JP6286402B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗型車両に関し、特に、燃料タンクに対して内燃機関からの熱を遮蔽する構造を備える鞍乗型車両に関する。
自動二輪車等の鞍乗型車両においては、内燃機関に対して燃料タンクが接近して設けられている。そして、内燃機関からの熱が燃料タンク側に及ぶのを抑制するために遮熱部材が配置されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第4567557号公報
特許文献1に開示された構造においては、熱防風板や遮熱カバーを有する遮熱部材(熱風防止具)がブラケットを介してメインフレームに取付けられている。このようにメインフレームに遮熱部材を取付ける構造にあっては、メインフレーム周辺から内燃機関の上部周辺をメンテナンスするときには、遮熱部材を取り外す必要があり、取扱い性に改善の余地があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、メンテナンス性および組み立て性に優れた遮熱部材を備える鞍乗型車両を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
前輪の操舵を可能にするようハンドルを回転自在に支持するヘッドパイプおよび前記ヘッドパイプから斜め後下方に延びるメインフレームを有する車体フレームと、前記ヘッドパイプの後方で前記メインフレームを跨ぐように左右が下方へ鞍型に延出された燃料タンクと、前記燃料タンクの下方で前記車体フレームに固定された内燃機関と、前記内燃機関から前記燃料タンクへの輻射熱を防止し、前記燃料タンクとの間に走行風通路を形成する遮熱部材と、を備える鞍乗型車両であって、
前記遮熱部材は、前記メインフレームと前記燃料タンクの下面鞍型部との間に設けられると共に、前記下面鞍型部に固定されており、
前記燃料タンクは、前記メインフレームの前部側の左右側面と対面する前記下面鞍型部の内側面に、前記車体フレームと位置決めをする前側ステイを備え、前記遮熱部材は、前記前側ステイに嵌合して前記燃料タンクと位置決めをするステイ嵌合部を備えていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載の構成に加えて、
前記燃料タンクは、前記下面鞍型部の後方側に、着脱式の燃料ポンプを備え、前記遮熱部材は、前記燃料ポンプまたは前記燃料ポンプを固定する燃料ポンプ固定具に係合する後方係合部を備えていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載の構成に加えて、
前記ステイ嵌合部は、前記前側ステイに対して車両後方側から嵌合可能に前方側が開口され、前記後方係合部は、前記燃料ポンプまたは燃料ポンプ固定具に設けられるポンプ側係止部に対して車両前方側から嵌合可能に構成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1からのいずれかに一項に記載の構成に加えて、
前記遮熱部材は、発泡性の弾性材からなる突き当て部材を複数備え、前記突き当て部材が前記下面鞍型部に突き当たるように設けられていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項のいずれか一項に記載の構成に加えて、
前記燃料タンクは、前記メインフレームを前後方向から見て逆U字型形状に覆う底板と、前記底板とは所定の容積を形成するように配置される外板とが、下方に向けて延びるタンク外周縁のタンクフランジにて溶接され、前記遮熱部材は、前記底板の形状に倣うと共に前記遮熱部材の外周端が前記底板の端縁と同等かあるいは上側に位置することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1からのいずれかに一項に記載の構成に加えて、
前記遮熱部材の前端は、車幅方向の間隔が前記ヘッドパイプよりも広く且つ前記燃料タンクのタンクフランジの前端部の間隔よりも狭く構成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、遮熱部材は、メインフレームと燃料タンクの下面鞍型部との間に設けられると共に下面鞍型部に固定されていることで、燃料タンクと一体的に着脱することができる。この結果、内燃機関周りのメンテナンス時や車体組み立て時における作業工数を減らすことができる。
