JP6252499B2 - 熱延鋼帯、冷延鋼帯及び熱延鋼帯の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、長手方向(圧延方向)および幅方向に均一な特性を持つ冷延鋼帯を製造するために用いることができる熱延鋼帯、該熱延鋼帯を冷間圧延してなる冷延鋼帯及び上記熱延鋼帯の製造方法に関する。
一般的な熱延鋼帯では、コイル状に巻き取られるまでに、フェライト+パーライトへの変態がほぼ完了している。
ところで、近年、強度、伸び及びヤング率等の機械的特性に優れた鋼帯が開発されている。機械的特性に優れた上記鋼帯はCやSi、Mnなどの強化元素を多量に含んでいる。これらの強化元素はフェライト変態を遅延させるため、鋼帯をコイル状に巻き取った時点では変態が完了しない場合やほとんど変態が進行していない場合がある。こうした強化元素を含有した鋼帯は、熱間圧延し、巻き取られた後、次工程への搬送途中および/または、コイルヤードにおいて変態を起こす。このとき、コイルの状態ではコイル外周部、コイル内周部、コイルの幅方向両端の冷却速度が速いため、コイル外周部、コイル内周部、コイルの幅方向両端は、変態後に他の箇所よりも硬質になる。この硬質化は、冷延時の圧延荷重が大きくなることによる圧延速度の低下や板厚精度の劣化、伸びなどの機械的特性において要求特性を満たさない箇所が生じるなど、生産性や歩留りおよび品質の低下を招く。さらに、巻き周期に応じた硬さの変動が生じるという問題も存在する。
また、強化元素としてSiを多量に含む場合、熱延時に生成するスケールと地鉄が反応して酸化物が生成し、内部酸化層と呼ばれる層が表面直下に生じる場合がある。この内部酸化層は、熱延鋼帯が高温であるほど、また、同じ温度でも長時間保持されるほど厚化する。内部酸化層は冷延やめっきを施した最終製品の表面欠陥の原因になることが知られている。このため、内部酸化層は何らかの方法で除去する必要がある。しかし、例えば酸洗による除去を考えた場合、鋼帯内の位置によって内部酸化層の厚みに差異が生じると、厚いものを除去するために酸洗減量を増やす必要があり歩留りが低下するほか、酸洗時間が長時間化して製造効率も低下するという問題があり、内部酸化層を適切に除去することは困難である。
従来、こうした課題を解決するため、鋼帯の機械的特性や表面品質を全長にわたり均一化させる技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、熱延後の巻取り温度に応じて、冷間圧延前に焼き戻し熱処理を実施することによって鋼帯の長手および幅方向の硬度を均一化する技術が開示されている。
また、特許文献2には、熱延後に一度巻取り保持した後、さらに巻き直すことによって、冷延時の歩留りを向上させるとともに、粒界酸化(本発明では内部酸化層と称す)の過剰な生成を抑える技術が開示されている。
特開2010−144243号公報 特開2013−253301号公報
また、特許文献1に記載の方法では、焼鈍が長時間になり、焼鈍が長時間になると鋼板の内部に析出物が発生して、析出物を起点とした脆化を併発する課題がある。析出物を起点とした脆化が併発されることにより、熱延鋼帯が冷延時に破断する恐れが残るほか、熱延後の鋼帯をそのまま焼鈍することによってスケールと地鉄の反応が促進され、熱延鋼帯ままの内部酸化厚のばらつきがより一層助長され不均一になる。
特許文献2の方法では熱延後に750〜600℃の温度で巻き取った後、10〜30分保持し、その後、20℃/s以上の冷却速度で冷却しながら巻き出し、さらに550℃の温度で巻き直す技術である。この方法では巻き出し前に既に厚み10μmを超える内部酸化層が生成し、後の除去工程の負荷が増大するほか、幅エッジの冷却が進行するため、幅方向に内部酸化厚のばらつきが生じるうえ、本来目的である冷延性の改善が図れない。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、熱延鋼帯の幅方向及び長手方向全体にわたって、強度、硬さ、内部酸化厚が均一な熱延鋼帯、その熱延鋼帯を冷間圧延してなる冷延鋼帯及び上記熱延鋼帯を製造コストの増加を抑えつつ製造する方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、鋼帯の冷却中の変態曲線と、鋼帯の尾端部に対応するコイル外周部、鋼帯の中央部に対応するコイル中央部、鋼帯の先端部に対応するコイル内周部の各部の冷却曲線とに基づき、巻取り温度を設定することで上記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
