JP6310319B2 - 硫酸工場の操業方法および硫酸工場の操業装置 - Google Patents

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Description

本発明は、硫酸工場の操業方法および硫酸工場の操業装置に関する。
銅鉱山で産出される銅鉱石は、主に硫化鉱である。硫化鉱を大別すると、輝銅鉱(CuS)、銅藍(CuS)などの鉱物を主体とした比較的高銅品位の二次硫化銅鉱と、黄銅鉱(CuFeS)を主体とする初生硫化鉱とに分けられる。近年、銅鉱山で採取される銅鉱石は、後者主体となっている。その結果、鉄、硫黄などの不純物が増加し、粗鉱銅品位は低下傾向にある。このことは、鉱山で銅製錬向けに生産する銅精鉱の銅品位の低下、鉄分の増加などの要因となる。
銅精鉱を処理する乾式銅製錬所においては、一般に、銅は製品電気銅として、鉄分はスラグとして、硫黄分は硫酸として回収される。銅精鉱中の鉄の増加は、事業収益を慢性的に圧迫しているスラグの需給をさらに悪化させる要因であり、硫黄の増加は、硫酸工場における電力コストを始め、脱硫コスト全般の増加を招く。即ち、銅精鉱の銅品位低下は、銅製錬業の重大な懸念点の一つであるが、とりわけ燃料や電力価格が上昇、高止まりしている昨今では、これらのエネルギー使用量を抑制できる効率的な工場運転の実現が重要な課題となっている。
硫酸製造工程は、銅や亜鉛等の非鉄製錬炉で発生する亜硫酸(SO)ガスを原料とする工場であっても、単体硫黄を燃焼し発生させたSOガスを原料とする工場であっても、一般的に低コストで操業するためには、原料ガス中のSO濃度を高めることが重要である。これは、製造設備で取扱う原料ガスの容量を抑制することにより、そのガス圧送のための送風機の電力を低減できるからである。
しかしながら、硫酸製造工程の原料として供されるガス中のSO濃度は、非鉄金属製錬炉や焙焼炉出口の高濃度の排ガスを適切な濃度まで空気により希釈することによって調整されるのが一般的である。希釈後のSO濃度は、硫酸への吸収操作の前にSOをSOに酸化できる率、つまり転化設備の処理能力により最大濃度が決まると言ってよい。
このSOのSOへの転化は、酸化反応である。したがって、熱交換や除熱を行いながら温度を適切にコントロールすることによって、転化器内で段階的に反応が進行する。SOの吸収操作を2段階で行うダブルコンタクト方式の硫酸工場の転化率は、一般的には99.6〜99.9%である。
転化率に影響を及ぼす主要因は、温度と原料ガス中の酸素濃度である。このうち温度は、平衡転化率と反応速度を考慮しながら、必要以上に高い温度としないことが重要であり、酸素濃度については、原料ガス中に含まれるSOに対し、酸化反応等量以上であることは勿論のこと、濃度が高いほど、高い転化率を効率良く得るのに有利であるのは言うまでもない。
前述のように空気で所定の濃度まで希釈しなければならないのは、所定の酸素量を確保するだけでなく、ガス容量当たりの発熱量を小さくすることにより、転化器内の必要以上の温度上昇を抑制するための理由でもある。一方で、前述したように、希釈用空気を多く導入することは、原料ガス量の増加による電力の増加を招く上に、工場の通ガス能力、即ち、設備の圧力損失や送風機の能力等の上限に到達すれば、それがその工場の硫酸生産能力ということになる。
したがって、希釈用空気量の導入量を抑え、高いSO濃度で操業することは、省エネルギーの観点からも、工場の硫酸生産能力の観点からも、さらには新工場を建設する際の建設費用抑制の観点からも重要である。つまり操業SO濃度は、硫酸工場の効率性の指標でもあり、それを高めるメリットは大きく、近年、様々な手法がとられている。
硫酸製造工程において、操業SOガス濃度を上昇させるには、上述したように、一般的に、プロセス内の適切な箇所で、余剰となる熱を適切に除去する必要があり、さらに除去した熱は、有効利用することが望ましい。
硫酸製造過程での発熱は、主に、(1)硫黄の燃焼過程での発熱、(2)SOの酸化(転化)過程での発熱、(3)HSOの生成過程での発熱、の3つに分けられ、これらを熱化学反応式で表せば、以下のようになる。
S + O = SO + 297kJ/mol (1)
SO + 0.5O = SO + 99kJ/mol (2)
O + SO = HSO + 133kJ/mol (3)
