JP6270093B2 - 発光性複合材料および発光体ナノ結晶 - Google Patents

発光性複合材料および発光体ナノ結晶 Download PDF

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Description

本発明は、発光性複合材料および発光体ナノ結晶に関する。
近年、省エネルギーや環境保全の観点から、白色発光ダイオード(以下「LED」ともいう)を光源とする照明装置(例えば、LED電球やLED蛍光管など)が、白熱電球や蛍光管などに代わるものとして使用されている。
現在主として用いられている白色LED素子は、青色LEDチップを、黄色蛍光体を分散させた光透過性樹脂で被覆した構造をしている。このような白色LED素子を点灯すると、青色LEDチップから出射された光の一部は黄色蛍光体を励起し、残部は光透過性樹脂を透過する。そして、青色LEDチップからの光と黄色蛍光体からの蛍光とが混合することで、白色光が得られる。しかし、このような白色LED素子の演色性は、十分とはいえない。すなわち、従来の従来の白色LED素子の平均演色評価数(Ra)は、70程度であり、住宅用照明に要求される80超の目標値には満たないのである。
白色LED素子の平均演色評価数を80超にする手段としては、青色LEDチップと赤緑色蛍光体とを組み合わせることが考えられる。この場合、赤緑色蛍光体の微粒子を光透過性樹脂中に分散させる必要があるため、赤緑色蛍光体には樹脂成形時の高温(例えば、300℃程度)に耐えうる耐熱性が要求される。このような耐熱性を有する赤色蛍光体としては、例えば非特許文献1に記載の希土類錯体ポリマーが提案されている。
Miyata, K., Ohba, T., Kobayashi, A., Kato, M., Nakanishi, T., Fushimi, K. and Hasegawa, Y., "Thermostable Organo-phosphor: Low-Vibrational Coordination Polymers That Exhibit Different Intermolecular Interactions", ChemPlusChem, Vol. 77, pp. 277-280.
非特許文献1に記載の希土類錯体ポリマーを白色LED素子の蛍光体として使用する場合、希土類錯体ポリマーの粒子を光透過性樹脂中に分散させることが必要である。しかしながら、非特許文献1に記載の希土類錯体ポリマーの粒子を一般的な方法で調製すると、平均粒径が200nm以上の粒子しか得ることができない。このように大きな粒子を光透過性樹脂中に分散させると、分散が不均一でありかつ白濁した樹脂成形体しか得ることができない。このような樹脂成形体を用いた場合、白色LED素子に輝度ムラが生じると共に、エネルギー効率が低下してしまうことになる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、光透過性樹脂中に希土類錯体ポリマーの粒子(ナノ結晶)が分散している発光性複合材料であって、光透過性に優れる発光性複合材料を提供することを目的とする。また、本発明は、この発光性複合材料に用いられる希土類錯体ポリマーの粒子(ナノ結晶)を提供することを目的とする。
本発明者は、希土類の錯体を含むミセルの分散液と、ホスフィンオキシド多座配位子を含むミセルの分散液とを混合することで、平均粒径が100nm以下の希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶を調製できることを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の発光性複合材料に関する。
[1]光透過性樹脂と、前記光透過性樹脂中に分散している、平均粒径が100nm以下の希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶と、を含み、前記希土類錯体ポリマーは、複数の三価の希土類イオンおよび複数のホスフィンオキシド多座配位子を含み、かつ前記ホスフィンオキシド多座配位子が複数の前記希土類イオンに配位することで形成された架橋構造を含む、発光性複合材料。
[2]前記発光体ナノ結晶は、前記希土類の錯体を含むミセルの分散液と、前記ホスフィンオキシド多座配位子を含むミセルの分散液とを混合することにより得られたものである、[1]に記載の発光性複合材料。
[3]前記発光体ナノ結晶は、前記希土類錯体ポリマーの熱分解温度に耐えうる界面活性剤でその表面が被覆されている、[2]に記載の発光性複合材料。