[1]質量%で、Mn:2.0〜3.0%、Si:0.01〜3.0%、C:0.03〜0.3%を含み、下記の特性を有する熱延鋼帯。
(特性)
コイルから巻き出された熱延鋼帯の長手方向中央、先端及び尾端において、それぞれの幅方向中央及び幅方向両端を測定点とし、合計9測定点で、ビッカース硬さ、引張強度及び内部酸化厚を測定したときに、ビッカース硬さの最大値と最小値との差が50HV未満であり、引張強度の最大値と最小値との差が100MPa未満であり、内部酸化厚の最大値と最小値との差が3μm未満である。
[2]さらに、Nb:0.0005〜0.15%、Ti:0.0005〜0.15%及びV:0.0005〜0.15%から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする[1]に記載の熱延鋼帯。
[3][1]又は[2]に記載の熱延鋼帯を冷間圧延してなる冷延鋼帯。
[4]質量%で、Mn:2.0〜3.0%、Si:0.01〜3.0%、C:0.03〜0.3%を含む鋼素材に対して、仕上げ温度:850〜1100℃で仕上げ圧延を施し鋼帯とし、鋼帯をコイル状に巻取り温度400〜700℃の条件で巻取り、巻取り後の鋼帯が冷却停止温度:20〜400℃まで冷却されるにあたり、前記鋼帯の冷却中の変態曲線と、鋼帯の尾端部に対応するコイル外周部、鋼帯の中央部に対応するコイル中央部、鋼帯の先端部に対応するコイル内周部の各部の冷却曲線とに基づき、各部のフェライト分率が略一定になり且つ各部の冷却速度が式1を満たすように、各部の巻取り温度を設定することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
(式1)0.005≦冷却速度(℃/s)≦0.035
ただし、冷却速度=((巻取り直後の温度−巻取り直後から10000秒後の温度)/10000)とする。
[5]コイル巻取り直後から1000秒後までの所定の時点から、コイルを断熱材で覆うことを特徴とする[4]に記載の熱延鋼帯の製造方法。
[6]コイル外周部及びコイル内周部の巻取り温度を、コイル中央部の巻取り温度に対して、30〜300℃高温にすることを特徴とする[4]又は[5]に記載の熱延鋼帯の製造方法。
[7]ランナウトテーブル上での注水条件を調整することで、各部の巻取り温度を調整することを特徴とする[4]〜[6]のいずれかに記載の熱延鋼帯の製造方法。
本発明によれば、幅方向及び長手方向全体にわたって、強度、硬さ、内部酸化厚が均一な熱延鋼帯が得られる。
また、本発明の熱延鋼帯を用いて、冷延鋼帯を製造すれば、特性や品質が均一な冷延鋼帯が得られる。
また、本発明の熱延鋼帯の製造方法は、上記の特徴を有する熱延鋼帯の製造方法でありながら、従来の方法と比較して、製造コストの上昇を抑えられる。
内部酸化層の一例を示す図である。 変態曲線と冷却曲線の一例を示す図である。 断熱材とコイルの位置関係の一例を示す図である。 熱延鋼帯における硬さ等の測定点を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。本明細書においては、熱延鋼帯を「鋼帯」という場合がある。また、成分量を表す「%」は「質量%」を意味する。
先ず、従来技術の問題点について簡単に説明する。
本発明で対象とするMnを多量に含んでいる高強度の鋼帯では、一般的な熱延鋼帯とは異なり、フェライトノーズが連続冷却変態曲線(CCT)図中の比較的長時間側に存在している。このため、鋼帯の組織を決定付けるのは熱延巻取り後の冷却過程である。抜熱が早く進行するコイル外周部、コイル内周部、コイルの幅方向端部は硬質化するため、冷延時に圧延荷重が高くなって圧延負荷が増大する。また、コイル外周部、コイル内周部、コイルの幅方向端部では、冷却ムラが生じることによって板厚精度の低下や、最終製品の硬質化が起こる。これらは製造能力や歩留りを低下させる原因となる。
