JP6237712B2 - 開閉ルーフ車 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば開閉自在な開閉ルーフを有する車両において、開閉ルーフを開いた際、車両上部を流れる走行風を整流するデフレクタが展開されるような開閉ルーフ車に関する。
乗員が乗り込む車室部の上部に開閉自在な開閉ルーフを有する車両、所謂、オープンカーにおいて、開閉ルーフが閉じた状態(クローズ状態)では、車両前方からの走行風が車体表面に沿って車両後方へ流動する。
一方、開閉ルーフが開いた状態(オープン状態)では、車両上部の開口によって走行風が車両後方へ安定して流れ難くなるため、開閉ルーフが閉じた状態に比べて、車両上部を流れる走行風の流れが変化する。
このため、開閉ルーフが開いた状態では、車室内へ巻き込むように走行風が流動することによる騒音(所謂、巻込み音)や、フロントウインドウガラスを支持するウインドウ枠材と走行風との衝突による騒音(所謂、風切り音)などが発生するおそれがある。
このように開閉ルーフを開いた状態における特有の騒音は、乗員に不快感を与える要因となる。そこで、開閉ルーフを開いた状態における特有の騒音を抑制する様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、ルーフ部分を取り外して開閉する開閉ルーフを有する車両において、開閉ルーフで閉塞される開口部の前縁に設けたエアデフレクタを、開閉ルーフを開いた際、車幅方向内側かつ車両上方へ向けて略平行移動させる昇降式支持手段を備えたエアデフレクタ装置が提案されている。
ところで、開閉ルーフが開いた状態において、例えば、走行中、あるいは乗降する際、乗員がデフレクタを押下することで、意図しない略車両下方への荷重がデフレクタに加わり、デフレクタが脱落するおそれがあった。
このようなデフレクタの脱落に対して、例えば、特許文献1のように、車体の開口縁に沿って略凹溝状に形成したドリップ(「レインレール」ともいう)内にデフレクタを配置した場合、万一、デフレクタが脱落してもドリップ(レインレール)内に留めることができ、脱落したデフレクタの車室内への落下を阻止することができる。
しかしながら、ドリップ(レインレール)よりも車両後方側、すなわちドリップ(レインレール)の外部にデフレクタを配置した場合、意図しない略車両下方への荷重がデフレクタに加わると、車室内へのデフレクタの落下を阻止できないという問題があった。このため、意図しない略車両下方への荷重によるデフレクタの脱落を考慮した開閉ルーフ車を検討する必要があった。
特開昭59−124432号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、開閉ルーフが開いた状態において、意図しない略車両下方へ荷重がデフレクタ機構部に加わった際、デフレクタ機構部の脱落を制御でき、もし脱落したとしても落下させることなく、その場で必要機能を簡単に復旧できる開閉ルーフ車を提供することを目的とする。
この発明は、車両上部の開口を開閉自在に覆う開閉ルーフと、左右一対のフロントピラー部の上端同士を車幅方向で連結するとともに、前記開閉ルーフの前端が当接するフロントヘッダ部と、車両上下方向に出没可能に構成するとともに、前記開閉ルーフが開いた際、車両上方へデフレクタ本体が上昇するデフレクタ機構部と、前記フロントヘッダ部に装着されるとともに、前記フロントヘッダ部よりも車両後方側で前記デフレクタ機構部を収容保持する収容部材とを備えた開閉ルーフ車であって、前記収容部材を、前記デフレクタ機構部が装着されるデフレクタ装着部と、該デフレクタ装着部の前端から車両前方に向けて延設するとともに、前記フロントヘッダ部の下面に対して装着する下面装着部とで構成し、前記フロントヘッダ部の下面と前記収容部材の前記下面装着部とを連結保持する保持手段を備え、該保持手段を、前記下面装着部の前部を保持する前部保持手段と、前記下面装着部の後部を保持する後部保持手段とで構成し、前記前部保持手段が、車幅方向の所定範囲において、前記下面装着部と前記フロントヘッダ部との間に介在する面ファスナー、または両面テープで構成され、前記後部保持手段が、車両上下方向で雌雄嵌合する点ファスナーで構成されたことを特徴とする。
上記開閉ルーフは、幌布や幌骨で構成したソフトトップ、あるいは金属製や合成樹脂製のルーフで構成したハードトップとすることができる。さらに、開閉ルーフは、例えば、車両後部の格納区画に折り畳むように格納される開閉ルーフ、あるいは車体に対して着脱自在の開閉ルーフとすることができる。
上記フロントヘッダ部は、例えば、金属製のヘッダパネルにトリム部材を装着した構成、あるいは金属製のヘッダパネルなどとすることができる。
上記開閉ルーフが開いた際とは、例えば、車両後方に折り畳むように格納される開閉ルーフにおいて、フロントヘッダ部から開閉ルーフの前端が離間開始した状態をいう。
上記前部保持手段、及び後部保持手段は、後部保持手段が収容部材を保持する保持力に対して、前部保持手段が収容部材を保持する保持力の方が高いことが望ましい。
上記車幅方向の所定範囲は、車幅方向におけるデフレクタ本体の長さと略同等の長さの範囲、あるいは車幅方向における下面装着部の長さと略同等の長さの範囲などとすることができる。
上記点ファスナーは、フロントヘッダ部または下面装着部のいずれか一方に開口した開口孔と、開口孔に嵌合する樹脂製や金属製クリップとで構成した点ファスナー、あるいは雌雄嵌合するスナップボタンで構成した点ファスナーなどとすることができる。
この発明により、開閉ルーフが開いた状態において、意図しない略車両下方への荷重がデフレクタ機構部に加わった際、デフレクタ機構部の脱落を制御することができる。
具体的には、保持手段が収容部材を保持する保持力よりも略車両下方への荷重が小さい場合、開閉ルーフ車は、保持手段によってデフレクタ機構部の脱落を阻止することができる。
そして、略車両下方への荷重が保持手段の保持力を上回った場合、保持手段による保持が解放されるため、収容部材は、フロントヘッダ部から離脱を開始することができる。
これにより、例えば、略車両下方への荷重によって収容部材もしくはデフレクタ機構部が破損する荷重と略同等の保持力で収容部材を保持する構成とした場合、保持手段は、意図しない略車両下方への荷重による収容部材、及びデフレクタ機構部の破損を防止することができる。
