JP6292113B2 - 車両用電源制御装置 - Google Patents

車両用電源制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6292113B2
JP6292113B2 JP2014257307A JP2014257307A JP6292113B2 JP 6292113 B2 JP6292113 B2 JP 6292113B2 JP 2014257307 A JP2014257307 A JP 2014257307A JP 2014257307 A JP2014257307 A JP 2014257307A JP 6292113 B2 JP6292113 B2 JP 6292113B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
engine
storage battery
stop
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014257307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016118124A (ja
Inventor
和也 小谷
和也 小谷
将光 湯原
将光 湯原
寛 末永
寛 末永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2014257307A priority Critical patent/JP6292113B2/ja
Publication of JP2016118124A publication Critical patent/JP2016118124A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6292113B2 publication Critical patent/JP6292113B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Description

本発明は、車両の電気機器に電力を供給するメイン蓄電池及びサブ蓄電池を備える車両用電源制御装置に関するものである。
近年、エンジンの回生エネルギーを効率良く回収し、且つ、車両に搭載される電気機器の電力需要の増大に応じるために、鉛バッテリ等からなるメイン蓄電池に加えて、メイン蓄電池よりも充放電速度の速いキャパシタ等からなるサブ蓄電池を備える車両が知られている。例えば、特許文献1は、車両の減速時にモータジェネレータで発電された回生電力を蓄電するサブ蓄電池(キャパシタユニット)と、サブ蓄電池で蓄電された電力で充電されるメイン蓄電池(バッテリ)とを備える車両を開示する。
イグニッションキーをONする操作に伴うキー始動時には、始動装置によりエンジンが始動されるが、この際の始動装置の電力需要はメイン蓄電池で賄われるのが一般的である。そこで、メイン蓄電池の消費及び劣化を抑制する観点から、キー始動時における始動装置の電力需要をサブ蓄電池の電力で賄うことが検討されている。
特開2013−194584号公報
しかしながら、キー始動時には大電力を要するため、サブ蓄電池の電力不足が懸念される。この場合、メイン蓄電池の電力によりエンジンが始動されることになるが、メイン蓄電池の容量が小さいと、始動中にメイン蓄電池が他の電気機器に対して十分な電力を供給できないことが懸念される。
また、キー始動時におけるサブ蓄電池の電力不足を解消するために、イグニッションキーがOFFする操作がなされても、直ぐにエンジンを停止させずに、サブ蓄電池に所定量の電力が蓄積されるまで、エンジンを駆動させて始動装置に発電させることも検討されている。
しかしながら、この構成では、イグニッションキーがOFFされた後も一定時間、エンジンが駆動されるため、燃料が余計に消費され、燃費が悪化する。
本発明は、エンジンの始動時においてサブ蓄電池の電力不足を回避し、サブ蓄電池の電力でエンジンを始動させることができる車両用電源制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による車両用電源制御装置は、車両の電気機器に電力を供給するメイン蓄電池及びサブ蓄電池を備える車両用電源制御装置であって、
前記車両の走行駆動用のエンジンを始動させると共に、前記エンジンの駆動力を用いて発電し、前記サブ蓄電池及び前記メイン蓄電池を充電する始動装置と、
前記車両を始動させるのに必要な始動電力量が前記サブ蓄電池に確保されている場合、前記サブ蓄電池の電力を用いて前記始動装置に前記エンジンを始動させ、前記始動電力量が前記サブ蓄電池に確保されていない場合、前記メイン蓄電池の電力を用いて前記始動装置に前記エンジンを始動させる始動制御部と、
現在位置から目的地までの走行距離又は前記現在位置から信号機までの走行距離を前記車両の周囲の環境情報として取得する情報取得部と、
前記取得された環境情報に基づいて、前記エンジンの停止を予測する停止予測部と、
前記エンジンの停止が予測された場合、前記始動装置を制御して、前記始動電力量を前記サブ蓄電池に確保させる蓄電池制御部とを備え、
前記始動装置は、ベルト駆動式始動装置であり、
前記メイン蓄電池及び前記メイン蓄電池に第1電圧ラインを介して接続された前記電気機器である第1電気機器を備える第1電圧回路と、
前記サブ蓄電池及び前記サブ蓄電池に第2電圧ラインを介して接続された前記ベルト駆動式始動装置を備える第2電圧回路と、
前記第2電圧ラインの電圧を降圧して前記第1電圧ラインに出力する降圧回路とを更に備え、
前記情報取得部は、前記車両の現在位置及び前記車両の目的地間の距離を前記環境情報として取得し、
前記停止予測部は、前記環境情報として取得された前記距離が所定距離以下になったことを検知した場合、イグニッションキーのオフによる前記エンジンの停止を予測し、
前記蓄電池制御部は、前記イグニッションキーのオフによる前記エンジンの停止が予測された場合、前記ベルト駆動式始動装置が発電する電力で前記サブ蓄電池を充電させ、
前記第2電圧回路は、前記第2電圧ラインに接続された前記電気機器である第2電気機器を備え、
前記蓄電池制御部は、前記停止予測部により前記エンジンの停止が予測された場合、前記第2電気機器の駆動を抑制し、
前記第2電気機器は、触媒ヒータを含む複数の電気機器から構成され、
前記蓄電池制御部は、前記触媒ヒータ以外の前記第2電気機器の駆動を抑制し、前記触媒ヒータの駆動は抑制しない。