さらに抜熱しにくい、鋼帯の長手方向及び幅方向の中央に相当するコイル中央部は、地鉄と熱延スケールの反応が進行し、地鉄表層に内部酸化層と呼ばれる粒界に沿った亀甲状模様の酸化物の生成が促進される。図1に内部酸化層の一例を示す。この内部酸化層の厚み(内部酸化厚)が厚くなると後工程で除去しきれず、最終製品の表面品質(めっき性、疵など)が悪化する。また一方で、鋼帯の全長で同等の表面品質を得ようとした場合、内部酸化層が最も厚い箇所に合わせて、除去条件を決定せざるを得ず、歩留りを悪化させる等の製造性の低下も併発する。例えば、酸洗により除去しようとすると、酸洗減量を稼ぐために低速で通板する必要がある上、溶解不要な部分(内部酸化厚が薄い部分)も過剰に酸洗除去することになる。なお、この内部酸化層による問題はSi含有量が多いほど発生しやすい。
次いで、本発明について説明する。
<熱延鋼帯>
本発明の熱延鋼帯は、質量%で、Mn:2.0〜3.0%、Si:0.01〜3.0%、C:0.03〜0.3%を含む。
一般的に冷延鋼帯の製造に用いる熱延鋼帯の巻取り後の組織は、フェライト+パーライト組織である。しかし、高強度の鋼帯の場合、焼入れ性を高める元素を添加しているために、巻取り後の組織はベイナイト組織であることが多い。焼入れ性を高める強化元素の中でも、CrやMoは安定して、かつ安価に入手することが困難であるため、C、Si、Mnを主体として添加した成分系での高強度の鋼帯の製造が望まれている。本発明は、C、Mn及びSiを用いて高強度にした鋼帯を対象とする。
Mn:2.0〜3.0%
Mnは固溶強化により、鋼の引張強度(TS)を向上させる元素である。Mn含有量は所望の強度に応じて適宜調整すればよいが、Mn含有量が2.0%未満であると、熱延鋼帯の巻取り前、つまり、ランナウトテーブル上でフェライト変態が進行してしまう。ランナウトテーブル上でフェライト変態が進行してしまうと、本発明のような巻取り温度の制御によって冷却履歴を制御する効果を得ることができない。一方、Mn含有量が3.0%を超える場合、10秒オーダーまで高温で保持しないとフェライト変態が生じない。この場合、巻取り後のコイルを保熱する必要が生じるため、巻取り温度の制御のみではフェライト分率を制御できない。以上の理由から、Mn含有量は2.0〜3.0%の範囲に限定した。
Si:0.01〜3.0%
Siは、鋼の強度を増加させ、さらに加工性の向上にも寄与する。また、Siは安価な元素である。強度を得るためにSi含有量を0.01%以上とする。ただし、2.5%を超えて含有させると、脆化を引き起こす上、赤スケールなどの発生による表面性状の劣化を引き起こす。そのため、Siは3.0%以下とする。
C:0.03〜0.3%
Cは、鋼の強度増加や炭化物生成の観点から重要な元素である。所望の強度と炭化物量を確保するために、C含有量を0.03%以上とする。一方、C含有量が0.3%を超えると、溶接性が著しく劣化する。このため、C含有量は0.03〜0.3%の範囲が望ましい。
その他の元素
さらに、所望の強度を得るために、熱延鋼帯は、Nb、Ti、Vを含有することも許容する。具体的には、Nb:0.15%以下、Ti:0.15%以下及びV:0.15%以下から少なくとも1種を含むことを許容する。Nb、Ti、Vはいずれも、炭窒化物を形成し、析出強化により、鋼板の強度増加に寄与する元素である。このような効果を得るには、いずれも0.0005%以上の含有を必要とするが、いずれも0.15%を超えて含有しても効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなる。そのため、いずれの元素も0.0005〜0.15%の範囲に限定することが望ましい。
また、熱延鋼帯は、P:0.10%以下、S:0.02%以下、Al:0.02〜0.1%、N:0.008%以下を含んでもよい。
P:0.10%以下
Pは鋼を強化する作用がある。しかし、Pを過剰に含有すると、析出物の形成により溶接性や靭性が低下する。このため、P含有量は0.10%以下の範囲にすることが望ましい。
S:0.02%以下
Sは伸びフランジ性や靭性に悪影響を及ぼす。そのため、可能な限りS含有量を低減することが望ましい。しかし、過度にS含有量を低減しようとすると製造コストが増大する。そこで、S含有量は0.02%以下の範囲が望ましい。
Al:0.02〜0.1%
Alは脱酸剤として作用する。また、Alは析出物を形成し、高温での結晶粒粗大化を抑制する。しかし、過剰にAlを含有すると鋼の清浄度が低下したり、表面品質が劣化したりする。そのため、Al含有量は0.02〜0.1%の範囲が望ましい。
N:0.008%以下
Nを過剰に含有すると溶接性が低下する。しかし、過度にN含有量を低減しようとすると製造コストが増大する。そこで、N含有量は0.008%以下の範囲が望ましい。
