JP6272255B2 - 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6272255B2
JP6272255B2 JP2015031572A JP2015031572A JP6272255B2 JP 6272255 B2 JP6272255 B2 JP 6272255B2 JP 2015031572 A JP2015031572 A JP 2015031572A JP 2015031572 A JP2015031572 A JP 2015031572A JP 6272255 B2 JP6272255 B2 JP 6272255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon carbide
layer
carbide semiconductor
semiconductor device
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015031572A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016154174A (ja
Inventor
洋介 中西
洋介 中西
須賀原 和之
和之 須賀原
勇 中村
勇 中村
博明 岡部
博明 岡部
健介 田口
健介 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2015031572A priority Critical patent/JP6272255B2/ja
Publication of JP2016154174A publication Critical patent/JP2016154174A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6272255B2 publication Critical patent/JP6272255B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Description

本技術は、炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関するものである。
炭化珪素半導体装置は、炭化珪素(以下、SiCと称する場合がある)の優れた材料物性によって、半導体装置の動作時の抵抗値を珪素(以下、Siと称する場合がある)半導体装置の動作時の抵抗値よりも低くすることができるため、注目を集めている。現在、炭化珪素半導体装置の分野では、炭化珪素を用いた高耐圧用途の半導体装置の開発が行われている。
高耐圧向けの半導体装置の構成として、たとえば、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(insulated gate bipolar transistor、すなわちIGBT)がある。n型チャネルIGBTの基本構造は、半導体基板の第1主面に、電界効果トランジスタ(metal−oxide−semiconductor field−effect transistor、すなわちMOSFET)構造を有し、また、第1主面の反対側の面である第2主面にp型のコレクタを有するものである。
炭化珪素半導体基板を用いてn型チャネルIGBTを作製すると、エピタキシャル成長により作製したn型炭化珪素エピタキシャル層の第1主面上にMOSFET構造が形成され、n型炭化珪素エピタキシャル層の第2主面にp型炭化珪素層が形成され、p型炭化珪素層におけるn型炭化珪素エピタキシャル層と接触する面の反対側の面にはオーミック電極が形成される。低抵抗なn型チャネルIGBTを作製するためには、p型炭化珪素層に対し低抵抗なオーミック電極が形成される必要がある。
p型の炭化珪素半導体基板に対し低抵抗なオーミック電極の形成方法は、たとえば、非特許文献1において開示されている。また、レーザーアニールを用いたオーミック電極の形成方法は、たとえば、特許文献1において開示されている。
非特許文献1の開示によると、p型の炭化珪素半導体基板上に、アルミニウム(以下、Alと称する場合がある)とチタニウム(以下、Tiと称する場合がある)との合金層を成膜した後、ランプアニールを行うことで低抵抗なオーミック電極が得られている。
特許文献1の開示によると、p型の炭化珪素半導体基板上に、チタニウム、アルミニウムの順に金属膜を成膜した後、成膜された当該金属膜にレーザー光を照射して金属膜を加熱する。これにより、金属膜と炭化珪素半導体基板との界面でこれらの合金層が形成される。当該合金層は、炭化珪素半導体基板に比べてオーミック性に優れているため、当該合金層はオーミック電極となることが示されている。
特開2014−063948号公報
J.Crofton,S.E.Mohney,J.R.Williams,T.Isaacs−Smith、「Finding the optimum Al−Ti alloy composition for use as an ohmic contact to p−type SiC」、18 May 2001、Solid−State Electronics Vols. 46 (2002) pp 109−113
p型の炭化珪素半導体層に対し低抵抗なオーミック電極を形成するためには、非特許文献1の開示からもわかるように、アルミニウムとチタニウムとからなる金属層を用いることが有効である。そこで、p型の炭化珪素半導体層上に、チタニウム、アルミニウムの順に積層膜を形成した後レーザーアニールを行い、オーミック電極の形成を試みた。しかし、結果としては、低抵抗なオーミック電極を安定的に得ることはできなかった。
本技術は、上記のような問題を解決するためのものであり、p型の炭化珪素半導体層に対し、安定的に低抵抗なオーミック電極を備える炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関するものである。
本技術の一態様に関する炭化珪素半導体装置は、p型の炭化珪素半導体層と、前記炭化珪素半導体層の表面上にオーミック接触して形成されるオーミック電極とを備え、前記オーミック電極は、前記炭化珪素半導体層と接触して形成され、かつ、アルミニウムと珪素とを含みチタニウムを含まない珪素合金層と、前記珪素合金層と接触して形成され、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層とを備える。
本技術の一態様に関する炭化珪素半導体装置の製造方法は、p型の炭化珪素半導体層を形成し、前記炭化珪素半導体層の表面上にアルミニウム層を形成し、前記アルミニウム層の表面上にチタニウム層を形成し、アニール処理によって、前記炭化珪素半導体層と接触し、かつ、アルミニウムと珪素とを含みチタニウムを含まない珪素合金層と、前記珪素合金層と接触し、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層とを形成する。
本技術の一態様に関する炭化珪素半導体装置は、p型の炭化珪素半導体層と、前記炭化珪素半導体層の表面上にオーミック接触して形成されるオーミック電極とを備え、前記オーミック電極は、前記炭化珪素半導体層と接触して形成され、かつ、アルミニウムと珪素とを含みチタニウムを含まない珪素合金層と、前記珪素合金層と接触して形成され、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層とを備える。
このような構成によれば、オーミック電極が、アルミニウムと珪素とを含む珪素合金層と、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層とを備えているため、オーミック電極を低抵抗化できる。
本技術の一態様に関する炭化珪素半導体装置の製造方法は、p型の炭化珪素半導体層を形成し、前記炭化珪素半導体層の表面上にアルミニウム層を形成し、前記アルミニウム層の表面上にチタニウム層を形成し、アニール処理によって、前記炭化珪素半導体層と接触し、かつ、アルミニウムと珪素とを含みチタニウムを含まない珪素合金層と、前記珪素合金層と接触し、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層とを形成する。
このような構成によれば、アニール処理によって、珪素合金層とチタニウム合金層とを形成する場合に、p型の炭化珪素半導体層と接触する側とは反対側に位置する層が融点の高いチタニウムを含む層であるため、温度上昇に伴うアブレーションを抑制でき、形成されるオーミック電極の組成が大幅に変動することがない。よって、p型の炭化珪素半導体層に対し、安定的に低抵抗なオーミック電極を形成することができる。
