JP6244364B2 - 椅子アームアセンブリ - Google Patents

Description

本発明は、椅子アセンブリに関し、特に、垂直方向および水平方向で調節可能な事務用椅子アームアセンブリであって、枢動可能におよび直線的に調節可能なアームキャップアセンブリを含む事務用椅子アームアセンブリに関する。

本発明の一態様は、４バーリンケージアセンブリ（four-bar linkage assembly）を備える椅子アセンブリであって、４バーリンケージアセンブリが、第１の端部および第２の端部を有する第１のリンケージ部材と、第１の端部および第２の端部を有する第２のリンケージ部材と、第１の枢支点の周りで回転するように第１のリンケージ部材の第１の端部に枢動可能に結合された第１の端部、および第２の枢支点の周りで回転するように第２のリンケージ部材の第１の端部に枢動可能に結合された第２の端部を有する第３のリンケージ部材と、第３の枢支点の周りで回転するように第１のリンケージ部材の第２の端部に枢動可能に結合された第１の端部、および第４の枢支点の周りで回転するように第２のリンケージ部材の第２の端部に枢動可能に結合された第２の端部を有する第４のリンケージ部材とを備え、４バーリンケージアセンブリが、下端部と上端部を含み、上端部が、上昇位置と下降位置との間で調節可能である椅子アセンブリを提供することである。椅子アセンブリは、着座した使用者の腕をその上に支持するように適合され、４バーリンケージアセンブリの上端部に支持される肘掛けアセンブリをさらに備え、４バーリンケージアセンブリの下端部が、第５の枢支点の周りで枢動できるようにアーム支持構造によって枢動可能に支持され、それにより、４バーリンケージアセンブリの上端部が、第１の位置と、第１の位置から横方向外側に位置された第２の位置との間で移動可能である。

本発明の別の態様は、４バーリンケージアセンブリを備える椅子アセンブリであって、４バーリンケージアセンブリが、第１の端部、第２の端部、およびその長さに沿って位置されたＵ字形の断面構成を有する第１のリンケージ部材と、第１の端部、第２の端部、およびその長さに沿って位置されたＵ字形の断面構成を有する第２のリンケージ部材とを備え、第１のリンケージ部材と第２のリンケージ部材とが協働して、第１および第２のリンケージ部材の長さに沿って長手方向に延在する内部空間を形成し、４バーリンケージアセンブリがさらに、第１の枢支点の周りで回転するように第１のリンケージ部材の第１の端部に枢動可能に結合された第１の端部、および第２の枢支点の周りで回転するように第２のリンケージ部材の第１の端部に枢動可能に結合された第２の端部を有する第３のリンケージ部材と、第３の枢支点の周りで回転するように第１のリンケージ部材の第２の端部に枢動可能に結合された第１の端部、および第４の枢支点の周りで回転するように第２のリンケージ部材の第２の端部に枢動可能に結合された第２の端部を有する第４のリンケージ部材とを備え、４バーリンケージアセンブリが、下端部と上端部を含み、上端部が、上昇位置と下降位置との間で垂直方向で調節可能である椅子アセンブリを提供することである。椅子アセンブリは、さらに、着座した使用者の腕をその上に支持するように適合され、４バーリンケージアセンブリの上端部に支持される肘掛けアセンブリと、第１の表面を有する第１の係止リンク、および複数の歯を有する第２の係止リンクを含む係止アセンブリとを備え、歯が、上昇位置と下降位置との間に位置された４バーリンクの複数の垂直位置に対応し、第１の係止リンクと第２の係止リンクとが、上昇位置と下降位置との間での４バーリンケージの調節を妨げるために第１の表面が複数の歯の少なくとも１つに係合する係止位置と、第１の表面が複数の歯から離隔され、それにより４バーリンケージを上昇位置と下降位置との間で調節できるようにする非係止位置との間で互いに対して移動可能であり、第１の係止リンクと第２の係止リンクとの両方の少なくとも大部分が、内部空間内に位置される。

本発明のさらに別の態様は、アーム支持構造と、着座した使用者の腕を快適に上に支持するように適合された肘掛けアセンブリと、アーム支持構造によって支持された下端部、および肘掛けアセンブリを上に支持する上端部を有するアーム支持アセンブリとを備える椅子アセンブリであって、該アーム支持アセンブリが、垂直方向上昇位置と垂直方向下降位置との間で調節可能であり、椅子アセンブリが係止アセンブリを備える椅子アセンブリを提供することである。係止アセンブリが、第１の表面と複数の歯とのうちの少なくとも一方を有する第１の係止リンクと、第１の表面および複数の歯のうちの他方を有する第２の係止リンクとを備え、係止リンクが、上昇位置と下降位置との間でのアーム支持アセンブリの調節を妨げるために第１の表面が複数の歯の少なくとも１つに係合する係止位置と、第１の表面が複数の歯から離隔され、それによりアーム支持アセンブリを上昇位置と下降位置との間で調節できるようにする非係止位置との間で移動可能であり、係止アセンブリがさらに、第１の係止リンクと動作可能に結合され、アクチュエータリンクによって第１の係止リンクが係止位置に移動される第１の位置と、アクチュエータリンクによって第１の係止リンクが非係止位置に移動される第２の位置との間で移動するように適合されたアクチュエータリンクと、アクチュエータリンクと動作可能に結合されたアクチュエータ部材とを備え、アクチュエータ部材の少なくとも一部が、着座した使用者によって作動させることができ、それにより、使用者が第１の位置と第２の位置との間でアクチュエータリンクを移動させることを可能にする。

本発明の別の態様は、事務用椅子用の肘掛けアセンブリである。肘掛けアセンブリは、クッションが取り付けられた外側部材と、事務用椅子構造に固定されるように構成された内側部材とを含む。内側部材には、歯が設けられている。また、肘掛けアセンブリは、内側部材と外側部材との間に延在し、４バーリンケージを形成するために内側部材と外側部材とを枢動可能に相互接続する上側部材および下側部材も含む。また、肘掛けアセンブリは、内側部材に対するクッションの高さを固定するための垂直方向調節係止機構も含む。垂直調節係止アセンブリは、可動の解放部材と、解放部材の移動時に係止位置と非係止位置との間でシフトするアクチュエータ部材とを含む。アクチュエータ部材は、底端部を画定する。さらに、垂直調節係止アセンブリは、４バーリンケージの内側部材にある歯に選択的に係合する歯を有する可動の係止部材をさらに含む。ばねが、係止位置に向けてアクチュエータ部材を偏倚させ、また、４バーリンケージの内側部材にある歯との係合を解除するように枢動可能な係止部材の歯を偏倚させる。アクチュエータ部材の底端部が、係止部材の第１の凹部内に移動して、４バーリンケージの内側部材の歯との係合を解除する係止部材の歯の移動を可能にする。肘掛けアセンブリは、アクチュエータ部材の端部を受け取り、下向きの力がクッションに加えられるときに係止部材の移動を防止する、係止部材にある第２の係止凹部を有する第２の係止機構をさらに含む。

本発明のさらに別の態様は、着座した使用者を上に支持するように構成された座部支持面を含む座部支持構造と、着座した使用者の腕をその上に支持するためにアーム支持面を含む肘掛けアセンブリと、座部支持面よりも高い垂直高さでアーム支持アセンブリを支持する上端部、枢動ボスおよび枢動アパーチャのうちの選択された一方を含む下端部を有するアーム支持アセンブリとを備える椅子アセンブリを提供することである。椅子アセンブリは、枢動ボスおよび枢動アパーチャのうちの他方を含むアーム支持構造をさらに備え、枢動ボスが、第１の位置と第２の位置との間で枢支点の周りで回転するようにアーム支持アセンブリを枢動可能に支持するために枢動アパーチャの内部に受け取られ、枢動ボスが円錐形状を有し、アパーチャが、枢動ボスの形状に密接に対応する円錐形状を有する。

本発明の別の態様は、上端部および下端部を有するアーム支持アセンブリと、着座した使用者の腕をその上に支持するように適合され、アーム支持アセンブリの上端部に支持される肘掛けアセンブリと、実質的に垂直な軸の周りで枢動するようにアーム支持アセンブリを枢動可能に支持するアーム支持構造とを備える椅子アセンブリであって、それにより、アーム支持アセンブリの上端部が、第１の位置と、第１の位置から横方向外側に位置される第２の位置との間で実質的に垂直な軸の周りで枢動可能である椅子アセンブリを提供することである。椅子は、着座した使用者をその上に支持するように構成された座部支持面を含む座部支持構造をさらに備え、座部支持面が、長手方向軸を含み、アーム支持アセンブリの上端部が、座部支持面の長手方向軸と平行な軸から外方向に約２２°以上移動し、アーム支持アセンブリの上端部が、座部支持面の長手方向軸と平行な軸から内方向に約１７°以上移動する。

本発明のこれらおよび他の特徴、利点、および目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、および添付図面を参照すれば、当業者にはさらに理解され、また把握されよう。

本発明を具現化する椅子アセンブリの正面斜視図である。 椅子アセンブリの背面斜視図である。 下降位置と上昇位置（破線）における椅子アセンブリ、および後退位置と伸張位置（破線）における座部アセンブリを示す椅子アセンブリの側面図である。 直立位置とリクライニング位置（破線）における椅子アセンブリを示す椅子アセンブリの側面図である。 座部アセンブリの分解図である。 ばね支持アセンブリを示すために座部アセンブリの一部が取り除かれている、椅子アセンブリの拡大斜視図である。 背もたれアセンブリの正面斜視図である。 背もたれアセンブリの側面図である。 背もたれアセンブリの分解正面斜視図である。 背もたれアセンブリの分解背面斜視図である。 図９Ａの領域Ｘの拡大斜視図である。 図２の領域ＸＩの拡大斜視図である。 図７のＸＩＩ−ＸＩＩ線に沿った上側背もたれ枢動アセンブリの断面図である。 上側背もたれ枢動アセンブリの分解背面斜視図である。 上側背もたれ枢動アセンブリの分解正面斜視図である。 図９Ｂの領域ＸＩＶの拡大斜視図である。 コンフォート部材および腰部部材の拡大斜視図である。 コンフォート部材および腰部部材の背面斜視図である。 歯止め部材の正面斜視図である。 歯止め部材の背面斜視図である。 図１５ＢのＸＶＩＩＩ−ＸＶＩＩＩ線に沿った部分断面斜視図である。 コンフォート部材の一部が取り除かれている、背もたれアセンブリの斜視図である。 背もたれアセンブリの一部の分解斜視図である。 座部支持プレートを上に支持する制御入力アセンブリの斜視図である。 内部を示すためにいくつかの要素が取り除かれている、制御入力アセンブリの斜視図である。 制御入力アセンブリの分解図である。 制御入力アセンブリの側面図である。 背もたれ支持構造の前面斜視図である。 背もたれ支持構造の分解斜視図である。 椅子アセンブリの複数の枢支点を示す椅子アセンブリの側面図である。 制御アセンブリと関連付けられる複数の枢支点を示す制御アセンブリの側面斜視図である。 腰部調節が中立設定に設定された状態での、直立位置での背もたれを示す椅子の断面図である。 腰部部分が平坦な構成に調節された状態での、直立位置での背もたれを示す椅子の断面図である。 腰部が中立位置に調節された状態での、リクライニングされた背もたれを示す椅子の断面図である。 腰部部分が平坦な構成に調節された状態での、リクライニング位置における椅子の断面図である。 シェルの腰部部分が最大の湾曲に設定された状態での、リクライニングされた背もたれを示す椅子の断面図である。 モーメントアームシフトアセンブリの分解図である。 モーメントアームシフト駆動アセンブリの分解図である。 モーメントアームシフトアセンブリの断面斜視図である。 複数の制御リンケージの上面図である。 モーメントアームシフトが低張力位置にあり、椅子アセンブリが直立位置にある状態での、制御アセンブリの側面斜視図である。 モーメントアームシフトが低張力位置にあり、椅子アセンブリがリクライニング位置にある状態での、制御アセンブリの側面斜視図である。 モーメントアームシフトが高張力位置にあり、椅子アセンブリが直立位置にある状態での、制御アセンブリの側面斜視図である。 モーメントアームシフトが高張力位置にあり、椅子アセンブリがリクライニング位置にある状態での、制御アセンブリの側面斜視図である。 低張力設定および高張力設定に関するトルクとリクライニング量とのグラフである。 座部支持プレートが分解された状態でのダイレクトドライブアセンブリの斜視図である。 ダイレクトドライブアセンブリの分解斜視図である。 垂直高さ制御アセンブリの斜視図である。 垂直高さ制御アセンブリの側面図である。 垂直高さ制御アセンブリの側面図である。 第１の入力制御アセンブリの断面正面図である。 制御入力アセンブリの分解図である。 第１の制御入力アセンブリのクラッチ部材の拡大斜視図である。 制御入力アセンブリの分解図である。 可変背もたれ制御アセンブリの側面斜視図である。 アームアセンブリの斜視図である。 アームアセンブリの分解斜視図である。 上昇位置と下降位置（破線）とでアームアセンブリの側面図である。 アームアセンブリの部分断面図である。 真直位置と角度位置（破線）とでアームアセンブリを示す椅子アセンブリの上面図である。 垂直高さ調節係止機構を含むアームアセンブリの斜視図である。 垂直高さ調節係止機構を含むアームアセンブリの斜視図である。 垂直高さ調節係止機構を含むアームアセンブリの斜視図である。 真直位置と回転位置（破線）、および後退位置と伸張位置（破線）での肘掛けアセンブリを示す椅子アセンブリの上面図である。 肘掛けアセンブリの分解図である。 肘掛けアセンブリの断面図である。 椅子アセンブリの斜視図である。 椅子アセンブリの正面図である。 椅子アセンブリの第１の側面図である。 椅子アセンブリの第２の側面図である。 椅子アセンブリの背面図である。 椅子アセンブリの上面図である。 椅子アセンブリの底面図である。 アームアセンブリの斜視図である。 アームアセンブリの正面図である。 アームアセンブリの第１の側面図である。 アームアセンブリの第２の側面図である。 アームアセンブリの背面側面図である。 アームアセンブリの上面図である。 アームアセンブリの底面図である。

