JP6231556B2 - N−[5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1h−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミドの調製方法 - Google Patents

N−[5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1h−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミドの調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、N−[5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミドの調製方法に関する。本化合物の新規な固体形態、プロテインキナーゼ活性の調節解除によって引き起こされる疾患を治療する際のこれらの有用性およびこれらを含有する医薬組成物も、本発明の目的である。
プロテインキナーゼ(PK)の機能不全は、多数の疾患の特徴である。ヒトのがんに関与している大部分のがん遺伝子および原がん遺伝子は、PKをコードする。PKの増強された活性は、良性前立腺肥大、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化に関連する血管平滑細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎ならびに手術後の狭窄および再狭窄などの多くの非悪性疾患にも関与している。
PKは、炎症状態ならびにウイルスおよび寄生生物の増殖にも関与している。PKは、神経変性障害の病因および発症においても重要な役割を果たし得る。
PKの機能不全または調節解除の一般的な参考文献について、例として、Current Opinion in Chemical Biology 1999,3,459−465;Nature Rev.Drug Discov.2002;およびCarcinogenesis 2008,29,1087−1091を参照のこと。
PKのサブセットは、内因性タンパク質−チロシンキナーゼ活性(RPTK)を有する膜受容体の一群である。成長因子の結合時に、RPTKは活性化されるようになり、自己および細胞質内の一連の基質をリン酸化する。この機構を通じて、RPTKは、増殖、分化または他の生物学的変化に関する細胞内のシグナルを変換することができる。RPTKの構造的異常、過剰発現および活性化は、ヒトの腫瘍において頻繁に見られ、このことは、細胞増殖に至るシグナル変換の構成的点火が、結果として悪性転換をもたらし得ることを示唆している。未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)は、RTKのインスリン受容体サブファミリーに属するチロシンキナーゼ受容体であり、ALK遺伝子は、染色体2上に位置し、主に神経細胞において、特に発生中に発現する。ALK遺伝子は、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)の大きなサブセットにおける染色体5上のヌクレオフォスミン(NPM)遺伝子を伴う均衡型染色体転座に関与している。転座の結果として、ALK+ALCLにおいて、NPMユビキタスプロモーターは、NPM部分が二量体化し、ALKキナーゼドメインが自動リン酸化を受け、構成的に活性になる、融合タンパク質の異所性発現を促進する。
文献からの多くのデータは、NPM−ALK融合タンパク質が、強い発がん可能性を有し、この異所性発現が、細胞形質転換の原因であることを実証している。その上、マウスT−細胞リンパ球におけるヒトNPM−ALKの構成的発現は、トランスジェニック動物における、短い潜伏期間を経たリンパ系新生物の発生に十分である。
ALCLは、CD30抗原(Ki−1)の表面発現を特徴とする定義された疾患であり、成人非ホジキンリンパ腫のうちの2%および小児非ホジキンリンパ腫のうちの13%を占め、主に若年男性患者を侵す。ALK+ALCLは、全ALCLのうちの70%を占め、全身徴候および頻繁な節外性病変(骨髄、皮膚、骨、軟組織)を有する侵攻性疾患である。
ALK発現性ALCLのうちの約15−20%は、異なるN−末端部分を有する、ALKの細胞質部分に関与する異なる染色体転座を担持し、結果としてこの全てがALKキナーゼドメインの構成的活性化をもたらすことが見出された。
その上、黒色腫、乳癌、ならびに神経芽細胞腫、膠芽腫、ユーイング肉腫、網膜芽腫のような外胚葉由来の固形腫瘍から樹立された細胞系は、ALK受容体を発現することが見出された。
結論として、ALKシグナルへの妨害は、ALCLにおける腫瘍細胞増殖および場合によって他の適応症を遮断するための、特異的および効果的な手段になる可能性が高い。
国際特許出願WO2009/013126(Nerviano Medical Sciences Srl.)は、式(I)
Figure 0006231556
を有するN−[5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミドの遊離塩基形を記載および請求しており、この化合物がキナーゼ阻害剤として、より特には、ALK阻害剤として活性であることを報告しており、それ故に、この化合物は、種々のがんおよび細胞増殖性障害の治療に有用である。
この化合物の調製は、上記で言及されている特許出願の実施例2(ステップi’)および実施例7に記載されている。
式(I)の化合物の知られている調製は、上記で言及されている特許出願の実施例2(ステップi’)に記載されているように、基本的には、5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−3−イルアミンの溶液を、4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−[(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−アミノ]−安息香酸アシルクロリドに添加し、次いで、高温において有機塩基を用い、得られた化合物を脱保護して式(I)の所望のアミドを得、その後カラムクロマトグラフィーおよび結晶化によって精製することを含む。
