JP6298605B2 - ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート - Google Patents

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Description

本発明は、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートに関する。
ポリオレフィンは汎用樹脂として広く一般的に使われている樹脂である。ポリオレフィンは、軽量で、経済性及び成形性に優れていることから、押出成形、ブロー成形、及び射出成形などの溶融成形によって容易に成形され広く利用されている。
ポリオレフィンは、耐薬品性、耐水性、電気絶縁性、耐衝撃性、剛性、耐ESCR特性などに優れ、軽量且つ強靭である。そのため、電気絶縁体、家電製品、日用雑貨等の材料として広く用いられている。
一方で、ポリオレフィンは半結晶性樹脂であるために、透明性や寸法安定性、また耐熱性といった特性については十分と言えるものではない。従来ポリオレフィン製の製品に関しては、厚みの薄いフィルムなどの製品を除いては、肉厚な成形品は一般的には不透明である為、透明性が求められる用途においては産業的に十分に利用できていなかった。しかしながら、近年、原料素材と加工技術の組み合わせにより、これまでにはなかった肉厚な成形品においても透明な成形品が得られている(例えば、特許文献1〜4参照。)。このような技術により、透明性が求められる様々な用途へのポリオレフィンの利用が可能となっている。
透明なポリオレフィン製の成形品を得るために、非常に結晶性(結晶化度)の低い、所謂低密度ポリエチレンや直鎖低密度ポリエチレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレンなどのコポリマーを用いた肉厚の薄いフィルムなどが用いられている。しかしながら、肉厚が薄いために強度や剛性等が求められる構造体などへの用途については適用することができない。
強度が強く肉厚で透明な製品を得るためには、特定の原料から得られた肉厚のシートを、融点以下の加工条件下で圧延し、結晶構造を微細化することが知られている(例えば、特許文献1〜4参照。)。これにより、これまでにはない透明な肉厚成形品(シート)が得られている。このようなシート形状において透明性を有する素材は、これまでのポリオレフィン系素材における概念では得られてはいない。
さらに特許文献4では、可視光領域の透明性に優れ、且つ赤外線領域の透過性にも優れている透明なポリオレフィン系樹脂シートに関する記載がある。このようなポリオレフィン系樹脂シートは、サーモグラフィーなどを用いた赤外線診断が可能な装置の保護カバー用途などにも展開することが可能である。また、こうした新規な特性を有する透明なポリオレフィン系のシートは、保護カバーや窓材などの他に、赤外線を通信手段として用いた電子部材への用途展開なども可能である。
電子部材として期待される用途としては、タッチパネルやその保護フィルム及びシート等が挙げられる。従来、このような用途においては、成形品表面の硬質性、透明性が要求されることから、化学強化ガラス板が用いられている。
しかしながら、化学強化ガラス板は赤外線を強く吸収してしまうため、赤外線センサーなどを利用した電子部材には使うことができない。一方、可視光線、赤外線領域の波長で透明性を有するポリオレフィン系樹脂シートは、表面硬度が低いため、耐傷付性、耐擦過性が低く、ガラス製品等の代替は困難である。
従って、可視光線、赤外線領域の波長に対して透明性を有し、かつ表面硬度の高い部材が求められている。
通常、樹脂の表面硬度を高める手段として、ハードコート剤被覆などの他素材との複合化が考えられる。ポリオレフィン系樹脂シートにハードコート剤被覆による表面硬度の改良効果が得られれば、様々な用途への展開が可能である。特に、透明なポリオレフィン系樹脂シートの硬度をハードコート剤被覆などにより高めることができると、ガラス代替の用途も見込まれ、かつ、赤外線の透過性を利用した部材への新規な用途に展開が可能となり、軽量で安価な素材を広く提供することが可能となる。
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂シートへのハードコート性付与に関しては、通常ポリオレフィン系樹脂シートとハードコート剤との間の親和性が低く、直接ハードコートを被覆することは難しいという問題がある。そのため、両者の間に接着層を介在させることが必要となる。さらに、一般的にはポリオレフィン系樹脂を接着させる接着剤はないことが知られている。これは極性基を有する接着剤に対して、接着に関与できる表面官能基がポリオレフィン系樹脂シートにはほとんど存在せず、接着に必要な自由表面エネルギーが低いためである。従って何らかの表面処理を行わないと充分な接着力を有する接着層を付与させ、ポリオレフィン系樹脂シートをハードコート剤により被覆することはできない。
ポリオレフィン系樹脂シートの表面自由エネルギーを高めるために、前処理としてコロナ処理や低温プラズマ処理、フレアー処理などを行うことによってポリオレフィン系樹脂シートの表面に極性基を付与し、接着性を上げることが一般的に行われている。
特許文献5及び6には、ポリオレフィン系樹脂シートに適した接着剤などが開示されている。また、特許文献7には、ハードコーティング形成用シートに関する記載がある。さらに、特許文献8、9にはポリオレフィン樹脂へのハードコートに関する記載がある。
WO2008/001772号 特開2009−154394号公報 特開2012−126769号公報 WO2012/081586号 特開2002−201426号公報 特開平11−50031号公報 特表2013−512305号公報 特開2002−241525号公報 特開2004−17410号公報
しかしながら、特許文献5及び6には、接着剤又はハードコート剤を塗工したり、又はハードコート層を接着した後のポリオレフィン系樹脂シートについての可視光領域の透明性や赤外線領域の透過性に関する詳細な記述はない。通常、ハードコート剤をポリオレフィン系樹脂シートに塗工した場合、塗工液との接着性、密着性に乏しく十分なハードコートができないのが一般的である。その為、ポリオレフィン基材シートに予め接着剤を塗工した後にハードコート層を塗工するのが一般的である。この際、塗工する接着剤、ハードコート剤の種類や、塗工厚みなどによって、強度のみならず、透明性や赤外線の透過率なども大きな影響を受ける。
また、特許文献7には、ポリエチレンテレフタレートを用いたハードコートに関する硬度改良が開示されているのみで、ポリオレフィン系樹脂シートに塗工した際の硬度や、可視光領域の透明性、赤外線の透過率に関する記述はされていない。
さらに、特許文献8及び9には、赤外線を透過させるためのことについて一切記載がない。