[4]前記ホスフィンオキシド多座配位子は、下記式(1)で表される構造を有するホスフィンオキシド二座配位子である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の発光性複合材料。
[式(1)中、R11は、二価の有機基を示し、Ar12、Ar13、Ar14およびAr15は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい一価の芳香族基を示す。Ar12とAr13、およびAr14とAr15は、互いに直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。nは、1〜20の整数である。]
[5]前記希土類イオンに、下記式(2)で表される配位子がさらに配位している、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の発光性複合材料。
[式(2)中、Aは、水素原子またはハロゲン原子を示し、Zは、水素原子または重水素原子を示す。]
[6]前記R11は、下記式(3a)で表される基、下記式(3b)で表される基、下記式(3c)で表される基または下記式(3d)で表される基である、[4]または[5]に記載の発光性複合材料。
[式(3)中、Rは、一価の有機基を示し、Phは、フェニル基を示す。mは、0からRが結合している環における置換可能な部位の数までの整数である。mが2以上である場合、複数のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
[7]1つの前記希土類イオンは、当該希土類イオンに対してそれぞれ1つの部位で配位している複数の前記ホスフィンオキシド多座配位子と、当該希土類イオンに対してそれぞれ2つの部位で配位している複数の前記式(2)で表される配位子とにより、8配位以上の配位数となる配位構造を形成している、[5]または[6]に記載の発光性複合材料。
また、本発明は、以下の発光体ナノ結晶に関する。
[8]希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶であって、前記希土類錯体ポリマーは、複数の三価の希土類イオンおよび複数のホスフィンオキシド多座配位子を含み、かつ前記ホスフィンオキシド多座配位子が複数の前記希土類イオンに配位することで形成された架橋構造を含み、その平均粒径は、100nm以下である、発光体ナノ結晶。
[9]前記希土類錯体ポリマーの熱分解温度に耐えうる界面活性剤でその表面が被覆されている、[8]に記載の発光体ナノ結晶。
本発明によれば、光透過性樹脂中に赤色蛍光体(希土類錯体ポリマー)の粒子が分散している発光性複合材料であって、光透過性に優れる発光性複合材料を提供することができる。したがって、本発明によれば、演色性およびエネルギー効率に優れる白色LED素子を提供することができる。
図1A,Bは、実施例で調製した発光体ナノ結晶のSEM像である。 発光体ナノ結晶の粒径の分布を示すグラフである。
本発明に係る発光性複合材料は、光透過性樹脂と、前記光透過性樹脂中に分散している、希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶とを含む。本発明に係る発光性複合材料は、発光体ナノ結晶の平均粒径が100nm以下であることを一つの特徴とする。
以下、各構成要素について説明する。
(光透過性樹脂)
光透過性樹脂は、発光体ナノ結晶を分散させるためのマトリックスである。光透過性樹脂の種類は、所望の波長の光を透過させうるものであれば特に限定されない。光透過性樹脂の例には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、尿素樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが含まれる。
(発光体ナノ結晶)
発光体ナノ結晶は、耐熱性に優れる希土類錯体ポリマーからなる、平均粒径が100nm以下の粒子である。前述のとおり、発光体ナノ結晶は、光透過性樹脂中に分散している。なお、後述するように、発光体ナノ結晶は、界面活性剤でその表面が被覆されていてもよい。
