JP6304634B1 - 立毛シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な工程で、長めの立毛パイルであっても立毛性を確実に付与することができ、特に、化粧用具の材料に適した立毛シートの製造方法を提供すること。【解決手段】 熱可塑性繊維糸からなる一対の織物基布の間にパイル糸を織り込んで、ベルベット織組織の基材生地を製織する製織工程と、前記パイル糸をカットして2枚の立毛シートを形成する切断工程と、この立毛シートをスチーマーにより高温水蒸気で蒸す蒸し工程と、前記立毛シートをヒートセッターにより形態安定化せしめるプレセット工程と、前記立毛シートを洗浄する精練工程と、前記立毛シートを染料により着色する染色工程と、脱水機により前記染料を脱水する脱水工程と、前記立毛シートを熱風で乾燥させる乾燥工程とを含んで構成するという技術的手段を採用した。【選択図】 図1

Description

本発明は、繊維製品の製造技術の改良、更に詳しくは、簡素な工程で、長めの立毛パイルであっても立毛性を確実に付与することができ、特に、化粧用具の材料に適した立毛シートの製造方法に関するものである。
周知のとおり、ファンデーションやフェイスパウダーなどの化粧料を顔に塗布するために、「パフ」と呼ばれる盤状の肌触りの良い柔軟素材の化粧用具が使用されている。
従来、このようなパフの材料としては、柔軟性の良好なスポンジ製のものや立毛構造のものなどが採用されており、油分や水分の多いファンデーションなどにはスポンジ製のものが適している一方、油分や水分の少ないパウダータイプのものには立毛織物のもの(例えば、特許文献1参照)が適している。
ところで、かかる立毛構造のパフにあっては、顔というデリケートな皮膚における使用であることから、肌のトラブルの原因とならないために、立毛部分に十分な柔軟性が必要であり、そのためには立毛部分を長くするという手段が考えられる。
しかしながら、このような立毛部分の長い立毛シートを製造するにあっては、加工工程において立毛同士が静電気等で絡み合い易く、うまく整毛できないという問題があり、また、使用を重ねる毎に立毛部分が倒れてしまうことから、柔軟性を確保しつつも立毛性を保たなければならないという二律背反的な課題がある。
また、従来、立毛部分に立毛性を付与するためには、仕上げ工程として立毛部分をブラッシングすることが行われているが、別途ブラッシング装置が必要となって製造コストが嵩み、しかも、生地の表面にブラシ針を押圧して摺動させるために生地への負担が大きく、立毛部分を損傷してしまい柔軟性を損なうおそれがあった。
登録実用新案第3157599号公報
本発明は、従来の繊維製品の製造技術に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、簡素な工程で、長めの立毛パイルであっても立毛性を確実に付与することができ、特に、化粧用具の材料に適した立毛シートの製造方法を提供することにある。
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添付図面を参照して説明すれば、次のとおりである。
即ち、本発明は、熱可塑性繊維糸からなる一対の織物基布の間にパイル糸を織り込んで、ベルベット織組織の基材生地を製織する製織工程と、
前記パイル糸をカットして2枚の立毛シートを形成する切断工程と、
この立毛シートをスチーマーにより高温水蒸気で蒸す蒸し工程と、
前記立毛シートをヒートセッターにより形態安定化せしめるプレセット工程と、
前記立毛シートを洗浄する精練工程と、
前記立毛シートを染料により着色する染色工程と、
脱水機により前記染料を脱水する脱水工程と、
前記立毛シートを熱風で乾燥させる乾燥工程とを含んで構成するという技術的手段を採用したことによって、立毛シートの製造方法を完成させた。
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、蒸し工程において、スチーマー内で立毛シートを垂下させた状態で配置して蒸すという技術的手段を採用することができる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、乾燥工程において、タンブラーにより回転させながら立毛シートを熱風で乾燥させるという技術的手段を採用することができる。
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、切断工程後のパイル糸の長さを、織物基布から3〜10mmの範囲で突出させるという技術的手段を採用することができる。
本発明は、熱可塑性繊維糸からなる一対の織物基布の間にパイル糸を織り込んで、ベルベット織組織の基材生地を製織する製織工程と、前記パイル糸をカットして2枚の立毛シートを形成する切断工程と、この立毛シートをスチーマーにより高温水蒸気で蒸す蒸し工程と、前記立毛シートをヒートセッターにより形態安定化せしめるプレセット工程と、前記立毛シートを洗浄する精練工程と、前記立毛シートを染料により着色する染色工程と、脱水機により前記染料を脱水する脱水工程と、前記立毛シートを熱風で乾燥させる乾燥工程とを含んで構成したことによって、簡素な工程で、長めの立毛パイルであっても確実に立毛性を付与することができ、特に、化粧用具の材料に適した立毛シートの製造することができる。
したがって、本発明の立毛シートの製造方法によれば、蒸し工程による湿潤下における加熱処理と、乾燥工程による湿潤下における加熱処理とが相俟って、熱可塑性繊維糸が収縮して熱履歴によって織物基布の地組織を確実に締め付けるとともに、立毛部分も収縮して熱履歴によって高い立毛性を得ることができる。
また、必要に応じて、乾燥工程にタンブラーを使用することによって、蒸し工程のスチームセットとタンブラー乾燥とを組み合わせることにより、「乾燥」と「立毛」をタンブラー1工程で処理することが可能となり、化粧用具に適した柔らかいパフ素材を提供することができる。
