JP6255266B2 - パンツ型の吸収性物品 - Google Patents
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Description
例えば、仮に溶着部jm’において腹側部11aと背側部11bとを引き剥がすことが困難な場合には、おむつ1’における溶着部jm’の近傍部分を破ることになるが、その場合には、かかる近傍部分の坪量(g/m2)が小さい方が破り易い。そして、破るべき近傍部分の候補としては、胴回り開口部1HBをなす部分11HBと脚回り開口部1HLをなす部分11HLとの二つが挙げられるが、ここで、図1Bに示すように、胴回り開口部1HBをなす部分11HBは、一般にシートの折り返しなどに起因して、脚回り開口部1HLをなす部分11HLよりも坪量(g/m2)が大きくなっている。そのため、脚回り開口部1HLをなす部分11HLの方が破り易いことが多く、このようなことから、かかる場合には、脚回り開口部1HLを起点として腹側部11aと背側部11bとを容易に引き剥がせると便利なものと考えられるのである。
装着時に着用者の腹側に配される腹側部と、前記着用者の背側に配される背側部と、前記着用者の股間に配される股下部とを有した吸収性物品を、前記股下部にて二つ折りして前記腹側部と前記背側部とを重ね合わせた状態で、前記腹側部と前記背側部とを横方向の各端部でそれぞれ接合することにより、胴回り開口部と一対の脚回り開口部とが形成されたパンツ型の吸収性物品であって、
前記腹側部と前記背側部とを接合するために前記横方向の前記各端部に形成された各接合部は、それぞれ、前記胴回り開口部の方から前記脚回り開口部の方へと延在しており、
前記各接合部のうちの少なくとも一方の接合部のうちで前記脚回り開口部に最も近い第1部分の接合強度は、前記接合部のうちで前記第1部分と前記胴回り開口部との間に位置する所定部分の接合強度よりも小さく、
前記接合部は、前記第1部分の前記胴回り開口部側に隣り合う第2部分を有し、
前記第2部分の接合強度は、前記第1部分の接合強度と前記所定部分の接合強度との間の大きさであり、
前記接合部のうちで前記胴回り開口部に最も近い第3部分の接合強度は、前記所定部分の接合強度よりも小さく、
前記接合部は、前記第3部分の前記脚回り開口部側に隣り合う第4部分を有し、
前記第4部分の接合強度は、前記第3部分の接合強度と前記所定部分の接合強度との間の大きさであることを特徴とするパンツ型の吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
装着時に着用者の腹側に配される腹側部と、前記着用者の背側に配される背側部と、前記着用者の股間に配される股下部とを有した吸収性物品を、前記股下部にて二つ折りして前記腹側部と前記背側部とを重ね合わせた状態で、前記腹側部と前記背側部とを横方向の各端部でそれぞれ接合することにより、胴回り開口部と一対の脚回り開口部とが形成されたパンツ型の吸収性物品であって、
前記腹側部と前記背側部とを接合するために前記横方向の前記各端部に形成された各接合部は、それぞれ、前記胴回り開口部の方から前記脚回り開口部の方へと延在しており、
前記各接合部のうちの少なくとも一方の接合部のうちで前記脚回り開口部に最も近い第1部分の接合強度は、前記接合部のうちで前記第1部分と前記胴回り開口部との間に位置する所定部分の接合強度よりも小さいことを特徴とするパンツ型の吸収性物品である。
前記接合部は、前記第1部分の前記胴回り開口部側に隣り合う第2部分を有し、
前記第2部分の接合強度は、前記第1部分の接合強度と前記所定部分の接合強度との間の大きさであるのが望ましい。
前記接合部のうちで前記胴回り開口部に最も近い第3部分の接合強度は、前記所定部分の接合強度よりも小さいのが望ましい。
前記接合部は、前記第3部分の前記脚回り開口部側に隣り合う第4部分を有し、
前記第4部分の接合強度は、前記第3部分の接合強度と前記所定部分の接合強度との間の大きさであるのが望ましい。
前記第1部分の接合強度は、前記第3部分の接合強度よりも小さいのが望ましい。
前記腹側部及び前記背側部において前記脚回り開口部をなす部分の坪量(g/m2)は、前記腹側部及び前記背側部において前記胴回り開口部をなす部分の坪量(g/m2)よりも小さいのが望ましい。
