JP6246874B2 - ポリビニルアルコールフィルムロールの包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリビニルアルコールフィルムが巻き取られてなるロールを包装フィルムで包装してなる包装体、その製造方法、および当該ロールの保管または輸送方法に関する。
光の透過および遮蔽機能を有する偏光板は、光のスイッチング機能を有する液晶とともに、液晶ディスプレイ(LCD)の基本的な構成要素である。このLCDの適用分野は、開発初期の頃の電卓および腕時計などの小型機器から、近年では、ノートパソコン、液晶モニター、液晶カラープロジェクター、液晶テレビ、車載用ナビゲーションシステム、携帯電話および屋内外で用いられる計測機器などの種々の分野に拡大している。一方で、特に液晶テレビの分野では急速に価格が低下しており、偏光板製造時の歩留り(製品収率)の向上が求められている。
偏光板は、一般にポリビニルアルコール(以下、「ポリビニルアルコール」を「PVA」と略記する場合がある)のフィルムに染色、一軸延伸、および必要に応じてさらにホウ素化合物等による固定処理を施して偏光フィルムを製造した後、その偏光フィルムの表面に三酢酸セルロース(TAC)フィルムなどの保護膜を貼り合わせることによって製造される。
ところで、上記の一軸延伸においては、一般に、その延伸倍率が高いほど得られる偏光フィルムの性能が高くなる傾向があるため、PVAフィルムが破断する限界近辺まで延伸を行うことが多い。そのため、PVAフィルムに僅かでも傷があると、そこを起点として切断が起きて、偏光フィルムひいては偏光板の歩留り(製品収率)や生産性が低下しやすいという問題があった。特に、PVAフィルムは、通常、長尺のPVAフィルムが巻き取られてなるロールの形態で保管または輸送されるが、当該ロールの端面に傷があると、PVAフィルムの一軸延伸時に切断が生じやすいという問題があった。そこで、PVAフィルムの傷を低減することが重要となるが、この傷はPVAフィルムの製造中よりも、その保管中や輸送中に発生することが多い。
このような問題に関し、PVAフィルムを巻いたロールの保管または輸送中にその端面に傷が付くのを防止し、PVAフィルムを安定して延伸することができるようにすることなどを目的として、PVAフィルムの幅よりもコアの長さを長くし特定の包装フィルムで包装する方法が知られている(特許文献1参照)。
また、フィルム幅より長い芯管にPVAフィルムを巻きつけてなるロールを水蒸気バリヤー性樹脂包装フィルムで包装し、その上からアルミニウム素材からなる包装フィルムで包装した包装状態にすることによって、保管または輸送時のロールの巻ズレ、フィルムの傷付き、ブロッキングによるフィルムの劣化を防止でき、なおかつ、ロールの巻き外周部から巻き芯部まで、より光学性能のバラツキの少ない偏光フィルムが得られることが知られている(特許文献2参照)。特許文献2には、端部の傷付きやゴミ等の異物の付着を防止するために、直接、あるいは包装の後、ロールの両端部に芯管貫通孔をもつ保護パッドを装着させることができることが記載されている。
特開2001−315885号公報 特開2005−306483号公報
上記従来技術の包装形態は、いずれもある程度の傷付き防止効果が認められており延伸時の切断が低減するが、未だに切断は発生しておりさらなる改良の余地があった。特に、近年、偏光板を製造する際のクリーン化のレベルが厳しくなっており、PVAフィルムをクリーンルーム内で使用する場合も多くなっているが、このような場合にはPVAフィルムをクリーンルーム内に持ち込む前に埃等が付着している可能性の高い包装フィルムを予め取り除くことが多く、その際に包装フィルムの外側に取り付けられた保護パッドも除去されるため、ロールの傷付きを十分に抑制することができなかった。このようなロールの傷付きを抑制するために、特許文献2に記載されているように包装フィルムの内側に保護パッドを取り付けることも考えられるが、当該構成を単に採用しただけでは、ロール端面に直接接触した保護パッドの影響により、かえって傷が付きやすくなるなどの問題があった。
本発明は、保管時や輸送時におけるロールの傷付きを十分に防止できロールをクリーンルーム内で使用する場合であってもロールの傷付きを抑制することができて、PVAフィルムを一軸延伸した際の切断を低減することのできる、PVAフィルムのロールの包装体、その製造方法、およびロールの保管または輸送方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく検討を行ったところ、PVAフィルムのロールの両端部に発泡緩衝材を取り付けた後、そのロールを包装フィルムで包装して、さらにその上から両端部に保護パッドを取り付けることにより上記目的が達成されることを見出し、当該知見に基づいてさらに検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
[1]PVAフィルムが巻き取られてなるロールを包装フィルムで包装してなる包装体であって、包装体の両端部において、包装体の内部から外側に向かって発泡緩衝材、包装フィルムおよび保護パッドがこの順に配置された構造を有し、
発泡緩衝材が独立気泡の発泡ポリエチレンによって形成されており、
発泡緩衝材の厚みがmm以上15mm以下であり、かつ、
発泡緩衝材の25%圧縮応力が50kPa以上300kPa以下である、包装体、
[2]発泡緩衝材の吸水率が0.05g/cm以下である、上記[1]の包装体、
[3]ロールをアルミニウム系フィルムで包装してなる、上記[1]または[2]の包装体、
[4]アルミニウム系フィルムが、アルミ箔の両面にポリエチレンフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムが積層された構造を有する多層フィルムである、上記[3]の包装体、
[5]アルミニウム系フィルムが、アルミ箔とナイロンフィルムが積層された構造を有する多層フィルムである、上記[3]または[4]の包装体、
[6]保護パッドの25%圧縮応力が50kPa以上である、上記[1]〜[5]のいずれか1つの包装体、
[7]上記[1]〜[6]のいずれか1つの包装体の製造方法であって、ロールの両端部に発泡緩衝材を取り付ける工程、発泡緩衝材が取り付けられたロールを包装フィルムで包装する工程、および包装フィルムの上から保護パッドを取り付ける工程を有する、製造方法、
[8]上記[1]〜[6]のいずれか1つの包装体の形態でロールを保管または輸送する、ロールの保管または輸送方法、
に関する。
本発明によれば、保管時や輸送時におけるロールの傷付きを十分に防止できロールをクリーンルーム内で使用する場合であってもロールの傷付きを抑制することができて、PVAフィルムを一軸延伸した際の切断を低減することのできる、PVAフィルムのロールの包装体、その製造方法、およびロールの保管または輸送方法が提供される。
本発明の包装体の一方の端部の断面の一例を示す概略図である。 本発明におけるロールの一例を示す概略図である。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の包装体は、PVAフィルムが巻き取られてなるロールを包装フィルムで包装してなる。そして、当該包装体の両端部(ロールの両端面付近)においては、包装体の内部から外側に向かって発泡緩衝材、包装フィルムおよび保護パッドがこの順に配置された構造を有する。
本発明の包装体は、上記のように、両端部において、包装体の内部から外側に向かって発泡緩衝材、包装フィルムおよび保護パッドがこの順に配置された構造を有している。当該包装体の具体的な態様は特に制限されず、例えば、各端部において包装体の内部から外側に向かって、(ロール端面)/発泡緩衝材/包装フィルム/保護パッド/(包装体の外側)の順に配列した態様;(ロール端面)/発泡緩衝材/包装フィルム/保護パッド/包装フィルム/(包装体の外側)の順に配列した態様;(ロール端面)/発泡緩衝材/包装フィルム/保護パッド/包装フィルム/保護パッド/(包装体の外側)の順に配列した態様;(ロール端面)/発泡緩衝材/包装フィルム/保護パッド/包装フィルム/保護パッド/包装フィルム/(包装体の外側)の順に配列した態様などが挙げられる。なお上記例示において、同じ範疇に属する部材(発泡緩衝材、包装フィルムまたは保護パッド)は多層構造を有していてもよく、例えば、「/包装フィルム/」とあるのは、1種類の包装フィルムが1層のみ存在していても、1種類の包装フィルムが2層以上存在していても、2種類以上の包装フィルムがそれぞれ1層ないし2層以上存在していても、どれでもよいことを意味する。
上記包装体の具体的な態様の中でも、包装体の製造が容易であることなどから、各端部において包装体の内部から外側に向かって、(ロール端面)/発泡緩衝材/包装フィルム/保護パッド/(包装体の外側)の順に配列した態様および(ロール端面)/発泡緩衝材/包装フィルム/保護パッド/包装フィルム/(包装体の外側)の順に配列した態様が好ましく、(ロール端面)/発泡緩衝材/包装フィルム/保護パッド/(包装体の外側)の順に配列した態様がより好ましい。
図1は、本発明の包装体の一方の端部の断面の一例を示す概略図である。図1において、PVAフィルム2は、後述する円筒状のコア1に巻き取られてロールを形成している。そして、このロールは包装フィルム4aおよび4bによって包装され、包装体を形成している。図1中の矢印Aは、包装体の内部から外側に向かう方向を示しており、図1の概略図においては、包装体の内部から外側に向かって、(ロール端面6)/発泡緩衝材7/包装フィルム4aおよび4b/保護パッド9/(包装体の外側)の順に配列している。
本発明の包装体におけるロールは、PVAフィルムが巻き取られてなり、例えば、円筒状のコアにPVAフィルムが巻き取られてなる。ロールが円筒状のコアにPVAフィルムが巻き取られてなる場合には、当該コアの両端部はロールの端面から突出する突出部を形成していることが好ましい。図2は、本発明におけるロールの一例を示す概略図である。図2において、ロール11は、円筒状のコア12にPVAフィルム13が巻き取られてなる。円筒状のコア12の両端部(図2では一方の端部16のみを示す)のそれぞれは、ロールの端面14からコアの長さ方向に外側に突出する突出部を形成している。コアの両端部が突出部を形成することにより、発泡緩衝材や保護パッドの取り付けが容易になり、また、ロールや包装体の保管または輸送が容易になる。
上記の円筒状のコアの種類に特に制限はなく、例えば、金属製のもの、プラスチック製のもの、紙製のもの、木製のものなどが挙げられる。また、金属とプラスチックの両方が使用されたもの、金属と紙の両方が使用されたもの、プラスチックと紙の両方が使用されたものなど、複合体の形態のコアも使用することができる。これらの中でも、強度が高く、また本発明の効果がより顕著に奏されることから、金属および/またはプラスチック製のコアが好ましく、繰り返し使用しても摩耗等の影響を受けにくいことから金属製のコアがより好ましい。円筒状のコアの全質量に対して金属およびプラスチックの質量の占める割合は、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
上記の金属としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウムなどが挙げられ、これらのうちの1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。これらのうちでも、強度、軽量性、価格などの観点からアルミニウムが好ましい。
また、上記のプラスチックとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリウレア、シリコーン樹脂などが挙げられ、これらのうちの1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。これらのうちでも、ポリ塩化ビニルが好ましい。当該プラスチックは、強度などの観点から炭素繊維強化プラスチック等の繊維強化プラスチック(FRP)であることも好ましい。
円筒状のコアの径は特に限定されないが、強度、取り扱い性などの観点から、その外径が50〜800mmの範囲内であることが好ましく、80〜500mmの範囲内であることがより好ましく、100〜300mmの範囲内であることがさらに好ましく、150〜250mmの範囲内であることが特に好ましい。
また、円筒状のコアの肉厚は、強度、取り扱い性などの観点から、2〜50mmの範囲内であることが好ましく、3〜20mmの範囲内であることがより好ましく、4〜10mmの範囲内であることがさらに好ましい。
PVAフィルムを構成するPVAとしては、例えば、ビニルエステルを重合して得られたポリビニルエステルをけん化して得られるPVA(未変性PVA);PVAの主鎖にコモノマーをグラフト共重合させた変性PVA;ビニルエステルとコモノマーとを共重合させた変性ポリビニルエステルをけん化することにより製造された変性PVA;未変性PVAまたは変性PVAの水酸基の一部をホルマリン、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類で架橋した、いわゆるポリビニルアセタール樹脂などが挙げられる。
PVAの製造に用いられる上記のビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニルなどが挙げられる。これらの中でもPVAの製造の容易性、入手容易性、コスト等の点から、酢酸ビニルが好ましい。
変性PVAの製造に使用される上記のコモノマーは、主としてPVAの変性を目的に共重合されるものであり、本発明の趣旨を損なわない範囲で使用される。このようなコモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類;アクリル酸またはその塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸またはその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸またはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンまたはその塩、N−メチロールアクリルアミドまたはその誘導体等のアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸またはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンまたはその塩、N−メチロールメタクリルアミドまたはその誘導体等のメタクリルアミド誘導体;N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等のN−ビニルアミド類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類;酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物;マレイン酸またはその塩もしくはエステル;イタコン酸またはその塩もしくはエステル;ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;酢酸イソプロペニルなどを挙げることができる。これらの中でもα−オレフィン(例えば、炭素数2〜30のα−オレフィン等)、不飽和カルボン酸またはその誘導体、不飽和スルホン酸またはその誘導体が好ましく、α−オレフィンがより好ましく、エチレンが特に好ましい。
変性PVAにおいてコモノマーによる変性量は変性PVAを構成する全構造単位のモル数に基づいて15モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましい。
PVAの重合度は、特に制限されないが、一軸延伸して偏光フィルムさらには偏光板にした際の偏光性能および耐久性などの点から、2000以上であることが好ましく、2300以上であることがより好ましい。また、均質なPVAフィルムの製造の容易性、延伸性などの点から、PVAの重合度は、8000以下であることが好ましく、6000以下であることがより好ましい。なお、本明細書でいうPVAの重合度は、JIS K6726−1994の記載に準じて測定される平均重合度を意味し、PVAを再けん化し、精製した後に30℃の水中で測定した極限粘度から求めることができる。
PVAのけん化度は、特に制限されないが、一軸延伸して偏光フィルムさらには偏光板にした際の偏光性能および耐久性などの点から、99モル%以上であることが好ましく、99.3モル%以上であることがより好ましく、99.8モル%以上であることが特に好ましい。なお、本明細書におけるPVAの「けん化度」とは、PVAが有する、けん化によってビニルアルコール単位に変換されうる構造単位(典型的にはビニルエステル単位)とビニルアルコール単位との合計モル数に対して当該ビニルアルコール単位のモル数が占める割合(モル%)をいう。けん化度はJIS K6726−1994に記載の方法により測定することができる。
PVAフィルムは可塑剤を含むことが好ましい。PVAフィルムが可塑剤を含むことにより染色性や延伸性が向上するとともに、PVAフィルム製造時の工程通過性も向上する。可塑剤としては多価アルコールが好ましく、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロールプロパン等を挙げることができ、これらの可塑剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも延伸性の向上効果に優れる点から、グリセリン、ジグリセリン、またはエチレングリコールがより好ましく使用される。
PVAフィルムにおける可塑剤の含有量としては、PVA100質量部に対して1〜30質量部が好ましく、3〜25質量部がより好ましく、5〜20質量部がさらに好ましい。上記含有量が1質量部より少ないと、染色性や延伸性が低下する場合があり、30質量部より多いと、PVAフィルムが柔軟になりすぎて取り扱い性が低下する場合がある。
PVAフィルムは、その製造に使用される乾燥ロールからの剥離性の向上、PVAフィルムの取り扱い性の向上などの点から、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤の種類に特に制限はないが、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤が好ましく用いられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸カリウム等のカルボン酸型、オクチルサルフェート等の硫酸エステル型、ドデシルベンゼンスルホネート等のスルホン酸型などが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル型、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル型、ポリオキシエチレンラウレート等のアルキルエステル型、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル等のアルキルアミン型、ポリオキシエチレンラウリン酸アミド等のアルキルアミド型、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等のポリプロピレングリコールエーテル型、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド型、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル等のアリルフェニルエーテル型などが挙げられる。
これらの界面活性剤は1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
PVAフィルムにおける界面活性剤の含有量としては、PVA100質量部に対して0.01〜1質量部が好ましく、0.02〜0.5質量部がより好ましく、0.05〜0.3質量部が特に好ましい。上記含有量が0.01質量部より少ないと剥離性や取り扱い性の向上効果が現れにくくなることがあり、一方、1質量部より多いと界面活性剤がPVAフィルム表面に溶出してブロッキングの原因になり、取り扱い性が低下する場合がある。
PVAフィルムは、PVA、可塑剤、および界面活性剤以外の他の成分、例えば、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等)、相溶化剤、ブロッキング防止剤、難燃剤、帯電防止剤、滑剤、分散剤、流動化剤、抗菌剤などを含んでいてもよい。これらの添加剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
PVAフィルムにおけるPVAの含有率は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることがさらに好ましい。
PVAフィルムは、PVAおよび必要に応じてさらに可塑剤、界面活性剤、これら以外の上記した他の成分などが液体媒体中に溶解した製膜原液や、PVA、液体媒体および必要に応じてさらに可塑剤、界面活性剤、これら以外の上記した他の成分などを含みPVAが溶融した製膜原液を用いて製造することができ、具体的には、例えば、PVAおよび必要に応じてさらに可塑剤、界面活性剤、これら以外の上記した他の成分などと液体媒体とを混合して溶液や溶融液とした製膜原液や、液体媒体を含むPVAのペレットなどを必要に応じて可塑剤、界面活性剤、これら以外の上記した他の成分などの存在下で溶融して溶融液とした製膜原液を用いて製造することができる。製膜原液の調製にあたっては、攪拌式混合装置、溶融押出機などを使用することができる。
製膜原液の調製に使用される上記液体媒体としては、例えば、水、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。その中でも、環境に与える負荷や回収性の点から水が好ましい。
製膜原液の揮発分率(製膜時に揮発や蒸発によって除去される溶剤などの揮発性成分の、製膜原液中における含有割合)は、製膜条件などによっても異なるが、50〜95質量%の範囲内であることが好ましい。製膜原液の揮発分率が50質量%以上であることにより、製膜原液の粘度が高くなり過ぎず、製膜原液調製時の濾過や脱泡が円滑に行われ、異物や欠点の少ないPVAフィルムの製造が容易になる。一方、製膜原液の揮発分率が95質量%以下であることにより、製膜原液の濃度が低くなり過ぎず、PVAフィルムの工業的な製造が容易になる。
製膜原液を用いてPVAフィルムを製膜する際の製膜方法に特に制限はなく、例えば、湿式製膜法、ゲル製膜法、キャスト製膜法、押出製膜法などを採用することができる。これらの製膜方法は、1種のみを採用しても2種以上を組み合わせて採用してもよい。上記の製膜方法の中でも、T型スリットダイ、ホッパープレート、I−ダイ、リップコーターダイ等の公知の膜状吐出装置(膜状流延装置)を使用したキャスト製膜法または押出製膜法が好ましい。キャスト製膜法または押出製膜法の具体的な方法としては、例えば、上記の製膜原液を最上流側に位置する回転する加熱したロール(あるいはベルト)の周面上に膜状に吐出または流延し、必要に応じて当該ロール(あるいはベルト)の周面上に吐出または流延された膜のロール(あるいはベルト)に接触していない面(非接触面)の全面に熱風(好ましくは50〜150℃、より好ましくは70〜120℃の範囲内の温度の熱風)を吹き付けるなどして、当該非接触面から揮発性成分を蒸発させて好ましくは膜の揮発分率が15〜30質量%の範囲内になるまで乾燥し、続いてその下流側に配置した回転軸が互いに平行な1個または複数個の乾燥ロールの周面上でさらに乾燥するか、または熱風炉式等の熱風乾燥装置の中を通過させてさらに乾燥した後、巻き取り装置により巻き取る方法を好ましく採用することができる。乾燥ロールによる乾燥と熱風乾燥装置による乾燥とは、適宜組み合わせて実施してもよい。また、使用される製膜装置は、必要に応じて、熱処理装置、調湿装置などを有していてもよい。
上記のようにして巻き取り装置により巻き取られたPVAフィルムは、そのままロールとして本発明の包装体に用いても、一旦巻き出した後、再度巻き取りなおしたものをロールとして本発明の包装体に用いても、どちらでもよい。
本発明において使用されるPVAフィルムの幅は特に制限されないが、近年、液晶テレビや液晶モニターが大画面化しているので、それらに有効に用い得るようにするために、PVAフィルムの幅は3m以上であることが好ましく、4m以上であることがより好ましく、5m以上であることがさらに好ましい。一方、工業的な生産機で偏光フィルムを製造する場合に、PVAフィルムの幅があまりに広すぎると均一な一軸延伸が困難になることがあるので、PVAフィルムの幅は6m以下であることが好ましい。
またPVAフィルムの厚みは、実用性、PVAフィルムの製造のしやすさ、一軸延伸処理の容易さなどの点から、5〜80μmの範囲内であることが好ましく、10〜60μmの範囲内であることがより好ましく、20〜50μmの範囲内であることがさらに好ましい。PVAフィルムの厚みが5μm未満であると、偏光フィルムを製造するための一軸延伸時に破断しやすくなる傾向がある。一方、PVAフィルムの厚みが80μmを超えると、偏光フィルムを製造するための一軸延伸時に延伸斑が発生しやすくなる傾向がある。
本発明において使用される発泡緩衝材は、発泡構造を有していることによって緩衝作用を示すものであれば特に制限されず、独立気泡の発泡プラスチックによって形成されているものであっても、連続気泡の発泡プラスチックによって形成されているものであってもどちらでもよいが、連続気泡の発泡プラスチックによって形成されている発泡緩衝材を用いた場合には、当該発泡緩衝材の吸水率が大きい場合が多く、包装体中でPVAフィルム中の水分を吸収してPVAフィルムの水分率斑を発生させ、PVAフィルムの一軸延伸時に切断が起こりやすくなる傾向があることから、発泡緩衝材は、独立気泡の発泡プラスチックによって形成されていることが好ましい。
発泡緩衝材の材質に特に制限はなく、例えば、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン、発泡ポリ塩化ビニル等の発泡プラスチックによって形成された発泡緩衝材を用いることができるが、吸水率が高くなりやすい材質の発泡緩衝材を用いた場合には、包装体中でPVAフィルムの水分率斑を発生させ、PVAフィルムの一軸延伸時に切断が起こりやすくなる傾向があることから、吸水率を低いレベルに抑えやすい発泡ポリエチレンによって形成された発泡緩衝材を用いることが好ましい。
発泡緩衝材の厚みは、2mm以上であることが好ましく、3mm以上であることがより好ましく、5mm以上であることがさらに好ましく、7mm以上であることが特に好ましい。厚みが2mm以上であることにより、ロールの端面の傷付きをより効果的に防ぐことができる。発泡緩衝材の厚みの上限に特に制限はないが、取り扱い性の点から、当該厚みは15mm以下であることが好ましい。なお、発泡緩衝材1枚で上記厚みを確保することが難しい場合には、複数枚の発泡緩衝材を重ねて合計の厚みとして上記厚みを確保してもよい。
発泡緩衝材の25%圧縮応力は、50kPa以上であることが好ましく、70kPa以上であることがより好ましく、100kPa以上であることがさらに好ましい。25%圧縮応力が50kPa以上であることにより、ロール端面の傷付きをより効果的に防止することができる。発泡緩衝材の25%圧縮応力が大きすぎると発泡緩衝材によってロール端面が傷付く恐れがあるため、当該25%圧縮応力は300kPa以下であることが好ましく、250kPa以下であることがより好ましく、200kPa以下であることが特に好ましい。
発泡緩衝材の25%圧縮応力はJIS K7220:2006に準じて測定することができる。
発泡緩衝材の吸水率は、0.05g/cm以下であることが好ましく、0.03g/cm以下であることがより好ましく、0.01g/cm以下であることがさらに好ましい。吸水率が0.05g/cmを超えると、包装体中で発泡緩衝材がPVAフィルム中の水分を吸収してPVAフィルムの水分率斑を発生させ、PVAフィルムの一軸延伸時に切断が起こりやすくなる傾向がある。吸水率の下限に特に制限はないが、吸水率が低いほど硬くなり緩衝機能が低下する傾向にあることから、吸水率は、例えば0.0002g/cm以上である。なお、本明細書における吸水率は、JIS A9511:2006Rに記載された測定方法による吸水量を意味する。
本発明の包装体はロールを包装フィルムで包装してなる。本発明に使用される包装フィルムの種類に特に制限はなく、アルミニウム系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルムなどを用いることができるが、使用される包装フィルムの少なくとも1種類において、アルミニウム系フィルムを用いることが好ましい。包装体が、ロールをアルミニウム系フィルムで包装してなるものであることにより、本発明の包装体の形態でロールを保管または輸送する際に、包装体内部への水分の浸入を効果的に抑制することができる。
本発明の包装体において、ロールは1種類の包装フィルムで包装されていても、2種類以上の包装フィルムで包装されていても、どちらでもよいが、それぞれの包装フィルムの特性を共に具備させることができることから、2種類以上の包装フィルムで包装されていることが好ましく、特に、水蒸気バリア性に優れる包装フィルムを内側に、機械的特性に優れる包装フィルムを外側に、それぞれ配置することが好ましい。
包装体が、ロールをアルミニウム系フィルムで包装してなるものである場合において、当該包装体は、ロールをアルミニウム系フィルムで包装した後、さらにポリエチレンフィルムで包装してなるものであることが好ましい。アルミニウム系フィルムはピンホールが開いて水蒸気バリア性が低下する恐れがあるが、アルミニウム系フィルムの外側にポリエチレンフィルムが配置されることにより、アルミニウム系フィルムにピンホールが開きにくくなり、水蒸気バリア性の低下が起こりにくくなる。
上記のアルミニウム系フィルムとしては、水蒸気バリア性に優れるものが好ましく、例えば、アルミ箔とプラスチックフィルムが積層されたものやアルミニウム蒸着フィルムが挙げられるが、水蒸気バリア性により優れることからアルミ箔とプラスチックフィルムが積層されたものであることが好ましい。
このようなアルミ箔とプラスチックフィルムが積層されたアルミニウム系フィルムの中でも、アルミ箔の両面にポリエチレンフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムが積層された構造を有する多層フィルムが、適度な柔軟性を有すると共にピンホールが開きにくいことから好ましい。アルミ箔の両面にポリエチレンフィルムが積層された構造を有する多層フィルムにおいて、その少なくとも一方の表面にポリエチレンフィルムの層が配置されている場合には、包装に際してロールを包装フィルムで巻いた後にヒートシールなどの手法により略チューブ状の形状でロールを密封することができ、包装体内部への水の浸入をより効果的に抑制することができることから好ましい。
また、上記アルミ箔とプラスチックフィルムが積層されたアルミニウム系フィルムとしては、アルミ箔とナイロンフィルムが積層された構造を有する多層フィルムであることも好ましい。ナイロンフィルムは強度が高いため、傷付き防止性に優れる。当該多層フィルムは、アルミ箔の片面または両面にナイロンフィルムが積層されているものや、アルミ箔の片面または両面にポリエチレンフィルムもしくは延伸ポリプロピレンフィルムが積層されているものが好ましい。
本発明の包装体において、ロールを各包装フィルムで包装する際の巻き数に特に制限はなく、1重巻きであってもよいし、2重巻きまたは3重巻き以上の多重巻きであってもよい。ここで、1重巻き、2重巻き、および3重巻き以上とは、ロールの外周面の大部分(例えば、ロールの外周面の面積の50%以上)において当該包装フィルムが1層、2層、および3層以上存在することを、それぞれ意味する。
本発明において使用される保護パッドの材質や構造に特に制限はなく、保護パッドとして従来公知のものを用いることができる。保護パッドの材質としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、紙等のセルロース類などが挙げられ、吸水性の点からポリエチレンが特に好ましい。また、構造についても、不織布、発泡体、それらを組み合わせたものなど、緩衝作用を示す保護パッドを用いることができ、緩衝効果の点から発泡体が特に好ましい。
保護パッドの厚みは、3mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましく、10mm以上であることがさらに好ましく、15mm以上であることが特に好ましい。厚みが3mm以上であることにより、ロールの端面の傷付きをより効果的に防ぐことができる。保護パッドの厚みの上限に特に制限はないが、取り扱い性の点から、当該厚みは20mm以下であることが好ましい。なお、保護パッド1枚で上記厚みを確保することが難しい場合には、複数枚の保護パッドを重ねて合計の厚みとして上記厚みを確保してもよい。
保護パッドの25%圧縮応力は、50kPa以上であることが好ましく、70kPa以上であることがより好ましく、100kPa以上であることがさらに好ましい。25%圧縮応力が50kPa以上であることにより、ロール端面の傷付きをより効果的に防止することができる。保護パッドの25%圧縮応力の上限値に特に制限はないが、25%圧縮応力が大きすぎると保護機能が低下するため、当該25%圧縮応力は、例えば300kPa以下である。
保護パッドの25%圧縮応力はJIS K7220:2006に準じて測定することができる。
本発明の包装体の製造方法に特に制限はなく、どのような製造方法で製造してもよいが、ロールを効率よく円滑に包装することができることから、ロールの両端部に発泡緩衝材を取り付ける工程、発泡緩衝材が取り付けられた当該ロールを包装フィルムで包装する工程、および包装フィルムの上から保護パッドを取り付ける工程を少なくとも有する方法を好ましく採用することができる。
本発明の包装体によれば、上記のように、保管時や輸送時におけるロールの傷付きを十分に防止できロールをクリーンルーム内で使用する場合であってもロールの傷付きを抑制することができる。したがって、本発明は、上記した本発明の包装体の形態でロールを保管または輸送する、ロールの保管または輸送方法を包含する。
ロールを保管する際の保管条件に特に制限はないが、保管温度としては、−20〜50℃の範囲内であることが好ましく、−10〜40℃の範囲内であることがより好ましく、−5〜30℃の範囲内であることがさらに好ましい。また、保管湿度としては、80%RH以下であることが好ましく、50%RH以下であることがより好ましい。
包装体を保管する際の保管期間にも特に制限はなく、例えば、1日〜1年の範囲内であることが好ましく、2日〜6ヶ月の範囲内であることがより好ましい。
このように、本発明の包装体によれば、保管時や輸送時におけるロールの傷付きを十分に防止できロールをクリーンルーム内で使用する場合であってもロールの傷付きを抑制することができるため、PVAフィルムを一軸延伸した際の切断を低減することができる。したがって、本発明の包装体の形態によって包装されるPVAフィルムは、使用時に一軸延伸される、偏光フィルム等の光学用フィルムを製造するためのPVAフィルムとして、好ましく用いることができる。
本発明の包装体の形態によって包装されるPVAフィルムを原料に用いて偏光フィルムを製造する際の方法は特に制限されず、従来から知られている方法を採用することができ、例えば、本発明の包装体から包装フィルムを除去するなどしてロールを取り出した後、このロールから巻き出したPVAフィルムに対して、染色処理、一軸延伸処理、および必要に応じてさらに固定処理、乾燥処理、熱処理などを施すことにより偏光フィルムを製造することができる。その場合に、染色処理、一軸延伸処理、固定処理などの操作の順序は特に制限されない。また、必要に応じて、前記した処理の1つまたは2つ以上を2回またはそれ以上行うこともできる。
包装体からロールを取り出す際の取り出し方法に特に制限はないが、ロールをクリーンルーム内で使用する場合には、本発明の効果がより顕著に奏されることから、クリーンルーム外で包装体から保護パッドと包装フィルムを取り外した後、クリーンルーム内で発泡緩衝材を取り外す方法を好ましく採用することができる。ここで発泡緩衝材は、延伸機などの偏光フィルム製造装置にロールをセットした後に取り外すのが好ましい。
偏光フィルムの製造における上記の染色処理は、一軸延伸処理の前、一軸延伸処理と同時、一軸延伸処理の後のいずれの段階で行ってもよい。染色処理に用いられる染料としては、ヨウ素−ヨウ化カリウム;ダイレクトブラック 17、19、154;ダイレクトブラウン 44、106、195、210、223;ダイレクトレッド 2、23、28、31、37、39、79、81、240、242、247;ダイレクトブルー 1、15、22、78、90、98、151、168、202、236、249、270;ダイレクトバイオレット 9、12、51、98;ダイレクトグリーン 1、85;ダイレクトイエロー 8、12、44、86、87;ダイレクトオレンジ 26、39、106、107等の二色性染料などが挙げられ、これらは1種を単独で使用してもまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
染色処理は、一般に、染料を含有する溶液中にPVAフィルムを浸漬させて行うが、それに限定されるものではなく、例えば、PVAフィルム上に染料を塗工する方法、PVAフィルムを製造するための製膜原液中に染料を予め添加しておき、染色されたPVAフィルムを製膜によって直接製造する方法などを採用することもできる。染色処理時の処理条件や具体的な処理方法などは特に制限されない。
上記の一軸延伸処理は、湿式延伸法または乾熱延伸法のいずれで行ってもよい。さらに、一軸延伸処理は、ホウ酸を含む温水中で行ってもよいし、前記した染料を含有する溶液中や後述する固定処理浴中で行ってもよいし、吸水後のPVAフィルムを用いて空気中で行ってもよいし、その他の方法で行ってもよい。一軸延伸処理の際の延伸温度は特に限定されないが、PVAフィルムを温水中で延伸(湿式延伸)する場合は30〜90℃、より好ましくは40〜70℃、さらに好ましくは45〜65℃の範囲内の温度が好ましく採用され、乾熱延伸する場合は50〜180℃の範囲内の温度が好ましく採用される。また、一軸延伸処理の延伸倍率(多段で一軸延伸を行う場合は合計の延伸倍率)は、偏光性能の点から延伸前の長さに基づいて4倍以上であることが好ましく、5倍以上であることがより好ましく、5.5倍以上であることがさらに好ましい。延伸倍率の上限は特にないが、均一な延伸を行うためには8倍以下であることが好ましい。PVAフィルムの一軸延伸は、延伸ロールを用いるなどして長尺のPVAフィルムの長さ方向(MD)に連続的に行うのが生産性の観点から好ましい。
一軸延伸後のフィルム(偏光フィルム)の厚みは、3〜75μm、特に5〜50μmであることが、偏光性能、取り扱い性、耐久性などの点から好ましい。
偏光フィルムの製造に当たっては、フィルムへの染料の吸着を強固にするために、固定処理を行うことが多い。固定処理は、ホウ酸および/またはホウ素化合物を添加した固定処理浴中にフィルム(例えば、一軸延伸処理されたフィルム)を浸漬する方法が一般に広く採用されている。その際に、必要に応じて固定処理浴中にヨウ素化合物を添加してもよい。
一軸延伸処理または一軸延伸処理と固定処理を行ったフィルムに対して、さらに乾燥処理および/または熱処理を施してもよい。乾燥処理および/または熱処理の温度は30〜150℃、特に50〜140℃の範囲内の温度であることが好ましい。乾燥処理および/または熱処理の温度が低すぎると、得られる偏光フィルムの寸法安定性が低下する傾向があり、一方、高すぎると染料の分解などに伴う偏光性能の低下が発生する傾向がある。
以上のようにして得られる偏光フィルムの両面または片面に、光学的に透明で、かつ機械的強度を有する保護膜を貼り合わせることにより、偏光板を製造することができる。その場合の保護膜としては、三酢酸セルロース(TAC)フィルム、酢酸・酪酸セルロース(CAB)フィルム、アクリル系フィルム、ポリエステル系フィルムなどを使用することができる。また、保護膜を貼り合わせるための接着剤としては、PVA系接着剤やウレタン系接着剤などが一般に使用されており、そのうちでもPVA系接着剤が好ましく用いられる。
以上のようにして得られた偏光板は、アクリル系などの粘着剤を被覆した後、ガラス基板に貼り合わせて液晶ディスプレイ装置の部品として使用することができる。偏光板をガラス基板に貼り合わせる際に、位相差フィルム、視野角向上フィルム、輝度向上フィルムなどを同時に貼り合わせてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
《実施例1》
(1)幅400cm、厚み75μm、長さ10000mのPVAフィルム(PVAの重合度2400、PVAのけん化度99.9モル%、グリセリン11質量%含有、水分率4.0質量%)を、長さ450cmで直径6インチの円筒状のアルミニウム製コアに巻き取り、ロールを得た。このとき、ロールの各端面からコアが25cmずつ突出するように巻き取った。得られたロールの径は115cmであった。このロールの端面および外周面を目視観察したところ、傷は認められなかった。
(2)上記のロールの両方の端面に発泡緩衝材として、厚み5mmの発泡ポリエチレンシートをロール端面の形状に合わせて切り取ったものを1枚ずつ取り付けた。この発泡ポリエチレンシートは発泡倍率10倍の独立気泡タイプのものであり、吸水率は0.01g/cmであり、25%圧縮応力は130kPaであった。
上記発泡緩衝材が取り付けられたロールをアルミニウム系フィルムで包装した。この際に、ロールとアルミニウム系フィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、アルミニウム系フィルムとしては、厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)と厚み15μmの低密度ポリエチレンフィルム(LDPEフィルム)と厚み7μmのアルミ箔と厚み15μmのLDPEフィルムがこの順に積層されたものを用い、OPPフィルム側を内側にした。
上記アルミニウム系フィルムで包装したロールを、さらに厚み40μmのポリエチレンフィルムで包装した。この際に、アルミニウム系フィルムとポリエチレンフィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、ロールが傷付いたときに判別しやすいように、赤色に着色したポリエチレンフィルムを用いた。
なお、包装フィルム(アルミニウム系フィルムおよびポリエチレンフィルム)としてはアルミニウム製コアの長さよりも十分に長い幅を有するものを使用し、包装の際には両端部付近の余った部分をコアの内側に押し込んだ。そして、ポリエチレンフィルムで包装した後に、ロールの端面からコアが突出した突出部の外周部で包装フィルムをゴムバンドで固定した。
さらに、包装フィルムの上から、両端部に略ロール端面形状を有する厚み10mmの保護パッドを1枚ずつ取り付けた。この保護パッドは、独立気泡タイプの発泡ポリエチレンシートをロール端面の形状に比べて最外径が10mm程度大きくなるように切り取ったものであり、25%圧縮応力は130kPaであった。
以上のようにして得られた包装体の外観を確認したところ、傷付きが予想されるような異常は認められなかった。
(3)上記の包装体を架台に載せて倉庫に輸送し、倉庫で3ヶ月間保管した。架台に載せる際には、コアの突出部にバンドを巻き、それをホイストで吊り揚げて、架台に載せた。架台に載せた後に包装体の外観を確認したところ、ロール部分には異常が認められなかった。なお、使用した架台はコアの突出部だけを上下から支える構造になっており、架台がロール部分に接触してロールの端面や外周面を傷付ける恐れは小さい構造になっている。
保管3ヶ月後に包装体を架台から吊り揚げて、クリーンルーム用架台に載せ替えた。そして、包装フィルムの外側の保護パッドを取り外し、その後に包装フィルムを取り外した。ロールの外周面、およびロールの端面に密着した発泡緩衝材を観察したところ、いずれも傷付きは認められなかった。また、PVAフィルム表面に吸湿したような皺も認められなかった。
(4)ロールの端面に発泡緩衝材が密着して取り付けられたままの上記ロールをクリーンルーム用架台ごとクリーンルームに入れ、延伸機にロールをセットした。発泡緩衝材を取り外し、ロールの端面を確認したところ、傷付きは認められなかった。また、周囲のクリーン度を測定したところクラス1000レベルであり、ロールをクリーンルーム内に持ち込む前と同レベルであった。
(5)延伸機で上記ロールから巻き出したPVAフィルム(8000m)を延伸倍率5倍で一軸延伸したところ、切断は起こらなかった。
《実施例2》
(1)幅440cm、厚み60μm、長さ12500mのPVAフィルム(PVAの重合度2400、PVAのけん化度99.9モル%、グリセリン11質量%含有、水分率4.0質量%)を、長さ480cmで直径6インチの円筒状の鉄製コアに巻き取り、ロールを得た。このとき、ロールの各端面からコアが20cmずつ突出するように巻き取った。得られたロールの径は122cmであった。このロールの端面および外周面を目視観察したところ、傷は認められなかった。
(2)上記のロールの両方の端面に発泡緩衝材として、厚み10mmの発泡ポリエチレンシートをロール端面の形状に合わせて切り取ったものを1枚ずつ取り付けた。この発泡ポリエチレンシートは発泡倍率20倍の独立気泡タイプのものであり、吸水率は0.03g/cmであり、25%圧縮応力は60kPaであった。
上記発泡緩衝材が取り付けられたロールをアルミニウム系フィルムで包装した。この際に、ロールとアルミニウム系フィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、アルミニウム系フィルムとしては、厚み20μmのOPPフィルムと厚み15μmのLDPEフィルムと厚み7μmのアルミ箔と厚み15μmのLDPEフィルムと厚み15μmのナイロンフィルム(Nyフィルム)と厚み15μmのLDPEフィルムがこの順に積層されたものを用い、OPPフィルム側を内側にした。
上記アルミニウム系フィルムで包装したロールを、さらに厚み40μmのポリエチレンフィルムで包装した。この際に、アルミニウム系フィルムとポリエチレンフィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて2重に包装した。ここで、ロールが傷付いたときに判別しやすいように、赤色に着色したポリエチレンフィルムを用いた。
なお、包装フィルム(アルミニウム系フィルムおよびポリエチレンフィルム)としては鉄製コアの長さよりも十分に長い幅を有するものを使用し、包装の際には両端部付近の余った部分をコアの内側に押し込んだ。そして、ポリエチレンフィルムで包装した後に、ロールの端面からコアが突出した突出部の外周部で包装フィルムをゴムバンドで固定した。
さらに、包装フィルムの上から、両端部に略ロール端面形状を有する厚み10mmの保護パッドを1枚ずつ取り付けた。この保護パッドは、独立気泡タイプの発泡ポリエチレンシートをロール端面の形状に比べて最外径が10mm程度大きくなるように切り取ったものであり、25%圧縮応力は130kPaであった。
以上のようにして得られた包装体の外観を確認したところ、傷付きが予想されるような異常は認められなかった。
(3)上記の包装体を架台に載せて倉庫に輸送し、倉庫で3ヶ月間保管した。架台に載せる際には、コアの突出部にバンドを巻き、それをホイストで吊り揚げて、架台に載せた。架台に載せた後に包装体の外観を確認したところ、ロール部分には異常が認められなかった。なお、使用した架台はコアの突出部だけを上下から支える構造になっており、架台がロール部分に接触してロールの端面や外周面を傷付ける恐れは小さい構造になっている。
保管3ヶ月後に包装体を架台から吊り揚げて、クリーンルーム用架台に載せ替えた。そして、包装フィルムの外側の保護パッドを取り外し、その後に包装フィルムを取り外した。ロールの外周面、およびロールの端面に密着した発泡緩衝材を観察したところ、いずれも傷付きは認められなかった。また、PVAフィルム表面に吸湿したような皺も認められなかった。
(4)ロールの端面に発泡緩衝材が密着して取り付けられたままの上記ロールをクリーンルーム用架台ごとクリーンルームに入れ、延伸機にロールをセットした。発泡緩衝材を取り外し、ロールの端面を確認したところ、傷付きは認められなかった。また、周囲のクリーン度を測定したところクラス1000レベルであり、ロールをクリーンルーム内に持ち込む前と同レベルであった。
(5)延伸機で上記ロールから巻き出したPVAフィルム(8000m)を延伸倍率5倍で一軸延伸したところ、切断は起こらなかった。
《比較例1》
(1)幅400cm、厚み75μm、長さ10000mのPVAフィルム(PVAの重合度2400、PVAのけん化度99.9モル%、グリセリン11質量%含有、水分率4.0質量%)を、長さ450cmで直径6インチの円筒状のアルミニウム製コアに巻き取り、ロールを得た。このとき、ロールの各端面からコアが25cmずつ突出するように巻き取った。得られたロールの径は115cmであった。このロールの端面および外周面を目視観察したところ、傷は認められなかった。
(2)上記のロールの両方の端面に発泡緩衝材を取り付けずに、当該ロールをアルミニウム系フィルムで包装した。この際に、ロールとアルミニウム系フィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、アルミニウム系フィルムとしては、厚み20μmのOPPフィルムと厚み15μmのLDPEフィルムと厚み7μmのアルミ箔と厚み15μmのLDPEフィルムがこの順に積層されたものを用い、OPPフィルム側を内側にした。
上記アルミニウム系フィルムで包装したロールを、さらに厚み40μmのポリエチレンフィルムで包装した。この際に、アルミニウム系フィルムとポリエチレンフィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、ロールが傷付いたときに判別しやすいように、赤色に着色したポリエチレンフィルムを用いた。
なお、包装フィルム(アルミニウム系フィルムおよびポリエチレンフィルム)としてはアルミニウム製コアの長さよりも十分に長い幅を有するものを使用し、包装の際には両端部付近の余った部分をコアの内側に押し込んだ。そして、ポリエチレンフィルムで包装した後に、ロールの端面からコアが突出した突出部の外周部で包装フィルムをゴムバンドで固定した。
さらに、包装フィルムの上から、両端部に略ロール端面形状を有する厚み10mmの保護パッドを1枚ずつ取り付けた。この保護パッドは、独立気泡タイプの発泡ポリエチレンシートをロール端面の形状に比べて最外径が10mm程度大きくなるように切り取ったものであり、25%圧縮応力は130kPaであった。
以上のようにして得られた包装体の外観を確認したところ、傷付きが予想されるような異常は認められなかった。
(3)上記の包装体を架台に載せて倉庫に輸送し、倉庫で3ヶ月間保管した。架台に載せる際には、コアの突出部にバンドを巻き、それをホイストで吊り揚げて、架台に載せた。架台に載せた後に包装体の外観を確認したところ、ロール部分には異常が認められなかった。なお、使用した架台はコアの突出部だけを上下から支える構造になっており、架台がロール部分に接触してロールの端面や外周面を傷付ける恐れは小さい構造になっている。
保管3ヶ月後に包装体を架台から吊り揚げて、クリーンルーム用架台に載せ替えた。そして、包装フィルムの外側の保護パッドを取り外し、その後に包装フィルムを取り外した。ロールの外観を観察したところ、ロールの外周面および端面に傷付きは認められなかった。また、PVAフィルム表面に吸湿したような皺も認められなかった。
(4)包装フィルムを取り外した上記ロールをクリーンルーム用架台ごとクリーンルームに入れ、延伸機にロールをセットした。このロールの端面を確認したところ、傷付きが認められた。また、周囲のクリーン度を測定したところクラス1000レベルであり、ロールをクリーンルーム内に持ち込む前と同レベルであった。
(5)延伸機で上記ロールから巻き出したPVAフィルム(8000m)を延伸倍率5倍で一軸延伸したところ、ロールの端面の傷付きが原因と考えられる切断が3回発生した。
《比較例2》
(1)幅400cm、厚み75μm、長さ10000mのPVAフィルム(PVAの重合度2400、PVAのけん化度99.9モル%、グリセリン11質量%含有、水分率4.0質量%)を、長さ450cmで直径6インチの円筒状のアルミニウム製コアに巻き取り、ロールを得た。このとき、ロールの各端面からコアが25cmずつ突出するように巻き取った。得られたロールの径は115cmであった。このロールの端面および外周面を目視観察したところ、傷は認められなかった。
(2)上記のロールの両方の端面に発泡緩衝材として、厚み5mmの発泡ポリエチレンシートをロール端面の形状に合わせて切り取ったものを1枚ずつ取り付けた。この発泡ポリエチレンシートは発泡倍率10倍の独立気泡タイプのものであり、吸水率は0.01g/cmであり、25%圧縮応力は130kPaであった。
上記発泡緩衝材が取り付けられたロールをアルミニウム系フィルムで包装した。この際に、ロールとアルミニウム系フィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、アルミニウム系フィルムとしては、厚み20μmのOPPフィルムと厚み15μmのLDPEフィルムと厚み7μmのアルミ箔と厚み15μmのLDPEフィルムがこの順に積層されたものを用い、OPPフィルム側を内側にした。
上記アルミニウム系フィルムで包装したロールを、さらに厚み40μmのポリエチレンフィルムで包装した。この際に、アルミニウム系フィルムとポリエチレンフィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、ロールが傷付いたときに判別しやすいように、赤色に着色したポリエチレンフィルムを用いた。
なお、包装フィルム(アルミニウム系フィルムおよびポリエチレンフィルム)としてはアルミニウム製コアの長さよりも十分に長い幅を有するものを使用し、包装の際には両端部付近の余った部分をコアの内側に押し込んだ。そして、ポリエチレンフィルムで包装した後に、ロールの端面からコアが突出した突出部の外周部で包装フィルムをゴムバンドで固定した。
