JP6265102B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートバックの骨格が、逆U字状に組まれたフレーム本体と、このフレーム本体の上部フレームに一体的に結合された、ヘッドレストを支えるホルダと、フレーム本体の左右の側部フレーム間に一体的に架橋された補強フレームと、を有する乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバックの上側部の骨格を成す上部フレームに、ヘッドレストステーを支える筒状のホルダが取り付けられたものが知られている(特許文献1)。具体的には、上記上部フレームは、シートバックの左右両側部の骨格を成す各側部フレームの上端部間に一体的に架橋されて設けられている。そして、上記上部フレームのシート幅方向に延びる中間部の左右2箇所に上記筒状のホルダが一体的に溶着されて設けられている。
特開2008−201234号公報
上記従来技術では、車両の衝突発生時等、ヘッドレストに着座者の頭部などから強い力がかけられた際、上述したホルダを介してシートバックの上部フレームに過大な負荷がかけられ、上部フレームが捩られるなど十分な支持が行えないおそれがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、ヘッドレストを支えるシートバックの上部フレームの構造強度を高めることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートバックの骨格が、逆U字状に組まれたフレーム本体と、フレーム本体の上部フレームに一体的に結合された、ヘッドレストを支えるホルダと、フレーム本体の左右の側部フレーム間に一体的に架橋された補強フレームと、を有する乗物用シートである。乗物用シートは、上部フレームと補強フレームとの間に、これらとは別の部材によって構成されたブラケットが一体的に架橋された構成とされている。
この第1の発明によれば、上部フレームと補強フレームとの間にブラケットが一体的に架橋されることにより、上部フレームの構造強度が高められる。上記ブラケットは、上部フレームや補強フレームとは別の部材で構成されている。したがって、上部フレームや補強フレームの基本構造を変更することなく、ブラケットの追加のみによって、ヘッドレストを支える上部フレームの構造強度を高めることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。上部フレームが、左右の側部フレームの間にシート幅方向に円管状に延びる円管部を有した形状とされている。補強フレームが、左右の側部フレームの間にシート前後方向に面を向ける平板部を有した形状とされている。ブラケットが、上部フレームの円管部に径方向の外側から嵌合される嵌合部と、補強フレームの平板部にシート前後方向から面当接した状態にあてがわれる当接部と、を有し、円管部と平板部との各当接箇所に溶着されて結合されている。
この第2の発明によれば、ブラケットは、上部フレームや補強フレームとの間に組み付け位置の誤差が生じた場合でも、嵌合部によって、上部フレームの円管部に対して取り付け角度をずらして溶着することが可能となる。また、ブラケットは、当接部によって、補強フレームの平板部に対して取り付け位置をずらして溶着することが可能となる。したがって、これらの吸収構造によって、ブラケットを上部フレームと補強フレームとの間にこれらの組み付け位置の誤差を適切に吸収して結合することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。ホルダが上部フレームのシート幅方向の2箇所に設けられている。ブラケットが、各ホルダの配置間領域となる上部フレームのシート幅方向の中間部と補強フレームとの間に一体的に架橋されている。
