JP6248457B2 - 画像処理方法および印刷装置 - Google Patents

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勝仁 鈴木
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Description

本発明は、画像処理方法および印刷装置に関する。
複数の凸レンズを配置したレンチキュラーレンズを備えたシートに印刷画像を形成し、
この凸レンズを通してその印刷画像を見ると立体視されるものがある。それぞれの凸レン
ズの焦点側には、細分化された複数の部分画像が形成される。これらの部分画像は、観察
者の視認角度の変化の順に応じて視認される画像が変化するように配置される。
凸レンズが配置されたピッチが、部分画像が配置されたピッチの整数倍であることが望
ましい。しかし、レンチキュラーレンズを製造する際の製造誤差により、凸レンズが配置
されたピッチが、部分画像が配置されたピッチの整数倍にならない場合がある。
凸レンズのピッチが、部分画像のピッチの整数倍でない場合は、凸レンズのピッチと部
分画像の整数倍のピッチとのピッチ差が累積され、凸レンズと部分画像の相対位置がずれ
てしまう。そのため、観察者が視認角度を変化させてみた場合には、不要な線となって視
認され、立体視される画像の品質が低下してしまう。
そこで、例えば、特許文献1では、一つの凸レンズに対応させる部分画像の個数を増減
させて画像を調整する方法が提案されている。
特開平8−101359号公報
しかしながら、観察者が視認角度を変化させてみた場合に、特許文献1の方法を用いて
画像を調整した箇所は、不要な線として視認されることがあり、立体視される画像の品質
低下の抑制には不十分である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]第1の方向に複数のレンズが並んで配置されたレンズシートに、視差が異
なる複数の元画像データに基づいて、立体視される視差画像を形成する画像処理方法であ
って、前記第1の方向における、設計値としてのレンズピッチと測定値としてのレンズピ
ッチとのピッチ差、ドット密度、前記レンズシートの長さに基づいて、補正ドット数を算
出する算出工程と、前記元画像データにおいて補正対象となる補正対象画像データを検出
する検出工程と、前記複数の元画像データを細分化した複数の部分画像データを生成し、
前記レンズごとに前記複数の部分画像データを視差順に配置したデータブロックを生成す
るブロック生成工程と、前記検出工程において検出された前記補正対象画像データを含む
前記データブロックを対象として、1個の前記部分画像データに対して前記第1の方向に
おける1ドット分の画像データを挿入または削除して補正する処理を、前記補正ドット数
と同じ数値の個数の前記部分画像データに対して補正する補正工程と、前記補正工程にお
いて補正された前記データブロックを含む全部の前記データブロックを、前記レンズごと
に対応させて配置した合成画像データを生成する画像合成工程と、を含むことを特徴とす
る画像処理方法。
本適用例によれば、元画像データにおいて補正対象となる補正対象画像データを検出す
る検出工程を含む。これにより、画像データを補正したことにより、立体視される視差画
像において生じる、第1の方向と交わる方向に延びる不要な線を目立たない部分に生じさ
せることができる。そのため、立体視される視差画像の品質低下を抑制できる。
[適用例2]前記補正対象画像データは、前記元画像データから生成される元画像にお
いて前記第1の方向と交わる方向に延びるエッジを形成することを特徴とする上記画像処
理方法。
本適用例によれば、補正したことによって生じる不要な線が、エッジと重なることによ
って目立たなくなる。
[適用例3]前記補正対象画像データは、前記元画像データから生成される元画像にお
いて前記第1の方向における移動量が小さいオブジェクトを形成する画像データであるこ
とを特徴とする上記画像処理方法。
本適用例によれば、第1の方向における移動量が小さいオブジェクトを形成する画像デ
ータは、細分化された部分画像データ間における階調値の変化が大きい。そのため、視差
画像における視差角度の変化による階調値の変化が大きいので、補正したことによって生
じる不要な線が目立たなくなる。
[適用例4]前記エッジは、前記元画像において前記レンズシートの外周に沿って形成
されたフレームの部分であることを特徴とする上記画像処理方法。
本適用例によれば、補正したことによって生じる不要な線が、フレームのエッジと重な
ることによって目立たなくなる。
[適用例5]前記レンズは、円形状を有し、前記第1の方向と交わる第2の方向に並び
、前記第2の方向における、設計値としてのレンズピッチと測定値としてのレンズピッチ
とのピッチ差、ドット密度、前記レンズシートの長さに基づいて、補正ドット数を算出す
る工程を含むことを特徴とする上記画像処理方法。
本適用例によれば、画像データを補正したことにより、立体視される視差画像において
生じる、第2の方向と交わる第1の方向に延びる不要な線を目立たない部分に生じさせる
ことができる。そのため、立体視される視差画像の品質低下を抑制できる。
[適用例6]上記記載の画像処理方法に基づいて前記レンズシートに対してインク滴を
噴射させ、前記レンズシートへの印刷を実行可能とすることを特徴とする印刷装置。
本適用例によれば、元画像データにおいて補正対象となる補正対象画像データを検出す
る。これにより、画像データを補正したことにより、立体視される視差画像において生じ
る不要な線を目立たない部分に生じさせることができる。そのため、立体視される視差画
像の品質低下を抑制できる。
レンズシートの概略構成を示す図。 プリンターの概略構成を示す図。 印刷装置の概略構成を示す図。 コンピューターの概略構成を示す図。 プリンタードライバープログラムのモジュール構成を示すブロック図。 元画像を示す図。 画像合成モジュールの処理内容を説明するための模式図。 インク滴を噴射して形成した視差画像を示す模式図。 プリンタードライバープログラムで実行される処理の流れを示すフローチャート。 合成画像データの生成処理の流れを説明するフローチャート。 移動量を説明するための図。 移動量を比較して説明するための図。 移動量が異なるオブジェクトが形成された元画像を示す図。 複数の円形状のレンズが配置された様子を示す図。
