JP6298605B2 - ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート - Google Patents
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Description
〔1〕
ポリオレフィン系樹脂シート(A)と、ハードコート層(C)と、前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する接着層(B)と、を有し、
8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率が5%以上であり、
ビッカース硬度として求めた表面硬度が70N/mm 2 以上であり、
前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、ポリエチレン系樹脂を含む、
ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔2〕
ポリオレフィン系樹脂シート(A)が透明である、前項〔1〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔3〕
可視光領域における全光線透過率が、80%以上である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔4〕
ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート自体の厚みが、0.10mm〜3.0mmである、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔5〕
前記接着層(B)の厚みが、0.10μm〜100μmであり、
前記ハードコート層(C)の厚みが、0.10μm〜100μmである、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔6〕
前記ハードコート層(C)が、アクリル系材料、シリカ系材料、及びカーボン系材料からなる群より選ばれる1種以上を含有する、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔7〕
前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、該ポリオレフィン系樹脂シート(A)に含まれるポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度にて圧延して得られるものである、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔8〕
前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)と前記接着層(B)との界面にプライマー層(D)をさらに有する、前項〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔9〕
前記プライマー層(D)が、アミン系化合物を含有する、前項〔8〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔10〕
赤外線を利用した部材として用いる、前項〔1〕〜〔9〕いずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔11〕
前記部材が、自動車工業用部材、電気機器工業用部材、又は医療用部材である、前項〔10〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔12〕
前記部材が、タッチパネル用ディスプレイ部材である、前項〔10〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
本実施形態に係るハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート(以下、「ハードコート被覆シート」ともいう。)は、
ポリオレフィン系樹脂シート(A)と、ハードコート層(C)と、前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する接着層(B)と、を有し、
8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率が5%以上であり、
表面硬度が70N/mm2以上である。
ハードコート被覆シートの、波長8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率は、5%以上であり、好ましくは10%以上であり、より好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは30%以上である。平均赤外線透過率が5%以上であることにより、赤外線を発する装置に好適に用いることができる。また、平均赤外線透過率が5%未満であると、赤外線を利用した赤外線サーモグラフィーや赤外線センサーによる識別が困難となり通信、応答手段として赤外線を検知することが困難となる。なお、平均赤外線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。
ハードコート被覆シートの、可視光領域における全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。全光線透過率が80%以上であることにより、可視光線に対する透明性が高く、シートを通して対象物を見た場合の視認性がより向上する傾向にある。また、全光線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。
本実施形態に係るハードコート被覆シートの表面硬度は、70N/mm2以上であり、好ましくは100N/mm2以上であり、より好ましくは150N/mm2以上である。表面硬度が70N/mm2以上であることにより、可視光領域及び赤外線領域の透明性及び透過性を維持しつつ、表面硬度がより高く、耐擦傷性がより優れる。また、表面硬度の上限は特に制限されないが、所定の赤外線透過率及び可視光透過率が確保できる範囲で高いほど好ましい。表面硬度は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、表面硬度は、ハードコート被覆シートの厚さ、各層の厚さ、後述する接着剤及びハードコート剤の選定により制御することができる。
