JP6296429B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの制御装置に関し、特に、圧縮自己着火燃焼方式で運転可能なエンジンの制御装置に関する。
従来から、エンジンの負荷やエンジンの回転数等の各種要素に応じて燃料の燃焼方式を火花着火(Spark Ignition)燃焼及び圧縮自己着火(Compression Ignition)燃焼との間で切り替える技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2014−173532号公報
CI燃焼は、燃焼室内に燃料を噴射し燃焼室を圧縮する際に生じた圧縮熱を用いて燃焼室内の燃料を着火させる燃焼方式であるが、火花点火を用いることなく燃料に着火させるため燃焼室内の温度を高温に保つ必要がある。そしてCI燃焼時に燃焼室内の温度を保つために、直前の排気行程で排気された高温の排気ガス(EGRガス)を吸気行程において再度燃焼室内に環流させるいわゆる内部EGR処理が用いられている。
ところが、エンジンの負荷が低い場合には内部EGRガス自体の温度も低いため、吸気行程において内部EGRガスを環流させたとしても燃焼室内の温度を保つことができず、CI燃焼方式での運転が安定しない、という問題があった。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、エンジン負荷が低い場合であっても燃焼室内の温度を保ち安定してCI燃焼を実行することができるエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、エンジンの運転状態に応じて燃料の燃焼方式をSI燃焼とCI燃焼とで切り替えるエンジンの制御装置であって、燃焼室の排気側に設けられた排気弁と、排気弁のリフトタイミングを制御する排気側可変動弁機構と、を備え、エンジンの運転状態に応じた燃焼の燃焼方式がCI燃焼方式であり、かつエンジンの負荷が低負荷である運転領域では、吸気行程において少量の燃料を燃焼室内に導入して排気行程において前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を閉弁し、直後の吸気行程において燃料を燃焼室内に噴射すると共に所定の時期に前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁する。
このように構成された本発明によれば、吸気行程において少量の燃料を燃焼室内に導入し、その直後の排気行程において排気弁を閉弁したままとする。これにより、燃焼室内に導入された少量の燃料は圧縮行程において加熱されて酸化し、燃焼し易い状態となる。そして、直後の吸気行程において燃焼室内に燃料を再度噴射する。これにより、燃焼室内では噴射された燃料と酸化した燃料とが混合され、少量の燃料を導入して酸化させない場合と比較して燃料が燃焼し易くなる。また、直後の吸気行程において排気弁を開弁し排気側の既燃ガスを燃焼室内に導入することにより、燃焼室内に高温の既燃ガスを導入することができる。このように、混合された燃料が導入された燃焼室内に高温の既燃ガスを導入することにより、エンジン負荷が低い状態でも安定してCI燃焼を実行することができる。
また、本発明において好ましくは、前記少量の燃料は、燃料タンク内の蒸発燃料である。
このように構成された本発明によれば、燃料タンク内の蒸発燃料を有効に活用することができる。
また、本発明において好ましくは、エンジンの運転状態に応じた燃焼の燃焼方式がCI燃焼方式であり、前記エンジンの負荷が中負荷である運転領域では、吸気行程において燃料を燃焼室内に導入すると共に所定の時期に前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁し、排気行程において前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁する制御を繰り返す。
また、本発明において好ましくは、エンジンの運転状態に応じた燃焼の燃焼方式がCI燃焼方式であり、前記エンジンの負荷が高負荷である運転領域では、吸気行程において燃料、及び排気側から環流させた既燃ガスを燃焼室内に導入すると共に所定の時期に前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁し、排気行程において前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁する制御を繰り返す。