(実施例1)
以下に、本発明の実施例に係る、印刷装置について、図を参照しながら説明する。図3
は、印刷装置11の概略構成を示す図である。印刷装置11は、プリンター10とコンピ
ューター130とから構成されている。
<レンズシートについて>
最初に、印刷媒体であるレンズシートについて説明する。図1(a)は、レンズシート
LSをレンチキュラーレンズLS1側から見た図である。レンチキュラーレンズLS1は
、方向Hを長手方向とする複数のシリンドリカル凸レンズL(以降は、レンズLという)
が、一定のピッチPで幅方向Wに並列配置された構成となっている。
図1(b)は、方向Hから見たレンズシートLSの概略構成を示す断面図である。レン
ズシートLSは、表面に位置するレンチキュラーレンズLS1と、このレンチキュラーレ
ンズLS1の裏面と接するインク吸収層LS2と、レンズシートLSの裏面に位置するイ
ンク透過層LS3とを具備している。レンチキュラーレンズLS1においては、それぞれ
のレンズLを進行する光の焦点が、レンチキュラーレンズLS1の裏面に位置するように
、レンズLの曲率が形成されるのが好ましい。
また、インク透過層LS3は、不図示のノズルから噴射されたインク滴が最初に付着す
る部分であり、該付着したインクが透過していく部分である。このインク透過層LS3は
、たとえば酸化チタン、シリカゲル、PMMA(メタクリル樹脂)等の微粒子、硫酸バリ
ウム、ガラスファイバー、プラスチックファイバー等を材質として形成されている。また
、インク吸収層LS2は、インク透過層LS3を透過したインクを吸収し固着させる部位
である。このインク吸収層LS2は、たとえばPVA(ポリビニルアルコール)等の親水
性ポリマー樹脂、カチオン化合物、シリカ等の微粒子等を材質として形成されている。ま
た、レンチキュラーレンズLS1は、PET、PETG、APET、PP、PS、PVC
、アクリル、UV樹脂等を材質として形成されている。
なお、インク吸収層LS2は透明であると共に、インク透過層LS3は、白色である。
しかしながら、インク吸収層LS2が白色であっても良く、またインク透過層LS3が透
明であっても良く、さらにインク透過層LS3とインク吸収層LS2の両方が透明であっ
ても良い。また、本実施例では、インク透過層LS3が存在することにより、印刷後であ
っても、レンズシートLSを直ぐに触ることが可能となっている。しかしながら、レンズ
シートLSは、インク透過層LS3を具備しない構成を採用しても良い。
また、図1に示すように、本実施例におけるレンズシートLSは、その外観が矩形状を
為していると共に、該矩形状の外観を構成するレンズシートLSの縁部が、レンズLの長
手方向と平行となっている。
<プリンター10の概略構成について>
図2は、プリンター10の概略構成を示す図であり、プリンター10を後方から見た斜
視図である。なお、図2において、印刷媒体としてのレンズシートLSが進行する方向で
ある矢印Xの方向を前方(前側)とし、この反対方向を後方(後側)とする。また、後方
から前方に向かって右手方向となる矢印Yの方向を右方(右側)とし、この反対方向であ
る左手方向を左方(左側)とする。そして、矢印Zの方向を上方(上側)とし、この反対
方向を下方(下側)として、以下の説明を行うこととする。
プリンター10は、外装体である筐体20と、レンズシートLSを下側から支持するシ
ートガイド30と、シートガイド30上に載置されたレンズシートLSを後方から前方に
向けて搬送する給紙ローラー40および排紙ローラー41と、レンズシートLSをシート
ガイド30に向けて押圧するシート押さえローラー42と、レンズシートLSに対して記
録を行う印刷ヘッド51等を有する。
筐体20の後側の一側面には、レンズシートLSを筐体20内に供給するための給紙開
口部21が形成され、また、前側の一側面には、給紙開口部21の側から供給されたレン
ズシートLSを排出する排紙開口部22が形成されている。給紙開口部21からプリンタ
ー10に供給されたレンズシートLSは、給紙ローラー40および排紙ローラー41によ
り前方に向かって搬送されると共に、印刷ヘッド51により記録が行われた後、排紙開口
部22からプリンター10の外部に排出される。
シートガイド30は、給紙ローラー40、排紙ローラー41およびシート押さえローラ
ー42の下方に配設され、全体として矩形の板状体を呈している。このシートガイド30
は、前後方向が、給紙開口部21の後方に突出した位置から排紙開口部22と排紙ローラ
ー41との間の位置に亘って備えられている。また、左右の幅方向については、載置され
るレンズシートLSの全幅に亘って支持できる幅となっている。シートガイド30は、筐
体20、または内部のフレーム等の構造体に対して図示を省略する構成により取り付けら
れている。
シートガイド30は、基板31と係合部32とを備えている。基板31は、樹脂等から
形成される板状体の部位であり、その上面31Aに、レンチキュラーレンズLS1と同一
部材が貼付される。そして、この貼付により、係合部32が形成される。係合部32は、
本実施例では、レンズシートLSのレンチキュラーレンズLS1と同一形状に形成されて
いる。すなわち、レンチキュラーレンズLS1を形成する各レンズLと同一形状の凸条3
3が、レンチキュラーレンズLS1の配設ピッチと同一ピッチ、かつレンズシートLSの
幅よりも広い幅に亘って並設されている。また、凸条33の長手方向は、レンズシートL
Sの所定の搬送方向、すなわち給紙ローラー40および排紙ローラー41に直交する方向
に沿って形成されている。
なお、係合部32は、レンチキュラーレンズLS1と同一部材により形成しているが、
基板31を樹脂成形により作成する場合には、成形金型に予め係合部32に対応する型面
を形成して、係合部32を基板31と一体に成形するようにしても良い。また、基板31
に係合部32を一体に樹脂成形する場合には、基板31を形成する樹脂材をフッ素樹脂等
の低摩擦の樹脂材とすることで、レンズシートLSと係合部32との摩擦を小さくするこ
