JP6302233B2 - 粘着剤層、粘着シート、光学装置及び表示装置 - Google Patents

粘着剤層、粘着シート、光学装置及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、粘着剤層、粘着シート、光学装置及び表示装置に関する。
従来、光学部材や電子部材の輸送時、あるいは製品組み立て時に、光学部材等の表面に汚れや傷が生じないように、光学部材等の表面を表面保護シートで保護することが一般的に行われている。表面保護シートとして、粘着性を有する粘着シートが挙げられる(特許文献1)。
特開2012−224811
表面保護シートは、光学部材の輸送工程後など、部材表面の保護が不要となった段階で、光学部材から剥離される。表面保護シートの剥離後、表面保護シートを貼り付けていた被着体表面に他の機能を有する層(他の層)などが、設けられる場合がある。表面保護シートを剥離した後の被着体表面の状態によっては、他の層に対する濡れ性が悪いことなどが原因で、他の層が期待される機能を発揮できない場合や製品が不良となる場合がある。
具体的には、タッチパネル機能を有する層、ガラスやプラスチックから構成される保護層などの他の層を液晶ディスプレイ表面に設置する際に、液晶ディスプレイ表面の偏光板(例えば、表層がハードコート層である偏光板など)の表面を保護するために設けられた表面保護シートを剥離した後、他の層と液晶ディスプレイ表面の偏光板表面との間に層間充填剤を塗布して透明な層を設ける場合において、偏光板表面の層間充填剤に対する濡れ性が十分でないことがある。
また、表面保護シートには、上記の濡れ性に関する特性とともに、被着体に貼り付けた際に、表面保護シートを貼付した被着体において不必要なカールや意図しないカール(カールとは反り返る現象をいい、例えば平板状のものがどちらか一方の面側に全体的に反り返る現象、平板状のものが全体的に波打つように反り返る現象などをいう。)を生じないように、カール調整性が求められてきている。不必要なカールや意図しないカールが生じると被着体への悪影響(例えば、破損や故障等)が生じることがあるからである。
具体的には、表面保護シートを貼付した光学部材(例えば、偏光板など)において、不必要なカールや意図しないカールを生じないように、表面保護シートにはカールを調整できる機能が求められてきている。不必要なカールや意図しないカールの発生は、光学部材が用いられた製品(例えば、液晶パネルなど)を作製する工程において、不良を生じる原因となるからである。
すなわち、粘着シート(表面保護シート)を剥離した後、粘着シートを貼り付けていた被着体表面に他の層を設ける際、被着体表面を、他の層に対する濡れ性に優れる状態にでき、且つ被着体に貼り付けた際のカール調整性に優れる粘着剤層、及びこのような粘着剤層を有する粘着シートは知られていないのが現状である。
従って、本発明の目的は、粘着剤層を剥離した後、粘着剤層を貼り付けていた被着体表面に他の層を設ける際、被着体表面を、他の層に対する濡れ性に優れる状態にでき、且つ被着体に貼り付けた際のカール調整性に優れる粘着剤層を提供することにある。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、粘着剤層において、せん断接着力を特定の値より大きくし、且つ特定の特性を有するようにすると、粘着剤層を剥離した後、粘着剤層を貼り付けていた被着体表面に他の層を設ける際、被着体表面を、他の層に対する濡れ性に優れる状態にでき、且つ被着体に貼り付けた際のカール調整性を向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ベースポリマーを含有し、下記(1)で求められるせん断接着力が5Nより大きく、下記(2)の特性を有することを特徴とする粘着剤層を提供する。
(1)せん断接着力:厚み10μmの上記粘着剤層を有する粘着シートAを、ガラス板に、温度23℃、湿度40%の条件下、接触部分が幅10mm、長さ10mmとなるように貼り付けてから、2kgのローラ、1往復の条件で圧着し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で1時間静置した後、粘着シートAをせん断方向に0.06mm/minの速度で引っ張り、粘着シートAがガラス板から剥がれた時の荷重
(2)上記粘着剤層を有する粘着シートAを、ガラス板に、温度23℃、湿度40%の条件下、貼り付けてから、温度70℃雰囲気下で1時間静置し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で2時間静置した後、ガラス板から上記粘着シートAを剥離し、剥離した後のガラス板表面の水接触角が25°以下となる特性
上記粘着剤層は、ベースポリマーが、アクリル系ポリマーであることが好ましい。
上記粘着剤層は、さらに、芳香族環を有する界面活性剤を含むことが好ましい。
上記の芳香族環を有する界面活性剤の含有量は、上記ベースポリマー100重量部に対して0.1重量部以上10.0重量部未満であることが好ましい。
また、本発明は、上記粘着剤層を有することを特徴とする粘着シートを提供する。
また、本発明は、上記粘着シートを有する光学装置を提供する。
また、本発明は、上記粘着シートを有する表示装置を提供する。
本発明の粘着剤層は、粘着剤層を剥離した後、粘着剤層を貼り付けていた被着体表面に他の層を設ける際、被着体表面を、他の層に対する濡れ性に優れる状態にでき、且つ被着体に貼り付けた際のカール調整性に優れる。
せん断接着力測定の際に用いた、粘着シートをガラス板に貼り付けたものの上面概略図である。 せん断接着力測定の際に用いた、粘着シートをガラス板に貼り付けたものの断面概略図である。 カールを生じない場合における、被着体と粘着シートの積層体の一例を示す断面概略図である。 カールを生じた場合における、被着体と粘着シートの積層体の一例を示す断面概略図である。 カールを生じた場合における、被着体と粘着シートの積層体の一例を示す断面概略図である。
[粘着剤層]
本発明の粘着剤層は、下記(1)で求められるせん断接着力が5Nより大きく、さらに、下記(2)の特性を有する。
(1)せん断接着力:厚み10μmの上記粘着剤層を有する粘着シートAを、ガラス板に、温度23℃、湿度40%の条件下、接触部分が幅10mm、長さ10mmとなるように貼り付けてから、2kgのローラ、1往復の条件で圧着し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で1時間静置した後、粘着シートAをせん断方向に0.06mm/minの速度で引っ張り、粘着シートAがガラス板から剥がれた時の荷重
(2)上記粘着剤層を有する粘着シートAを、ガラス板に、温度23℃、湿度40%の条件下、貼り付けてから、温度70℃雰囲気下で1時間静置し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で2時間静置した後、ガラス板から前記粘着シートAを剥離し、剥離した後のガラス板表面の水接触角が25°以下となる特性
本明細書では、上記の(1)で求められるせん断接着力を「せん断接着力A」と称する場合があり、上記(2)の水接触角が25°以下となる特性を、「水接触角Aが25°以下となる特性」と称する場合がある。
本発明の粘着剤層におけるせん断接着力Aは、5Nより大きい。このため、本発明の粘着剤層は、カール調整性に優れる。これは、被着体がカールを生じていた場合、被着体に貼り付けられた粘着剤層には被着体のカールに伴う力が作用するが、この力による被着体と粘着剤層との間でのすべりやずれ等に伴う剥離が生じにくいためと推測される。
本発明におけるせん断接着力Aは、5Nより大きい限り特に限定されないが、5.2Nより大きいことが好ましく、5.5Nより大きいことがより好ましい。なお、せん断接着力Aの上限は、特に限定されないが、50Nより小さいことが好ましく、30Nより小さいことがより好ましい。
また、本発明の粘着剤層は、水接触角Aが25°以下となる特性を有する。本発明の粘着剤層は、このような特性を有するので、被着体の表面を改質できる。具体的には、被着体に粘着剤層を貼り付けた後に粘着剤を剥離した被着体の表面を改質し、該被着体表面におけるハジキ性を低下させることができる。このため、被着体に粘着剤層を貼り付けてから被着体より粘着剤層を剥離した後、この被着体に他の層を設ける際、被着体表面を他の層に対する濡れ性に優れる状態にできる。
