JP6261032B2 - 多層プリント基板、磁気デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、異なる層にある配線パターン同士がスルーホールにより電気的に接続された多層プリント基板と、この多層プリント基板を備えた磁気デバイスとに関する。
高電圧の直流をスイッチングして交流に変換した後、低電圧の直流に変換する、直流−直流変換装置(DC−DCコンバータ)のようなスイッチング電源装置には、チョークコイルやトランスなどの磁気デバイスが使用されている。
たとえば特許文献1および特許文献2には、導体から成るコイルパターンが複数の層に形成されたプリント基板と、この基板を備えた磁気デバイスが開示されている。コイルパターンは、他の配線パターンやランドなどの導体と同様に、銅箔などの導電性を有する金属箔から成る。また、異なる層にあるコイルパターン同士は、基板を貫通するスルーホールや銅ピンなどにより電気的に接続されている。特許文献2では、異なる層にあるコイルパターン同士を複数のスルーホールで電気的に接続している。スルーホールの内側には、銅などの導体めっきが施されている。
また、特許文献3には、基板の異なる層にある配線パターン同士を電気的に接続するスルーホールに対して、鍔付きの接続ピンを挿入した後、はんだ付けしたり、はんだを充填したりすることで、電気抵抗を低減する技術が開示されている。
また、特許文献4には、基板の端部に形成した一対の溝に対して、U字状に形成された端子を差し込んで、基板と端子をはんだ付けした後、端子の下部を切断して、端子を2本に独立させることで、端子の差し込み作業や端子とリード線とのはんだ付け作業を容易にする技術が開示されている。
特開2010−109309号公報 特開2002−280230号公報 特開2002−111159号公報 特開平11−121051号公報
たとえば、DC−DCコンバータで使用される磁気デバイスでは、コイルに大電流が流れる。そのコイルの巻線を基板の複数の層に形成したコイルパターンで構成すると、大電流を流すためには、各コイルパターンや、異なる層にあるコイルパターン同士を電気的に接続する層間接続手段の、電気抵抗を小さくしなければならない。
上記層間接続手段として、たとえば内側にピン状の端子が設置されるスルーホールを採用した場合、スルーホールに端子を挿入し易くするには、スルーホールの内径より端子の外径を小さくして、スルーホールと端子の隙間をある程度大きくする必要がある。しかしそうすると、端子がスルーホールから抜け落ち易くなるため、スルーホールに端子をはんだ付けする作業が難しくなる。
本発明の課題は、異なる層にある配線パターン同士を電気的に接続する層間接続手段の電気抵抗を低減しつつ、層間接続手段を容易に形成することができる多層プリント基板と、該多層プリント基板を備えた磁気デバイスを提供することである。
本発明の多層プリント基板は、配線パターンが複数の層に形成され、内側に導体めっきが施されたスルーホールが複数形成され、ある層の配線パターンと他の層の配線パターンとが、複数のスルーホールにより電気的に接続された多層プリント基板であって、下方に突出する複数の突出部と、これらの突出部の上部を連結する連結部とを有した導電端子と、磁性体から成るコアが貫通する貫通孔とを備えている。そして、導電端子の複数の突出部が複数のスルーホールにそれぞれ挿入されて、突出部とスルーホールの導体めっきとがはんだ付けされている。また、配線パターンは、複数の層において、コアの周囲に巻回されるように、貫通孔の周囲に形成されたコイルパターンから成り、ある層のコイルパターンと他の層のコイルパターンとが、複数のスルーホールと、該スルーホールに挿入された後、はんだ付けされた導電端子とにより電気的に接続されている。
上記構成によると、多層プリント基板の異なる層にある配線パターン同士を電気的に接続する層間接続手段が、複数のスルーホールと導電端子とはんだとから構成されている。そして、導電端子の複数の突出部が複数のスルーホールにそれぞれ挿入されてからはんだ付けされた後、各突出部の上部の連結部が切断されることなく、多層プリント基板に残される。このため、層間接続手段の導電体積が大きくなり、電気抵抗を低減することができる。
また、導電端子の連結部を把持して、複数の突出部を複数のスルーホールに一括で挿入することで、スルーホールに対する導電端子の挿入作業を容易にすることができる。さらに、複数のスルーホールに導電端子の複数の突出部を挿入し易くするため、スルーホールの内径より突出部の外径を小さくして、スルーホールと突出部の隙間を大きくしても、各突出部の上部が連結部でつながっているので、導電端子がスルーホールから抜け落ちなくなる。このため、スルーホールに対する導電端子の突出部のはんだ付け作業を容易にすることができる。よって、多層プリント基板において、層間接続手段の形成が容易となる。