すなわち、仮に、何らかの原因に基づいて、接合部にのうちで脚回り開口部に最も近い上記第1部分を起点として腹側部と背側部とを引き剥がすことが困難な場合には、腹側部及び背側部において脚回り開口部をなす部分の坪量(g/m2)が小さいことに基づいて、当該部分又はその近傍部分を比較的容易に破ることができる。そして、これにより、脚回り開口部を起点として速やかに吸収性物品を腹側部と背側部とに分断することができる。
前記各接合部のうちのどちらの接合部も、それぞれ、前記第1部分と前記所定部分とを有しているのが望ましい。
図2は、本実施形態のパンツ型の吸収性物品の一例としてのパンツ型の使い捨ておむつ1の概略斜視図である。図3Aは、展開状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図であり、図3Bは、図3A中のB−B矢視の概略図である。図4は、展開状態のおむつ1を分解して示す概略斜視図である。図5は、展開状態の外装シート11を非肌側から見た概略平面図である。
よって、かかるおむつ1によれば、縦方向の中央部に位置する複数の各溶着部jmc,jmc…の大きな接合強度に基づいて、接合部jの接合強度を全体としておむつ1の装着に耐え得る大きさに保ちながらも、縦方向の最下方に位置する溶着部jmbを起点として、比較的小さな外力でもって、腹側部11aと背側部11bとの接合を解くことができる。そして、その結果、脚回り開口部1HL側から腹側部11aと背側部11bとを速やか且つ容易に引き剥がすことができる。
例えば、縮小対象の溶着部jmb(jmt)の面積と、縮小対象ではない溶着部jmcの面積とを互いに同値にした場合には、縮小対象の溶着部jmb(jmt)の単位面積当たりの接合力(N/m2)を、縮小対象ではない溶着部jmcの単位面積当たりの接合力(N/m2)よりも小さくすることよって、縮小対象の溶着部jmb(jmt)の接合強度(N)を、縮小対象ではない溶着部jmcの接合強度(N)よりも小さくしても良い。或いは、縮小対象の溶着部jmb(jmt)の単位面積当たりの接合力(N/m2)と、縮小対象ではない溶着部jmcの単位面積当たりの接合力(N/m2)とを互いに同値にした場合には、縮小対象の溶着部jmb(jmt)の面積(m2)を、縮小対象ではない溶着部jmcの面積(m2)よりも小さくすることよって、縮小対象の溶着部jmb(jmt)の接合強度(N)を、縮小対象ではない溶着部jmcの接合強度(N)よりも小さくしても良い。
但し、この例のように、縮小対象の溶着部jmb(jmt)の面積(m2)を小さくするとともに、その単位面積当たりの接合力(N/m2)も小さくした方が、当該縮小対象の溶着部jmb(jmt)の接合強度(N)を確実に小さくすることができるため、好ましい。
かかる超音波溶着装置は、例えば、上記の縦方向に対応する方向(以下、CD方向とも言う)に延びたレール状のホーンを有する。ホーンは、超音波振動を行う発振面を有する。発振面は、CD方向に延びた帯状平面をなしており、その法線方向に20〜35kHz等の所定周波数で超音波振動する。また、同装置は、ホーンの上記帯状平面をCD方向に転がり可能なローラー状のアンビル(以下、アンビルローラーと言う)を有している。アンビルローラーの外周面には、前述の溶着部jm,jm…の形成パターンに対応させて複数の突部が設けられている。そして、パンツ型にすべく二つ折り状態された外装シート11の縦方向がCD方向に揃うように、外装シート11がホーンの発振面たる帯状平面上に載置されるとともに、ホーンが超音波振動をしている間に、アンビルローラーがCD方向に沿って外装シート11を横断することによって、接合部jとして複数の溶着部jm,jm…が外装シート11に形成されるが、ここで、この横断時には、CD方向に単位長さ当たりに投入される超音波エネルギー(J/m)が、外装シート11のうちで脚回り開口部1HLに最も近い部分で小さくなるように調整される。そして、これにより、脚回り開口部1HLに最も近い溶着部jmbの接合強度(N)が選択的に小さくされる。なお、超音波エネルギー(J/m)の大きさを変更する方法としては、超音波振動の振幅を変更すること、ホーンへのアンビルローラーの押し付け力を変更すること、ホーンとアンビルローラーとの間の間隔を変更すること等を例示することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
