JP2023007660A - 触媒評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 所望の高温耐性を有しているか否かを評価することができる触媒評価方法を提供する。【解決手段】 触媒評価方法は、SO2ガスをSO3に酸化させるための触媒を評価する評価方法であって、前記触媒を、酸素濃度が10体積%~15体積%の不活性ガス雰囲気で、650℃以上の焙焼温度±5℃において、当該焙焼温度に応じた時間の焙焼を行ない、前記焙焼後に冷却した前記触媒の硬度を測定することを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、触媒評価方法に関する。
銅製錬工程で排出されるSO(亜硫酸ガス)に対して転化触媒を用いてSO(無水硫酸ガス)に転化し、硫酸が製造されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-269550号公報
転化触媒は高温域で用いられるため、高温耐性を有していることが求められる。転化触媒は、十分な高温耐性を有していないと劣化または粉化し、触媒活性低下、圧力損失上昇などの要因となる。転化触媒に所望の高温耐性が備わっていないと、定期修繕期間よりも短期間で転化触媒を入れ替える必要がある。この場合、硫酸工場の操業を休止する必要が生じてしまう。そこで、転化触媒が所望の高温耐性を有しているか否かを評価する手法が求められている。
本発明は上記の課題に鑑み、所望の高温耐性を有しているか否かを評価することができる触媒評価方法を提供することを目的とする。
本発明に係る触媒評価方法は、SOガスをSOに酸化させるための触媒を評価する評価方法であって、前記触媒を、酸素濃度が10体積%~15体積%の不活性ガス雰囲気で、650℃以上の焙焼温度±5℃において、当該焙焼温度に応じた時間の焙焼を行ない、前記焙焼後に冷却した前記触媒の硬度を測定することを特徴とする。前記焙焼温度を675℃以上、800℃以下としてもよい。前記焙焼して冷却した前記触媒について、木屋式硬度計で測定した破壊硬度が70N以上であるか否かを評価してもよい。前記焙焼温度を650℃以上、700℃未満とする場合に、前記焙焼を行なう時間を18時間以上、30時間以下としてもよい。前記焙焼温度を700℃以上、800℃以下とする場合に、前記焙焼を行なう時間を1時間以上6時間以下としてもよい。前記焙焼と前記冷却とを複数回繰り返した後に、前記触媒の硬度を測定してもよい。前記触媒は、担体がSiOであり、Vを必須成分としてもよい。
本発明によれば、所望の高温耐性を有しているか否かを評価することができる触媒評価方法を提供することができる。
硫酸工場の一例を示す図である。 触媒評価方法に用いる管状炉を例示する図である。 (a)および(b)は実施例1の結果を示す図である。 (a)および(b)は実施例2の結果を示す図である。
(実施形態)
まず、本実施形態において評価対象とする転化触媒が用いられている硫酸工場100の概略について説明する。
銅鉱山で産出される銅鉱石は、主に硫化鉱である。硫化鉱を大別すると、輝銅鉱(CuS)、銅藍(CuS)などの鉱物を主体とした比較的高銅品位の二次硫化銅鉱と、黄銅鉱(CuFeS)を主体とする初生硫化鉱とに分けられる。近年、銅鉱山で採取される銅鉱石は、後者主体となっている。その結果、鉄、硫黄などの不純物が増加し、粗鉱銅品位は低下傾向にある。このことは、鉱山で銅製錬向けに生産する銅精鉱の銅品位の低下、鉄分の増加などの要因となる。
銅精鉱を処理する乾式銅製錬所においては、一般に、銅は製品電気銅として、鉄分はスラグとして、硫黄分は硫酸として回収される。硫酸製造工程の原料として供されるガス中のSO濃度は、非鉄金属製錬炉や焙焼炉出口の高濃度の排ガスを適切な濃度まで空気により希釈することによって調整されるのが一般的である。希釈後のSO濃度は、硫酸への吸収操作の前にSOをSOに酸化できる率、つまり転化設備の処理能力により最大濃度が決まると言ってよい。
図1は、本実施形態に係る硫酸工場100の一例を示す図である。硫酸工場100は、転化器1、プレコンバータ2などを備える。転化器1は、SOをSOに転化するための装置である。転化器1の内部には、SOがSOに転化される反応(転化反応)に用いられる転化触媒を含んだ層(以下、転化触媒層と称する)が配置されている。図1の例では、第1~第4の4層の転化触媒層が配置されている。転化器1に供給されるSOは、第1層、第2層、第3層、第4層の順に接触しつつ通過する。転化触媒層に接触したSOは、転化触媒層の触媒作用により、SOに酸化される。この反応は、下記式(1)の反応に相当する。転化器1で連続的に発生する熱により、転化触媒層の出口ガスの温度が上昇する。プレコンバータ2は、転化器1に供給される前のSOガスの一部をSOに転化するための装置である。図1の例では、上層および下層の2層の転化触媒層が配置されている。プレコンバータ2においても、転化触媒層に接触したSOは、転化触媒層の触媒作用により、SOに酸化される。
