本出願に係る通信システム及びアップデート方法を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るアップデート方法の例を示す図である。図1に示す通信システム1は、携帯電話機20及びアクセサリ機器30を含む。携帯電話機20及びアクセサリ機器30は、通信機能を有する電子機器(通信機器)である。携帯電話機20及びアクセサリ機器30は、公衆回線(キャリア回線)ネットワーク90を介してサーバ50に接続可能に構成される。
アクセサリ機器30は、他の電子機器と組み合わせて利用される電子機器である。アクセサリ機器30は、例えば、対応する電子機器の機能の一部を代行する。アクセサリ機器30は、例えば、対応する電子機器に対して、対応する電子機器がもたない機能を提供する。アクセサリ機器30は、例えば、対応する電子機器に関連する情報を、音、振動、光、画面表示等により利用者に報知する。アクセサリ機器30は、例えば、対応する電子機器に記憶されている音楽、画像、動画等のデータを再生する。本実施形態において、アクセサリ機器30は、携帯電話機20と組み合わせて利用される。
携帯電話機20及びアクセサリ機器30は、通信部6aを有する。携帯電話機20及びアクセサリ機器30は、通信部6bをさらに有する。
通信部6aは、中継器を介して他の通信機器と通信を行うことができるように構成されている。中継器とは、一の通信機器から受信した通信用の信号を他の通信機器へ送信(転送)する装置である。中継器は、受信した信号を他の通信機器へ送信する際に、通信媒体、プロトコル、伝送方式等を受信元と送信先の間で変換してもよい。中継器は、例えば、通信キャリアの基地局、無線LANの基地局(アクセスポイント)、ルータ(ネットワークスイッチ)、交換器等を含むが、これに限定されない。通信部6aは、携帯電話機20又はアクセサリ機器30の移動に応じて、通信を仲介する中継器を他の中継器に切り替えてもよい。
本実施形態において、中継器は、基地局91である。基地局91は、通信キャリアの基地局である。携帯電話機20及びアクセサリ機器30の通信部6aは、基地局91との無線通信を介して、公衆回線(キャリア回線)ネットワーク90に接続される。図1に示した例においては、1台の基地局91のみが図示されているが、基地局91の数は2以上であってよい。携帯電話機20の通信部6aの通信を中継する基地局91は、アクセサリ機器30の通信部6aの通信を中継する基地局91と異なってもよい。
通信部6bは、中継器を介さずに他の通信機器と通信を行うことができるように構成されている。本実施形態において、通信部6bは、近距離無線通信により他の通信機器と通信を行う。
サーバ50は、アップデートデータを管理する。アップデートデータは、ソフトウェアをアップデートするためのデータである。アップデートデータによってアップデートされるソフトウェアは、例えば、ファームウェア、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び設定データを含むが、これに限定されない。サーバ50は、アップデートデータを、アップデートされるソフトウェアを識別するための識別情報と、アップデート後のソフトウェアの新しさを示すバージョン情報とに対応付けて記憶する。バージョン情報は、例えば、バージョン番号、又は更新日である。
サーバ50は、アップデートに関する問い合わせを受け付ける。アップデートに関する問い合わせは、例えば、アップデートされるソフトウェアを識別するための識別情報を含む。この場合、サーバ50は、識別情報によって識別されるソフトウェアに対応する最新のアップデートデータのバージョン情報を取得し、取得したバージョン情報を問い合わせ元へ応答する。問い合わせ元は、応答されたバージョン情報を導入済みのソフトウェアの新しさを示すバージョン情報と比較することにより、ソフトウェアのアップデートの要否を判定できる。
アップデートに関する問い合わせは、アップデートされるソフトウェアを識別するための識別情報と、導入済みのソフトウェアのバージョン情報とを含んでもよい。この場合、サーバ50は、識別情報によって識別されるソフトウェアに対応する最新のアップデートデータのバージョン情報を取得し、取得したバージョン情報を問い合わせに含まれるバージョン情報と比較する。そして、サーバ50は、取得したバージョン情報よりも問い合わせに含まれるバージョン情報の方が古ければ、ソフトウェアのアップデートが必要であることを示す応答を送信し、さもなければ、ソフトウェアのアップデートが不要であることを示す応答を送信する。
サーバ50は、アップデートに関する問い合わせに対する応答に、最新のアップデートデータに関する情報を含めてもよい。最新のアップデートデータに関する情報には、例えば、変更事項に関する情報、注意すべき事項に関する情報が含まれる。
サーバ50は、アップデートデータの送信要求を受け付ける。アップデートデータの送信要求は、例えば、アップデートされるソフトウェアを識別するための識別情報を含む。この場合、サーバ50は、識別情報によって識別されるソフトウェアに対応する最新のアップデートデータを取得し、取得したアップデートデータを要求元へ送信する。要求元は、送信されたアップデートデータを用いて、ソフトウェアのアップデートを実行する。