また、請求項の発明によれば、燃料タンクは、メインフレームの前部側の左右側面と対面する下面鞍型部の内側面に、車体フレームとの位置決めをする前側ステイを備え、さらに、遮熱部材が、前側ステイに嵌合して位置決め可能なステイ嵌合部を備えている。したがって、燃料タンクの一部である前側ステイを利用して遮熱部材を位置決めできるので、特別な締結部材を設ける必要がなく部品点数を削減できる。また、遮熱部材は、前側ステイにステイ嵌合部を嵌合して位置決め保持されるので、組み付け性に優れている。また、遮熱部材が燃料タンクの側面部分に直接固定されるのでなく前側ステイを介しているので、燃料タンクに対して遮熱部材からの伝熱もしにくい。
請求項の発明によれば、燃料タンクは、着脱式の燃料ポンプを備え、遮熱部材は、燃料ポンプまたはこの燃料ポンプを固定する燃料ポンプ固定具に係合する後方係合部を備えているので、燃料ポンプを遮熱部材の一部として利用でき、その分、遮熱部材を小さくすることができる。また、燃料ポンプまたは燃料ポンプ固定具を利用して遮熱部材を保持できるので、特別な締結部材を設ける必要がなく、部品点数を削減できる。
請求項の発明によれば、ステイ嵌合部は、前側ステイに対して車両後方側から嵌合可能に前方側が開口され、後方係合部は、燃料ポンプまたは燃料ポンプ固定具に設けられるポンプ側係止部に対して車両前方側から嵌合可能に構成されていることで、遮熱部材を、前側ステイと燃料ポンプまたは燃料ポンプ固定具との間に挟み込むように装着固定することができる。したがって、遮熱部材は、燃料タンクに対して締結部材を用いることなく極めて容易に取り付けられる。
請求項の発明によれば、遮熱部材は、発泡性の弾性材からなる突き当て部材を複数備え、突き当て部材が下面鞍型部に突き当たるように設けられているので、遮熱部材の製造誤差並びに取付け誤差による遮熱部材の燃料タンクへの直接接触を回避できると共に遮熱部材と燃料タンクとの所定のスペースを確実に確保することができる。また、突き当て部材は、熱伝導率の低い発泡性の素材なので、伝熱し難く遮熱性に優れている。
請求項の発明によれば、燃料タンクは、メインフレームを前後方向から見て逆U字型形状に覆う底板と、底板とは所定の容積を形成するように配置される外板とが、下方に向けて延びるタンク外周縁のタンクフランジにて溶接され、遮熱部材は、底板の形状に倣うと共に遮熱部材の外周端が底板の端縁と同等かあるいは上側に位置するように構成されているので、遮熱部材は燃料タンクの内側に隠れた配置となり、車両の意匠性を向上することができる。また、遮熱部材によって外周のタンクフランジが覆われないが、タンクフランジのところには、燃料が来ていないので遮蔽の必要がない。
請求項の発明によれば、遮熱部材の前端は、車幅方向の間隔が前記ヘッドパイプよりも広く且つ燃料タンクのタンクフランジの前端部の間隔よりも狭く構成されていることで、前面から見て、遮熱部材の裏面側の走行風通路が、ヘッドパイプと燃料タンクの前端部の間に開口するので、走行風を遮熱部材の表裏両面に効果的に流すことができる。
本発明に係る鞍乗型車両である自動二輪車の左側面図である。 図1に示す自動二輪車の要部を拡大した左側面概略図である。 図1に示す燃料タンクを取り外した状態で、前方斜め上方から見た斜視図である。 図1に示す遮熱部材を取り外した状態で、前方斜め上方から見た斜視図である。 図2に示す燃料タンクに遮熱部材を取付けた状態を、燃料タンク裏面側から見た平面図である。 図1に示す燃料ポンプを燃料タンクに固定する燃料ポンプ固定具の斜視図である。 図5に示す燃料タンクと遮熱部材の組み立て方法を示すための分解斜視図である。 燃料タンクと遮熱部材の組み立て状態において、燃料タンクの前部側における遮熱部材の保持状態を示す概略斜視図である。 燃料タンクと遮熱部材の組み立て状態において、燃料タンクの後部側における遮熱部材の保持状態を示す概略斜視図である。 図5に示すA−A線に沿った部分の断面図である。 燃料タンクの取付け状態において、ヘッドパイプ、燃料タンクおよび遮熱部材の位置関係を示す概略正面図である。
以下、本発明の実施形態の鞍乗型車両である自動二輪車について、図1〜図11を参照して説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、操縦者から見た方向に従い記載し、図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。また、車両から取り外した状態の部品においては、取付け状態における向きを記載する。