この態様によれば、車両の周囲の環境情報に基づいて、エンジンの停止が予測されると、始動装置が駆動されて、車両を始動させるのに必要な始動電力量がサブ蓄電池に確保される。これにより、サブ蓄電池に始動電力量が確保された後、エンジンが停止され、次回の車両の始動時にサブ蓄電池の電力で車両を始動させる可能性を高めることができる。また、エンジンが停止される前にサブ蓄電池への充電が開始されるので、エンジンが停止された後に一定期間、エンジンを駆動させ、サブ蓄電池に始動電力量を確保させる必要がなくなり、エンジンを本来的に停止させるべきタイミングで停止させることができる。その結果、エンジンの燃費向上を図ることができる。
また、この態様によれば、車両の現在位置と目的地との距離が所定距離以下になると、イグニッションキーのオフによるエンジンの停止が予測される。そして、エンジンの停止が予測された場合、ベルト駆動式始動装置が発電する電力でサブ蓄電池が充電される。
そのため、次回、イグニッションキーのオンによりエンジンが始動された場合に、サブ蓄電池に始動電力量が確保されている可能性が高まるため、サブ蓄電池の電力が第2電圧ラインを介してベルト駆動式始動装置に供給される可能性が高まる。よって、ベルト駆動式始動装置によるエンジンの静粛始動を実現できる。
また、第2電圧回路からの電圧が降圧回路で降圧されて第1電圧回路に供給されるため、ベルト駆動式始動装置で発電された電力及びサブ蓄電池の電力を第1電気機器に供給することができる。そのため、メイン蓄電池から第1電気機器へ放電される電力が抑制され、メイン蓄電池の長寿命化を図ることもできる。
また、この態様によれば、エンジンの停止が予測されると、第2電気機器の駆動が抑制されるため、サブ蓄電池に始動電力量を確保させる可能性をより高くすることができる。
また、上記態様において、車両の状態を検知する状態検知部を更に備え、
前記始動制御部は、
前記検知された前記車両の状態が所定の自動停止条件を満たす場合、前記エンジンを自動停止させ、前記検知された前記車両の状態が所定の再始動条件を満たす場合、前記自動停止中の前記エンジンを前記ベルト駆動式始動装置で再始動させるものであり、
前記停止予測部が前記イグニッションキーのオフによる前記エンジンの停止を予測した場合、前記エンジンの自動停止を禁止してもよい。
この態様によれば、イグニッションキーのオフによるエンジンの停止が予測された場合、エンジンの自動停止が禁止される。そのため、イグニッションキーがオフされる直前に、自動停止中のエンジンが再始動されてサブ蓄電池の電力消費を抑制できる。その結果、次回、イグニッションキーをオンした際にサブ蓄電池に始動電力量が確保されている可能性を高めることができる。
また、上記態様において
記情報取得部は、前記車両の現在位置の情報と、前記車両の走行経路上に配置された信号機の位置情報又は渋滞情報とを前記環境情報として取得し、
前記停止予測部は、前記取得された環境情報に基づいて、前記車両の信号待ちによる前記エンジンの自動停止、又は前記渋滞による前記エンジンの自動停止を予測し、
前記蓄電池制御部は、前記エンジンの自動停止が予測された場合、前記ベルト駆動式始動装置が発電する電力で前記サブ蓄電池を充電させてもよい。
この態様によれば、環境情報を用いて信号待ち或いは渋滞によるアイドルストップが予測されると、ベルト駆動式始動装置が発電する電力で、始動電力量がサブ蓄電池に確保される。そのため、エンジンの再始動時にサブ蓄電池に始動電力量を確保させることができ、ベルト駆動式始動装置を用いたエンジンの静粛始動を実現できる。
また、第2電圧回路からの電圧が降圧回路で降圧されて第1電圧回路に供給されるため、ベルト駆動式始動装置で発電された電力及びサブ蓄電池の電力を第1電気機器に供給することができる。そのため、メイン蓄電池から第1電気機器へ放電される電力が抑制され、メイン蓄電池の長寿命化を図ることもできる。
また、上記態様において、
前記始動装置は、前記エンジンの回生エネルギーにより電力を発電し、前記サブ蓄電池を充電し、
前記車両の速度を検知する車速センサを更に備え、
前記蓄電池制御部は、前記エンジンの停止が予測された場合、前記検知された前記車両の速度から前記エンジンの回生エネルギーにより前記始動装置が発電する回生予測電力量を算出し、前記始動電力量から前記回生予測電力量を差し引いた電力量を前記サブ蓄電池に充電してもよい。
この態様によれば、エンジンの停止が予測されると、始動電力量から回生予測電力量を差し引いた差分電力量がサブ蓄電池に充電されるので、回生電力量を考慮してサブ蓄電池の充電量を設定でき、サブ蓄電池が不必要に充電されることを防止できる。
本発明によれば、エンジンの始動時にサブ蓄電池の電力を用いて始動装置を始動させることができる。
本発明の実施の形態にかかる車両用電源制御装置が搭載された車両の電気的構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態にかかる車両用電源制御装置のブロック図である。 本発明の実施の形態にかかる車両用電源制御装置による制御動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる車両用電源制御装置による制御動作の一例を示すフローチャートである。
(車両の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる車両用電源制御装置が搭載された車両の電気的構成を示す回路図である。実施の形態1では、車両として、例えば、4輪自動車が採用される。本図に示される車両は、エンジン1、ベルト駆動式スタータ(以下、B−ISG2と記述する。)、バッテリ3、キャパシタ4、降圧回路5、電気負荷6、ギヤ駆動式スタータ7(Sta)、トランスミッション8、デファレンシャル9、車輪10、車輪軸11、協調ブレーキ12、バイパスリレー13、シートヒータ15、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ14、キャパシタリレー16、電圧センサ17、及び触媒ヒータ18を含む。
B−ISG2とキャパシタ4とは高電圧ラインL1を介して電気的に接続されている。降圧回路5は、高電圧ラインL1と低電圧ラインL2との間に設けられている。バイパスリレー13は、降圧回路5と並列接続されたバイパスラインL3上に設けられている。バッテリ3は、正極が低電圧ラインL2を介して電気負荷6及びギヤ駆動式スタータ7と電気的に接続され、負極が接地されている。高電圧ラインL1上には、キャパシタリレー16が設けられている。キャパシタリレー16とB−ISG2との間の高電圧ラインL1上には、PTCヒータ14及び触媒ヒータ18が設けられている。
エンジン1は、車両のエンジンルームに設けられ、車両を走行させる。エンジン1としては、例えば、レシプロエンジン、或いはディーゼルエンジンが採用できる。