また、本発明では、上記多層プリント基板において、導電端子は、逆U字形に形成されていてもよい。
また、本発明では、上記多層プリント基板において、導電端子の連結部にフィンが形成されていてもよい。
さらに、本発明の磁気デバイスは、上記多層プリント基板と、上記多層プリント基板を貫通するコアとを備えている。
これにより、異なる層にあるコイルパターン同士を電気的に接続する層間接続手段の電気抵抗を低減しつつ、層間接続手段の形成が容易な多層プリント基板を備えた、磁気デバイスを提供することができる。
本発明によれば、異なる層にある配線パターン同士を電気的に接続する層間接続手段の電気抵抗を低減しつつ、層間接続手段を容易に形成することができる多層プリント基板と、該多層プリント基板を備えた磁気デバイスを提供することが可能となる。
スイッチング電源装置の構成図である。 本発明の実施形態による磁気デバイスの分解斜視図である。 図2の多層プリント基板におけるA部の表面層の平面図である。 図2の多層プリント基板におけるA部の第1内層の平面図である。 図2の多層プリント基板におけるA部の第2内層の平面図である。 図2の多層プリント基板におけるA部の裏面層の平面図である。 図3〜図6のX−X断面図である。 図3〜図6のY−Y断面図である。 図3〜図6のZ−Z断面図である。 図3〜図9の導電端子とスルーホールとコイルパターンの斜視図である。 本発明の他の実施形態による導電端子とスルーホールと配線パターンの斜視図である。 本発明の他の実施形態による導電端子とスルーホールと配線パターンの斜視図である。 本発明の他の実施形態による導電端子の斜視図である。 従来の層間接続手段としてのスルーホールとコイルパターンの斜視図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一符号を付してある。
図1は、スイッチング電源装置100の構成図である。スイッチング電源装置100は、電気自動車(またはハイブリッドカー)用のDC−DCコンバータであり、高電圧の直流をスイッチングして交流に変換した後、低電圧の直流に変換する。以下で詳述する。
スイッチング電源装置100の入力端子T1、T2には、高電圧バッテリ50が接続されている。高電圧バッテリ50の電圧は、たとえばDC220V〜DC400Vである。入力端子T1、T2へ入力される高電圧バッテリ50の直流電圧Viは、フィルタ回路51でノイズが除去された後、スイッチング回路52へ与えられる。
スイッチング回路52は、たとえばFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)を有する公知の回路からなる。スイッチング回路52では、PWM駆動部58からのPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号に基づいて、FETをオンオフさせて、直流電圧に対してスイッチング動作を行う。これにより、直流電圧が高周波のパルス電圧に変換される。
そのパルス電圧は、トランス53を介して、整流回路54へ与えられる。整流回路54は、一対のダイオードD1、D2によりパルス電圧を整流する。整流回路54で整流された電圧は、平滑回路55へ入力される。平滑回路55は、チョークコイルLおよびコンデンサCのフィルタ作用により整流電圧を平滑し、低電圧の直流電圧として出力端子T3、T4へ出力する。この直流電圧により、出力端子T3、T4に接続された低圧バッテリ60が、たとえばDC12Vに充電される。低圧バッテリ60の直流電圧は、図示しない各種の車載電装品へ供給される。
また、平滑回路55の出力電圧Voは、出力電圧検出回路59により検出された後、PWM駆動部58へ出力される。PWM駆動部58は、出力電圧Voに基づいてPWM信号のデューティ比を演算し、該デューティ比に応じたPWM信号を生成して、スイッチング回路52のFETのゲートへ出力する。これにより、出力電圧を一定に保つためのフィードバック制御が行なわれる。
制御部57は、PWM駆動部58の動作を制御する。フィルタ回路51の出力側には、電源56が接続されている。電源56は、高電圧バッテリ50の電圧を降圧し、制御部57に電源電圧(たとえばDC12V)を供給する。
上記のスイッチング電源装置100の各部は、後述する基板3に実装されている。また、平滑回路55のチョークコイルLとして、後述する磁気デバイス1が用いられる。チョークコイルLには、たとえばDC150Aの大電流が流れる。チョークコイルLの一端側には、電力を入力するための入力電極Tiが設けられ、他端側には、電力を出力するための出力電極Toが設けられている。
