線はこのような結晶粒が成長した状態のものである。この軟質銅線や軟質銅合金線は、硬質銅線や硬質銅合金線と比べて伸びや電気抵抗値は高いものの引張強さが低い性質となるため、耐屈曲性は硬質銅線や硬質銅合金線と比べて低くなる。このように、硬質銅線や硬質銅合金線は、熱処理によって耐屈曲性が低い軟質銅線や軟質銅合金線になるため、できるだけ熱履歴の少ない加工を行うことが好ましい。尚、硬質銅線はJIS−C3101(1994)、軟質銅線はJIS−C3102(1984)においても定義がなされており、外径0.10〜0.26mmでは伸び15%以上、外径0.29〜0.70mmでは伸び20%以上、外径0.80〜1.8mmでは伸び25%以上、外径2.0〜7.0mmでは伸び30%以上のものが軟質銅線とされる。また、銅線には錫メッキが施されているものも含まれる。錫メッキ硬質銅線はJIS−C3151(1994)、錫メッキ軟質銅線はJIS−C3152(1984)にて定義がなされている。又、導体素線5aの断面形状についても種々のものが使用でき、通常使用される断面円形のものに限られず、いわゆる平角線と称されるものを使用しても良い。
但し、芯線3に導体素線5aを巻装する場合は、上記した導体素線5aの材料の中でも、巻付けたときのスプリングバックする量が小さいものが良く、復元率が200%以下となるものが好ましい。例えば、銅固溶体と銅銀共晶がファイバー状になった銀入り銅合金線などは、抗張力性に優れ引張強度や屈曲強度には優れるものの、巻付けたときスプリングバックし易い。そのため、芯線3に巻装する際に、導体素線5aの浮きや、過度の巻付けテンションによる導体素線5aの破断が生じ易く、又加工後には撚り癖が生じ易いため好ましくない。特に、導体素線5aに絶縁被膜5bが被覆される形態とした場合は、この絶縁被膜5bによる復元力も加わることになる。そのため、導体素線5aの復元率が小さいものを選定し、絶縁被膜5bによる復元力をカバーすることが重要となる。
ここで、本発明で規定する復元率の測定について詳しく記述する。まず、導体素線に一定荷重を掛けながら、導体素線径の60倍の径の円柱形マンドレルに対して、導体素線が重ならないように3回以上巻きつける。10分後、荷重を取り去り導体素線をマンドレルから外し、弾性により復元した形状の内径を測定して、導体素線のスプリングバックする割合を次の式(I)により算出して、復元率として評価する。
R=(d/d)×100―――(I)
記号の説明:
R:復元率(%)
:巻付試験に用いたマンドレル径(mm)
:導体素線をマンドレルに巻きつけた後、荷重を開放して復元した形状の内径(mm)
導体素線5aに被覆される絶縁被膜5bとしては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステルナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、シリコーンなどが挙げられるが、これらの中からシリコーンを含有したものが選択される。シリコーンは、シロキサン結合による主骨格を持つ人工高分子化合物の総称であり、シリコーン樹脂やシリコーンゴム(シリコーンエラストマー)などの形態をとるものである。置換基としてメチル基とフェニル基の量を適宜調整したものや、エーテル基、フルオロアルキル基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基等の他の置換基を適宜導入したものも考えられる。また、例えば、ポリエステル樹脂とシリコーン樹脂を混合した所謂アルキドシリコーン、アクリルポリマーとジメチルポリシロキサンのグラフト共重合体である所謂アクリルシリコーンのような、シリコーン樹脂と他の高分子材料の混合物や、ポリシロキサンと他のポリマー成分の共重合体を使用することも考えられる。絶縁被膜5bに含有されるシリコーン樹脂の量は、種々特定の観点から特定の範囲内とすることが好ましい。尚、シリコーン樹脂と他のポリマー成分の共重合体を使用する場合は、共重合体におけるシリコーン樹脂分のみの重量をシリコーン樹脂の量として算出する。シリコーン樹脂の量が少なすぎると、スパーク時の熱による他の成分の熱分解によって、絶縁被膜5bが脱離してしまう可能性がある。また、外観にも悪影響を及ぼす可能性がある。難燃性の観点で合格していることから、シリコーン樹脂含有量は、重量比で、10%以上とすることが好ましい。さらに、20%以上とすることが好ましく、更には30%以上、更には40%以上、更には50%以上、更には60%以上、更には70%以上、更には80%以上、更には90%以上とすることが考えられる。また、シリコーン樹脂の量が多すぎると、濡れ性が低くなって導体素線5aへの塗布が困難となってしまい、外観に問題が生じる可能性がある。また、それによって、絶縁被膜5bの絶縁性が充分なものでなくなってしまう可能性がある。この観点から、シリコーン樹脂含有量は、重量比で、90%以下とすることが好ましく、更には80%以下、更には70%以下、更には60%以下、更には50%以下、更には40%以下、更には30%以下、更には20%以下とすることが考えられる。また、導体素線5aと絶縁被膜5bの密着性を向上させるために、予め導体素線5aにプライマーを塗布しておくことも考えられる。