また、本発明の熱延鋼帯が、さらに、Cr:0.01〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、Cu:0.01〜1.0%、Mo:0.01〜1.0%、B:0.0003〜0.003%、Ca:0.001〜0.005%を含有しても、本発明の効果が妨げられるものではない。
続いて、本発明の熱延鋼帯は以下の特性を有する。
コイルから巻き出された熱延鋼帯の長手方向中央、先端及び尾端において、それぞれの幅方向中央及び幅方向両端を測定点とし、合計9測定点で、ビッカース硬さ、引張強度及び内部酸化厚を測定したときに、ビッカース硬さの最大値と最小値との差が50HV未満であり、引張強度の最大値と最小値との差が100MPa未満であり、内部酸化厚の最大値と最小値との差が3μm未満である。なお、本明細書において、先端及び尾
端とは巻き取られる際の鋼帯の先端及び尾端を意味する。
ビッカース硬さ
熱延鋼帯巻取り後の冷却速度差に起因する冷延性の悪化を抑止するためには、冷延前母板、すなわち熱延鋼帯の時点で硬さが一定であることが重要である。ビッカース硬さと冷延時の変形抵抗(降伏強度)には密接な関係があり、硬さがある程度の範囲内にあることは、変形抵抗が大きくなり過ぎず圧延荷重が安定であることを示す。なお、ビッカース硬さの測定条件はJISZ2244に準拠するものとする。
コイル状に巻き取られた際に熱延鋼帯の尾端部に対応するコイル外周部、熱延鋼帯の先端部に対応するコイル内周部、コイルの幅方向両端部、コイルのコイルスキッドとの接触部分が周期的に硬質化する場合がある。硬質化した部分の硬さが他の部分とHV50以上大きな値を示す場合、圧延荷重が高くなって、冷延後の寸法が制約を受けてしまう。また、硬さのばらつきが大きい場合、冷延や冷延板焼鈍後に、目的とした機械的特性が得られず歩留りが悪化する。また、周期的な硬質化は、ゲージ変動を生じさせるため、これを生じさせないようにするために冷延速度を上げることができない結果、生産性が低下する。
以上のような影響を受けず、鋼帯全体にわたって安定した機械的特性を得られ、かつ、冷延速度を一定のまま安定して圧延するためには、上記9個の測定点で硬さを測定したときの最高値と最低値の差がHV50未満である必要がある。なお、硬さの差は小さければ小さいほど好ましい。
引張強度(TS)
TSはフェライト分率と相関することがわかっており、フェライト分率が高いほどTSが低くなる。そのため、TSのばらつきが100MPa未満であることは、TSが高い部分と低い部分とでフェライト分率が同等であること、同等の変形抵抗を持つ熱延鋼帯であることを示す。上記9個の測定点で硬さを測定したときのTS差が100MPa以上であると、後の冷延、冷延焼鈍あるいはめっき後に所望の機械的強度や伸びを得られず歩留りが悪化する原因となる。より好ましいTS差は50MPa未満である。なお、TSはJISZ2241に準拠して測定するものである。
内部酸化厚
内部酸化厚は、熱延巻取り後の保熱状況により変化する。高温であればあるほど、また同じ温度であっても保熱時間が長いほど地鉄とスケール間の酸化反応が進行する。内部酸化厚を均一にするためには鋼帯内の位置によらず同等の冷却履歴でコイルを冷却させることが望ましい。
特に、後工程で内部酸化層を効率良く除去する観点及び表面品質の観点から、上記9個の測定点で内部酸化厚を測定したときの内部酸化厚の最大値と最小値の差が3μm未満であることが必要である。内部酸化厚を均一にすることで、最終製品の表面品質を一定に保つことが可能である。
特に、熱延巻取り後に保熱されやすい鋼帯の中心部(コイルにおいて鋼帯の幅方向及び長手方向中央に対応する部分)と、抜熱されやすい部分(コイル内周部、コイル外周部及びコイルの幅方向両端部)は、内部酸化厚に差が生じやすい。差が3μm以上になると、同一条件で酸洗除去をしたとしても、部分的に内部酸化層が残留したり、過酸洗により製造性を低下したりする問題がある。本発明によればこの問題は抑えられる。なお、内部酸化厚の差は小さければ小さいほど好ましい。
本発明の熱延鋼帯は、その後熱延板焼鈍と酸洗を必要に応じ実施し、冷延して最終製品の要求寸法としたあと、場合により適切な冷延板焼鈍、酸洗、あるいはめっきを施し製品となる。上記の冷延により得られる鋼帯が本発明の冷延鋼帯である。
<熱延鋼帯の製造方法>