特に、本発明の粘着剤層は、水接触角Aが、22°以下となる特性を有することが好ましく、20°以下となる特性を有することがより好ましい。
本発明の粘着剤層の接着力(180°ピール剥離、引張速度300mm/分)は、特に限定されないが、被着体に対して十分な接着性を得る点から、0.01N/25mm以上であることが好ましく、より好ましくは、0.02N/25mm以上、さらに好ましくは0.03N/25mm以上である。
本発明の粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、1μm以上100μm以下であることが好ましい。上記粘着剤層の厚みの上限は、より好ましくは80μmであり、さらに好ましくは50μmである。また、上記粘着剤層の厚みの下限は、より好ましくは3μmであり、さらに好ましくは5μmである。
本発明の粘着剤層は、ベースポリマーを少なくとも含有する。また、本発明の粘着剤層は、粘着剤組成物により形成される。上記粘着剤組成物は、粘着剤層の形成に用いられる組成物であり、粘着剤の形成に用いられる組成物の意味を含むものとする。
上記粘着剤組成物としては、特に限定されないが、ベースポリマーを必須成分とする粘着剤組成物、モノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とする粘着剤組成物などが挙げられる。ベースポリマーを必須成分とする粘着剤組成物としては、いわゆる溶剤型の粘着剤組成物が挙げられる。また、モノマー混合物又はその部分重合物を必須成分とする粘着剤組成物としては、いわゆる活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物が挙げられる。また、上記粘着剤組成物は、必要に応じて、界面活性剤などの各種添加剤が含まれていてもよい。なお、上記「モノマー混合物」とは、ベースポリマーを構成するモノマー成分の混合物を意味する。上記「モノマー混合物」とは、モノマー成分のみからなる組成物であり、モノマー成分として1種のみを含む場合もモノマー混合物に含まれる。また、上記「部分重合物」とは、上記モノマー混合物のうち1又は2以上の成分が部分的に重合している組成物を意味する。
上記ベースポリマーとしては、特に限定されないが、アクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー、ビニルアルキルエーテル系ポリマー、シリコン系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、ウレタン系ポリマー、フッ素系ポリマー、エポキシ系ポリマーなどが挙げられる。特に、コストや生産性の観点から、上記ベースポリマーは、アクリル系ポリマーであることが好ましい。なお、上記ベースポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
すなわち、本発明の粘着剤層は、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤層であることが好ましい。また、上記粘着剤組成物は、アクリル系粘着剤組成物であることが好ましい。
本発明の粘着剤層におけるベースポリマーの含有量は、特に制限されないが、粘着剤層全量(100重量%)に対して、70重量%以上であることが好ましく、より好ましくは、80重量%以上である。
上記アクリル系ポリマーは、特に限定されないが、構成するモノマー主成分として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、へキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどの炭素数6〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく挙げられる。特に、炭素数7〜13のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルがより好ましく、さらに好ましくは、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレートである。上記アクリル系モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)に対する上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、特に限定されないが、70重量%以上が好ましく、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは85重量%以上である。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合が70重量%以上であると、粘着剤層の被着体への密着性がより向上しやすくなる。
上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分には、主モノマー成分としての上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの他に、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合するモノマーが含まれていてもよい。なお、本明細書では、このようなモノマーを「共重合性モノマー」と称する場合がある。なお、上記共重合性モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記共重合性モノマーとして、特に限定されないが、凝集性の点から、ヒドロキシル基含有モノマーが好ましく挙げられる。上記ヒドロキシル基含有モノマーとしては、特に限定されないが、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチルアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルなどが挙げられる。特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどがより好ましい。上記ヒドロキシル基含有モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)に対する上記ヒドロキシル基含有モノマーの割合は、特に限定されないが、0.1重量%以上15重量%以下が好ましい。上記ヒドロキシル基含有モノマーの割合の上限は、より好ましくは13重量%であり、さらに好ましくは11重量%である。また、上記ヒドロキシル基含有モノマーの割合の下限は、より好ましくは0.5重量%であり、さらに好ましくは3重量%である。ヒドロキシル基含有モノマーの割合が0.1重量%以上であると、架橋点ができ凝集力が得やすくなるため、粘着剤層を剥離した後の被着体表面に糊残りが生じにくく、剥離した後の被着体表面の濡れ性、接着性の効果が得やすくなる。ヒドロキシル基含有モノマーの割合が15重量%以下であると、粘着剤層が被着体に過度に密着し重剥離化することを防ぎやすくなる。特に3重量%以上11重量%以下であると、粘着剤層の剥離性と被着体表面と他の層との密着性の両立が図りやすくなる。
上記共重合性モノマーとしては、上記ヒドロキシル基含有モノマーの他に、カルボキシル基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステルモノマー、芳香族ビニルモノマー、アミド基含有モノマー、イミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、ビニルエーテルモノマー、N−アクリロイルモルホリン、スルホ基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、酸無水物基含有モノマーなどが挙げられる。特に、凝集力、耐熱性を向上させる観点から、シアノ基含有モノマー、ビニルエステルモノマー、芳香族ビニルモノマーが好ましい。また、接着力の向上や、架橋点として働く官能基を有するという観点から、アミド基含有モノマー、イミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、ビニルエーテルモノマー、N−アクリロイルモルホリンが好ましい。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などが挙げられる。
上記シアノ基含有モノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
