オブジェクトのユーザがオブジェクトの認証されたユーザであるかどうかを検証するための機器が、(a)ユーザの生体特徴を検出し、生体特徴を表すデータを生成するための手段、および(b)オブジェクトを読み取り、オブジェクトに印刷するためのリーダプリンタ手段を含む。リーダプリンタ手段は、(i)認証されたユーザに関連する生体情報のデジタル表現を取得するために、オブジェクトを読み取るためのリーダシステム手段、および(ii)オブジェクトに印刷するためのプリンタシステム手段を含む機器は、データがデジタル表現に一致する場合、プリンタシステム手段にオブジェクトに印刷させるように動作可能であってもよい。リーダプリンタ手段は、(i)オブジェクトの固有の特徴を表すデジタル署名を取得するために、オブジェクトを読み取るための手段、および(ii)デジタル署名がオブジェクトに関連する照合用のデジタル署名と一致する場合、オブジェクトに印刷するための手段を含む。
図1および図2を参照すると、本発明の第1実施形態に係るセキュリティチェックポイント機器が、一般に10で示されている。セキュリティチェックポイント10は、マジックミラー16を支持するためのミラーフレーム14を含む筐体12を含んでいる。
マジックミラー16は、通常は半透明ミラーである。一般に、マジックミラー16は、ミラーの外側18で筐体12の外部に光を反射するように、そして、光を、外側18から筐体12の内部の内側20の方向にマジックミラー16を通過させるように機能する、任意のオブジェクトまたはデバイスとすることができる。このように、マジックミラー16は、マジックミラー16の背後の筐体12内に配置されたさまざまな装置22が、筐体12の外部から装置22を見られることなく、セキュリティチェックポイント10で筐体12の外部のオブジェクトおよび人物(不図示)に関するデータを記録することを可能にする。セキュリティチェックポイント10でマジックミラー16の前に立っている人物(不図示)は、マジックミラー16の背後に隠された装置22を見る代わりに、自身の鏡像を見ることになる。マジックミラー16の使用は、好適には、セキュリティチェックポイント10で人物が、ミラーが心理的に人物の視線を引き付ける範囲まで隠し装置22に自身の顔を明らかにすることを促す。また、マジックミラー16の使用は、好適には、人物が反射ミラーとのアイコンタクトを避けることが不自然であると考えられる範囲までの、回避的な自動検出を可能にし、このため、マジックミラー16を見ることを避ける試みを、隠し装置22が検出し、回避的なインジケータとしてセキュリティ目的で記録することができる。
第1実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、情報がセキュリティチェックポイント10に存在する人物に見えるように、マジックミラー16に情報を表示するように動作可能である。図2に示すように、隠し装置22は、マジックミラー16上の出力情報の表示を制御するためのディスプレイコントローラ24を含んでいる。情報は、例えば、セキュリティチェックポイント10での人物への指示、これに応答する人物のために意図された要求や質問、および状態情報を含んでいる。第1実施形態では、ディスプレイコントローラ24は、筐体12内に囲まれている。ただし、いくつかの実施形態では、ディスプレイコントローラ24は、マジックミラー16の背後に隠されていない。
第1実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、マジックミラー16上に指圧またはスタイラス圧の形態でユーザ入力を受け取るように動作可能である。図2に示すように、隠し装置22は、マジックミラー16を介してタッチスクリーンのユーザ入力を受け取るためのタッチスクリーンコントローラ26を含んでいる。一例として、セキュリティチェックポイント10での人物は、マジックミラー16上の人物に提示される複数の選択肢の回答を選択することにより、クエリへの応答を提供してもよい。第1実施形態では、タッチスクリーンコントローラ26は、筐体12内に囲まれている。ただし、いくつかの実施形態では、タッチスクリーンコントローラ26は、マジックミラー16の背後に隠されていない。
第1実施形態では、マジックミラー16の前に立っている人物の一般反射ビューは、タッチスクリーン技術による情報の表示およびユーザ入力の承認によって中断される必要はない。ただし、場合によっては、マジックミラー16の一部が、入力/出力機能のためのマジックミラー16の使用によって見えないかもしれない。
第1実施形態では、隠し装置22は、セキュリティチェックポイント10で人物のビデオ画像を取り込むための少なくとも1つのカメラ28を含んでいる。いくつかの実施形態では、異なる高さでの複数のカメラ28は、身長の異なる人物の、顔のなどの特徴を上手く取り込むために、マジックミラー16の背後に設置されている。いくつかの実施形態では、異なる角度の複数のカメラ28は、セキュリティチェックポイント10で人物の特徴を上手く取り込むために、マジックミラー16の背後に設置されている。追加的または代替的に、1つまたは複数のカメラ28は、セキュリティチェックポイント10の内部および/または周りの、さまざまな位置や場所で画像を取り込むために、セキュリティチェックポイント10の他の隠された位置および/または隠されていない位置に設置されてもよい。
カメラ28の1つまたは複数は、フィルタリングを含んでもよく、またはそうでなければ、電磁スペクトルの特定の領域内の画像および/またはビデオを取り込むために特に適切であり得る。例えば、カメラ28の1つまたは複数は、電磁スペクトルのIR(赤外線)領域の電磁放射を検出かつ撮像するのに適したサーマルカメラまたはIR(赤外線)カメラ28であってもよい。IRカメラ28は、セキュリティチェックポイント10で人物によって放出される黒体放射に関連した画像を作成するために使用され得る。いくつかの実施形態では、IRカメラ28は、セキュリティチェックポイント10での人物、または人物の特定の部分(不図示)の体温の測定値を作成するように動作可能である。
1つまたは複数のカメラ28は、電磁スペクトルのUV(紫外線)領域の電磁放射を検出かつ撮像するように動作可能な、UV(紫外線)カメラ28であってもよい。いくつかの実施形態では、カメラ28は、3D静止画像および/または3Dビデオ情報などの、3次元画像を取り込むように動作可能なステレオカメラである。第1実施形態では、少なくとも1つのカメラ28は、電磁スペクトルの可視光領域で電磁放射を検出かつ撮像するように動作可能な可視光カメラ28である。変形例では、可視光カメラ28は、静止画像、ビデオ情報、または静止画像およびビデオ情報の両方を取り込むように動作可能である。また、可視光カメラ28は、通常は、音響情報を記録するように動作可能である。
いくつかの実施形態では、隠し装置22は、図2に示す検出器(複数可)30のような1つまたは複数の電磁放射の検出器を含んでいる。通常は、検出器30は、画像でない検出された放射の指標を作成し、したがって、検出器30はカメラ28ではない。検出器30によって作成される指標は、例えば、デジタルまたはアナログ信号であり得る電気信号を含んでもよい。さまざまな検出器30は、電磁放射の波長の広いまたは狭い範囲で電磁放射を検出するように動作可能であってもよい。例えば、検出器30は、電磁スペクトルのIR領域の電磁放射を検出するように動作可能な1つまたは複数のIR(赤外線)検出器30を含んでもよい。検出器30は、電磁スペクトルの可視光領域の電磁放射を検出するように動作可能な1つまたは複数の可視光検出器30を含んでもよい。検出器30は、電磁スペクトルのUV領域の電磁放射を検出するように動作可能な1つまたは複数のUV(紫外線)検出器30を含んでもよい。検出器30は、マジックミラー16とセキュリティチェックポイント10の外部のオブジェクトまたは人物との間の存在を、場合により距離を、検出するように動作可能な1つまたは複数の近接検出器を含んでもよい。検出器30は、セキュリティチェックポイント10で外部のオブジェクトまたは人物の動きを検出するように動作可能な1つまたは複数の動き検出器を含んでもよい。
検出器30は、筐体12の外側から発している磁気エネルギーを検出するように動作可能な1つまたは複数の磁気エネルギー検出器を含んでもよい。隠し装置22の検出器30は、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、マジックミラー16の背後のさまざまな位置や場所に設置されてもよい。追加的または代替的に、1つまたは複数の検出器30は、セキュリティチェックポイント10の内部および/または周りの、さまざまな位置や場所で電磁放射を検出するために、セキュリティチェックポイント10の他の隠された位置および/または隠されていない位置に設置されてもよい。
いくつかの実施形態では、隠し装置22は、図2に示すセンサ(複数可)32のような1つまたは複数のセンサを含んでいる。通常は、センサ32は、電磁放射の他の測定可能な物理現象を感知するために、マジックミラー16の内側20に配置されている。センサ32は、トランスデューサであっても、トランスデューサを含んでもよく、デジタルまたはアナログ信号であり得る電気信号を作成してもよい。例えば、センサ32は、マジックミラー16の振動を感知するための1つまたは複数の振動センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサ32は、マジックミラー16にその外側18で加えられる力すなわち圧力を感知するために、マジックミラー16の外側18に配置された1つまたは複数の触覚センサを含んでいる。いくつかの実施形態では、センサ32は、熱を感知するための、場合により温度を測定するための、1つまたは複数の温度センサを含んでいる。
隠し装置22のセンサ32は、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、マジックミラー16の背後のさまざまな位置や場所に設置されてもよい。追加的または代替的に、1つまたは複数のセンサ32は、セキュリティチェックポイント10の内部および/または周りの、さまざまな位置や場所で測定可能な物理現象を感知するために、セキュリティチェックポイント10の他の隠された位置および/または隠されていない位置に設置されてもよい。
第1実施形態における隠し装置22は、図2に示す放射源(複数可)34のような照明または他の電磁放射の少なくとも1つの放射源を含んでいる。例えば、電磁スペクトルのIR領域の電磁放射の、1つまたは複数のIR(赤外線)源34は、マジックミラー16の背後の隠された位置から筐体12の外方向にIR(赤外線)放射を放出してもよい。IR源34によってIR放射を放出することにより、好適には、1つまたは複数のカメラ28および/または1つまたは複数の検出器30が、場合により1つまたは複数のIRカメラ28および/または1つまたは複数のIR検出器30が、IR放射への曝露中にセキュリティチェックポイント10で外部のオブジェクトまたは人物をそれぞれ撮像および/または検出することを可能にする。さらなる例として、1つまたは複数の放射源34は、マジックミラー16のバックライト用などの、可視光を作成してもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のUV(紫外線)源34は、電磁スペクトルのUV領域の電磁放射を作成するように動作可能であり、好適には、1つまたは複数のカメラ28および/または1つまたは複数の検出器30が、UV(紫外線)放射への曝露中にセキュリティチェックポイント10で外部のオブジェクトまたは人物をそれぞれ撮像および/または検出することを可能にする。一例として、いくつかの実施形態では、1つまたは複数のUVカメラ28および/または1つまたは複数のUV検出器30は、UV源34がUV放射を放出している間に、電磁スペクトルのUV領域の電磁放射をそれぞれ撮像および/または検出する。さらなる例として、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10で外部のオブジェクトまたは人物からの可視光の蛍光反射を取り込むために、1つまたは複数の可視光カメラ28および/または1つまたは複数の可視光検出器30は、UV源34がUV放射を放出している間に、電磁スペクトルの可視光領域の電磁放射をそれぞれ撮像および/または検出する。
第1実施形態では、1つまたは複数の放射源34は、発光ダイオード(LED)として実装されている。追加的または代替的に、さまざまな放射源34は、例えば、レーザ、白熱灯、ハロゲン灯、ネオン灯、蛍光灯、照明の他の実装、またはこれらの任意の組合せとして実装されてもよい。
隠し装置22の放射源34は、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、マジックミラー16の背後のさまざまな位置や場所に設置されてもよい。追加的または代替的に、1つまたは複数の放射源34は、セキュリティチェックポイント10の内部および/または周りの、さまざまな位置や場所で照明を提供するために、セキュリティチェックポイント10の他の隠された位置および/または隠されていない位置に設置されてもよい。
さらに図1および図2を参照すると、セキュリティチェックポイント10は、ミラーフレーム14に隣接または近接する筐体12内に設置されたフレーム装置36を含んでいる。変形例では、フレーム装置36は、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、例えば、カメラ(複数可)28、検出器(複数可)30、センサ(複数可)32、および放射源(複数可)34の任意の数および組合せである、複数個の装置22と同様または類似した1または複数個の装置を含んでいる。
変形例では、ミラーフレーム14のすべての部分またはさまざまな部分が、例えばさまざまなセキュリティ上の目的に合うように、透明ミラー、半透明ミラー、またはマジックミラータイプの材料で作られてもよい。一例として、ミラーフレーム14のすべての部分または一部は、ミラーフレーム14に近接して配置されたに1つまたは複数の放射源34からの、可視光などの電磁放射の外方向への送信を、最小のエネルギー損失で可能にする透明材料から作られてもよい。例えば、人物がマジックミラー16に向かって前進することが許可されていない場合、マジックミラー16の周囲に赤色の点灯、人物がマジックミラー16に向かって前進するように要求されている場合、マジックミラー16の周囲に緑色の点灯または点滅照明、人物がセキュリティチェックポイント10での処理を正常に完了した場合、青色の点灯または点滅照明、処理が失敗した場合または人物が治安当局によるさらなる介入のために止められている場合、赤色の点滅照明などの異なる色のLED照明がステータス状況を示すために使用されてもよい。他の色分けの組合せが、可能である。例えば、いくつかの実施形態では、サイレントアラームだけが治安当局に発動され、処理に失敗したこと、または治安当局によってさらなる介入が必要であることの、人物への指標は作られない。
追加的または代替的に、フレーム装置36を上手く隠すために、非透明材料が、ミラーフレーム14のすべてまたは一部に使用されてもよい。第1実施形態では、ミラーフレーム14は、マジックミラー16に対して傾斜している。変形例では、ミラーフレーム14は、例えば、複数の角度を含む任意の角度で延伸していてもよく、湾曲していてもよい。ミラーフレーム14は、例えば、埋め込み型または外向きに突出するフレーム装置36を収容するための、1つまたは複数の開口を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、フレーム装置36は、超音波検出器、超音波トランスデューサ、超音波送受信器、他の音ベースのデータ記録装置の1つまたは複数、およびこれらの任意の組合せを含む。超音波検出器、超音波トランスデューサ、超音波送受信器、または類似物のそれぞれは、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、隠されていてもよく、隠されていなくてもよい。いくつかの実施形態では、超音波フレーム装置36は、ミラーフレーム14の開口に埋め込み型である。
いくつかの実施形態では、フレーム装置36は、セキュリティチェックポイント10で外部のオブジェクトまたは人物の存在を検出するための近接検出器30を含んでいる。いくつかの実施形態では、近接検出器30は、近接検出器30と感知されたオブジェクトまたは人物との間の距離の指標を提供するように動作可能である。近接検出器30は、例えば、ミラーフレーム14の開口に埋め込み型であってもよい。
いくつかの実施形態では、フレーム装置36は、セキュリティチェックポイント10で外部のオブジェクトまたは人物の動きを検出するための動き検出器30を含んでいる。動き検出器30は、例えば、ミラーフレーム14の開口に埋め込み型であってもよい。
いくつかの実施形態では、反射した電磁放射の撮像、検出、および/または感知をそれぞれ提供するために、フレーム装置36のさまざまなタイプの放射源34は、フレーム装置36の対応するカメラ28、検出器30、および/またはセンサ32と対になっている。例えば、マジックミラー16の垂直または水平な一側に沿ってミラーフレーム14に近接して配置された放射源34は、マジックミラー16の垂直または水平な対向側に沿ってミラーフレーム14に近接して配置された対応するカメラ28および/または検出器30と対になっていてもよい。放射源34ならびに対応するカメラ28および/または検出器30と、場合によってはミラーフレーム14が傾斜しているため、セキュリティチェックポイント10内の適切な位置での外部のオブジェクトまたは人物は、放射源34によって作成された電磁放射を、対応するカメラ28および/または検出器30に向かって反射することになる。このような対向側の配置により、対応するカメラ28および/または検出器30によって受信される電磁放射は、放射源34による照明に露出中に、セキュリティチェックポイント10で外部のオブジェクトまたは人物からの反射される電磁放射である。放射源34ならびに対応するカメラ28および/または検出器30の対を、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、さまざまなタイプとすることができる。例えば、IR源34は、IRカメラ28および/またはIR検出器30と対にされてもよく、UV源34は、UVカメラ28および/またはUV検出器30と対にされてもよく、UV源34は、可視光カメラ28および/または可視光検出器30と対にされてもよく、超音波送受信器は、対応する超音波送受信器および/または超音波検出器と対にされてもよい。フレーム装置36の対の複数のアレイは、例えば、マジックミラー16からのさまざまな距離に関連したデータ記録に対し、同時にまたは順に使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、フレーム装置36の1つまたは複数のカメラ28は、下を向いてマジックミラー16を直接見ることを避ける人物の顔の画像を取り込むことを試みるために、マジックミラー16のすぐ下のミラーフレーム14の下部で筐体12の内側に設置され、上方かつ外方に向けられている。例えば可視光カメラ28であり得るこのような上方に向けられたカメラ28は、例えば、ミラーフレーム14の小型の開口を通じて画像を取り込むようにこのようなカメラ28を構成することによって、ミラーフレーム14の少なくとも一部が半透明材料で作られることによって、ミラーフレーム14の少なくとも一部が半透明ガラス材料で作られることによって、その他の隠す手段またはこれらの任意の組合せによって、小型であるおかげで隠されているかもしれない。
さまざまな実施形態におけるセキュリティチェックポイント10は、マジックミラー14の背後以外、およびミラーフレーム16の近く以外の位置や場所で、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、さまざまな隠された装置を含んでいる。図1では見えないが、セキュリティチェックポイント10は、セキュリティチェックポイント10の任意の位置や場所で、カメラ28、検出器30、センサ32、および放射源34の1つまたは複数の任意の組合せを含んでもよい。例えば、さまざまなカメラ28、近接検出器30および/または動き検出器30は、セキュリティチェックポイント10の内部または近くで、各オブジェクトまたは人物の位置を決定するために使用されてもよい。
さまざまな実施形態におけるセキュリティチェックポイント10は、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に合わせて、セキュリティチェックポイント10全体のさまざまな位置や場所に、隠されていないさまざま装置を含んでいる。図1に示す実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、マジックミラー16の表示機能に追加的または代替的に使用することができるディスプレイ38を含んでいる。通常は、ディスプレイ38は、液晶ディスプレイ(LCD)である。いくつかの実施形態では、ディスプレイ38は、ユーザ入力および出力機能の両方を提供するタッチスクリーンディスプレイである。図1に見られるように、ディスプレイ38の位置は、好適には、特定のユーザおよび目的のためにより快適であり得る非垂直角度で、タッチスクリーンのユーザ入力を可能にする。例えば、ディスプレイ38は、セキュリティチェックポイント10でタッチスクリーンのユーザ入力として人物の署名を受け取るために使用されてもよい。追加的または代替的に、完全に水平なユーザ入力デバイス(不図示)が、署名を受け取るために使用されてもよい。
図1に示す実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、指紋スキャナ40を含んでいる。通常は、指紋スキャナ40は、指紋スキャナ40によって受け入れられる指を走査して、セキュリティチェックポイント10で人物に関連する指紋の指標を作成するように動作可能である。追加的または代替的に、隠されていない掌紋スキャナが、人物の掌紋全体を走査するために使用されてもよい。追加的または代替的に、隠し装置22の1つまたは複数のカメラ28および/または検出器30は、マジックミラー16に対して指および/または手のひらをそれぞれ置くことで、人物の指紋および/または掌紋をそれぞれ撮像および/または検出するために使用されてもよい。
図1に示す実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、文書スキャナ42を含んでいる。通常は、文書スキャナ42は、入力スロット44を介して文書(不図示)を受け取り、セキュリティチェックポイント10で人物に関連する記録されたデータを作成するために文書を走査するように動作可能である。変形例では、文書スキャナ42は、例えば、紙の文書(例えば、チケット、通関フォーム、またはその他の渡航文書、出生証明書)、プラスチックカードであり得るカード(例えば、運転免許証、IDカード、クレジットカード、またはデビットカード)、冊子体(例えば、パスポート)、その他の文書、その他の価値アイテム、またはこれらの任意の組合せ、を受け取って、走査するような寸法にされてもよい。いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、文書やその他の価値アイテムの異なるタイプのための寸法にされた複数の文書スキャナ42を含んでいる。いくつかの実施形態では、入力スロット44は、文書スキャナ42から文書を排出および/または取り除くための出力スロットとしても機能する。追加的または代替的に、隠し装置22の1つまたは複数のカメラ28および/または検出器30は、セキュリティチェックポイント10で人物によってマジックミラー16に置かれた文書を、それぞれ撮像および/または検出するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、文書スキャナ42は、文書を文書スキャナ42で受け取った後、文書に印刷するように動作可能な一体型のプリンタを含んでいる。プリンタは、公式スタンプを印刷するためのスタンププリンタを含む、任意の適切なタイプのものであってもよい。いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、例えば、人物によって提示されている走査した文書とは別の、信頼できる証明書または他の発行された文書を印刷するように動作可能なプリンタを含んでいる。
マジックミラー16が情報を表示するように動作可能である実施形態では、ディスプレイ38を、例えば、スタンププリンタなどのプリンタ(図1に示されていない)で置き換えることができる。
図1に示す実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、セキュリティチェックポイント10の主要領域への入口近くの入口ディスプレイ46を含んでいる。通常は、入口ディスプレイ46は、LCDである。入口ディスプレイ46は、セキュリティチェックポイントの主要領域に入る人物のための指示を提供するために使用されてもよく、例えば、他の誰かが既にセキュリティチェックポイント10に存在する場合、セキュリティチェックポイント10に近づかないように、他の人物に指示するために使用されてもよい。
変形例では、セキュリティチェックポイント10は、ディスプレイ38、指紋スキャナ40、文書スキャナ42、および入口ディスプレイ46の1つまたは複数の周辺に、LEDのような可視光照明を含む。第1実施形態では、さまざまな色のLEDが、ディスプレイ38、指紋スキャナ40、文書スキャナ42、および入口ディスプレイ46のそれぞれに近接して配置されているため、セキュリティチェックポイント10での人物を、色のあるLEDの同時使用または連続的な使用によってガイドすることができる。例えば、人物がセキュリティチェックポイント10に向かって前進するように要求されているとき、入口ディスプレイ46は、緑色の点灯または点滅照明に囲まれていてもよい。人物がセキュリティチェックポイント10の主要領域に向かって一部の距離を進んだことを検出すると、文書スキャナ42に所定の文書を挿入するための指示が表示されている間、文書スキャナ42は、緑色の点灯または点滅照明で点灯されてもよい。文書スキャナ42の処理が終了すると、その後、文書スキャナ42の照明は非作動にされてもよく、指紋スキャナ40は、指紋スキャナ40を使用するために人物をガイドすることを支援するために、緑色の点灯または点滅照明で点灯されてもよい。順次、色分けされた照明によって、人物が完全なセキュリティチェックポイント10の処理を通じてガイドされ得ることが理解されよう(本明細書でさらに後述)。追加的または代替的に、照明を、セキュリティチェックポイント10の他の位置や場所で使用することができ、例えば、一般照明用に頭上に、および/または、人物がセキュリティチェックポイント10に向かっておよび/またはセキュリティチェックポイント10を通って前進する際に人物の足どりをガイドするために、セキュリティチェックポイント10の床に沿って、使用することができる。
図1に示す実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、音声コマンド、指示、および/または要求などの音響を生成するためのスピーカ48を含んでいる。また、図1に示す実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、セキュリティチェックポイント10で人物によって行われるスピーチや他の音などの音響を受信するためのマイク50を含んでいる。第1実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、マイク50によって受信された音響を記録するように動作可能である。
さらに図1を参照すると、セキュリティチェックポイント10は、セキュリティチェックポイント10を出るために、アクセスを拒否または許可するための出口ゲート52を含んでいる。通常は、出口ゲート52は、セキュリティチェックポイント10の処理の完了時に自動的に動作される(本明細書でさらに後述)。
いくつかの実施形態では、マジックミラー16は、フルレングス(図1に示されていない)であり、セキュリティチェックポイント10の床面隣接地点または床面付近から、一般的な人物(不図示)の予想される最も高い身長よりも少なくともわずかに高い高さまで延在している。フルレングスのマジックミラー16により、好適には、例えば、人物の全長に沿った測定値およびその他のデータ記録が可能となる。マジックミラー16がフルレングスである実施形態では、プリンタおよび/または補助ディスプレイなどの隠されていない周辺機器を、例えば、フルレングスのマジックミラー16(不図示)の横に適切な高さで配置することができる。
図2を参照すると、第1実施形態におけるセキュリティチェックポイント10は、プロセッサ56のような処理回路と、メモリ58のようなメモリ回路と、任意で1つまたは複数のデータベース60と、接続バス62と、任意で通信コントローラ64と、を有するコントローラ54を含んでいる。
コントローラ54は、例えば、汎用コンピュータ、マイクロコンピュータ、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、コンピューティング用の分散ネットワーク、機能的に同等の個別のハードウェア構成要素等、およびこれらの任意の組合せの任意のコンピューティングデバイスであってもよい。
