JP6230769B1 - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

熱交換器は、側面部が対向するように間隔をあけて並列に配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管と、複数の伝熱管が挿入され、当該伝熱管と連通するヘッダ集合管と、を備え、ヘッダ集合管は、複数の伝熱管の端部が挿入される平板状の挿入側平面部と、挿入側平面部と対向する円弧状の湾曲部と、挿入側平面部と湾曲部とを接続し、対向する平板状の二つの接続面部と、を有するものである。

Description

本発明は、パッケージエアコン、ビル用マルチエアコンなどの空調調和機に用いられる扁平管熱交換器に関するものである。
熱交換器に用いられる扁平管の伝熱管は、円管の伝熱管と比べて細径であり、冷媒の分岐数が増大する。熱交換器の性能を効率よく使用するためには、扁平管の管内を流れる気液二相冷媒を、各伝熱管に均等に分配する必要がある。そのため、蒸発器の入口には、形状に工夫が施されたヘッダ集合管が接続される。例えば、ヘッダ集合管の周壁部の内側全周面が、扁平管側に湾曲して扁平管が挿通される挿通面と、挿通面に対向する対向面とによって構成される熱交換器がある(特許文献1参照)。この熱交換器は、ヘッダ集合管の軸直角断面において、挿通面と対向面との間の2つの接続点を結ぶ線分Xを基準とすると、線分Xから対向面までの間の最大長さが線分Xから挿通面までの間の最大長さよりも短いことを特徴とする。
特許文献1の熱交換器は、扁平管の開口端から対向面までの間に形成される冷媒の流路断面積が小さくなり、冷媒の流速が大きくすることにより、ヘッダ集合管を流れる冷媒の流量が比較的小さい場合でも、冷媒流速が十分に確保できる。これにより、ヘッダ集合管内では、液冷媒を自重に抗して上方まで送ることができるため、上下に配列される各扁平管における冷媒の偏流が抑制される。
ところで、従来の伝熱管に扁平管を用いた熱交換器は、特許文献1に示されるように、液単相冷媒あるいは気液二相冷媒が流れ、蒸発器入口に接続される第1ヘッダ集合管と、蒸発器出口に接続され、冷媒回路のガスラインと接続される第2ヘッダ集合管と、第1ヘッダ集合管及び第2ヘッダ集合管の内周に突出するように挿入された扁平管とで構成される。そして、これらの熱交換器は、冷媒回路のガスラインと接続される第2ヘッダ集合管の軸直角断面形状が正円形状である。
特開2012-163310号公報
ヘッダ集合管の軸直角断面形状が正円形状であると、ヘッダ集合管の内部の管路の断面において、伝熱管が挿入されている部分の管路に占める伝熱管の断面積が大きくなる場合がある。そのため、ヘッダ集合管は、伝熱管が挿入されている部分の管路と伝熱管が挿入されていない部分の管路において、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小の幅が大きくなり、冷媒の縮流、拡大が生じ、ヘッダ集合管の管路を流れる冷媒の圧力損失が増大する。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、上記円筒形状に使用する伝熱管と同じ外径を有する伝熱管を用いても、伝熱管が挿入されている部分のヘッダ集合管の管路と伝熱管が挿入されていない部分のヘッダ集合管の管路とにおいて、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小の幅が小さい熱交換器を提供するものである。
本発明に係る熱交換器は、側面部が対向するように間隔をあけて並列に配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管と、複数の伝熱管が挿入され、当該伝熱管と連通するヘッダ集合管と、を備えた熱交換器であって、ヘッダ集合管は、熱交換器が蒸発器として作用する場合の複数の伝熱管の出口に接続されており、複数の伝熱管の端部が挿入される平板状の挿入側平面部と、挿入側平面部と対向する円弧状の湾曲部と、挿入側平面部と湾曲部とを接続し、対向する平板状の二つの接続面部と、挿入側平面部と接続面部との接続領域に位置する角部と、を有し、角部は、曲率半径が3mm以下の鋭端面に形成されており、対向する接続面部の間の距離D0は、接続面部と対向する伝熱管の側壁面部同士の間の距離Ltよりも大きく、接続面部の伝熱管の挿入方向の長さである距離L1が、挿入側平面部と挿入された伝熱管の端部との間の距離L2と同じ大きさのものである。