質量%で、Mn:2.0〜3.0%、Si:0.01〜3.0%、C:0.03〜0.3%を含む鋼素材に対して、仕上げ温度:850〜1100℃で仕上げ圧延を施し鋼帯とし、鋼帯をコイル形状に巻取り、冷却停止温度:20〜400℃まで冷却するにあたり、「鋼帯をコイル形状に巻取り」の際の巻取り温度を後述する方法で設定する点に特徴がある。以下、各条件について説明する。なお「質量%で、Mn:2.0〜3.0%、Si:0.01〜3.0%、C:0.03〜0.3%を含む鋼素材」の成分組成の説明については、上記「熱延鋼帯」で説明したのと同様であるため省略する。
熱延の仕上げ温度
熱延鋼帯の製造にあたり、仕上げ圧延機の出側温度は従来どおりオーステナイト域で、全長等温で終了するものとする。ただし、仕上げ温度が1100℃を超えると、オーステナイト粒が粗粒化し、最終製品で目標とする伸びが得られない。また仕上げ温度が850℃を下回ると、熱延鋼帯を巻き取った後、十分な熱量を得られず、特にコイルの幅方向両端部が硬くなる。そのため、仕上げ圧延の出側温度は850〜1100℃とし、さらに好ましくは900〜1000℃の範囲とする。
熱延巻取り温度
巻取り温度は、次の変態曲線と冷却曲線に基づいて、式1を満たすように各部の巻取り温度を設定する。
(変態曲線)鋼帯の冷却中の変態曲線
(冷却曲線)鋼帯の尾端部に対応するコイル外周部、鋼帯の中央部に対応するコイル中央部、鋼帯の先端部に対応するコイル内周部の各部の冷却曲線
Mnの含有量によって、フェライト変態の開始時間が異なり、Siの含有量によって内部酸化厚は厚くなるため、あらかじめ変態曲線を算出しておくことや、巻取り冷却後の内部酸化厚から冷却曲線を算出しておくことができる。予め算出した変態曲線及び冷却曲線に基づいて巻取り温度を設定する方法は有効な方法の1つである。また、いずれの曲線も、実験的に求めることも有効な方法の1つである。本発明では、どちらを用いてもよい。
冷却曲線の導出方法として、具体的には、熱延鋼帯の長手方向の各位置(コイル外周部、コイル中央部、コイル内周部)について、冷却開始温度である巻取り温度を様々に変更してあらかじめ冷却曲線を算出する。計算にあたっては、各位置の冷却曲線を導出するために、コイル外周部、コイル内周部、コイル中央部に該当する箇所の少なくとも3箇所以上の位置での温度を用いて計算する必要がある。さらに、コイルの寸法(内径、外径)、冷却ヤード内の配置、素材によって冷却曲線は変化するため、コイル温度を実測して、計算冷却履歴との誤差を補正することが望ましい。なお、コイル外周部とは鋼帯の尾端から鋼帯全長の15〜30%までの領域であり、コイル内周部とは鋼帯の先端から鋼帯全長の5〜15%までの領域であり、残りの部分がコイル中央部である。
図2に変態曲線(フェライト変態開始曲線と表記し、実線で示した。)と冷却曲線(各部ごとに太線で示した。)の一例を示す。変態曲線及び冷却曲線を用い、各部のフェライト分率が略一定になるように、各部に対応する部分の巻取り温度を設定する。「各部のフェライト分率が略一定になるように、」とは、変態曲線と、各部の冷却曲線との交差点を近づけることで、フェライト分率が一定に近づく。「フェライト分率が略一定」とは、コイル外周部、コイル中央部、コイル内周部のフェライト分率の最大値と最小値の差が20%未満であることを意味する。
また、内部酸化厚と巻取り後経過時間との関係(図2中の破線で示した)を実験又はシミュレーション等で求めておき、内部酸化層厚が同程度となる範囲を通過するように、長手方向の各部について巻取り温度を設定することがより好ましい。本発明では、Si含有量の上限が上記の通り定められているため、内部酸化厚が厚くなり過ぎることを抑えられるが、内部酸化厚が厚くなり過ぎることを十分に抑えるとともに、内部酸化厚差を制御しやすくする観点から、巻取り温度の決定の際には、上記変態曲線及び冷却曲線に加えて内部酸化厚と巻取り後経過時間との関係も用いることが好ましい。なお、各部の巻取り温度を一定としたときに、図2(a)のようになったとしても、図2(b)のように巻取り温度を調整して冷却曲線を動かすことで、所望の熱延鋼帯が得られる。