この第3の発明によれば、ブラケットが、ヘッドレストの荷重入力点に近いシート幅方向の中間部位置において、左右2箇所のホルダの間で均衡のとれた荷重入力を受ける状態に配設された状態となる。したがって、ブラケットを荷重入力に対して有利な状態に配設することができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 図1の要部を分解して表した斜視図である。 ブラケットをバックフレームに組み付けた状態を表した要部拡大斜視図である。 図3の正面図である。 図4のV-V線断面図である。 図4のVI-VI線断面図である。 図4のVII-VII線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図7を用いて説明する。なお、以下の説明中、「シート幅方向」「シート高さ方向」のように各種方向に「シート」を付して記載する場合には、シート1に対する各種方向を示すものとする。また、「シート内側」「シート外側」と記載する時には、それぞれ、シート幅方向の「内側」「外側」を示すものとする。本実施例のシート1は、図1に示すように、いわゆるセダンタイプの自動車の右席として構成されている。上記シート1は、着座者の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れとなるヘッドレスト4と、を備えた構成となっている。
上述したシートバック2は、シートクッション3の後端部に連結されて設けられている。シートクッション3は、車両フロア上に図示しない左右一対のスライドレールを間に介して連結された状態とされている。ヘッドレスト4は、シートバック2の上部に差し込まれて装着された状態とされている。
上述したシートバック2は、その内部の骨格構造を構成する金属製のバックフレーム10と、バックフレーム10の前部に組み付けられて着座者の体圧を和らげて受け止める発泡ウレタン製のバックパッド20と、シートバック2全体を外周側から覆う布製のバックカバー30と、を有して構成されている。
上述したバックフレーム10は、左右一対の縦長状の鋼板材から成るサイドフレーム11と、各サイドフレーム11の上端部間に跨って一体的に架橋された逆U字状の円鋼管材から成るアッパパイプ12と、アッパパイプ12の左右の両脚部間に跨って一体的に架橋された横長状の鋼板材から成るアッパプレート13と、各サイドフレーム11の下端部間に跨って一体的に架橋された横長状の鋼板材から成るロアプレート14と、アッパパイプ12の左右2箇所に結合された角筒状のホルダ15と、アッパパイプ12とアッパプレート13との間に跨って一体的に架橋された補強部材としてのブラケット16と、を有する。
上記バックフレーム10は、上述した左右一対のサイドフレーム11と、これらの上端部間に一体的に架橋されたアッパパイプ12と、によって、シートバック2の左右両側部と上側部の骨格を構成する逆U字状のフレーム本体10Aが組まれた構成となっている。そして、上記フレーム本体10Aの上部側領域の側部フレーム間となるアッパパイプ12の左右両側の脚部間には、補強部材としてのアッパプレート13が一体的に架橋されて設けられている。また、上記フレーム本体10Aの下部側領域の側部フレーム間となる各サイドフレーム11の下端部間にも、補強部材としてのロアプレート14が一体的に架橋されて設けられている。ここで、上記アッパパイプ12が本発明の「上部フレーム」に相当し、アッパプレート13が本発明の「補強フレーム」に相当する。
上述した各サイドフレーム11は、それぞれ、シートバック2の左右両側部の骨格を成す部材として構成されている。各サイドフレーム11は、それぞれ、シート高さ方向に長尺な形にカットされた1枚の鋼板材により形成されており、互いに内側面を向かい合わせる形でシート幅方向に面を向けて配設された状態とされている。各サイドフレーム11は、それぞれ、それらの前後側の各縁部位がシート内側(シート幅方向の内側)に折り曲げられた形状とされている。これにより、各サイドフレーム11は、それらの前後側の各縁部位のエッジが外部に出にくいようにシート内側に丸められていると共に、構造全体としての曲げや捩りに対する強度が高められた構成となっている。
アッパパイプ12は、シートバック2の左右両側の肩口部と上側部の骨格を成す部材として、円鋼管材が逆U字状の形に折り曲げられて形成されている。上記アッパパイプ12は、その左右両側の下方側に折り曲げられた先の各端部が、それぞれ、上述した各サイドフレーム11の上端部に形成された半パイプ状に絞られた形状部分に嵌め込まれて溶着された状態とされている。上記結合により、アッパパイプ12は、上述した各サイドフレーム11の上端部間を繋ぐ形で、これらの間に強固に一体的に架橋された状態とされている。上記アッパパイプ12のシート幅方向に円管状に延びる中間部12Aには、その左右対象となる2箇所の位置に、ヘッドレスト4を下方側から支える角筒状のホルダ15がシート前方側から嵌め込まれて一体的に溶着された状態として設けられている。ここで、上記アッパパイプ12のシート幅方向に円管状に延びる中間部12Aが本発明の「円管部」に相当する。
