JP6240339B2 - ガス分析装置及びガス処理装置 - Google Patents

ガス分析装置及びガス処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6240339B2
JP6240339B2 JP2016549967A JP2016549967A JP6240339B2 JP 6240339 B2 JP6240339 B2 JP 6240339B2 JP 2016549967 A JP2016549967 A JP 2016549967A JP 2016549967 A JP2016549967 A JP 2016549967A JP 6240339 B2 JP6240339 B2 JP 6240339B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
gas
light
unit
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016549967A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016047168A1 (ja
Inventor
茂行 高木
茂行 高木
努 角野
努 角野
長谷川 裕
裕 長谷川
康友 塩見
康友 塩見
陽 前川
陽 前川
美幸 草場
美幸 草場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Publication of JPWO2016047168A1 publication Critical patent/JPWO2016047168A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6240339B2 publication Critical patent/JP6240339B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/02Structural details or components not essential to laser action
    • H01S5/022Mountings; Housings
    • H01S5/0239Combinations of electrical or optical elements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/35Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light
    • G01N21/3504Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light for analysing gases, e.g. multi-gas analysis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/39Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using tunable lasers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Description

本発明の実施形態は、ガス分析装置及びガス処理装置に関する。
ガス分析装置が、種々の用途に用いられる。高精度の分析結果を安定して得ることが重要である。
特開2009−85872
本発明の実施形態は、高精度のガス分析装置及びガス処理装置を提供する。
本発明の実施形態によれば、ガス分析装置は、セル部と、光源部と、検出部と、制御部と、を含む。前記光源部は、サブバンド間遷移によるレーザ光を放出する量子カスケードレーザ素子と、外部共振器により前記レーザ光の波長を粗調整する第1調整部と、前記波長を微調整する第2調整部と、を有する。前記セル部には、フッ化物気体を含む対象物質が導入される。前記検出部は、前記セル部に導入された前記フッ化物気体に吸収されたのち前記セル部から出射した前記レーザ光を検出する。前記制御部は、前記検出部で検出された前記レーザ光光強度に基づいて前記フッ化物気体の濃度を算出する。前記レーザ光の前記波長は、前記第1調整部によりフッ化物気体の吸収率のピーク波長の1つの±5%以内の粗調整波長領域をスイープされ、さらに第2調整部によりスイープ後の波長の±10nmの微調整波長領域で前記ピーク波長の1つにチューニングされ、前記粗調整波長領域には、7.9μm、8.5μmおよび10.8μmのうちの少なくとも1つの波長が含まれる。
第1の実施形態に係るガス分析装置を例示する模式図である。 第1の実施形態に係るガス分析装置を例示する模式図である。 第1の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。 第2の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。 第2の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。 第4の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。 第5の実施形態に係るガス分析装置を例示する模式図である。 実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。 実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。 図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。 図11(a)〜図11(c)は、実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に相当し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るガス分析装置を例示する模式図である。
図1に表したように、本実施形態に係るガス分析装置110は、セル部20と、光源部30と、検出部40と、制御部45と、を含む。この例では、筐体10wがさらに設けられており、筐体10w中に、セル部20、光源部30及び検出部40が格納されている。