本明細書における説明の便宜上、用語「上側」、「下側」、「右側」、「左側」、「後側」、「前側」、「垂直」、「水平」、およびそれらの派生語は、図１における向きでの本発明に関するものとする。しかし、特に明記されない限り、本発明が様々な代替の向きおよびステップシーケンスを取ることができることを理解されたい。また、添付図面に図示し、本明細書で以下に説明する特定のデバイスおよびプロセスは、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の概念の例示的実施形態であることも理解されたい。したがって、本明細書に開示される実施形態に関係する特定の寸法および他の物理的な特徴は、特許請求の範囲に特に明記されない限り、限定とみなすべきではない。本明細書に開示される実施形態の様々な要素は、互いに動作可能に結合されていると言い表すことができ、これは、互いに直接的にまたは間接的に結合された要素を含む。さらに、本明細書で使用する語「椅子」は、事務用椅子、車両座席、家庭用座席、スタジアム座席、映画館座席などを含めた様々な座席構成を包含する。

参照番号１０（図１および図２）が、本発明を具現化する椅子アセンブリの全体を表す。図示される例では、椅子アセンブリ１０は、支持床面１３に当接するキャスタ付き底部アセンブリ１２と、キャスタ付き底部アセンブリ１２によって支持される制御または支持アセンブリ１４と、それぞれ制御アセンブリ１４に動作可能に結合された座部アセンブリ１６および背もたれアセンブリ１８と、１対のアームアセンブリ２０とを含む。制御アセンブリ１４（図３）は、底部アセンブリ１２に動作可能に結合され、それにより、座部アセンブリ１６、背もたれアセンブリ１８、およびアームアセンブリ２０は、完全下降位置Ａと完全上昇位置Ｂとの間で垂直方向で調節することができ、かつ垂直軸２１の周りで方向２２に枢動させることができる。座部アセンブリ１６は、制御アセンブリ１４に動作可能に結合され、それにより、座部アセンブリ１６は、完全後退位置Ｃと完全伸張位置Ｄとの間で制御アセンブリ１４に対して長手方向で調節可能である。座部アセンブリ１６（図４）と背もたれアセンブリ１８は、制御アセンブリ１４に、および相互に動作可能に結合され、背もたれアセンブリ１８は、完全直立位置Ｅと完全リクライニング位置Ｆの間で移動可能であり、さらに、座部アセンブリ１６は、それぞれ背もたれアセンブリ１８の完全直立位置Ｅと完全リクライニング位置Ｆに対応する完全直立位置Ｇと完全リクライニング位置Ｈの間で移動可能である。

底部アセンブリ１２は複数のペデスタルアーム２４を含み、これらのペデスタルアーム２４は、放射状に延在し、中空中心支柱２６の周りに離隔配置され、中空中心支柱２６は、空気圧シリンダ２８を受け入れる。各ペデスタルアーム２４は、関連のキャスタアセンブリ３０によって床面１３の上に支持される。底部アセンブリ１２が、複数アームペデスタルアセンブリを含むものとして例示されているが、これに限定されず、固定された支柱、複数脚部構成、車両座席支持アセンブリなどを含めた他の適切な支持構造を使用することもできることに留意されたい。

座部アセンブリ１６（図５）は、前縁部３４と、後縁部３６と、１対のＣ字形ガイドレール３８と有する比較的剛性の座部支持プレート３２を含み、ガイドレール３８は、座部支持プレート３２の側縁部を画定し、前縁部３４と後縁部３６との間に延在する。座部アセンブリ１６は、１対の上向きの側部４２と上向きの後部４４とを有する可撓弾性外側座部シェル４０をさらに含み、側部４２と後部４４が協働して、上向きに設けられた概して凹形の形状を形成する。図示される例では、座部シェル４０は、熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）など比較的可撓性の高い材料から構成される。組立て時、外側座部シェル４０が、座部支持プレート３２と、プラスチック製の可撓弾性シートパン４６との間に固定されて挟持され、シートパン４６は、複数の機械的固定具によって、座部支持プレート３２に固定される。シートパン４６は、前縁部４８、後縁部５０、前縁部４８と後縁部５０の間に延在する側縁部５２、上面５４、および底面５６を含み、それらが協働して、上向きに設けられた概して凹形の形状を形成する。図示される例では、シートパン４６は、後縁部５０から前方に延在する複数の長手方向に延在するスロット５８を含む。スロット５８が協働して、間に複数のフィンガ６０を画定し、各フィンガ６０は、個々に可撓弾性である。シートパン４６は、後縁部４８に近接して位置された複数の横向きの細長いアパーチャ６２をさらに含む。アパーチャ６２が協働して、その領域内でのシートパン４６の全体的な可撓性を高め、特に、以下でさらに述べるように、シートパン４６の前部６４がシートパン４６の後部６８に対して垂直方向６６で撓むことを可能にする。座部アセンブリ１６は、発泡材クッション部材７０をさらに含み、発泡材クッション部材７０は、シートパン４６の上面５４の上に位置し、外側座部シェル４０と、布地座席カバー７２（図１および図２）と、クッション部材７０の上面７６とに囲まれる。ばね支持アセンブリ７８（図５および図６）は、座部アセンブリ１６に固定され、垂直方向６６で撓むようにシートパン４６の前部６４を可撓支持するように適合される。図示される例では、ばね支持アセンブリ７８は支持ハウジング８０を含み、支持ハウジング８０は、発泡材を備え、上に凹の弓形状を画定する側部８２を有する。ばね支持アセンブリ７８は、比較的剛性の取付部材８４をさらに含み、取付部材８４は、支持ハウジング８０の側部８２の間で横方向に延在し、支持ハウジング８０とシートパン４６の前部６４との間に位置される。複数の機械的固定具８６が、支持ハウジング８０および取付部材８４をシートパン４６の前部６４に固定する。ばね支持アセンブリ７８は、１対の片持ちばね８８をさらに含み、各片持ちばね８８は、取付部材８４の対応するアパーチャ９２を通して受け取られる遠位端９０と、座部支持プレート３２に固定された近位端９４とを有し、それにより、各片持ちばね８８の遠位端９０は、垂直方向６６で撓むことができる。１対のリニアベアリング９６が、取付部材８４に固定して取り付けられ、取付部材８４のアパーチャ９２と位置合わせされ、それにより、リニアベアリング９６は、対応する片持ちばね８８の遠位端９０を摺動可能に受け取る。動作時、片持ちばね８８は、着座した使用者が座部アセンブリ１６上で前方に枢動し、その前縁部に下方向の力を及ぼすときに、シートパン４６の前部６４、より一般的には座部アセンブリ１６の前部全体が垂直方向６６で撓むことを可能にするように協働する。

背もたれアセンブリ１８（図７〜図９Ｂ）は、背もたれフレームアセンブリ９８と、それによって支持される背部支持アセンブリ９９とを含む。背もたれフレームアセンブリ９８は、一般に、金属など実質的に剛性の材料から構成され、横方向に延在する上側フレーム部分１００と、横方向に延在する下側フレーム部分１０２と、１対の曲線形の側部フレーム部分１０４とを含み、側部フレーム部分１０４は、上側フレーム部分１００と下側フレーム部分１０２との間に延在し、それらと協働して、比較的大きい上側寸法１０８と比較的狭い下側寸法１１０とを有する開口１０６を画定する。

背もたれアセンブリ１８は、可撓弾性のプラスチック背もたれシェル１１２をさらに含み、背もたれシェル１１２は、上部１１４と、下部１１６と、上部１１４と下部１１６の間に延在する１対の側縁部１１８と、前向きの表面１２０と、後向きの表面１２２とを有し、上部１１４の幅は、下部１１６の幅よりも概して大きく、下部１１６は、フレームアセンブリ９８の背面形状に概して従うように下方向へテーパを付けられている。下側補強部材１１５は、背もたれシェル１１２の下側部分１１６のフック１１７（図９Ａ）に取り付けられる。補強部材１１５は、複数の突出部１１３を含み、突出部１１３は、補強リブ１３４に係合して、背もたれシェル１１２に対する下側補強部材１１５の横方向移動を防止する。以下に述べるように、補強部材１１５は、枢支点または枢支軸３４６で、背もたれシェル１１２の下部１１６に背もたれ制御リンク３４２（図２６）を枢動可能に相互接続する。

背もたれシェル１１２は、一体成形され、前方向および上方向に延在する複数のフック１２４（図１０）も含み、これらのフック１２４は、背もたれシェル１１２の上部１１４の周縁の周りに離隔配置される。中間または腰部部分１２６が、垂直方向で背もたれシェル１１２の上部１１４と下部１１６の間に位置され、横方向に延在する複数のスロット１２８を含み、スロット１２８が協働して、その間に位置された横方向に延在する複数のリブ１３０を形成する。スロット１２８は、協働して、その位置で背もたれシェル１１２にさらなる可撓性を提供する。横方向リブ１３０の対は、垂直方向に延在するリブ１３２によって結合され、リブ１３２は、リブ１３０と一体形成され、横方向でリブ１３０のほぼ中点に位置される。垂直方向リブ１３２は、横方向リブ１３０をつなぎ合わせる働きをし、以下にさらに述べるように、背もたれアセンブリ１８が直立位置Ｅからリクライニング位置Ｆに移動されるときに背もたれシェル１１２がその中間部分１２６で撓められるときの横方向リブ１３０間の垂直方向での広がりを減少させる。背もたれシェル１１２は、横方向で離隔配置された複数の補強リブ１３４をさらに含み、補強リブ１３４は、下部１１６と中間部分１２６との間で、背もたれシェル１１２の垂直長さに沿って長手方向に延在する。各リブ１３４の深さが、中間部分１２６から各リブ１３４に沿ってさらに増加し、それにより、背もたれシェル１１２の全体の剛性は、リブの長さに沿って、中間部分１２６から下側部分１１６に向かって増加することに留意されたい。