とができ、レンズシートLSの搬送をスムーズに行うことができる。また、基板31を金
属板により形成してもよい。この場合には、金属板を切削加工することにより係合部32
を形成することができる。
印刷ヘッド51の前後には、給紙ローラー40と排紙ローラー41が配設されている。
給紙ローラー40と排紙ローラー41は、それぞれ給紙用モーター44と排紙用モータ
ー43により回転駆動され、シートガイド30の上に載置されているレンズシートLSを
後方から前方に向けて搬送する。これら給紙ローラー40および排紙ローラー41は、レ
ンズシートLSの幅よりも長く設けられていて、レンズシートLSを広い範囲に亘り均一
に係合部32に押圧可能となっており、レンチキュラーレンズLS1と係合部32との係
合状態をより確実化させることができる。
なお、給紙ローラー40および排紙ローラー41は、その周囲を、弾性を有する肉厚の
ゴム材により被覆するようにしても良い。このように構成する場合、給紙ローラー40お
よび排紙ローラー41の表面が弾性変形可能となる。また、給紙ローラー40とシートガ
イド30との間の間隔および排紙ローラー41とシートガイド30との間の間隔を、レン
ズシートLSの厚さより狭く構成することで、給紙ローラー40および排紙ローラー41
がレンズシートLSをシートガイド30に押圧する状態とする。
また、給紙ローラー40よりも上流側(後方側)の部位には、シート押さえローラー4
2が配置されている。シート押さえローラー42は、たとえば、ステンレスや真鍮等の金
属で形成され、レンズシートLSの左右方向の幅よりも長く設けられている。また、シー
ト押さえローラー42の左右の端面には、シート押さえローラー42のうちレンズシート
LSに接触する部分よりも小径の軸部42aが設けられている。
シート押さえローラー42の両端側には、軸受部45が配置されている。この軸受部4
5には、軸受孔45aが形成されている。この軸受孔45aは、上下方向に長い長円形状
に設けられている。この軸受孔45aに対して、上述の軸部42aが挿入される。つまり
、シート押さえローラー42は、軸受部45に対して上下方向に変位可能に支持されてい
る。
ここで、シート押さえローラー42とシートガイド30との間にレンズシートLSを差
し込むと、シート押さえローラー42は、レンズシートLSの存在により、上方に持ち上
げられる状態となる。すなわち、シート押さえローラー42の軸部42aが軸受孔45a
の下端部に支持されている状態では、シートガイド30とシート押さえローラー42との
間の間隔が、シートガイド30に載置されているレンズシートLSの上面(裏面;インク
透過層LS3側の面)と凸条33の頂部との間の距離より狭くなるように設定されている
。それにより、シートガイド30上を搬送されるレンズシートLSは、シート押さえロー
ラー42により、シートガイド30に押圧される。
なお、レンズシートLSが搬送される際には、このレンズシートLSの搬送に追従して
、シート押さえローラー42が軸部42aを支点として自転する。また、給紙ローラー4
0とシートガイド30との間隔、および排紙ローラー41とシートガイド30との間隔も
、これらのローラーからレンズシートLSに対して適度な押圧力を作用させることができ
る間隔となっている。
印刷ヘッド51は、キャリッジ50の下面に取り付けられ、本実施例では、インクを噴
射するインクジェット型の記録ヘッドとして構成されているが、それ以外の方式(ジェル
ジェット、熱転写方式等)を用いるようにしても良い。キャリッジ50は、左右方向に延
設されるキャリッジ軸52に移動可能に支持され、また、キャリッジ用モーター53によ
り駆動されるタイミングベルト54に取り付けられている。このため、キャリッジ用モー
ター53によりタイミングベルト54を左右方向に回転駆動すると、印刷ヘッド51は、
キャリッジ軸52に沿って左右方向に移動する。また、キャリッジ50には、インクカー
トリッジ55(図3参照)が着脱可能に搭載されている。
以上の構成により、レンズシートLSに対して記録を行う場合には、レンチキュラーレ
ンズLS1の側をシートガイド30の係合部32に対向させる状態で、レンズシートLS
をシートガイド30に載置させる。それにより、レンズシートLSのレンズLと凸条33
とが互いに噛み合い、レンズシートLSは係合部32により左右方向(主走査方向)の位
置決めが行われる。また、凸条33の長手方向がレンズシートLSの搬送方向(副走査方
向)に沿うように形成されている。したがって、レンズシートLSが搬送される際には、
当該レンズシートLSは、係合部32により副走査方向にガイドされる。このように、搬
送方向が一定に維持された状態でレンズシートLSは搬送される。
<制御部の構成>
図3に示すように、制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、
ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、EE
PROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)104、ASIC(Ap
plication Specific Integrated Circuit)105、通信I/F107、ヘッドドライ
バー108、モータードライバー109等を備えていて、これらがたとえばバス等の伝送
路106を介して相互にデータを送受信可能に接続されている。
これらのうち、CPU101は、ROM102やEEPROM104に格納されている
プログラムに従って各種演算処理を実行し、プリンター10の各部を制御する部分である
。ROM102には、プリンター10を制御するための制御プログラムおよび処理に必要
なデータ等が記憶されている。RAM103は、CPU101が実行途中のプログラムあ
るいは、演算途中のデータ等を一時的に格納するメモリーである。また、EEPROM1
04は、プリンター10の電源を切った後も、保持しておくことが必要な各種データを記
憶するためのメモリーである。なお、ROM102やEEPROM104にも、後述する
プリンタードライバープログラム142と同様のプログラムが存在する。
ASIC105は、不図示の各種のセンサーからの信号に基づいて、印刷ヘッド51お
