JP6277643B2 - ナノインプリント用モールドの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ナノインプリント用モールドの製造方法およびナノインプリント用モールドの製造方法を用いて製造されたナノインプリント用モールドに関する。
現在、基材表面に微細凹凸構造を形成した構造物は、広範に用いられている。微細凹凸構造を形成した構造物の用途としては、例えば、反射防止、配向膜、撥水、放熱、および接着等が挙げられる。
基材表面に微細凹凸構造を形成する方法として、例えば、光学部材表面にフォトレジストを塗布した後、このフォトレジストを露光し、現像することによりレジストパターンを形成し、さらに、このレジストパターンの露出部を腐食することで、光学部材表面に一品ごとに微細凹凸構造を形成するフォトリソグラフィ法(特許文献1を参照)や、光学部材表面に電子線によりパターニングすることによりサブミクロンピッチのレジストパターンを形成し、このレジストパターンを光学部材表面にドライエッチング処理により転写することで、光学部材表面に微細凹凸構造を形成する電子線リソグラフィ法(特許文献2を参照)が提案されている。
フォトリソグラフィ法は、高い寸法精度や位置精度が求められる製品を大量に製造する際に有効な手法であり、半導体デバイス等の製造に用いられている。また、電子線リソグラフィ法は、高い寸法精度や位置精度が求められる少量多品種の製品を製造する際に有効な手法であり、フォトリソグラフィ法に用いるフォトマスク等の製造に用いられている。
しかしながら、フォトリソグラフィ法や電子線リソグラフィ法は、フォトマスク等の原版、露光装置等の高精度な光学機器、描画装置等の電子線機器といった高価で特別な設備が必要であり、コストが高くなる。また、装置の制限から、微細凹凸構造を数十cm以上の大面積に形成することも困難である。さらに、電子線リソグラフィ法は、電子線描画に多大な時間を要するため、特に生産性が悪い。
そのため、これらの手法は、微細凹凸構造は必要とするものの、高い寸法精度や位置精度までは求められない製品(例えば、反射防止フィルム等)を製造する場合には適さない。また、これらの製品を大面積で製造することも困難である。
これらの手法の他、微細凹凸構造を形成する方法の1つとして、ナノインプリント法がある。ナノインプリント法は、微細な溝や穴等のパターンを形成した原版となるモールドを、被転写材に押し当てることで、パターンを機械的に転写する手法である(非特許文献1を参照)。ナノインプリント法の原理は比較的単純なものであるが、近年、数十nmから数nmといった非常に微細なパターンを転写できることが実証されてきたことで注目されている。
しかしながら、ナノインプリント法に用いるモールドは、フォトリソグラフィ法や電子線リソグラフィ法といった、半導体デバイスやフォトマスクの製造プロセスの一部を用いて製造することが一般的である。そのため、ナノインプリント法においても、モールドの製造コストが高いという問題がある。また、大面積のモールドを製造することも困難である。
そこで、ナノインプリント用モールドの製造方法として、微細構造が自発的に形成される現象を利用したものが提案されている。例えば、斜方蒸着法により基材の表面に傾斜してなる複数の柱状物を形成し、これをモールドとして被転写材に転写することで液晶の配向膜を製造する方法が提案されている(特許文献3を参照)。この方法によれば、フォトリソグラフィ法や電子線リソグラフィ法でモールドを製造する場合に比べてコストや時間が抑えられ、生産性が向上している。
しかしながら、特許文献3に記載の方法は、製造したナノインプリント用モールドの微細凹凸構造の詳細な形状には言及されておらず、形状の制御性が不明確である。また、平板状の基材を用いているため、大面積に均一に微細凹凸構造を形成することが困難である等の問題がある。
フォトリソグラフィ法や電子線リソグラフィ法や特許文献3の方法等で形成した微細凹凸構造を大面積に転写する方法として、小面積に形成した微細凹凸構造を複数のフィルムに複製し、複製したフィルムをつなぎ合わせてロールに貼り付け、これをロール状のモールドとする方法が考えられる。しかし、このように複製したフィルムをつなぎ合わせたロール状のモールドを使用した場合でも、フィルムをつなぎ合わせた部分で微細凹凸構造に欠陥が生じるため、大面積の製品を、欠陥を生じさせることなく製造することは困難である。
