JP6292541B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸発燃料処理装置に関し、特に、高い精度で蒸発燃料をエンジンに供給することができる蒸発燃料処理装置に関する。
従来から、自動車の燃料タンク中で発生した蒸発燃料を処理するための蒸発燃料処理装置が知られている。一般的な蒸発燃料処理装置は、燃料タンクと、エンジンの上流側に接続されているエンジン吸気管との間に延びるパージ通路を備えている。また、パージ通路上には、燃料タンクから流れてきた蒸発燃料を受け入れ、蓄積する活性炭等からなるキャニスタが設けられている。そして、燃料タンク内の蒸発燃料は、燃料タンクから排出され、パージ通路を通ってキャニスタに蓄積される。キャニスタに蓄積された蒸発燃料をエンジン吸気管に供給する場合、所定のパージタイミングにおいて、エンジン吸気管内のスロットル弁を絞り、パージ通路内に負圧を発生させる。そして、パージ通路内で発生した負圧により、キャニスタに蓄積されている蒸発燃料は、パージ通路下流側に向けて吸い出され、エンジン吸気管を通してエンジンに供給される(例えば、特許文献1)。
特開2009−138561号公報
近年では、エンジンの上流側に配置されているスロットル弁を常に開弁状態とすることでエンジンのポンプロスを低減するシステムの開発が進められている。そして、このようなシステムでは、スロットル弁を絞る機会が殆どなく、キャニスタに蓄積された蒸発燃料をパージすることが困難である。従って、このようなシステムでは、スロットル弁に代わってパージ通路内に負圧を発生させるための加圧ポンプを配置し、加圧ポンプを作動させることによりキャニスタに蓄積された蒸発燃料を吸引し、エンジン供給管に供給するようにしている。
しかしながら、加圧ポンプを使用した場合、エンジン供給管に蒸発燃料を供給する際の供給量の制御性が悪化する、という問題があった。即ち、パージ通路内に加圧ポンプを配置する場合、加圧ポンプの大型化、及び加圧ポンプを駆動させるために必要なエネルギーの増加を防止する観点から、燃料を吸引するために必要な最低限の出力のものが用いられる。そして、比較的出力が低い加圧ポンプを用いた場合、加圧ポンプの前後のパージ通路内の差圧がそれほど高くならないため、加圧ポンプの加圧力の変動、及び吸気管脈動等の比較的小さい圧力変動によっても、加圧ポンプ出力に大きな影響を受けてしまう。これにより、目標とする蒸発燃料の供給量と、実際にエンジン供給管に供給される蒸発燃料の量との差が大きくなる場合がある。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、加圧ポンプの加圧力の変動に関わらず、エンジン供給管への蒸発燃料の供給量を高い精度で制御することができる蒸発燃料処理装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、燃料タンクからエンジン供給管まで延びるパージ通路と、このパージ通路上において、前記燃料タンクの下流側に設けられ、当該燃料タンクからの蒸発燃料を受け入れ、かつ蓄積するキャニスタと、このキャニスタに新気を導入するための大気開放弁と、前記パージ通路上において、前記キャニスタの下流側に設けられ、前記キャニスタ内に負圧を発生させる加圧ポンプと、前記パージ通路上において、前記加圧ポンプと前記供給管との間に設けられた第1のパージ弁とを備える蒸発燃料処理装置であって、前記加圧ポンプと前記第1のパージ弁との間において前記パージ通路から分岐する分岐通路と、この分岐通路上に設けられ、前記第1のパージ弁の弁径よりも小さい弁径を有する第2のパージ弁とを備え、前記キャニスタから流れてきた蒸発燃料の濃度が所定値よりも高い場合には、前記第2のパージ弁を開弁制御し、かつ前記第1のパージ弁を閉弁して蒸発燃料を前記分岐通路からエンジン供給管に供給すること、を特徴とする。
このように構成された本発明によれば、加圧ポンプとエンジン供給管との間に、第1のパージ弁が形成されたパージ通路と、第2のパージ弁が形成された分岐通路との2つの通路を形成することができる。そして、キャニスタから流れてきた蒸発燃料の濃度が、所定値よりも高い場合には、弁径の小さい第2のパージ弁を開弁制御し、第1のパージ弁を閉弁することにより、蒸発燃料の流量を抑制しながらエンジン供給管に供給することができる。蒸発燃料の量が比較的多い場合に、比較的大きい弁径の弁を通して蒸発燃料の量を制御しようとすると、加圧ポンプの変動や吸気管脈動によって、蒸発燃料の供給量が大幅に変動してしまう。これに対して本発明のように、蒸発燃料の量が比較的多い場合には、比較的弁径の小さい第2のパージ弁を利用することで、加圧ポンプの加圧力が変動したとしても、それによって蒸発燃料の供給量が変動するのを抑制することができる。