これらのようなシリコーン樹脂を含有した絶縁被膜5bは耐熱性に優れるとともに不燃性で化学的に安定したものであり、スパークの際の高熱に受けた場合でも酸化ケイ素被膜を形成し、絶縁を保持することができる。更には、スパークの際の高熱によってシロキサンガスを発生させ、このシロキサンガスが導体素線の端面で酸化ケイ素被膜を析出させ絶縁するため、その後のスパークを防止することができる。
ここで本発明で使用するシリコーン樹脂に関して説明する。図13はシリコーン樹脂の構造単位を示す図であり、図14はシリコーンゴムの分子構造を示す図であり、図15はシリコーン樹脂の分子構造を示す図である。
まず、シリコーン樹脂は4つの基本単位(M単位、D単位、T単位、Q単位)からなるポリマーである。そして、シリコーンゴムと呼ばれるものは、M単位とD単位でできており、直鎖状のポリマーとなり、橋架けによりゴム状になる。すなわち、過酸化物やUV照射等による架橋が形成される。一方、シリコーン樹脂と呼ばれるものは、T単位とQ単位を含む分岐状のポリマーとなり、3次元網目構造をもつ。例えば、クロロシラン誘導体の加水分解や重縮合によって架橋が形成される。
図13と図15では、平面状に描画されているが、−O−Si−O−の結合は螺旋状に連なっていくため、Q単位やT単位が紙面の奥行き方向等に手を伸ばす部分もあり、シリコーン樹脂の分子構造は3次元構造となる。
分子構造としては、シリコーンゴムとシリコーン樹脂とは上述したような区別がある。一方、別の観点では、シリコーンゴムとシリコーン樹脂とでは、いわゆるガラス転移点で区別することが可能である。
シリコーンゴムを含むゴムでは、そのガラス転移点は、一例として−124℃である。これに対して、シリコーン樹脂を含む樹脂では、ガラス転移点は室温以上である。このため、本発明で使用するシリコーン樹脂は、ガラス転移点が20度以上のものとする。ガラス転移点が20度以上のシリコーン樹脂であれば、本発明を適用可能である。なお、シートヒータの表面温度としては、40度程度であったり、急速加熱時には120度前後まで上昇することもある。この場合、ガラス転移点がそのような温度以下であったとしても問題はない。ガラス転移点を超えたらシリコーン樹脂がすぐに軟質化するというわけではないからである。
その反面、例えば、シートヒータに使用する場合であれば、シートヒータの加熱時の平均温度が40度であれば、ガラス転移点が40度であるとか、シートヒータの加熱時の平均温度が60度であれば、ガラス転移点が60度であるというように、ガラス転移点をシートヒータの平均温度を目安として設定するということも可能である。
これらのようなシリコーン樹脂は、例えば、溶剤や水のような溶媒又は分散媒に溶解又は分散した状態で導体素線5aに塗布し乾燥する方法、導体素線5aの外周に押出成形等の成形手段によって形成する方法などにより、導体素線5aに被覆され、絶縁被膜5bとされる。シリコーン樹脂の押出成形は比較的定温ですることができるが、溶剤や水等で溶解または分散したシリコーン樹脂を塗布する場合は、乾燥を短時間で済ますために比較的高温環境に晒されることになる。上記のように、銅線又は銅合金線の導体素線5aは、熱履歴によって硬質か軟質かが変わることになるため、この点も考慮した絶縁被膜5bの形成方法を選択する必要がある。また、絶縁被膜5bの形成に当たっては、押出成形よりも、塗布の方が絶縁被膜5bの厚さを薄くすることができる。これにより、コード状ヒータとして細径化を図ることができる。
また、絶縁被膜5bの厚さは、導体素線5aの直径の3〜30%であることが好ましい。3%未満であると、十分な耐電圧特性が得られず、導体素線5aを個別に被覆する意味がなくなる可能性がある。また、30%を超えると、接続端子を圧着する際に絶縁被膜5bの除去が困難となるとともに、コード状ヒータが無駄に太くなってしまうことになる。