本実施形態に係るアップデート方法において、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートは、アクセサリ機器30と携帯電話機20との協業によって実現される。携帯電話機20は、ステップS11として、通信部6aによる通信により、アクセサリ機器30のアップデートに関する問い合わせをサーバ50に対して行う。携帯電話機20は、利用者の操作に従って問い合わせを行ってもよいし、所定の時刻に、又は所定の時間間隔で問い合わせを行ってもよい。
サーバ50は、携帯電話機20からの問い合わせを受け付けると、ステップS12として、応答を携帯電話機20へ送信する。
携帯電話機20は、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアの識別情報及びバージョン情報を予め記憶している。携帯電話機20は、ステップS11では、記憶している識別情報及びバージョン情報を問い合わせに含める。これにより、携帯電話機20は、ステップS12において、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートの要否を示す応答をサーバ50から得ることができる。
携帯電話機20は、ステップS11で、記憶しているバージョン情報を問い合わせに含めなくてもよい。この場合、携帯電話機20は、ステップS12において、識別情報によって識別されるソフトウェアに対応する最新のアップデートデータのバージョン情報を含む応答をサーバ50から得る。そして、携帯電話機20は、応答されたバージョン情報を記憶しているバージョン情報と比較することにより、ソフトウェアのアップデートの要否を判定する。
いずれの場合においても、携帯電話機20は、ステップS12でのサーバ50の応答に基づいて、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートの要否を判定することができる。
アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートが必要な場合、携帯電話機20は、アップデートが必要であることを利用者に報知し、アップデートの実行指示を待つ。例えば、ステップS11での問い合わせが利用者の操作に応じて行われた場合、携帯電話機20は、アップデートが必要であることを示すメッセージと、アップデートを実行するか否かを問い合わせるメッセージとを含む画面を表示部に表示する。例えば、ステップS11での問い合わせが時間に応じて行われた場合、携帯電話機20は、メッセージ又は記号(ピクト画像)の表示部への表示、ランプの点灯等によってアップデートが必要であることを利用者に知らせる。そして、携帯電話機20は、アップデートの実行を指示する所定の操作が行われるのを待つ。
利用者により、アップデートの実行が指示されると、携帯電話機20は、ステップS13として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデートの実行を指示する要求を、アクセサリ機器30に送信する。
アクセサリ機器30は、携帯電話機20からの要求を受信すると、ステップS14として、通信部6aによる通信により、サーバ50にアップデートデータの送信要求を送信する。このとき、アクセサリ機器30は、通信部6aが停止されている場合には、通信部6aを動作させる。通信部6aを停止させることには、例えば、通信部6aによる無線信号の送受信を停止させること、通信部6aへの電力供給を遮断すること等が含まれる。通信部6aが、音声通信、データ通信等の複数の通信をサポートしている場合、通信部6aを停止させることには、アップデートを実行するためのデータ通信を停止させることが含まれる。
サーバ50は、アクセサリ機器30からアップデートデータの送信要求を受け付けると、ステップS15として、要求されたアップデートデータをアクセサリ機器30に送信する。アクセサリ機器30は、通信部6aによる通信により、アップデートデータを受信する。アクセサリ機器30は、アップデートデータの受信が完了した後は、通信部6aを停止させてもよい。
アクセサリ機器30は、受信したアップデートデータを用いてソフトウェアのアップデートを実行する。アクセサリ機器30は、アップデートデータの受信中及びアップデートの実行中に、進行状況についての情報を、通信部6bによる近距離無線通信により、携帯電話機20に送信してもよい。これにより、携帯電話機20は、指示されたアップデートの状況を、表示部への表示等により利用者に知らせることができる。
アクセサリ機器30は、アップデートが終了すると、ステップS16として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデート結果を携帯電話機20に送信する。アップデート結果には、例えば、アップデートが成功したか否かを示す情報が含まれる。アップデート結果は、携帯電話機20が、記憶しているバージョン情報を更新できるように、アップデート後のソフトウェアのバージョン情報を含んでもよい。
携帯電話機20は、アクセサリ機器30からアップデート結果を受信すると、表示部への表示等により、アップデート結果に含まれる情報を利用者に報知する。
