JP6273169B2 - 吸収体物品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収体物品及びその製造方法に関する。
吸収体物品は、おむつ(子供用及び大人用おむつ)、生理用ナプキン、失禁対策商品、トレーニングパンツ等の着用者から排出された体液を、高吸収性樹脂(以下「SAP」ともいう。)やフラッフ状にした木材パルプ等を用いた吸収体により、吸収し、処理する物品である。
従来の吸収体物品においては、体液は、着用者の排出器から直接に吸収体の表面に排出され、吸収体の表面における拡散と吸収体の表面から内部への移行とにより、吸収体に吸収され、処理される。
したがって、吸収体物品からその外部への体液のリーク(漏れ)を防ぐためには、吸収体物品と着用者の身体との間に間隙が生じないように、吸収体の表面と着用者の肌、特に、排出器とを密着させることが必要であった。
しかしながら、このような状態で吸収体物品を使用すると、体液の排出後には、着用者の肌が体液で濡れている吸収体の表面に密着した状態となる。着用者の肌が体液に接触している状態が長時間続くと、着用者にとって不快であるだけでなく、皮膚を膨化させ、細菌増殖の原因となり、かぶれや炎症を引き起こす事態を招くことにもなるという問題点があった。
本発明者は、このような従来の吸収体物品の問題点を解決するための新しい提案として、吸収体、特に、着用者の***器に相当する位置であるクロッチ部(股下部)に体液を直接に移行させないように、吸収体の前後に体液の移動、分配を可能にするユニットを吸収体の表面と着用者の肌との間に新たに導入することにより、排出された体液と着用者の肌との接触を効果的に回避する手法を提案した。
特許文献1においては、前記ユニットは、フローティングレッグギャザー(FLG)として提案されている。特許文献2においては、前記ユニットは、体液の移動通路として提案されている。特許文献3においては、前記ユニットは、体液の受容キャナルとして提案されている。これらの提案に係るユニットは、いずれも、左右一対の頭部と左右一対の頭部に結合されて、垂下する垂下部とを持ち、左右一対の頭部のみが着用者の肌に接触する点で共通するものである。
特許第5086492号公報 特許第5236121号公報 特許第5236122号公報
本発明者は、特許文献1〜3に記載された、各種のユニットを有する吸収体物品の研究を進めたところ、着用時においてユニットの立体構造をより安定的に存在させ、ひいては排出された体液と着用者の肌との接触をより効果的に回避することができるのではないかと考えた。
本発明者は、吸収体物品を、吸収体を有しない「身体接触パート」と、吸収体を有する「身体非接触パート」との二つの主な構成要素にモジュール化すること等により、ユニットの立体構造をより安定的に存在させ、ひいては排出された体液と着用者の肌との接触をより効果的に回避することができること、構造を簡略化することができること、同時に製造プロセスをも大幅に簡略化することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(40)を提供する。
(1)身体接触パートと身体非接触パートという二つのモジュールにより構成される吸収体物品であって、
前記身体接触パートが、
前後方向に延在し、少なくとも一部に伸縮性を有する左右一対の頭部と、前記左右一対の頭部に左右両縁が結合し、中央部が着用時に下側に凸型に垂れ下がり、中央付近に底面を形成し、左右両側に側面を形成するキャナルシートとを有する、キャナル部材と、
着用時に、前記キャナル部材の前記頭部が着用者の肌に接触するように、前記キャナル部材を着用者の身体に固定する、固定部材と
を有し、
前記身体非接触パートが、
体液の漏れを防ぐシート状の防漏体と、
前記防漏体の上側に配置された体液を吸収しうる吸収体と
を有し、
前記キャナルシートの上側から前記吸収体の表面に体液を移送する通路が設けられており、
少なくとも股下部において、前記キャナルシートの底面の下側の一部と前記吸収体の表面の一部又は前記防漏体の上面の一部とが底面結合部で結合しており、
少なくとも股下部において、前記キャナルシートの左右両側の前記側面の外側の一部と前記防漏体の左右側縁部とが側縁結合部で結合しており、
着用者が体液を排出した場合、排出された体液が、前記キャナルシートの上側に受容され、その後、前後方向に移動しつつ、前記キャナルシートの上側から前記通路を通じて前記吸収体の表面に移送される、吸収体物品。
(2)前記底面結合部が、股下部を含む領域において、帯状に前後方向に延在する、上記(1)に記載の吸収体物品。
(3)前記側縁結合部が、股下部を含む領域において、帯状に前後方向に延在する、上記(1)又は(2)に記載の吸収体物品。
(4)前記側縁結合部が、前記防漏体の左右側縁部のほぼ全縁にわたってスポット状に存在する、上記(1)又は(2)に記載の吸収体物品。
(5)前記キャナルシートの外面と前記防漏体の前端部とが、左右方向に延在する前端接合部で結合している、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の吸収体物品。
(6)前記防漏体の前記前端部を前記吸収体の上表面の一部を被覆するように後方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を結合し、前記身体非接触パートの前部に前方ポケット部を形成し、前記防漏体の折り返し部の上面と前記キャナルシートの外面とを前端接合部で結合している、上記(5)に記載の吸収体物品。
(7)前記キャナルシートの外面と前記防漏体の後端部とが、左右方向に延在する後端接合部で結合している、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の吸収体物品。
(8)前記防漏体の前記後端部を前記吸収体の上表面の一部を被覆するように前方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を結合し、前記身体非接触パートの後部に後方ポケット部を形成し、前記防漏体の折り返し部の上面と前記キャナルシートの外面とを後端接合部で結合している、上記(7)に記載の吸収体物品。
(9)前記固定部材が前身頃を被覆する前方被覆部と後身頃を被覆する後方被覆部とを有する、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の吸収体物品。
(10)前記前方被覆部と前記後方被覆部とを着脱可能に結合させる着脱部材を有する、上記(9)に記載の吸収体物品。
(11)前記前方被覆部と前記後方被覆部とが一体化し、着用時に、着用者の腹部の周囲を被覆する、上記(9)に記載の吸収体物品。
(12)前記前方被覆部の下面と前記防漏体の前端部とが、左右方向に延在する身体非接触パート−前端結合部で結合している、上記(9)〜(11)のいずれかに記載の吸収体物品。
(13)前記前方被覆部の下面により前記吸収体の前部が被覆され、前記吸収体の上面と前記前方被覆部の下面との間に前方ポケット部を有する、上記(12)に記載の吸収体物品。
(14)前記防漏体の前記前端部を前記吸収体の上表面の一部を被覆するように後方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を結合し、前記身体非接触パートの前部にポケットを形成し、前記防漏体の折り返し部の上面と前記前方被覆部の下面とを前端接合部で結合している、上記(13)に記載の吸収体物品。
(15)前記後方被覆部の下面と前記防漏体の後端部とが、左右方向に延在する身体非接触パート−後端結合部で結合している、上記(9)〜(14)のいずれかに記載の吸収体物品。
(16)前記後方被覆部の下面により前記吸収体の後部が被覆され、前記吸収体の上面と前記後方被覆部の下面との間に後方ポケット部を有する、上記(12)〜(15)のいずれかに記載の吸収体物品。
(17)前記防漏体の前記後端部を前記吸収体の上表面の一部を被覆するように前方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を接合し、前記身体非接触パートの後方にポケットを形成し、前記防漏体の折り返し部の上面と前記後方被覆部の下面とを後端結合部で結合している、上記(16)に記載の吸収体物品。
(18)前記防漏体の左右方向の幅が、前記キャナルシートの左右方向の幅より広く、これにより、前記キャナルシートと前記吸収体の表面との間に空隙を存在させる、上記(1)〜(11)のいずれかに記載の吸収体物品。
(19)上側に吸収体が存在しない前記防漏体の左右側縁部の幅を広げて幅広側縁部とし、そこに前記側縁結合部を設けることにより、前記キャナルシートと前記吸収体の表面との間に空隙を存在させる、上記(18)に記載の吸収体物品。
(20)左右の前記幅広側縁部を前記吸収体の上表面の一部を被覆するように、左右から幅方向の中心に向かって、左右が対向するように、折り返し、上下端部の防漏体の重なり部分を接合し、折り返した側縁部の上面に前記側縁結合部を設けることにより、前記キャナルシートと前記吸収体の表面との間に空隙を存在させる、上記(19)に記載の吸収体物品。
(21)左右の前記幅広側縁部を前記吸収体の左右方向の表面全体を被覆するように、左右から幅方向の中心に向かって、左右が対向するように、折り返して、中央部に開口を持つ、左右ポケット部を形成させ、折り返した側縁部の上面に前記側縁結合部を設けることにより、前記キャナルシートと前記吸収体の表面との間に空隙を存在させる、上記(19)に記載の吸収体物品。
(22)前記キャナルシートの少なくとも一部が液不透過性である、上記(1)〜(21)のいずれかに記載の吸収体物品。
(23)前記固定部材の少なくとも一部が液不透過性である、上記(1)〜(22)のいずれかに記載の吸収体物品。