SO + 0.5O = SO (1)
また、硫酸工場100は、廃熱ボイラー3、SOクーラー4、吸収塔12,14などの熱回収手段を備える。廃熱ボイラー3は、プレコンバータ2から排出されるガスから、熱を蒸気として回収する装置である。SOクーラー4は、転化器1のいずれかの触媒層から排出されるガス(以下、転化触媒層の出口ガス)から、熱を高温空気として回収する装置である。吸収塔12,14は、下記式(2)の反応を生じる装置であり、併せて、転化器1のいずれかの転化触媒層の出口ガスから熱を回収する装置としても機能する。
O + SO = HSO (2)
また、硫酸工場100は、転化器1に供給される前のSOガスに対して熱交換を行う熱交換器6~9、および転化器1のいずれかの転化触媒層の出口ガスに対して熱交換を行う熱交換器10,11を備える。また、硫酸工場100は、流量を調節する調節弁17~24を備える。また、硫酸工場100は、廃熱ボイラー3による熱回収後のガスの温度を検出する温度センサ31、および転化器1の2段目以降の転化触媒層の入口ガスの温度を検出する温度センサ32を備える。また、硫酸工場100は、調節弁17~24の開度を制御するコントローラ40を備える。
以下、硫酸工場100の動作の概略について説明する。なお、以下の説明における原料ガスとは、転化器1に供給される前のSOガスのことであり、転化触媒層の出口ガスとは、転化器1のいずれかの転化触媒層から排出されるガスのことである。
銅製錬工程から硫酸工場100に送られたSO含有ガスは、乾燥塔25を通過した後にメインブロワ16で圧送され、調節弁19などを通って転化器1に原料ガスとして供給される。転化器1に供給される原料ガスの温度が低すぎるとSOの酸化反応(転化)が起こらないため、原料ガスを予熱する必要がある。そこで、転化器1の転化触媒層の出口ガスの持つ熱を、熱交換器6~9における原料ガスに対する加熱に使用してもよい。もしくは、調節弁20を用いてこれらの熱交換器をバイパスして、第1層の触媒層出口ガスと原料ガスの一部を混合することによって、第1層の出口ガスを適温に設定してもよい。
転化器1では、層ごとに、反応に適した入口温度にするために熱交換器が配置される。一般に、触媒層を通過するほど上記式(1)の反応が進行し、原料ガスの温度は高くなる。例えば、第1層の出口ガスの温度は、550℃~620℃である。この第1層の出口ガスは、熱交換器9で250℃~350℃の原料ガスと熱交換し、390~460℃に冷却され、第2層に流入する。第2層の出口ガスは、熱交換器10もしくは熱交換器11を通ることで、180~230℃に調整され、吸収塔12に送られる。吸収塔12から排出される低温の戻りガスは、ガス洗浄塔13を経由して熱交換器10,11で第2層の出口ガスと熱交換し、430~460℃になった後に第3層に流入する。
第3層の出口ガスは、熱交換器8で250℃~300℃の原料ガスと熱交換して410~440℃となり、第4層に流入する。第4層の出口ガスは、熱交換器7および熱交換器6を通り、メインブロワ16から圧送される原料ガスを250℃~350℃に加熱した後、吸収塔14に送られる。吸収塔14から排出されるガスは、洗浄塔15を経由して排ガスとして排出される。
以上のように、転化器1の各転化触媒層の入口温度、即ち反応開始温度は、390~460℃の適正な温度に保たれる。低温ガス(原料ガスや吸収塔排出ガス)と反応後の高温ガス(触媒層出口ガス)との熱交換により互恵的に熱のやり取りを行っているが、必要に応じて調節弁17,20を使用することによって微調節する場合がある。
例えば、メインブロワ16から供給される原料ガスの温度が高すぎる場合は、調節弁17を開き、加熱前の原料ガスを混合して至適温度に調整する。もしくは第1層で想定以上にSOの酸化反応が進んで過熱した出口ガスに、調節弁20を調節して加熱前の原料ガスを混合して冷却する。