上記ビニルエステルモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルなどのビニルエステル類などが挙げられる。
上記芳香族ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、その他の置換スチレンなどが挙げられる。
上記アミド基含有モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N´−メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
上記イミド基含有モノマーとしては、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミドなどが挙げられる。
上記アミノ基含有モノマーとしては、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記エポキシ基含有モノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
上記ビニルエーテルモノマーとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどが挙げられる。
また、上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分としては、アクリル系ポリマーに架橋構造を導入して、必要な凝集力を得やすくするという観点から、多官能モノマーも挙げられる。なお、多官能モノマーは、必要に応じて用いられる任意のモノマー成分である。
上記多官能モノマーとしては、特に限定されないが、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、N,N´−メチレンビスアクリルアミドなどが挙げられる。上記多官能モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量部)に対する上記多官能モノマーの含有量は、特に限定されないが、0.1重量部以上15重量部以下が好ましい。上記多官能モノマーの含有量の上限は、より好ましくは11重量部である。また、上記多官能モノマーの含有量の下限は、より好ましくは3重量部である。多官能モノマーの含有量が、0.1重量部以上であると、粘着剤層の柔軟性、接着性が向上しやすくなり好ましい。多官能モノマーの含有量が、15重量部以下であると、凝集力が高くなりすぎず、適度な接着性が得やすくなる。
本発明の粘着剤層は、上記ベースポリマーを少なくとも含むが、上記ベースポリマーは、モノマー成分を重合することにより得ることができる。重合方法としては、特に限定されないが、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、光重合(活性エネルギー線重合)などが挙げられる。特に、コストや生産性の観点から、溶液重合方法が好ましい。得られるベースポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体などいずれでもよい。
上記溶液重合方法としては、特に限定されないが、モノマー成分、重合開始剤などを、溶剤に溶解し、加熱して重合し、ベースポリマーを含むベースポリマー溶液を得る方法などが挙げられる。
溶液重合方法に用いられる上記溶剤としては、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤(重合溶剤)としては、特に限定されないが、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤などが挙げられる。上記溶剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記溶剤の含有量は、特に限定されないが、上記ベースポリマーを構成する全モノマー成分全量(100重量部)に対して、10重量部以上1000重量部以下が好ましい。上記溶剤の含有量の上限は、より好ましくは500重量部である。また、上記溶剤の含有量の下限は、より好ましくは50重量部である。
溶液重合方法に用いられる重合開始剤としては、特に限定されないが、過酸化物系重合開始剤、アゾ系重合開始剤などが挙げられる。上記過酸化物系重合開始剤としては、特に限定されないが、パーオキシカーボネート、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステルなどが挙げられ、より具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカンなどが挙げられる。上記アゾ系重合開始剤としては、特に限定されないが、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、4,4′−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)ヒドロクロライド、2,2′−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレートなどが挙げられる。上記重合開始剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、上記ベースポリマー(特に上記アクリル系ポリマー)を構成する全モノマー成分全量(100重量部)に対して、0.01重量部以上5重量部以下が好ましい。上記重合開始剤の含有量の上限は、より好ましくは3重量部である。また、上記重合開始剤の含有量の下限は、より好ましくは0.05重量部である。
上記溶液重合方法で、加熱して重合する際の加熱温度としては、特に限定されないが、50〜80℃が挙げられる。加熱時間としては、特に限定されないが、1〜24時間が挙げられる。
上記ベースポリマー(特に上記アクリル系ポリマー)の重量平均分子量は、特に限定されないが、10万以上500万以下が好ましい。上記重量平均分子量の上限は、より好ましくは400万であり、さらに好ましくは300万である。また、上記重量平均分子量の下限は、より好ましくは20万であり、さらに好ましくは30万である。重量平均分子量が10万より大きいと、凝集力が小さくなり、粘着剤層を剥離した後の被着体表面に糊残りが生じ、剥離した後の被着体表面の濡れ性、接着性の効果が得られないという不具合を効果的に抑制できる。また、重量平均分子量が500万より小さいと、粘着剤層を剥離した後の被着体表面の濡れ性が不十分となるという不具合を効果的に抑制できる。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定して得られたものをいう。より具体的には、例えば、GPC測定装置として、商品名「HLC−8220GPC」(東ソー社製)を用いて、下記の条件にて測定し、標準ポリスチレン換算値により算出することができる。
(分子量測定条件)
・サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:10μL
・サンプルカラム:TSKguardcolumn SuperHZ−H(1本)+TSKgel SuperHZM−H(2本)
・リファレンスカラム;TSKgel SuperH−RC(1本)
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流量:0.6mL/min
・検出器:示差屈折計(RI)
・カラム温度(測定温度):40℃
上記ベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)のガラス転移温度(Tg)は、特に限定されないが、0℃以下が好ましく、より好ましくは−10℃以下である。ガラス転移温度が0℃以下であると、粘着剤層を剥離した後の被着体表面の濡れ性が不十分となる不具合を効果的に抑制できる。なお、上記ベースポリマーのガラス転移温度は、ベースポリマーを構成するモノマー成分の組成比を変えることにより、調整することができる。
ガラス転移温度(℃)は、各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度Tgn(℃)として、下記の式により求めることができる。
1/(Tg+273)=Σ〔Wn/(Tgn+273)〕
〔式中、Tg(℃)は共重合体のガラス転移温度、Wn(−)は各モノマーの重量分率、Tgn(℃)は各モノマーによるホモポリマーのガラス転移温度、nは各モノマーの種類を表す。〕