(1)式における硫黄燃焼での発熱は、一般的に硫酸製造工程に入る前に、廃熱ボイラーで多くが熱回収される。硫黄燃焼でなくても、銅製錬業で言えば、自溶炉等で処理される銅精鉱中に含まれる硫黄分の酸化、転炉等で処理される銅マットに含まれる硫黄分の酸化が相当する。
(2)式における二酸化硫黄の酸化による発熱は、硫酸製造工程内の転化器内で生じ、転化器の前後に配置された複数の熱交換器により制御される。温度の低い原料ガスや吸収塔出口ガス等と、反応熱により高温になった転化器触媒層出口ガス等とで熱交換し、各所の温度が適切に制御される。最終的にはその大部分が吸収塔の酸クーラーで除熱される。
(3)式での発熱は、吸収塔内で、新たに硫酸を生成する際に生じ、これについても、一般的には、大部分が酸クーラーで除熱される。
しかしながら、上述した理由により、近年は、硫酸工場のエネルギー効率性を高めるために、操業SO濃度を高め、(2)式や(3)式での発熱分を積極的に回収するための技術開発が盛んとなっている。
(2)式の発熱分は、SO濃度を高めることにより、単位時間当たりの処理ガス量が減少するが、単位ガス体積当たりの温度上昇幅が大きくなる。さらに吸収塔に持ち込まれるガス顕熱が減少することにより、転化器や熱交換器の温度が上昇し易くなる。そのため、適切な箇所に、空気熱交換器や廃熱ボイラー、エコノマイザー等を追加し、適切に余剰熱を、高温空気や蒸気として回収して再利用しエネルギー消費量の削減に繋げる技術が多くみられる。
例えば特許文献1では、(2)式の反応で高温となった転化器出口ガスから、熱交換器と並列に配した空気熱交換器(SOクーラー)によって、ガス顕熱の一部を高温空気として回収している。回収した高温空気は銅精鉱用ドライヤー燃焼炉の希釈空気等として使用され、重油等の化石燃料使用量が抑制されている。
また、(3)式の発熱分は、近年、SOを吸収するための濃硫酸を99.0〜99.3mass%、かつ210〜230℃に制御しながら、発生する熱を連続的に1MPaG程度の蒸気として回収する方法も開発された。この方法は特殊な高耐食材料を用いて熱濃硫酸による腐食速度を抑制することで実現され、新規に建設される工場に導入されることが散見される。従来の技術では吸収塔は70〜100℃の濃硫酸を循環しているが、この方法では熱回収塔と吸収塔の働きを持つことになり、冷却水の温度上昇という形で有効利用できていなかった熱を、約1MPaGの蒸気として回収することができる。
特開2007−269550号公報
これらの熱回収システムでは、工場の操業度(処理SO量)に連動して熱回収量が増減することは勿論であるが、熱回収設備で回収する形が蒸気や高温水であれ、または高温空気であれ、使用先で必要量を超えれば、一部が放出されたり、逆に不足分があれば補償用に燃料を使用したりする。これは、熱回収設備が単数でも複数あっても、基本的に同様である。
また、上述した熱回収システムも、1MPaG蒸気での回収であるため、使用用途が限定される。新規に建設する工場であれば、その熱源を使用するタービンや乾燥機などを設置すればよい。もしくはコンビナート内で他工場に蒸気を売却することもできる。しかしながら、既存の工場に一括してシステム導入する場合には、有効利用設備が少ない、あるいは有効利用設備を新規に設置する必要があると投資額が大きくなるおそれがある。
近年、電力や化石燃料の価格が上昇しており、熱回収とその有効利用の重要性がますます高まっている。それは単に熱回収量の多少ではなく、回収と利用の面で、最も効率の良い、コスト面でのメリットの大きい手法を選択することが重要である。
本発明は上記の課題に鑑み、熱回収の形態を多様化することができる硫酸工場の操業装置および硫酸工場の操業方法を提供することを目的とする。
本発明に係る硫酸工場の操業装置は、SO含有ガスが順次供給される複数段の転化触媒層と、前記複数段の転化触媒層のうち、前段の転化触媒層から排出される前段ガスから熱を回収する第1熱回収手段と、前記複数段の転化触媒層のうち、後段の転化触媒層から排出される後段ガスから熱を回収する第2熱回収手段と、前記第1熱回収手段で回収される熱量が、前記SO 含有ガスから回収される全熱量の10%〜20%にとなるように、前記第1熱回収手段および前記第2熱回収手段の熱回収比率を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