そして、最終的には収容部材、及びデフレクタ機構部を破損することなく脱落させることができるため、開閉ルーフ車は、脱落した収容部材のフロントヘッダ部への再装着を容易にすることができる。
さらに、デフレクタ機構部に対して保持手段が車両前方側へオフセットしているため、フロントヘッダ部から収容部材が離脱する際、開閉ルーフ車は、前部保持手段よりも先に後部保持手段の保持状態を解放させることができる。すなわち、開閉ルーフ車は、下面装着部の後部、下面装着部の前部の順に段階的にフロントヘッダ部から離脱させることができる。
加えて、例えば、後部保持手段の保持力に対して、前部保持手段の保持力が高くなるよう構成することで、開閉ルーフ車は、下面装着部の後部、下面装着部の前部の順に、確実に離脱させることができる。
これにより、開閉ルーフ車は、下面装着部の前部、及び下面装着部の後部が略同時にフロントヘッダ部から離脱することを防止できる。このため、開閉ルーフ車は、収容部材及びデフレクタ機構部の突然の脱落によって、乗員の視界が遮られることを防止できる。
さらに、フロントヘッダ部から収容部材が離脱する際、開閉ルーフ車は、下面装着部の前部近傍を回転中心として、デフレクタ装着部を車両前方下方へ回動させるように、フロントヘッダ部から収容部材を離脱させることができる。このため、開閉ルーフ車は、回動過程の収容部材及びデフレクタ機構部の接触によって、乗員が怪我をすることを防止できる。
従って、開閉ルーフ車は、開閉ルーフが開いた状態において、意図しない略車両下方への荷重がデフレクタ機構部に加わった際、収容部材を段階的に離脱させることで、デフレクタ機構部の脱落を制御することができる。
またこの発明は、前記前部保持手段、車幅方向の所定範囲において、前記下面装着部と前記フロントヘッダ部との間に介在する面ファスナー、または両面テープで構成されたことを特徴とする。
これにより開閉ルーフ車は、フロントヘッダ部から収容部材をより段階的に離脱させることができ、デフレクタ機構部の脱落をより確実に制御することができる。
具体的には、デフレクタ機構部に意図しない略車両下方への荷重が加わった際、略車両下方への荷重は、デフレクタ機構部における車幅方向の限られた範囲に対して加わることとなる。
これに対して、面ファスナーまたは両面テープで構成したことにより、前部保持手段は、上述したデフレクタ機構部における車幅方向の限られた範囲よりも車幅方向に広い「面」で収容部材を保持することができる。このため、前部保持手段は、「点」で収容部材を保持する場合に比べて、より高い保持力で収容部材を保持することができる。
これにより、デフレクタ機構部に意図しない荷重が加わった際、開閉ルーフ車は、下面装着部の後部、下面装着部の前部の順に、より確実に離脱させることができる。このため、開閉ルーフ車は、下面装着部の前部、及び下面装着部の後部が略同時にフロントヘッダ部から離脱することをより確実に防止できる。
さらに、車幅方向の所定範囲に後部保持手段を配置しているため、開閉ルーフ車は、略車両下方への荷重が加わった際、後部保持手段による保持状態を、車幅方向に沿って徐々に解放することができる。
加えて、面ファスナーまたは両面テープで前部保持手段を構成したことにより、万一、収容部材が脱落しても、開閉ルーフ車は、フロントヘッダ部への収容部材の再装着をより容易にすることができる。
従って、開閉ルーフ車は、面ファスナー、または両面テープで前部保持手段を構成したことにより、フロントヘッダ部から収容部材をより確実に段階的に離脱させることができ、デフレクタ機構部の脱落をより確実に制御することができる。
またこの発明、前記後部保持手段、車両上下方向で雌雄嵌合する点ファスナーで構成されたことを特徴とする。
これにより開閉ルーフ車は、デフレクタ機構部の脱落を制御して、フロントヘッダ部への収容部材の再装着を容易にすることができる。
具体的には、デフレクタ機構部に略車両下方への荷重が加わった際、デフレクタ装着部に近接しているため、後部保持手段には、略車両下方への荷重が加わることになる。
そこで、車両上下方向で雌雄嵌合する点ファスナーで後部保持手段を構成したことにより、開閉ルーフ車は、フロントヘッダ部から収容部材を容易に離脱させることができる。これにより、開閉ルーフ車は、意図しない略車両下方への荷重によって後部保持手段が破損することを防止できる。このため、後部保持手段による保持状態が解放された場合であっても、開閉ルーフ車は、乗員によるフロントヘッダ部への収容部材の再装着を容易にすることができる。
さらに、デフレクタ機構部における車幅方向の限られた範囲に略車両下方への荷重が加わるため、車幅方向に沿って複数の点ファスナーを備えた場合、開閉ルーフ車は、後部保持手段による保持状態を、デフレクタ機構部における車幅方向の限られた範囲に近い後部保持手段から順に、車幅方向に沿って段階的に解放することができる。
従って、開閉ルーフ車は、点ファスナーで後部保持手段を構成したことにより、デフレクタ機構部の脱落を制御して、フロントヘッダ部への収容部材の再装着を容易にすることができる。
またこの発明の態様として、前記フロントヘッダ部を、車幅方向に延びるヘッダパネルと、該ヘッダパネルの下面に装着固定されるトリム部材とで構成し、前記収容部材の下面装着部を、前記トリム部材の下面に装着する構成とすることができる。
この発明により、開閉ルーフ車は、部品点数の増加を抑制するとともに、フロントヘッダ部に対するデフレクタ機構部の組付け性を向上することができる。
具体的には、収容部材を直接的にヘッダパネルに取付けた場合、収容部材の有無によって、トリム部材の形状を異ならせる必要があり、部品点数が増加するおそれがあった。
さらに、収容部材がフロントヘッダ部から離脱する際、保持手段による引張荷重によってヘッダパネルが変形する、あるいは収容部材とともにトリム部材が脱落するなどの問題が生じるおそれがあった。
これに対して、トリム部材に収容部材を装着することで、開閉ルーフ車は、収容部材の有無に関わらず、ヘッダパネル及びトリム部材の共通化を容易に図ることができる。
このため、例えば、デフレクタ機構部を装着するか否かをユーザーが車両購入時に選択可能な車両において、開閉ルーフ車は、デフレクタ機構部の有無によって、フロントヘッダ部の部品点数が増加することを抑制できる。