B−ISG(ベルト駆動式Integrated Starter Generator)2は、キャパシタ4及びバッテリ3の少なくともいずれか一方からの電力を用いてエンジン1をクランキングさせると共に、車両の少なくとも減速時にはエンジン1から動力を得て発電し、キャパシタ4、バッテリ3、及び電気負荷6に電力を供給する。ここで、B−ISG2は、エンジン1をクランキングさせるに際し、主にキャパシタ4からの電力を用い、キャパシタ4の残容量が低い場合はバッテリ3からの電力を用いる。本実施の形態では、B−ISG2は、車両の状態が後述する所定条件を満たす場合にエンジン1をクランキングする。
具体的には、B−ISG2は、モータジェネレータ21と、モータジェネレータ21のロータシャフトに結合されたロータプーリ22と、エンジン1のクランクシャフトに結合されたクランクプーリ23と、ロータプーリ22及びクランクプーリ23に巻かれたベルト24とを備える。ここで、B−ISG2は、エンジン1の始動時にはクランクシャフトを介してエンジン1に動力を供給する。
B−ISG2は、エンジン1のクランクシャフトと連動して回転するモータジェネレータ21が備えるロータを磁界中で回転させることで発電を行うものであり、磁界を発生するフィールドコイルへの電流の増減に応じて発電電流を調節する。また、B−ISG2には、発電された交流電力を直流電力に変換する整流器(図示省略)が内蔵されている。つまり、B−ISG2で発電された電力は、この整流器で直流に変換された後に、シートヒータ15、PTCヒータ14、触媒ヒータ18、キャパシタ4、バッテリ3、及び電気負荷6に送電される。
バッテリ3は、例えば、鉛バッテリであり、B−ISG2と電気的に接続され、B−ISG2で発電された電力を蓄える。鉛バッテリは化学反応によって電気エネルギーを蓄えるものであるため、急速な充放電には不向きである。しかし、鉛バッテリは、充電容量を確保し易いため、比較的多量の電力を蓄えることができるという特性を持つ。
キャパシタ4は、例えば、電気二重層キャパシタであり、B−ISG2と電気的に接続され、B−ISG2で発電された電力を蓄える。電気二重層キャパシタは、鉛バッテリとは異なり、電解質イオンの物理的な吸着によって電気を蓄えるものである。このため、電気二重層キャパシタは比較的急速な充放電が可能で、内部抵抗も小さいという特性を持つ。
降圧回路5は、例えば、DC−DCコンバータで構成され、B−ISG2及びキャパシタ4から供給される電圧を所定電圧に降圧して、電気負荷6に供給する。
電気負荷6は、降圧回路5が出力する所定電圧で作動する1以上の電装品で構成される。本実施の形態では、例えば、EAPS(電動パワーステアリング機構)、エアコン、オーディオ、及びグローパスが電気負荷6として採用されるが、これらは一例である。
ギヤ駆動式スタータ7は、エンジン1の始動時に駆動されてエンジン1をクランキングする。ここで、ギヤ駆動式スタータ7は、スターターモータ71及びピニオン72等を含み、ピニオン72がスターターモータ71の動力をエンジン1に設けられたリングギヤ11aに伝えることで、エンジン1をクランキングする。本実施の形態では、ギヤ駆動式スタータ7は、車両の状態が後述する所定条件を満たさない場合にエンジン1をクランキングする。
トランスミッション8は、例えば、マニュアルトランスミッション、オートマチックトランスミッション、或いはCVT等で構成され、エンジン1の回転数を走行に適した回転数に変速する。デファレンシャル9は、カーブによって生じる内側車輪の抵抗分だけ外側車輪の駆動力を自動的に増やし、車両がスムーズにカーブを曲がれるようにする。車輪軸11はエンジン1の動力をトランスミッション8及びデファレンシャル9を介して車輪10に伝える。協調ブレーキ12は、フットブレーキペダル12aの操作量に応じて、回生ブレーキと油圧ブレーキとを協調制御する。
PTCヒータ14は、キャパシタ4が蓄積する電力及びB−ISG2が発電する電力によって作動し、車両の室内を加熱する。シートヒータ15は、キャパシタ4が蓄積する電力及びB−ISG2が発電する電力によって作動し、車両のシートを加熱する。
キャパシタリレー16は、キャパシタ4を回路から切り離すときにOFFされ、回路に組み込むときにONされる。電圧センサ17は、キャパシタ4の正極に接続され、キャパシタ4の電圧を計測する。
触媒ヒータ18は、キャパシタ4が蓄積する電力及びB−ISG2が発電する電力によって作動し、排気ガスを浄化するためのキャタリストを加熱する。
図1に示す車両の動作を簡単に説明する。まず、イグニッションキーがONされると、キャパシタリレー16がONされ、バイパスリレー13がOFFされる。そして、B−ISG2又はギヤ駆動式スタータ7がエンジン1をクランキングし、エンジン1が始動する。
車両の減速時において、B−ISG2はエンジン1からの動力により発電する。B−ISG2によって発電された電力はキャパシタ4に蓄積される。また、B−ISG2によって発電された電力は、降圧回路5によって電圧が降圧されて電気負荷6に供給されると共に、余剰電力はバッテリ3に充電される。
車両が停止するといった所定のアイドルストップ条件(以下、「IS条件」と記述する。)が成立すると、エンジン1が自動停止(以下、「アイドルストップ」と記述する。)される。一方、アイドルストップ中において所定のアイドルストップリスタート条件(以下、「IR条件」と記述する。)が成立すると、B−ISG2は、キャパシタ4からの電力によって駆動し、エンジン1を再始動させる。また、電気負荷6の電力需要が高く、低電圧ラインL2に流れる電流が所定の値以上になると、バイパスリレー13がONし、バイパスラインL3は降圧回路5のバイパス経路となる。これにより、キャパシタ4及びB−ISG2の電力は降圧回路5によって降圧されずにバイパスラインL3を介して電気負荷6に供給される。これにより、電気負荷6の駆動を継続させることができる。また、アイドルストップ中及びアイドルストップからの再始動時にキャパシタ4の電力が不足する場合、バイパスリレー13がONされバッテリ3の電力がB−ISG2、PTCヒータ14、シートヒータ15、及び触媒ヒータ18に供給される。
本実施形態において、B−ISG2は、始動装置及びベルト駆動式始動装置の一例に相当し、バッテリ3はメイン蓄電池の一例に相当し、キャパシタ4はサブ蓄電池の一例に相当する。また、電気負荷6は第1電気機器の一例に相当し、PTCヒータ14、シートヒータ15、及び触媒ヒータ18は第2電気機器の一例に相当する。第1電気機器は第2電気機器に比べて低い電圧で駆動される。また、バッテリ3及び電気負荷6は第1電圧回路の一例に相当し、キャパシタ4、第2電気機器、及びB−ISG2は第2電圧回路の一例に相当する。また、高電圧ラインL1は第2電圧ラインの一例に相当し、低電圧ラインL2は第1電圧ラインの一例に相当する。