式(I)の化合物の知られている調製は、上記で言及されている特許出願の実施例7に記載されているように、基本的には、2−アミノ−N−[5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ベンズアミドをテトラヒドロ−ピラン−4−オンと、トリフルオロ酢酸およびテトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリドの存在下で反応させて式(I)の所望のアミドを得、その後カラムクロマトグラフィーによって精製することを含む。
国際公開第2009/013126号
Current Opinion in Chemical Biology 1999,3,459−465 Nature Rev.Drug Discov.2002 Carcinogenesis 2008,29,1087−1091
この点において、我々は今や驚いたことに、所望の生成物を、工業的に有利で非常に再現可能なやり方で、高純度で、ヒトへの投与に適した特徴を有して、削減されたコストで得ることを可能にする方法を経て、式(I)の化合物が有利に調製され得ることを見出している。加えて、新規方法は、大規模生産における適用により適している。最後に、前記化合物は、定義された固体形態で得られる。
したがって、本発明の第1の目的は、上記で定義されている式(I)の化合物を調製する方法であって、
a)式(II)
Figure 0006231556
の塩化アシルを化学量論的に、式(III)
Figure 0006231556
のインダゾール−3−イルアミンに添加し、式(III)のインダゾール−3−イルアミンが完全に反応すると添加を止めるステップ、
b)得られた式(IV)
Figure 0006231556
の化合物を、弱塩基性条件下で脱保護して所望の式(I)の化合物を得、これを非晶質形態で単離するステップ、次いで、所望の結晶形態を、
c1)結果として得られた式(I)の非晶質化合物を、シードの存在下、エタノールと水との混合物を用いて処理して、所望の式(I)の化合物を結晶形態1で得るステップ
または
c2)結果として得られた式(I)の非晶質化合物を、エタノールと水との混合物を用いて処理して、所望の式(I)の化合物を結晶形態2で得るステップ
によって得、
場合によって、
d)ステップb)において、ステップc1)においてもしくはステップc2)において得られる、結果として得られた化合物を、医薬として許容される塩に変換するステップ
を含む方法である。
新規手法は、クロマトグラフィー精製を用いることなく、高純度で式(I)の化合物を得ることおよび固体形態を制御することを可能にする。
式(II)のアシル誘導体を式(III)のインダゾリルアミン誘導体に添加する順序およびそれらの化学量論的な添加の仕方、その後の適切な溶媒混合物を用いた単離の後処理のおかげで、ステップa)において得られた式(IV)の保護された中間体は、以前の方法においてよりも純粋である。実際のところ、この新規手法は、例えば、所望されていない位置異性体の形成および二重付加の生成物の形成などの不純物の形成をかなり減らしているため、そのようにして得られた式(IV)の生成物を、この手法に関連する時間およびコストのために大規模調製に適さないクロマトグラフィーカラムを使用することによって精製する必要性を回避する。
さらに、ステップb)において、式(IV)の生成物を式(I)の最終生成物に変換すること、無機塩基を用いた低温での水系加水分解からなる穏やかな脱保護条件は、以前の手法において、メタノール中有機塩基を用いた高温処理のために見られた副生成物の形成を避ける。
最後に、ステップc1)またはステップc2)において、最初に非晶質形態で得られた式(I)の化合物は、次いで、シード添加によって結晶形態1にまたは適切な溶媒を用いた処理によって結晶形態2に、それぞれ変換される。以前の方法において、この点について、化合物の純度および不溶化によるおよび/またはクロマトグラフィー精製による単離手法は、結晶形態1または結晶形態2へのそのような変換を避けることであった。
ステップa)によると、式(II)の化合物をTHFまたはDCMなどの溶媒中に懸濁させ、好ましくは式(II)の化合物を無水DCM中に懸濁させ、次いで懸濁液を式(III)の化合物のピリジン中溶液に、ゆっくりと徐々に添加する。
好ましくは、反応を−20℃から−40℃の間の温度で行い、好ましくは−30℃から−40℃の間の温度で操作する。
反応終了時に、溶媒を蒸発させ、DCM、MTBE、MeOHのような溶媒を1/1/1から30/30/1の間の所定の比で用いて残渣を処理し、好ましくはこの処理を、DCM/MTBE/MeOHが8/8/1から30/30/1の間の比で行い、純粋な式(IV)の化合物の沈殿を得る。
ステップb)によると、式(IV)の化合物の脱保護は、水系または水/メタノール系のアルカリ性炭酸塩または水酸化物などの弱塩基性条件によって実施され得、好ましくは、KCOの水/メタノール溶液が使用される。
好ましくは、反応を20℃から5℃の間の温度で行い、好ましくは約10℃において操作する。
次いで、式(I)の所望の化合物を、5℃から25℃の間の温度で、好ましくは5℃から10℃の間の温度で、水中に滴下することによって非晶質形態で単離する。
ステップc1)によると、式(I)の非晶質化合物を、最初にエタノールを用いて、加熱還流し溶媒の一部を蒸留して処理し、次いで、10℃から30℃の間の温度で、好ましくは20℃から25℃の間の温度で、水および結晶形態1のシードを用いて処理する。得られた式(I)の化合物は、結晶形態1である。
