JP6269436B2 - 回転電機のロータ - Google Patents

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Description

本発明は、ロータコアと、前記ロータコアの外周近傍に埋め込まれた永久磁石と、を備えた回転電機のロータに関する。
ロータコアの内部に永久磁石を埋め込んだ永久磁石同期回転電機では、回転電機の駆動に伴いロータが温度上昇すると、磁石性能が低下してトルクや効率が低下するばかりでなく、高温になると永久磁石の減磁が発生する。保磁力の高い磁石を採用すれば、減磁の問題を回避できるが、その場合、重希土類の含有率を増やす必要があり、コストアップの原因となっていた。
そこで、従来から、回転電機を冷却するために、様々な構造が提案されている。例えば、特許文献1には、回転軸の内部に形成した供給油路から供給したオイルをロータコアの内部に形成した複数の冷却油路を経て排出することでロータを冷却する技術が開示されている。この特許文献1では、冷却油路は、回転電機のd軸上に延びている。一つのd軸上に延びる冷却油路は、一枚の電磁鋼板の内周端から外周端までd軸上に延びる一つのスロットから構成されてもよいし、連続して並ぶ複数の電磁鋼板ごとに径方向範囲をずらして形成された複数のスロットから構成されてもよい。また、特許文献2にも同様の技術が開示されている。
また、特許文献3にも、回転軸の内部に形成した供給油路から供給したオイルをロータコアの内部に形成した複数の冷却油路を経て排出することでロータを冷却する技術が開示されている。この特許文献3では、連続して並ぶ複数の電磁鋼板ごとに、回転電機のq軸上に延びるスロットを、その径方向範囲をずらして形成することで、q軸上に延びる冷却油路を形成している。
特開2006−067777号公報 特開2008−228523号公報 特開2008−228522号公報
ところで、周知の通り、永久磁石同期回転電機では、永久磁石によるマグネットトルクのほかにリラクタンストルクも利用する。大きなマグネットトルクを確保するためには、q軸を横断するようなd軸磁路が確保されていることが必要となる。また、大きなリラクタンストルクを確保するためには、d軸を横断するようなq軸磁路が確保されていることが必要となる。
しかし、従来の特許文献1,2の技術では、q軸磁路途中に、冷媒油路として機能するスリットが形成されており、当該スリットが磁路のエアギャップとなり、リラクタンストルクの低下を招いていた。また、特許文献3の技術では、d軸磁路途中に、冷媒流路として機能するスリットが形成されており、当該スリットが磁路のエアギャップとなり、マグネットトルクの低下を招いていた。また、特許文献1−3の技術では、いずれも、各磁極ごとに冷却油路を設けている。この場合、回転軸やロータコアに、多数の穴(冷却油路)を設けなければならず、ロータコアや回転軸の強度が低下するという問題もあった。
そこで、本発明では、モータの出力性能および強度を悪化させることなく、冷却性能を向上できる回転電機のロータを提供することを目的とする。
本発明の回転電機のロータは、ロータコアと、前記ロータコアに埋め込まれた永久磁石と、を備え、回転軸により回転自在に支持される回転電機のロータであって、前記ロータコアには、前記回転軸内に形成された軸内冷媒路から供給された冷媒を当該ロータコアの外周端まで導いて、ステータとの間のギャップに放出するコア内冷媒路が形成されており、前記コア内冷媒路は、回転電機の各磁極ごとに形成され、回転電機の各q軸上において前記ロータコアの外周端から前記ロータコアの内周側に延びる第一冷媒路と、回転電機の1磁極おきに形成され、前記第一冷媒路とロータ周方向にずれた位置において前記ロータコアの内周端から前記永久磁石より内周側の位置まで延びる第二冷媒路と、前記第一冷媒路とロータ軸方向にずれた位置において、前記第一冷媒路と前記第二冷媒路とを流体的に連通するべく、ロータ周方向に延びる第三冷媒路と、を備える、ことを特徴とする。
好適な態様では、前記コア内冷媒路は、ロータ軸方向に1箇所のみ設けられている。他の好適な態様では、前記第二冷媒路は、回転電機のd軸上に延びる。
他の好適な態様では、前記ロータコアは、複数の電磁鋼板をロータ軸方向に積層して構成され、前記第一冷媒路が形成された第一鋼板または前記第一鋼板を複数積層した第一鋼板群と、前記第三冷媒路が形成された第二鋼板または前記第二鋼板を複数積層した第二鋼板群と、はロータ軸方向に隣接配置される。
この場合、前記第三冷媒路は、前記第二冷媒路と当該第二冷媒路のロータ周方向一方側に隣接する第一冷媒路とを連通する一方側第三冷媒路と、前記第二冷媒路と当該第二冷媒路のロータ周方向他方側に隣接する第一冷媒路とを連通する他方側第三冷媒路と、を含み、前記一方側第三冷媒路と他方側第三冷媒路とは、互いに異なる電磁鋼板に形成されている、ことが望ましい。
