JP6306218B2 - トルク検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルク検出装置に関する。
近年、自動車に用いられる回転シャフトなどに生じるトルクを検出する装置が各種開発されている。例えば、特許文献1に記載のトルク検出装置では、回転駆動シャフトのトルクを平面上の歪みに変換する平板状のアタッチメントを、回転駆動シャフトの外周面に固定する構造が採用されている。アタッチメントの平坦部には、表面弾性波センサが装着される。
また、トルク印加時にシャフトに発生するひずみを検出するセンサとして、例えば、特許文献2に記載のような半導体歪センサが知られている。半導体歪センサは、シリコン(Si)などの半導体に不純物をドープして形成した半導体ピエゾ抵抗を利用するデバイスである。半導体歪センサは、歪に対する抵抗変化率が金属薄膜を用いた歪ゲージの数十倍と大きく、微小な歪を測定することが可能である。さらに半導体歪センサは抵抗変化が大きいため、得られた電気信号を外部のアンプを用いずに使用することができる。
特開2013−174562号公報 特開2006−220574号公報
ところで、平板状のアタッチメントにセンサを装着する場合、歪み感度が大きい位置に搭載することで、計測が必要な定格トルク印加時の発生歪み量を大きくでき、計測精度の向上を図ることができる。しかしながら、半導体歪みセンサを使用した場合、センサ部材であるシリコンの破壊強度は、シャフト材に用いる鉄鋼材料の破壊強度よりも小さいため、定格よりも大きな歪みが発生した場合にセンサが破壊するおそれがあった。
本発明の一態様に係るトルク検出装置は、シャフトの軸方向に延在すると共に両端が前記シャフトの外周面に固定され、前記シャフトの捩れに伴って表裏方向に撓む平板と、前記平板の表面または裏面に搭載され、該平板の歪みを検出する歪みセンサと、前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に、前記平板の撓み量を制限する制限部と、を備え、前記制限部は、前記平板に対してシャフト捩れ方向に離間して前記外周面上に設けられ、前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に前記平板のシャフト軸方向中央よりも一端側に偏った位置に当接し、前記歪みセンサは、前記制限部が当接する位置よりも前記一端側に配置される
本発明の他の一態様に係るトルク検出装置は、シャフトの軸方向に延在すると共に両端が前記シャフトの外周面に固定され、前記シャフトの捩れに伴って表裏方向に撓む平板と、前記平板の表面または裏面に搭載され、該平板の歪みを検出する歪みセンサと、前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に、前記平板の撓み量を制限する制限部と、を備え、前記制限部は、前記平板の一端側において前記外周面に固定される第1の固定部と、前記第1の固定部から前記平板の他端側に向けて伸延し、前記外周面から離間して設けられた第1の腕部と、前記平板の他端側において前記外周面に固定される第2の固定部と、前記第2の固定部から前記平板の一端側に向けて伸延し、前記外周面から離間して設けられた第2の腕部と、を備え、前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に、前記第1の腕部と前記第2の腕部とが前記シャフト捩れ方向において互いに当接し、前記平板は、一端が前記第1の固定部に固定され、および/または、他端が前記第2の固定部に固定され、前記平板が固定された前記固定部の少なくとも一つは、前記固定部および前記腕部よりも弾性率が小さい弾性部材を介して前記シャフトの外周面に固定されている。
本発明によれば、歪みセンサに過大な歪みが生じるのを防止することができる。
図1は、トルク検出装置が設けられたシャフトの斜視図である。 図2は、トルク検出装置の平面図である。 図3は、突起をリング形状とした場合の斜視図である。 図4は、突起をリング形状とした場合の平面図である。 図5は、平板に設けられた歪みセンサを示す図である。 図6Aは、歪みセンサの平面図である。 図6Bは、歪みセンサの側面図である。 図7は、歪みセンサの他の例を示す平面図である。 図8は、シャフト外周面におけるねじり変形量を示す模式図である。 図9は、トルク印加前のトルク検出装置の側面図である。 図10は、トルク印加時のトルク検出装置の状態を示す模式図である。 図11Aは、図10の中央Sから左側の部分を示す図であり、ストッパが接触したときの状態を示す。 図11Bは、図10の中央Sから左側の部分を示す図であり、ストッパが接触時からΔRだけねじれた状態を示す。 図12は、負荷トルクとセンサ搭載位置に発生する歪みとの関係を説明する図である。 図13は、従来の場合の負荷トルクと発生する歪みとの関係を説明する図である 図14は、所定位置を説明する図である。 図15は、接触点Pにおける拘束条件を完全拘束と仮定した場合の図である。 図16は、歪みセンサを所定位置からずらした場合の負荷トルクとセンサ搭載位置に発生する歪みとの関係を説明する図である。 図17は、第1の変形例を示す図である。 図18は、第2の変形例を示す図である。 図19は、第3の変形例を示す図である。 