(制御系統)
図2は、本発明の実施の形態にかかる車両用電源制御装置のブロック図である。本図に示すように、車両用電源制御装置は、PCM(Power train control module)220、アクセルSW(スイッチの略、以下同様。)201、フットブレーキSW202、車速センサ203、電圧センサ17、触媒ヒータ18、PTCヒータ14、シートヒータ15、カーナビゲーションシステム(以下、「ナビ204」と記述する。)、B−ISG2、ギヤ駆動式スタータ7、インジェクタ205、及びイグニッションSW206を備える。PCM220は、各種信号線を介してアクセルSW201及びフットブレーキSW202等の図2のブロックで示す各部品と電気的に接続されている。
アクセルSW201は、アクセルペダルの操作によりアクセルペダルがONされたことを検知し、アクセルペダルのON及びアクセルペダルの操作量を示す検知信号をPCM220に出力する。
フットブレーキSW202は、フットブレーキペダル12a(図1参照)の操作によりフットブレーキペダル12aがONされたことを検知し、フットブレーキペダル12aのON及びフットブレーキペダル12aの操作量を示す検知信号をPCM220に出力する。
車速センサ203は、車両の走行速度を検知し、検知した速度を示す検知信号をPCM220に出力する。
電圧センサ17は、図1で説明したようにキャパシタ4の電圧を計測し、PCM220に出力する。触媒ヒータ18は、図1で説明したように、キャタリストを加熱する。PTCヒータ14は、図1で説明したように、車両の室内を加熱する。シートヒータ15は、図1で説明したように、車両のシートを加熱する。
ナビ204は、GPSセンサ、加速度センサ、地図データ、プロセッサ、交通情報取得部、及び操作入力部を備える。具体的には、ナビ204は、操作入力部を介してユーザにより入力された車両の目的地の入力を受け付け、車両の目的地を取得する。また、ナビ204は、ユーザから経路探索要求が入力されると、GPSセンサを用いて車両の現在位置を出発位置として取得し、交通情報取得部を用いて取得した交通情報(例えば、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)情報)、プロセッサ、及び地図データを用いて、車両の出発位置から目的地までの最適経路を所定のアルゴリズムを用いて探索する。ここで、所定のアルゴリズムとしては、例えばA−starアルゴリズムやダイクストラ法などが採用できる。最適経路は移動距離が最短の経路や、移動時間が最小の経路を指す。
また、ナビ204は、探索した最適経路を地図画像上に重畳して表示し、ユーザに最適経路を報知する。以後、ナビ204は、車両が目的地に到着するまで、GPSセンサ及び加速度センサを用いて車両の現在位置を定期的に取得し、地図画面上に表示し、ユーザに車両の現在位置を報知する。また、ナビ204は、車両の現在位置が最適経路からそれた場合、現在位置から目的地までの最適経路を再探索し、地図画面上に表示する。
地図データには、交差点や屈曲点等の道路上の所定の地点に対応するノードと、各ノードをつなぐ道路に対応するリンクとで構成される有向グラフが含まれている。また、地図データには、各場所に実際の緯度及び経度の情報が対応付けられていると共に、場所の名称が対応付けられている。各ノード及び各リンクには、それぞれ固有の識別子が割り当てられている。また、地図データには、道路上に実際に配置されている信号機の位置情報も含まれている。
本実施の形態では、ナビ204は、車両の現在位置を取得する都度、車両の現在位置と目的地とを繋ぐ最適経路の走行距離を環境情報として算出する。また、ナビ204は、車両の現在位置を取得する都度、地図データを用いて、車両の現在位置から最適経路の下流側の最も近い場所に位置する信号機の位置を取得し、取得した信号機の位置と車両の現在位置との走行距離を環境情報として算出する。
B−ISG2及びギヤ駆動式スタータ7は、図1で説明したものであり、PCM220の制御の下、駆動する。インジェクタ205は、PCM220の制御の下、エンジン1に燃料を噴射する。
イグニッションSW206は、ユーザからイグニッションキーをONする所定の操作が行われ、車両の始動要求を検知した場合、そのことを示す検知信号をPCM220に出力する。以下、イグニッションキーのONに伴う車両の始動要求を「キー始動」と呼ぶ。
PCM220は、CPU、ROM、及びRAMを含むコンピュータで構成され、始動制御部221、停止予測部222、及び蓄電池制御部223の機能を備える。これらの機能は、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することで実現される。
始動制御部221は、キャパシタ4に、エンジン1を始動するのに要する始動電力量が確保されていれば、キャパシタ4の電力を用いてB−ISG2にエンジン1を始動させる。一方、始動制御部221は、キャパシタ4に、始動電力量が確保されていなければ、バッテリ3の電力を用いてギヤ駆動式スタータ7にエンジン1を始動させる。
ここで、始動電力量は、キー始動時にB−ISG2がエンジン1を始動させるのに必要な電力量と、キー始動時に第2電気機器が必要とする電力量とを加えた値である。第2電気機器としては、PTCヒータ14、シートヒータ15、及び触媒ヒータ18が含まれるが、キー始動時には第2電気機器のうち、少なくとも触媒ヒータ18を駆動させる必要がある。そこで、ここでは、キー始動時に第2電気機器が必要とする電力量としては、触媒ヒータ18が必要とする電力量を採用する。
停止予測部222は、ナビ204で取得された環境情報に基づいて、エンジン1の停止を予測する。例えば、停止予測部222は、ナビ204が算出した、車両の目的地と車両の現在位置との走行距離が、所定距離以下になったことを検知した場合、イグニッションSW206のオフによりエンジン1が停止されると予測する。
また、停止予測部222は、ナビ204が算出した、車両の現在位置から、最適経路の下流側の最も近くに位置する信号機の位置までの距離が、所定距離以下になったことを検知した場合、エンジン1が車両の信号待ちによりアイドルストップされると予測する。
なお、信号機が車両の通行を許可する青色に点灯する時刻情報をナビ204が受信できる場合、停止予測部222は、最も近くに位置する信号機に車両が通過する時刻を求め、その時刻が信号機が青色に点灯する時間帯に属していなければ、エンジン1が車両の信号待ちによりアイドルストップされると予測してもよい。