アッパプレート13は、シート幅方向に長尺な形にカットされた1枚の鋼板材により形成されている。上記アッパプレート13は、シート前後方向に面を向ける状態とされて、その左右両側の各端部13Aが、上述したアッパパイプ12の左右両側の各脚部の後面部にそれぞれあてがわれて、溶着により強固に一体的に結合された状態とされている(図7参照)。上記アッパプレート13は、図2に示すように、その上下側の各縁部位が、それぞれ、シート前方側に折り曲げられた形状とされている。これにより、アッパプレート13は、その上下側の各縁部位のエッジがシート後方側に出ないようにシート前方側に丸められていると共に、構造全体としての曲げや捩りに対する強度が高められた構成となっている。
また、上記アッパプレート13は、そのシート幅方向の中央領域に形成された中央部13Bが、上述したアッパパイプ12の左右両側の各脚部にシート後方側から結合された両端部13Aに対して、シート後方側に2段階に折り曲げられて退避した位置に形成された形状とされている。具体的には、上記アッパプレート13は、上述したアッパパイプ12の左右2箇所に結合された各ホルダ15よりもシート外側に外れた領域において、アッパパイプ12の各脚部に結合された各端部13Aのシート内側の領域からシート後方側に斜めに折り曲げられた第1折曲部13C1と、各第1折曲部13C1からシート内側に延びた先の領域から更にシート後方側に斜めに折り曲げられた第2折曲部13C2と、が形成された、シート後方側に2段階に折り曲げられた形状とされている。
このような形状とされていることにより、アッパプレート13は、その左右両側の各端部13Aからシート後方側に2段階に折り曲げられた先の位置に形成される中央部13Bが、各ホルダ15の配置間領域よりもシート幅方向に広い領域に亘って形成された状態とされている。このようにアッパプレート13の中央部13Bがシート後方側に退避した位置に形成されていることにより、図1に示すように、各ホルダ15に差し込まれて装着される、ヘッドレスト4を支える樹脂製の各サポート部材40や、各サポート部材40に差し込まれて装着される、ヘッドレスト4を支える金属製の各ステー4Aが、それぞれアッパプレート13と干渉しないようになっている。ここで、上記アッパプレート13の中央部13Bが本発明の「平板部」に相当する。
上述した各サポート部材40は、上述した各ホルダ15に上方側から差し込まれて一体的に装着された状態として設けられている。各サポート部材40は、上述した各ホルダ15よりも長尺な形に形成されており、これらに上方側から差し込まれて装着されるヘッドレスト4の各ステー4Aを、それぞれ、長さ方向の広い範囲に亘って外周側から受け止めた状態に支持することができるようになっている。なお、各サポート部材40やヘッドレスト4の各ステー4Aの構成は、特開2013−107573号公報等の文献に開示された公知の構成となっているため、詳細な説明は省略することとする。
ここで、上述した各ホルダ15は、上述した各サポート部材40を介して、ヘッドレスト4(の各ステー4A)を着座者の後頭部に近いシート前方側に張り出させた位置で支えられるよう、アッパパイプ12の左右両側の各脚部の高さ方向に延びる向きよりもシート前方側に起こされた角度向きでアッパパイプ12に取り付けられた状態とされている。そのため、各ホルダ15に対して、これらよりも長尺な各サポート部材40が差し込まれたり、各サポート部材40に更にこれらよりも長尺なヘッドレスト4の各ステー4Aが差し込まれたりすることで、これらサポート部材40やステー4Aが各ホルダ15よりもシート後方側に位置するアッパプレート13に向かって近づけられていく方向に延びる構成となっている。そのため、アッパプレート13の中央部13Bが上述したようにシート後方側に退避した位置に形成された形状とされている。