先ず、図9に示すように、同おむつは、第1部品として着用者の股間に配される吸収性本体3を有し、第2部品として同着用者の腹側に配される腹側帯部材21aを有し、第3部品として同着用者の背側に配される背側帯部材21bを有している。また、図9の展開状態では、腹側帯部材21aと背側帯部材21bとが互いの間に間隔をあけて平行に並んだ状態で、これらの間に吸収性本体3が掛け渡されつつ、同吸収性本体3の長手方向の各端部3ea,3ebがそれぞれ最寄りの帯部材21a,21bに接合固定されており、その外観形状は平面視略H形状をなしている。そして、この展開状態から、吸収性本体3が長手方向の略中央部で二つ折りされるとともに、この二つ折りの状態において互いに重ね合わせられる帯部材21a,21b同士が、上記長手方向と直交する幅方向(横方向に相当)の各端部にて接合されると、これら帯部材21a,21b同士が環状に繋がって、これにより、胴周り開口部及び一対の脚周り開口部が形成されたおむつとなる。そして、かかる接合に対しても、前述の接合部jを適用可能である。なお、各帯部材21a,21bは、熱可塑性樹脂繊維を含む不織布等の柔軟なシートを材料として形成される。また、吸収性本体3の構成は、前述したものと概ね同じであるので、その説明については省略する。
3 吸収性本体、3ea 端部、3eb 端部、
3c 吸収性コア、4 トップシート、5 防漏シート、
11 外装シート、11HB 胴回り開口部をなす部分、
11HBa 胴回り開口部となる端縁部、11HBb 胴回り開口部となる端縁部、
11HL 脚回り開口部をなす部分、
11a 腹側部、11b 背側部、11c 股下部、
12 本体シート、12a 腹側部、12b 背側部、12c 股下部、
12eLa 端縁部、12eLb 端縁部、
13a 腹側部外面シート、13ak 折り返し部、13ap 飛び出した部分、
13b 背側部外面シート、13bk 折り返し部、13bp 飛び出した部分、
15 糸ゴム(弾性部材)、
21a 腹側帯部材、21b 背側帯部材、
j 接合部、jm 溶着部、
jmb 第1溶着部(第1部分)、jmb2 第2溶着部(第2部分)、
jmc 溶着部(所定部分)、
jmt 第3溶着部(第3部分)、jmt4 第4溶着部(第4部分)、
Njm 部分、
S 測定用サンプル、
Claims (4)
- 装着時に着用者の腹側に配される腹側部と、前記着用者の背側に配される背側部と、前記着用者の股間に配される股下部とを有した吸収性物品を、前記股下部にて二つ折りして前記腹側部と前記背側部とを重ね合わせた状態で、前記腹側部と前記背側部とを横方向の各端部でそれぞれ接合することにより、胴回り開口部と一対の脚回り開口部とが形成されたパンツ型の吸収性物品であって、
前記腹側部と前記背側部とを接合するために前記横方向の前記各端部に形成された各接合部は、それぞれ、前記胴回り開口部の方から前記脚回り開口部の方へと延在しており、
前記各接合部のうちの少なくとも一方の接合部のうちで前記脚回り開口部に最も近い第1部分の接合強度は、前記接合部のうちで前記第1部分と前記胴回り開口部との間に位置する所定部分の接合強度よりも小さく、
前記接合部は、前記第1部分の前記胴回り開口部側に隣り合う第2部分を有し、
前記第2部分の接合強度は、前記第1部分の接合強度と前記所定部分の接合強度との間の大きさであり、
前記接合部のうちで前記胴回り開口部に最も近い第3部分の接合強度は、前記所定部分の接合強度よりも小さく、
前記接合部は、前記第3部分の前記脚回り開口部側に隣り合う第4部分を有し、
前記第4部分の接合強度は、前記第3部分の接合強度と前記所定部分の接合強度との間の大きさであることを特徴とするパンツ型の吸収性物品。 - 請求項1に記載のパンツ型の吸収性物品であって、
前記第1部分の接合強度は、前記第3部分の接合強度よりも小さいことを特徴とするパンツ型の吸収性物品。 - 請求項1又は2に記載のパンツ型の吸収性物品であって、
前記腹側部及び前記背側部において前記脚回り開口部をなす部分の坪量(g/m2)は、前記腹側部及び前記背側部において前記胴回り開口部をなす部分の坪量(g/m2)よりも小さいことを特徴とするパンツ型の吸収性物品。 - 請求項1乃至3の何れかに記載のパンツ型の吸収性物品であって、
前記各接合部のうちのどちらの接合部も、それぞれ、前記第1部分と前記所定部分とを有していることを特徴とするパンツ型の吸収性物品。
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