ハードコート被覆シートの厚さは、好ましくは0.10mm〜3.0mmであり、より好ましくは0.30mm〜2.0mmであり、さらに好ましくは0.50mm〜1.5mmである。一方で、ハードコート被覆シートの厚みが0.1mm以上であることにより、基材シートの剛性が高く、表面硬度がより向上する傾向にある。また、ハードコート被覆シートの厚みが3mm以下であることにより、可視光線、赤外線の透過率の低下が抑制できる傾向にある。上記のように表面硬度が70N/mm2以上となる、所定の厚さの、接着層及びハードコート層の組み合わせを選定することが好ましい。接着性やハードコート性を高めるために厚みを厚くすると、赤外線領域の透明性が低下する傾向にあり、また、厚みを薄くすると機械特性が低下する傾向にあるため、厚みを所定の範囲に制御して接着性、ハードコート性と赤外線透過性を両立することが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂シート(A)は、ポリオレフィン系樹脂を含む。ポリオレフィン系樹脂シート(A)は、で透明あることが好ましい。ここで、「透明」とは、全光線透過率が80%以上であり、JIS K 7136:2000に規定される方法で測定したヘーズ値が15%以下であることをいう。なお、透明性に関しては、可視光線領域の全光線透過率が高い程よい。一方で、透明性の観点からは、曇り度の指標として使われているヘーズ値も低いほどよい。すなわち、可視光線領域の全光線透過率が高く、ヘーズ値が低いほど透明性が向上する傾向にある。
ポリオレフィン系樹脂シート(A)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、特許文献1〜3に記載された方法が挙げられる。
接着層(B)は、ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する層である。従来、ポリオレフィン系樹脂シートに対する他の部材の接着は困難であり、適切な接着剤はなかったが、近年、難接着剤用基材であるポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等に接着可能な接着剤が市販されるようになってきており、これら通常市販されている接着剤をポリオレフィン系樹脂シート(A)に使用することが可能である。接着層(B)を設けることによって、ポリオレフィン系樹脂シート(A)とハードコート層(C)の密着性をより高めることができる。
ハードコート層(C)は、接着層(B)を介してポリオレフィン系樹脂シート(A)に接着される。ハードコート層(C)に含まれうるハードコート剤としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系材料、シリカ系材料、及びカーボン系材料が挙げられる。このような樹脂を含むことにより、可視光領域及び赤外線領域の透明性及び透過性を維持しつつ、表面硬度がより高く、耐擦傷性がより優れる傾向にある。ハードコート層(C)に含まれうる樹脂は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ハードコート層(C)をハードコート被覆シート表面に有することにより、傷がつきやすい環境で使用される用途にも利用できるようになる。このようなハードコート被覆ポリエチレン樹脂シートは、赤外線を利用した部材として用いることが好ましい。赤外線を利用した部材としては、特に限定されないが、例えば、赤外線センサーが組み込まれた携帯端末機器(携帯電話、モバイル型コンピューターなど)の通信部の部材及びタッチパネル用ディスプレイ部材等が挙げられる。その他赤外線を利用した部材としては、特に限定されないが、例えば、自動車の赤外線アレイセンサの保護カバーや、自動車の前方、後方、側方視認用のCCDカメラカバーなどの自動車工業用部材、人体検知機赤外線センサー用保護シートなどの電気機器工業用部材、サーモグラフィーなどを用いた赤外線診断が可能な装置などの医療用部材等が挙げられる。
(1)密度(ρ:kg/m3)
密度はJIS K 7112:1999に準拠し、密度勾配管法(23℃)により測定を行った。
ポリエチレン(PE)のMFRは、JIS K 7210:1999に準拠し、測定を行った。
超高分子量ポリエチレンの粘度については、以下の溶液粘度法によって測定を行った。20mLのデカリン(デカヒドロナフタレン)にポリマー20mgを入れ、150℃、2時間攪拌してポリマーを溶解させた。その溶液を135℃の恒温槽で、ウベローデタイプの粘度計を用いて、標線間の落下時間(ts)を測定した。なお、ブランクとして、ポリマーを入れていない、デカリンのみの落下時間(tb)を測定した。以下の式に従いポリマーの比粘度(ηsp/C)をプロットし、濃度0に外挿した極限粘度(η;I.V)を求めた。
ηsp/C=(ts/tb−1)/0.1
全光線透過率の測定には、ハードコート被覆シートを35mm×50mmに打ち抜いた試験片を用いた。全光線透過率は、JIS K 7361−1:1997に準じて測定した。測定機器は日本電色工業社製、ヘーズメーターNDH2000を用いて測定した。
平均赤外線透過率の測定には、ハードコート被覆シートを35mm×50mmに打ち抜いた試験片を用いた。平均赤外線透過率は、日本分光計社製、FT−IRフーリエ変換赤外分光光度計「FT/IR4100」を用い、透過法で分解能4cm-1、積算回数64回、波長領域8μm〜14μm(波数1250cm-1〜714cm-1)で透過率を1cm-1毎に赤外線透過率を測定し、得られた値を全て加算して全データ数で除することにより得た。
ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは、ミツトヨ社製、マイクロメーター(395−541:BMD−25DM)を用いて小数点以下第2位まで測定し、小数点以下第2位の値を四捨五入した。なお、延伸比は、実測したシートの厚さ(小数点以下第2位)から計算し、その値の小数点以下第2位を四捨五入して算出した。