このように構成された本発明によれば、エンジンの運転状態に応じた燃焼の燃焼方式がCI燃焼方式であり、エンジンの負荷が中負荷又は高負荷である運転領域では、通常の制御に従ってエンジンの燃焼を制御することができる。
以上のように、本発明によれば、エンジン負荷が低い場合であっても燃焼室内の温度を保ち安定してCI燃焼を実行することができる。
本発明の実施形態によるエンジンの概略構成図である。 本発明の実施形態によるエンジンのシリンダブロックの概略構成図である。 本発明の実施形態によるエンジンの制御ブロック図である。 本発明の実施形態によるエンジンの運転状況に応じた燃焼方式を示すマップである。 本発明の実施形態によるエンジンの制御装置の動作を示すフロー図である。 本発明の実施形態による8ストローク/1サイクル駆動及びこれに合わせた排気弁の動作を示すグラフである。 本発明の実施形態による4気筒エンジンの各気筒毎のサイクルを示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるエンジンについて説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態によるエンジンの概略構成図である。
図1に示すように、エンジン1は、車両に搭載される、少なくともガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンである。エンジン1は、複数の気筒18が直列に配列されたシリンダブロック11と、このシリンダブロック11上に配設されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下側に配設され、エンジンオイルが貯留されたオイルパン13とを有している。各気筒18内には、コンロッド142を介してクランクシャフト15と連結されているピストン14が往復動可能に嵌挿されている。ピストン14の頂面には、ディーゼルエンジンの燃焼室に適用されるリエントラント型燃焼室を形成するようなキャビティ141が設けられている。キャビティ141は、ピストン14が圧縮上死点付近に位置するときには、インジェクタ67に相対する。そして、シリンダヘッド12と、気筒18と、キャビティ141を有するピストン14とが、燃焼室19を画定する。なお、燃焼室19の形状は、図示する形状に限定されるものではない。例えばキャビティ141の形状、ピストン14の頂面形状、及び、燃焼室19の天井部の形状等は、適宜変更することが可能である。
図2は、エンジンのシリンダブロックの概略構成図である。この例ではエンジン1、図2に示すように、4つの気筒18a,18b,18c,18dを直列に配列した直列4気筒型エンジンであり、各気筒18の燃焼室19a、19b,19c,19dは、吸気側のマニホールドによって構成される吸気ポート16及び排気側のマニホールドによって構成される排気ポート17に接続されている。なお、同図では、説明の便宜上吸気弁及び排気弁は省略してある。そして吸気ポート16からの空気はマニホールド部分において分岐し、各気筒の燃焼室19a、19b,19c,19dにほぼ均等に分配される。そして燃焼室19a、19b,19c,19d内で生じた既燃ガスは排気ガスとして排気ポート17側に排気される。
このエンジン1は、理論熱効率の向上や、圧縮着火燃焼の安定化等を目的として、15以上の比較的高い幾何学的圧縮比に設定されている。なお、幾何学的圧縮比は15以上20以下程度の範囲で、適宜設定すればよい。
再度図1を参照すると、シリンダヘッド12には、吸気ポート16及び排気ポート17には燃焼室19側の開口を開閉する吸気弁21及び排気弁22がそれぞれ配設されている。
シリンダヘッド12には、気筒18毎に、気筒18内に燃料を直接噴射する(直噴)インジェクタ67が取り付けられている。インジェクタ67は、その噴口が燃焼室19の天井面の中央部分から、その燃焼室19内に臨むように配設されている。インジェクタ67は、エンジン1の運転状態に応じて設定された噴射タイミングでかつ、エンジン1の運転状態に応じた量の燃料を、燃焼室19内に直接噴射する。この例において、インジェクタ67は、詳細な図示は省略するが、複数の噴口を有する多噴口型のインジェクタである。これによって、インジェクタ67は、燃料噴霧が、燃焼室19の中心位置から放射状に広がるように、燃料を噴射する。ピストン14が圧縮上死点付近に位置するタイミングで、燃焼室19の中央部分から放射状に広がるように噴射された燃料噴霧は、ピストン頂面に形成されたキャビティ141の壁面に沿って流動する。換言すれば、キャビティ141は、ピストン14が圧縮上死点付近に位置するタイミングで噴射された燃料噴霧を、その内部に収めるように形成されている。この多噴口型のインジェクタ67とキャビティ141との組み合わせは、燃料の噴射後、混合気形成期間を短くすると共に、燃焼期間を短くする上で有利な構成である。なお、インジェクタ67は、多噴口型のインジェクタに限定されず、外開弁タイプのインジェクタを採用してもよい。