ステップc2)によると、ステップb)に従って得られた生成物を、エタノールを用いて、10℃から30℃の間の温度で、好ましくは20℃から25℃の間の温度で処理し、次いで、水を用いて、10℃から30℃の間の温度で、好ましくは20℃から25℃の間の温度で順次処理する。得られた式(I)の化合物は、結晶形態2である。
本発明の方法において使用される出発化合物および試薬は、知られている化合物であるまたは知られている化合物から、よく知られている方法を使用して得られ得る。特に、上記で定義されている式(II)および(III)の化合物の調製は、上記に引用されている特許出願に記載されている。
固体形態、非晶質または結晶は、上記で言及されている特許出願の実施例2(ステップi’)および実施例7において言及されていない。本発明者らは、実施例2(ステップi’)に記載されているように調製された式(I)の化合物は、溶媒和結晶であることを研究し見出しており、この溶媒和結晶を、以下、便宜のために結晶形態3と称する。また、実施例7に記載されているように調製された式(I)の化合物は、非晶質であることを研究し見出しており、以下、非晶質形態と称する。
その上、本発明者らは、本出願の実施例1、ステップb)に記載されているように調製された式(I)の化合物は、非晶質であり、本出願の実施例1、ステップc1)に記載されているように調製された式(I)の化合物は、結晶であることを見出しており、この結晶を、以下、結晶形態1と称する。最後に、本出願の実施例1、ステップc2)に記載されているように調製された式(I)の化合物は結晶であることを見出しており、この結晶を、以下、結晶形態2と称する。
次いで、さらなる態様において、本発明は、上記に記載されている方法によって調製された式(I)の化合物の新規な安定な結晶形態、すなわち結晶形態1および結晶形態2に関する。
結晶形態3は、EtOAcおよびn−ヘキサンとの溶媒和物であり、許容されない量の溶媒が存在するために、ヒトへの投与に適しておらず、非晶質形態は吸湿性固体であり、経口製剤の開発にはそれほど適していない。
水分の取り込みは、医薬粉末にとって重大な関心事である。水分は、例えば、薬物、賦形剤および製剤の物理的性質、化学的性質および製造中の性質に重大な影響を与えることが示されている。これはまた、パッケージング、貯蔵、取り扱いおよび貯蔵寿命に関連する決定を下す際にカギとなる因子であり、開発に成功するためには、吸湿性を正しく理解することが必要である。
例として、無水物形態から水和物形態への変換は、相対湿度が臨界レベルを超え、固体中の含水量が急速に増加する場合に見られ得る。このことは、薬物自体の物理的性質および医薬的性質に影響を与えるのみならず、このバイオ医薬的な観点にも影響を与える。その上、水和物形態は、通常、同族の無水物形態に対してそれほど溶けない傾向にあり、活性化合物自体の溶解速度の性質に及ぼすおよび活性化合物自体の胃腸管からの吸収プロファイルに及ぼす有害な影響を有する可能性があることがよく知られている。同様に、非晶質形態から結晶形態への変換は、湿度の存在下で見られることがあり、物理的安定性の点から見て、不利な点を有する可能性がある。非晶質の活性な薬物物質は、潮解性である場合、例として、これ自体が溶解するまで、大気から比較的大量の水を吸収し得ると同時に、熱力学的に活性化されている非晶質構造が、化学的分解および他の化学種との化学的相互作用をより起こしやすいため、これ自体の化学的安定性も影響を受ける可能性がある。それ故に、製剤および活性成分の両方の能力および有効性が、著しく変化し得る。
よって、より安全で有効な経口投与を可能にするために、許容されない量の残留溶媒を含有しない、低吸湿性を有し、良好で再現可能なバイオ医薬的性質に恵まれた、ヒトへの投与に適している式(I)の固体形態の化合物を用いた治療が必要とされている。
本発明者らは、ヒトへの投与に適しており、改良された物理化学的性質を有する、式(I)の化合物の新規な結晶形態を提供することによって、上記の技術的な問題を解決した。実際に、新規な結晶形態は、溶媒を保持せず、非晶質形態に比べて低吸湿性であり、これらに加えて、知られている形態によって発揮される他のすべての利点、特に治療上の利点を所有している。
本発明はまた、以下に記載されている添付の図面を参照することによって例示される。
結晶形態3のX線回折図を示すグラフである。2θ角(度)はx軸上に報告されており、一方、強度(CPS)はy軸上に報告されている。 非晶質形態のX線回折図を示すグラフである。2θ角(度)はx軸上に報告されており、一方、強度(CPS)はy軸上に報告されている。 結晶形態1のX線回折図を示すグラフである。2θ角(度)はx軸上に報告されており、一方、強度(CPS)はy軸上に報告されている。 結晶形態2のX線回折図を示すグラフである。2θ角(度)はx軸上に報告されており、一方、強度(CPS)はy軸上に報告されている。 非晶質形態、結晶形態1および結晶形態2のDSCサーモグラムを示すグラフである。サーモグラムは、温度(℃)および時間(分)をx軸上に報告し、一方、熱流(mW)はy軸上に報告されている。 非晶質形態、結晶形態1および結晶形態2のDVS等温線のプロットを示すグラフである。相対湿度(RH、%)値はx軸上に報告されており、一方、質量変化(%)はy軸上に報告されている。曲線は、25℃において、0%RHから90%RHの間の収着ステップに関連している。 結晶形態1のH NMRスペクトルを示す図である。化学シフト(ppm)は、x軸上に報告されている。 結晶形態3のH NMRスペクトルを示す図である。化学シフト(ppm)は、x軸上に報告されている。
結晶形態3は、図1に報告されている図と実質的に同一であるX線回折図によって特性決定され、表1に記載されているおよその2θ値(度)において主要なピーク強度を有する。追加の材料(他の結晶形態、賦形剤)がいずれも存在しないサンプルにおいて、表2に記載されているおよその2θ値(度)における回折ピークを観測することは可能であるはずである。