上記ベースポリマー(特に上記アクリル系ポリマー)の酸価は、特に限定されないが、15以下であることが好ましく、より好ましくは12以下である。上記酸価は、自動滴定装置(平沼産業社製、COM−550)を用いて測定を行い、以下の式より算出できる。
A={(Y−X)×f×5.611}/M
A;酸価
Y;サンプル溶液の滴定量(ml)
X;混合溶媒50gのみの溶液の滴定量(ml)
f;滴定溶液のファクター
M;ポリマーサンプルの重量(g)
測定条件は下記の通りである。
サンプル溶液:ポリマーサンプル約0.5gを混合溶媒(トルエン/2−プロパノール/蒸留水=50/49.5/0.5、重量比)50gに溶解してサンプル溶液とした。
滴定溶液:0.1N、2−プロパノール性水酸化カリウム溶液(和光純薬工業社製、石油製品中和価試験用)
電極:ガラス電極;GE−101、比較電極;RE−201
測定モード:石油製品中和価試験1
本発明の粘着剤層は、上記ベースポリマーとともに、界面活性剤を含むことが好ましい。粘着剤層が界面活性剤を含んでいると、水接触角Aが25°以下となる特性を粘着剤層で得やすくなるからである。つまり、本発明の粘着剤層は、界面活性剤を含んでいると、被着体に粘着剤層を貼り付けてから被着体より粘着剤層を剥離した後、この被着体に他の層を設ける際、被着体の他の層に対する濡れ性をより向上させることができる。これは、粘着剤層に界面活性剤が含まれていると、粘着剤層中で界面活性剤が移動することにより、界面活性剤が粘着剤層表面及びその近傍に偏析し、粘着剤層が被着体に貼り付けられた際に一部の界面活性剤が被着体表面に転写して、被着体表面が改質されるからと推測される。なお、界面活性剤とは、界面活性作用を有する化合物のことをいう。
上記界面活性剤としては、特に限定されないが、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤や両イオン性界面活性剤などが挙げられる。上記界面活性剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン誘導体、ポリオキシアルキレンアルキルアミン類、ポリオキシアルキレンアルキルアミン脂肪酸エステル類などが挙げられる。また、アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸アルカリ金属塩などのスルホコハク酸塩、高級脂肪酸アルカリ金属塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類などが挙げられる。また、分子中に(メタ)アクリロイル基、アリル基などの反応性置換基を有していてもよい。
特に、上記界面活性剤としては、芳香族環を有する界面活性剤が好ましい。粘着剤層が、芳香族環を有する界面活性剤を含んでいると、粘着剤層において、水接触角Aが25°以下となる特性が得やすくなるとともに、せん断接着力Aを大きくしやすくなるからである。つまり、本発明の粘着剤層は、芳香族環を有する界面活性剤を含んでいると、被着体に粘着剤層を貼り付けてから被着体より粘着剤層を剥離した後、この被着体に他の層を設ける際、被着体の他の層に対する濡れ性をより向上させることができ、且つ、被着体に粘着層を貼りつけた際に、カール調整性をより向上させることができる。これは、下記の(a)の現象及び(b)の現象が同時に生じているためと推測される。
(a)の現象:粘着剤層中で界面活性剤が移動することにより芳香族環を有する界面活性剤が粘着剤層表面及びその近傍に偏析し、粘着剤層が被着体に貼り付けられた際に一部の芳香族環を有する界面活性剤が被着体表面に転写して、被着体表面が改質される現象
(b)の現象:粘着剤層が被着体に貼り付けられた際に、粘着剤層に被着体のカールに伴う力が作用したとしても、被着体と粘着剤層との間ですべりやずれ等が抑制される現象
特に、粘着剤層における水接触角Aが25°以下となる特性の得やすさ、及び、所望のせん断接着力Aの得やすさの点からは、本発明の粘着剤層は、上記ベースポリマーがアクリルポリマーであり、上記界面活性剤が芳香族環を有する界面活性剤であることが好ましい。つまり、本発明の粘着剤層は、ベースポリマーとしてアクリルポリマー、及び芳香族環を有する界面活性剤を少なくとも含有するアクリル系粘着剤層であることが好ましい。
上記芳香族環を有する界面活性剤は、芳香族環とポリエーテル部分とを有する化合物が好ましい。
上記の芳香族環を有する界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルフェニルエーテルなどが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウムなどが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル塩類としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウムなどが挙げられる。ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩類としては、例えば、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムなどが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルプロペニルフェニルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテルなどが挙げられる。なお、芳香族環を有する界面活性剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記の芳香族環を有する界面活性剤としては、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006302233
上記式(1)中、mは、1〜5の整数を表す。上記式(1)中、R1は同じ有機基であってもよく、異なる有機基であってもよい。R1は、アルキル基、アルケニル基、α−フェネチル基からなる群より選択される少なくとも1つの有機基である。上記式(1)で表される化合物は、R1としてアルキル基及びα−フェネチル基からなる群より選択される少なくとも1つの有機基を必ず有する。上記式(1)で表される化合物は、芳香族環にR1が少なくとも1つ結合している化合物である。つまり、上記式(1)で表される化合物は、芳香族環にR1が2以上芳香族環に結合している場合、アルキル基及び/又はα−フェネチル基を必ず有する。例えば、式(1)で表される化合物は、R1としてアルキル基のみを有していてもよい。さらには、R1を2つ有し、R1としてアルキル基とα−フェネチル基の両方を有していてもよい。なお、アルキル基は、好ましくは炭素数4〜20のアルキル基であり、アルケニル基は、好ましくは炭素数2〜5のアルケニル基である。
上記式(1)中、nは、3〜40であることが好ましい。上記式(1)中、R2は、アルキレン基を表す。R2は、同一でも異なっていてもよい。なお、アルキレン基は、好ましくは炭素数2〜5のアルキレン基であり、より好ましくはエチレン基、プロピレン基である。
上記式(1)中、Xは、アニオン性親水基又は水素を表す。
上記式(1)中、Xで表されるアニオン性親水基としては、例えば、下記式(2)式及び(3)式で表される基が挙げられる。
Figure 0006302233
式(2)中のM1は、水素、アルカリ金属、アンモニウム基又はアルカノールアンモニウム基を表す。
Figure 0006302233
式(3)中のM2及びM3は、水素、アルカリ金属、アンモニウム基又はアルカノールアンモニウム基を表す。
上記式(1)で表される化合物としては、具体的には、下記式(4)〜(7)で表される化合物が好ましく挙げられる。
Figure 0006302233
上記式(4)において、nは特に限定されないが、3〜40であることが好ましい。
Figure 0006302233
上記式(5)において、nは特に限定されないが、3〜40であることが好ましい。
Figure 0006302233
上記式(6)において、nは特に限定されないが、3〜40であることが好ましい。
Figure 0006302233
上記式(7)において、nは特に限定されないが、3〜40であることが好ましい。