また、この場合において、前記キャニスタから流れてきた蒸発燃料の濃度が所定値よりも低い場合には、前記第1のパージ弁及び前記第2のパージ弁の両方を開弁制御して蒸発燃料を前記パージ通路及び前記分岐通路からエンジン供給管に供給することが好ましい。
このように構成された本発明によれば、キャニスタから流れてきた蒸発燃料の濃度が、所定値よりも低い場合には、第1のパージ弁及び第2のパージ弁の両方を開弁制御し、2つのパージ弁を開弁制御することにより比較的大きな流路を確保することができる。これにより、大量の蒸発燃料をエンジン供給管に供給することができる。
以上のように、本発明によれば、加圧ポンプの加圧力の変動に関わらず、エンジン供給管への蒸発燃料の供給量を高い精度で制御することができる。
本実施形態による蒸発燃料処理装置のシステム構成図である。 本発明の実施形態による蒸発燃料処理装置の動作を説明するためのフロー図である。 本発明の実施形態による蒸発燃料処理装置の動作を示すフロー図であり、蒸発燃料の濃度を推定する処理を示すフロー図である。 本発明の実施形態による蒸発燃料処理装置が使用する、圧力の差(ΔP)と、濃度(ρ)との関係を示すマップである。 本発明の実施形態による蒸発燃料処理装置が使用する、吸入空気量(Qa)と、推定された蒸発燃料の濃度(ρ)と、開弁制御されるパージ弁との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態による蒸発燃料処理装置が使用する、第1のパージ弁、及び第2のパージ弁の開閉デューティーを示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による蒸発燃料処理装置について説明する。図1は、本実施形態による蒸発燃料処理装置のシステム構成図である。
まず、図1に示すように、蒸発燃料処理装置1は、エンジン吸気管3と、燃料タンク5との間に延びるパージ通路7を備えている。エンジン供給管3は、エアクリーナー9から導入した空気を、エンジン11に供給するように構成されている。エンジン供給管3内には、エンジン11に供給する空気の量を調整するためのスロットル弁13が設けられている。なお、本実施形態では、例えば、エンジン11は、低負荷領域において自己着火運転を行うものであり、スロットル弁13は、基本的に常に開弁状態とされている。また、エンジン吸気管3内には、エンジン吸気管3内の圧力を検出するための吸気圧力センサ15が設けられている。
また、パージ通路7における燃料タンク5の下流側には、燃料タンク5内の蒸発燃料を受け入れ、蓄積するキャニスタ17が設けられている。
キャニスタ17は、例えば、活性炭等の吸着材を収容している。そして、燃料タンク5から流れてきた蒸発燃料を、一旦、吸着材で吸着する。キャニスタ17、大気開放弁19を介して、大気に向けて開放された大気開放口21と接続されている。
パージ通路7におけるキャニスタ17の下流側には、例えば遠心式ポンプによって構成され、パージ通路7内の圧力を変化させるための加圧ポンプ23、及びパージ通路7を開閉する第1のパージ弁25が設けられている。パージ通路7における、加圧ポンプ23と第1のパージ弁25との間には、蓄圧室27と、当該蓄圧室27内の圧力を検出するためのパージ圧力センサ29が設けられている。蓄圧室27には、さらに、蓄圧室27からエンジン供給管3まで延びる分岐管31が接続されている。
分岐管31は、蓄圧室27より、パージ通路7から分岐してエンジン供給管3まで延びている。そして、分岐管31内には、当該分岐管31を開閉する第2のパージ弁33が設けられている。第2のパージ弁33は、第1のパージ弁25とは独立して制御され、第1のパージ弁25の弁径よりも小さい弁径を有している。一例として、第1のパージ弁25は、40L/min程度の気体を流せる弁径を有しており、第2のパージ弁33は、20L/min程度の気体を流せる弁径を有している。