アクセサリ機器30は、ステップS13で携帯電話機20からの要求を受信したときに、状況に応じては、アップデートの実行が不能であることを、通信部6bによる近距離無線通信により、携帯電話機20へ応答してもよい。例えば、アクセサリ機器30は、電池に蓄えられている電力の残量が閾値よりも少ない場合、又は、通信圏外にいるために通信部6aによる通信を行うことができない場合に、アップデートの実行が不能であることを応答する。携帯電話機20は、アップデートの実行が不能であると応答された場合には、それを表示部への表示等により利用者に知らせる。
このように、本実施形態に係るアップデート方法では、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートに関連する構成が、携帯電話機20に設けられる。具体的には、アップデートに関する問い合わせを行うための構成、利用者にアップデートに関する情報を提供するための構成、及び利用者からアップデートに関する指示を受け付けるための構成が携帯電話機20に設けられる。このため、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートに関して、アクセサリ機器30の構成を簡略化することができる。
本実施形態に係るアップデート方法では、アクセサリ機器30は、近距離無線通信を介して携帯電話機20から要求を受信したことを契機に、基地局91を介した通信により、サーバ50からアップデート情報を受信してアップデートを実行する。これにより、アクセサリ機器30が公衆回線ネットワーク90に常時接続していなくても、アクセサリ機器30は、導入済みのソフトウェアのアップデートを適宜実行することができる。
さらに、本実施形態に係るアップデート方法では、アクセサリ機器30は、上記のステップS14〜ステップS15の実行中以外は、通信部6aを停止させておくことができる。このため、アクセサリ機器30は、消費電力を抑制することができる。通信部6aによる通信に料金が課金される場合には、料金を抑制することもできる。
次に、図2及び図3を参照しながら、図1に示した携帯電話機20及びアクセサリ機器30の構成について説明する。以下の説明においては、同様の構成要素に同一の符号を付すことがある。さらに、重複する説明は省略することがある。
図2は、携帯電話機20のブロック図である。図2に示すように、携帯電話機20は、表示部2と、操作部3と、電源部5と、通信部6aと、通信部6bと、レシーバ7と、マイク8と、記憶部9と、制御部10と、スピーカ11と、振動部15と、ランプ16とを有する。
表示部2は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Display)等の表示パネルを有する。表示部2は、制御部10から入力される信号に応じて、文字、図形、画像等の情報を表示する。表示部2が表示する情報には、報知のための画面、アイコン等が含まれる。
操作部3は、利用者の操作を受け付けるための1ないし複数のデバイスを有する。利用者の操作を受け付けるためのデバイスは、例えば、キー、ボタン等を含む。操作部3は、受け付けた操作に応じた信号を制御部10へ入力する。
電源部5は、蓄電池等の電池を有する。電源部5は、電池から得られる電力を、制御部10を含む携帯電話機20の各機能部へ供給する。
通信部6aは、中継器を介して行われる第1の通信方式で通信を行う通信部である。本実施形態において、第1の通信方式は、基地局91及び公衆回線ネットワーク90を介して通信を行うための2G、3G、4G等の通信方式である。基地局91及び公衆回線ネットワーク90を介して通信を行うための通信規格には、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等が含まれる。第1の通信方式は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)のように基地局91及び公衆回線ネットワーク90を介してデータ通信を行うための通信方式であってもよい。通信部6aは、基地局91及び公衆回線ネットワーク90を介して通信を行うための複数の通信方式をサポートしてもよい。
通信部6bは、中継器を介さずに行われる第2の通信方式で通信を行う通信部である。本実施形態において、第2の通信方式は、近距離無線通信方式である。近距離無線通信方式には、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、赤外線通信、可視光通信、NFC(Near Field Communication)等が含まれる。通信部6bは、複数の近距離無線通信方式をサポートしてもよい。
レシーバ7及びスピーカ11は、音出力部である。レシーバ7及びスピーカ11は、制御部10から入力される音信号を音として出力する。レシーバ7は、例えば、通話時に相手の声を出力するために用いられる。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いられる。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。マイク8は、音入力部である。マイク8は、利用者の音声等を音信号へ変換して制御部10へ入力する。