上記芳香族環を有する界面活性剤は、一般の市販品を用いることができ、例えば、商品名「ハイテノールN−08」(第一工業製薬社製)、商品名「ハイテノールNF−08」(第一工業製薬社製)、商品名「ハイテノールNF−13」、商品名「ハイテノールNF−17」(第一工業製薬社製)、商品名「アクアロンBC−10」(第一工業製薬社製)、商品名「アクアロンHS−10」(第一工業製薬社製)、商品名「アクアロンRN−20」(第一工業製薬社製)などが挙げられる。
ゆえに、本発明の粘着剤層は、所望のせん断接着力Aの得やすさ、及び、水接触角Aが25°以下となる特性の得やすさの点より、上記ベースポリマーが上記アクリル系ポリマーであり、上記界面活性剤が上記芳香族環を有する界面活性剤であることが好ましい。
本発明の粘着剤層が界面活性剤(特に上記芳香族環を有する界面活性剤)を含む場合、その含有量は、特に限定されないが、上記ベースポリマー(特に上記アクリル系ポリマー)100重量部に対して、0.1重量部以上10.0重量部未満が好ましい。上記界面活性剤の含有量の上限は、より好ましくは7.0重量部であり、さらに好ましくは5.5重量部である。また、上記界面活性剤の含有量の下限は、より好ましくは0.2重量部であり、さらに好ましくは0.3重量部である。
上記芳香族環を有する界面活性剤の含有量が0.1重量部以上であると、せん断接着力を容易に大きくすることができ、また、被着体表面を改質して、容易に水接触角を低くすることができる。
また、上記芳香族環を有する界面活性剤の含有量が10.0重量部未満であると、せん断接着力を容易に大きくすることができる。これは芳香族環同士が粘着剤層表面でスタッキングして、粘着剤層表面が特異的に硬くなるためと推測される。ゆえに、上記含有量が10.0重量部未満であると、粘着剤層が被着体に貼り付けられた際に、粘着剤層に被着体のカールに伴う力が作用したとしても、粘着剤層と被着体との間ですべりやずれ等をより抑制しやすくなる。なお、上記スタッキングとは、「積み重ねること」を意味する。
本発明の粘着剤層は、適度な凝集力が得られるという観点から、さらに架橋剤を含んでいてもよい。すなわち、本発明の粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、さらに架橋剤を含んでいてもよい。上記架橋剤としては、特に限定されず、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、および金属キレート系架橋剤などが用いられる。特に、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましい。上記架橋剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製)、トリメチロールプロパン/へキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(商品名「コロネートHL」日本ポリウレタン工業社製)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名「コロネートHX」日本ポリウレタン工業社製)などのイソシアネート付加物などが挙げられる。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジアミングリシジルアミン、N,N,N´,N´−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(商品名「TETRAD−X」三菱瓦斯化学社製)、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロへキサン(商品名「TETRAD−C」三菱瓦斯化学社製)などが挙げられる。
上記架橋剤の含有量は、特に限定されないが、上記ベースポリマー(特に上記アクリル系ポリマー)100重量部に対して、0.01重量部以上15重量部以下が好ましい。上記架橋剤の含有量の上限は、より好ましくは10重量部であり、さらに好ましくは9重量部である。また、上記架橋剤の含有量の下限は、より好ましくは0.5重量部であり、さらに好ましくは2重量部である。上記架橋剤の含有量が0.01重量部以上であると、凝集力が得られやすくなり、粘着剤層を剥離した後の被着体表面に糊残りが生じにくく、剥離した後の被着体表面の均一な濡れ性、接着性の効果が得やすい。また、上記架橋剤の含有量が15重量部以下であると、粘着剤層を剥離した後の被着体表面の濡れ性が一層向上しやすい。
本発明の粘着剤層は、さらに架橋触媒を含んでいてもよい。すなわち、上記粘着剤組成物は、さらに架橋触媒を含んでいてもよい。上記架橋触媒としては、特に限定されないが、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、ナーセム第二鉄、ブチルスズオキシド、ジオクチルスズジラウレートなどの金属系架橋触媒(特にスズ系架橋触媒)などが挙げられる。上記架橋触媒は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記架橋触媒の含有量は、特に限定されないが、本発明の上記ベースポリマー(特に上記アクリル系ポリマー)100重量部に対して、0.001重量部以上0.05重量部以下が好ましい。上記架橋触媒の含有量の上限は、より好ましくは0.04重量部であり、さらに好ましくは0.03重量部である。また、上記架橋触媒の含有量の下限は、より好ましくは0.003重量部であり、さらに好ましくは0.005重量部である。上記架橋触媒の含有量が0.001重量部以上0.05重量部以下であると、架橋が速やかに進行しやすく、生産性を向上させやすい。
本発明の粘着剤層は、さらに架橋遅延剤を含んでいてもよい。すなわち、上記粘着剤組成物は、さらに架橋遅延剤を含んでいてもよい。上記架橋遅延剤としては、特に限定されず、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸オクチル、アセト酢酸オレイル、アセト酢酸ラウリル、アセト酢酸ステアリル等のβ−ケトエステルや、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、ベンゾイルアセトン等のβ−ジケトンなどが挙げられる。特に、アセチルアセトンが好ましい。上記架橋遅延剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記架橋遅延剤の含有量は、特に限定されない。本発明の粘着剤層がいわゆる溶剤型の粘着剤組成物により形成される場合、溶剤型の粘着剤組成物中の架橋遅延剤の含有量は、特に限定されないが、全溶剤量に対して、0.1重量部以上10重量部以下が好ましい。上記架橋遅延剤の含有量の上限は、より好ましくは5重量部であり、さらに好ましくは3重量部である。上記架橋遅延剤の含有量が0.1重量部以上10重量部以下であると、粘着剤の可使時間を延長しやすくできる。
上記粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、可塑剤、老化防止剤、着色剤(顔料や染料など)、帯電防止剤、粘着付与樹脂などの添加剤を含んでいてもよい。
上記粘着剤組成物は、特に限定されないが、上記ベースポリマー、及び必要に応じて加えられる上記架橋剤、上記架橋触媒、上記架橋遅延剤、及びその他の添加剤等を混合して調製することができる。
[粘着シート]
本発明の粘着シートは、本発明の粘着剤層を少なくとも1層有する。本発明の粘着シートは、本発明の粘着剤層以外にも、基材、本発明の粘着剤層以外の粘着剤層(「他の粘着剤層」と称する場合がある)等を有していてもよい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、中間層、下塗り層などを有していてもよい。本発明の粘着剤層以外の層は、それぞれ、1層のみ設けられていても、2層以上設けられていてもよい。本発明の粘着シートは、例えば、ロール状に巻回された形態や、シートが積層された形態であってもよい。なお、「粘着シート」には、「粘着テープ」の意味も含むものとする。即ち、本発明の粘着シートは、テープ状の形態を有する粘着テープであってもよい。
本発明の粘着シートは、該シートの片面のみが粘着剤層表面(粘着面)である(即ち、本発明の粘着剤層表面である)片面粘着シートであってもよいし、該シートの両面が粘着剤層表面である両面粘着シートであってもよい。