よび各種モーターを駆動させるための専用のICである。また、通信I/F107は、不
図示のコネクターを介してコンピューター130と接続され、通信を行う。それにより、
プリンター10がコンピューター130側から印刷信号PSを受け取ると、その印刷信号
PSに基づいて、プリンター10で印刷のための処理が開始される。
また、ヘッドドライバー108は、ASIC105からの指令に応じて所定の電圧を生
成し、その電圧を印刷ヘッド51内のピエゾ素子に印加する。モータードライバー109
は、ASIC105からの指令に応じて所定の電圧を生成し、その電圧を各モーター43
,44,53に印加する。
<コンピューターの概略構成>
図3に示すように、プリンター10は、通信I/F107を介して、コンピューター1
30に接続されている。図4は、コンピューター130の概略構成を示す図である。コン
ピューター130は、CPU131、ROM132、RAM133、HDD(Hard Disk
Drive)134、ビデオ回路135、インターフェイス136、表示装置137等を具
備している。このうち、HDD134には、画像処理プログラム140、ビデオドライバ
ープログラム141、プリンタードライバープログラム142等が記憶されている。
これらのうち、画像処理プログラム140は、所定のオペレーティングシステム(OS
)の下で動作し、HDD134等の記憶部位から所望の画像データを選択し、立体画像ま
たは変化画像を生成するためのGUI(Graphical User Interface)を表示するととも
に、選択された複数の画像データの相関性を計算するためのプログラムである。
ビデオドライバープログラム141は、所定のオペレーティングシステム(OS)の下
で動作し、ビデオ回路135を駆動するためのプログラムであり、たとえば、画像処理プ
ログラム140から供給された画像データに対してガンマ処理やホワイトバランスの調整
等を行った後、映像信号を生成して表示装置137に供給して表示させる際に実行される
プリンタードライバープログラム142は、所定のオペレーティングシステム(OS)
の下で動作し、画像処理プログラム140で作成された画像データに対して、解像度変換
処理を行い、RGB表色系の合成画像データを作成等し、CMYK(Cyan、Magenta、Yel
low、Black)表色系の印刷データに変換する色変換処理、さらにCMYK表色系によって
表されている印刷データに対するハーフトーン処理、およびラスタライズ処理の各処理を
行い、プリンター10側に印刷信号PSを出力する。
図5は、プリンタードライバープログラム142のモジュール構成を示すブロック図で
ある。プリンタードライバープログラム142は、補正ドット数算出モジュール142a
、解像度変換モジュール142b、画像検出モジュール142c、画像合成モジュール1
42d、色変換モジュール142e、ハーフトーンモジュール142f、印刷データ生成
モジュール142g、送信モジュール142h、LUT142i、記録率テーブル142
jを有している。
補正ドット数算出モジュール142aは、補正するドット数を算出する。解像度変換モ
ジュール142bは、後述する元画像データの解像度を、プリンター10の印刷解像度(
たとえば、720dpi)等に応じて適宜変換するモジュールである。
画像検出モジュール142cは、元画像データにおいて補正対象となる補正対象画像デ
ータを検出する。
画像合成モジュール142dは、元画像データを細分化した部分画像データを生成し、
レンズごとに複数の部分画像データを視差順に配置したデータブロックを生成する。画像
合成モジュール142dは、補正対象画像データを有する部分画像データを含むデータブ
ロックを対象として、補正処理を行う。また、画像合成モジュール142dは、データブ
ロックを、レンズごと対応させて配置した合成画像データを生成する。
色変換モジュール142eは、LUT142iを参照し、RGB(Red Green
Blue)表色系によって表現された画像データを、たとえば、CMYK(Cyan Mage
nta Yellow Black)表色系の画像データに変換する処理を実行するモジュールである。
ハーフトーンモジュール142fは、たとえばディザ処理により、CMYK表色系によ
ってたとえば1画素が256階調によって表現される画像データを、記録率テーブル14
2jを参照して、大ドット、中ドット、小ドットの3種類のドットサイズの組み合わせか
らなるビットマップデータに変換する処理を実行するモジュールである。
印刷データ生成モジュール142gは、ハーフトーンモジュール142fから出力され
たビットマップデータから、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走
査送り量を示すデータとを含む印刷データを生成する処理を実行するモジュールである。
送信モジュール142hは、印刷データ生成モジュール142gによって生成された印刷
データを、プリンター10に対して送信する処理を実行するモジュールである。
LUT(Look Up Table)142iは、RGB表色系の入力画像データと、CMYK
表色系の出力画像データの対応関係を示す情報を格納したテーブルである。
記録率テーブル142jは、たとえば、0〜255階調のそれぞれの場合における小、
中、大のドットの記録率を示す情報を格納したテーブルである。この記録率テーブル14
2jを参照することにより、インク滴を噴射するときのドット径が階調値に応じて小ドッ
ト、中ドット、大ドットのいずれかに決定される。
<補正ドット数算出モジュール142aの処理内容>
ここで、補正ドット数算出モジュール142aによって、補正ドット数N1を算出する
方法について説明する。
まず、ピッチ差PDを、下記の(式1)により求める。レンズピッチP1は、製造時の
誤差を考慮しない設計上の値(設計値)である。レンズピッチP2は、製造時の誤差が生
じたレンズシートLSを測定して得られた値である(図1(a)、(b)参照)。
ピッチ差PD=レンズピッチP1−レンズピッチP2 …(式1)
次に、1ドットを追加または削除することによって、ピッチ差PDの累積分が補正され