本発明に係る熱交換器は、ヘッダ集合管は、複数の伝熱管の端部が挿入される平板状の挿入側平面部と、挿入側平面部と対向する円弧状の湾曲部と、挿入側平面部と湾曲部とを接続し、対向する平板状の二つの接続面部と、を有するものである。そのため、熱交換器は、ヘッダ集合管の内部に挿入されている伝熱管の面積を、円形状のヘッダ集合管の内部に挿入されている伝熱管の面積よりも小さくすることができる。その結果、熱交換器は、同じ外径の伝熱管を使用した場合、円形状のヘッダ集合管を有する熱交換器と比べて、ヘッダ集合管の内部では、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小を抑制することができ、冷媒の圧力損失の主要因となる流れの縮流、拡大を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る熱交換器の一部分を拡大した斜視図である。 図1の熱交換器の平面図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器の第1ヘッダ集合管と、第1ヘッダ集合管内における伝熱管の先端部とを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器が蒸発器として作用する場合において、蒸発機の出口に接続される第1ヘッダ集合管を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器を適用した冷凍サイクルの回路図である。 本発明の実施の形態1に係る熱交換器の第1ヘッダ集合管に伝熱管を挿入した場合と、円形のヘッダ集合管に伝熱管を挿入した場合との断面を比較した図である。 第1ヘッダ集合管と円形状のヘッダ集合管とについて、伝熱管の差込み距離L2と、対向する接続面部23同士の間の距離D0との関係と、ヘッダ集合管の内部の冷媒圧力損失の関係とを示した図である。 第1ヘッダ集合管の接続面部の伝熱管の挿入方向の長さである距離L1と、第1ヘッダ集合管の内部で上昇するのに必要となる油上昇の限界ガス速度vとの関係とを示した図である。 本発明の実施の形態2に係る熱交換器の一部を拡大した斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る熱交換器の一部を拡大した斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る熱交換器が蒸発器として作用する場合において、蒸発機の出口に接続される第1ヘッダ集合管を示す概略図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。さらに、明細書全文に示されている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
実施の形態1.
<熱交換器の構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器の一部分を拡大した斜視図である。図1に示すように、熱交換器11は、側面部12aが対向するように間隔をあけて配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管12と、複数の伝熱管12が挿入され当該伝熱管12と連通する第1ヘッダ集合管14と、を備える。また、熱交換器11は、側面部12aが対向するように間隔をあけて配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管12と、複数の伝熱管12が挿入され当該伝熱管12と連通する第2ヘッダ集合管16と、を備える。
伝熱管12は、例えば、複数の流路が形成された扁平管のような細径管である。なお、図1では、第1ヘッダ集合管14に接続される伝熱管12が扁平管である場合について示しているが、これに限定するものではない。例えば伝熱管12の断面形状が楕円形状に形成された伝熱管であってもよい。熱交換器11は、伝熱管12の対向する側面部12aの間をファンによって発生した風が流れる。伝熱管12には、複数のフィン13が並列して接合されている。フィン13は、空気と冷媒の熱交換効率を向上させるためのものである。フィン13は、例えばプレートフィンや、コルゲートフィンが用いられるが、伝熱管12の表面でも空気との熱交換は行われるため、熱交換器11は、フィン13を備えなくてもよい。
図2は、図1の熱交換器の平面図である。第1ヘッダ集合管14に挿入される伝熱管12と伝熱管12に接合されたフィン13とは、第1熱交換部11aを構成する。第2ヘッダ集合管16に挿入される伝熱管12と伝熱管12に接合されたフィン13とは、第2熱交換部11bを構成する。第1熱交換部11aと、第2熱交換部11bとは、伝熱管12の管路が平行となるように、並べて配置される。図2に示す配列ピッチLpは、第1熱交換部11aと、第2熱交換部11bとの間の距離であり、第1ヘッダ集合管14に挿入された伝熱管12に接合しているフィン13と、第2ヘッダ集合管16に挿入された伝熱管12に接合しているフィン13との間の距離である。