背もたれシェル１１２は、上側背もたれ枢動アセンブリ１４０の一部を形成する１対の後方に延在する一体成形された枢動ボス１３８をさらに含む。背もたれ枢動アセンブリ１４０（図１１〜図１３Ｂ）は、背もたれシェル１１２の枢動ボス１３８と、それぞれの枢動ボス１３８を取り囲む１対のシュラウド部材１４２と、レース部材１４４と、機械的固定アセンブリ１４６とを含む。各枢動ボス１３８は、１対の側壁１４８と、後ろ向きの凹形座面１５０とを含み、座面１５０は、そこを通って延在する垂直方向に延びた枢動スロット１５２を有する。各シュラウド部材１４２は、対応する枢動ボス１３８を密接して収容するように形作られ、側壁１４８に対応する複数の側壁１５４と、後ろ向きの凹形ベアリング面１５６とを含み、ベアリング面１５６は、そこを通って延在する垂直方向に延びた枢動スロット１４３を含み、枢動スロット１４３は、対応する枢動ボス１３８のスロット１５２と位置合わせするように適合される。レース部材１４４は、背もたれフレームアセンブリ９８の上側フレーム部分１００に沿って横方向に延在して上側フレーム部分１００に当接する中央部分１５８と、端部に位置された１対の弓形のベアリング面１６０とを含む。特に、中央部分１５８は、第１の部分１６２と第２の部分１６４を含み、第１の部分１６２は、上側フレーム部分１００の前面に当接し、第２の部分１６４は、上側フレーム部分１００の上面に当接する。各ベアリング面１６０は、そこを通って延在するアパーチャ１６６を含み、アパーチャ１６６は、背もたれフレームアセンブリ９８と一体の対応するボス部材１６８と位置合わせされる。

組立て時、シュラウド部材１４２は、背もたれシェル１１２の対応する枢動ボス１３８の周りに位置決めされ、背もたれシェル１１２とレース部材１４４との間に動作可能に位置決めされ、それにより、ベアリング面１５６は、対応する枢動ボス１３８の座面１５０とベアリング面１６０との間に挟持される。機械的固定アセンブリ１４６は、それぞれボルト１７２を含み、ボルト１７２は、ベアリング座金１７６の丸みの付いた当接面１７４を、対応する枢動ボス１３８の内面１７８と摺動係合するように固定し、背もたれシェル１１２の対応するボス部材１６８にねじ係合する。動作時、上側背もたれ枢動アセンブリ１４０は、背部支持アセンブリ９９が背もたれフレームアセンブリに対して枢支軸１８２（図７）の周りで方向１８０（図８）に枢動できるようにする。

背部支持アセンブリ９９（図９Ａおよび図９Ｂ）は、可撓弾性コンフォート部材１８４（図１５Ａおよび図１５Ｂ）をさらに含み、コンフォート部材１８４は、背もたれシェル１１２に取り付けられ、腰部アセンブリ１８６を摺動可能に支持する。コンフォート部材１８４は、上部１８８と、下部１９０と、１対の側部１９２と、前面１９３と、後面１９５とを含み、上部１８８、下部１９０、および側部１９２が協働して、腰部アセンブリ１８６を受け入れるアパーチャ１９４を形成する。図９Ｂおよび図１４に最も良く示されるように、コンフォート部材１８４は、複数のボックス形結合機構１９６を含み、結合機構１９６は、上部１８８の周縁の周りに離隔配置され、後面１９５から後方に延在する。各ボックス形結合機構１９６は、１対の側壁１９８と、上壁２００とを含み、それらが協働して、内部空間２０２を形成する。バー２０４が側壁１９８の間に延在し、後面１９５から離隔配置される。組立て時、コンフォート部材１８４（図１２〜図１４）は、背もたれシェル１１２のフック１２４を位置合わせして、フック１２４が対応するバー２０４に係合するまで各ボックス形結合機構１９６の内部空間２０２に垂直方向に挿入することによって、背もたれシェル１１２に固定される。背もたれシェル１１２の前面１２０およびコンフォート部材１８４の後面１９５は、フック１２４およびボックス形結合機構１９６に近接する穴またはアパーチャを含まず、それにより、滑らかな前面１９３を提供し、着座した使用者の快適性を高めることに留意されたい。

コンフォート部材１８４（図１５Ａおよび図１５Ｂ）は、一体成形された、長手方向で延在するスリーブ２０６を含み、スリーブ２０６は、後面１９５から後方に延在し、長方形の断面構成を有する。腰部アセンブリ１８６は、前方へ横方向には凹形であり前方へ垂直方向には凸形である可撓弾性ボディ部分２０８と、ボディ部分２０８から上方向に延在する一体支持部分２１０とを含む。図示される例では、ボディ部分２０８は、ボディ部分がその高さに沿って垂直方向にテーパし、それによりコンフォート部材１８４のアパーチャ１９４の輪郭および形状に概して従うように形作られる。支持部分２１０は、コンフォート部材１８４のスリーブ２０６の内部に摺動可能に受け取られ、それにより、腰部アセンブリ１８６は、完全下降位置Ｉと完全上昇位置Ｊとの間で、背部支持アセンブリ９９の残りの部分に対して垂直方向に調節可能である。歯止め部材２１２が、支持部分２１０の長さに沿って離隔配置された複数のアパーチャ２１４に選択的に係合し、それにより、完全下降位置Ｉと完全上昇位置Ｊとの間の選択された垂直位置で腰部アセンブリ１８６を解放可能に固定する。歯止め部材２１２（図１６Ａおよび図１６Ｂ）は、係合タブ２１８を有するハウジング部分２１６を含み、係合タブ２１８は、ハウジング部分２１６の端部に位置され、ハウジング部分２１６の外面２２０から後方にずらされる。可撓弾性フィンガ２２２が、ハウジング部分２１６の内部で中央に配設され、後方に延在する歯止め２２４を含む。

組立て時、歯止め部材２１２（図１７）は、コンフォート部材１８４の上部１８８に位置されたアパーチャ２２６の内部に位置決めされ、それにより、歯止め部材２１２のハウジング部分２１６の外面２２０が、コンフォート部材１８４の前面１９３と同一平面上にあり、ハウジング部分２１６の係合タブ２１８が、コンフォート部材１８４の後面１９５に当接する。次いで、腰部アセンブリ１８６の支持部分２１０が、コンフォート部材１８４のスリーブ２０６の内部に位置決めされ、したがって、スリーブ２０６内部で摺動可能であり、歯止め２２４はアパーチャ２１４と選択的に係合可能であり、それにより、使用者が、背部支持アセンブリ９９全体に対する腰部アセンブリ１８６の位置を最適化できるようにする。特に、腰部アセンブリ１８６のボディ部分２０８は、１対の外方向に延在する一体ハンドル部分２５１（図１８Ａおよび図１８Ｂ）を含み、各ハンドル部分２５１が、内部にチャネル２５３を画定するＣ字形の断面構成を有し、チャネル２５３は、コンフォート部材１８４のそれぞれの側縁部１９２および背もたれシェル１１２の側縁部１１８の周りを覆い、それらに沿って移動する。

動作時、使用者は、ハンドル部分２５１の一方または両方を把持し、ハンドルアセンブリ２５１を、コンフォート部材１８４および背もたれシェル１１２に沿って垂直方向に摺動させることによって、背もたれシェル１１２に対する腰部アセンブリ１８６の相対垂直位置を調節する。ストップタブ２２８が、遠位端２３０の内部に一体形成され、遠位端２３０からずらされて、コンフォート部材１８４のスリーブ２０６の端壁に係合し、それにより、コンフォート部材１８４のスリーブ２０６に対する腰部アセンブリ１８６の支持部分２１０の垂直下方向への移動を制限する。

背もたれアセンブリ９９（図９Ａおよび９Ｂ）は、上部２５４および下部２５６を有するクッション部材２５２も含み、下部２５６は、背もたれシェル１１２およびコンフォート部材１８４の全体の形状およびテーパに対応するようにその垂直長さに沿ってテーパする。

座部アセンブリ１６と背もたれアセンブリ１８は、制御アセンブリ１４（図１９）および制御入力アセンブリ２６０に動作可能に結合され、それらによって制御される。制御アセンブリ１４（図２０〜図２２）は、ハウジングまたは底部構造もしくは基底構造２６２を含み、構造２６２は、前壁２６４と、後壁２６６と、１対の側壁２６８と、底壁２７０とを含み、それらは、互いに一体に形成され、上に開いた内部空間２７２を形成するように協働する。底壁２７０は、中央に設けられたアパーチャ２７３を含み、以下に述べられるように、アパーチャ２７３を通してシリンダアセンブリ２８（図３）を受け取る。底部構造２６２は、さらに、上側かつ前側の枢支点２７４と、下側かつ前側の枢支点２７６と、上側かつ後側の枢支点２７８とを定義し、制御アセンブリ１４は、座部アセンブリ１６を支持する座部支持構造２８２をさらに含む。図示される例では、座部支持構造２８２は、１対の前方に延在するアーム部分２８４を含む概してＵ字形の平面形状を有し、各アーム部分２８４は、前方に位置された枢動アパーチャ２８６を含み、枢動アパーチャ２８６は、上側かつ前側の枢支点２７４の周りで枢動できるように枢動シャフト２８８によって底部構造２６２に枢動可能に固定される。座部支持構造２８２は後部２９０を含み、後部２９０は、アーム部分２８４の間で横方向に延在し、内部空間２９２を形成するようにアーム部分２８４と協働し、内部空間２９２の内部に、底部構造２６２が受け取られる。後部２９０は、１対の後方に延在するアーム取付け部分２９４を含み、以下に述べるように、アーム取付け部分２９４にアームアセンブリ２０が取り付けられる。座部支持構造２８２は、制御入力アセンブリ取付け部分２９６をさらに含み、取付け部分２９６に制御入力アセンブリ２６０が取り付けられる。座部支持構造２８２は、１対のブッシングアセンブリ２９８をさらに含み、ブッシングアセンブリ２９８は、枢支点３００を画定するように協働する。

制御アセンブリ１４は、背もたれ支持構造３０２をさらに含み、背もたれ支持構造３０２は、概してＵ字形の平面形状を有し、１対の前方に延在するアーム部分３０４を含み、各アーム部分３０４が、枢動アパーチャ３０５を含み、枢動シャフト３０７によって底部構造２６２に枢動可能に結合され、それにより、背もたれ支持構造３０２が、下側かつ前側の枢支点２７６の周りで枢動する。背もたれ支持構造３０２は後部３０８を含み、後部３０８は、内部空間３１０を画定するようにアーム部分３０４と協働し、内部空間３１０は、底部構造２６２を受け入れる。背もたれ支持構造３０２は、１対の枢動アパーチャ３１２をさらに含み、枢動アパーチャ３１２は、背もたれ支持構造３０２の長さに沿って位置され、枢支点３１４を画定するように協働する。いくつかの例では、背もたれフレームアセンブリ９８の少なくとも一部は、背もたれ支持構造３０２の一部として含まれることがあることに留意されたい。

制御アセンブリ１４は、複数の制御リンク３１６をさらに含み、各制御リンク３１６が、枢支点３００の周りで枢動できるように１対の枢動ピン３２１によって座部支持構造２８２に枢動可能に結合された第１の端部３１８と、枢支点３１４の周りで枢動のために１対の枢動ピン３２４によって背もたれ支持構造３０２の対応する枢動アパーチャ３１２に枢動可能に結合された第２の端部３２２とを有する。動作時、制御リンク３１６は、以下に述べるように、椅子アセンブリがリクライニング位置に移動されるときに、背もたれ支持構造３０２に対する座部支持構造２８２の運動、特にリクライニングの割合を制御する。