図1に示されるように、自動二輪車1の車体フレーム2は、前輪FWを軸支するとともに上端部にハンドル6が設けられたフロントフォーク9を回転自在に支持するヘッドパイプ3の上部から、後方へやや斜め下向きにメインフレーム5のフレーム前部5aが延び、さらに下方へと向きを変えてフレーム後部5bが延出され、ヘッドパイプ3の下方から斜め下向きにダウンフレーム7が延出され、メインフレーム5のフレーム前部5aの後方から乗車シート17を支持するシートフレーム18が後上方に延出され、メインフレーム5のフレーム後部5bとシートフレーム18とがサポートフレーム19により接続されているものである。後輪RWが支持されるスイングアーム37の前端部は、ピボットボルト4Pを介してメインフレーム5のフレーム後部5bに支持され、後端部はリアクッション38を介してシートフレーム18に上下揺動可能に支持されている。
自動二輪車1に搭載される内燃機関10は、メインフレーム5のフレーム前部5a、フレーム後部5bとダウンフレーム7とで囲まれる空間内に配設され、ブラケットを介してメインフレーム5のフレーム後部5bおよびダウンフレーム7の下端に支持されている。内燃機関10から出力された動力は、チェーン39を介して後輪RWに伝達される。
乗車シート17の前方には、ヘッドパイプ3との間にメインフレーム5を跨ぐように左右が下方へ鞍型に延出された燃料タンク30が配置されている。また、カバー部材としては、前輪FWの上部を覆うフロントフェンダ26、後輪RWの上部を覆うリアフェンダ16を備え、さらに、例えば、燃料タンク30の下部後方側を覆うサイドカバー28等が適宜設けられている。
また、本実施形態において、図2に示すように、燃料タンク30とメインフレーム5との間には、内燃機関10からの輻射熱を遮る遮熱部材40が設けられている。この遮熱部材40は、燃料タンク30の、メインフレーム5に対面する下面鞍型部30dとの間に所定の空間を介して設けられている。この空間があることで効果的な遮熱ができる。また、この空間は、車両前後方向に向かって開放された構成となっており、走行風通路WSとして構成されている。したがって、内燃機関10から燃料タンク30への輻射熱を防止することに加えて、走行風によって効果的な冷却が可能である。なお、遮熱部材40の下面鞍型部30dへの取付け構造については後述する。
燃料タンク30は、図3に示すように、車両前後方向から見て概ね逆U字型形状でメインフレーム5を覆う底板30bと、底板30bとは所定の容積を形成するように配置される外板30aとが、タンク外周縁を構成するタンクフランジ30fにて溶接されている。溶接部分であるタンクフランジ30fは、所定の幅を有しており、車両前方側の前端部30ffが前方に延びている以外概ね下方に向けて延びる構成となっている。また、底板30bは、メインフレーム5の前部側の左右側面5swと対面するように鞍型形状の下面鞍型部30dとして構成されている。また、燃料タンク30の上部には燃料注入口30uhが設けられている。
下面鞍型部30dの内側面30dwには、前部側の左右両側に、メインフレーム5に対して位置決め可能な前側ステイ30stが突設されている。ここで、図2に示すように、メインフレーム5の左右側面5swには、左右両側へ向かって延出する円筒形のタンク保持部5sbが設けられている。そして、この左右のタンク保持部5sbに、図3に示す左右の前側ステイ30stがそれぞれ係合して支持される。また、燃料タンク30の後部には、メインフレーム5に対してネジにより固定される後側固定部30rsが設けられている。
遮熱部材40は、前述のように構成された燃料タンク30の底部分である下面鞍型部30dに取付けられる。この遮熱部材40は、図4に示すように、前方側から見て逆U字形状となるように、前部の左右両側が下方に延出した前脚部40fを備え、平面視で左側部40lよりも右側部40rが横に張出しており、さらに後方側の幅が若干小さく構成されている。また、前脚部40fの下方側前部には、燃料タンク30の前側ステイ30stに嵌合して位置決め可能な左右一対のステイ嵌合部41を備えており、後部には、後述する燃料ポンプ50を固定する燃料ポンプ固定具51に係合する後方係合部42を備えている。また、後方部には、燃料タンク30に接続されるホースを通す開口部40hを有している。ここで、ステイ嵌合部41は、前側ステイ30stに対して車両後方側から嵌合可能に前方側が開口されており、側面視で略C字形状に構成されている。
また、遮熱部材40は、上面部40uおよび右側部40rに、突き当て部材60が設けられている。この突き当て部材60は、遮熱部材40が燃料タンク30に装着された状態において、下面鞍型部30dに当接する。ここで、上面部40uの突き当て部材60の形状は、平面視で略正方形に構成されているが、右側部40rに設けられた突き当て部材60は、側縁部分に沿って前後方向に長く配置され、その形状は断面略矩形に構成されている。これは、遮熱部材40の右側部40rにおいては、外周端40eと燃料タンク30の下面鞍型部30dとの隙間40sが、車両下方に向いて開口しており、内燃機関10から上昇してくる熱気(輻射熱でなく対流による熱)が流入するのを防ぐためである(図5参照)。そして、遮熱部材40の装着状態において、突き当て部材60は、下面鞍型部30dに当接して、下面鞍型部30dと遮熱部材40との間に所定の間隔が維持され走行風通路WS(図1参照)が形成される。