燃料を貯留する燃料タンク101とインジェクタ67との間は、燃料供給経路によって互いに連結されている。この燃料供給経路上には、燃料ポンプ63とコモンレール64とを含み、かつ、インジェクタ67に、比較的高い燃料圧力で燃料を供給することが可能な燃料供給システム62が介設されている。燃料ポンプ63は、燃料タンクからコモンレール64に燃料を圧送し、コモンレール64は圧送された燃料を、比較的高い燃料圧力で蓄えることが可能である。インジェクタ67が開弁することによって、コモンレール64に蓄えられている燃料がインジェクタ67の噴口から噴射される。ここで、燃料ポンプ63は、図示は省略するが、プランジャー式のポンプであり、エンジン1によって駆動される。このエンジン駆動のポンプを含む構成の燃料供給システム62は、30MPa以上の高い燃料圧力の燃料を、インジェクタ67に供給することを可能にする。燃料圧力は、最高で120MPa程度に設定してもよい。インジェクタ67に供給される燃料の圧力は、エンジン1の運転状態に応じて変更される。なお、燃料供給システム62は、この構成に限定されるものではない。
また、燃料タンク101と吸気通路30との間には、燃料タンク101内の蒸発燃料を吸気通路30におけるスロットル弁36よりも上流側に供給するための蒸発燃料通路103が設けられている。蒸発燃料通路103には、蒸発燃料105を燃料タンク101から吸気通路30に向けて送り出す蒸発燃料ポンプ105が設けられている。
シリンダヘッド12にはまた、燃焼室19内の混合気に強制点火(具体的には火花点火)する点火プラグ25が取り付けられている。点火プラグ25は、この例では、エンジン1の排気側から斜め下向きに延びるように、シリンダヘッド12内を貫通して配置されている。点火プラグ25の先端は、圧縮上死点に位置するピストン14のキャビティ141内に臨んで配置される。
エンジン1の一側面には、各気筒18の吸気ポート16に連通するように吸気通路30が接続されている。一方、エンジン1の他側面には、各気筒18の燃焼室19からの既燃ガス(排気ガス)を排出する排気通路40が接続されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設され、その下流側には、各気筒18への吸入空気量を調節するスロットル弁36が配設されている。また、吸気通路30における下流端近傍には、サージタンク33が配設されている。このサージタンク33よりも下流側の吸気通路30は、気筒18毎に分岐する独立通路とされ、これら各独立通路の下流端が各気筒18の吸気ポート16にそれぞれ接続されている。
排気通路40の上流側の部分は、気筒18毎に分岐して排気ポート17の外側端に接続された独立通路と該各独立通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。この排気通路40における排気マニホールドよりも下流側には、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化装置として、直キャタリスト41とアンダーフットキャタリスト42とがそれぞれ接続されている。直キャタリスト41及びアンダーフットキャタリスト42はそれぞれ、筒状ケースと、そのケース内の流路に配置した、例えば三元触媒とを備えて構成されている。
吸気通路30におけるサージタンク33とスロットル弁36との間の部分と、排気通路40における直キャタリスト41よりも上流側の部分とは、排気ガスの一部を吸気通路30に還流するためのEGR通路50を介して接続されている。このEGR通路50は、排気ガスをエンジン冷却水によって冷却するためのEGRクーラ52が配設された主通路51を含んで構成されている。主通路51には、排気ガスの吸気通路30への還流量を調整するためのEGR弁511が配設されている。
また、エンジン1は、制御手段としてのパワートレイン・コントロール・モジュール(以下では「PCM」と呼ぶ。)10によって制御される。PCM10は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されており、このPCM10が制御器を構成する。