蒸発燃料処理装置1は、さらに、スロットル弁13、大気開放弁19、加圧ポンプ23、第1のパージ弁25、及び第2のパージ弁33を制御し、かつ、吸気圧力センサ15、及びパージ圧力センサ29からの検出値を受け取るECU35を備えている。
次に、蒸発燃料処理装置1の動作について説明する。図2は、蒸発燃料処理装置の動作を説明するためのフロー図である。
エンジンが始動して一連の処理が開始すると、ステップS1において蒸発燃料処理装置1は、蒸発燃料のパージ条件が成立したか否かを判断する。この処理は、ECU35がエンジン11の運転状態をモニタリングし、エンジン11が所定の運転状態に達したか否かを判断することで実行される。
次いで、ステップS2において蒸発燃料処理装置1は、キャニスタ17から蒸発燃料をパージした際のパージ通路7内の蒸発燃料の濃度を推定する。蒸発燃料の濃度を推定する方法としては、様々な方法が知られているが、一例として、以下の推定方法を適用することができる。
図3は、ステップS2における蒸発燃料の濃度を推定する処理を示すフロー図である。図3に示すフロー図は、エンジン駆動開始と共に実行され、エンジンが停止するまで繰り返し実行される。
一連の処理が開始すると、ステップS201において蒸発燃料処理装置1は、加圧ポンプ23を駆動する。また、大気開放弁19が閉弁状態にある場合には、大気開放弁19を開弁状態とする。この処理は、ECU35による制御のもと、加圧ポンプ23に駆動電圧を印可し、加圧ポンプ23を所定の回転数で駆動させ、かつ大気開放弁19を制御することで行われる。そして、加圧ポンプ23を所定の回転数で駆動すると、大気開放口21及びキャニスタ17を通してパージ通路7内に流れ込む気流が発生する。そして、この気流により、キャニスタ17内に蓄積された蒸発燃料が、パージ通路7の下流側に向けて流れる。
次いで、ステップS202において蒸発燃料処理装置1は、第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33を閉弁する。これにより、加圧ポンプ23の出力側と、第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33との間の空間、即ち蓄圧室27が実質的な閉鎖空間とされる。
次いで、ステップS203において蒸発燃料処理装置1は、蓄圧室27内の圧力を検出する。即ち、ステップS202において第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33を閉弁すると、実質的な閉鎖空間である蓄圧室27が加圧ポンプ23によって加圧され、蓄圧室27内の圧力が上昇する。そして、蓄圧室27内の圧力が一定の圧力に達すると、加圧ポンプ23からの気体が蓄圧室27内に流入できなくなる。これにより、蓄圧室27内の圧力は安定し、加圧ポンプ23からの気体の流入量は、ゼロになる。そして、ECU35は、気体の流入量Qがゼロになったときの蓄圧室27内の圧力を検出する。
次いで、ステップS204において蒸発燃料処理装置1は、蒸発燃料の濃度を推定する。蒸発燃料の濃度を推定するための方法としては、蒸発処理装置1内に、加圧ポンプ23によって、蒸発燃料を含まない気体を蓄圧室27内に流入させたときの蓄圧室27内の圧力と、蒸発燃料を含む気体を蓄圧室27内に流入させたときの蓄圧室27内の圧力の差(ΔP)と、蒸発燃料の濃度(ρ)との関係を示すデータを予め記憶させておき、当該データに基づいて蒸発燃料の濃度を推定する方法がある。加圧ポンプ23によって、蒸発燃料を含まない気体を蓄圧室27内に流入させたときの蓄圧室27内の圧力(P1)は、予め測定され、蒸発燃料処理装置1内に格納された値である。蒸発燃料を含まない気体に関する圧力を測定するためには、加圧ポンプ23と同一のポンプを用い、蓄圧室27と同一の容積を有する空間内に、加圧ポンプ23の駆動条件と同じ条件で駆動して気体を流入させる。
そして、同様の測定方法により、異なる濃度の蒸発燃料を含む気体についても、加圧後の圧力(P2)を測定する。そして、各濃度値について、値(P2)と値(P1)との差(ΔP)を算出し、図4に示すような、差(ΔP)と、濃度(ρ)との関係を示すマップを作成し、蒸発燃料処理装置1に格納する。気体中の粒子の濃度と、気体の圧力とは、比例関係を示すため、差(ΔP)と、濃度(ρ)との関係は、線L1によって示されるように、比例関係を示す。そして、蒸発燃料の濃度を推定するときは、ECU35は、パージ圧力センサ29によって検出された値(P2)と、予め測定された、蒸発燃料を含まない気体を蓄圧室27内に流入させたときの蓄圧室27内の圧力(P1)との差(ΔP)を算出する。次いでECU35は、差(ΔP)に基づいて、図4に示すマップを参照し、蒸発燃料の濃度(ρ)を推定する。