特開昭50−70040号公報 特開2001−272505号公報 特開2007−47250号公報
アプライド・フィジクス・レターズ(Applied Physics Letters)、vol.67、P.3314、1995年
上述した従来技術には、次の3つの課題が存在する。
第一の課題は、フォトリソグラフィ法や電子線リソグラフィ法等の高価で特別な設備が必要であるということである。
第二の課題は、微細凹凸構造の形状(例えば、微細凹凸構造の周期等)を容易に制御できないということである。
第三の課題は、微細凹凸構造を大面積に均一に転写できないということである。
本発明の目的は、上記3つの課題を解決することができる、ナノインプリント用モールドの製造方法およびナノインプリント用モールドの製造方法を用いて製造されたナノインプリント用モールドを提供することである。
上記目的を達成するために、発明の一態様は、ナノインプリント用モールドの製造方法に関するものであって、遮蔽板で仕切られたスパッタチャンバ内の一方の領域にロール状の基材を配置し、他方の領域にスパッタターゲットを配置する工程と、ロール状の基材を回転しながら、スパッタターゲット下部の電極へ所定の電力を印加してプラズマ放電し、ロール状の基材の表面上に、ランダムに配列して形成された複数の突起物を有する無機層をスパッタリング法により形成する工程とを備え、遮蔽板は、ロール状の基材の長さ方向と平行な方向に均等な幅の開口部を有し、無機層形成工程において、スパッタターゲットから飛来するスパッタ粒子が遮蔽板の開口部を通過してロール状の基材の表面に到達することで、ロール状の基材の表面に対して突起物を形成し、かつ、突起物をロール状の基材に対してつなぎ目なく形成することを特徴とする。
機層には、クロムまたはクロム化合物(例えば、窒化クロム、酸化クロム等)を使用することができる。また、このナノインプリント用モールドの製造方法では、スパッタリング条件を変化させることで、突起物が配列する周期を制御することが可能である。
また、突起物をロール状の基材の表面に対して任意の角度で傾斜して形成することもできる。
本発明のナノインプリント用モールドの製造方法によれば、フォトリソグラフィ法や電子線リソグラフィ法等の、高価で特別な設備が必要な方法を用いることなく、微細凹凸構造を有するナノインプリント用モールドを容易に製造できる。
また、本発明のナノインプリント用モールドの製造方法によれば、微細凹凸構造の形状を容易に制御することができるため、用途に応じて微細凹凸構造の形状を適宜選択することができる。
また、本発明のナノインプリント用モールドの製造方法によれば、ロール状の基材につなぎ目なく微細凹凸構造を形成することができる。そのため、これを転写することで、大面積の製品を容易に製造することができる。
特に、斜方蒸着法を使用した場合、大面積に均一に微細凹凸構造を形成することは困難であるが、本発明のナノインプリント用モールドの製造方法によれば、微細凹凸構造をロール状の基材の表面に対して所定の角度で傾斜させて均一に形成することができる。そのため、これを転写することで、傾斜した微細凹凸構造を要する配向膜等の製品を大面積で製造することができる。
本発明の一実施形態に係るナノインプリント用モールドの製造方法の各工程を模式的に説明する断面図 本発明の製造方法における複数の突起物を有する無機層の断面を俯瞰したSEM(Scanning Electron Microscope)画像 本発明の製造方法における無機層の上面に形成される突起物を模式的に説明する断面図 ロール状の基材に凹凸を有する無機層を形成する工程を模式的に説明する図
以下、本発明の実施形態に係るナノインプリント用モールドの製造方法およびナノインプリント用モールドについて、図1を参照して詳細に説明する。
まず、図1(a)に示すように、基材10を用意し、基材10の表面上に、複数の突起物12を有する無機層11を形成し、ナノインプリント用モールド13を得る。
基材10の材質は、モールドの基材として使用するために必要な機械的強度や表面粗さ等の条件が満たされていれば、特に限定されない。例えば、石英ガラス、シリコン、ニッケル、クロム等が挙げられる。後の工程で、ナノインプリント用モールド13の微細凹凸構造を転写する際に、UVナノインプリント法を用いる等の理由からモールドに透明性が求められる場合には、石英ガラスを用いるとよい。ただし、本形態の実施上問題がなければ、その他の材質を用いても構わない。