前記制御手段は、前記第1熱回収手段による熱回収後のガスの温度に応じて前記熱回収比率を制御してもよい。前記制御手段は、前記第1熱回収手段で回収される熱量が、前記SO 含有ガスから回収される全熱量の12%〜15%にとなるように、前記熱回収比率を制御してもよい。転化触媒層を備えるプレコンバータと、前記プレコンバータによる転化を経たガスが供給され、転化触媒層を備える転化器と、を備え、前記前段ガスは、前記プレコンバータによる転化を経たガスであり、前記後段ガスは、前記転化器による転化を経たガスとしてもよい。
前記転化器は、前記転化触媒層を複数段備え、前記後段ガスは、前記転化器の2段目以降の触媒層から排出されたガスとしてもよい。前記制御手段は、前記転化器の2段目以降の触媒層に供給されるガスの温度に基づいて、前記熱回収比率を制御してもよい。前記プレコンバータを経由するガス流量を全ガス流量の70%以下に制御する流量調節手段を備えていてもよい。前記制御手段は、前記転化器に供給されるガスの温度が、前記転化器の最前段の触媒層通過後に平衡にまで到達する温度の下限値以上となるように、前記熱回収比率を制御してもよい。前記第1熱回収手段は、廃熱ボイラーおよび蒸気過熱器の少なくともいずれか一方であり、前記第2熱回収手段は、空気熱交換器としてもよい。
本発明に係る硫酸工場の操業方法は、SO含有ガスが順次供給される複数段の転化触媒層のうち、前段の転化触媒層を経由した前段ガスから熱を回収する第1熱回収ステップと、前記複数段の転化触媒層のうち、後段の転化触媒層を経由した後段ガスから熱を回収する第2熱回収ステップと、前記第1熱回収ステップで回収される熱量が、前記SO 含有ガスから回収される全熱量の10%〜20%にとなるように、前記第1熱回収ステップおよび前記第2熱回収ステップの熱回収比率を制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする。
前記硫酸工場において、SO負荷(処理能力)を90%以上としてもよい。本方法ではいずれの規模の硫酸工場においても効果はみられるが前記硫酸工場の硫酸生産能力は、1000t/日〜3000t/日で効果が高い。
本発明によれば、熱回収の形態を多様化することができる。
実施形態に係る硫酸工場の一例を示す図である。 硫酸工場の操業方法の一例を表すフロー図である。 SO濃度およびO濃度での平衡転化率曲線と、それに対する転化操作線を示す図である。
(実施形態)
本実施形態は、熱の回収形態が異なる2種以上の熱回収設備を保有する硫酸工場において、これらで熱回収する比率を適宜調節する操業装置および操業方法を開示する。この硫酸工場の操業装置および操業方法によれば、熱回収の形態を多様化することができる。それにより、回収した熱利用先の操業度や電力や重油・軽油などの化石燃料単価に応じて、適宜経済的メリットが最適の熱回収形態で熱回収量することで、より経済的な工場の運転が可能となる。
図1は、本実施形態に係る硫酸工場100の一例を示す図である。一例として、硫酸工場100に供給されるSO含有ガスのSO負荷は、205Nm/(t・日)〜229Nm/(t・日)程度である。また、硫酸生産能力は、1000t/日〜3000t/日程度である。硫酸工場100は、転化器1、プレコンバータ2などを備える。転化器1は、SOをSOに転化するための装置である。転化器1の内部には、SOがSOに転化される反応(転化反応)に用いられる転化触媒を含んだ層(以下、転化触媒層と称する)が配置されている。図1の例では、第1〜第4の4層の転化触媒層が配置されている。転化器1に供給されるSOは、第1層、第2層、第3層、第4層の順に接触しつつ通過する。転化触媒層に接触したSOは、転化触媒層の触媒作用により、SOに酸化される。この反応は、上記の(2)式の反応に相当する。転化器1で連続的に発生する熱により、転化触媒層の出口ガスの温度が上昇する。プレコンバータ2は、転化器1に供給される前のSOガスの一部をSOに転化するための装置である。図1の例では、上層および下層の2層の転化触媒層が配置されている。プレコンバータ2においても、転化触媒層に接触したSOは、転化触媒層の触媒作用により、SOに酸化される。