本技術の目的、特徴、局面および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施形態に関する炭化珪素半導体装置を上方から見た場合の模式図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置を上方から見た場合の模式図である。 図1および図2のA−A’断面構造とB−B’断面構造とを示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、炭化珪素基体を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、JTE領域を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、ベース領域を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、ソース領域を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、フィールド酸化膜およびゲート絶縁膜を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、ゲート電極を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、層間絶縁膜を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、層間絶縁膜に開口を形成する工程およびソース電極を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、配線電極および配線電極上の絶縁膜を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、炭化珪素半導体基板を除去し、p型炭化珪素エピタキシャル層を露出させる工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、アルミニウム電極層およびチタニウム電極層を堆積させる工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、レーザー光を照射することでオーミック電極を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、裏面電極を形成する工程を示す図である。 Al/Ti金属膜を用いて作製したオーミック電極の、断面transmission electron microscope像(断面TEM像)を示す図である。 図17中の各位置で取得されるenergy dispersive x−ray spectroscopy(EDS)から算出した原子濃度を示す図である。 レーザーアニールによって形成されたオーミック電極の、図17に示される領域とは異なる領域における断面TEM像を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、炭化珪素基体を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、炭化珪素基体を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、メサ構造を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、終端領域を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、酸化膜を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、オーミック電極を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、裏面オーミック電極を形成する工程を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。特に、配線電極、絶縁膜および裏面電極を形成する工程を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら実施形態について説明する。なお、図面は模式的に示されるものであり、異なる図面にそれぞれ示されている画像のサイズおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得る。また、以下の説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称および機能も同様のものとする。よって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
また、以下の説明では、「上」、「下」、「側」、「底」、「表」または「裏」などの特定の位置および方向を意味する用語が用いられる場合があるが、これらの用語は、実施形態の内容を理解することを容易にするため便宜上用いられているものであり、実際に実施される際の方向とは関係しない。
<第1実施形態>
<構成>
以下、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の構成および当該炭化珪素半導体装置の製造方法について説明する。
p型の炭化珪素半導体層上に、チタニウム、アルミニウムの順に積層膜を形成した後レーザーアニールを行い、オーミック電極の形成を試みたところ、低抵抗なオーミック電極を安定的に得ることはできなかった。
この原因を探るべく、形成されたオーミック電極の組成を分析したところ、オーミック電極内のアルミニウムの組成比が安定しておらず、このことが低抵抗なオーミック電極を再現性よく得られていない原因であることが分かった。
上記の現象が起きた要因としては、レーザー光が照射された領域においては局所的に高いエネルギーが投入されるため、ナノ秒オーダーの短時間で数千℃程度以上まで温度が上昇していることが考えられる。レーザー光が照射される金属層の最表面に存在するアルミニウムの沸点は2519度であるため、レーザー光によりアルミニウムにアブレーションが起き、オーミック電極内のアルミニウム組成比が変化したものと考えられる。
図1および図2は、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置を上方から見た場合の模式図である。また、図3は、図1および図2のA−A’断面構造とB−B’断面構造とを示す図である。
図1、図2および図3に示される炭化珪素半導体装置の構造は、以下の各実施形態で共通しているが、イオン注入領域、フィールド酸化膜の構造または層間絶縁膜の構造などはこれらの図に示されたものに限られるものではなく、異なる構造であってもよい。また、以下の各実施形態では、プレーナ型のゲート構造で説明されるが、これに限られるものではなく、トレンチ型のゲート構造であってもよい。
図1および図2に示される炭化珪素半導体装置の上部の構造では、中央部に配線電極300aが形成されている。この配線電極300aの下部には、MOSFETの単位構造であるユニットセルが複数配置されており、配線電極300aは、各ユニットセルのソース電極(ここでは図示せず)に電気的に接続されている。
そして、図2に示されるように、配線電極300aの外周には層間絶縁膜80が形成されており、さらに層間絶縁膜80の外周には、配線電極300bが形成されている。この配線電極300bは、各ユニットセルのゲート電極(ここでは図示せず)に接続され、ゲート電圧は、この配線電極300bを介して供給される。配線電極300bの外周には、ダイシングライン1000と一定の距離を隔てて、層間絶縁膜80が形成されている。
図2に示される構造の上部には、図1に示されるように、配線電極300aと配線電極300bの一部とを除いて、耐圧を向上させるための絶縁膜400が形成されている。絶縁膜400は、たとえば、ポリイミドからなる膜である。
次に、図3に示される、図1および図2のA−A’断面構造とB−B’断面構造とにおける、炭化珪素基体などについて説明する。
図3において、主面としての表面11aは、(0001)面から4°または8°のオフ角を有しており、4Hのポリタイプを有するp型炭化珪素エピタキシャル層11の表面である。そして、表面11aの上に、(0001)面から4°または8°のオフ角を有しており、4Hのポリタイプを有するn型炭化珪素エピタキシャル層12が形成されている。なお、p型炭化珪素エピタキシャル層11とn型炭化珪素エピタキシャル層12とを合わせて炭化珪素エピタキシャル基体13と呼ぶ場合がある。
