JP6284880B2 - レンチキュラーレンズシート - Google Patents

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Description

本発明は、見る角度によって観察される画像が異なることから、画像が立体的に見える、または変化するように見えるレンチキュラーレンズシートに対し、適度な暈し効果を付与することで立体画像の立体感を自然なものに近づけ、画像の変化が自然に移り行くようにしたレンチキュラーレンズシートに関する。
一般的に、レンチキュラーレンズシートは、複数の異なる画像を短冊状の帯に分割し、それぞれの帯を順次隣接して配列、この上にレンチキュラーレンズを積層するといった構成となっている。そして、このレンチキュラーレンズを介して画像を観察することで、画像が立体的、又は変化するように見える。(特許文献1〜3)
またこれまでは、特許文献4,5のように、画像及び凹凸レンズの精度を上げることで、画像の鮮明性を高め、立体画像の立体感や、画像の切り替わりをはっきりさせたりするといった工夫が行われている。
登録実用新案第3016876号公報 特開2000−298319号公報 登録実用新案第3058277号公報 特開平11−84550号公報 特開2008−77711号公報
従来のレンチキュラーレンズシートでは、観察される画像の不自然な立体感や段階的な変化、および画像の過度な鮮明性のため、利用者の目を疲労させやすいという問題がある。
レンチキュラーレンズシートの画像が不自然に見える、または使用者の目を疲労させる原因は、大別して以下の二つの要因が考えられる。
1つ目の要因は、レンチキュラーレンズシートの立体画像の立体性と、画像の段階的な変化が、複数の異なる平面的・不連続的な画像によって作り出される点にあると考えられる。自然界においてヒトが認識する画像は、立体感・遠近感のある連続した画像である。これに対し、レンチキュラーレンズシートの立体画像は複数の異なる平面的な画像によって作り出されるために、ヒトの目には不自然な画像と映る。また特に、見る角度によって複数の画像を段階的に変化させる画像は、元が不連続な画像のため、不自然な変化をより一層助長させている。
2つ目の要因は、レンチキュラーレンズシートの画像が鮮明に見え過ぎる傾向にあるためと考えられる。例えば、40Lpiのレンチキュラーレンズの場合、1本の蒲鉾状のレンズ幅は約0.6mmであり、さらに元になる画像は前述のレンズ幅よりも細分化される。このため、レンチキュラーレンズシートでは、高精度で且つ鮮明性に優れたレンチキュラーレンズおよび画像の使用が求められ、その結果、例えば遠方に存在する物体でもくっきりと明瞭に映るなど、実際の自然界では存在し得ないような画像の鮮明性が却って不自然な画像となる。
上述のような要囚に対する解決策としては、レンチキュラーレンズシートの画像を適度に暈す効果があるシート状のものを貼り合わせることで、画像の立体感を自然な風合いに変え、また、画像の段階的な変化をより自然なものとすることが有効と考えられる。この場合、画像の鮮明性の低下による悪影響が懸念されるが、レンチキュラーレンズシートの画像の鮮明度は一般的に高いため、画像の中の模様等の輪郭が霞む程度に暈けていたとしても、レンチキュラーレンズシートの画像を識別することは可能である。
しかし、暈しの程度が過度な場合は、レンチキュラーレンズシートの画像の立体感が失われる、画像の変化が当初の設計どおりに見えなくなるということが起こり、過小な場合は、暈しの効果が得られず画像が不自然な状態のまま見えてしまうという問題がある。
また、レンチキュラーレンズは、レンチキュラーレンズシートの最表面に配置されることから、キズがつきやすく、手触り感がざらざらするため高級感に欠けるという問題もある。
本発明は上記課題のような、立体画像、画像の段階的な変化の不自然性、シート表面の傷つきやすさ、ザラザラな手触り感を解消したレンチキュラーレンズシートを提供するものである。
