JP6236713B2 - シート装置及び車両 - Google Patents
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Description
請求項2に記載した発明は、前記抑止部は、前記傾動抑止部材と係止して前記第二の角度を超える前記シートバックの傾動を抑止する係止部(例えば、実施形態における係止壁54cの後端54r)を備えていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、車両(例えば、実施形態における車両1)は、前記シート装置を備えていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記シート装置はセカンドシート(例えば、実施形態におけるセカンドシート3)に設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記第二の角度は、前記シートバックがホイールハウス(例えば、実施形態におけるホイールハウス6)に接するときの前記シートバックの傾斜角度であることを特徴とする。
請求項2に記載した発明によれば、抑止部が、傾動抑止部材と係止して第二の角度を超えるシートバックの傾動を抑止する係止部を備えていることで、以下の効果を奏する。傾動抑止部材と係止部との係止によって第二の角度を超えるシートバックの傾動を機械的に抑止することができる。また、第一の角度を超えるシートバックの傾動を抑止する作用を持つ傾動抑止部材に、併せて第二の角度を超えるシートバックの傾動を抑止する作用を持たせることができる。したがって、簡単な構成でシートバックと他部品との干渉をより確実に回避することができる。
請求項3に記載した発明によれば、シート装置を備えた車両において、シートバックと他部品との干渉を回避することができる。
請求項4に記載した発明によれば、シート装置がセカンドシートに設けられている車両において、シートバックと他部品との干渉を回避することができる。例えば、シートバックとサードシート周辺部品との干渉を回避することができる。
請求項5に記載した発明によれば、第二の角度が、シートバックがホイールハウスに接するときのシートバックの傾斜角度であることで、シートバックとホイールハウスとの干渉を回避することができる。
図1は、実施形態に係るシート装置を備えた車両1の左側面図である。
図1に示すように、車両1の車室内のフロア上には、フロントシート2、セカンドシート3及びサードシート4が設けられている。フロントシート2、セカンドシート3及びサードシート4は、車両前方から後方に向けて間隔を空けてこの順に配置されている。
セカンドシート3には、左右に1つずつシート装置10(図2参照)が設けられている。以下、左右のシート装置10のうち右側のシート装置10を挙げて説明する。左側のシート装置10は、右側のシート装置10と同様の構成であるため、その詳細な説明を省略する。
図2に示すように、シート装置10は、シート11と、シート11を前後方向にスライド可能に支持する一対のスライドレール20と、を備えている。
シート11は、乗員の臀部を支持するシートクッション12と、シートクッション12の後端部に傾動可能に連結されるとともに、乗員の腰部及び背部を支持するシートバック13と、シートバック13の上部に支持されるとともに、乗員の頭部及び首部を支持するヘッドレスト14と、を備えている。なお、シート11の右側には、アームレスト15が設けられている。
一対のスライドレール20は、車室内のフロア5に設けられている。一対のスライドレール20は、車両1のホイールハウス6(図5参照)を避ける位置に配置されている。スライドレール20は、セカンドシート3からサードシート4(図1参照)の間に跨るように前後方向に沿って延びる直線状をなしている。
シートライザー30は、シート11のシートクッション12を下方から支持する。シートライザー30の下端部には、上述のスライダ23が固定されている。シートライザー30は、スライダ23を介して一対のスライドレール20にスライド可能に支持されている。すなわち、シート11は、シートライザー30とともに前後方向にスライド可能に構成されている。
図3は、実施形態に係るシート11(図2参照)の移動可能範囲を第一の位置P1及び第二の位置P2と共に示す図である。なお、第一の位置P1は、シート11が左右方向にスライドする際に移動可能な右端位置である。第二の位置P2は、シート11が左右方向にスライドする際に移動可能な左端位置である。
図2に示すように、シート装置10は、一対のスライドレール20の間に配置されるとともに、スライドレール20の長手方向に沿うように延びる給電レール35を更に備えている。