図3は、本発明の実施形態によるエンジンの制御ブロック図である。図3に示すように、PCM10には、各種のセンサSW1、SW2、SW4〜SW18の検出信号が入力される。具体的には、PCM10には、エアクリーナ31の下流側で、新気の流量を検出するエアフローセンサSW1の検出信号と、新気の温度を検出する吸気温度センサSW2の検出信号と、EGR通路50における吸気通路30との接続部近傍に配置されかつ、外部EGRガスの温度を検出するEGRガス温センサSW4の検出信号と、吸気ポート16に取り付けられかつ、気筒18内に流入する直前の吸気の温度を検出する吸気ポート温度センサSW5の検出信号と、シリンダヘッド12に取り付けられかつ、気筒18内の圧力を検出する筒内圧センサSW6の検出信号と、排気通路40におけるEGR通路50の接続部近傍に配置されかつ、それぞれ排気温度及び排気圧力を検出する排気温センサSW7及び排気圧センサSW8の検出信号と、直キャタリスト41の上流側に配置されかつ、排気中の酸素濃度を検出するリニアO2センサSW9の検出信号と、直キャタリスト41とアンダーフットキャタリスト42との間に配置されかつ、排気中の酸素濃度を検出するラムダO2センサSW10の検出信号と、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサSW11の検出信号と、クランクシャフト15の回転角を検出するクランク角センサSW12の検出信号と、車両のアクセルペダル(図示省略)の操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサSW13の検出信号と、吸気側及び排気側のカム角センサSW14、SW15の検出信号と、燃料供給システム62のコモンレール64に取り付けられかつ、インジェクタ67に供給する燃料圧力を検出する燃圧センサSW16の検出信号と、エンジン1の油圧を検出する油圧センサSW17の検出信号と、エンジンオイルの油温を検出する油温センサSW18の検出信号と、が入力される。
PCM10は、これらの検出信号に基づいて種々の演算を行うことによってエンジン1や車両の状態を判定し、これに応じて、(直噴)インジェクタ67、点火プラグ25、吸気弁21a,21bを制御する吸気側可変動弁機構71、排気弁22a,22bを制御する排気側可変動弁機構72、燃料供給システム62、蒸発燃料供給ポンプ105及び、各種の弁(スロットル弁36、EGR弁511)のアクチュエータに対して制御信号を出力する。こうしてPCM10は、エンジン1を運転する。
吸気側可変動弁機構71及び排気側可変動弁機構72は、対応する吸気弁21又は排気弁22のリフト量及びリフトタイミングを他の吸気弁21又は排気弁22から独立して制御できる公知の可変バルブ機構であればどのようなものであってもよく、例えば油圧式弁又は電磁式弁を用いることができる。
次に、上述したエンジンの制御装置の作用について詳述する。図4は、エンジンの運転状況に応じた燃焼方式を示すマップであり、図5は、エンジンの制御装置の動作を示すフロー図である。
図4に示すように、エンジンの燃焼方式は、エンジン負荷及びエンジン回転数を含むエンジン1の運転状況に応じて決定される。そしてPCm10は、エンジン負荷が低い場合には熱効率が良いCI燃焼方式を用いてエンジンを運転し、エンジン負荷が高い場合には高い出力を得られるSI燃焼方式を用いてエンジン1を運転する。
また、PCM10は、CI燃焼領域でエンジンを運転している場合にも、エンジン負荷に応じて燃料噴射の時期や燃焼室19内の空気の量等をさらに細かく制御するように構成されている。なお、以下の説明において特に断りが無い場合には、「高負荷運転領域」、「中負荷運転領域」及び「低負荷運転領域」とは、それぞれ、CI燃焼領域内における「CI燃焼領域内における高負荷運転領域」、「CI燃焼領域内における中負荷運転領域」及び「CI燃焼領域内における低負荷運転領域」を意味するものとする。
次に、図5を参照してエンジンの制御装置の動作について詳述する。
一連の処理が開始すると、PCM10は、現在のエンジン負荷及びエンジン回転数並びに図4に示すマップを参照し、エンジン1の燃焼方式を決定する(ステップS1)。そして、現在のエンジン負荷及びエンジン回転数並びに図4に示すマップに基づいて決定された燃焼方式がSI燃焼方式である場合には、PCM10はステップS2において各気筒18について点火プラグ25を用いた火花点火により燃料を燃焼させる制御を行う。