本発明者等は、レンチキュラーレンズシートの立体画像の立体感を自然なものとし、そしてレンチキュラーレンズシートの画像の変化を自然と移り行くように見せることが可能なレンチキュラーレンズシート改良について鋭意研究を重ねた結果、特定の範囲の空隙率及び光学的特性を有するシートをレンチキュラーレンズの上に積層することによって、レンチキュラーレンズシートの画像に対して一定程度暈し(若しくは霞み又は曇り)効果を付与することが最も効果的であることを見出し、本発明を完成するに至った。
尚、従来のレンチキュラーレンズシートでは、画像の鮮明性を高めたり、画像の切り替わりをはっきりさせたりといった工夫は行われているが、画像および凹凸レンズの精度を落とす、または透明でないシートを積層することで、レンチキュラーレンズシートの画像の鮮明性を積極的に低下させるという技術的思想がなく、そのような技術開発は殆ど行われてこなかった。
本発明によれば、従来のレンチキュラーレンズシートの上に繊維シートを積層することで、画像の模様等が大気の揺らぎの中に存在するかの如く観察できるため、画像の立体感が自然なものに近づく。また同時に画像の輪郭が暈けることから、画像の変化が曖昧となるため、画像の変化が自然と移り行くように見える。このように、本発明により、ヒトの目に優しいレンチキュラーレンズシートが提供される。また、キズに対して強く、平滑な表面状態へと改善される。
本発明のレンチキュラーレンズシートの断面図である。
つまり、本発明のレンチキュラーレンズシートは、上記の課題を解決するために、従来のレンチキュラーレンズシートの画像の鮮明性と、繊維シートによる暈しをバランスさせたものである。
具体的には、レンチキュラーレンズの上に積層する繊維シートに求められる特性は空隙率と光学特性であり、好ましくは、空隙率が20%以上80%以下であり、光学的特性は、ヘイズ値Hが1以上95以下であり、全光線透過率Ttが60%以上であり、そして平行線透過率Tpが10%であり、より好ましくは空隙率が30%以上65%以下であり、ヘイズ値Hが15以上90以下、全光線透過率Ttが85%以上、そして平行光線透過率Tpが40%以上である。
本発明で述べている繊維シートとは、セルロースからなる和紙・加工紙等や、有機合成高分子繊維からなる紙状のものを指す。この有機合成高分子材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸(エステル)、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリロニトリル、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル等の高分子材料からなる。
本発明で述べている空隙率とは、落射光においてサンプルを正面から顕微鏡にて撮影し、撮影全面積(A)に対して繊維に被覆されている面積(B)を引き、全面積(A)で割った数値を百分率で示したものである。
空隙率=(A−B)/A×100
ここで、ヘイズ値Hは、JIS−K7136に準拠した、試験片に光線を照射した時の全透過光に対する拡散透過光の割合(曇り度)のことを意味し、JIS−K7136に準拠したヘイズメーター(商品名:NDH−2000、日本電色工業社製)により、後述する全光線透過率Ttに対する拡散透過率PTの比(Td/Tt)として測定される。
したがって、ヘイズ値Hは小さいほど透明性に優れていると言えるが、本発明の場合、自然な風合いに近づけるために一定以上の曇り度が必要であり、好ましくは15以上のヘイズ値Hが必要となる。ただし、ヘイズ値Hが95より大きくなると拡散が大きくなり、レンチキュラーレンズシートの立体画像や動的画像の変化の識別が困難となる。
全光線透過率Tt(JIS−K7361−1に準拠)は、試験片に光線を照射した時の全入射光に対する全透過光の割合のことを意味し、全透過光には拡散透過光と平行透過光とが含まれる。
したがって、全光線透過率Ttは大きいほど明度、透明性に優れていると言え、本発明の場合、全光線透過率Ttが好ましくは80%以上得られれば、レンチキュラーレンズシートの曇った画像の中にも画像の模様やその輪郭を容易に視認することができるようになり、レンチキュラーレンズシートの立体画像や動的画像の変化を把握することができるようになる。逆に、全光線透過率Ttが60%未満となると、レンチキュラーレンズシートの立体画像や動的画像の変化を把握することが難しくなる。