また、前記第一冷媒路が形成された第一鋼板または前記第一鋼板を複数積層した第一鋼板群のロータ軸方向両側に、前記一方側第三冷媒路が形成された一方側第二鋼板または当該一方側第二鋼板を複数積層した鋼板群と、前記他方側第三冷媒路が形成された他方側第二鋼板または当該他方側第二鋼板を複数積層した鋼板群と、が配される、ことも望ましい。さらに、前記他方側第二鋼板は、前記一方側第二鋼板と同じ形状の鋼板を、前記一方側第二鋼板と表裏反転させて積層した鋼板である、ことも望ましい。他の好適な態様では、第一冷媒路および前記第二冷媒路は、同じ電磁鋼板に形成される。
本発明によれば、q軸磁路およびd軸磁路の双方の磁気抵抗を低く抑えることができるため、リラクタンストルクおよびマグネットトルクの双方を有効に活用できる。また、第二冷媒路を1磁極おきに設けているため、電磁鋼板や回転軸の強度低下を抑えることができる。結果として、モータの出力性能および強度を悪化させることなく、冷却性能を向上できる。
本発明の第一実施形態であるロータの横断面図である。 図1のX−X線における回転電機の断面図である。 第一実施形態における第一鋼板および第二鋼板の構造を示す図である。 本発明の第二実施形態であるロータの縦断面図である。 第二実施形態における第一鋼板の構造を示す図である。 第二実施形態における第三鋼板の構造を示す図である。 第一鋼板および第二鋼板の他の構造を示す図である。 他の実施形態におけるロータコアの横断面図である。 他の実施形態におけるロータコアの横断面図である。 従来のロータの電磁鋼板の構成を示す図である。 従来のロータの電磁鋼板の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第一実施形態である回転電機60に用いられるロータ10の横断面図である。また、図2は、図1のX−X線における回転電機60の断面図である。ただし、発明を分かりやすくするために、図2における径方向長さは、図1と同じではなく若干誇張して描いており、また、各電磁鋼板の厚み等も実際とは異なっている。
本実施形態の回転電機60は、ロータコア12の内部に永久磁石16を埋め込んだ永久磁石同期回転電機である。この回転電機60は、ロータ10およびステータ62を備えている。ステータ62は、その内周に複数のティースが形成された略環状のステータコア64と、各ティースに巻回されたステータコイル66と、から構成される。ロータ10は、このステータ62の内側に、ステータ62と同心に配される。ロータ10の外周面とステータ62の内周面との間には、ほぼ均一な距離のギャップGが存在している。
ロータ10は、ロータコア12および当該ロータコア12に埋め込まれた永久磁石16を備えている。ロータコア12の中心には、回転軸50が挿通されており、当該回転軸50は、ベアリング(図示せず)等を介してケース(図示せず)に対して回転自在に支持されている。ロータ10は、この回転軸50とともに回転自在となっている。
ロータコア12は、複数の電磁鋼板14をロータ軸方向に積層して構成される。各電磁鋼板14は、円盤形状であり、例えば、ケイ素電磁鋼板等である。ロータコア12の外周近傍には、永久磁石16を埋め込むための磁石孔20が複数形成されている。複数の磁石孔20は、ロータコア12の周方向に均等に並んでおり、各磁石孔20は、ロータコア12をロータ軸方向(図1における紙面垂直方向)に貫通している。
各磁石孔20には、磁極18を構成する永久磁石16が埋め込まれている。一つの磁極18は、ロータコア12の外周側に向かって略V字状に広がるような姿勢で配置された一対の永久磁石16で構成される。本実施形態では、ロータコア12の外周端近傍に、16個の永久磁石16、すなわち、8個の磁極18を設けている。各永久磁石16は、それぞれ、扁平矩形状の断面を有するとともに、ロータコア12と略同じ軸方向長さを有する板状となっている。なお、ここで説明した永久磁石16や磁極18の数は、一例であり、その数は、適宜変更されてよい。また、本実施形態では、一対の永久磁石16で一つの磁極18を構成しているが、一つの永久磁石16で一つの磁極18を構成してもよい。
回転軸50およびロータコア12には、ロータ10およびステータ62を冷却するための冷媒が通る冷媒流路が形成されている。冷媒流路は、回転軸50内に形成された軸内冷媒路52と、ロータコア12内に形成されたコア内冷媒路と、に大別される。軸内冷媒路52は、回転軸50の軸心を通る穴である。軸内冷媒路52は、回転軸50の一端から、回転軸50の軸方向中央まで延びた後、径方向に分岐し、ロータコア12の内周端まで延びる。以下では、この軸内冷媒路52のうち、軸方向に延びる冷媒路を「軸方向冷媒路52a」、径方向に延びる冷媒路を「径方向冷媒路52b」と呼ぶ。本実施形態では、径方向冷媒路52bを、1磁極おきに形成しているが、その理由については、後に詳説する。