(7−1)圧縮成形
[スカイブシートの作製]
外径600mmφ、内径に90mmφの穴があいたドーナツ状の金型に厚みが最終的に130mm程度になるように、超高分子量ポリエチレン粉末を投入し、約10MPaで30分内部のエアーを逃がし、その後、圧力を約9MPa前後、約140〜145℃の条件下で13時間加熱圧縮を行った。さらに、圧力を約9MPaに保ったまま、約7時間、20℃〜30度の冷却水にて冷却を行った。金型から取り出したドーナツ状の成形体を2日以上室温にて放置し、内部の熱を更に徐熱することにより冷却させた。この後、ドーナツ状の成形体をスカイブマシーンに固定し、スカイブすることで厚み1mmから4mmのスカイブシートを得た。
[押出シートの作製]
単軸押出機(東芝社製、スクリュー径;φ65mm、L/D=28)にて、シリンダー温度、ダイス温度及びアダプターダイ温度をそれぞれ190℃としm、スクリュー回転数を50rpmの押出条件で、ダイス幅400mm、リップ幅5.5mmのTダイを用いて溶融パリソンを押出した。次に、95℃で温度調整しているチルロールに溶融パリソンを導入し、GAPを5mmとし、厚さ5mmの押出シートを作製した。
[圧延シートの作製]
上記スカイブシート、又は押出シートをロール径300mmφ、ロール幅500mmの圧延ロールにより、予め120℃で予熱しておいたスカイブシート、もしくは押出シートを、任意のギャップに調整し、1m/分のロール回転速さでスカイブシートの圧延を行った。なお、GAPの値は、原反厚みの1/2〜1/10のクリアランスにすることが望ましい。
表面硬度はビッカース硬度として求めた。所定のビッカース圧子を有するビッカース硬度は試験機((株)ミツトヨ社製、製品名HM221)を用いて、下記条件により測定した。
押し込み深さ:1μm
最大荷重:5N/mm2
(評価基準)
○:70N/mm2以上
△:50N/mm2以上70N/mm2未満
×:50N/mm2未満
耐擦過性は、JIS−K5600に準拠し、スチールウール(#0000)を用いて1kgf荷重で20回往復し、表面のキズを目視にて確認した。
○:全く傷がついていない。
△:わずかに傷がついているが、目視での透明性に影響は見られない。
×:傷がついて目視での視認性に影響あり。
接着剤(B−2):化学反応形接着剤(シアノアクリレート(95%以上);セメダイン株式会社製、製品名セメダインPPX)
ハードコート剤(C−2):熱硬化型シリコーン系ハードコート塗料
ハードコート剤(C−3):DLC
HDPE(密度が941kg/m3、MFRが2.5g/10分、旭化成ケミカルズ社製、製品名クレオレックスTM K4125)を用いて2.5mmの押出シートを作製し、押出シートを圧延することによりポリオレフィン系樹脂シートを作製した。圧延条件は、ロール温度120℃、回転数0.6m/min、GAP0.4mmとした。圧延によって得られたポリオレフィン系樹脂シートの厚みは0.5mmであった。上記のようにして作製したポリオレフィン系樹脂シート(以下、「HDPE製透明シート(0.5mm)」ともいう。)は100mm×100mmにカットして用いた。
実施例1で作製したHDPE製透明シート(0.5mm)の表面をクロロホルムで洗浄した後、HDPE製透明シート(0.5mm)表面に、プライマー(D)を綿棒にて塗工した。プライマー(D)を塗布した上から接着剤(B−2)をg塗布し、バーコーターを用いて均一に塗工した。塗工後、ポリオレフィン系樹脂シートを、室温にてドラフト実験台の上で3時間養生し、状態調節を行った。その後、実施例1と同様にしてハードコート層を作製した。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
ハードコート剤(C−2)を用いた以外は、実施例1と同様にハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを作製した。具体的には、ハードコート剤(C−2)、メチルトリメトキシシラン、亜鉛メトキシエトキサイド、塩酸、及びアルコールを混合してハードコート用コーティング剤を調製した。調製したハードコート用コーティング剤をポリオレフィン系樹脂シートに滴下しバーコーターで塗工し、その後加熱器を用いて140℃で15分乾燥を行った。乾燥後、常温で1時間ほど状態調整を行った。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
ハードコート剤(C−3)を用いた以外は、実施例1と同様にハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを作製した。具体的には、ポリオレフィン系樹脂シートをプラズマCVD装置のチャンバー内に載置し、チャンバー内の圧力を真空(1×10-4Pa)とした後、アルゴンガスとメタンガスが50体積%ずつ混合されたガスを導入し、ポリオレフィン系樹脂シートの表面を改質した。表面改質した後、反応ガスを停止してから、DLC膜の原料となるハードコート剤(C−3)を含むメタンガスをチャンバー内に導入し、DLC膜を形成した。DLC膜の作製条件は、圧力15Pa、温度70℃、形成時間15分間とした。DLC膜作製前後の厚みの差を測定したところ、厚みの差は0.5μmであった。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
ポリオレフィン系樹脂シートの厚みを1.0mmとした以外は実施例4と同様にして、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを得た。具体的には、HDPE(密度が941kg/m3、MFRが2.5g/10分、旭化成ケミカルズ社製、製品名クレオレックスTM K4125)を用いて5mmの押出シートを作製し、押出シートを圧延することにより厚み1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製した。圧延条件は、120℃の加熱層でシートの温度を100℃〜120℃に調節し、ロール温度120℃、回転数0.6m/min、GAP0.85mmとした。圧延によって得られたポリオレフィン系樹脂シートの厚みは1.0mmであった。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