このような状況下において、ハードコート被覆したポリオレフィン系樹脂シートが望まれていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、可視光領域及び赤外線領域の透明性及び透過性に優れ、さらに表面硬度が高く、耐擦傷性に優れたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を進めた結果、ポリオレフィン系樹脂シートからなる基材シートに少なくとも接着層、ハードコート層を被覆するに当たり、波長領域8μm〜14μmの波長領域における平均赤外線透過率、及び可視光領域の全光線透過率が所定の範囲の、接着層、及びハードコート層を用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
〔1〕
ポリオレフィン系樹脂シート(A)と、ハードコート層(C)と、前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する接着層(B)と、を有し、
8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率が5%以上であり、
ビッカース硬度として求めた表面硬度が70N/mm 2 以上であり、
前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、ポリエチレン系樹脂を含む、
ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔2〕
ポリオレフィン系樹脂シート(A)が透明である、前項〔1〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔3〕
可視光領域における全光線透過率が、80%以上である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔4〕
ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート自体の厚みが、0.10mm〜3.0mmである、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔5〕
前記接着層(B)の厚みが、0.10μm〜100μmであり、
前記ハードコート層(C)の厚みが、0.10μm〜100μmである、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔6〕
前記ハードコート層(C)が、アクリル系材料、シリカ系材料、及びカーボン系材料からなる群より選ばれる1種以上を含有する、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔7〕
前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、該ポリオレフィン系樹脂シート(A)に含まれるポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度にて圧延して得られるものである、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔8〕
前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)と前記接着層(B)との界面にプライマー層(D)をさらに有する、前項〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔9〕
前記プライマー層(D)が、アミン系化合物を含有する、前項〔8〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔10〕
赤外線を利用した部材として用いる、前項〔1〕〜〔9〕いずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔11〕
前記部材が、自動車工業用部材、電気機器工業用部材、又は医療用部材である、前項〔10〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
〔12〕
前記部材が、タッチパネル用ディスプレイ部材である、前項〔10〕に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
本発明によれば、可視光領域及び赤外線領域の透明性及び透過性に優れ、さらに表面硬度が高く、耐擦傷性に優れたハードコート被覆ポリオレフィン樹脂シートを提供することができる。さらに当該ハードコート被覆したポリオレフィン樹脂シートを用いて赤外線を利用したタッチパネル用ディスプレイ部材等を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。以下にハードコート被覆ポリオレフィン樹脂シートについて説明する。
〔ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート〕
本実施形態に係るハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート(以下、「ハードコート被覆シート」ともいう。)は、
ポリオレフィン系樹脂シート(A)と、ハードコート層(C)と、前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する接着層(B)と、を有し、
8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率が5%以上であり、
表面硬度が70N/mm2以上である。
〔赤外線透過率〕
ハードコート被覆シートの、波長8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率は、5%以上であり、好ましくは10%以上であり、より好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは30%以上である。平均赤外線透過率が5%以上であることにより、赤外線を発する装置に好適に用いることができる。また、平均赤外線透過率が5%未満であると、赤外線を利用した赤外線サーモグラフィーや赤外線センサーによる識別が困難となり通信、応答手段として赤外線を検知することが困難となる。なお、平均赤外線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。
ここで「平均赤外線透過率」とは、8μm〜14μmの波長領域の赤外線の透過率の平均値をいう。平均赤外線透過率は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、平均赤外線透過率は、ハードコート被覆シートの厚さ、各層の厚さ、後述する接着剤及びハードコート剤の選定、表面平滑性を向上させて反射による透過率を制御することなどにより、制御できる。
〔可視光透過率〕
ハードコート被覆シートの、可視光領域における全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。全光線透過率が80%以上であることにより、可視光線に対する透明性が高く、シートを通して対象物を見た場合の視認性がより向上する傾向にある。また、全光線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。