図20は、第2の実施の形態のトルク検出装置の斜視図である。 図21は、第2の実施の形態のトルク検出装置の平面図である 図22は、図21のA1−A1断面図である。 図23は、第3の実施の形態のトルク検出装置の斜視図である。 図24は、第3の実施の形態のトルク検出装置の平面図である。 図25は、図24のA2−A2断面図である。 図26は、第4の変形例を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1,2は、本発明に係るトルク検出装置の第1の実施の形態を説明する図である。図1はトルク検出装置が設けられたシャフト1の斜視図であり、図2は平面図である。図1,2に示すように、トルク検出装置は、平板4、歪みセンサ5、回路部11、無線通信部12が設けられている。なお、図1では、配線部10、回路部11および無線通信部12の図示を省略した。
シャフト1は、回転軸(軸芯)8を中心に回転する。シャフト1には、矢印6方向にトルクが印加される。本実施の形態では、シャフト1は中空軸であるが、中空軸に限定されず、中実軸にも適用することができる。測定対象であるシャフト1の外周面には突起3a,3bが、シャフト軸方向に離間して一対設けられている。
平板4の一方の端部は突起3aに固定され、他方の端部は突起3bに固定されている。図2に示すように、平板4は、その長手方向がシャフト1の回転軸8と略平行となるように、かつ、平板4の表面4aおよび裏面4bがシャフト1の周方向と略垂直となるように、突起3a,3bに固定されている。すなわち、平板4は、シャフト1の回転軸8に垂直な断面上において、シャフト1の回転軸8から放射方向(径方向)に伸ばした直線上に配置され、表裏面4a,4bは前記直線に平行となっている。歪みセンサ5は平板4の表面4aに設けられている。歪みセンサ5は、配線部10(例えば、フレキシブル配線基板やガラスエポキシ基板など)を介して回路部11と接続されている。
平板4の裏面4bと対向する位置には、寸法Gの隙間を介してストッパ32が設けられている。すなわち、ストッパ32は、シャフト1の外周面上の、負荷トルクによるシャフト1の捩れ方向に関して、平板4と離間した位置に設けられている。ストッパ32の周方向先端領域にはRが形成されており、平板4の裏面4bとの距離が最も近い領域が、このR先端部となっている。それにより、平板4とストッパ32との接触は線接触(シャフト径方向の線接触)となり、負荷トルクの増加により平板4の撓みが変化しても、接触位置が安定している。
平板4は、ネジ留めや溶接などによって突起3a,3bに固定される。なお、図1,2に示す例では、平板4と突起3a,3bとを別体としたが、例えば切削加工などによって、シャフト1、突起3a,3bおよび平板4を一体に形成しても良い。なお、シャフト1、突起3a,3bおよび平板4の材質は、特に指定はないが、機械構造用鋼などの金属材料を用いることが多い。また、シャフト1、突起3a,3bおよび平板4の材質は、同じ材質とすることが望ましい。異なる材質の場合、両部材の線膨張係数差に起因した熱ひずみが発生し、トルク検出時のひずみ計測精度が低下するためである。
なお、図1,2に示す例では、平板4をシャフト1に固定するために丘状の突起3a,3bを形成したが、図3,4に示すようなリング状の突起30a,30bを形成しても良い。リング状の突起30a,30bは、シャフト1の外周面の全周に亘って形成されているので、シャフト1の回転バランスの点で優れている。なお、以下では、リング状の突起30a,30bが形成されたシャフト1を例に説明する。
図5は、平板4の表面4aに設けられた歪みセンサ5を示す図である。配線部10は、歪みセンサ5の複数の電極パッド9と電気的に接続される複数の配線を備えている。例えば、配線部10は、複数の金属パターンから成る配線が樹脂フィルム内に封止されて構成される。樹脂フィルムの一部に設けられた開口部において、複数の配線の一部が露出して、この露出部分が複数の端子10aを構成する。配線部10の端子10aが設けられた部分は、平板4の表面4aに固定される。
歪みセンサ5の複数の電極パッド9と配線部の複数の端子10aとは、複数のAuワイヤ13(導電性部材)を介して電気的に接続されている。ワイヤ13は、例えば、線径が10μm〜200μm程度の金線(Au線)である。また、歪みセンサ5およびAuワイヤ13は、封止樹脂16により封止されている。封止樹脂16でワイヤ13を覆うことにより、隣り合うワイヤ同士の短絡を防止できる。
また、配線部10の他方の端部は回路部11に接続される。回路部11には、歪み計測回路を搭載した基板部品が設けられており、配線部10はその基板部品に接続される。基板部品への接続は、コネクタを用いても良いし、配線部10を基板部品に直接接続するようにしても良い。
なお、図5では、配線部10とワイヤ13とを区別して説明したが、複数のワイヤ13を含めて配線部と見做すこともできる。また、配線部10は、歪みセンサ5と図示しない外部機器の間で、入出力電流を伝送することができれば良く、図5に示す態様には限定されない。
歪みセンサ5で計測された歪み計測値は、図2に示す無線通信部12によって外部の計測システム部(不図示)に伝送される。なお、上述した実施形態では、回路部11にバッテリを備えているが、バッテリを搭載せず、電磁誘導方式や磁気共鳴方式などによる無線給電を用いることも可能である。