本発明の発光体ナノ結晶を構成する希土類錯体ポリマーは、三価の希土類イオンと、ホスフィンオキシド多座配位子とをそれぞれ複数含み、かつホスフィンオキシド多座配位子が複数の希土類イオンに配位して形成された架橋構造を含む。このような希土類錯体ポリマーでは、ホスフィンオキシド多座配位子が有する複数の配位可能な部位が、それぞれ異なる希土類イオンに配位することによって、希土類イオンが、ホスフィンオキシド多座配位子からなる架橋構造を介して複数連続して配置された高分子状の構造が形成されている。このように、本明細書における「錯体ポリマー」とは、複数の金属イオンが配位子による配位結合を介して複数連結された構造を有するものをいう。
三価の希土類イオンの種類は、特に限定されない。三価の希土類イオンの例には、Eu(III)イオン、Tb(III)イオン、Sm(III)イオン、Yb(III)イオン、Nd(III)イオン、Er(III)イオンが含まれる。これらの中でも、高い発光強度および耐熱性を得る観点からは、Eu(III)イオンまたはTb(III)イオンが好ましく、Eu(III)イオンが特に好ましい。
ホスフィンオキシド多座配位子の種類は、特に限定されない。ホスフィンオキシド多座配位子の例には、下記式(1)で表される構造を有するホスフィンオキシド二座配位子が挙げられる。
式(1)中、R11は、二価の有機基を示す。二価の有機基の種類は、特に限定されず、複数の基が連結した基であってもよい。R11の例には、二価の不飽和基、二価の芳香族基、オキシアルキレン基などが含まれる。これらの基には、さらに他の基が結合していてもよい。また、R11は、これらの二価の基が複数結合して構成される基であってもよく、ポリマー状の構造を有する基であってもよい。
二価の不飽和基の例には、ビニレン基などのアルケニレン基が含まれる。「芳香族基」とは、リン原子との2つの結合手を有する芳香環からなる基である。芳香環は、リン原子との結合部位以外にさらに置換基を有していてもよい。この芳香環の例には、ベンゼン環、チオフェン環、ピリジン環などが含まれる。オキシアルキレン基の例には、オキシメチレン基などが含まれる。また、これらの二価の基が複数結合した基の例には、2つ以上の芳香環が結合した基や、両末端でリン原子と結合するポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)からなる基などが含まれる。
これらの中でも、R11としては、少なくとも1つの芳香環を含む基が好ましく、複数の芳香環を含む基が特に好ましい。R11に芳香環を含ませることで、希土類錯体ポリマーの耐熱性をさらに向上させることができる。より優れた耐熱性を得る観点からは、R11は、下記式(3a)、(3b)、(3c)または(3d)で表される基が好ましく、下記式(3b)または(3c)で表される基がより好ましく、下記式(3c)で表される基が特に好ましい。
式(3a)、(3b)、(3c)および(3d)中、Rは、一価の有機基である。mは、0から、Rが結合している芳香環(ベンゼン環またはチオフェン環)における置換可能な部位の数までの整数である。Phは、フェニル基である。mが2以上である場合、複数のRは、それぞれ同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。Rとしての一価の有機基の例には、C〜C20の炭化水素基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、スルホニル基、シアノ基、シリル基、ホスホン酸基、ジアゾ基、メルカプト基などが含まれる。
また、式(1)中、Ar12、Ar13、Ar14およびAr15は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい一価の芳香族基である。「一価の芳香族基」とは、リン原子との結合手を1つ有する芳香環からなる基である。この芳香環は、リン原子との結合部位以外にさらに置換基を有していてもよい。芳香環の例には、R11において二価の芳香族基を形成し得る芳香環と同じものが含まれる。また、置換基の例には、Rとしての一価の有機基と同じ基や、ホスフィンオキシド基(−P(=)R3132で表される基;R31やR32の例には、Ar12、Ar13、Ar14およびAr15と同じ基が含まれる。)などが含まれる。Ar12、Ar13、Ar14およびAr15を構成する芳香環が、置換基としてホスフィンオキシド基を有する場合は、この部分において希土類イオンに配位してもよい。さらに、Ar12とAr13、およびAr14とAr15は、互い直接結合していてもよいし、アルキレン基やアリーレン基、カルボニル基などの二価の有機基からなる連結基を介して互いに結合していてもよい。
Ar12、Ar13、Ar14およびAr15は、それぞれ独立に、下記式(6)で表される基であってもよい。