全光線透過率は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、全光線透過率は、ハードコート被覆シートの厚さ、各層の厚さ、後述する接着剤及びハードコート剤の選定、表面平滑性を向上させて反射による透過率を制御することなどにより、制御できる。ここで、「可視光領域」とは、波長400nm〜800nmの範囲をいう。なお、このような可視光領域の透過率(透明性)を求める方法としては、JIS K7361−1:1997に記載の方法が挙げられる。
〔表面硬度〕
本実施形態に係るハードコート被覆シートの表面硬度は、70N/mm2以上であり、好ましくは100N/mm2以上であり、より好ましくは150N/mm2以上である。表面硬度が70N/mm2以上であることにより、可視光領域及び赤外線領域の透明性及び透過性を維持しつつ、表面硬度がより高く、耐擦傷性がより優れる。また、表面硬度の上限は特に制限されないが、所定の赤外線透過率及び可視光透過率が確保できる範囲で高いほど好ましい。表面硬度は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、表面硬度は、ハードコート被覆シートの厚さ、各層の厚さ、後述する接着剤及びハードコート剤の選定により制御することができる。
〔厚さ〕
ハードコート被覆シートの厚さは、好ましくは0.10mm〜3.0mmであり、より好ましくは0.30mm〜2.0mmであり、さらに好ましくは0.50mm〜1.5mmである。一方で、ハードコート被覆シートの厚みが0.1mm以上であることにより、基材シートの剛性が高く、表面硬度がより向上する傾向にある。また、ハードコート被覆シートの厚みが3mm以下であることにより、可視光線、赤外線の透過率の低下が抑制できる傾向にある。上記のように表面硬度が70N/mm2以上となる、所定の厚さの、接着層及びハードコート層の組み合わせを選定することが好ましい。接着性やハードコート性を高めるために厚みを厚くすると、赤外線領域の透明性が低下する傾向にあり、また、厚みを薄くすると機械特性が低下する傾向にあるため、厚みを所定の範囲に制御して接着性、ハードコート性と赤外線透過性を両立することが好ましい。
〔ポリオレフィン系樹脂シート(A)〕
ポリオレフィン系樹脂シート(A)は、ポリオレフィン系樹脂を含む。ポリオレフィン系樹脂シート(A)は、で透明あることが好ましい。ここで、「透明」とは、全光線透過率が80%以上であり、JIS K 7136:2000に規定される方法で測定したヘーズ値が15%以下であることをいう。なお、透明性に関しては、可視光線領域の全光線透過率が高い程よい。一方で、透明性の観点からは、曇り度の指標として使われているヘーズ値も低いほどよい。すなわち、可視光線領域の全光線透過率が高く、ヘーズ値が低いほど透明性が向上する傾向にある。
ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリブテン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、及びこれらの水添物等が挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、ポリエチレン系樹脂がより好ましい。ポリエチレン系樹脂は、単純な構造を有し、赤外線を吸収する官能基が少ない。そのため、ポリエチレン系樹脂を用いることにより、赤外線透過性により優れる傾向にある。これらのポリオレフィン系樹脂は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エチレンの単独重合体、エチレンと、エチレンと共重合可能な他のコモノマーと、の共重合体が挙げられる。他のコモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン、酢酸ビニル、ビニルアルコール等が挙げられる。
また、ポリエチレン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、架橋ポリエチレン(PEX)等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂の密度は、好ましくは880kg/m3以上であり、より好ましくは910kg/m3以上であり、さらに好ましくは915kg/m3以上である。ポリエチレン系樹脂の密度が880kg/m3以上であることにより、ポリオレフィン系樹脂シート(A)の厚み方向の剛性がより高くなり、ハードコート被覆シート全体の剛性がより向上する傾向にある。
また、ポリエチレン系樹脂の密度は、好ましくは960kg/m3以下であり、より好ましくは950kg/m3以下であり、さらに好ましくは945kg/m3以下であり、よりさらに好ましくは943kg/m3以下である。ポリエチレン系樹脂の密度が960kg/m3以下であることにより、非晶性部位の占める割合が多くなり、可視光線領域の透過性がより向上する傾向にある。
ポリエチレン系樹脂の密度は、ポリエチレン系樹脂をブレンドすることなどにより制御できる。
ポリオレフィン系樹脂の分子量は、そのポリオレフィン系樹脂シート(A)の原反を作製する際の加工性と、最終的に得られるポリオレフィン系樹脂シート(A)の機械物性に応じて適宜選択することができる。
例えば、原反作製の加工性を重視するのであれば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)などを用いることが好ましい。これらポリエチレン系樹脂の分子量の指標としてメルトフローレート(以下、「MFR」ともいう。)を用いることができる。上記ポリエチレン系樹脂のMFRは、好ましくは20g/10分以下であり、より好ましくは10g/10分以下であり、さらに好ましくは5g/10分以下である。MFRが20g/10分以下であることにより、溶融粘度が向上し、シート形状の押出成形がより容易となる上、最終的に得られるポリオレフィン系樹脂シート(A)の衝撃強度等の機械物性もより向上する傾向にある。
また、上記ポリエチレン系樹脂のMFRは、好ましくは0.01g/10分以上であり、より好ましくは0.1g/10分以上であり、さらに好ましくは0.5g/10分以上であり、よりさらに好ましくは1.0g/10分である。MFRが0.01g/10分以上であることにより、シート形状の押出成形がより容易となる傾向にある。
ポリエチレン系樹脂のMFRは、実施例に記載の方法により測定することができる。また、ポリエチレン系樹脂のMFRは、ポリエチレン系樹脂をブレンドすることなどにより制御できる。