セル部20には、試料気体50が導入される。例えば、セル部20は、セル23が設けられ、セル23により空間23sが区画される。この空間23sに、試料気体50が導入される。試料気体50は、例えば、産業用の排気ガスを含む。例えば、半導体装置の製造工程の処理(例えばエッチング処理)などに用いられるガスが排気ガスとなる。このような排気ガスから危険物質を除外する除害装置(ガス処理部)がある。除害装置で危険物質が除外された後の排気ガスが、試料気体50に含まれる。
試料気体50は、対象物質50aを含む。対象物質50aは、フッ化物を含む。対象物質50aは、複数の物質(第1物質51及び第2物質52など)を含んでも良い。対象物質の例については、後述する。
この例では、セル部20は、第1反射部21と、第2反射部22と、を含む。第1反射部21及び第2反射部22は、測定光30Lに対して反射性である。第1反射部21と第2反射部22との間に空間23sの少なくとも一部が配置される。試料気体50は、第1反射部21と第2反射部22との間の空間23sに導入される。
光源部30は、測定光30Lを出射する。測定光30Lは、空間23sに導入した試料気体50に入射する。測定光30Lの波長は、可変である。例えば、測定光30Lは、第1波長の第1光L1と、第2波長の第2光L2と、を含む。第2波長は、第1波長とは異なる。これらの光が、試料気体50に入射する。
測定光30L(第1光L1及び第2光L2)は、第1反射部21と第2反射部22とで反射して、第1反射部21と第2反射部22との間(空間23s)を複数回往復する。測定光30Lの一部が、試料気体50に含まれる対象物質50aにより吸収される。測定光30Lのうちの、物質に特有の波長の成分が吸収される。吸収の程度は、対象物質50aの種類及び濃度などに依存する。
検出部40は、試料気体50が導入されている空間23sを通過した測定光30L(例えば第1光L1及び第2光L2など)の強度を検出する。すなわち、セル部20から出射した測定光30Lが検出部により検出される。
検出部40には、赤外領域に感度を有する素子が用いられる。検出部40には、例えばサーモパイルまたは半導体素子(例えばMCT(HgCdTe))などが用いられる。実施形態において、検出部40は任意である。
制御部45は、検出部40で検出された測定光30Lの検出結果に基づいて、試料気体50中の対象物質50aの濃度を測定する。制御部45の動作の例については、後述する。
光源部30は、レーザ素子部30aと、第1調整部61と、第2調整部62と、を含む。レーザ素子部30aは、測定光30Lを出射する。レーザ素子部30aとして、例えば、外部共振器(EC)型量子カスケードレーザ(QCL)が用いられる。レーザ素子部30aの例については、後述する。
第1調整部61は、レーザ素子部30aの波長を粗く調整する。第2調整部62は、レーザ素子部30aの波長を細かく調整する。例えば、第1調整部61による波長の調整により、測定光30Lの中心波長は、例えば、プラスマイナス0.5マイクロメートル(μm)の範囲で調整される。一方、第2調整部62による調整により、測定光30Lの波長は、その中心波長に対して、例えば、プラスマイナス10ナノメートル(nm)の範囲で調整される。これらの調整部の例については、後述する。
以下、実施形態に係るガス分析装置110の使用例について説明する。
図2は、第1の実施形態に係るガス分析装置を例示する模式図である。
図2に示すように、ガス分析装置110は、排気処理装置320(例えば除害装置)に取り付けられている。排気処理装置320は、産業処理装置から排出されるガスを処理(例えば除害)する。産業処理装置は、例えば、エッチング装置411及び412などである。ガス分析装置110と排気処理装置320とが、ガス処理装置310に含まれる。
エッチング装置411及び412から排出される排気ガスが排気処理装置320に供給される。排気処理装置320で、例えば、危険物質の除外などの処理が行われる。排気処理装置320で処理された後の排気ガスが、ガス分析装置110に供給される。
産業用装置は長い時間可動している。この可動時間中の長い時間にわたって、ガスに含まれる対象物質50aが検知される。排気処理装置320から排出されるガスの量及びガスの種類は変動する。産業用のガス分析装置には、長い時間にわたって連続して対象物質50aを測定するという特別な課題がある。そして、安定して、高い精度で検出することが要求される。
試料気体50に含まれる複数の物質の濃度を連続的に分析するためには、それぞれの物質の吸収波長に、測定光30Lの波長を迅速に合わせることが求められる。そして測定光30Lの波長は、高い精度で設定されることも求められる。
これに対して、本実施形態に係るガス分析装置110には、波長を粗く調整する第1調整部61が設けられる。これにより、目的とする吸収波長に、測定光30Lの波長を迅速に合わせることができる。さらに、波長を細かく調整する第2調整部62が設けられる。これにより、測定光30Lの波長を高精度に調整できる。
これにより、試料気体50中の対象物質50aの濃度を、連続的に、安定して、高精度で測定できる。そして、対象物質50aの濃度が大きく変動した場合においても、安定して、高い精度の検出が可能になる。
例えば、第1調整部61による調整により、複数の物質の濃度を迅速に分析することができる。これにより、連続的な高精度の検出が可能になる。そして、第2調整部62により調整により、物質の濃度を高精度に分析することができる。
試料気体50に含まれる対象物質50aは、例えば、フッ化物である。対象物質50aは、例えば、CF、C、C、c−C、CHF、NF及びSFの少なくともいずれかを含む。このような物質は、温暖化ガスである。このようなガスの排出量を連続的に安定して測定することが特に望まれる。このような用途に、実施形態を適用することが効果的である。
試料気体50中における対象物質50aの濃度は、例えば、500ppm以下である。実施形態においては、このような対象物質50aの濃度を、例えば、10ppm以下の精度で検出する。これにより、地球温暖化ガスの管理が効果的に実施できる。有害ガスの排気の管理が効果的に実施できる。有害ガスは、例えば、CF、CF2またはCF3などである。