コア内冷媒路は、ロータコア12の軸方向中心に位置する二種類三枚の電磁鋼板に形成された冷媒路で構成される。二種類の電磁鋼板は、径方向に延びる第一冷媒路22および第二冷媒路24が形成された第一鋼板14aと、当該第一鋼板14aを挟むように配され、周方向に延びる第三冷媒路26が形成された二枚の第二鋼板14bと、からなる。
第一鋼板14aは、図2に示すとおり、軸内冷媒路52の終端と同じロータ軸方向位置に位置しており、径方向冷媒路52bと第二冷媒路24が流体的に連通するようになっている。また、第一冷媒路22の内周側端部および第二冷媒路24の外周側端部は、それぞれ、第三冷媒路26の端部と流体的に連通している。したがって、ロータコア12内には、第二冷媒路24から第三冷媒路26、第三冷媒路26から第一冷媒路22へと続くコア内冷媒路が形成されている。
冷媒は、ポンプ等により、回転電機60の外部に設けられた冷媒供給源から軸内冷媒路52に供給される。軸内冷媒路52に供給された冷媒は、コア内冷媒路を通って、ロータコア12の外周端から、ギャップGへと放出される。この放出された冷媒は、ギャップG内を進んだ後、回転電機60のケース底部に落下する。ケースの底部に落下した冷媒は、適宜、回収され、冷却された後、冷媒供給源に戻される。なお、冷媒は、ロータ10およびステータ62に対して好適な冷却性能を発揮できる液体であれば、特に限定されないが、本実施形態では、冷却油を冷媒として用いている。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態において、冷媒は、回転軸50の内部からコアの内部、ギャップG内を順次通過していく。この通過の過程で、ロータコア12や、磁石、ステータコア64の熱が冷媒に奪われることで、これらの冷却が図られる。本実施形態では、この冷却の効率を上げるとともに、モータの出力性能の悪化を防止するために、コア内冷媒路の構成を特殊な構成としている。これについて、図3を参照して詳説する。
図3は、第一鋼板14aおよび第二鋼板14bの構造を示す図である。また、図3において、一点鎖線は、回転電機60のd軸を、二点鎖線は、回転電機60のq軸を示している。既述した通り、第一鋼板14aには、二種類の冷媒路、すなわち、第一冷媒路22および第二冷媒路24が形成されている。
第一冷媒路22は、第一鋼板14aを貫通するスリットである。この第一冷媒路22は、回転電機60のq軸、すなわち、隣接する磁極18間の中心位置(突極の中心位置)とロータ中心軸とを通る軸上に延びている。本実施形態では、この第一冷媒路22を、磁極ごとに形成している。すなわち、第一冷媒路22は、磁極の数と同じ数分、形成されている。第一冷媒路22は、ロータコア12の外周端からロータ内周側に向かってq軸方向に延びている。第一冷媒路22の内周側端部は、他の部位に比べて広がっている。
第二冷媒路24も、第一鋼板14aを貫通するスリットである。この第二冷媒路24は、回転電機60のd軸、すなわち、各磁極18の中心位置(一つの磁極18を構成する二つの永久磁石16の間の中心位置)とロータ中心軸とを通る軸上に延びている。換言すれば、第二冷媒路24は、第一冷媒路22とロータ周方向にずれた位置に設けられている。本実施形態では、この第二冷媒路24を、1磁極おきに形成している。すなわち、第二冷媒路24は、磁極対数分(磁極数の半分)、形成されている。第二冷媒路24は、ロータコア12の内周端から永久磁石16よりも内周側位置まで、回転電機60のd軸方向に延びている。第二冷媒路24の外周側端部は、略楕円形に広がっている。
第二鋼板14bには、第三冷媒路26が形成されている。第三冷媒路26は、第二鋼板14bを貫通するスリットである。この第三冷媒路26は、第二冷媒路24と、当該第二冷媒路24の両側に位置する第一冷媒路22と、を流体的に連通する冷媒路である。また、第三冷媒路26は、永久磁石16より内周側位置において、永久磁石16に沿って延びており、永久磁石16と同様に、ロータコア12の外周側に向かって略V字状に広がるように配されている。図1に示すように、本実施形態では、一つの第二冷媒路24に対して、略V字状に広がる一対の第三冷媒路26を設けている。第二冷媒路24は、1磁極おきに設けているため、第三冷媒路26も、1磁極おきに設けられることになる。そして、第三冷媒路26は、1磁極において二つ設けられるため、全体としては、磁極の数と同じ数分、形成されている。各第三冷媒路26の一端は、第二冷媒路24の外周側端部である楕円形部分と重複する位置にあり、各第三冷媒路26の他端は、第一冷媒路22の内周側端部と重複する位置にある。