記憶部9は、プログラム及びデータを記憶する。記憶部9は、制御部10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。記憶部9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。記憶部9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。記憶部9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。記憶部9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
記憶部9は、例えば、制御プログラム9a及びアクセサリ機器情報9bを記憶する。制御プログラム9aは、携帯電話機20を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9aが提供する機能には、携帯電話機20と組み合わせて利用されるアクセサリ機器(本実施形態では、アクセサリ機器30)に導入されているソフトウェアをアップデートするための制御に関する機能が含まれる。
アクセサリ機器情報9bは、携帯電話機20と組み合わせて利用されるアクセサリ機器(本実施形態では、アクセサリ機器30)に関する情報を保持する。アクセサリ機器情報9bに保持される情報には、組み合わせて利用されるアクセサリ機器30に導入されているソフトウェアの識別情報及びバージョン情報が含まれる。アクセサリ機器情報9bは、複数のソフトウェアの識別情報及びバージョン情報を保持してもよい。アクセサリ機器情報9bは、複数のアクセサリ機器に関する情報を保持してもよい。
携帯電話機20は、携帯電話機20と組み合わせて利用されるアクセサリ機器30に対して、アクセサリ機器30にインストールされているソフトウェアに関する情報を、通信部6bによる通信によって問い合わせ、それによってアクセサリ機器情報9bをメンテナンスしてもよい。問い合わせは、例えば、予め設定された時刻に、又は予め設定された時間間隔で実行される。
制御部10は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−Chip)、MCU(Micro Control Unit)、及びFPGA(Field−Programmable Gate Array)を含むが、これらに限定されない。制御部10は、携帯電話機20の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、制御部10は、記憶部9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、制御部10は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。機能部は、例えば、表示部2、通信部6a及び6b、レシーバ7、スピーカ11、振動部15、及びランプ16を含むが、これらに限定されない。制御部10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、操作部3、通信部6a及び6b、及びマイク8を含むが、これらに限定されない。
制御部10は、制御プログラム9aを実行することにより、図1に示したアップデート方法における携帯電話機20の動作を実行する。
振動部15は、携帯電話機20を振動させる。振動部15は、携帯電話機20を振動させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータを用いる。ランプ16は、設定された色及びパターンで発光する。ランプ16は、LED(Light Emitting Diode)等の光源を有し、光源の発する光が外部から視認できるように携帯電話機20に搭載される。スピーカ11、振動部15及びランプ16は、電話の着信、メールの受信、スケジュールに登録された時刻の到来等を利用者に報知するために用いられる。
図3は、アクセサリ機器30のブロック図である。図3に示すように、アクセサリ機器30は、操作部3と、電源部5と、通信部6aと、通信部6bと、レシーバ7と、マイク8と、記憶部9と、制御部10と、スピーカ11と、振動部15と、ランプ16とを有する。
記憶部9は、アクセサリ機器30に導入されている各種のソフトウェアを記憶する。記憶部9は、例えば、制御プログラム9c及びソフトウェア情報9dを記憶する。制御プログラム9cは、アクセサリ機器30を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9cが提供する機能には、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアをアップデートするための制御に関する機能が含まれる。
ソフトウェア情報9dは、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェア毎に、識別情報及びバージョン情報を保持する。
制御部10は、制御プログラム9cを実行することにより、図1に示したアップデート方法におけるアクセサリ機器30の動作を実行する。
図3では、アクセサリ機器30が、表示部2を備えない構成を示したが、アクセサリ機器30の構成はこれに限定されない。アクセサリ機器30は、少なくとも通信部6a及び通信部6bを備えるが、図3に示した他の要素のうち、アクセサリ機器30の用途に必要ない要素を備えなくてもよい。例えば、アクセサリ機器30は、利用者に対する報知を行わない場合、振動部15及びランプ16を備えなくてもよい。例えば、アクセサリ機器30は、通話に用いられない場合、レシーバ7及びマイク8を備えなくてもよい。アクセサリ機器30は、表示部2を備えてもよい。