次に、磁気デバイス1の構造を、図2〜図10を参照しながら説明する。
図2は、磁気デバイス1の分解斜視図である。図3〜図6は、図2の多層プリント基板3(以下、単に「基板3」という。)におけるA部の各層L1〜L4の平面図である。詳しくは、図3は、表面層L1の平面図であり、図4は、第1内層L2の平面図であり、図5は、第2内層L3の平面図であり、図6は、裏面層L4の平面図である。
図7〜図9は、磁気デバイス1の断面図である。詳しくは、図3〜図6のX−X断面を図7(a)に示し、Y−Y断面を図8(a)に示し、図8(a)のU部拡大図を図8(b)に示している。また、図3〜図6のZ−Z断面を図9(a)に示し、図9(a)のV部拡大図を図9(b)に示している。図10は、図3〜図9の導電端子とスルーホールとコイルパターンの斜視図である。
図2および図7に示すように、コア2a、2bは、断面形状がE字形の上コア2aと、断面形状がI字形の下コア2bの、2個1対で構成されている。コア2a、2bは、フェライトまたはアモルファス金属などの磁性体から成る。
上コア2aは、下方へ突出するように、3つの凸部2m、2L、2rを有している。凸部2m、2L、2rは、図3〜図7に示すように、一列に並んでいる。図2および図7に示すように、中央の凸部2mに対して、左右の凸部2L、2rの方が、突出量が多くなっている。
図7に示すように、上コア2aの左右の凸部2L、2rの下端を、下コア2bの上面に密着させて、該コア2a、2bは組み合わされる。この状態では、直流重畳特性を高めるため、上コア2aの凸部2mと下コア2bの上面には所定の大きさの隙間が設けられている。これにより、磁気デバイス1(チョークコイルL)に大電流を流したときでも、所定のインダクタンスを実現することができる。コア2a、2b同士は、図示しないねじや金具などの固定手段により固定される。下コア2bは、ヒートシンク7の上側に設けられた凹部7k(図2)に嵌め込まれる。ヒートシンク7の下側には、フィン7fが設けられている。ヒートシンク7は、アルミニウムなどの金属製である。
基板3は、絶縁体から成る薄板状の基材の各層に、銅などの導電性を有する金属箔からなる配線パターンやパッドやランドなどの導体がエッチングにより形成された、プリント基板から構成されている。図2では、基板3において、図1のスイッチング電源装置100の電子部品や電気回路の図示を省略している。
基板3の表面(図2および図7〜図9で上面)には、図3に示すような表面層L1が設けられている。基板3の裏面(図2および図7〜図9で下面)には、図6に示すような裏面層L4が設けられている。図7〜図9に示すように、表面層L1と裏面層L4の間には、図4および図5に示す内層L2、L3が設けられている。このうち、表面層L1側にある方を第1内層L2といい、裏面層L4側にある方を第2内層L3という。このように、基板3は、外部に露出した2つの外層L1、L4と、外部に露出しない2つの内層L2、L3の、計4つの層L1〜L4を有している。
基板3には、複数の開口部3m、3L、3rが設けられている。開口部3mは大径の円形の貫通孔から成り、開口部3L、3rはほぼ凹形の貫通孔から成る。図3〜図7に示すように、中央にある1つの開口部3mには、コア2aの中央の凸部2mが挿入され、左右にある開口部3L、3rには、コア2aの左右の凸部2L、2rがそれぞれ挿入される。図7〜図9に示すように、基板3の裏面層L4側には、ヒートシンク7が図示しないねじなどの固定手段により固定されている。基板3とヒートシンク7の間には、伝熱性を有する絶縁シート8が挟み込まれている。絶縁シート8は可撓性を有しているため、基板3やヒートシンク7と隙間なく密着している。
図3〜図9に示すように、基板3の複数の層L1〜L4には、厚みの厚い金属箔により、コイルパターン4a〜4dとランド4e〜4jが形成されている。コイルパターン4a〜4dは、基板3の板面方向と平行な帯状に形成されている。コイルパターン4a〜4dの幅や厚みや断面積は、コイルの所定の性能を達成しつつ、所定の大電流(たとえばDC150A)を流しても、コイルパターン4a〜4dでの発熱量をある程度に抑制して、しかも放熱し易いように設定されている。コイルパターン4a〜4dは、配線パターンの一種である。
また、基板3には、基板3を厚み方向に貫通する導体として、複数のスルーホール5a〜5c(図8および図9参照)が形成されている。各スルーホール5a〜5cの表側、裏側、および内側には、銅などの導体めっき5p(図8(b)および図9(b)参照)が施されている。各スルーホール5a〜5cの径は同一である。