この第二鋼板14bを、第一鋼板14aに重ねることで、第三冷媒路26は、第二冷媒路24および第一冷媒路22を流体的に接続する。図1から明らかな通り、第二冷媒路24の外周側端部は、二本の第三冷媒路26の一端と重複しており、一つの第二冷媒路24の外周側端部には、二本の第三冷媒路26が接続されている。また、第一冷媒路22の内周側端部は、一本の第三冷媒路26の他端と重複しており、一つの第一冷媒路22の内周側端部には、一本の第三冷媒路26が接続されている。
なお、図3から明らかな通り、本実施形態では、一つの磁極内で隣接する二つの第三冷媒路26の端部間が、狭くなり、強度的に弱くなりやすい。そこで、本実施形態では、この隣接する二つの第三冷媒路26の端部間を少しでも広く保ちつつ、二つの第三冷媒路26を一つの第二冷媒路24に連結するために、第二冷媒路24の端部を幅広としている。
また、一つの第二冷媒路24を通過した冷媒は、二枚の第二鋼板14bに形成された合計四本の第三冷媒路26に分岐し、その後、二つの第一冷媒路22に流入する。この冷媒路22,24,26を流れる冷媒の圧力を一定に保つことを考えれば、第一冷媒路22は、第二冷媒路24の約1/2倍の幅(断面積)とし、第三冷媒路26は、第二冷媒路24の約1/4倍の幅(断面積)にすることが望ましい。ただし、第一冷媒路22が形成されているq軸上は、磁石孔20に挟まれており、非常に狭い箇所であるため、十分な広さの冷媒路が確保できない場合がある。また、第三冷媒路26の断面積を過度に小さくすると、表面抵抗が大きくなり、冷媒が円滑に流れない恐れがある。そのため、各冷媒路の幅(断面積)は、ロータコア12の強度や、表面抵抗(流体抵抗)等を考慮し、調整することが望ましい。
以上の説明から明らかな通り、第一、第二、第三冷媒路22,24,26で構成されるコア内冷媒路は、ロータコア12の内周側端部からd軸上を進んだ後、永久磁石16より内周側位置においてロータ軸方向にシフトした後、永久磁石16に沿って周方向に進み、q軸付近で、ロータ軸方向に再びシフトしたうえで、ロータコア12の外周側端部までq軸上を進む。このように、コア内冷媒路を適宜、屈曲させるとともに、ロータ軸方向にシフトさせることで、回転電機60の出力性能を悪化させることなく、ロータ10の冷却性能を向上できる。これについて、従来技術と比較して説明する。
従来でも、ロータコア12の内部に冷媒流路を形成してロータ10およびステータ62を冷却する技術が提案されている。例えば、特許文献1では、図10に示すように、二枚の電磁鋼板14a,14bに、径方向に延びる複数のスリット100,102で冷媒流路を形成することが開示されている。この特許文献1では、複数のスリット100,102は、磁石孔20より内周側では回転電機60のd軸上、磁石孔20より外周側では、磁石孔20の両サイドに形成されている。
また、特許文献3では、図11に示すように、三枚の電磁鋼板14a,14b,14cに径方向に延びる複数のスリット104,106,108で冷媒流路を形成することが開示されている。この特許文献3では、複数のスリット104,106,108は、回転電機60のq軸上に形成されている。
こうした従来技術によれば、冷媒を、ロータコアの内部からギャップGへと放出することができるため、ロータ10およびステータ62を冷却できる。しかしながら、こうした従来の技術では、マグネットトルクまたはリラクタンストルクの一方が低下する恐れがあった。すなわち、周知の通り、IPM回転電機は、永久磁石16によるマグネットトルクとリラクタンストルクの双方を有効に活用することで、出力性能を向上している。マグネットトルクを有効に活用するためには、d軸電流による鎖交磁束の磁路(以下「d軸磁路」という)における磁気抵抗を低くすることが必要となる。また、リラクタンストルクを有効に活用するためには、q軸電流による鎖交磁束の磁路(以下「q軸磁路」という)における磁気抵抗を低くすることが必要となる。
ここで、q軸磁路は、回転電機60のd軸を横断するような磁路となる。そのため、特許文献1のように、d軸上に冷媒流路のためのスリット100,102を形成すると、q軸磁路の途中に、磁気抵抗の高いスリット100,102が位置することになり、q軸磁路の磁気抵抗が大幅に増加し、リラクタンストルクの低下を招く。また、d軸磁路は、回転電機60のq軸を横断するような磁路となる。そのため、特許文献3のように、q軸上に冷媒流路のためのスリット104,106,108を形成すると、d軸磁路途中に、磁気抵抗の高いスリット104,106,108が位置することになり、d軸磁路の磁気抵抗が大幅に増加し、マグネットトルクの低下を招く。
もちろん、冷媒流路を構成するための電磁鋼板14の種類数を増やすとともに、一枚の電磁鋼板14に形成するスリットの距離を短くすれば、冷媒流路をq軸上またはd軸上に形成したとしても、十分な広さの磁路を確保でき、マグネットトルクおよびリラクタンストルクの低下を防止できる。しかし、その場合は、スリットの形成位置が異なる複数種類の電磁鋼板14を用意しなければならず、部品種類数の増加や、組み付けの手間の増加といった問題が生じる。