図2に示すように、接続バス62は、コントローラ54と隠し装置22とフレーム装置36との間の接続を容易にする。図には示されていないが、少なくともいくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10にまたは周りのどこかに配置されている、セキュリティチェックポイント10の、他のカメラ28、検出器30、センサ32、および放射源34が、接続バス62を介してコントローラ54に接続されている。
プロセッサ56は、通常は、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、組み込みプロセッサ等の、1つまたは複数の回路ユニット、およびこれらの任意の組合せを含む処理回路であり、この処理回路は、独立または並列に動作し、場合によっては重複して動作する。プロセッサ56は、1つまたは複数の集積回路(IC)によって実現されてもよく、モノリシック集積回路(MIC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等、またはこれらの任意の組合せによって実現されることを含む。追加的または代替的に、プロセッサ56は、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)として実装されてもよい。プロセッサ56は、デジタルデータなどのメモリを格納するための回路を含んでもよく、例えば、メモリ58を備えるか、またはメモリ58と有線通信してもよい。
第1実施形態におけるメモリ58は、測定結果および自動分析結果を含むデータまたは他の情報のデジタル表現を格納するように動作可能であり、プロセッサ56の動作を指示するためのプログラムコードを含むプログラムデータまたは他の情報のデジタル表現を格納するように動作可能である。
通常は、メモリ58およびデータベース60はそれぞれ、デジタル電子集積回路のすべてまたは一部であるか、複数のデジタル電子集積回路から形成されている。メモリ58およびデータベース60は、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、1つまたは複数のフラッシュドライブ、メモリ装置に接続されたユニバーサルシリアルバス(USB)、磁気記憶装置、光学記憶装置、光磁気記憶装置等、またはこれらの任意の組合せとして実装されてもよい。追加的または代替的に、メモリ58は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)のようなRAMのバリエーション、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)およびダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)のようなDRAMのバリエーション、ビデオRAM(VRAM)、類似または関連するダイナミックメモリ技術、またはこれらの任意の組合せとして実装されてもよい。メモリ58およびデータベース60は、不揮発性メモリ、揮発性メモリ、ダイナミックメモリ等、またはこれらの任意の組合せとして、デジタル表現を格納するように動作可能であってもよい。
1つまたは複数のデータベース60は、プロセッサ56やメモリ58の一部として、および/またはコントローラ54(図2に示されている)の一部として実装されてもよい。追加的または代替的に、1つまたは複数のデータベース60は、コントローラ54とは別個に実装されてもよい。通常は、各データベース60は、他のデータレコードに関連して格納されたデータレコードを含む情報を、通常はコントローラ54によって使用するために記録可能かつ検索可能なデータ形式で格納するように機能する。
コントローラ54は、通常は、WinCE、Symbian、OSE、組み込みLINUX(登録商標)のようなリアルタイムオペレーティングシステム、Windows(登録商標)、マックOS、Unix(登録商標)、Linuxのような非リアルタイムオペレーティングシステム、およびこれらの任意の組合せを含む、1つまたは複数のオペレーティングシステムを実行するように動作可能である。コントローラ54は、例えば、実行可能コードの複数のスレッドを含むマルチタスキング方法を実行するように動作可能であってもよい。
通信コントローラ64は、例えばインターネットであり得るネットワーク66を介して、コントローラ54と他のコンピューティングシステムとの間で、データおよび/または情報を送信することを容易にする。ネットワーク66への接続は、例えば、銅線リンク、同軸ケーブルリンク、光ファイバ伝送リンク、無線機リンク、携帯電話リンク、衛星リンク、見通しの自由な光リンク、およびこれらの任意の組合せを含む、任意の有線または無線接続によって実現されてもよい。
このように、オブジェクトのユーザがオブジェクトの認証されたユーザであるかどうかを検証するための機器が提供され、この機器は、(a)ユーザの生体特徴を検出し、生体特徴を表すデータを生成するための手段と、(b)オブジェクトを読み取り、オブジェクトに印刷するためのリーダプリンタであって、(i)認証されたユーザに関連する生体情報のデジタル表現を取得するために、オブジェクトを読み取るためのリーダシステム、および(ii)オブジェクトに印刷するためのプリンタシステム、を含むリーダプリンタと、を備え、データがデジタル表現に一致する場合、機器は、プリンタシステムにオブジェクトに印刷させるように動作可能である。
セキュリティチェックポイントの動作方法
図3および図4を参照すると、本発明の第1の実施形態によるメモリ58(図2)は、一般に68で示された方法のステップを実行するようにプロセッサ56(図2)に指示するためのコンピュータ実行可能な命令を含むコードのブロックを含んでいる。追加的または代替的に、このようなコードのブロックは、例えば、記録可能なコンピュータ可読媒体または信号伝送タイプの媒体であり得る信号担持媒体で実施されるコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品の一部を形成してもよい。
電力がプロセッサ56およびメモリ58に供給されているとき、プロセッサ56は、ブロック70の命令の実行を開始するように指示される。次に、ブロック70は、コントローラ54をデフォルトの状態に設定するように、プロセッサ56に指示する。通常は、デフォルトの状態では、1.出口ゲート52が閉位置(図1)にロックされ、2.一般的に白色である一般の頭上照明およびフロア照明がオンになっており、3.マジックミラー16のバックライトがオフになっており、4.ミラーフレーム14での照明がオフまたはニュートラル(例えば白色)であり、5.ディスプレイ38がデフォルトの画像(例えば、ロゴやその他のチェックポイントの識別情報)を表示しており、6.指紋スキャナ40での照明がオフまたはニュートラル(例えば白色)であり、7.文書スキャナ42での照明がオフまたはニュートラル(例えば白色)であり、8.入口ディスプレイ46が通り抜け禁止シンボル(例えば、大きな赤い十字または斜めの赤線が通った赤い丸)を表示している。
ブロック70が実行された後、次に、プロセッサ56はブロック72を実行するように指示され、このブロック72は、任意の人物または認証されていないオブジェクト(不図示)がセキュリティチェックポイント10に存在するかどうかを判定するように、プロセッサ56に指示する。認証されていないオブジェクトを、例えば、セキュリティチェックポイント10自体の一部ではないとして、コントローラ54によって認識される任意のオブジェクトとすることができる。コントローラ54は、さまざまなカメラ28、検出器30、センサ32、およびセキュリティチェックポイント10の他の装置に、存在の画像や他の指標を取り込ませ、その後、プロセッサ56は、この画像や他の指標に基づいて、任意の人物または認証されていないオブジェクトがセキュリティチェックポイント10に存在するかどうかを判定する。いくつかの実施形態では、コントローラ54は、セキュリティチェックポイント10内に存在する人物または認証されていないオブジェクトの数をカウントするように動作可能である。
ブロック72で、プロセッサ56が、人物または認証されていないオブジェクトがセキュリティチェックポイント10に存在すると判定した場合、次に、ブロック74が、アラーム状態を発動するように、プロセッサ56に指示する。アラーム状態を発動するステップは、人間が操作するセキュリティステーションに人間の介入が必要であることを自動通信で伝えるステップを含んでもよい。追加的または代替的に、アラーム状態は、結果として、例えば音声コマンドを自動で発することになり得る(例えば、セキュリティチェックポイント10を出るか、所定の位置に残ることを人物に指示する)。いくつかの実施形態では、アラーム状態は、結果として、例えば、セキュリティチェックポイント10の各種ディスプレイに、エラー状態を示す赤色光を生成することによって、および/またはエラーメッセージや他の指示を表示することによって、セキュリティチェックポイント10の照明に変化をもたらす。第1実施形態では、出口ゲート52がロック解除されているときまたは開いているときに、アラームが発動される場合、プロセッサ56は、出口ゲート52を閉じてロックすることになる。アラーム状態への他の応答も可能である。
プロセッサ56が、人物または認証されていないオブジェクトがセキュリティチェックポイント10に存在しないと判定した場合、次に、ブロック76が、人物をセキュリティチェックポイント10内に誘導するように、プロセッサ56に指示する。セキュリティチェックポイント10内に人物を誘導するステップは、入口ディスプレイ38に、次の人をセキュリティチェックポイント10に向かって前進させるための指示を表示させ、入口ディスプレイ38の周囲の照明を、例えば緑色の点灯または点滅にするステップを含む。
次に、ブロック78は、例えば、本明細書で上述したブロック72に関連するものと同様または類似の動作をコントローラ54に実行させることによって、セキュリティチェックポイント10での人物の存在を確認するように、プロセッサ56に指示する。
プロセッサ56が、一定の指定可能な時間後に、セキュリティチェックポイント10での人物の存在を確認することができない場合、いくつかの実施形態では、コントローラ54は、例えば、人間の警備員からの支援要請を通信することなどによって、アラーム状態を発動することになる。ただし、いくつかの実施形態では、プロセッサ56は、セキュリティチェックポイント10に、セキュリティチェックポイント10に入る次の人物を無期限に待機させることになる。
プロセッサ56が、許容可能な数の人物がセキュリティチェックポイント10に入ったと判断したときおよび判断した場合、次に、ブロック80は、セキュリティチェックポイント10に入った人物の言語選択を確認するように、プロセッサ56に指示する。言語選択を確認するステップは、人物に複数の利用可能な言語のうちの1つを選択すること、および/または言語選択を確認すること、場合によっては単一のデフォルト言語の受諾を確認することを要求するために、1つまたは複数のセキュリティチェックポイント10の表示および/または音響出力を使用するステップと、音響(例えば、コントローラ54に認識可能な言語での口頭による承認)、視覚(例えば、頷き)、および/または人物が選択した言語に関連する触覚(例えば、タッチスクリーンメニューの選択)のユーザ入力を受け取るステップを含んでもよい。ブロック80が実行された後、プロセッサ56は、ブロック82を実行するように、第1実施形態で指示される。
ブロック82は、IDカード、パスポート、運転免許証、イベントチケット、クレジットカード、またはデビットカードなどの身分証明書を要求するように、プロセッサ56に指示する。身分証明書を要求するステップは、例えば、文書スキャナ42で照明を緑色の点灯もしくは点滅または他の適切な色に設定するステップ、セキュリティチェックポイント10のディスプレイ上に要求の表示を表示するステップ、および/またはスピーカ48を介して音声コマンドを発するステップを含んでもよい。身分証明書を要求するステップは、指定可能な時間後、場合によっては身分証明書を繰り返し要求した後に、プロセッサ56が文書スキャナ42で提示されている文書の存在を確認することができない場合、アラーム状態を発動するステップを含んでもよい。ブロック82は身分証明書に関連するが、本発明は、他のタイプの文書が身分の証明書に追加でまたは身分証明書の代わりに要求され得ることを企図している。
文書スキャナ42によって文書を受け取ったときまたは受け取った場合、ブロック84は、文書スキャナ42に受け取った文書を走査させるように、プロセッサ56に指示する。通常は、文書を走査するステップは、文書に関するデータを生成するステップを含み、場合により、このデータは、文書を検証および/または認証し、詐欺すなわち偽造文書を検出し、身分証明書の所有者に関する識別情報を取得するために使用可能なデータ、および他のセキュリティ関連データを含む。第1実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、例えば、メモリ58、データベース60に文書スキャナ42によって作成されたデータを格納するように、および/または、リモートコンピュータ(不図示)および/またはリモートデータベース(不図示)へのネットワーク66を介してデータを送信するように動作可能である。
いくつかの実施形態では、マジックミラー16は、例えば、人物にマジックミラー16に対して文書を置かせることによって、さらに、1つまたは複数のカメラ28および/または検出器30を用いて置かれた文書を撮像および/または検出することによって、文書の走査を提供する機能がある。いくつかの実施形態では、マジックミラー16の所定の領域に対して文書を置くための指示が、マジックミラー16に表示される。追加的または代替的に、音響による指示が、この目的のために提供されてもよい。
文書の走査が完了すると、プロセッサ56は、ブロック86を実行するように指示される。
ブロック86は、ブロック84によって走査された文書がセキュリティチェックポイント10によって承認されるかどうかを決定するように、プロセッサ56に指示する。第1実施形態では、文書が承認されるべきかどうかを判定するステップは、事前に格納されたデータと文書スキャナ42によって作成されたデータを比較するステップを含む。例えば、1つまたは複数のデータベース60のクエリおよび/またはリモートデータベースのクエリにより、結果として、例えば、コントローラ54が、走査した文書の真正性の比較確認によって受信または判断することができる。
プロセッサ56が走査した文書は承認されていないと判断した場合、次に、ブロック88が、ブロック74と類似または同様の方法でアラーム状態を発動するように、プロセッサ56に指示する。
プロセッサ56が走査した文書は承認されていると判断した場合、次に、この方法はブロック90へ進む。
ブロック90は、セキュリティチェックポイント10に存在する人物の指紋採取を要求するように、プロセッサ56に指示する。人物の指紋採取を要求するステップは、例えば、文書スキャナ42の照明を非作動させるステップと指紋スキャナ40の照明を作動させるステップ、指紋スキャナ40を使用するための指示をセキュリティチェックポイント10のディスプレイで表示するステップ、および/またはスピーカ48を介して音声コマンドを発するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、指が指定可能な時間の範囲内に指紋スキャナ40によって受け入れされない場合、プロセッサ56はアラーム状態を発動することになる。
指が指紋スキャナ40によって受け入れられたときまたは受け入れられた場合、ブロック92は、指紋スキャナ40に受け入れた指を走査させるように、プロセッサ56に指示する。通常は、指紋用に指を走査するステップは、指紋に関するデータを生成するステップを含み、場合により、このデータは、指紋を検証および/または認証し、詐欺すなわち偽造の指紋パターンを検出し、指紋の改ざんを検出するために使用可能なデータ、ならびに他のセキュリティ関連データを含む。いくつかの実施形態では、指紋スキャナ40は、生存しない材料による偽造指紋が指紋スキャナ40に提示されているかどうかを判定するために、生存する人間の指の生体組織が発する熱の、温度を測定および/または存在を検出するように動作可能である。第1実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、例えば、メモリ58、データベース60に指紋スキャナ40によって作成されたデータを格納するように、および/または、リモートコンピュータ(不図示)および/またはリモートデータベース(不図示)へのネットワーク66を介してデータを送信するように動作可能である。
いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、例えば、マジックミラー16に対して人物に指を置かせることによって(例えば、マジックミラー16の特定の領域でマジックミラー16上に出現する表示、および/またはスピーカ48によって出力される音響による指示によって示されるように)、ならびに1つまたは複数のカメラ28および/または検出器30を使用して置かれた指を撮像および/または検出することによって、マジックミラー16で指紋走査を提供するように動作可能である。また、このような実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、マジックミラー16に対して置かれた指が発する熱を検出および/または測定するために、サーマルカメラ28、IR検出器30、および/または温度センサ32を使用するように動作可能であってもよい。
追加的または代替的に、プロセッサ56は、掌紋を要求し、例えばマジックミラー16であり得る掌紋スキャナによって、走査させるように指示されてもよい。また、セキュリティチェックポイント10は、いくつかの実施形態では、掌紋スキャナ(例えば、マジックミラー16)に置かれた手のひらが発する熱を検出および/または測定するように動作可能である。
指紋(または掌紋)走査が完了すると、プロセッサ56は、ブロック94を実行するように指示される。
ブロック94は、ブロック92によって走査された指紋がセキュリティチェックポイント10によって承認されるかどうかを判定するように、プロセッサに指示する。第1実施形態では、指紋が承認されるべきかどうか判定するステップは、事前に格納されたデータと指紋スキャナ40によって作成されたデータを比較するステップを含む。例えば、1つまたは複数のデータベース60のクエリおよび/またはリモートデータベースのクエリにより、結果として、例えば、コントローラ54が、走査した指紋の真正性の比較確認によって受信確認または判断することができる。
プロセッサ56が走査した指紋は承認されていないと判断した場合、次に、ブロック96が、ブロック74と類似または同様の方法でアラーム状態を発動するように、プロセッサ56に指示する。
プロセッサ56が走査した指紋は承認されていると判断した場合、次に、この方法はブロック98へ進む。
ブロック98は、マジックミラー16と対向するように、セキュリティチェックポイント10で人物に要求するように、プロセッサ56に指示する。マジックミラー16と対向するように人物に要求するステップは、例えば、指紋スキャナ40の照明を非作動させるステップとミラーフレーム14の照明を作動させるステップ、適切な位置決めおよび行動(例えば、笑顔や過度の動きが禁止されているかどうかなど)に基づく指示を表示するステップ、および/またはスピーカ48を介して音声コマンドを発するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10が、指定可能な時間の範囲内に人物の適切な位置決めを確認することができない場合、プロセッサ56は、アラーム状態を発動することになる。
人物が生体識別のために適切に位置決めされたときおよび位置決めされた場合、ブロック100は、隠し装置22にユーザ情報および生体データを収集させるように、プロセッサ56に指示する。
第1実施形態では、ユーザ情報を収集するステップは、例えば、マジックミラー16上にまたは文書スキャナ42を介して、指示、質問、複数の選択肢の回答の選択、メニュー選択、ユーザ入力のテキストボックス、要求するテキスト、要求するグラフィックス、およびその他のしるしを表示するステップ、スピーカ48を介して人物の選択した言語での音声コマンドまたは他の音声要求を発するステップ、他の適切なユーザインタフェース出力を提示するステップ、またはこれらの任意の組合せを含む。ユーザ情報を収集するステップは、例えば、タッチスクリーン操作、音響情報(例えば、人物が発した音声コマンド)、視覚的なユーザ入力(例えば、自動手話認識プログラムによる処理のためにビデオ撮像によって、および/またはコントローラ54に訳した入力を提供する通訳者によって、取り込まれた手話通信)、他の適切なユーザ入力、またはこれらの任意の組合せを、ユーザ入力として受け取るステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、ユーザ情報を収集するステップは、タッチスクリーンのユーザ入力を介してユーザ入力として人物の署名を要求して受け取るステップを含む。人物は、例えば、指を使用して署名を書き込んでもよく、および/または、署名を書き込むためにスタイラスを使用する機会を与えられてもよい。人物は、例えば、マジックミラー16のタッチスクリーン部分の所定の領域に、署名を提供することを要求されるかもしれない。いくつかの実施形態では、通常は水平に向けられている専用のタッチスクリーンパッドが、署名を取得するために設けられている。
いくつかの実施形態では、ユーザ情報を収集するステップは、セキュリティチェックポイント10で人物からの支払いを受け取るステップを含む。例えば、イベントに参加を希望する人物が「出入り口で」イベントチケットを購入することを許可されている状況では、セキュリティチェックポイント10は、潜在的な参加者をスクリーニングするように(例えば、泥酔や他の***的行動を検出するための自動検出技術を使用)、およびイベントへのアクセスを許可する前に支払いを確認するように構成されていてもよい。支払い処理は、例えば、専用の支払い処理装置(不図示)および/または支払い手段(例えばチェックおよび/またはクレジットカードやデビットカードなどの財布サイズのカード)を受け入れるような寸法の文書スキャナ42の使用を含んでもよい。
第1実施形態では、生体データを収集するステップは、人物の顔および/または他の身体的特徴を撮像および/または検出するステップを含む。通常は、生体データを収集するステップは、人物の生体特徴に関するデータを生成するステップを含み、場合により、このデータは、人物の証明書を識別および/または検証し、法執行機関に関心のある人物を検出するために使用可能なデータ、および他のセキュリティ関連データを含む。マジックミラー16を介して隠し装置22によって収集された生体データは、例えば、顔認識のために使用可能な画像を含む人物の顔の可視光画像と、人物の虹彩または(指および/または手のひらを含む)他の身体部分の可視光画像と、人物がIR放射線への曝露中に取り込まれた画像と、人物がUV放射線への曝露中に取り込まれた画像と、人物に関連した温度測定および/または熱測定と、音声認識と音声分析のために使用可能な音響録音を含む、音声および/または人物によって作成される他の音の音響録音(例えば、音声およびスピーチパターンに基づいて、人物が実証した不安のレベルを判定する)と、セキュリティ目的で使用可能な他の生体データと、これらの任意の組合せと、のうちの任意の1つまたは複数を含むが、必ずしもこれに限定されない。
第1実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、例えば、メモリ58、データベース60にセキュリティチェックポイント10の隠し装置22または他の装置によって作成されたユーザ情報および生体データを格納するように、および/または、リモートコンピュータ(不図示)および/またはリモートデータベース(不図示)へのネットワーク66を介してデータを送信するように動作可能である。
ユーザ情報および生体データの収集が完了すると、プロセッサ56は、ブロック102を実行するように指示される。
ブロック102は、ブロック100を実行することによって収集されたユーザ情報および生体データが、セキュリティチェックポイント10によって承認されるかどうかを判定するように、プロセッサに指示する。
第1実施形態では、収集されたユーザ情報が承認されるかどうかを判定するステップは、収集されたユーザ情報の分析を含む。第1実施形態では、収集されたユーザ情報を分析するステップは、収集されたユーザ情報を人物に関する事前に格納された情報に比較するステップを含む。例えば、いくつかの実施形態では、人物は、ブロック100によって自分の名前を聞こえるように述べるように要求され、これは、ブロック84により事前に走査された身分証明書のテキスト表示との自動比較のために、音声認識ソフトウェアによって記録され処理される。聞こえるように述べられた名前と提示された身分証明書の名前表示との間の不一致は、セキュリティチェックポイント10のセキュリティ目的のために、その人物に関連する危険因子の指標として記録されてもよい。
第1実施形態では、収集された生体データが承認されるかどうかを判定するステップは、収集された生体データの分析を含む。第1実施形態では、収集された生体データを分析するステップは、収集された生体データを事前に格納されたデータに比較するステップを含む。例えば、1つまたは複数のデータベース60のクエリおよび/またはリモートデータベースのクエリにより、結果として、例えば、コントローラ54が、収集された生体データの真正性の比較確認によって受信確認または判断することができる。
図3および図4は、方法68の一ステップ(ブロック100)で行われるものとして、ユーザ情報および生体データの収集を示しているが、一般に、ユーザ情報および生体データの収集は、いつでも行われる可能性があり、人物がセキュリティチェックポイント10の測定範囲内にいるすべての時間に、連続的または定期的に行われてもよい。例えば、セキュリティチェックポイント10全体のさまざまな位置や場所で隠されたおよび/または隠されていない、カメラ28および/またはマイク50は、セキュリティチェックポイント10の近傍内の人物の継続的な監視のために使用されてもよい。
ユーザ情報および生体データの連続的または定期的な収集が行われている実施形態では、人物にマジックミラー16に対向するように要求する必要性が発生する前に、十分なユーザ情報および生体データが実行されるべきブロック102のために既に収集されている可能性があるため、いくつかの状況では、ブロック98を実行する必要がないかもしれない。
プロセッサ56が収集されたユーザ情報および生体データは承認されていないと判断した場合、次に、ブロック104が、ブロック74と類似または同様の方法でアラーム状態を発動するように、プロセッサ56に指示する。
プロセッサ56が収集されたユーザ情報および生体データは承認されていると判断した場合、次に、この方法はブロック106へ進む。
ブロック106は、コントローラ54に行動分析を実行させるか、またはそうでなければ1つまたは複数の行動分析の結果を取得させるように、プロセッサ56に指示する。第1実施形態では、自動行動分析は、人物がセキュリティチェックポイント10の近傍にいる間に収集された行動データに基づいて実行され、場合によっては人物に関して事前に格納されたデータと組み合わせて実行される。このような行動データの収集は、方法68の処理ステップを通して進行中であってもよく、例えば、ブロック84、92、および100を実行することによって収集されたデータから全体が構成され得るか、またはこれを含み得る。自動行動分析は、不審な挙動や脅迫のパターン(例えば、ミラーとのアイコンタクトを避けること、不安や怒りのような感情のレベルの上昇に関連する音声やスピーチ、衣服の下に製品を隠していることを示唆する体の位置、攻撃的な行動等)を検出するために、人工知能、信号処理、視覚分析、顔認識、音声認識、スピーチ分析、または他の自動処理を含んでもよい。いくつかの実施形態では、自動行動分析を実行するステップは、人物の行動に関して収集されたデータを、データベース60および/またはリモートデータベースに事前に格納された人物の既知の行動テンプレートや既知の履歴などのデータと比較するステップを含む。第1実施形態では、自動行動分析の結果として、人物の行動に関連する危険因子を定量する。
図3および図4は、一ステップ(ブロック106)で行われるものとして、自動行動分析を示しているが、一般に、自動行動分析は、行動データが収集されているときに行われてもよく、場合により、人物がセキュリティチェックポイント10にまたは近傍内にいるときはいつでも連続的に行われてもよい。
自動行動分析が完了すると、プロセッサ56は、ブロック108を実行するように指示される。
ブロック108は、ブロック106を実行することによって取得された自動行動分析結果が、セキュリティチェックポイント10によって承認されるかどうかを判定するように、プロセッサに指示する。第1実施形態では、この結果が承認されるかどうかを判定するステップは、人物の行動に関連する危険因子の定量を、1つまたは複数の指定可能な危険因子の閾値に比較するステップを含み、例えば、ブロック86、94、102、および108を実行することによって得られた結果のアルゴリズムの組合せを含んでもよい。
プロセッサ56が自動行動分析結果は承認されていないと判断した場合、次に、ブロック110が、ブロック74と類似または同様の方法でアラーム状態を発動するように、プロセッサ56に指示する。
