JP6233150B2 - 金型プレス成型加工用原紙 - Google Patents

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Description

本発明は、金型プレス成型加工される原紙に関する。
包装容器等の紙製の成型体を作製する方法として、一般的なパルプから構成された原紙を加熱下で凹凸一対の金型によりプレス成型する方法(以下、「金型プレス成型」という。)が知られている。この成型体の作製方法は、生産性が高いという利点を有するが、紙は樹脂や金属と異なり、延伸性及び伸縮性に乏しく、金型プレス成型性が低いため、成型不良を生じることがあった。例えば、ある程度の深さを有する成型体を作製しようとすると、原紙が成型時の延伸に耐えられず、破断したり、成型体の表面に亀裂や歪みが生じたり、折りシワ部分に凹凸が発生したりすることがあった。そのため、従来の原紙のプレス成型では、紙皿等、深さがあまりない成型体しか得られなかった。また、得られる成型体は、強度や弾性率等の機械的物性が高いものではなかった。
また、紙製の成型体の作製方法として、ミクロフィブリル化繊維を含む原紙を金型プレス成型する方法も知られている(特許文献1)。
特開2003−201695号公報
しかし、特許文献1に記載の方法について本発明者らが確認したところ、抄紙された抄造物によっては、プレス成型性が劣ることが確認された。
本発明は、金型プレス成型性に優れ、強度や弾性率等の機械的物性に優れた成型体を作製できる金型プレス成型加工用原紙を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]本発明の金型プレス成型加工用原紙は、セルロース繊維を含有し、前記セルロース繊維が、平均繊維幅が2〜1000nmの微細セルロース繊維であり、密度が0.01〜0.9g/cmである。
[2]本発明の金型プレス成型加工用原紙は、微細セルロース繊維のアスペクト比が20〜10000であることがより好ましい。
本発明の金型プレス成型加工用原紙は、金型プレス成型性に優れ、強度や弾性率等の機械的物性に優れた成型体を作製できる。
以下、本発明の金型プレス成型加工用原紙について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表現される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味するものとする。
<微細セルロース繊維>
本発明の金型プレス成型加工用原紙(以下、「原紙」という。)は、微細セルロース繊維を含有する。原紙が微細セルロース繊維を含有すると、密度が高くなると共に、強度や弾性率等の機械的物性も向上する。
微細セルロース繊維は、通常製紙用途で用いるパルプ繊維よりもはるかに細く且つ短いI型結晶構造のセルロース繊維あるいは棒状粒子である。
微細セルロース繊維がI型結晶構造を有していることは、グラファイトで単色化したCuKα(λ=1.5418Å)を用いた広角X線回折写真より得られる回折プロファイルにおいて、2θ=14〜17°付近と2θ=22〜23°付近の2箇所の位置に典型的なピークを有することで同定することができる。
微細セルロース繊維の、X線回折法によって求められる結晶化度は、好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上である。結晶化度が前記下限値以上であれば、耐熱性と低線熱膨張率発現の点でさらに優れた性能が期待できる。結晶化度については、X線回折プロファイルを測定し、そのパターンから常法により求めることができる(Segalら、Textile Research Journal、29巻、786ページ、1959年)。
(繊維幅)
微細セルロース繊維は、電子顕微鏡で観察して求めた平均繊維幅が2〜1000nmのセルロースである。微細セルロース繊維の平均繊維幅は2〜1000nmが好ましく、2〜700nmがより好ましく、2〜500nmが特に好ましい。微細セルロース繊維の平均繊維幅が前記上限値を超えると、非微細セルロース繊維と何ら違わないセルロース繊維となり、微細セルロース繊維としての特性(高強度や高剛性、高寸法安定性)を得ることが困難になる。微細セルロース繊維の平均繊維幅が前記下限値未満であると、セルロース分子として分散媒に溶解してしまうため、微細セルロース繊維としての特性(高強度や高剛性、高寸法安定性)を得ることが困難になる。
微細セルロース繊維の電子顕微鏡観察による平均繊維幅の測定は以下のようにして行う。微細セルロース繊維含有スラリーを調製し、該スラリーを親水化処理したカーボン膜被覆グリッド上にキャストして透過型電子顕微鏡(TEM)観察用試料とする。幅広の繊維を含む場合には、ガラス上にキャストした表面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を観察してもよい。構成する繊維の幅に応じて1000倍、5000倍、10000倍、20000倍、50000倍あるいは100000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。但し、試料、観察条件や倍率は下記の条件を満たすように調整する。
(1)観察画像内の任意箇所に一本の直線Xを引き、該直線Xに対し、20本以上の繊維が交差する。
(2)同じ画像内で該直線Xと垂直に交差する直線Yを引き、該直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
上記のような電子顕微鏡観察画像に対して、直線Xに交錯する繊維、直線Yに交錯する繊維の各々について少なくとも20本(すなわち、合計が少なくとも40本)の幅(繊維の短径)を読み取る。こうして上記のような電子顕微鏡画像を少なくとも3組以上観察し、少なくとも40本×3組(すなわち、少なくとも120本)の繊維幅を読み取る。このように読み取った繊維幅を平均して平均繊維幅を求める。この平均繊維幅は数平均繊維幅と等しい。
(繊維長)
微細セルロース繊維の平均繊維長は、0.1〜700μmが好ましく、0.5〜700μmであることがより好ましく、1〜700μmであることがさらに好ましい。微細セルロース繊維の平均繊維長が前記下限値以上であれば、金型プレス成型性がより高くなり、前記上限値以下であれば、原紙の機械的物性がより高くなる。
平均繊維長は、カヤーニオートメーション社のカヤーニ繊維長測定器(FS−200形
)を用い、長さ加重平均繊維長を測定することにより求める。
また、微細化を進めていくと、幅が細く、長さが短い繊維は、カヤーニ繊維長測定器で