また、本実施形態に係る硫酸工場は、廃熱ボイラー3、SOクーラー4、吸収塔12,14などの熱回収手段を備える。廃熱ボイラー3は、プレコンバータ2から排出されるガスから、熱を蒸気として回収する装置である。SOクーラー4は、転化器1のいずれかの触媒層から排出されるガス(以下、転化触媒層の出口ガス)から、熱を高温空気として回収する装置である。吸収塔12,14は、上記式(3)の反応を生じる装置であり、併せて、転化器1のいずれかの転化触媒層の出口ガスから熱を回収する装置としても機能する。本実施形態においては、廃熱ボイラー3が第1熱回収手段として機能し、SOクーラー4が第2熱回収手段として機能する。
また、硫酸工場100は、転化器1に供給される前のSOガスに対して熱交換を行う熱交換器6〜9、および転化器1のいずれかの転化触媒層の出口ガスに対して熱交換を行う熱交換器10,11を備える。また、本実施形態に係る硫酸工場は、流量を調節する調節弁17〜24を備える。また、本実施形態に係る硫酸工場は、廃熱ボイラー3による熱回収後のガスの温度を検出する温度センサ31、および転化器1の2段目以降の転化触媒層の入口ガスの温度を検出する温度センサ32を備える。また、本実施形態に係る硫酸工場は、調節弁17〜24の開度を制御するコントローラ40を備える。本実施形態においては、調節弁17〜24およびコントローラ40が、第1熱回収手段および第2熱回収手段の熱回収比率を制御する制御手段として機能する。
以下、硫酸工場100の動作の概略について説明する。なお、以下の説明における原料ガスとは、転化器1に供給される前のSOガスのことであり、転化触媒層の出口ガスとは、転化器1のいずれかの転化触媒層から排出されるガスのことである。
硫酸工場に送られたSO含有ガスは、メインブロワ16で圧送され、調節弁19などを通って転化器1に原料ガスとして供給される。転化器1に供給される原料ガスの温度が低すぎるとSOの酸化反応(転化)が起こらないため、原料ガスを予熱する必要がある。そこで、転化器1の転化触媒層の出口ガスの持つ熱を、熱交換器6〜9における原料ガスに対する加熱に使用してもよい。もしくは、調節弁20を用いてこれらの熱交換器をバイパスして、第1層の触媒層出口ガスと原料ガスの一部を混合することによって、第1層の出口ガスを適温に設定してもよい。
転化器1では、層ごとに、反応に適した入口温度にするために熱交換器が配置される。一般に、触媒層を通過するほど上記式(2)の反応が進行し、原料ガスの温度は高くなる。例えば、第1層の出口ガスの温度は、550℃〜620℃である。この第1層の出口ガスは、熱交換器9で250℃〜350℃の原料ガスと熱交換し、390〜460℃に冷却され、第2層に流入する。第2層の出口ガスは、熱交換器10もしくは熱交換器11を通ることで、180〜230℃に調整され、吸収塔12に送られる。吸収塔12から排出される低温の戻りガスは、ガス洗浄塔13を経由して熱交換器10,11で第2層の出口ガスと熱交換し、430〜460℃になった後に第3層に流入する。
第3層の出口ガスは、熱交換器8で250℃〜300℃の原料ガスと熱交換して410〜440℃となり、第4層に流入する。第4層の出口ガスは、熱交換器7および熱交換器6を通り、メインブロワ16から圧送される原料ガスを250℃〜350℃に加熱した後、吸収塔14に送られる。吸収塔14から排出されるガスは、洗浄塔15を経由して排ガスとして排出される。
以上のように、転化器1の各転化触媒層の入口温度、即ち反応開始温度は、390〜460℃の適正な温度に保たれる。低温ガス(原料ガスや吸収塔排出ガス)と反応後の高温ガス(触媒層出口ガス)との熱交換により互恵的に熱のやり取りを行っているが、必要に応じて調節弁17,20を使用することによって微調節する場合がある。
例えば、メインブロア16から供給される原料ガスの温度が高すぎる場合は、調節弁17を開き、加熱前の原料ガスを混合して至適温度に調整する。もしくは第1層で想定以上にSOの酸化反応が進んで過熱した出口ガスに、調節弁20を調節して加熱前の原料ガスを混合して冷却する。
上述のように、熱交換器により転化器1内の温度は適正に維持されるが、SOの転化によって連続的に発生する熱は、ガスの加温で必要な量に対し大部分が過剰である。この過剰な熱は、ガス顕熱として吸収塔12または吸収塔14内に蓄積され、付属する酸クーラーにより冷却され大部分が廃棄される。一般的に、これらの熱量は多いが、低温で取扱い体積が大きいために有効な使途がない。そのためこの熱の有効利用がエネルギー効率に大きな影響を与える。