さらに、特許文献1,3では、各磁極ごとに冷媒路を設けている。この場合、電磁鋼板には、磁極数に比例した数の穴を形成しなければならず、電磁鋼板そのものの強度が低下し、ひいては、回転電機の出力や信頼性が低下するおそれがあった。また、特許文献1,3の技術では、コア内冷媒路と連通する回転軸内の径方向磁路を磁極数と同じ数分、設けなければならない。しかし、径方向磁路の数が増えれば増えるほど、回転軸のねじり強度が低下し、回転電機の信頼性が低下するおそれがあった。
本実施形態では、こうした問題を避け、回転電機60の出力性能を悪化させることなく、ロータ10の冷却性能を向上するために、コア内冷媒路を適宜、屈曲させるとともに、ロータ軸方向にシフトさせている。すなわち、図3に示す通り、マグネットトルクを生みだすためのd軸電流による鎖交磁束は、一つの磁極18の中心を通るように、ロータコア12内に進んだ後、隣接する他の磁極18の中心を通るようにしてロータコア12外に出る。したがって、d軸磁路Ldは、回転電機60のq軸を横断するような磁路となる。本実施形態では、このd軸磁路Ldを阻害しないように、周方向に延びる第三冷媒路26とq軸上に延びる第一冷媒路22を互いに別の電磁鋼板14に形成するとともに、第一冷媒路22を、電磁鋼板14の径方向半ばまでしか延ばしていない。そのため、第一鋼板14aにおいては、第一冷媒路22の内周側端部から電磁鋼板14の内周端までが、d軸磁路Ldとして利用することができ、d軸磁路を広く保つことができる。また、第二鋼板14bでは、q軸上には冷媒路が形成されておらず、d軸磁路Ldを分断する冷媒路が存在していない。その結果、d軸磁路Ldの磁気抵抗を低く抑えることができる。
また、リラクタンストルクを生みだすためのq軸電流による鎖交磁束は、磁極18間に形成される突極からロータコア12内に進んだ後、隣接する他の突極を通るようにしてロータコア12の外部に出る。本実施形態では、このq軸磁路Lqを阻害しないように、d軸上に延びる第二冷媒路24を、永久磁石16よりも内周側位置までしか延ばしておらず、第三冷媒路26も、永久磁石16よりも内周側位置を進むようにしている。そのため、第一鋼板14aにおいては、第二冷媒路24の内周側端部と永久磁石16との間をq軸磁路Lqとして利用でき、q軸磁路Lqが冷媒路で分断されないようになっている。また、第二鋼板14bでは、q軸電流による鎖交磁束とほぼ平行な方向に第三冷媒路26が延びているため、やはり、q軸磁路Lqが冷媒路で分断されず、磁気抵抗を小さく抑えることができる。つまり、本実施形態によれば、d軸磁路Ldおよびq軸磁路Lqの双方が冷媒路により分断されないため、マグネットトルクおよびリラクタンストルクの双方を有効に活用でき、ひいては、回転電機60の出力性能の悪化を防止できる。
さらに、本実施形態では、第二冷媒路24を1磁極おきに設けている。そのため、第二冷媒路24を各磁極ごとに設ける場合に比べて、各電磁鋼板に形成される孔数を低減でき、また、径方向冷媒路52bの数を半減できる。その結果、電磁鋼板の強度が過度に低下することが防止でき、回転電機の出力の低下や信頼性の低下を防止できる。また、径方向冷媒路52bの数を低減できるため、回転軸50のねじり強度も、従来技術に比べて向上できる。
一方で、本実施形態では、第一冷媒路22は、各磁極ごとに設けられている。この第一冷媒路22の外周端は、ギャップG内への冷媒の吹き出し口となる。つまり、本実施形態では、ギャップG内への冷媒の吹き出し口の数は、従来技術と同じ、磁極数分、ある。
ここで、回転電機60では、ロータ10やステータ62の中でも、特に永久磁石16を効果的に冷却することが求められる。これは、永久磁石16の温度が過度に上昇すると、マグネットトルクが低下するだけでなく、磁石の減磁が生じてしまい、回転電機60の性能低下を招くからである。こうした減磁は、保磁力の高い磁石を採用することで防止できるが、この場合、重希土類の含有量を増やさなければならず、コストアップの原因となる。
そこで、冷媒を流して永久磁石16を冷却することが考えられている。永久磁石16は、冷媒が、ロータコア12内を流れる過程でもある程度冷却される。しかし、コア内冷媒路は、軸方向略中心にしか設けられていないため、冷媒がロータコア12を流れる過程では、永久磁石16の軸方向中心近傍しか冷却できない。一方、ギャップG内に吹き出した冷媒は、軸方向に流れる過程で、ロータ10の外周面およびステータ62の内周面に広く接触する。その結果、冷媒がギャップG内を流れる過程では、永久磁石16はもちろん、ロータコア12やステータ62が効果的に冷却される。この冷却効果は、ギャップG内において、冷媒が、均等に、かつ、多量に流れるほど向上する。