は測定できなくなる場合がある。そこで、繊維の長さに応じて光学顕微鏡、走査型顕微鏡
(SEM)、透過電子顕微鏡(TEM)を適宜選択し、繊維長の観察・測定を行う。繊
維長は、得られた写真から20本以上を選択し、測定する。
(アスペクト比)
微細セルロース繊維において、(平均繊維長/平均繊維幅)より求められるアスペクト比は、20〜10000であることが好ましく、50〜5000であることがより好ましく、100〜2000であることがより好ましい。微細セルロース繊維のアスペクト比が前記下限値以上であれば、金型プレス成型性がより高くなり、前記上限値以下であれば、原紙の機械的物性がより高くなる。
(アニオン基)
微細セルロース繊維は、アニオン基を有して表面電荷が負となっていてもよい。
微細セルロース繊維がアニオン基を有する場合、その含有量は、0.1〜2.0mmol/gであることが好ましく、0.1〜1.5mmol/gであることがより好ましく、0.2〜1.2mmol/gであることがさらに好ましい。アニオン基の含有量が前記範囲であれば、微細セルロース繊維の水和性が高くなり過ぎず、スラリー化した際の粘度が低くなる。アニオン基の含有量が前記上限値を超えると、水和性が高くなりすぎて微細セルロース繊維が溶解するおそれがある。
なお、セルロースは、カルボキシ基を導入する処理を施さなくても、少量(具体的には0.1mmol/g未満)のカルボキシ基を有している。
前記アニオン基としては、カルボキシ基、リン酸基、スルホン酸基等が挙げられる。
アニオン基の含有量は、米国TAPPIの「Test Method T237 cm−08(2008):Carboxyl Content of pulp」の方法を用いて求める。アニオン基の含有量をより広範囲まで測定可能にするために、前記試験方法に用いる試験液のうち、炭酸水素ナトリウム(NaHCO)/塩化ナトリウム(NaCl)=0.84g/5.85gを蒸留水で1000mlに溶解希釈した試験液について、前記試験液の濃度が実質的に4倍となるように、水酸化ナトリウム1.60gに変更した以外は、TAPPI T237 cm−08(2008)に準じる。また、アニオン基を導入した場合には、アニオン基導入前後のセルロース繊維における測定値の差を実質的なアニオン基含有量とする。なお、測定試料とする絶乾セルロース繊維は、加熱乾燥の際の加熱によって起こる可能性があるセルロースの変質を避けるため、凍結乾燥により得たものを使用する。
当該アニオン基含有量測定方法は、1価のアニオン基(カルボキシ基)についての測定方法であることから、定量対象のアニオン基が多価の場合には、前記1価のアニオン基含有量として得られた値を、酸価数で除した数値をアニオン基含有量とする。
(微細セルロース繊維の製造方法)
微細セルロース繊維の原料(以下、「セルロース原料」ということがある。)としては、木材などの通常のパルプ原料を使用できる。具体的なパルプ原料としては、針葉樹又は広葉樹から得られる漂白又は未漂白の亜硫酸パルプ、クラフトパルプ、砕木パルプ、爆砕パルプ、溶解パルプ、熱機械パルプ(TMP)、化学熱機械パルプ(CTMP)などから選ばれる1種類又は2種類以上を混ぜたものを使用することができる。また、該原紙から作製される成型体が食品以外の用途に使用される場合には、パルプとして、脱墨パルプ(DIP)などの古紙再生パルプも使用してもよい。
また、微細セルロース繊維の原料として、非木材繊維である麻類、コットンリンターやコットンリントなどの綿系パルプ、麻、わら、竹、ケナフ、バガス、シオグサ、エスパルト、楮、三椏、雁皮、ラミーなど非木材系パルプを用いてもよい。その他、微生物産生セルロース、バロニアセルロース、ホヤセルロースなども使用できる。これらの中でも、木材系製紙用パルプや非木材系パルプが入手のし易さという点で好ましい。
微細セルロースの製造方法としては、パルプ繊維を叩解し、パルプ繊維に機械的外力を加えて繊維の細胞壁の一部をフィブリル化する方法が挙げられる。この場合は、叩解を強める必要がある。叩解の程度としては、例えば、化学パルプの場合、フリーネス(Tappi T−227カナダ標準型)が100ml以下、機械パルプの場合、70ml以下、古紙パルプの場合、50ml以下にすることが好ましい。パルプ繊維の叩解には、ビーター、コニカル型リファイナー、ドラム型リファイナー、ディスク型リファイナーなどが用いられる。
より微小な繊維幅の微細セルロース繊維を製造する方法としては、セルロース繊維の水懸濁液を少なくとも3000psiの圧力差で小径オリフィスを高速度で通過させる方法が挙げられる。例えば、高圧均質化装置(高圧ホモジナイザー)により、セルロース繊維の水懸濁液を処理する方法(特公昭60−19921号公報、特公昭63−44763号参照)が挙げられる。
また、微細セルロース繊維の製造法として、セルロース繊維水懸濁液をサンドミルで軽度に処理する方法(特開平4−18186号公報参照)が挙げられる。
さらに、振動ミル粉砕装置の粉砕媒体(ビーズ又はボール)の相互間及び粉砕容器壁面で生じる剪断作用、衝撃作用により微細化する湿式粉砕方法が挙げられる。粉砕機としては、振動ミル粉砕装置としては、円形振動ミル、旋動振動ミル、遠心ミル等を使用することができる。
微細セルロース繊維を得るためには、セルロース繊維原料を化学的処理した後に機械的に粉砕処理する方法を適用してもよい。
化学的処理は下記(a)〜(e)のうちの少なくとも1種である。
(a)カルボン酸系化合物による処理
(b)リン原子を含むオキソ酸又はその塩による処理
(c)オゾンによる処理
(d)酵素による処理
(e)2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカル(以下、「TEMPO」と表記する。)による処理
上記化学的処理により、セルロース繊維原料を効率的に粉砕することができる。
[カルボン酸系化合物による処理]
カルボン酸系化合物による処理では、セルロース分子が有するヒドロキシ基と、カルボン酸系化合物とが脱水反応して、極性基(−COO)を形成する。これにより、セルロース繊維間の結合力が弱まり、解繊性が向上する。
セルロース原料をカルボン酸系化合物により処理する方法としては、セルロース原料にガス化したカルボン酸系化合物を混合する方法、セルロース原料の分散液にカルボン酸系化合物を添加する方法等が挙げられる。これらのうち、工程が簡便で且つカルボキシ基導入の効率が高くなることから、セルロース原料にガス化したカルボン酸系化合物を混合する方法が好ましい。カルボン酸系化合物をガス化する方法としては、カルボン酸系化合物を加熱する方法が挙げられる。