また、停止予測部222は、ナビ204が取得した車両の現在位置と交通情報とから車両が現在渋滞に遭遇していると判定した場合、エンジン1が渋滞によりアイドルストップされると予測する。なお、停止予測部222は、交通情報に代えて、車速センサ203が検知した車両の速度を用いて、車両が現在渋滞に遭遇していると判定してもよい。この場合、停止予測部222は、車両の速度が所定速度以下である状態が一定時間以上継続した場合に、車両が現在渋滞に遭遇していると判定すればよい。
蓄電池制御部223は、停止予測部222により、エンジン1の停止が予測された場合、B−ISG2を発電させ、始動電力量をキャパシタ4に確保させる。
本実施の形態では、アクセルSW201、フットブレーキSW202、車速センサ203、及び電圧センサ17は状態検知部の一例に相当し、ナビ204及び車速センサ203は情報取得部の一例に相当する。
(制御動作)
次に、本実施の形態の車両用電源制御装置による制御動作について説明する。図3、図4は、本発明の実施の形態にかかる車両用電源制御装置による制御動作の一例を示すフローチャートである。なお、図3、図4のフローチャートは、ユーザによりイグニッションキーをON(IG−ON)する所定の操作が行われた以降、定期的に実行される。
ここで、イグニッションSW206は、例えば、車両のキーを携帯するユーザが座席に座るなどして、キーから送信された電波を検知した場合にイグニッションキーをONの操作を検知し、IG−ONの検知信号をPCM220に出力すればよい。或いは、イグニッションSW206は、例えば、車両のキーがキースロットルに差し込まれた場合にイグニッションキーをONする操作を検知し、IG−ONの検知信号をPCM220に出力すればよい。
S301では、PCM220は、各種情報を取得する。具体的には、PCM220は、アクセルSW201及びフットブレーキSW202からアクセル及びフットブレーキがON又はOFFされているかを示す検知信号を取得する。また、PCM220は、車速センサ203から車両の速度を示す検知信号を取得する。また、PCM220は、電圧センサ17からキャパシタ4の電圧を示す検知信号を取得する。また、PCM220は、PTCヒータ14、シートヒータ15、及び触媒ヒータ18のそれぞれからPTCヒータ14、シートヒータ15、及び触媒ヒータ18がON又はOFFされているかを示す検知信号を取得する。また、PCM220は、ナビ204に、目的地、車両の現在位置、及び交通情報を取得を取得させ、これらの情報を示す検知信号をナビ204から取得する。
次に、イグニッションSW206は、エンジン1の始動要求を検知すると(S302でYES)、START−ONの検知信号をPCM220に出力し、処理をS303に進める。一方、イグニッションSW206は、エンジン1の始動要求を検知しなければ(S302でNO)、処理をS301に戻す。ここで、イグニッションSW206は、例えば、車両のキーを携帯したユーザによりエンジン1を始動させるためのスタートボタンが押される、或いは、車両のキーがキースロットルに差し込まれ、エンジン1の始動位置まで回転されることで、エンジン1の始動要求を検知すればよい。
S303では、始動制御部221は、キャパシタ4に始動電力量があるか否かを判定する。ここで、始動制御部221は、S301で取得したキャパシタ4の電圧が始動電力量に相当する予め定められた電圧値以上であれば、キャパシタ4の始動電力量があると判定すればよい。
キャパシタ4に始動電力量があれば(S303でYES)、始動制御部221は、B−ISG2でエンジン1を始動させる(S304)。一方、キャパシタ4に始動電力量がなければ(S303でNO)、始動制御部221は、ギヤ駆動式スタータ7でエンジンを始動させる(S307)。S307が終了すると処理はS308に進められる。
S305では、停止予測部222は、車両の現在位置から車両の目的地までの最適経路上の走行距離をナビ204に算出させ、算出させた距離が所定距離以下であるか否かを判定する。ここで、ナビ204は、走行距離の1回目の算出においては、S301で取得した車両の最新の現在位置を用い、走行距離の2回目以降の算出においては、後述するS323で取得した車両の現在位置を用いて走行距離を算出すればよい。
S305で算出させた走行距離が所定距離以下であれば(S305でYES)、始動制御部221は、IS条件が成立してもエンジン1をアイドルストップさせないアイドルストップ禁止状態(以下、「IS禁止状態」と記述する。)に車両を設定する(S306)。
一方、S305で算出させた走行距離が所定距離より大きければ(S305でNO)、始動制御部221は、車両がIS禁止状態に設定されていれば、IS禁止状態を解除し、IS条件の成立によりエンジン1をアイドルストップさせるアイドル許可状態(以下、「IS許可状態」と記述する。)に車両を設定する(S308)。ここで、所定距離としては、例えば、車両が目的地に到着するまでに、残容量が0のキャパシタ4が始動電力量或いは、後述する差分電力量を充電できる距離が採用できる。
S309では、停止予測部222は、車両が信号待ちによりアイドルストップされる、或いは渋滞に遭遇しているためアイドルストップされると予測する。
停止予測部222が、信号待ち或いは渋滞により車両がアイドルストップされると予測した場合(S309でYES)、処理がS310に進められる。一方、停止予測部222が、車両が信号待ちに或いは渋滞に遭遇しないため、車両がアイドルストップされないと予測した場合(S309でNO)、処理はS316に進められる。
S310では、蓄電池制御部223は、車速センサ203が取得した車両の現在の速度を用いて、回生予測電力量を算出する(S310)。ここで、回生予測電力量とは、車両が現在の速度で制動動作に入った場合において、車速が0になるまでにエンジン1の回生エネルギーによってB−ISG2が発電すると見込まれる電力量が該当する。ここで、蓄電池制御部223は、複数の速度と各速度における回生予測電力量とが予め定められたテーブルを保持しておき、そのテーブルから車両の現在の速度に応じた回生予測電力量を算出すればよい。また、蓄電池制御部223は、回生予測電力量の1回目の算出においては、S301で取得した車両の速度を用い、回生予測電力量の2回目の算出においては、後述するS323で取得した車両の最新の速度を用いればよい。
S311では、蓄電池制御部223は、電圧センサ17により取得されたキャパシタ4の電圧を用いて、キャパシタ4が蓄積している電力量を算出する。そして、蓄電池制御部223は、キャパシタ4に、始動電力量から回生予測電力量を差し引いた差分電力量(始動電力量−回生予測電力量)が確保されているか否かを判定する。