平行光線透過率Tp(JIS−K7361−1に準拠)は、試験片に光線を照射した時の全入射光に対し、入射光の進行方向に直進する平行透過光の割合のことを意味し、全光線透過率Ttおよび拡散透過率Tdとの差として表される。
したがって、平行光線透過率Tpは大きいほど鮮明性、透明性に優れていると言えるが、本発明の場合、画像の鮮明性と霞みの程度のバランスを図り、一定の暈し効果を付与することを目的としているため、平行光線透過率Tpは好ましくは40%以上得られれば、画像の中の模様およびその輪郭は霞むが、レンチキュラーレンズシートの立体画像や動的画像の変化は十分に認識することができ、全体としてはヒトの目に優しく映る画像となる。一方、平行光線透過率Tpが10%未満となると、画像の模様やその輪郭を視認することが難しくなる。
拡散透過率Td(JIS−K7136−1に準拠)は、試験片に光線を照射した時の全入射光に対し、拡散した拡散透過光の割合のことを意味する。したがって、拡散透過率Tdは小さいほど鮮明性、透明性に優れていると言えるが、拡散透過率Tdは上述の全光線透過率Ttと平行光線透過率Tpとの差の関係でもあるので、本発明では全光線透過率Ttおよび平行光線透過率Tdを特定することで拡散透過率Tdを聞接的に特定し、繊維シートに求められるすべての光学的特性を決定している。
本発明のレンチキュラーレンズシートでは、繊維シートとして和紙または加工紙を使用することが特に好ましい。和紙または加工紙は多数の繊維が複雑に絡み合うことにより構成されているので、和紙または加工紙の所望する空隙率、および光学的特性、すなわちヘイズ値H、企光線透過率Ttおよび平行光線透過率Tpを特定すれば、必然的に和紙または加工紙の繊維径、繊維の配向および密度などが適度に調整された本発明に有用な繊維シートを選定することができる。
また、繊維シートとして和紙または加工紙を使用した場合、レンチキュラーレンズシートの画像は、繊維の隙間を通してヒトの目に到達することになる。したがって、レンチキュラーレンズの上に和紙または加工紙からなる繊維シートを積層しても、本発明のレンチキュラーレンズシートは、レンチキュラーレンズの屈折率が変化することはなく、当初の設計通りの立体画像や動的画像の変化を映し出すことができる。
さらに、和紙または加工紙の手触り感は多数の繊維が作り出す滑らかなものであるので、質感を高めるシート材料としても好適である。また、和紙または加工紙は多数の繊維が複雑且つ強固に絡み合っているので、レンチキュラーレンズの表面を保護し、そしてレンチキュラーレンズシート自体を補強するためのシート材料としても役立てることができる
また、和紙または加工紙は、樹脂製のレンチキュラーレンズや他のプラスチック製のシートと比較して静電気を帯び難く筆記も容易であるので、和紙または加工紙の適用は、レンチキュラーレンズシートの帯電防止機能や筆記特性を向上させるという効果もある。
本発明において、繊維シートは、物理強度、視認性向上の観点から、レンチキュラーレンズと密着されていることが好ましい。密着方法は特に限定されないが、凹凸レンズ面に沿って圧着するなど物理的に接着することもできるし、樹脂製の粘着材や接着剤を用いて化学的に接着することもできるし、または軽くホットプレスすることにより熱溶着させることもできる。なお、樹脂をレンズの凹凸面に埋め込むと、画像が不鮮明となり繊維シートの効果を阻害する。
1.試験方法
レンチキュラーレンズの上に積層される繊維シートとして用いるシート材料の空隙率については画像処理を用いて測定し、ヘイズ値H、全光線透過率Tt、拡散透過率Td、平行光線透過率Tpの光学特性についてはヘイズメーターを用いて測定した。
次に、光学的特性を測定したシート材料を、図1に示されるように同じレンチキュラーレンズシートのレンチキュラーレンズの上に積層し、その視認性を目視によって評価した。
2.画像処理
図1の構成を持つレンチキュラーレンズシートを落射光・レンズ倍率50倍の条件下、顕微鏡にて画像撮影し、撮影した画像を二値化した上で、空隙率を測定した。尚、レンズの倍率が低すぎる場合は、焦点深度が深くなり、レンチキュラーレンズの凹凸面にまで焦点が合ってしまうため、目的とする画像が得られないため、適正なレンズ倍率の選択が必要となる。