本処理において使用するカルボン酸系化合物は、2つのカルボキシ基を有する化合物、2つのカルボキシ基を有する化合物の酸無水物、及びそれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。2つのカルボキシ基を有する化合物の中では、2つのカルボキシ基を有する化合物(ジカルボン酸化合物)が好ましい。
2つのカルボキシ基を有する化合物としては、プロパン二酸(マロン酸)、ブタン二酸(コハク酸)、ペンタン二酸(グルタル酸)、ヘキサン二酸(アジピン酸)、2−メチルプロパン二酸、2−メチルブタン二酸、2−メチルペンタン二酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2−ブテン二酸(マレイン酸、フマル酸)、2−ペンテン二酸、2,4−ヘキサジエン二酸、2−メチル−2−ブテン二酸、2−メチル−2ペンテン二酸、2−メチリデンブタン二酸(イタコン酸)、ベンゼン−1,2−ジカルボン酸(フタル酸)、ベンゼン−1,3−ジカルボン酸(イソフタル酸)、ベンゼン−1,4−ジカルボン酸(テレフタル酸)、エタン二酸(シュウ酸)等のジカルボン酸化合物が挙げられる。
2つのカルボキシ基を有する化合物の酸無水物としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水イタコン酸、無水ピロメリット酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸化合物や複数のカルボキシ基を含む化合物の酸無水物が挙げられる。
2つのカルボキシ基を有する化合物の酸無水物の誘導体としては、ジメチルマレイン酸無水物、ジエチルマレイン酸無水物、ジフェニルマレイン酸無水物等の、カルボキシ基を有する化合物の酸無水物の少なくとも一部の水素原子が置換基(例えば、アルキル基、フェニル基等)で置換されたものが挙げられる。
これらのうち、工業的に適用しやすく、また、ガス化しやすいことから、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸が好ましい。
セルロース原料に対するカルボン酸系化合物の質量割合は、セルロース原料100質量部に対して、カルボン酸系化合物が0.1〜500質量部であることが好ましく、10〜200質量部であることがより好ましい。カルボン酸系化合物の割合が前記下限値以上であれば、微細セルロース繊維の収率をより向上させることができる。しかし、前記上限値を超えても、収率向上の効果は頭打ちとなり、無駄にカルボン酸系化合物を使用するだけである。
本処理において使用される装置としては特に限定されないが、例えば、攪拌羽根を有する加熱反応容器や回転式加熱反応容器、加熱ジャケットを有する圧力容器や回転式圧力容器、加温ジャケットを有する一軸ミキサー及び二軸ミキサー、あるいは二軸押出機、多軸混練押出機、加圧ニーダー、双腕式ニーダーなどの加熱装置を有する混練装置を用いてもよい。
処理温度は、セルロースの熱分解温度の点から、250℃以下であることが好ましい。
さらに、処理の際に水が含まれている場合には、80〜200℃にすることが好ましく、100〜170℃にすることがより好ましい。
本処理においては、必要に応じて触媒を用いることもできる。触媒としてはピリジンやトリエチルアミン、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性触媒や、酢酸、硫酸、過塩素酸等の酸性触媒を用いることが好ましい。
カルボン酸系化合物による処理の後には、処理によって得られたセルロース分散液に対して、アルカリ溶液で処理するアルカリ処理を施すことが好ましい。
アルカリ処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ溶液中に、処理したセルロースを浸漬する方法が挙げられる。
アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、無機アルカリ化合物であってもよいし、有機アルカリ化合物であってもよい。無機アルカリ化合物としては、アルカリ金属の水酸化物又はアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩又はアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属のリン酸塩又はアルカリ土類金属のリン酸塩が挙げられる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられ、アルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化カルシウムが挙げられる。
アルカリ金属の炭酸塩としては炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。アルカリ土類金属の炭酸塩としては炭酸カルシウムなどが挙げられる。
アルカリ金属のリン酸塩としてはリン酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸3ナトリウム、リン酸水素2ナトリウムなどが挙げられる。アルカリ土類金属のリン酸塩としてはリン酸カルシウム、リン酸水素カルシウムなどが挙げられる。
有機アルカリ化合物としては、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族アンモニウム、芳香族アンモニウム、複素環式化合物及びその水酸化物、炭酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
例えば、アンモニア、ヒドラジン、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、シクロヘキシルアミン、アニリン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、リン酸水素2アンモニウム等が挙げられる。
上記アルカリ化合物は1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
アルカリ溶液における溶媒としては水又は有機溶媒のいずれであってもよいが、極性溶媒(水、アルコール等の極性有機溶媒)が好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒がより好ましい。
また、アルカリ溶液のうちでは、汎用性が高いことから、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液及びアンモニア水溶液が特に好ましい。
セルロースを浸漬させたアルカリ溶液の25℃におけるpHは9以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、11〜14であることがさらに好ましい。アルカリ溶液のpHが前記下限値以上であれば、微細セルロース繊維の収率がより高くなる。しかし、pHが14を超えると、アルカリ溶液の取り扱い性が低下する。
[リン原子を含むオキソ酸又はその塩による処理]
リン原子を含むオキソ酸(以下、「リンオキソ酸」という。)又はその塩による処理では、セルロース分子が有するヒドロキシ基と、少なくとも(HPO2−を有するリンオキソ酸又はその塩とが脱水反応して、下記反応式(A)のように、極性基(−O−PO 2−)を形成する。これにより、セルロース繊維間の結合力が弱まり、解繊性が向上する。
−OH + HPO 2− → −O−PO 2− + HO (A)
リンオキソ酸としては、リン酸、メタリン酸、ポリリン酸などが挙げられる。
リンオキソ酸の塩としては、リン酸、メタリン酸、ポリリン酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アルカリ塩などが挙げられる。
リンオキソ酸又はその塩は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記の中でも、低コストで扱い易く、リン酸基の導入効率が高まることからリン酸又は/及びリン酸のナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
セルロース原料に対するリンオキソ酸又はその塩の質量割合は、セルロース原料100質量部に対してリンオキソ酸又はその塩が、リン元素量として0.2〜500質量部が好ましく、1〜400質量部がより好ましく、2〜200質量部が最も好ましい。リンオキソ酸又はその塩の割合が前記下限値以上であれば、微細セルロース繊維の収率をより向上させることができる。しかし、前記上限値を超えても、収率向上の効果は頭打ちとなり、無駄にリンオキソ酸又はその塩を使用するだけである。
加熱処理温度は、セルロースの熱分解温度の点から、250℃以下であることが好ましい。また、セルロースの加水分解を抑える観点から、加熱処理温度は100〜170℃であることが好ましい。さらに、加熱処理の際にリンオキソ酸又はその塩を添加した系に水が含まれている間の加熱については、好ましくは130℃以下、より好ましくは110℃以下で加熱して充分に水分を除去乾燥するとよい。その後は、100〜170℃で加熱処理することが好ましい。また、水分を除く際には減圧乾燥機を用いてもよい。
リンオキソ酸又はその塩による処理の後には、カルボン酸系化合物による処理と同様に、アルカリ処理を施してもよい。
[オゾンによる処理]
オゾンによる処理では、セルロースの一部の水酸基がカルボニル基やカルボキシ基に換わる。これにより、セルロース繊維間の結合力が弱まり、解繊性が向上する。
オゾンは、空気、酸素ガス、酸素添加空気等の酸素含有気体を、公知のオゾン発生装置に供給することにより発生させることができる。
オゾンによる処理は、オゾンが存在する閉じた空間/雰囲気中にセルロース原料を曝すことで行われる。
オゾンが含まれる気体中のオゾン濃度は、250g/m3以上であると、爆発するおそれがあるため、250g/m3未満である必要がある。しかし、濃度が低いと、オゾン使用量が増えるため、50〜215g/m3であることが好ましい。オゾン濃度が前記下限値以上であれば、オゾンの取り扱いが容易であり、しかも粉砕処理での微細セルロース繊維の収率の向上効果がより高くなる。
セルロース原料に対するオゾン添加量は特に制約されるものではないが、セルロース原料の固形分100質量部に対して5〜30質量部であることが好ましい。オゾン添加量が前記下限値以上であれば、粉砕処理での微細繊維状セルロースの収率向上効果がより高くなる。しかし、前記上限値を超えると、オゾン処理前後の歩留まりの低下、脱水性の悪化を引き起こす。また、粉砕処理では微細繊維状セルロースの収率向上効果が頭打ちとなる。
オゾン処理温度としては特に制約されるものではなく、0〜50℃の範囲で適宜調整される。また、オゾン処理時間についても特に制約されるものではなく、1〜180分間の範囲で適宜調整される。
なお、セルロース原料にオゾン処理を施した後、追酸化処理を施してもよい。追酸化処理に用いる酸化剤としては、二酸化塩素、亜塩素酸ナトリウム等の塩素系化合物が挙げられる。
また、オゾン処理の後には、カルボン酸系化合物による処理と同様に、アルカリ処理を施してもよい。
[酵素による処理]
酵素による処理では、酵素によってセルロースを分解することができる。
酵素処理で使用するセルロース分解酵素は、セロビオヒドロラーゼ活性、エンドグルカナーゼ活性、ベータグルコシダーゼ活性を有する、所謂セルラーゼと総称される酵素である。
酵素処理で使用するセルロース分解酵素は、各種セルロース分解酵素を、夫々の活性を有する酵素を適宜の量で混合して調製してもよいが、市販のセルラーゼ製剤を用いてもよい。市販されているセルラーゼ製剤には、上記した各種のセルラーゼ活性を有すると同時に、ヘミセルラーゼ活性も有しているものが多い。
市販のセルラーゼ製剤としては、トリコデルマ(Trichoderma)属、アクレモニウム属(Acremonium)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、ファネロケエテ(Phanerochaete)属、トラメテス属(Trametes)、フーミコラ(Humicola)属、バチルス(Bacillus)属などに由来するセルラーゼ製剤がある。このようなセルラーゼ製剤の市販品としては、全て商品名で、例えば、セルロイシンT2(エイチピィアイ社製)、メイセラーゼ(明治製菓社製)、ノボザイム188(ノボザイム社製)、マルティフェクトCX10L(ジェネンコア社製)等が挙げられる。
酵素処理では、酵素として、セルラーゼ以外に、ヘミセルラーゼ系酵素を単独に使用してもよい、混合して使用してもよい。ヘミセルラーゼ系酵素の中でも、キシランを分解する酵素であるキシラナーゼ(xylanase)、マンナンを分解する酵素であるマンナーゼ(mannase)、アラバンを分解する酵素であるアラバナーゼ(arabanase)を使用することが好ましい。また、ペクチンを分解する酵素であるペクチナーゼもヘミセルラーゼ系酵素として使用することができる。