n型炭化珪素エピタキシャル層12の厚みおよびn型炭化珪素エピタキシャル層12の濃度は、半導体装置に必要とされる耐圧に依存するが、たとえば、n型炭化珪素エピタキシャル層12の厚みは10μm程度以上200μm程度以下の範囲であり、n型炭化珪素エピタキシャル層12の濃度は1×1014cm−3程度以上1×1017cm−3程度以下の範囲である。必要とされる耐圧が変更された場合、上記の範囲から外れてもよい。
p型炭化珪素エピタキシャル層11の厚みは、たとえば、10μm程度以上100μm程度以下の範囲であり、p型炭化珪素エピタキシャル層11の濃度は、たとえば、5×1017cm−3程度以上1×1021cm−3程度以下の範囲である。
n型の炭化珪素エピタキシャル層とp型の炭化珪素エピタキシャル層とからなる炭化珪素エピタキシャル基体13の厚みは、半導体装置に必要とされる耐圧に依存するが、たとえば、200μm程度以下であり、炭化珪素エピタキシャル基体13は薄板化されている。
次に、図1および図2のB−B’切断面における炭化珪素半導体装置のMOSFET構造について、図3を参照しつつ説明する。
n型炭化珪素エピタキシャル層12の表層には、ある幅だけ離間して、アルミニウムをp型不純物として含有する複数のベース領域30が形成されている。それぞれのベース領域30の表層には、ある幅だけ離間して、窒素(以下、Nと称する場合がある)をn型不純物として含有する複数のソース領域40が形成されている。ソース領域40は、ベース領域30よりも浅い領域に形成されている。
また、ソース領域40とn型炭化珪素エピタキシャル層12とに挟まれたベース領域30上に、ゲート絶縁膜60を介してゲート電極70が形成されている。ゲート絶縁膜60およびゲート電極70は、n型炭化珪素エピタキシャル層12の表面上に亘って形成されている。ゲート絶縁膜60は、たとえば、二酸化珪素(SiO)で構成される。
また、ゲート電極70を覆って層間絶縁膜80が形成されている。また、ゲート絶縁膜60が形成されていないベース領域30の表面上およびソース領域40の表面上には、当該表面とオーミック接合しているソース電極100が形成されている。さらに、ソース電極100および層間絶縁膜80を覆って、配線電極300aが形成されている。
次に、図1および図2のA−A’切断面における炭化珪素半導体装置の終端構造について、図3を参照しつつ説明する。
n型炭化珪素エピタキシャル層12の表層には、アルミニウムをp型不純物として含有するベース領域30と、耐圧を維持させるためにアルミニウムをp型不純物として含有するイオン注入領域とが設けられている。以下では、このイオン注入領域をjunction termination extension(JTE)領域20として説明する。JTE領域20は、ベース領域30とは異なる領域に形成されている。
ベース領域30の表面とJTE領域20の表面とを含むn型炭化珪素エピタキシャル層12の表面上には、フィールド酸化膜50が形成されている。また、フィールド酸化膜50上には、ゲート電極70が部分的に形成されている。また、フィールド酸化膜50およびゲート電極70を覆って、層間絶縁膜80が堆積されている。ただし、ゲート電極70上の一部においては、層間絶縁膜80は形成されず、開口が形成されている。さらに、層間絶縁膜80および開口部分のゲート電極70を覆って、配線電極300bが形成されている。配線電極300bは、ゲート電極70と電気的に接続されている。さらに、配線電極300bを覆って、耐圧を維持されるための絶縁膜400が形成されている。
最後に、炭化珪素エピタキシャル基体13の表面の反対側の面である反対表面、すなわち裏面におけるオーミック電極200の構造について、図3を参照しつつ説明する。
オーミック電極200は、p型炭化珪素エピタキシャル層11の裏面上に、アルミニウムを含んだ珪素合金層200cが堆積され、さらに、珪素合金層200c上に、アルミニウムを含んだチタニウム合金層200dが堆積されて形成されたものである。ただし、オーミック電極200の一部が、p型炭化珪素エピタキシャル層11上に珪素合金層200cのみが形成され、チタニウム合金層200dが形成されていなくともよい。オーミック電極200の裏面上には、裏面電極500が形成される。
<製造方法>
続いて、図1から図3に示された炭化珪素半導体装置の製造方法について、図4から図16を参照しつつ順に説明する。
図4から図16は、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。
表面の面方位が(0001)面から4°または8°オフし、4Hのポリタイプを有するn型で低抵抗の炭化珪素半導体基板10の表面10a上に、図4に示されるように、化学気相堆積(chemical vapor deposition、すなわちCVD)法により、5×1017cm−3程度以上1×1021cm−3程度以下のp型の不純物濃度であり、10μm程度以上100μm程度以下の厚さであるp型炭化珪素エピタキシャル層11を成長させる。さらに、p型炭化珪素エピタキシャル層11の表面11a上に、CVD法により、1×1014cm−3程度以上1×1017cm−3程度以下のn型の不純物濃度であり、10μm程度以上200μm程度以下の厚さであるn型炭化珪素エピタキシャル層12を成長させる。p型炭化珪素エピタキシャル層11上にn型炭化珪素エピタキシャル層12が形成された構造を炭化珪素エピタキシャル基体13と称することができる。
以上により、n型の炭化珪素半導体基板10上に炭化珪素エピタキシャル基体13が形成された、炭化珪素基体14を用意する。
次に、図5に示されるように、終端領域において、n型炭化珪素エピタキシャル層12の表面に注入マスクを形成し、n型炭化珪素エピタキシャル層12の表層にp型の不純物であるアルミニウムをイオン注入する。このとき、アルミニウムのイオン注入深さは、0.1μm程度以上3μm程度以下とする。また、イオン注入されたアルミニウムの不純物濃度は、1×1017cm−3程度以上1×1019cm−3程度以下の範囲であり、n型炭化珪素エピタキシャル層12のn型不純物濃度よりも高いものとする。ここで、形成されたイオン注入領域は、耐圧を維持させるためのものであり、上記のJTE領域20である。
次に、図5において用いた注入マスクを除去した後、図6に示されるように、活性領域および終端領域においてn型炭化珪素エピタキシャル層12の表面に注入マスクを形成し、n型炭化珪素エピタキシャル層12の表層にp型の不純物であるアルミニウムをイオン注入する。このとき、アルミニウムのイオン注入深さは、0.1μm程度以上3μm程度以下とする。また、イオン注入されたアルミニウムの不純物濃度は、1×1017cm−3程度以上1×1019cm−3程度以下の範囲であり、n型炭化珪素エピタキシャル層12のn型不純物濃度よりも高いものとする。ここで、形成されたイオン注入された領域は、JTE領域20とは異なる領域に形成され、かつ、互いに離間して形成される複数のベース領域30である。
次に、図6において用いた注入マスクを除去した後、図7に示されるように、活性領域において、ベース領域30の表面を含むn型炭化珪素エピタキシャル層12の表面に注入マスクを形成し、当該注入マスクが形成されたベース領域30の表層に、n型の不純物である窒素(N)をイオン注入する。窒素(N)のイオン注入深さは、ベース領域30の底面の深さよりも浅いものとする。また、イオン注入された窒素(N)の不純物濃度は、1×1018cm−3程度以上1×1021cm−3程度以下の範囲であり、ベース領域30のp型不純物濃度よりも高いものとする。ベース領域30内の窒素(N)が注入された領域のうち、n型を示す領域がソース領域40である。
次に、図7において用いた注入マスクを除去した後、熱処理装置(ここでは図示せず)によってアルゴン(Ar)ガスなどの不活性ガス雰囲気中で、アニール処理を行う。当該アニール処理を行う場合、雰囲気の温度は1300℃程度以上1900℃程度以下とし、時間は30秒程度以上1時間程度以下とする。このアニール処理により、先にイオン注入された窒素(N)およびアルミニウムが活性化する。
次に、図8に示されるように、終端領域において、CVD法などによって二酸化珪素(SiO)などからなるフィールド酸化膜50を形成する。次に、活性領域において、ベース領域30およびソース領域40を含むn型炭化珪素エピタキシャル層12の表面を熱酸化して、所望の厚みを有するゲート絶縁膜60を形成する。
次に、図9に示されるように、フィールド酸化膜50上およびゲート絶縁膜60上に、導電性を有する多結晶珪素膜を減圧CVD法により形成する。そして、この多結晶珪素膜をパターニングすることにより、ゲート電極70を形成する。このとき、活性領域においてゲート電極70は、ソース領域40とn型炭化珪素エピタキシャル層12とに挟まれたベース領域30上に、ゲート絶縁膜60を介して形成される。また、活性領域におけるゲート電極70は、n型炭化珪素エピタキシャル層12の表面上に亘って形成される。