(24)前記通路が、少なくとも前記キャナルシートの底面の一部に設けられている、上記(1)〜(23)のいずれかに記載の吸収体物品。
(25)前記通路が、少なくとも前記キャナルシートの左右側面の一部に設けられている、上記(1)〜(24)のいずれかに記載の吸収体物品。
(26)前記通路が、少なくとも前記キャナルシートの底面から左右側面に延展して設けられている、上記(1)〜(25)のいずれかに記載の吸収体物品。
(27)前記防漏体上に、前記吸収体の存在する部分と、前記吸収体が存在せず、前記防漏体の表面が露出している部分とが存在する、上記(1)〜(26)のいずれかに記載の吸収体物品。
(28)前記防漏体上の左右方向の中央部に、前記吸収体が存在せず、前記防漏体の表面が露出している部分があり、その左右に前記吸収体が存在する部分がある、上記(27)に記載の吸収体物品。
(29)前記防漏体上の前後方向の中央部に、前記吸収体が存在せず、前記防漏体の表面が露出している部分があり、その前後に前記吸収体が存在する部分がある、上記(27)に記載の吸収体物品。
(30)前記吸収体が、厚い部分と薄い部分とを有する、上記(1)〜(29)のいずれかに記載の吸収体物品。
(31)前記吸収体が、左右方向に厚い部分と薄い部分とを有する、上記(30)に記載の吸収体物品。
(32)前記吸収体が、左右方向の中央部位に薄い部分を有し、その左右に厚い部分を有する、上記(31)に記載の吸収体物品。
(33)前記吸収体が、前後方向に厚い部分と薄い部分とを有する、上記(30)に記載の吸収体物品。
(34)前記吸収体が、前後方向の中央部に薄い部分を有し、その前後に厚い部分を有する、上記(33)に記載の吸収体物品。
(35)前記吸収体が、高吸収性樹脂を50質量%以上含有するシート状吸収体である、上記(1)〜(34)のいずれかに記載の吸収体物品。
(36)左右方向において、吸収体が存在する部分と存在しない部分とが交互に存在する、上記(35)に記載の吸収体物品。
(37)前後方向において、吸収体が存在する部分と存在しない部分とが交互に存在する、上記(35)に記載の吸収体物品。
(38)前記防漏体の左右縁部に、その前後方向の長さを縮める作用を奏する伸縮部材を有する、上記(1)〜(37)のいずれかに記載の吸収体物品。
(39)前記防漏体が、着用時に、少なくとも股下部において、下側に凸状の形状となる、上記(1)〜(38)のいずれかに記載の吸収体物品。
(40)上記(1)〜(39)のいずれかに記載の吸収体物品を製造する、吸収体物品の製造方法であって、
前記身体接触パート及び前記身体非接触パートをそれぞれ形成する工程と、
その後、前記身体接触パートと前記身体非接触パートとを結合させる工程と
を有する、吸収体物品の製造方法。
本発明の吸収体物品は、排出された体液と着用者の肌との接触を効果的に回避することができる。
本発明の吸収体物品の実施態様の例を示す模式図である。 テープ型おむつの態様である本発明の吸収体物品におけるSパートの例を示す模式図である。 Sパートの構成方法をパンツ型おむつを例に模式的に説明した説明図である。 種々のRパートを示す模式図である。 種々のRパートを示す模式図である。 種々のRパートを示す模式図である。 種々のRパートを示す模式図である。 種々のRパートを示す模式図である。 種々のRパートを示す模式図である。 種々の本発明の吸収体物品を示す股下部Cにおける模式的な横端面図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の別の例を示す模式図である。 本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。
10、10a、10b、10c、10d、10e 頭部
12、12a、12b、12c、12d、12e キャナルシート
14、14a、14b、14c、14d、14e キャナル部材
16、16a 被覆部
17、17a、17b、17c、17d 前方被覆部
18 被覆部接合部
19、19a、19b、19c、19d 後方被覆部
20、20a 着脱部材
22、22a、22b、22c、22d、22e、22f 防漏体
24、24a、24b、24c、24d、24e、24f、24g、24h、24i、24j、24k、24l、24m 吸収体
26、26a、26b、26c、26d、26e 側縁結合部
28 前端接合部
30 後端接合部
32、32a、32b、32c、32d、32e 底面結合部
34 キャナル底面部
36 キャナル左側面部
38 キャナル右側面部
40、40a、40b、40c、40d サーフェスシート
42 プレスライン
44、44a 左右ポケット部
46、52、54 開口
48、48a 前方ポケット部
50、50a 後方ポケット部
56 伸縮部材
58 拡散シート
60、60a キャナル部−前端結合部
62、62a キャナル部−後端結合部
64、64a 身体非接触パート(Rパート)−前端結合部
66、66a 身体非接触パート(Rパート)−後端結合部
68 ウエストギャザー
70 シャーリングギャザー
100、100a、100b、100c、101、102 吸収体物品
C 股下部
F 前身頃
R 後身頃
RP 身体非接触パート
S 空隙
SP 身体接触パート
Z、Z’ 腰部シール部
以下、本発明の吸収体物品を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、本明細書においては、本発明の吸収体物品を実際に着用した場合に、着用者の肌に近い側を「上」といい、遠い側を「下」という。また、本発明の吸収体物品を実際に着用した場合に、着用者の身体の前側に対応する側を「前」といい、後側に対応する側を「後」という。また、各図中、理解を容易にするために、実際には接触している部材を離間させて示すことがある。添付した図面中の各平面図においては、図の左側に吸収体物品等の前側が位置するように図示してある。
また、本明細書においては、「モジュール」とは、「製品、製造プロセス、機械装置などのシステムを構成する部分で、機能的にまとまった部分」を意味し、「身体接触パート」は、キャナル部材と固定部材とをその構成要素とし、吸収体物品の着用時に、着用者の皮膚の表面に接触して機能を発揮するモジュールである。「身体非接触パート」は、防漏体と吸収体とをその構成要素とし、吸収体物品の着用時に、着用者の皮膚の表面に接触しない状態で機能を発揮するモジュールである。「身体接触パート」(「Skin−contact Part」)は、「Sパート」ともいう。「身体非接触パート」(「Remote Part」)は、「Rパート」ともいう。
さらに、本明細書においては、「吸収体の表面」とは、吸収体が露出している場合は、その表面を意味し、吸収体が拡散シート、アクイジションシート、サーフェスシート(トップシートとも呼ばれる。)、コアラップシート等で被覆されている場合は、被覆している拡散シート、アクイジションシート、サーフェスシート、コアラップシート等の表面を意味する。
さらに、本明細書においては、「防漏体の表面」とは、防漏体が露出している場合は、その表面を意味し、防漏体がサーフェスシート、コアラップシート等で被覆されている場合は、被覆しているサーフェスシート、コアラップシート等の表面を意味する。
図1は、本発明の吸収体物品の実施態様の例を示す模式図である。具体的には、図1は、Sパート(SP)とRパート(RP)とを有し、SパートがSパートの底面と側縁の一部とでRパートに結合し、一体化されている子供用テープ型おむつを示している。
図1(A)は、テープ型おむつの態様である吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態(緊張状態)を模式的に示した平面展開図である。図1(B)は、前記の状態の図1(A)中のIB−IB線に沿った横端面図である。図1(C)は、吸収体物品に応力を加えない場合の(弛緩状態の)図1(A)中のIB−IB線に沿った横端面図である。なお、以下の説明において、各部材の材料は、例示である。
図1に示される本発明の吸収体物品100は、テープ型おむつとして構成されており、基本的に、前後方向に延在し、少なくとも一部に伸縮性を有する左右一対の頭部10と、左右一対の頭部10に左右両縁が結合し、中央部が着用時に下側に凸型に垂れ下がり、中央付近に底面を形成し、左右両側に側面を形成するキャナルシート12とを有する、キャナル部材14と、着用時に、キャナル部材14の頭部10が着用者の肌に接触するように、キャナル部材14を着用者の身体に固定する、固定部材とを有する、Sパートと;体液の漏れを防ぐシート状の防漏体22と、防漏体22の上側に配置された体液を吸収しうる吸収体24とを有する、Rパートとを具備する。
図1(A)に示される吸収体物品100においては、不織布(液不透過性のPP製SMS不織布、目付量15g/m2)からなる左右一対の被覆部16に、中央にキャナル部材14を被覆部接合部18で接合してSパートを構成している。Sパートを構成する身体への固定部材となる前方被覆部17は、左右の不織布とキャナル部材14の前端部とから構成されている。同様に固定部材となる後方被覆部19は、左右の不織布とキャナル部材の後端部とから構成され、その両縁に着脱部材20を備えている。このように、固定部材が前身頃を被覆する前方被覆部と後身頃を被覆する後方被覆部とを有するのは、本発明の好ましい態様の一つである。また、その場合に、前方被覆部と後方被覆部とを着脱可能に結合させる着脱部材を有するのは、本発明の好ましい態様の一つである。さらに、固定部材の少なくとも一部が液不透過性であるのが、本発明の好ましい態様の一つである。