一方、より耐摩耗性や耐衝撃性などの機械物性に優れた基材シートを用いるのであれば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を用いることが好ましい。超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)の分子量の指標として135℃デカリン溶液における極限粘度を用いることができる。超高分子量ポリエチレンの極限粘度は、好ましくは7dL/g以下であり、より好ましくは10dL/g以上であり、さらに好ましくは13dL/g以上であり、よりさらに好ましくは15dL/g以上である。超高分子量ポリエチレンの極限粘度が7dL/g以上であることにより、耐摩耗性や耐衝撃性などのポリオレフィン系樹脂シート(A)の機械物性がより向上する傾向にある。
また、超高分子量ポリエチレンの極限粘度は、好ましくは30dL/g以下であり、より好ましくは25dL/g以下であり、さらに好ましくは20dL/g以下である。超高分子量ポリエチレンの極限粘度が30dL/g以下であることにより、加工時における樹脂パウダー同士の融着性が向上し、加工性が優れる傾向にある。また、極限粘度が30dL/g以下であることにより、加工時における樹脂パウダー同士の融着性が向上するため、機械物性がより向上する傾向にある。
超高分子量ポリエチレンの極限粘度は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、超高分子量ポリエチレンの極限粘度は、ポリエチレン系樹脂をブレンドすることなどにより制御できる。
超高分子量ポリエチレンの場合、粘度が高いため一般的な成形加工法である押出成形が困難である場合がある。そのため、超高分子量ポリエチレンを用いる場合には、超高分子量ポリエチレンの一般的な成形加工方法、たとえばラム押出成形や、圧縮成形などにより円筒状の成形品を得て、この成形品をスカイブ状に切削したスカイブシートなどを作製することによって、ポリオレフィン系樹脂シート(A)を得ることが可能である。
ポリオレフィン系樹脂シート(A)は、該ポリオレフィン系樹脂シート(A)に含まれるポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度にて圧延して得られるものであることが好ましい。このような圧延処理をしたものであることにより、透明性がより向上する傾向にある。圧延倍率は、好ましくは1.3倍以上であり、より好ましくは3倍以上であり、さらに好ましくは4倍以上である。圧延倍率が上記範囲内であることにより、透明性がより向上する傾向にある。
圧延温度は、好ましくはポリオレフィン系樹脂の融点以下であり、より好ましくはポリオレフィン系樹脂の融点以下3℃以上であり、さらに好ましくはポリオレフィン系樹脂の融点以下5℃以上である。ここで「圧延温度」には、予熱温度、ロール温度が含まれる。
ポリオレフィン系樹脂シート(A)、接着層(B)、ハードコート層(C)それぞれの厚みについては、それぞれ単独で可視光線領域における全光線透過率が80%以上であり、波長8μm〜14μmの範囲における平均赤外線透過率が5%以上となるように厚みを調整することが好ましい。
(ポリオレフィン系樹脂シート(A)の製造方法)
ポリオレフィン系樹脂シート(A)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、特許文献1〜3に記載された方法が挙げられる。
〔接着層(B)〕
接着層(B)は、ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する層である。従来、ポリオレフィン系樹脂シートに対する他の部材の接着は困難であり、適切な接着剤はなかったが、近年、難接着剤用基材であるポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等に接着可能な接着剤が市販されるようになってきており、これら通常市販されている接着剤をポリオレフィン系樹脂シート(A)に使用することが可能である。接着層(B)を設けることによって、ポリオレフィン系樹脂シート(A)とハードコート層(C)の密着性をより高めることができる。
接着層(B)に含まれうる接着剤としては、特に限定されないが、例えば、溶剤形接着剤と化学反応形接着剤とが挙げられる。また、接着剤のタイプとしては、特に限定されないが、例えば、1液タイプ及び2液タイプが挙げられる。接着層(B)に含まれうる接着剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
1液タイプの溶剤形接着剤としては、特に限定されないが、例えば、特許文献6に記載されているスチレンブロック共重合体ゴム系接着剤等が挙げられる。
2液タイプの接着剤としては、特に限定されないが、例えば、特許文献5に記載されている2−シアノアクリレート系接着剤等が挙げられる。
2液タイプを採用する場合には、ポリオレフィン系樹脂シート(A)と前記接着層(B)との界面にプライマー層(D)をさらに有することが好ましい。接着剤をポリオレフィン系樹脂シート(A)に塗布する前に、プライマー層(D)で表面処理を行うことにより、ポリオレフィン系樹脂シート(A)と接着層(B)との接着強度をより強固にできる傾向にある。
上記プライマー層(D)はアミン系化合物を含有することが好ましい。アミン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、2個以上の第3級アミノ基がエーテル結合を有するアルキレン鎖で結合された化合物が好ましい。アミン系化合物を用いることにより、ポリオレフィン系樹脂シート(A)と接着層(B)との接着強度をより強固にできる傾向にある。
接着層(B)の厚みは、好ましくは0.10μm〜100μmであり、より好ましくは0.50μm〜50μmであり、さらに好ましくは1.0μm〜30μmであり、よりさらに好ましくは3.0μm〜15μmである。接着層(B)の厚みが0.10μm以上であることにより、ポリオレフィン系樹脂シート(A)への接着性がより向上する傾向にある。また、接着層(B)の厚みが100μm以下であることにより、接着剤成分中の赤外線吸収特性基による赤外線透過率の低下をより抑制できる傾向にある。
接着層(B)の可視光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。また、可視光線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。接着層(B)の可視光線透過率が上記範囲内であることにより、赤外線を発する装置に好適に用いることができる。接着層(B)の可視光線透過率は、接着層(B)の厚み、接着剤の種類を選択することなどにより制御することができる。
接着層(B)の平均赤外線透過率は、好ましくは5%以上であり、より好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。また、平均赤外線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。接着層(B)の平均赤外線透過率が上記範囲内であることにより、シートを通して対象物を見た場合の視認性がより向上する傾向にある。接着層(B)の平均赤外線透過率は、接着層(B)の厚み、接着剤の種類を選択することなどにより制御することができる。