このようにして、従来のような大きなブラッシング付き乾燥機で処理することなく、それ以上の風合いの良い生地を低コストで簡単に実現できることから、産業上の利用価値は頗る大きい。
本発明の実施形態の立毛シートの製造方法を表わすフロー図である。
本発明の実施形態を図1に基づいて説明する。本発明は、特に、化粧用パフ等の化粧用具に適した生地を形成するための立毛シートを製造する方法であって、まず、公知の織機(パイル織物用織機)を使用して、熱可塑性繊維糸からなる一対の織物基布の間にパイル糸を織り込んで、ベルベット織組織の基材生地を製織する(ステップ〔1〕:製織工程)。
本実施形態では、織物基布の使用材料として、熱可塑性繊維糸(好ましくはポリエステル糸:30〜100デニール(33.33〜111.1デシテックス))を採用するとともに、パイル糸の使用材料として、同じく熱可塑性繊維糸(好ましくはポリエステル糸:50〜150デニール(55.55〜166.65デシテックス))を採用する。
次に、前記パイル糸をカットして2枚の立毛シートを形成する(ステップ〔2〕:切断工程)。本実施形態では、前記製織工程後に同一織機内において直ちに切断を行う。切断工程後のパイル糸(立毛部分)の長さは、織物基布から3〜10mmの範囲で突出しているのが好ましい。
こうして形成された立毛シートをスチーマーにより高温水蒸気で蒸す(ステップ〔3〕:蒸し工程)。本実施形態では、95〜110℃で2〜3時間蒸す。こうすることによって、熱可塑性繊維糸が収縮して熱履歴によって織物基布の地組織を締め付けるとともに、立毛部分(のフィラメント)が収縮して熱履歴によって立毛性を高めることができる。この際、スチーマー内で立毛シートを垂下させた状態で配置して蒸すことができ、生地全体に均等な熱処理を行うことができる。
そして、蒸し上がった前記立毛シートをヒートセッターにより形態安定化せしめる(ステップ〔4〕:プレセット工程)。本実施形態では、立毛シートを広げた状態で両端を固定してヒートセッターに載置し、160〜180℃で2分間行う。こうすることにより、布帛としての寸法(ディメンション)を整えることができる。
次いで、前記立毛シートを洗浄する(ステップ〔5〕:精練工程)。本実施形態では、ウインス機を使用して、回転するロールによって立毛シートを処理液(例えば、アルカリ剤、非イオン活性剤など)中に順次送り込んで洗浄する(60〜70℃で60分間)。こうすることによって、立毛シートに付着している糊剤や汚れを除去することができる。
そして、前記立毛シートを染料により着色する(ステップ〔6〕:染色工程)。本実施形態では、染料として、分散染料や酸性染料などを採用し、60〜130℃で30〜60分間で行い(浸染法)、目的の色を定着させることができる。なお、この染色工程は、前記精練工程において使用したウインス機を使用してそのまま行うことができる。
その後、脱水機により前記染料を脱水する(ステップ〔7〕:脱水工程)。本実施形態では、遠心脱水機や真空脱水機、マングル脱水機などを使用することができるが、立毛部分の損傷を防止するために遠心脱水機を使用することが好ましい。
然る後、脱水した前記立毛シートを熱風で乾燥させる(ステップ〔8〕:乾燥工程)。乾燥機には種々の装置が採用できるが、本実施形態では、立毛シートを回転式のタンブラーに投入し、回転させながら80〜110℃で30〜120分間行う。タンブラー内において生地同士が衝突を繰り返すことによって、叩き作用により立毛性を向上させることができ、かつ、この乾燥工程の再加熱によって、更なる熱履歴を与えて、立毛性が良好なソフトな触感に仕上げることができる。
こうして製造された立毛シートは、適宜、盤状等の形状に打ち抜かれ、縫い合わせや貼り合わせなどにより、パフなどの化粧用具を作製することができ、長いパイル糸が立毛性良く起立しているため、柔軟性の良いソフトな使用感を得ることができる。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、熱可塑性繊維糸にはポリエステルに限らず、半合成繊維(アセテート、ジアセテート等)を採用することができる。
また、精練工程および染色工程においてはウインス機以外を採用することもでき、更にまた、脱水機および乾燥装置においても他の装置を使用しても良く、これら何れのものも本発明の技術的範囲に属する。

Claims (4)

  1. 熱可塑性繊維糸からなる一対の織物基布の間にパイル糸を織り込んで、ベルベット織組織の基材生地を製織する製織工程と、
    前記パイル糸をカットして2枚の立毛シートを形成する切断工程と、
    この立毛シートをスチーマーにより高温水蒸気で蒸す蒸し工程と、
    前記立毛シートをヒートセッターにより形態安定化せしめるプレセット工程と、
    前記立毛シートを洗浄する精練工程と、
    前記立毛シートを染料により着色する染色工程と、
    脱水機により前記染料を脱水する脱水工程と、
    前記立毛シートを熱風で乾燥させる乾燥工程とを含んで構成されることを特徴とする立毛シートの製造方法。
  2. 蒸し工程において、スチーマー内で立毛シートを垂下させた状態で配置して蒸すことを特徴とする請求項1記載の立毛シートの製造方法。
  3. 乾燥工程において、タンブラーにより回転させながら立毛シートを熱風で乾燥させることを特徴とする請求項1または2記載の立毛シートの製造方法。
  4. 切断工程後のパイル糸の長さを、織物基布から3〜10mmの範囲で突出させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の立毛シートの製造方法。
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