キャナル部材14は、伸縮性を有する左右一対の頭部(780dtexのポリウレタンフィラメントを2本並列に配置して、後述するキャナルシートと同じ不織布で被覆したもの)10と、その左右一対の頭部10に左右両縁を結合して中央部分を構成するキャナルシート(表面を親水化処理したPP/PEスパンボンド不織布)12とを有してなり、そのキャナルシート12の下面(図1(C)に示されるように、キャナルシート12は、下側に凸型に垂れ下がる形状であるので、以下、外面ともいう。)にRパートが接合されている。
キャナルシートの少なくとも一部が液不透過性であるのが、本発明の好ましい態様の一つである。
Rパートは、シート状の防漏体(通気性の15μmのPEフィルムにPP製の13g/m2のSMS不織布を積層したもの)22と、その上側に配置された吸収体(幅40mmのSAP/パルプ混合シートをコアラップシートとしてティッシュペーパーを用いて上下を被覆したものを、中央に15mmの間隔を置いて左右に配置したもの(中央部においては防漏体が露出している。))とから構成されている。
本発明においては、防漏体上に、吸収体の存在する部分と、吸収体が存在せず、防漏体の表面が露出している部分とが存在するのが好ましい態様の一つである。この場合、防漏体上の左右方向の中央部に、吸収体が存在せず、防漏体の表面が露出している部分があり、その左右に吸収体が存在する部分があるのが好ましい態様の一つであり(図4(E)及び図4(F)参照)、また、防漏体上の前後方向の中央部に、吸収体が存在せず、防漏体の表面が露出している部分があり、その前後に吸収体が存在する部分があるのも好ましい態様の一つである(図4(C)及び図4(D)参照)。
Sパートのキャナルシート12の下面とRパートの防漏体22とは、左右側縁部は側縁結合部26によって、前後端部は前端接合部28及び後端接合部30によって、左右方向の中央部は底面結合部32によって、それぞれ結合している。
前端接合部28及び後端接合部30は、帯状に左右方向の全長にわたってシールされている。本発明においては、この態様のように、キャナルシートの外面と防漏体の前端部とが、左右方向に延在する前端接合部で結合しているのが好ましい態様の一つであり、また、キャナルシートの外面と防漏体の後端部とが、左右方向に延在する後端接合部で結合しているのが好ましい態様の一つである。
側縁結合部26は、股下部Cで長く、前身頃Fと後身頃Rでは短く、前後部では前端及び後端に接続した部分的な線状部分として存在し、キャナルシートの動きを拘束しないようにされている。本発明は、側縁結合部の態様をこれに限定されず、側縁結合部が、股下部を含む領域において、帯状に前後方向に延在する態様、及び、側縁結合部が、防漏体の左右側縁部のほぼ全縁にわたってスポット状に存在する態様も好適に用いられる。
底面結合部32は、左右方向の中央部の股下部Cの防漏体22の露出部に帯状に前後に延在する。本発明においては、この態様のように、底面結合部が、股下部を含む領域において、帯状に前後方向に延在するのが好ましい。
図1(B)の股下部Cにおける横端面図に示されるように、キャナルシート12と伸縮性の頭部10とからなるキャナル部材14は、その下面に防漏体22と吸収体24とからなるRパートを接合して一体化している。すなわち、キャナルシート12の左右の外側面と防漏体の左右の側縁とが側縁結合部26で、キャナルシート12の左右方向の中央部と防漏体22の中央の露出部とが底面結合部32で接合されている。なお、この例では、SパートとRパートの前後方向の配置を見ると、Sパートのキャナルシート12は吸収体物品100の全長にわたって配置され、前後部は被覆部の一部として利用される。一方、Rパートの防漏体22は、前後方向において、キャナルシート12より短く配置されている。
図1(C)は、図1(B)を弛緩した時の横端面図であり、特に、キャナル部材14とRパートとの接合状態が立体的に示されている。
キャナルシート12は、緊張が緩和された状態では、中央部に垂れ下がり、とくに股下部Cではキャナルの深さが大きくなり、U字型の立体形状を呈する。この股下部Cでは、キャナルシート12の左右の外側面と防漏体22の左右の側縁とが側縁結合部26で結合され、防漏体22により把持された吸収体24によりキャナルシート12の外側面が物理的に補強された状態になり、U字型の立体形状の安定化に寄与する。キャナルシート12の底面の左右方向の中央部の下面と、可撓性のある防漏体22の中央の露出部の上面とは、底面結合部32で接合され、キャナルシート12のU字型の立体形状に寄り添う構造を形成する。
このような立体形状を安定に保つことにより、着用時には伸縮弾性を持つ左右の頭部10のみが着用者の肌に接触する。この構造により、着用者の肌は、吸収体24の表面とはキャナルシート12で隔離され、直接接触することはない。
吸収体物品100においては、着用者から排出された体液は、左右一対の頭部10間の開口からキャナル部の内側に排出されてキャナルシート12の上側に受容され、その後、キャナル部内を前後方向に移動しつつ、キャナルシート12の上側からキャナルシート12を構成する不織布の微小開口により構成される通路を通じて吸収体24の表面上の広い範囲に移送される。
この体液の受容及び移動は、キャナル部が安定的に存在するため、極めて円滑に行われる。
前記通路が、少なくとも前記キャナルシートの底面の一部に設けられているのが、本発明の好ましい態様の一つである。また、前記通路が、少なくとも前記キャナルシートの左右側面の一部に設けられているのが、本発明の好ましい態様の一つである。さらに、前記通路が、少なくとも前記キャナルシートの底面から左右側面に延展して設けられているのが、本発明の好ましい態様の一つである。
特許文献1〜3に記載の吸収体物品においては、吸収体とFLG等とが一体化されており、主に吸収体によるFLG等の部位への物理的拘束が存在しており、立体構造の安定化の障害となっているが、本発明においては、Rパートの主要要素である吸収体をSパートから分離した別体の構造とすることにより、主として吸収体に起因する物理的拘束を大幅に削減し、それによりキャナル部材の持つ立体構造を維持しやすくし、体液の受容、移動及び吸収体の表面への移送というキャナル特有の効果を発揮することができる。
また、本発明の吸収体物品においては、Sパートのキャナルシートの底面とRパートの吸収体の表面又は防漏体の表面との底面結合部が存在することによって、吸収体の重量がキャナル部材を下に引っ張るように働かせ、キャナル部材全体のへたりや変形を少なくし、特に、股下部でV字形又はU字形の立体形状を保ちやすい。
さらに、本発明の吸収体物品においては、Sパートのキャナルシートの左右側面とRパートの防漏体の側縁との側縁結合部が存在することによって、キャナル部材とキャナル形状になじむように変形した吸収体との一体化を進め、吸収体がいわばキャナル部材の一部のようになる。これにより、股下部において、立体形状の保持がより確実になる。
さらに、本発明においては、SパートとRパートとを別体とすることにより、吸収体、防漏体等の構成、大きさ、形状等を、比較的自由に設計することができる。このため、製品の多様化が容易になる。
従来の吸収体物品においては、吸収体の長さや幅は、吸収体物品の前後方向の長さ及び左右方向の幅の範囲内で設計される必要があった。
本発明においては、例えば、左右方向に関しては、キャナルシートの幅より防漏体の幅を広くすることによって、キャナルシートの側面の一部と吸収体の表面との間に空隙を作り、その空間を利用して第二の体液移動通路をキャナルの外側の左右に形成することもできる。防漏体の長さに関しては、股下部に相当する長さまで短くすることもできるし、逆にキャナルシートの前後端部を超えて、ウエストバンドの近傍まで長くすることもできる。
さらに、本発明においては、吸収体物品をSパート及びRパートという二つのモジュールにより構成することにより、構造そのものが簡易になり、部材の数や種類の削減や、減量が可能になり、さらに製造コストが安価になる。さらに、このモジュール化により製造プロセスが二つのモジュールを組み合わせる方式に変更されるため、プロセスが簡単になり、投資コストが減少すると同時に生産性も大幅に向上させることができる。
以下、Sパート及びRパートについて、詳細に説明する。
1.Sパートの全体構成及び存在状態
図2は、テープ型おむつの態様である本発明の吸収体物品におけるSパートの例を示す模式図である。図2(A)は、Sパートに応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態(緊張状態)を模式的に示した平面展開図である。図2(B)は、緊張状態の図2(A)中のIIB−IIB線に沿った横端面図である。図2(C)は、Sパートに応力を加えない場合の(弛緩状態の)図2(A)中のIIB−IIB線に沿った横端面図である。
図2に示されるSパートは、前後方向に延在し、少なくとも一部に伸縮性を有する左右一対の頭部10aと、左右一対の頭部10aに左右両縁が結合し、中央部が着用時に下側に凸型に垂れ下がり、中央付近に底面を形成し、左右両側に側面を形成するキャナルシート12aとを有する、キャナル部材14aと、着用時に、着用者の胴回りに位置して、キャナル部材14aの頭部10aが着用者の肌に接触するように、キャナル部材14aを着用者の身体に固定する、固定部材として機能する前方被覆部17a及び後方被覆部19aとを有している。
後方被覆部19aの左右両側には、着脱部材20aが設けられている。前方被覆部17aの下面には、着脱部材20aと互いに着脱自在となるように、着脱部材(図示せず)が設けられている。これらの着脱部材は、例えば、各種面ファスナーにより構成することができる。具体的には、後方被覆部19aの左右両側に設けられる着脱部材20aとして、粘着テープ、ベルクロテープ(雄)、前方被覆部17aの防漏体10の下面に設けられる着脱部材として、TLZ(Tape Landing Zone)(雌)、ZLZ(Zipper Landing Zone)(雌)を用いることができる。