3.光学的特性の測定方法
繊維シートのヘイズ値Hは、JIS―K7136、全光線透過率Tt、拡散透過率Td、平行光線透過率Tpは、JIS−K7361−1に準拠した日本電色工業社製のヘイズメーター(商品名:NDH−2000)を用いて測定した。
4.視認性の評価
視認性は、繊維シートが積層されたレンチキュラーレンズシートの立体画像および動的画像の変化を10人のパネラーによって目視により評価した。
評価は、各繊維シートが積層されたそれぞれのレンチキュラーレンズシートに対し、表1に示される評価基準に基づいて1〜4点の4段階の得点を与え、その総得点から平均得点を算出した。
レンチキュラーレンズシートの平均得点から、4点以上を「◎」、3点以上4点未満を「○」、2点以上3点未満を「△」、2点未満を「×」とし、その中の「◎」を最も好ましい範囲にあるシートとし、「○」を「◎」の次いで好ましい範囲にあるシートとし、さらに「△」と「×」は本発明の繊維シートとしては適さない範囲にあるシートとして評価した。
Figure 0006284880
5.繊維シート材料
(1)和紙(塩素未使用典具帳紙、ひだか和紙社製)
坪量(g/m)・・・2.0;3.5;5.0;7.3;9.0
(2)パレットカラー紙(20g/m、竹尾社製)
色彩・・・白;ストロー;ピンク;ブルー;レッド;イエロー;グリーン
(3)パレットカラー・パラフィン紙(20g/m、竹尾社製)
色彩・・・白;ストロー;ピンク;ブルー;レッド;イエロー;グリーン
(4)その他の汎用紙
紙種・・・白グラシン紙(竹尾社製);クラシコトレーシング紙(A本判T目30kg、竹尾社製);GLトレーシング紙(A本判T・Y目35.5kg、竹尾社製);典具帖紙(オギノ社製);典具帖加工用原紙(オギノ社製);油とり紙(オギノ社製);コピー用上質紙(マルチペーパースーパーエコノミー、アスクル社製)
(5)樹脂製シート
種類・・・PVCシート(住友ベークライト社製、VSS−3701、0.lmm);PVCシート(華信社製、A7、0.5mm);TACシート(LOFO製、TacphanR862SM、0.04mm);PETシート(太平社製、PG−700M、0.36mm)
表2に、坪量が異なる和紙についての空隙率、光学的特性および視認性の評価を示す。
Figure 0006284880
表2に示されるように、繊維シートとして和紙を用いた場合は、坪量によらず、すべての種類の和紙について画像の鮮明性と画像の暈しの程度が高度にバランスした優れた視認性を得られる。ただし、坪量が小さくなるとヘイズ値Hが小さくなってやや画像の曇りの程度に欠ける傾向があり、逆に和紙の坪量が大きくなると、平行光線透過率Tpが小さくなってやや画像の模様等の輪郭の視認性が低下する傾向がある。
表3に、色彩が異なるパレットカラー紙についての光学的特性および視認性の評価を示す。
Figure 0006284880
表3に示されるように、繊維シートとしてパレットカラー紙のような一般的な加工紙を用いた場合は、色彩によらず、すべての色彩のパレットカラー紙についての平行光線透過率Tpが小さくなるので、画像の中の模様等の輪郭も立体画像及び動的画像も視認することができなくなる。
表4に、色彩が異なるパレットカラー・パラフィン紙についての光学的特性および視認性の評価を示す。
Figure 0006284880
表4に示されるように、繊維シートとしてパレットカラー・パラフィン紙を用いた場合は、パレットカラー紙と異なり、色彩によって視認性の評価が異なる。これは、パレットカラー紙をパラフィン処理することにより紙の透明性、特に平行光線透過率Tpが改善され、画像の模様等の輪郭の視認性がパレントカラー紙に対して相対的に向上したためと考えられる。ただし、パレットカラー・パラフィン紙においてレッドのように色彩の濃い色を用いた場合は、全光線透過率Ttおよび平行光線透過率Tpが共に低下するので、画像の中の模様等の輪郭も立体画像及び動的画像も殆ど視認することができなくなる。
表5に、紙種が異なる和紙および加工紙についての光学的特性および視認性の評価を示す。