(歪みセンサ5の説明)
本実施の形態では、歪みセンサ5として半導体歪みセンサを用いている。図6A,6B,7は、半導体歪みセンサを説明する図である。図6Aは歪みセンサ5の表面側の構成を模式的に示す平面図であり、図6Bは歪みセンサ5の側面を模式的に示す図である。
歪みセンサ(半導体歪みセンサ)5は、図6Aに示すように、表面(主面)5aおよび表面5aの反対側に位置する裏面5bを備える。歪みセンサ5の裏面5bには金属膜が形成されている。この金属膜は、例えば半導体基板側からチタン(Ti)、ニッケル(Ni)、金(Au)が順に積層された積層膜(金属積層膜)から成り、例えばスパッタ法により形成することができる。このように歪みセンサ5の裏面5bに金属膜を形成することで、はんだなどの金属製の接合材との接合強度を向上させることができる。
また、表面5aおよび裏面5bはそれぞれ四辺形(四角形)を成す。図6Aに示す例では、例えば、一辺の長さが2mm〜5mm程度の正方形を成す。歪みセンサ5は、表面5a側の中央部に位置するセンサ領域14に形成された複数の抵抗素子15(ピエゾ抵抗素子)を備える。複数の電極パッド9は、複数の抵抗素子15(ピエゾ抵抗素子)と電気的に接続される。電極パッド9は、表面5a側のセンサ領域14よりも周縁部側に位置する入出力回路領域に形成されている。
複数の抵抗素子15は、例えば(100)面を有するシリコン基板の素子形成面に不純物をドープし、拡散させた不純物拡散領域により構成される。歪みセンサ5は、例えば4本の抵抗素子15を電気的に接続したホイートストンブリッジ回路(検知回路)25を備える。このホイートストンブリッジ回路25は、ピエゾ抵抗効果による抵抗素子15の抵抗変化を計測してひずみを検知する検知回路(ひずみ検知回路)を構成する。
また、検知回路25は、複数の配線を介して複数の電極パッド9に接続される。複数の電極パッド9は、歪みセンサ5の入出力端子となっている。入出力端子には、例えば、センサチップに電源電位(第1電源電位)を供給する端子Vcc、基準電位(第2電源電位)を供給する端子GND、および検知信号を出力する端子SIGが含まれる。
また、検知回路25を構成する複数の抵抗素子15のレイアウトは、図6Aに示す態様に限定されるものではないが、本実施形態では以下の構成としている。すなわち、歪みセンサ5が備える半導体基板(例えばシリコン(Si)から成るシリコン基板)を単結晶(シリコン単結晶)とした場合、検知回路25を構成する複数の抵抗素子15の延在方向(長手方向)は、それぞれ(100)面を有する半導体基板の<110>方向または<100>方向と一致する。
図6Aに示す例では、歪みセンサ5が備える半導体基板(シリコン基板)には、シリコン単結晶の<110>方向(図6AではX方向およびX方向と直交するY方向)の結晶方位に沿って電流が流れるように4本のp型拡散領域(導電型がp型である不純物をドープした領域)が形成される。言い換えれば、半導体歪みセンサでは、シリコン基板のシリコン単結晶の<110>方向の結晶方位に沿って延びるように4箇所にp型の不純物をドープして、4本の抵抗素子15が形成される。
また、図7に示す例のように、シリコン基板のシリコン単結晶の<100>方向の結晶方位に沿って延びるように4箇所にn型の不純物をドープして、4本の抵抗素子15を形成しても良い。この場合、半導体基板(シリコン基板)には、シリコン単結晶の<100>方向(図7ではX方向およびX方向と直交するY方向)の結晶方位に沿って電流が流れるように4本のn型拡散領域(導電型がn型である不純物をドープした領域)が形成される。
図6Aおよび図7に示すように、検知回路を構成する複数の抵抗素子15の延在方向が、それぞれ(100)面を有する半導体基板の<110>方向または<100>方向と一致する半導体歪みセンサは、例えば、図6Aおよび図7に示すX方向のひずみと、Y方向のひずみの差分を出力することができる。詳しくは、図6Aおよび図7に示す端子SIGから、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を電位差として出力することができる。このように、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を出力する計測方式は、歪みセンサ5に印加される熱ひずみの影響を低減する観点から有利である。
歪みセンサ5は、図5に示すように平板4である被測定物上に取り付けられる。そのため、測定環境温度が変化すると、平板4と歪みセンサ5の線膨張係数の違いに起因した熱ひずみが生じる。この熱ひずみは測定対象となるひずみとは異なるノイズ成分なので、熱ひずみの影響は低減する方が好ましい。
一方、図6Aおよび図7に示すように、歪みセンサ5の平面形状が正方形の場合、熱ひずみの影響は、X方向とY方向で同程度となる。このため、例えば、X方向に発生するひずみを検出する場合には、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を出力すれば、熱ひずみに起因するひずみ量はキャンセルされ、測定対象であるひずみを選択的に検出することができる。