図２３Ａおよび図２３Ｂに最も良く示されるように、背もたれフレームアセンブリ９８の底部フレーム部分１０２は、クイックコネクト構成３２６によって背もたれ支持構造３０２に接続するように構成される。背もたれ支持構造３０２の各アーム部分３０４は、その近位端３３０に位置された取付アパーチャ３２８を含む。図示される例では、クイックコネクト構成３２６は、背もたれフレームアセンブリ９８の底部フレーム部分１０２の構成を含み、１対の前方に延在する結合機構部分３３２を含み、結合機構部分３３２が協働して、それらの間にチャネル３３４を画定し、チャネル３３４は、アーム部分３０４の後部３０８および近位端３３０を受け入れる。各結合機構部分３３２は、下方向に延在するボス３３６を含み、ボス３３６は、対応するアパーチャ３２８と位置合わせされ、アパーチャ３２８の内部に受け取られる。次いで、ねじ３３８などの機械的固定具がボス３３６内にねじ留めされ、それにより、制御アセンブリ１４への背もたれフレームアセンブリ９８のクイックコネクトを可能にする。

図２４に最も良く示されるように、底部構造２６２と、座部支持構造２８２と、背もたれ支持構造３０２と、制御リンク３１６とが協働して、４バーリンケージアセンブリを形成し、４バーリンケージアセンブリは、座部アセンブリ１６と、背もたれアセンブリ１８と、アームアセンブリ２０とを支持する。参照しやすくするために、制御アセンブリ１４の４バーリンケージアセンブリに関連付けられる関連の枢動アセンブリを、以下のように称する。すなわち、底部構造２６２と座部支持構造２８２との間の上側かつ前側の枢支点２７４を、第１の枢支点２７４と称し、底部構造２６２と背もたれ支持構造３０２との間の下側かつ前側枢支点２７６を、第２の枢支点２７６と称し、制御リンク３１６の第１の端部３１８と座部支持構造２８２との間の枢支点３００を、第３の枢支点３００と称し、制御リンク３１６の第２の端部３２２と背もたれ支持構造３０２との間の枢支点３１４を、第４の枢支点３１４と称する。さらに、図２４は、破線で、リクライニング位置で示される椅子アセンブリ１０の構成要素を示し、リクライニング位置での椅子の参照番号は、「'」を付して表される。

動作時、制御アセンブリ１４の４バーリンケージアセンブリは、背もたれアセンブリ１８が直立位置Ｅからリクライニング位置Ｆに移動されるときに、座部アセンブリ１６を直立位置Ｇからリクライニング位置Ｈにリクライニングさせるように協働し、ここで、図２４における位置ＥおよびＦの上側および下側の図示は、背もたれアセンブリ１８の上側部分と下側部分が一部片としてリクライニングすることを示す。特に、制御リンク３１６は、座部支持構造２８２および背もたれ支持構造３０２に構成されて結合され、背もたれ支持構造３０２が第２の支持点２７６の周りで枢動されるときに座部支持構造２８２を第１の枢支点２７４の周りで回転させる。好ましくは、座部支持構造３０２は、第２の枢支点２７６の周りでの背もたれ支持構造３０２の回転率の約１／３〜約２／３の間で第１の枢支点２７４の周りで回転され、より好ましくは、座部支持構造は、第２の枢支点２７６の周りでの背もたれ支持構造３０２の回転率の約１／２で第１の枢支点２７４の周りで回転し、最も好ましくは、座部アセンブリ１６は、完全直立位置Ｇから完全リクライニング位置Ｈへ約９°の角度βまでリクライニングし、一方、背もたれアセンブリ１８は、完全直立位置Ｅから完全リクライニング位置Ｆに約１８°の角度γまでリクライニングする。

図２４に最も良く示されるように、椅子アセンブリ１０が完全直立位置にあるときにも、椅子アセンブリ１０が完全リクライニング位置にあるときにも、第１の枢支点２７４は第２の枢支点２７６の上および前に位置される。なぜなら、椅子アセンブリ１０がリクライニングされるときに、底部構造２６２が支持床面１３に対して固定されたままであるからである。第３の枢支点３００は、椅子アセンブリ１０のリクライニング運動全体にわたって、第１の枢支点２７４の後方に、かつ第１の枢支点２７４の相対垂直高さよりも下に留まる。椅子アセンブリ１０のリクライニング運動全体にわたって、第１の枢支点２７４と第２の枢支点２７６との間の距離は、第３の枢支点３００と第４の枢支点３１４との間の距離よりも大きいことにさらに留意されたい。図２５に最も良く示されるように、制御リンク３１６の長手方向に延在する中心線軸３４０は、椅子アセンブリ１０が完全直立位置にあるときには座部支持構造２８２と鋭角αを成し、椅子アセンブリ１０が完全リクライニング位置にある時には鋭角α'を成す。制御リンク３１６の中心線軸３４０は、椅子アセンブリ１０がその完全直立位置と完全リクライニング位置との間で移動されるときに、座部支持構造２８２との直交位置合わせ位置を越えては回転しないことに留意されたい。

図２６をさらに参照すると、背もたれ制御リンク３４２は前端部を含み、前端部は、第５の枢支点３４４で、座部支持構造２８２に枢動可能に接続される。背もたれ制御リンク３４２の後端部３４５は、第６の枢支点３４６で、背もたれシェル１１２の下部１１６に接続される。第６の枢支点３４６は任意選択であり、背もたれ制御リンク３４２と背もたれシェル１１２とが互いに動かないように固定されてもよい。また、枢支点３４６は、第１および／または第２の回転方向で、背もたれシェル１１２に対する背もたれ制御リンク３４２の回転を制限するストップ機能を含むこともある。例えば、図２６を参照すると、枢支点３４６は、制御リンク３４２に対する背もたれシェル１１２の下部１１６の時計回りの回転を可能にするストップ機能を含むことがある。これは、寸法Ｄ _１ を減少させる傾向がある後方への／水平の力が背もたれシェル１１２の腰部部分に加えられる場合に、腰部がより平坦になるようにする。しかし、ストップ機能は、制御リンク３４２に対する反時計回り（図２６）での背もたれシェル１１２の下部１１６の回転を防止するように構成されてもよい。これにより、背もたれアセンブリ１８の上部を押すことによって使用者が椅子をリクライニングさせるときに、リンク３４２および背もたれシェル１１２の下部１１６は、背もたれアセンブリ１８と同じ角速度で回転する。

また、カムリンク３５０が、枢支点または枢支軸３４４の周りで回転するように座部支持構造２８２に枢動可能に接続される。カムリンク３５０は、曲線形の下側カム面３５２を有し、カム面３５２は、背もたれ支持構造３０２に形成された上向きのカム面３５４に摺動可能に係合する。１対のねじりばね３５６（図１８Ａおよび図１８Ｂも参照）が、角度φ（図２６）を増加させる傾向がある様式で、背もたれ制御リンク３４２およびカムリンク３５０を回転可能に偏倚させる。ねじりばね３５６は、制御リンク３４２を反時計回り（図２６）に回転させると同時にカムリンク３５０を時計回り（図２６）に回転させる傾向がある力を生成する。したがって、ねじりばね３５６は、背もたれ制御リンク３４２とカムリンク３５０との間の角度φを増加させる傾向がある。座部支持構造２８２にあるストップ３４８は、図２６に示される位置への背もたれ制御リンク３４２の反時計回りの回転を制限する。この力は、反時計回りで制御リンク３４２をストップ機構内に偏倚させることもある。

上述したように、背もたれシェル１１２は、特に剛性の背もたれフレーム構造９８と比較して可撓性がある。、また上述したように、背もたれフレーム構造９８は、背もたれ支持構造３０２に動かないように接続され、したがって背もたれ支持構造３０２と共に枢動する。ねじりばね３５６によって生成される力は、背もたれシェル１１２の下部１１６を上方向に押す。また上述したように、背もたれシェル構造１１２のスロット１２８は、背もたれシェル１１２の腰部支持部分１２６でさらなる可撓性を生み出す。また、ねじりばね３５６によって生成される力は、背もたれシェル１１２の腰部部分１２６を前方に湾曲させる傾向があり、それにより、腰部部分１２６は、腰部部分１２６に隣接する領域よりも高い湾曲性を有する。

上述したように、腰部アセンブリ１８６の位置は、垂直に調節可能である。また、腰部アセンブリ１８６の垂直方向調節は、椅子背もたれのリクライニング中の背もたれシェル１１２の撓み／湾曲具合を調節する。図２６で、腰部アセンブリ１８６は、中間または中立位置に調節され、それにより、背もたれシェル１１２の腰部部分１２６の湾曲も中間または中立になる。さらに図２７を参照すると、腰部アセンブリ１８６の垂直位置が調節される場合、角度φが減少され、腰部領域１２６の湾曲が減少される。図２７に示されるように、これはまた角度φ _１ をより大きくし、背もたれシェル１１２の全体の形状を比較的平坦にする。

図２８をさらに参照すると、腰部アセンブリ１８６の高さが中間レベル（すなわち図２６と同じ）に設定され、使用者が椅子の背にもたれる場合、リンクおよび構造２６２、２８２、３０２、３１６、ならびに枢支点２７４、２７６、３００、３１４によって画定される４バーリンケージは、（上述したように）図２６の構成から図２８の構成にシフトする。これはさらに、枢支点３４４とカム面３５４との距離の増加を引き起こす。これは、約４９．５°（図２６）から約５９．９°（図２８）への角度φの増加をもたらす。ばねが開位置に向けて回転するとき、ばねに溜まったエネルギーのいくらかが、背もたれシェル１１２内に伝達され、それにより、背もたれシェル１１２の腰部部分１１６の湾曲の度合いがより大きくなる。このようにして、背もたれ制御リンク３４２と、カムリンク３５０と、ねじりばね３５６とが、腰部領域１１６のより大きな湾曲を提供して、使用者が椅子の背にもたれるときに使用者の背中の湾曲を減少させる。

また、図２６の位置から図２８の位置に椅子が傾くとき、腰部領域１２６と座部１６との距離Ｄが、１７４ｍｍから２３４ｍｍに増加する。背もたれシェル１１２の腰部領域１２６と背もたれフレーム構造９８との間の寸法Ｄ _１ も、背もたれが図２６の位置から図２８の位置に傾くときに増加する。したがって、距離Ｄがいくぶん増加するが、寸法Ｄ _１ の増加が寸法Ｄの増加を減少させる。なぜなら、背もたれシェル１１２の腰部領域１２６が、リクライニング中に背もたれフレーム９８に対して前方にシフトされるからである。

再び図２６を参照すると、着座した使用者３６２の背骨３６０は、直立位置で使用者が着座するときに、腰部領域３６４内で第１の量だけ前方に湾曲する傾向がある。使用者が、図２６の位置から図２８の位置にもたれるとき、腰部領域３６４の湾曲が増加する傾向があり、使用者の背骨３６０も、使用者の大腿骨３６８に対して股関節３６６の周りで幾分回転する。同時に、寸法Ｄの増加、および背もたれシェル１１２の腰部領域１２６の湾曲の増加は、使用者の股関節３６６および大腿骨３６８が座部１６に対して滑らないことを保証し、また使用者の背骨３６０の腰部領域３６４の湾曲に対応する。

上述したように、図２７は、直立位置での椅子アセンブリ１０の背もたれアセンブリ１８を示し、背もたれシェル１１２の腰部領域１２６は平坦位置に調節されている。背もたれアセンブリ１８が図２７の位置から図２９の位置に傾けられる場合、背もたれ制御リンク３４２とカムリンク３５０との両方が時計回りに回転する。しかし、カムリンク３５０はいくぶん高い割合で回転し、したがって角度φは、３１．４°から３５．９°に変化する。距離Ｄは、２０２ｍｍから２６５ｍｍに変化し、角度φ _１ は、２４．２°から２４．１°に変化する。

さらに図２９Ａを参照すると、背もたれアセンブリ１８がリクライニングされる場合、腰部調節が高く設定され、すなわち角度φは９３．６°であり、距離Ｄは２０２ｍｍである。