図3に示すように、基板3の表面層L1に形成されたコイルパターン4aとランド4e、4fは、それぞれ別体で、電気的に絶縁されている。コイルパターン4aとランド4e、4fの表面には、絶縁加工が施されている。コイルパターン4aは、貫通孔3mとコア2aの凸部2mの周囲に1回巻回されている。コイルパターン4aの一端には、2個1対のスルーホール5aが設けられている。コイルパターン4aの図示しない他端は、図1に示した入力電極Tiに接続されている。ランド4eには、2個1対のスルーホール5bが設けられている。ランド4fには、2個1対のスルーホール5cが設けられている。
図4に示すように、基板3の第1内層L2に形成されたコイルパターン4bとランド4gは、それぞれ別体で、電気的に絶縁されている。コイルパターン4bは、貫通孔3mとコア2aの凸部2mの周囲に1回巻回されている。コイルパターン4bの一端には、スルーホール5aが設けられ、他端には、スルーホール5bが設けられている。ランド4gには、スルーホール5cが設けられている。
図5に示すように、基板3の第2内層L3に形成されたコイルパターン4cとランド4hは、それぞれ別体で、電気的に絶縁されている。コイルパターン4cは、貫通孔3mとコア2aの凸部2mの周囲に1回巻回されている。コイルパターン4cの一端には、スルーホール5bが設けられ、他端には、スルーホール5cが設けられている。ランド4hには、スルーホール5aが設けられている。
図6に示すように、基板3の裏面層L4に形成されたコイルパターン4dとランド4i、4jは、それぞれ別体で、電気的に絶縁されている。コイルパターン4dは、貫通孔3mとコア2aの凸部2mの周囲に1回巻回されている。コイルパターン4dの一端には、スルーホール5cが設けられている。コイルパターン4dの図示しない他端は、図1に示した出力電極Toに接続されている。ランド4iには、スルーホール5aが設けられている。ランド4jには、スルーホール5bが設けられている。
スルーホール5aは、異なる層L1〜L4の貫通しているコイルパターン4a、4b同士や、コイルパターン4a、4bとランド4h、4iとを電気的に接続している。スルーホール5bは、異なる層L1〜L4の貫通しているコイルパターン4b、4c同士や、コイルパターン4b、4cとランド4e、4jとを電気的に接続している。スルーホール5cは、異なる層L1〜L4の貫通しているコイルパターン4c、4d同士や、コイルパターン4c、4dとランド4f、4gとを電気的に接続している。
各スルーホール5a、5b、5c内には、銅などから成る導電端子6a、6b、6cがそれぞれ設置されている。各導電端子6a、6b、6cは、図8および図10(a)に示すように、逆U字形に形成されていて、下方に突出する2つの突出部6tと、これらの突出部6tの上部を連結する連結部6uとを有している。突出部6tと連結部6uとは、一体に形成されている。導電端子6a、6b、6cの形状は同一である。
導電端子6aの連結部6uを把持して、基板3の上方(表面層L1側)から、図10(b)に示すように、導電端子6aの各突出部6tを一対のスルーホール5aにそれぞれ挿入する。そして、図8(b)に示すように、導電端子6aの各突出部6tと各スルーホール5aの導体めっき5pとをはんだ9により接合する。これにより、各スルーホール5a内に導電端子6aの各突出部6tが設置され、表面層L1のコイルパターン4aの一端と、第1内層L2のコイルパターン4bの一端とが電気的に接続される(図8および図9(a)参照)。
また、同様に、導電端子6bの連結部6uを把持して、基板3の上方から、導電端子6bの各突出部6tを一対のスルーホール5bにそれぞれ挿入した後、該各突出部6tと各スルーホール5bの導体めっき5pとをはんだ9により接合する。これにより、各スルーホール5b内に導電端子6bの各突出部6tが設置され、第1内層L2のコイルパターン4bの他端と第2内層L3のコイルパターン4cの一端とが電気的に接続される(図9(a)参照)。
また、同様に、導電端子6cの連結部6uを把持して、基板3の上方から、導電端子6cの各突出部6tを一対のスルーホール5cにそれぞれ挿入した後、該各突出部6tと各スルーホール5cの導体めっき5pとをはんだ9により接合する。これにより、各スルーホール5c内に導電端子6cの各突出部6tが設置され、第2内層L3のコイルパターン4cの他端と裏面層L4のコイルパターン4dの一端とが電気的に接続される(図9(a)、(b)参照)。
スルーホール5a、5b、5cと導電端子6a、6b、6cとはんだ9とは、基板3の異なる層L1〜L4にあるコイルパターン4a〜4d同士を電気的に接続する層間接続手段を構成している。各導電端子6a、6b、6cの連結部6uは、切断せずに、基板3の表面側に残しておくことで、磁気デバイス1のコイルの通電経路の一部として機能し、また、コイルからの発熱の放熱部として機能する。