図3は、第1の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
図3は、光源部30の一部を例示する模式図である。
図3に示すように、この例では、第1調整部61として、回折格子65が用いられる。回折格子65(第1調整部61)には、レーザ素子部30aから出射した光が入射する。回折格子65は、レーザ素子部30aと共に、共振器を形成する。回折格子65の角度に応じて、共振器の共振長が変化する。これにより、測定光30Lの波長が、粗く調整できる。
この例では、第2調整部62として、温度制御部62a及び電源62bが用いられている。温度制御部62aは、レーザ素子部30aの温度を調整する。レーザ素子部30aから出射する光の波長は、温度に依存する。レーザ素子部30aの温度を調整することで、波長を高精度に調整できる。一方、電源62bは、レーザ素子部30aに電流を供給する。レーザ素子部30aから出射する光の波長は、電流に依存する。電流を調整することで、波長を高精度に調整できる。このように、第2調整部62として、レーザ素子部30aの温度及びレーザ素子部に流れる電流を調整するレーザ駆動部62rを用いることができる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
図4に示すように、ガス分析装置120においては、レーザ素子部30aには、第1レーザ素子Ls1、第2レーザ素子Ls2及び第3レーザ素子Ls3が設けられる。第1レーザ素子Ls1は、第1波長の第1光L1を出射する。第2レーザ素子Ls2は、第2波長の第2光L2を出射する。第3レーザ素子Ls3は、第3波長の第3光L3を出射する。これらの光は、測定光30Lに含まれる。
第1波長は、例えば、約7.9μm(7.9μmプラスマイナス5%など)である。第2波長は、例えば、約8.5μm(8.5μmプラスマイナス5%など)である。第3波長は、例えば、約10.8μm(10.8μmプラスマイナス5%など)である。実施形態において、これらの波長は任意である。目的とする対象物質50aに応じて適宜定められる。
この例では、第1調整部61として、切り替え部66が用いられる。切り替え部66は、第1光L1の空間23sへの入射及び非入射を切り替える。切り替え部66は、第2光L2の空間23sへの入射及び非入射を切り替える。切り替え部66は、第3光L3の空間23sへの入射及び非入射を切り替える。切り替え部66は、例えば、それぞれのレーザ素子から選択的に光を出射させる。レーザ素子から光が連続的に出射されており、切り替え部66により、光の遮断または透過が制御されても良い。切り替え部66として、光スイッチなどを用いても良い。切り替え部66としてガルバノミラーなどを用いても良い。
第1調整部61により測定光30Lの波長が、第1波長、第2波長及び第3波長のいずれかに、粗く調整される。
第2調整部62として、レーザ駆動部62rが用いられる。レーザ駆動部62rは、第1レーザ素子Ls1の温度及び第1レーザ素子Ls1に流れる電流の少なくともいずれかを調整する。レーザ駆動部62rは、第2レーザ素子Ls2の温度及び第2レーザ素子Ls2に流れる電流の少なくともいずれかを調整する。レーザ駆動部62rは、第3レーザ素子Ls3の温度及び第3レーザ素子Ls3に流れる電流の少なくともいずれかを調整する。これにより、測定光30Lの波長が、細かく調整される。
この例においては、複数のレーザ素子のそれぞれに、複数のレーザ駆動部のそれぞれが設けられている。実施形態において、1つのレーザ駆動部が複数のレーザ素子に接続されても良い。この場合、例えば、1つのレーザ駆動部にスイッチ(例えばパワートランジスタなど)が設けられ、電流を供給するレーザ素子を切り替える。
この例において、第1光L1〜第3光L3をセル部20(空間23s)に入射させるために、光学素子が設けられている。この例では、第1光学素子M1及び第2光学素子M2が設けられている。
第2光学素子M2は、第1光L1を反射し、第2光L2を反射し、第3光L3を透過する。これにより、これらの光を同じ光路で、空間23sに入射させることができる。第2光学素子M2の変わりに第3光学素子M3を設けても良い。この第3光学素子M3は、第1光L1を透過し、第2光L2を透過し、第3光L3を反射する。このときには、第3光学素子M3に合わせて、第1レーザ素子Ls1〜第3レーザ素子Ls3の配置を変更する。
このような第2光学素子M2及び第3光学素子M3は、例えば、第1波長は第2波長と比較的近く、これらの波長と第3波長との差が大きい場合に、有効である。すなわち、この例では、第3波長と第1波長との間の差の絶対値は、第1波長と第2波長との間の差の絶対値よりも大きい。そして、記第3波長と第2波長との間の差の絶対値は、第1波長と第2波長との間の差の絶対値よりも大きい。
さらに、このような波長の関係のときに、第1光L1と第2光L2との透過と非透過を、偏光を用いて制御しても良い。例えば、第1光L1の偏光方向は、第2光L2の偏光方向とは異なる。このとき、第1光学素子M1は、第1光L1及び第2光L2のいずれか一方を透過し、第1光L1及び第2光L2のいずれか他方を反射する。すなわち、偏光に応じて透過と非透過とが変化する。
例えば、第1光L1はp偏光であり、第2光L2はs偏光である。このとき、第1光学素子M1は、p偏光を透過し、s偏光を反射する。これにより、第1光L2及び第2光L2は、実質的に同じ光路で、空間23sに入射できる。
第1光L1はs偏光であり、第2光L2がp偏光である。このとき、第1光学素子M1は、s偏光を透過し、p偏光を反射する。これにより、第1光L2及び第2光L2は、実質的に同じ光路で、空間23sに入射できる。高精度の測定が可能になる。
例えば、第1光L1〜第3光L3を順番に空間23sに入射させても良い。例えば、第1期間に第1光L1が空間23sに入射する。第1期間の後の第2期間に第2光L2が空間23sに入射する。第2期間の後の第3期間に第3光L3が空間23sに入射する。このときのこれらの波長の長短の関係は任意である。このように、時分割で光を切り替えても良い。
さらに、空間23sに入射させる順番は、例えば、対象物質50aに応じて、透過率が低い光から透過率が高い光になるように切り替えても良い。これにより、検出部40における飽和を抑制できる。