燃料タンク30は、図5に示すように、下面鞍型部30dの後方側に、下面鞍型部30dからその一部が突出する着脱式の燃料ポンプ50(図1及び図7参照)を備えている。この燃料ポンプ50は、燃料タンク30内に挿入された状態で、下面鞍型部30dに取り付けられる燃料ポンプ固定具51によって、そのフランジ部分50fが挟まれるようにして、例えば4つのネジ止め部81にて固定されている。
なお、燃料ポンプ固定具51は、図6に示すように、環状の板部材として構成された環状胴部51aを有しており、中央の円形孔51hに燃料ポンプ50を挿通した状態で、例えば燃料タンク30側から締結孔51dを貫通するネジ81mをナット81nで締め付けることで燃料タンク30に固定される。すなわち、燃料ポンプ固定具51は、その環状胴部51aが、燃料ポンプ50の外周に張り出したフランジ部分50f(図9参照)を下面鞍型部30dとの間に挟み込むようにして燃料ポンプ50を固定する。
また、燃料ポンプ固定具51には、図6に示すように、環状胴部51aから前方へ向かって延出するポンプ側係止部51bが設けられている。このポンプ側係止部51bには、矩形状の係止孔51bhが形成されている。また、燃料ポンプ固定具51には、下方に向かって延出したホース保持部51cが設けられ、燃料ホースfh(図2参照)を支持できる構造となっている。
ここで、遮熱部材40の後方係合部42の形状について説明すると、図6に示すように、後方係合部42の係止爪42aは、左右両側に形成されたスリット42sによって左右の押え部42bに分けられており、その先端には、上方に向かって突出する爪部42anが設けられている。一方、押え部42bは、ポンプ側係止部51bの外周端縁51beを覆うように囲む囲い壁部42bwとポンプ側係止部51bの係止上面部51buを覆う押え面42bfを有している。
遮熱部材40を取付けるときは、図7に示すように、先ず、左右のステイ嵌合部41を、左右の前側ステイ30stに対して車両後方側から嵌合する。この嵌合に際しては、例えば、左右の前脚部40fを互いに近づける内側方向(図7も矢印B方向)に撓ませるようにすることで、前側ステイ30stに干渉しないように装着することができる。一方、後方係合部42を装着するときは、ポンプ側係止部51bに対して、後方係合部42を車両前方側から後方(図6の矢印C方向)に向かって挿入するように装着する。
なお、後方係合部42の装着においては、遮熱部材40の前後方向寸法と燃料タンク30の係合部位との寸法によっては、必要に応じて遮熱部材40を前後方向に若干撓ませて、後方係合部42を車両前方側から後方(図6の矢印C方向)へ挿入するように装着する。
遮熱部材40をこのように装着することで、燃料タンク30の前方側においては、図8に示すように、ステイ嵌合部41が前側ステイ30stに嵌着されて、前方側および左右外側への動きが規制される。一方、燃料タンク30の後方側においては、図9に示すように、後方係合部42の係止爪42aが撓んだ後に係止孔51bhに爪部42anが嵌まり込んだ状態になると共に、押え部42bと係止上面部51buの当接によって爪部42anの係止状態が維持される。
また、遮熱部材40には、前述したように、複数の突き当て部材60が取付けられている。したがって、車両前方側から見ると、図10に示すように、突き当て部材60が、遮熱部材40と燃料タンク30の下面鞍型部30dに介在し、下面鞍型部30dと遮熱部材40の間隔dが維持され、走行風通路WSが確保される。また、本実施形態における突き当て部材60は、熱伝導率の低い発泡性の弾性材にて形成され、伝熱し難く遮熱性に優れている。なお、突き当て部材60の形状、数は任意に設定することができる。
遮熱部材40は、底板30bの形状が下面鞍型部30dの形状に概ね倣う形状(図7参照)に構成されている。そして、遮熱部材40の外周端40eが底板30bの端縁30beと同等かあるいは上側(本実施形態においては上側)に位置するように構成されている(図2および図5参照)。
また、遮熱部材40の前端40feは、ヘッドパイプ3および燃料タンク30のタンクフランジ30fの前端部30ffとの間に所定の位置関係を有するように構成されている。すなわち、図11に示すように、前脚部40fの車幅方向の間隔W40が、ヘッドパイプ3の幅W3(ヘッドパイプの外径)よりも広く構成され、さらに、燃料タンク30のタンクフランジ30fの前端部30ffの間隔W30よりも狭く構成されている。したがって、ヘッドパイプ3の前方側から見ると、遮熱部材40の前端40feが、ヘッドパイプ3とタンクフランジ30fの前端部30ffとの間に見えるように配置されている。