上記導体素線5aを引き揃え又は撚り合せて芯材3上に巻装する際には、撚り合せるよりも、引き揃えた方が好ましい。これは、コード状ヒータの径が細くなるとともに、表面も平滑になるためである。又、引き揃え又は撚り合わせの他に、芯材3上に導体素線5aを編組することも考えられる。
本発明によるコード状ヒータは、絶縁被膜5bが形成された導体素線5aの外周に絶縁体層7が形成されていることが好ましい。この絶縁体層7により、万が一導体素線5aが断線した場合にも、他の部材への通電が絶縁されるとともに、スパークが発生した場合も高温の発熱を断熱することになる。また、リレーやスイッチを有する電装部品がシロキサンガスに晒されると、接点不良を引き起こすことがあることが知られている。絶縁体層7が形成されていれば、絶縁体層7によってシロキサンガスの漏出が防止され、絶縁体層7の内部で酸化ケイ素として析出されることになるため、電装部品が近傍に配置していたとしても、接点不良が生じることはない。なお、本発明においては、シリコーン樹脂は極薄い絶縁被膜5bに含有されているのみであり、放出されるシロキサンガスは極低濃度となるため、実質的には、絶縁被膜5bに含有されたシリコーン樹脂に起因するシロキサンガスにより電装部品に問題が生じる可能性は極めて低い。
絶縁体層7を形成する場合は、押出成形等によって行っても良いし、予めチューブ状に成形した絶縁体層7を被せても良く、形成の方法には特に限定はない。押出成形によって絶縁体層7を形成すると、導体素線5aの位置が固定されるため、位置ズレによる導体素線5aの摩擦や屈曲を防止できることから、耐屈曲性が向上されるため好ましい。絶縁体層7を構成する材料としても、コード状ヒータの使用形態や使用環境などによって適宜設計すれば良く、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂、脂肪族ポリアミド系樹脂、塩化ビニル樹脂、変性ノリル樹脂(ポリフェニレンオキサイド樹脂)、ナイロン樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、合成ゴム、フッ素ゴム、エチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等、種々のものが挙げられる。特に、難燃性を有する高分子組成物が好ましく使用される。ここでの難燃性を有する高分子組成物とは、JIS−K7201(1999年)燃焼性試験における酸素指数が21以上のものを示す。酸素指数が26以上のものは特に好ましい。このような難燃性を得るため、上記した絶縁体層7を構成する材料に適宜難燃材等を配合してもよい。難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水和物、酸化アンチモン、メラミン化合物、リン系化合物、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤などが挙げられる。これらの難燃剤には公知の方法で適宜表面処理を施しても良い。
又、この絶縁体層7を熱融着材で形成することにより、加熱加圧によりコード状ヒータ10を基材11に熱融着することができる。このような場合、上記した絶縁体層7を構成する材料の中でも、基材との接着性に優れるオレフィン系樹脂が好ましい。オレフィン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−不飽和エステル共重合体などが挙げられる。これらの中でも特に、エチレン−不飽和エステル共重合体が好ましい。エチレン−不飽和エステル共重合体は、分子内に酸素を有する分子構造であるため、ポリエチレンのような炭素と水素のみの分子構造をしている樹脂と比較して燃焼熱が小さくなり、その結果、燃焼の抑制につながることとなる。又、元々の接着性が高いため基材との接着性も良好である上、無機粉末等を配合した際の接着性の低下が少ないため、種々の難燃剤を配合するのに好適である。エチレン−不飽和エステル共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体などが挙げられ、これらの単独又は2種以上の混合物であってもよい。ここで「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の両方を表すものである。これらの内から任意に選択すれば良いが、上記した絶縁被膜5bを構成する材料の分解開始温度以下又は融点以下の温度で溶融する材料である方が良い。又、基材11との接着性に優れる材料として、ポリエステル系熱可塑性エラストマーが挙げられる。ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル−ポリエステル型、ポリエステル−ポリエーテル型のものがあるが、ポリエステル−ポリエーテル型の方が高い接着性を有するため好ましい。尚、コード状ヒータ10と基材11を熱融着する場合、コード状ヒータ10と基材11との接着強度は非常に重要なものである。この接着強度が充分でないと、使用していくうちに基材11とコード状ヒータ10とが剥離してしまい、それにより、コード状ヒータ11には予期せぬ屈曲が加わることになるため、導体素線5aが断線する可能性が高くなる。導体素線5aが断線すると、ヒータとしての役を果たさなくなるだけでなく、チャタリングによりスパークに至るおそれもある。