また、ステップS1において決定された燃焼方式がCI燃焼方式である場合、PCM10は、ステップS3においてエンジン1の負荷が高負荷運転領域にあるか否かを判断する。そして、エンジン1の負荷が高負荷運転領域にある場合には、ステップS4においてPCM10は、4ストローク/1サイクルのCI燃焼方式でエンジン1を駆動する。この場合、PCM10は、吸気行程においてインジェクタ67から燃料を燃焼室19内に供給すると共に、スロットル弁36の開度及び吸気弁21を制御することにより新気を燃焼室19内に供給する。また、PCM10は、EGR弁511の開度を制御することにより新気にEGRガスを混合させ、燃焼室19内に供給する。そして、エンジン1は圧縮行程において火花点火を用いることなく燃焼室19の圧縮熱により燃料を自己着火させ、膨張行程において燃焼室19を膨張させる。その後、PCM10は、排気弁22を開弁することにより燃焼室19内の既燃ガスを排気ポート17に排出する。このようにPCM10は、高負荷運転領域においては通常の4ストローク/1サイクル駆動によりエンジンを駆動させる制御を繰り返し行う。
また、ステップS3においてエンジン1の負荷が高負荷運転領域にないと判断した場合、ステップS5においてPCM10は、エンジン1の負荷が中負荷運転領域にあるか否かを判断する。そして、エンジン1の負荷が中負荷運転領域にある場合には、ステップS6においてPCM10は、4ストローク/1サイクルのCI燃焼方式でエンジンを駆動する。この場合、PCM10は、吸気行程においてインジェクタ67から燃料を燃焼室19内に供給すると共に、スロットル弁36の開度及び吸気弁21を制御することにより新気を燃焼室19内に供給する。さらに吸気行程においてPCM10は、排気弁22を所定の時期に開弁させることにより排気ポート17内にある高温の既燃ガスを燃焼室19内に取り込み、燃焼室19内の温度を上昇させる。そして、エンジン1は圧縮行程において火花点火を用いることなく燃焼室19の圧縮熱により燃料を着火させ、膨張行程において燃焼室19を膨張させる。その後、PCM10は、排気弁22を開弁することにより燃焼室19内の既燃ガスを排気ポート17に排出する。このようにPCM10は、中負荷運転領域においては4ストローク/1サイクル駆動によりエンジンを駆動させる制御を繰り返し行う。
また、ステップS5においてエンジン1の負荷が中負荷運転領域にないと判断した場合、PCM10は、エンジン1の負荷が低負荷運転領域にあるものとしてステップS7の処理を実行する。ステップS7においてPCM10は、8ストローク/1サイクルのCI燃焼方式でエンジンを駆動する。
図6は、8ストローク/1サイクル駆動及びこれに合わせた排気弁の動作を示すグラフである。図8に示すように、低負荷運転領域におけるエンジンの1サイクルは、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、及び排気行程を順番に2回繰り返す8ストロークで構成されている。そして、8ストローク/1サイクル駆動の場合、通常の4ストローク/1サイクル駆動とは異なり、一度目の吸気行程後半において少量の燃料を燃焼室19内に噴射する(矢印A1参照)。このとき噴射される燃料の量は、続く一度目の圧縮行程によって燃料が自己着火しない程度の量とされる。一度目の吸気行程において燃焼室19内に供給される燃料は、インジェクタ67から直接燃焼室19内へ、又は蒸発燃料ポンプ105を駆動させて燃料タンク101内の蒸発燃料を吸気通路30内に供給し吸気弁21を介して燃焼室19内へ供給するかのいずれかの方法によって供給される。
そして少量の燃料が燃焼室19内に噴射された後、一度目の圧縮行程において燃焼室19内を圧縮する。これにより、燃焼室19内の温度が上昇し燃焼室19内の燃料が酸化し、燃料が燃焼し易い状態となる。一度目の圧縮行程では燃料が着火しないため、一度目の圧縮行程の後の一度目の膨張行程では、実質的にトルクを発生させず圧縮行程によって上昇した燃焼室19内の圧力を低下させるための行程となる。一度目の膨張行程の後の一度目の排気行程では、PCM10は、一度目の排気行程において排気側可変動弁機構72を制御することにより排気弁22を開弁させず燃焼室19にある酸化燃料を燃焼室19内に留める。