蒸発燃料の濃度推定処理を行った後、蒸発燃料処理装置1は、図2のステップS3以降の処理を実行する。
ステップS3において蒸発燃料処理装置1は、推定された蒸発燃料の濃度が、所定の基準濃度以上であるか否かを判断する。この処理は、ECU35が、ステップS2において推定された蒸発燃料の濃度と、予め決定された基準濃度とを比較することで行われる。そして、推定された蒸発燃料の濃度が、所定の基準濃度以上である場合には、ステップS4以降の処理を実行する。
ステップS4において蒸発燃料処理装置1は、エンジン11への吸入空気量を算出する。この処理は、ECU35が、エンジン11の運転状況及びエンジン吸気管3内の気体流量を参照することにより行われる。
次いで、ステップS5において蒸発燃料処理装置1は、算出した吸入空気量が、所定の基準空気量以上であるか否かを判断する。この処理は、ECU35が、算出した吸入空気量と、予め決定された基準空気量とを比較することで行われる。そして、算出された吸入空気量が、所定の基準空気量以上である場合には、ステップS6以降の処理が行われる。
ステップS6において蒸発燃料処理装置1は、第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の上流側と下流側との差圧を検出する。この処理は、ECU35が、第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の上流側にあるパージ圧力センサ29の検出値と、エンジン供給管3内の吸気圧力センサ15の検出値とを参照することで行われる。
次いで、ステップS7において蒸発燃料処理装置1は、第1のパージ弁25を開弁制御する。より具体的には、ECU35は、ステップS6において検出した第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の上流側と下流側との差圧に基づいて第1のパージ弁25の駆動デューティーを算出し、算出したデューティーに基づいて、所定間隔で第1のパージ弁25を開閉することで行われる。これにより、パージ通路7内の蒸発燃料がエンジン供給管3内に流れ、エンジン11に供給される。
一方で、ステップS5において、算出した吸入空気量が、所定の基準空気量以上でないと判断された場合、蒸発燃料処理装置1は、第2のパージ弁33を開弁制御すべく、ステップS8において第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の上流側と下流側との差圧を検出し、ステップS9において第2のパージ弁33を開弁制御する。なお、ステップS8における処理は、ステップS6における処理と同様の処理であり、ステップS9における処理は、ステップS7における処理と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
また、ステップS3において、推定された蒸発燃料の濃度が、所定の基準濃度以上でないと判断された場合には、蒸発燃料処理装置1は、ステップS10において吸入空気量を算出し、ステップS11において算出された吸入空気量が算出した吸入空気量が、所定の基準空気量以上であるか否かを判断する。なお、ステップS10における処理は、ステップS4における処理と同様の処理であり、ステップS11における処理は、ステップS5における処理と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
次いで、ステップ11において、算出した吸入空気量が、所定の基準空気量以上であると判断された場合、蒸発燃料処理装置1は、第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の両方を開弁制御すべく、ステップS12において第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の上流側と下流側との差圧を検出し、ステップS13において第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33を開弁制御する。