したがって、背もたれシェル１１２は、座部背もたれが後方に傾けられるときに湾曲する。しかし、始めに湾曲がより高いレベルに調節されている場合には、直立位置からリクライニング位置への腰部領域１２６での湾曲の増加はかなり大きい。これは、始めに真っ直ぐに座ったときに使用者の背中が比較的平坦な状態である場合、使用者がリクライニングしたときに使用者の背中の湾曲がそれほど増加しないからである。すなわち、直立位置にあるときに使用者の背中が比較的真っ直ぐである場合、使用者の背中は、リクライニングしたときでも、直立位置からリクライニング位置へと湾曲の度合いがいくぶん増加するにも関わらず比較的平坦なままである。逆に、直立位置で使用者の背中がかなり湾曲している場合には、腰部領域の湾曲は、使用者がリクライニングしたときに、使用者の背中が始めに比較的平坦である場合の湾曲の増加よりも大きい度合いで増加する。

１対のばねアセンブリ４４２（図２０および図２１）が、リクライニング位置Ｆから直立位置Ｅに向けて背もたれアセンブリ１８を偏倚させる。図２２に最も良く示されるように、各ばねアセンブリ４４２は、第１の端部４４６と第２の端部４４８を有する円筒形状ハウジング４４４を含む。各ばねアセンブリ４４２は、圧縮コイルばね４５０と、第１の結合機構４５２と、第２の結合機構４５４とをさらに含む。図示される例では、第１の結合機構は、ハウジング４４４の第１の端部４４６に固定され、第２の結合機構４５４は、コイルばね４５０を通って延在するロッド部材４５６に固定される。座金４５７が、ロッド部材４５８の遠位端に固定され、コイルばね４５０の端部に当接し、一方、コイルばね４５０の他端は、ハウジング４４４の第２の端部４４８に当接する。第１の結合機構４５２は、枢支点４６１の周りで枢動するように枢動ピン４６０によって背もたれ支持構造３０２に枢動可能に固定され、枢動ピン４６０は、背もたれ支持構造３０２の枢動アパーチャ４６２の内部に受け取られ、一方、第２の結合機構４５４は、枢支点４６５の周りで枢動するようにシャフト４６４によってモーメントアームシフトアセンブリ４６６（図３０〜図３２）に枢動可能に結合される。モーメントアームシフトアセンブリは、偏倚またはばねアセンブリ４４２を低張力設定（図３３Ａ）から高張力設定（図３４Ａ）に移動させるように適合され、背もたれアセンブリ１８に対して偏倚アセンブリ４４２によって及ぼされる力は、低張力設定に比べて増加される。

図３０Ａ〜図３２に示されるように、モーメントアームシフトアセンブリ４６６は、調節アセンブリ４６８と、制御入力アセンブリ２６０を調節アセンブリ４６８に動作可能に結合し、操作者が偏倚アセンブリ４４２を低張力設定と高張力設定との間で移動させることを可能にするモーメントアームシフトリンケージアセンブリ４７０と、以下に述べるようにモーメントアームシフトアセンブリ４６６を低張力設定から高張力設定に移動させるために使用者が制御入力アセンブリ２６０に加える必要がある投入力の量を減少させるように適合された調節補助アセンブリ４７２とを含む。

調節アセンブリ４６８は枢動ピン４６７を備え、枢動ピン４６７は、ねじ切り調節シャフト４７６をねじ留め可能に受け入れるねじ切りアパーチャを含む。調節シャフト４７６は、第１の端部４７８と第２の端部４８４を含み、第１の端部４７８は、底部構造２６２のアパーチャ４８０を通って延在し、ベアリングアセンブリ４８２によって長手方向軸の周りでの枢動回転するように案内される。枢動ピン４６７は、リンケージアセンブリ４６９によって底部構造２６２によって支持され、リンケージアセンブリ４６９は、１対のリンケージアーム４７１を含み、各リンケージアーム４７１が、枢動ピン４６４によって第２の結合機構４５４に枢動可能に結合された第１の端部４７３と、枢支点４８１の周りで枢動するように底部構造２６２の枢動アパーチャ４７９内部に枢動可能に受け取られる枢動ピン４７７によって底部構造２６２に枢動可能に結合された第２の端部４７５と、枢動ピン４６７のそれぞれの端部を受け取るアパーチャ４８３とを有する。枢動ピン４６７は、その長さに沿ってリンケージアーム４７１と枢動可能に結合される。

モーメントアームシフトリンケージアセンブリ４７０（図３０Ａおよび図３０Ｂ）は、制御入力アセンブリ２６０と第１の傘歯車アセンブリ４８８との間に延在する第１の駆動シャフト４８６と、第１の傘歯車アセンブリ４８８と第２の傘歯車アセンブリ４９２との間に延在し、それらを動作可能に結合する第２の駆動シャフト４９０とを含み、第２の傘歯車アセンブリ４９２が調節シャフト４７６に接続される。第１の駆動シャフト４８６は、第１の自在継手アセンブリ４９８によって制御入力アセンブリ２６０に動作可能に結合された第１の端部４９６を含み、第１の駆動シャフト４８６の第２の端部５００は、第２の自在継手アセンブリ５０２によって第１の傘歯車アセンブリ４８８に動作可能に結合される。図示される例では、第１の駆動シャフト４８６の第１の端部４９６は、第１の自在継手アセンブリ４９８の雌型結合機構部分５０４を含み、第１の駆動シャフト４８６の第２の端部５００は、第２の自在継手アセンブリ５０２の雌型結合機構部分５０６を含む。第１の傘歯車アセンブリ４８８は、第１の傘歯車５１０および第２の傘歯車５１２を収容するハウジングアセンブリ５０８を含む。図示されるように、第１の傘歯車５１０は、第２の自在継手５０２の一体の雄型結合機構部分５１４を含む。第２の駆動シャフト４９０の第１の端部４９６は、第３の自在継手アセンブリ５１６によって第１の傘歯車アセンブリ４８８に結合される。第２の駆動シャフト４９０の第１の端部５１８は、第３の自在継手アセンブリ５１６の雌型結合機構部分５２０を含む。第２の傘歯車５１２は、第３の自在継手アセンブリ５１６の一体の雄型結合機構部分５２２を含む。第２の駆動シャフト４９０の第２の端部５２４は、複数の長手方向に延在するキー溝５２６を含み、キー溝５２６は、結合機構部材５２８の対応する長手方向に延在するキー溝（図示せず）と対合する。結合機構部材５２８は、第４の自在継手アセンブリ５３０によって第２の駆動シャフト４９０の第２の端部５２４を第２の傘歯車アセンブリ４９２と結合させる。第４の自在継手アセンブリ５３０はハウジングアセンブリ５３２を含み、ハウジングアセンブリ５３２は、第４の自在継手アセンブリ５３０によって結合機構部材５２８に結合された第１の傘歯車５３４と、調節シャフト４７６の第２の端部４８４に固定された第２の傘歯車５３６とを収容する。結合機構部材４２８は雌型結合機構部分を含み、雌型結合機構部分は、第１の傘歯車５３４と一体の雄型結合機構部分５４０を受け取る。

組立て時、モーメントアームシフトアセンブリ４６６の調節アセンブリ４６８は、底部構造２６２によって動作可能に支持され、制御入力アセンブリ２６０は、座部支持構造２８２の制御入力アセンブリ取付け部分２９６によって動作可能に支持される。その結果、制御入力アセンブリ２６０とモーメントアームシフトアセンブリ４６６の調節アセンブリ４６８との相対角度および距離は、座部支持構造２８２が完全直立位置Ｇと完全リクライニング位置Ｈとの間で移動されるときに変化する。第３および第４の自在継手アセンブリ５１６、５３０と、キー溝間のキー溝アセンブリとが協働して、角度および距離のこれらの相対変化を補償する。

図３３Ａ〜図３４Ｂに最も良く示されるように、モーメントアームシフトアセンブリ４６６は、低張力設定と高張力設定の間で偏倚アセンブリ４４２を調節する働きをする。具体的には、偏倚アセンブリ４４２は、図３３Ａでは、椅子アセンブリ１０が直立位置にある状態で低張力設定で示され、図３３Ｂでは、椅子アセンブリ１０がリクライニング位置にある状態で低張力設定で示され、一方、図３４Ａは、椅子が直立位置にある状態での高張力設定での偏倚アセンブリ４４２を示し、図３４Ｂでは、偏倚アセンブリは、椅子アセンブリ１０がリクライニング位置にある状態で高張力設定である。枢支点４６５とばねアセンブリ４４２のハウジング４４４の第２の端部４４８との間で測定される距離５４２は、モーメントアームシフトアセンブリ４６６が低張力設定で位置決めされ、椅子が直立位置にあるときに、ばねアセンブリ４４２に及ぼされる圧縮の量に関する基準となる。それと比較して、距離５４２'（図３３Ｂ）は、モーメントアームシフトアセンブリ４６６が高張力設定であり、椅子が直立姿勢であるときに、ばねアセンブリ４４２に及ぼされる増加した圧縮力の量を示す。使用者は、モーメントアームシフトアセンブリ４６６を低張力設定から高張力設定に移動させることによって、偏倚アセンブリ４４２によって背もたれ支持構造３０２に及ぼされる力の量を調節する。特に、操作者は、制御入力アセンブリ２６０への入力により、モーメントアームシフトリンケージアセンブリ４７０によって調節アセンブリ４６８の調節シャフト４７６を回転駆動させ、それにより枢動シャフト４６７を調節シャフト４７６の長さに沿って移動させ、それにより、枢動シャフト４６７が底部構造２６２に対して調節されるときにばねアセンブリ４４２に及ぼされる圧縮力を変える。枢動シャフト４６７は、底部構造２６２の側壁２６８に取り付けられた側部プレート部材５４６の内部に位置されたスロット５４４内で動く。モーメントアームシフトアセンブリ４６６が高張力設定にあって椅子アセンブリ１０が直立位置にあるときの距離５４２'は、モーメントアームシフト４６６が低張力設定であって椅子が直立位置であるときの距離５４２よりも大きく、したがって、これは、モーメントアームシフトが高張力設定にあるときには低張力設定に比べてばねアセンブリ４４２に及ぼされる圧縮力が大きいことを示すことに留意されたい。同様に、距離５４３’（図３３Ｂ）は、距離５４３（図３４Ｂ）よりも大きく、偏倚アセンブリ４４２によって及ぼされる偏倚力の増加をもたらし、リクライニング位置から直立位置に向けて背もたれアセンブリ１８に付勢する。偏倚アセンブリ４４２によって及ぼされる偏倚力の変化は、第２の枢支点２７６の周りで及ぼされる偏倚トルクの変化に対応し、いくつかの構成では、偏倚アセンブリ４４２の長さの変化または偏倚力の変化なしで偏倚トルクの変化が可能であることに留意されたい。

図３５は、背もたれ支持構造３０２がリクライニング位置と直立位置との間で移動されるときに、リクライニング位置から直立位置に向けて背もたれ支持構造３０２に付勢する、第２の枢支点２７６の周りで及ぼされるトルクの量のグラフである。図示される例では、偏倚アセンブリ４４２は、背もたれ支持構造が直立位置にあり、モーメントアームシフト４６６が低張力設定であるときには、第２の枢支点２７４の周りで約６５２インチ−ポンドのトルクを及ぼし、背もたれ支持構造がリクライニング位置にあり、モーメントアームシフト４６６が低張力設定であるときには約９３３インチ−ポンドのトルクを及ぼし、約４３％の変化をもたらす。同様に、偏倚アセンブリ４４２は、背もたれ支持構造が直立位置にあり、モーメントアームシフト４６６が高張力設定であるときには、第２の枢支点２７６の周りで約１．４７Ｅ＋０３インチ−ポンドのトルクを及ぼし、背もたれ支持構造がリクライニング位置にあり、モーメントアームシフト４６６が高張力設定であるときには約２．５８Ｅ＋０３インチ−ポンドのトルクを及ぼし、約７５％の変化をもたらす。背もたれ支持構造３０２が直立位置とリクライニング位置との間で移動されるときに偏倚アセンブリ４４２によって及ぼされるトルクの量の、モーメントアームシフト４６６の低張力設定と高張力設定との間でのこの大幅な変化により、椅子アセンブリ１０全体が、異なる身長および体重の使用者に適切な前後支持を提供できるようになる。