このように、前方被覆部と後方被覆部とを着脱可能に結合させる着脱部材を有するのは、本発明の好ましい態様の一つである。これにより、本発明の吸収体物品をテープ型おむつとすることができる。
着用時には、図2(C)に示されるように、左右一対の頭部10aからキャナルシート12aが垂下する。
キャナルシート12aの左右方向の中央付近により構成されるキャナル底面34と、キャナルシート12aの左側の頭部10aから垂れ下がった部分により構成されるキャナル左側面部36と、キャナルシート12aの右側の頭部10aから垂れ下がった部分により構成されるキャナル右側面部38とにより、キャナル部が形成されている。
図3は、Sパートの構成方法をパンツ型おむつを例に模式的に説明した説明図である。
図3(A)は、前方被覆部及び後方被覆部を作り、これとは別体で作ったキャナル部材とを接合してSパートを構成する方式(前後接合方式)である。
まず、被覆部を構成する材料(例えば、不織布)を用意し((a))、図中の二点鎖線に沿って前後にほぼ等分に2分割するように切り離して、前方被覆部17b及び後方被覆部19bを構成し(前方被覆部を短く、後方被覆部を長くする場合もある。)、所定の間隔を空けて保持する((b))。ついで、別工程で構成した頭部10bとキャナルシート12bとを有するキャナル部材14bを供給し((c))、キャナル部材14bの前後端部と左右側縁の一部とをそれぞれ前方被覆部17bと後方被覆部19bに接合・一体化してSパートを形成する((d))。
図3(B)は、左右の被覆部16aを作り、これとは別体で作ったキャナル部材とを接合してSパートを構成する方式(左右接合方式)である。
まず、被覆部を構成する材料(例えば、不織布)を用意し((a))、図中の二点鎖線に沿って左右に等分に2分割するように切り離して、左右一対の被覆部16aを構成し、所定の間隔を空けて保持する((b))。ついで、別工程で構成した頭部10cとキャナルシート12cとを有するキャナル部材14cを供給し((c))、キャナル部材14cの左右側縁と右側の被覆部16aの左縁及び左側の被覆部16aの右縁の一部とをそれぞれ接合・一体化してSパートを形成する((d))。
なお、図1に示されるテープ型おむつの吸収体物品100は、この左右接合方式を応用して得ることができる。
2.Rパートの構成
図4〜図9は、それぞれ、種々のRパートを示す模式図である。
図4に示されるRパートは、いずれも、シート状の防漏体とその上に配置される吸収体と、その防漏体及び吸収体の表面の全体をサーフェスシートで被覆して構成されている。
これらのRパートにおいては、例えば、以下のものを材料として使用することができる。
吸収体としては、SAP(目付量100g/m2)、パルプ(目付量200g/m2)を含有するSAP/パルプ混合体をマット状に成形して、ティッシュ(目付量20g/m2)でコアラップしたものを使用することができる。防漏体としては、通気性PEフィルム(目付量16g/m2)とPP製SMS不織布(目付量13g/m2)との積層シートを使用することができる。サーフェスシートとしては、表面親水化処理を施したPE/PPスパンボンド不織布(目付量15g/m2)を使用することができる。
図4(A)は、Rパートの平面図である。図4(B)は、図4(A)中のIVB−IVB線に沿った横端面図である。
図4(A)及び図4(B)に示されるRパートは、シート状の防漏体22aと、吸収体24aと、サーフェスシート40とを有する。
図4(A)及び図4(B)に示されるRパートは、前身頃Fから股下部Cを経て後身頃Rにわたって設けられる。
吸収体24aは、防漏体22aの中央部全域に存在し、それ以外の部分は、防漏体22aからなる左右縁部と前後端部を備えている。吸収体24aの左右方向の中心位置には前端から後端まで貫通する線状のプレスライン42が設けられ、中心での折り曲げを均一にかつ容易にすることができる。プレスラインは、例えば、歯車状の凹凸を有する円形板を加圧しながら回転させることにより、凹凸のパターンに応じたプレスラインを形成することができる。
図4(A)及び図4(B)に示されるRパートは、左右縁部が防漏体22aとそれを被覆するサーフェスシート40とで構成され、左右方向の中央部分が防漏体22aと吸収体24aとそれを被覆するサーフェスシート40とで構成され、吸収体24aは、左右方向の中央にプレスライン42が設けられ、圧縮され薄くなっている。Rパートの左右方向の幅は、キャナルシートの左右方向の幅に対して任意に設定できるが、キャナルシートの左右方向の幅より広くすることによって、キャナルシートとRパートの吸収体の表面との間に空隙を存在させることができる。この空隙の存在効果については後述する。
図4(C)は、Rパートの平面図である。図4(D)は、図4(C)中のIVD−IVD線に沿った縦端面図である。
図4(C)及び図4(D)に示されるRパートは、シート状の防漏体22aと、吸収体24bと、サーフェスシート40とを有する。
図4(C)及び図4(D)に示されるRパートは、図4(A)及び図4(B)に示されるRパートと基本的に同じであるが、吸収体24bが前後方向に二つ配置され、その間には吸収体が存在しない点で異なる。
この態様のRパートは、プレスライン42により左右方向の中心で折れ曲がりやすいとともに、吸収体の存在しない股下部Cで前後にも屈曲しやすい。
図4(E)は、Rパートの平面図である。図4(F)は、図4(E)中のIVF−IVF線に沿った横端面図である。
図4(E)及び図4(F)に示されるRパートは、シート状の防漏体22aと、吸収体24cと、サーフェスシート40とを有する。
図4(E)及び図4(F)に示されるRパートは、図4(A)及び図4(B)に示されるRパートと基本的に同じであるが、吸収体24cが左右方向に二つ配置され、その間には吸収体が存在しない点で異なる。
この態様のRパートは、左右方向の中心で折れ曲がりやすい。
図4(G)は、Rパートの平面図である。図4(H)は、図4(E)中のIVH−IVH線に沿った横端面図である。
図4(G)及び図4(H)に示されるRパートは、シート状の防漏体22aと、吸収体24dと、サーフェスシート40とを有する。
図4(G)及び図4(H)に示されるRパートは、図4(A)及び図4(B)に示されるRパートと基本的に同じであるが、吸収体24dが、左右両縁で折り返されて、中央付近は1層、左右両側が2層となっている点で異なる。換言すれば、吸収体24dは、左右方向の中央部位に薄い部分を有し、その左右に厚い部分を有している。なお、本明細書において、吸収体についての「厚い部分」及び「薄い部分」という用語は、相対的な厚さの相違に着目して「厚い」及び「薄い」という表現をしたものである。
この態様のRパートは、左右方向の中心で折れ曲がりやすい。
本発明においては、吸収体が、厚い部分と薄い部分とを有するのが、好ましい態様の一つである。例えば、吸収体が、左右方向に厚い部分と薄い部分とを有する態様、吸収体が、左右方向の中央部位に薄い部分を有し、その左右に厚い部分を有する態様、吸収体が、前後方向に厚い部分と薄い部分とを有する態様、及び、吸収体が、前後方向の中央部に薄い部分を有し、その前後に厚い部分を有する態様が、好適に挙げられる。
図5に示されるRパートは、いずれも、シート状の防漏体とその上に配置される吸収体と、その防漏体及び吸収体の表面の全体をサーフェスシートで被覆して構成されている。
これらのRパートにおいては、例えば、以下のものを材料として使用することができる。
吸収体としては、シート状に成形された吸収体であるSAPシートを使用することができる。SAPシートとしては、例えば、嵩高の不織布基材にストライプ状にSAP(目付量200g/m2)を担持させ、SAP表面をネット状ホットメルトで被覆したものが挙げられる。防漏体及びサーフェスシートとしては、図4に示されるRパートと同様のものを使用することができる。
図5(A)は、Rパートの平面図である。図5(B)は、図5(A)中のVB−VB線に沿った横端面図である。
図5(A)及び図5(B)に示されるRパートは、シート状の防漏体22aと、吸収体24eと、サーフェスシート40とを有する。
図5(A)及び図5(B)に示されるRパートは、前身頃Fから股下部Cを経て後身頃Rにわたって設けられる。
吸収体24eは、前後方向にストライプが延在するように防漏体22aの中央部全域に存在し、それ以外の部分は、防漏体22aからなる左右縁部と前後端部を備えている。
この態様のRパートは、吸収体24eを構成するSAPシートが、左右方向にSAPの存在部位と非存在部位が交互に配置されているため、左右に屈曲しやすくなっている。
図5(C)は、Rパートの平面図である。図5(D)は、図5(C)中のVD−VD線に沿った横端面図である。
図5(C)及び図5(D)に示されるRパートは、シート状の防漏体22aと、吸収体24fと、サーフェスシート40とを有する。
図5(C)及び図5(D)に示されるRパートは、図5(A)及び図5(B)に示されるRパートと基本的に同じであるが、吸収体24fが、左右方向にストライプが延在するように設けられ、かつ、吸収体24fの左右方向の中心位置に前端から後端まで貫通する線状のプレスライン42が設けられている点で異なる。
この態様のRパートは、プレスライン42により左右方向の中心で折れ曲がりやすいとともに、吸収体24fを構成するSAPシートが、前後方向にSAPの存在部位と非存在部位が交互に配置されているため、前後に屈曲しやすくなっている。
図6に示されるRパートは、シート状の防漏体とその上に配置される吸収体と、その防漏体及び吸収体の表面の全体をサーフェスシートで被覆して構成されている。
このRパートにおいては、吸収体、防漏体及びサーフェスシートとして、図4に示されるRパートと同様のものを使用することができる。
図6(A)は、Rパートの平面図である。図6(B)は、図6(A)中のVIB−VIB線に沿った横端面図である。