上述のように、熱交換器により転化器1内の温度は適正に維持されるが、SOの転化によって連続的に発生する熱は、ガスの加温で必要な量に対し大部分が過剰である。この過剰な熱は、ガス顕熱として吸収塔12または吸収塔14内に蓄積され、付属する酸クーラーにより冷却され大部分が廃棄される。一般的に、これらの熱量は多いが、低温で取扱い体積が大きいために有効な使途がない。そのためこの熱の有効利用がエネルギー効率に大きな影響を与える。
一方、廃熱ボイラー3がプレコンバータ2の出口に配置されている。また、空気ファン5を備えたSOクーラー4が、転化器1の第2層の出口に配置されている。廃熱ボイラー3およびSOクーラー4は、熱を蒸気および高温空気として回収する。これらの熱の回収は、硫酸工場の高SO濃度操業化により必要とされる条件、すなわち、ガスの温度上昇度を改善する、高温ガスから余剰熱を良質な形態で回収する、の2点に利用される熱の形態である。具体的な使用例を挙げると、廃熱ボイラー3で得られる蒸気は発電用の蒸気タービンに利用されることが多く、SOクーラー4で得られる高温空気は乾燥設備や加温設備の熱源に利用されることが多い。
調節弁18,19は、プレコンバータ2への供給ガス量と転化器1への供給ガス量を変化させる弁であり、例えば操業負荷(処理SO量)に応じて供給ガス比率を変化させる。調節弁21は、プレコンバータ2の出口の高温ガスからの除熱量を調節する弁である。すなわち、調節弁21の開度を増すと、廃熱ボイラー3をバイパスする量が増加するため、廃熱ボイラー3での回収熱量が減少する。
調節弁22~24は、それぞれ、SOクーラー4、熱交換器10、および熱交換器11の反応ガス(高温ガス)側出口に配された弁であり、転化器1の第2層の出口ガスの分配率を調節する。すなわち、調節弁22の開度を増すと、SOクーラー4での回収熱量が増加する。調節弁22~24は、それぞれが付帯するSOクーラー4、熱交換器10、および熱交換器11の圧力損失に十分な差があるときは、すべて必要という訳ではない。圧力損失が最も小さい(ガスが流れ易い)回路に弁を設ければ、弁を開閉することで各設備の流量比率を変化させることも可能である。
ところで、回分製銅する転炉を用いた銅製錬所では、転炉の錬銅サイクルにより、硫酸工場のSO負荷が変動する(転炉由来の排ガスのSO濃度は、錬銅サイクルにより変動する)。この場合、転炉の排ガス用ボイラーでの発生蒸気量と硫酸工場100の廃熱ボイラー3での発生蒸気量とは、基本的にピークが重複するため、蒸気タービン発電設備の出力を超過し、使用できない蒸気を放出することもある。
蒸気を放出せざるを得ない場合には、SOクーラー4での回収熱量(高温熱風量、または温度)を増加させることで、廃熱ボイラー3での発生蒸気量を抑制することができる。また、一般的に蒸気タービンによる発電は、エネルギー変換効率の観点から、乾燥や加温用途と比較して有利ではない。そのため、発電設備の出力制限の有無にかかわらず、乾燥や加温設備で消費する化石燃料の価格によっては、乾燥設備での重油等の化石燃料使用量削減を行うことがより経済的に有利となる場合もある。いずれにしても、熱回収形態の異なる熱回収設備の熱回収比率を調整することは、その使用先の設備能力やエネルギー価格に応じて、最適化を図ることができる。
上述したように、転化器1およびプレコンバータ2に備わる転化触媒は、高温域で用いられるため、高温耐性を有していることが求められる。転化触媒は、十分な高温耐性を有していないと劣化または粉化し、触媒活性低下、圧力損失上昇などの要因となる。転化触媒に所望の高温耐性が備わっていないと、定期修繕期間よりも短期間で転化触媒を入れ替える必要がある。この場合、硫酸工場100の操業を休止する必要が生じてしまう。そこで、転化触媒が所望の高温耐性を有しているか否かを評価する手法が求められている。
本実施形態においては、所望の高温耐性を有しているか否かを評価することができる触媒評価方法について説明する。
図2は、触媒評価方法に用いる管状炉50を例示する図である。石英管51内に石英板52を設置し、石英板52上に転化触媒53を置く。石英板52の真下に温度制御用熱電対54を設置する。石英管51内において、石英板52の上流側および下流側をグラスウール55で塞ぐ。上流側のグラスウール55は、ガスを石英管51内の全体に行き渡らせるために設置する。下流側のグラスウール55は、揮発物の粗取りを目的として設置する。