るレンズLの個数N2を算出する。すなわち1ドット分のピッチ差PDの累積分が補正さ
れるレンズLの個数N2は、インク滴を噴射してドットを形成するドット密度(印刷解像
度)M、上記で求められたピッチ差PDを用いて、下記の(式2)により求められる。
レンズの個数N2=ドット密度M÷ピッチ差PD …(式2)
次に、測定値としてのレンズピッチP2を有するレンズLが幅方向Wにおいてレンズの
個数N2分並んだときの距離Tを、下記の(式3)により求める。
距離T=レンズピッチP2×レンズの個数N2 …(式3)
補正ドット数N1は、幅方向Wにおける、レンズシートの長さS(図1(a)参照)、
距離Tを用いて下記の(式4)により求められる。補正ドット数N1は、切り上げ、切り
下げ、四捨五入などによって得られる整数値である。
補正ドット数N1=レンズシートの長さS÷距離T …(式4)
<画像検出モジュール142cの処理内容>
図6(a)は、用紙に印刷またはディスプレイに表示した元画像400を示す図である
。元画像400においてオブジェクト401として描かれた「樹木」には、「幹」の境界
を示すエッジ402が形成されている。エッジ402は、図面上下方向に長く延びた直線
状である。画像検出モジュール142cは、元画像400を形成する元画像データからエ
ッジ402を形成する画像データを検出する。
<画像合成モジュール142dの処理内容>
図7(a)〜(c)は、画像合成モジュール142dの処理内容を説明するための模式
図である。説明のため、本実施例では、視差数が4とし、視差(視認角度)が異なる4個
の元画像データMGD1,MGD2,MGD3,MGD4に基づいて、立体視される視認
画像が形成される。
元画像データMGD1,MGD2,MGD3,MGD4は、視差順に形成された画像デ
ータである。元画像データMGD1,MGD2,MGD3,MGD4は、カメラで撮像さ
れた画像データでもよいし、視差が異なる位置から見たデザインを形成するデータであっ
てもよい。
図7(a)は、画像合成モジュール142dによって、細分化された部分画像データか
ら構成される元画像データMGD1,MGD2,MGD3,MGD4を示す。元画像デー
タMGD1は、部分画像データB1,1〜B1,4に細分化される。部分画像データB1
,1〜B1,4は、元画像データMGD1が細分化された部分画像データの一部を示した
ものである。
同様に、元画像データMGD2,MGD3,MGD4は、部分画像データB2,1〜B
2,4、部分画像データB3,1〜B3,4、部分画像データB4,1〜B4,4にそれ
ぞれ細分化される。このように、画像合成モジュール142dは、視差が異なる複数の元
画像データのそれぞれを細分化して部分画像データを生成する。
図7(b)は、各レンズLに対応するデータブロックJ1〜J4を示す。データブロッ
クJ1は、元画像データMGD1における部分画像データB1,1、元画像データMGD
2における部分画像データB2,1、元画像データMGD3における部分画像データB3
,1、元画像データMGD4における部分画像データB4,1を配置したものである。す
なわち、データブロックJ1は、一つのレンズLに対応させて、部分画像データB1,1
、B2,1、B3,1、B4,1を視差順に配置したものである。
同様に、データブロックJ2は、一つのレンズLに対応させて、部分画像データB1,
2、B2,2、B3,2、B4,2を視差順に配置したものであり、データブロックJ3
は、一つのレンズLに対応させて、部分画像データB1,3、B2,3、B3,3、B4
,3を視差順に配置したものであり、データブロックJ4は、一つのレンズLに対応させ
て、部分画像データB1,4、B2,4、B3,4、B4,4を視差順に配置したもので
ある。
図7(a)の矢印Eで示すように、元画像データMGD1における部分画像データB1
,3、元画像データMGD2における部分画像データB2,3、元画像データMGD3に
おける部分画像データB3,3、元画像データMGD4における部分画像データB4,3
には、図6(a)のエッジ402を形成する補正対象画像データが含まれる。従って、部
分画像データB1,3、B2,3、B3,3、B4,3によって構成される図7(b)の
データブロックJ3には、図6(a)のエッジ402を形成する補正対象画像データが含
まれる。
画像合成モジュール142dは、補正対象画像データが含まれるデータブロックJ3を
対象として、補正ドット数算出モジュール142aによって算出された補正ドット数N1
と同じ数値の個数の部分画像データに対して補正処理を行う。画像合成モジュール142
dは、1個の部分画像データに対して1ドット分の画像データを追加または削除する補正
処理を行う。例えば、補正ドット数N1が3個であるときは、データブロックJ3におけ
る3個の部分画像データ(部分画像データB1,3、部分画像データB2,3、部分画像
データB3,3)に対して、1ドット分の画像データを追加または削除する補正処理をそ
れぞれ行う。データブロックJ3における部分画像データB4,3に対しては補正処理を
行わない。
本実施例では、ピッチ差PDがプラスの値(設計上の値であるレンズのピッチP1が測
定値としてのレンズのピッチP2より大きい)として、1個の部分画像データに対して幅
方向Wにおける1ドット分の画像データを追加する補正処理を行う。尚、ピッチ差PDが
マイナスの値(設計上の値であるレンズのピッチP1が測定値としてのレンズのピッチP
2より小さい)である場合は、1個の部分画像データに対して幅方向Wにおける1ドット
分の画像データを削除する補正処理を行う。
図7(c)は、データブロックJ1,J2,Ja3,J4を視差順に並べて配置した合
成画像データGGDを示す模式図である。データブロックJ1,J2,J4は、図7(b
)のデータブロックJ1,J2,J4が補正されずに、そのまま配置されたものである。
図7(c)のデータブロックJa3は、図7(b)のデータブロックJ3が補正されて配
置されたものである。
図8(a)は、図7(c)の合成画像データGGDに基づいて印刷データを生成し、図
2の印刷ヘッド51からインク滴を噴射してインク吸収層LS2に形成した視差画像SG
を示す模式図である。視差画像SGは、幅方向Wに並ぶレンズL1〜L4に対応する画像