図6に示されるRパートは、シート状の防漏体22bと、吸収体24gと、サーフェスシート40aとを有する。
図6に示されるRパートは、前身頃Fから股下部Cを経て後身頃Rにわたって設けられる。
吸収体24gは、防漏体22aの中央部全域に左右方向に二つ配置され、その間には吸収体が存在しない。また、それ以外の部分は、防漏体22bからなる左右縁部と前後端部を備えている。
防漏体22bは、左右縁部が内側に折り返されて吸収体24gの左右の一部を前端から後端の全長にわたって被覆し、また、前後端部で接合・固定されている。防漏体22bの折り返し部には、折り返し線の周辺の内面と、左右の吸収体24gとの間に、前後方向に延在する小さな隙間が形成されるため、左右縁部からの体液の漏れを防ぐ効果を奏する。
図7に示されるRパートは、シート状の防漏体とその上に配置される左右一対の吸収体と、その防漏体及び吸収体の表面の全体をサーフェスシートで被覆して構成されている。
このRパートにおいては、吸収体、防漏体及びサーフェスシートとして、図4に示されるRパートと同様のものを使用することができる。
図7(A)は、Rパートの平面図である。図7(B)は、図7(A)中のVIIB−VIIB線に沿った横端面図である。
図7に示されるRパートは、シート状の防漏体22cと、吸収体24hと、サーフェスシート40bとを有する。
図7に示されるRパートは、前後方向の長さが比較的短く、股下部Cのみに設けられる。他方、左右方向の幅は比較的広く、キャナルシートの左右方向の幅より相当程度広くなるようになっている。
吸収体24hは、防漏体22cの左右両側に大きな間隔を空けて配置され、防漏体22cを折り返して形成された、十分な容量を有する一対の左右ポケット部44の中に収容されている。
防漏体22cは、左右縁部で内側に大きく折り返され、深い左右ポケット部44を形成し、さらに、左右方向の中央に間隔を空けて、再度外側に折り返されている。
防漏体22cは、左右一対の吸収体24hの左右方向の全幅を前端から後端の全長にわたって被覆し、中央に面する部分を除き、左右縁部及び前後端をシールして、一対の左右ポケット部44を形成している。左右ポケット部44は、左右方向の中央向きに、対向する一対の開口46を有している。
防漏体22cの折り返し部は、図10(C)の説明において詳述するが、キャナルシートと接合される側縁結合部になる。吸収体の存在しない左右方向の中央部は、防漏体22cとサーフェスシート40bとから構成されており、屈曲性を持つ。
この態様のRパートは、図10(C)の説明において詳述するが、左右ポケット部44で移送された体液を収容し、中央部位が屈曲して体液の移動通路として機能する。
図8に示されるRパートは、シート状の防漏体とその上に配置される吸収体と、その防漏体及び吸収体の表面の全体をサーフェスシートで被覆して構成されている。
このRパートにおいては、吸収体、防漏体及びサーフェスシートとして、図4に示されるRパートと同様のものを使用することができる。
図8(A)は、Rパートの平面図である。図8(B)は、図8(A)中のVIIIB−VIIIB線に沿った縦端面図である。
図8に示されるRパートは、シート状の防漏体22dと、吸収体24iと、サーフェスシート40cとを有する。
図8に示されるRパートは、前身頃Fから股下部Cを経て後身頃Rにわたって設けられる。
吸収体24iは、股下部Cにおいて左右が細くくびれた形状を有しており、防漏体22dの中央部全域に配置され、それ以外の部分は、防漏体22dからなる左右縁部と前後端部を備えている。吸収体24iの左右方向の中心位置には前端から後端まで貫通する線状のプレスライン42が設けられ、中心での折り曲げを均一にかつ容易にすることができる。
防漏体22dは、前後縁部で前後方向の内側に大きく折り返されており、吸収体24iの前端及び後端の付近を被覆し、中央に面する部分を除き、折り返し部の左右側縁の防漏体22dの重なり部分をシールして、前方ポケット部48及び後方ポケット部50を形成している。前方ポケット部48は、後ろ向きに開口52を有し、後方ポケット部50は、前向きに開口54を有している。
この態様のRパートは、前方ポケット部48及び後方ポケット部50で移送された体液を収容し、前後に滲み出したり、オーバーフローしたりすることを防止することができる。
このように、前端で折り返した防漏体の下面により吸収体の前部が被覆され、吸収体の上面と折り返した防漏体の下面との間に前方ポケット部を有するのは、本発明の好ましい態様の一つであり、また、後端で折り返した防漏体の下面により吸収体の後部が被覆され、吸収体の上面と折り返した防漏体の下面との間に後方ポケット部を有するのは、本発明の好ましい態様の一つである。
図9に示されるRパートは、シート状の防漏体とその上に配置される吸収体と、その防漏体及び吸収体の表面の全体をサーフェスシートで被覆して構成されている。
このRパートにおいては、吸収体、防漏体及びサーフェスシートとして、図4に示されるRパートと同様のものを使用することができる。
図9(A)は、Rパートに応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態(緊張状態)を模式的に示した平面展開図である。図9(B)は、前記の状態の図9(A)中のIXB−IXB線に沿った横端面図である。
図9に示されるRパートは、シート状の防漏体22aと、吸収体24jと、サーフェスシート40と、伸縮部材56とを有する。
図9に示されるRパートは、前身頃Fから股下部Cを経て後身頃Rにわたって設けられる。
図9に示されるRパートは、図4(A)及び図4(B)に示されるRパートと基本的に同じであるが、吸収体24jが股下部Cにおいて左右が細くくびれた形状を有しており、かつ、防漏体22aの左右側縁の上に伸縮部材56を有する点で異なる。また、吸収体24jは、細くくびれている点は吸収体24iと同じであるが、左右の幅が少し狭く、吸収体24iの存在しない防漏体22aの左右縁部が相対的に広くなっている。
防漏体22aの左右縁部には、伸縮部材56が配置されている。伸縮部材56としては、例えば、2本のポリウレタンフィラメントを使用することができる。
この態様のRパートは、左右縁部に伸縮部材56を有するため、防漏体22aの左右側面が立ち上がるようになっている。
このように、防漏体の左右縁部に、その前後方向の長さを縮める作用を奏する伸縮部材を有するのは、本発明の好ましい態様の一つである。
本発明において、防漏体は、体液の漏れを防ぐシート状の防漏体であれば、特に限定されない。
防漏体の材質は、一般に、バックシートとして用いられているものを用いることができる。具体的には、例えば、PE、PP、PET、EVA等の樹脂のフィルム;前記樹脂の発泡シート等の体液不透過性シートを用いることができる。体液不透過性シートは、通気性フィルム等の通気性を有するものも好適に用いられる。
また、前記樹脂のフィルムを用いる場合には、感触や外観を向上させるために、フィルムと不織布との複層シートとして用いることもできる。この場合、不織布としては、比較的低目付のSB、サーマルボンド不織布(例えば、エアスルータイプ)等が好適に用いられる。
また、前記樹脂のフィルムと後述するシート状吸収体との複層シートを用いることもできる。
また、高耐水性不織布を用いることもできる。高耐水性不織布としては、例えば、JIS L1092:2009に規定される低水圧法による耐水度が100mmH2O以上の耐水性を有するSMS、不織布ウェブの細孔をミクロフィブリル化セルロース(MFC)やワックスで充填することにより耐水性を付与されたSMSが挙げられる。この場合、単独で用いてもよく、フィルムと高耐水性不織布との複層シートとして用いることもできる。
防漏体は、複数の部材から構成されていてもよい。
防漏体は、シート状であり、吸収体を上部に収納し得るものであれば、その形状を特に限定されない。
本発明に用いられる吸収体は、体液を吸収しうるものであれば特に限定されず、従来公知の吸収体物品に用いられる吸収体を用いることができる。例えば、粉砕された木材パルプ、粉砕された木材パルプと粒状又は粉体状のSAPとを混合しマット状に成形した吸収体、薄いシート状に成形されたSAPを主成分とするシート状吸収体等を用いることができる。これらの吸収体は、その形状を保持し、同時にパルプやSAPから発生する微粉の発生や脱落を防ぐため、ティッシュペーパー、不織布、開孔フィルム等からなるコアラッピング材で被覆されているのが一般的である。本明細書においては、コアラッピング材が用いられている場合には、コアラッピング材も含めて「吸収体」と呼ぶ。
シート状吸収体は、形態安定性、SAPの脱落防止性能等に優れる。
シート状吸収体の中でも、シート状吸収体全体(コアラッピング材を含む場合はコアラッピング材を除く部分)に対し、SAPを50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上含有する高吸水性シートであるのが好ましい。また、高吸水性シートにおけるSAPの含有量は、高吸水性シートの安定性等の点で、95質量%以下であるのが好ましい。
高吸水性シートは、SAPを主成分とする極薄のシート状吸収体である。高吸水性シートは、SAPの含有量が極めて高いため、厚さが極めて薄い。高吸水性シートの厚さは、1.5mm以下であるのが好ましく、1mm以下であるのがより好ましい。高吸水性シートの厚さは、JIS L1096:2010に規定される方法により測定される。
高吸水性シートは、SAPを主成分とする極薄のシート状吸収体であれば、構成や製造方法を特に限定されない。
例えば、Air Laid法で得られる高吸水性シートが挙げられる。Air Laid法は、粉砕した木材パルプとSAPとを混合し、結合剤を添加してシート状に成形して高吸水性シートを得る方法である。この方法で得られる高吸水性シートとしては、例えば、米国レオニヤ(Rayonier)社製のNOVATHIN(米国登録商標)、王子キノクロス社製のB−SAP等が知られている。