〔ハードコート層(C)〕
ハードコート層(C)は、接着層(B)を介してポリオレフィン系樹脂シート(A)に接着される。ハードコート層(C)に含まれうるハードコート剤としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系材料、シリカ系材料、及びカーボン系材料が挙げられる。このような樹脂を含むことにより、可視光領域及び赤外線領域の透明性及び透過性を維持しつつ、表面硬度がより高く、耐擦傷性がより優れる傾向にある。ハードコート層(C)に含まれうる樹脂は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
アクリル系材料としては、特に限定されないが、例えば、モノマー系ラジカル重合タイプの1官能アクリレート、2官能アクリレート、3官能アクリレート、および4〜6官能アクリレート;オリゴマー系ラジカル重合タイプのエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、共重合系アクリレート、ポリブタジエンアクリレート、シリコンアクリレート、アミノ樹脂アクリレート等が挙げられる。
シリカ系材料としては、特に限定されないが、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、エトキシトリメトキシシラン、プロポキシトリメトキシシラン、イソプロポキシトリメトキシシラン、トリメトキシシラン、メトキシトリエトキシシラン、プロポキシトリエトキシシラン、イソプロポキシトリエトキシシラン、メトキシトリプロポキシシラン、エトキシトリプロポキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジメトキシジプロポキシシラン等が挙げられる。
カーボン系材料としては、特に限定されないが、例えば、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜等が挙げられる。DLC膜のような無機膜を用いることにより、表面硬度がより向上する傾向にある。
ハードコート剤の硬化タイプとしては、特に限定されないが、例えば、電離放射線硬化型;常温硬化型及び二液反応硬化型等の熱硬化型等が挙げられる。すなわち、ハードコート剤としては、特に限定されないが、例えば、一般に知られているUV硬化型樹脂、ウレタン系樹脂、アミノ系樹脂、縮合系樹脂が挙げられる。
ハードコート層(C)の作製方法としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂シート(A)に、接着層(B)を介して、ハードコート剤を塗工した後、熱、紫外線、電子線等を用いて製膜(硬化)させる湿式法、真空蒸着法、イオンプレーティング、スパッタリング、プラズマ重合等の乾式法が挙げられる。このなかでも、大型、任意形状のポリオレフィン系樹脂シート(A)にハードコート層(C)を形成する場合には湿式法が好ましい。
ハードコート剤の塗工方法としては、特に限定されないが、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、バーコート法、スプレーコート法、キスコート法、ワイヤーバーコード法、カーテンコート法が挙げられる。また、塗工性を改善するために、レベリング剤でポリオレフィン系樹脂シート(A)表面を処理することも可能である。
ハードコート層の製膜方法としては、特に限定されず、公知の成形技術を用いることが可能である。公知の製膜技術としては、例えば、有機ケイ素化合物を用いたシリカ系ハードコート層に関する製膜方法(例えば、特許文献8参照。)、多官能アクリレートとアミノシラン、コロイダルシリカを含有するハードコート液を塗布し、活性エネルギー線を照射してハードコート層を製膜する方法(例えば、特許文献8参照。)が挙げられる。
また、DLC膜の製膜方法としては、ポリオレフィン樹脂シート(A)をプラズマ照射によって改質した後にDLC膜を被覆させる方法、プラズマ照射を行う際に、反応ガスに活性ガスを用いて被覆させる方法が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂シート(A)表面をプラズマ照射によって改質する工程としては、特に限定されないが、例えば、プラズマによって生成された原子又は分子ラジカル種をポリオレフィン系樹脂シート(A)の表面に付着、或いは取り込ませた後、表面を活性化させる各種のプラズマ処理法が挙げられる。
プラズマCVD法(Chemical Vapor Deposition、化学気相法)によってポリオレフィン系樹脂シート(A)の表面に反応ガスを用いてプラズマ照射を行う方法がある。プラズマ処理を行う前にアルゴンガスで事前に数分程度クリーニングすることによって、その後に投入するメタン、アセチレンをさらに活性化させることが可能である。
ダイヤモンドは炭素原子のみからなるSP3構造を有しており、非常に高度が高い。一方、DLCはSP3構造の炭素原子と水素との複合構造を有しており、水素原子とSP3構造を含む炭素原子とのアモルファスな構造であり、被覆された際の色は褐色系となる傾向にある。透明性と硬度のバランスは、照射の際の水素量や、ハードコート層(C)の厚みを調整することによって制御することが可能である。活性化時の反応の温度は、好ましくは50℃〜200℃であり、より好ましくは60℃〜150℃であり、さらに好ましくは70℃〜100℃である。また、水素濃度は、好ましくは5%〜35%であり、より好ましくは10%〜25%であり、さらに好ましくは15%〜20%である。このような条件とすることにより、ポリオレフィン系樹脂シート(A)との密着性がより向上する傾向にある。
ハードコート層(C)の厚みは、好ましくは0.10μm〜100μmであり、より好ましくは0.50μm〜50μmであり、さらに好ましくは1.0μm〜30μmであり、よりさらに好ましくは3.0μm〜15μmである。ハードコート層(C)の厚みが0.10μm以上であることにより、耐擦傷性がより向上する傾向にある。また、ハードコート層(C)の厚みが100μm以下であることにより、赤外線透過率の低下、ハードコート層(C)のクラックの発生をより抑制できる傾向にある。
ハードコート層(C)の可視光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。また、可視光線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。ハードコート層(C)の可視光線透過率が上記範囲内であることにより、シートを通して対象物を見た場合の視認性がより向上する傾向にある。ハードコート層(C)の可視光線透過率は、ハードコート層(C)の厚み、ハードコート剤の種類を選択することなどにより制御することができる。