ブロックK1,K2,K3,K4を含んで構成される。
画像ブロックK1は、図7(c)のデータブロックJ1に基づいて、印刷データを生成
し、レンズL1に対応し、視差順に配置された部分画像C1,1〜C4,1から構成され
る。同様に、画像ブロックK2は、データブロックJ2に基づいて、印刷データを生成し
、レンズL2に対応し、視差順に配置された部分画像C1,2〜C4,2から構成され、
画像ブロックK3は、データブロックJa3に基づいて、印刷データを生成し、レンズL
3に対応し、視差順に配置された部分画像C1,3〜C4,3から構成され、画像ブロッ
クK4は、データブロックJ4に基づいて、印刷データを生成し、レンズL4に対応し、
視差順に配置された部分画像C1,4〜C4,4から構成される。
図8(b)は、ドットで形成された画像ブロックK1〜K4を示す図である。本実施例
では、補正される前の一つの部分画像データによって、例えば3ドットの部分画像が形成
される場合について説明する。
画像ブロックK1は、補正対象とならなかった図7(c)のデータブロックJ1に基づ
いて形成されたものであり、一つの部分画像が3ドットずつ形成された部分画像C1,1
〜C4,1から構成される。同様に、画像ブロックK2,K4は、補正対象とならなかっ
たデータブロックJ2,J4に基づいて形成されたものであり、一つの部分画像が3ドッ
トずつ形成された部分画像C1,2〜C4,2、C1,4〜C4,4からそれぞれ構成さ
れる。
図8(b)の画像ブロックK3は、補正対象画像データを含む図7(b)のデータブロ
ックJ3を補正対象とし、図7(c)の補正された部分画像データBa1,3、Ba2,
3、Ba3,3を含むデータブロックJa3に基づいて形成されたものである。画像ブロ
ックK3は、一つの部分画像が4ドットずつ形成された部分画像C1,3、C2,3、C
3,3と、一つの部分画像が3ドットずつ形成された部分画像C4,3によって構成され
る。
このように、補正処理によって、画像ブロックK3における3個の部分画像C1,3、
C2,3、C3,3においては、1ドット分が追加された4ドットから形成され、残りの
1個の部分画像C4,3においては、3ドットから形成される。
幅方向Wにおいて、ピッチ差PDが累積されるので、図8(a)に示すように、視差画
像SGにおいて、レンズL1の図面右側の端部とドットの図面右側の端部との位置ずれD
1、レンズL2の図面右側の端部とドットの図面右側の端部との位置ずれD2が生じる。
本実施例では、図8(a)のレンズL3に対応する画像ブロックK3は、図7(c)の
補正された部分画像データBa1,3、Ba2,3、Ba3,3を含むデータブロックJ
a3に基づいて画像ブロックK3が生成される。これにより、レンズL3,L4の図面右
側の端部とドットの図面右側の端部との位置ずれD3,D4は小さくなる。
<プリンタードライバープログラムで実行される処理について>
続いて、上述のような構成を有する印刷装置11において、プリンタードライバープロ
グラム142で実行される処理の流れについて説明する。図9は、プリンタードライバー
プログラム142で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS200では、プリンタードライバープログラム142は、使用者の操作によ
ってキーボードなどの入力装置(不図示)から入力された設定値を取得する。設定値とし
ては、ドット密度M、図1(a)、(b)に示す、設計値としてのレンズピッチP1、測
定値としてのレンズピッチP2、幅方向WにおけるレンズシートLSの長さS、視差数等
である。
ステップS210では、解像度変換モジュール142bは、複数の入力画像データの解
像度変換を行う。この解像度変換の処理においては、印刷に対応させたサイズの計算が行
われる。
ステップS220では、画像合成モジュール142dは、複数の元画像データに基づい
て、立体視される視差画像を形成するための合成画像データ生成処理を行う。
図10は、ステップS220における合成画像データの生成処理の流れを説明するフロ
ーチャートである。ステップS300では、補正ドット数算出モジュール142aは、補
正ドット数N1を算出する。
ステップS310では、画像検出モジュール142cは、エッジ402(図6(a)参
照)が形成される画像データを補正対象画像データとして元画像データMGD1〜MGD
4から検出する。
ステップS320では、画像合成モジュール142dは、元画像データMGD1〜MG
D4を細分化して部分画像データB1,1〜B4,4を生成する。そして、画像合成モジ
ュール142dは、レンズLごとに対応し、視差順に部分画像データB1,1〜B4,4
を配置したデータブロックJ1〜J4を生成する(図7(b)参照)。
ステップS330では、画像合成モジュール142dは、ステップS310において検
出された補正対象画像データが含まれるデータブロックJ3を対象として、1個の部分画
像データに対して幅方向Wにおける1ドット分の画像データを追加する補正処理を、ステ
ップS300において補正ドット数算出モジュール142aによって算出された補正ドッ
ト数N1と同じ数値の個数の部分画像データに対して補正処理を実行する。
ステップS340では、画像合成モジュール142dは、レンズL3に対応し、補正さ
れた図7(c)のデータブロックJa3を含む各レンズL1〜L4に対応するデータブロ
ックJ1,J2,Ja3,J4を配置することにより合成画像データGGD(図7(c)
参照)を生成し、図9のステップS230に戻る。
ステップS230では、色変換モジュール142eおよびLUT142iにより、色変
換処理が行われる。色変換処理では、合成画像データのRGB表色系で表現される色成分
が、プリンター10で印刷可能なCMYK表色系の色成分に変換される。
ステップS240では、ハーフトーンモジュール142fにより、色変換が為された合
成画像データに対して、ディザ法や誤差拡散法を用いてハーフトーン処理が行われる。ハ
ーフトーン処理とは、原画像データの階調値(本実施例では256階調)をプリンター1
0が画素毎に表現可能な階調値に減色する処理をいう。本実施例では、記録率テーブル1
42jを参照して、たとえば、「ドットの形成なし」、「小ドットの形成」、「中ドット