プロセッサ56が自動行動分析結果は承認されていると判断した場合、次に、この方法はブロック111へ進む。
ブロック111は、文書スキャナ42の印刷および/または印刻機能に従って、文書スキャナ42に文書に印刷または印刻させるように、プロセッサ56に指示する。ブロック111は、例えば、文書スキャナ42にパスポート冊子に公式スタンプを印刷させるように、プロセッサ56に指示してもよい。文書に印刷または印刻するステップは、メモリ58および/またはデータベース60からデータを検索するステップを含んでもよく、この処理データに従って文書上に情報を印刷する前に検索したデータを処理するステップを含んでもよい。追加的または代替的に、文書に印刷または印刻するステップは、例えば、ネットワーク66を介して、リモートコンピュータ(不図示)および/またはリモートデータベース(不図示)からデータを受け取るステップを含んでもよい。
非限定的な例として、マジックミラー16が文書を走査するために使用される実施形態などのいくつかの実施形態では、文書スキャナ42は、単に、印刷および/または印刻機能を実行するために使用されてもよい。
すべての印刷および/または印刻が完了したとすれば、ブロック111は、文書スキャナ42に文書を解放させるように、プロセッサ56にさらに指示する。文書を解放するステップは、例えば、文書スキャナ42の出口ポートから文書を排出するステップを含んでもよい。
図4はブロック111がブロック108に後に実行されることを示しているが、一般に、ブロック111は、文書が文書スキャナ42によって受け入れられた後、および文書が文書スキャナ42から解放される前の、いつでも実行されてもよい。いくつかの実施形態および状況では、ブロック111を全く実行する必要はない。ブロック111が実行またはスキップされた場合、方法はブロック112に進む。
ブロック112は、指定可能な制限時間の間、出口ゲート52をロック解除させるように、場合により、邪魔にならないように揺動開きまたは摺動(例えば、水平方向および/または垂直方向に)によって開くようにプロセッサ56に指示する。通常は、出口ゲート52がロック解除される時間の長さは、セキュリティチェックポイント10を出る一般的な人物の最も遅いと予想される、出るまでの時間によって決定される。いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、人物がセキュリティチェックポイント10を出る際の人物の動きの進行を監視するように、および人物が出ていく間、出口ゲート52をロック解除されたままにできるように、動作可能である。いくつかの実施形態では、出口ゲート52をロック解除するステップは、出口ゲート52がロック解除になる前に、例えばボタン(不図示)を作動させることによる、人間のオペレータによるその後の確認のためのセキュリティチェックポイント10による承認の、出力信号などの指標を生成するステップを含む。ただし、通常は、出口ゲート52をロック解除するステップは、ブロック112が、人間の介入なしに出口ゲートを直接ロック解除させるように、プロセッサ56に指示するように、完全に自動化されている。
次に、ブロック114は、出口ゲート52を閉じた状態にロックするように、プロセッサ56に指示する。出口ゲート52を閉じた状態にロックするステップは、いくつかの実施形態では、例えば、出口ゲート52を閉じた状態に揺動または摺動させることによって、出口ゲート52を自動で閉じるステップを含む。
次に、ブロック116は、本明細書で上述したブロック72の実行と同様または類似の方法で、任意の人物または認証されたオブジェクトがセキュリティチェックポイント10にまたはセキュリティチェックポイント10内に存在するかどうかを判定するように、プロセッサ56に指示する。
プロセッサ56が、人物または認証されていないオブジェクトがセキュリティチェックポイント10にまたはセキュリティチェックポイント10内に存在すると判定した場合、次に、ブロック118が、ブロック74と同様または類似の方法でアラーム状態を発動するように、プロセッサ56に指示する。
プロセッサ56が、人物および認証されていないオブジェクトがセキュリティチェックポイント10に存在しないと判定した場合、次に、この方法はブロック120へ進む。
ブロック120は、コントローラ54にセキュリティチェックポイント10の動作状態を確認させるように、プロセッサ56に指示する。第1実施形態では、動作状態の確認は、コントローラ54の継続的な信頼性の高い動作を保証するために、コントローラ54のパラメータ値を確認することを含む、コントローラ54の準備動作である。
次に、ブロック122は、セキュリティチェックポイント10を、本明細書で上述したブロック70を実行することによって作成されるものと一般的に同じであるデフォルト状態に戻すように、プロセッサ56に指示する。
ブロック122が実行された後、プロセッサ56は、ブロック72に処理を戻すか、または方法68を終了するように指示される。
方法68のステップは、指定された順序で実行されるものとして本明細書中に図示され記載されているが、一般に、方法68のさまざまなステップが、任意の適切な順序で実行されてもよい。例えば、人物がセキュリティチェックポイント10に入るように誘導される前に、その人物の言語選択を確認するように、ブロック80がブロック76の前に実行されてもよい。また、方法68のさまざまなステップは、セキュリティチェックポイント10の特定の用途に応じて任意である。例えば、スポーツアリーナやコンサートホールの入口への自動化された出入り口の状況では、指紋は必要とされない可能性があり、セキュリティチェックポイント10によって要求される文書は、例えば、事前に発行されたイベントチケットのみであってもよい。指紋(および/または掌紋)ならびに文書走査の両方が使用される状況では、このような方法のステップは、セキュリティチェックポイント10の特定の用途のために選択された処理フローに応じて、異なる順序で実行されてもよい。一般に、さまざまな順序でのさまざまな方法のステップが可能である。
このように、オブジェクトのユーザがオブジェクトの認証されたユーザであるかどうかを検証するための方法が提供されている。方法は、(a)ユーザの生体特徴を機器によって検出するステップと、(b)生体特徴を表すデータを生成するステップと、(c)認証されたユーザに関連する生体情報のデジタル表現を取得するために、機器のリーダシステムによってオブジェクトを読み取るステップと、(d)データがデジタル表現に一致するかどうかを判定するステップと、(e)データがデジタル表現に一致する場合に、機器のプリンタシステムによってオブジェクトに印刷するステップと、を含む。
セキュリティチェックポイントの第2実施形態
図5および図6を参照すると、第1実施形態の変形例では、本発明の第2実施形態に係るセキュリティチェックポイント10が、入口ドアウェイ128および出口ドアウェイ130を有するエンクロージャ126内に配置されたセキュリティコンソール124を含んでいる。
セキュリティコンソール124は、背後に隠し装置22がある(図5および図6では見えない)、マジックミラー132を含んでいる。マジックミラー132は、ほぼ円形の形状を有するものとして図5および図6に示されているが、例えば、楕円形、正方形、多角形、不規則な他の形状、およびこれらの任意の組合せを含む、任意の適切な形状が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のマジックミラー16が使用されてもよい。
また、図6を参照すると、セキュリティコンソール124は、第2実施形態ではタッチスクリーンLCDであるディスプレイ38と、一対のスピーカ48と、マイク50とを含んでいる。セキュリティコンソール124は、3つの異なるサイズの文書(例えば、運転免許証、クレジットカード、デビットカードや他の財布サイズのカード、および/または通関フォームのような単一シートの文書、出生証明書やイベントチケット)を受け入れるような寸法にされた3つの文書スキャナ42を含んでいる。変形例では、任意の数の異なる寸法の文書スキャナ42が、さまざまな実施形態で適切に使用されてもよい。第2実施形態のセキュリティコンソール124は、パスポート冊子を読み取るためのパスポートリーダ134とプリンタ136を含み、少なくともいくつかの実施形態では、このプリンタ136は、パスポート冊子に公式スタンプを印刷するためのスタンププリンタ136である。
再度図5を参照すると、第2実施形態では、入口ディスプレイ46は、入口ドアウェイ128の上のエンクロージャ126に取り付けられている。また、第2実施形態のセキュリティチェックポイント10は、出口ドアウェイ130の上のエンクロージャ126の内側に取り付けられた出口ディスプレイ138を含んでいる。第2実施形態では、入口ディスプレイ46がセキュリティチェックポイント10に入る次の人物のための誘導を表示しているとき、人物が入口ドアウェイ128を通ってセキュリティチェックポイント10に入ることを許可されるように、セキュリティチェックポイント10は、入口ディスプレイ46に表示される情報や入口ドアウェイ128の状態(例えば、ロックまたはロック解除状態)を調整するように動作可能である。同様に、第2実施形態のセキュリティチェックポイント10は、出口ディスプレイ138がセキュリティチェックポイント10を出るエンクロージャ126内にいる人物のための誘導を表示しているとき、人物が出口ドアウェイ130を通ってセキュリティチェックポイント10を出ることを許可されるように、出口ディスプレイ138に表示される情報や出口ドアウェイ130の状態を調整するように動作可能である。
図5は、入口ドアウェイ128および出口ドアウェイ130が水平方向に揺動することによって開閉することを可能にするために、ヒンジ140を有するようなドアウェイ128および130を示しているが、他のタイプのドアウェイも可能である。例えば、いくつかの実施形態では、ドアウェイ128および130は、垂直方向に揺動させることによって開閉する。いくつかの実施形態では、ドアウェイ128および130は、水平方向および/または垂直方向に摺動させることによって開閉する。いくつかの実施形態では、ドアウェイ128および130は、例えばコントローラ54の制御下で、自動で開閉する。
図5および図6は、ほぼ頭の高さに配置されたマジックミラー16を示しているが、マジックミラー16は、任意の適切なサイズを有していてもよく、任意の適切な高さに設置されてもよい。例えば、セキュリティチェックポイント10は、フルハイトのマジックミラー16を含んでもよく、このマジックミラー16は、エンクロージャ126の側壁142に沿って配置されているように、セキュリティコンソール124に隣接していてもよい。
いくつかの実施形態(不図示)では、出口ドアウェイ130は、例えば、ユーザ情報、生体データ、行動分析データ、セキュリティチェックポイント10の人物に関する他のセキュリティデータ、またはこれらの任意の組合せを収集するためのマジックミラー16、場合によりフルレングスのマジックミラー16、を含んでもよい。
出口ドアウェイ130が、情報を表示するように、ならびにタッチスクリーンのユーザ入力を承認すること、指紋および/または掌紋を走査することや文書を走査することを含むユーザ入力を承認するように動作可能なマジックミラー16を含むこのような実施形態では、セキュリティコンソール124の1つまたは複数の機能要素が、セキュリティコンソール124で必要とされなくてもよい。ただし、プリンタ機能は、通常、セキュリティコンソール124または類似の壁装着やテーブル装着の印刷デバイスにそのまま残ることが意図されている。このような実施形態では、出口ドアウェイ130は、自動制御された、水平方向に摺動するタイプ(場合により、2つの半分のドアを対向する水平方向に摺動させることによって開閉するスプリットドアウェイである)であることが好ましいが、すべてのタイプのドアウェイが可能である。また、このような実施形態では、入口ドアウェイ128は、入口ドアウェイ128と出口ドアウェイ130との間の距離の延長があるものとして、任意である。
リーダプリンタデバイス
図7および図8を参照すると、本発明の第1リーダプリンタの実施形態によるリーダプリンタデバイスが、一般に210で示されている。リーダプリンタ210は、検証を含む認証のための読み取り機能、および印刷機能の両方を有する、一体型のリーダプリンタである。リーダプリンタ210は、本明細書でさらに後述される、リーダシステム214およびプリンタシステム216のさまざまな構成要素を収容するための、リーダプリンタ筐体212を含んでいる。リーダプリンタ筐体212は、任意の適切な材料から作られてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダシステム214は、リーダプリンタ210がプリンタ専用バージョンで設定可能であるように、取り外し可能である。
図7に示したリーダプリンタ筐体212は、第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210のユーザの指を受け入れかつ支持するための寸法にされている、生体スキャナ窓218を含んでいる。リーダプリンタ210は、生体スキャナ窓218による生体走査のための生体スキャナ220(図7では直接見えない)を含んでいる。例えば、第1リーダプリンタの実施形態における生体スキャナ220は、生体スキャナ窓218で提示されたときに、ユーザの指を走査するように動作可能である。追加的または代替的に、例えば、ユーザの片目や両目、顔、またはこれらの任意の組合せを走査または撮像すること含む、他の生体走査技術が可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、例えば、生体スキャナ220は、指紋スキャナ、場合により虹彩スキャナである眼球スキャナ、場合により顔認証スキャナである顔面スキャナ、声紋スキャナ、他の生体走査デバイス、またはこれらの任意の組合せであってもよい。生体スキャナ220は、その走査動作に応答してコードを作成してもよい。生体スキャナ220により作成されたコードは、例えば、任意のまたはすべての機能の動作を許可または拒否するために、および/または、例えば、メンテナンスや他のサービスのためにリーダプリンタ210を開くためのアクセスを許可または拒否することを含む、リーダプリンタ210の任意の特徴へのアクセスを許可または拒否するために、パスコードの方法でリーダプリンタ210によって使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210の生体スキャナ220は、セキュリティチェックポイント10と関連した生体走査機能を実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210の生体スキャナ220は、セキュリティチェックポイント10の指紋スキャナ40の走査機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210の生体スキャナ220は、セキュリティチェックポイント10の掌紋スキャナの走査機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。
第1リーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、リーダプリンタ筐体212に取り付けられたリーダプリンタディスプレイ222を含んでいる。リーダプリンタ210は、リーダプリンタ210のさまざまな機能に関連する動作情報をリーダプリンタディスプレイ222に表示するように動作可能である。第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタディスプレイ222は、液晶ディスプレイ(LCD)である。追加的または代替的に、リーダプリンタ210は、このような動作情報を表示するためのリーダプリンタ210に、外部接続されたモニタ(不図示)を接続するためのコネクタを含んでもよい。追加的または代替的に、リーダプリンタ210は、図7に示すインジケータ224などの、任意の数の表示灯を含んでもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタディスプレイ222は、タッチスクリーンディスプレイであり、リーダプリンタ210は、タッチスクリーンのリーダプリンタディスプレイ222を介してユーザ入力を受け取るように動作可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、非タッチスクリーンディスプレイとタッチスクリーンディスプレイの両方を含み、一方は、図7に示したリーダプリンタディスプレイ222である。追加的または代替的に、リーダプリンタ210は、例えば、キー、キーボード、図7に示す押しボタン226のようなボタン、マウスコネクタ、イーサネット(登録商標)および/またはUSBハブのような通信ポート、これらの任意の組合せ、またはユーザ入力を受け取るための他の適切な手段を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、リーダプリンタディスプレイ222は、セキュリティチェックポイント10と関連した表示機能を実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタディスプレイ222は、セキュリティチェックポイント10のディスプレイ38の表示機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。
一般に、リーダプリンタ210の動作は、例えば、インジケータ224、リーダプリンタディスプレイ222、および押しボタン226を含むリーダプリンタ210のユーザインタフェース構成要素を介して、リーダプリンタ210に接続された外部コンピュータ(不図示)を介して、リーダプリンタ210とリモートデバイスとの間の任意の有線または無線の通信チャネルを介して遠隔に、セキュリティチェックポイント10のユーザインタフェース構成要素を介して、またはこれらの任意の組合せによって、ユーザにより制御されてもよい。リモートデバイスは、例えば、中央サーバ(不図示)、デスクトップコンピュータ(不図示)、または任意のモバイルデバイス(不図示)であってもよい。変形例では、リーダプリンタ210のユーザインタフェース構成要素と、セキュリティチェックポイント10のユーザインタフェース構成要素は、例えば、同一または異なる構成要素であってもよい。いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、リーダプリンタ210の1つまたは複数のユーザインタフェース構成要素を含んでいる。
リーダプリンタ210は、図7に示す冊子体228などの文書および他の価値アイテムを読み取り、認証し、これに印刷し、さらに、冊子体228のような文書および他の価値アイテムに印刷するように、動作可能である。図7は冊子体228を示し、本明細書ではこの冊子体228を例として参照しているが、本発明は、さまざまなサイズの文書、特定の既知の寸法を有する文書、綴じられた文書、冊子型の文書、綴じられていない文書、シート状の文書、単一シートの文書、カード状の文書、金融取引カードを含むカード、運転免許証、身分証明書、出生証明書、公式紙、用紙、製品ラベル、タグ、ステッカ、製品、またはその他の価値アイテムを含む、既知のまたは他の決定可能な寸法の任意の価値アイテムに同様に適用可能であることが、同業者には理解されよう。
リーダプリンタ210は、例えば、図7に示す冊子支持体230で冊子体228を受け取ることによって、読み取って認証するための冊子体228を受け取るように構成されている。第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、ユーザが冊子支持体230で冊子体228を提示することによって、冊子支持体230で冊子体228を受け取るように動作可能である。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、価値アイテムの自動フィーダから冊子体228を受け取るように動作可能であり、この自動フィーダは、例えば、シートフィーダおよび/または冊子体フィーダを含み、この一方または両方がスタッキングフィーダであってもよい。
いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210のリーダシステム214は、セキュリティチェックポイント10と関連した読み取り、検証機能および/または認証機能を実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210のリーダシステム214は、セキュリティチェックポイント10の文書スキャナ42の走査機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210のリーダシステム214は、セキュリティチェックポイント10のパスポートリーダ134の読み取り機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。
第1リーダプリンタの実施形態では、冊子支持体230は透明であり、これにより、リーダプリンタ筐体212内に収容された1つまたは複数の電磁放射源(図7では見えない)が、選択波長の電磁放射を冊子支持体230に向かって放射するときに、リーダシステム214の撮像デバイス(図7では見えない)は、冊子支持体230によって支持されている冊子体228の画像を作成することが可能である。第1リーダプリンタの実施形態では、リーダシステムの撮像デバイスおよび放射源は、例えば、内壁(図7では見えない)を冊子支持体230の周囲から内側に突出させることによって、冊子支持体230に対してリーダプリンタ筐体212内に見通し位置を有し、放射源はこの内壁に取り付けられて、冊子支持体230の方向に向けられ、リーダシステムの撮像デバイスはこの壁の端部に隣接してリーダプリンタ筐体212内に取り付けられて、一般に冊子支持体230に対向している。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダシステムの撮像デバイスは、リーダプリンタ筐体212の底部の内面に隣接して取り付けられている。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、放射源によって作成され、冊子支持体230で配置された冊子体228から反射され、リーダシステムの撮像デバイスによって受け取られた、電磁放射の経路の方向を変えるための方向転換ミラーを含んでいる。このようなリーダプリンタの実施形態では、方向転換ミラーは、好適には、放射源およびリーダシステムの撮像デバイスの、リーダプリンタ筐体212内の位置や場所のより高い適応性を可能にする。一般に、冊子支持体230によって支持されているときに、リーダシステムの撮像デバイスが冊子体228の画像を取り込むように動作可能であれば、リーダシステムの撮像デバイスは、どこに取り付けられても、どの方向に向けられてもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、冊子支持体230で冊子体228を摺動可能に受け取るために、上部フランジ234によって画定された受け入れスロット232を含んでいる。図7に示す上部フランジ234は、受け入れスロット232を形成するために3辺を有する。第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば、受け入れスロット232内に十分な距離を摺動された冊子体228の存在を感知することによって、冊子支持体230で冊子体228の存在を感知するための1つまたは複数のリーダセンサ236(図7では直接見えない)を含んでいる。リーダセンサ236は、例えば、レーザ、LED、マイクロ波または赤外線の存在センサ、動き検出器、近接センサ、同様の検出センサ、超音波センサ、機械センサ、またはこれらの任意の組合せなどの、任意の適切なセンサであってもよい。
第1リーダプリンタの実施形態では、少なくとも1つのリーダセンサ236は、冊子体228が遠位端238のところまで受け入れスロット232内に完全に挿入された場合を示すために、冊子支持体230の遠位端238に配置されている。さまざまなリーダプリンタの実施形態では、1つまたは複数のリーダセンサ236は、上部フランジ234に沿って任意の場所、および/または冊子支持体230の周囲の任意の場所に配置されてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、冊子支持体230上にグリッドを画定するために、冊子支持体230の周囲に沿って離間した複数のリーダセンサ236が含まれ、これにより、好適には、冊子支持体230で受け入れされる文書(例えば、パスポート、IDカード等)または他の価値アイテムのタイプを、受け入れされる価値アイテムのサイズに基づいて識別することを容易にする。追加的または代替的に、リーダプリンタ筐体212内に配置され、冊子支持体230の方向に向けられた、リーダシステムの撮像デバイス(不図示)または他の撮像カメラ(不図示)は、冊子支持体230で冊子体228の存在を感知するために使用されてもよく、したがって、リーダセンサ236として機能する。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、リーダシステム214を囲むためのエンクロージャ(不図示)を含んでいる。エンクロージャは、リーダシステム214が、リーダプリンタ筐体212の残りの部分から分離しているような、場合によっては、取り外し可能であるような、寸法にされてもよい。
第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、冊子体228または他の価値アイテムを受け入れるために、図7および図8に示すプリンタの取り入れ口240のような取り入れ口を含んでいる。また、第1リーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、プリンタの取り入れ口240によって受け入れされたときに冊子体228が通過することができる、図7に示す取り入れ口フラップ242のようなアクセスドアを含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、取り入れ口フラップ242は、リーダプリンタ筐体212に表示するための透明な窓を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、例えば、(a)生体スキャナ220の動作、(b)適切なパスコードの入力、および(c)例えばリーダシステム214の動作により、冊子体228と同じまたは異なる可能性がある文書を含む、冊子体228または他の価値アイテムの認証、のうちの1つまたは複数によって、適切な識別証明書が取得されない限り、取り入れ口フラップ242をアクセスのために開くことができない。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、リーダプリンタ筐体212内に配置され、サービスのために筐体212を開く技術者の顔の一般的な位置の方向に向けられたカメラなどの撮像デバイス(不図示)を含み、リーダプリンタ210は、筐体がサービスのために開いているときはいつでも、画像、場合により画像のストリーミンビデオを取り込むように動作可能であり、リーダプリンタ210と関連した記録ログに画像または複数の画像を記録するように動作可能である。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、印刷が行われた後に、リーダプリンタ筐体212内に配置され、価値アイテムの方向に向けられた、カメラなどの撮像デバイス(不図示)を含んでいる。このようなリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、(a)行われた印刷の品質保証画像、場合により画像のストリーミンビデオを取り込むこと、(b)リーダプリンタディスプレイ222または他の接続されたディスプレイ(不図示)に品質保証画像を表示すること、(c)行われた印刷の品質に関するユーザの承認または否認の指標を、ユーザ入力として受け取ること、(d)品質保証画像に関連した品質の指標を決定するために自動画像解析を実行すること、(e)リーダプリンタ210によって受け取りまたは決定された品質の指標をリモートデバイス(例えば、中央サーバ)に送信すること、(f)品質保証画像をリモートデバイス(例えば、中央サーバ)に送信すること、および(g)行われた印刷の品質の指標をリモートデバイスから受け取ること、である品質保証機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であってもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、挿入後いつでも、ユーザ入力として、冊子体228を排出するため、および、場合によっては、冊子体228をプリンタの取り入れ口240から逆に排出するための要求を受け取るように動作可能である。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば、リーダプリンタ筐体212内に収容された構成要素および/またはリーダプリンタ筐体212内に存在する空間の、温度および/または湿度を測定することによって、その内部環境を測定するように動作可能である。このようなリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば、温度センサ、湿度センサ、他の環境測定デバイスの1つまたは複数、またはこれらの任意の組合せを含む。