以上説明したように本実施形態によれば、遮熱部材40が、メインフレーム5と燃料タンク30の下面鞍型部30dとの間に設けられると共に下面鞍型部30dに固定されているので、燃料タンク30と一体的に着脱することができる。この結果、内燃機関10周りのメンテナンス時や車体組み立て時における作業工数を減らすことができる。
また、燃料タンク30は、メインフレーム5の前部側の左右側面5swと対面する下面鞍型部30dの内側面30dwに、車体フレーム2との位置決めをする前側ステイ30stを備え、さらに遮熱部材40が、前側ステイ30stに嵌合して位置決め可能なステイ嵌合部41を備えている。したがって、燃料タンク30の一部である前側ステイ30stを利用して遮熱部材40を位置決めできるので、特別な締結部材を設ける必要がなく部品点数を削減できる。また、遮熱部材40は、前側ステイ30stにステイ嵌合部41を嵌合して位置決め保持されるので、組み付け性に優れている。更に、遮熱部材40が燃料タンク30の側面部分に直接固定されるのでなく前側ステイ30stを介して固定されているので、燃料タンク30に対して遮熱部材40からの伝熱もしにくい。
また、燃料タンク30は、着脱式の燃料ポンプ50を備え、遮熱部材40は、燃料ポンプ50またはこの燃料ポンプ50を固定する燃料ポンプ固定具51に係合する後方係合部42を備えていることで、燃料ポンプ50を遮熱部材40の一部として利用でき、その分、遮熱部材40を小さくすることができる。また、燃料ポンプ50または燃料ポンプ固定具51を利用して遮熱部材40を保持できるので、特別な締結部材を設ける必要がなく、部品点数を削減できる。
また、ステイ嵌合部41は、前側ステイ30stに対して車両後方側から嵌合可能に前方側が開口され、後方係合部42は、燃料ポンプ50または燃料ポンプ固定具51に設けられるポンプ側係止部51bに対して車両前方側から嵌合可能に構成されていることで、遮熱部材40を、前側ステイ30stと燃料ポンプ50または燃料ポンプ固定具51との間に挟み込むように装着固定することができる。したがって、遮熱部材40を燃料タンク30に取り付けるときに、締結部材を用いることなく極めて容易に取り付けができる。
また、遮熱部材40は、発泡性の弾性材からなる突き当て部材60を複数備え、突き当て部材60が下面鞍型部30dに突き当たるように設けられているので、遮熱部材40の製造誤差並びに取付け誤差による遮熱部材40の燃料タンク30への直接接触を回避できると共に遮熱部材40と燃料タンク30との所定のスペースを確実に確保することができる。また、突き当て部材は、熱伝導率の低い発泡性の素材なので、伝熱し難く遮熱性に優れている。
また、燃料タンク30は、メインフレーム5を前後方向から見て概ね逆U字型形状に覆う底板30bと、底板30bとは所定の容積を形成するように配置される外板30aとが、概ね下方に向けて延びるタンク外周縁のタンクフランジ30fにて溶接され、さらに遮熱部材40は、概ね底板30bの形状に倣うと共に遮熱部材40の外周端40eが底板30bの端縁30beと同等かあるいは上側に位置するように構成されているので、遮熱部材40は燃料タンク30の内側に隠れた配置となり、車両の意匠性を向上することができる。また、遮熱部材40によってタンクフランジ30fは覆われないが、タンクフランジ30fのところには、燃料が来ていないことから遮蔽の必要がない。
また、遮熱部材40の前端40feは、車幅方向の間隔がヘッドパイプ3よりも広く且つ燃料タンク30のタンクフランジ30fの前端部30ffの間隔よりも狭く構成されていることで、図11に示すように前面から見て、遮熱部材40の裏面側の走行風通路WSが、ヘッドパイプ3と燃料タンク30の前端部30ffの間に開口するので、走行風を遮熱部材40の表裏両面に効果的に流すことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、適宜変更できる。例えば、上記実施形態においては、遮熱部材40の後方部の係止構造として、燃料ポンプ固定具51を用いた構造としたが、遮熱部材40の後方係合部42を、燃料ポンプ50によって直接支持するようにしてもよい。また、遮熱部材40の形状は、図4に示すようなものに限らず、メインフレーム5や燃料タンク30の底面の構造に対応して適宜変更できるものである。