ここで、差分電力量が確保されているか否かを判定しているのは、S310の段階で車両が制動動作に入ったとすると、目的地に到着するまでに、少なくとも回生予測電力量がB−ISG2より発電され、キャパシタ4に確保されることを考慮したためである。ここで、蓄電池制御部223は、差分電力量の1回目の算出においては、S301で取得したキャパシタ4の電圧を用い、差分電力量の2回目の算出においては、後述するS323で取得したキャパシタ4の最新の電圧を用いればよい。
キャパシタ4に差分電力量が確保されている場合(S311でYES)、強制充電中であれば、蓄電池制御部223は、強制充電を終了し(S3111)、処理をS314に進め、キャパシタ4に差分電力量が確保されていない場合(S311でNO)、処理をS312に進める。
S312では、蓄電池制御部223は、PTCヒータ14及びシートヒータ15の駆動を抑制する。PTCヒータ14及びシートヒータ15は、定電流制御されるため、蓄電池制御部223は、PTCヒータ14及びシートヒータ15に定電流を間欠的に供給することで、PTCヒータ14及びシートヒータ15の駆動を抑制すればよい。具体的には、蓄電池制御部222は、PTCヒータ14及びシートヒータ15にデューディー比が50%のPWM信号を供給すればよい。これにより、キャパシタ4の電力消費量が抑制され、S313での強制充電を速く終了させることができる。なお、第2電気機器のうち、触媒ヒータ18の駆動は抑制されない。これは、触媒ヒータ18の駆動が抑制されると、環境汚染物質を多く含む廃棄ガスが排出され、環境破壊を招いてしまうからである。
S313では、蓄電池制御部223は、エンジン1を駆動させてB−ISG2を発電させ、キャパシタ4の強制充電を開始する。S313で強制充電が開始されると、イグニッションキーがOFFにされなければ(S314でNO)、IS条件が成立しない限り、S316でNOと判定され、S323を介して処理がS305に戻され、S311でYESと判定されるまで、強制充電が継続される。そのため、目的地に車両が到着し、イグニッションキーがOFFされた場合、キャパシタには、始動電力量が確保されている。
また、S309でアイドルストップが予測され(S309でYES)、S313で強制充電が開始されると、イグニッションキーがOFFにされなければ(S314でNO)、IS条件が成立しない限り、S316でNOと判定され、S323を介して処理がS305に戻され、S311でYESと判定されるまで、強制充電が継続される。そのため、IS条件の成立時までに、キャパシタ4に始動電力量が確保されている可能性が高くなる。
S314では、イグニッションSW206が、ユーザによりイグニッションキーをOFF(IG−OFF)される所定の操作を検知すると(S314でYES)、始動制御部221は、エンジン1を停止させる(S315)。一方、イグニッションSW206が、ユーザによりイグニッションキーをOFFされる所定の操作を検知しなければ(S314でNO)、処理がS316に進められる。
S316では、始動制御部221は、IS条件が成立したか否かを判定する。IS条件は、以下の(i)〜(iii)の全ての条件が満たされた場合に成立する。
(i)アクセルSW201がOFFを示す検知信号を出力した場合
(ii)フットブレーキSW202がONを示す検知信号を出力した場合
(iii)車両の走行速度(車速)が0の場合
IS条件が成立した場合(S316でYES)、始動制御部221は、車両をIS禁止状態に設定していないのであれば(S317でNO)、処理をS318に進め、車両をIS禁止状態に設定している(すなわち、車両をIS許可状態に設定している)のであれば(S317でYES)、処理を323に進める。
S318では、蓄電池制御部223は、キャパシタ4に再始動電力量が確保されているか否かを判定する。ここで、再始動電力量は、アイドルストップ中のエンジン1を再始動する際に必要となる電力量である。
再始動電力量には、再始動時にB−ISG2がエンジン1を始動させるのに必要な電力量と、アイドルストップ中に電気負荷6及び第2電気機器が必要とする電力量のうちキャパシタ4が賄う分の電力量とが含まれる。再始動時はキー始動時に比べてB−ISG2がエンジン1を始動させるのに必要な電力量は小さいが、再始動時はキー始動時に比べて電気負荷6及び第2電気機器が必要とする電力量が大きく、トータルの電力量は再始動時の方がキー始動時よりも大きくなる。したがって、再始動電力量は始動電力量よりも大きい値が設定されている。
具体的には、蓄電池制御部223は、電圧センサ17が測定したキャパシタ4の電圧が再始動電力量に相当する電圧値より大きければ、S318でYESと判定し、測定したキャパシタ4の電圧が再始動電力量に相当する電圧値以下であれば、S318でNOと判定する。なお、1回目の再始動電力量の算出においては、S301で取得されたキャパシタ4の電圧が採用され、2回目以降の再始動電力量の算出においては、S323で取得されたキャパシタ4の最新の電圧が採用される。
キャパシタ4に再始動電力量が確保されていると判定された場合(S318でYES)、始動制御部221は、エンジン1をアイドルストップさせる(S320)。一方、キャパシタ4に再始動電力量が確保されていないと判定された場合(S318でNO)、蓄電池制御部223は、キャパシタ4に再始動電力量が確保されるまで、キャパシタ4を強制充電する(S319)。具体的には、蓄電池制御部223は、エンジン1を駆動させてB−ISG2を発電させることでキャパシタ4を強制充電する。強制充電の終了後、処理はS320に進められる。
S321では、始動制御部221は、IR条件が成立したか否かを判定する。
IR条件は、以下の(i)〜(iv)のいずれか1の条件が満たされた場合に成立する。
(i)アクセルSW201がONを示す検知信号を出力した場合
(ii)フットブレーキSW202がOFFを示す検知信号を出力した場合
(iii)アイドルストップの経過時間が閾値TH1よりも大きくなった場合
(iv)バッテリ3の電圧が閾値TH2よりも小さい場合
(i)の条件はアクセルがONされたことをトリガーにエンジン1を再始動させることを考慮したものである。(ii)の条件はフットブレーキペダル12aがOFFされたことをトリガーにエンジン1を再始動させることを考慮したものである。(iv)の条件は、バッテリ3の電圧が閾値TH1より低くなり、バッテリ3が電気負荷6の電力需要を賄うことをできなくなることを防止するためである。(iii)の条件はアイドルストップの経過時間が一定の時間を超えた場合、アイドルストップ中のエンジン1を強制的に再始動させることを考慮したものである。したがって、閾値TH2としては、例えば、予め定められたアイドルストップの経過時間の上限値が採用できる。
IR条件が成立すれば(S321でYES)、始動制御部221は、B−ISG2でエンジン1を再始動させる(S322)。
S323では、PCM220は、S301と同様、最新の各種情報を取得し、処理をS305に戻す。