一方、本実施形態においては、廃熱ボイラー3がプレコンバータ2の出口に配置されている。また、空気ファン5を備えたSOクーラー4が、転化器1の第2層の出口に配置されている。廃熱ボイラー3およびSOクーラー4は、熱を蒸気および高温空気として回収する。これらの熱の回収は、硫酸工場の高SO濃度操業化により必要とされる条件、すなわち、ガスの温度上昇度を改善する、高温ガスから余剰熱を良質な形態で回収する、の2点に利用される熱の形態である。具体的な使用例を挙げると、廃熱ボイラー3で得られる蒸気は発電用の蒸気タービンに利用されることが多く、SOクーラー4で得られる高温空気は乾燥設備や加温設備の熱源に利用されることが多い
本実施形態においては、調節弁18,19は、プレコンバータ2への供給ガス量と転化器1への供給ガス量を変化させる弁であり、基本的には操業負荷(処理SO量)に応じて供給ガス比率を変化させる。調節弁21は、プレコンバータ2の出口の高温ガスからの除熱量を調節する弁である。すなわち、調節弁21の開度を増すと、廃熱ボイラー3をバイパスする量が増加するため、廃熱ボイラー3での回収熱量が減少する。
調節弁22〜24は、それぞれ、SOクーラー4、熱交換器10、および熱交換器11の反応ガス(高温ガス)側出口に配された弁であり、転化器1の第2層の出口ガスの分配率を調節する。すなわち、調節弁22の開度を増すと、SOクーラー4での回収熱量が増加する。調節弁22〜24は、それぞれが付帯するSOクーラー4、熱交換器10、および熱交換器11の圧力損失に十分な差があるときは、すべて必要という訳ではない。圧力損失が最も小さい(ガスが流れ易い)回路に弁を設ければ、弁を開閉することで各設備の流量比率を変化させることも可能である。
本実施形態は、廃熱ボイラー3およびSOクーラー4での熱回収量を調節するものである。廃熱ボイラー3およびSOクーラー4で回収できる熱量の合計は、基本的には、操業負荷(SO量)により決まる。この限られた熱回収量を、調節弁17〜24を用いてより適切に調節するものである。
ところで、回分製銅する転炉を用いた銅製錬所では、転炉の錬銅サイクルにより、硫酸工場のSO負荷が変動する(転炉由来の排ガスのSO濃度は、錬銅サイクルにより変動する)。この場合、転炉の排ガス用ボイラーでの発生蒸気量と硫酸工場100の廃熱ボイラー3での発生蒸気量とは、基本的にピークが重複するため、蒸気タービン発電設備の出力を超過し、使用できない蒸気を放出することもある。
蒸気を放出せざる負えない場合には、SOクーラー4での回収熱量(高温熱風量、または温度)を増加させることで、廃熱ボイラー3での発生蒸気量を抑制することができる。また、一般的に蒸気タービンによる発電は、エネルギー変換効率の観点から、乾燥や加温用途と比較して有利ではない。そのため、発電設備の出力制限の有無にかかわらず、乾燥や加温設備で消費する化石燃料の価格によっては、乾燥設備での重油等の化石燃料使用量削減を行うことがより経済的に有利となる場合もある。いずれにしても、熱回収形態の異なる熱回収設備の熱回収比率を調整することは、その使用先の設備能力やエネルギー価格に応じて、最適化を図ることができる。
続いて、本実施形態に係る硫酸工場の操業方法の具体例について述べる。図2は、操業方法の一例を表すフロー図である。本実施形態に係る熱回収比率とは、廃熱ボイラー3における熱回収量とSOクーラー4における熱回収量との比率である。図2で例示するように、コントローラ40は、調節弁17〜20の開度を制御することによって、メインブロワ16から供給された原料ガスを、熱交換器6〜9、プレコンバータ2、転化器1の第1層の出口に分配供給する(ステップS1)。このうち前者2経路は、温度調整されてプレコンバータ2に供給される。
次に、コントローラ40は、プレコンバータ2を通過して高温となった原料ガスの廃熱ボイラー3への供給ガス量を、調節弁21によって調節する(ステップS2)。これにより、廃熱ボイラー3での熱回収量が調節される。コントローラ40は、調節弁21の開度を、転化器1の第1層の入口温度(温度センサ31の検出温度)に応じて制御する。第1層の入口温度は、通常380〜450℃で設定され、廃熱ボイラー3と、SOクーラー4との熱回収比率に応じて設定変更される。
次に、コントローラ40は、SOクーラー4への供給ガス量を、調節弁22〜24の開度を調節することによって調節する(ステップS3)。即ち、熱回収量を増加させるためには、調節弁22の開度を増加し、調節弁23,24の開度を減少させる。この場合、コントローラ40は、温度センサ32の検出温度に応じて、調節弁22〜24の開度を制御してもよい。但し、SOクーラー4と、それに並列で設置されている熱交換器10,11の圧力損失を最適に設計できれば、調節弁22〜24はいずれか1個または2個でSOクーラー4への供給ガス量調節も可能である。