例えば、対象物質50aの第1波長に対する透過率が、対象物質50aの第2波長に対する透過率よりも低く、対象物質50aの第2波長に対する透過率が、対象物質50aの第3波長に対する透過率よりも低いとする。このとき、第1光L1、第2光L2及び第3光L3の順番に空間23sに入射させる。これにより、検出部40における飽和が抑制できる。これにより、検出において、高い精度が得られる。
さらに、透過率が高い光を空間23sに入射させた後に、透過率が低い空間23sに入射させる場合には、その間に所定の待ち時間を挿入しても良い。これにより、検出部40における飽和が抑制できる。
実施形態において、第1光L1〜第3光L3のうちの2つ以上を、同じ期間内に、空間23sに入射させても良い。
(第3の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
図5に示すように、本実施形態に係るガス分析装置130においても、光源部30にレーザ素子部30a、第1調整部61及び第2調整部62が設けられている。レーザ素子部30aは、第1レーザ素子Ls1、第2レーザ素子Ls2及び第3レーザ素子Ls3を含む。第1レーザ素子Ls1から出射する第1光L1の第1波長は、例えば、約7.9μmである。第2レーザ素子Ls2から出射する第2光L2の第2波長は、例えば約8.5μmである。第3レーザ素子Ls3から出射する第3光L3の第3波長は、例えば、約10.8μmである。実施形態において、これらの波長は任意である。目的とする対象物質50aに応じて適宜定められる。
この例では、第1調整部61として、切り替え部66が設けられている。この切り替え部66として、角度が可変のミラーが用いられている。このミラーの角度の変化により、空間23sへの光の入射が制御される。例えば、このミラーの角度が第1状態のときに第1光L1が空間23sに入射する。このミラーの角度が第2状態のときに第2光L2が空間23sに入射する。このミラーの角度が第3状態のときに第3光L3が空間23sに入射する。この図は、第2状態を例示している。このように、ミラーの動作により、測定光30Lの波長が、第1波長、第2波長及び第3波長などに粗く調整される。
第2調整部62として、レーザ駆動部62rが設けられている。レーザ駆動部62rにより、これらのレーザ素子のそれぞれの温度及び電流の少なくともいずれかが制御される。これにより、測定光30Lの波長が細かく調整される。
(第4の実施形態)
図6は、第4の実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
図6に示すように、本実施形態に係るガス分析装置140においても、光源部30にレーザ素子部30a、第1調整部61及び第2調整部62が設けられている。この例では、レーザ素子部30aは、第1レーザ素子Ls1及び第2レーザ素子Ls2を含む。第3レーザ素子Ls3がさらに設けられても良い。この例でも、第1調整部61として切り替え部66が用いられ、第2調整部62としてレーザ駆動部62rが用いられている。
この例では、第1レーザ素子Ls1から出射する第1光L1がセル部20(空間23s)に入射する角度は、第2レーザ素子Ls2から出射する第2光L2がセル部20(空間23s)に入射する角度とは異なる。これにより、測定光30Lにおいて、異なる光路長が設けられる。
すなわち、測定光30L(第1光L1及び第2光L2など)は、セル部20に設けられる第1反射部21と第2反射部22で反射して、検出部40に到達する。
このとき、セル部20(空間23s)に入射する角度が、第1光L1と第2光L2とで異なるため、これらの光は、互いに異なる回数で、セル部20の外部に出射し検出部40に到達する。例えば、第1光L1が第1反射部21と第2反射部22とで反射して検出部40に到達するまでの第1光路長は、第2光L2が第1反射部21と第2反射部22とで反射して検出部40に到達するまでの第2光路長とは異なる。このように、光に応じて、光路長を変更する。
例えば、対象物質50aの種類によって吸収係数が異なり、空間23sでの吸収の量が異なる。対象物質50aの濃度によっても吸収の量が異なる。一方、検出部40における光強度の検出のダイナミックレンジには所定の範囲がある。検出部40に入射する光の光強度(吸収の量)を適切な範囲に設定する。これにより、検出部40における検出の精度を高く維持できる。
本実施形態においては、試料気体50の状態に応じて、光路長を変更することで、光の吸収の量を調整し、適切な強度の測定光30Lを検出部40に入射させる。これにより、高精度の検出が可能になる。
例えば、吸収係数が高い場合の光路長を、吸収係数が低い場合の光路長よりも短くする。例えば、対象物質50aの試料気体50中における濃度が高い場合の光路長を、濃度が低い場合の光路長よりも短くする。
例えば、吸収率に差がある場合には、以下とする。対象物質50aが、第1物質51と、第1物質51とは異なる第2物質52と、を含む場合の例について説明する。第1光L1の第1波長が、第1物質51の救出率(第1吸収率)のピーク波長であるとする。そして、第2光L2の第2波長が、第2物質52の吸収率(第2吸収率)のピーク波長であるとする。そして、第1吸収率が、第2吸収率よりも高いとする。このときに、第1光路長を、第2光路長よりも短くする。例えば、第1光L1の入射角を第2光L2の入射角よりも大きくする。
例えば、濃度に差がある場合には、以下とする。このときも、第1波長が、第1物質51の第1吸収率のピーク波長であり、第2波長が、第2物質の第2吸収率のピーク波長であるとする。そして、第1物質51の試料気体50中における濃度が、第2物質52の試料気体50中における濃度よりも高いとする。このときは、第1光路長を、第2光路長よりも短くする。
このように、物質の種類または濃度に応じて、適正な検出感度が得られるように、光路長を設定する。これにより、複数の物質のそれぞれについて、高精度で濃度を求めることができる。
(第5の実施形態)
図7は、第5の実施形態に係るガス分析装置を例示する模式図である。
図7は、本実施形態に係るがガス分析装置における特性を例示するグラフ図である。横軸は波長λであり、縦軸は、検出部40で検出される測定光30Lの強度Intである。この例では、第1物質51がCFであり、第2物質52がCである。この例では、約8.7μm〜9.0μmの範囲の波長について例示している。