つまり、図6Aおよび図7に示すような歪みセンサ5を用いれば、熱ひずみによる影響を低減できるので、環境温度の変化によるひずみ値のばらつきを低減することができる。また、歪みセンサ5を構成する抵抗素子15や電極パッド9などの各部材は、公知の半導体装置の製造技術を適用して形成することができるので、素子や配線の微細化が容易である。また、製造効率を向上させて、製造コストを低減することができる。
なお、歪みセンサ5を平板4に取り付ける接合材は、歪みセンサ5の裏面5b全体、および歪みセンサ5の側面の一部を覆うように設けられる。言い換えれば、接合材の周縁部は、歪みセンサ5の側面の外側まで広がり、フィレットを形成することもある。歪みセンサ5と平板4を固定する観点からは、接合材は金属材料に限定されず、例えば熱硬化性樹脂などの樹脂製接着材を用いることもできる。
次に、本実施の形態のトルク検出装置の特徴点、すなわちストッパ32の機能について説明する。図8は、シャフト右端部17を完全固定し、シャフト1の左端部18に矢印6で示すようなトルクを印加した場合の、シャフト外周面におけるねじり変形量を矢印Rで模式的に示したものである。ねじり変形量Rは、固定端であるシャフト右端部17からの軸方向距離に比例して増加する。
図9は、トルク印加前のトルク検出装置の側面図を示す。上述したように、シャフト外周面には、平板4の裏面4bに対向する位置にストッパ32が形成されている。トルク印加前の状態においては、ストッパ32と裏面4bとの間には寸法Gの隙間が形成されている。
図10は、トルク印加時のトルク検出装置の状態を示す模式図である。図10は、リング状の突起30aを固定端とし、リング状の突起30bをねじり変形によって矢印6の方向に回転させた場合を示している。このとき、平板4は、中央Sよりも左側の領域では下に凸の変形、中央よりも右側の領域では上に凸の変形となり、全体としてはS字形状に変形する。これは、印加トルクによって平板4に曲げ変形が発生した際、平板4の両端箇所が突起30a,30bによって完全拘束されているため、平板4の両端箇所の曲げたわみ角度が0°となることに起因する。
その結果、歪みセンサ5が搭載されている平板4の表面4a側においては、下に凸の変形になる中央Sから左側では圧縮歪みが発生する。一方、上に凸の変形となる中央Sから右側の領域では、引張歪みが発生する。表面4a上の歪みは圧縮歪みから引張歪みに連続的に変化するので、突起30aと突起30bとの間に歪みがゼロとなる箇所が必ず存在する。S字形状が中央Sに関して点対称であれば、この中央Sにおいて歪みがゼロとなる。
図10において、破線35は、突起30aと突起30bとの間を直線で結んだ場合を示している。これは、図8からも分かるように、シャフト外周のねじり変形量Rに相当している。シャフト外周のねじり変形量Rは、固定端に相当する突起30aから軸方向距離に比例して増加する。すなわち、中央Sから右側においては、平板4の回転方向のたわみ量(突起30aを基準とするたわみ量)は、シャフト外周面のねじり変形量Rよりも小さい。逆に、中央Sから左側においては、平板4の回転方向のたわみ量は、シャフト外周面のねじり変形量Rよりも大きい。
シャフト外周面に設けられたストッパ32は、シャフト外周面のねじり変形に伴って回転方向に移動する。図10では、ストッパ32は平板4の中央Sよりも左側に設けられているので、上述したように、シャフト1のねじれによるストッパ32の回転方向の移動量は平板4のたわみ量よりも小さい。そのため、シャフト1がねじれるにつれて、ストッパ32と平板4との隙間は徐々に小さくなる。なお、図10に示す隙間寸法Gは、負荷前の隙間寸法を示している。
そして、ある一定トルク値に達すると、図10に示すように、平板4の裏面4bとストッパ32とが接触する。ストッパ32が平板4の裏面4bに接触した後は、その接触点が新たな拘束支点となるため、平板4の変形モードが変化する。
次に、図11A,11Bを参照して、平板4とストッパ32が接触した後の変形状態について説明する。図11Aは、図10における中央Sよりも左側の部分を示す図である。すなわち、平板4の裏面がストッパ32に接触した瞬間の状態を示す。図11Aに示すように平板4がストッパ32に当接するまでは、歪みセンサ5が搭載されている表面4aの中央Sから左側の領域では、圧縮ひずみとなっている。
一方、図11Bは、図11Aの状態から突起30aのねじり変形量がΔRだけ増加した場合を示す。図11Bに示すように、平板4とストッパ32とが接触した後は、平板4にはその接触点Pを支点とした曲げ変形が発生する。その結果、ΔRのようにシャフト1がさらにねじれた場合でも歪みが変化しない点が、接触点Pと突起30bとの間において発生する。ここでは、その点の位置を所定位置41と呼ぶことにする。
本実施の形態では、センサ中央位置が所定位置41に配置されるように歪みセンサ5を搭載する。図12は、負荷トルクと歪みセンサ5の搭載位置(所定位置41)に発生する歪みとの関係を説明する図である。縦軸に示す許容値とは歪みセンサ5に許容される歪み値であって、搭載位置(所定位置41)に生じる歪みをこれ以下に抑える必要がある。横軸に示す定格トルクとは、トルク検出装置として計測が必要なトルク値を示している。また、最大トルクは、シャフト1に印加される最大の負荷トルクを示す。