絶縁体層7は1層だけでなく、複数層形成してもよい。例えば、導体素線5aの外周にフッ素樹脂による層を形成し、その外周に熱融着材としてポリエチレン樹脂の層を形成し、これら2層により絶縁体層7を構成するような形態も考えられる。もちろん、3層以上となっていても構わない。又、絶縁体層7は、長さ方向に連続して形成することに限定されない。例えば、コード状ヒータ10の長さ方向に沿って直線状やスパイラル線状に形成する、ドット模様に形成する、断続的に形成するなどの態様が考えられる。この際、熱融着材がコード状ヒータの長さ方向に連続していなければ、例え、熱融着材の一部に着火しても、燃焼部が広がらないため好ましい。又、熱融着材の体積が充分に小さければ、熱融着材が燃焼性の材料であっても、すぐに燃焼物がなくなり消火することになるし、ドリップ(燃焼滴下物)も発生しなくなる。従って、熱融着材の体積は、基材11との接着性を保持できる最低限とすることが好ましい。
また、上記のようにして得られたコード状ヒータ10は、自己径の6倍の曲率半径で90度ずつの屈曲を行う屈曲性試験において、導体素線が少なくとも1本切れるまでの屈曲回数が2万回以上であることが好ましい。
基材11としては、上記実施の形態で示した不織布の他に、例えば、織布、紙、アルミ箔、マイカ板、樹脂シート、発泡樹脂シート、ゴムシート、発泡ゴムシート、延伸多孔質体等、種々のものが使用できるが、FMVSS No.302自動車内層材料の燃焼試験に合格する難燃性を有するものが好ましい。ここで、FMVSSとは、Federal Motor Vehicle Safety Standard、即ち、米国連邦自動車安全基準のことであり、そのNo.302として、自動車内装材料の燃焼試験が規定されている。これらの中でも、不織布は、風合いが良く柔軟であるため、特にカーシートヒータの用途において好ましい。又、不織布を使用する場合も、上記実施の形態の場合には、不織布を構成する熱融着性繊維として、低融点ポリエステルを鞘成分とする芯鞘構造を有する繊維を使用しているが、それ以外にも、例えば、低融点ポリプロピレンを鞘成分とする芯鞘構造を有する繊維、又はポリエチレンを鞘成分とする芯鞘構造を有する繊維等の使用が考えられる。このような熱融着性繊維を使用することで、熱融着性繊維の芯部を取り囲んだ状態で、熱融着性繊維の鞘部と絶縁体層7の熱融着材とが互いに融着し一体化することとなるため、コード状ヒータ1と不織布との接着は非常に強固なものとなる。又、難燃性繊維としては、例えば、上記の難燃性ポリエステルの他に、種々の難燃性繊維の使用が考えられる。ここで、難燃性繊維とは、JIS−L1091(1999年)に合格する繊維のことを指す。このような難燃性繊維を使用することで、基材は優れた難燃性を付与されることとなる。
熱融着性繊維の混合割合は、5%以上が好ましく、又、20%以下が好ましい。熱融着性繊維の混合割合が5%未満だと、十分な接着性が得られない。又、熱融着性繊維の混合割合が20%を超えると、不織布が固くなり、着座者が違和感を訴えることになり得るのみでなく、逆にコード状ヒータとの接着性が低下してしまう。更には、熱融着する際の熱によって基材が収縮し、設計で意図した寸法が得られなくなる可能性もある。難燃性繊維の混合割合は、70%以上であり、好ましくは70%以上95%以下である。難燃性繊維の混合割合が70%未満だと、十分な難燃性が得られない。又、難燃性繊維の混合割合が95%を超えると、相対的に熱融着性繊維の混合割合が不足してしまい、十分な接着性が得られない。尚、熱融着性繊維の混合割合と難燃性繊維の混合割合を合算して100%になる必要はなく、他の繊維を適宜混合させても良い。又、熱融着性繊維が混合されていない場合であっても、例えば、上記の熱融着部の材料と基材を構成する繊維の材料を同系統の材料とすることで、必要充分な接着性を得られることもあるので、熱融着性繊維が混合されていないことも充分に考えられる。