この波長範囲において、波長λが長くなると、第1物質51における光の強度Intは、上昇する。一方、この波長範囲において、波長λがながくなると、第2物質52における光の強度Intは、低下する。第1物質51における光の強度Intの、波長λに対する変化の傾きは、正である。第2物質52における光の強度Intの、波長λに対する変化の傾きは、負である。変化の傾きが逆極性となるような波長を、測定光30Lの波長として用いる。
すなわち、測定光30Lの波長を増大したときに、第1物質51の吸収率は減少し、第2物質52の吸収率は上昇する。
このように、特定の波長(この例では約8.2μm)において、波長変化に対して変化方向の異なる複数の物質の吸収特性が交わる。このような波長に、測定光30Lの中心波長を設定する。これにより、測定光30Lの波長を変化させて吸収の程度を検出することで、複数の物質の濃度を高精度で検出することができる。
(第6の実施形態)
本実施形態は、ガス処理装置に係る。図2に例示したように、ガス処理装置310は、ガス分析装置110と排気処理装置320とを含む。排気処理装置320は、試料気体50をガス分析装置110に供給する。ガス分析装置として、上記の実施形態に係る任意のガス分析装置及びその変形のガス分析装置を用いても良い。本実施形態に係るガス処理装置310は、高精度の分析が可能であり、高精度のガス処理を実施できる。安定したガス処理を連続的に実施できる。
以下、実施形態に適用できる光源部30の例について説明する。
図8は、実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
図8に表したように、光源部30(レーザ素子部30a)は、半導体発光素子30aLと、波長制御部30aCと、を有する。後述するように、半導体発光素子30aLは、例えば、複数の量子井戸のサブバンドにおける電子のエネルギー緩和により発光光を放射する。波長制御部30aCは、例えば、発光光の波長を調整して第1光L1と、第2光L2と、を生成する。
例えば、波長制御部30aCは、第1調整機構を含む。第1調整機構は、半導体発光素子30aLから出射する赤外線レーザ光の波長を、試料気体50に含まれる複数のガスのうちの一種類のガスの吸収スペクトル内にシフトする。波長制御部30aCは、第2調整機構をさらに含んでも良い。第2調整機構は、例えば、一種類のガスの吸収スペクトル内において波長をシフトさせて波長を調整する。
例えば、第1調整機構は、回折格子71を含む。回折格子71は、半導体発光素子30aLの光軸31Lxと交差するように設けられる。回折格子71は、外部共振器を形成する。試料気体50に含まれる複数の物質のそれぞれの吸収スペクトルに応じて、赤外線レーザ光の回折格子71への入射角を変化させる。入射角は、例えば、角度β1〜β4などに変更される。これにより、赤外線レーザ光の波長を変化させる。
例えば、ステッピングモータ99と、駆動制御部98と、が設けられる。駆動制御部98は、ステッピングモータ99を制御(駆動)する。ステッピングモータ99及び駆動制御部98により、回折格子71は、光軸31Lxと交差する軸を中心に回転制御される。
半導体発光素子30aLの回折格子71の側の端面には、反射防止コート膜ARを設けることが好ましい。部分反射コート膜PR(Pertial Reflection)を設けても良い。部分反射コート膜PRと反射防止コート膜ARとの間に半導体発光素子30aLが配置される。部分反射コート膜PRと回折格子71との間において、外部共振器が形成される。
実施形態において、第2調整機構によってさらに波長を精度良く調整してもよい。例えば、第2調整機構として、駆動部30b(図1参照)を用いることができる。駆動部30bは、半導体発光素子30aLの動作電流値及びデューティの少なくともいずれかを変更する。第2調整機構として、第2制御部90を用いても良い。第2制御部90は、例えば、半導体発光素子30aLの温度を変更する。第2制御部90として、例えば、ペルチェ素子などが用いられる。第2調整機構として、例えば、応力生成素子などを用いても良い。応力生成素子は、外部共振器長を変化させる。応力生成素子として、例えば、ピエゾ素子などを用いることができる。
図9は、実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
図9は、レーザ素子部30aの別の例を示している。
この例においては、第1調整機構として、回折格子71aが用いられる。回折格子71aは、半導体発光素子30aLの光軸31Lxに対して所定の入射角γで交差するXY面内で移動する。回折格子71aは、例えば、ステッピングモータ99及び駆動制御部98により、移動する。回折格子71aと、半導体発光素子30aLの部分反射コート膜PRと、により、外部共振器(EC)が形成される。部分反射コート膜PRから放出された測定光30Lは、セル部20に入射する。
図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
これらの図は、回折格子71aの例を示す模式的平面図である。
図10(a)及び図10(b)に例示したように、回折格子71は、複数の領域を有する。複数の領域において、格子のピッチが異なる。
図10(a)に示した例においては、格子のピッチが、X方向に沿って異なる。異なるピッチを有する複数の領域が設けられる。共振波長は、領域rg2>領域rg1>領域rg3である。例えば、X方向に移動することにより、波長を調整できる。
図10(b)に示した例において、共振波長は、領域rg5>領域rg6>領域rg7>領域rg4である。例えば、図10(b)に例示された矢印方向SDに沿って回折格子71aを移動させる。これにより、波長を調整できる。回折格子71aの断面形状は、非対称でもよい。
図11(a)〜図11(c)は、実施形態に係るガス分析装置の一部を例示する模式図である。
図11(a)は、模式的斜視図である。図11(b)は、図11(a)のA1−A2線断面図である。図11(c)は、光源部30の動作を例示する模式図である。
この例では、光源部30として、半導体発光素子30aLが用いられる。半導体発光素子30aLとして、レーザが用いられる。この例では、量子カスケードレーザが用いられる。