調節補助アセンブリ４７２は、操作者がモーメントアームシフトアセンブリ４６６を低張力設定から高張力設定に移動させるのを支援する。調節補助アセンブリ４７２は、取付け構造５５０によって底部構造２６２の前壁２６４に固定されたコイルばね５４８と、捕捉部材５５２とを含み、捕捉部材５５２は、リンケージアーム４７１と固定されたシャフト３０６の周りに延在し、コイルばね５４８の自由端５６０を捕捉するアパーチャ５５８を画定する捕捉部分５５６を含む。コイルばね５４８は、捕捉部材５５２およびシャフト３０６、ならびにリンケージアーム４７１に対して垂直上方向に力Ｆを及ぼし、それにより、モーメントアームシフトアセンブリ４６６を低張力設定から高張力設定に移動させるために使用者が制御入力アセンブリ２６０に及ぼさなければならない投入力の量を減少させる。

上述したように、座部アセンブリ１６は、後退位置Ｃと伸張位置Ｄ（図３）との間で、制御アセンブリ１４に対して長手方向にシフト可能である。図１９、図３６、および図３７に最も良く示されるように、ダイレクトドライブアセンブリ５６２は、駆動アセンブリ５６４と、リンケージアセンブリ５６６とを含み、リンケージアセンブリ５６６は、制御入力アセンブリ２６０を駆動アセンブリ５６４と結合し、それにより、使用者が、制御アセンブリ１４に対する座部アセンブリ１６の直線位置を調節することによって座部の直線位置を調節できるようにする。図示される例では、座部支持プレート３２は、Ｃ字形のガイドレール３８を含み、ガイドレール３８は、制御アセンブリ１４の制御プレート５７２の対応するガイドフランジ５７０の周りを覆い、ガイドフランジ５７０に摺動可能に係合する。１対のＣ字形の長手方向に延在する接続レール５７４が、対応するガイドレール３８の内部に位置決めされ、座部支持プレート３２と結合される。１対のＣ字形のブッシング部材５７６は、接続レール５７４の内部に長手方向に延在し、接続レール５７４とガイドフランジ５７０との間に位置決めされる。駆動アセンブリ５６４は、複数の下方向に延在する歯５８０を有するラック部材５７８を含む。駆動アセンブリ５６４は、ラック部材５７８を摺動可能に受け入れるチャネル５８４を画定するＣ字形の断面構成を有するラックガイド５８２をさらに含む。ラックガイド５８２は、その長さに沿って位置されたレリーフ５８６を含み、レリーフ５８６は、ベアリング部材５８８を対合式に受け入れる。代替として、ベアリング部材５８８は、ラックガイド５８２の一体部分として形成されてもよい。駆動アセンブリ５６４は、駆動シャフト５９０をさらに含み、駆動シャフト５９０は、制御入力アセンブリ２６０と自在に結合された第１の端部と、径方向で離隔配置された複数の歯５９６を有する第２の端部５９４とを有する。組立て時、座部支持プレート３２は、上述したように制御プレート５７２と摺動可能に結合され、ラック部材５７８は、座部支持プレート３２の下面に固定され、ラックガイド５８２は、制御プレート５７２の上方向に開いたチャネル５９８の内部に固定される。動作時、使用者によって制御入力アセンブリ２６０に及ぼされる投入力は、リンケージアセンブリ５６６を介して駆動アセンブリ５６４に伝達され、それにより、駆動シャフト５９０の歯５９６をラック部材５７８の歯５８０に対して押し当て、ラック部材５７８および座部支持プレート３２をラックガイド５８２および制御プレート５７２に対して摺動させる。

図３８〜図４０をさらに参照すると、椅子アセンブリ１０は、高さ調節アセンブリ６００を含み、高さ調節アセンブリ６００は、底部アセンブリ１２に対する座部１６および背もたれ１８の垂直方向調節を可能にする。高さ調節アセンブリ６００は空気圧シリンダ２８を含み、空気圧シリンダ２８は、既知の様式で底部アセンブリ１２の中心支柱２６内に垂直に配設される。

ブラケット構造６０２が、ハウジングまたは底部構造２６２に固定され、空気圧シリンダ２８の上端部６０４が、既知の様式で、底部構造２６２の開口６０６内に受け取られる。空気圧シリンダ２８は調節弁６０８を含み、高さ調節を可能にするために、調節弁６０８を下にシフトさせて、空気圧シリンダ２８を解放することができる。ベルクランク６１０が、上向きに延在するアーム６３０と、水平方向に延在するアーム６４０とを有し、アーム６４０は、空気圧シリンダ２８の解放弁６０８に係合するように構成される。ベルクランク６１０は、ブラケット６０２に回転可能に取り付けられる。ケーブルアセンブリ６１２が、ベルクランク６１０を調節ホイール／レバー６２０と動作可能に相互接続させる。ケーブルアセンブリ６１２は、内側ケーブル６１４と、外側ケーブルまたはシース６１６とを含む。外側シース６１６は球状ボール取付具６１８を含み、球状ボール取付具６１８は、ブラケット６０２に形成された球状ソケット６２２内に回転可能に受け取られる。第２のボール取付具６２４は、内側ケーブル６１４の端部６２６に接続される。第２のボール取付具６２４は、ベルクランク６１０の上方向に延在するアーム６３０の第２の球状ソケット６２８内に回転可能に受け取られて、高さ調節中のケーブル端部の回転運動を可能にする。

内側ケーブル６１４の第２のまたは外側の端部６３２は、ホイール６２０に巻き付き、端部取付具６３４が内側ケーブル６１４に接続される。引張ばね６３６は、点６３８で端部取付具６３４および座部構造に接続される。ばね６３６は、弁６０８が解放されているときにベルクランク６１０を回転させるためにケーブル６１４がシフトされるのと同じ方向で、内側ケーブル６１４に張力を生成する。ばね６３６は、弁６０８を作動させるのに十分な力を生成しないが、ばね６３６は、弁６０８と接触するようにベルクランク６１０のアーム６４０を偏倚させるのに十分な力を生成する。このようにして、通常であれば、構成要素の公差により生じ得る無駄な動きまたは緩みがなくされる。操作中、使用者は、調節ホイール６２０を手で回転させ、それにより内側ケーブル６１４に対して張力を生成する。これにより、ベルクランク６１０が回転され、ベルクランク６１０のアーム６４０が空気圧シリンダ２８の弁６０８を押して作動させる。空気圧シリンダ２８の内部ばね（図示せず）が弁６０８を上方向に偏倚させ、それにより、弁６０８は、調節ホイール６２０の解放時に非作動位置にシフトする。

制御入力アセンブリ２６０（図１９および図４１〜図４３）は、第１の制御入力アセンブリ７００と、第２の制御入力アセンブリ７０２とを備え、各制御入力アセンブリは、椅子構成要素およびそこに結合された機構に使用者からの入力を伝達するように適合され、ハウジングアセンブリ７０４の内部に収容される。制御入力アセンブリ２６０は、バックドライブ防止アセンブリ７０６と、過負荷クラッチアセンブリ７０８と、ノブ７１０とを含む。バックドライブ防止メカニズムまたはアセンブリ７０６は、ダイレクトドライブアセンブリ５６２（図３６および図３７）および座部アセンブリ１６が、制御アセンブリ７００からの入力なしで後退位置Ｃと伸張位置Ｄとの間で駆動されるのを防止する。アンチバック駆動アセンブリ７０６は、ハウジングアセンブリ７０４の内腔７１２内に受け取られ、取付機構７１４を含み、取付機構７１４は、その一端で、駆動シャフト５９０（図３７）の第２の端部５９４に結合された自在取付機構の雄型部分７１６を含み、他端にキー溝コネクタ７１７を含む。カム部材７１８は、クラッチ部材７２０を介して取付機構７１４と結合される。特に、カム部材７１８は、ノブ７１０と共に回転するように結合されたキー溝端部７２２と、外側カム面７２６を有するカム端部７２４とを含む。クラッチ部材７２０は、内向きに設けられた１対のキー溝７２３を含み、キー溝７２３は、カム面７３０を有するキー溝コネクタ７１７に摺動可能に係合し、カム面７３０は、以下に述べるようにカム部材７１８の外側カム面７２６に噛み合い係合する。クラッチ部材７２０は、係止リング７３２によって係合式に受け取られる円錐形のクラッチ面７１９を有し、係止リング７３２は、ハウジングアセンブリ７０４に対して回転するように係止され、円錐形のクラッチ面７２１を含み、円錐形のクラッチ面７２１は、クラッチ部材７２０のクラッチ面７１９に対応し、円錐形クラッチを形成するためにクラッチ面７１９と協働する。コイルばね７３４は、クラッチ部材７２０を、係止リング７３２に係合するように偏倚させる。

入力がないとき、偏倚ばね７３４は、係止リング７３２の円錐面に係合するようにクラッチ部材７２０の円錐面を押し、それにより、第１の制御入力アセンブリ７００からの入力がないときに後方または前方への力を座部アセンブリ１６に単に加えることによって、後退位置Ｃと伸張位置Ｄとの間での座部アセンブリ１６の「バックドライブ」または調節を防止する。動作時、操作者は、第１の制御入力アセンブリ７００を介してダイレクトドライブアセンブリ５６２を作動させることによって、座部アセンブリ１６を後退位置Ｃと伸張位置Ｄとの間で移動させる。特に、使用者によってノブ７１０に及ぼされる回転力が、ノブ７１０からカム部材７１８に伝達される。カム部材７１８が回転するとき、カム部材７１８の外側カム面７２６は、クラッチ部材７２０のカム面７３０に作用し、それにより、ばね７３４の偏倚力を克服し、係合位置から外れるようにクラッチ部材７２０に付勢し、クラッチ部材７２０は係止リング７３２を係合解除する。次いで、回転力は、カム部材７１８からクラッチ部材７２０に、次いで取付機構７１４に伝達され、取付機構７１４は、リンケージアセンブリ５６６を介してダイレクトドライブアセンブリ５６２に結合される。

クラッチ部材７２０が係合位置と係合解除位置との間で移動されるときに、第１の制御入力アセンブリ７００内部のわずかな公差量が、直線方向および回転方向でのカム部材７１８のわずかな移動（または「スロップ」）を許すことに留意されたい。熱可塑性エラストマー（ＴＰＥ）を備える回転リング形の制振要素７３６が、ハウジング７０４の内腔７１２内に位置され、クラッチ部材７２０に取り付けられる。図示される例では、制振要素７３６は、ハウジングアセンブリ７０４の内壁に対して押し付け、摩擦係合する。

また、第１の制御入力アセンブリ７００は、以下に述べるように、使用者が椅子アセンブリの垂直位置を下降位置Ａと上昇位置Ｂとの間で調節できるように適合された第２のノブ７３８を含む。

第２の制御入力アセンブリ７０２は、リクライニング中に、背もたれアセンブリ１８に及ぼされる張力を調節し、背もたれアセンブリ１８のリクライニングの量を制御するように適合される。第１のノブ７４０は、モーメントアームシフトリンケージアセンブリ４７０によってモーメントアームシフトアセンブリ４６６に動作可能に結合される。特に、第２の制御入力アセンブリ７０２は、雄型自在結合部分７４２を含み、結合部分７４２は、モーメントアームシフトリンケージアセンブリ４７０のシャフト４８６の雌型自在結合機構部分５０４（図３０および図３１）と結合する。