ハードコート層(C)の平均赤外線透過率は、好ましくは5%以上であり、より好ましくは10%以上であり、さらに好ましくは20%以上である。また、平均赤外線透過率の上限は特に制限されないが100%であることが好ましい。ハードコート層(C)の平均赤外線透過率が上記範囲内であることにより、赤外線を発する装置に好適に用いることができる。ハードコート層(C)の平均赤外線透過率は、ハードコート層(C)の厚み、ハードコート剤の種類を選択することなどにより制御することができる。
ハードコート層(C)の表面硬度は、好ましくは70N/mm2以上であり、より好ましくは100N/mm2以上であり、さらに好ましくは150N/mm2以上である。表面硬度が70N/mm2以上であることにより、可視光領域及び赤外線領域の透明性及び透過性を維持しつつ、表面硬度がより高く、耐擦傷性がより優れる傾向にある。また、表面硬度の上限は特に制限されないが所定の赤外線透過率及び可視光透過率が確保できる範囲で高いほど好ましい。表面硬度は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、表面硬度は、ハードコート被覆シートの厚さ、各層の厚さ、後述する接着剤及びハードコート剤の選定により制御することができる。
〔用途〕
ハードコート層(C)をハードコート被覆シート表面に有することにより、傷がつきやすい環境で使用される用途にも利用できるようになる。このようなハードコート被覆ポリエチレン樹脂シートは、赤外線を利用した部材として用いることが好ましい。赤外線を利用した部材としては、特に限定されないが、例えば、赤外線センサーが組み込まれた携帯端末機器(携帯電話、モバイル型コンピューターなど)の通信部の部材及びタッチパネル用ディスプレイ部材等が挙げられる。その他赤外線を利用した部材としては、特に限定されないが、例えば、自動車の赤外線アレイセンサの保護カバーや、自動車の前方、後方、側方視認用のCCDカメラカバーなどの自動車工業用部材、人体検知機赤外線センサー用保護シートなどの電気機器工業用部材、サーモグラフィーなどを用いた赤外線診断が可能な装置などの医療用部材等が挙げられる。
赤外線及び可視光線を透過する透明なポリオレフィン製シートに傷付を防止する機能を付与させたハードコート被覆層を形成させれば、ハードコート被覆シートの利用可能性をさらに大きくすることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
測定方法及び条件
(1)密度(ρ:kg/m3
密度はJIS K 7112:1999に準拠し、密度勾配管法(23℃)により測定を行った。
(2)メルトフローレート(MFR)
ポリエチレン(PE)のMFRは、JIS K 7210:1999に準拠し、測定を行った。
(3)極限粘度(I.V)
超高分子量ポリエチレンの粘度については、以下の溶液粘度法によって測定を行った。20mLのデカリン(デカヒドロナフタレン)にポリマー20mgを入れ、150℃、2時間攪拌してポリマーを溶解させた。その溶液を135℃の恒温槽で、ウベローデタイプの粘度計を用いて、標線間の落下時間(ts)を測定した。なお、ブランクとして、ポリマーを入れていない、デカリンのみの落下時間(tb)を測定した。以下の式に従いポリマーの比粘度(ηsp/C)をプロットし、濃度0に外挿した極限粘度(η;I.V)を求めた。
ηsp/C=(ts/tb−1)/0.1
(4)全光線透過率
全光線透過率の測定には、ハードコート被覆シートを35mm×50mmに打ち抜いた試験片を用いた。全光線透過率は、JIS K 7361−1:1997に準じて測定した。測定機器は日本電色工業社製、ヘーズメーターNDH2000を用いて測定した。
(5)平均赤外線透過率の測定
平均赤外線透過率の測定には、ハードコート被覆シートを35mm×50mmに打ち抜いた試験片を用いた。平均赤外線透過率は、日本分光計社製、FT−IRフーリエ変換赤外分光光度計「FT/IR4100」を用い、透過法で分解能4cm-1、積算回数64回、波長領域8μm〜14μm(波数1250cm-1〜714cm-1)で透過率を1cm-1毎に赤外線透過率を測定し、得られた値を全て加算して全データ数で除することにより得た。
(6)ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの厚み
ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは、ミツトヨ社製、マイクロメーター(395−541:BMD−25DM)を用いて小数点以下第2位まで測定し、小数点以下第2位の値を四捨五入した。なお、延伸比は、実測したシートの厚さ(小数点以下第2位)から計算し、その値の小数点以下第2位を四捨五入して算出した。
接着層(B)の厚み及びハードコート層(C)の厚みについては、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートをエポキシ樹脂にて包埋し、硬化させた後、厚み方向にミクロトーム(ライヒエルト製UCN)にてガラスナイフ面出し切削を行い、切削面を反射型顕微鏡(オリンパス製GX51F)にて観察を行って、それぞれ求めた。より具体的には、顕微鏡装置付属の寸法計測ソフトにてポリオレフィン系樹脂シート表面の接着剤層、ハードコート層の厚みをミクロン、サブミクロンのオーダーで計測した。
(7)成形方法
(7−1)圧縮成形
[スカイブシートの作製]
外径600mmφ、内径に90mmφの穴があいたドーナツ状の金型に厚みが最終的に130mm程度になるように、超高分子量ポリエチレン粉末を投入し、約10MPaで30分内部のエアーを逃がし、その後、圧力を約9MPa前後、約140〜145℃の条件下で13時間加熱圧縮を行った。さらに、圧力を約9MPaに保ったまま、約7時間、20℃〜30度の冷却水にて冷却を行った。金型から取り出したドーナツ状の成形体を2日以上室温にて放置し、内部の熱を更に徐熱することにより冷却させた。この後、ドーナツ状の成形体をスカイブマシーンに固定し、スカイブすることで厚み1mmから4mmのスカイブシートを得た。
(7−2)押出成形
[押出シートの作製]
単軸押出機(東芝社製、スクリュー径;φ65mm、L/D=28)にて、シリンダー温度、ダイス温度及びアダプターダイ温度をそれぞれ190℃としm、スクリュー回転数を50rpmの押出条件で、ダイス幅400mm、リップ幅5.5mmのTダイを用いて溶融パリソンを押出した。次に、95℃で温度調整しているチルロールに溶融パリソンを導入し、GAPを5mmとし、厚さ5mmの押出シートを作製した。
(7−3)圧延成形
[圧延シートの作製]
上記スカイブシート、又は押出シートをロール径300mmφ、ロール幅500mmの圧延ロールにより、予め120℃で予熱しておいたスカイブシート、もしくは押出シートを、任意のギャップに調整し、1m/分のロール回転速さでスカイブシートの圧延を行った。なお、GAPの値は、原反厚みの1/2〜1/10のクリアランスにすることが望ましい。
ロールの温度は予熱の温度と同じく120℃で圧延を行った。この時の予熱温度、及びロールの温度は120℃に限定される温度条件ではない。圧延ロールから出た圧延シートは、引き取り速度を変えて引き取り、テンションコントローラーをモニターしながら200N以上の張力を掛けながら巻き取りを行った。巻き取ったシートは常温で数時間放置し冷却を行った。