次に、図10に示されるように、活性領域および終端領域において、CVD法などにより、二酸化珪素(SiO)などからなる層間絶縁膜80を形成する。層間絶縁膜80は、活性領域においては、ゲート絶縁膜60およびゲート電極70を覆って形成される。また、層間絶縁膜80は、終端領域においては、ゲート電極70およびフィールド酸化膜50を覆って形成される。
次に、図11に示されるように、活性領域においては、ゲート電極70が形成された領域を除く領域の層間絶縁膜80およびゲート絶縁膜60を除去し、炭化珪素層へのコンタクトホールを形成する。具体的には、Cなどを含むガスを用いた反応性イオンエッチング(reactive ion etching、すなわちRIE)などのドライエッチングによって、炭化珪素層へのコンタクトホールを開口する。そして、活性領域における、層間絶縁膜80およびゲート絶縁膜60が除去された表面に、熱処理および薬品処理などにより、ソース電極100としてのニッケル(Ni)金属膜を成膜する。ここでは、ソース電極100の材料としてNiを例に挙げて説明したが、低抵抗なソース電極100を形成できる金属膜であれば、その他の金属または積層膜でもよい。
また、終端領域においては、層間絶縁膜80を部分的に除去し、ゲート電極70へのコンタクトホールを形成する。具体的には、ドライエッチング、フッ化水素などを用いたウエットエッチング、または、ドライエッチングとウエットエッチングとを組み合わせた方法によって、ゲート電極70へのコンタクトホールを開口する。
次に、図12に示されるように、活性領域においてソース電極100とゲート電極70とを覆い、終端領域において層間絶縁膜80とゲート電極70とを覆う配線電極を、パターニングにより形成する。なお、活性領域における配線電極は配線電極300aとし、終端領域における配線電極は配線電極300bとする。配線電極の材料としては、たとえば、アルミニウムなどが挙げられる。さらに、耐圧を維持させるために、終端領域において、ポリイミドなどからなる絶縁膜400を配線電極300bを覆うように堆積させる。
次に、図13に示されるように、炭化珪素半導体基板10を研削することにより、p型炭化珪素エピタキシャル層11の裏面11bを露出させる。このときのp型炭化珪素エピタキシャル層11とn型炭化珪素エピタキシャル層12とをあわせた厚みは、必要とされる耐圧によって異なるが、たとえば、200μm程度以下とする。研削中、非研削面には保護テープを貼り付けるまたはワックスなどを塗布してサポート基板を貼り付けることで、保護することが望ましい。研削に用いられる砥石には、たとえば、ダイヤモンド砥粒がビトリファイドなどの結合剤で結合されたものが考えられる。ここでは、n型の炭化珪素半導体基板10を除去するための方法として研削が例に挙げられているが、その他の加工方法によってn型の炭化珪素半導体基板10が除去される場合であっても構わない。
次に、図14に示されるように、n型の炭化珪素半導体基板10が除去された後に露出したp型炭化珪素エピタキシャル層11の裏面11bを適切な方法で洗浄し、裏面11bの全面にオーミック電極を形成させる。
露出したp型炭化珪素エピタキシャル層11の裏面11b上に、アルミニウム電極層200a、チタニウム電極層200bを順に堆積させる。堆積に際しては、2種類の金属のうちで融点の低いアルミニウムを、p型炭化珪素エピタキシャル層11の裏面11b上に先に堆積させ、その後、2種類の金属のうちで融点の高いチタニウムを、堆積したアルミニウム電極層200a上に堆積させる。各金属膜の厚みは、たとえば、アルミニウム電極層200aを50nm程度、チタニウム電極層200bを30nm程度とする。当該厚みに関しては、形成されるオーミック電極が低抵抗なものとなる厚みであれば、ここで述べた以外の厚みであってもよい。なお、アルミニウムの厚みは、チタニウムの厚みよりも厚いことが望ましい。
次に、図15に示されるように、上記の金属膜を堆積させたp型炭化珪素エピタキシャル層11の裏面側にレーザー光201を照射し、オーミック電極を形成させる。当該照射に用いられるレーザー光の種類は、たとえば、YVOレーザーである。ただし、YVOレーザー以外であっても、YAGレーザー、エキシマレーザーまたはYLFレーザーなどを用いることができる。照射するレーザー光の波長は、たとえば、YVOレーザーを用いた場合には、第3高調波である355nmまたは第2高調波である532nmとすることができる。レーザー光照射中に窒素などの不活性ガスをレーザー光照射面に吹き付けながらアニールする。ここでは、355nmの波長のレーザー光を用いることとする。
p型炭化珪素エピタキシャル層11に対して、Al/Ti金属膜でオーミック電極を形成させる際のレーザー照射条件は、たとえば、以下である。すなわち、堆積する金属膜の厚みによるが、レーザー光のエネルギー密度に関しては、1.6J/cm程度以上2.5J/cm程度以下の範囲であればよく、アルミニウムが50nm、チタニウムが30nmである場合に、レーザー光のエネルギー密度を1.8J/cmとする。レーザー光の形状は、点状またはライン状などどのような形状でもよい。レーザーアニールに際しては、レーザー光の形状を操作することでビーム光を重ねて、レーザー光を照射する。ここでは、ラインビームを用い、ラインビームのサイズは、レーザー光の最大強度に対して強度が半分になる領域が180μm×70μmであるものとする。ビーム径の重ね合わせは、ビームの長軸方向およびビームの短軸方向に対して50%以上であればよく、本実施形態では、ビーム幅が70μmの方向ではビーム幅の80%ずつ重ねて照射し、オーミック電極200を形成する。
図17は、Al/Ti金属膜を用いて作製したオーミック電極の、断面transmission electron microscope像(断面TEM像)を示す図である。また、図18は、図17中の各位置で取得されるenergy dispersive x−ray spectroscopy(EDS)から算出した原子濃度を示す図である。
図17の断面TEM像においては、下方から順に、濃度が2×1018cm−3であるp型の炭化珪素半導体基板1、作製されたオーミック電極4およびアルミニウム電極層5がそれぞれ示されている。
図18においては、p型の炭化珪素半導体基板1、上記のオーミック電極4の黒いコントラスト部2およびオーミック電極4の白いコントラスト部3における原子濃度がそれぞれ示されている。
p型の炭化珪素半導体基板1における原子濃度を基準として比較すると、黒いコントラスト部2における原子濃度の組成はp型の炭化珪素半導体基板1における原子濃度の組成とは大きく違いはないが、黒いコントラスト部2における原子濃度の組成には、わずかにアルミニウムが含まれていることが分かる。また、図17において、p型の炭化珪素半導体基板1と黒いコントラスト部2とを比較すると、黒いコントラスト部2は結晶性を失った珪素合金層であることが分かる。
一方、p型の炭化珪素半導体基板1における原子濃度を基準として比較すると、白いコントラスト部3における原子濃度の組成は、珪素およびカーボン(以下Cと称する場合がある)の組成比がp型の炭化珪素半導体基板1における原子濃度の組成と比較すると少なく、アルミニウムを含むチタニウム合金層であることが分かる。
上記のような組成であるオーミック電極4が形成される理由としては、パルスレーザー光が照射される金属膜の最表層には融点の高いチタニウムがあるため、レーザー光によるアブレーションを抑制することができ、p型の炭化珪素半導体基板1と接触しているアルミニウムが炭化珪素と反応することでアルミニウムを含む珪素合金層200cを形成するとともに、炭化珪素半導体基板1を構成していた珪素および炭素の一部と、反応せずに残ったアルミニウムおよびチタニウムとで、アルミニウムを含むチタニウム合金層200dを形成したものと考えられる。
このようにして、p型の炭化珪素半導体基板1に対して低抵抗なオーミック電極4が形成されると考えられる。オーミック電極4の抵抗値と、アルミニウムを含む珪素合金層200cの厚みおよびアルミニウムを含むチタニウム合金層200dの厚みとの関係を評価したところ、アルミニウムを含む珪素合金層200cの厚みがアルミニウムを含むチタニウム合金層200dの厚みよりも厚い方が、オーミック電極4の抵抗値が低くなることを見出した。
このことから、アルミニウムを含む珪素合金層200cの厚みがアルミニウムを含むチタニウム合金層200dの厚みよりも厚い方が望ましく、たとえば、アルミニウムを含む珪素合金層200cの厚みが、アルミニウムを含むチタニウム合金層200dの厚みの1.5倍程度以上であることが望ましい。