の形成」、および「大ドットの形成」の4階調への減色を行う。
ステップS250では、印刷データ生成モジュール142gは、印刷データを生成する
。ここで、印刷データとは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走
査送り量を示すデータとを含むデータであり、不図示の分散テーブルの分散データを参照
して作成される。
ステップS260では、送信モジュール142hは、生成された印刷データを、プリン
ター10に対して出力する。
コンピューター130側での処理が終了し、プリンター10が印刷データを受信すると
、制御部100のCPU101は、制御指令を発し、この制御指令に基づいて、キャリッ
ジ用モーター53および印刷ヘッド51が駆動される。それにより、キャリッジ50は、
主走査方向に移動しながら、不図示のノズルよりインク滴をレンズシートLSに噴射させ
て、印刷が実行され、図8(a)のレンズシートLSには立体視される視差画像SGが形
成される。
以上、本実施例で説明した印刷装置を構成する、プリンター10、コンピューター13
0を用いた画像処理方法では、第1の方向である幅方向Wに複数のレンズLが並んで配置
されたレンズシートLSに、視差が異なる複数の元画像データMGD1,MGD2,MG
D3,MGD4に基づいて、立体視される視差画像SGを形成する画像処理方法であって
、幅方向Wにおける、設計値としてのレンズピッチP1と測定値としてのレンズピッチP
2とのピッチ差PD、ドット密度M、レンズシートLSの長さSに基づいて、補正ドット
数N1を算出する算出工程(図10のステップS300)と、元画像データにおいて補正
対象となる補正対象画像データを検出する検出工程(ステップS310)と、を含む。
そして、複数の元画像データMGD1〜MGD4を細分化した複数の部分画像データB
1,1〜B4,4を生成し、レンズL1〜L4ごとに複数の部分画像データB1,1〜B
4,4を視差順に配置したデータブロックJ1〜J4を生成するブロック生成工程(ステ
ップS320)と、検出工程において検出された補正対象画像データを含むデータブロッ
クJ3を対象として、1個の部分画像データに対して幅方向Wにおける1ドット分の画像
データを挿入または削除して補正する処理を、補正ドット数N1の数値と同じ個数の部分
画像データに対して補正する補正工程(ステップS330)と、補正工程において補正さ
れたデータブロックJa3を含む全部のデータブロックJ1,J2,Ja3,J4を、レ
ンズL1〜L4ごとに対応させて配置した合成画像データを生成する画像合成工程(ステ
ップS340)とを含む。
この構成により、画像データを補正したことにより、立体視される視差画像SGにおい
て生じる、長手方向Hに延びる不要な線を目立たない部分に生じさせることができる。そ
のため、立体視される視差画像SGの品質低下を抑制できる。
また、補正対象画像データは、元画像MGD1,MGD2,MGD3,MGD4におい
て幅方向Wと交わる方向(長手方向H)に延びるエッジ402を形成する画像データであ
る。
この構成によれば、補正したことによって視差画像SGに生じる、長手方向Hに延びる
不要な線が、エッジと重なることによって目立たなくなる。
(実施例2)
実施例2では、オブジェクトとしての「フレーム」のエッジが形成される画像データを
補正対象画像データとして検出する場合について説明する。
図6(b)は、周囲にオブジェクトとしての「フレーム411」が描かれた元画像41
0を示す図である。「フレーム411」には、図面上下方向に延びる直線状のエッジ41
2が形成される。
本実施例では、画像検出モジュール142cは、元画像410を形成する元画像データ
から「フレーム411」におけるエッジ412を形成する画像データを検出し、補正対象
画像データとする。この補正対象画像データは、視差画像SGを形成するデータブロック
に含まれる。
元画像410におけるエッジ412を形成する元画像データは、細分化されて視差順に
配置された部分画像データとなり、立体視される視差画像SGにおいてレンズシートLS
の外周に沿って形成されたオブジェクトとしての「フレーム」の部分となる。
この補正対象画像データを含むデータブロックを対象として、補正する処理を実行して
も、立体視される視差画像SGに生じる不要な線が、「フレーム」のエッジと重なること
によって目立たなくなる。実施例2におけるその他の構成は、実施例1で説明した構成と
同じである。
(実施例3)
実施例3では、視差画像において移動量が小さいオブジェクトを形成する画像データを
補正対象画像データとして検出する場合について説明する。
図11(a)〜(c)は、移動量を説明するための図である。図11(a)は、一例と
しての円柱状の被写体500を示す図である。図11(b)は、図11(a)の矢印方向
から見た図である。符番501〜504は、視差(視認角度)の異なる位置から被写体5
00を見た観察者の目の位置を示す。
図11(c)は、目の位置501〜504のそれぞれから撮像された元画像511〜5
14を示す。元画像511〜514には、被写体500が撮像されたオブジェクト520
a〜520dがそれぞれ形成される。
目の位置501から目の位置504に視差が変化すると、元画像511〜514におけ
るオブジェクト520a〜520dの位置は、図11(c)に示すように図面右側に移動
する。移動量Q1は、視認角度の範囲R1で目の位置501から目の位置504に視差が
変化したとき、オブジェクト520aの位置からオブジェクト520dの位置に移動した
距離を示す。
図12(a)〜(c)は、図11(c)の移動量Q1と比較して説明するための図であ
る。図12(a)は、一例としての円柱状の被写体600を示す図である。図12(b)
は、図12(a)の矢印方向から見た図である。符番601〜604は、視差(視認角度
)の異なる位置から被写体600を見た観察者の目の位置を示す。
図12(c)は、目の位置601〜604のそれぞれから撮像された元画像611〜6
14を示す。元画像611〜614には、被写体600が撮像されたオブジェクト620
a〜620dがそれぞれ形成される。
目の位置601から目の位置604に視差が変化すると、元画像611〜614におけ