又、不織布の大きさや厚さなどは、使用用途によって適宜に変更するものであるが、その厚さ(乾燥時に測定した値)は、例えば、0.6mm〜1.4mm程度とすることが望ましい。このような厚さの不織布を使用すれば、加熱・加圧によりコード状ヒータと不織布とを接着・固定した際、不織布がコード状ヒータの外周の30%以上、好ましくは50%以上の部分と良好に接着することになるからであり、それによって、強固な接着状態を得ることができるからである。
上記基材の中でも、空隙を有しているものが好ましく、特に、コード状ヒータが配設される面(以下、配設面と記す)が、コード状ヒータが配設されない面(以下、非配設面と記す)よりも空隙が多くなっているように構成されることが好ましい。空隙が多い状態とは、例えば、織布や不織布等の布体の場合、目付け、即ち単位体積当たりの繊維重量が小さい状態、発泡樹脂シートや発泡ゴムシートのような多孔体の場合、気孔率が大きい状態のことを示す。本発明による基材の具体的な態様としては、例えば、温度や圧力を調節するなどして片面のみ又は両面で強弱異なるカレンダー加工を行った織布又は不織布、片面のみからニードルパンチを行った不織布、片面にパイル形成や起毛をさせた布体、厚さ方向で気孔率が傾斜するように発泡制御した発泡樹脂シート又は発泡ゴムシート、空隙の多さが異なる材料を貼り合わせたもの、などが挙げられる。又、特に基材の空隙は連続していることが好ましい。これは、溶融した熱融着層が連続した空隙に浸透していくことで、アンカー効果が増して接着強度が向上するためである。このような空隙が連続している態様としては、繊維の集合体である織布や不織布等の布体、連続気孔を有する発泡樹脂シートや発泡ゴムシートなどが考えられる。尚、非配設面は空隙を有していないものも考えられる。
又、コード状ヒータ10を基材11に配設する際、加熱加圧による融着によって接着・固定する態様でなく、他の態様によりコード状ヒータ10を基材11に固定しても良い。例えば、温風により熱融着材からなる絶縁体層7を溶融させて接着・固定する態様、導体素線5aに通電してその発熱により熱融着材からなる絶縁体層7を溶融させて接着・固定する態様、加熱しながら一対の基材11で挟持固定する態様など、種々の態様が考えられる。
又、熱融着材を使用しない形態も考えられ、例えば、縫製によってコード状ヒータ10を基材11上に配置することや、一対の基材11でコード状ヒータ10を挟持固定することも考えられる。このような場合、図10や図11に示すように絶縁体層7を形成しないことが考えられる。
又、面状ヒータ31を座席に固定するための接着層については、基材11の伸縮性の点や、良質な風合いの保持という点からすると、離型シート等の上に接着剤のみからなる接着層を形成し、該接着層を上記離型シートから上記基材11表面に転写することによって接着層を形成することが好ましい。又、この接着層は、難燃性を有するものが好ましく、それ単独でFMVSS No.302自動車内装材料の燃焼試験に合格するような難燃性を有するものが好ましい。例えば、高分子アクリル系粘着剤などが挙げられる。接着層は基材の配設面に形成しても良いし非配設面に形成しても良い。
上記実施の形態と同様の手法によって、絶縁被膜5bが形成された導体素線5aを芯材3に巻回して得られるコード状ヒータ10(図1参照)について、実施例1とし、屈曲性試験を行った。また、このコード状ヒータから導体素線5aを抽出し、この導体素線5aについて、引張強度及び伸びと絶縁破壊電圧の測定を行うとともに、水平難燃試験を行った。試験結果を実施例1の仕様と併せて表1に示す。
屈曲性試験は、自己径の6倍の曲率半径で90度ずつの屈曲を行い、導体素線5aが少なくとも1本切れるまでの屈曲回数を測定するものである。本試験においては、各導体素線5aの抵抗値を測定しておき、図12に示すように、一対の半径5mmのマンドレル90でコード状ヒータを挟持し、このマンドレル90と垂直方向に両側90度ずつの屈曲を1回として、断線するまでの屈曲回数を測定した。この際、何れか1本の導体素線5aの抵抗値が無限大となったときに断線とした。機械的強度及び伸びは、JIS−C3002(1992年)に準拠し、導体素線5aの片側を固定し、他端を引張試験機にて引張り、導体素線5aが切断されるときの強度及び伸びを測定した。耐電圧試験は、絶縁被膜5bの絶縁破壊電圧の試験を行った。導体素線5aに、業務用の電圧に対応するため200Vを印加し、絶縁破壊の有無を確認した。水平難燃試験は、UL1581水平燃焼試験(2008年、第4版)に基づいて測定し、併せて、炎の影響を受けた幅を測定した。