図4は、実施形態に係るリクライナ機構40の右側面図である。
図4に示すように、クッションフレーム12Fの後端部には、シートバックフレーム13Fを傾動可能に支持するリクライナ機構40が設けられている。
リクライナ機構40は、クッションフレーム12Fとシートバックフレーム13Fとを回動可能に連結する傾動軸41と、傾動軸41を回動させるモータユニット42と、傾動軸41の両端に配置されるリクライナプレート43と、を備えている。
例えば、モータ42aは、直流モータである。
図示はしないが、減速機構42bは、ウォームギヤ、ウォームホイール及び出力ギヤ等を備えている。ウォームギヤ、ウォームホイール及び出力ギヤは、互いに噛み合うように配置されるとともに、減速機構42b内で回転自在に軸支されている。例えば、出力ギヤは、傾動軸41にスプライン結合されている。
図5は、実施形態に係るシートバック13を後傾させた状態をホイールハウス6と共に示す左側面図である。なお、図5においては、便宜上、サードシート4(図1参照)の図示を省略している。以下、シートバック13が後傾しているときの、鉛直方向を基準とした傾動軸41まわりのシートバック13の回動角度を「シートバック13の傾斜角度」という。
図4に示すように、クッションフレーム12Fの後端部には、シート11が第一の位置P1に位置するときに、シートバック13の後傾を目標の角度で停止させるインターロック機構50が設けられている。目標の角度は、上述の規制部材によって規制される角度(以下「規制角度」という。)よりも小さい角度に設定されている。なお、目標の角度は、後述する第二の角度θ2に相当する。以下の説明において、シートバック13の後傾を第二の角度θ2で停止させることを「インターロック」という。
スイッチ51は、クッションフレーム12Fの左側のサイドプレート17の後端部に設けられている。基準角度θ0において、スイッチ51は、不図示の付勢部材によって矢印A1の方向に付勢された状態で停止している。スイッチ51は、モータ42aの駆動及び停止を切り替えるように構成されている。例えば、スイッチ51は、リミットスイッチである。
傾動抑止部材52は、シートバックフレーム13Fの左側のサイドフレーム18の後下端部に固定されている。すなわち、傾動抑止部材52は、シートバック13と共に傾動するように構成されている。傾動抑止部材52は、シートバック13が第一の角度θ1(図11参照)まで傾斜したときに、モータ42aが停止するようにスイッチ51を切り替えさせる。
図4の側面視において、本体部52aは、サイドフレーム18の湾曲形状の後下端部に沿うように形成されている。
傾動軸41の周方向において、係止片52bは、スイッチ51のレバー51aと重なる位置に配置されている。
抑止部53は、クッションフレーム12Fの左側のサイドプレート17の後端部に設けられている。基準角度θ0において、抑止部53は、傾動抑止部材52よりも前方に配置されている。抑止部53は、シートバック13が第二の角度θ2(図12参照)まで傾動したときに、第二の角度θ2を超えるシートバック13の傾動を抑止するように構成されている。
基準角度θ0において、抑止ブラケット54は、左右方向に厚みを有するとともにボス部17aを起点として後方及び下方に延びるように前上方に凸をなす湾曲形状を有するブラケット本体54aと、ブラケット本体54aの上部から左側に突出する円筒状の筒部54bと、ブラケット本体54aの後下端の湾曲形状に沿うように前上方に緩やかな凸をなして前後に延びるとともに左側に突出する係止壁54cと、ブラケット本体54aの前下端から下側ほど後方に位置するように傾斜して延びる延出片54dとを備えている。
図6は、図4のVI−VI断面を含む、実施形態に係るスライド機構60を切替部70と共に示す上面図である。なお、図6においては、便宜上、シート11及びクッションフレーム12Fを二点鎖線で示している。
スライド機構60には、シートライザー30に対するシート11の左右方向へのスライドを規制するスライド規制機構65が取り付けられている。スライド規制機構65は、スライド切替部66と、一対のケーブル67とを備えている。なお、シート11の右側部には、スライド規制機構65を作動させるためのスライドレバー68が設けられている。
図4及び図6に示すように、抑止部53は、第二の角度θ2(図12参照)を超えるシートバック13の傾動が抑止された抑止状態と、前記抑止が解除された抑止解除状態とを切り替える切替部70を更に備えている。図3を併せて参照し、切替部70は、シートバック13が第一の位置P1(すなわち右端位置)に位置するときに第二の角度θ2を超えるシートバック13の傾動を抑止するとともに、シートバック13が第二の位置P2(すなわち左端位置)に位置するときに第二の角度θ2を超えるシートバック13の傾動を可能とするように構成されている。