るオブジェクト620a〜620dの位置は、図に示すように図面右側に移動する。移動
量Q2は、視認角度の範囲R2で目の位置601から目の位置604に視差が変化したと
き、オブジェクト620aの位置からオブジェクト620dの位置に移動した距離を示す
図12(b)の視認角度の範囲R2は、図11(b)の視認角度の範囲R1より小さい
。そのため、図12(c)の移動量Q2は、図11(c)の移動量Q1より小さい。
図13は、移動量が異なるオブジェクト520a,520dとオブジェクト620a,
620dが形成された元画像700,701を示す図である。元画像700に形成された
オブジェクト620aが、元画像701に形成されたオブジェクト620dに移動した移
動量Q2は、元画像700に形成されたオブジェクト520aが、元画像701に形成さ
れたオブジェクト520dに移動した移動量Q1より小さい。
本実施例では、画像検出モジュール142cは、移動量が小さいオブジェクト620a
〜620dを含む部分画像データにおいて補正処理を行う。オブジェクト620a〜62
0dを形成する部分画像データにおける階調値の変化は、オブジェクト520a〜520
dを形成する部分画像データにおける階調値の変化より大きい。そのため、オブジェクト
620a〜620dを含む部分画像データにおいて補正処理を行うことにより、視差画像
SGに生じる不要な線が目立たないようにすることができる。実施例3におけるその他の
構成は、実施例1で説明した構成と同じである。
(実施例4)
実施例4では、複数の円形状のレンズが配置されたレンズシートについて説明する。図
14は、複数の円形状のレンズが配置された様子を示す図である。図14は、図示しない
、インク吸収層、インク透過層と反対側から見た図である。
一点鎖線に示した断面位置F−F´において見たレンズシートの概略構成は、図1(b
)を用いて説明した構成と同じである。レンズ800は円形状を有し、第1の方向U、第
1の方向Uと交わる第2の方向Vに並んで配置される。
実施例1〜実施例3で説明したように、印刷装置11を用いた画像処理方法により、第
1の方向Uにおいて配置される部分画像を形成する部分画像データを補正する。これによ
り、画像データを補正したことにより、立体視される視差画像SGにおいて生じる、第2
の方向Vに延びる不要な線を目立たない部分に生じさせることができる。
本実施例では、さらに、第2の方向Vにおいて、設計値としてのレンズピッチP1と測
定値としてのレンズピッチP2とのピッチ差PD、ドット密度M、レンズシートの長さに
基づいて、補正ドット数N1を算出するステップを含む。
実施例1〜実施例3で説明した画像処理方法により、第2の方向Vにおいて配置される
部分画像を形成する部分画像データを補正する。これにより、画像データを補正したこと
により、立体視される視差画像SGにおいて生じる、第1の方向Uに延びる不要な線を目
立たない部分に生じさせることができる。
実施例1〜実施例4では、プリンター10とコンピューター130とから構成される印
刷装置11について説明したが、プリンター10のみで印刷装置を構成するようにしても
よい。
10…プリンター、130…コンピューター、411…フレーム、402,412…エ
ッジ、800…レンズ、B1,1〜B4,4、Ba1,3〜Ba3,3…部分画像データ
、C1,1〜C4,4…部分画像、H…長手方向、J1〜J4,Ja3…データブロック
、K1,K2,K3,K4…画像ブロック、L,L1〜L4…レンズ、LS…レンズシー
ト、M…ドット密度、MGD1,MGD2,MGD3,MGD4…元画像データ、N1…
補正ドット数、P1,P2…レンズピッチ、PD…ピッチ差、Q1,Q2…移動量、S…
長さ、SG…視差画像、U…第1の方向、V…第2の方向、W…幅方向。

Claims (4)

  1. 第1の方向に複数のレンズが並んで配置されたレンズシートに、視差が異なる複数の元画像データに基づいて、立体視される視差画像を形成する画像処理方法であって、
    前記第1の方向における、設計値としてのレンズピッチと測定値としてのレンズピッチとのピッチ差、印刷解像度、前記レンズシートの長さに基づいて、補正ドット数を算出する算出工程と、
    前記元画像データから生成される元画像において前記第1の方向と交わる方向に延びるエッジを形成する補正対象画像データ検出する検出工程と、
    前記複数の元画像データを細分化した複数の部分画像データを生成し、前記レンズごとに前記複数の部分画像データを視差順に配置したデータブロックを生成するブロック生成工程と、
    前記検出工程において検出された前記補正対象画像データを含む前記データブロックを対象として、1個の前記部分画像データに対して前記第1の方向における1ドット分の画像データを挿入または削除して補正する処理を、前記補正ドット数と同じ数値の個数の前記部分画像データに対して補正する補正工程と、
    前記補正工程において補正された前記データブロックを含む全部の前記データブロックを、前記レンズごとに対応させて配置した合成画像データを生成する画像合成工程と、を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 請求項1に記載の画像処理方法であって、
    前記エッジは、前記元画像において前記レンズシートの外周に沿って形成されたフレームの部分であることを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理方法であって、
    前記レンズは、円形状を有し、前記第1の方向と交わる第2の方向に並び、
    前記第2の方向における、設計値としてのレンズピッチと測定値としてのレンズピッチとのピッチ差、印刷解像度、前記レンズシートの長さに基づいて、補正ドット数を算出する工程を含むことを特徴とする画像処理方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理方法に基づいて前記レンズシートに対してインク滴を噴射させ、前記レンズシートへの印刷を実行可能とすることを特徴とする印刷装置。
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