図19は、レーザーアニールによって形成されたオーミック電極の、図17に示される領域とは異なる領域における断面TEM像を示す図である。図19におけるオーミック電極6を形成するにあたり、堆積させる金属膜は上記の図17における場合と同様であるが、レーザー光の重ね合わせにおいて、ビーム幅が70μmである方向にビーム幅の80%ずつ重ねて照射し、ライン状のオーミック電極を形成させた後、ビーム径が180μmである方向にビーム幅の50%ずつ重ねて照射させることで、2本のライン状のオーミック電極を形成させる。
図19に示されるオーミック電極6には、黒いコントラスト部2のみが存在する領域がある。黒いコントラスト部2における原子濃度は図18に示される場合と同様であり、黒いコントラスト部2はアルミニウムを含む珪素合金層であることが分かる。
これは、レーザー光を重ね合わせて照射することで形成された、アルミニウムを含む珪素合金層と、アルミニウムを含むチタニウム合金層との2層からなるオーミック電極4上にさらにレーザー光が重ね合わせられて照射されたため、アルミニウムを含むチタニウム合金層200dが溶解し、アルミニウムを含む珪素合金層200cのみになったものと考えられる。この場合でも、レーザー光はアルミニウムを含むチタニウム合金層200dのみに照射されるため、アルミニウムの組成比に大きな変化はなく、低抵抗なオーミック電極6が形成される。
次に、図16に示されるように、裏面電極500を、珪素合金層200cとチタニウム合金層200dとからなるオーミック電極200の全面に形成する。ここでは、ニッケル(Ni)、金(Au)の順に金属膜を堆積することで裏面電極500が形成される。ニッケル(Ni)および金(Au)の厚みはそれぞれ、たとえば、700nm程度および200nm程度があるが、その他の厚みであってもよい。
以上により、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置が完成する。
<第2実施形態>
以下では、上記実施形態で説明された構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
本実施形態では、上記の実施形態における方法とは異なる、炭化珪素半導体装置の製造方法について説明する。
第1実施形態では、n型の炭化珪素半導体基板10上にp型炭化珪素エピタキシャル層11を形成し、その上にn型炭化珪素エピタキシャル層12を形成した炭化珪素基体14を用意して、炭化珪素半導体装置を製造する方法について説明されている。炭化珪素半導体装置を製造するにあたっては当該方法以外の方法が用いられてもよく、たとえば、本実施形態で説明されるような、p型の炭化珪素半導体基板上にn型の炭化珪素エピタキシャル層を形成した炭化珪素基体を用意して、炭化珪素半導体装置を製造する方法であってもよい。
図20は、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、活性領域の断面および終端領域の断面を模式的に示す図である。本実施形態では、図20に示されるように、炭化珪素基体15を用意する。炭化珪素基体15は、表面の面方位が(0001)面から4°または8°オフし、4Hのポリタイプを有するp型で低抵抗の炭化珪素半導体基板110の表面110a上に、CVD法により、1×1014cm−3程度以上1×1017cm−3程度以下のn型の不純物濃度であり、10μm程度以上200μm程度以下の厚さであるn型炭化珪素エピタキシャル層12が形成された構造である。
炭化珪素基体15を用いて炭化珪素半導体装置を製造するにあたり、n型炭化珪素エピタキシャル層12上に形成する構造は第1実施形態に説明される場合と同様であり、さらに、図5から図12に示される処理と同様の処理が行われ、MOSFET構造が形成される。
次に、MOSFET構造が形成された炭化珪素基体15において、MOSFET構造を有する表面とは反対側の面である裏面において、オーミック電極が形成される。オーミック電極が形成される際、p型の炭化珪素半導体基板110に直接オーミック電極が形成される場合であってもよい。また、p型の炭化珪素半導体基板110の一部を研削などにより除去した後、オーミック電極が形成されてもよい。
オーミック電極の形成方法は、第1実施形態に示される場合と同様であり、アルミニウムとチタニウムとが順に堆積された後、レーザー光が照射される。各金属膜の厚みおよびレーザー光の照射条件などは、第1実施形態に示される場合と同様である。
最後に、レーザーアニールにより形成されたオーミック電極の全面に裏面電極500が形成させる。裏面電極の材料および厚みなどは、第1実施形態に示される場合と同様である。
以上により、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置が完成する。
<第3実施形態>
以下では、上記各実施形態で説明された構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
第1実施形態および第2実施形態においては、炭化珪素半導体装置に含まれるIGBTに関して説明されたが、本実施形態においては、PiNダイオードの製造過程におけるp型の炭化珪素層へのオーミック電極形成について、上記の手法を適用する場合を図21から図27を参照しつつ説明する。
図21から図27は、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置の各製造工程における、断面構造を模式的に示す図である。
表面の面方位が(0001)面から4°または8°オフし、4Hのポリタイプを有するn型で低抵抗の炭化珪素半導体基板10の表面10a上に、図21に示されるように、CVD法により、1×1013cm−3程度以上1×1016cm−3程度以下のn型の不純物濃度であり、5μm程度以上300μm程度以下の厚さであるn型炭化珪素エピタキシャル層212を成長させる。さらに、n型炭化珪素エピタキシャル層212の表面212a上に、CVD法により、5×1017cm−3程度以上1×1021cm−3程度以下のp型の不純物濃度であり、1μm程度以上50μm程度以下の厚さであるp型炭化珪素エピタキシャル層211を成長させる。n型炭化珪素エピタキシャル層212上にp型炭化珪素エピタキシャル層211が形成された構造を炭化珪素エピタキシャル基体16と称することができる。
以上により、n型の炭化珪素半導体基板10上に炭化珪素エピタキシャル基体16が形成された、炭化珪素基体17を用意する。
次に、メサ構造の形成について説明する。図22に示されるように、p型炭化珪素エピタキシャル層211の表面211bにおいてエッチング用マスク(ここでは図示せず)を形成し、p型炭化珪素エピタキシャル層211およびn型炭化珪素エピタキシャル層212をエッチングする。エッチングする深さは、p型炭化珪素エピタキシャル層211を超えてn型炭化珪素エピタキシャル層212が露出するまでとする。エッチング方法は、たとえば、ドライエッチングなどがある。
次に、終端領域の形成について説明する。図23に示されるように、メサ構造を形成したp型炭化珪素エピタキシャル層211およびn型炭化珪素エピタキシャル層212の表面上に注入用マスク(ここでは図示せず)を形成し、p型の不純物であるアルミニウムをイオン注入する。アルミニウムを注入する領域は、露出したn型炭化珪素エピタキシャル層212の表層と、一部のp型炭化珪素エピタキシャル層211の表層に亘る領域とする。アルミニウムのイオン注入深さは、0.1μm程度以上3μm程度以下とする。また、イオン注入されたアルミニウムの不純物濃度は、1×1016cm−3程度以上1×1018cm−3程度以下の範囲とする。このように形成されたイオン注入領域は、耐圧を維持させるためのものであり、終端領域220とする。
注入マスクの除去を行った後、熱処理装置を用いてアルゴン(Ar)ガスなどの不活性ガス雰囲気中1300℃程度以上1900℃程度以下、30秒程度以上1時間程度以下のアニール処理を行う。当該アニール処理により、イオン注入されたアルミニウムが活性化される。
次に、終端領域220に形成される酸化膜について説明する。図24に示されるように、CVD法などによって二酸化珪素(SiO)などからなる酸化膜250を形成する。その後、エッチングマスク(ここでは図示せず)を形成し、ドライエッチングまたはフッ化水素酸(HF)を用いたウエットエッチングにより、p型炭化珪素エピタキシャル層211の一部を露出させる。酸化膜250の形成領域は、炭化珪素半導体装置の終端領域220上のメサ構造全域を覆い、一部がp型炭化珪素エピタキシャル層211の表面211bを覆う領域とする。