本実施の形態では、負荷トルクが定格トルクに達したときに、ストッパ32が平板4に当接するように図9の隙間寸法Gの大きさを設定する。ストッパ32が平板4に当接するまでは(すなわち、定格トルクまでは)、図11Aに示すように所定位置41には圧縮歪みが発生し、負荷トルクの増加と共に歪みの大きさが増加する。そのため、発生歪みのラインL1は右上がりのラインとなる。負荷トルクが定格トルクに達するとストッパ32が平板4に当接し、さらに負荷トルクが増加しても所定位置41における歪みは一定のままとなる。
ところで、従来のようにストッパ32を設けない構成においては、負荷トルクが定格トルクに達した後もセンサ搭載位置の歪みは増加し続ける。そのため、歪みセンサ5の搭載位置における歪みは、図13のラインL2に示すようにさらに増加する。ところで、Siで形成された半導体歪みセンサの場合、大きな歪みが発生すると脆性破壊を起こしやすい。そのため、最大トルク印加時に歪みセンサに発生する歪み量が、所定の許容ひずみ値(例えば、±1000με)以内となるように、設計する必要がある。例えば、ラインL2のようにセンサ搭載位置の歪み量が許容値を超える場合には、歪みセンサ5が破壊されるおそれがある。
そのようなセンサ破壊を避けるためには、ラインL3で示すように歪み感度がより小さい位置に歪みセンサ5を搭載する必要がある。ここで、歪み感度とは、一定トルク印加時に発生するひずみ量を表す。例えば、図10のように変形する平板4の場合には、中央Sの近傍に搭載した場合には歪み感度が小さく、突起30bの近傍に搭載した場合には、歪み感度が大きくなる。ラインL3のような歪み感度の場合、最大トルク印加時の発生歪み量を歪みセンサ5の許容ひずみ値以内に調整できるため、センサの破壊を防止することができる。しかし、定格トルク印加時の発生ひずみ量が小さくなるため、定格トルク値以内の計測精度が低下するという課題が発生する。
一方、本実施の形態では、ストッパ32を設けたことにより、図12のように定格トルクから最大トルクまでは、搭載位置における歪みが変化しない。その結果、最大負荷トルクが印加された場合でも発生歪みを許容値以下とすることができ、歪みセンサ5の破壊を防止することができる。また、定格トルクから最大トルクまで歪みが変化しないので、定格トルクにおいて歪みが許容値となるような、歪み感度の大きな搭載位置に歪みセンサ5を搭載することができる。その結果、トルク計測精度の向上を図ることができる。すなわち、本実施の形態では、センサ破壊を防止しつつ、計測精度の向上を図ることができる。
図14,15は、所定位置41を説明する図である。本実施の形態の場合、図14のように突起30bからストッパ32までの距離をL、突起30bから所定位置41までの距離をxとしたとき、xは次式(1)のように関係を満たす。
L/2<x<L ・・・(1)
上述したように、平板4にストッパ32が当接した後は、平板4は図11Bのように変形する。この場合、接触点Pにおける拘束条件は、回転フリーである。ここで、接触点Pにおける拘束条件を、図15のように回転不可の完全拘束と仮定した場合を考える。この場合、歪みの変化がゼロとなる位置xaは、左右対称構造であるためxa=L/2となる。
一方、ストッパ32が平板4に当接する構成の場合には、接触点Pは回転フリーの拘束条件であるため、完全拘束の場合と比較して曲げモーメントが減少し、搭載面に発生する引張ひずみが減少する。したがって、歪みの変化がゼロとなる位置xは、xa=L/2の位置よりも右側となる。
なお、センサ搭載位置の発生歪みが図12に示すラインL1となるように歪みセンサ5およびストッパ32の位置を設定した場合、定格トルクを超える負荷トルクが印加された場合の歪み感度はゼロとなる。そのため、定格トルクから最大トルクまでの負荷トルクが印加された場合、センサ出力からトルク値を推定することができなくなる。そこで、定格トルク以上のトルク値も計測したい場合には、歪みセンサ5を、所定位置41よりも歪み感度が小さい方向に僅かにずらして設置すれば良い。
その結果、負荷トルクと歪みとの関係は図16のラインL4のようになる。センサ搭載位置を所定位置41よりも歪み感度が小さい方向にずらしたので、定格トルクにおける歪みが図12の場合よりも小さくなる。さらに、所定位置41からずらしたことにより、定格トルクから負荷トルクを増加させると、歪みも増加するようになる。すなわち、歪み感度がゼロから僅かに上昇する。
(変形例1)
図17は、第1の変形例を示す図である。上述した実施の形態では、図10に示すように中央Sから突起30b側の平板4の表面4aに歪みセンサ5を搭載し、裏面4bに対応する位置に隙間寸法Gの隙間を介してストッパ32を配置したが、図17に示すような配置としても良い。図17では、中央Sから突起30a側の裏面4bに歪みセンサ5が搭載され、表面4aの側にストッパ32が配置されている。図17に示す構成は、図10に示す構成と平板4の中央Sに関して点対称な関係にあるので、負荷トルクと発生歪みとの関係は図12と同様となる。
(変形例2)
図18は、第2の変形例を示す図である。図10に示す構成では、ストッパ32が平板4の裏面4bに接触するまでは、平板4の表面4aの中央Sから突起30b側では圧縮歪みが発生しており、中央Sから突起30a側では引張歪みが発生している。逆に、平板4の裏面4bにおいては、中央Sから突起30b側では引張歪みが発生しており、中央Sから突起30a側では圧縮歪みが発生している。