ガスミキサー56からエアと窒素ガスとが混合されたガスを石英管51内に導入する。例えば、3L/min程度で酸素濃度を10体積%以上、15体積%以下とする。酸素以外のガスは、不活性ガスであれば特に限定されるものではなく、例えば窒素ガスである。石英管51を650℃以上の所定温度(焙焼温度)まで昇温する。転化触媒53の温度は、石英管51の温度に略一致するようになる。石英管51の温度を維持し、当該温度に応じた時間(焙焼時間)だけ保持する。例えば、石英管51の温度を、目標とする焙焼温度±5℃の範囲内に維持する。それにより、転化触媒53が焙焼される。焙焼後に石英管51を室温程度まで冷却する。それにより、転化触媒も室温程度まで冷却される。その後、石英管51を解体して転化触媒53を取り出す。
次に、木屋式硬度計を用いて転化触媒53の破壊硬度を測定する。最大加圧重は、例えば196Nとする。転化触媒53が所望の破壊硬度を有していれば、合格と判定し、当該所望の破壊強度を有していなければ、不合格と判定する。例えば、転化触媒53が70N以上の破壊硬度を有していれば、合格と判定してもよい。
焙焼温度は、硫酸工場100の操業において、転化触媒が雰囲気に晒される最高温度以上であることが好ましい。焙焼温度を当該最高温度以上とすることによって、転化触媒の加速試験が可能となり、評価時間の短縮化を図ることができる。一方、焙焼温度を高くしすぎると、どの転化触媒も短時間で劣化するようになるため、焙焼温度に上限を設けることが好ましい。そこで、焙焼温度は、675℃以上、800℃以下とすることが好ましい。
焙焼温度を高くすると、短時間で転化触媒が劣化する。一方、焙焼温度を低くすると、転化触媒の劣化に長時間を要する。そこで、焙焼温度に応じて、焙焼時間を設定することが好ましい。例えば、焙焼温度を650℃以上、700℃未満とする場合に、焙焼時間を18時間以上、30時間以下とすることが好ましい。この焙焼時間を設定することにより各触媒の優劣を判断することができる。より早期に高温耐性を確認するために焙焼温度を上げて評価することもでき、焙焼温度を700℃以上、800℃以下とする場合には、焙焼時間を1時間以上、6時間以下とすることが好ましい。
なお、焙焼試験を行う際に連続して所定時間(例えば18時間以上など)実施することが困難な場合には、焙焼を何回かに分けて行い、通算の焙焼時間を上記所定時間となるように実施してもよい。あるいは、次のような実態に合わせた試験を行うことを目的とし、意図的に焙焼を数回に分けて実施することもできる。硫酸工場100の操業において、工場内あるいは前工程のトラブルによって操業を停止し、転化触媒の加熱および冷却が繰り返されることがある。そこで、焙焼と冷却とを複数繰り返した後に転化触媒の破壊硬度を測定することで、より正確に転化触媒の評価を行なうことができる。
なお、転化触媒は、SOをSOに転化させる能力を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、転化触媒は、SiOである担体に、転化能力を有するVを必須成分とするものが担持されたものを用いることができる。このような転化触媒であれば、高温域においてSiOの結晶性が劣化し、粉化が進むと考えられる。
以下、上記実施形態に係る触媒評価方法に従って、転化触媒の評価を行なった。
(実施例1)
5種類の転化触媒(操業温度範囲がおよそ400℃以上である普通触媒)を用意した。5種類の転化触媒のうち2種類、2種類、1種類は、それぞれ異なるメーカー3社によって製造されたものである。構成材料成分および製造工程の少なくともいずれかが異なっているものと考えられる。各転化触媒について、複数のサンプルを用意した。
各サンプルについて、所定の焙焼温度で所定の焙焼時間で焙焼を行なった。焙焼温度は、600℃~800℃の複数点とした。焙焼時間は、いずれも6時間とした。焙焼後に、各サンプルについて木屋式硬度計を用いて破壊硬度を測定した。結果を図3(a)に示す。図3(a)に示すように、焙焼温度が650℃以上になると、破壊硬度が低下するサンプルがあった。焙焼温度が800℃付近になるとほとんどのサンプルの破壊硬度が低下した。800℃の焙焼温度でも破壊硬度が70N以上となるサンプルもあった。このように、650℃以上の焙焼温度で焙焼を行なうことによって破壊硬度に差が見られるようになった。一例として70Nを基準値とすることで、当該基準値を下回る焙焼温度に差が見られるようになった。したがって、転化触媒を評価できることがわかった。
次に、実施例1の各サンプルについて、焙焼温度として675℃±5℃に保持し、焼時間を12時間、18時間、24時間、30時間とした試験を行った。焙焼試験は、6時間焙焼後に室温に戻すという操作を繰り返し、通算の焙焼時間で12時間、18時間、24時間、30時間となった時にサンプルを一部採取し、各採取サンプルについて木屋式硬度計を用いて破壊硬度を測定した。結果を図3(b)に示す。図3(b)に示すように、焙焼時間を18時間以上30時間以下とすると、破壊硬度が低下するサンプルがあった。焙焼時間を18時間以上30時間以下とすることによって、破壊硬度に差が見られるようになった。したがって、転化触媒を評価できることがわかった。