無機層11の材質は、無機層11の形成方法等に応じて適宜選択することができる。例えば、無機層11をスパッタリング法で形成する場合には、クロムやクロム化合物(例えば、窒化クロム、酸化クロム等)が好ましい。ナノインプリント用モールド13に透明性が求められる場合には、二酸化珪素等の透明な材質を用いるとよい。ただし、本形態の実施上問題がなければ、その他の材質を用いても構わない。
無機層11の形成方法は、無機層11に複数の突起物12が生じるように形成することを考慮すると、スパッタリング法が好ましい。スパッタリング法の中でも、反応性スパッタリング法が特に好ましい。反応性スパッタリング法によれば、放電電力、スパッタガス圧力、全スパッタガス流量中の反応性ガス流量の比率、スパッタターゲットと基材10との距離(以下、T−Sポジションと称する)、成膜時間をパラメータとして変化させることで、無機層11の形状(突起物12の形状とも言い得る)を容易に制御することができるためである。ただし、本形態の実施上問題がなければ、その他の形成方法を用いても構わない。
ここで、突起物12について説明する。突起物12とは、無機層11のうち、無機層11の上面において凹凸を形成する部位を示すが、突起物12の生じ方は、無機層11を形成する際の条件によって異なる。例えば、図2(a)および図3(a)に示すような、基材上に無機物が直接柱状に成長した柱状物を示す他、図2(c)および図3(b)に示すような、基材上に無機層が成長し、その無機層上に無機物が局所的に成長して形成された突起物を示すこともある。
尚、後述する凹凸構造の周期とは、柱状物や、突起物を形成した無機層11の断面をSEMにより観察し、断面に見られた突起物12の幅を測定した値である。ここで突起物12の幅wについて図3(a)および図3(b)を用いて説明する。突起物12の幅wは、断面図において、任意の突起物12に着目した際に、左側で接する突起物との間にある溝の底部から、右側で接する突起物との間にある溝の底部までの、水平方向の距離を示す。凹凸構造は、突起物12が配列することにより形成されるため、突起物12の幅wが凹凸構造の周期と考えることができる。
尚、突起物12はランダムに形成されるため、1つ1つの突起物12の形状は異なっている。そのため、凹凸構造の周期は、断面SEM画像からランダムに5つの突起物12を抽出し、その幅wの平均値から算出した。
また、凹凸構造の深さとは、無機層11の断面をSEMにより観察し、断面に見られた突起物12の高さを測定した値である。ここで突起物12の高さについて図3(a)および図3(b)を用いて説明する。突起物12の高さdは、断面図において、任意の突起物12に着目した際に、突起物12の先端を基準として、左側で接する突起物との間にある溝の底部までの深さd1と、右側で接する突起物との間にある溝の底部までの深さd2を測定し、深さd1と深さd2との平均値を算出した値である。
尚、突起物12はランダムに形成されるため、1つ1つの突起物12の形状は異なっている。そのため、凹凸構造の深さは、断面SEM画像からランダムに5つの突起物12を抽出し、その高さdの平均値から算出した。
例えば、スパッタガスとしてArを用い、反応性ガスとして窒素を導入して、クロムをスパッタリングする場合において、放電電力を600W、スパッタガス圧力を0.3Pa、反応性ガス流量の比率を10%、T−Sポジションを250mm、成膜時間を10分とすると、図2(a)に示す表面形態を有する無機層11が得られる。この場合、凹凸構造の周期(突起物12の幅とも言い得る)は27nmであり、凹凸構造の深さは12nmである。
また、上記場合において、例えば、放電電力を800W、スパッタガス圧力を0.2Pa、反応性ガス流量の比率を7%、T−Sポジションを250mm、成膜時間を10分とすると、図2(b)に示す表面形態を有する無機層11が得られる。この場合、凹凸構造の周期は61nmであり、凹凸構造の深さは35nmである。