次に、p型炭化珪素エピタキシャル層211へのオーミック電極形成について説明する。図25に示されるように、p型炭化珪素エピタキシャル層211の表面211b全面に、アルミニウムとチタニウムとを順に堆積させる。堆積させる電極構成は第1実施形態に示される場合と同様であり、たとえば、アルミニウム電極層200a(ここでは図示せず)を50nm程度、チタニウム電極層200b(ここでは図示せず)を30nm程度とする。酸化膜250上のアルミニウム電極層およびチタニウム電極層に関しては、エッチングマスク(ここでは図示せず)を形成した上で、フッ化水素酸またはアルミニウムエッチング液などで除去することができる。
その後、レーザー光照射によりp型炭化珪素エピタキシャル層211上にオーミック電極1200を形成する。レーザー光の照射条件は、第1実施形態に示される場合と同様である。
次に、n型の炭化珪素半導体基板10の裏面10b上に裏面オーミック電極を形成する工程を説明する。図26に示されるように、n型の炭化珪素半導体基板10の裏面10b側から、n型の炭化珪素半導体基板10の一部を研削により除去してもよい。研削方法は、第1実施形態に示された方法と同様である。
研削後、n型の炭化珪素半導体基板10の裏面10b全面に金属膜を堆積させる。材料としては、n型の炭化珪素層と低抵抗なオーミック電極を形成するものであればよく、たとえば、ニッケル(Ni)膜を100nm程度堆積させる。
その後、当該ニッケル(Ni)膜上にレーザー光を照射させることで、低抵抗なオーミック電極2200を形成する。レーザー光の照射条件は、たとえば、オーミック電極1200が形成される際の条件と同様である。
n型の炭化珪素層へのオーミック電極形成の方法として、ここではレーザーアニールが説明されたが、ラピットサーマルアニール(rapid thermal anneal、すなわちRTA)であってもよい。
次に、PiNダイオードの最終工程について説明する。図27に示されるように、p型炭化珪素エピタキシャル層211上に形成されたオーミック電極1200上に、さらに、配線電極300を成膜する。配線電極300の材料は、たとえば、アルミニウムなどがある。エッチング用マスク(ここでは図示せず)を形成し、酸化膜250上の配線電極をアルミニウムエッチング液などで除去してもよい。さらに、耐圧を維持させるために、ポリイミドなどからなる絶縁膜400を終端領域付近に堆積させてもよい。
最後に、n型の炭化珪素半導体基板10の裏面10b上に形成したオーミック電極2200上に、裏面電極500を形成する。ここでは、ニッケル(Ni)、金(Au)の順に堆積させることで裏面電極500を形成する。ニッケル(Ni)および金(Au)の厚みはそれぞれ、たとえば、700nm程度および200nm程度であるが、その他の厚みであってもよい。
以上により、本実施形態に関する炭化珪素半導体装置が完成する。
<効果>
以下に、上記の実施形態による効果を例示する。
上記の実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、p型の炭化珪素半導体層に含まれるp型炭化珪素エピタキシャル層11と、オーミック電極200とを備える。
オーミック電極200は、p型炭化珪素エピタキシャル層11の表面上にオーミック接触して形成される。また、オーミック電極200は、p型炭化珪素エピタキシャル層11と接触して形成され、かつ、アルミニウムと珪素とを含む珪素合金層200cと、珪素合金層200cと接触して形成され、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層200dとを備える。
また、上記の実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、p型の炭化珪素半導体層に含まれるp型炭化珪素エピタキシャル層211と、オーミック電極1200とを備える。
オーミック電極1200は、p型炭化珪素エピタキシャル層211の表面上にオーミック接触して形成される。また、オーミック電極1200は、p型炭化珪素エピタキシャル層211と接触して形成され、かつ、アルミニウムと珪素とを含む珪素合金層200cと、珪素合金層200cと接触して形成され、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層200dとを備える。
このような構成によれば、オーミック電極200およびオーミック電極1200が、アルミニウムと珪素とを含む珪素合金層200cと、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層200dとを備えているため、オーミック電極を低抵抗化できる。
なお、これらの構成以外の構成については適宜省略することができるが、本明細書に示される少なくとも1つの他の構成を適宜追加した場合でも、上記の効果を生じさせることができる。
また、上記の実施形態によれば、オーミック電極200は、チタニウム合金層200dとなる層にレーザー光を照射するアニール処理によって形成される。
このような構成によれば、比較的融点の高いチタニウム電極層200bに対してレーザー光を照射するアニール処理を行うため、レーザー光が照射されることによって生じるアブレーションを抑制することができる。
また、上記の実施形態によれば、珪素合金層200cの厚みが、チタニウム合金層200dの厚みよりも厚い。
このような構成によれば、形成されるオーミック電極の抵抗値を低くすることができる。
また、上記の実施形態によれば、珪素合金層200cの厚みが、チタニウム合金層200dの厚みの1.5倍以上である。
このような構成によれば、形成されるオーミック電極の抵抗値を低くすることができる。
また、上記の実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、n型の炭化珪素エピタキシャル層に含まれるn型炭化珪素エピタキシャル層12と、複数のp型のベース領域30と、n型のソース領域40と、ゲート電極70と、ソース電極100とを備える。
n型炭化珪素エピタキシャル層12は、炭化珪素半導体層に含まれるp型炭化珪素エピタキシャル層11の表面とは反対側の面である反対表面上に形成される。
ベース領域30は、n型炭化珪素エピタキシャル層12の、p型炭化珪素エピタキシャル層11と接触する側とは反対側の表層に互いに離間して形成される。ソース領域40は、各ベース領域30の表層に形成される。
ゲート電極70は、各ソース領域40とn型炭化珪素エピタキシャル層12とに挟まれた各ベース領域30の表面上に、ゲート絶縁膜60を介して形成される。ソース電極100は、各ベース領域30の表面上と、各ソース領域40の表面上とを亘って形成される。
このような構成によれば、低抵抗なオーミック電極を備えるIGBTを得ることができる。
また、上記の実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、n型の炭化珪素エピタキシャル層に含まれるn型炭化珪素エピタキシャル層212と、n型の炭化珪素半導体基板10と、電極層に含まれるオーミック電極2200とを備える。
n型のn型炭化珪素エピタキシャル層212は、p型炭化珪素エピタキシャル層211の表面とは反対側の面である反対表面上に形成される。
n型の炭化珪素半導体基板10は、n型炭化珪素エピタキシャル層212の、p型炭化珪素エピタキシャル層211と接触する側とは反対側の面である反対表面上に形成される。
オーミック電極2200は、炭化珪素半導体基板10の、n型炭化珪素エピタキシャル層212と接触する側とは反対側の面である反対表面上にオーミック接触して形成される。
このような構成によれば、低抵抗なオーミック電極を備えるPiNダイオードを得ることができる。
また、上記の実施形態によれば、炭化珪素半導体装置の製造方法において、p型炭化珪素エピタキシャル層11を形成する。そして、p型炭化珪素エピタキシャル層11の表面上にアルミニウム層に含まれるアルミニウム電極層200aを形成する。そして、アルミニウム電極層200aの表面上にチタニウム層に含まれるチタニウム電極層200bを形成する。
そして、アニール処理によって、p型炭化珪素エピタキシャル層11と接触し、かつ、アルミニウムと珪素とを含む珪素合金層200cと、珪素合金層200cと接触し、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層200dとを形成する。
また、上記の実施形態によれば、炭化珪素半導体装置の製造方法において、p型炭化珪素エピタキシャル層211を形成する。そして、p型炭化珪素エピタキシャル層211の表面上にアルミニウム電極層200aを形成する。そして、アルミニウム電極層200aの表面上にチタニウム電極層200bを形成する。
そして、アニール処理によって、p型炭化珪素エピタキシャル層211と接触し、かつ、アルミニウムと珪素とを含む珪素合金層200cと、珪素合金層200cと接触し、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層200dとを形成する。