スプリング71は、左右方向に伸縮可能に構成されている。スプリング71の一端(右端)は、シートライザー30に設けられた第一係止部31に係止(固定)されている。スプリング71の他端(左端)は、スプリング71の線径よりも拡径した拡径部73を介して切替ケーブル72の一端(右端)に接続されている。切替ケーブル72の他端(後端)は、延出片54dの開口部54hに係止(固定)されている。例えば、スプリング71は、引張コイルばねである。
図2及び図3に示すように、シート装置10の前端部には、シート11の左右方向の位置(具体的には、第一の位置P1及び第二の位置P2)を検知する位置検知機構80が設けられている。
図7及び図8に示すように、位置検知機構80は、検知スイッチ81と、スイッチブラケット82とを備えている。
一方、図7に示すように、第一の位置P1において、突出片82aの先端(左端)は、検知スイッチ81のレバー81aに当接している。
以下、切替部70の動作の一例を図9及び図10を用いて説明する。
図9は、実施形態に係る切替部70の動作説明図である。図10は、図9に続く、切替部70の動作説明図である。なお、図9及び図10においては、便宜上、シート11及びクッションフレーム12Fを二点鎖線で示している。
以下、リクライナ機構40の動作の一例を図11から図13を用いて説明する。
図11は、実施形態に係るシート11が第一の位置P1(すなわち右端位置)に位置するときのリクライナ機構40の動作説明図である。図12は、図11に続く、リクライナ機構40の動作説明図である。図13は、実施形態に係るシート11が第二の位置P2(すなわち左端位置)に位置するときのリクライナ機構40の動作説明図である。
この構成によれば、シートバック13と共に傾動し、かつ、シートバック13が第一の角度θ1まで傾動したときに、モータ42aが停止するようにスイッチ51に切り替えさせる傾動抑止部材52を備えていることで、第一の角度θ1を超えるシートバック13の傾動を電気的に抑止することができる。また、シートバック13が第一の角度θ1よりも大きい第二の角度θ2まで傾動したときに、第二の角度θ2を超えるシートバック13の傾動を抑止する抑止部53を備えていることで、仮にシートバック13が第一の角度θ1を超えて傾動した場合であっても、第二の角度θ2を超えるシートバック13の傾動を抑止することができる。したがって、シートバック13と他部品との干渉を回避することができる。
3 セカンドシート
6 ホイールハウス
10 シート装置
13 シートバック
41 傾動軸
42a モータ
51 スイッチ
52 傾動抑止部材
53 抑止部
54r 係止壁の後端(係止部)
60 スライド機構
70 切替部
P1 第一の位置
P2 第二の位置
θ1 第一の角度
θ2 第二の角度
Claims (5)
- シートバックと、
前記シートバックを傾動させるモータと、
前記モータの駆動及び停止を切り替えるスイッチと、
前記シートバックと共に傾動し、かつ、前記シートバックが第一の角度まで傾動したときに、前記モータが停止するように前記スイッチに切り替えさせる傾動抑止部材と、
前記シートバックが前記第一の角度よりも大きい第二の角度まで傾動したときに、前記第二の角度を超える前記シートバックの傾動を抑止する抑止部と、
前記シートバックの傾動軸に沿う方向における第一の位置と第二の位置との間で前記シートバックをスライド可能とするスライド機構と、を備え、
前記抑止部は、前記シートバックが前記第一の位置に位置するときに前記第二の角度を超える前記シートバックの傾動を抑止するとともに、前記シートバックが前記第二の位置に位置するときに前記第二の角度を超える前記シートバックの傾動を可能とする切替部を備えていることを特徴とするシート装置。 - 前記抑止部は、前記傾動抑止部材と係止して前記第二の角度を超える前記シートバックの傾動を抑止する係止部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のシート装置。
- 請求項1又は2に記載のシート装置を備えていることを特徴とする車両。
- 前記シート装置はセカンドシートに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両。
- 前記第二の角度は、前記シートバックがホイールハウスに接するときの前記シートバックの傾斜角度であることを特徴とする請求項3又は4に記載の車両。
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