[式(6)中、R61、R62、R63、R64およびR65は、それぞれ独立に、水素原子、C〜C20の炭化水素基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、スルホニル基、シアノ基、シリル基、ホスホン酸基、ジアゾ基またはメルカプト基を示す。]
希土類錯体ポリマーを構成する希土類イオンには、安定な錯体構造を取る観点から、上記ホスフィンオキシド多座配位子やその他の配位子が複数配位していることが好ましい。高い耐熱性を得るとともに、発光強度などの特性を良好に得る観点からは、一つの希土類イオンには、2つ以上の部位でホスフィンオキシド多座配位子が配位し、かつその他の部位に他の配位子がさらに配位していることが好ましい。
他の配位子としては、希土類錯体ポリマーの耐熱性を高める観点から、多座配位子が好ましく、アセチルアセトナトまたはその誘導体からなる配位子がより好ましい。このような配位子の例には、下記式(2)で表される配位子が含まれる。高い耐熱性を得る観点から、他の配位子としては、ヘキサフルオロアセチルアセトナトからなる配位子が特に好ましい。
[式中、Aは水素原子またはハロゲン原子、Zは水素原子または重水素原子を示す。]
耐熱性、発光強度および光耐久性を好適に得る観点からは、希土類錯体ポリマーにおいて、一つの希土類イオンが、当該希土類イオンにそれぞれ1つの部位で配位している2つ以上のホスフィンオキシド二座配位子と、当該希土類イオンにそれぞれ2つの部位で配位している2つ以上の上記式(2)で表される配位子とにより、8配位以上の配位数の配位構造を形成していることが好ましい。
好適な希土類錯体ポリマーの一例としては、下記式(4)で表される構造を有するものが挙げられる。式(4)で表される希土類錯体ポリマーは、希土類イオンがEu(III)イオンであり、ホスフィンオキシド多座配位子が上記R11で表される二価の基としてArで表される二価の芳香族基を有しており、Ar12、Ar13、Ar14およびAr15としてフェニル基を有しており、かつ、Eu(III)イオンにはヘキサフルオロアセチルアセトナトが配位しており、Eu(III)イオンにより8配位型の配位構造が形成されているものである。
このような希土類錯体ポリマーは、希土類イオンがホスフィンオキシド多座配位子によって架橋された構造を有することから、300℃程度の高い耐熱性を有する。たとえば、アクリル樹脂の射出成形の温度は、通常170〜270℃程度であるが、上記希土類錯体ポリマーは、このような温度領域でも使用されうる。また、このような希土類錯体ポリマーは、発光強度や、分光スペクトルを行ったときのピークの半値幅、発光色、量子放射効率、蛍光寿命などの点でも優れている(実施例参照)。
発光体ナノ結晶の平均粒径は、100nm以下であれば特に限定されない。発光体ナノ結晶の平均粒径を100nm以下(可視光の中心波長550nmの1/5以下)とすることで、発光体ナノ結晶の分散性を向上させることができ、かつ発光性複合材料の光透過性を向上させることもできる。なお、本明細書において「平均粒径」とは、動的光散乱法により測定された粒径の体積分布における中央値(中央粒径)を意味する。
平均粒径が100nm以下の発光体ナノ結晶は、例えば、希土類の錯体を含むミセルの分散液と、ホスフィンオキシド多座配位子を含むミセルの分散液とを混合することにより調製することができる(実施例参照)。これらの2種類のミセルの分散液を混合すると、希土類の錯体を含むミセルとホスフィンオキシド多座配位子を含むミセルとが会合する。ミセル会合体内部の限定された反応場において、複数の希土類イオンに複数の配位子が配位結合することで、平均粒径が100nm以下の発光体ナノ結晶が生成される。このようにして得られる発光体ナノ結晶の表面は、界面活性剤で被覆される。したがって、上記ミセルを形成する際に希土類錯体ポリマーの熱分解温度に耐えうる界面活性剤を使用すれば、本発明に係る発光性複合材料を加熱処理(例えば、射出成形)した後でも、発光体ナノ結晶の表面は、希土類錯体ポリマーの熱分解温度に耐えうる界面活性剤で被覆されていることになる。
発光体ナノ結晶を光透過性樹脂中に分散させる方法は、特に限定されない。たとえば、所望の光透過性樹脂を溶解しうる有機溶媒に所定量の発光体ナノ結晶を分散させる。得られた分散液に光透過性樹脂を溶解させた後、固化(乾燥または硬化)させることで、光透過性樹脂中に発光体ナノ結晶が分散した、本発明に係る発光性複合材料を得ることができる。