また、上記場合において、例えば、放電電力を800W、スパッタガス圧力を0.2Pa、反応性ガス流量の比率を7%、T−Sポジションを250mm、成膜時間を40分とすると、図2(c)に示す表面形態を有する無機層11が得られる。この場合、凹凸構造の周期は221nmであり、凹凸構造の深さは60nmである。
このように、発明者の実験によれば、前述したパラメータを制御することで、無機層11の形状を容易に制御することができた。このため、本発明のナノインプリント用モールドの製造方法によれば、用途に応じて微細凹凸構造の形状を適宜選択することができる。
また、基材10の形状は、平板状に限らず、ロール状でもよい。以下では、スパッタリング法を用いてロール状の基材につなぎ目なく無機層11を形成する方法を、図4を参照して説明する。
図4(a)に示すように、スパッタチャンバ内に基材30を用意し、基材30とスパッタターゲット50との間に部分的な遮蔽板51を設置し、基材30を回転させながら、スパッタターゲット50下部の電極へ所定の電力を印加してプラズマ放電させ、基材30の表面に無機層31を形成する。
ここでいう部分的な遮蔽板51とは、円柱の長さ方向に、均等な幅の開口部を有する遮蔽板を指す。スパッタターゲット50から飛来するスパッタ粒子は、部分的な遮蔽板51の開口部に該当する箇所でのみ基材30に到達する。
図4(a)に示すように、部分的な遮蔽板51の開口部をスパッタターゲット50と平行に配置した場合には、スパッタ粒子は基材30の表面にほぼ垂直に到達する。そのため、図4(b)に示すような、基材30の表面に垂直に突起物が成長した無機層31を有するロール状のナノインプリント用モールド33が得られる。
一方、図4(c)に示すように、スパッタターゲット50と部分的な遮蔽板51の開口部の相対的な位置関係を変化させて配置した場合には、スパッタ粒子は基材40の表面に所定の角度αから到達する。そのため、図4(d)に示すような、基材40の表面に対して角度αだけ傾斜して突起物が成長した無機層41を有するロール状のナノインプリント用モールド43が得られる。
尚、図4(c)では、部分的な遮蔽板51の配置を変化させているが、部分的な遮蔽板51の配置は固定し、スパッタターゲット50の配置を変化させた場合も同様の効果が得られ、基材40の表面に対して突起物を傾斜して成長させることができる。
図4を参照して説明したロール状の基材に無機層を形成する方法を用いると、無機層はロールの全面に亘って順次連続的に成長するため、微細凹凸構造につなぎ目が生じることはない。そのため、これをモールドとし、微細凹凸構造を転写すれば、大面積の製品を、つなぎ目等の欠陥を生じさせることなく製造することができる。特に、平板に対して斜方蒸着により柱状物を成長させた場合には、膜厚や柱状物の形状が不均一になるという問題があるが、本発明の方法によれば、突起物を傾斜して成長させた場合でも、膜厚や突起物の形状をロール状のモールド全域に渡って均一にすることができる。
次に、製造したナノインプリント用モールドの微細凹凸構造を、被転写材に転写する工程を説明する。図1(b)に示すように、基材20を用意し、基材20上に被転写材21を形成し、ナノインプリント用モールド13の微細凹凸構造を被転写材21に転写することで、図1(c)に示す微細凹凸構造形成体22を得る。
被転写材21にナノインプリント用モールド13の微細凹凸構造を転写する方法は、無機層11の微細凹凸構造が転写される方法であれば、特に限定されない。例えば、UVナノインプリント法、熱ナノインプリント法等が挙げられる。ただし、本形態の実施上問題がなければ、その他の転写方法を用いても構わない。
基材20の材質は、使用する転写方法に応じて適宜選択することができる。例えば、UVナノインプリント法を用いる場合には、石英ガラス、シリコン、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する)等が挙げられる。また、例えば、熱ナノインプリント法を用いる場合には、石英ガラス、シリコン等が好ましい。PET等のポリマーフィルムを使用する場合には、転写時に基材20を加熱する温度が、基材20の物性が変化しない範囲である必要がある。ただし、本形態の実施上問題がなければ、その他の材質を用いても構わない。
被転写材21の材質は、使用する転写方法に応じて適宜選択することができる。例えば、UVナノインプリント法を用いる場合には、光硬化性樹脂を用いるとよい。また、例えば、熱ナノインプリント法を用いる場合には、熱可塑性樹脂を用いるとよい。ただし、本形態の実施上問題がなければ、その他の材質を用いても構わない。