リーダプリンタ210は、例えば12V〜240Vの範囲の任意の所定の電圧を含む、所定の電圧での交流または直流であり得る、所定の電力を受け入れるように構成可能である電力管理システムを含むことが好ましい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、リーダプリンタ210に電力を供給するための1つまたは複数のバッテリ、場合により充電可能なバッテリ、を含んでいる。追加的または代替的に、リーダプリンタ210は、リーダプリンタ210の電力供給を支援するための無停電電源装置(UPS)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210の電力管理システムは、セキュリティチェックポイント10に関連した電力を管理するように動作可能である。
図8を参照すると、リーダプリンタ210は、1つまたは複数の、処理回路(不図示)を有するリーダプリンタプロセッサ244およびメモリ回路(不図示)を有する対応するリーダプリンタメモリ246を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダシステム214およびプリンタシステム216は、別個のリーダプリンタプロセッサ244および別個のリーダプリンタメモリ246を含んでいるが、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、単一のリーダプリンタプロセッサ244およびこの単一のリーダプリンタプロセッサ244と電子通信する1つのリーダプリンタメモリ246が、リーダシステム214とプリンタシステム216の両方を制御する。各リーダプリンタプロセッサ244は、任意の数の処理回路を有していてもよく、各リーダプリンタメモリ246は、任意数のメモリ回路を有していてもよい。リーダシステム214およびプリンタシステム216の処理回路およびメモリ回路は、互いに電子通信していてもよい。電子通信は、例えば、有線であっても無線であってもよい。
各処理回路は、通常は、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、組み込みプロセッサ等の、1つまたは複数の回路ユニット、およびこれらの任意の組合せを含み、これらの処理回路は、独立または並列に動作し、場合によっては重複して動作する。各処理回路は、1つまたは複数の集積回路(IC)によって実現されてもよく、この処理回路は、モノリシック集積回路(MIC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等、またはこれらの任意の組合せを含む。
第1リーダプリンタの実施形態におけるメモリ回路は、通常は、画像、認証コード、セキュリティ特徴および/または制御情報の表現を含む、データまたは他の情報のデジタル表現を格納するように、ならびに、処理回路の1つまたは複数の動作を指示するためのプログラムコードを含む、データまたは他の情報のデジタル表現を格納するように、動作可能である。リーダプリンタ210の1つまたは複数のメモリ回路は、データベース(不図示)を構成してもよく、および/またはデータベースと電子通信していてもよい。
通常は、メモリ回路はそれぞれ、デジタル電子集積回路のすべてまたは一部であるか、複数のデジタル電子集積回路から形成されている。メモリ回路は、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、1つまたは複数のフラッシュドライブ、メモリ装置に接続されたユニバーサルシリアルバス(USB)、磁気記憶装置、光学記憶装置、光磁気記憶装置等、またはこれらの任意の組合せとして実装されてもよい。メモリ回路は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ダイナミックメモリ等、またはこれらの任意の組合せとして、デジタル表現を格納するように動作可能であってもよい。
対応するリーダプリンタメモリ246と連動したリーダプリンタプロセッサ244は、通常は、WinCE、Symbian、OSE、組み込みLINUXなどのリアルタイムオペレーティングシステム、Windows、Unix、Linuxなどの非リアルタイムオペレーティングシステム、およびこれらの任意の組合せを含む、1つまたは複数のオペレーティングシステムを実行するように動作可能である。対応するリーダプリンタメモリ246と連動したリーダプリンタプロセッサ244は、例えば、実行可能コードの複数のスレッドを含むマルチタスキング方法を実行するように動作可能であってもよい。
いくつかの実施形態では、リーダプリンタプロセッサ244は、セキュリティチェックポイント10と関連した処理機能を実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタプロセッサ244は、セキュリティチェックポイント10のコントローラ54と関連した処理機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタプロセッサ244は、セキュリティチェックポイント10のプロセッサ56と関連した処理機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。変形例では、プロセッサ56およびリーダプリンタプロセッサ244は、互いに同一、類似、または異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、リーダプリンタメモリ246は、セキュリティチェックポイント10と関連したデータ記憶機能を実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタメモリ246は、セキュリティチェックポイント10のメモリ58と関連したデータ記憶機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。変形例では、メモリ58およびリーダプリンタメモリ246は、互いに同一、類似、または異なっていてもよい。
第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、リーダプリンタ210の外部にある電子デバイスとの通信を行うように動作可能な通信システム248を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、プライベート通信ネットワーク、仮想プライベートネットワーク(VPN)、安全な(すなわち、暗号化された)通信ネットワーク、インターネット、またはこれらの任意の組合せを介して、通信を行うように動作可能である。例えば、通信システム248は、リーダプリンタ210と、リーダプリンタ210にアクセス可能なデータベースを有する中央サーバを含む中央サーバ(不図示)などのリモートデバイスとの間の通信を提供するように動作可能であってもよい。リーダプリンタ210とリモートデバイスとの間の通信は、例えば、共有ユーザ制御を含むユーザ制御やログ記録のレポートの目的、他の目的、およびこれらの任意の組合せのための通信を含んでもよい。
リーダプリンタ210の通信システム248は、さまざまなリーダプリンタの実施形態において、このような通信を行うための任意の数のデバイス(不図示)を含む。例として、通信システム248は、任意の汎用デジタルコンピュータを含む任意のタイプのコンピュータ、モデム、携帯通信デバイス、ファクシミリ装置、固定電話回線または携帯もしくは衛星電話などの無線電話を含む電話、送受信兼用の無線機を含む無線機、携帯情報端末、または電子通信に適したその他の装置ユニットを含んでもよい。さまざまなリーダプリンタの実施形態では、通信システム248は、例えば、銅線リンク、同軸ケーブルリンク、光ファイバ伝送リンク、無線機リンク、携帯電話リンク、衛星リンク、見通しの自由な光リンク、およびこれらの任意の組合せを含む、任意の有線または無線接続を介して電子通信を行うように動作可能であってもよい。通信システム248は、対応するリーダプリンタメモリ246と連動したリーダプリンタプロセッサ244によって制御されてもよい。追加的または代替的に、通信システム248は、独自の処理回路(不図示)および/または独自のメモリ回路(不図示)を有していてもよい。
いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210の通信システム248は、セキュリティチェックポイント10と関連した通信機能を行うように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210の通信システム248は、セキュリティチェックポイント10の通信コントローラ64と関連した通信機能の一部またはすべてを行うように動作可能である。
図8に示すように、リーダプリンタ210は、少なくともいくつかのリーダプリンタの実施形態において、リーダプリンタ210の位置を識別するための位置識別システム250を含んでいる。位置識別システム250は、リーダプリンタ210の位置を決定するように動作可能であり、リーダプリンタ210の位置を連続的または定期的に監視するように動作可能であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、位置識別システム250は、例えば、リーダプリンタ210の位置がユーザ定義可能な許可ゾーン内ではない場合、アラーム信号を作成するように動作可能である。このようなリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば、通信システム248を使用してアラーム信号および/またはリーダプリンタ210の現在位置の識別をリモートデバイス(例えば、中央サーバ)に送信することによって、アラーム信号および/または現在位置を通信するように動作可能である。
いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210の位置識別システム250は、セキュリティチェックポイント10と関連した位置(複数可)を決定するように動作可能である。
図8に示すように、プリンタシステム216は、プリンタの取り入れ口240を介して冊子体228(図7)を受け入れ、印刷後に、プリンタの排出口252を介して冊子体228を解放する。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210のプリンタシステム216は、セキュリティチェックポイント10と関連した印刷機能を実行するように動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210のプリンタシステム216は、セキュリティチェックポイント10のプリンタ136と関連した印刷機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。
図9および図10を参照すると、第1リーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、リーダプリンタ210による印刷中を含む、プリンタの取り入れ口240からプリンタの排出口252に冊子体228を搬送するための搬送システム254を含む。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダシステムの撮像デバイス(不図示)は、搬送システム254と冊子支持体230との間で搬送システム254の上に取り付けられている。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダシステムの撮像デバイス(不図示)は、搬送システム254の下に取り付けられ、この搬送システム254は、搬送システム254がこのように配置されたときに、見通しがリーダシステムの撮像装置から冊子支持体230の少なくとも一部に到達するように、寸法決めされ、位置決め可能である。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、冊子体228や他の価値アイテムを支持するための、トレイ、コンベヤ、ローラなどの1つまたは複数を含んでいる。搬送システム254は、冊子体228を受け入れ、プリンタの取り入れ口240を介して冊子体228をリーダプリンタ筐体212内に搬送するために、このようなトレイ、コンベヤ、ローラなどをプリンタの取り入れ口240を介して外向きに拡張するように動作可能であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、プリンタの取り入れ口240を介してリーダプリンタ筐体212内に、ユーザによって押されている冊子体228を受け入れるように動作可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、自動フィーダ(不図示)から冊子体228を受け入れるように動作可能である。
第1リーダプリンタの実施形態における搬送システム254は、搬送システム254により受け入れられた冊子体228(図7)を支持するためのプラテン256を含んでいる。
第1リーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、プリンタの取り入れ口240から搬送フレーム260に、長手方向(長手方向の矢印258で図9に示されている)に延在している。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、プリンタの取り入れ口240と搬送フレーム260の中間のみに延在している。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、搬送フレーム260の、図9に示す下部フレーム板262のような下部フレーム部材の上、および図9に示す上部フレーム板264のような上部フレーム部材の下の、搬送フレーム260によって画定された空間内に途中まで延在している。このようなリーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、プラテン256の遠位端268(図9では完全には見えない)が、下部フレーム板262と上部フレーム板264との間で移動可能であるように、垂直方向(垂直方向の矢印266で図9に示されている)に沿って移動可能である。第1リーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、プラテン256の垂直移動を行うために使用可能な1つまたは複数のプラテン柱270を含んでいる。
また、第1リーダプリンタの実施形態では、搬送フレーム260は、図9に示すストッパゲート272のような障壁を含み、この障壁は、好ましくは、水平位置(図9に示されている)から垂直位置(不図示)に回転することができる。ストッパゲート272がその垂直位置にあるとき、ストッパゲート272は、冊子体228がストッパゲート272を過ぎてリーダプリンタ210に挿入されること、または搬送システム254によってプリンタの取り入れ口240からストッパゲート272を過ぎて長手方向258に搬送されることを妨げるために、機能することができる。
第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、冊子体228の前縁(すなわち、プリンタの取り入れ口240で挿入されるべき冊子体228の最初の縁部)がストッパゲート272にその垂直位置で隣接または近接した状態である、完全に挿入された冊子体228の存在を感知するために、ストッパゲート272に近接して配置された1つまたは複数のプリンタセンサ(図9および図10では直接見えない)を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、ストッパゲート272に近接した少なくとも1つのプリンタセンサ、およびプラテン256の対向側に沿って配置された少なくとも2つのプリンタセンサを含んでいる。
冊子体228がリーダプリンタ210に挿入されたとき、および/またはストッパゲート272にその垂直位置で接触または近接するまでプラテン256の上に搬送されたとき、続いて、プラテン256の遠位端268と上部フレーム板264との間で、冊子体228をその一端で固定するために、リーダプリンタ210がプラテン256の上方移動を行うことができる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、冊子体228が完全に挿入された位置にあることの、1つまたは複数のプリンタセンサからの指標に応答して、場合によっては、3つのプリンタセンサのうちの少なくとも2つに応答して、プラテン256の上方移動が行われる。さまざまなリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば、プラテン256の上方移動を行うための機械的駆動機構、プラテン256の上方移動を行うための電子作動機構、またはこれらの任意の組合せを含んでいる。複数のプラテン256板を有するリーダプリンタの実施形態では、搬送フレーム260の下部フレーム板262と上部フレーム板264との間に画定された空間内に長手方向に延在する固定プラテン256板は、これらのプラテン256板と上部フレーム板264との間で冊子体228の縁部を固定するために、垂直方向に移動される。追加的または代替的に、下部フレーム板262と上部フレーム板264との間に画定された空間内に長手方向に延在しない残りのプラテン256板の1つまたは複数も、固定プラテン256板と連動して垂直方向に移動されてもよい。
第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、印字ヘッド274の動作による印刷のために固定された冊子体228の異なる部分を露出するために、プラテン256と搬送フレーム260を長手方向に一緒に移動させるように動作可能である。例えば、搬送システム254は、出力ギヤ(不図示)の回転がプラテン256および搬送フレーム260を歯付きレール(図9および図10には示されていない)に沿って移動させるように、歯付きレールに噛み合わさった出力ギヤを駆動するためのモータ(不図示)を含んでもよい。
複数のプラテン256板を有するリーダプリンタの実施形態では、固定プラテン256板は、搬送フレーム260と一緒に長手方向に移動する。追加的または代替的に、残りのプラテン256板の1つまたは複数も、固定プラテン256板と連動して長手方向に移動されてもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送フレーム260は、プリンタの取り入れ口240から離れてプリンタの排出口252に向かう方向で、ストッパゲート272を過ぎて搬送フレーム260を出る際の冊子体228の方向付けを支援するための傾斜路(図9および図10には図示されていない)を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、傾斜路は、下部フレーム板262から上方に離れた角度で延在している。
好ましくは、ストッパゲート272およびプラテン256は、ストッパゲート272が図9に示す水平位置にあるときに、重なることを妨げるような寸法にされている。図9に示す水平位置に追加的または代替的に、いくつかのリーダプリンタの実施形態におけるストッパゲート272は、出口位置(図9に示されていない)に回転可能であり、この出口位置は、下部フレーム板262から上方に離れて延伸する角度にあってもよい。このようなリーダプリンタの実施形態では、ストッパゲート272は、プリンタの取り入れ口240から離れて対向端のプリンタの排出口252に向かう方向で、角度の付いたストッパゲート272に沿って搬送フレーム260を出る際の冊子体228の方向付けを支援するための傾斜路として機能している。追加的または代替的に、このようなリーダプリンタの実施形態では、ストッパゲート272は、図9に示す水平位置に回転可能である必要はなく、ストッパゲート272が、ストッパゲート272を過ぎる冊子体228のさらなる長手方向の移動を阻止する位置に配置されるように動作可能であり、ストッパゲート272を過ぎてプリンタの取り入れ口240から離れる冊子体228のさらなる長手方向の移動を可能にする位置に配置されるように動作可能であるように、設けられている。
図9に示す第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、印字ヘッド274に向かう方向と印字ヘッド274から離れる方向の一方はまたは両方を含む、プリンタの取り入れ口240からプリンタの排出口252(図8)の方向へ冊子体228を搬送するための搬送コンベヤ276を含んでいる。
第1リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、プリンタの取り入れ口240を介して冊子体228(図9に示されていない)を受け入れるように動作可能である。変形例では、第1リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、搬送システム254のプリンタの取り入れ口240と同じ端部または対向端で冊子体228を解放または排出するように動作可能であってもよく、あるいは、第1リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、搬送システム254のプリンタの取り入れ口240と同じ端部および対向端の両方で冊子体228を解放または排出するように動作可能であってもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、印字ヘッド274は、市販の印字ヘッド274である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、例えば、印字ヘッド274の一部として磁場の磁気源を有する磁気プリンタであり、および/または印字ヘッド274に近接して取り付けられている。第1リーダプリンタの実施形態では、印字ヘッド274は、冊子体228などの文書の認証を支援するためのセキュリティ特徴を有するセキュリティインクを使用して印刷するように動作可能である。第1リーダプリンタの実施形態では、搬送コンベヤ276は、搬送コンベヤ276によって画定された搬送路に沿って長手方向258に冊子体228を押すためのコンベヤベルト278から突出した押板280を有するコンベヤベルト278を含んでいる。
第1リーダプリンタの実施形態では、各搬送コンベヤ276は、コンベヤベルト278に沿って離れた位置でコンベヤベルト278から突出した一対の押板280を含んでおり、これにより、第1押板280が冊子体228を排出する役割を完了したときに、受入位置に第2押板280を提供するのが有効である。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ただ1つの押板280が、各コンベヤベルト278のために使用されている。プリンタシステム216は、一方向のみに搬送コンベヤ276を前進させるように動作可能であってもよく、あるいは、搬送コンベヤ276は、いずれかの対向方向に搬送コンベヤ276を選択可能に前進させるように動作可能であるプリンタシステム216を用いて、可逆的であってもよい。
図9に示すいくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送コンベヤ276は、隣接するプリンタの取り入れ口240から搬送フレーム260に近接する地点に延在している。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送コンベヤ276は、プリンタの取り入れ口240と搬送フレーム260の中間のみに延在している。図9に示すいくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送コンベヤ276は、その上面がプラテン256の上面に隣接しているように、垂直方向に配置されている。搬送コンベヤ276は、任意の適切な長さを有していてもよい。
第1リーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、部分的であり、複数のプラテン部分282を含んでいる。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、部分的ではなく、ただ1つのプラテン部分282を含んでいる。他のリーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、図9に示すように、左右一対のプラテン部分282を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210が図9に示す全部で4つのプラテン部分282を含むように、左右のプラテン部分282の一方または両方が、前後のプラテン部分282を含んでいる。左右のプラテン部分282を有することにより、搬送コンベヤ276がこの左右のプラテン部分282の間に配置されることを可能にするのが有効である。前後のプラテン部分282を有することにより、前後のプラテン部分282が、異なる高さで、場合によっては、例えば冊子体228の異なる半分の異なる厚さにより、弾力的に配置されることを可能にするのが有効である。
第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、図9に示す第1送りローラ284およびより小さな第2送りローラ286などの、同じまたは異なる直径かつ同じまたは異なる長さの1つまたは複数の送りローラを含んでいる。図9に示すように、送りローラ284および286は、プラテン256の幅全体にわたって延伸している必要はない。第1リーダプリンタの実施形態では、送りローラ284および286は、プラテン256の長手方向端部290に延伸していないことが好ましく、プラテン256の長手方向端部290の2.5cm(1インチ)以内、およびこれに対応して冊子体228(図7)の側縁の2.5cm(1インチ)以内に延伸していないことが好ましい。第1リーダプリンタの実施形態では、第1送りローラ284は、冊子体228が第1送りローラ284の上に挿入されることを抑制することが好適であり、冊子体228の頁が逆に折れずに第2送りローラ286とプラテン256との間に広がるように冊子体228をガイドすることが好ましい。第2ローラ286は、印字ヘッド274の動作による冊子体228へのより良い印刷のために、プラテン256に対して冊子体228の頁の中央領域を保持するのが有効である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、送りローラ284および286の一方または両方が、リーダプリンタ筐体212に取り付けられている。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、送りローラ284および286の一方または両方が、通常は、印字ヘッド軸(不図示)を介してリーダプリンタ筐体212に取り付けられている印字ヘッド274に取り付けられ、これにより、印字ヘッド274が横断方向(すなわち、長手方向に直交かつ垂直方向に直交)に摺動するように動作可能である。
第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、プラテン256の長手方向端部290に隣接して垂直方向に延伸している端部ブラケット288を含んでいる。追加的または代替的に、端部ブラケット288は、片持ちブラケット部分292を含み、この片持ちブラケット部分292は、好適には、挿入された冊子体228をその側縁(不図示)で固定していない間に、挿入された冊子体228が上方に広がることを抑制する。通常は、端部ブラケット288は、リーダプリンタ筐体212に取り付けられている。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、片持ちブラケット部分292は、水平に配置され、平坦である。追加的または代替的に、片持ちブラケット部分292は、図9に示すようなプリンタの取り入れ口240の方向を向いた傾斜部294を含んでもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、一対(図9では見えない)の端部ブラケット288が、プラテン256の両方の対向する長手方向端部290に隣接して配置されている。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、端部ブラケット288は、U字型のブラケット(不図示)を形成するように、端部ブラケット288の対向する上端および下端に一対の上部および下部片持ちブラケット部分292を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、端部ブラケット288は、プラテン256の一端または両端に沿ってU字型のチャネルを形成しながら長手方向に延伸している。
第1リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、マシンビジョンとヒューマンビジョンの検査の一方または両方の目的で、挿入され固定された冊子体228を撮像するための撮像システム(不図示)を含んでいる。プリンタシステム216によって冊子体228上に印刷する前、印刷中、または印刷後に、このような検査を行うことができる。撮像システムは、第1リーダプリンタの実施形態において、冊子体228の画像を作成するように動作可能であり、冊子体228の印刷可能領域で画像を作成してもよい。第1リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、ユーザによる閲覧のために撮像システムによってリーダプリンタディスプレイ222に作成された画像を表示するように動作可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、撮像システムは、印字ヘッド274に隣接してまたは近接して配置されたカメラなどの、プリンタシステムの撮像デバイスおよび/または品質保証の撮像デバイスを含み、場合により、この撮像デバイスは、印字ヘッド274とプリンタの取り入れ口240との間に含まれる。撮像システムは、例えば、静止画像、ビデオ画像、またはこれらの任意の組合せを作成するように動作可能であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば、リーダシステム214の選択された電磁放射源、プリンタシステム216の他の放射源、またはこれらの任意の組合せの動作によって、挿入された冊子体228に向けられる可視波長の照明をもたらすように動作可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、可視波長の照明は、撮像システムによる挿入された冊子体228の撮像中に、挿入された冊子体228に向けられる。可視波長の照明源は、例えば、リーダプリンタ筐体212内で印字ヘッド274の周りの1つまたは複数の側面に取り付けられてもよい。また、このような照明源は、冊子体228に印刷した後のインクの乾燥や硬化を助けるために使用されてもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、印刷が行われるべき冊子体228の位置または領域を示すユーザ入力を受け取るように、および示された位置または領域に印刷するように動作可能である。タッチスクリーンの場合の例として、ユーザは、タッチスクリーンが冊子体228の印刷可能な頁を表示しているときに、ユーザの所望の位置に対応する位置でタッチスクリーンに触れることにより、印刷のための所望の位置を示すことを許可されてもよい。
第1リーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、冊子体228を固定から解放するために、プラテン256の下方移動を引き起こすように動作可能であり、冊子体228への印刷および/または印刻が完了した後に冊子体228を解放することを含む。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、搬送システム254が指定可能な長手方向位置にある場合にのみ、冊子体228を解放するように動作可能である。
図10を参照すると、第1リーダプリンタの実施形態における搬送システム254は、プリンタの排出口252が、プリンタの取り入れ口240から搬送システム254の対向端に配置されている場合に、挿入された冊子体228をプリンタの排出口252でリーダプリンタ210から搬送するための出口コンベヤ296を含んでもよい。
第1リーダプリンタの実施形態における出口コンベヤ296は、搬送フレーム260(長手方向の移動の遠位範囲で)とリーダプリンタ210の対向端のプリンタの排出口252との間の勾配300に沿って配置された、複数のローラ298を含んでいる。図10に示すように、プリンタの排出口252は、リーダプリンタ筐体212の壁302によって画定され、任意の適切な形状またはサイズを有していてもよい。第1リーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、冊子体をプリンタの排出口252に向かってガイドするための上部出口ガイド304を含んでいる。上部出口ガイド304は、冊子体228の側縁に沿ってのみ冊子体228に接触するような寸法であるのが好ましく、これにより、冊子体228の新しく印刷された領域と接触することを避けるのが有効である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、冊子体228の近接する対向側縁に取り付けられた一対の上部出口ガイド304を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、対向する上部出口ガイド304間の距離が調整可能であり、場合により、例えば、冊子体228のリーダプリンタ210が撮像または感知することに応じて自動で調整可能および/または手動で調整可能である。第1リーダプリンタの実施形態では、上部出口ガイド304およびローラ298は、冊子体228を固定しないような寸法にされている。追加的または代替的に、搬送システム254は、プリンタの排出口252に向かう冊子体228の移動を支援するために、上部ローラ(不図示)を含んでもよい。このような上部ローラは、冊子体228の側縁に沿ってのみ冊子体228に接触するような寸法であるのが好ましく、これにより、冊子体228の新しく印刷された領域と接触することを避けるのが有効である。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、上部出口ガイド304、上部ローラ、または上部出口ガイド304と上部ローラの両方が、対向端のプリンタの排出口252を介してリーダプリンタ210を出るために、開いた冊子体の半分が剛性であるように、ポリカーボネートシートなどの剛性材料で作られた少なくとも1つの頁を有する冊子体などの、剛性または半剛性材料で作られたカード状の文書を許可するような寸法にされている。例えば、搬送システム254は、対向端のプリンタの排出口252を介してリーダプリンタ210を出るために剛性頁を有する冊子体を許可するために、上部出口ガイド304と出口コンベヤ296との間に勾配300の底部で十分な下部クリアランス306と、上部出口ガイド304と出口コンベヤ296との間に勾配300の頂部で十分な上部クリアランス308とを提供するような寸法にされてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、最小の下部クリアランス306は、10cm(3.94インチ)であり、最小の上部クリアランス308は、1.5cm(0.59インチ)である。
第1リーダプリンタの実施形態では、ユーザが、テーブル面付近でテーブルの横から冊子支持体230でリーダシステム214によって受け入れられるように冊子体228を配置することができ、テーブル面の下およびテーブル面に近接してテーブルの横からプリンタの取り入れ口240を介してプリンタシステム216によって受け入れられるように冊子体228を配置することができ、そして、テーブル面に載るようにプリンタの排出口252を出た後にテーブル面の上面から印刷された後に冊子体228を取ることができるように、リーダプリンタ210は、テーブル(不図示)の端部に近接してテーブル面の下に取り付けるのに適するような寸法にされている。リーダプリンタ210は、例えば、プリンタの取り入れ口240がテーブル(不図示)の前端と整列するような、冊子支持体230がテーブル(不図示)の前部に切り込むノッチ内に配置されるような、プリンタの排出口252がテーブル(不図示)のテーブル面を通る切り抜きまたはその他の開口に配置されるような、さまざまな取り付け方法、他の取り付け方法、またはこれらの任意の組合せを可能にするような寸法にされている。このような取り付け方法は、好適には、最小のテーブル面領域を占有しながら、冊子体228を認証のための読み取り、印刷することを可能にする。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、出口コンベヤ296は、プリンタの排出口252に向かう冊子体228の移動を支援するように動作可能な出口コンベヤベルト310を含んでいる。このようなリーダプリンタの実施形態では、出口コンベヤベルト310は、冊子体228を勾配300に沿って押すことを支援するため、およびリーダプリンタ210から冊子体228を押し出すために、出口の押板312を含んでもよい。出口コンベヤ296および出口コンベヤベルト310は、任意の適切な長さを有していてもよい。
追加的または代替的に、搬送システム254は、冊子体228の後縁に接触し、プリンタの排出口252に向かって勾配300を上る冊子体228を押すまたは押すことを支援するために、リーダプリンタ筐体212の頂部から下方に到達する1つまたは複数の出口アーム(不図示)を含んでもよい。
追加的または代替的に、搬送システム254は、冊子体228をその前縁のみに沿って固定し、プリンタの排出口252に向かって勾配300を上る冊子体228を引く、固定機構を含んでもよい。例えば、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送フレーム260は、冊子体228をプリンタの排出口252に引くために、場合により、リーダプリンタ210から冊子体228を引き出すために、勾配300を上ってプリンタの排出口252に移動するように動作可能である。追加的または代替的に、いくつかのリーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、冊子体228をその前縁で固定して、冊子体228をプリンタの排出口252の方に引くための、場合によっては、リーダプリンタ210から冊子体228を引き出すための、手の指でつかむスタイルの固定アームを含む。
図10には示されていないが、いくつかのリーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、好適には、リーダプリンタ210への破片や他の物質の侵入を抑制しながら、出ていく冊子体228が通過することができるプリンタの排出口252に出口ドアまたは出口フラップを含んでいる。
図10は、リーダプリンタ筐体212の上部近くに配置されたプリンタの排出口252を示しているが、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタの排出口252は、搬送フレーム260と実質的に同じ高さで、リーダプリンタ210の後方に配置されている。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送コンベヤ276は、リーダプリンタ筐体212の後方に向かって印字ヘッド274を過ぎて続いている。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、出口コンベヤ296は、図10に示すような傾斜位置と搬送コンベヤ276と実質的に同じ高さの水平位置との間で、回転可能である。
図10には示されていないが、いくつかのリーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、勾配300に沿って延伸する、および/または端部ブラケット288を有して長手方向に延伸可能な、U字型のチャネルガイドを含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、このようなU字型のチャネルの内側の高さは、例えば、このU字型のチャネルの内側の高さを変化させて、全体に最小のクリアランスを設け、冊子体228の経路の曲がりで必要とされる最大のクリアランスを設けることによって、剛性または半剛性の文書が通過することができるために十分なクリアランスを提供するような寸法にされている。
第2リーダプリンタの実施形態
図11を参照すると、本発明の第2リーダプリンタの実施形態に係る搬送システム254が、1つの支持板400と、支持板400の両側に配置された平行に離間した一対のコンベヤ402を含んでいる。コンベヤ402は、任意の適切な長さを有していてもよい。
リーダプリンタ筐体212の一部のみが、説明を容易にするために図11に切欠きとして示されている。第2リーダプリンタの実施形態では、取り入れ口ガイド404が、プリンタの取り入れ口240を通過する冊子体228(図11には示されていない)を支持板400と第1送りローラ284および第2送りローラ286との間の空間に誘導するために、プリンタの取り入れ口240で筐体に取り付けられている。図11では2つの取り入れ口ガイド404が見えるが、一般に、任意の数の取り入れ口ガイド404が使用されてもよい。例えば、プリンタの取り入れ口240の周囲の4つの側面すべてでプリンタの取り入れ口240から突出する、4つの取り入れ口ガイド404が使用されてもよい。変形例では、リーダプリンタ210は、プリンタの取り入れ口240の上下から突出する2つだけの取り入れ口ガイド404、プリンタの取り入れ口240の左右から突出する2つだけの取り入れ口ガイド404、任意の1つの端部でプリンタの取り入れ口240から突出する1つだけの取り入れ口ガイド404を含んでもよく、あるいは取り入れ口ガイド404が全く使用されなくてもよい。
図11に示す支持板400はプラテン256(図9および図10)と同様であるが、ただし、図11に示す支持板400は、印字ヘッド274(図11に点線で示されている)の下の、印刷が行われる印刷ゾーンの範囲までは延伸していない。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、支持板400は、印字ヘッド274の下に全く延伸していない。ただし、他のリーダプリンタの実施形態では、支持板400は、プラテンの方法で印刷中に支持面を形成するために、印刷が行われる印刷ゾーンの範囲までは延伸していてもよい。
支持板400は、柱406に取り付けられるものとして図11に示されている。第2リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、支持板400を送りローラ284および286に近づけたり離したりして位置決めされるように垂直方向に上下移動させるように動作可能である。一般に、垂直方向に支持板400を移動させる任意の適切な方法が使用されてもよい。例えば、エレベータ型の機構が使用されてもよい。このようなエレベータ型の機構は、例えば、回転軸出力を有するモータ(不図示)、直動モータ(不図示)、変速機(不図示)、クランク軸(不図示)、他の構成要素、およびこれらの任意の組合せを含んでもよい。エレベータ型の機構は、例えば、コンピュータ制御されてもよく、電子制御されてもよく、電子的に作動されてもよく、機械的に作動されてもよく、機械的に駆動されてもよく、またはこれらの任意の組合せであってもよい。
第2リーダプリンタの実施形態では、支持板400と送りローラ284および286は、搬送システム254の長手方向中心軸の周りに中心に配置され、搬送システム254の長手方向中心軸の両側に横方向に延伸している。第2リーダプリンタの実施形態では、支持板400、送りローラ284および286、または支持板400と送りローラ284および286の両方は、上下側の取り入れ口ガイド404の位置の範囲まで横方向に延伸していない。第2リーダプリンタの実施形態では、送りローラ284および286は、支持板400の幅全体にわたって延伸する必要はない。第2リーダプリンタの実施形態では、送りローラ284および286は、支持板400の長手方向端部に延伸していないことが好ましく、支持板400の長手方向端部の2.5cm(1インチ)以内、およびこれに対応して冊子体228(図7)の側縁の2.5cm(1インチ)以内に延伸していないことが好ましい。
図11および図12を参照すると、固定フレーム408は、上部クランプ板410および下部クランプ板412を含んでいる。第2リーダプリンタの実施形態では、下部クランプ板412は、上部クランプ板410と下部クランプ板412との間で冊子体228の前縁414の固定をもたらすために、任意の適切な手段によって垂直方向に移動可能である。例えば、任意のエレベータ型の機構が使用されてもよく、この機構は、例えば、任意の適切な構成要素を含んでもよく、コンピュータ制御されてもよく、電子制御されてもよく、電子的に作動されてもよく、機械的に作動されてもよく、機械的に駆動されてもよく、またはこれらの任意の組合せであってもよい。追加的または代替的に、固定フレーム408は、上部クランプ板410と下部クランプ板412との間に磁気吸引力を作成するために、任意のタイプの1つまたは複数の磁石(不図示)を含んでもよい。例として、上部クランプ板410と下部クランプ板412の一方または両方に取り付けられた電磁石(不図示)が、上部クランプ板410に向かって垂直方向に下部クランプ板412を移動させるために使用されてもよい。追加的または代替的に、1つまたは複数の磁石は、上部クランプ板410と下部クランプ板412との間の固定力の強化を提供するために使用されてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、1つまたは複数の永久磁石(不図示)が、上部クランプ板410と下部クランプ板412の一方に配置され、1つまたは複数の電磁石(不図示)は、上部クランプ板410と下部クランプ板412の他方に配置されている。動作時には、電磁石(不図示)は、固定のときにまたは固定の強化が望まれるときにオンされてもよい。
図11に示すように、固定フレーム408は、ピニオンギヤ(不図示)を介してレールまたはラック416に沿って長手方向に移動可能である。説明を容易にするために、ラック416に沿って長手方向に固定フレーム408を移動させるためのラックアンドピニオン式のリニア駆動システムのすべての構成要素は、図11に示されていない。一般に、任意の直線運動システムは、例えば、任意の滑車システム、コンベヤシステム、ねじ駆動システム、他の同様のシステム、または、これらの任意の組合せを含み、長手方向に固定フレーム408を移動させるために使用されてもよい。第2リーダプリンタの実施形態では、ラック416は、図11に示されたものよりも長く、一般に、任意の適切な長さであってもよい。
第2リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、プリンタの取り入れ口240を介して冊子体228(図11に示されていない)を受け入れるように動作可能である。変形例では、第2リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、搬送システム254のプリンタの取り入れ口240と同じ端部または対向端で冊子体228を解放または排出するように動作可能であってもよく、あるいは、第2リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、搬送システム254のプリンタの取り入れ口240と同じ端部および対向端の両方で冊子体228を解放または排出するように動作可能であってもよい。一例として、図11は、プリンタの取り入れ口240の対向端にある搬送システム254のプリンタの排出口252を示している。
図11に示す第2のリーダプリンタの実施形態の出口傾斜路418は、コンベヤ402と固定フレーム408に隣接する近位端420を有し、プリンタの排出口252に遠位端422を有する。出口傾斜路418は、出口傾斜路418の一側端に沿って出口クランプ424を含んでいる。第2リーダプリンタの実施形態における出口クランプ424は、上部固定フィンガ426および下部固定フィンガ428を含んでいる。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、下部固定フィンガ428は、出口傾斜路418のフロア部430自体によって実装されている。第2リーダプリンタの実施形態におけるリーダプリンタ210は、上部固定フィンガ426および下部固定フィンガ428を固定のために寄り合わせるように動作可能である。また、第2リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば出口傾斜路418によって画定された勾配300に沿って、出口傾斜路418に沿って出口クランプ424を長手方向に移動させるように動作可能である。図11には示されていないが、出口傾斜路418に沿って出口クランプ424を直線運動させるための任意の適切な機構が使用さてもよく、この機構は、例えば、任意の滑車システム、コンベヤシステム、ねじ駆動システム、ラックアンドピニオンシステム、他の同様のシステム、または、これらの任意の組合せを含む。
変形例では、出口クランプ424は、出口傾斜路418の両側に配置されてもよく、すなわち、例えば、各側に1つずつで2つの出口クランプ424があってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、例えば、出口傾斜路418が十分に短い場所や十分に低い高さである場所では、出口クランプ424はリーダプリンタ210に含まれない。
いくつかのリーダプリンタの実施形態(不図示)では、リーダプリンタ210は、冊子体228の前縁414を固定し、出口傾斜路418まで冊子体228を引っ張るように動作可能な固定機構を含んでいる。例として、固定フレーム408は、いくつかのリーダプリンタの実施形態において、出口傾斜路418に沿ってプリンタの排出口252に向かう長手方向の移動を継続するように動作可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、追加的または代替的に、冊子体228の前縁414を固定し、出口傾斜路418に沿ってプリンタの排出口252の方に冊子体228を引っ張るために、出口クランプ424などの1つまたは複数の指状クランプが、出口傾斜路418の長手方向中心軸(不図示)の中央に、および/または両側に配置されている。
図11に示す出口傾斜路418は、出口傾斜路418内におよび出口傾斜路418に沿って冊子体228をガイドするための、右側壁434と対向する左側壁432および張り出し部436を含んでいる。図11に示すように、出口傾斜路418のフロア部430と張り出し部436との間の垂直距離は、コンベヤ402に近接している出口傾斜路418のエントリで最も大きく、これにより、好適には、一方または両方の半部が剛性または半剛性である冊子体228などの剛性または半剛性の冊子体228が、張り出し部436に対して詰まることなく固定フレーム408から出口傾斜路418への移行部で作成された曲げを経由して出口傾斜路418の頂部の方向に垂直角で固定フレーム408を通過することが可能になる。
図11に示すように、右側壁434は、出口傾斜路418の遠位端422まで延伸しておらず、出口傾斜路418のフロア部430の右側壁の一部は切り欠きされている。出口傾斜路418の切欠き438は、好適には、リーダプリンタ210から冊子体228を排出する際にユーザが冊子体228を把握するための自由空間を提供する。切欠き438は、出口傾斜路418の左側および右側の一方または両方に配置されてもよい。図11は出口傾斜路418の長さの大部分に延伸している切欠き438を示しているが、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、切欠き438は、出口傾斜路418の一方または両方の遠位の角部でのみ設けられている。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、出口傾斜路418がその近位端420の周りを回転することを可能にするための1つまたは複数のヒンジ(不図示)を含み、これにより、冊子体228が選択可能な位置でリーダプリンタ210を出ることを可能にするのが有効である。例として、出口傾斜路418は、冊子体228が、水平に、場合によりリーダプリンタ210の後方に近接して水平に、垂直に、場合によりリーダプリンタ210の頂部または底部に近接して垂直に、またはその間の任意の角度で、リーダプリンタ210から完全に突出するまたは出るように回転可能であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、出口傾斜路418を、ユーザが手動で回転することができる。追加的または代替的に、搬送システム254は、モータ(不図示)または出口傾斜路418の回転を引き起こすための他のドライバを含んでもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、出口傾斜路418は入れ子式であり、これにより、好適には、プリンタの排出口252がプリンタの取り入れ口240から所望の距離に配置されることを可能にする。このようなリーダプリンタの実施形態では、出口傾斜路418は、手動で伸縮可能であってもよい。追加的または代替的に、搬送システム254は、モータまたは出口傾斜路418の入れ子式の伸長および/または収縮を引き起こすための他のドライバを含んでもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、出口傾斜路418は交換可能であり、勾配300の異なるまたは勾配のない斜面を有する、および/または異なる長さを有する、さまざまな出口傾斜路によって出口傾斜路418を交換することができる。
図12では、プリンタシステム216は、プリンタの取り入れ口240を介して冊子体228を受け入れるための位置に示されている。プリンタシステム216のこのような受入位置では、固定フレーム408は、冊子体228の前縁414を受け入れるように配置され、印字ヘッド274の下またはプリンタの取り入れ口240の近くに配置されてもよい。第2リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216がその受入位置にある場合、固定フレーム408は送りローラ284および286の近くに配置される。第2リーダプリンタの実施形態では、支持板400は、固定フレーム408によって画定された空間内に延伸していない。プリンタシステム216の受入位置では、支持板400が下げられた位置にあり、柱406が長さを縮小されることにより、支持板400と送りローラ284および286との間に比較的大きな垂直方向の間隔が作成される。第2リーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、前縁414が固定フレーム408のストッパゲート272(図12では見えない)に隣接または近接している場合、挿入された冊子体228の前縁414の存在を検出するための1つまたは複数のプリンタセンサ(図12では直接見えない)を含むことが好ましい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、固定フレーム408は、例えば、受け入れたオブジェクトがプリンタの取り入れ口240から逆に排出されているときに、プリンタの取り入れ口240と第2送りローラ286との間の位置に移動するように動作可能である。このようなリーダプリンタの実施形態では、固定フレーム408がプリンタの取り入れ口240に向かって移動するときに固定フレーム408が第2送りローラ286の下を通過することを可能にするために、固定フレーム408と第2送りローラ286の一方または両方は、垂直方向に移動するように動作可能であってもよい。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、固定フレーム408は、受け入れたオブジェクトがプリンタの取り入れ口240から逆に排出されている場合でさえも、プリンタの取り入れ口240と第2送りローラ286との間の位置に移動することができない。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、プリンタの取り入れ口240から受け入れたオブジェクトを逆に排出するように動作可能ではない。
ストッパゲート272でのプリンタセンサが固定フレーム408内の冊子体228の前縁414の存在を検出すると、プリンタシステム216は、上部クランプ板410および下部クランプ板412を寄り合わせるように動作可能である。第2リーダプリンタの実施形態では、下部クランプ板412は、冊子体228の前縁414の少なくとも一部に沿って間にある冊子体228を固定するために、静止した上部クランプ板410に向かって上方に移動する。また、プリンタシステム216は、支持板400と少なくとも第2送りローラ286を寄り合わせるように動作可能である。第2リーダプリンタの実施形態では、支持板400は、冊子体228が支持板400と第2送りローラ286との間の冊子体228の非縁部領域で固定されるまで、静止した第2送りローラ286に向かって上方に移動する。追加的または代替的に、冊子体228は、支持板400と第1送りローラ284との間で、または支持板400と第1送りローラ284および第2送りローラ286の両方との間で、固定されてもよい。変形例では、任意の数の送りローラが使用されてもよく、任意のこのような送りローラが、支持板400と連動して固定するために使用されもよい。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、例えば、支持板400が支持板400と送りローラ284および286のいずれかとの間で冊子体228を固定するために十分に上方に移動されないため、冊子体228は、支持板400と任意の送りローラとの間で固定されない。
図13は、冊子体228に印刷するための印刷位置でのプリンタシステム216を示している。このような印刷位置では、冊子体228の印刷可能領域440の少なくとも一部が、印字ヘッド274の直接下にある。プリンタシステム216は、冊子体228の異なる線または領域に印刷することを許可するために、固定フレーム408をラック416に沿って長手方向に移動させるように動作可能である。固定フレーム408が長手方向に移動されるにつれて、固定フレーム408は冊子体228を長手方向でプリンタの取り入れ口240から離して引っ張る。冊子体228がプリンタの取り入れ口240から遠くに移動されるにつれて、冊子体228は、延伸されている柱406を有して高くした位置にある支持板400と送りローラ284および286との間を長手方向に摺動する。冊子体228の摺動動作が、第1送りローラ284および第2送りローラ286の1つまたは両方を回転させてもよい。第2リーダプリンタの実施形態では、第1送りローラ284および第2送りローラ286は、自由に回転する。追加的または代替的に、第1送りローラ284および第2送りローラ286の1つまたは両方は、冊子体228を押すことによってプリンタシステム216を通る冊子体228の移動を支援するために、電動であってもよい。
第2リーダプリンタの実施形態では、冊子体228と支持板400との間の摺動摩擦が、好適には、印刷中に印刷可能領域440で冊子体228をまっすぐにするように機能する。支持板400の表面の材料と支持板400と送りローラ284および286との間に印加される固定圧が、冊子体228に適当であり過度でない摺動摩擦を提供するように最適化されてもよい。
代替のリーダプリンタの実施形態(不図示)では、支持板400は、送りローラ284および286とほぼ横方向に整列した、一連の平行な離間したローラとして実装されてもよい。
図14は、リーダプリンタ210によって冊子体228に印刷した後に、冊子体228を排出するための排出位置でのプリンタシステム216を示している。このような排出位置では、固定フレーム408は出口傾斜路418に隣接して配置され、ストッパゲート272(図14では直接見えない)は低くなっている。第2リーダプリンタの実施形態では、支持板400は、プリンタシステム216がその排出位置にあるときに低くなっているが、一般に、支持板400は、プリンタシステム216がその排出位置にあるときに任意の垂直位置にあってもよい。プリンタシステム216は、コンベヤ402の押板442に冊子体228をその後縁444でプリンタの排出口252に向かって押させるように動作可能である。第2リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、出口クランプ424に冊子体228をその側縁で固定させるように動作可能である。
図14は、直線的に突出した板であるものとして、それぞれの例示的な押板442を示しているが、一般に、一方または両方の押板442(および第1リーダプリンタの実施形態の押板280)が、任意の適切な形状を有していてもよく、この任意の形状は、例えば、円弧状に延伸すること、コンベヤ402から遠位の押板442の端部にリップを形成するために曲げを有すること、L字状の突出部を形成するために曲げを有すること、他の形状、およびこれらの任意の組合せを含む。
プリンタシステム216は、出口クランプ424に冊子体228の印刷領域の外側の冊子体228の綴じ部446に近接して冊子体228を固定させるように動作可能であることが好ましく、これにより、冊子体228の新しく印刷された領域と接触することを避けるのが有効である。第2リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、出口クランプ424に近接して綴じ部446を置く位置に押板442を長手方向に移動させるように動作可能であり、この位置は既知の冊子体228タイプの標準寸法に基づいている。追加的または代替的に、プリンタシステム216は、いくつかのリーダプリンタの実施形態において、既知の冊子体228タイプの標準寸法に基づく出口傾斜路418に沿った適切な距離で、前縁414を検出するための1つまたは複数のセンサ(図14では見えない)を含む。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、ユーザが選択できるおよび/またはリーダプリンタ210が検出できる、複数の冊子体228タイプの寸法をプログラム可能である。
本発明の第2リーダプリンタの実施形態では、各コンベヤ402は、コンベヤ402のベルトに沿って対向する位置でコンベヤ402のベルトから突出した一対の押板442を含んでもよく、これにより、第1押板442が冊子体228を排出する役割を完了したときに、受入位置に第2押板442を提供するのが有効である。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ただ1つの押板442が、各コンベヤ402のベルトのために使用されている。プリンタシステム216は、一方向のみにコンベヤ402を前進させるように動作可能であってもよく、あるいは、コンベヤ402は、いずれかの対向方向にコンベヤ402を選択可能に前進させるように動作可能であるプリンタシステム216を用いて、可逆的であってもよい。
第2リーダプリンタの実施形態に係るリーダプリンタ210は端部ブラケット288を含み、この端部ブラケット288は、図14に示すように、片持ちブラケット部分292を含んでもよい。端部ブラケット288の数、配置、および形状の変化が可能であり、第1および第2実施形態の端部ブラケット288は、例えば、同じであってもよく、あるいは互いに異なっていてもよい。
第3リーダプリンタの実施形態
図15を参照すると、本発明の第3リーダプリンタの実施形態に係る搬送システム254が、搬送フレーム260内に画定された空間内に延伸する1つのプラテン256を含み、搬送路の対向側に沿って延伸する一対の平行な離間したコンベヤ402を含んでいる。また、2つの平行な離間したストッパゲート272が、図15に示されている。
第3の実施形態の搬送システム254は、プリンタの取り入れ口240を介して冊子体228(図15に示されていない)を受け入れるように動作可能である。変形例では、第3の実施形態の搬送システム254は、搬送システム254のプリンタの取り入れ口240と同じ端部または対向端で冊子体228を解放または排出するように動作可能であってもよく、あるいは、図15に示す搬送システム254は、搬送システム254のプリンタの取り入れ口240と同じ端部および対向端の両方で冊子体228を解放または排出するように動作可能であってもよい。図15に示す搬送システム254は、例えば、コンベヤ296(図10)、出口傾斜路418(図11から図14)、出口クランプ424(図11から図14)、またはこれらの任意の組合せを含んでもよい。搬送システム254がプリンタの取り入れ口240のみで冊子体228を受け入れて、逆に排出または解放するために使用される実施形態では、搬送システム254は、コンベヤ402を含む必要はない。
一般に、第1および第2リーダプリンタの実施形態に関して説明した特徴は、第3リーダプリンタの実施形態に適用可能な範囲に組み込まれている。
リーダプリンタ機器の第4実施形態
図16から図24を参照すると、本発明の第4リーダプリンタの実施形態に係るリーダプリンタ210(図7)の搬送システム254のさらなる変形例が、示されている。第4リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、上部フレーム板264の下で搬送フレーム260内に画定された空間内に長手方向に延伸するプラテン256を含んでいる。第4リーダプリンタの実施形態では、プリンタの排出口252がプリンタの取り入れ口240と一致するため、第4リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、プリンタの取り入れ口240で、冊子体228(図16から図24には示されていない)などのオブジェクトを受け入れかつ解放するように動作可能である。第4リーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、搬送コンベヤ、押板、出口コンベヤ、または出口傾斜路を含む必要がない。
図16から図24は、対応する搬送システム254の特徴が明確に改善されたことを表すために冊子体228を示していないが、本明細書での冊子体228、その前縁414、後縁444、および/または綴じ部446への言及は、このような冊子体228が搬送システム254と関連して存在する場合の特徴に関係している。
第4リーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、ヒンジ接続部450で搬送システム254の残りの部分に回転可能に連結された入口フィーダ448を含んでいる。ヒンジ接続部450の軸452は、図21に最もよく見られる。また、第1送りローラ284および第2送りローラ286が図21に見られる。第4リーダプリンタの実施形態では、第1送りローラ284および第2送りローラ286のそれぞれが、通常はすべて同じサイズの軸方向に並んだローラ部材のセットで作られている。第1送りローラ284は、第2送りローラ286よりもプリンタの取り入れ口240の近くにある。図21に最もよく見られるように、第1送りローラ284および第2送りローラ286は、一般に、互いに同じサイズと横方向の長さを有する。第4リーダプリンタの実施形態の第1送りローラ284および第2送りローラ286は、冊子体228の側縁付近での冊子体228との接触を妨げるような寸法にされている。第4リーダプリンタの実施形態の搬送システム254は、入口フィーダ448の上方への回転を制限する入口フィーダのストッパ454を含んでいる。
図16および図17を参照すると、第4リーダプリンタの実施形態のプリンタシステム216(図2)が、その受入位置で示されており、ここで、ユーザがプリンタの取り入れ口240で冊子体228をリーダプリンタ210に長手方向258に挿入すると、リーダプリンタ210は冊子体228を受け入れるように動作可能である。
プリンタシステム216が受入位置にあるとき、プラテン256は、プラテン256の表面が下部取り入れ口ガイド404の表面とほぼ整列する、下げられた位置にある。また、プリンタシステム216が受入位置にあるとき、入口フィーダ448は、例えば重力によって、下向きの回転の限界に達するまで、入口フィーダ448が下がることができるように回転可能に解放されている。第4リーダプリンタの実施形態では、ヒンジ接続部450は、入口フィーダ448の下向きの回転を制限する。ただし、一般に、搬送システム254は、機械式ストッパ、電気機械式ストッパ、電気機械式であるヒンジ接続部450、調節可能なストッパ、他の技術、またはこれらの任意の組合せを有することを含む、入口フィーダ448の上向きの回転を制限するための任意の適切な機構を含んでもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、入口フィーダ448の下向きの回転は、例えば、プラテン256に接触する第2送りローラ286による、入口フィーダ448とプラテン256との間の接触によって制限される。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、プリンタの取り入れ口240に入る冊子体228の存在を感知するための、1つまたは複数の入口センサ(図16および図17では見えない)を含んでいる。入口センサは、例えば、レーザ、LED、マイクロ波または赤外線の存在センサ、動き検出器、近接検出器、同様の検出センサ、超音波センサ、機械センサ、またはこれらの任意の組合せの、任意の適切なセンサであってもよい。特定の例として、入口フィーダ448に対する機械的圧力が、入口センサによって感知されてもよい。入口センサを有するリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、プリンタの取り入れ口240への冊子体228の挿入を感知する際に、またはプリンタの取り入れ口240でまたは近くでオブジェクトの存在を感知する際に、それ自体を受入位置に持っていくように動作可能である。プリンタシステム216を受入位置に持っていくことは、例えば、プラテン256および/または搬送フレーム260を長手方向に移動させること、垂直方向266にプラテン256を移動させること、入口フィーダ448を回転させること、入口フィーダ448の回転を許可するために入口フィーダ448を解放すること、搬送システム254の他の動作、またはこれらの任意の組合せを含んでもよい。特定の例として、搬送システム254は、いくつかのリーダプリンタの実施形態において、オブジェクトが搬送フレーム260に向かってプラテン256の上でプリンタの取り入れ口240を介してさらに挿入されることを可能にするために、プリンタの取り入れ口240でオブジェクトの存在を感知することに応答してプラテン256を下げるように動作可能である。
第4リーダプリンタの実施形態の搬送フレーム260は、冊子体228が搬送フレーム260を過ぎて押されることを防ぐための逆転防止装置456を含み、プリンタシステム216は、逆転防止装置456に隣接または近接している冊子体228の前縁414(図16から図24には示されていない)の存在を感知するための逆転防止装置456のセンサ(図では直接見えない)を含んでいる。逆転防止装置456のセンサは、例えば、レーザ、LED、マイクロ波または赤外線の存在センサ、動き検出器、近接検出器、同様の検出センサ、超音波センサ、機械センサ、またはこれらの任意の組合せの、任意の適切なセンサであってもよい。特定の例として、逆転防止装置456は、逆転防止装置456を押圧する冊子体228の前縁414の機械的圧力が逆転防止装置456のセンサによって(例えば、逆転防止装置456のセンサの電気的な接触が閉じることによって)感知されるように、逆転防止装置のばね458(図21)によって搬送フレーム260に弾力的に連結されてもよい。
図18および図19を参照すると、プリンタシステム216は、逆転防止装置456に近接したオブジェクト(例えば、冊子体228の前縁414)の存在を検出することに応答してその受け入れ完了位置に移動するように動作可能である。図18および図19に示す受け入れ完了位置では、プラテン256の遠位端268(図16)は、上部フレーム板264に対して固定されている。通常の使用において、プリンタシステム216がその受け入れ完了位置にあるとき、前縁414は、通常、プラテン256と上部フレーム板264との間の搬送フレーム260によって固定されている。第4リーダプリンタの実施形態では、前縁414を固定することは、固定が発生するまでプラテン256を上げることを含む。第4リーダプリンタの実施形態では、プラテン256は、図19に最もよく見られるように、プラテン柱270の垂直移動を行うことによって上げられる。ただし、一般に、上部フレーム板264に対するプラテン256の移動を行うための任意の適切な機構が使用されてもよい。通常の状況では、プラテン256を上げることにより、通常は入口フィーダ448が上向きに回転させられる。第4リーダプリンタの実施形態では、第2送りローラ286と、場合によっては第1送りローラ284も、冊子体228の非縁部領域に載ることによって冊子体228と接触するように、入口フィーダ448は重力下での制限内で自由に回転するように動作可能である。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、搬送システム254は、入口フィーダ448に冊子体228の非縁部領域に下向きの固定力を発揮させるように動作可能である。
図20を参照すると、プリンタシステム216がその撮像位置にある場合の搬送システム254が示されている。少なくとも第4リーダプリンタの実施形態のリーダプリンタ210は、撮像デバイス460を有する撮像システムを含み、この撮像デバイス460は、例えばカメラであってもよい。
プリンタシステム216がその撮像位置にあるとき、搬送システム254は、冊子体228の印刷可能領域440(図16から図24では見えない)が撮像デバイス460の視野内であるように配置されることが好ましい。撮像デバイス460を使用するいくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、ユーザによる閲覧のために撮像デバイス460によってリーダプリンタディスプレイ222に作成された印刷可能領域440の画像を表示するように動作可能である。追加的または代替的に、マシンビジョン処理が、印刷可能領域440のまたはその一部の自動画像解析を行うために使用されてもよい。変形例では、撮像デバイス460は、静止画像、ビデオ画像、または静止画像とビデオ画像の両方を作成するように動作可能であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、撮像デバイス460は、画像を作成する際に照明を作成するように動作可能である。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、通常、印刷可能領域440の画像をリーダプリンタディスプレイ222に提示することに応答して印刷が行われるべきときに、印刷可能領域440のサブ領域を示すユーザ入力を受け取るように動作可能である。タッチスクリーンのリーダプリンタディスプレイ222の場合の例として、ユーザは、タッチスクリーンのリーダプリンタディスプレイ222が印刷可能領域440を表示しているときに、ユーザの所望の位置に対応する位置でタッチスクリーンに触れることにより、印刷のための所望の位置を示すことを許可されてもよい。
第4リーダプリンタの実施形態のプリンタシステム216は、冊子体228を完全に固定した後に、プラテン256および搬送フレーム260を受け入れ完了位置から撮像位置に長手方向に一緒に移動させるように動作可能である。第4リーダプリンタの実施形態では、プラテン256および搬送フレーム260は、モータ駆動のピニオンギヤ(不図示)によってレールまたはラック416の長手方向の移動を伴って、長手方向に移動する。一般に、任意の適切な直線運動システムが使用されてもよい。
図21は、冊子体228に印刷するための印刷開始位置でのプリンタシステム216を示している。このような印刷開始位置では、冊子体228の前縁414に最も近い印刷可能領域440の部分が、第2送りローラ286と上部フレーム板264との間に配置されている。説明を明確にするために、冊子体228は図21に示されておらず、プリンタシステム216がその印刷開始位置にあるときに、露出した印刷可能領域440に対応するプラテン256の一部が示されている。第4および他のリーダプリンタの実施形態によれば、第2送りローラ286は、前縁414から離れて冊子体228と接触し、さらに上部フレーム板264と接触する。図21には示されていないが、印字ヘッド274は、印刷可能領域440の露出部分内の印刷ラインで印刷するように配置されている。
図22は印刷終了位置のプリンタシステム216を示しており、ここで、冊子体228の後縁444に最も近い印刷可能領域440の部分は、印字ヘッド274(不図示)の真下に最も近い印刷可能領域440の部分である。
図21および図22を参照すると、第4リーダプリンタの実施形態のプリンタシステム216は、プラテン256および搬送フレーム260を、印刷開始位置から印刷終了位置に向かって長手方向に一緒に移動させるように動作可能であり、一方で、印字ヘッド274は、印刷可能領域440内の任意の所望の位置で冊子体228に印刷するために使用される。プリンタシステム216の印刷位置は、印刷開始位置から印刷終了位置に広がっている。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、印刷が行われる場所に関係なく冊子体228に印刷する前の印刷開始位置に配置され、これにより、印刷開始位置で印字ヘッド274に対して冊子体228を位置合わせするのが有効である。ただし、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、その撮像位置から印刷が始まる印刷位置に沿った地点にのみ移動され、これにより、プラテン256および搬送フレーム260の長手方向の移動を最小化するのが有効である。第4リーダプリンタの実施形態の印字ヘッド274は、例えば、第1から第3のリーダプリンタの実施形態またはこれらの任意の組合せの任意の印字ヘッドと同様であってもよく、あるいは異なっていてもよい。第4リーダプリンタの実施形態では、第1送りローラ284および第2送りローラ286ならびにヒンジ接続部450は、プリンタシステム216が印刷開始位置から印刷終了位置に移動する際に冊子体228がその前縁414によって引っ張られるにつれて自由に回転するように動作可能であり、これにより、印刷中に冊子体228の非縁部領域に重力誘導される下向きの圧力を印加するのが有効である。変形例では、第1送りローラ284および第2送りローラ286ならびにヒンジ接続部の任意の1つまたは複数は、例えば、電動であってもよい。
図23は、解放位置でのプリンタシステムを示している。第4リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216がその解放位置にあるときのプラテン256および搬送フレーム260の長手方向位置は、一般に、プリンタシステム216がその印刷終了位置にある場合と同じである。解放位置では、プラテン256は、冊子体228を固定から解放するために十分に下げられている。さらに、入口フィーダ448は、好適には、プリンタシステム216が図24に示すその解放位置から排出位置に移動されると、冊子体228の新しく印刷された領域と接触することを避けるために、上向きに回転される。入口フィーダ448を上向きに回転させることは、例えば、ソレノイド駆動または他の電磁駆動のプランジャ、電気機械式であるヒンジ接続部450、調整可能なプランジャ、他の技術、またはこれらの任意の組合せを含む、任意の適切な機構によって行われてもよい。
さらに図24を参照すると、プラテン256および搬送フレーム260は、ユーザ(不図示)が冊子体228をその後縁444(図16から図24には示されていない)で把握して、プリンタの排出口252を通じてリーダプリンタ210の外に冊子体228を引っ張ることができるように、入口フィーダ448に向かって長手方向に移動される。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、搬送システム254からの冊子体228の取り除きを感知するための1つまたは複数の排出センサ(不図示)を含んでいる。排出センサは、例えば、入口センサと同じタイプや、場合によっては同じセンサであることを含む、任意のタイプのものであってもよい。排出センサを有するリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、冊子体228の取り除きを感知後に入口フィーダが重力下で下がることを可能にするために、入口フィーダ448を解放するように動作可能であってもよい。追加的または代替的に、プリンタシステム216は、冊子体228の取り除きを感知後にプラテン256が上がることを可能にするように、または強制するように動作可能であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216は、冊子体228の取り除きを感知後に受入位置(図16および図17)に移動するように動作可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216の排出位置および受入位置は、互いに一致している。
第1ローラ284および第2ローラ286は、第1および第2リーダプリンタの実施形態に関して本明細書に記載され説明され、入口フィーダ448は、第4リーダプリンタの実施形態に関して本明細書に特に記載されているが、例えば、任意の組合せでの第1ローラ284、第2ローラ286、および入口フィーダ448のいずれかが、第3リーダプリンタの実施形態を含む任意のリーダプリンタの実施形態において適切に使用されてもよい。
いくつかの実施形態では、任意のリーダプリンタの一実施形態による、またはリーダプリンタの実施形態の組合せによる、リーダプリンタ210の搬送システム254は、セキュリティチェックポイント10と関連する搬送機能を実行するように動作可能である。
モジュールのシステム
図25を参照すると、リーダプリンタ210は、冊子体228などの価値アイテムを処理するためのモジュールシステム448の一部を形成していてもよい。リーダプリンタ210に追加で、モジュールシステム448は、以下の追加のモジュールのうちの任意の1つまたは複数を含んでもよい。
(a)白紙の冊子体228およびシート状の文書を含む冊子体228をリーダプリンタ210に送るためスタッキングフィーダ450
(b)例えば、温度および/または湿度制御された環境でインクまたは他の物質が乾燥またはキュアすることを可能にすることを含む、リーダプリンタ210によって冊子体228に印刷されるインクまたは任意の他の化学および/もしくは有機物質が乾燥またはキュアすることを可能にすることによって、冊子体228をキュアするためのキュアリングステーション452
(c)RFID(無線周波数識別)技術あるいはRFID関連処理のタスクを実行することに関連して、冊子体228の一部に取り付けられたまたは一部を形成しているハードウェア構成要素を初期化するためのRFIDステーション454
(d)印刷された冊子体228の画像を生成して、自動画像処理または他の故障検出処理を実行するなどの、品質保証処理を実行するための品質保証ステーション456
(e)冊子体228の1つまたは複数の頁をラミネートし、例えば、レーザ穿孔、任意の他の仕上げ工程、またはこれらの任意の組合せによって冊子体228を穿孔するなどの、冊子体228の最終処理を行うための仕上げステーション458
(f)新たに発行された冊子体228を読み取り、セキュリティ署名を生成し、冊子体228の将来の認証のためにセキュリティ署名を格納するための、場合によっては、冊子体228に取り付けられたまたは冊子体228の一部を形成するRFIDチップにセキュリティ署名を格納するための、リーダステーション460
(g)引き渡しのための準備中に完了した冊子体228を受け取るための、場合によってはスタッキングするための、引き渡しステーション462
さまざまなリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210(例えば、キュアリングステーション452)の直後のモジュールは、リーダプリンタ筐体212の後ろ側に配置されたプリンタの排出口252を介してリーダプリンタ210から冊子体228を受け入れてもよい。追加的または代替的に、このようなモジュールは、リーダプリンタ筐体212の頂部に配置され得たプリンタの排出口252を介して冊子体228を受け入れてもよい。
一般に、モジュールシステム448のモジュール450からモジュール462の任意の2つ以上が相互接続可能であり、この相互接続は、プリンタの取り入れ口240および/またはプリンタの排出口252でのリーダプリンタ210をモジュールシステム448の任意のモジュール450からモジュール462に相互接続することを含む。例えば、スタッキングフィーダ450およびリーダプリンタ210は、プリンタの取り入れ口240に近接して互いに接続されるための寸法にされてもよい。さらなる例として、リーダプリンタ210およびキュアリングステーション452は、プリンタの排出口252に近接して互いに接続されるための寸法にされてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタ210は、引き渡しのため、場合によりスタッキングのために、引き渡しステーション462に直接に冊子体228を排出するように動作可能である。一般に、リーダプリンタ210ならびに任意の数および選択のモジュール450からモジュール462が、任意の順序で構成されてもよい。1つまたは複数のモジュール450からモジュール462と相互接続されているかどうかにかかわりなく、リーダプリンタ210は、一体型のリーダプリンタ210として、またはリーダシステム214がそこから取り除かれたプリンタ専用バージョンとして、構成されてもよい。
リーダステーション460は、自動化手段による冊子体228の受け入れを含む、リーダプリンタ210または他のモジュール450から458とモジュール462の任意の1つから冊子体228を受け入れるような寸法にされてもよい。リーダステーション460は、冊子体228がエンクロージャ(不図示)内で受け入れられるように、エンクロージャ(不図示)を含んでもよい。リーダステーション460は、例えば、レーザ放射、X線放射、紫外線放射、可視光放射、赤外線放射、他の放射、およびこれらの任意の組合せを作成するように動作可能な電磁放射源を含んでもよい。
本明細書で上述したモジュールに加えて、リーダプリンタ210は、温度および/または湿度が制御された環境などの制御された環境内で動作可能である。いくつかの実施形態では、リーダプリンタ210は、例えば、暖房、換気、および/または空調(HVAC)用の外部モジュール(不図示)に環境制御信号を通信することによって、その環境を制御するように動作可能であってもよい。リーダプリンタ210がその内部環境を測定するように動作可能な実施形態では、リーダプリンタ210は、外部HVACモジュール(不図示)に測定値を通信するように動作可能であってもよい。
このように、オブジェクトを読み取り、オブジェクトに印刷するための機器が提供され、この機器は、(a)オブジェクトの固有の特徴を表すデジタル署名を取得するために、オブジェクトを読み取るためのリーダシステム、および(b)デジタル署名がオブジェクトに関連する照合用のデジタル署名と一致する場合、オブジェクトに印刷するためのプリンタシステム、を備える。
リーダプリンタの動作の方法