以上のとおり、本発明に係る発光性複合材料は、平均粒径が100nm以下の希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶が分散しているため、発光強度およびエネルギー効率の両方に優れている。したがって、本発明に係る発光性複合材料は、例えば、白色LED素子に用いられる蛍光体として好適に使用されうる。
また、本発明に係る発光体ナノ結晶は、耐熱性に優れているため、本発明に係る発光性複合材料は、発光体ナノ結晶を分散させた後でも成形加工されうる。発光性複合材料の成形加工方法は、特に限定されない。成形加工方法の例には、射出成形、ブロー成形、圧縮成形、押出成形、反応成形、中空成形、熱成形、FRP成形などが含まれる。これらの成形加工方法では、高温、特にポリカーボネート樹指を用いる場合には約300℃の高温が必要となる。これに対し、本発明に係る発光体ナノ結晶は、配位子の構造などを適宜選択することによって、300℃を超えるような高温であっても安定に存在でき、高い発光強度を維持することができる。
以下、実施例を参照して本発明についてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
1.希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶の調製
(1)錯体ミセル分散液の調製
まず、Eu(III)イオンの原料である酢酸ユーロピウムに、上記式(2)で表される配位子の原料である1,1,1,5,5−へキサフルオロ−2,4−ペンタンジオンを混合して、トリス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ユーロピウム(III)を調製した。トリス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ユーロピウム(III)10mgをジエチルエーテル0.2mLに溶解させて、錯体のジエチルエーテル溶液を調製した。また、水溶性の界面活性剤であるn−オクチルトリメチルアンモニウムブロミド(TMOA)0.5gを純水10mLに溶解させて、界面活性剤の水溶液を調製した。前述の界面活性剤の水溶液に、前述の錯体のジエチルエーテル溶液を加え、混合した。得られた混合液を振とうすることで、錯体を含むミセルが水中に分散した、錯体ミセル分散液を得た。
(2)配位子ミセル分散液の調製
100mLの三口フラスコをフレームドライして、内部をArで置換した。この三口フラスコに、1.9g(6.0mmol)の4,4’−ジブロモビフェニルおよび30mLのテトラヒドロフランを入れ、液体窒素/エタノールで約−80℃に冷却した。この溶液に、9.3mL(15mmol)の1.6Mのn−ブチルリチウムヘキサン溶液をシリンジでゆっくり添加した。この添加は、約15分かけて行い、この問、黄色の析出物が生成した。この溶液を−10℃で3時間攪拌した。次に、溶液を再び−80℃に冷却した後、2.7mL(15mmol)のジクロロフェニルホスファイドを滴下し、14時間攪拌しながら徐々に室温に戻した。その後、反応を止め、酢酸エチルで抽出を行った。得られた溶液を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレータで溶媒を留去した。得られた粗生成物を、アセトンおよびエタノールで複数回洗浄することにより精製し、白色の粉末を得た。
次に、上記で得られた白色の粉末および約40mLのジクロロメタンをフラスコに入れ、この溶液を0℃に冷却し、そこに30%の過酸化水素水(約5mL)を加えた。この混合物を2時間攪拌した。生成物をジクロロメタンで抽出した後、抽出液を飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、エバポレータで溶媒を留去して、白色の粉末を得た。この白色の粉末をジクロロメタンで再結晶させて、ホスフィンオキシド二座配位子である1,4−ビス(ジフェニルホスホリル)ビフェニル(dpbp)の白色の結晶を得た(収量:1.1g(収率:33%))。
生成物の分析結果を以下に示す。IR測定は、赤外分光光度計(FT/IR−350;日本分光株式会社)を用いて行った。H−NMR測定は、核磁気共鳴装置(270MHz)(JNM−EX270;日本電子株式会社)を用いて行い、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準として化学シフトを決定した。元素分析および質量分析は、北海道大学機器分析部門にて行った。
IR(KBr):1120(st、P=O)cm−1
H−NMR(270MHz,CDCI,25℃)δ7.67−7.80(m、16H;P−C,C)ppm.