このように、本実施の形態では、目的地と車両の現在位置との最適経路上の走行距離が所定距離以下になると(S305でYES)、イグニッションキーのOFFによるエンジン1の停止が予測される。そして、エンジン1の停止が予測された場合、キャパシタ4への充電が開始される(S313)。これにより、キャパシタ4に始動電力量を確保させた後、イグニッションキーがOFFされる可能性が高まり、次回のキー始動時にキャパシタ4の電力で車両を始動させる可能性を高めることができる。また、イグニッションキーがOFFされる前にキャパシタ4への充電が開始されるので、イグニッションキーがOFFされた後に一定期間、エンジン1を駆動させ、キャパシタ4に始動電力量を充電させる必要がなくなり、エンジン1を本来的に停止させるべきタイミングで停止させることができる。その結果、エンジン1の燃費向上を図ることができる。
また、次回のキー始動時にキャパシタ4に始動電力量が確保されているため、B−ISG2でエンジン1を始動させることができ、エンジンの静粛始動を実現できる。
また、エンジン1の停止が予測された場合(S305でYES)、車両がIS禁止状態に設定される。そのため、イグニッションキーがOFFされる直前に、アイドルストップ中のエンジン1が再始動されてキャパシタ4の電力が消費されることが抑制される。その結果、次回のキー始動時にキャパシタ4に始動電力量が確保されている可能性をより高めることができる。
また、環境情報を用いて信号待ち或いは渋滞によるアイドルストップが予測されると(S309でYES)、キャパシタ4への充電が開始される(S313)。そのため、エンジン1の再始動時に、キャパシタ4に始動電力量を確保させ、B−ISG2を用いたエンジン1の静粛始動を実現できる。
また、イグニッションキーのOFFによるエンジン1の停止が予測される(S305でYES)、或いは信号待ち等によるアイドルストップが予測されると(S309でYES)、PTCヒータ14及びシートヒータ15の駆動が抑制される。そのため、キャパシタ4に始動電力量を速やかに確保させることができる。
また、イグニッションキーのOFFによるエンジン1の停止が予測される(S305でYES)、或いは信号待ち等によるアイドルストップが予測されると(S309でYES)、始動電力量から回生予測電力量を差し引いた差分電力量がキャパシタ4に充電されるまで、キャパシタ4の充電が行われる(S311)。そのため、回生電力を考慮してキャパシタ4の充電量を設定でき、キャパシタが不必要に充電されることを防止できる。
(変形例)
S311では始動電力量から回生予測電力量を差し引いた差分電力量がキャパシタ4に確保されているか否かが判定されたが、始動電力量がキャパシタ4に確保されているか否かが判定されてもよい。また、S311では、始動電力量を採用したが、始動電力量に代えて再始動電力量が採用されてもよい。
また、上記実施の形態では、サブ蓄電池としてキャパシタが採用されたが、リチウムイオン蓄電池が採用されてもよい。
1 エンジン
3 バッテリ
4 キャパシタ
5 降圧回路
6 電気負荷
7 ギヤ駆動式スタータ
14 PTCヒータ
15 シートヒータ
17 電圧センサ
18 触媒ヒータ
203 車速センサ
204 ナビ
220 PCM
221 始動制御部
222 停止予測部
223 蓄電池制御部

Claims (4)

  1. 車両の電気機器に電力を供給するメイン蓄電池及びサブ蓄電池を備える車両用電源制御装置であって、
    前記車両の走行駆動用のエンジンを始動させると共に、前記エンジンの駆動力を用いて発電し、前記サブ蓄電池及び前記メイン蓄電池を充電する始動装置と、
    前記車両を始動させるのに必要な始動電力量が前記サブ蓄電池に確保されている場合、前記サブ蓄電池の電力を用いて前記始動装置に前記エンジンを始動させ、前記始動電力量が前記サブ蓄電池に確保されていない場合、前記メイン蓄電池の電力を用いて前記始動装置に前記エンジンを始動させる始動制御部と、
    現在位置から目的地までの走行距離又は前記現在位置から信号機までの走行距離を前記車両の周囲の環境情報として取得する情報取得部と、
    前記取得された環境情報に基づいて、前記エンジンの停止を予測する停止予測部と、
    前記エンジンの停止が予測された場合、前記始動装置を制御して、前記始動電力量を前記サブ蓄電池に確保させる蓄電池制御部とを備え、
    前記始動装置は、ベルト駆動式始動装置であり、
    前記メイン蓄電池及び前記メイン蓄電池に第1電圧ラインを介して接続された前記電気機器である第1電気機器を備える第1電圧回路と、
    前記サブ蓄電池及び前記サブ蓄電池に第2電圧ラインを介して接続された前記ベルト駆動式始動装置を備える第2電圧回路と、
    前記第2電圧ラインの電圧を降圧して前記第1電圧ラインに出力する降圧回路とを更に備え、
    前記情報取得部は、前記車両の現在位置及び前記車両の目的地間の距離を前記環境情報として取得し、
    前記停止予測部は、前記環境情報として取得された前記距離が所定距離以下になったことを検知した場合、イグニッションキーのオフによる前記エンジンの停止を予測し、
    前記蓄電池制御部は、前記イグニッションキーのオフによる前記エンジンの停止が予測された場合、前記ベルト駆動式始動装置が発電する電力で前記サブ蓄電池を充電させ、
    前記第2電圧回路は、前記第2電圧ラインに接続された前記電気機器である第2電気機器を備え、
    前記蓄電池制御部は、前記停止予測部により前記エンジンの停止が予測された場合、前記第2電気機器の駆動を抑制し、
    前記第2電気機器は、触媒ヒータを含む複数の電気機器から構成され、
    前記蓄電池制御部は、前記触媒ヒータ以外の前記第2電気機器の駆動を抑制し、前記触媒ヒータの駆動は抑制しない、
    車両用電源制御装置。
  2. 車両の状態を検知する状態検知部を更に備え、
    前記始動制御部は、
    前記検知された前記車両の状態が所定の自動停止条件を満たす場合、前記エンジンを自動停止させ、前記検知された前記車両の状態が所定の再始動条件を満たす場合、前記自動停止中の前記エンジンを前記ベルト駆動式始動装置で再始動させるものであり、
    前記停止予測部が前記イグニッションキーのオフによる前記エンジンの停止を予測した場合、前記エンジンの自動停止を禁止する請求項に記載の車両用電源制御装置。
  3. 前記始動装置は、ベルト駆動式始動装置であり
    記情報取得部は、前記車両の現在位置の情報と、前記車両の走行経路上に配置された信号機の位置情報又は渋滞情報とを前記環境情報として取得し、
    前記停止予測部は、前記取得された環境情報に基づいて、前記車両の信号待ちによる前記エンジンの自動停止、又は渋滞による前記エンジンの自動停止を予測し、