図26を参照すると、本発明の第1から第4リーダプリンタの実施形態を含むリーダプリンタの実施形態に係るリーダプリンタ210のリーダプリンタメモリ246(図8)が、500で一般に示される方法のステップを実行するために、リーダプリンタプロセッサ244(図8)に指示するためのコンピュータ実行可能な命令を含むコードのブロックを含んでいる。追加的または代替的に、このようなコードのブロックは、例えば、記録可能なコンピュータ可読媒体または信号伝送タイプの媒体であり得る信号担持媒体で実施されるコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラム製品の一部を形成してもよい。
電力がリーダプリンタプロセッサ244およびリーダプリンタメモリ246に供給されているとき、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック502の命令の実行を開始するように指示される。
ブロック502は、リーダプリンタ210にユーザを識別させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。
図27は、本発明のリーダプリンタの実施形態に係るブロック502(図26)を実行するための例示的な方法504を示している。方法504は、ブロック506を実行することによって開始する。
ブロック506は、生体スキャナ220(図7)でオブジェクトの存在を検出するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。生体スキャナ220でオブジェクトの存在を検出するステップは、例えば、レーザ、マイクロ波または赤外線の存在センサ、動き検出器、同様の検出センサ、またはこれらの任意の組合せである、存在センサ(図には示されていない)からのセンサ出力をリーダプリンタプロセッサ244によって受け取るステップを含んでもよい。追加的または代替的に、生体スキャナ220でオブジェクトの存在を検出するステップは、押しボタン226(図7)の1つまたは同様のものなどの、リーダプリンタ210のボタンまたはキーからの信号を受け取るステップを含んでもよい。ブロック506が実行された後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック508を実行するように指示される。
ブロック508は、走査結果を作成するために生体スキャナ220に生体走査を実行させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。生体スキャナ220によってオブジェクトを走査するステップは、生体スキャナ220に生体スキャナ窓218でオブジェクトを走査させるステップを含んでもよい。
次に、ブロック510は、ブロック508によって得られた走査結果が格納されている生体プロファイルと一致するかどうかを判定するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。例えば、生体スキャナ220は、走査された指紋を生成するための指紋スキャナであってもよく、格納されている生体プロファイルは、認証されたユーザの事前に走査された指紋であってもよい。
走査結果が格納されている生体プロファイルと一致しない場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック506に戻るように指示される。また、さまざまなリーダプリンタの実施形態では、エラーメッセージが表示されてもよく、失敗した試みが記録されてもよく、その他のエラー処理機能が実行されてもよい。
走査結果が格納されている生体プロファイルと一致する場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック512を実行するように指示される。
ブロック512は、パスコードをユーザに要求するようにリーダプリンタプロセッサ244に指示する。一般に、パスコードは、任意の適切なパスワード、パスフレーズなどであってもよい。ブロック512が実行された後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック514を実行するように指示される。
ブロック514は、ユーザ入力としてパスコードを受け取るようにリーダプリンタプロセッサ244に指示する。パスコードが受け取られた後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック516を実行するように指示される。
ブロック516は、受け取ったパスコードがリーダプリンタメモリ246(図8)などのメモリに関連しているかどうかを、ブロック510で一致したと判定された生体プロファイルを用いて判定するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。
受け取ったパスコードが判定された生体プロファイルと関連しない、または一致しない場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック506に戻るように指示される。ブロック506に戻るステップは、エラーメッセージを生成するステップ、またはコードの他のエラー処理ブロックを実行するステップを含んでもよい。
受け取ったパスコードが判定された生体プロファイルと関連している、または一致する場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、方法500(図26)のブロック518に戻るように指示される。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ブロック512から516が任意であって含まれていなくてもよく、または含まれているが無効であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ユーザは、ブロック512から516の実行を選択可能に無効または有効にすることを許可されている。ブロック512から516を無効にするために、ユーザは、例えば、ユーザまたは管理者権限の強化レベルを必要とする場合がある。追加的または代替的に、さまざまなリーダプリンタの実施形態におけるブロック506から510および/またはブロック512から516は、リーダプリンタ210の初期化ルーチンの一部を形成し、すなわち一度も実行されなくてもよい。
再度図26を参照すると、ブロック518は、例えば、リーダプリンタ210のさまざまな機能を有効にすることによって、リーダプリンタ210のユーザによる使用を許可するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。例えば、リーダシステム214とプリンタシステム216の一方または両方が、有効にされてもよい。リーダプリンタ210の機能を有効にするステップは、有効になっているリーダプリンタ210の関連する機能的特徴を示すために、フラグまたはレジスタ値を設定するステップを含んでもよい。
次に、ブロック520は、ユーザがリーダシステム214に冊子体228を提示したときに、リーダシステム214に冊子体228を認証させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。冊子体228を認証するステップは、冊子体228の検証を実行するステップを含んでもよい。冊子体228を検証するステップは、国内または国際基準に従って冊子体228に現れている情報またはコード化されている情報が、冊子体228の改ざんが発生したことを示しているかどうかを判定するステップを含んでもよい。
図28は、本発明のリーダプリンタの実施形態に係るブロック520(図26)を実行するための例示的な方法522を示している。方法522は、ブロック524を実行することによって開始する。
ブロック524は、リーダプリンタ210に冊子支持体230(図7)でのオブジェクトの存在を感知させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。冊子支持体230でのオブジェクトの存在を感知するステップは、リーダプリンタプロセッサ244によって、オブジェクトが冊子支持体230で存在することを示すリーダセンサ236の出力を受け取るステップを含んでもよい。追加的または代替的に、冊子支持体230でのオブジェクトの存在を感知するステップは、押しボタン226(図7)の1つまたは同様のものなどの、リーダプリンタ210のボタンまたはキーからの出力信号を受け取るステップを含んでもよい。ブロック524が実行された後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック526を実行するように指示される。
ブロック526は、オブジェクトが有効なタイプの冊子体であるかどうかを判定するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。オブジェクトが有効な冊子体タイプであるかどうかを判定するステップは、オブジェクトが冊子体228の許可されたタイプと一致するかどうかを判定するステップを含んでもよい。説明のために、各リーダプリンタ210は、1つまたは複数の異なるタイプの冊子体228を認証し、これに印刷するために、構成されおよび/またはプログラムされてもよい。例えば、あるリーダプリンタ210は、パスポート冊子228にビザスタンプを印刷するために構成されプログラムされていてもよく、一方で、異なるリーダプリンタ210は、新たに発行されたパスポート冊子228の識別情報を印刷するために構成されプログラムされていてもよい。新たに発行された公式紙、カード、証明書、または文書を認証しおよび/またはこれらに印刷すること、任意の公式紙、カード、証明書、または他の文書に承認スタンプなどを認証しおよび/またはこれらに印刷すること、任意の製品ラベルまたは製品を認証しおよび/またはこれらに証明マークを印刷すること、他の使用またはこれらの任意の組合せを含む、他の例が可能である。任意のリーダプリンタの実施形態は、価値アイテムの1つまたは複数のタイプへの印刷を制限するようにプログラムされてもよい。
オブジェクトが許可された冊子体228のタイプと一致するかどうかを判定するステップは、1つまたは複数のリーダセンサ236の出力に応じて、オブジェクトの1つまたは複数の寸法の測定値を決定するステップを含んでもよい。追加的または代替的に、オブジェクトが許可された冊子体228のタイプと一致するかどうかを判定するステップは、例えば、リーダプリンタ筐体212内に取り付けられたリーダシステム214の撮像デバイスによって取り込まれ得る、オブジェクトの画像を受け取るステップを含んでもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、オブジェクトのタイプを示すオブジェクトの1つまたは複数の寸法の測定値を決定するため、冊子体228に印刷された識別情報または任意の他の既知のマーキングをオブジェクト上の予想される位置で見つけることができるかどうかを決定するため、またはこれらの任意の組合せのために、リーダプリンタプロセッサ244は、画像処理アルゴリズムおよび技術を使用するように指示される。
リーダプリンタプロセッサ244がブロック526で、オブジェクトが有効な冊子体228タイプと一致しないと判定した場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック524に戻るように指示される。ブロック524に戻るステップは、エラーメッセージを生成するステップ、またはコードの他のエラー処理ブロックを実行するステップを含んでもよい。
リーダプリンタプロセッサ244がブロック526で、オブジェクトが有効な冊子体228タイプと一致すると判定した場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック528を実行するように指示される。
ブロック528は、冊子体228を読み取り、セキュリティ署名を作成するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。いくつかのリーダプリンタの実施形態において、ブロック528は、Talwerdiらにより2010年12月14に発行された米国特許第7,850,077号明細書、およびTalwerdiにより2010年3月25日に公開された米国特許出願公開第2010/0073128号明細書に、より詳細に説明された動作を実行するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示し、これら両方の開示は参照により本明細書に組み込まれている。
追加的または代替的に、冊子体228を読み取るステップは、冊子体228が冊子支持体230によって受け入れられているときに、冊子体228の画像を取り込むステップを含んでもよく、このステップは、赤外線、可視光、および紫外線範囲などの電磁スペクトルの1つまたは複数の帯域の波長を有する電磁放射に冊子体228が露出されているときに冊子体228の画像を取り込むステップを含む。追加的または代替的に、冊子体228を読み取るステップは、ブロック526で事前に取り込まれた冊子体228の画像を使用するステップを含んでもよい。取り込まれた冊子体228の画像に応じてセキュリティ署名を生成するステップは、冊子体228のセキュリティ特徴の材料特性のデジタル表現を生成するステップを含んでもよい。追加的または代替的に、取り込まれた冊子体228の画像に応じてセキュリティ署名を生成するステップは、一致する可能性があるセキュリティ特徴の比較を含む、法医学分析または他の目的のためにセキュリティ署名を生成するステップを含んでもよい。ブロック528の動作は、より具体的には、作成されるセキュリティ署名の特定の使用に対処するためにさまざまなリーダプリンタの実施形態で構成可能であってもよく、複数の構成が、任意の所与のリーダプリンタの実施形態で実行するために利用可能であってもよく、この実施形態は、ユーザによる選択のための所与のリーダプリンタの実施形態で利用可能な複数の構成を有することを含む。特定の構成を選択すると、例えば、強化されたユーザまたは管理者権限を必要とする可能性がある。ブロック528が実行された場合、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック530を実行するように指示される。
ブロック530は、ブロック526で作成された(生成された)セキュリティ署名が事前に生成され格納されたセキュリティ署名と一致するかどうかを判定するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。格納されたセキュリティ署名は、例えば、本明細書に上述した方法でリーダステーション460の使用により事前に格納されていてもよく、または他の方法で事前に格納されていてもよい。作成されたセキュリティ署名が格納されているセキュリティ署名と一致するかどうかを判定するステップは、例えば、格納されているセキュリティ署名をリーダプリンタメモリ246から検索するステップおよび作成されたセキュリティ署名を検索したセキュリティ署名と比較するステップ、通信システム248を使用することによって格納されたセキュリティ署名を受け取るステップおよび作成されたセキュリティ署名を受け取ったセキュリティ署名と比較するステップ、通信システム248によって作成されたセキュリティ署名を遠隔の目的地(例えば、中央サーバ)に送信するステップおよび作成されたセキュリティ署名が格納されているセキュリティ署名と一致するかどうかを特定するメッセージまたは他の指標をこの遠隔の目的地から受け取るステップ、またはこれらの任意の組合せを含んでもよい。
リーダプリンタプロセッサ244がブロック530で、作成されたセキュリティ署名が格納されているセキュリティ署名と一致しないと判定した場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック524に戻るように指示される。ブロック524に戻るステップは、エラーメッセージを生成するステップ、またはコードの他のエラー処理ブロックを実行するステップを含んでもよい。
リーダプリンタプロセッサ244がブロック530で、作成されたセキュリティ署名が格納されているセキュリティ署名と一致すると判定した場合、次に、リーダプリンタプロセッサ244は、方法500(図26)のブロック532に戻るように指示される。
再度図26を参照すると、ブロック532は、プリンタシステム216へのアクセスを許可するようにリーダプリンタプロセッサ244に指示する。取り入れ口フラップ242を解放すなわちロック解除し、まだオンでない場合にプリンタシステム216をオンにし、まだ有効でない場合にプリンタシステム216を有効にすることによって、アクセスを許可してもよい。また、アクセスを許可するステップは、プリンタシステムの構成要素がまだそれぞれの受入位置にない場合に、この構成要素を受入位置に移動させるステップを含んでもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ブロック520が任意であって含まれている必要はなく、または含まれているが無効であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ユーザは、ブロック520の実行を選択可能に無効または有効にすることを許可されている。ブロック520を無効にするために、ユーザは、例えば、ユーザまたは管理者権限の強化レベルを必要とする場合がある。ブロック520がバイパスされると、ブロック532は、リーダプリンタ210の初期化中に1回だけ実行されてもよく、あるいはアクセスがすべての条件の下で許可されているものとして一度も実行されない場合がある。
次に、ブロック534は、リーダプリンタ210にプリンタシステム216により印刷するための印刷領域を決定させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。通常、冊子体228の印刷領域は、印刷可能領域440(図13)内に限られている。
図29は、本発明のリーダプリンタの実施形態に係るブロック534(図26)を実行するための例示的な方法536を示している。方法536は、ブロック538を実行することによって開始する。
ブロック538は、ユーザがプリンタの取り入れ口240(図7、図11、図15、および図16から図17)に挿入しているオブジェクトをプリンタシステム216が受け入れるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。ブロック538が実行されるとき、プリンタシステムは受入位置にあることが好ましい。プリンタの取り入れ口240を通じてオブジェクトを受け入れるステップは、例えば、取り入れ口フラップ242がまだ解放されていない場合に、これを解放すなわちロック解除するステップを含んでもよい。
図30は、本発明のリーダプリンタの実施形態に係るブロック538(図29)を実行するための例示的な方法540を示している。方法540は、ブロック542を実行することによって開始する。
ブロック542は、搬送システム254(図9から図10、図11から図14、図15、および図16から図24)にプリンタの取り入れ口240に近接するオブジェクトの存在を感知させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。プリンタの取り入れ口240に近接するオブジェクトの存在を感知するステップは、プリンタの取り入れ口240にまたはプリンタの取り入れ口240でもしくは近くで挿入されている冊子体228の前縁414(図12)であり得るオブジェクトの存在を示す、1つまたは複数のプリンタの取り入れ口240のセンサ(不図示)からの信号を受け取るステップを含んでもよい。
次に、ブロック544は、搬送システム254にプリンタの取り入れ口240とストッパとの間の長手方向の経路をブロック解除させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示し、このストッパは、第1から第3リーダプリンタの実施形態ではストッパゲート272(図9、図12、および図15)であり、第4の実施形態では逆転防止装置456(図16から図24)である。プリンタの取り入れ口240とストッパとの間の長手方向の経路をブロック解除するステップは、例えば、プリンタシステム216をその受入位置に移動させるステップ、プラテン256を下げられた位置に移動させるステップ、支持板400を下げられた位置に移動させるステップ、プラテン柱270の1つまたは複数を縮小させるステップ、柱406の1つまたは複数を縮小させるステップ、取り入れ口フラップ242をロック解除するステップ、取り入れ口フラップ242を開くステップ、他の動作を実行するステップ、またはこれらの組合せを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、例えば、プリンタシステム216が既に印刷位置にある場合、またはプリンタの取り入れ口240とストッパとの間の長手方向の経路が既に他の方法でブロック解除されている場合、ブロック544またはブロック542および544が、方法540の開始後に実行されない。
次に、ブロック546は、搬送システム254にストッパに近接しているオブジェクトの存在を感知させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示し、このストッパは、第1から第3リーダプリンタの実施形態ではストッパゲート272(図9、図12、および図15)であり、第4の実施形態では逆転防止装置456(図16から図24)である。ストッパゲート272に近接するオブジェクトの存在を感知するステップは、1つまたは複数のプリンタのセンサ(不図示)から、ストッパに隣接または近接する挿入された冊子体228の前縁414(図12)であり得るオブジェクトの存在を示す信号を受け取るステップを含んでもよい。例えば、第4実施形態の搬送システム254は、本明細書に上述の逆転防止装置456のセンサによって冊子体228の前縁414の存在を感知する。
次に、ブロック548は、搬送システム254にオブジェクトをその前縁414で固定させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。第1、第3、および第4リーダプリンタの実施形態では、オブジェクトをその前縁414で固定するステップは、プラテン256と搬送フレーム260の上部フレーム板264との間で冊子体228などのオブジェクトを固定するために、プラテン256(図9から図10、図15、および図18)を上向きに移動させるステップを含む。第2リーダプリンタの実施形態では、オブジェクトをその前縁414で固定するステップは、固定フレーム408の下部クランプ板412と上部クランプ板410との間で冊子体228などのオブジェクトをその前縁414で固定するために、下部クランプ板412(図11)を上向きに移動させるステップを含む。冊子体228などのオブジェクトの前縁414を固定するための他の変形例が可能であり、本発明の意図する範囲内である。
また、第1から第3リーダプリンタの実施形態では、オブジェクトをその前縁414で固定するステップは、プラテン256または支持板400と第2送りローラ286との間のオブジェクトの非縁部領域で、冊子体228などのオブジェクトを場合により接触またはさらに固定するために、プラテン256(第1および第3リーダプリンタの実施形態)および支持板400(第2リーダプリンタの実施形態)を上向きに移動させるステップを含む。また、プラテン256または支持板400と第2送りローラ286との間で冊子体228を固定するステップは、第1送りローラ286を冊子体228の非縁部領域でその上面と接触させてもよい。ただし、変形例では、プラテン256または支持板400は、オブジェクトがその前縁414で固定されている場合、上向きに移動される必要がない。ブロック548を実行することによってオブジェクトがその前縁で固定された場合、方法はブロック550に進む。
ブロック550は、オブジェクトをプリンタシステム216の撮像位置に長手方向に移動させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。撮像位置は、価値アイテムとプリンタシステム216の撮像デバイス460(図20)との間で見通しが達成される場合、搬送フレーム260(図9から図10、図15、および図16から図24)または固定フレーム408(図11から図14)の長手方向位置として画定されてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、撮像デバイス460は、リーダプリンタ筐体212内に取り付けられ、冊子体228の印刷可能領域が通常配置されている冊子体228の表面の方に向けられる。オブジェクトを撮像位置に長手方向に移動させるステップは、好適には、プリンタシステム216が撮像デバイス460を使用してオブジェクトの画像を取り込むことを可能にする。
第1、第3、および第4リーダプリンタの実施形態では、オブジェクトを撮像位置に長手方向に移動させるステップは、例えば、ラック416(例えば、図20)を長手方向に移動することによって、搬送フレーム260およびプラテン256を一緒に長手方向に移動させるステップを含む。第2リーダプリンタの実施形態では、オブジェクトを撮像位置に長手方向に移動させるステップは、固定フレーム408(図11から図14)をラック416(図11から図14)と共に移動させるステップを含む。
第1から第3リーダプリンタの実施形態では、ブロック550は任意であり、例えば、プリンタシステム216の受入位置は、搬送システム254がブロック546の実行直後に冊子体228の撮像を許可する位置に既にあるような、リーダプリンタ210の寸法にされている場合、ブロック550は実行されなくてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ブロック546の実行後すぐに撮像が可能である。
さまざま実施形態では、任意のブロック546から550の実行中に、プリンタの取り入れ口240を介して同時に複数のオブジェクトが挿入されるのを防ぐために、リーダプリンタプロセッサ244が、取り入れ口フラップ242を閉位置にロックするように指示されることも可能である。
方法540が完了すると、処理は、方法536(図29)のブロック552に戻る。
再度図29を参照すると、ブロック552は、オブジェクトの画像を表示するようにリーダプリンタプロセッサ244に指示する。オブジェクトの画像を表示するステップは、撮像デバイス460により冊子体228の画像、場合により画像のストリーミンビデオを取り込むステップ、および取り込んだ画像をリーダプリンタディスプレイ222(図7)や、接続されたコンピュータもしくはリーダプリンタ210と有線または無線通信する他のコンピューティングデバイスのディスプレイ(不図示)に表示するステップを含んでもよい。
次に、ブロック554は、オブジェクトが印刷に適しているかどうかを判定するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、オブジェクトが印刷に適しているかどうかを判定するステップは、ブロック552で取り込まれた画像が、ブロック530(図28)で事前に判定されたような認証された冊子体228と一致するかどうかを判定するステップを含む。追加的または代替的に、オブジェクトが印刷に適しているかどうかを判定するステップは、オブジェクトに現れている文書識別コードなどの視覚的特徴が事前に格納された文書識別などの予期される視覚的特徴と一致するかどうかを判定するために、ブロック552で取り込まれた画像の自動画像解析を実行するステップを含んでもよい。追加的または代替的に、オブジェクトが印刷に適しているかどうかを判定するステップは、オブジェクトの視覚的特徴が既知の冊子体228タイプの印刷可能領域に対応するかどうかを判定するために、ブロック552で取り込まれた画像の自動画像解析を実行するステップを含んでもよい。追加的または代替的に、オブジェクトが印刷に適しているかどうかを判定するステップは、ブロック448で表示された画像がユーザに受け入れ可能であることの指標を、例えば押しボタン226のキーストロークまたは作動などのユーザ入力として受け取るステップを含んでもよい。例えば、正しい冊子体228がプリンタの取り入れ口240を通って挿入されたかどうか、挿入された冊子体228が適切に挿入されたかどうか(例えば、正しい頁で、正しい方法で向けられ、上下逆さまでなく、等)、挿入された冊子体228が適切に固定され、場合によりプリンタシステム216によって移動されたかどうか(例えば、プリンタの紙詰まりがなく)、露出した印刷可能領域が適切な寸法であるかどうか(例えば、他の既存のスタンプまたは既に冊子体228に現れている他のマーキングと重ならないで、スタンプまたは他のマーキングを印刷するための印刷可能領域内の十分な空白スペース)、他のエラーチェック、またはこれらの任意の組合せを判定するために、他のチェックが実行されてもよい
ブロック554がオブジェクトは印刷に適していないと判定した場合、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック556を実行するように指示される。
ブロック556は、印刷に適していないようなオブジェクトを排出するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。オブジェクトを排出するステップは、オブジェクトに印刷するステップをとばしながら、出口傾斜路418(図10、および図11から14)を介してオブジェクトを排出するステップを含んでもよい。あるいは、プリンタシステム216は、プリンタの取り入れ口240(図7、図10、図14、図15、および図20)からオブジェクトを逆に排出するように動作可能であってもよい。また、オブジェクトを排出すステップは、エラーメッセージを生成するステップ、またはコードの他のエラー処理ブロックを実行するステップを含んでもよい。