上記実施例1によるコード状ヒータにおいて、絶縁被膜5bを耐熱ポリウレタン樹脂の焼き付けによって形成したからなるものを比較例1として、併せて試験を行った。試験結果を比較例1の仕様と併せて表1に示す。
表1に示すように、本実施例1によるコード状ヒータ10は、耐屈曲性、引張強度、伸び、絶縁破壊電圧ともに、必要充分な特性を有することが確認された。また、水平難燃試験においては、炎の影響を受けた幅が25mmであり、これは炎の幅とほぼ同値であり、不燃であることが確認された。また、炎を直接受けた部分についても、絶縁被膜5bは残存しており、導体素線5aが露出することはなかった。一方、比較例1によるコード状ヒータは、難燃試験自体は合格したものの、絶縁被膜を炎が伝播していた部分が生じていた。また、60mmの幅で絶縁被膜が脱離しており、導体素線5aが露出することとなった。
また、素線径0.08mmの硬質錫入り銅合金線からなる導体素線5aについて、表2に示すようにアルキドシリコーンワニスのシリコーン含有量(重量比)を変化させて絶縁被膜5bを形成し、参考例1〜9とする導体素線5aを作成した。これらの導体素線5aについて、難燃試験、線間絶縁抵抗測定、線間BDV測定、及び、外観の確認を行った。これらの結果について、表2に併せて示す。
難燃試験は、導体素線5aを80本束ねたものを使用し、UL1581水平燃焼試験(2008年、第4版)に基づいて測定し、併せて、炎の影響を受けた幅を測定した。線間絶縁抵抗測定は、JIS−C3216−5(2011年)に準拠して測定した。線間BDV測定は、JIS−C3216−5(2011年)に準拠して測定した。外観の確認は、SEMによる形状の撮影と素手の触覚にて表面にざらつきや凹凸がないかを確認した。
表2に示すように、参考例1〜9による導体素線5aは、素線単独でも難燃試験に合格するものであり、難燃性が高いものであることが確認できた。特に、シリコーン樹脂含有量が40%以上の参考例4〜9のものは、炎により影響を受けた幅が炎の幅(25mm)の2倍未満となっているとともに、絶縁被膜5bは残存しており、導体素線5aが露出することはなく、優れた難燃性を有するものであることが確認された。参考例1〜3のものは、わずかではあったが、絶縁被膜5bの脱離が認められた。また、参考例1〜3は、シリコーン樹脂含有量が40%未満であったため、表面に凹凸を生じており、外観がやや劣るものであった。一方、参考例9は、シリコーン樹脂含有量が80%を超えているため、こちらも表面にざらつきを生じており、外観がやや劣るものであった。ただし、シリコーン樹脂含有量が10%〜90%の範囲において難燃試験はすべて合格している。
従来、シリコーン樹脂を含まない樹脂で絶縁皮膜5bを形成していた。従来のものでは難燃性の観点では好ましい結果を得られなかった。一方、難燃性の観点ではシリコーン樹脂は良好な特性を期待できるものの、シリコーン樹脂だけでは、以下に説明するカットスルー強度や曲げ性能において十分な性能を発揮しえなかった。
図16は、カットスルー強度評価の試験方法を概略的に示す図である。
同図に示すように、断面角度が90度のV字刃100の上に試料101を載せた上に荷重103を加えていき、導通しない最大荷重を測定する。試料101は導通素材の芯線104の周囲に非導通素材の皮膜105を被覆してある。V字刃100は導通素材の基台106上に載置してあり、基台106と芯線104に電源と被駆動素子からなる導通チェッカー107が介装されている。そして、当初は皮膜105がV字刃100に抗して絶縁しているものの、加重103が増していくとある時点でV字刃100が被膜105を切断して芯線103に接触する。すると、導通チェッカー107の両端が導通状態となり、ランプが点灯したりブザーが鳴ったりする。すなわち、このカットスルー強度評価では、被膜105における非導通の状態から導通の状態に変化する際の加重を測定している。なお、より詳細な説明は、CSA (Canadian Standards Association) C22.2 No. 0.3-09 5.13 Cutting の項目を参照する。
表3はシリコーンゴムと各種の単体成分の樹脂のカットスルー強度を対比する表である。

シリコーンゴムは0.31kgであるが、実使用には全く耐えられないほど柔らかである。シリコーン樹脂は9.8kgであり、非常に高い耐久力を有していることを示している。また、単体成分の樹脂であるアクリルは1.2kgであり、耐久力はやや弱い。一方、エポキシは1.8kgであるが、耐久力として満足のいくものである。
次に、表4はシリコーン樹脂と他の樹脂との混合物のカットスルー強度を対比する表である。