上記により、磁気デバイス1のコイルは、起点である図1の入力電極Tiから、図3に矢印で示すように、表面層L1のコイルパターン4aにより凸部2mの周囲に1回目が巻かれた後、スルーホール5aと導電端子6aを経由して、第1内層L2に接続される。次に、第1内層L2で、コイルは、図4に矢印で示すように、コイルパターン4bにより凸部2mの周囲に2回目が巻かれた後、スルーホール5bと導電端子6bを経由して、第2内層L3に接続される。次に、第2内層L3で、コイルは、図5に矢印で示すように、コイルパターン4cにより凸部2mの周囲に3回目が巻かれた後、スルーホール5cと導電端子6cを経由して、裏面層L4に接続される。そして、裏面層L4で、コイルは、図6に矢印で示すように、コイルパターン4dにより凸部2mの周囲に4回目が巻かれた後、終点である図1の出力電極Toに接続される。
つまり、入力電極Ti、コイルパターン4a、スルーホール5aおよび導電端子6a、コイルパターン4b、スルーホール5bおよび導電端子6b、コイルパターン4c、スルーホール5cおよび導電端子6c、コイルパターン4d、ならびに出力電極Toの順で直列に接続された、一連のコイルの電流経路が基板3に形成されている。
上記実施形態によると、基板3の異なる層L1〜L4にあるコイルパターン4a〜4d同士を電気的に接続する層間接続手段が、2個一対のスルーホール5a、5b、5cと、逆U字形の導電端子6a、6b、6cと、はんだ9とから構成されている。そして、各導電端子6a、6b、6cの2つの突出部6tが各スルーホール5a、5b、5cにそれぞれ挿入されてからはんだ付けされた後、各突出部6tの連結部6uが切断されることなく、基板3の表面層L1側に残される。このため、層間接続手段の導電体積が大きくなり、電気抵抗を低減することができる。
具体的には、図10に示したように、一対のスルーホール5aと導電端子6aとはんだ9(図8(b))により層間接続手段を構成することで、図14に示した従来例のように、5つのスルーホール5aにより層間接続手段を構成した場合と同程度に、電気抵抗を低減することができる。
また、図14の従来例では、スルーホール5aの数が多くて、スルーホール5aの占有面積が大きくなるので、コイルパターン4a’の引き回しやランド(図示省略)などの配置が難しくなり、基板の大型化を招くおそれがある。然るに、上記実施形態では、スルーホール5a〜5cの数を少なくして、スルーホール5a〜5cや導電端子6a〜6cの占有面積を小さく抑えることができる。そのため、コイルパターン4a〜4cの引き回しやランド4e〜4jなどの配置を容易にして、基板3の小型化を実現することが可能となる。
また、上記実施形態では、導電端子6a、6b、6cの連結部6uを把持して、2つの突出部6tを一対のスルーホール5a、5b、5cにそれぞれ一括で挿入することで、スルーホール5a、5b、5cに対する導電端子6a、6b、6cの挿入作業を容易にすることができる。さらに、一対のスルーホール5a、5b、5cに導電端子6a、6b、6cの各突出部6tを挿入し易くするため、スルーホール5a、5b、5cの内径より突出部6tの外径を小さくして、スルーホール5a、5b、5cと突出部6tの隙間を大きくしても、各突出部6tの上部が連結部6uでつながっているので、導電端子6a、6b、6cがスルーホール5a、5b、5cから抜け落ちなくなる。このため、スルーホール5a、5b、5cに対する導電端子6a、6b、6cの突出部6tのはんだ付け作業を容易にすることができる。よって、磁気デバイス1のコイルを一体化した基板3において、層間接続手段の形成が容易となる。
さらに、上記実施形態では、導電端子6a、6b、6cの連結部6uが切除されることなく、基板3の表面層L1側に露出した状態で残されている。また、導電端子6a、6b、6cの突出部6tの先端が基板3の下方へ突出している。このため、通電時にコイルパターン4a〜4dやこれらの層間接続手段で発生した熱を、導電端子6a、6b、6cの連結部6uや、突出部6tの先端から放熱させて、基板3の温度が上昇するのを抑制することができる。
本発明では、以上述べた以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、以上の実施形態では、導電端子6a〜6cに2つの突出部6tを形成し、接続する複数のコイルパターン4a〜4dを貫通するように、2個1対のスルーホール5a〜5cを形成した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば図11(a)や図12(a)に示すように、導電端子6、6’に3つ以上の突出部6tを形成し、接続する複数の配線パターン4、4’を貫通するように、3個以上のスルーホール5、5’を形成してもよい。その場合、図11(b)や図12(b)に示すように、各スルーホール5、5’に導電端子6、6’の各突出部6tをそれぞれ挿入した後、スルーホール5、5’の内側の導体めっきと突出部6tとをはんだ付けすればよい。