また、SAPの分散スラリーを不織布等の体液透過性シートの上にコーティングする方法で得られる高吸水性シートも挙げられる。ここで、SAPの分散スラリーは、SAPとミクロフィブリル化セルロース(MFC)とを、水とエタノールとの混合溶媒に分散させたものであるのが好ましい。この方法で得られる高吸水性シートとしては、例えば、(株)日本吸収体技術研究所製のMegaThin(登録商標)が知られている。
高吸水性シートは、ストライプ状に吸収体が存在する部分と存在しない部分とが交互に存在するのが好ましい態様の一つである。例えば、左右方向において、吸収体が存在する部分と存在しない部分とが交互に存在する態様、及び、前後方向において、吸収体が存在する部分と存在しない部分とが交互に存在する態様が、好適に挙げられる。
そのほかに、例えば、起毛状不織布にSAPを大量に担持させ、ホットメルト接着剤、エマルションバインダー、水性繊維等で固定する方法で得られる高吸水性シート、繊維状SAPをPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維と混合してウェブ状に成形する方法で得られる高吸水性シート、SAP層の上下をティッシュで挟んだSAPシートが挙げられる。
吸収体は、防漏体の上部に、少なくとも1層配置される。すなわち、吸収体は、1層であってもよく、2層以上(複数層)であってもよい。
また、吸収体は、折りたたんだ状態で配置することもできる。
本発明においては、Rパートが、更に、サーフェスシートを有していてもよい。サーフェスシートとしては、従来の吸収体製品のトップシートとして用いられているものを用いることができるが、抗菌性等のスキンケア性能を付与してもよい。また、本発明者らが、国際公開第02/00154号パンフレットで提案したような特殊なスキンコンタクトシートを用いることもできる
3.SパートとRパートとの結合態様
本発明の吸収体物品においては、少なくとも股下部において、キャナルシートの底面の下側の一部と吸収体の表面の一部又は防漏体の上面の一部とが底面結合部で結合しており、少なくとも股下部において、キャナルシートの左右両側の側面の外側の一部と防漏体の左右側縁部とが側縁結合部で結合している。これにより、キャナル部に受容された体液を、通路を経由して吸収体の表面に円滑に移送することが可能になる。
図10は、種々の本発明の吸収体物品を示す股下部Cにおける模式的な横端面図である。
図10(A)に示される吸収体物品100aは、Sパートと、図4(A)及び図4(B)に示されるRパートとを有する。
Sパートを構成するキャナル部材14dは、伸縮性を有する左右一対の頭部(例えば、ポリウレタンフィラメントを3本並列に配置して、後述するキャナルシートと同じ不織布で被覆したもの)10dと、その左右一対の頭部10に左右両縁を結合して中央部分を構成するキャナルシート(例えば、表面を親水化処理したPE/PET不織布(例えば、目付量20g/m2))12dとを有してなる。
Sパートのキャナルシート12dとRパートとは、左右の側縁結合部26aと底面結合部32aの3箇所で接合し、一体化されている。具体的には、防漏体22aの左右の側縁(サーフェスシート40で被覆されている。)の上面とキャナルシート12dの外側面とが、ホットメルト接着剤で結合し、側縁結合部26aを形成している。また、吸収体24aの表面(サーフェスシート40で被覆されている。)の左右方向の中央部のプレスライン相当部と、キャナルシート12dの底面の外側(下側)とがホットメルト接着剤で結合し、底面結合部32aを形成している。
吸収体物品100aにおいては、Rパートの防漏体22a及び吸収体24aはキャナルシート12dのU字型形状に沿うように変形しており、キャナルシート12dとRパートとの間には大きな隙間は存在しない。
このように、防漏体が、着用時に、少なくとも股下部において、下側に凸状の形状となるのは、本発明の好ましい態様の一つである。これにより、股下部において、排出器と吸収体の表面との間に十分な間隙を設けることができ、着用者の肌の濡れを防止することができる。
図10(B)に示される吸収体物品100bは、Sパートと、図6(A)及び図6(B)に示されるRパートとを有する。
Sパートは、図10(A)に示される吸収体物品100aにおけるのと同様である。
Sパートのキャナルシート12dとRパートとは、左右の側縁結合部26bと底面結合部32bの3箇所で接合し、一体化されている。具体的には、防漏体22bの左右側縁の折り返された部分の上面とキャナルシート12dの外側面とが、ホットメルト接着剤で結合し、側縁結合部26bを形成している。また、防漏体22bの左右方向の中央部の吸収体が存在せず、薄くなっている部分(サーフェスシート40aで被覆されている。)と、キャナルシート12dの底面の外側(下側)とがホットメルト接着剤で結合し、底面結合部32bを形成している。
吸収体物品100bにおいては、防漏体22bの折り返された比較的幅広な形状に起因して、キャナルシート12dとRパートとの左右側面の間に、左右に2個の大きな前後方向に延在する通路状の隙間である空隙S(体液の移動通路として機能する。)が存在するようになる。そのためキャナルシート12dの外側面と吸収体24gの表面とは、生じた空隙Sにより隔離される状態になる。
このように、防漏体の左右方向の幅が、キャナルシートの左右方向の幅より広く、これにより、キャナルシートと吸収体の表面との間に空隙を存在させるのは、本発明の好ましい態様の一つである。この態様においては、防漏体の左右方向の幅が、キャナルシートの左右方向の幅より10mm以上広いのが好ましい。
中でも、上側に吸収体が存在しない防漏体の左右側縁部の幅を広げて幅広側縁部とし、そこに側縁結合部を設けることにより、キャナルシートと吸収体の表面との間に空隙を存在させる態様が好ましい。また、左右の幅広側縁部を吸収体の上表面の一部を被覆するように、左右から幅方向の中心に向かって、左右が対向するように、折り返し、上下端部の防漏体の重なり部分を接合し、折り返した側縁部の上面に側縁結合部を設けることにより、キャナルシートと吸収体の表面との間に空隙を存在させる態様がより好ましい。
図10(C)に示される吸収体物品100cは、Sパートと、後述するRパートとを有する。
Sパートは、図10(A)に示される吸収体物品100aにおけるのと同様である。
Rパートは、図7(A)及び図7(B)に示されるRパートと同様の防漏体の構造を有しているが、吸収体等の存在状態が異なる。
シート状の防漏体22eは、図7(A)及び図7(B)に示されるRパートにおける防漏体22cと同様である。防漏体22eは、左右縁部で内側に大きく折り返され、さらに、左右方向の中央に間隔を空けて、再度外側に折り返されている。
比較的幅の狭い吸収体24kは、防漏体22eの左右両側に大きな間隔を空けて配置され、防漏体22eを折り返して形成された一対の深い左右ポケット部44aの中に収容されている。比較的幅の広い吸収体24lは、防漏体22eの底面上において、左右ポケット部44aの一方から他方へと左右方向に延在している。吸収体24lの上には、左右方向のほぼ全域にわたって、拡散シート58が設けられている。拡散シート58は、尿の移動を可能とする流路を有する構造であれば特に限定されないが、体液吸収性や体液保持性を有しないのが、尿の移動が速やかに行われる点で好ましい。具体的には、凸部に開孔を有する凹凸シート部材(開孔凹凸シート部材)が好適に挙げられる。
吸収体物品100cは、このように吸収体24k及び24lを有しているので、図7(A)及び図7(B)に示されるRパートを有する吸収体物品に比べて、吸収容量が大きい。
このように、左右の幅広側縁部を吸収体の左右方向の表面全体を被覆するように、左右から幅方向の中心に向かって、左右が対向するように、折り返して、中央部に開口を持つ、左右ポケット部を形成させ、折り返した側縁部の上面に側縁結合部を設けることにより、キャナルシートと吸収体の表面との間に空隙Sを存在させるのが、本件発明の好ましい態様の一つである。
Sパートのキャナルシート12dとRパートとは、左右の側縁結合部26cと底面結合部32cの3箇所で接合し、一体化されている。具体的には、防漏体22eの左右側縁の折り返された部分の内側面とキャナルシート12dの外側面とが、ホットメルト接着剤で結合し、側縁結合部26cを形成している。また、防漏体22eの左右方向の中央部の吸収体としては吸収体24kのみが存在し、吸収体24lが存在せず、薄くなっている部分(拡散シート58で被覆されている。)と、キャナルシート12dの底面の外側(下側)とがホットメルト接着剤で結合し、底面結合部32cを形成している。
吸収体物品100cにおいては、防漏体22eの折り返された比較的幅広な形状に起因して、キャナルシート12dとRパートとの左右側面の間に、左右に2個の大きな前後方向に延在する通路状の隙間である空隙S(体液の移動通路として機能する。)が存在するようになる。キャナルシート12dの外側面と吸収体24k及び24lの表面とは、これらの吸収体が左右ポケット部44aに収容されている上、生じた空隙Sにより更に隔離される状態になる。
図10(C)に示される左右ポケット部44aを有するカプセル型の吸収体物品100cは、股下部Cにおいて、着用者の***部を完全に覆うように収容することができる。したがって、例えば、女性用の失禁用品や夜用の生理用ナプキンに好適に用いられる。
4.体液の移送
本発明の吸収体物品においては、キャナルシートの上側から吸収体の表面に体液を移送する通路が設けられている。
通路は、例えば、キャナルシート自体が有する微小開口(例えば、キャナルシートが液透過性の不織布で構成されている場合、液透過性の不織布の細孔)、キャナルシートに設けられたスリット、キャナルシートに設けられた切欠きが挙げられる。