    前記蓄電池制御部は、前記エンジンの自動停止が予測された場合、前記ベルト駆動式始動装置が発電する電力で前記サブ蓄電池を充電させる請求項1に記載の車両用電源制御装置。
  4. 前記始動装置は、前記エンジンの回生エネルギーにより電力を発電し、前記サブ蓄電池を充電し、
    前記車両の速度を検知する車速センサを更に備え、
    前記蓄電池制御部は、前記エンジンの停止が予測された場合、前記検知された前記車両の速度から前記エンジンの回生エネルギーにより前記始動装置が発電する回生予測電力量を算出し、前記始動電力量から前記回生予測電力量を差し引いた電力量を前記サブ蓄電池に充電する請求項1〜のいずれか1項に記載の車両用電源制御装置。
JP2014257307A 2014-12-19 2014-12-19 車両用電源制御装置 Expired - Fee Related JP6292113B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014257307A JP6292113B2 (ja) 2014-12-19 2014-12-19 車両用電源制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014257307A JP6292113B2 (ja) 2014-12-19 2014-12-19 車両用電源制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016118124A JP2016118124A (ja) 2016-06-30
JP6292113B2 true JP6292113B2 (ja) 2018-03-14

Family

ID=56244001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014257307A Expired - Fee Related JP6292113B2 (ja) 2014-12-19 2014-12-19 車両用電源制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6292113B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6835001B2 (ja) * 2018-01-31 2021-02-24 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4654538B2 (ja) * 2001-06-15 2011-03-23 トヨタ自動車株式会社 内燃機関制御装置
JP3812459B2 (ja) * 2002-02-26 2006-08-23 トヨタ自動車株式会社 車両の電源制御装置
JP2004245190A (ja) * 2003-02-17 2004-09-02 Nissan Motor Co Ltd ハイブリッド車両
JP2006316671A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Mazda Motor Corp 車両用発電機の制御装置
JP2013044284A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Suzuki Motor Corp アイドルストップ制御装置
JP5929288B2 (ja) * 2012-02-16 2016-06-01 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置、車両、車両制御方法、走行環境予測装置、及び走行環境予測方法
JP2014172587A (ja) * 2013-03-13 2014-09-22 Hitachi Automotive Systems Ltd バッテリの制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016118124A (ja) 2016-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101500358B1 (ko) 차량의 배터리 충전 상태 제어 시스템 및 방법
US10913442B2 (en) Hybrid vehicle
WO2009122777A1 (ja) ハイブリッド車両およびその制御方法
KR101836250B1 (ko) 구동 모터를 구비한 차량의 dc 컨버터의 출력 전압을 제어하는 방법 및 장치
JP2009090735A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
CN111196265B (zh) 混合动力车辆的控制装置、控制方法以及记录介质
CN108146428B (zh) 混合动力车辆和用于混合动力车辆的控制方法
JP2004147460A (ja) 車両用電源制御装置
JP5130249B2 (ja) ハイブリッド車両の充電制御装置
JP2004236472A (ja) 車両の制御装置
JP2020117134A (ja) ハイブリッド車両
JP2010259252A (ja) 蓄電池選択表示装置
JP2006211859A (ja) 車両の制御装置
KR20190056152A (ko) 마일드 하이브리드 차량의 전력 제어 방법 및 장치
JP6128110B2 (ja) 車両用電源制御装置
JP6292113B2 (ja) 車両用電源制御装置
CN109421551B (zh) 电动车辆及其控制方法、功率管理***以及车辆控制设备
JP2008154383A (ja) 車両用発電機の制御装置
JP6217616B2 (ja) エンジンの自動停止制御装置
CN111016875A (zh) 混合动力车辆的控制装置及混合动力车辆的控制***
JP2014117957A (ja) 車両の電力マネージメントシステム
JP7172201B2 (ja) 発電制御装置
JP2018024371A (ja) ハイブリッド車両
JP6851743B2 (ja) ジャンピングスタート判定装置
JP2008259281A (ja) 電気自動車とその給電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161220

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6292113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees