JP6245112B2 - リング状部材の製造方法及び製造装置、ラジアル転がり軸受の製造方法及び製造装置、回転機器の製造方法 - Google Patents
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先ず、図10(A)に示す様に、前記金属素材26の内径側に前記マンドレル23を挿通した状態で、この金属素材26の円周方向一部を、このマンドレル23の第一転造面27と前記成形ロール24の第二転造面30との間に配置する。この状態で前記サポートロール25を構成する両ローラ32、32の外周面の円周方向一部を、前記マンドレル23の両マンドレル側規制面28、28に近接対向させておく。
次いで、この状態から更に、前記成形ロール24を、前記マンドレル23に近付く方向に変位させると、このマンドレル23が、前記金属素材26を介して押圧されて、前記サポートロール25の両ローラ32、32に当接する。すると、これら両ローラ32、32の回転に伴い、前記マンドレル23が連れ回される。尚、この状態で、前記サポートロール25は、このマンドレル23が、図9、10の左側に変位しない様にサポートしている。
このうちのマンドレルは、軸方向に離隔した状態で互いに同心に設けられた1対の支持軸部と、軸方向に関してこれら両支持軸部同士の間に、これら両支持軸部と同心に設けられた転造軸部とを有している。
このうちの両支持軸部は、前記転造軸部よりも大径で、支持部に対して支持されるものである。
又、前記転造軸部は、その外周面に、円環状の金属素材の内周面に円周方向の全周及び軸方向の全長に亙り転造加工を施す為の第一転造面が形成されている。
前記外径拘束型は、円環状であり、その内周面に前記金属素材の外周面に円周方向の全周及び軸方向の全長に亙り転造加工を施す為の第二転造面が形成されている。この様な外径拘束型は、その内径側に前記マンドレルの転造軸部を挿通し、且つ、この第二転造面を前記第一転造面に対向した状態で配置されている。
上述の様なリング状部材の製造装置は、前記マンドレルの第一転造面と、前記外径拘束型の第二転造面と、前記両支持軸部の前記転造軸部側の端面とにより形成される成形空間に、前記金属素材の円周方向一部を配置した状態で、自身の中心軸を中心として回転する前記マンドレルの前記第一転造面と、自身の中心軸を中心として回転する前記外径拘束型の前記第二転造面との間で、この金属素材を押圧して、この金属素材の内周面及び外周面に転造加工を施す事によりリング状部材を形成するものである。
又、前記別体支持軸部が、前記転造軸部から軸方向に離れる方向に相対変位可能である。
更に、前記別体支持軸部に前記金属素材から加わる軸方向の押圧力が閾値以下の場合には、この別体支持軸部が前記転造軸部から軸方向に離れる方向に変位する事を阻止し、前記軸方向の押圧力が閾値を超えた場合には、前記別体支持軸部が当該方向に変位する事を許容する変位規制手段(例えば、油圧式、ガス圧式、又は空圧式等のアクチュエータ、サーボモータ等)を備える。
或いは、請求項3に記載した発明の様に、前記両支持軸部のうちの一方の支持軸部を、前記転造軸部と別体で構成し、且つ、前記金属素材の加工中に軸方向に変位する事を阻止された状態で支持する。同じく他方の支持軸部を、前記別体支持軸部とする。更に、前記転造軸部を、前記一方の支持軸部に近付く方向の弾力を付与された状態で支持する。そして、前記金属素材の加工中に、前記転造軸部に、この金属素材から前記弾力を上回る軸方向荷重が加わった場合に、この転造軸部が、この弾力に抗して、前記一方の支持軸部から離れる方向に変位可能となる様に構成する。
即ち、本発明の場合、前記マンドレルを構成する別体支持軸部が、金属素材から閾値を超える軸方向の押圧力を受けた場合に、この別体支持軸部が、転造軸部から軸方向に離れる方向に変位できる様に構成している。この為、加工中に、成形空間内の金属素材の内部応力が高くなった場合でも、前記別体支持軸部が前記転造軸部から離れる方向に変位して、前記成形空間内のこの別体支持軸部側を解放する事により、当該部分から前記金属素材の余肉を逃がす事ができる。この結果、成形空間内での前記金属素材の内部応力が低くなり、前記マンドレルに加わる応力を小さくできる。
又、上述の様に、加工中の金属素材の内部応力を解放する事ができる為、成形空間内で金属素材が歪む事を防止できる。この結果、加工後のリング状部材の真円度が悪化する事を防止できる。
尚、上述の様に、加工中に、成形空間内の金属素材の内部応力が高くなる場合とは、金属素材の体積のばらつきに基づいて、この金属素材の体積が所定の大きさ(目標とするリング状部材の体積)よりも大きい場合が考えられる。本発明は、この様な場合に、前記金属素材の内部応力を低くして(金属部材の余肉を別体支持軸部側に逃がして)、前記マンドレルに加わる応力を小さくすると共に、成形空間内で金属素材が歪む事を防止する事ができる。
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1、2により説明する。尚、本例のリング状部材の製造方法及び製造装置の特徴は、加工後のリング状部材35の外径寸法を規制する構造、及び、金属素材26の余肉を特定の軸方向に逃がす事ができる構造を設けた点にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図9、10に示した従来の製造方法及び製造装置と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。尚、本例は、本発明を、前記金属素材26に圧延転造加工を施して外輪用のリング状部材を造る為の製造方法及び製造装置に適用した例を示している。但し、本発明のリング状部材の製造方法、及び製造装置は、前述した図9、10に示した従来構造と同様に、内輪用のリング状部材を対象とする事もできる。
このうちの、マンドレル23aは、軸方向に離隔した状態で互いに同心に設けられた1対の金属製(例えば、ダイス鋼、ハイス鋼、超硬合金等)の支持軸部37a、37bと、軸方向に関してこれら両支持軸部37a、37b同士の間に同心に設けられた金属製(例えば、ダイス鋼、ハイス鋼、超硬合金等)の転造軸部38とを有している。
即ち、前記他方の支持軸部37bは、その中心に軸方向両端に開口した中心孔39bを有する中空軸状である。又、この中心孔39bのうち、軸方向一端(図1の上端)寄り部分には、軸方向中間部よりも大径な嵌合孔41bが形成されている。一方、前記中心孔39bのうち、軸方向他端寄り部分には、ねじ孔40bが形成されている。更に、前記他方の支持軸部37bの外周面のうち、軸方向他方側半部には、軸方向一方側半部よりも小径で軸方向に関して外径が変化しない小径円筒部42bが形成されている。又、本例の場合、前記他方の支持軸部37bの外周面のうち、軸方向一方側半部をマンドレル側規制面43bとしている。
尚、上述の様な支持軸部37a、37bは、例えば、超硬合金等の様な剛性が高い金属製とするのが好ましい。又、前記両支持軸部37a、37bの外径寸法は、適宜設定する事ができる。これら両支持軸部37a、37bの外径寸法を小さくした場合には、割れ難い鋼製(例えば、ダイス鋼、ハイス鋼)とするのが好ましい。
この第一転造面46は、前記金属素材26に圧延転造加工を施して得られるリング状部材35の内周面の形状に見合った形状を有しており、軸方向中間部に形成された軌道形成部47と、この軌道形成部47の軸方向両側に形成された1対の円筒面部48、48と、軸方向両端寄り部分に形成された溝形成部49、49とから成る。
このうちの軌道形成部47は、前記金属素材26の内周面に外輪軌道を形成(転造)する為のものであり、前記マンドレル23aの中心軸を通る仮想平面に関する断面形状(母線形状)が、軸方向中央部に向かう程外径が大きくなる断面半円弧状である。又、前記両溝形成部49は、前記金属素材26の内周面の軸方向両端寄り部分にシールリングの外端縁を係止する為の係止溝を形成(転造)する為のものであり、前記仮想平面に関する断面形状(母線形状)が、前記軌道形成部47側に形成された凸部と、軸方向両端側に形成された凹部とを滑らかに連続させた断面略S字形である。
一方、前記転造軸部38は、前記他方の嵌合部44bを前記他方の支持軸部37bの嵌合孔41bに隙間嵌めで内嵌されている。この状態で、この他方の支持軸部37bは、前記転造軸部38に対して軸方向に変位する事ができる。尚、この他方の支持軸部37bに対する、前記転造軸部38の径方向のがたつき及び傾斜の大きさが最小限となる様に、前記他方の嵌合部44bの外径寸法と、前記他方の支持軸部37bの嵌合孔41bの内径寸法とを規制する。
尚、前記一方の支持軸部37aと、前記他方の支持軸部37bとの水平方向(図1の左右方向)の動きを同調させる観点から、前記固定支持部51aと前記変位可能支持部52aとを、共通の固定部分57に支持するのが好ましい。
先ず、前記金属素材26を、内径側に前記マンドレル23aを挿通した状態で、この金属素材26の円周方向一部を、このマンドレル23aの第一転造面46と、前記外径拘束型36の第二転造面59と、前記両支持軸部37a、37bの前記転造軸部38側の端面との間に形成された成形空間内に配置する。
次いで、前記成形ロール24aを、前記サポートロール25と同期して回転駆動しながら、前記外径拘束型36に近付く様に水平方向に変位させて、前記成形ロール24aのローラ60の外周面を前記外径拘束型36の外周面に当接させる。すると、前記成形ロール24aの回転に伴い、この外径拘束型36が連れ回る。
尚、上述の様に前記金属素材26の軸方向両端面のうち、前記他方の支持軸部37b側の端面が、この他方の支持軸部37bに当接した状態では、前記金属素材26からこの他方の支持軸部37bに対して軸方向の押圧力が加わる。本例の場合、この状態で加わる押圧力よりも、前記各弾性部材58、58の弾性力(各弾性部材58、58が他方の支持軸部37bを付勢する力)を大きく設定している為、上述の状態ではこの他方の支持軸部37bは、軸方向に変位する事はない。
即ち、本例の場合、前記マンドレル23aを構成する前記他方の支持軸部37bが、前記金属素材26から所定の軸方向(転造軸部38から離れる方向)の押圧力を受けた場合に、この他方の支持軸部37bが、前記転造軸部38から軸方向に離れる方向に変位できる様に構成している。この為、加工中に、前記成形空間内の金属素材26の内部応力が高くなった場合でも、前記他方の支持軸部37bが前記転造軸部38から離れる方向に変位して、前記成形空間内のこの他方の支持軸部37b側を解放する事により、当該部分から前記金属素材26の余肉を逃がす事ができる。この結果、前記成形空間内での前記金属素材26の内部応力が低くなり、前記マンドレル23aに加わる応力を小さくできる。
又、上述の様に、加工中の金属素材26の内部応力を解放する事ができる為、成形空間内でこの金属素材26が歪む事を防止できる。この結果、加工後のリング状部材35の真円度が悪化する事を防止できる。
又、本例の様に、短い転造軸部38の軸方向両端部を、剛性の高い前記両支持軸部37a、37bにより支持する構成は、この転造軸部38を支持する位置が、前記金属素材26に近くなる為、この金属素材26から加わる曲げ応力を低減する事ができる。この結果、前記マンドレル23aの耐久性の向上を図れる。
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図3により説明する。本例のリング状部材の製造装置の場合、マンドレルを構成する一方の支持軸部37aと、転造軸部38とを一体に形成している。その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図4により説明する。本例のリング状部材の製造装置21bは、前述の実施の形態の第1例と同様に、マンドレル23bを、1対の支持軸部37c、37dと、転造軸部38aとにより構成している。
本例の場合、前記両支持軸部37c、37dのうちの、一方の支持軸部37cの中心孔39cのうち、軸方向他端寄り部分に形成された嵌合孔41cの内径寸法を、前記転造軸部38aの一方の嵌合部44aの外径寸法よりも僅かに大きくしている。又、前記一方の支持軸部37cは、外周面の軸方向一方側半部に形成された小径円筒部42aのうち、軸方向一端寄り部分に雄ねじ部65aが形成されている。そして、この雄ねじ部65aに螺合したナット状の抑え部材66aの先端部(軸方向他端部)を、ラジアル円すいころ軸受50aを構成する内輪の軸方向一端面に当接させている。尚、この内輪の軸方向他端面は、前記小径円筒部42aの軸方向他端部とマンドレル側規制面43aの軸方向一端部とを連続する段部53aに当接している。又、本例の場合、前記一方の支持軸部37cの中心孔39cのうち、軸方向一端寄り部分に、ねじ孔を形成していない。
即ち、この様な他方の支持軸部37dの外周面の軸方向他方側半部に形成された小径円筒部42bのうち、軸方向他端寄り部分に雄ねじ部65bが形成されている。そして、この雄ねじ部65bに螺合したナット状の抑え部材66aの先端部(軸方向一端部)を、ラジアル円すいころ軸受50bを構成する内輪の軸方向他端面に当接させている。尚、この内輪の軸方向一端面は、前記小径円筒部42bの軸方向一端部とマンドレル側規制面43bの軸方向他端部とを連続する段部53bに当接している。又、本例の場合、前記他方の支持軸部37dの中心孔39dのうち、軸方向他端寄り部分に、ねじ孔を形成していない。その他の、前記他方の支持軸部37dの構造及び支持態様は、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。即ち、本例では、前記両支持軸部37c、37dが何れも、特許請求の範囲に記載した別体支持軸部に相当する。
本発明の実施の形態の第4例に就いて、図5により説明する。本例のリング状部材の製造装置21cの場合、マンドレル23cを構成する両支持軸部37e、37bのうちの一方の支持軸部37eの中心孔39eのうち、軸方向他端部に設けられた嵌合孔41c以外の部分の内径を、実施の形態の第1例の場合よりも大きくしている。尚、この嵌合孔41cの内径寸法は、前述した実施の形態の第3例と同様に、転造軸部38cの一方の嵌合部44aの外径寸法よりも僅かに大きい。そのほか、前記一方の支持軸部37eの構造は、前述した実施の形態の第3例の構造と同様であり、その支持態様は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
又、前記両支持軸部37e、37bのうち、特許請求の範囲に記載した別体支持軸部である他方の支持軸部37bの構造及び支持態様は、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
即ち、前記転造軸部38cには、軌道形成部47及び溝形成部49等の凹凸部が形成されている。この為、これら凹凸部と前記金属素材26(図1参照)とが係合して、成形空間内でのこの金属素材26の、前記一方の支持軸部37e側から他方の支持軸部37b側への流動がスムーズに行われない可能性がある。本例の場合、前記転造軸部38cを、前記一方の支持軸部37eに対して軸方向他方への変位を可能な状態で支持している。この為、前記転造軸部38cの凹凸部と前記金属素材26との係合に基づいて、この転造軸部38cに前記一方の支持軸部37eから離れる方向の押圧力が加わった場合に、前記転造軸部38cが、前記金属素材26と共に軸方向他方に変位して、この金属素材26の、前記一方の支持軸部37e側から他方の支持軸部37b側への流動を妨げない様にする事ができる。この結果、軸方向に関してバランスが良い高品質なリング状部材を得る事ができる。その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明の実施の形態の第5例に就いて、図6により説明する。本例のリング状部材の製造装置21dは、マンドレル23cを構成する両支持軸部37c、37dを、送りねじ機構68、68により、軸方向に関して変位できる様に設けている。
以下、前記両支持軸部37c、37dの構造及び支持態様に就いて説明するが、これら両支持軸部37c、37dの構造及び支持態様は、これら両支持軸部37c、37d同士で図6の上下方向に関して対称である為、一方(図6の上方)の支持軸部37cに就いてのみ説明する。
前記変位可能支持部52cは、前記マンドレル23cの中心軸を通る仮想平面に関する断面形状が、転造軸部38a側(図6の下方)に開口した断面略コ字形である有底円筒状である。この様な変位可能支持部52cは、前記送りねじ機構68により、固定部分57に対する軸方向の変位を可能な状態に支持されている。
このうちの、サーボモータ69は、前記固定部分57の前記転造軸部38aと反対側に固定されている。
又、前記減速機70は、前記サーボモータ69の出力軸(図示省略)と、前記ボールねじ71との間に設けられている。
前記ボールねじ71は、その一端部を前記減速機70に接続している。又、このボールねじ71は、軸方向中間部を前記固定部分57の貫通孔73に挿通した状態で、その軸方向他半部を、前記固定部分57の前記転造軸部38a側に配置している。
更に、前記ナット72は、前記ボールねじ71の軸方向他端寄り部分に螺合された状態で、前記変位可能支持部52cの底部のうち、前記転造軸部38aと反対側面(図6の上面)に支持固定されている。
上述の様な構成を有する送りねじ機構68は、前記サーボモータ69の駆動に基づいて、前記変位可能支持部52c及び一方の支持軸部37cを軸方向に変位させる事ができる。
先ず、前記金属素材26を、リング状部材の製造装置21dにセットする。
この状態で、サポートロール25aを回転させると共に、このサポートロール25aの両ローラ62a、62bの外周面の一部を、それぞれ前記マンドレル23cのマンドレル側規制面43a、43bに近接対向させておく。
尚、本例を実施する場合に、変位可能支持部を軸方向に変位させる為の送りねじ機構の構造は、前述の構造に限定されるものではない。又、前記両サーボモータ69、69は、1つのサーボモータにより共通化を図る事もできる。
又、本発明を実施する場合には、前述した実施の形態の各例の構造を、適宜組み合わせて実施する事も可能である。
又、前述の各実施の形態では、加工中に、サポートロールを水平方向に変位させる事なく、成形ロールのみを水平方向(マンドレル側)に変位させる構成を採用している。但し、これとは逆に、成形ロールを水平方向に変位させる事なく、サポートロールのみを水平方向(マンドレル側)に変位させる構成とする事もできる。又、サポートロールと成形ロールとの両方を、水平方向に変位させる構成を採用する事もできる。
又、前述の実施の形態の第5例を実施する場合に、マンドレルを構成する両支持軸部のうち、一方の支持軸部の軸方向変位を規制して、他方の支持軸部のみを送りねじ機構により軸方向に変位させる構成を採用する事もできる。即ち、前述した実施の形態の第1例の構造に於いて、他方の支持軸部を軸方向に変位可能に支持する構造の代わりに、前述の実施の形態の第5例の送りねじ機構の構成を採用する事もできる。
2 外輪
3 内輪
4 玉
5 外輪軌道
6 内輪軌道
7 保持器
8 ビレット
9 小径部
10 大径部
11 第一中間素材
12 第二円筒部
13 第二中間素材
14 第一円筒部
15 第三中間素材
16 底板部
17 第四中間素材
18 小径円筒部材
19 内向鍔部
20 大径円筒部材
21、21a、21b、21c、21d リング状部材の製造装置
22 リング状部材
23、23a、23b、23c マンドレル
24、24a 成形ロール
25、25a サポートロール
26 金属素材
27 第一転造面
28 マンドレル側規制面
29 受け台
30 第二転造面
31 成形ロール側規制面
32 ローラ
33 同期機構
34 電動モータ
35 リング状部材
36 外径拘束型
37a、37b、37c、37d、37e 支持軸部
38、38a、38c 転造軸部
39a、39b、39c、39d、39e 中心孔
40a、40b ねじ孔
41a、41b、41c 嵌合孔
42a、42b 小径円筒部
43a、43b マンドレル側規制面
44a、44b 嵌合部
45 転造面部
46 第一転造面
47 軌道形成部
48 円筒面部
49 溝形成部
50a、50b ラジアル円すいころ軸受
51a、51b 固定支持部
52a、52b、52c 変位可能支持部
53a、53b 段部
54a、54b 抑え部材
55a、55b 通孔
56a、56b ボルト
57 固定部分
58、58a 弾性部材
59 第二転造面
60 ローラ
61 回転軸
62a、62b ローラ
63 回転軸
64 余肉
65a、65b 雄ねじ部
66a、66b 抑え部材
67a、67b、67c 連結軸部
68 送りねじ機構
69 サーボモータ
70 減速機
71 ボールねじ
72 ナット
73 貫通孔
Claims (8)
- それぞれの中心軸が互いに偏心した状態で配置された、マンドレルと、外径拘束型とを備え、
このうちのマンドレルは、軸方向に離隔した状態で互いに同心に設けられた1対の支持軸部と、軸方向に関してこれら両支持軸部同士の間に、これら両支持軸部と同心に設けられた転造軸部とを有しており、このうちの両支持軸部は、前記転造軸部よりも大径で、支持部に対して支持されるものであり、前記転造軸部は、その外周面に、この転造軸部に対し中心軸が偏心した状態で配置された円環状の金属素材の内周面に円周方向の全周及び軸方向の全長に亙り転造加工を施す為の第一転造面が形成されており、
前記外径拘束型は、円環状であり、その内周面に前記金属素材の外周面に円周方向の全周及び軸方向の全長に亙り転造加工を施す為の第二転造面が形成されており、その内径側に前記マンドレルの転造軸部を挿通し、且つ、この第二転造面を前記第一転造面に対向させた状態で配置されており、
前記マンドレルの第一転造面と、前記外径拘束型の第二転造面と、前記両支持軸部の前記転造軸部側の端面とにより形成される成形空間に、前記金属素材の円周方向一部を配置した状態で、自身の中心軸を中心として回転する前記マンドレルの第一転造面と、自身の中心軸を中心として回転する前記外径拘束型の第二転造面との間で、この金属素材を押圧して、この金属素材の内周面及び外周面に転造加工を施す事によりリング状部材を形成し、
前記マンドレルを構成する両支持軸部のうちの少なくとも一方の支持軸部が、前記転造軸部と別体で構成され、且つ、前記転造軸部から軸方向に離れる方向に変位可能な別体支持軸部であり、
前記別体支持軸部に前記金属素材から加わる軸方向の押圧力が閾値以下の場合には、この別体支持軸部が前記転造軸部から軸方向に離れる方向に変位する事を阻止し、前記軸方向の押圧力が前記閾値を超えた場合には、前記別体支持軸部が当該方向に変位する事を許容する変位規制手段を備えている、リング状部材の製造装置。 - 前記両支持軸部が何れも、前記別体支持軸部である、請求項1に記載したリング状部材の製造装置。
- 前記両支持軸部のうちの一方の支持軸部が、前記転造軸部と別体で構成され、且つ、前記金属素材の加工中に軸方向に変位する事を阻止された状態で支持されており、同じく他方の支持軸部が、前記別体支持軸部であり、
前記転造軸部は、前記一方の支持軸部に近付く方向の弾力を付与された状態で支持されており、且つ、前記金属素材の加工中に、前記転造軸部に、この金属素材から前記弾力を上回る軸方向荷重が加わった場合に、この弾力に抗して、前記一方の支持軸部から離れる方向に変位可能である、請求項1に記載したリング状部材の製造装置。 - 前記変位規制手段が、前記別体支持軸部を前記転造軸部に対して弾性的に付勢する、付勢手段である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したリング状部材の製造装置。
- 請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したリング状部材の製造装置を使用するリング状部材の製造方法であって、
前記別体支持軸部が、前記金属素材から前記閾値を超える軸方向の押圧力を受けた場合に、この別体支持軸部が前記転造軸部から離れる方向に変位する事により、前記金属素材の余肉を、この別体支持軸部側に逃がす、リング状部材の製造方法。 - 内周面に外輪軌道を有する外輪と、
外周面に内輪軌道を有する内輪と、
前記外輪軌道とこの内輪軌道との間に転動自在に配置された複数個の転動体とを備えるラジアル転がり軸受の製造方法であって、
前記外輪と前記内輪とのうちの少なくとも一方の軌道輪を、請求項5に記載したリング状部材の製造方法により製造する、ラジアル転がり軸受の製造方法。 - それぞれの中心軸が互いに偏心した状態で配置された、マンドレルと、外径拘束型とを備え、
このうちのマンドレルは、軸方向に離隔した状態で互いに同心に設けられた1対の支持軸部と、軸方向に関してこれら両支持軸部同士の間に、これら両支持軸部と同心に設けられた転造軸部とを有しており、このうちの両支持軸部は、前記転造軸部よりも大径で、支持部に対して支持されるものであり、前記転造軸部は、その外周面に、この転造軸部に対し中心軸が偏心した状態で配置された円環状の金属素材の内周面に円周方向の全周及び軸方向の全長に亙り転造加工を施す為の第一転造面が形成されており、
前記外径拘束型は、円環状であり、その内周面に前記金属素材の外周面に円周方向の全周及び軸方向の全長に亙り転造加工を施す為の第二転造面が形成されており、その内径側に前記マンドレルの転造軸部を挿通し、且つ、この第二転造面を前記第一転造面に対向させた状態で配置されており、
前記マンドレルの第一転造面と、前記外径拘束型の第二転造面と、前記両支持軸部の前記転造軸部側の端面とにより形成される成形空間に、前記金属素材の円周方向一部を配置した状態で、自身の中心軸を中心として回転する前記マンドレルの第一転造面と、自身の中心軸を中心として回転する前記外径拘束型の第二転造面との間で、この金属素材を押圧して、この金属素材の内周面及び外周面に転造加工を施す事により、ラジアル転がり軸受用の内輪又は外輪を形成し、
前記マンドレルを構成する両支持軸部のうちの少なくとも一方の支持軸部が、前記転造軸部と別体で構成され、且つ、前記転造軸部から軸方向に離れる方向に変位可能な別体支持軸部であり、
前記別体支持軸部に前記金属素材から加わる軸方向の押圧力が閾値以下の場合には、この別体支持軸部が前記転造軸部から軸方向に離れる方向に変位する事を阻止し、前記軸方向の押圧力が前記閾値を超えた場合には、前記別体支持軸部が当該方向に変位する事を許容する変位規制手段を備えている、ラジアル転がり軸受の製造装置。 - ラジアル転がり軸受を備える回転機器の製造方法であって、
このラジアル転がり軸受を、請求項6に記載したラジアル転がり軸受の製造方法により製造する、回転機器の製造方法。
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