非晶質形態は、図2に報告されている図と実質的に同一であるX線回折図によって特性決定される。
結晶形態1は、図3に報告されている図と実質的に同一であるX線回折図によって特性決定され、表1に記載されているおよその2θ値(度)において主要なピーク強度を有する。追加の材料(他の結晶形態、賦形剤)がいずれも存在しないサンプルにおいて、表3に記載されているおよその2θ値(度)における回折ピークを観測することは可能であるはずである。
結晶形態2は、図4に報告されている図と実質的に同一であるX線回折図によって特性決定され、表1に記載されているおよその2θ値(度)において主要なピーク強度を有する。追加の材料(他の結晶形態、賦形剤)がいずれも存在しないサンプルにおいて、表4に記載されているおよその2θ値(度)における回折ピークを観測することは可能であるはずである。
さらなる態様として、結晶形態3は、酢酸エチルおよびn−ヘキサンとの溶媒和を示す、式(I)の化合物の高融点の結晶形態であることが見出された(PXRDプロファイル:図1;PXRDについての他の参照は、表1に記載されている)。
さらなる態様として、非晶質形態は、25℃/90%RHにおいて、2.5%の水の取り込みを示し、この水の取り込みは、25℃の一定温度でRHを低下させることによって可逆であることが見出された。(PXRDプロファイル:図2;DSCプロファイル:図5;DVSプロファイル:図6;PXRD、DSCおよびDVSプロファイルについての他の参照は、表1に記載されている。)
さらなる態様として、結晶形態1は、式(I)の化合物の高融点の結晶形態であり、25℃/90%RHにおいて、0.6%の水の取り込みを示し、この水の取り込みは、非晶質形態に比べて低く、25℃の一定温度でRHを低下させることによって可逆であることが見出された。(PXRDプロファイル:図3;DSCプロファイル:図5;DVSプロファイル:図6;PXRD、DSCおよびDVSプロファイルについての他の参照は、表1に記載されている。)
さらなる態様として、結晶形態2は、式(I)の化合物の高融点の結晶形態であり、25℃/90%RHにおいて、0.2%の水の取り込みを示し、この水の取り込みは、非晶質形態に比べて低く、25℃の一定温度でRHを低下させることによって可逆であることが見出された。(PXRDプロファイル:図4;DSCプロファイル:図5;DVSプロファイル:図6;PXRD、DSCおよびDVSプロファイルについての他の参照は、表1に記載されている。)
Figure 0006231556
注():報告されているPXRDピークは、これらの強度に従って、完全なデータセットの中から高いものが選択されている。
本発明のさらなる目的は、活性成分として、治療有効量の、上記で定義されている結晶形態1もしくは結晶形態2またはこれらの医薬として許容される塩および医薬として許容される賦形剤、担体または希釈剤を含む医薬組成物を提供することである。
上記で定義されている結晶形態1もしくは結晶形態2またはこれらの医薬として許容される塩は、容易に経口吸収されるため、経口投与されることが好ましい。言うまでもなく、本発明の化合物は、任意の投与経路によって、例として、非経口、局所、直腸および経鼻経路によって投与され得る。
本発明の組成物は、経口使用に適した剤形であり得る。これらの剤形の例は、錠剤、硬カプセル剤または軟カプセル剤、水性または油性の懸濁剤、乳剤、分散性の散剤または顆粒剤である。本発明の組成物はまた、局所使用に適した剤形であり得る。これらの剤形の例は、クリーム剤、軟膏剤、ジェル剤または水性もしくは油性の液剤もしくは懸濁剤である。本発明の組成物はまた、例えば、微粉化された散剤または液体エアゾールなどの、吸入による投与に適した剤形であり得る。本発明の組成物はまた、例えば、微粉化された散剤などの、通気による投与に適した剤形であり得る。本発明の組成物はまた、非経口投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内のための無菌の水性または油性液剤など)に適した剤形または直腸投与のための坐剤としてあり得る。
本発明の組成物は、当技術分野においてよく知られている従来の医薬賦形剤を使用して、従来の手法によって得ることができる。
それ故に、経口使用を意図した組成物は、例えば、着色剤、甘味剤、着香剤および保存剤などの1種以上の添加剤を含有し得る。
例えば、固体経口剤形は、活性化合物と一緒に、希釈剤として、例えば、ラクトース、デキストロース、ショ糖、スクロース、マンニトール、セルロース、トウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプン;滑沢剤として、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムおよび/またはポリエチレングリコール;流動促進剤として、例えば、コロイド状二酸化ケイ素;結合剤として、例えば、デンプン、アラビアゴム、ゼラチンメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン;崩壊剤として、例えば、デンプン、アルギン酸、アルギン酸塩またはデンプングリコール酸ナトリウム;発泡性混合物;染料;甘味剤;湿潤剤として、レシチン、ポリソルベート、ラウリル硫酸など;ならびに一般に、医薬製剤に使用される非毒性であり薬理学的に不活性な物質を含有してよい。これらの医薬調製物は、例えば、混合、造粒、錠剤成形、糖コーティングまたはフィルムコーティング法を用いて、知られているやり方で製造することができる。
経口投与のための液体分散剤は、例えば、シロップ剤、乳剤および懸濁剤であり得る。
例として、シロップ剤は、担体として、ショ糖またはグリセリンおよび/またはマンニトールおよびソルビトールとのショ糖を含有してよい。
懸濁剤および乳剤は、担体の例として、天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを含有し得る。
筋肉内注射剤のための懸濁剤または液剤は、活性化合物と一緒に、医薬として許容される担体、例えば、無菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール、例えば、プロピレングリコールならびに所望ならば、適した量の塩酸リドカインを含有し得る。
静脈内注射または注入のための液剤は、担体として、無菌水を含有し得るまたは好ましくは、これらは無菌の水性等張食塩液の剤形であり得るまたはこれらは担体としてプロピレングリコールを含有し得る。
坐剤は、活性化合物と一緒に、医薬として許容される担体、例えば、カカオバター、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤またはレシチンを含有してよい。
本発明のさらなる目的は、医薬として使用するための、上記で定義されている結晶形態1もしくは結晶形態2またはこれらの医薬として許容される塩を提供することである。
本発明のさらなる目的は、がんおよび細胞増殖性障害などの、ALK阻害によって治療可能な病状の治療に使用するための、単独のまたは他の治療剤もしくは放射線療法と併せた、上記で定義されている結晶形態1もしくは結晶形態2またはこれらの医薬として許容される塩を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ALK阻害を必要としている、ヒトを含む哺乳動物を治療するための方法であって、前記哺乳動物に、治療有効量の、上記で定義されている結晶形態1もしくは結晶形態2またはこれらの医薬として許容される塩を投与することを含む方法を提供することである。
最後に、本発明の別の目的は、がんおよび細胞増殖性障害などの、ALK阻害によって治療可能な病状の治療のための医薬を製造するための、単独のまたは他の治療剤もしくは放射線療法と併せた、上記で定義されている結晶形態1もしくは結晶形態2またはこれらの医薬として許容される塩の使用を提供することである。
「治療可能な病状」という用語は、本発明による治療が、病状または少なくとも状態の寛解をもたらし、治療下にある哺乳動物の生活の質が改善されることを意味する。
そのような病状の例は、癌、扁平上皮細胞癌、骨髄系またはリンパ系の造血性腫瘍、間葉系由来の腫瘍、中枢および末梢神経系の腫瘍、黒色腫、精上皮腫、奇形癌、骨肉腫、色素性乾皮症、ケラトカントーマ(keratocanthomas)、甲状腺濾胞がんおよびカポジ肉腫を含む、特定のタイプのがんを含み得る、特に異種のがんである。
他の好ましい病状は、乳がん、肺がん、結腸直腸がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、胃がん、腎明細胞癌、ブドウ膜黒色腫、多発性骨髄腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、カポジ肉腫および髄芽細胞腫などの特定のタイプのがんであるが、これらに限定されない。
他の好ましい病状は、ALK+未分化大細胞リンパ腫(ALCL)および場合によって他の適応症であり、この適応症には、ALK活性が役割を果たし得る、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、膠芽腫、炎症性筋線維芽細胞腫瘍ならびにある種の黒色腫、乳癌、ユーイング肉腫、網膜芽腫および非小細胞肺癌(NSCLC)などが挙げられる。
さらなる好ましい病状は、良性前立腺肥大、家族性腺腫症ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化に関連する血管平滑細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎ならびに手術後の狭窄および再狭窄などの細胞増殖性障害であるが、これらに限定されない。
「他の治療剤」という用語は、抗エストロゲン、抗アンドロゲンおよびアロマターゼ阻害剤などの抗ホルモン剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管を標的とする薬剤、白金ベースの薬剤、アルキル化剤、DNA損傷剤または挿入剤、抗腫瘍代謝拮抗剤、他のキナーゼ阻害剤、他の抗血管新生剤、キネシンの阻害剤、治療用モノクローナル抗体、mTORの阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤および低酸素応答の阻害剤を含むことができるが、これらに限定されない。
上記で定義されている式(I)の化合物、結晶形態1もしくは結晶形態2または医薬として許容される塩の有効用量は、治療される患者の疾患、障害および状態の重症度に応じて変化し得る。したがって、主治医は、いつものように、各患者に対して最適な用量を設定しなければならない。とにかく、有効投与量範囲は、1用量当たり約10mgから約1gまで(遊離塩基として算出される)、1日1回から3回までであり得る。
以下の実施例は、本発明を例示する。
温度は、摂氏温度(℃)の単位で測定される。
他に特に指示がない限り、反応または実験は室温で行われる。
略語:
RT:室温
RH:相対湿度
PXRD:粉末X線回折
DSC:示差走査熱量測定
DVS:動的水蒸気収着
TGA:熱重量分析
ACN(アセトニトリル)
EtOAc(酢酸エチル)
DCM(ジクロロメタン)
DMA(N,N−ジメチルアセトアミド)
DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)
DMSO(ジメチルスルホキシド)
MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)
THF(テトラヒドロフラン)
TFA(トリフルオロ酢酸)
[実施例1] 式(I)の化合物の結晶形態1および結晶形態2の調製
下記スキーム1は、式(I)の化合物の結晶形態1および結晶形態2の調製を示す。