なお、上記(7−1)〜(7−3)の製造条件については、各実施例に特別の記載がある場合はそれを優先する。
(8)表面硬度
表面硬度はビッカース硬度として求めた。所定のビッカース圧子を有するビッカース硬度は試験機((株)ミツトヨ社製、製品名HM221)を用いて、下記条件により測定した。
押し込み深さ:1μm
最大荷重:5N/mm2
(評価基準)
○:70N/mm2以上
△:50N/mm2以上70N/mm2未満
×:50N/mm2未満
(9)耐擦過性
耐擦過性は、JIS−K5600に準拠し、スチールウール(#0000)を用いて1kgf荷重で20回往復し、表面のキズを目視にて確認した。
○:全く傷がついていない。
△:わずかに傷がついているが、目視での透明性に影響は見られない。
×:傷がついて目視での視認性に影響あり。
ポリオレフィン系樹脂原料
Figure 0006298605
接着剤(B−1):溶剤形接着剤(1液タイプ、スチレンブタジエンゴム(43%)/シクロヘキサン、アセトン(57%);コニシ株式会社製、製品名ボンドGPクリア)
接着剤(B−2):化学反応形接着剤(シアノアクリレート(95%以上);セメダイン株式会社製、製品名セメダインPPX)
ハードコート剤(C−1):アクリレート樹脂
ハードコート剤(C−2):熱硬化型シリコーン系ハードコート塗料
ハードコート剤(C−3):DLC
プライマー(D):ノルマルヘプタン99%、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル1%を含む。
(実施例1)
HDPE(密度が941kg/m3、MFRが2.5g/10分、旭化成ケミカルズ社製、製品名クレオレックスTM K4125)を用いて2.5mmの押出シートを作製し、押出シートを圧延することによりポリオレフィン系樹脂シートを作製した。圧延条件は、ロール温度120℃、回転数0.6m/min、GAP0.4mmとした。圧延によって得られたポリオレフィン系樹脂シートの厚みは0.5mmであった。上記のようにして作製したポリオレフィン系樹脂シート(以下、「HDPE製透明シート(0.5mm)」ともいう。)は100mm×100mmにカットして用いた。
得られたポリオレフィン系樹脂シートの表面をクロロホルムにて洗浄をした。接着剤(B−1)の粘度が高かったため、接着剤(B−1)を予めクロロホルムで15%程度に希釈した。次いで、洗浄されたポリオレフィン系樹脂シートに希釈した接着剤(B−1)を0.3g塗布し、バーコーターを用いて均一に塗工した。塗工後、ポリオレフィン系樹脂シートを室温にてドラフト実験台の上で24時間以上養生し、希釈剤のクロロホルムを十分に揮発させた。
ハードコート剤(C−1)70部、重合開始剤(イルガキュア184;チバスペシャリティーケミカルズ社製)3部、及びメチルエチルケトン27部を攪拌機で混合攪拌して、ハードコート用コーティング剤を調製した。調製したハードコート用コーティング剤をポリオレフィン系樹脂シートに0.3g滴下しバーコーターで塗工し、その後80℃で30分乾燥を行った。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(実施例2)
実施例1で作製したHDPE製透明シート(0.5mm)の表面をクロロホルムで洗浄した後、HDPE製透明シート(0.5mm)表面に、プライマー(D)を綿棒にて塗工した。プライマー(D)を塗布した上から接着剤(B−2)をg塗布し、バーコーターを用いて均一に塗工した。塗工後、ポリオレフィン系樹脂シートを、室温にてドラフト実験台の上で3時間養生し、状態調節を行った。その後、実施例1と同様にしてハードコート層を作製した。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(実施例3)
ハードコート剤(C−2)を用いた以外は、実施例1と同様にハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを作製した。具体的には、ハードコート剤(C−2)、メチルトリメトキシシラン、亜鉛メトキシエトキサイド、塩酸、及びアルコールを混合してハードコート用コーティング剤を調製した。調製したハードコート用コーティング剤をポリオレフィン系樹脂シートに滴下しバーコーターで塗工し、その後加熱器を用いて140℃で15分乾燥を行った。乾燥後、常温で1時間ほど状態調整を行った。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(実施例4)
ハードコート剤(C−3)を用いた以外は、実施例1と同様にハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを作製した。具体的には、ポリオレフィン系樹脂シートをプラズマCVD装置のチャンバー内に載置し、チャンバー内の圧力を真空(1×10-4Pa)とした後、アルゴンガスとメタンガスが50体積%ずつ混合されたガスを導入し、ポリオレフィン系樹脂シートの表面を改質した。表面改質した後、反応ガスを停止してから、DLC膜の原料となるハードコート剤(C−3)を含むメタンガスをチャンバー内に導入し、DLC膜を形成した。DLC膜の作製条件は、圧力15Pa、温度70℃、形成時間15分間とした。DLC膜作製前後の厚みの差を測定したところ、厚みの差は0.5μmであった。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(実施例5)
ポリオレフィン系樹脂シートの厚みを1.0mmとした以外は実施例4と同様にして、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを得た。具体的には、HDPE(密度が941kg/m3、MFRが2.5g/10分、旭化成ケミカルズ社製、製品名クレオレックスTM K4125)を用いて5mmの押出シートを作製し、押出シートを圧延することにより厚み1.0mmのポリオレフィン系樹脂シートを作製した。圧延条件は、120℃の加熱層でシートの温度を100℃〜120℃に調節し、ロール温度120℃、回転数0.6m/min、GAP0.85mmとした。圧延によって得られたポリオレフィン系樹脂シートの厚みは1.0mmであった。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(実施例6)
ポリオレフィン系樹脂シートとして下記UHMWPE製透明シート(圧延)を用いたこと以外は実施例4と同様にして、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを得た。具体的には、UHMWPE(密度が920kg/m3、I.Vが17.0dl/g、旭化成ケミカルズ社製、製品名サンファインTM UL901)を用いて圧縮成形を行い、厚み2mmのスカイブシートを作製し、スカイブシートを圧延することによりポリオレフィン系樹脂シートを作製した。圧延条件は、シートの温度が100℃となるよう加熱層にて加熱を行ない、ロール温度120℃、回転数0.6m/min、GAP0.4mmとした。圧延によって得られたポリオレフィン系樹脂シートの厚みは0.5mmであった。上記のようにして作製したポリオレフィン系樹脂シート(以下、「UHMWPE製透明シート(圧延)」ともいう。)は100mm×100mmにカットして用いた。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(比較例1)