ESI−Mass(m/z)=555.2[M+H]
元素分析:(C3628の計算値):C,77.97;H,5.09%、(実測値):C,77.49;H,5.20%
1,4−ビス(ジフェニルホスホリル)ビフェニル(dpbp)10mgをジクロロメタン0.2mLに溶解させて、配位子のジクロロメタン溶液を調製した。また、水溶性の界面活性剤であるドデシル酸硫酸ナトリウム(SDS)0.3gを純水10mLに溶解させて、界面活性剤の水溶液を調製した。前述の界面活性剤の水溶液に、前述の配位子のジクロロメタン溶液を加え、混合した。得られた混合液を振とうすることで、配位子を含むミセルが水中に分散した、配位子ミセル分散液を得た。
(3)発光体ナノ結晶の調製
ビーカー内に(1)で調製した錯体ミセル分散液を入れ、錯体ミセル分散液を攪拌しながら、(2)で調製した配位子ミセル分散液をビーカー内に滴下した。滴下を完了した後も60分間攪拌を行った。攪拌を終えてから約24時間経過した後、遠心分離により溶液中の発光体ナノ結晶を回収した。
得られた発光体ナノ結晶(希土類錯体ポリマー)の分析結果を以下に示す。IR測定は、赤外分光光度計(FT/IR−350;日本分光株式会社)を用いて行った。質量分析は、北海道大学機器分析部門にて行った。
IR(KBr):1653(st、C=O)、1255−1145(st、C−F)、1127(st、P=O)cm−1
ESI−Mass(m/z)=1120.08[Eu(hfa)(dpbp)]、2447.15[Eu(hfa)(dpbp)
2.発光体ナノ結晶の特性評価
(1)粒径分布
発光体ナノ結晶の分散液をガラス板上に滴下し、乾燥させた後、走査型電子顕微鏡を用いてガラス板上の発光体ナノ結晶を観察した。図1は、発光体ナノ結晶のSEM像である。図1Aは、倍率20000倍のSEM像であり、図1Bは、倍率40000倍のSEM像である。これらの画像から、粒径に幅があるものの発光体ナノ結晶の存在を確認することができる。
また、発光体ナノ結晶の粒径を動的光散乱法により測定した。その結果、発光体ナノ結晶の平均粒径(中央粒径)は、89.8nmであった。図2は、発光体ナノ結晶の粒径の分布を示すグラフである。粒径の体積分布を示す棒グラフ(左軸)から、90nm付近に粒径分布のピークがあることがわかる。また、累積頻度分布を示す曲線(右軸)から、全体の75%が粒径100nm以下であることがわかる。
(2)吸収特性および発光特性
発光体ナノ結晶について、固体状態の拡散反射吸収スペクトルを測定した。その結果、hfa配位子によるπ−π遷移に基づく310nmの吸収と、Eu(III)の遷移に基づく465nmの小さな吸収が観察された。
また、発光体ナノ結晶について、465nmの励起光による固体状態の発光スペクトルを測定した。その結果、Eu(III)のf−f電子遷移に基づく578nm、591nm、613nm、649nmおよび698nmの発光が観察された。
(3)耐熱性
発光体ナノ結晶について、TG−DTAによる熱重量分析を行った。その結果、発光体ナノ結晶を構成する希土類錯体ポリマー([Eu(hfa)(dpbp)])の熱分解温度は308℃であり、発光体ナノ結晶が優れた耐熱性を有していることがわかった。
(4)発光特性
まず、発光体ナノ結晶について、発光寿命(tobs、単位:ms)を測定した。具体的には、発光体ナノ結晶の発光を、Nd:YAGレーザー(INDI−50;スペクトラ・フィジックス社、半値幅:5ns、中心波長:1064nm)の第3高調波(355nm)を励起光源とし、光電子増倍管(R5108;浜松ホトニクス株式会社、応答時間≦1.1ns)を用いて測定した。そして、Nd:YAGレーザーの応答をオシロスコープ(TDS3052;ソニー・テクトロニックス株式会社、500MHz)によりモニターし、減衰プロファイルの対数プロットの傾きから、発光体ナノ結晶の発光寿命を算出した。その結果、発光体ナノ結晶の発光寿命(tobs)は、0.85±0.014msであった。