例えば、本実施形態においては、同一のSO負荷時は、調節弁21の開度を増加し、廃熱ボイラー3での熱回収量を減少させた場合、調節弁22の開度を増加、必要に応じ調節弁23,24の開度を減少させ、SOクーラー4での熱回収量を増加させる。なお、熱回収比率調整により、転化器1の各触媒層の温度が変化するが、第1層以降の触媒層への触媒充填量は、各温度条件で平衡転化率に到達するために必要十分な量を充填し、転化率に影響がないようにしてもよい。
コントローラ40は、廃熱ボイラー3で回収される熱量が、メインブロワ16から供給される原料ガスから回収される全熱量の10%〜20%となるように、熱回収比率を制御することが好ましい。さらに好ましくは全熱量の12%〜15%に制御する。これは、上記のようにボイラーで回収する蒸気は多すぎてはコスト的に不利であり、少なすぎると廃棄する熱量が増えるからである。
コントローラ40は、プレコンバータ2を経由するガス量が全ガス量の70%以下となるように、メインブロワ16および調節弁17〜20を制御することが好ましい。これは、SO負荷が低い場合には、プレコンバータ2を経由するガスを削減することで、ガス流路が短縮化され、メインブロワ16の消費電力が抑制でき、省エネルギー上の有利な運転ができるからである。
コントローラ40は、転化器1に供給される原料ガスの温度が、第1層の通過後に平衡にまで到達する温度の下限値以上となるように、熱回収比率を制御することが好ましい。これは、転化器1における転化率の向上を図ることができるからである。
本実施形態においては、第1熱回収手段として廃熱ボイラーを用いたが、他の熱回収手段を用いてもよく、廃熱ボイラーおよび蒸気過熱器の少なくともいずれか一方を用いてもよい。本実施形態においては、第2熱回収手段としてSOクーラーを用いたが、他の空気熱交換器などの他の熱回収手段を用いてもよい。
本実施形態においては、プレコンバータ2を経由したSO含有ガスから第1熱回収手段を用いて熱を回収し、転化器1を経由したSO含有ガスから第2熱回収手段を用いて熱を回収しているが、それに限られない。プレコンバータ2および転化器1を含め、複数段の転化触媒層のうち前段の転化触媒層から排出される前段ガスから第1熱回収手段を用いて熱を回収し、当該複数段の転化触媒層のうち後段の転化触媒層から排出される後段ガスから第2熱回収手段を用いて熱を回収してもよい。
また、本実施形態においては、温度センサ31が、調節弁19,21を経由した混合ガスの温度を検出しているが、廃熱ボイラー3を経由したガスの温度を検出すればよい。また、本実施形態においては、温度センサ32は、転化器1の第2層に供給される入口ガスの温度を検出しているが、第2層以降の転化触媒層の入口ガスの温度を検出すればよい。
以下、上記実施形態に係る調整方法に従って、硫酸工場を処理した実施例を記述する。
実施例1では、1日平均で、全処理ガス量(メインブロワ16の出口ガス量)で3200Nm/分、SO濃度13.5mol%、O濃度13.9mol%となるように操業調整を行い、転化器1の第1層入口温度を415℃となるように、調節弁21の開度を調節した。また、同様の条件で、第1層の入口温度が425℃となるように調節弁21の開度を調節した。表1および表2はそれぞれのケースでの調節弁開度、熱回収量、転化器温度、および転化率である。
Figure 0006310319
Figure 0006310319
表1のケースでは、調節弁21の開度の平均は18%となり、廃熱ボイラー3での蒸気回収量は、平均16.9t/h(熱量換算693MJ/分)であった。このとき、調節弁22の開度は75%とし、SOクーラー4では、355℃の高温空気を320Nm/分(熱量換算155MJ/分)回収した。
表2のケースでは、調節弁21の開度の平均は27%となり、廃熱ボイラー3での蒸気回収量は、平均15.5t/h(回収熱量換算636MJ/分)であった。このとき、調節弁22の開度は75%とし、SOクーラー4では、355℃の高温空気を320Nm/分(熱量換算155MJ/分)回収した。