次に、図4を参照しながら、図1に示したアップデート方法における携帯電話機20の処理手順について説明する。図4は、図1に示したアップデート方法における携帯電話機20の処理手順を示すフローチャートである。図4に示す処理手順は、例えば、利用者がアクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートを指示する操作を行った場合、所定の時刻になった場合、又は所定の時間間隔が経過した場合に実行される。
図4に示すように、携帯電話機20の制御部10は、ステップS101として、通信部6aによる基地局91を介した通信により、アクセサリ機器30のアップデートに関する問い合わせをサーバ50に送信する。例えば、制御部10は、アクセサリ機器情報9bからアクセサリ機器30に導入されているソフトウェアの識別情報を取得し、取得した識別情報を含む問い合わせをサーバ50に送信する。
制御部10は、ステップS102として、サーバ50から応答を受信したか判定する。応答を受信していない場合(ステップS102,No)、制御部10は、ステップS102の判定を再び行う。応答を受信している場合(ステップS102,Yes)、制御部10は、ステップS103に進む。
制御部10は、ステップS103として、アップデートが必要か否かを判定する。例えば、制御部10は、応答に含まれるバージョン情報とアクセサリ機器情報9bに含まれるバージョン情報とを比較し、応答に含まれるバージョン情報の方が新しい場合、アップデートが必要であると判定する。
アップデートが必要ではない場合(ステップS104,No)、制御部10は、本処理手順を終了する。この場合、制御部10は、アップデートが不要であることを利用者に報知してもよい。
アップデートが必要である場合(ステップS104,Yes)、制御部10は、ステップS105に進む。制御部10は、ステップS105として、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートが必要であることを示す情報を表示部2に表示する。そして、制御部10は、ステップS106として、アップデートの実行を指示する操作が行われたかを判定する。
アップデートの実行が指示されない場合(ステップS106,No)、制御部10は、ステップS106の判定を再び行う。制御部10は、ステップS106の判定が予め設定された期間よりも継続した場合、すなわち、予め設定された期間内にアップデートの実行が指示されない場合、本処理手順を終了してもよい。制御部10は、ステップS106の判定中に、アップデートの実行の中止を指示する操作が行われた場合に、本処理手順を終了してもよい。
アップデートの実行が指示された場合(ステップS106,Yes)、制御部10は、ステップS107に進む。制御部10は、ステップS107として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデートの実行を指示する要求を、アクセサリ機器30に送信する。そして、制御部10は、ステップS108として、近距離無線通信により、アクセサリ機器30からアップデート結果を受信したかを判定する。アップデート結果を受信していない場合(ステップS108,No)、制御部10は、ステップS108の判定を再び行う。アップデート結果を受信した場合(ステップS108,Yes)、制御部10は、ステップS109に進む。制御部10は、ステップS109として、受信したアップデート結果を利用者に報知し、本処理手順を終了する。
次に、図5を参照しながら、図1に示したアップデート方法におけるアクセサリ機器30の処理手順について説明する。図5は、図1に示したアップデート方法におけるアクセサリ機器30の処理手順の例を示すフローチャートである。図5に示す処理手順は、携帯電話機20及びアクセサリ機器30の間で近距離無線通信が可能な場合に、繰り返して実行される。図5に示す処理手順は、アクセサリ機器30が平常時は通信部6aを停止させるように構成されている場合の処理手順である。
図5に示すように、アクセサリ機器30の制御部10は、ステップS201として、通信部6bによる近距離無線通信により、携帯電話機20からアップデートの実行を指示する要求を受信したかを判定する。要求を受信していない場合(ステップS201,No)、制御部10は、ステップS201の判定を再び行う。要求を受信している場合(ステップS201,Yes)、制御部10は、ステップS202に進む。
制御部10は、ステップS202として、通信部6aを動作させる。具体的には、制御部10は、基地局91及び公衆回線ネットワーク90を介した他の通信機器との通信を可能にする。そして、制御部10は、ステップS203として、通信部6aによる通信により、サーバ50にアップデートデータの送信要求を送信する。
続いて、制御部10は、ステップS204として、サーバ50からアップデートデータを受信したかを判定する。アップデートデータを受信していない場合(ステップS204,No)、制御部10は、ステップS204の判定を再び行う。
アップデートデータを受信している場合(ステップS204,Yes)、制御部10は、ステップS205に進む。制御部10は、ステップS205として、受信したアップデートデータを用いてソフトウェアのアップデートを実行する。