また、発光体ナノ結晶について、380nm励起による合計発光量子収率(Ftot、単位:%)を、積分級ユニット(ILF−533;日本分光株式会社、φ=100mm)と接続した蛍光光度計(F−6300−H;日本分光株式会社)を用いて測定した。その結果、発光体ナノ結晶の合計発光量子収率(Ftot)は、29%であった。
さらに、発光体ナノ結晶について、放射寿命(τrad、単位:ms)、4f−4f発光量子収率(FLn、単位:%)、光増感エネルギー移動効率(ηsens、単位:%)、放射速度定数(k、単位:S−1)および無放射速度定数(knr、単位:S−1)を求めた。これらは、それぞれ以下の式で表される関係を満たす。
τrad=1/k …(a)
obs=1/(k+knr) …(b)
Ln=k/(k+knr) …(c)
1/τrad=AMD,0(Itot/IMD) …(d)
nr=1/tobs−1/τrad …(e)
これらの式中、AMD,0は、真空での遷移の自然放出確率(ここでは14.65s−1)であり、nは、溶媒の屈折率(ここでは1.5を用いる)であり、(Itot/IMD)は、Eu(III)による発光スペクトルの全領域の発光の領域に対する比率である。
測定の結果、発光体ナノ結晶の放射寿命(τrad)は、1.2msであった。4f−4f発光量子収率(FLn)は、72%であった。光増感エネルギー移動効率(ηsens)は、40%であった。放射速度定数(k)は、8.5×10−1であった。無放射速度定数(knr、単位:S−1)は、3.2×10−1であった。
(5)まとめ
これらの結果から、本実施例で調製した発光体ナノ結晶は、平均粒径が小さく、かつ蛍光特性および耐熱性に優れていることがわかる。
また、得られた発光体ナノ結晶の特性と、目的とする希土類錯体ポリマー([Eu(hfa)(dpbp)])の特性とは、同様であった。また、発光体ナノ結晶のIR測定および質量分析の分析結果も、目的とする希土類錯体ポリマーの分析結果と同様であった。これらのことから、得られた発光体ナノ結晶では、1つのEu(III)イオンに対し、2分子のホスフィンオキシド二座配位子が2箇所において配位し、また3分子のヘキサフルオロアセチルアセトナト(Hfa)が6箇所において配位しており、8配位型の錯体構造が形成されていると推測される。すなわち、得られた発光体ナノ結晶は、上記式(4)において、Arが上記式(3b)で表される基(m=0)である希土類錯体ポリマー([Eu(hfa)(dpbp)])からなる発光体ナノ結晶であると推測される。
3.発光性複合材料の調製
1.で調製した発光体ナノ結晶0.001gをトルエン1.6mLに分散させて、発光体ナノ結晶の分散液を調製した。この分散液にアクリルポリマー0.45gを加え、攪拌して、アクリルポリマーを溶解させた。予め準備しておいて型に得られた溶液を流し込み、トルエンを自然蒸発させることで、発光性複合材料を調製した。
本発明に係る発光性複合材料は、例えば、白色LED素子に用いられる蛍光体として有用である。

Claims (6)

  1. 光透過性樹脂と、
    前記光透過性樹脂中に分散している、平均粒径が100nm以下の希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶と、
    を含み、
    前記光透過性樹脂は、アクリルポリマーであり、
    前記希土類錯体ポリマーは、複数の三価の希土類イオンおよび複数のホスフィンオキシド多座配位子を含み、かつ前記ホスフィンオキシド多座配位子が複数の前記希土類イオンに配位することで形成された線状ポリマーであり