さらに、トリム部材に収容部材を装着するため、開閉ルーフ車は、フロントヘッダ部に対するデフレクタ機構部の後付けを容易に実現することができる。
加えて、収容部材がトリム部材から離脱する際、開閉ルーフ車は、ヘッダパネルの変形などの問題が生じることを防止することができる。
従って、開閉ルーフ車は、トリム部材に収容部材を装着する構成により、部品点数の増加を抑制するとともに、フロントヘッダ部に対するデフレクタ機構部の組付け性を向上することができる。
本発明により、開閉ルーフが開いた状態において、意図しない略車両下方へ荷重がデフレクタ機構部に加わった際、デフレクタ機構部の脱落を制御でき、もし脱落したとしても落下させることなく、その場で必要機能を簡単に復旧できる開閉ルーフ車を提供することができる。
開閉ルーフを閉じた状態における車両の外観を示す外観斜視図。 開閉ルーフを開いた状態における車両の外観を示す外観斜視図。 開閉ルーフの格納を開始した状態における車両の左側面を示す左側面図。 開閉ルーフが開いた状態におけるデフレクタ装置の背面を示す背面図。 図4中のA−A矢視断面図。 分解した状態におけるヘッダトリム、及びデフレクタ装置の外観を示す分解斜視図。 脱落過程における第1段階を示すA−A矢視断面図。 脱乱過程における第2段階を示すA−A矢視断面図。 別の実施形態におけるA−A矢視断面図。 別の実施形態におけるデフレクタ装置の外観を示す外観斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、本実施形態における車両1について、図1から図6を用いて詳しく説明する。
なお、図1は開閉ルーフ20を閉じた状態における車両1の外観斜視図を示し、図2は開閉ルーフ20を開いた状態における車両1の外観斜視図を示し、図3は開閉ルーフ20の格納を開始した状態における車両1の左側面図を示している。
さらに、図4は開閉ルーフ20が開いた状態におけるデフレクタ装置30の背面図を示し、図5は図4中のA−A矢視断面図を示し、図6は分解した状態におけるヘッダトリム16、及びデフレクタ装置30の分解斜視図を示している。
また、図3中において図示を簡略化するために開閉ルーフ20の格納リンク機構の図示を省略し、図5中において格納位置におけるデフレクタ35を二点鎖線で示すとともに、連結部材34の一部を図示している。さらに、図6中においてヘッダトリム16の一部を図示している。加えて、図4中におけるB部、C部、及びD部の部分拡大図は、収容部材32の後壁部321の図示を省略した状態を示している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは車両前後方向を示しており、矢印Frは車両前方を示し、矢印Rrは車両後方を示している。さらに、矢印Rh及びLhは車幅方向を示しており、矢印Rhは車両右方向を示し、矢印Lhは車両左方向を示している。加えて、図中の上方を車両上方とし、図中の下方を車両下方とする。
車両1は、図1及び図2に示すように、前輪2やボンネット3が配設された車両前部4と、後輪5やトランクリッド6が配設された車両後部7と、車両前部4及び車両後部7との間に位置するとともに、乗員が乗り込む車室部8とで構成している。そして、車両1は、車室部8の車両上方を覆うルーフ部分が開閉自在の開閉ルーフ20で構成された、所謂、オープンカーである。
車両1の開閉ルーフ20は、図1及び図2に示すように、車室部8の上部において、フロントウインドウガラス9を支持するウインドウ枠材10の上部に着脱自在に連結されるルーフ前部21と、ルーフ前部21の後方に位置するルーフ後部22とで構成している。なお、ルーフ前部21及びルーフ後部22は、詳細な図示を省略するが、複数の金属製パネルを一体的に接合して構成している。
この開閉ルーフ20は、車室部8の後方に位置する正面視略門型形状のデッキカバー23の下方に設けた格納空間(図示省略)に折り畳むようにして格納される構成とする。
より詳しくは、開閉ルーフ20は、図3に示すように、乗員の操作によって、車両後方上方へデッキカバー23が移動したのち、車両前後方向に分離したルーフ前部21、及びルーフ後部22が、リヤウインドウガラス24とともに折り畳まれるようにして車両後方の格納空間に格納される構成である。
ウインドウ枠材10は、図1に示すように、フロントウインドウガラス9の車幅方向両端を支持する左右一対のフロントピラー11と、フロントピラー11の上部を車幅方向で連結するとともに、フロントウインドウガラス9の上端を支持するフロントヘッダ12とで構成している。
さらに、フロントヘッダ12には、図4に示すように、車幅方向外側の両端に位置決め台座13を配設し、車幅方向略中央にロック受け部(図示省略)を配設している。
加えて、フロントヘッダ12には、図2及び図4に示すように、車両前方からの走行風を整流する左右一対のデフレクタ装置30を、ロック受け部と位置決め台座13との間に配置している。
フロントピラー11は、詳細な説明を省略するが、車両上方後方へ延びる閉断面形状のピラーパネルに、車両の外観意匠面であるピラーガーニッシュと、車室部8側の意匠面であるピラートリムを装着して構成している。
フロントヘッダ12は、図5に示すように、フロントピラー11のピラーパネルに接合されるとともに、車幅方向に延びる閉断面形状のヘッダパネル14と、車両の外観意匠面であるヘッダガーニッシュ15と、車室内側の意匠面であるヘッダトリム16とで構成している。
ヘッダパネル14は、図5に示すように、車両上方に位置するヘッダアッパパネル14aと、車両下方に位置するヘッダロアパネル14bとを一体的に接合して、車幅方向に延びる閉断面形状を構成している。
ヘッダアッパパネル14aは、車幅方向に延びるとともに、車両上方に凸した断面ハット状に形成している。このヘッダアッパパネル14aの前端上面には、シール材17を介して、フロントウインドウガラス9の上端を装着固定している。
さらに、ヘッダアッパパネル14aの後端は、断面ハット状の後端から車両上方に向けて立設した立設部分(図示省略)によって、車幅方向に延びる凹溝状に形成している。この立設部分には、開閉ルーフ20の前端との隙間、及びヘッダガーニッシュ15の後端との隙間を一体的に閉塞するウェザストリップゴム18を装着している。