ロアプレート14は、シート幅方向に長尺な形にカットされた1枚の鋼板材により形成されている。上記ロアプレート14は、シート前後方向に面を向ける状態とされて、その左右両側の各端部が、上述した各サイドフレーム11のシート内側に折り曲げられた後側の縁部位にそれぞれシート前方側からあてがわれて、溶着により強固に一体的に結合された状態とされている。上記結合により、ロアプレート14は、上述した各サイドフレーム11の下端部間を繋ぐ形で、これらの間に強固に一体的に架橋された状態とされている。上記ロアプレート14は、その上下側の各縁部位が、それぞれ、シート前方側に折り曲げられた形状とされている。これにより、ロアプレート14は、その上下側の各縁部位のエッジがシート後方側に出ないようにシート前方側に丸められていると共に、構造全体としての曲げや捩りに対する強度が高められた構成となっている。
ブラケット16は、図2〜図4に示すように、1枚の鋼板材がプレス加工されて形成されている。上記ブラケット16は、上述したアッパパイプ12の各ホルダ15が組み付けられた配置間の領域となるシート幅方向の中間部12Aと、その直下側領域となるアッパプレート13の中央部13Bと、の間に跨るように、これらにシート前方側からあてがわれて溶着により強固に一体的に結合された状態として設けられている。
上記ブラケット16によってアッパパイプ12の中間部12Aとアッパプレート13の中央部13Bとが一体的に結合されて補強されていることにより、例えば、車両の後部衝突が発生して、着座者の頭部がヘッドレスト4にシート前方側から強く押し当てられるような大荷重の入力があっても、この荷重をバックフレーム10によって強く支えることができるようになっている。上記ブラケット16は、上記のような大荷重がアッパパイプ12に入力された際に、アッパパイプ12に曲げや捩れを生じさせないよう、アッパパイプ12に入力された荷重をアッパプレート13に適切に伝達して支えることができる形状とされつつも、無駄に形状や重量を嵩張らせることのない合理的な形に形成された状態とされている。
具体的には、上記ブラケット16は、シート前後方向に面を向ける前板部16Aと、前板部16Aの左右両側の各縁部位からシート後方側に折り曲げられた各側板部16Bと、前板部16Aのシート幅方向の中央部位から上縁部を残す下側の領域がシート後方側に斜めに半抜き加工される形で押し込まれて形成された傾斜板部16Cと、を有する形に形成されている。上記前板部16Aは、図4及び図6〜図7に示すように、そのシート幅方向の幅長が上縁側から下縁側にかけて一定となる平板状の形に形成されている。上記前板部16Aは、図5に示すように、上述したアッパパイプ12に対して、上述した各ホルダ15が取り付けられた向きとほぼ同じ向きで取り付けられており、その前面が各ホルダ15の前面とほぼ面一状の面を成す形に設けられた状態とされている。詳しくは、前板部16Aは、各ホルダ15の前面より前側に突出することがないように、各ホルダ15の前面より僅かにシート後方側に退避した位置に面を有する形に形成されている。
各側板部16Bは、図5に示すように、それぞれ、それらの前板部16Aからシート後方側に延びる長さが、上縁側から下縁側に向かって円弧状に増大していく形に形成されている。そして、上記各側板部16Bの上側の縁部位には、そのシート後方側の角部が円弧状の形に刳り貫かれて、アッパパイプ12の外周面にシート前方側から嵌合させることのできる嵌合部16B1が形成されている。
なお、前出の説明において、各側板部16Bのシート後方側に延びる長さは、上縁側から下縁側に向かって円弧状に増大していく形となっていると説明したが、厳密には、各側板部16Bの嵌合部16B1の下面領域を形成する部分が、部分的にそれらの下側領域よりもシート後方側に長く延びた形に形成されている。これにより、各嵌合部16B1をアッパパイプ12の外周面に嵌合させることのできる面積を広く確保することができるようになっており、各嵌合部16B1をアッパパイプ12の外周面に広く嵌合させて溶着長を長く確保して溶着することができるようになっている。