酵素処理の際の分散液のpHは、使用する酵素の活性が高くなる範囲に保つことが好ましい。例えば、トリコデルマ起源の市販の酵素の場合、pHは4〜8の間が好ましい。
また、酵素処理の際の分散液の温度は、使用する酵素の活性が高くなる範囲に保つことが好ましい。例えば、トリコデルマ起源の市販の酵素の場合、温度は40℃〜60℃が好ましい。温度が前記下限値未満では酵素活性が低下して処理時間が長くなり、前記上限値を超えると酵素が失活するおそれがある。
酵素処理の処理時間は10分〜24時間の範囲が好ましい。10分未満では酵素処理の効果が発現しにくい。24時間を超えると酵素によりセルロース繊維の分解が進みすぎて、得られる微細繊維の平均繊維長が短くなりすぎるおそれがある。
なお、所定時間以上に酵素が活性なままで残留していると前記のようにセルロースの分解が進み過ぎるため、所定の酵素処理が終了した際には、酵素反応の停止処理を施すことが好ましい。酵素反応の停止処理としては、酵素処理を施した分散液を水洗し、酵素を除去する方法、酵素処理を施した分散液に水酸化ナトリウムをpHが12程度になるように添加して酵素を失活させる方法、酵素処理を施した分散液の温度を温度90℃まで上昇させて酵素を失活させる方法が挙げられる。
[TEMPOによる処理]
TEMPOにより処理では、セルロース原料に対し、TEMPO及びハロゲン化アルカリの存在下で酸化剤を反応させて、セルロースの水酸基の一部をカルボキシ基に換える。これにより、セルロース繊維間の結合力が弱まり、解繊性が向上する。
TEMPOとともに酸化触媒として使用するハロゲン化アルカリは特に制約されるものではなく、ヨウ化アルカリ、臭化アルカリ、塩化アルカリ、フッ化アルカリ等を適宜選択して使用することができる。
酸化剤についても特に制約されるものではなく、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、亜臭素酸ナトリウム等を適宜選択して使用することができる。
TEMPO及びハロゲン化アルカリの使用量は特に制約されるものではないが、各々、セルロース原料の固形分100質量部に対して0.1〜15質量部であることが好ましい。TEMPO及びハロゲン化アルカリの添加量が各々前記下限値以上であれば、粉砕処理での微細セルロース繊維の収率向上効果がより高くなる。しかし、前記上限値を超えると、粉砕処理での微細セルロース繊維の収率向上効果が頭打ちとなるおそれがある。
酸化剤の使用量についても特に制約されるものではないが、セルロース原料の固形分100質量部に対して、1〜80質量部が好ましい。
セルロース原料を含む分散液をTEMPOにより処理する際の分散液のpHは、使用する酸化剤の種類に応じて適宜調整する。セルロース原料分散液のpH調整は、水酸化カリウム、アンモニア等の塩基性物質、あるいは酢酸、シュウ酸等の酸性物質を適宜添加することで行う。
セルロース原料をTEMPOにより処理する際の処理温度は、20〜100℃の範囲であることが好ましく、また処理時間は、0.5〜4時間であることが好ましい。
また、TEMPOによる処理を均一に行うためには、各種攪拌装置により攪拌しながら処理することが好ましい。
[粉砕処理]
粉砕処理では、通常、微細化処理装置を用いる。微細化処理装置としては、高速回転解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ビーズミル、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混練機、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、ビーターなど、湿式粉砕する装置等を適宜使用することができる。これらは単独で用いてもよいし、同一の装置を複数台使用してもよいし、異なる種類の装置を組み合わせてもよい。異なる種類の装置を組み合わせる場合、リファイナー、高圧ホモジナイザー、高速回転解繊機のいずれか2つを組み合わせることが好ましい。
<密度>
本発明の原紙は、密度が0.01〜0.9g/cmであり、0.05〜0.8g/cmであることが好ましく、0.1〜0.7g/cmであることがより好ましい。原紙の密度が前記下限値未満であると、強度や弾性率等の機械的物性が低下することがあり、前記上限値を超えると、金型プレス成型性が低下することがある。
(密度調整法)
通常、微細セルロース繊維を含有すると、原紙の密度は高くなるが、本発明の原紙では、上記のようにやや低い密度にされている。
微細セルロース繊維を含有しつつ密度を低くする方法としては、原紙の原料として使用される、微細セルロース繊維を含む水系分散液に、嵩高剤、発泡剤のいずれか1つ以上を含有させる方法や微細繊維セルロースからなる湿潤シートを有機溶剤によって置換(溶剤置換)してから乾燥する方法が挙げられる。
微細セルロース繊維を含有しつつ密度を低くする別の方法としては、後述する原紙の製造において、圧搾脱水部でのプレス圧力(プレス線圧)を弱める方法、仕上げ部でのカレンダー圧力(カレンダー線圧)を弱める方法が挙げられる。
また、原紙の密度は、微細セルロース繊維の平均繊維幅、微細セルロース繊維の平均繊維長、微細セルロース繊維のアスペクト比、全セルロース繊維に対する微細セルロース繊維の含有量、によって調整することができる。具体的には、微細セルロース繊維の平均繊維幅を太くする程、微細セルロース繊維の平均繊維長を長くする程、微細セルロース繊維のアスペクト比を小さくする程、全セルロース繊維に対する微細セルロース繊維含有量を少なくする程、原紙の密度は小さくなる。微細セルロース繊維の平均繊維幅、微細セルロース繊維の平均繊維長、微細セルロース繊維のアスペクト比、全セルロース繊維に対する微細セルロース繊維の含有量の好ましい態様は、すでに述べたとおりである。
[嵩高剤]
嵩高剤としては、セルロース繊維間結合を阻害する薬剤、例えば、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸エステル化合物のポリオキシアルキレン化合物、脂肪酸ポリアミドアミン、多価アルコール系界面活性剤、油脂系非イオン界面活性剤等が挙げられる。
原紙の密度を前記範囲にするためには、原紙における嵩高剤の含有量が0.05〜20質量%であることが好ましく、0.1〜15質量%であることがより好ましく、0.2〜10質量%であることがさらに好ましい。
[発泡剤]
発泡剤としては、マイクロカプセル内に低沸点溶剤を封入した熱膨張性マイクロカプセルを使用できる。このカプセルは、80〜200℃の比較的低温度での短時間の加熱により、直径が約4〜5倍、体積が50〜l00倍に膨張する平均粒子径10〜30μmの粒子である。