一方、ヘッダロアパネル14bは、車幅方向に延びるととともに、車両下方に凸した断面ハット状に形成している。
ヘッダトリム16は、図5に示すように、車両前後方向において、フロントウインドウガラス9の上端近傍からヘッダパネル14の後端に至る範囲の車両下方側を、車両下方から一体的に覆うように形成している。
このヘッダトリム16の後端近傍には、図5及び図6に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てるとともに、下面を車両上方へ向けて凹設した3つのトリム凹部161と、トリム凹部161よりも車両前方において、車幅方向に所定間隔を隔てて開口した2つの位置決め孔162を備えている。
トリム凹部161は、後述するデフレクタ装置30のクリップ装着部325を内部に収容可能な空間を有する大きさで形成している。さらに、トリム凹部161には、後述するクリップ装着部325に装着した樹脂クリップ37が嵌合可能な大きさで開口したクリップ嵌合孔163を、車両上下方向に開口形成している。
位置決め孔162は、後述するデフレクタ装置30の収容部材32に装着した位置決めピン38が嵌合可能な大きさで開口形成している。この位置決め孔162は、ヘッダトリム16に対して収容部材32を装着する際、ヘッダトリム16に対する収容部材32の位置を規制する。
このような構成のヘッダトリム16の下面には、2枚一組の面ファスナー19における一方の面ファスナーである上部面ファスナー19aを貼付している。なお、面ファスナー19は、車両前後方向におけるトリム凹部161と位置決め孔162との間において、車幅方向の両端に位置するトリム凹部161の間の範囲に貼付可能な大きさで、車幅方向に長い平面視略矩形に形成している。
また、フロントヘッダ12の位置決め台座13は、開閉ルーフ20におけるルーフ前部21の車幅方向両端に配置された位置決め部材(図示省略)の挿入を許容する形状に形成している。この位置決め台座13は、開閉ルーフ20が閉じる際、開閉ルーフ20の位置決め部材が挿入されることで、開閉ルーフ20の車幅方向への移動を規制する。
また、フロントヘッダ12のロック受け部は、開閉ルーフ20の車幅方向への移動が規制された状態において、開閉ルーフ20の前端における車幅方向略中央に配置されたロック機構(図示省略)が係合することで、フロントヘッダ12と開閉ルーフ20とを連結する。
なお、位置決め台座13、及びロック受け部は、ヘッダパネル14に対してボルトなどの適宜の方法で装着固定しているものとする。
次に、デフレクタ装置30について、図4から図6を用いて詳しく説明する。なお、車両左側に配設されるデフレクタ装置30と、車両右側に配設されるデフレクタ装置30とは左右対称の構成であるため、本実施形態では車両右側に配設されるデフレクタ装置30について説明する。
デフレクタ装置30は、図4及び図5に示すように、開閉ルーフ20が開いた状態において、ウェザストリップゴム18の上端よりも車両上方にデフレクタ35の上端が位置する展開位置と、図5中の二点鎖線で示すように、開閉ルーフ20が閉じた状態において、ウェザストリップゴム18の上端よりも車両下方にデフレクタ35の上端が位置する格納位置とに、デフレクタ35を昇降させる機能を有している。
このデフレクタ装置30は、開閉ルーフ20が開いた際、車幅方向内側かつ車両上方へ向けてデフレクタ35が上昇し、開閉ルーフ20が閉じる際、車幅方向外側かつ車両下方へ向けてデフレクタ35が下降するよう構成している。
より詳しくは、デフレクタ装置30は、図4から図6に示すように、デフレクタ35を昇降可能にするデフレクタ機構部31と、デフレクタ機構部31を収容保持する収容部材32とで構成している。
デフレクタ機構部31は、図4から図6に示すように、収容部材32に固定されるベース部材33と、下端をベース部材33に連結した3つの連結部材34と、連結部材34の上端が下部に連結したデフレクタ35とで構成している。
ベース部材33は、収容部材に対してビスなどの適宜の方法で収容部材32(後述する底部322のデフレクタ装着部分323)の上面に装着されるベース基部331と、ベース基部331の前面から車両上方へ立設した略平面状の前壁部332とで一体形成している。
ベース基部331は、車幅方向に延びる略角柱状に形成するとともに、連結部材34が連結する複数の開口を有する形状に形成している。
より詳しくは、ベース基部331には、車両前後方向に開口した略円形状の円形孔331a、及び車幅方向に長い略長楕円状の長楕円孔331bを一組として、車幅方向に所定間隔を隔てて三組の円形孔331a及び長楕円孔331bを開口形成している。
なお、円形孔331aは、連結部材34の挿通を許容する直径で開口形成している。一方、長楕円孔331bは、円形孔331aよりも車幅方向内側に近接配置するとともに、連結部材34の挿通を許容する直径で車幅方向に長い略長楕円形状に形成している。
前壁部332は、図5及び図6に示すように、一組の円形孔331a及び長楕円孔331bよりも車幅方向外側に隣接した位置において、ベース基部331の前面から車両前方へ僅かに延設したのち、車両上方へ向けて立設した略平板状の部分と、立設した部分の上端同士を車幅方向で連結する略平板状の部分とで一体形成している。
つまり、前壁部332は、正面視において、三組の円形孔331a及び長楕円孔331bが、それぞれ露出する形状に形成している。
さらに、前壁部332の上端には、図5に示すように、車両後方へ向けて延設するとともに、展開位置においてデフレクタ35(後述する前方突出部分351a)と車両上下方向で当接する前側規制部分332aを形成している。
また、連結部材34は、弾性を有する1本の金属製丸棒材を折り曲げて形成した、所謂、トーションバーバネである。この連結部材34は、デフレクタ35を車両上方へ向けて付勢する機能を有している。
より詳しくは、連結部材34は、ベース基部331の長楕円孔331bに挿通した部分の前端から車幅方向外側、かつ車両上方へ延びる前部連結部(図示省略)と、円形孔331aに挿通した部分の後端から車幅方向外側、かつ車両上方へ延びる後部連結部(図示省略)と、前部連結部及び後部連結部の上端同士を車両前後方向で連結する上部連結部(図示省略)とで一体形成している。