本発明の粘着シートは、基材(基材層、支持体、支持フィルム)を有しない粘着シート、いわゆる「基材レスタイプ」の粘着シート(「基材レス粘着シート」と称する場合がある)であってもよいし、基材を有する粘着シートであってもよい。上記基材レス粘着シートとしては、例えば、本発明の粘着剤層のみからなる両面粘着シートや、本発明の粘着剤層と他の粘着剤層からなる両面粘着シートなどが挙げられる。上記基材を有する粘着シートとしては、例えば、基材の片面側に本発明の粘着剤層を有する片面粘着シートや、基材の両面側に本発明の粘着剤層を有する両面粘着シートや、基材の一方の片面側に本発明の粘着剤層を有し、他方の片面側に他の粘着剤層を有する両面粘着シートなどが挙げられる。なお、本発明の粘着剤層のみからなる両面粘着シートとは、本発明の粘着剤層そのものをいう。
特に、被着体の表面を保護する性質に優れるという観点から、基材を有する粘着シートが好ましく、より好ましくは基材の片面側に本発明の粘着剤層を有する片面粘着シートである。
なお、上記の「基材」とは、本発明の粘着シートを被着体に使用(貼付)する際には、粘着剤層とともに被着体に貼付される部分であり、粘着シートの使用(貼付)時に剥離されるセパレータ(剥離ライナー)は含まない。
上記基材としては、特に限定されないが、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;各種樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、部分芳香族ポリアミドなどのポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、トリアセチルセルロース、又はこれらの樹脂の組合せなど)によるフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体系基材や、これらの積層体(例えば、プラスチック系基材と他の基材との積層体など)などが挙げられる。上記基材は、上記基材で挙げた素材を組み合わせた素材から形成された基材であってもよい。上記基材は単層の形態を有していてもよく、また、複層の形態を有していてもよい。
上記基材の厚みは、特に限定されないが、20μm以上200μm以下が好ましい。上記基材の厚みの上限は、より好ましくは100μmである。また、基材には、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理、下塗り処理などの各種処理が施されていてもよい。
本発明の粘着シートにおける粘着剤層(例えば、本発明の粘着剤層)の表面は、剥離ライナー(セパレータ)によって保護されていてもよい。本発明の粘着シートが両面粘着シートである場合は、片側表面のみが剥離ライナーによって保護されていてもよいし、両側表面が剥離ライナーによって保護されていてもよい。
上記剥離ライナーとしては、特に限定されないが、紙やプラスチックフィルム等の基材(ライナー基材)の表面がシリコーン処理された剥離ライナー、紙やプラスチックフィルム等の基材(ライナー基材)の表面がポリオレフィン系樹脂によりラミネートされた剥離ライナーなどが挙げられる。ライナー基材における上記プラスチックフィルムとしては、特に限定されないが、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどが挙げられる。ライナー基材の表面にラミネートする上記ポリオレフィン系樹脂は、特に限定されないが、ポリエチレン系樹脂が好ましい。
上記剥離ライナーの厚みは、特に限定されないが、10μm以上100μm以下が好ましい。上記剥離ライナーの厚みの上限は、より好ましくは30μmである。また、上記剥離ライナーの厚みの下限は、より好ましくは15μmである。
本発明の粘着シートの製造方法は、公知乃至慣用の製造方法を用いることができる。上記ベースポリマー(特に上記アクリル系ポリマー)などを上記溶剤に溶かした本発明の粘着剤組成物(溶液)を、基材又はセパレータ上に塗布(塗工)し、乾燥及び/又は硬化する方法などが挙げられる。
本発明の粘着剤組成物の塗布に際しては、慣用のコーター(例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーロールコーターなど)を用いることができる。
本発明の粘着シートの厚みは、特に限定されないが、25μm以上250μm以下が好ましい。本発明の粘着シートの厚みの上限は、より好ましくは120μmである。また、本発明の粘着シートの厚みの下限は、より好ましくは30μmである。
本発明の粘着シートは、上記のように、本発明の粘着剤層を有する。このため、本発明の粘着シートは、粘着剤層を剥離した後、粘着剤層を貼り付けていた被着体表面に他の層を設ける際、被着体表面を、他の層に対する濡れ性に優れる状態にでき、且つ被着体に貼り付けた際のカール調整性に優れる状態にできる。
本発明の粘着シートは、特に限定されないが、光学的特性(例えば、偏光性、光屈折性、光散乱性、光反射性、光透過性、光吸収性、光回折性、旋光性、視認性など)を有する部材の表面を保護する用途に好適に用いることができる。特に、本発明の粘着シートを貼り付けていた被着体表面に他の層を設ける際、被着体表面を、被着体表面が他の層に対する濡れ性に優れ、被着体表面と他の層との密着性に優れる状態する用途、カールを有する被着体に貼り付けられた際に被着体のカールを所望のカールに調整することが求められる用途などに用いられる。即ち、好ましくは光学的特性を有する部材の表面保護用粘着シートであり、より好ましくは光学的特性を有する部材の表面保護、濡れ性向上、カール調整用粘着シートである。
なお、本明細書では、上記の光学的特性を有する部材を「光学部材」と称する場合がある。
上記光学的特性を有する部材としては、特に限定されないが、表示装置(画像表示装置)や入力装置等の光学製品を構成する部材又はこれらの機器(光学装置)に用いられる部材などが挙げられ、具体的には、ガラス板、偏光板、波長板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、透明導電フィルム(ITOフィルムなど)、意匠フィルム、装飾フィルム、表面保護板、プリズム、レンズ、カラーフィルター、透明基板、これらが積層されている部材などが挙げられる。中でも、偏光板が好ましい。
特に、本発明の粘着シートは、表面の水接触角が80°以上100°以下であるハードコートフィルムを有する光学部材に用いられることが好ましい。
本発明の粘着シートを剥離した被着体に他の層を設ける方法としては、特に限定されないが、被着体に本発明の粘着シートを貼付する工程(貼付工程)、本発明の粘着シートを被着体から剥離する工程(剥離工程)、被着体表面に他の層を設ける工程(他の層を設ける工程)を含む方法などが挙げられる。
上記貼付工程における被着体としては、特に限定されないが、上述の光学的特性を有する部材(光学部材)などが挙げられ、中でも、偏光板が好ましい。
また、上記貼付工程における被着体としては、表面の水接触角が80°以上100°以下であるハードコートフィルムを有する光学部材が好ましく挙げられる。被着体に本発明の粘着シートを貼り付ける際の温度及び圧力としては、例えば、温度0〜50℃、圧力1〜10atmが挙げられる。
上記貼付工程の後に、温度0〜70℃で1〜120時間静置させる工程(静置工程)を含んでいてもよい。静置する工程により、本発明の粘着シートが、被着体表面を改質する作用をより発揮しやすくなる。例えば、粘着剤層が界面活性剤(特に芳香族環を有する界面活性剤)を含む場合、このような界面活性剤が被着体表面に転写して、被着体表面が改質される。
上記剥離工程において、剥離条件としては、特に制限されないが、引張速度300〜100000mm/分、剥離角度(引張角度)90〜180°が挙げられる。なお剥離工程における温度は、上記貼付工程や、静置工程と同じであってもよいし、異なっていてもよい。剥離工程における温度としては、特に制限されないが、温度0〜50℃が挙げられる。
上記他の層を設ける工程は、上記剥離工程に連続して設けられてもよいし、間隔(例えば、1〜24時間)が空いてもよい。上記他の層を設ける工程における他の層としては、特に制限されないが、上述のものが挙げられる。特に、他の層としては、上記層間充填剤を塗布して設けられた層が好ましく挙げられる。
[光学装置]
本発明の光学装置は、上記の本発明の粘着シートを少なくとも有し、特に部材及び本発明の粘着シートを少なくとも有することが好ましい。
上記部材としては、特に制限されないが、上記「表示装置(画像表示装置)や入力装置等の光学製品を構成する部材またはこれらの機器(光学装置)に用いられる部材」が好ましく挙げられる。
[表示装置]
本発明の表示装置は、上記の本発明の粘着シートを少なくとも有し、特に部材及び本発明の粘着シートを少なくとも有することが好ましい。