このような構成によれば、アニール処理によって、珪素合金層200cとチタニウム合金層200dとを形成する場合に、p型炭化珪素エピタキシャル層211と接触する側とは反対側に位置する層が融点の高いチタニウムを含む層であるため、温度上昇に伴うアブレーションを抑制でき、形成されるオーミック電極の組成が大幅に変動することがない。よって、p型の炭化珪素半導体層に対し、安定的に低抵抗なオーミック電極を形成することができる。
また、上記の実施形態によれば、アニール処理が、チタニウム電極層200bにレーザー光を照射し、珪素合金層200cと、チタニウム合金層200dとを形成する処理である。
このような構成によれば、比較的融点の高いチタニウム電極層200bに対してレーザー光を照射するアニール処理を行うため、レーザー光が照射されることによって生じるアブレーションを抑制することができる。
また、上記の実施形態によれば、チタニウム電極層200bに照射されるレーザー光のエネルギーが、1.6J/cmよりも大きい。
このような構成によれば、適切にオーミック電極を形成することができる。
また、上記の実施形態によれば、p型炭化珪素エピタキシャル層11の表面とは反対側の面である反対表面上に、n型のn型炭化珪素エピタキシャル層12を形成する。そして、n型炭化珪素エピタキシャル層12の、p型炭化珪素エピタキシャル層11と接触する側とは反対側の表層に、互いに離間するp型のベース領域30を複数形成する。そして、各ベース領域30の表層に、n型のソース領域40を形成する。そして、各ソース領域40とn型炭化珪素エピタキシャル層12とに挟まれた各ベース領域30の表面上に、ゲート絶縁膜60を介してゲート電極70を形成する。そして、各ベース領域30の表面上と、各ソース領域40の表面上とを亘って、ソース電極100を形成する。
このような構成によれば、低抵抗なオーミック電極を備えるIGBTを得ることができる。
また、上記の実施形態によれば、p型炭化珪素エピタキシャル層11が、n型の炭化珪素半導体基板10からのエピタキシャル成長によって形成される層であり、炭化珪素半導体基板10が、p型炭化珪素エピタキシャル層11の表面上にアルミニウム電極層200aを形成する前に除去される。
このような構成によれば、低抵抗なオーミック電極を備えるIGBTを得ることができる。
また、上記の実施形態によれば、n型炭化珪素エピタキシャル層12が、炭化珪素半導体層に含まれる炭化珪素半導体基板110からのエピタキシャル成長によって形成される層であり、炭化珪素半導体基板110の表面が、当該表面上にアルミニウム電極層200aを形成する前に少なくとも一部除去される。
このような構成によれば、低抵抗なオーミック電極を備えるIGBTを得ることができる。
また、上記の実施形態によれば、p型炭化珪素エピタキシャル層211は、n型のn型炭化珪素エピタキシャル層212の表面上に形成される。そして、n型炭化珪素エピタキシャル層212は、n型の炭化珪素半導体基板10の表面上に形成される。そして、炭化珪素半導体基板10の、n型炭化珪素エピタキシャル層212と接触する側とは反対側の面である反対表面上に、オーミック接触するオーミック電極2200を形成する。
このような構成によれば、低抵抗なオーミック電極を備えるPiNダイオードを得ることができる。
また、上記の実施形態によれば、炭化珪素半導体基板10の反対表面が、当該反対表面上にオーミック電極2200を形成する前に少なくとも一部除去される。
このような構成によれば、低抵抗なオーミック電極を備えるPiNダイオードを得ることができる。
<変形例>
上記実施形態では、各構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載している場合があるが、これらはすべての局面において例示であって、本明細書に記載されたものに限られることはない。よって、例示されていない無数の変形例が、本技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれる。
また、矛盾が生じない限り、上記実施形態において「1つ」備えられるものとして記載された構成要素は、「1つ以上」備えられていてもよい。さらに、各構成要素は概念的な単位であって、1つの構成要素が複数の構造物から成る場合および1つの構成要素がある構造物の一部に対応する場合、さらには、複数の構成要素が1つの構造物に備えられる場合を含む。また、各構成要素には、同一の機能を発揮する限り、他の構造または形状を有する構造物が含まれる。
また、本明細書における説明は、本技術のすべての目的のために参照され、いずれも、従来技術であると認めるものではない。
上記実施形態では、プレーナ型のMOSFETについて説明したが、ドリフト層の表面にトレンチが形成されたトレンチ型のMOSFETに適用される場合も想定できる。トレンチ型のMOSFETの場合、ドリフト層の表面に溝部(トレンチ)が形成され、当該溝部内のドリフト層の上面、すなわちトレンチの底面上に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が埋め込まれる。
また、上記実施形態において、特に指定されずに材料名などが記載された場合は、矛盾が生じない限り、当該材料に他の添加物が含まれた、たとえば、合金などが含まれるものとする。
1,10,110 炭化珪素半導体基板、2,3 コントラスト部、5,200a アルミニウム電極層、4,6,200,1200,2200 オーミック電極、10a,11a,110a,211b,212a 表面、10b,11b 裏面、11,211 p型炭化珪素エピタキシャル層、12,212 n型炭化珪素エピタキシャル層、13,16 炭化珪素エピタキシャル基体、14,15,17 炭化珪素基体、20 JTE領域、30 ベース領域、40 ソース領域、50 フィールド酸化膜、60 ゲート絶縁膜、70 ゲート電極、80 層間絶縁膜、100 ソース電極、200b チタニウム電極層、200c 珪素合金層、200d チタニウム合金層、201 レーザー光、220 終端領域、250 酸化膜、300,300a,300b 配線電極、400 絶縁膜、500 裏面電極、1000 ダイシングライン。

Claims (12)

  1. p型の炭化珪素半導体層と、
    前記炭化珪素半導体層の表面上にオーミック接触して形成されるオーミック電極とを備え、
    前記オーミック電極は、
    前記炭化珪素半導体層と接触して形成され、かつ、アルミニウムと珪素とを含みチタニウムを含まない珪素合金層と、
    前記珪素合金層と接触して形成され、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層とを備える、
    炭化珪素半導体装置。
  2. 前記珪素合金層の厚みが、前記チタニウム合金層の厚みよりも厚い、
    請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
  3. 前記珪素合金層の厚みが、前記チタニウム合金層の厚みの1.5倍以上である、
    請求項に記載の炭化珪素半導体装置。
  4. 前記炭化珪素半導体層の前記表面とは反対側の面である反対表面上に形成される、n型の炭化珪素エピタキシャル層と、
    前記炭化珪素エピタキシャル層の、前記炭化珪素半導体層と接触する側とは反対側の表層に互いに離間して形成される、複数のp型のベース領域と、
    各前記ベース領域の表層に形成される、n型のソース領域と、
    各前記ソース領域と前記炭化珪素エピタキシャル層とに挟まれた各前記ベース領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されるゲート電極と、
    各前記ベース領域の表面上と、各前記ソース領域の表面上とを亘って形成されるソース電極とをさらに備える、
    請求項1から請求項のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
  5. 前記炭化珪素半導体層の前記表面とは反対側の面である反対表面上に形成される、n型の炭化珪素エピタキシャル層と、
    前記炭化珪素エピタキシャル層の、前記炭化珪素半導体層と接触する側とは反対側の面である反対表面上に形成される、n型の炭化珪素半導体基板と、
    前記炭化珪素半導体基板の、前記炭化珪素エピタキシャル層と接触する側とは反対側の面である反対表面上にオーミック接触して形成される電極層とをさらに備える、
    請求項1から請求項のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
  6. p型の炭化珪素半導体層を形成し、