さらに、連結部材34には、図4に示すように、上部連結部の挿通を許容するとともに、弾性を有する弾性部材36が一体的に装着されている。
弾性部材36は、EPDMなどの合成ゴムであって、車両前後方向を軸方向とするボビン形状に形成している。
なお、長楕円孔331bと連結部材34とは、展開位置にデフレクタ35が位置する状態において、長楕円孔331bにおける車幅方向外側の面と前部連結部が当接し、格納位置にデフレクタ35が位置する状態において、長楕円孔331bにおける車幅方向内側の面と前部連結部が当接するように構成している。
デフレクタ35は、図4及び図5に示すように、開閉ルーフ20が開いた状態において、ウェザストリップゴム18よりも車両上方へ上部が突出するデフレクタ本体部351と、弾性部材36を予め装着した連結部材34が連結される第1連結部352、第2連結部353、及び第3連結部354とで一体形成している。
デフレクタ本体部351は、図4に示すように、車両上下方向の長さに対して、車幅方向の長さが長い背面視略矩形に形成している。さらに、デフレクタ本体部351の上部は、図5に示すように、車両前後方向に沿った断面において、ウェザストリップゴム18よりも車両上方に突出する部分が、下端に対して上端が車両後方側に位置するように傾斜した断面形状に形成している。
このデフレクタ本体部351の下部には、図5に示すように、車両前方へ向けて突出するとともに、前壁部332の前側規制部分332aと車両上下方向で当接する前方突出部分351aと、車両後方へ向けて突出するとともに、後述する収容部材32の後壁部321における後側規制部分321aと車両上下方向で当接する後方突出部分351bとを形成している。
第1連結部352、第2連結部353、及び第3連結部354は、図4に示すように、背面視において、車幅方向に所定間隔を隔てるとともに、車幅方向外側からこの順番でデフレクタ本体部351の下端に形成している。
第1連結部352、及び第2連結部353は、背面視において、デフレクタ本体部351の下端から車幅方向外側かつ車両下方へ向けて延設するとともに、弾性部材36を装着可能な開口を車幅方向外側に有する背面視略フック状に形成している。
第3連結部354は、背面視において、デフレクタ本体部351の下端から車幅方向内側かつ車両下方へ向けて延設するとともに、弾性部材36を装着可能な開口を車幅方向内側に有する背面視略フック状に形成している。
このようなデフレクタ35には、図4及び図5に示すように、第1連結部352、及び第3連結部354の車両上方において、デフレクタ本体部351の上端から一部が突出する2つの回転ローラー355を装着している。
回転ローラー355は、図5及び図6に示すように、側面視略円形状で、車幅方向に沿った回転軸を有する形状に形成し、デフレクタ本体部351の上部に凹設した部分に回転自在に収容保持している。
また、デフレクタ機構部31を収容保持する収容部材32は、図5及び図6に示すように、ウェザストリップゴム18を挟んで、ヘッダアッパパネル14aの立設部分と車両後方で対面する略平板状の後壁部321と、ヘッダトリム16の下面に対して車両上下方向で対面する略平板状の底部322とで、車幅方向に延びる断面略L字状に一体形成している。
後壁部321は、ウェザストリップゴム18の後端に対して、デフレクタ機構部31を収容可能な間隔を隔てて車両後方側に立設している。この後壁部321の上端には、車両前方へ向けて延設するとともに、展開位置においてデフレクタ35の後方突出部分351bと車両上下方向で当接する後側規制部分321aを形成している。
そして、後壁部321は、デフレクタ機構部31を収容保持した状態において、デフレクタ機構部31の前壁部332とで、デフレクタ35の昇降を案内するとともに、前側規制部分332a及び後側規制部分321aでデフレクタ35の上昇を規制可能に構成している。
底部322は、後壁部321の下端から車両前方へ向けて延設した略平板状であって、デフレクタ機構部31が装着されるデフレクタ装着部分323と、ヘッダトリム16の下面に装着されるトリム装着部分324とを、車両後方からこの順番で一体形成している。
デフレクタ装着部分323は、デフレクタ機構部31を載置可能な大きさで、車幅方向に長い略矩形の平板状に形成している。
トリム装着部分324は、ヘッダトリム16の下面に対して対向するとともに、車幅方向に長い略矩形の平板状に形成している。
このトリム装着部分324の上面には、樹脂クリップ37が装着される3つのクリップ装着部325を後端近傍に形成するとともに、ヘッダトリム16の位置決め孔162に嵌合する位置決めピン38を前方近傍に備えている。
さらに、トリム装着部分324の上面には、クリップ装着部325と位置決めピン38との間において、2枚一組の面ファスナー19のうち、他方の面ファスナーである下部面ファスナー19bを貼付している。
クリップ装着部325は、図5及び図6に示すように、車両前方側が開口した略ボックス状であって、車幅方向に所定間隔を隔てて3つ形成している。このクリップ装着部325の上面には、平面視略円形状の開口と、車両前後方向に沿ったスリット状の開口とを一体的に開口形成して、車両前方からの樹脂クリップ37の挿通を許容する開口孔(図示省略)を形成している。
なお、樹脂クリップ37は、弾性を有する合成樹脂製のクリップであって、一端がクリップ装着部325に装着可能な形状に形成するとともに、他端をクリップ嵌合孔163に嵌合可能な略円錐形状に形成している。この樹脂クリップ37は、ヘッダトリム16のクリップ嵌合孔163との協働によって、トリム装着部分324の後部を保持する。
位置決めピン38は、底部322のトリム装着部分324における車幅方向の両端に、車両上方へ向けて立設するように、底部322に対して適宜の方法で装着している。この位置決めピン38は、弾性を有する合成ゴム製であって、ヘッダトリム16の位置決め孔162に嵌合可能な大きさに形成している。
下部面ファスナー19bは、車両前後方向におけるクリップ装着部325と位置決めピン38との間、かつ車幅方向の両端に位置するクリップ装着部325の間の範囲に貼付している。この下部面ファスナー19bは、ヘッダトリム16の上部面ファスナー19aとの協働によって、トリム装着部分324の前部を保持する。