これら2ケースを比較すると、ほぼ等しいSO負荷では、調節弁21〜24の開度調節により、二つの熱回収設備の回収熱量合計が、それぞれ848MJ/分、841MJ/分と、ほぼ同一の結果が得られた。同一の回収熱量にできない場合は、図1の一連の硫酸製造設備での必要除熱量が満たされず、特定の部位で不適切な温度上昇を招く。例えば、循環酸温度の上昇による冷却水への熱ロス増加、循環ポンプ等の腐食の増長や、不適切な転化器触媒層の温度上昇による転化率の低下である。実施例1ではこのような問題が生じず、転化率も同一の99.7%が得られた。
実施例2として、実施例1とほぼ同様に1日平均で、全処理ガス量(メインブロワ16出口ガス量)で3200Nm/分、SO濃度13.5mol%、O濃度13.9mol%となるように操業調整を行い、転化器1の第1層入口温度を440℃となるように、調節弁21の開度を調節した。表3は、そのケースでの調節弁開度、熱回収量、転化器温度、転化率である。
このケースでは、調節弁21の開度の平均は34%となり、廃熱ボイラー3での蒸気回収量は、平均13.9t/h(熱量換算570MJ/分)であった。調節弁22の開度は100%とし、SOクーラー4では、388℃の高温空気を477Nm/分(熱量換算252MJ/分)回収した。このケースでも熱回収量の合計は494MJ/分と実施例1と同様のものが得られた。
Figure 0006310319
実施例1と実施例2で異なるのは転化率である。実施例2では、転化率が99.65%に低下した。これは、図3によって説明できる。図3は、実施例にSO濃度、O濃度での平衡転化率曲線と、それに対する転化操作線(直線)の比較をしたものである。
一般的に、反応速度の速いプレコンバータ2や転化器1の第1層(最前段と称する)では、設計ガス量やガス組成、反応開始温度等に応じて、最適な触媒量とする。触媒の使用温度を超過するような温度上昇を抑制するためである。一方、反応速度が低下し、触媒使用温度を超過することもない第2層以降の触媒層(後段と称する)は、平衡転化率まで反応を進めるため、十分な量の触媒を充填する必要がある。
図3の実施例1のケース2では、第1層は425℃から反応が開始され、ほぼ平衡温度の576℃まで到達し、ここまでの転化率は78%となる。一方、実施例1のケース1では、第1層は415℃から反応が開始されているが、平衡温度には到達せず、触媒層出口では562℃にとどまり、結果として転化率は78%となっている。第2層では、反応開始温度の差はあるが、適切な範囲内では、両ケースともほぼ平衡まで到達する。転化率に僅かに差が出るが、92%付近まで到達しており、吸収塔12を経た後の、第3層、第4層でその差が吸収できるため、最終転化率にほとんど差異が生じない。
一方、実施例2では、第1層は440℃から反応を開始させている。この場合も585℃と平衡付近まで反応が到達するが、第1層出口までの転化率は76%と、実施例1と比較して2%低下する。これが第2層以降にも影響し、結果として最終転化率の低下につながる。
本実施例に示す温度は、ガス条件や触媒量、触媒活性当に影響を受けるので、画一的なものでない。例えば、実施例1のケース1では、第1層入口温度415℃では、反応が平衡に到達しなかったのは、温度が低く反応開始初期の反応速度が遅いためで、一般に1〜2℃反応開始温度を上げるだけで改善されることが多い。但し、実施例2のように反応開始温度が必要以上に高い場合は、転化率低下につながる。
実施例1および実施例2の結果から、上記実施形態に係る操業方法に従って、弁開度調節により2つの熱回収設備の熱回収比率を調整することによって、合計の熱回収量を変えることなく、より経済的な工場の運転をすることができる。例えば、廃熱ボイラー3で回収した蒸気は蒸気タービン発電に使用し、SOクーラー4で回収した高温空気は、銅精鉱用ドライヤーや珪酸鉱ミル等の熱源に使用して重油を削減する場合、実施例1のケース1とケース2での比較では、ケース1の方が月当たり約3百万円有利となる(電力単価8.2円/kWh、重油60千円/kLとして試算)。
実施例2では、さらに経済性が向上することになるが、この場合は、転化率が低下するので、その後の排ガス処理コストとの比較し有利であれば選択できる。いずれにしても、熱回収比率の調整は、おおむね実施例1のケース1と実施例2の間で、工場の設備事情や燃料コスト等経済的な環境により、任意に調整することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 転化器
2 プレコンバータ
3 廃熱ボイラー