ギャップG内に冷媒を均等に流すためには、冷媒の吹き出し口を均等にかつ多数設けることが必要となる。本実施形態では、第一冷媒路22を各磁極ごとに設けているため、冷媒の吹き出し口の数は、従来技術と同じ、磁極数分、ある。その結果、本実施形態によれば、従来技術に比べて、電磁鋼板や回転軸50における冷媒路の数を低減しつつも、従来技術と同様の冷却効果を得ることができる。
また、これまでの説明で明らかなとおり、本実施形態では、ロータコア12の内周端から外周端まで冷媒を導く冷媒流路を二種類の電磁鋼板14a,14bで構成している。そのため、冷媒の形成位置が異なる電磁鋼板を多数用意する必要がなく、部品種類数を削減でき、組み付けの手間も低減できる。
さらに、本実施形態では、コア内冷媒流路を、ロータ軸方向の一カ所にだけ設けている。かかる構成とすることで、冷媒のギャップG内における滞留を防止でき、ひいては、引き摺り損失を低減できる。すなわち、コア内冷媒流路を、ロータ軸方向に二カ所以上、設けた場合、一カ所のコア内冷媒流路からギャップG内に噴出した冷媒と、他の箇所のコア内冷媒流路からギャップG内に噴出した冷媒とが、互いに干渉しあう。その結果、冷媒が迅速にギャップGの外に流れ出ず、ギャップG内に滞留する。この場合、冷媒がロータ10の回転抵抗となり、引き摺り損失が増大する。一方、本実施形態のように、ロータ軸方向の一カ所にのみコア内冷媒流を設けることで、コア内冷媒流路からギャップG内に噴出した冷媒は、他の冷媒と干渉することなく、迅速にギャップG外に排出される。その結果、引き摺り損失を低減でき、回転電機60の効率をより向上できる。
なお、第一実施形態では、第一、第二冷媒路22,24が形成された第一鋼板14aの両側に第三冷媒路26が構成された第二鋼板14bを配する構成、すなわち、第二鋼板14bを二枚設けた構成としているが、第二鋼板14bは、一枚でもよい。第二鋼板14bを一枚だけにした場合、その分、当該第二鋼板14bに形成される第三冷媒路26の幅(断面積)を広くすることが望ましい。
次に、第二実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。図4は、第二実施形態である回転電機60の断面図である。また、図5は、この回転電機60で用いられる第一鋼板14aの構造を示す図であり、図6は、この回転電機60で用いられる二種類の第三鋼板14b_1,14b_2の構造を示す図である。
この回転電機60のロータ10は、第三冷媒路26を二枚の鋼板14b_1,14b_2に分けて形成している点で、第一実施形態と相違する。すなわち、本実施形態では、第一実施形態と同様に、第一鋼板14aに形成された第一冷媒路22r,22lおよび第二冷媒路24と、その軸方向両側に位置する鋼板14b_1,14b_2に形成された第三冷媒路26と、でコア内冷媒路を形成している。このうち、第一鋼板14aの構造、ひいては、第一冷媒路22および第二冷媒路24の構造は、第一実施形態と同じである。なお、図5では、第一冷媒路の符号「22」に添え字r、lを付しているが、これは、後の説明を容易にするために付したものであり、第一鋼板14aの構成は、第一実施形態のそれと同じである。
第三冷媒路26は、第一鋼板14aの軸方向両側に位置する鋼板14b_1,14b_2に分けて形成されている。すなわち、第一鋼板14aの軸方向上側(図4における左側)に位置する上側第二鋼板14b_1に、一方側第三冷媒路26_1が、第一鋼板14aの軸方向下側(図4における右側)に位置する下側第二鋼板14b_2に、他方側第三冷媒路26_2が、それぞれ形成されている。
一方側第三冷媒路26_1は、第二冷媒路24と、当該第二冷媒路24と周方向一方側(図5における周方向左側)に隣接する第一冷媒路22lと、を連通する冷媒路である。この一方側第三冷媒路26_1は、1磁極おきに一つずつ設けられており、内周側から外周側に進むにつれて、周方向一方側(図6における周方向左側)に進む形状となっている。
また、他方側第三冷媒路26_2は、第二冷媒路24と、当該第二冷媒路24と周方向他方側(図5における周方向右側)に隣接する第一冷媒路22rと、を連通する冷媒路である。この他方側第三冷媒路26_2は、1磁極おきに一つずつ設けられており、内周側から外周側に進むにつれて、周方向他方側(図6における周方向右側)に進む形状となっている。
上側第二鋼板14b_1および下側第二鋼板14b_2で、第一鋼板14aを挟むように鋼板を積層すると、一方側の第一冷媒路22lには、第二冷媒路24、一方側第三冷媒路26_1を介して、冷媒が送られる。また、他方側の第一冷媒路22rには、第二冷媒路24、他方側第三冷媒路26_2を介して、冷媒が送られる。
ここで、本実施形態でも、第一冷媒路22と第三冷媒路26_1,26_2は、互いに異なる電磁鋼板に設けられているため、d軸磁路Ldおよびq軸磁路Lqが冷媒路によって分断されない。結果として、マグネットトルクおよびリラクタンストルクの双方を有効に活用でき、ひいては、回転電機60の出力性能の悪化を防止できる。