低沸点溶剤としては、イソブタン、ペンタン、石油エーテル、ヘキサン、低沸点ハロゲン化炭化水素、メチルシラン等の揮発性有機溶媒が挙げられる。
マイクロカプセルを形成するものとしては、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル等のモノマーが重合又は共重合された熱可塑性樹脂が挙げられる。
この発泡剤の発泡は、熱水への通過又は原紙製造時の乾燥によって、マイクロカプセルを形成するポリマーが軟化点以上に加熱された際に、ポリマーが軟化し、発泡剤中の溶剤の蒸気圧の上昇により膨張することにより生じる。
原紙の密度を前記範囲にするためには、原紙における発泡剤の含有量が1〜30質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることがさらに好ましい。
嵩高剤と発泡剤は、単独で使用することもできるし、併用して使用することもできる。
[溶剤置換]
溶剤置換を実施する方法としては微細繊維セルロースの湿潤シートを有機溶剤に含浸させる方法、あるいは微細繊維セルロースの湿潤シートに有機溶剤を塗布し、吸引脱水する方法などが挙げられる。有機溶剤としては例えば、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、芳香族化合物、炭化水素、環状炭化水素、環状炭化水素誘導体が挙げられる。
アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコール、フェノールなどの1価アルコール類、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール 、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールなどの2価アルコール類、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
エーテルとしては、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテルなどのグライム類、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール等が挙げられる。
ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、t−ブチルメチルケトン、ジイソプロピルケトン、ブチルイソプロピルケトン、イソブチルイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、3−メチル-2−ペンタノン、4−メチル-2−ペンタノン、3−メチル−2−ヘキサノン、5−メチル-3−ヘプタノン、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、5−デカノン等が挙げられる。
エステルとしては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、アセト酢酸ブチル、酢酸アミル、アセト酢酸アミル、酢酸ヘキシル、アセト酢酸ヘキシル、酢酸ヘプチル、アセト酢酸ヘプチル、酢酸オクチル、アセト酢酸オクチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、吉草酸メチル、吉草酸エチル、ヘキサン酸メチル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸メチル、ヘプタン酸エチル、オクタン酸メチル、オクタン酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの脂肪酸エステル、安息香酸メチル、安息香酸エチルなどの芳香族エステルが挙げられる。
芳香族化合物としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。
炭化水素としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等が挙げられる。
環状炭化水素としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、テルペン等が挙げられる。
環状炭化水素誘導体としては、シクロペンタノール、シクロペンタノン、シクロペンチルメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキサノンジメチルアセタール、テルピノレン、テルピネオール等が挙げられる。
上記の有機溶媒は2種以上を混合し、併用しても構わない。また、水と混合して使用する場合、混合溶液中に占める有機溶媒の割合は、好ましくは40質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。有機溶媒の割合の上限は特に制限はない。混合溶液における有機溶媒は2種以上のものを使用しても構わない。さらに、該有機溶媒は水に溶解していることが好ましいが、水に溶解しない有機溶媒を乳化させてエマルジョンとして使用しても構わない。
<厚さ>
原紙の厚さは10〜700μmが好ましく、10〜500μmがより好ましく、10〜150μmがさらに好ましい。原紙の厚さが前記下限値以上であれば、充分な機械的物性が得られ、前記上限値以下であれば、原紙製造時の脱水性が高くなり、生産性が高くなる。
<坪量>
原紙の坪量は10〜300g/mであることが好ましく、10〜200g/mであることがより好ましい。原紙の坪量が前記下限値以上であれば、充分な機械的物性が得られ、前記上限値以下であれば、原紙製造時の脱水性が高くなり、生産性が高くなる。
<原紙の製造方法>
原紙の製造方法としては、微細セルロース繊維を含む水系分散液を長網、円網、傾斜ワイヤーなどに流延させて脱水した後、プレスによってさらに圧搾脱水し、次いで乾燥させる方法(いわゆる抄紙法)が挙げられる。
なお、この明細書では、混同を避けるため、成型体製造時の金型によるプレスは逐一「金型プレス」と呼び、抄紙法における圧搾脱水部のプレスには逐一「金型」を付けない。
微細セルロース繊維を含む水系分散液の濃度は5質量%以下であることが好ましく、0.1〜4.0質量%であることがより好ましく、0.2〜0.4質量%であることがさらに好ましい。微細セルロース繊維を含む水系分散液の濃度が前記上限値以下であれば、容易に流延できる。