4 SOクーラー
6〜11 熱交換器
12,14 吸収塔
16 メインブロワ
17〜24 調節弁
31,32 温度センサ
40 コントローラ
100 硫酸工場

Claims (12)

  1. SO含有ガスが順次供給される複数段の転化触媒層と、
    前記複数段の転化触媒層のうち、前段の転化触媒層から排出される前段ガスから熱を回収する第1熱回収手段と、
    前記複数段の転化触媒層のうち、後段の転化触媒層から排出される後段ガスから熱を回収する第2熱回収手段と、
    前記第1熱回収手段で回収される熱量が、前記SO 含有ガスから回収される全熱量の10%〜20%にとなるように、前記第1熱回収手段および前記第2熱回収手段の熱回収比率を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする硫酸工場の操業装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1熱回収手段による熱回収後のガスの温度に応じて前記熱回収比率を制御することを特徴とする請求項1記載の硫酸工場の操業装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1熱回収手段で回収される熱量が、前記SO含有ガスから回収される全熱量の12%〜15%にとなるように、前記熱回収比率を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の硫酸工場の操業装置。
  4. 転化触媒層を備えるプレコンバータと、
    前記プレコンバータによる転化を経たガスが供給され、転化触媒層を備える転化器と、を備え、
    前記前段ガスは、前記プレコンバータによる転化を経たガスであり、
    前記後段ガスは、前記転化器による転化を経たガスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の硫酸工場の操業装置。
  5. 前記転化器は、前記転化触媒層を複数段備え、
    前記後段ガスは、前記転化器の2段目以降の触媒層から排出されたガスであることを特徴とする請求項4記載の硫酸工場の操業装置。
  6. 前記制御手段は、前記転化器の2段目以降の触媒層に供給されるガスの温度に基づいて、前記熱回収比率を制御することを特徴とする請求項5記載の硫酸工場の操業装置。
  7. 前記プレコンバータを経由するガス流量を全ガス流量に対し70%以下に制御する流量調整手段を備えることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の硫酸工場の操業装置。
  8. 前記制御手段は、前記転化器に供給されるガスの温度が、前記転化器の最前段の触媒層通過後に平衡にまで到達する温度の下限値以上となるように、前記熱回収比率を制御することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の硫酸工場の操業装置。
  9. 前記第1熱回収手段は、廃熱ボイラーおよび蒸気過熱器の少なくともいずれか一方であり、
    前記第2熱回収手段は、空気熱交換器であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の硫酸工場の操業装置。
  10. SO含有ガスが順次供給される複数段の転化触媒層のうち、前段の転化触媒層を経由した前段ガスから熱を回収する第1熱回収ステップと、
    前記複数段の転化触媒層のうち、後段の転化触媒層を経由した後段ガスから熱を回収する第2熱回収ステップと、
    前記第1熱回収ステップで回収される熱量が、前記SO 含有ガスから回収される全熱量の10%〜20%にとなるように、前記第1熱回収ステップおよび前記第2熱回収ステップの熱回収比率を制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする硫酸工場の操業方法。
  11. 前記硫酸工場において、SO負荷を90〜100%とすることを特徴とする請求項10記載の硫酸工場の操業方法。
  12. 前記硫酸工場の硫酸生産能力を、1000t/日〜3000t/日とすることを特徴とする請求項10または11記載の硫酸工場の操業方法。
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