また、鋼帯の品質や特性のバラツキを極力低減するために、巻取り終了直後から10000秒後までの冷却速度が0.005〜0.035℃/sとなるように各部の巻取り温度を設定する。冷却速度が上記範囲を満たすようにすることが必要なのは、対象とする熱延鋼帯がMnを多量に含むため、フェライト変態が巻き取ってから1000秒オーダーの経過時間の後に生じることに起因する。また、巻取り終了直後から10000秒後までの冷却速度が0.005℃/s未満だと、保熱により加熱されすぎ、コイルつぶれを起こすほか、内部酸化厚が過剰に厚くなる。一方、上記冷却速度が0.035℃/s以上だと、ベイナイト変態する可能性が高く、硬質化する。
各部の冷却速度を上記範囲にするためには、コイル外周部及びコイル内周部の巻取り温度を、コイル中央部の巻取り温度より30〜300℃高温にすることが有効である。上記巻取り温度差が30℃未満では、同一の巻取り温度で巻き取った場合と何ら変化なく、フェライト分率を同程度としにくい場合がある。上記巻取り温度差を300℃より高温にすると、ランナウトテーブル上での急激な温度変化により、材質や形状、張力などの変動が起き、巻取り時の操業トラブルを併発する。そのため、上記巻取り温度差は30〜300℃が好ましい。より好ましくは50〜200℃の範囲である。なお、Mn含有量が2.3〜3.0%の場合に温度差をつけることが必要となりやすい。
また、熱延鋼帯を巻き取る際、700℃より高温で巻き取ると、巻き取った直後から軟質化が進行し、コイルつぶれと呼ばれるコイル形状の変形を起こす場合がある。また、400℃より低温では、巻取り直後からベイナイト変態が進行して硬質化し最終製品の寸法が大幅に制約される。そのため巻取り温度の好適範囲は400〜700℃である。
さらに、上記各部の巻取り温度が異なるように調整するためには、ランナウトテーブル上での注水条件を熱延鋼帯の長手方向の上記各部に対応する位置について調整する方法が有効である。つまり、巻取り温度を高くするコイル内周部やコイル外周部に対応する位置では、注水を止め、あるいは注水密度を小さくし、巻取り温度を低くするコイル中央部に対応する位置では注水量密度を大きくする。ただし、コイル中央部に対応する鋼帯中央部の巻取り温度を下げるために、急冷をした結果、マンドレル到達前に焼入れ状態となって硬質化が起こると、鋼帯を巻取る時点で破断する危険性がある。これを防ぐ観点からも、コイル外周部及びコイル内周部の巻取り温度と、コイル中央部の巻取り温度との差を、300℃以内に設定することが好ましい。なお、ランナウトテーブルの冷却能力、熱延圧下率や熱延速度の観点から、上記巻取り温度差は、望ましくは200℃以内の範囲とする。
また、コイル巻取り直後から1000秒後までの所定の時点から、コイルを断熱材で覆うことが好ましい。断熱材で覆うことで、コイルの幅方向での品質や特性の均一化がより進む。覆う方法としては、コイル全体を覆うことができる断熱性を有する箱をコイルにかぶせる方式がコスト、運用の観点から好ましい。図3に断熱材とコイルの位置関係の一例を示す。この際、地面と断熱材の隙間からの抜熱を低減するため、地面と接してコイルを完全に覆える箱がより好ましい。また、コイル巻取り直後から1000秒以上経過すると、接地面からの抜熱の影響によりコイル外周部でベイナイト変態する箇所が生じ、周期的な硬質化、すなわち、冷延時のゲージ変動の原因となる場合がある。より好ましくは巻取り終了から600秒以内に断熱材で覆うことが好ましい。なお、鋼帯の全長・全幅が、金属組織が決定づけられる温度になるまで断熱材で覆っておけばよく、その後は断熱材で覆ったままの冷却でも、空冷、水冷でも構わない。金属組織が決定づけられる温度は200〜400℃の範囲であるが、厳密には成分によって異なるため、予め実験的に確認しておくことが好ましい。
また、冷却停止温度は室温程度であればよく、具体的には20〜400℃の範囲である。冷間圧延等の次工程へ搬送あるいは輸送する上で、熱延鋼帯が約20℃の室温程度から200℃未満になるように冷却することが好ましい。また、本発明の熱延鋼帯は400℃前後で金属組織が決定づけられと考えられるため、冷却された熱延鋼帯の温度がそれ未満であれば本発明の効果に影響が無いと考えられる。なお、どの程度の冷却温度であれば、金属組織に影響が無く、本発明の効果に影響を生じないといえるかについては、必要に応じて、実験で確認すればよい。
本発明の実施例を示す。表1に示す鋼素材を、連続熱間圧延機で幅1200mm、板厚2〜3mmに圧延し、直径760mmのマンドレルに巻き取った。表2に各部の巻取り温度、各部での冷却速度、巻き取ってから耐熱材で覆うまでの所要時間を示す。なお巻取り温度の最大値と最小値の差が10℃未満の場合は、一定温度で巻き取ったものとし、冷却速度の制御は不要と考える。また、冷却停止温度は50〜200℃とした。また、巻取り温度の具体的な調整は、ランナウトテーブル上での注水条件の調整により行った。