また、以上の実施形態では、基板の異なる層に形成された2つのコイルパターンを電気的に接続するのに、導電端子を1つ用いた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば2つのコイルパターンを電気的に接続するのに、導電端子を2つ以上用いてもよい。
また、以上の実施形態では、導電端子6a、6b、6c、6、6’の連結部6uを平らに形成した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば図13に示すように、導電端子6”の連結部6uにフィン6sを形成してもよい。これにより、導電端子6”の連結部6uの表面積が大きくなるので、通電時の導電端子6”や接続対象の配線パターンからの発熱を放熱させ易くすることができる。
また、以上の実施形態では、4層基板3の各層L1〜L4に1巻きのコイルパターン4a〜4dをそれぞれ形成した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、多層プリント基板において、所定の複数層に1巻きまたは2巻き以上のコイルパターンを形成してもよい。また、コイルパターンに限らず、他の配線パターンを複数層に形成して、それら配線パターン同士をスルーホールと導電端子とはんだとにより電気的に接続してもよい。
また、以上の実施形態では、E字形の上コア2aにI字形の下コア2bを組み合わせた例を示したが、本発明は、2つのE字形コアを組み合わせた磁気デバイスにも適用することができる。
さらに、以上の実施形態では、車両用のスイッチング電源装置100における、平滑回路55のチョークコイルLとして使用される磁気デバイス1と、スイッチング電源装置100の各部が実装される基板3に本発明を適用した例を挙げた。然るに、たとえば、トランス53(図1)として使用される磁気デバイスや、スイッチング電源装置100の一部が実装される基板に対しても、本発明を適用することは可能である。また、車両以外の、たとえば電子機器用のスイッチング電源装置で使用される磁気デバイスや、該磁気デバイス用の基板またはその他の基板にも本発明を適用することは可能である。
1 磁気デバイス
2a 上コア
2b 下コア
3 多層プリント基板
3m 3L、3r 貫通孔
4、4’ 配線パターン
4a、4b、4c、4d コイルパターン
5、5’ スルーホール
5a、5b、5c スルーホール
5p 導体めっき
6、6’、6” 導電端子
6a、6b、6c 導電端子
6t 突出部
6s フィン
6u 連結部
9 はんだ
L1 表面層
L2 第1内層
L3 第2内層
L4 裏面層

Claims (4)

  1. 配線パターンが複数の層に形成され、
    内側に導体めっきが施されたスルーホールが複数形成され、
    ある層の前記配線パターンと他の層の前記配線パターンとが、複数の前記スルーホールにより電気的に接続された多層プリント基板において、
    下方に突出する複数の突出部と、これらの突出部の上部を連結する連結部とを有した導電端子と、
    磁性体から成るコアが貫通する貫通孔と、を備え、
    前記導電端子の前記複数の突出部が前記複数のスルーホールにそれぞれ挿入されて、前記突出部と前記スルーホールの前記導体めっきとがはんだ付けされており
    前記配線パターンは、複数の層において、前記コアの周囲に巻回されるように、前記貫通孔の周囲に形成されたコイルパターンから成り、
    ある層の前記コイルパターンと他の層の前記コイルパターンとが、前記複数のスルーホールと、該スルーホールに挿入された後、はんだ付けされた前記導電端子とにより電気的に接続されている、ことを特徴とする多層プリント基板。
  2. 請求項1に記載の多層プリント基板において、
    前記導電端子は、逆U字形に形成されている、ことを特徴とする多層プリント基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の多層プリント基板において、
    前記導電端子の連結部にフィンが形成されている、ことを特徴とする多層プリント基板。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の多層プリント基板と、
    前記多層プリント基板を貫通する前記コアと、を備えたことを特徴とする磁気デバイス。
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