第２のノブ７６０は、ケーブルアセンブリ７６２を介して背もたれアセンブリ１８のリクライニングの量を調節するように適合され、ケーブルアセンブリ７６２は、第２のノブ７６０を可変バックストップアセンブリ７６４（図４３）に動作可能に結合する。ケーブルアセンブリ７６２は、第１のケーブル引き回し構造７６６と、第２のケーブル引き回し構造７６８と、それらの間に延在し、アクチュエータケーブル７７２を摺動可能に受け入れるケーブル管７７０とを含む。ケーブル７７２は、遠位端７７４を含み、遠位端７７４は、底部構造２６２に対して固定され、コイルばね７７８によって方向７７６に偏倚される。可変バックストップアセンブリ７６４は、垂直方向に刻まれた複数のステップ７８２を有するストップ部材７８０と、座部アセンブリ１６に対して固定支持された支持ブラケット７８４と、前後方向７８８で摺動するように支持ブラケット７８４に摺動可能に結合され、１対のねじ７９０を介してストップ部材７８０に固定結合されたスライド部材７８６とを含む。ケーブル７７２は、ストップ部材７８０とスライド部材７８６との間でクランプされ、それにより、ケーブル７７２の長手方向運動がストップ部材７８０を前後方向７８８で移動させる。動作時、使用者は、第２のノブ７６０への入力によりストップ部材７８０の位置を調節することによって可能な背もたれリクライニングの量を調節する。利用可能な背もたれリクライニングの量は、背もたれアセンブリ１８が直立位置からリクライニング位置に向けて移動するときに、ストップ部材７８０のどのステップ７８２が底部構造２６２の後縁部７９２に接触するかを選択することによって制限される。

各アームアセンブリ２０（図４４〜図４６）は、アーム支持アセンブリ８００を含み、アーム支持アセンブリ８００は、アーム底部構造８０２によって枢動可能に支持され、肘掛けアセンブリ８０４を調節可能に支持する。アーム支持アセンブリ８００は、第１のアーム部材８０６と、第２のアーム部材８０８と、アーム支持構造８１０と、肘掛けアセンブリ支持部材８１２とを含み、それらが協働して、４バーリンケージアセンブリを形成する。図示される例では、第１のアーム部材８０６は、Ｕ字形の断面構成を有し、枢支点８１６の周りで枢動できるようにアーム支持構造８１０に枢動可能に結合された第１の端部８１４と、枢支点８２０の周りで枢動できるように肘掛けアセンブリ支持部材８１２に枢動可能に結合された第２の端部８１８とを含む。第２のアーム部材８０８は、Ｕ字形の断面構成を有し、枢支点８２４の周りで枢動できるようにアーム支持構造８１０に枢動可能に結合された第１の端部８２２と、枢支点８２８の周りで枢動できるように肘掛けアセンブリ支持部材８１２に枢動可能に結合された第２の端部８２６とを含む。図示されるように、アーム支持アセンブリ８００の４バーリンケージアセンブリは、肘掛けアセンブリ８０４を完全上昇位置Ｋと完全下降位置Ｌとの間で調節できるようにし、完全上昇位置Ｋと完全下降位置Ｌとの距離は、好ましくは少なくとも約４インチである。各アームアセンブリは、Ｕ字形の断面構成を有し、第１の縁部８０９を含む第１のアームカバー部材８０７と、Ｕ字形の断面構成を有し、第２の縁部８１３を含む第２のアームカバー部材８１１とをさらに含み、第１のアーム部材８０６は、第１のアームカバー部材８０７の内部に収容され、第２のアーム部材８０８は、第２のアームカバー部材８１１の内部に収容され、それにより、第２の縁部８１３が第１の縁部８０９に重なり合う。

各アーム底部構造８０２は、制御アセンブリ１４に接続された第１の端部８３０と、アームアセンブリ２０が垂直軸８３５の周りで方向８３７に回転するようにアーム支持構造８１０を枢動可能に支持する第２の端部８３２とを含む。アーム底部構造８０２の第１の端部８３０は、ボディ部分８３３と、そこから外方向に延在する狭まったバヨネット部分８３４とを含む。組立て時、アーム底部構造８０２の第１の端部８３０のボディ部分８３３およびバヨネット部分８３４は、制御プレート５７２と座部支持構造２８２との間に受け取られ、複数の機械的固定具（図示せず）によってそこに固定され、固定具は、アーム底部構造８０２のボディ部分８３３およびバヨネット部分８３４と、制御プレート５７２と、座部支持構造２８２とを通って延在する。アーム底部構造８０２の第２の端部８３２は、アーム支持構造８１０を枢動可能に受け入れる。

図４７に最も良く示されるように、アーム底部構造８０２は、円筒形の上部８３８と、円錐形の下部８４０とを有する上方向に開いたベアリング凹部８３６を含む。ブッシング部材８４２がベアリング凹部８３６の内部に位置決めされ、円錐形部分８４６を含めたベアリング凹部８３６の下部８４０として同様に構成される。アーム支持構造８１０は、円錐形の上部８４８と円錐形の下部８５０とを有する下端部を含み、下部８５０は、ブッシング部材８４２の下部８４６の内部に受け取られる。アーム支持構造８１０の上端部８５２は、以下に述べるように、垂直係止構成の内部に動作可能に係合するように構成される。ピン部材８５４が、アーム支持構造８１０の、中央に位置されて軸方向に延在する穴８５６の内部に位置決めされる。図示される例では、ピン部材８５４は鋼から形成され、アーム支持構造８１０の上端部８５２は粉末金属から構成され、ピン部材８５４の近位端の周りに形成され、上端部８５２とピン部材８５４との組合せが、外側アルミニウムコーティングに包囲される。ピン部材８５４の遠位端８５３は、軸方向に延在するねじ切り穴８５５を含み、穴８５５は、調節ねじ８５７をねじ留め可能に受け入れる。アーム底部構造８０２は、壁８６０によってベアリング凹部８３６から離隔された円筒形の第２の凹部８５８を含む。コイルばね８６４が、第２の凹部８５８内部でピン部材８５４の遠位端８５３の周りに位置決めされ、アーム底部構造８０２の壁８６０と座金部材８６６との間に捕捉され、したがって、コイルばね８６４は、ピン部材８５４に対して矢印８６８の方向で下方向の力を及ぼし、それにより、アーム支持構造８１０の下端部を引っ張って、ブッシング部材８４２と密接摩擦係合させ、ブッシング部材８４２を引っ張って、アーム底部構造８０２のベアリング凹部８３６と密接摩擦係合させる。調節ねじ８５７を調節して、アーム支持構造８１０と、ブッシング部材８４２と、アーム底部構造８０２との間での摩擦干渉の量を調節することができ、この摩擦干渉は、アームアセンブリ２０を枢支アクセス（軸）８３５の周りで枢動方向８３７に移動させるために使用者が加える必要がある力を増加させる。アーム支持構造８１０とアーム底部構造８０２との枢動接続は、枢支アクセス（軸）８３５を通って延在し、かつ座部アセンブリ１６の中心線軸８７２と平行に延在する線８７４から、アームアセンブリ８００全体を方向８７６（図４８）へ内方向に枢動させること、および線８７４から方向８７８へ外方向に枢動させることを可能にする。好ましくは、アームアセンブリ２０は、方向８７６では線８７４から約１７°以上枢動し、かつ、方向８７８では線８７４から約２２°以上枢動する。

図４９〜図５１をさらに参照すると、肘掛けの垂直高さ調節は、第１のアーム部材８０６と、第２のアーム部材８０８と、アーム支持構造８１０と、肘掛けアセンブリ支持部材８１２とによって形成される４バーリンケージを回転させることによって達成される。ギア部材８８２が複数の歯８８４を含み、歯８８４は、枢支点８１６の周りに弧状に配置される。係止部材８８６は、枢支点８８８でアーム８０６に枢動可能に取り付けられ、複数の歯８９０を含み、歯８９０は、ギア部材８８２の歯８８４に選択的に係合する。歯８８４と８９０が係合されるとき、肘掛け８０４の高さは、枢支点８１６、８２４、および８８８の間で成される剛性の三角形により固定される。下向きの力Ｆ４が肘掛けに加えられる場合、反時計回り（図５０）のモーメントが、係止部材８８６で生成される。このモーメントが歯８９０を押して歯８８４と係合させ、それにより肘掛けの高さをしっかりと固定する。

細長い係止部材８９２が、枢支点８９４でアーム８０６に回転可能に取り付けられる。低摩擦ポリマーベアリング部材８９６が、細長い係止部材８９２の上側曲線形部分８９３の上に配設される。以下により詳細に論じるように、手動解放レバーまたは部材８９８がパッド９００を含み、使用者がパッド９００を上方向にシフトさせることができ、係止部材８８６の歯８９０をギア部材８８２の歯８８４から選択的に解放して、肘掛けの垂直高さ調節を可能にする。

板ばね９０２が第１の端部９０４を含み、第１の端部９０４は、細長い係止部材８９２の上縁部９０８に形成されたノッチ９０６に係合する。したがって、板ばね９０２は、ノッチ９０６で係止部材８９２に片持ちされる。細長い係止部材８９２の上方向に延在するタブ９１２は、板ばね９０２の細長いスロット９１０内に受け取られ、それにより、ばね９０２を係止部材８９２に対して位置させる。板ばね９０２の端部９１６は、係止部材８８６のノブ９１８を上方向（Ｆ１）に押し、それにより、枢支点８８８の周りで時計回り（解放）方向（図５１）で係止部材８８６を回転させる傾向があるモーメントを生成する。また、板ばね９０２は、ノッチ９０６で、細長い係止部材８９２に対して時計回りのモーメントを生成し、また係止部材８８６でモーメントを生成し、このモーメントは、枢支点８８８の周りで時計回り（解放）方向に係止部材８８６を回転させる傾向がある。このモーメントは、ギア８９０をギア８８４から係合解除する傾向がある。ギア８９０がギア８８４から係合解除される場合、肘掛けアセンブリの高さを調節することができる。

係止部材８８６は、細長い係止部材８９２の尖端部９２２を受け取る凹部または繰抜部９２０（図５０）を含む。凹部９２０は、頂点９２４を有する第１の浅いＶ字形の部分を含む。また、凹部は、小さな凹部またはノッチ９２６と、ノッチ９２６に直に隣接する上向きの横方向面９２８とを含む。

上述したように、板ばね９０２は、ギア８９０をギア８８４から係合解除する傾向がある係止部材８８６に作用するモーメントを生成する。しかし、細長い係止部材８９２の先端または端部９２２が、係止部材８８６の凹部９２０のノッチ９２６と係合されるとき、この係合は、時計回り（解放）方向での係止部材８８６の回転運動を妨げ、それにより、係止ギア８９０と８８４を係止して互いに係合状態にし、肘掛けの高さ調節を妨げる。

肘掛けの高さ調節のためにアームアセンブリを解放するために、使用者は、小さな板ばね８９９（図５０）に反してパッド９００を上方向に引っ張る。解放部材８９８は、前後方向に延在する軸８９７の周りで回転し、手動解放レバー８９８の内端部が、細長い係止部材８９２のベアリング部材８９６／上側曲線形部分８９３（図５１）を下方向に押す。これは、細長い係止部材８９２を枢支点８９４の周りで回転させる下向きの力を生成する。これは、細長い係止部材８９２の端部９２２（図５０）を上方向にシフトさせ、それにより、端部９２２は、係止部材８８６の凹部９２０の浅い頂点９２４に隣接する。係止部材８９２のこのシフトは、係止部材８８６を解放し、それにより、係止部材８８６は、板ばね９０２の偏倚により、時計回り（解放）方向に回転する。この回転により、ギア８９０がギア８８４から係合解除して、肘掛けアセンブリの高さ調節を可能にする。

また、肘掛けアセンブリは、下向きの力Ｆ４（図５０）が肘掛けパッド８０４に加えられている間に、高さ調節部材の係合解除を防止するようにも構成される。特に、アーム部材８０６、８０８と、アーム支持構造８１０と、肘掛けアセンブリ支持部材８１２とによって形成される４バーリンケージにより、下向きの力Ｆ４は、枢支点８２４に向けて枢支点８２０を移動させる傾向がある。しかし、細長い係止部材８９２は、概して枢支点８２０と８２４をつなぐ線上に配設され、それにより４バーリンケージの下方向への回転を防止する。上述したように、下向きの力Ｆ４は、歯８９０を歯８８４にしっかりと係合し、肘掛けの高さをしっかりと固定する。下向きの力Ｆ４が肘掛けに加えられている状態で解放レバー８９８が作動される場合、係止部材８９２が移動し、細長い係止部材８９２の端部９２２が、係止部材８８６の凹部９２０のノッチ９２６から係合解除する。しかし、係止部材８８６に対するモーメントにより、係止部材８９２が解放位置にシフトする場合でさえ歯８９０と８８４は係合されたままである。したがって、４バーリンケージと、係止部材８８６およびギア部材８８２との構成は、下向きの力Ｆ４が肘掛けに作用している場合には肘掛けの高さ調節を行うことができなくするメカニズムを提供する。