続いて、制御部10は、ステップS206として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデート結果を携帯電話機20に送信する。そして、制御部10は、ステップS207として、通信部6aを停止させ、本処理手順を終了する。
(第2の実施形態)
図6を参照しながら、第2の実施形態に係るアップデート方法について説明する。図6は、第2の実施形態に係るアップデート方法の例を示す図である。図6に示すように、通信システム1は、上記の携帯電話機20及びアクセサリ機器30を含む。以下の説明においては、第2の実施形態に係る通信システム1及びサーバ50の基本構成は、第1の実施形態と同一の構成である。さらに、第1の実施形態と重複する説明は省略することがある。
本実施形態に係るアップデート方法において、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートは、アクセサリ機器30と携帯電話機20との協業によって実現される。携帯電話機20は、ステップS21として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデートに関する問い合わせの実行を指示する要求を、アクセサリ機器30に送信する。携帯電話機20は、利用者の操作に従って要求を行ってもよいし、所定の時刻に、又は所定の時間間隔で要求を行ってもよい。
アクセサリ機器30は、携帯電話機20から要求を受信すると、ステップS22として、通信部6aによる通信により、アクセサリ機器30のアップデートに関する問い合わせをサーバ50に送信する。このとき、アクセサリ機器30は、通信部6aが停止されている場合には、通信部6aを動作させる。
サーバ50は、アクセサリ機器30からの問い合わせを受け付けると、ステップS23として、応答をアクセサリ機器30へ送信する。
アクセサリ機器30は、サーバ50から応答を受信すると、導入されているソフトウェアのアップデートの要否を判定する。例えば、アクセサリ機器30は、応答されたバージョン情報を記憶しているバージョン情報と比較することにより、アップデートの要否を判定する。アクセサリ機器30は、ステップS24として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデートの要否を示す要否情報を携帯電話機20に送信する。
携帯電話機20は、アクセサリ機器30から要否情報を受信すると、表示部2への表示等により、アップデートの要否を利用者に報知する。そして、携帯電話機20は、アップデートの実行を指示する所定の操作が行われるのを待つ。
利用者により、アップデートの実行が指示されると、携帯電話機20は、ステップS25として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデートの実行を指示する要求をアクセサリ機器30に送信する。
アクセサリ機器30は、携帯電話機20からの要求を受信すると、ステップS26として、通信部6aによる通信により、サーバ50にアップデートデータの送信要求を送信する。
サーバ50は、アクセサリ機器30からアップデートデータの送信要求を受け付けると、ステップS27として、要求されたアップデートデータをアクセサリ機器30に送信する。アクセサリ機器30は、通信部6aによる通信により、アップデートデータを受信する。アクセサリ機器30は、アップデートデータの受信が完了した後は、通信部6aを停止させてもよい。
アクセサリ機器30は、受信したアップデートデータを用いてソフトウェアのアップデートを実行する。アクセサリ機器30は、アップデートデータの受信中及びアップデートの実行中に、進行状況についての情報を、通信部6bによる近距離無線通信により、携帯電話機20に送信してもよい。
アクセサリ機器30は、アップデートが終了すると、ステップS28として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデート結果を携帯電話機20に送信する。
携帯電話機20は、アクセサリ機器30からアップデート結果を受信すると、表示部2への表示等により、アップデート結果に含まれる情報を利用者に報知する。
このように、本実施形態に係るアップデート方法では、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートに関連する構成が、携帯電話機20に設けられる。具体的には、アップデートに関する問い合わせの開始を指示するための構成、利用者にアップデートに関する情報を提供するための構成、及び利用者からアップデートに関する指示を受け付けるための構成が携帯電話機20に設けられる。このため、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートに関して、アクセサリ機器30の構成を簡略化することができる。
本実施形態に係るアップデート方法では、アクセサリ機器30は、近距離無線通信を介して携帯電話機20から要求を受信したことを契機に、基地局91を介した通信により、サーバ50に対してアップデートに関する問い合わせ及び要求を実行する。これにより、アクセサリ機器30が公衆回線ネットワーク90に常時接続していなくても、アクセサリ機器30は、導入済みのソフトウェアのアップデートを適宜実行することができる。