単体成分の樹脂の対比では、アルキドはアクリルやエポキシよりも評価値が高い(堅い)ものであった。しかし、シリコーン樹脂との混合物とした場合は、シリコーン樹脂とアルキドとの混合物の評価値が2.1kgとなり、ポリエステルとシリコーン樹脂との混合物の評価値が5.5kgとなり、アクリルやエポキシとの混合物の数値と比較して低くなっている。また、アルキドとポリエステルはシリコーン樹脂単体の場合に比べて、シリコーン樹脂の数値を下げさせているので、柔らかさを付与しているといえる。
カットスルー強度強化に加え、次に曲げ評価を行った。
第1の曲げ評価では、アルミ箔に膜を作成(厚さ:約0.2mm)し、各種ピンゲージに巻付けたときの膜の様子を評価している。表5に示すものでは、ピンゲージとして太さがそれぞれR=30mm R=15mm R=10mm R= 5mm R= 2mmの各種のものを用意し、シリコーン樹脂単体およびシリコーン樹脂との混合物の膜の様子を評価した結果を示している。なお、本試験では、アルキドの上位概念としてポリエステルを評価しており、アルキドは等価と考える。

表中、○…変化なし ×…ひび割れ発生、を示している。
本発明では、芯線3の外周に、5本の導体素線5aを引き揃えて構成されたものがピッチ約1.0mmで螺旋状に巻装している。また、導体素線5aは周囲を厚さ約5μmの絶縁被膜5bで被覆されるので、この絶縁皮膜5bには曲げに耐えられる性能が要求される。すなわち、ひび割れが発生する素材は絶縁皮膜5bとして堅すぎる傾向がある。しかし、導体素線5aを螺旋状に巻装するか否か等の諸条件次第で、絶縁皮膜5bとしても有効である。
表を参照すると、シリコーン樹脂単体とシリコーン樹脂とエポキシとの混合物では曲げ評価において容易にひび割れが発生しており、この条件下では絶縁皮膜5bとして堅すぎる傾向がある。すなわち、ひび割れしない樹脂よりは性能が劣ることは否めず、絶縁被膜を形成した状態で導体素線を芯材上に巻装する場合や、屈曲等の外力を受ける環境で使用する場合は、絶縁被膜に向かない。しかし、巻装するか否か等の諸条件の変更で改善可能である。
次に、シリコーン樹脂とポリエステル(アルキドと等価)との混合物はすべてのピンゲージにおいてひび割れが発生しなかったが、シリコーン樹脂とアクリルとの混合物ではピンゲージの径が小さくなるとひび割れが発生することが確認された。すなわち、細径となってくるとアクリルはポリエステルやアルキドに曲げ性能で追いつかないことも確かである。
第2の曲げ評価では、0.08mmの芯線に8μm膜厚の絶縁被膜を形成し、R=1.5mm R=1.0mm R=0.5mmのピンゲージを使用して同様のひび割れの有無を評価した。
図17と図18と図19は第2の曲げ評価で確認された電子顕微鏡写真を表す図である。図17はシリコーン樹脂のものであり、ひび割れが目視できる。図18はシリコーン樹脂とエポキシとの混合物のものであり、ひび割れが目視できる。しかし、図19はシリコーン樹脂とアルキドとの混合物のものであるが、ひび割れを目視できない。
表に示すように、シリコーン樹脂単体とシリコーン樹脂とエポキシとの混合物では容易にひび割れが発生しており、堅すぎて絶縁皮膜5bには向かないことが再度明らかになった。
シリコーン樹脂とアルキドとの混合物も、シリコーン樹脂とアクリルとの混合物でも、すべてのピンゲージにおいてひび割れが発生しなかった。しかし、第1の曲げ評価で明らかなように、より細径となってくるとアクリルはポリエステルやアルキドに曲げ性能で追いつかないことは容易に推測できる。
以上の評価から推測し得るのは、シリコーン樹脂を含まない樹脂においてはいずれの場合においても難燃性の観点からは満足がいかない。この点、シリコーン樹脂を含むことで難燃性において満足のいく結果が得られる。ただし、シリコーン樹脂を含むとしてもシリコーンゴムの場合では柔軟すぎて耐久性の点で実使用は困難である。ただし、難燃性の観点だけでシリコーン樹脂を採用することができなかった。すなわち、シリコーン樹脂だけではいわゆる堅すぎて曲げ性能に劣り、シート表皮とクッションとの間に介在されるシートヒータへの適用は困難だった。
そして、少なくともシリコーン樹脂の重量比が40%以上であれば、炎の影響を受ける幅も小さく、皮膜の脱離も生じておらず、特に難燃に優れることが確認できた。また、シリコーン樹脂の含有量10〜30%と90%のものでは、凹凸やざらつきが生じ、外観がやや劣る結果となった。
シリコーン樹脂と混合したときに、シリコーン樹脂を変成して柔軟性を与えることができた素材としてもっとも適性のよかったものはポリエステル、あるいはアルキドと言える。必要最低限のカットスルー強度評価を備えつつ、曲げ評価において良好な結果を奏したからである。