また、本実施形態では、第三冷媒路26_1,26_2は、1磁極おきに一つずつ設けられており、一つの第二鋼板14b_1,14b_2には、(磁極数/2)個の第三冷媒路26_1,26_2が形成されている。この個数は、第一実施形態において一つの第二鋼板14bに形成される冷媒路の個数の半分である。そのため、本実施形態では、第一実施形態に比べて、冷媒路の数が少ない分、コア強度が向上している。その一方で、ギャップGへの冷媒の吹き出し口(第一冷媒路22の外周端)の個数は、第一実施形態と同じである。その結果、本実施形態によれば、第一実施形態に比べて、コア強度を向上しつつも、第一実施形態と同様の冷却効果を得ることができる。
なお、上側第二鋼板14b_1および下側第二鋼板14b_2は、図6から明らかな通り、鏡像関係となっている。この上側第二鋼板14b_1および下側第二鋼板14b_2は、全く同じ構造の鋼板を互いに表裏逆転させたものである。換言すれば、上側第二鋼板14b_1および下側第二鋼板14b_2は、積層する際、表裏逆転させているだけの同種の鋼板である。つまり、第二実施形態でも、コア内冷媒路を形成するために使用する鋼板種類は、二種類(第一鋼板14aおよび第二鋼板14b)だけである。したがって、本実施形態でも、第一実施形態と同様に、冷媒の形成位置が異なる電磁鋼板を多数用意する必要がなく、部品種類数を削減でき、組み付けの手間も低減できる。
なお、これまで説明した構成は、一例であり、少なくとも、ロータコア12の外周端からロータコア12の内部までq軸上に延びる第一冷媒路22と、第一冷媒路22とは周方向にずれた位置においてロータコア12の内周端からロータコア12の内部まで延びる第二冷媒路24と、第一冷媒路22と軸方向にずれた位置において第一冷媒路22および第二冷媒路24を接続するべく周方向に延びる第三冷媒路26と、を備え、第一冷媒路22が各磁極ごとに、第二冷媒路24が1磁極おきに設けられるのであれば、その他の構成は適宜、変更されてもよい。
例えば、第一冷媒路22と第三冷媒路26が別の電磁鋼板14に形成されるのであれば、第一冷媒路22、第二冷媒路24、第三冷媒路26を全て異なる電磁鋼板14に形成するようにしてもよい。また、第二冷媒路24は、第三冷媒路26と同じ電磁鋼板14に形成されてもよい。すなわち、図7に示すように、第一鋼板14aに、第一冷媒路22のみを形成し、第二鋼板14bに、第二冷媒路24および第三冷媒路26を構成してもよい。また、別の例として、上側第二鋼板14b_1に、第二冷媒路24および一方側第三冷媒路26_1を、下側第二鋼板14b_2に、第二冷媒路24および他方側第三冷媒路26_2を、設けてもよい。
また、これまでの説明では、電磁鋼板14を貫通するスリットで冷媒路を構成したが、スリットに変えて電磁鋼板14を貫通しない溝で冷媒路を構成してもよい。また、第一鋼板14aまたは第二鋼板14bを、複数枚積層して、各冷媒路22,24,26の厚み(軸方向長さ)を調整してもよい。例えば、第一鋼板14aを複数積層した第一鋼板群と、第二鋼板14bを複数積層した第二鋼板群と、をロータ軸方向に隣接配置してもよい。さらに、第一鋼板群のロータ軸方向両側に第二鋼板群を配置してもよい。さらに、本実施形態では、電磁鋼板14を積層した積層鋼板からなるロータコア12のみを例示したが、例えば、強度的特性および磁気的特性を保てるのであれば、ロータコア12を、積層鋼板以外、例えば、圧粉磁心等から構成してもよい。
さらに、本実施形態では、第二冷媒路24を、d軸上に配置しているが、第二冷媒路24は、第一冷媒路22とロータ周方向にずれた位置に形成されるのであれば、d軸上に限らず、他の箇所に設けられてもよい。また、これまでの説明では、永久磁石16をV字形に配したロータ10のみを例示したが、ロータコア12内に永久磁石16を埋め込んだロータ10であれば、永久磁石16の形状は、図8、図9に示すように、矩形であってもよいし、アーク形であってもよい。さらに、図1の実施形態では、第三冷媒路26は、d軸上(第二冷媒路24の長軸線上)において分断されているが、第三冷媒路26は、ロータ周方向に延びて、第一冷媒路22と第二冷媒路24を接続できるのであれば、連続していてもよい。例えば、図8に示すように、第三冷媒路26は、d軸において分断せず、一つのq軸から隣接する他のq軸まで連続して延びる冷媒路としてもよい。ただし、電磁鋼板14の強度を確保するためには、第三冷媒路26は、d軸上で、分断されていることが望ましい。