図11(a)に表したように、半導体発光素子30aLは、基板35と、積層体31と、第1電極34aと、第2電極34bと、誘電体層32(第1誘電体層)と、絶縁層33(第2誘電体層)と、を含む。
第1電極34aと、第2電極34bと、の間に基板35が設けられる。基板35は、第1部分35aと、第2部分35bと、第3部分35cと、を含む。これらの部分は、1つの面内に配置される。この面は、第1電極34aから第2電極34bに向かう方向に対して交差する(例えば平行)である。第1部分35aと第2部分35bとの間に、第3部分35cが配置される。
第3部分35cと第1電極34aとの間に積層体31が設けられる。第1部分35aと第1電極34aとの間、及び、第2部分35bと第1電極34aとの間に、誘電体層32が設けられる。誘電体層32と第1電極34aとの間に絶縁層33が設けられる。
積層体31は、ストライプの形状を有している。積層体31は、リッジ導波路RGとして機能する。リッジ導波路RGの2つの端面がミラー面となる。積層体31において放出された光31Lは、端面(光出射面)から出射する。光31Lは、赤外線レーザ光である。光31Lの光軸31Lxは、リッジ導波路RGの延在方向に沿う。
図11(b)に表したように、積層体31は、例えば、第1クラッド層31aと、第1ガイド層31bと、活性層31cと、第2ガイド層31dと、第2クラッド層31eと、を含む。これらの層は、基板35から第1電極34aに向かう方向に沿って、この順で並ぶ。第1クラッド層31aの屈折率及び第2クラッド層31eの屈折率のそれぞれは、第1ガイド層31bの屈折率、活性層31cの屈折率、及び、第2ガイド層31dの屈折率のそれぞれよりも低い。活性層31cで生じた光31Lは、積層体31内に閉じ込められる。第1ガイド層31bと第1クラッド層31aとを合わせて、クラッド層と呼ぶ場合がある。第2ガイド層31dと第2クラッド層31eとを合わせて、クラッド層と呼ぶ場合がある。
積層体31は、光軸31Lxに対して垂直な第1側面31sa及び第2側面31sbを有する。第1側面31saと第2側面31sbとの間の距離31w(幅)は、例えば5μm以上20μm以下である。これにより、例えば、水平横方向モードの制御が容易となり、出力の向上が容易になる。距離31wが過度に長いと、水平横方向モードにおいて高次モードを生じ易くなり、出力を高めにくい。
誘電体層32の屈折率は、活性層31cの屈折率よりも低い。これにより、誘電体層32により、光軸31Lxに沿ってリッジ導波路RGが形成される。
図11(c)に表したように、活性層31cは、例えば、カスケード構造を有する、カスケード構造においては、例えば、第1領域r1と、第2領域r2と、が交互に積層される。単位構造r3は、第1領域r1及び第2領域r2を含む。複数の単位構造r3が設けられる。
例えば、第1領域r1には、第1障壁層BL1と、第1量子井戸層WL1と、が設けられる。第2領域r2には、第2障壁層BL2が設けられる。例えば、別の第1領域r1aには、第3障壁層BL3と、第2量子井戸層WL2と、が設けられる。別の第2領域r2aに、第4障壁層BL4が設けられる。
第1領域r1においては、第1量子井戸層WL1のサブバンド間光学遷移が生じる。これにより、例えば、3μm以上18μm以下の波長の光31Laが放出される。
第2領域r2においては、第1領域r1から注入されたキャリアc1(例えば電子)のエネルギーは、緩和可能である。
量子井戸層(例えば第1量子井戸層WL1)において、井戸幅WLtは、例えば、5nm以下である。井戸幅WLtがこのように狭いとき、エネルギー準位が離散して、例えば、第1サブバンドWLa(高準位Lu)及び第2サブバンドWLb(低準位Ll)などを生じる。第1障壁層BL1から注入されたキャリアc1は、第1量子井戸層WL1に効果的に閉じ込められる。
高準位Luから低準位Llへキャリアc1が遷移するときに、エネルギー差(高準位Luと低準位Llとの差)に対応する光31Laが放出される。すなわち、光学遷移が生じる。
同様に、別の第1領域r1aの第2量子井戸層WL2において、光31Lbが放出される。
実施形態において量子井戸層は、波動関数が重なり合う複数の井戸を含んでも良い。複数の量子井戸層のそれぞれの高準位Luが、互いに同じでも良い。複数の量子井戸層のそれぞれの低準位Llが、互いに同じでも良い。
例えば、サブバンド間光学遷移は、伝導帯及び価電子帯のいずれかにおいて生じる。例えば、pn接合によるホールと電子との再結合は必要ではない。例えば、ホール及び電子のいずれかのキャリアc1により光学遷移が生じて、光が放出される。
活性層31cにおいて、例えば、第1電極34aと、第2電極34bと、の間に印加される電圧により、障壁層(例えば第1障壁層BL1)を介して、キャリアc1(例えば電子)が量子井戸層(例えば第1量子井戸層WL1)へ注入される。これにより、サブバンド間光学遷移を生じる。
第2領域r2は、例えば、複数のサブバンドを有する。サブバンドは、例えば、ミニバンドである。サブバンドにおけるエネルギー差は、小さい。サブバンドにおいて、連続エネルギーバンドに近いことが好ましい。この結果、キャリアc1(電子)のエネルギーが緩和される。
第2領域r2では、例えば、光(例えば3μm以上18μm以下の波長の赤外線)は、実質的に放出されない。第1領域r1の低準位Llのキャリアc1(電子)は、第2障壁層BL2を通過して、第2領域r2へ注入され、緩和される。キャリアc1は、カスケード接続された別の第1領域r1aへ注入される。この第1領域r1aにおいて、光学遷移が生じる。
カスケード構造では、複数の単位構造r3のそれぞれにおいて光学遷移が生じる。これにより、活性層31cの全体において、高い光出力を得ることが容易になる。
このように、光源部30は、半導体発光素子30aLを含む。半導体発光素子30aLは、複数の量子井戸(例えば、第1量子井戸層WL1及び第2量子井戸層WL2など)のサブバンドにおける電子のエネルギー緩和により、測定光30Lを放射する。
量子井戸層(例えば第1量子井戸層WL1及び第2量子井戸層WL2など)には、例えば、GaAsが用いられる。例えば、障壁層(例えば、第1〜第4障壁層BL1〜BL4など)には、例えば、AlGa1−xAs(0<x<1)が用いられる。このとき、例えば、基板35としてGaAsを用いると、量子井戸層及び障壁層において、良好な格子整合が得られる。