以上のようにして得られた、保護パッドが取り付けられていない包装体の外観を確認したところ、傷付きが予想されるような異常は認められなかった。
(3)上記の包装体を架台に載せて倉庫に輸送し、倉庫で3ヶ月間保管した。架台に載せる際には、コアの突出部にバンドを巻き、それをホイストで吊り揚げて、架台に載せた。架台に載せた後に包装体の外観を確認した。使用した架台はコアの突出部だけを上下から支える構造になっており、架台がロール部分に接触してロールの端面や外周面を傷付ける恐れは小さい構造になっていたが、架台に載せた後のロールの端面部分にはバンドが当たったような形跡が認められ、包装フィルムに破れがあった。
保管3ヶ月後に包装体を架台から吊り揚げて、クリーンルーム用架台に載せ替えた。そして、包装フィルムを取り外した。ロールの外周面、およびロールの端面に密着した発泡緩衝材を観察したところ、ロールの端面に密着した発泡緩衝材に押し跡が認められた。また、ロール端面の近傍のPVAフィルム表面に吸湿したような皺が認められた。
(4)ロールの端面に発泡緩衝材が密着して取り付けられたままの上記ロールをクリーンルーム用架台ごとクリーンルームに入れ、延伸機にロールをセットした。発泡緩衝材を取り外し、ロールの端面を確認したところ、傷付きが認められた。また、周囲のクリーン度を測定したところクラス1000レベルであり、ロールをクリーンルーム内に持ち込む前と同レベルであった。
(5)延伸機で上記ロールから巻き出したPVAフィルム(8000m)を延伸倍率5倍で一軸延伸したところ、ロールの端面の傷付きが原因と考えられる切断が5回発生した。
《比較例3》
(1)幅400cm、厚み75μm、長さ10000mのPVAフィルム(PVAの重合度2400、PVAのけん化度99.9モル%、グリセリン11質量%含有、水分率4.0質量%)を、長さ450cmで直径6インチの円筒状のアルミニウム製コアに巻き取リ、ロールを得た。このとき、ロールの各端面からコアが25cmずつ突出するように巻き取った。得られたロールの径は115cmであった。このロールの端面および外周面を目視観察したところ、傷は認められなかった。
(2)上記のロールの両方の端面に非発泡緩衝材として、厚み5mmのポリエチレン製不織布シートをロール端面の形状に合わせて切り取ったものを1枚ずつ取り付けた。
上記非発泡緩衝材が取り付けられたロールをアルミニウム系フィルムで包装した。この際に、ロールとアルミニウム系フィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、アルミニウム系フィルムとしては、厚み20μmのOPPフィルムと厚み15μmのLDPEフィルムと厚み7μmのアルミ箔と厚み15μmのLDPEフィルムがこの順に積層されたものを用い、OPPフィルム側を内側にした。
上記アルミニウム系フィルムで包装したロールを、さらに厚み40μmのポリエチレンフィルムで包装した。この際に、アルミニウム系フィルムとポリエチレンフィルムの間に空気ができる限り入らないように密着させて1重に包装した。ここで、ロールが傷付いたときに判別しやすいように、赤色に着色したポリエチレンフィルムを用いた。
なお、包装フィルム(アルミニウム系フィルムおよびポリエチレンフィルム)としてはアルミニウム製コアの長さよりも十分に長い幅を有するものを使用し、包装の際には両端部付近の余った部分をコアの内側に押し込んだ。そして、ポリエチレンフィルムで包装した後に、ロールの端面からコアが突出した突出部の外周部で包装フィルムをゴムバンドで固定した。
さらに、包装フィルムの上から、両端部に略ロール端面形状を有する厚み10mmの保護パッドを1枚ずつ取り付けた。この保護パッドは、独立気泡タイプの発泡ポリエチレンシートをロール端面の形状に比べて最外径が10mm程度大きくなるように切り取ったものであり、25%圧縮応力は130kPaであった。
以上のようにして得られた包装体の外観を確認したところ、傷付きが予想されるような異常は認められなかった。
(3)上記の包装体を架台に載せて倉庫に輸送し、倉庫で3ヶ月間保管した。架台に載せる際には、コアの突出部にバンドを巻き、それをホイストで吊り揚げて、架台に載せた。架台に載せた後に包装体の外観を確認したところ、ロール部分には異常が認められなかった。なお、使用した架台はコアの突出部だけを上下から支える構造になっており、架台がロール部分に接触してロールの端面や外周面を傷付ける恐れは小さい構造になっている。
保管3ヶ月後に包装体を架台から吊り揚げて、クリーンルーム用架台に載せ替えた。そして、包装フィルムの外側の保護パッドを取り外し、その後に包装フィルムを取り外した。ロールの外周面、およびロールの端面に密着した非発泡緩衝材を観察したところ、いずれも傷付きは認められなかった。また、PVAフィルム表面に吸湿したような皺も認められなかった。
(4)ロールの端面に非発泡緩衝材が密着して取り付けられたままの上記ロールをクリーンルーム用架台ごとクリーンルームに入れ、延伸機にロールをセットした。非発泡緩衝材を取り外し、ロールの端面を確認したところ、傷付きは認められなかった。また、周囲のクリーン度を測定したところクラス10000レベルであり、ロールをクリーンルーム内に持ち込む前より低レベルであり、問題であった。おそらく非発泡緩衝材(ポリエチレン製不織布シート)から埃等が発生したものと考えられる。
(5)延伸機で上記ロールから巻き出したPVAフィルム(8000m)を延伸倍率5倍で一軸延伸したところ、切断は起こらなかった。
以上の結果を表1にまとめた。
Figure 0006246874
1 円筒状のコア、2 PVAフィルム、3 ロールの外周面、4a 包装フィルム、4b 包装フィルム、5 包装体の端部、6 ロールの端面、7 発泡緩衝材、8 ゴムバンド、9 保護パッド、11 ロール、12 円筒状のコア、13 PVAフィルム、14 ロールの端面、15 ロールの外周面、16 コアの端部。

Claims (8)

  1. ポリビニルアルコールフィルムが巻き取られてなるロールを包装フィルムで包装してなる包装体であって、包装体の両端部において、包装体の内部から外側に向かって発泡緩衝材、包装フィルムおよび保護パッドがこの順に配置された構造を有し、
    発泡緩衝材が独立気泡の発泡ポリエチレンによって形成されており、
    発泡緩衝材の厚みがmm以上15mm以下であり、かつ、
    発泡緩衝材の25%圧縮応力が50kPa以上300kPa以下である、包装体。
  2. 発泡緩衝材の吸水率が0.05g/cm以下である、請求項1に記載の包装体。
  3. ロールをアルミニウム系フィルムで包装してなる、請求項1または2に記載の包装体。
  4. アルミニウム系フィルムが、アルミ箔の両面にポリエチレンフィルムまたは延伸ポリプロピレンフィルムが積層された構造を有する多層フィルムである、請求項3に記載の包装体。
  5. アルミニウム系フィルムが、アルミ箔とナイロンフィルムが積層された構造を有する多層フィルムである、請求項3または4に記載の包装体。
  6. 保護パッドの25%圧縮応力が50kPa以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装体の製造方法であって、ロールの両端部に発泡緩衝材を取り付ける工程、発泡緩衝材が取り付けられたロールを包装フィルムで包装する工程、および包装フィルムの上から保護パッドを取り付ける工程を有する、製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装体の形態でロールを保管または輸送する、ロールの保管または輸送方法。
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