ここで、発明例であるサンプル14、20、24、27については、各部のフェライト分率が略一定となるように各部の巻取り温度を調整した。具体的には、対象鋼の成分鋼塊を用い、熱延実験を行い、熱延終了後の任意に変化させた巻き取り温度で任意時間保持し、水冷した後に、条件毎(巻取り温度と保持時間の条件毎)に金属組織を観察した。組織観察によってフェライト分率を導出し、変態曲線とした。さらに、対象とする鋼帯の幅、重量、巻き取り時の内径から計算によって巻き取り後の鋼帯各部の冷却曲線を導出した。上記変態曲線及び冷却曲線に基づきフェライト分率が略一定となるように各部の巻取り温度を調整した。
図4に熱延鋼帯の概略図を示す。図4には測定点を示した。図4中の各測定点1〜9の位置のビッカース硬さをJISZ2244に準拠して測定した。また、同様の箇所から圧延方向にJIS5号引張試験片を採取しJISZ2241に準拠してTSを測定した。いずれも最大値と最小値の差がHV50未満、もしくは100MPa未満の場合を合格(○)とした。
また、内部酸化厚の測定は、図4中の同箇所のC方向(圧延直角方向)断面を切り出し、研磨をした後、光学顕微鏡にてスケール直下を撮影して、この撮影画像に基づき測定した。なお、図1のように亀甲状の黒線が生じている箇所を内部酸化層とした。この厚みの最大値と最小値の差が3μm未満の場合を合格(○)とした。
サンプルNo.1では、熱延条件は本発明内の範囲内であるが、鋼の成分組成が本発明範囲内ではないため、幅方向の分布が解消できない。
サンプルNo.2〜5は各部の巻取り温度が一定の場合の例である。サンプルNo.2、3は温度が規定外であり、部分的に未変態部分が残ったり、あるいは内部酸化層幅中央部あるいは交代の長手中央部で過剰に厚くなったりした。サンプルNo.5は、各部のフェライト分率が略一定となるように各部の巻取り温度が調整されていないため(この点のみが請求項4の範囲外の場合、表2で下線を付した条件は無いが、請求項4の範囲外である。)、断熱材で覆う前にある程度熱延鋼帯の金属組織や内部酸化状況が決定しており、ばらつきを解消できない。サンプルNo.4は、各部の巻取り温度が一定ではあるものの、Mn含有量が2.3%未満であることから、図2(b)に示すような状態(各部のフェライト分率が略一定となるように各部の巻取り温度が調整された状態)になり、良好な結果が得られたと考えられる。
サンプルNo.6〜13は巻取り温度を変更した場合の例である。サンプルNo.6〜8のように巻取り温度が規定の範囲をはずれると未変態部が残存したり、過剰に高温になる部分があるためばらつきを解消できない。
サンプルNo.9やサンプルNo.10のように冷却速度が規定範囲をはずれると、保熱時間に差異が生じ、サンプルNo.6〜8同様にばらつきを残したまま冷却される。
サンプルNo.11はサンプルNo.5と同様で、各部のフェライト分率が略一定となるように各部の巻取り温度が調整されていないため、本発明の効果が得られない。
サンプルNo.12では、各部のフェライト分率が略一定となるように各部の巻取り温度が調整されていないため、鋼帯全長・全幅での硬さと内部酸化のばらつき低減を両立できない。
サンプルNo.13のように、巻取り温度が本発明の範囲外であり、鋼帯全長・全幅での硬さと内部酸化のばらつき低減を両立できない。
さらに、サンプルNo.15、16のようにMn量が多くなると、変態がより遅延するため本発明の範囲内では全長均一に変態を起こすことが困難となり硬さ、TSのばらつきが残存する。
サンプルNo.17、18のように仕上げ圧延温度が異なると、意図していた変態が得られなくなり、本発明の規定範囲内ではばらつきを抑制することが困難となる。
以上より、No.4とNo.14のように、仕上げ圧延温度、巻取り温度、巻取り後の冷却速度と保熱状況のいずれをも満たすことではじめて全長・全幅で硬さ、もしくは強度、表面品質が均質な熱延鋼帯が得られることを確認した。
また、No.19は、仕上げ圧延温度、巻取り温度、巻取り後の冷却速度と保熱状況のいずれをも満たすため、全長・全幅で硬さ、もしくは強度、表面品質が均質な熱延鋼帯が得られる。No.20は各部のフェライト分率が略一定となるように各部の巻取り温度が調整されていないため、鋼帯全長・全幅での硬さと内部酸化のばらつき低減を両立できない。