上記部材としては、特に制限されないが、上記「表示装置(画像表示装置)や入力装置等の光学製品を構成する部材またはこれらの機器(光学装置)に用いられる部材」が好ましく挙げられる。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つ口フラスコに、(2−エチルヘキシルアクリレート200重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート8重量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部、溶剤として酢酸エチル312重量部を仕込み、緩やかに撹拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って6時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー溶液(40重量%)を調製した。上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は54万、ガラス転移温度(Tg)は−68℃、酸価は0.0であった。
上記アクリル系ポリマー溶液(40重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールN−08」、第一工業製薬社製)0.1重量部、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名「コロネートHX」、日本ポリウレタン工業社製)5重量部、架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(商品名「OL−1」、東京ファインケミカル社製)0.03重量部加えた。さらに、架橋遅延剤としてアセチルアセトンを全溶剤量に対して3重量部を加えた。そして、混合撹拌を行い、アクリル系粘着剤組成物を調製した。
上記アクリル系粘着剤組成物を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)上に塗布し、130℃で20秒間加熱して、厚み10μmの粘着剤層を形成することにより、基材の一方の面に粘着剤層が設けられている基材付き粘着シート作製した。
次いて、上記粘着シートの粘着剤層表面に、剥離ライナー(厚み25μm、片面にシリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム)を貼り合わせて、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例2)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールN−08」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例3)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を0.2重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例4)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例5)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を0.5重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例6)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を0.8重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例7)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を1.5重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例8)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を2.0重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例9)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を5.0重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例10)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−08」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例11)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−17」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例12)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「アクアロンBC−10」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例13)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「アクアロンHS−10」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(実施例14)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル(商品名「アクアロンRN−20」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(比較例1)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中に界面活性剤を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(比較例2)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、芳香族環を有する界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「ハイテノールNF−13」、第一工業製薬社製)を10.0重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(比較例3)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、界面活性剤としてポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸アンモニウム(商品名「アクアロンKH−10」、第一工業製薬社製)を0.3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(比較例4)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、界面活性剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールP」、第一工業製薬社製)を0.5重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
(比較例5)
20重量%に希釈したアクリル系ポリマー溶液中の固形分100重量部に対して、界面活性剤として2,4,7,9-テトラメチル―5―デシン 4,7−ジオールのポリエーテル化物(商品名「サーフィノール485」、エアープロダクツ社製)を1.0重量部添加した以外は、実施例1と同様にして、アクリル系粘着剤組成物を調製し、粘着剤層が設けられている基材付き粘着シートを作製した。そして、粘着剤層表面に剥離ライナーを貼り合わせ、粘着剤層表面が剥離ライナーで保護されている粘着シートを得た。
上記の実施例及び比較例で得られた粘着シートのせん断接着力及び水接触角については、下記のようにして求めた。
(せん断接着力)