なお、ヘッダトリム16に収容部材32を着脱不可に固定した際、略車両下方への荷重によってデフレクタ機構部31または収容部材32が破損する荷重に対して、クリップ嵌合孔163から樹脂クリップ37を引抜く荷重が小さくなるように、クリップ嵌合孔163及び樹脂クリップ37を構成している。
さらに、クリップ嵌合孔163から樹脂クリップ37を引抜く荷重が、位置決め孔162から位置決めピン38を引抜く荷重よりも大きく、かつ上部面ファスナー19aから下部面ファスナー19bを剥がす荷重よりも小さくなるように構成している。
引き続き、開閉ルーフ20が開いた状態において、デフレクタ35に対して車両上方から略車両下方へ荷重が加わった際のデフレクタ装置30の動作について、図7及び図8を用いて詳しく説明する。
なお、図7は脱落過程における第1段階のA−A矢視断面図を示し、図8は脱乱過程における第2段階のA−A矢視断面図を示している。
まず、デフレクタ35における車幅方向の任意の位置(以下、「押下位置」とする)を乗員が押下して、略車両下方への荷重Fをデフレクタ機構部31に加えると、デフレクタ35は、図7に示すように、連結部材34の付勢力に抗して、下降を開始する。そして、デフレクタ35が格納位置まで下降すると、デフレクタ機構部31を介して、略車両下方への荷重Fが収容部材32のデフレクタ装着部分323に作用する。
この際、デフレクタ機構部31に対して、樹脂クリップ37、位置決めピン38、及び面ファスナー19が車両前方にオフセットしているため、略車両下方への荷重Fは、トリム装着部分324の前端近傍を回転中心として車両下方前方へデフレクタ装着部分323を回動させるように、収容部材32に作用する。
このため、押下位置に最も近い位置の樹脂クリップ37が、ヘッダトリム16のクリップ嵌合孔163から弾性変形しながら離脱を開始する。その後、略車両下方への荷重Fがさらに加わると、押下位置に2番目に近い位置の樹脂クリップ37、押下位置から最も遠い位置の樹脂クリップ37の順に、ヘッダトリム16のクリップ嵌合孔163から弾性変形しながら樹脂クリップ37が離脱を開始する。
この際、ヘッダトリム16と位置決めピン38との嵌合状態、及び面ファスナー19が収容部材32を保持した保持状態が維持されたまま、ヘッダトリム16から樹脂クリップ37が順次離脱する。
そして、3つの樹脂クリップ37がそれぞれクリップ嵌合孔163から離脱したのち、略車両下方への荷重Fがさらに加わると、図8に示すように、ヘッダトリム16と位置決めピン38との嵌合状態が維持されたまま、上部面ファスナー19aから下部面ファスナー19bが離脱を開始する。
この際、下部面ファスナー19bは、押下位置に最も近い車幅方向の位置において、上部面ファスナー19aから離脱を開始する。そして、略車両下方への荷重Fがさらに加わると、下部面ファスナー19bは、車幅方向に沿って上部面ファスナー19aから徐々に離脱していく。
その後、上部面ファスナー19aから下部面ファスナー19bが完全に離脱すると、車幅方向において、押下位置に近い位置の位置決めピン38から順に、ヘッダトリム16の位置決め孔162から離脱を開始する。
このようにして、樹脂クリップ37、下部面ファスナー19b、及び位置決めピン38が最終的に全て離脱すると、ヘッダトリム16からデフレクタ装置30が落下する。
以上のような動作を実現する車両1の整流構造は、開閉ルーフ20が開いた状態において、意図しない略車両下方への荷重Fがデフレクタ機構部31に加わった際、デフレクタ機構部31の脱落を制御することができる。
具体的には、樹脂クリップ37及び面ファスナー19が収容部材32を保持する保持力よりも略車両下方への荷重Fが小さい場合、車両1の整流構造は、デフレクタ機構部31の脱落を阻止することができる。
そして、略車両下方への荷重Fが樹脂クリップ37及び面ファスナー19の保持力を上回った場合、樹脂クリップ37及び面ファスナー19による保持が解放されるため、収容部材32は、フロントヘッダ12から離脱を開始することができる。
これにより、例えば、略車両下方への荷重Fによって収容部材32もしくはデフレクタ機構部31が破損する荷重と略同等の保持力で収容部材32を保持する構成とした場合、樹脂クリップ37及び面ファスナー19は、意図しない略車両下方への荷重Fによる収容部材32、及びデフレクタ機構部31の破損を防止することができる。
そして、最終的には収容部材32、及びデフレクタ機構部31を破損することなく脱落させることができるため、車両1の整流構造は、脱落した収容部材32のフロントヘッダ12への再装着を容易にすることができる。
さらに、デフレクタ機構部31に対して樹脂クリップ37及び面ファスナー19が車両前方側へオフセットしているため、フロントヘッダ12から収容部材32が離脱する際、車両1の整流構造は、面ファスナー19よりも先に樹脂クリップ37の保持状態を解放させることができる。すなわち、車両1の整流構造は、トリム装着部分324の後部、トリム装着部分324の前部の順に段階的にヘッダトリム16から離脱させることができる。
加えて、樹脂クリップ37の保持力に対して、面ファスナー19の保持力が高くなるよう構成することで、車両1の整流構造は、トリム装着部分324の後部、トリム装着部分324の前部の順に、確実に離脱させることができる。
これにより、車両1の整流構造は、トリム装着部分324の前部、及びトリム装着部分324の後部が略同時にヘッダトリム16から離脱することを防止できる。このため、車両1の整流構造は、収容部材32及びデフレクタ機構部31の突然の脱落によって、乗員の視界が遮られることを防止できる。
さらに、フロントヘッダ12から収容部材32が離脱する際、車両1の整流構造は、トリム装着部分324の前部近傍を回転中心として、デフレクタ装着部分323を車両前方下方へ回動させるように、フロントヘッダ12から収容部材32を離脱させることができる。このため、車両1の整流構造は、回動過程の収容部材32及びデフレクタ機構部31の接触によって、乗員が怪我をすることを防止できる。
従って、車両1の整流構造は、開閉ルーフ20が開いた状態において、意図しない略車両下方への荷重Fがデフレクタ機構部31に加わった際、収容部材32を段階的に離脱させることで、デフレクタ機構部31の脱落を制御することができる。