また、各側板部16Bの下側の縁部位には、それらのシート後方側に延びた先の角部位からシート外側に直角に折り曲げられて張り出すフランジ部16B2が形成されている。各フランジ部16B2は、図5に示すように、それらの面の向きが、上述した前板部16Aの面の向きに対して、後傾した向きに折り曲げられた形状とされている。詳しくは、各フランジ部16B2の傾き角度は、上述した各嵌合部16B1をアッパパイプ12の中間部12Aの外周面にシート前方側からあてがえて嵌合させた状態から、この嵌合された円形断面形状のアッパパイプ12の中間部12Aを軸中心としてブラケット16をシート後方側に揺動させることにより、アッパプレート13の中央部13Bにシート前方側から面当接した状態にあてがわれる傾き角度となっている。各フランジ部16B2は、アッパプレート13のシート前方側に折り曲げられた上側の縁部位と下側の縁部位との間の高さ方向の大部分の領域に亘って面当接した状態にあてがわれる、シート高さ方向に広い幅を有した形に形成されている。ここで、各フランジ部16B2が本発明の「当接部」に相当する。
傾斜板部16Cは、図2〜図4及び図6〜図7に示すように、上述した前板部16Aの各嵌合部16B1の形成位置よりも僅かに下側となる中間領域から下縁側の領域にかけて、シート後方側に斜めの角度に半抜き加工される形で押し込まれて形成されている。これにより、上記傾斜板部16Cは、その斜めに押し込まれた傾斜面の向きが、前板部16Aの面の向きに対して、前傾した向きとなる形に形成された状態とされている。
上記傾斜板部16Cは、図5に示すように、その斜めに押し出された下側の縁部位が、フランジ部16B2の上側の縁部位と高さ方向にほぼ並ぶ位置(僅かに下側の位置)において、各側板部16Bの後側の縁部位と同程度の位置までシート後方側に張り出す形となるように、斜めに押し込まれた形状とされている。そして、上記傾斜板部16Cは、アッパプレート13との干渉を避けるため、概ねフランジ部16B2の上側の縁部位より下側の領域が、アッパプレート13の形に沿って斜めにカットされた形に形成されている。
上記ブラケット16は、上記のような形状とされていることにより、その上縁側から下縁側に向かって断面係数が徐々に増大していく形に形成されている。上記ブラケット16は、上述した各嵌合部16B1をアッパパイプ12の外周面にシート前方側から嵌合させて面当接させると共に、各フランジ部16B2をアッパプレート13にシート前方側からあてがえて面当接させた状態としてから、これらの面当接部位をそれぞれアーク溶着することにより、アッパパイプ12とアッパプレート13とに強固に一体的に結合された状態とされている(溶着ビードWb)。
上記ブラケット16の配設により、バックフレーム10は、そのアッパパイプ12とアッパプレート13とが組まれて構成された上部側領域の曲げや捩りに対する構造強度や剛性が適切に高められた状態とされている。したがって、例えば車両の後部衝突の発生によりヘッドレスト4に着座者の頭部から強い押圧力がかけられることがあっても、この力をブラケット16によって補強されたアッパパイプ12やアッパプレート13によって強く受け止めることができる。
詳しくは、上述したブラケット16は、そのアッパパイプ12に結合された上側の縁部位からアッパプレート13に結合された下側の縁部位に向かって、傾斜板部16Cのシート後方側に押し込まれる深さが傾斜状に深くなっていく形に形成されている。これにより、上記ブラケット16は、そのヘッドレスト4に荷重がかけられた際に受ける曲げモーメントの負荷が漸次大きくなっていく上側の縁部位から下側の縁部位に向かって、その断面係数が上記負荷の大きさに対応する形で漸次大きくなっていく(断面二次モーメントが大きくなっていく)形に形成された状態とされている。上記ブラケット16の断面係数の変化は、傾斜板部16Cの傾斜した形状によって、上側の縁部位から下側の縁部位に向かって段差的に変化するのではなく、滑らかに変化するようになっている。これにより、ブラケット16は、その断面係数が変化する部分に局所的な応力集中を生じさせることなく、ヘッドレスト4からアッパパイプ12に入力される荷重をブラケット16全体で局所的な座屈変形を伴うことなく強く受け止めることができるようになっている。