Figure 0006231556
4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−[テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル(トリフルオロアセチル)−アミノ]−安息香酸トリフルオロアセテート(3.7Kg、7mol)の無水DCM(36L)およびN,N−ジメチルホルムアミド(14mL)中懸濁液に、塩化オキサリル(1.78L、21mol)を添加する。混合物を約1.5時間撹拌し、蒸発させて油性残渣にし、次いで、無水DCMを添加し、2回蒸発させる。
式(II)の塩化アシルを、無水DCM中に懸濁させ、懸濁液を5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−3−イルアミン(1.6Kg、6.1mol)の無水ピリジン(16L)中溶液に、−40/−30℃にてゆっくりと徐々に添加する。5−(3,5−ジフルオロ−ベンジル)−1H−インダゾール−3−イルアミンが完全に反応すると添加を止める。約1時間後、溶媒を蒸発させ、DCM(55L)、メタノール(6.5L)およびMTBE(55L)を順次添加する。精製された式(IV)の保護された化合物をろ過し、DCM/MTBE/MeOHの10/10/1混合物を用いて洗浄し、真空下で乾燥させる(3.8Kg)。
そのようにして得られた、95%を超えるHPLC純度を有する粗N−[5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−[(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−アミノ]−ベンズアミドをメタノール中に溶かし、KCOの水/メタノール溶液を10℃にて添加する。溶液をろ過し、水中に滴下する。非晶質のN−[5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミドの沈殿物をろ過し、水を用いて洗浄し、真空下で乾燥させる(2.88Kg)。
乾燥させた非晶質のN−[5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミド5.5gをエタノール130mL中に懸濁させ、10分間、加熱還流する。約70mLのエタノールが蒸留され、その後、室温に冷却する。水110mLを添加し、懸濁液に、55mgの結晶形態1を用いてシード添加する。結晶形態1への変換をDSCによってモニターするために、サンプリングしながら、懸濁液を約72時間撹拌する。次いで、懸濁液をろ過し、乾燥させて、4.3gの所望の結晶形態1を得る。
乾燥させた非晶質のN−[5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミド(2.88Kg)を、約10体積のエタノール中においてスラリーにし、所望の結晶形態2へ変換させる。次いで、20体積の水を添加し、懸濁液をろ過する。生成物を、最終的に真空下で乾燥させ、そのようにして、約2.6KgのN−[5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル]−4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イルアミノ)−ベンズアミド(4.6mol)を、所望の結晶形態2の状態で得る。
[実施例2]:粉末X線回折(PXRD)を用いた分析結果
化合物(I)の結晶形態3、非晶質形態、結晶形態1および結晶形態2を、粉末X線回折(PXRD)によって特性決定した。粉末X線回折は、Thermo/ARL XTRA装置を使用し、CuKα源(45kV、40mA 1.8kW−Kα1放射線、波長λ=1.54060オングストローム)、2°から40°の間の2θを用いて、室温にて粉末サンプルを照射して行った。
走査速度は、1.20°/分(1ステップ当たり1秒の計時にて0.020°ステップ)であった。
X線回折図において、回折2θの角度が横軸(x軸)上に、線強度が縦軸(y軸)上にプロットされる。
式(I)の化合物の結晶形態のためのX線粉末回折ピークを定義するパラグラフにおいて、「およその(at about)」という用語は、「表...に報告されているおよその2θ角(...at about 2−theta angles reported in table...)」という表現の中で使用される。これは、当業者によって認識されているように、ピークの正確な位置は、機械間で、サンプルによって、わずかに異なることがあるまたは利用される測定条件のわずかな変動の結果としてわずかに異なることがあるので、ピークの正確な位置(すなわち、列挙されている2θ角値)が、絶対的な値であるとみなされるべきではないことを示すためである。
先のパラグラフにおいて、式(I)の化合物の非晶質形態および結晶形態は、図1、2、3および4に示されているX線粉末回折パターンと実質的に同一のX線粉末回折パターンを与え、表1、2、3および4に示されている2θ角値において、最も顕著なピークを実質的に有することも述べられている。この状況における「実質的に」という用語の使用は、X線粉末回折パターンの2θ角値が、機械によって、サンプルによって、わずかに異なることがあるまたは測定条件のわずかな変動の結果としてわずかに異なることがあるため、図に示されているまたは表に引用されているピーク位置は、この場合も絶対的な値であると解釈されるべきではないことを示すことも意図するということが当然認識される。
この点において、測定条件(例えば、機器および/またはサンプル調製など)によって、1つ以上の測定誤差を有するX線粉末回折パターンが得られ得ることは、当技術分野において知られている。特に、X線粉末回折パターンの強度が、測定条件およびサンプル調製によって変化し得ることは、一般に知られている。