第1クラッド層31a及び第2クラッド層31eは、例えば、n形不純物として、Siを含む。これらの層における不純物濃度は、例えば、1×1018cm−3以上1×1020cm−3以下(例えば、約6×1018cm−3)である。これらの層のそれぞれの厚さは、例えば、0.5μm以上2μm以下(例えば約1μm)である。
第1ガイド層31b及び第2ガイド層31dは、例えば、n形不純物として、Siを含む。これらの層における不純物濃度は、例えば1×1016cm−3以上1×1017cm−3以下(例えば、約4×1016cm−3)である。これらの層のそれぞれの厚さは、例えば2μm以上5μm以下(例えば、3.5μm)である。
距離31w(積層体31の幅、すなわち、活性層31cの幅)は、例えば、5μm以上20μm以下(例えば、約14μm)である。
リッジ導波路RGの長さは、例えば、1mm以上5mm以下(例えば約3mm)である。半導体発光素子30aLは、例えば、10V以下の動作電圧で動作する。消費電流は、炭酸ガスレーザ装置などに比べて低い。これにより、低消費電力の動作が可能である。
実施形態によれば、高精度のガス分析装置及びガス処理装置が提供できる。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、ガス分析装置に含まれるセル部、光源部、検出部、制御部、レーザ素子部、レーザ素子、第1調整部、第2調整部、レーザ駆動部、切り替え部、光学素子及びミラー、並びに、ガス処理装置に含まれる排気処理装置などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
本発明の実施の形態として上述したガス分析装置及びガス処理装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのガス分析装置及びガス処理装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims (7)

  1. サブバンド間遷移によるレーザ光を放出する量子カスケードレーザ素子と、外部共振器により前記レーザ光の波長を粗調整する第1調整部と、前記波長を微調整する第2調整部と、を有する光源部と、
    フッ化物気体を含む試料気体が導入されるセル部と、
    前記セル部に導入された前記フッ化物気体に吸収されたのち前記セル部から出射した前記レーザ光を検出する検出部と、
    前記検出部で検出された前記レーザ光光強度に基づいて前記試料気体中に含まれる前記フッ化物気体の濃度を算出する制御部と、
    を備え、
    前記レーザ光の前記波長は、前記第1調整部によりフッ化物気体の吸収率のピーク波長の1つの±5%以内の粗調整波長領域をスイープされ、さらに第2調整部によりスイープ後の波長の±10nmの微調整波長領域で前記ピーク波長の1つにチューニングされ、
    前記粗調整波長領域には、7.9μm、8.5μmおよび10.8μmのうちの少なくとも1つの波長が含まれる、ガス分析装置。
  2. 前記光源部は、前記粗調整波長領域が異なる複数のレーザ光を放出する請求項1記載のガス分析装置。
  3. 前記フッ化物気体の前記ピーク波長の1つに対応する前記粗調整波長領域には、前記フッ化物気体の前記吸収率の波長に対する傾きと、組成の異なるフッ化物気体の吸収率の波長に対する傾きとが逆極性となる波長領域が含まれる、請求項1または2に記載のガス分析装置。
  4. 前記第1調整部は、前記量子カスケードレーザ素子と共に前記外部共振器を形成する回折格子を含み、
    前記第2調整部は、前記量子カスケードレーザ素子の温度または電流を調整するレーザ駆動部を含む、請求項1〜3のいずれか1つに記載のガス分析装置。
  5. 前記フッ化物気体は、CF、C、C、C、CHF、NF及びSFの少なくともいずれかを含む請求項1〜4のいずれか1つに記載のガス分析装置。
  6. 前記試料気体中における前記フッ化物気体の濃度は、500ppm以下である請求項1〜5のいずれか1つに記載のガス分析装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載のガス分析装置と、
    前記試料気体を前記ガス分析装置に向けて排出する排気処理装置と、
    を備えたガス処理装置。
JP2016549967A 2014-09-22 2015-03-16 ガス分析装置及びガス処理装置 Active JP6240339B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014192391 2014-09-22
JP2014192391 2014-09-22
PCT/JP2015/057697 WO2016047168A1 (ja) 2014-09-22 2015-03-16 ガス分析装置及びガス処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016047168A1 JPWO2016047168A1 (ja) 2017-04-27
JP6240339B2 true JP6240339B2 (ja) 2017-11-29

Family

ID=55580710

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016549967A Active JP6240339B2 (ja) 2014-09-22 2015-03-16 ガス分析装置及びガス処理装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6240339B2 (ja)
WO (1) WO2016047168A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10180393B2 (en) * 2016-04-20 2019-01-15 Cascade Technologies Holdings Limited Sample cell
JP6810625B2 (ja) * 2017-02-07 2021-01-06 新コスモス電機株式会社 光学式ガスセンサおよびガス検知器
JP7075862B2 (ja) * 2017-10-16 2022-05-26 株式会社堀場製作所 分析装置