さらに、本実施形態に係るアップデート方法では、アクセサリ機器30は、上記のステップS22〜ステップS23及びステップS26〜ステップS27の実行中以外は、通信部6aを停止させておくことができる。このため、アクセサリ機器30は、消費電力を抑制することができる。通信部6aによる通信に料金が課金される場合には、料金を抑制することもできる。
次に、図7を参照しながら、図6に示したアップデート方法における携帯電話機20の処理手順について説明する。図7は、図6に示したアップデート方法における携帯電話機20の処理手順の例を示すフローチャートである。図7に示す処理手順は、例えば、利用者がアクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートを指示する操作を行った場合、所定の時刻になった場合、又は所定の時間間隔が経過した場合に実行される。
図7に示すように、携帯電話機20の制御部10は、ステップS301として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデートに関する問い合わせの実行を指示する要求をアクセサリ機器30に送信する。制御部10は、ステップS302として、問い合わせ結果に基づいて判定された、アップデートの要否の判定結果をアクセサリ機器30から受信したか否かを判定する。判定結果を受信していない場合(ステップS302,No)、制御部10は、ステップS302の判定を再び行う。
判定結果を受信した場合(ステップS302,Yes)、制御部10は、ステップS303に進む。制御部10は、ステップS303として、判定結果はアップデートが必要であることを示しているか否かを判定する。アップデートが必要ではない場合(ステップS303,No)、制御部10は、本処理手順を終了する。この場合、制御部10は、アップデートが不要であることを利用者に報知してもよい。
アップデートが必要である場合(ステップS303,Yes)、制御部10は、ステップS304に進む。制御部10は、ステップS304として、アクセサリ機器30に導入されているソフトウェアのアップデートが必要であることを示す情報を表示部2に表示する。そして、制御部10は、ステップS305として、アップデートの実行を指示する操作が行われたかを判定する。
アップデートの実行が指示されない場合(ステップS305,No)、制御部10は、ステップS305の判定を再び行う。制御部10は、ステップS305の判定が予め設定された期間よりも継続した場合、本処理手順を終了してもよい。制御部10は、ステップS305の判定中に、アップデートの実行の中止を指示する操作が行われた場合に、本処理手順を終了してもよい。
アップデートの実行が指示された場合(ステップS305,Yes)、制御部10は、ステップS306に進む。制御部10は、ステップS306として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデートの実行を指示する要求を、アクセサリ機器30に送信する。そして、制御部10は、ステップS307として、近距離無線通信により、アクセサリ機器30からアップデート結果を受信したかを判定する。アップデート結果を受信していない場合(ステップS307,No)、制御部10は、ステップS307の判定を再び行う。アップデート結果を受信した場合(ステップS307,Yes)、制御部10は、ステップS308に進む。制御部10は、ステップS308として、受信したアップデート結果を利用者に報知し、本処理手順を終了する。
次に、図8を参照しながら、図6に示したアップデート方法におけるアクセサリ機器30の処理手順について説明する。図8は、図6に示したアップデート方法におけるアクセサリ機器30の処理手順の例を示すフローチャートである。図8に示す処理手順は、携帯電話機20及びアクセサリ機器30の間で近距離無線通信が可能な場合に、繰り返して実行される。図8に示す処理手順は、アクセサリ機器30が平常時は通信部6aを停止させるように構成されている場合の処理手順である。
図8に示すように、アクセサリ機器30の制御部10は、ステップS401として、通信部6bによる近距離無線通信により、携帯電話機20から、アップデートに関する問い合わせの実行を指示する要求を受信したかを判定する。要求を受信していない場合(ステップS401,No)、制御部10は、ステップS401の判定を再び行う。アップデートの要求を受信している場合(ステップS401,Yes)、制御部10は、ステップS402に進む。
制御部10は、ステップS402として、通信部6aを動作させる。具体的には、制御部10は、基地局91及び公衆回線ネットワーク90を介した他の通信機器との通信を可能にする。そして、制御部10は、ステップS403として、通信部6aによる通信により、アクセサリ機器30のアップデートに関する問い合わせをサーバ50に送信する。例えば、制御部10は、ソフトウェア情報9dからアクセサリ機器30に導入されているソフトウェアの識別情報を取得し、取得した識別情報を含む問い合わせをサーバ50に送信する。
制御部10は、ステップS404として、サーバ50から応答を受信したか判定する。応答を受信していない場合(ステップS404,No)、制御部10は、ステップS404の判定を再び行う。応答を受信している場合(ステップS404,Yes)、制御部10は、ステップS405に進む。