また、トリム装着部分324の前部とフロントヘッダ12とを、車幅方向に長い面ファスナー19で保持する構成としたことにより、車両1の整流構造は、フロントヘッダ12から収容部材32をより段階的に離脱させることができ、デフレクタ機構部31の脱落をより確実に制御することができる。
具体的には、デフレクタ機構部31に意図しない略車両下方への荷重Fが加わった際、略車両下方への荷重Fは、デフレクタ機構部31における車幅方向の限られた範囲に対して加わることとなる。
これに対して、面ファスナー19は、上述したデフレクタ機構部31における車幅方向の限られた範囲よりも車幅方向に広い「面」で収容部材32を保持することができる。このため、面ファスナー19は、「点」で収容部材32を保持する場合に比べて、より高い保持力で収容部材32を保持することができる。
これにより、デフレクタ機構部31に略車両下方への荷重Fが加わった際、車両1の整流構造は、トリム装着部分324の後部、トリム装着部分324の前部の順で、より確実に離脱させることができる。このため、車両1の整流構造は、トリム装着部分324の前部、及びトリム装着部分324の後部が略同時にヘッダトリム16から離脱することをより確実に防止できる。
さらに、面ファスナー19を車幅方向に長い略矩形に形成しているため、車両1の整流構造は、略車両下方への荷重が加わった際、面ファスナー19による保持状態を、車幅方向に沿って徐々に解放することができる。
加えて、面ファスナー19で収容部材32を保持する構成としたことにより、万一、収容部材32が脱落しても、車両1の整流構造は、ヘッダトリム16への収容部材32の再装着をより容易にすることができる。
従って、車両1の整流構造は、面ファスナー19によって、フロントヘッダ12から収容部材32をより段階的に離脱させることができ、デフレクタ機構部31の脱落をより確実に制御することができる。
また、トリム装着部分324の後部とヘッダトリム16とを、樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163で保持する構成としたことにより、車両1の整流構造は、デフレクタ機構部31の脱落を制御して、フロントヘッダ12への収容部材32の再装着を容易にすることができる。
具体的には、デフレクタ機構部31に略車両下方への荷重Fが加わった際、デフレクタ装着部分323に近接しているため、樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163には、略車両下方への荷重Fが加わることになる。
そこで、車両上下方向で雌雄嵌合する樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163により、車両1の整流構造は、ヘッダトリム16から収容部材32を容易に離脱させることができる。これにより、車両1の整流構造は、意図しない略車両下方への荷重Fによって樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163が破損することを防止できる。
このため、樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163の嵌合状態が解放された場合であっても、車両1の整流構造は、乗員によるヘッダトリム16への収容部材32の再装着を容易にすることができる。
さらに、押下位置に対して略車両下方への荷重が加わるため、車両1の整流構造は、樹脂クリップ37による保持状態を、押下位置に近い位置の樹脂クリップ37から順に、車幅方向に沿って段階的に解放することができる。
従って、車両1の整流構造は、樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163により、デフレクタ機構部31の脱落を制御して、ヘッダトリム16への収容部材32の再装着を容易にすることができる。
また、収容部材32のトリム装着部分324を、ヘッダトリム16の下面に装着する構成としたことにより、車両1の整流構造は、部品点数の増加を抑制するとともに、フロントヘッダ12に対するデフレクタ機構部31の組付け性を向上することができる。
具体的には、収容部材32を直接的にヘッダパネル14に取付けた場合、収容部材32の有無によって、ヘッダトリム16の形状を異ならせる必要があり、部品点数が増加するおそれがあった。さらに、収容部材32がフロントヘッダ12から離脱する際、樹脂クリップ37による引張荷重によってヘッダパネル14が変形する、あるいは収容部材32とともにヘッダトリム16が脱落するなどの問題が生じるおそれがあった。
これに対して、ヘッダトリム16に収容部材32を装着することで、車両1の整流構造は、収容部材32の有無に関わらず、ヘッダパネル14及びヘッダトリム16の共通化を容易に図ることができる。
このため、例えば、デフレクタ機構部31を装着するか否かをユーザーが車両購入時に選択可能な車両において、車両1の整流構造は、デフレクタ機構部31の有無によって、フロントヘッダ12の部品点数が増加することを抑制できる。さらに、ヘッダトリム16に収容部材32を装着するため、車両1の整流構造は、フロントヘッダ12に対するデフレクタ機構部31の後付けを容易に実現することができる。
加えて、収容部材32がヘッダトリム16から離脱する際、車両1の整流構造は、ヘッダパネル14の変形などの問題が生じることを防止することができる。
従って、車両1の整流構造は、ヘッダトリム16に収容部材32を装着する構成により、部品点数の増加を抑制するとともに、フロントヘッダ12に対するデフレクタ機構部31の組付け性を向上することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のフロントピラー部は、実施形態のフロントピラー11に対応し、
以下同様に、
フロントヘッダ部は、フロントヘッダ12に対応し、
デフレクタ本体は、デフレクタ35に対応し、
開閉ルーフ車は、車両1に対応し、
下面装着部は、トリム装着部分324に対応し、
保持手段は、樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163、並びに面ファスナー19に対応し、