図18に示すように裏面4bにストッパ32が当接する場合、裏面4bの所定位置42における引張歪みは、当接以後は大きさが変化しない。そこで、変形例2ではこの所定位置42に歪みセンサ5を搭載するようにした。負荷トルクに対する歪みの変化は、引張歪みである点を除いては図12のラインL1と同様の変化を示す。また、歪みセンサ5の搭載位置を所定位置42から歪み感度が小さい方へずらすことにより、図16と同様のラインL4を得ることができる。
(変形例3)
図19は第3の変形例を示す図であり、平板4の表面4aの所定位置41には歪みセンサ5が搭載されている。図19は矢印7の方向に負荷トルクが印加された場合を示している。この場合、歪みセンサ5では引張歪みが検出され、ストッパ32Bが表面4aに当接すると、歪みセンサ5で検出される歪みの変化がゼロとなる。これは、図18に示す構成の場合と同様である。逆に、矢印7と反対方向に負荷トルクが作用すると、平板4は二点鎖線で示すようなS字形状に変形する。この場合、歪みセンサ5で検出される歪み(圧縮歪み)は、図11A,11Bに示す構成の場合と同様となる。このように、平板4の表面4aに当接するストッパ32Bと裏面4bに当接するストッパ32Aとを設けることにより、一つの歪みセンサで正逆両方向の負荷トルクを検出することができる。
−第2の実施の形態−
図20〜22を用いて、トルク検出装置の第2の実施の形態について説明する。図20はトルク検出装置が設けられたシャフト1の斜視図であり、図21は平面図、図22は図21のA1−A1断面図である。なお、図20〜22では、配線部10、回路部11、無線通信部12の図示を省略した。基本的な構成は、第1の実施の形態の図3,4に示した構成と同様であるが、第2の実施の形態ではストッパ32の構成が異なる。
ストッパ32は、突起30aに固定された腕部321と、腕部321の先端に設けられた当接部322とを備えている。腕部321は突起30aの側面からシャフト軸方向に伸延するように形成され、シャフト1の外周面に対して離間して設けられている(図22参照)。当接部322は、腕部321から平板4方向に突出しており、その先端と平板4の裏面4bとの間には寸法G1の隙間(図21参照)が形成されている。当接部322の先端領域はR形状となっており、G1はR形状先端と裏面4bとの距離である。当接部322のシャフト軸方向位置、および、平板4の表面4aにおける歪みセンサ5の搭載位置は、第1の実施の形態の図3,4に示したものと同様に設定されている。
第1の実施の形態の図3,4に示すように、ストッパ32をシャフト1の外周面に形成した場合、シャフト1がねじれたときのストッパ32の周方向移動量は、その位置のシャフト外周面のねじり変形量R(図8参照)に等しい。一方、第2の実施の形態のストッパ32は固定端である突起30aに固定されているので、シャフト1にねじれが生じても、ストッパ32の周方向移動量はゼロである。そのため、図3,4の場合と同一負荷トルクにおいてストッパ32が平板4の裏面4bに当接するためには、隙間寸法G1を次式(2)のように設定すれば良い。当接後の平板4の変形挙動については、第1の実施の形態と同様なので、説明を省略する。
G1=G+R ・・・(2)
このように、第2の実施形態では、制限部としてのストッパ32は、平板4の一端側において外周面に固定される突起30aと、突起30aに設けられた腕部321と、腕部321の先端部分に設けられた当接部322とを備える。腕部321は、突起30aから平板4の他端側に向けて伸延するように外周面から離間して設けられ、当接部322は、シャフト1の捩れが所定量以上の場合に平板4のシャフト軸方向中央よりも一端側に偏った位置に当接する。
ストッパ32は突起30aに固定されているため、負荷トルクを印加した際の当接部322と裏面4bとの距離の減少率は、図3,4に示した構成の場合に比べて大きくなる。その結果、第2の実施の形態では、式(2)に示したように、無負荷時の隙間寸法G1を図3,4の場合の寸法Gよりも大きく設定することができる。そして、隙間寸法G1をより大きく設定できることから、ストッパ32の加工精度や組立精度を緩和できることになる。
−第3の実施の形態−
図23〜25は、トルク検出装置の第3の実施の形態を示す図である。図23はトルク検出装置が設けられたシャフト1の斜視図であり、図24は側面図、図25は図24のA2−A2断面図である。なお、図23〜25では、配線部10、回路部11、無線通信部12の図示を省略した。
本実施の形態の構成は、上述した第1および第2の実施の形態と異なり、平板4に当接するストッパ32は設けられていない。そして、ストッパ32の代わりに、突起30aからシャフト軸方向の突起30b側に伸延する腕部301と、突起30bからシャフト軸方向の突起30a側に伸延する腕部302とを備えている。腕部301,302とシャフト1の外周面との間は離間している。その他の構成は第1および第2の実施の形態と同様であって、両端が突起30a,30bに固定された平板4の表裏一方の面に歪みセンサ5が搭載されている。
第1および第2の実施の形態では、ストッパ32は、負荷トルクが許容トルクを超えた場合に平板4に当接することで、歪みセンサ5が搭載されている部分(所定位置)の歪み量を制限するものとして機能している。本実施の形態では、負荷トルクが許容トルクを超えた場合に腕部301と腕部302とが周方向に当接することで、歪みセンサ5が搭載されている部分の歪み量を制限している。