本発明の吸収体物品を着用している着用者が体液を排出した場合、排出された体液が、キャナルシートの上側に受容され、その後、前後方向に移動しつつ、キャナルシートの上側から上述した通路を通じて吸収体の表面に移送される。
5.本発明の吸収体物品の製造方法
本発明の吸収体物品は、その製造方法を特に限定されないが、Sパート及びRパートをそれぞれ形成する工程と、その後、SパートとRパートとを結合させる工程とを行うことにより、製造することができる。
このように、Sパート及びRパートをそれぞれモジュール化することにより、製造工程が簡易になり、したがって、投資コストを抑制することができるとともに、生産性も優れたものとなる。
以下、本発明の吸収体物品のより具体的な実施態様の例について説明する。
図11は、本発明の吸収体物品の実施態様の別の例を示す模式図である。具体的には、図11は、Sパート(SP)とRパート(RP)とを有し、SパートがSパートの底面と側縁の一部とでRパートに結合し、一体化されている大人用パンツ型おむつを示している。
図11(A)は、パンツ型おむつの態様である吸収体物品をそのウエストギャザーの左右両側の腰部シール部(図中のZ及びZ’)で切断して、吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した平面展開図である。図11(B)は、前記の状態の図11(A)中のXIB−XIB線に沿った横端面図である。図11(C)は、前記の状態の図11(A)中のXIC−XIC線に沿った横端面図である。図11(D)は、吸収体物品に応力を加えない場合の(弛緩状態の)図11(A)中のXIC−XIC線に沿った横端面図である。なお、以下の説明において、各部材の材料は、例示である。
図11に示される本発明の吸収体物品101は、基本的に、前後方向に延在し、少なくとも一部に伸縮性を有する左右一対の頭部10eと、左右一対の頭部10eに左右両縁が結合し、中央部が着用時に下側に凸型に垂れ下がり、中央付近に底面を形成し、左右両側に側面を形成するキャナルシート12eとを有する、キャナル部材14eと、着用時に、キャナル部材14eの頭部10eが着用者の肌に接触するように、キャナル部材14eを着用者の身体に固定する、固定部材とを有する、Sパートと;体液の漏れを防ぐシート状の防漏体22fと、防漏体22fの上側に配置された体液を吸収しうる吸収体24mとを有する、Rパートとを具備する。
吸収体物品101のSパートは、吸収体物品100のSパートが図3(B)に例示される左右接合方式のSパートであるのに対し、図3(A)に例示される前後接合方式のSパートである。
Sパートは、前方被覆部17cと後方被覆部19cとを備えている。比較的太い弾性糸3本(例えば、780dtexのポリウレタンフィラメント)を前後方向の外側縁部に、比較的細い弾性糸3本(例えば、470dtexのポリウレタンフィラメント)を前後方向の内側に並列させて、2枚の不織布(例えば、液不透過性のPP製SMS不織布(例えば、目付量15g/m2))で挟んで接合した複層シートを調製し、これを、図3(A)を用いて説明したように、前後方向の中央部で切断して2分割したものを、それぞれ前方被覆部17c及び後方被覆部19cとして用いることができる。
前方被覆部17cと後方被覆部19cとは、一体化しており、着用時に、着用者の腹部の周囲を被覆する。このように、前方被覆部と後方被覆部とが一体化し、着用時に、着用者の腹部の周囲を被覆するのは、本発明の好ましい態様の一つである。
前方被覆部17c及び後方被覆部19cの左右方向の中央の上面には、キャナル部材14eが配置されている。キャナル部材14eの前端は、前方被覆部17cの上面とキャナル部−前端結合部60で接合し、キャナル部材14eの後端は、後方被覆部19cの上面とキャナル部−後端結合部62で接合して、Sパートを構成している。
キャナル部材14eは、伸縮性を有する左右一対の頭部(例えば、780dtexのポリウレタンフィラメントを2本並列に配置してキャナルシートと同じ不織布で被覆したもの)10eと、左右一対の頭部10eに左右両縁を結合して中央部分を構成するキャナルシート(例えば、表面を親水化処理したPP/PEスパンボンド不織布)12eとを有している。
吸収体物品101のRパートは、吸収体物品100のRパートが図4(E)及び図4(F)で例示した左右に分離した吸収体を用いているのに対して、図5(A)で例示したSAPシートからなる吸収体を用いている。
Rパートは、シート状の防漏体(例えば、通気性のPEフィルム(例えば、厚さ15μm)にPP製のSMS不織布(例えば、目付量13g/m2)を積層したもの)22fと、その上側にSAPシート(例えば、不織布上にSAP層(例えば、目付量200g/m2)を前後方向に延在する10mm幅の帯状に5mm間隔でコーティングしたメガシン((株)日本吸収体技術研究所製))からなる吸収体24mとを配置し、吸収体24mの全体及び防漏体22fの一部の上面をサーフェスシート(例えば、PE/PET製のエアスルー不織布(例えば、目付量20g/m2))で被覆することにより構成されている。
Rパートは、前方被覆部17cの後端の下側からキャナル部材14eの下側を経て後方被覆部19cの前端の下側にわたって配置されている。Rパートの前端は、前方被覆部17cの下面と身体非接触パート(Rパート)−前端結合部64で結合し、Rパートの後端は後方被覆部19cの下面と身体非接触パート(Rパート)−後端結合部66で結合している。Rパート−前端結合部64及びRパート−後端結合部66は、いずれも、帯状に全幅にわたってシールされている。
このように、前方被覆部の下面と防漏体の前端部とが、左右方向に延在するRパート−前端結合部で結合しているのは、本発明の好ましい態様の一つであり、また、後方被覆部の下面と防漏体の前端部とが、左右方向に延在するRパート−後端結合部で結合しているのは、本発明の好ましい態様の一つである。
防漏体22fは、その吸収体24m上に折り返された側縁の上面が、前方被覆部17c及び後方被覆部19cの下面と、左右の側縁結合部26dで結合している(図11(B)参照)。
Rパートとキャナルシート12eとは、左右の側縁結合部26dと底面結合部32dで結合している。防漏体22fの折り返し部とキャナルシート12eとの間の側縁結合部26dは、キャナルシート12eの前端部から後端部にわたってスポット状に間欠部分を有するように設けられ、キャナルシート12eの動きを拘束しないようになっている。底面結合部32dは、左右方向の中央部の股下部Cにおいて設けられ、吸収体24m(具体的には、サーフェスシート40d)の表面に帯状に前後に延在している(図11(C)参照)。
SパートとRパートとの接合態様は、吸収体物品100においてはRパートがキャナルシートの外面に接合され、図10(A)に例示される態様のように、キャナルシートの外側と吸収体との間に間隙がほとんど生じていないのに対し、Rパートが前方被覆部17c及び後方被覆部19cの下面に接合され、図10(B)に例示される態様のように、防漏体22fの側縁の幅を広くし、吸収体24mの上側に折り返されている。
着用時には、キャナルシート12eは、U字型の形状を呈し、左右の側縁結合部26dと底面結合部32dとの間の領域で、キャナルシート12eと吸収体24mの上面との間に、左右1個ずつの大きな前後方向に延在する通路状の隙間である空隙S(体液の移動通路として機能する。)が存在するようになる。
この左右の空隙Sの存在は、キャナルシート12eによる頭部10eに接する着用者の身体の表面と吸収体24mの表面との接触を防止することができるという効果をより強くする。
また、キャナル部材14eの内側に形成される空間が、着用者から排出された体液が前後方向に移動する第1の通路とすれば、左右の空隙Sは、キャナル部材14eの上から吸収体24mの表面に移送された体液が、吸収体24mの表面を移動するための第2の通路としての役割を果たす。
吸収体物品101は、この第1の通路及び第2の通路の存在によって、排出された体液が、吸収体24mの上下方向及び左右方向の全体にわたって素早く、均一に分配・拡散・吸収されるため、吸収体24mの吸収能力を効果的に利用することができる。
図12は、本発明の吸収体物品の実施態様の更に別の例を示す模式図である。具体的には、図12は、Sパート(SP)とRパート(RP)とを有し、SパートがSパートの底面と側縁の一部とでRパートに結合し、一体化されている大人用パンツ型おむつを示している。
図12(A)は、パンツ型おむつの態様である吸収体物品をそのウエストギャザーの左右両側の腰部シール部(図中のZ及びZ’)で切断して、吸収体物品に応力を加えて前後方向及び左右方向に引っ張って展開し、ほぼ平面状にした状態を模式的に示した平面展開図である。図12(B)は、前記の状態の図12(A)中のXIIB−XIIB線に沿った縦端面図である。図12(C)は、前記の状態の図12(A)中のXIIC−XIIC線に沿った横端面図である。図12(D)は、前記の状態の図12(A)中のXIID−XIID線に沿った横端面図である。なお、以下の説明において、各部材の材料は、例示である。
吸収体物品102は、吸収体物品101と同様であるが、Sパートの形状及びRパートの前後方向の長さが異なる。
吸収体物品102のSパートは、前方被覆部17d及び後方被覆部19dの前後方向の長さが、吸収体物品101のSパートに比べて長い。吸収体物品101の前方被覆部17c及び後方被覆部19cの前後方向の長さは、170mm程度であり、吸収体物品102の前方被覆部17d及び後方被覆部19dの前後方向の長さは、230mm程度である。