その後、二度目の吸気行程においてPCM10は、スロットル弁36及び吸気弁21を制御することにより新気を燃焼室19内に導入する。また、二度目の吸気行程においてPCM10は、所定の時期に排気弁22を開弁し、排気ポート17内の高温既燃ガスを燃焼室19内に取り込む内部EGR制御を行う。これにより、燃焼室19内では、初期の4ストローク時から残存している酸化燃料と、吸気ポート16から流入した新気と、高温の既燃ガスとが混合される。さらに二度目の吸気行程後半においてPCM10は、インジェクタ67から直接燃焼室19内に燃料を供給する(矢印A2参照)。このとき供給される燃料の量は、一度目の吸気行程において供給した燃料の量よりも多く、一度目の吸気行程において供給した燃料の量と二度目の吸気行程において供給した燃料の量の総量が、要求トルクを実現するために必要な燃料の量となるように調整される。そして、図6においてハッチングをかけて示されている二度目の圧縮行程において燃焼室19内で燃料を自己着火させ、エンジントルクを発生させる。その後、二度目の排気行程において排気弁22を開弁し燃焼室19内を掃気する。このようにPCM10は、低負荷運転領域においては、8ストローク/1サイクル駆動のCI燃焼方式でエンジンを駆動する。
図7は、4気筒エンジンの各気筒毎のサイクルを示すグラフである。図7では、8ストロークで構成される1サイクルを太枠で囲ってある。そして図7に示すように、エンジンの各気筒のサイクルをずらすことで、トルクを発生させる二度目の膨張行程(ハッチングをかけて示す)の時期を均一に分散させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、吸気行程において少量の燃料を燃焼室19内に導入(矢印A1)し、その直後の排気行程において排気弁22を閉弁したままとする。これにより、燃焼室19内に導入された少量の燃料は圧縮行程において加熱されて酸化し燃焼し易い状態となる。そして、直後の吸気行程において燃焼室19内に燃料を再度噴射(矢印A2)する。これにより、燃焼室19内では噴射された燃料と酸化した燃料とが混合され、少量の燃料を導入して酸化させない場合と比較して、燃料が燃焼し易くなる。また、直後の吸気行程において排気弁22を開弁し排気側の既燃ガスを燃焼室19内に導入することにより、燃焼室19内に高温の既燃ガスを導入することができる。このように、混合された燃料が導入された燃焼室内に高温の既燃ガスを導入することにより、エンジン負荷が低い状態でも安定してCI燃焼を実行することができる。
1 エンジン
10 PCM
19 燃焼室
22 排気弁
72 排気側可変動弁機構

Claims (4)

  1. エンジンの運転状態に応じて燃料の燃焼方式をSI燃焼とCI燃焼とで切り替えるエンジンの制御装置であって、
    燃焼室の排気側に設けられた排気弁と、
    排気弁のリフトタイミングを制御する排気側可変動弁機構と、を備え、
    エンジンの運転状態に応じた燃焼の燃焼方式がCI燃焼方式であり、かつエンジンの負荷が低負荷である運転領域では、吸気行程において少量の燃料を燃焼室内に導入して排気行程において前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を閉弁し、直後の吸気行程において燃料を燃焼室内に噴射すると共に所定の時期に前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁する、エンジンの制御装置。
  2. 前記少量の燃料は、燃料タンク内の蒸発燃料である、請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. エンジンの運転状態に応じた燃焼の燃焼方式がCI燃焼方式であり、前記エンジンの負荷が中負荷である運転領域では、吸気行程において燃料を燃焼室内に導入すると共に所定の時期に前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁し、排気行程において前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁する制御を繰り返す、請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
  4. エンジンの運転状態に応じた燃焼の燃焼方式がCI燃焼方式であり、前記エンジンの負荷が高負荷である運転領域では、吸気行程において燃料、及び排気側から環流させた既燃ガスを燃焼室内に導入すると共に所定の時期に前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁し、排気行程において前記排気側可変動弁機構によって前記排気弁を開弁する制御を繰り返す、請求項1乃至3の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
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