WO2020085236A1 (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 株式会社フジキン 濃度測定装置
US20230417660A1 (en) * 2020-12-01 2023-12-28 Horiba Stec, Co., Ltd. Gas analysis device and gas analysis method

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6298235A (ja) * 1985-10-25 1987-05-07 Tokyo Gas Co Ltd 気体の分布量測定方法
JP4312294B2 (ja) * 1999-03-26 2009-08-12 独立行政法人科学技術振興機構 アイソトポマー吸収分光分析装置及びその方法
JP3678183B2 (ja) * 2001-08-30 2005-08-03 株式会社半導体先端テクノロジーズ ガス分析方法及びガス分析装置
JP2009216385A (ja) * 2006-05-19 2009-09-24 Toyota Motor Corp ガス分析装置及びガス分析装置におけるレーザの波長掃引制御方法
JP2009128029A (ja) * 2007-11-20 2009-06-11 Taiyo Nippon Sanso Corp 排ガス分析装置およびガス処理装置の監視装置
JP5314301B2 (ja) * 2008-03-14 2013-10-16 三菱重工業株式会社 ガス濃度計測方法および装置
JP5695302B2 (ja) * 2009-04-03 2015-04-01 理研計器株式会社 複合型マルチパスセルおよびガス測定器
JP5494461B2 (ja) * 2010-12-17 2014-05-14 富士通株式会社 分光分析方法及び分光分析装置
JP5775325B2 (ja) * 2011-02-25 2015-09-09 浜松ホトニクス株式会社 波長可変光源

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016047168A1 (ja) 2016-03-31
JPWO2016047168A1 (ja) 2017-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6240339B2 (ja) ガス分析装置及びガス処理装置
JP3833463B2 (ja) 単一モード動作のための改良された分散フィードバックを持つ量子カスケード・レーザーを具備する装置
US7876795B2 (en) Semiconductor light source with electrically tunable emission wavelength
US9240674B2 (en) Quantum cascade laser
Duxbury et al. Quantum cascade semiconductor infrared and far-infrared lasers: from trace gas sensing to non-linear optics
US10714893B2 (en) Mid-infrared vertical cavity laser
WO2012154209A1 (en) Highly unidirectional microcavity resonators
US9246309B2 (en) Quantum cascade laser
JP2005229011A (ja) 波長可変半導体レーザ及びガス検知装置
Smith et al. Recent developments in the applications of mid-infrared lasers, LEDs, and other solid state sources to gas detection
US9831636B2 (en) Semiconductor laser device
US20180006434A1 (en) Quantum cascade laser
JP5848791B2 (ja) 呼気診断装置
JP6721431B2 (ja) 量子カスケード検出器
Welzel et al. Quantum cascade laser based chemical sensing using optically resonant cavities
JP7165144B2 (ja) 半導体レーザ装置、半導体レーザ装置の駆動方法及び駆動プログラム
US9929292B2 (en) Quantum cascade detector
US20100177301A1 (en) Characterization Of Non-Linear Optical Materials Using Bragg Coupling
JP2016061754A (ja) ガス分析装置及びガスセル
JP2008211245A (ja) ガス検知用波長可変型半導体レーザ及びガス検知装置
WO2015136744A1 (ja) 呼気診断装置
JP2014192248A (ja) 多波長半導体レーザ光源
Civiš et al. Infrared diode laser spectroscopy
CN114199809B (zh) 单片集成红外***体检测装置
Xie et al. Continuous wave operation of distributed feedback quantum cascade lasers with low threshold voltage and low power consumption

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170601

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171102

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6240339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151