制御部10は、ステップS405として、アップデートが必要か否かを判定する。例えば、制御部10は、応答に含まれるバージョン情報とソフトウェア情報9dに含まれるバージョン情報とを比較し、応答に含まれるバージョン情報の方が新しい場合、アップデートが必要であると判定する。そして、制御部10は、ステップS406として、通信部6bによる近距離無線通信により、ステップS405の判定結果を携帯電話機20に送信する。
続いて、制御部10は、ステップS407として、通信部6bによる近距離無線通信により、携帯電話機20からアップデートの実行を指示する要求を受信したかを判定する。要求を受信していない場合(ステップS407,No)、制御部10は、ステップS407の判定を再び行う。要求を受信している場合(ステップS407,Yes)、制御部10は、ステップS408に進む。
制御部10は、ステップS408として、通信部6aによる通信により、サーバ50にアップデートデータの送信要求を送信する。
続いて、制御部10は、ステップS409として、サーバ50からアップデートデータを受信したかを判定する。アップデートデータを受信していない場合(ステップS409,No)、制御部10は、ステップS409の判定を再び行う。
アップデートデータを受信している場合(ステップS409,Yes)、制御部10は、ステップS410に進む。制御部10は、ステップS410として、受信したアップデートデータを用いてソフトウェアのアップデートを実行する。
続いて、制御部10は、ステップS411として、通信部6bによる近距離無線通信により、アップデート結果を携帯電話機20に送信する。そして、制御部10は、ステップS412として、通信部6aを停止させ、本処理手順を終了する。
図8に示す処理手順では、ステップS407において、携帯電話機20からアップデートの実行を指示する要求を受信したと判定した場合に、アップデートデータの送信要求をサーバ50に送信する例について説明した。しかしながら、アクセサリ機器30の処理手順は、これに限定されない。例えば、アクセサリ機器30は、ステップS405の判定結果が、アップデートが必要であるかを判定し、必要である場合に、ステップS406及びステップS407を実行せずにサーバ50に対して送信要求を送信するように構成されてもよい。
本出願の開示する実施形態は、発明の要旨及び範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。さらに、本出願の開示する実施形態及びその変形例は、適宜組み合わせることができる。例えば、上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
例えば、図2及び図3に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
上記の実施形態では、導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器の例として、アクセサリ機器30について説明した。しかしながら、導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器は、アクセサリ機器30に限定されない。導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器は、携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、例えば、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機である。導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器は、携帯電子機器以外の電子機器であってもよい。
上記の実施形態では、導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器と組み合わせて利用される電子機器の例として、携帯電話機20について説明した。しかしながら、導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器と組み合わせて利用される電子機器は、携帯電話機20に限定されない。導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器と組み合わせて利用される電子機器は、携帯電子機器であってもよいし、携帯電子機器以外の電子機器であってもよい。
上記の実施形態では、第1の通信方式の例として、中継器を介して通信が行われる通信方式について説明し、第2の通信方式の例として、中継器を介さずに通信が行われる通信方式について説明した。しかしながら、第1の通信方式及び第2の通信方式は、これらに限定されない。第1の通信方式は、アップデートデータを管理するサーバと通信を行うことができる如何なる通信方式であってもよい。第2の通信方式は、導入しているソフトウェアをアップデートする電子機器と、この電子機器と組み合わせて利用される電子機器との間で通信を行うことができる如何なる通信方式であってもよい。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成により具現化されるべきである。