図５２および図５３に最も良く示されるように、各肘掛けアセンブリ８０４は、関連のアーム支持アセンブリ８００によって調節可能に支持され、それにより、肘掛けアセンブリ８０４は、枢支点９６０の周りで、真直位置Ｍと枢動位置Ｎとの間で内方向および外方向に枢動させることができる。また、各肘掛けアセンブリは、後退位置Ｏと伸張位置Ｐとの間で関連のアーム支持アセンブリ８００に対して直線的にも調節可能である。各肘掛けアセンブリ８０４（図５３）は、肘掛けハウジングアセンブリ９６２を含み、肘掛けハウジングアセンブリ９６２は、肘掛けアセンブリ支持部材８１２と一体であり、内部空間９６４を画定する。また、肘掛けアセンブリ８０４は、平坦なボディ部分９６８を有し、かつ１対の機械的固定具受取りアパーチャ９６９を有する支持プレート９６６と、上方向に延在する枢動ボス９７０とを含む。長方形状のスライダハウジング９７２が、延在する楕円形のアパーチャ９７６を有する平坦部分９７４と、平坦部分９７４に沿って長手方向に、かつ平坦部分９７４から垂直に延在する１対の側壁９７８と、平坦部分９７４の端部にわたって横方向に、かつ平坦部分９７４から垂直に延在する１対の端壁９８１とを含む。肘掛けアセンブリ８０４は、上面９８４と下面９８６を画定する平坦ボディ部分を有する回転および直線調節部材９８０をさらに含む。中央に位置されたアパーチャ９８８が、ボディ部分９８２を通って延在し、枢動ボス９７０を摺動可能に受け入れる。回転および直線調節部材９８０は、その両端に位置された１対の弓形のアパーチャ９９０と、横方向で離隔されて弓形に構成された１対のリブ９９１とをさらに含み、リブ９９１は、上面９８４から上方向に延在し、その間に複数の移動止め９９３を画定する。回転選択部材９９４は、平坦なボディ部分９９６と、１対の可撓弾性フィンガ９９８とを含み、可撓弾性フィンガ９９８は、部材９９４の中央に位置され、それぞれ下方向に延在する係合部分１０００を含む。各肘掛けアセンブリ８０４は、アームパッド基板１００２と、基板１００２上にオーバーモールドされたアームパッド部材１００４とをさらに含む。

組立て時、支持プレート９６６は、肘掛けハウジングアセンブリ９６２の上に位置決めされ、スライダハウジング９７２は、支持プレート９６６の上に位置決めされ、それにより平坦部分９７４の底面１００６が支持プレート９６６の上面１００８に摩擦当接し、回転および直線調節部材９８０は、スライダハウジング９７２の側壁９７８と端壁９８１との間に位置決めされ、それにより回転および直線調節部材の底面９８６がスライダハウジング９７２の平坦部分９７４に摩擦係合し、回転選択部材９９４は、回転および直線調節部材９８０の上に位置決めされる。リベット１０１０など１対の機械的固定具が、回転選択部材９９４のアパーチャ９９９、回転および直線調節部材９８０の弓形のアパーチャ９９０、および支持プレート９６６のアパーチャ９６９を通って延在し、肘掛けハウジングアセンブリ９６２にねじ留め可能に固定され、それにより、肘掛けハウジング９６２に対する直線運動に関して、支持プレート９６６、回転および直線調節部材９８０、ならびに回転選択部材９９４を固定する。次いで、基板１００２およびアームパッド部材１００４が、スライダハウジング９７２に固定される。上述した構成は、スライダハウジング９７２、基板１００２、およびアームパッド部材１００４が直線方向で摺動できるようにし、それにより、肘掛けアセンブリ８０４を後退位置Ｏと伸張位置Ｐとの間で調節することができる。リベット１０１０は、支持プレート９６６と回転および直線調節部材９８０とによってスライダハウジング９７２に及ぼされるクランプ力を調節するように調節することができる。基板１００２は、中央に位置され、上方向に延在する***部分１０２０と、１対の長手方向に延在する側壁（図示せず）を有する対応する下向きに設けられた凹部とを含む。各側壁は、前述したリブ９９１および移動止め９９３と同様の複数のリブおよび移動止めを含む。動作時、枢動ボス９７０は、アームパッド１００４が直線方向で移動されるときに凹部の移動止めに係合し、それにより使用者に触覚フィードバックを提供する。図示される例では、枢動ボス９７０はスロット１０２２を含み、スロット１０２２は、枢動ボス９７０が移動止めに係合するときに枢動ボス９７０の端部が弾性変形できるようにし、それにより、枢動ボス９７０に対する摩耗を減少させる。回転および直線調節部材９８０の弓形のアパーチャ９９０は、調節部材９８０が支持プレート９６６の枢動ボス９７０の周りで枢動できるようにし、肘掛けアセンブリ８０４を真直位置Ｍと角度位置Ｎとの間で調節できるようにする。動作時、回転選択部材の各フィンガ９９８の係合部分１０００は、リブ９９１の間に画定された移動止め９９２に選択的に係合し、それにより、選択した回転位置に肘掛けアセンブリ８０４を使用者が位置決めできるようにし、また肘掛けアセンブリ８０４が回転されて調節されるときに使用者に触覚フィードバックを提供する。

椅子アセンブリ実施形態は、斜視図（図５５）、正面図（図５６）、第１の側面図（図５７）、第２の側面図（図５８）、背面図（図５９）、上面図（図６０）、および底面図（図６１）を含め、様々な図に示されている。アームアセンブリ実施形態は、斜視図（図６２）、正面図（図６３）、第１の側面図（図６４）、第２の側面図（図６５）、背面図（図６６）、上面図（図６７）、および底面図（図６８）を含め、様々な図に示されている。

以上の説明から、ここに開示された概念から逸脱することなく、本発明の様々な構成要素および要素の代替の実施形態ならびに本発明に対する修正形態を成すことができることを当業者は容易に理解されよう。特許請求の範囲に文言で特に明記されない限り、そのような修正も添付の特許請求の範囲に含まれるものとみなすべきである。

Claims (18)

1. ４バーリンケージアセンブリを備える椅子アセンブリであって、前記４バーリンケージアセンブリが、
   第１の端部および第２の端部を有し、その長さに沿ってＵ字形の断面構成を備える第１のリンケージ部材と、
   第１の端部および第２の端部を有する第２のリンケージ部材と、
   第１の枢支点の周りで回転するように前記第１のリンケージ部材の前記第１の端部に枢動可能に結合された第１の端部、および第２の枢支点の周りで回転するように前記第２のリンケージ部材の前記第１の端部に枢動可能に結合された第２の端部を有する第３のリンケージ部材と、
   第３の枢支点の周りで回転するように前記第１のリンケージ部材の前記第２の端部に枢動可能に結合された第１の端部、および第４の枢支点の周りで回転するように前記第２のリンケージ部材の前記第２の端部に枢動可能に結合された第２の端部を有する第４のリンケージ部材とを備え、
   前記４バーリンケージアセンブリが、下端部と上端部を含み、前記上端部が、上昇位置と下降位置との間で調節可能であり、
   椅子アセンブリがさらに、着座した使用者の腕をその上に支持するように適合され、前記４バーリンケージアセンブリの前記上端部に支持される肘掛けアセンブリを備え、
   前記４バーリンケージアセンブリの前記下端部が、第５の枢支点の周りで枢動できるようにアーム支持構造によって枢動可能に支持され、それにより、前記４バーリンケージアセンブリの前記上端部が、第１の位置と、前記第１の位置から横方向外側に位置された第２の位置との間で移動可能である
   椅子アセンブリ。
2. 前記第２のリンケージ部材が、その長さに沿ってＵ字形の断面構成を備え、第１のリンケージ部材と第２のリンケージ部材とが協働して、前記第１および第２のリンケージ部材の前記長さに沿って長手方向に延在する内部通路を形成する請求項１に記載の椅子アセンブリ。
3. 前記第３のリンケージ部材が、前記アーム支持構造の少なくとも一部を含む請求項１又は２に記載の椅子アセンブリ。
4. 前記第４のリンケージ部材が、前記肘掛けアセンブリの少なくとも一部を含む請求項１から３のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
5. 前記４バーリンケージアセンブリの前記下端部が、枢動ボスおよび枢動アパーチャのうちの選択された一方を含み、前記アーム支持構造が、前記枢動ボスおよび前記枢動アパーチャのうちの他方を含み、前記枢動ボスが、前記第５の枢支点の周りで回転するように前記４バーリンケージアセンブリを枢動可能に支持するために前記枢動アパーチャによって受け取られる請求項１から４のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
6. 前記４バーリンケージアセンブリが、前記上昇位置と前記下降位置との間で約３５°以上にわたって調節する請求項１から５のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
7. 前記肘掛けアセンブリが、前記４バーリンケージアセンブリに対して枢動可能に調節可能である請求項１から６のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
8. 前記肘掛けアセンブリが、前記４バーリンケージアセンブリに対して直線的に調節可能である請求項７に記載の椅子アセンブリ。
9. 前記肘掛けアセンブリが、前記４バーリンケージアセンブリに対して横方向で調節可能である請求項１から８のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
10. 着座した使用者を上に支持するように構成された座部支持面を含む座部支持構造と、
    着座した使用者の腕をその上に支持するためにアーム支持面を含む肘掛けアセンブリと、
    前記座部支持面よりも高い垂直高さで前記肘掛けアセンブリを支持する上端部、枢動ボスおよび枢動アパーチャのうちの選択された一方を含む下端部を有し、前記肘掛けアセンブリを上昇位置と下降位置との間で調整可能に支持する、アーム支持アセンブリと、
    前記枢動ボスおよび前記枢動アパーチャのうちの他方を含むアーム支持構造とを備える椅子アセンブリであって、前記枢動ボスが、第１の位置と第２の位置との間で枢支点の周りで回転するように前記アーム支持アセンブリを枢動可能に支持するために前記枢動アパーチャの内部に受け取られ、前記枢動ボスが円錐形状を有し、前記アパーチャが、前記枢動ボスの形状に密接に対応する円錐形状を有する
    椅子アセンブリ。
11. 前記アーム支持構造が前記枢動アパーチャを含む請求項１０に記載の椅子アセンブリ。
12. 前記枢動ボスと前記枢動アパーチャとの間に摩擦力が及ぼされ、それにより、前記第１の位置と前記第２の位置との間の選択された位置に前記アーム支持アセンブリを保持し、前記４バーリンケージアセンブリが、前記摩擦力以外の任意の他の機械的な手段によって前記選択された位置で保持されない請求項１０又は１１に記載の椅子アセンブリ。
13. 前記枢動ボスと前記枢動アパーチャとが、互いに向けて偏倚される請求項１０から１２のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
14. 前記枢動ボスと前記枢動アパーチャとが、ばね部材によって互いに向けて偏倚される請求項１０から１３のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
15. 前記ばね部材がコイルばねを含む請求項１４に記載の椅子アセンブリ。
16. 前記ばね部材によって及ぼされる偏倚力の量を調節する調節メカニズムをさらに備える請求項１４又は１５に記載の椅子アセンブリ。
17. 前記枢動ボスと前記枢動アパーチャとの間に位置されたブッシング部材
    をさらに備える請求項１０から１６のいずれか一項に記載の椅子アセンブリ。
18. 前記ブッシング部材が、前記枢動ボスの形状および前記枢動アパーチャの形状に概して対応する円錐形状を有する請求項１７に記載の椅子アセンブリ。

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