このようにもっとも適性のよいのはシリコーン樹脂とアルキドとの混合物である。しかし、アルキド樹脂だけが使用できるものであるわけではない。アルキド樹脂の代替材料について検討すると、シリコーン樹脂の分子構造に入り込むようにしてシリコーン樹脂を変性するような材料が好ましいといえる。この観点から推測すると、例えば、アルキド、ポリエステル、ウレタン、アクリル、エポキシ等が好ましいものと推測できる。そして、実際に変性しているか否かに関わらず、変性し得る材料であれば使用可能であると推測できる。
本実施例では、外径約0.2mmの芯線3の外周に、素線径0.08mmの5本の導体素線5aを引き揃えた状態でピッチ約1.0mmで螺旋状に巻装されている。導体素線5aには厚さ約5μmの絶縁被膜5bが形成されている。芯線3上に導体素線5aを巻装したものの外周に、絶縁体層7として0.2mmの厚さで押出被覆され、その仕上外径は0.8mmである。
むろん、これは一例にすぎず、実際の寸法が上述したものに限定されるものでないことはいうまでもない。少なくとも、以下に示すように、仕上外径として、0.4mm〜1.6mmの範囲であれば、十分に本発明を適用可能である。また、導体素線5aの外径として、0.04mm〜0.16mmの範囲であれば、十分に本発明を適用可能である。さらに、絶縁被膜5bの膜厚についても1μm〜100μmの範囲であれば、十分に本発明を適用可能である。また、芯線3として、0.1mm〜0.4mmの範囲であれば、十分に本発明を適用可能である。
以上詳述したように本発明によれば、難燃性が高く、且つ、万が一断線したとしてもスパークの発生を防止することが可能なコード状ヒータを得ることができる。このコード状ヒータは、例えば、アルミ箔や不織布等の基材上に蛇行形状等の所定の形状に配設されて面状ヒータとし、電気毛布、電気カーペット、カーシートヒータ、ステアリングヒータ、暖房便座、防曇鏡用ヒータ、加熱調理器具等に好適に使用可能である。又、コード状ヒータ単体としても、例えば、パイプや槽等に巻き付けて接着したり、パイプ内に配置したりするような態様が考えられる。具体的な用途としては、例えば、配管や冷凍庫のパイプドレーンなどの凍結防止用ヒータ、エアコンや除湿機などの保温用ヒータ、冷蔵庫や冷凍庫などの除霜用ヒータ、乾燥用ヒータ、床暖房用ヒータとして好適に使用することができる。又、上記面状ヒータの用途として例示した電気毛布、電気カーペット、カーシートヒータ、ステアリングヒータ、暖房便座、防曇鏡用ヒータ、加熱調理器具、床暖房等について、加熱対象物に本発明のコード状ヒータを直接貼り付けたり、巻き付けたりすることもできる。
1 発熱線
3 芯材
5a 導体素線
5b 絶縁被膜
7 絶縁体層
10 コード状ヒータ
11 基材
31 面状ヒータ
41 車両用シート

Claims (9)

  1. 絶縁被膜により被覆された複数本の導体素線を有するコード状ヒータであって、
    上記絶縁被膜のシリコーン樹脂の含有量が、重量比で、40〜80%であることを特徴とするコード状ヒータ。
  2. 上記絶縁被膜が、アルキド、ポリエステル、アクリルのいずれかまたはこれらの組み合わせからなる樹脂と、シリコーン樹脂とを含有することを特徴とする請求項1に記載のコード状ヒータ。
  3. 上記絶縁被膜が、アルキド、アクリルのいずれかまたはこれらの組み合わせからなる樹脂と、シリコーン樹脂とを含有することを特徴とする請求項2に記載のコード状ヒータ。
  4. 上記絶縁被膜が、アルキド、ポリエステルのいずれかまたはこれらの組み合わせからなる樹脂と、シリコーン樹脂とを含有することを特徴とする請求項2に記載のコード状ヒータ。
  5. 上記導体素線が、引き揃えられた状態で芯材上に巻装されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか記載のコード状ヒータ。
  6. 上記絶縁被膜の膜厚が1μm〜100μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のコード状ヒータ。
  7. 上記導体素線の外周に絶縁体層が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のコード状ヒータ。
  8. 上記絶縁体層の一部または全部が熱融着材からなることを特徴とする請求項7記載のコード状ヒータ。
  9. 請求項1〜のいずれか一項記載のコード状ヒータを基材に配設したことを特徴とする面状ヒータ。
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