ポリオレフィン系樹脂シートとして下記UHMWPE製透明シート(圧延)を用いたこと以外は実施例4と同様にして、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを得た。具体的には、UHMWPE(密度が920kg/m3、I.Vが17.0dl/g、旭化成ケミカルズ社製、製品名サンファインTM UL901)を用いて圧縮成形を行い、厚み2mmのスカイブシートを作製し、スカイブシートを圧延することによりポリオレフィン系樹脂シートを作製した。圧延条件は、シートの温度が100℃となるよう加熱層にて加熱を行ない、ロール温度120℃、回転数0.6m/min、GAP0.4mmとした。圧延によって得られたポリオレフィン系樹脂シートの厚みは0.5mmであった。上記のようにして作製したポリオレフィン系樹脂シート(以下、「UHMWPE製透明シート(圧延)」ともいう。)は100mm×100mmにカットして用いた。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
厚みが0.5mmのソーダガラス(セントラル硝子社製、製品名ソーダ―ライムガラス)の表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
厚みが0.6mmのポリメチルメタクリレート(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デラグラスA」)、密度1190kg/m3の表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
実施例1に記載のポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
ポリオレフィン系樹脂シートとして下記UHMWPE製シートを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを得た。具体的には、UHMWPE(密度が920kg/m3、I.Vが17.0dl/g)を用いて圧縮成形を行い、厚み0.5mmのスカイブシートを得た。圧延は行わずに、スカイブシートをポリオレフィン系樹脂シート(以下、「UHMWPE製シート」ともいう。)として用いた。なお、圧延処理を行なっていないUHMWPE製シートは、不透明であった。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
UHMWPE(密度が920kg/m3、I.Vが17.0dl/g、旭化成ケミカルズ社製、製品名サンファインTM UL901)を用いて圧縮成形を行い、厚み0.5mmのスカイブシートを作製した。得られたシートは接着剤、ハードコート剤を塗工せず、表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
Claims (12)
- ポリオレフィン系樹脂シート(A)と、ハードコート層(C)と、前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する接着層(B)と、を有し、
8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率が5%以上であり、
ビッカース硬度として求めた表面硬度が70N/mm2以上であり、
前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、ポリエチレン系樹脂を含む、
ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。 - ポリオレフィン系樹脂シート(A)が透明である、請求項1に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 可視光領域における全光線透過率が、80%以上である、請求項1又は2に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート自体の厚みが、0.10mm〜3.0mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 前記接着層(B)の厚みが、0.10μm〜100μmであり、
前記ハードコート層(C)の厚みが、0.10μm〜100μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。 - 前記ハードコート層(C)が、アクリル系材料、シリカ系材料、及びカーボン系材料からなる群より選ばれる1種以上を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、該ポリオレフィン系樹脂シート(A)に含まれるポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度にて圧延して得られるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)と前記接着層(B)との界面にプライマー層(D)をさらに有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 前記プライマー層(D)が、アミン系化合物を含有する、請求項8に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 赤外線を利用した部材として用いる、請求項1〜9いずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 前記部材が、自動車工業用部材、電気機器工業用部材、又は医療用部材である、請求項10に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
- 前記部材が、タッチパネル用ディスプレイ部材である、請求項10に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
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