ブロック556を実行した後、処理はブロック538に戻る。ブロック538に戻るステップがある場合、取り入れ口フラップ242または排出口フラップ(不図示)を再度ロックするステップを含んでもよい。
ブロック554がオブジェクトは印刷に適していると判定した場合、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック558を実行するように指示される。
ブロック558は、ユーザ入力として印刷領域を受け取るようにリーダプリンタプロセッサ244に指示する。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ユーザ入力として印刷領域を受け取るステップは、画像の一部またはすべてに対応する表示位置(例えば、ピクセル座標)および/または幾何形状(例えば、矩形、円、等)を画定するユーザ入力を受け取るステップを含み、この画像は、通常、ディスプレイ上に表示されているブロック552で表示された画像であり、このディスプレイは、いくつかの実施形態では、リーダプリンタディスプレイ222である。印刷領域は、タッチスクリーンディスプレイ、コンピュータマウス、トラックボール、キーボードもしくは押しボタン226のエントリ、音声コマンド、その他のユーザ入力デバイスもしくは技術、またはこれらの任意の組合せの操作によって作成されるユーザ入力によって画定されてもよい。追加的または代替的に、印刷領域は、ブロック552で得られた画像などの画像の自動画像解析を実行することによって、リーダプリンタプロセッサ244によって決定されてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ブロック558が実行されない。
ブロック558を実行した後、処理は方法500(図26)のブロック560に戻る。
再度図26を参照すると、ブロック560は、印刷領域内で、認証された冊子体228(図7)に印刷するようにリーダプリンタプロセッサ244に指示する。印刷領域内で印刷するステップは、通常、ブロック558(図29)でユーザ入力として受け取った印刷領域内で印刷するステップを含む。印刷するステップは、通常、任意の適切な方法で印字ヘッド274(図9、図11から図14、および図15)を動作させるステップを含み、場合により、印字ヘッド274を印字ヘッドガイド(不図示)に沿って横方向に移動させる。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、印刷するステップは、プリンタシステム216の撮像位置からプリンタシステム216の印刷開始位置または他の印刷位置にプリンタシステム216および冊子体228を最初に移動させるステップを含む。例えば、いくつかのリーダプリンタの実施形態では、撮像位置は、冊子体228を印刷位置と異なる垂直高さ266(図9)に配置する。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、冊子体228は、印刷位置から一部の距離を離れるように移動された後、印刷位置に向かって冊子体228を移動させる。
第1、第3、および第4リーダプリンタの実施形態では、異なる印刷行に印刷するステップは、例えば、プリンタの取り入れ口240から離れる方向、プリンタの排出口252に向かう方向、またはプリンタの取り入れ口240から離れるのとプリンタの排出口252に向かうのと両方であり得る方向で、プラテン256および搬送フレーム260の長手方向の移動を行うことによって、前縁414で固定された冊子体228を引っ張るステップを含む。第2リーダプリンタの実施形態では、異なる印刷行に印刷するステップは、例えば、プリンタの取り入れ口240から離れる方向、プリンタの排出口252に向かう方向、またはプリンタの取り入れ口240から離れるのとプリンタの排出口252に向かうのと両方であり得る方向で、固定フレーム408(図11)の長手方向の移動を行うことによって、前縁414(図11)で固定された冊子体228を引っ張るステップを含む。
プラテン256および搬送フレーム260または固定フレーム408の長手方向の移動は、場合により本明細書に上述の機構および技術を含む、任意の適切な直線運動システムによって行われてもよい。例えば、プリンタシステム216は、固定フレーム408をラック416と共に長手方向に移動させるように動作可能であってもよい。
第1から第4リーダプリンタの実施形態では、印刷動作そのものの結果として冊子体228が排出位置に来ている場合(例えば、印刷可能領域440内の最後の利用可能な印刷行に印刷が行われ、その結果の印刷終了位置がプリンタシステム216の排出位置と一致している場合)を除いて、すべての所望の印刷が完了した後、冊子体228がリーダプリンタ210からの後続の冊子体228の排出に適しているプリンタシステム216の排出位置に来るまで、冊子体228を引っ張り続けるために、プリンタシステム216が動作可能である。
ブロック560を実行することにより印刷が完了すると、方法はブロック562に進む。
ブロック562は、プリンタシステム216に印刷された冊子体228を解放させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。印刷された冊子体228を解放するステップは、冊子体228がプリンタシステム216の排出位置にまだない場合に、冊子体228をプリンタシステム216の排出位置に長手方向に移動させるステップを含む。
図31は、本発明の第1から第3リーダプリンタの実施形態に係るブロック562(図26)を実行するための例示的な方法564を示している。方法564は、ブロック566を実行することによって開始する。
ブロック566は、搬送システム254に印刷された冊子体228を固定解除させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。
第1および第3リーダプリンタの実施形態では、印刷された冊子体228を固定解除するステップは、印刷された冊子体228がプラテン256と搬送フレーム260(図9および図15)との間でもはや固定されていないように、プラテン256(図9および図15)を下げるステップを含む。
第2リーダプリンタの実施形態では、印刷された冊子体228を固定解除するステップは、印刷された冊子体228が下部クランプ板412と上部クランプ板410(図11から図14)との間でもはや固定されていないように、下部クランプ板412(図11から図14)を下げるステップを含む。また、第2リーダプリンタの実施形態では、下部クランプ板412が下げられているときに、冊子支持体400(図11から図14)が下げられてもよいが、いくつかの状況では、冊子体228が固定解除されるために、冊子支持体400を下げる必要はないかもしれない。一般に、冊子支持体400は、次のオブジェクトの前縁414が上部クランプ板410と下部クランプ板412との間に画定された空間に挿入される前に、任意の時点で下げられてもよい。ブロック566が実行された後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック568を実行するように指示される。
ブロック568は、ストッパゲート272(図9、図11から図14、および図15)が開かれるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。ストッパゲート272を開くステップは、ストッパゲート272と搬送フレーム260(第1および第3リーダプリンタの実施形態)または固定フレーム408(第2リーダプリンタの実施形態)との間のヒンジ接続部を中心にストッパゲート272を回転させるステップを含んでもよい。第1から第3リーダプリンタの実施形態では、ストッパゲート272を開くステップは、ストッパゲート272を下げて、ストッパゲート272を冊子体228からプリンタの排出口252に向かって移動させるために、ヒンジ接続部を中心にストッパゲート272を回転させるステップを含む。さまざまなリーダプリンタの実施形態では、ストッパゲート272は、90度の垂直停止位置から、0度の水平位置に、プリンタの排出口252に向かう冊子体228の取り除きを支援するための傾斜路を形成するために高い角度位置(例えば、0度と90度の間)に、または低い角度位置(0度未満)に、回転されてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ストッパゲート272を回転させるステップは、例えば、ヒンジ接続部がストッパゲート272の上端に配置されている場合に、ストッパゲート272を上げるステップを含む。ストッパゲート272を実装するための他の機構も可能である。例えば、ストッパゲート272の直線上下運動により、ストッパゲート272を開閉してもよい。
図31はブロック566の直後に実行されるブロック568を示しているが、ブロック568は、冊子体228が固定された後の任意の時点(例えば、図30のブロック548を実行した後の任意の時点)で、および本明細書で後述されるブロック570を実行する前の任意の時点で実行されてもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ストッパゲート272は、方法500の実行中に、異なる時点で複数の開いた位置に移動される。ブロック568が実行された後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック570を実行するように指示される。
ブロック570は、印刷された冊子体228(図7)が搬送コンベヤの押板の動作によって長手方向に移動されるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示し、例えば、この押板は、第1リーダプリンタの実施形態の押板280(図9)であってもよく、第2および第3リーダプリンタの実施形態の押板442(図14および図15)の一方または両方であってもよい。印刷された冊子体228を長手方向に移動させるステップは、通常、印刷された冊子体228をその後縁で押板280によってまたは押板442の一方もしくは両方によって押すステップを含む。また、印刷された冊子体228を長手方向に移動させるステップは、通常、搬送フレーム260(図9)または固定フレーム408(図11から図14)を介して印刷された冊子体228を移動させるステップを含む。好ましくは、搬送フレーム260および固定フレーム408は、冊子体228を固定していないときに、冊子体228が冊子体228の印刷された面と接触することなく搬送フレーム260または固定フレーム408を通過することができるように、十分な垂直方向のクリアランスを提供するような寸法にされ、これにより、新しく印刷されたインクのスマッジングの可能性を回避するのが有効である。印刷された冊子体228の長手方向の移動は、場合により本明細書に上述の機構および技術を含む、任意の適切な直線運動システムによって行われてもよい。ブロック570が実行された後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック572を実行するように指示される。
ブロック572は、印刷された冊子体228(図7)がプリンタの排出口252(図8)に向かって移動されるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。印刷された冊子体228をプリンタの排出口252に向かって移動させるステップは、印刷された冊子体228を搬送システム254(図9から図10、図11から図14、および図15)から部分的または完全に排出するステップ、またはプリンタシステム216をその排出位置に配置するために任意の他の動作を実行するステップを含んでもよい。第1から第3リーダプリンタの実施形態では、印刷された冊子体228をプリンタの排出口252に向かって移動させるステップは、出口コンベヤ296(図10)の動作によって印刷された冊子体228を勾配300に沿って搬送するステップを含み、場合により、出口の押板312(図10)によって印刷された冊子体228をその後縁で押すステップを含む。第2または第3リーダプリンタの実施形態では、印刷された冊子体228をプリンタの排出口252に向かって移動させるステップは、印刷された冊子体228を出口クランプ424(図11から図14)によって固定するステップ、および出口クランプ424を出口傾斜路418(図11から図14)に沿って長手方向に移動させるステップを含む。本明細書に上述の機構および技術を含む、他の排出システムが可能である。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、印刷された冊子体228をプリンタの排出口252から排出するステップは、印刷された冊子体228をプリンタの排出口252に向かって移動させる前に、または移動させるときに、排出口フラップ(不図示)をロック解除および/または開くステップを含む。追加的または代替的に、印刷された冊子体228をプリンタの排出口252から排出するステップは、例えば、プリンタの排出口252を過ぎて印刷された冊子体228を移動させた後に、またはユーザが引っ張ってプリンタの排出口252を過ぎた印刷された冊子体228を感知した後に、排出口フラップ(不図示)を再度ロックするおよび/または再度閉じるステップを含んでもよい。
いくつかのリーダプリンタの実施形態では、例えば、リーダプリンタ筐体212が、例えば単にブロック570を実行することによって印刷された冊子体228がプリンタの排出口252でユーザにアクセス可能になるような寸法にされている場合、ブロック570は実行される必要がない。
ブロック572が実行された後、方法はブロック574に進む。
ブロック574は、プリンタシステム216(図8)をその受入位置に戻すように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。
第1リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216をその受入位置に戻すステップは、(a)プラテン256(図9)および搬送フレーム260(図9)を、次に挿入される冊子体228の前縁が搬送フレーム260に到達することができるようなプリンタの取り入れ口240に近い位置に長手方向に移動させるステップ、(b)搬送フレーム260をその固定解除された位置に戻すステップ、(c)例えば、ストッパゲート272を垂直方向に向くように回転させることによってストッパゲート272を閉じるステップ、(d)1つの押板280(図9)が、次の冊子体228の挿入を妨げる位置ではなく、プリンタの排出口252に近づくようにコンベヤベルト278(図9)を移動させるステップ、および(e)1つの出口の押板312が、搬送フレーム260を通過している次の冊子体228を妨げる位置ではなく、プリンタの排出口252から遠ざかるように、出口コンベヤ296(図10)を移動させるステップ、がまだ行われていない場合、これらのいずれかの動作を含む。
第2リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216をその受入位置に戻すステップは、(a)固定フレーム408(図11から図14)を、次に挿入される冊子体228の前縁414が固定フレーム408に到達することができるようなプリンタの取り入れ口240に近い位置に長手方向に移動させるステップ、(b)固定フレーム408をその固定解除された位置に戻すステップ、(c)例えば、ストッパゲート272を垂直方向に向くように回転させることによってストッパゲート272を閉じるステップ、(d)コンベヤ402ごとに1つの押板442が、次の冊子体228の挿入を妨げる位置ではなく、プリンタの排出口252に近づくようにコンベヤ402を移動させるステップ、および(e)出口クランプ424を固定解除して、プリンタの排出口252から遠ざかるように移動させるステップ、がまだ行われていない場合、これらのいずれかの動作を含む。
第3リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216をその受入位置に戻すステップは、例えば、第1リーダプリンタの実施形態、第2リーダプリンタの実施形態、または第1および第2リーダプリンタの実施形態の両方に従って、プリンタシステム216をその受入位置に戻すステップに関して本明細書に上述の任意のアプリケーション動作を含んでもよい。
例えば、ロックされたもしくはロック解除された位置に、または開いたもしくは閉じた位置に、もしあれば、取り入れ口フラップ242および排出口フラップを設定するなどの他の動作が可能である。
ブロック574が実行された後、処理は方法500(図26)を終了するために戻る。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、方法500を終了するステップは、ブロック502に処理を戻すステップを含む。あるいは、方法500を終了するステップは、ユーザがそれぞれの新たな印刷のために再度識別される必要なく、ブロック506(図27)に処理を戻すステップを含んでもよい。
図32は、本発明の第4リーダプリンタの実施形態に係るブロック562(図26)を実行するための例示的な方法576を示している。方法576は、ブロック578を実行することによって開始する。
ブロック578は、プラテン256を下げることによって搬送システム254に印刷された冊子体228を固定解除させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。ブロック578は、例えば、第1および第3リーダプリンタの実施形態に関して、ブロック566の実行と同一、同様または類似した方法で実行されてもよい。
次に、ブロック580は、搬送システム254に入口フィーダ448を上げさせるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。入口フィーダ448を上げるステップは、例えば、結果として入口フィーダ448と入口フィーダのストッパ454との間で接触するように、ソレノイド駆動のプランジャ(図では見えない)を作動させるステップを含んでもよい。入口フィーダ448を上げるステップは、冊子体228が搬送システム254によってプリンタの取り入れ口240に向かって搬送されているときに、冊子体228と第1ローラ284および第2ローラ286との間の接触を低減または除去するのが好適であり、このプリンタの取り入れ口240は、第4実施形態ではプリンタの排出口252でもある。
次に、ブロック582は、搬送システム254にプリンタシステム216をその排出位置に移動させるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。プリンタシステム216をその排出位置に移動させるステップは、場合により本明細書に上述のラック416と共に長手方向に移動させるような機構および技術を含む、任意の直線運動システムによってプラテン256および搬送フレーム260を長手方向に移動させるステップを含んでもよい。第4リーダプリンタの実施形態では、プリンタシステム216をその排出位置に移動させるステップは、冊子体228の少なくとも一部が上げられた入口フィーダ448の下を通過する間、逆転防止装置456が冊子体228の後縁を押すように、プラテン256および搬送フレーム260をプリンタの取り入れ口240に向かって長手方向に移動させるステップを含む。ブロック582が実行された後、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック584を実行するように指示される。
ブロック584は、印刷された冊子体228が搬送システム254から取り除かれたかどうかを判別するように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。印刷された冊子体228が搬送システム254から取り除かれたかどうかを判別するステップは、1つまたは複数の排出センサ(不図示)によって搬送システム254からまたはリーダプリンタ210から完全に冊子体228が取り除かれたことを感知するステップを含んでもよい。印刷された冊子体228が搬送システム254から取り除かれたかどうかを判別するステップは、1つまたは複数の排出センサから、冊子体228が取り除かれたことの指標を受け取るステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、印刷された冊子体228が搬送システム254から取り除かれたかどうかを判別するステップは、入口センサから、冊子体228が取り除かれたことの指標を受け取るステップを含む。
ブロック584で、リーダプリンタプロセッサ244が冊子体228は取り除かれていないと判別した場合、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック584の始まりに戻るように指示され、これにより、待ちループを形成する。
ブロック584で、リーダプリンタプロセッサ244が冊子体228は取り除かれたと判別した場合、リーダプリンタプロセッサ244は、ブロック586を実行するように指示される。
ブロック586は、搬送システム254にプラテン256を上げさせるように、リーダプリンタプロセッサ244に指示する。プラテン256を上げるステップは、例えば、プリンタシステム216をデフォルト位置に移動するために、プラテン柱270が任意の適切な機構によって延伸することを可能にするステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、プラテン256を上げるステップは、電力消費を低減し、プラテン270を下げるときにプラテン柱270を縮小させるための電気機械モータなどの搬送システム254の電気機械的な構成要素の寿命を延ばすのが有効である。また、いくつかの実施形態では、ブロック586は、取り入れ口フラップ242を閉じるおよび/またはロックするステップを含む。いくつかの実施形態では、ブロック586が実行されない。ブロック586が実行されない実施形態では、ブロック584も実行されない場合がある。いくつかの実施形態では、プリンタシステム216は、方法576の終了時にその排出位置に残っている。追加的または代替的に、プリンタシステム216は、方法576の終了時にその受入位置に戻されていてもよい。いくつかの実施形態では、排出位置と受入位置が一致する。
ブロック586が実行された後、方法500(図26)を終了するために処理を戻し、例えば、ブロック502(図26)、ブロック506(図27)、またはブロック520(図26)に処理を戻すステップを含んでもよい。
図には示されていないが、リーダプリンタプロセッサ244は、一般に、少なくともいくつかのリーダプリンタの実施形態において、例えば、リーダプリンタメモリ246にそれぞれのステップを記録することによって、リーダプリンタ210によって行われたそれぞれのステップを記録するように動作可能である。追加的または代替的に、リーダプリンタ210は、例えば、通信システム248(図8)を介して通信することによって、中央サーバ(不図示)に記録されたステップのログを通信するように動作可能であってもよい。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、リーダプリンタプロセッサ244は、例えば、ブロック502を実行することによって得られたユーザ識別などの、選択された動作のみを記録するように指示される。いくつかのリーダプリンタの実施形態では、ユーザを識別するためのブロック502が、リーダプリンタプロセッサ244のコードの特徴を修理および保守するためのアクセスを許可するために実行される必要があり、リーダプリンタ210を保守するための各試みが記録されてもよい。
一般に、指定されたクォンティティの比較(例えば、図27のブロック510およびブロック516、図28のブロック526およびブロック530、ならびに図29のブロック554)を含むコードの任意のブロックを実行するステップは、リーダプリンタプロセッサ244によって、および/またはリーダプリンタプロセッサ244を用いて、例えば通信システム248を介した電子通信でリモートデバイス(例えば、中央サーバ)によって、指定されたクォンティティを比較するステップを含んでもよい。また、格納されているクォンティティの検索(図27のブロック510、ならびに図28のブロック526およびブロック530)を含むコードの任意のブロックを実行するステップは、リーダプリンタメモリ246から格納されているクォンティティを検索するステップ、および/または通信システム248を介してリモートデバイスから格納されているクォンティティを検索するステップを含んでもよい。
このように、オブジェクトを読み取り、オブジェクトに印刷する方法が提供され、この方法は、(a)リーダプリンタのリーダシステムによってオブジェクトを読み取るステップと、(b)オブジェクトの固有の特徴を表すデジタル署名をリーダプリンタによって取得するステップと、(c)デジタル署名がオブジェクトに関連する照合用のデジタル署名と一致する場合、リーダプリンタのプリンタシステムによってオブジェクトに印刷するステップと、を含む。
リーダプリンタ機能を有するセキュリティチェックポイント
図1から図32を参照すると、本発明のいくつかの実施形態に係るセキュリティチェックポイント10は、リーダプリンタ210の任意の組合せの1つまたは複数の実施形態に従って、リーダプリンタ210、またはリーダプリンタ210の一部を含んでいる。例えば、任意の実施形態に係る、生体スキャナ220、リーダプリンタディスプレイ222、リーダシステム214、リーダプリンタ210の電力管理システム、リーダプリンタプロセッサ244、リーダプリンタメモリ246、通信システム248、位置識別システム250、プリンタシステム216、および搬送システム254の任意の1つまたは複数が、セキュリティチェックポイント10に組み込まれていてもよい。
さらなる具体的な例として、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10の指紋スキャナ40は、リーダプリンタ210の生体スキャナ220の走査機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10の掌紋スキャナは、リーダプリンタ210の生体スキャナ220の走査機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10のディスプレイ38は、リーダプリンタ210のリーダプリンタディスプレイ222の表示機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10の文書スキャナ42は、リーダプリンタ210のリーダシステム214の走査機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10のパスポートリーダ134は、リーダプリンタ210のリーダシステム214の読み取り機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10のコントローラ54は、リーダプリンタプロセッサ244と関連した処理機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10のプロセッサ56は、リーダプリンタプロセッサ244と関連した処理機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10のメモリ58は、リーダプリンタメモリ246と関連したデータ記憶機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10の通信コントローラ64は、リーダプリンタ210の通信システム248と関連した通信機能の一部またはすべてを実行するように動作可能であり、いくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10のプリンタ136は、リーダプリンタ210のプリンタシステム216と関連した印刷機能の一部またはすべてを実行するように動作可能である。
さらにいくつかの実施形態では、セキュリティチェックポイント10は、モジュールシステム448のモジュール450からモジュール462のうちの1つまたは複数を任意の組合せで含んでいる。変形例では、セキュリティチェックポイント10は、任意の組合せのリーダプリンタ210およびモジュール450からモジュール462の1つまたは複数を含んでもよい。
非限定的な例として、いくつかの実施形態におけるセキュリティチェックポイント10は、RFID要素(不図示)含むあるいはRFID要素と関連するRFID技術を有する文書および他の価値アイテムを処理するためのリーダプリンタ210およびRFIDステーション454を含んでいる。
ただし、一般に、任意の実施形態に係るセキュリティチェックポイント10は、任意の実施形態に係るリーダプリンタ210に関して本明細書に上述の1つまたは複数の機能を実行するように動作可能であってもよく、任意の実施形態に係るリーダプリンタ210に関して本明細書に上述の1つまたは複数の構成要素を含んでもよい。
本発明の実施形態を説明し図示してきたが、このような実施形態は、単に本発明の例示と見なされるべきである。本発明は、本明細書において詳細に説明または図示されていない変形を含んでもよい。したがって、本明細書に説明され図示された実施形態は、添付の特許請求の範囲に従って解釈されるため、本発明を限定すると見なされるべきではない。