厚みが0.5mmのソーダガラス(セントラル硝子社製、製品名ソーダ―ライムガラス)の表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(比較例2)
厚みが0.6mmのポリメチルメタクリレート(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デラグラスA」)、密度1190kg/m3の表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(比較例3)
実施例1に記載のポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(実施例7)
ポリオレフィン系樹脂シートとして下記UHMWPE製シートを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートを得た。具体的には、UHMWPE(密度が920kg/m3、I.Vが17.0dl/g)を用いて圧縮成形を行い、厚み0.5mmのスカイブシートを得た。圧延は行わずに、スカイブシートをポリオレフィン系樹脂シート(以下、「UHMWPE製シート」ともいう。)として用いた。なお、圧延処理を行なっていないUHMWPE製シートは、不透明であった。得られたハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートの表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
(比較例4)
UHMWPE(密度が920kg/m3、I.Vが17.0dl/g、旭化成ケミカルズ社製、製品名サンファインTM UL901)を用いて圧縮成形を行い、厚み0.5mmのスカイブシートを作製した。得られたシートは接着剤、ハードコート剤を塗工せず、表面硬度、平均赤外線透過率、全光線透過率を測定した。
以上の実施例及び比較例の結果を表2にまとめて示す。
Figure 0006298605
表2の結果より実施例では、全光線透過率及び赤外線透過率が共に高く、可視光、赤外線光での視認性に優れ、かつ表面硬度の高いハードコート被覆シートが得られている。一般的に硬度に優れて透明性の高い、ガラスやアクリル樹脂板などは、赤外線が全く透過しないため、赤外線を用いる用途への展開はできない。一方、比較例3において、ハードコートを行わない場合は、表面硬度が低いため、赤外線を利用したタッチパネルなどの用途には適さない。また、比較例4は一般的に使用されているポリエチレン製シートであるが、赤外線は透過するものの、全光線透過率などの透明性、表面硬度が不十分であり、同じく赤外線を利用したタッチパネル等への用途には不向きである。
本発明のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シートは、シート表面硬度が高く、且つ可視光線、赤外線波長領域での透明性に優れていることから、視認性が高く、赤外線センサーなどの赤外線を利用した用途周辺部材への適用が可能である。

Claims (12)

  1. ポリオレフィン系樹脂シート(A)と、ハードコート層(C)と、前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)及び前記ハードコート層(C)を接着する接着層(B)と、を有し、
    8μm〜14μmの赤外線波長領域における平均赤外線透過率が5%以上であり、
    ビッカース硬度として求めた表面硬度が70N/mm2以上であり、
    前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、ポリエチレン系樹脂を含む
    ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  2. ポリオレフィン系樹脂シート(A)が透明である、請求項1に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  3. 可視光領域における全光線透過率が、80%以上である、請求項1又は2に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  4. ハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート自体の厚みが、0.10mm〜3.0mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  5. 前記接着層(B)の厚みが、0.10μm〜100μmであり、
    前記ハードコート層(C)の厚みが、0.10μm〜100μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  6. 前記ハードコート層(C)が、アクリル系材料、シリカ系材料、及びカーボン系材料からなる群より選ばれる1種以上を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  7. 前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)が、該ポリオレフィン系樹脂シート(A)に含まれるポリオレフィン系樹脂の融点以下の温度にて圧延して得られるものである、請求項1〜のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  8. 前記ポリオレフィン系樹脂シート(A)と前記接着層(B)との界面にプライマー層(D)をさらに有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  9. 前記プライマー層(D)が、アミン系化合物を含有する、請求項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  10. 赤外線を利用した部材として用いる、請求項1〜いずれか1項に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  11. 前記部材が、自動車工業用部材、電気機器工業用部材、又は医療用部材である、請求項10に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
  12. 前記部材が、タッチパネル用ディスプレイ部材である、請求項10に記載のハードコート被覆ポリオレフィン系樹脂シート。
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