図25に示すように、腕部301,302の断面形状は略半円環形状となっており、腕部301の周方向端面301a,301bは、隙間を介して腕部302の周方向端面302a,302bと対向している。突起30b側に負荷トルクが印加されて矢印6の方向にシャフト1がねじれると、腕部302が形成されている突起30bが矢印6の方向に回転する。そして、突起30bと一体に腕部302も破線で示すように回転し、腕部302の端面302bと腕部301の端面301bとが当接する。端面302bと端面301bとの隙間は、図25に示すように略平行となっており、端面302bと端面301bとが当接したときに、端面302bの全面と端面301bの全面とが互いに接触するように形成されている。
一方、矢印6と逆方向の負荷トルクが印加された場合には、突起30bおよび腕部302は図25の場合と逆方向に回転する。そして、端面302aと端面301aとが当接する。端面302aと端面301aとの隙間も、図24に示すように略平行となっており、端面302aと端面301aとが当接したときに、端面302aの全面と端面301aの全面とが互いに接触するように形成されている。
本実施の形態では、定格トルクが印加されたときに腕部301と腕部302の端面同士が当接するように隙間G2の寸法が設定されている。そのため、負荷トルクと発生歪みとの関係は、図16に示すラインL4と同様になる。すなわち、定格トルクが印加されて、腕部301,302の端面同士が当接すると、シャフト1に印加されたトルクの一部が腕部301,302に伝達されることになる。その結果、シャフト1のねじり剛性が増加して、歪み感度が低下する。すなわち、負荷トルクが定格トルクを超えると、ラインL4の傾きは小さくなる。
このように、第3の実施の形態においても、上述した第1及び第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(変形例4)
図26は、第3の実施の形態における変形例(第4の変形例)を示す図である。図26は、図24のA3−A3断面に相当する断面図であって、突起30aの部分の断面を示す。上述した第3の実施の形態では、突起30aはシャフト1と一体に形成されているか、または、シャフト1の外周面に直接固定されている。一方、変形例4では、円環形状の突起30aが弾性率の小さな円環部材46を介してシャフト1に固定されている。このような3重構造は、突起30aおよび突起30bの部分の少なくとも一方に採用される。なお、3重構造の円環形状の突起30a,30bの一方のみ(例えば突起30a)を設けて、突起30bに固定されていた平板4の一端をシャフト1に固定し、突起30bに固定されていた腕部302をシャフト1に固定するような構成としてもよい。
円環部材46の弾性率は、シャフト1、突起30a,30bおよび腕部301,302よりも小さく設定されている。そのため、腕部301,302の端面同士が当接するまで、すなわち、負荷トルクが定格トルクに達するまでは、負荷トルクはシャフト1のみに伝達され、発生歪みは図16のラインL4と同様に変化する。
一方、腕部301,302の端面同士が当接した後は、当接部を介して、円環部材46および突起30aに矢印で示すような力44が発生する。円環部材46の弾性率は、突起30aおよび腕部301の弾性率よりも小さく設定され、剛性が小さいため、円環部材46にねじり変形45が発生する。
すなわち、腕部301,302の端面同士が当接した後は、シャフト1に印加されるトルクによってシャフト1のねじり変形が増加しても、図25に示すように円環部材46がねじり変形45を起こして突起30aが突起30bと一体に回転するため、突起30aに対する突起30bの回転ずれは殆ど生じない。その結果、平板4の撓みも殆ど変化せず、歪みセンサ5によって検出される歪み量もほとんど増加しない。円環部材46の弾性率は腕部301,302の弾性率よりも小さいので、負荷トルクが定格トルクを超えると、図16のラインL4のようになる。
以上説明したように、トルク検出装置は、シャフト1の軸方向に延在すると共に両端がシャフト1の外周面に固定され、シャフト1の捩れに伴って表裏方向に撓む平板4と、平板4の表面4aまたは裏面4bに搭載され、該平板4の歪みを検出する歪みセンサ5と、シャフト1の捩れが所定量以上の場合に、平板4の撓み量を制限する制限部であるストッパ32や腕部301,302等を備える。所定量として定格トルクが印加されたときの捩じれ量を選んだ場合、定格トルクを超える負荷トルクが印加された際でも、平板4の撓み量が制限され、歪みセンサ5に過大なトルクが掛かるのを防止することができる。そのため、歪みセンサ5に半導体歪みセンサを用いた場合に、過大な歪みの発生によるセンサの破壊を防止することができる。
印加トルクに対する歪みセンサ5の歪み検出値を表す歪み感度値は、シャフト1の捩れが所定量未満の場合よりも所定量以上の場合の方が小さくなるように設定される。それにより、歪みセンサ5に過度な歪みが生じるのを防止することができる。さらに、シャフト1の捩れが所定量以上の場合に歪み感度がゼロとなるように設定することで、歪みセンサの破壊を確実に防止できる。