また、上記実施形態では、自動二輪車について説明したが、本発明は、ヘッドパイプの後方でメインフレームを跨ぐように配置された燃料タンクに対して、内燃機関からの燃料タンクへの輻射熱を防止するように配置される遮熱部材を備える形態であれば、種々の鞍乗型車両に適用できるものである。
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
2 車体フレーム
3 ヘッドパイプ
5 メインフレーム
5sw メインフレームの前部側の左右側面
6 ハンドル
10 内燃機関
30 燃料タンク
30a 外板
30b 底板
30be 底板の端縁
30d 下面鞍型部
30dw 下面鞍型部の内側面
30f タンクフランジ
30ff タンクフランジの前端部
30st 前側ステイ
40 遮熱部材
40e 遮熱部材の外周端
40fe 遮熱部材の前端
41 ステイ嵌合部
42 後方係合部
50 燃料ポンプ
51 燃料ポンプ固定具
51b ポンプ側係止部
60 突き当て部材
FW 前輪
WS 走行風通路

Claims (6)

  1. 前輪(FW)の操舵を可能にするようハンドル(6)を回転自在に支持するヘッドパイプ(3)および前記ヘッドパイプ(3)から斜め後下方に延びるメインフレーム(5)を有する車体フレーム(2)と、
    前記ヘッドパイプ(3)の後方で前記メインフレーム(5)を跨ぐように左右が下方へ鞍型に延出された燃料タンク(30)と、
    前記燃料タンク(30)の下方で前記車体フレーム(2)に固定された内燃機関(10)と、
    前記内燃機関(10)から前記燃料タンク(30)への輻射熱を防止し、前記燃料タンク(30)との間に走行風通路(WS)を形成する遮熱部材(40)と、を備える鞍乗型車両(1)であって、
    前記遮熱部材(40)は、前記メインフレーム(5)と前記燃料タンク(30)の下面鞍型部(30d)との間に設けられると共に、前記下面鞍型部(30d)に固定されており、
    前記燃料タンク(30)は、前記メインフレーム(5)の前部側の左右側面(5sw)と対面する前記下面鞍型部(30d)の内側面(30dw)に、前記車体フレーム(2)と位置決めをする前側ステイ(30st)を備え、
    前記遮熱部材(40)は、前記前側ステイ(30st)に嵌合して前記燃料タンク(30)と位置決めをするステイ嵌合部(41)を備えていることを特徴とする鞍乗型車両(1)。
  2. 前記燃料タンク(30)は、前記下面鞍型部(30d)の後方側に、着脱式の燃料ポンプ(50)を備え、
    前記遮熱部材(40)は、前記燃料ポンプ(50)または前記燃料ポンプ(50)を固定する燃料ポンプ固定具(51)に係合する後方係合部(42)を備えていることを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両(1)。
  3. 前記ステイ嵌合部(41)は、前記前側ステイ(30st)に対して車両後方側から嵌合可能に前方側が開口され、
    前記後方係合部(42)は、前記燃料ポンプ(50)または燃料ポンプ固定具(51)に設けられるポンプ側係止部(51b)に対して車両前方側から嵌合可能に構成されていることを特徴とする請求項に記載の鞍乗型車両(1)。
  4. 前記遮熱部材(40)は、発泡性の弾性材からなる突き当て部材(60)を複数備え、 前記突き当て部材(60)が前記下面鞍型部(30d)に突き当たるように設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに一項に記載の鞍乗型車両(1)。
  5. 前記燃料タンク(30)は、前記メインフレーム(5)を前後方向から見て逆U字型形状に覆う底板(30b)と、前記底板(30b)とは所定の容積を形成するように配置される外板(30a)とが、下方に向けて延びるタンク外周縁のタンクフランジ(30f)にて溶接され、
    前記遮熱部材(40)は、前記底板(30b)の形状に倣うと共に前記遮熱部材(40)の外周端(40e)が前記底板(30b)の端縁(30be)と同等かあるいは上側に位置することを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の鞍乗型車両(1)。
  6. 前記遮熱部材(40)の前端(40fe)は、車幅方向の間隔が前記ヘッドパイプ(3)よりも広く且つ前記燃料タンク(30)のタンクフランジ(30f)の前端部(30ff)の間隔よりも狭く構成されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに一項に記載の鞍乗型車両(1)。
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