上記粘着シートより剥離ライナーを剥がして、粘着面を露出させた粘着シートを、ガラス板(スライドグラス、商品名「プレクリン水縁磨t1.0」、松浪硝子工業社製、非スズ面を有する)に、接触部分が幅10mm、長さ10mmとなるように貼り付けて、2kgのローラ、1往復の条件で圧着した。そして、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で1時間静置した。静置後、上記粘着シートをせん断方向(粘着シートの長さ方向)に0.06mm/minの速度で引っ張って、上記粘着シートをガラス板から剥がした。その剥がれた時の荷重をせん断接着力とした。
なお、粘着シートはガラス板の非スズ面に貼付した。
図1及び図2に、せん断接着力測定の際に用いた、粘着シートをガラス板に貼り付けたものの概略図を示す。図2は、図1で示されているA−A´線における断面の概略図である。なお、せん断接着力の測定の際には、厚みが10μmの粘着剤層を有する粘着シートを使用した。
(水接触角)
上記粘着シートより剥離ライナーを剥がして、粘着面を露出させた。粘着面を露出させた粘着シートを、ガラス板(スライドグラス、商品名「プレクリン水縁磨t1.0」、松浪硝子工業社製、非スズ面を有する)に、温度23℃、湿度40%にて貼り付けた後、温度70℃雰囲気下で1時間静置し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で2時間静置した後、剥離した。水接触角測定装置(商品名「DM700」、協和界面化学社製)を用いて、液適法により、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で、粘着シートが貼付されていたガラス板に、約3μLの水滴を滴下し、滴下から1秒後の被着体表面と滴下水滴端部の接線からなる角度を測定し、「水接触角(°)」とした。
なお、粘着シートはガラス板の非スズ面に貼付した。
次いて、上記の実施例及び比較例で得られた粘着シートのカール調整性及び層間充填剤の濡れ性については、下記のようにして評価した。
(カール調整性)
上記粘着シートより剥離ライナーを剥がして、粘着面を露出させた。粘着面を露出させた粘着シートを、被着体(ハードコート表面の水接触角が80°以上100°以下であるハードコートフィルム、厚み150μm)のハードコート表面に貼り合わせ、2kgのローラ、1往復の条件で圧着した。そして、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で1時間静置し、カール調整性の評価用のサンプルを得た。
そして、この評価用サンプルにより、下記基準でカール調整性を評価した。
良好(○):カールを生じない場合、または正カールが生じる場合
不良(×):全体的に波打つように反り返る現象が生じる場合、または逆カールを生じる場合
なお、上記評価で「良好」に該当する場合について、「カールを生じない場合」とは図3の場合を意味し、「正カールが生じる場合」とは、図4の場合を意味する。
また、上記評価で「不良」に該当する場合について、「逆カールを生じる場合」とは、図5の場合を意味する。
なお、「全体的に波打つように反り返る現象」や「逆カール」は、不必要なカールや意図しないカールに該当する。
(層間充填剤の濡れ性)
上記粘着シートより剥離ライナーを剥がして、粘着面を露出させた。粘着面を露出させた粘着シートを、被着体(ハードコート表面の水接触角が80°以上100°以下であるハードコートフィルム、厚み150μm)、温度23℃、湿度40%にて貼り付けた後、温度70℃雰囲気下で1時間静置し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で2時間静置した。その後、粘着シートを貼り付けた被着体を、長さ40mm、幅40mmに切り取り、長さ50mm、幅50mmのガラス板に貼り付け、そのガラス板をスピンコーター(商品名「K−359SD1」、共和理研社製)に固定した。その後、粘着シートを被着体から剥がし、粘着シートが貼付されていた被着体表面に、層間充填剤として商品名「SVR7000シリーズ」(デクセリアルズ社製)を4ml塗布し、1500rpm、15秒回転させ、層間充填剤を均一に伸ばした。温度23℃、湿度40%にて1時間静置した後、層間充填剤が、被着体の縁からはじかれた距離を定規で測定した。
また、層間充填剤として商品名「WORLD ROCK HRJ−21」(協立化学産業社製)を用いて、同様の測定を行った。
「SVR7000シリーズ」及び「WORLD ROCK HRJ−21」の何れの層間充填剤を用いた場合でも、縁からはじかれた距離が2mmより短い場合を「良好(○)」、何れか一方又は両方の層間充填剤を用いた場合に、縁からはじかれた距離が2mm以上となる場合を「不良(×)」と評価した。
Figure 0006302233
上記表1において、上記の表記は、以下の意味である。
コロネートHX:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体
OL−1:ジラウリン酸ジブチルスズ
ハイテノールN−08:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム
ハイテノールNF−08:ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
ハイテノールNF−13:ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
ハイテノールNF−17:ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
アクアロンBC−10:ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム
アクアロンHS−10:ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム
アクアロンRN−20:ポリオキシエチレンノニルプロペニルフェニルエーテル
アクアロンKH−10:ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸アンモニウム
ネオコールP:ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
サーフィノール485:2,4,7,9-テトラメチル―5―デシン 4,7−ジオールのポリエーテル化物
なお、サーフィノール485で示される界面活性剤は、下記の式(8)で示される化合物である。
Figure 0006302233
1 ガラス板
2 粘着シート
21 ポリエチレンテレフタレート基材
22 粘着剤層
3 被着体
4 粘着シート
5 平坦面
a せん断方向(長さ方向)
b 幅方向
c 厚み方向

Claims (6)

  1. ベースポリマー、及び芳香族環を有する界面活性剤を含有し、下記(1)で求められるせん断接着力が5Nより大きく、下記(2)の特性を有することを特徴とする粘着剤層。
    (1)せん断接着力:厚み10μmの前記粘着剤層を有する粘着シートAを、ガラス板に、温度23℃、湿度40%の条件下、接触部分が幅10mm、長さ10mmとなるように貼り付けてから、2kgのローラ、1往復の条件で圧着し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で1時間静置した後、粘着シートAをせん断方向に0.06mm/minの速度で引っ張り、粘着シートAがガラス板から剥がれた時の荷重
    (2)前記粘着剤層を有する粘着シートAを、ガラス板に、温度23℃、湿度40%の条件下、貼り付けてから、温度70℃雰囲気下で1時間静置し、温度23℃、湿度40%の雰囲気下で2時間静置した後、ガラス板から前記粘着シートAを剥離し、剥離した後のガラス板表面の水接触角が25°以下となる特性
  2. 前記ベースポリマーが、アクリル系ポリマーである請求項1に記載の粘着剤層。
  3. 前記の芳香族環を有する界面活性剤の含有量が、前記ベースポリマー100重量部に対して0.1重量部以上10.0重量部未満である請求項1又は2に記載の粘着剤層。
  4. 請求項1〜の何れか1項に記載の粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
  5. 請求項記載の粘着シートを有することを特徴とする光学装置。
  6. 請求項記載の粘着シートを有することを特徴とする表示装置。
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