例えば、制限部として、図1,2に示すようなストッパ32を設けるようにしても良い。ストッパ32は、平板4に対してシャフト捩れ方向に離間して外周面上に設けられ、図10のようにシャフト1の捩れが所定量以上の場合に、平板4のシャフト軸方向中央よりも一端側に偏った位置に当接するように配置される。歪みセンサ5は、ストッパ32が当接する位置よりも前記一端側に配置される。
このように、制限部であるストッパ32が平板4に当接する構成においては、平板4の一端から歪みセンサ5の搭載位置までの距離xと、平板4の一端から当接位置までの距離Lとが、式「L/2<x<L」を満足するように設定するのが望ましい。
また、図23〜25に示すように、制限部として、平板4の一端側において外周面に固定される突起30aと、突起30aから平板4の他端側に向けて伸延し、外周面から離間して設けられた腕部301と、平板4の他端側において外周面に固定される突起30bと、突起30bから平板4の一端側に向けて伸延し、外周面から離間して設けられた腕部302と、を備える構成としても良い。シャフト1の捩れが所定量以上の場合に、腕部301と腕部302とがシャフト捩れ方向において互いに当接することにより、負荷トルクがさらに大きくなった場合でも平板4の撓みが制限される。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
3a,3b,30a,30b…突起、4…平板、5,5A,5B…歪みセンサ、10…配線部、11…回路部、12…無線通信部、32,32A,32B…ストッパ、46…円環部材、301,302,321…腕部、322…当接部

Claims (6)

  1. シャフトの軸方向に延在すると共に両端が前記シャフトの外周面に固定され、前記シャフトの捩れに伴って表裏方向に撓む平板と、
    前記平板の表面または裏面に搭載され、該平板の歪みを検出する歪みセンサと、
    前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に、前記平板の撓み量を制限する制限部と、を備え
    前記制限部は、前記平板に対してシャフト捩れ方向に離間して前記外周面上に設けられ、前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に前記平板のシャフト軸方向中央よりも一端側に偏った位置に当接し、
    前記歪みセンサは、前記制限部が当接する位置よりも前記一端側に配置される、トルク検出装置。
  2. 請求項に記載のトルク検出装置において、
    前記制限部は、
    前記平板の一端側において前記外周面に固定される固定部と、
    前記固定部から前記平板の他端側に向けて伸延し、前記外周面から離間して設けられた腕部と、
    前記腕部の先端部分に設けられて、前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に前記平板のシャフト軸方向中央よりも一端側に偏った位置に当接する当接部と、を備えるトルク検出装置。
  3. 請求項またはに記載のトルク検出装置において、
    前記平板の一端から前記歪みセンサの搭載位置までの距離xと、前記平板の一端から前記制限部が当接する位置までの距離Lとが、次式(a)を満足している、トルク検出装置。
    L/2<x<L …(a)
  4. シャフトの軸方向に延在すると共に両端が前記シャフトの外周面に固定され、前記シャフトの捩れに伴って表裏方向に撓む平板と、
    前記平板の表面または裏面に搭載され、該平板の歪みを検出する歪みセンサと、
    前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に、前記平板の撓み量を制限する制限部と、を備え、
    前記制限部は、
    前記平板の一端側において前記外周面に固定される第1の固定部と、
    前記第1の固定部から前記平板の他端側に向けて伸延し、前記外周面から離間して設けられた第1の腕部と、
    前記平板の他端側において前記外周面に固定される第2の固定部と、
    前記第2の固定部から前記平板の一端側に向けて伸延し、前記外周面から離間して設けられた第2の腕部と、を備え、
    前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に、前記第1の腕部と前記第2の腕部とが前記シャフト捩れ方向において互いに当接し、
    前記平板は、一端が前記第1の固定部に固定され、および/または、他端が前記第2の固定部に固定され、
    前記平板が固定された前記固定部の少なくとも一つは、前記固定部および前記腕部よりも弾性率が小さい弾性部材を介して前記シャフトの外周面に固定されている、トルク検出装置。
  5. 請求項1または4に記載のトルク検出装置において、
    印加トルクに対する前記歪みセンサの歪み検出値を表す歪み感度値は、前記シャフトの捩れが所定量未満の場合よりも所定量以上の場合の方が小さい、トルク検出装置。
  6. 請求項に記載のトルク検出装置において、
    前記シャフトの捩れが所定量以上の場合に前記歪み感度がゼロとなる、トルク検出装置。
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