    前記炭化珪素半導体層の表面上にアルミニウム層を形成し、
    前記アルミニウム層の表面上にチタニウム層を形成し、
    アニール処理によって、前記炭化珪素半導体層と接触し、かつ、アルミニウムと珪素とを含みチタニウムを含まない珪素合金層と、前記珪素合金層と接触し、かつ、アルミニウムとチタニウムとを含むチタニウム合金層とを形成する、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記アニール処理が、
    前記チタニウム層にレーザー光を照射し、前記珪素合金層と、前記チタニウム合金層とを形成する処理である、
    請求項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 前記チタニウム層に照射される前記レーザー光のエネルギーが、1.6J/cmよりも大きい、
    請求項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 前記炭化珪素半導体層の前記表面とは反対側の面である反対表面上に、n型の炭化珪素エピタキシャル層を形成し、
    前記炭化珪素エピタキシャル層の、前記炭化珪素半導体層と接触する側とは反対側の表層に、互いに離間するp型のベース領域を複数形成し、
    各前記ベース領域の表層に、n型のソース領域を形成し、
    各前記ソース領域と前記炭化珪素エピタキシャル層とに挟まれた各前記ベース領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成し、
    各前記ベース領域の表面上と、各前記ソース領域の表面上とを亘って、ソース電極を形成する、
    請求項から請求項のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 前記炭化珪素半導体層が、n型の炭化珪素半導体基板からのエピタキシャル成長によって形成される層であり、
    前記炭化珪素半導体基板が、前記炭化珪素半導体層の表面上に前記アルミニウム層を形成する前に除去される、
    請求項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  11. 前記炭化珪素半導体層は、n型の炭化珪素エピタキシャル層の表面上に形成され、
    前記炭化珪素エピタキシャル層は、n型の炭化珪素半導体基板の表面上に形成され、
    前記炭化珪素半導体基板の、前記炭化珪素エピタキシャル層と接触する側とは反対側の面である反対表面上に、オーミック接触する電極層を形成する、
    請求項から請求項のうちのいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  12. 前記炭化珪素半導体基板の前記反対表面が、当該反対表面上に前記電極層を形成する前に少なくとも一部除去される、
    請求項11に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
JP2015031572A 2015-02-20 2015-02-20 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 Active JP6272255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015031572A JP6272255B2 (ja) 2015-02-20 2015-02-20 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015031572A JP6272255B2 (ja) 2015-02-20 2015-02-20 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016154174A JP2016154174A (ja) 2016-08-25
JP6272255B2 true JP6272255B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=56760601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015031572A Active JP6272255B2 (ja) 2015-02-20 2015-02-20 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6272255B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4179492B2 (ja) * 2000-09-01 2008-11-12 日産自動車株式会社 オーミック電極構造体、その製造方法、及びオーミック電極を用いた半導体装置
JP5187771B2 (ja) * 2009-12-11 2013-04-24 株式会社日本製鋼所 半導体基板の製造方法およびレーザアニール装置
JP6069059B2 (ja) * 2013-03-22 2017-01-25 住友電気工業株式会社 炭化珪素半導体装置
JP5735077B2 (ja) * 2013-10-09 2015-06-17 株式会社東芝 半導体装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016154174A (ja) 2016-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6540585B2 (ja) 炭化珪素半導体装置およびその製造方法
JP5525940B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP6848317B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP5741584B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP6164220B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP6052481B2 (ja) 半導体装置
CN103311317B (zh) 碳化硅半导体装置及其制造方法
JP6566812B2 (ja) 炭化珪素半導体装置及びその製造方法
JP6477106B2 (ja) 半導体装置
JP6705155B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2012178483A (ja) 炭化珪素半導体装置及びその製造方法
JP2013211503A (ja) SiC半導体デバイス
JP5564890B2 (ja) 接合型電界効果トランジスタおよびその製造方法
JP6545362B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2017079287A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
WO2014038281A1 (ja) ワイドギャップ半導体装置およびその製造方法
JP2005229105A (ja) 半導体素子およびその製造方法
JP5735077B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2012099599A (ja) 半導体装置およびその製造方法
CN105493245B (zh) 碳化硅半导体元件以及碳化硅半导体元件的制造方法
JPWO2009104299A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
US11264240B2 (en) Semiconductor device and method of manufacturing semiconductor device
JP6272255B2 (ja) 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法
JP2014241345A (ja) 炭化珪素半導体装置の製造方法
JP2017224694A (ja) 炭化珪素半導体装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170808

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6272255

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250