(実施例2)
4種類の転化触媒(操業温度範囲がおよそ380℃以上である低温触媒)を用意した。4種類の転化触媒のうち2種類、1種類、1種類は、それぞれ異なるメーカー3社によって製造されたものである。構成材料成分および製造工程の少なくともいずれかが異なっているものと考えられる。各転化触媒について、複数のサンプルを用意した。
各サンプルについて、所定の焙焼温度で所定の焙焼時間で焙焼を行なった。焙焼温度は、600℃~800℃の複数点とした。焙焼時間は、いずれも6時間とした。焙焼後に、各サンプルについて木屋式硬度計を用いて破壊硬度を測定した。結果を図4(a)に示す。図4(a)に示すように、焙焼温度が650℃以上になると、破壊硬度が低下するサンプルがあった。焙焼温度が800℃付近になるとほとんどのサンプルの破壊硬度が低下した。このように、650℃以上の焙焼温度で焙焼を行なうことによって破壊硬度に差が見られるようになった。一例として70Nを基準値とすることで、当該基準値を下回る焙焼温度に差が見られるようになった。したがって、転化触媒を評価できることがわかった。
次に、実施例2の各サンプルについて、焙焼温度として675℃±5℃に保持し、焼時間を12時間、18時間、24時間、30時間とした試験を行った。焙焼試験は、6時間焙焼後に室温に戻すという操作を繰り返し、通算の焙焼時間で12時間、18時間、24時間、30時間となった時にサンプルを一部採取し、各採取サンプルについて木屋式硬度計を用いて破壊硬度を測定した。結果を図4(b)に示す。図4(b)に示すように、焙焼時間を18時間以上30時間以下とすると、破壊硬度が低下するサンプルがあった。焙焼時間を18時間以上30時間以下とすることによって、破壊硬度に差が見られるようになった。したがって、転化触媒を評価できることがわかった。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 転化器
2 プレコンバータ
3 廃熱ボイラー
4 SOクーラー
6~11 熱交換器
12,14 吸収塔
16 メインブロワ
17~24 調節弁
31,32 温度センサ
40 コントローラ
51 石英管
52 石英板
53 転化触媒
54 温度制御用熱電対
55 グラスウール
56 ガスミキサー
100 硫酸工場

Claims (7)

  1. SOガスをSOに酸化させるための触媒を評価する評価方法であって、
    前記触媒を、酸素濃度が10体積%~15体積%の不活性ガス雰囲気で、650℃以上の焙焼温度±5℃において、当該焙焼温度に応じた時間の焙焼を行ない、
    前記焙焼後に冷却した前記触媒の硬度を測定することを特徴とする触媒評価方法。
  2. 前記焙焼温度を675℃以上、800℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載の触媒評価方法。
  3. 前記焙焼して冷却した前記触媒について、木屋式硬度計で測定した破壊硬度が70N以上であるか否かを評価することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の触媒評価方法。
  4. 前記焙焼温度を650℃以上、700℃未満とする場合に、前記焙焼を行なう時間を18時間以上、30時間以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の触媒評価方法。
  5. 前記焙焼温度を700℃以上、800℃以下とする場合に、前記焙焼を行なう時間を1時間以上6時間以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の触媒評価方法。
  6. 前記焙焼と前記冷却とを複数回繰り返した後に、前記触媒の硬度を測定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の評価方法。
  7. 前記触媒は、担体がSiOであり、Vを必須成分とすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の評価方法。
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