脱水時のワイヤーとしては多孔性の基材が用いられる。多孔性基材としては、ステンレス、ブロンズ等からなる金属ワイヤー、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン等からなるプラスチックワイヤーを使用することができる。また、セルロースアセテート基材などのメンブレンフィルターをワイヤーとして使用してもかまわない。
ワイヤーの目開きとしては0.02〜200μmが好ましく、0.04〜100μmがより好ましい。目開きが前記下限値以上であれば、脱水性が高くなり、前記上限値以下であれば、ワイヤー上の微細セルロース繊維の歩留りが高くなる。
圧搾脱水部では、通常、流れ方向に少なくとも2度のロール・ニップ・プレスが行なわれ、本発明もその例外ではない。プレスの形式としては、ストレートスルー型プレス、リバース型プレス、サクションピックアップ装置付ストレートスルー型プレス、サクションピックアップ装置付インバープレス、サクションピックアップ装置付ツインバープレス、トライニッププレス、トライベントプレス、タンデムシュープレス等の公知公用の形式を使用することができる。なお、本発明において、最初のプレスを第1のプレス、2番目以降のプレスを第2のプレス、第3のプレス、第4のプレスと呼ぶ。
本発明において、微細セルロース繊維を含有しつつ原紙の密度を低くするためには、第1のプレスの線圧が10〜70kN/mであることが好ましく、15〜60kN/mであることがより好ましく、20〜50kN/mであることがさらに好ましい。第1のプレスの線圧は、第2のプレス以降の線圧と比べ、原紙の密度へ与える影響が大きいためであり、また、第1のプレスの線圧が前記下限値以上であれば、原紙の幅方向の水分むらが小さくなることにより、均一な機械的物性を得やすくなり、前記上限値以下であれば、過度に圧搾されることがなく、原紙の密度を本発明で規定する範囲に調整しやすくなる。
乾燥の際には、例えば、シリンダードライヤー、ヤンキードライヤー、熱風乾燥機、赤外線ヒーターなど、公知公用の乾燥装置を用いることができる。
乾燥前又は乾燥後には、サイズプレス、ゲートロール等の塗工方法により、原紙の表面にデンプン、ポリビニルアルコール、各種表面サイズ剤、顔料等を塗布してもよい。
また、必要に応じて、原紙表面に耐水性を付与するために、耐水性塗料として、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等のワックス類のエマルジョン、SBRラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス等のラテックス類、アクリルエマルジョン類、自己乳化型ポリオレフィン類、ポリエチレン系共重合樹脂エマルジョン等の各合成樹脂エマルジョンが塗布されてもよい。耐水性塗料の塗工装置としては特に制限されず、バーコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブレードコーター、ゲートロール、サイズプレス等を用いることができる。
得られた原紙は、カレンダー装置を用いて表面仕上げ処理を施すことができる。
カレンダー装置としては、金属ロールのみから構成されるハードニップカレンダーであってもよく、金属ロールと弾性ロールから構成されるソフトニップカレンダーであってもよいが、原紙の密度を過度に高くすることなく幅方向の厚みを均一にできる点で、ソフトニップカレンダーを選択することが好ましい。
ソフトニップカレンダーを選択する場合、カレンダー配置としては、2スタック2段1ニップであることが好ましい。
カレンダー線圧としては、5〜40kN/mであることが好ましく、10〜30kN/mであることがより好ましい。カレンダー線圧が前記下限値以上であれば、原紙の幅方向の厚みを均一にすることにより、均一な機械的強度を得やすくなり、前記上限値以下であれば、原紙の密度を本発明で規定する範囲に調整しやすくなる。
<作用効果>
上述した本発明の原紙は、微細セルロース繊維を含有しているため、引張強度、引き裂き強度、弾性率等の機械的物性が高くなっている。また、原紙が微細セルロース繊維を含有することによって、寸法安定性も高くなっている。
通常、微細セルロース繊維を含有すると、密度は高くなるが、本発明の原紙では、上記範囲のやや低い密度にされているため、機械的物性が高くなりつつも、成型性が高くなっている。そのため、原紙を金型プレス成型している時の破断、亀裂、歪みや折りシワ部分の凹凸の発生を抑制できる。したがって、本発明の原紙によれば、いわゆる深絞りの金型プレス成型が可能となり、深さのある成型体を製造することもでき、成型体の形状の制約を減らすことができる。
<成型体の製造方法>
上記原紙を金型プレス成型することによって成型体を得ることができる。
金型プレス成型に際しては、通常、成型前に原紙を所定の形状に打ち抜いて成型用シートを形成する。その成型用シートを金型プレス成型することによって成型体を得る。成型体が曲面を有する場合、予め原紙の表面に筋状の切り込みを形成してもよい。
金型プレス成型で使用するする金型プレス成型装置としては特に限定されないが、一般的な金型プレス成型に用いられる雄型と雌型とを備える金属製の成型型を使用することができる。
金型プレス成型の際には、通常、成型性向上の点から、成型用金属型を加熱する。成型用金属型を加熱する手段としては、電気ヒーター加熱方式、蒸気加熱方式、熱風加熱方式、オイル循環方式などが挙げられるが、装置が簡便であることから、電気ヒーター加熱方式が好ましい。
金型プレス成型温度は成型性、セルロース繊維の劣化などの点から、100〜200℃の範囲が好ましく、110〜150℃の範囲がより好ましい。成型温度が前記下限値以上であれば、原紙が充分に軟化して成型性が向上し、前記上限値以下であれば、セルロース繊維の劣化を防止できる。
金型プレス圧力については、1〜10MPa(ゲージ圧)の範囲が好ましい。プレス圧力が前記下限値以上であれば、充分に成型することができ、前記上限値以下であれば、繊維が剥離して亀裂や破断が生じることを防止できる。
金型プレス成型時間については、成型性、作業性の点から2〜10秒の範囲が好ましい。
金型プレス成型前には、原紙の水分を10〜20質量%にすることが好ましく、11〜18質量%にすることがより好ましく、12〜15質量%にすることがさらに好ましく、12.5〜14.5質量%にすることが特に好ましい。原紙の水分量が前記上限値以下であれば、プレス成型時の原紙の破壊を防ぐことができ、成型体の機械的物性(特に剛性)の低下を防止できる。一方、原紙の水分量が前記上限値以下であれば、金型プレス成型加工時の繊維の剥離を防止でき、成型体の外観低下や機械的物性低下を防ぐことができる。また、成型体の乾燥時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