Figure 0006284880
表5に示されるように、繊維シートとして紙の透明性(透かし度)を改善したグラシコ紙、
トレーシング紙のような加工紙を用いた場合は、暈しの程度が強く、画像の中の模様等の輪郭を視認し難くなるが、立体画像及び動的画像を明確に把握することができる。また、繊維シートとして典具帖紙のような和紙を用いた場合は、特に平行光線透過率Tpが向上するので模様等の輪郭の視認性が良好な画像が得られ、画像の鮮明性と画像の暈しの程度がバランスした優れた視認性が得られる。一方、コピー上質紙のような紙の透明性(透かし度)が改善されていない加工紙を用いた場合は、全光線透過率Ttおよび平行光線透過率Tpが共に低下してしまうので、画像の中の模様等の輪郭も立体画像及び動的画像も殆ど視認することができなくなる。
表6に、樹脂製シートについての光学的特性および視認性の評価を示す。
Figure 0006284880
表6に示されるように、繊維シートとして樹脂製シートを用いた場合は、紙製よりやや劣るが、画像の鮮明性と暈しの程度のバランスがとれたレンチキュラーレンズシートを得ることができる。特に繊維シートが薄物仕様のPVCシートである場合は、ヘイズ値Hが小さくなってやや画像の曇りの程度に欠ける傾向があり、逆に繊維シートが厚物仕様のPVCシートやTACシートである場合は、平行光線透過率Tpが小さくなってやや画像の模様等の輪郭の視認性が低下する傾向がある。また、繊維シートがPETシートである場合は、全光線透過率Ttおよび平行光線透過率Tpが共に低下してしまうので
画像の中の模様等の輪郭も立体画像及び動的画像も殆ど視認することができなくなる。
特に本発明の目的に適した繊維シートとしては、樹脂製のシートよりも和紙又は加工紙からなるシートの方が適しており、さらに加工紙よりも和紙の方がより好ましく適している。
樹脂製シートでは、可視光がその材料の中を均一に透過し、レンチキュラーレンズシートの屈折を変化させてヒトの目に到達するため、暈し効果は得られるが画像に自然な風合いを付与することはできていない。これに対し、紙又は加工紙からなる繊維シートでは、可視光が繊維及び繊維間の隙間を介して不均一にヒトの目に到達するため、その移り変わりが自然なものとなる。
また、和紙または加工紙からなるシートは、樹脂製シートと比較して静電気を帯び難く筆記も容易であるので、レンチキュラーレンズシートの帯電防止や筆記特性を向上にも役立てることができる。
さらに、加工紙からなるシートよりも和紙からなるシートの方が適しているのは、一般的に和紙の繊維は加工紙の繊維に比べて長く、またその密度が疎であるため、可視光を有効に通過させる繊維間の隙間が加工紙より大きく、画像の鮮明性と暈しの程度をバランスさせるのに有利であるからである。
1・・・・・・レンチキュラーレンズシート
2・・・・・・画像シート
3・・・・・・印刷面
4・・・・・・レンチキュラーレンズ
41・・・・・凹凸レンズ面
5・・・・・・繊維シート

Claims (4)

  1. 複数の異なる画像を平行に並んだ細長い短冊状の帯に分割し、それぞれの帯を順次隣接して配列した印刷面を有する画像シートと、
    前記画像シートの上に積層されたレンチキュラーレンズと、そして
    前記レンチキュラーレンズの上に積層された繊維シートからなるレンチキュラーレンズシートであって、
    前記の繊維シートは、ヘイズ値Hが15以上90以下であり、全光線透過率Ttが85%以上であり、平行光線透過率Tpが40%以上であることを特徴とする前記レンチキュラーレンズシート。
  2. 前記の繊維シートは、空隙率が20%以上80%以下であることを特徴とする請求項1に記載のレンチキュラーレンズシート。
  3. 前記の繊維シートは、空隙率が30%以上65%以下であることを特徴とする請求項2に記載のレンチキュラーレンズシート。
  4. 前記の繊維シートとレンチキュラーレンズシートとはレンズの凸部分のみで接着しており、レンズの凹部分には、樹脂や繊維を含まない構造を特徴とする請求項1に記載のレンチキュラーレンズシート。
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