いずれにしても、q軸上においてロータコア12の外周端から延びる第一冷媒路22と、ロータコア12の内周端から延びる第二冷媒路24と、第一冷媒路22に対してロータ軸方向にずれた位置において第一冷媒路22と第二冷媒路24とを流体的に連通する第三冷媒路26と、を設けるとともに、第一冷媒路22を各磁極ごとに、第二冷媒路24を1磁極おきに設けるのであればよい。かかる構成とすれば、q軸磁路およびd軸磁路の双方の磁気抵抗を低く抑えることができる。また、電磁鋼板や回転軸50の強度を高く保ちつつ、高い冷却性能が得られる。そして、結果として、回転電機60の出力性能を悪化させることなく、ロータ10の冷却性能を向上できる。
10 ロータ、12 ロータコア、14 電磁鋼板、14a 第一鋼板、14b 第二鋼板、16 永久磁石、18 磁極、20 磁石孔、22 第一冷媒路、24 第二冷媒路、26 第三冷媒路、50 回転軸、52 軸内冷媒路、52a 軸方向冷媒路、52b 径方向冷媒路、60 回転電機、62 ステータ、64 ステータコア、66 ステータコイル、100,102,104,106,108 スリット、G ギャップ、Ld d軸磁路、Lq q軸磁路。

Claims (8)

  1. ロータコアと、前記ロータコアに埋め込まれた永久磁石と、を備え、回転軸により回転自在に支持される回転電機のロータであって、
    前記ロータコアには、前記回転軸内に形成された軸内冷媒路から供給された冷媒を当該ロータコアの外周端まで導いて、ステータとの間のギャップに放出するコア内冷媒路が形成されており、
    前記コア内冷媒路は、
    回転電機の各磁極ごとに形成され、回転電機の各q軸上において前記ロータコアの外周端から前記ロータコアの内周側に延びる第一冷媒路と、
    回転電機の1磁極おきに形成され、前記第一冷媒路とロータ周方向にずれた位置において前記ロータコアの内周端から前記永久磁石より内周側の位置まで延びる第二冷媒路と、
    前記第一冷媒路とロータ軸方向にずれた位置において、前記第一冷媒路と前記第二冷媒路とを流体的に連通するべく、ロータ周方向に延びる第三冷媒路と、
    を備える、ことを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータであって、
    前記コア内冷媒路は、ロータ軸方向に1箇所のみ設けられている、ことを特徴とする回転電機のロータ。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機のロータであって、
    前記第二冷媒路は、回転電機のd軸上に延びる、ことを特徴とする回転電機のロータ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機のロータであって、
    前記ロータコアは、複数の電磁鋼板をロータ軸方向に積層して構成され、
    前記第一冷媒路が形成された第一鋼板または前記第一鋼板を複数積層した第一鋼板群と、前記第三冷媒路が形成された第二鋼板または前記第二鋼板を複数積層した第二鋼板群と、はロータ軸方向に隣接配置される、
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
  5. 請求項4に記載の回転電機のロータであって、
    前記第三冷媒路は、
    前記第二冷媒路と当該第二冷媒路のロータ周方向一方側に隣接する第一冷媒路とを連通する一方側第三冷媒路と、
    前記第二冷媒路と当該第二冷媒路のロータ周方向他方側に隣接する第一冷媒路とを連通する他方側第三冷媒路と、
    を含み、前記一方側第三冷媒路と他方側第三冷媒路とは、互いに異なる電磁鋼板に形成されている、
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
  6. 請求項5に記載の回転電機のロータであって、
    前記第一冷媒路が形成された第一鋼板または前記第一鋼板を複数積層した第一鋼板群のロータ軸方向両側に、前記一方側第三冷媒路が形成された一方側第二鋼板または当該一方側第二鋼板を複数積層した鋼板群と、前記他方側第三冷媒路が形成された他方側第二鋼板または当該他方側第二鋼板を複数積層した鋼板群と、を配した、
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
  7. 請求項6に記載の回転電機のロータであって、
    前記他方側第二鋼板は、前記一方側第二鋼板と同じ形状の鋼板を、前記一方側第二鋼板と表裏反転させて積層した鋼板である、
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
  8. 請求項3から7のいずれか1項に記載の回転電機のロータであって、
    第一冷媒路および前記第二冷媒路は、同じ電磁鋼板に形成される、
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
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