原紙の調湿方法としては、原紙に対して水をスプレー又は塗工する方法、水蒸気として噴霧する方法等、任意の方法を適用することができる。また、調湿は、金型プレス成型直前でもよいし、原紙製造時でもよいし、原紙をロールに巻き取ったときでもよいし、原紙を打ち抜いた後でもよい。
上記方法により得られた成型体は、例えば、弁当箱、食品用トレー等の食品包装容器や、CDケース、電気部品用ケース等の工業製品包装容器といった、容器としての用途のみならず、電気製品の筐体や部品等として使用することもできる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
なお、以下の例における「%」は「質量%」、「部」は「質量部」のことである。
また、以下の例においては、微細セルロース繊維の平均繊維幅を上記段落0009に記載の方法で測定し、平均繊維長を上記段落0010に記載の方法で測定した。また、(平均繊維長)/(平均繊維幅)の式よりアスペクト比を求めた。非微細セルロース繊維の平均繊維幅及び平均繊維長(長さ加重平均繊維長)については、カヤーニオートメーション社のカヤーニ繊維長測定器(FS−200形)を用いて測定することにより求めた。非微細セルロース繊維のアスペクト比は、(平均繊維長)/(平均繊維幅)の式より求めた。
また、得られた金型プレス成型加工用原紙の坪量をJIS P8124に従って測定し、密度をJIS P8118に従って測定した。
<実施例1>
<微細セルロース繊維>
針葉樹晒クラフトパルプ(王子エフテックス社製、水分50%、JIS P8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)700ml)に、濃度4%になるように水を加えた。次いで、ダブルディスクリファイナーを用いて変則CSF(平織り80メッシュ、パルプ採取量を0.3gとした以外はJIS P8121に準ずる)が250ml、平均繊維長が0.68mmになるまで叩解して、パルプスラリーを得た。
得られたパルプスラリーを固形分濃度が0.5%となるように水で希釈し、回転式高速ホモジナイザー(エム・テクニック社製クレアミックス2.2S)にて21500rpmで30分処理し、セルロース繊維の解繊を行った。
かくして得られた微細セルロース繊維の繊維幅は300nmであり、繊維長は0.45mm、アスペクト比は1500であった。
<金型プレス成型加工用原紙の作製>
上記の方法で得られた微細セルロース繊維を500メッシュのポリエステルメッシュ上で減圧しながらウェットシートを作製した。ウェットシートの固形分は約10%であった。得られたウェットシート上にエチレングリコール-tert-ブチルエーテルをウェットシート100部に対して240部塗布した。更に減圧して吸引脱水し、水と有機溶媒を含んだウェットシートを形成した。ウェットシートの固形分は約10%だった。次いで、ウェットシートにろ紙をかぶせ、500メッシュのポリエステルメッシュとともにシリンダーロールで120℃、10分間乾燥した。
かくして得られた金型プレス成型加工用原紙は坪量38.3g/m、密度0.47g/cmであった。
<比較例1>
<金型プレス成型加工用原紙の作製>
実施例1において、ウェットシート上にエチレングリコール-tert-ブチルエーテルを塗布しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、金型プレス成型加工用原紙を作製した。
得られた金型プレス成型加工用原紙は坪量39.9g/m、密度0.95g/cmであった。
<比較例2>
<非微細セルロース繊維>
針葉樹晒クラフトパルプ(王子エフテックス社製、水分50%、JIS P8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)700ml)をディスクリファイナーでJIS P8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)が640mlになるまで叩解した。
かくして得られた非微細セルロース繊維の繊維幅は20400nmであり、繊維長は1.34mm、アスペクト比は66であった。
<金型プレス成型加工用原紙の作製>
上記の方法で得られた非微細セルロース繊維から実験用手抄きマシンで金型プレス成型加工用原紙を作製した。
得られた金型プレス成型加工用原紙は坪量70.0g/m、密度0.45g/cmであった。
<評価>
得られた金型プレス成型加工用原紙について成型性、成型体強度を以下の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
(成型性の評価)
金型プレス成型加工用原紙を所定形状に打ち抜いて成型用シートを作製した後、恒温恒湿器を用いて40℃、90%RHで調湿した。調湿した成型用シートを、雄・雌の凹凸形状のトレー成型金型を取り付けたテストプレス成型機(第一工機製)を用い、130℃、3.5MPaで加熱加圧処理して成型した。これにより、高さが4cmで、開口部分が長さ18.6cm、幅12.6cmの概略長方形状で、幅0.7cmのフランジ部を有し、側壁及び側壁から底面にかけて曲面を有するトレー状に成型体を得た。
その際の成型性を目視で次のように評価した。
○:卜レー形状に容易に成型でき、かつ成型体の表面が滑らかである。
×:トレー形状に成型可能であるが、成型体の表面、特に折りシワ部分に大きな凹凸がある。
(成型体強度の評価)
上記成型性の評価の際に得た成型体の強度を、触感で次のように3段階で評価した。
◎:成型体を両手でひねった際にとても強い抵抗感がある。
○:成型体を両手でひねった際に強い抵抗感がある。
×:成型体を両手でひねった際の抵抗感が全くない。
Figure 0006233150
表1より、本発明の金型プレス成型加工用原紙を成型シートとして用いた実施例1の成型体は、成型性及び強度に優れる。

Claims (2)

  1. セルロース繊維を含有し、前記セルロース繊維が、平均繊維幅が2〜1000nmの微細セルロース繊維であり、密度が0.01〜0.9g/cmである、金型プレス成型加工用原紙。
  2. 微細セルロース繊維のアスペクト比が20〜10000である、請求項1に記載の金型プレス成型加工用原紙。
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