また、ステップS11において、算出した吸入空気量が、所定の基準空気量以上でないと判断された場合、蒸発燃料処理装置1は、第1のパージ弁25を開弁制御すべく、ステップS14において第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の上流側と下流側との差圧を検出し、ステップS15において第1のパージ弁25を開弁制御する。なお、ステップS12及びステップS14における処理は、ステップS6における処理と同様の処理であり、ステップS13及びステップS15における処理は、ステップS7における処理と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
上述した一例の処理によれば、ステップS2において推定された蒸発燃料の濃度、並びにステップS4及びステップS10において算出された吸入空気量に基づいて開弁制御するパージ弁を選択することができる。
図5は、吸入空気量(Qa)と、推定された蒸発燃料の濃度(ρ)と、開弁制御されるパージ弁との関係を示すグラフである。図5に示すグラフは、X軸に沿って推定された蒸発燃料の濃度(ρ)が示され、Y軸に沿って算出された吸入空気量(Qa)が示されている。そして、蒸発燃料処理装置1は、算出された吸入空気量(Qa)、及び推定された蒸発燃料の濃度(ρ)の2つの値に基づいて、開弁制御するパージ弁を選択する。
算出された吸入空気量(Qa)が基準空気量(Qr)以上であり、かつ推定された蒸発燃料の濃度(ρ)が基準濃度(ρr)以上でない場合、即ち、両者の関係が図5に示す領域A1に当てはまる場合(図2に示すフロー図では、ステップS3、ステップS10、ステップS11、ステップS12、及びステップS13の順で処理を行った場合)、蒸発燃料処理装置1は、第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の両方のパージ弁を開弁制御する。これにより、パージ通路7からエンジン供給管3内に供給する蒸発燃料の量を、蒸発燃料処理装置1によって供給できる最大量とすることができる。算出された吸入空気量(Qa)が基準空気量(Qr)以上であり、かつ推定された蒸発燃料の濃度(ρ)が基準濃度(ρr)以上でない場合には、エンジン11からの燃料要求量が多く、かつパージ通路7内の蒸発燃料の量が少ない(換言すれば、キャニスタ17に蓄積されている蒸発燃料の量が少ない)ことを示している。そして、パージ通路7内の蒸発燃料の量が少ない場合には、パージ通路7からエンジン供給管3内へ流れる気体の量を増やしたとしても、蒸発燃料の供給量の変動又は目標供給量に対する誤差が少なくなる。従って、この場合には、より多くの蒸発燃料をパージすべく、第1のパージ弁25及び第2のパージ弁33の両方を開弁制御し、パージ通路7からエンジン供給管3への気体の流入量を多くする。
図6は、第1のパージ弁、及び第2のパージ弁の開閉デューティーを示すグラフである。図6に示すように、ECU35は、第1のパージ弁25と第2のパージ弁33とを交互に開閉するように制御を行うことが好ましい。
一方で、算出された吸入空気量(Qa)が基準空気量(Qr)以上でなく、かつ推定された蒸発燃料の濃度(ρ)が基準濃度(ρr)以上である場合、即ち、両者の関係が図5に示す領域A4に当てはまる場合(図2に示すフロー図では、ステップS3、ステップS4、ステップS5、ステップS8、及びステップS9の順で処理を行った場合)、蒸発燃料処理装置1は、第2のパージ弁33のみを開弁制御する。これにより、パージ通路7からエンジン供給管3内に供給する蒸発燃料の量を、蒸発燃料処理装置1によって供給できる最少量とすることができる。算出された吸入空気量(Qa)が基準空気量(Qr)以上でなく、かつ推定された蒸発燃料の濃度(ρ)が基準濃度(ρr)以上である場合には、エンジン11からの燃料要求量が少なく、かつパージ通路7内の蒸発燃料の量が多い(換言すれば、キャニスタ17に蓄積されている蒸発燃料の量が多い)ことを示している。そして、パージ通路7内の蒸発燃料の量が多い場合には、パージ通路7からエンジン供給管3内へ流れる気体の量を増やすと、蒸発燃料の供給量の変動又は目標供給量に対する誤差が多くなる。また、エンジン11からの燃料要求量が少ない状態で、大量の蒸発燃料をエンジン供給管3内に供給すると、エンジン11によって蒸発燃料を処理し切れない可能性もある。従って、この場合には、エンジン11に供給される蒸発燃料の量を少なくすべく、弁径が小さい第2のパージ弁33のみを開弁制御し、パージ通路7からエンジン供給管3への気体の流入量を多くする。