被転写材21の形成方法は、用いる樹脂の粘度に応じて適宜選択することができる。例えば、バーコート法、スピンコート法、ダイコート法等が挙げられる。ただし、本形態の実施上問題がなければ、その他の形成方法を用いても構わない。
得られた微細凹凸構造形成体22は、反射防止、配向膜、撥水、放熱、および接着等の用途に使用することができる。
(実施例)
以下に、本発明の実施形態に係るナノインプリント用モールドの実施例について説明する。
まず、シリコンウエハからなる基材10を用意し、基材10の表面に膜厚100nmの窒化クロムからなる無機層11を反応性スパッタリング法により形成し、ナノインプリント用モールド13を得た(図1(a))。
このスパッタリングに用いたクロムターゲットは、純度99.995%である。また、T−Sポジションは250mmとした。スパッタチャンバ内にアルゴンを90sccm、窒素を10sccm導入し、スパッタチャンバ内の圧力を0.3Paとし、DC電源により600Wをターゲット下部の電極へ印加してプラズマ放電させた。
図2(a)に、窒化クロムからなる無機層11の表面SEM画像を示す。無機層11は上面に複数の突起物12を有しており、形成された凹凸構造の周期は27nmであった。
次に、PETフィルムからなる基材20を用意し、基材20の表面に、光硬化性樹脂をバーコーターで塗布し、膜厚5μmの被転写材21を形成した(図1(b))。
次に、基材20上に形成された被転写材21に対して、無機層11面側が接触するようにナノインプリント用モールド13を押し当てたまま、基材20側からUV光を照射して被転写材21を硬化させ、ナノインプリント用モールド13を離型し、微細凹凸構造形成体22を得た(図1(c))。
尚、本実施例において、無機層11を反応性スパッタリング法により形成する際のスパッタリング条件を変更することで、図2(b)や図2(c)に示す微細凹凸構造を有するナノインプリント用モールド13が得られる。
本発明のナノインプリント用モールドの製造方法およびナノインプリント用モールドは、微細凹凸構造を形成することが求められる広範な分野に利用することが期待される。例えば、反射防止、配向膜、撥水、放熱、および接着等の用途に利用することが期待される。
10、20、30、40 基材
11、31、41 無機層
12 突起物
13、33、43 ナノインプリント用モールド
21 被転写材
22 微細凹凸構造形成体
50 スパッタターゲット
51 部分的な遮蔽板

Claims (4)

  1. ナノインプリント用モールドの製造方法であって、
    遮蔽板で仕切られたスパッタチャンバ内の一方の領域にロール状の基材を配置し、他方の領域にスパッタターゲットを配置する工程と、
    前記ロール状の基材を回転しながら、前記スパッタターゲット下部の電極へ所定の電力を印加してプラズマ放電し、前記ロール状の基材の表面上に、ランダムに配列して形成された複数の突起物を有する無機層をスパッタリング法により形成する工程とを備え、
    前記遮蔽板は、前記ロール状の基材の長さ方向と平行な方向に均等な幅の開口部を有し、
    前記無機層形成工程において、前記スパッタターゲットから飛来するスパッタ粒子が前記遮蔽板の開口部を通過して前記ロール状の基材の表面に到達することで、前記ロール状の基材の表面に対して前記突起物を形成し、かつ、前記突起物を前記ロール状の基材に対してつなぎ目なく形成することを特徴とする、ナノインプリント用モールドの製造方法。
  2. 前記無機層が、クロムまたはクロム化合物からなることを特徴とする、請求項1に記載のナノインプリント用モールドの製造方法。
  3. スパッタリング条件を変化させることで、前記突起物が配列する周期を制御することを特徴とする、請求項またはに記載のナノインプリント用モールドの製造方法。
  4. 前記突起物が、前記ロール状の基材の表面に対して任意の角度で傾斜して形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のナノインプリント用モールドの製造方法。
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