バックパッド20は、ウレタン樹脂がシートバック2の基本的な外形を成す形に発泡成形されて形成されている。上記バックパッド20は、上述した四角枠状に組まれたバックフレーム10にシート前方側から組み付けられることにより、バックフレーム10の四角枠全体をシート前方側から広く覆うと共に、その上下左右の各周縁部に形成されたシート後方側へ巻き込み状に延びる各延長部形状によって、バックフレーム10の四角枠全体を上下左右の各外周側からやシート後方側からも広く覆った状態にセットされた状態とされている。そして、上記バックパッド20は、上記バックフレーム10への組み付け後に、袋状に縫製されたバックカバー30が上方側から被せ付けられて、その所々の箇所がバックパッド20内に吊り込まれたり、バックフレーム10に止着されたりすることにより、バックカバー30の張設力によってバックフレーム10に押さえ付けられて保持された状態とされている。
バックカバー30は、シートバック2の各面の形に合わせてカットされた複数枚のカバーピースが1枚の袋形状に縫い合わされて形成されている。上記バックカバー30は、上記組み付けられたバックパッド20にシート上方側から袋を被せるように組み付けられた後、その所々の縁部位が互いに掛け合わされたりバックフレーム10に止着されたりして、バックパッド20の表面に浮きや皺を生じさせることなく広く密着した状態に張設された状態とされている。
以上をまとめると、本実施例のシート1(乗物用シート)は次のような構成となっている。すなわち、シートバック2の骨格(バックフレーム10)が、逆U字状に組まれたフレーム本体10Aと、フレーム本体10Aの上部フレームを成すアッパパイプ12に一体的に結合された、ヘッドレスト4を支えるホルダ15と、フレーム本体10Aの左右の側部フレーム間となるアッパパイプ12の両脚部間に一体的に架橋されたアッパプレート13(補強フレーム)と、を有するシート1である。シート1は、アッパパイプ12とアッパプレート13との間に、これらとは別の部材によって構成されたブラケット16が一体的に架橋された構成とされている。
このように、アッパパイプ12とアッパプレート13との間にブラケット16が一体的に架橋されることにより、アッパパイプ12の構造強度が高められる。上記ブラケット16は、アッパパイプ12やアッパプレート13とは別の部材で構成されている。したがって、アッパパイプ12やアッパプレート13の基本構造を変更することなく、ブラケット16の追加のみによって、ヘッドレスト4を支えるアッパパイプ12の構造強度を高めることができる。
また、アッパパイプ12が、その左右両脚部の間にシート幅方向に円管状に延びる中間部12A(円管部)を有した形状とされている。アッパプレート13が、アッパパイプ12の両脚部間にシート前後方向に面を向ける平板状の中央部13B(平板部)を有した形状とされている。ブラケット16が、アッパパイプ12の中間部12Aに径方向の外側から嵌合される嵌合部16B1と、アッパプレート13の中央部13Bにシート前方向から面当接した状態にあてがわれるフランジ部16B2(当接部)と、を有し、中間部12Aと中央部13Bとの各当接箇所に溶着されて結合されている。
このような構成となっていることにより、ブラケット16は、アッパパイプ12やアッパプレート13との間に組み付け位置の誤差が生じた場合でも、嵌合部16B1によって、アッパパイプ12の中間部12Aに対して取り付け角度をずらして溶着することが可能となる。また、ブラケット16は、フランジ部16B2によって、アッパプレート13の中央部13Bに対して取り付け位置をずらして溶着することが可能となる。したがって、これらの吸収構造によって、ブラケット16をアッパパイプ12とアッパプレート13との間にこれらの組み付け位置の誤差を適切に吸収して結合することができる。
また、ホルダ15がアッパパイプ12のシート幅方向の2箇所に設けられている。ブラケット16が、各ホルダ15の配置間領域となるアッパパイプ12のシート幅方向の中間部12Aとアッパプレート13との間に一体的に架橋されている。