また、算出された吸入空気量(Qa)が基準空気量(Qr)以上でなく、かつ推定された蒸発燃料の濃度(ρ)が基準濃度(ρr)以上でない場合、即ち、両者の関係が領域A2に当てはまる場合には、処理すべき蒸発燃料の量が少なく、加圧ポンプ23の変動による蒸発燃料の供給量の変動が生じにくいため、第1のパージ弁25のみを開弁制御して、蒸発燃料をエンジン供給管3に供給する。
また、算出された吸入空気量(Qa)が基準空気量(Qr)以上であり、かつ推定された蒸発燃料の濃度(ρ)が基準濃度(ρr)以上である場合、即ち、両者の関係が領域A3に当てはまる場合には、処理すべき蒸発燃料の量が多いものの、エンジン11による燃料要求量が多いため、加圧ポンプ25の変動による蒸発燃料の供給量の変動がエンジン11内の空燃比の変動に与える影響がすくないため、第1のパージ弁33のみを開弁制御する。
以上のように、本実施形態によれば、加圧ポンプ23とエンジン供給管3との間に、第1のパージ弁25が形成されたパージ通路と、第2のパージ弁33が形成された分岐通路との2つの通路を形成することができる。そして、キャニスタ17から流れてきた蒸発燃料の濃度が、基準濃度(ρr)よりも高い場合には、弁径の小さい第2のパージ弁33を開弁制御し、第1のパージ弁25を閉弁することにより、蒸発燃料の流量を抑制しながらエンジン供給管3に供給することができる。これにより、第1のパージ弁25の弁径と比較して弁径の小さい第2のパージ弁33を利用することで、加圧ポンプ23の加圧力が変動したとしても、それによって蒸発燃料の供給量が変動するのを抑制することができる。
1 蒸発燃料処理装置
3 エンジン供給管
5 燃料タンク
7 パージ通路
17 キャニスタ
19 大気開放弁
23 加圧ポンプ
25 第1のパージ弁
31 分岐管
33 第2のパージ弁

Claims (4)

  1. 燃料タンクからエンジン供給管まで延びるパージ通路と、
    このパージ通路上において、前記燃料タンクの下流側に設けられ、当該燃料タンクからの蒸発燃料を受け入れ、かつ蓄積するキャニスタと、
    このキャニスタに新気を導入するための大気開放弁と、
    前記パージ通路上において、前記キャニスタの下流側に設けられ、前記キャニスタ内に負圧を発生させる加圧ポンプと、
    前記パージ通路上において、前記加圧ポンプと前記供給管との間に設けられた第1のパージ弁とを備える蒸発燃料処理装置であって、
    前記加圧ポンプと前記第1のパージ弁との間において前記パージ通路から分岐する分岐通路と、
    この分岐通路上に設けられ、前記第1のパージ弁の弁径よりも小さい弁径を有する第2のパージ弁とを備え、
    前記キャニスタから流れてきた蒸発燃料の濃度が所定値よりも高い場合には、前記第2のパージ弁を開弁制御し、かつ前記第1のパージ弁を閉弁して蒸発燃料を前記分岐通路からエンジン供給管に供給すること、を特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 前記キャニスタから流れてきた蒸発燃料の濃度が所定値よりも低い場合には、前記第1のパージ弁及び前記第2のパージ弁の両方を開弁制御して蒸発燃料を前記パージ通路及び前記分岐通路からエンジン供給管に供給する、請求項1に記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記エンジンへの吸入空気量が所定値よりも多い場合には、前記第1のパージ弁を開弁制御し、かつ前記第2のパージ弁を閉弁して蒸発燃料を前記分気通路から前記エンジン供給管に供給する、請求項1に記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記エンジンへの吸入空気量が所定値よりも低い場合には、前記第1のパージ弁を開弁制御し、かつ前記第2のパージ弁を閉弁して蒸発燃料を前記分気通路から前記エンジン供給管に供給する、請求項2に記載の蒸発燃料処理装置。
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