前方被覆部17d及び後方被覆部19dの左右方向の中央の上面には、キャナル部材14eが配置されている。キャナル部材14eの前端は、前方被覆部17dの上面とキャナル部−前端結合部60aで接合し、キャナル部材14eの後端は、後方被覆部19dの上面とキャナル部−後端結合部62aで接合して、Sパートを構成している。キャナル部−前端結合部60aは、前方被覆部17dの後側1/3程度の位置にあり、キャナル部−後端結合部62aは、後方被覆部19dの前側1/3程度の位置にある。
Rパートは、前方被覆部17dの前端寄りの下側からキャナル部材14eの下側を経て後方被覆部19dの後端寄りの下側にわたって、キャナル部材14eの全長より前後方向に長く配置されている。Rパートの前端は、前方被覆部17dの下面とRパート−前端結合部64aで結合し、Rパートの後端は後方被覆部19dの下面とRパート−後端結合部66aで結合している。Rパート−前端結合部64a及びRパート−後端結合部66aは、いずれも、帯状に左右方向の全幅にわたって設けられている。この場合、前方被覆部17d及び後方被覆部19dのウェストギャザー68及びシャーリングギャザー70の左右方向への伸縮性を阻害しないように、ウェストギャザー68及びシャーリングギャザー70の弾性糸の伸縮強度を高めるのが好ましい態様の一つである。
Rパートとキャナルシート12eとは、左右の側縁結合部26eと底面結合部32eで結合している。防漏体22fの折り返し部とキャナルシート12eとの間の側縁結合部26eは、キャナルシート12eの前端部から後端部にわたってスポット状に間欠部分を有するように設けられ、キャナルシート12eの動きを拘束しないようになっている。底面結合部32eは、左右方向の中央部の股下部Cにおいて設けられ、吸収体24m(具体的には、サーフェスシート40d)の表面に帯状に前後に延在している(図12(B)参照)。
Rパートの前端及び後端は、前方被覆部17d及び後方被覆部19dにより、防漏体22fと吸収体24mの前身頃Fの前部及び後身頃Rの後部の上面が被覆されて、前後方向に比較的長い前方ポケット部48a及び後方ポケット部50aが形成されている。なお、吸収体物品101においても、同様な被覆部分に基づくポケット状の空間が存在するが、吸収体物品102の場合と比べて、長さは短い。
また、本発明においては、防漏体の前端部を吸収体の上表面の一部を被覆するように後方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を結合し、身体非接触パートの前部にポケットを形成し、防漏体の折り返し部の上面と前方被覆部の下面とを前端接合部で結合している態様、及び、防漏体の後端部を吸収体の上表面の一部を被覆するように前方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を接合し、身体非接触パートの後方にポケットを形成し、防漏体の折り返し部の上面と後方被覆部の下面とを後端結合部で結合している態様も、それぞれ、好ましい態様の一つである。
SパートとRパートとの接合態様は、吸収体物品101と同様に、Rパートが前方被覆部17d及び後方被覆部19dの下面に接合され、防漏体22fの側縁の幅を広くし、吸収体24mの上側に折り返されている。
着用時には、キャナルシート12eは、U字型の形状を呈し、左右の側縁結合部26eと底面結合部32eとの間の領域で、キャナルシート12eと吸収体24mの上面との間に、左右1個ずつの大きな前後方向に延在する通路状の隙間である空隙(体液の移動通路として機能する。)が存在するようになる。
キャナル部材14eの内側に形成される空間が、着用者から排出された体液が前後方向に移動する第1の通路とすれば、左右の空隙は、キャナル部材14eの上から吸収体24mの表面に移送された体液が、吸収体24mの表面を移動するための第2の通路としての役割を果たす。
吸収体物品102は、この第1の通路及び第2の通路の存在によって、排出された体液が、吸収体24mの上下方向及び左右方向の全体にわたって素早く、均一に分配・拡散・吸収されるため、吸収体24mの吸収能力を効果的に利用することができる。
以上、本発明の吸収体物品を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、例えば、各部の構成は、同様の機能を発揮しうる任意の構成と置換することができる。
また、各実施形態における各部の構成を任意に組み合わせて、別の実施形態とすることもできる。
本発明の吸収体物品は、紙おむつ(子供用及び大人用)、失禁用品、トレーニングパンツ、女性用生理用品等に好適に用いられる。

Claims (20)

  1. 身体接触パートと身体非接触パートという二つのモジュールにより構成される吸収体物品であって、
    前記身体接触パートが、
    前後方向に延在し、少なくとも一部に伸縮性を有する左右一対の頭部と、前記左右一対の頭部に左右両縁が結合し、中央部が着用時に下側に凸型に垂れ下がり、中央付近に底面を形成し、左右両側に側面を形成するキャナルシートとを有する、キャナル部材と、
    着用時に、前記キャナル部材の前記頭部が着用者の肌に接触するように、前記キャナル部材を着用者の身体に固定する、固定部材と
    を有し、
    前記身体非接触パートが、
    体液の漏れを防ぐシート状の防漏体と、
    前記防漏体の上側に配置された体液を吸収しうる吸収体と
    を有し、
    前記キャナルシートの上側から前記吸収体の表面に体液を移送する通路が設けられており、
    少なくとも股下部において、前記キャナルシートの底面の下側の一部と前記吸収体の表面の一部又は前記防漏体の上面の一部とが底面結合部で結合しており、
    少なくとも股下部において、前記キャナルシートの左右両側の前記側面の外側の一部と前記防漏体の左右側縁部とが側縁結合部で結合しており、
    着用者が体液を排出した場合、排出された体液が、前記キャナルシートの上側に受容され、その後、前後方向に移動しつつ、前記キャナルシートの上側から前記通路を通じて前記吸収体の表面に移送される、吸収体物品。
  2. 前記底面結合部が、股下部を含む領域において、帯状に前後方向に延在する、請求項1に記載の吸収体物品。
  3. 前記側縁結合部が、股下部を含む領域において、帯状に前後方向に延在する、請求項1又は2に記載の吸収体物品。
  4. 前記側縁結合部が、前記防漏体の左右側縁部のほぼ全縁にわたってスポット状に存在する、請求項1又は2に記載の吸収体物品。
  5. 前記キャナルシートの外面と前記防漏体の前端部とが、左右方向に延在する前端接合部で結合している、請求項1〜4のいずれかに記載の吸収体物品。
  6. 前記防漏体の前記前端部を前記吸収体の上表面の一部を被覆するように後方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を結合し、前記身体非接触パートの前部に前方ポケット部を形成し、前記防漏体の折り返し部の上面と前記キャナルシートの外面とを前端接合部で結合している、請求項5に記載の吸収体物品。
  7. 前記キャナルシートの外面と前記防漏体の後端部とが、左右方向に延在する後端接合部で結合している、請求項1〜6のいずれかに記載の吸収体物品。
  8. 前記防漏体の前記後端部を前記吸収体の上表面の一部を被覆するように前方に向かって折り返し、折り返し部の左右側縁の防漏体の重なり部分を結合し、前記身体非接触パートの後部に後方ポケット部を形成し、前記防漏体の折り返し部の上面と前記キャナルシートの外面とを後端接合部で結合している、請求項7に記載の吸収体物品。
  9. 前記固定部材が前身頃を被覆する前方被覆部と後身頃を被覆する後方被覆部とを有する、請求項1〜8のいずれかに記載の吸収体物品。
  10. 前記前方被覆部と前記後方被覆部とを着脱可能に結合させる着脱部材を有する、請求項9に記載の吸収体物品。
  11. 前記前方被覆部と前記後方被覆部とが一体化し、着用時に、着用者の腹部の周囲を被覆する、請求項9に記載の吸収体物品。
  12. 前記前方被覆部の下面と前記防漏体の前端部とが、左右方向に延在する身体非接触パート−前端結合部で結合している、請求項9〜11のいずれかに記載の吸収体物品。
  13. 前記前方被覆部の下面により前記吸収体の前部が被覆され、前記吸収体の上面と前記前方被覆部の下面との間に前方ポケット部を有する、請求項12に記載の吸収体物品。
  14. 前記後方被覆部の下面により前記吸収体の後部が被覆され、前記吸収体の上面と前記後方被覆部の下面との間に後方ポケット部を有する、請求項12又は13に記載の吸収体物品。
  15. 前記防漏体の左右方向の幅が、前記キャナルシートの左右方向の幅より広く、これにより、前記キャナルシートと前記吸収体の表面との間に空隙を存在させる、請求項1〜14のいずれかに記載の吸収体物品。
  16. 上側に吸収体が存在しない前記防漏体の左右側縁部の幅を広げて幅広側縁部とし、そこに前記側縁結合部を設けることにより、前記キャナルシートと前記吸収体の表面との間に空隙を存在させる、請求項15に記載の吸収体物品。
  17. 前記防漏体上に、前記吸収体の存在する部分と、前記吸収体が存在せず、前記防漏体の表面が露出している部分とが存在する、請求項1〜16のいずれかに記載の吸収体物品。
  18. 前記吸収体が、厚い部分と薄い部分とを有する、請求項1〜17のいずれかに記載の吸収体物品。
  19. 前記防漏体が、着用時に、少なくとも股下部において、下側に凸状の形状となる、請求項1〜18のいずれかに記載の吸収体物品。
  20. 請求項1〜19のいずれかに記載の吸収体物品を製造する、吸収体物品の製造方法であって、
    前記身体接触パート及び前記身体非接触パートをそれぞれ形成する工程と、
    その後、前記身体接触パートと前記身体非接触パートとを結合させる工程と
    を有する、吸収体物品の製造方法。
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