No.21、22はMn含有量が本発明範囲外であるため、鋼帯全長・全幅での硬さと内部酸化のばらつき低減を両立できない。また、No.22から、巻取り温度を調整しても、Mn含有量が本発明範囲外であれば、鋼帯全長・全幅での硬さと内部酸化のばらつき低減を両立することは困難であることが分かる。
No.23、24から、Si含有量が本発明範囲内にあることが、全長・全幅で硬さ、もしくは強度、表面品質が均質な熱延鋼帯を得るために重要であることがわかる。
No.25、26から、C含有量が本発明範囲内にあることが、全長・全幅で硬さ、もしくは強度、表面品質が均質な熱延鋼帯を得るために重要であることがわかる。
No.27はコイルを断熱材で覆わなかった発明例である。

Claims (7)

  1. 質量%で、Mn:2.0〜3.0%、Si:0.01〜3.0%、C:0.03〜0.3%を含み、さらに、Nb、Ti及びVから少なくとも1種を含む場合、Nb含有量は0.15%以下、Ti含有量は0.15%以下、V含有量は0.15%以下であり、さらに、P、S、Al及びNから少なくとも1種を含む場合、P含有量は0.10%以下、S含有量は0.02%以下、Al含有量は0.02〜0.1%、N含有量は0.008%以下であり、さらに、Cr、Ni、Cu、Mo、B及びCaから少なくとも1種を含む場合、Cr含有量は0.01〜1.0%、Ni含有量は0.01〜1.0%、Cu含有量は0.01〜1.0%、Mo含有量は0.01〜1.0%、B含有量は0.0003〜0.003%、Ca含有量は0.001〜0.005%であり、残部がFeおよび不可避不純物であり、下記の特性を有する熱延鋼帯。
    (特性)
    コイルから巻き出された熱延鋼帯の長手方向中央、先端及び尾端において、それぞれの幅方向中央及び幅方向両端を測定点とし、合計9測定点で、ビッカース硬さ、引張強度及び内部酸化厚を測定したときに、
    ビッカース硬さの最大値と最小値との差が50HV未満であり、
    引張強度の最大値と最小値との差が100MPa未満であり、
    内部酸化厚の最大値と最小値との差が3μm未満である。
  2. Nb、Ti及びVから少なくとも1種を含む場合、前記Nb含有量が0.0005〜0.15%、前記Ti含有量が0.0005〜0.15%、前記含有量が0.0005〜0.15%であることを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼帯。
  3. 請求項1又は2に記載の熱延鋼帯を冷間圧延してなる冷延鋼帯。
  4. 請求項1又は2に記載の熱延鋼帯の製造方法であって、
    質量%で、Mn:2.0〜3.0%、Si:0.01〜3.0%、C:0.03〜0.3%を含む鋼素材に対して、仕上げ温度:850〜1100℃で仕上げ圧延を施し鋼帯とし、鋼帯をコイル状に巻取り温度400〜700℃の条件で巻取り、巻取り後の鋼帯が冷却停止温度:20〜400℃まで冷却されるにあたり、
    前記鋼帯の冷却中の変態曲線と、鋼帯の尾端部に対応するコイル外周部、鋼帯の中央部に対応するコイル中央部、鋼帯の先端部に対応するコイル内周部の各部の冷却曲線とに基づき、各部のフェライト分率が略一定になり且つ各部の冷却速度が式1を満たすように、各部の巻取り温度を設定することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
    (式1)
    0.005≦冷却速度(℃/s)≦0.035
    ただし、冷却速度=((巻取り直後の温度−巻取り直後から10000秒後の温度)/10000)とする。
  5. コイル巻取り直後から1000秒後までの所定の時点から、コイルを断熱材で覆うことを特徴とする請求項4に記載の熱延鋼帯の製造方法。
  6. コイル外周部及びコイル内周部の巻取り温度を、コイル中央部の巻取り温度に対して、30〜300℃高温にすることを特徴とする請求項4又は5に記載の熱延鋼帯の製造方法。
  7. ランナウトテーブル上での注水条件を調整することで、各部の巻取り温度を調整することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の熱延鋼帯の製造方法。
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