例えば、X線粉末回折の当業者であれば、ピークの相対強度は、例えば、サンプルの分析に影響を及ぼし得るような、サイズが30ミクロンを超える粒子および単一でないアスペクト比によって影響を受ける可能性があることを理解している。
当業者であれば、サンプルが回折計の中に位置する正確な高さおよび回折計のゼロ点補正によって、反射の位置が影響を受ける可能性があることも理解している。
サンプルの表面平面性が、結果に影響を及ぼすこともある。
よって、当業者であれば、本明細書において提示されている回折パターンデータが、絶対的であるとみなされるべきではないことを認識している(さらなる情報のために、「Fundamentals of Powder Diffraction and Structural Characterization」,Pecharsky and Zavalij,Kluwer Academic Publishers,2003を参照のこと)。したがって、本発明に記載されている式(I)の化合物の非晶質形態および結晶形態は、図1、2、3および4に示されているX線粉末回折パターンと全く同一のX線粉末回折パターンを与える非晶質形および結晶に限定されず、図1、2、3および4に示されているものと実質的に同一のX線粉末回折パターンを与える式(I)の化合物の非晶質形態および結晶形態のいずれのサンプルまたはバッチも、本発明の範囲内に含まれることが当然理解される。X線粉末回折の当業者は、X線粉末回折パターンの実質的な同一性を判断することが可能である。
一般に、X線粉末回折における回折角の測定誤差は、約2θ=0.5度以下であり(または、より適切には、約2θ=0.2度以下)、図1、2、3および4におけるX線粉末回折パターンについて考察する場合ならびに本文においておよび表1、2、3および4において言及されているパターンを比較する場合またはピーク位置を解釈する場合には、そのような程度の測定誤差を考慮に入れるべきである。
したがって、例えば、式(I)の化合物の結晶形態が、約2θ=20.1度(または言及されている他の角のうちのいずれか1つ)において、少なくとも1つの特定のピークを有するX線粉末回折パターンを有することが述べられている場合には、これは、2θ=20.1度プラスマイナス0.5度または2θ=20.1度プラスマイナス0.2度であると解釈することができる。
結晶形態3、非晶質形態、結晶形態1および結晶形態2のX線回折図は、それぞれ図1、2、3および4に報告されている。結晶形態3、結晶形態1および結晶形態2のX線回折ピーク位置は、それぞれ表2、3および4に報告されている。
Figure 0006231556
Figure 0006231556
Figure 0006231556
Figure 0006231556
Figure 0006231556
[実施例3]:示差走査熱量測定(DSC)を用いた分析結果
DSC分析は、Mettler Toledo Starシステム装置を用いて実施した。アルミニウム製DSCパンに、2−4mgのサンプルを入れた。分析の温度範囲は、25℃から最大値の300℃の間であった。サンプルを窒素静的条件下にて、10℃/分の加熱速度で分析した。
図5は、非晶質形態、結晶形態1および結晶形態2のDSCサーモグラムを報告している。
結晶形態1の観測された融解吸熱は、およそ188℃−196℃の範囲であり(ピーク温度)、デルタHは54−64J/gの範囲である。結晶形態2の観測された融解吸熱は、およそ197℃−198.5℃の範囲であり(ピーク温度)、デルタHは72−78.5J/gの範囲である。DSCの開始および/またはピーク温度値は、装置によって、方法によってまたはサンプルによって、わずかに異なることがあるため、引用されている値は、絶対的であるとみなされるべきではないことが理解される。実際に、観測される温度は、温度変化の割合ならびにサンプル調製技術および使用される特定の機器によって決まる。そのような種々の条件を適用して得られる温度値は、プラスマイナス約4℃だけ変化し得ることが推定され、考慮に入れられる。
[実施例4]:動的水蒸気収着(DVS)を用いた分析結果
観測された水の取り込みは、そのような物質のサンプルを、DVS1000(SMS)を用いた吸湿性試験に供することによって検討した。装置は、秤量されたサンプルを、一定温度および制御温度で、相対湿度(RH)のプログラムされた変化に曝す「制御雰囲気微量天秤(controlled atmosphere microbalance)」である。測定されたパラメータ(重量、時間およびRH)は、Excelワークシートに報告され、試験されるRH範囲にわたって吸湿曲線を得ることができる。例えば、0%から90%RHの間の収着/脱着サイクルを、25℃の制御温度で行うことができる。RHの連続的な変化は、例えば、10%および3%のものである可能性があり、サンプル重量の平衡時に、ソフトウェアによって操作される。この条件は、例えば、0.005%/分などの定速のパーセント重量変化で明確に示すことができる。
図6は、式(I)の化合物の非晶質形態、結晶形態1および結晶形態2のDVSプロファイルを報告している。相対湿度(RH、%)値はx軸上に報告されており、一方、質量変化(%)はy軸上に報告されている。曲線は、25℃において、0%RHから90%RHの間の収着ステップに関連している。
実験の結果は、化合物(I)の結晶形態1および結晶形態2が、25℃/90%RHにおいて、それぞれ0.6%および0.2%の水の取り込みによって特性決定されることを示している。そのような水の取り込みは、25℃の一定温度でRHを低下させることによって可逆である。化合物(I)の結晶形態1および2は、低吸湿性を有すると考えることができる。
実験の結果はまた、化合物(I)の非晶質形態が、25℃/90%RHにおいて、2.5%の水の取り込みによって特性決定され、この水の取り込みは、25℃の一定温度でRHを低下させることによって可逆であることを示している。化合物(I)の非晶質形態は、結晶形態1および2に比べて高い吸湿性を示す。化合物(I)の非晶質形態の水の取り込みは、結晶形態1および2に比べて高い。さらなる態様として、化合物(I)の非晶質形態の水の取り込みは、30%RHよりも低いRH値から1%を超え、その後、高RH値の領域で傾きが増加する。