前部保持手段は、面ファスナー19に対応し、
後部保持手段、及び点ファスナーは、樹脂クリップ37及びクリップ嵌合孔163に対応し、
トリム部材は、ヘッダトリム16に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、金属製の開閉ルーフ20としたが、これに限定せず、合成樹脂製の開閉ルーフとしてもよい。あるいは、幌布や幌骨で構成したソフトトップ式の開閉ルーフとしてもよい。
また、車両後部7の格納区画に折り畳むように格納される開閉ルーフ20としたが、これに限定せず、車体に対して着脱自在の開閉ルーフとしてもよい。
また、ヘッダトリム16にデフレクタ装置30を装着する構成としたが、これに限定せず、ヘッダパネル14にデフレクタ装置30を装着する構成としてもよい。
また、デフレクタ機構部31に前壁部332を備え、収容部材32に後壁部321を備えた構成としたが、これに限定せず、前壁部332及び後壁部を一体的に備えたデフレクタ機構部31としてもよい。
また、3つの樹脂クリップ37でヘッダトリム16と収容部材32とを保持したが、これに限定せず、2つの樹脂クリップ37でヘッダトリム16と収容部材32とを保持する構成としてもよい。あるいは、3つ以上の樹脂クリップ37でヘッダトリム16と収容部材32とを保持してもよい。
また、ヘッダパネル14にクリップ嵌合孔163を形成し、収容部材32に樹脂クリップ37を装着する構成としたが、これに限定せず、ヘッダパネル14に樹脂クリップ37を装着し、収容部材32にクリップ嵌合孔163を形成してもよい。あるいは、例えば、スナップボタン、面ファスナー、あるいは両面テープなど保持する構成であってもよい。
また、合成樹脂製の樹脂クリップ37としたが、これに限定せず、略車両下方への荷重が所定の荷重を超えた場合、クリップ嵌合孔163から離脱可能であれば、適宜の材質、形状のクリップとしてもよい。例えば、合成ゴム製のクリップ、あるいは金属製のクリップなどとしてもよい。
また、トリム装着部分324の前部とヘッダトリム16とを面ファスナー19で保持する構成としたが、これに限定せず、両面テープ、あるいはヘッダパネル14に係止する係止爪などで保持する構成であってもよい。
また、ヘッダトリム16に位置決め孔162を備え、収容部材32のトリム装着部分324に位置決めピン38を装着した構成としたが、これに限定せず、ヘッダトリム16に収容部材32を装着する際の位置を規制できる構成であれば、適宜の構成としてもよい。
例えば、トリム装着部分324に位置決めピンを一体形成してもよい。あるいは、ヘッダトリム16に位置決めピンを装着、あるいは一体形成し、トリム装着部分324に位置決めピンが嵌合する位置決め孔を形成してもよい。もしくは、ヘッダトリム16に開口形成した係止孔に対して、収容部材32の前端に形成した係止爪を係止する構成としてもよい。なお、位置決め孔162及び位置決めピン38を不要にしてもよい。
より詳しくは、別の実施形態におけるA−A矢視断面図を示す図9、及び別の実施形態におけるデフレクタ装置30の外観斜視図を示す図10のように、樹脂クリップ37にかえて、トリム装着部分324の後部に、車両上方へ向けて立設するとともに、ヘッダトリム16の嵌合孔164に嵌合する正面視略門型の嵌合部326を一体形成してもよい。
さらに、面ファスナー19にかえて、トリム装着部分324の前端に、車両前方へ向けて形成するとともに、ヘッダトリム16の係止孔165に係止される係止爪327を一体形成してもよい。
なお、係止爪327をヘッダトリム16に対する収容部材32の位置を決定する位置決め手段とし、トリム装着部324の前部とヘッダトリム16との間に介在する面ファスナーまたは両面テープを設けてもよい。
このような構成とした場合であっても、車両1の整流構造は、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
1…車両
11…フロントピラー
12…フロントヘッダ
14…ヘッダパネル
16…ヘッダトリム
19…面ファスナー
20…開閉ルーフ
31…デフレクタ機構部
32…収容部材
35…デフレクタ
37…樹脂クリップ
163…クリップ嵌合孔
164…嵌合孔
165…係止孔
323…デフレクタ装着部分
324…トリム装着部分
326…嵌合部
327…係止爪

Claims (2)

  1. 車両上部の開口を開閉自在に覆う開閉ルーフと、
    左右一対のフロントピラー部の上端同士を車幅方向で連結するとともに、前記開閉ルーフの前端が当接するフロントヘッダ部と、
    車両上下方向に出没可能に構成するとともに、前記開閉ルーフが開いた際、車両上方へデフレクタ本体が上昇するデフレクタ機構部と、
    前記フロントヘッダ部に装着されるとともに、前記フロントヘッダ部よりも車両後方側で前記デフレクタ機構部を収容保持する収容部材とを備えた開閉ルーフ車であって、
    前記収容部材を、
    前記デフレクタ機構部が装着されるデフレクタ装着部と、
    該デフレクタ装着部の前端から車両前方に向けて延設するとともに、前記フロントヘッダ部の下面に対して装着する下面装着部とで構成し、
    前記フロントヘッダ部の下面と前記収容部材の前記下面装着部とを連結保持する保持手段を備え、
    該保持手段を、
    前記下面装着部の前部を保持する前部保持手段と、
    前記下面装着部の後部を保持する後部保持手段とで構成し
    前記前部保持手段が、
    車幅方向の所定範囲において、前記下面装着部と前記フロントヘッダ部との間に介在する面ファスナー、または両面テープで構成され、
    前記後部保持手段が、
    車両上下方向で雌雄嵌合する点ファスナーで構成された
    開閉ルーフ車
  2. 前記フロントヘッダ部を、
    車幅方向に延びるヘッダパネルと、
    該ヘッダパネルの下面に装着固定されるトリム部材とで構成し、
    前記収容部材の下面装着部を、
    前記トリム部材の下面に装着する構成とした
    請求項1に記載の開閉ルーフ車
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