    前記ホスフィンオキシド多座配位子は、下記式(1)で表される構造を有するホスフィンオキシド二座配位子であり、
    下記式(1)のR 11 は、下記式(3a)で表される基、下記式(3b)で表される基、下記式(3c)で表される基または下記式(3d)で表される基である、
    発光性複合材料。
    [式(1)中、R 11 は、二価の有機基を示し、Ar 12 、Ar 13 、Ar 14 およびAr 15 は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい一価の芳香族基を示す。Ar 12 とAr 13 、およびAr 14 とAr 15 は、互いに直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。nは、1〜20の整数である。]
    [式(3)中、R は、一価の有機基を示し、Phは、フェニル基を示す。mは、0からR が結合している環における置換可能な部位の数までの整数である。mが2以上である場合、複数のR は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
  2. 前記発光体ナノ結晶は、界面活性剤でその表面が被覆されている、請求項1に記載の発光性複合材料。
  3. 前記希土類イオンに、下記式(2)で表される配位子がさらに配位している、請求項1に記載の発光性複合材料。
    [式(2)中、Aは、水素原子またはハロゲン原子を示し、Zは、水素原子または重水素原子を示す。]
  4. 1つの前記希土類イオンは、当該希土類イオンに対してそれぞれ1つの部位で配位している複数の前記ホスフィンオキシド多座配位子と、当該希土類イオンに対してそれぞれ2つの部位で配位している複数の前記式(2)で表される配位子とにより、8配位以上の配位数となる配位構造を形成している、請求項に記載の発光性複合材料。
  5. 希土類錯体ポリマーからなる発光体ナノ結晶であって、
    前記希土類錯体ポリマーは、複数の三価の希土類イオンおよび複数のホスフィンオキシド多座配位子を含み、かつ前記ホスフィンオキシド多座配位子が複数の前記希土類イオンに配位することで形成された線状ポリマーであり
    前記ホスフィンオキシド多座配位子は、下記式(1)で表される構造を有するホスフィンオキシド二座配位子であり、
    下記式(1)のR 11 は、下記式(3a)で表される基、下記式(3b)で表される基、下記式(3c)で表される基または下記式(3d)で表される基であり、
    その平均粒径は、100nm以下である、
    発光体ナノ結晶。
    [式(1)中、R 11 は、二価の有機基を示し、Ar 12 、Ar 13 、Ar 14 およびAr 15 は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい一価の芳香族基を示す。Ar 12 とAr 13 、およびAr 14 とAr 15 は、互いに直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。nは、1〜20の整数である。]
    [式(3)中、R は、一価の有機基を示し、Phは、フェニル基を示す。mは、0からR が結合している環における置換可能な部位の数までの整数である。mが2以上である場合、複数のR は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。]
  6. 界面活性剤でその表面が被覆されている、請求項に記載の発光体ナノ結晶。
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