このような構成となっていることにより、ブラケット16が、ヘッドレスト4の荷重入力点に近いシート幅方向の中間部位置において、左右2箇所のホルダ15の間で均衡のとれた荷重入力を受ける状態に配設された状態となる。したがって、ブラケット16を荷重入力に対して有利な状態に配設することができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車の右席以外のシートにも適用することができるほか、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートであってもよく、また、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、「補強フレーム」は、シートバックの各サイドフレーム間に一体的に架橋されて設けられるものであってもよい。すなわち、補強フレームは、逆U字状に組まれたフレーム本体の左右の側部フレーム間に一体的に架橋されるものであればよく、左右の側部フレームを構成するアッパパイプの両脚部間に架橋されるものであっても各サイドフレーム間に架橋されるものであってもどちらでも構わない。
また、「ホルダ」は、フレーム本体の上部フレームに対して、シート後方側からあてがわれて結合されるものであってもよい。また、「ブラケット」も、フレーム本体の上部フレームや補強フレームに対して、どちらか一方或いは両方がシート後方側からあてがわれて結合されるものであってもよい。また、「ブラケット」は、上部フレームと補強フレームとの間に、シート幅方向の複数箇所に設けられるものであってもよい。また、「ブラケット」は、上部フレームと補強フレームとの間に、左右非対称な形や配置で設けられるものであっても構わない。上記「ブラケット」の形状は、上記実施例で示した形状に限定されず、種々の形のものを適用することができるものである。また、「ブラケット」は、複数の部材が組み合わされて構成されたものであってもよい。
また、フレーム本体の「上部フレーム」は、そのブラケットの結合される領域が円管状であると、ブラケットの組み付け角度の誤差を吸収して組み付けることができるが、必ずしも円管状に形成されたものでなくても構わない。また、補強フレームも同様に、そのブラケットの結合される領域が平板状であると、ブラケットの組み付け位置の誤差を吸収して組み付けることができるが、必ずしも平板状に形成されたものでなくても構わない。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
4A ステー
10 バックフレーム
10A フレーム本体
11 サイドフレーム
12 アッパパイプ(上部フレーム)
12A 中間部(円管部)
13 アッパプレート(補強フレーム)
13A 端部
13B 中央部(平板部)
13C1 第1折曲部
13C2 第2折曲部
14 ロアプレート
15 ホルダ
16 ブラケット
16A 前板部
16B 側板部
16B1 嵌合部
16B2 フランジ部(当接部)
16C 傾斜板部
20 バックパッド
30 バックカバー
40 サポート部材
Wb 溶着ビード

Claims (3)

  1. シートバックの骨格が、逆U字状に組まれたフレーム本体と、該フレーム本体の上部フレームに一体的に結合された、ヘッドレストを支えるホルダと、前記フレーム本体の左右の側部フレーム間に一体的に架橋された補強フレームと、を有する乗物用シートであって、
    前記上部フレームと前記補強フレームとの間にこれらとは別の部材によって構成されたブラケットが一体的に架橋された構成とされている乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記上部フレームが、前記左右の側部フレームの間にシート幅方向に円管状に延びる円管部を有した形状とされ、
    前記補強フレームが、前記左右の側部フレームの間にシート前後方向に面を向ける平板部を有した形状とされ、
    前記ブラケットが、前記上部フレームの前記円管部に径方向の外側から嵌合される嵌合部と、前記補強フレームの前記平板部にシート前後方向から面当接した状態にあてがわれる当接部と、を有し、前記円管部と前記平板部との各当接箇所に溶着されて結合されている乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記ホルダが前記上部フレームのシート幅方向の2箇所に設けられており、
    前記ブラケットが、前記各ホルダの配置間領域となる前記上部フレームのシート幅方向の中間部と前記補強フレームとの間に一体的に架橋されている乗物用シート。
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