[実施例5]:熱重量分析(TGA)を用いた分析結果
TGA分析は、Perkin−Elmer TGA−7装置を用いて実施した。アルミニウム製DSCパンに、5÷10mgのサンプルを入れた。分析の温度範囲は、30°から最大値の約250℃の間であった。サンプルを窒素気流下にて(酸化および熱分解の影響を取り除くため)、2℃/分の加熱速度で分析した。
[実施例6]:NMR分析
H NMR実験は、結晶形態3サンプルについて、28℃の一定温度で、Varian Inova500分光計を用いて行い(図8を参照のこと)、結晶形態1サンプルについて、28℃の一定温度で、Varian Inova400分光計を用いて行った(図7を参照のこと)。少量の各サンプルを、0.75mLのDMSO−d中に溶かし、5mm NMR管に移して、その後の分析を行った。
同一のH NMRスペクトルが、異なる結晶形態から得られる、すなわち、結晶形態1および2は、同一のH NMRスペクトルを有しており、結晶形態1のスペクトルのみが報告されている。結晶形態3のスペクトルは、残留溶媒の存在を示すためだけに報告されており、それらのシグナルは、生成物のシグナルと明確に区別され、図8において矢印によって強調されている。
[実施例7]:経口使用のための製剤のパーセント組成
Figure 0006231556

Claims (14)

  1. Cu−Kα1を用いて得られる、6.6、9.8、10.5、11.1、12.4、14.3、15.3、15.9、16.9、17.8、18.4、19.0、19.9、20.2、21.0、21.3、21.8、22.3、22.5、23.2、23.6、24.9、25.1、25.5、25.9、26.4、27.6、28.1、28.7、29.0、29.3、29.5、30.0、30.4、30.8、31.5、31.9、32.2、32.4、33.0、33.6、34.7、34.9、38.1および38.4°±0.5°の反射角2θにおいて主要なピークを含むX線粉末回折パターンを特徴とする式(I)
    Figure 0006231556
    の化合物の結晶形態2。
  2. 197℃−198.5℃の範囲においての融解に関連する吸熱ピークを含む、10℃/分の加熱速度で得られるDSCサーモグラムを特徴とする、請求項に記載の結晶形態2。
  3. 活性成分として、治療有効量の請求項1に記載の結晶形態2、および医薬として許容される賦形剤、担体または希釈剤を含む医薬組成物。
  4. 錠剤、カプセル剤、懸濁剤、乳剤、分散性の散剤または顆粒剤の剤形である、請求項に記載の医薬組成物。
  5. 1用量当たり10mgから1gまでの、請求項1に記載の結晶形態2を含む、請求項またはに記載の医薬組成物。
  6. 医薬として使用するための、請求項1に記載の結晶形態2
  7. 単独または他の治療剤もしくは放射線療法と併せ、ALK阻害によって治療可能な病状の治療に使用するための請求項1に記載の結晶形態2であって、前記病状が、がんおよび細胞増殖性障害から選択される、結晶形態2。
  8. 単独または他の治療剤もしくは放射線療法と併せALK阻害によって治療可能ながんの治療に使用するための請求項1に記載の結晶形態2であって、前記がんが、乳がん、肺がん、結腸直腸がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮内膜がん、胃がん、腎明細胞癌、ブドウ膜黒色腫、多発性骨髄腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、髄芽細胞腫、膠芽腫、未分化大細胞リンパ腫および神経芽細胞腫から選択される、結晶形態2。
  9. 単独または他の治療剤もしくは放射線療法と併せALK阻害によって治療可能ながんの治療に使用するための請求項1に記載の結晶形態2であって、前記がんが非小細胞肺癌である、結晶形態2。
  10. 単独または他の治療剤もしくは放射線療法と併せALK阻害によって治療可能ながんの治療に使用するための請求項1に記載の結晶形態2であって、前記がんが結腸直腸がんである、結晶形態2。
  11. 請求項1に記載の式(I)
    Figure 0006231556
    の化合物の結晶形態2を調製する方法であって、以下のステップ
    a)式(II)
    Figure 0006231556
    の塩化アシルを化学量論的に、式(III)
    Figure 0006231556
    のインダゾール−3−イルアミンに添加し、式(III)のインダゾール−3−イルアミンが完全に反応すると添加を止めるステップ、
    b)得られた式(IV)
    Figure 0006231556
    の化合物を、弱塩基性条件下で10℃で脱保護して所望の式(I)の化合物を得、これを非晶質形態で単離するステップ、および
    c2)結果として得られた式(I)の非晶質化合物を、エタノールと水との混合物を用いて処理して、所望の式(I)の化合物を、請求項に記載の結晶形態2で得るステップ
    を含む方法。
  12. 式(II)の化合物をジクロロメタン中に懸濁させ、式(III)の化合物をピリジン中に懸濁させる、請求項11に記載の方法。
  13. 式(IV)の化合物の脱保護を、KCOの水/メタノール溶液の中で行う、請求項11に記載の方法。
  14. 式(I)の非晶質化合物をエタノールと水との混合物で処理するステップc2)が、エタノールを用いて10℃から30℃の間の温度で処理し、次いで、水を用いて10℃から30℃の間の温度で順次処理するステップである、請求項11に記載の方法。
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