熱交換器11は、図1に示すように、第1ヘッダ集合管14の管路と、第2ヘッダ集合管16の管路とが平行するように、第1ヘッダ集合管14と、第2ヘッダ集合管16とが並べて配置される。第1ヘッダ集合管14は、管路が鉛直方向に延びるように構成される。第1ヘッダ集合管14は、熱交換器11が蒸発器として作用する場合の出口に設けられ、ガス冷媒が流れるガスヘッダとして用いられる。第2ヘッダ集合管16は、管路が鉛直方向に延びるように構成される。第2ヘッダ集合管16は、熱交換器11が蒸発器として作用する場合の入口に設けられ、液冷媒が流れる液ヘッダとして用いられる。第1ヘッダ集合管14及び第2ヘッダ集合管には、冷凍サイクルに接続される冷媒配管15が接合されている。なお、図1では、第1ヘッダ集合管14及び第2ヘッダ集合管16の管路が鉛直方向に構成された熱交換器を示しているが、例えば、第1ヘッダ集合管14及び第2ヘッダ集合管16の管路が水平方向に構成された熱交換器であってもよい。なお、第1ヘッダ集合管14が、本発明の「ヘッダ集合管」に相当し、第2ヘッダ集合管16が、本発明の「第2のヘッダ集合管」に相当する。
熱交換器11は、伝熱管12、フィン13、第1ヘッダ集合管14、冷媒配管15、第2ヘッダ集合管16はいずれもアルミニウム製であって、ロウ付けによってそれぞれ接合されている。
<ガスヘッダの構成>
図3は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器の第1ヘッダ集合管と、第1ヘッダ集合管内における伝熱管の先端部とを示す図である。図3に示すように、第1ヘッダ集合管14は、複数の伝熱管の端部が挿入される平板状の挿入側平面部21と、挿入側平面部21と対向する円弧状の湾曲部22と、挿入側平面部21と湾曲部22とを接続し、対向する二つの接続面部23と、を有する。図3に示す接続部20aは、第1ヘッダ集合管14の内壁面部20において、円弧状の湾曲部22と平板状の接続面部23とが接続する部分である。接続部20aは、円弧状の湾曲部22の両端部に位置する。また、第1ヘッダ集合管14は、挿入側平面部21と、接続面部23との接続領域に角部24を有している。挿入側平面部21は、第1ヘッダ集合管14の流路方向に垂直な断面において、挿入側平面部21と、挿入される伝熱管12の端部25とが平行である。
第1ヘッダ集合管14は、第1ヘッダ集合管14の内壁面部20において、伝熱管12の挿入方向における挿入側平面部21と湾曲部22との間の最大距離Lmaxが、対向する二つの接続面部23間の距離を直径とする円の半径Rと、挿入側平面部と挿入された伝熱管の端部25との間の距離L2との和以上の長さとなるように構成されている。
図3に示す距離L1は、第1ヘッダ集合管14の管内において、接続部20a同士を結ぶ仮想線Laと、挿入側平面部21との間の距離であり、第1ヘッダ集合管14第1ヘッダ集合管14の内壁面部20において、接続面部23の伝熱管12の挿入方向の長さとなる。図3に示す距離L2は、挿入側平面部21と挿入された伝熱管12の端部25との間の距離であり、第1ヘッダ集合管14の管内に挿入された伝熱管12の挿入方向の差し込み距離である。ロウ付け時にロウ材が伝熱管12の冷媒流路へ侵入することを防ぐため、距離L2が3mm程度となるように伝熱管12が第1ヘッダ集合管14の挿入側平面部21に挿入される。第1ヘッダ集合管14と、伝熱管12とは、距離L1が距離L2以上よりも大きくなるように構成されている。挿入側平面部21は、伝熱管12が挿入されてロウ付けにより接合されるため、第1ヘッダ集合管14はクラッド鋼で構成される。また、挿入側平面部21には例えばバーリング加工が施される。
図3に示す、距離Ltは、接続面部23と対向する伝熱管12の側壁面部12b同士の間の距離である。第1ヘッダ集合管14は、第2ヘッダ集合管16との緩衝を避けるため、対向する接続面部23の外壁同士の距離L0が、図1に示す配列ピッチLp以下の大きさに形成され、かつ、図3に示す距離Lt以上の大きさに形成される。
図4は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器が蒸発器として作用する場合において、蒸発機の出口に接続される第1ヘッダ集合管を示す概略図である。図4に示すように、複数の伝熱管12が、第1ヘッダ集合管14に挿入され、第1ヘッダ集合管14の管路に沿って間隔をあけて配置されている。第1ヘッダ集合管14は、伝熱管12が挿入されていない非挿入部31と、伝熱管12が挿入された挿入部32とを有する。非挿入部31は、図4に示す、冷媒流れ方向に垂直な流路断面積A1を構成する。挿入部32は、冷媒流れ方向に垂直な流路が縮小された流路断面積A2を構成する。流路断面積A1と、流路断面積A2との関係は、A2/A1が1に近いほど、冷媒が流れる流路の断面積の拡大縮小による圧力損失の増加が抑制される。
<空気調和機の構成>
図5は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器を適用した冷凍サイクルの回路図である。本発明の実施の形態1に係る熱交換器11は、空気調和機40の室外熱交換器47として構成されている。空気調和機40は、圧縮機41と、流路切替装置42と、室内熱交換器43と、膨張弁45と、室外熱交換器47と、が配管で接続された冷媒回路を有する。室内熱交換器43および室外熱交換器47は、それぞれ室内ファン44および室外ファン46によって発生する風によって伝熱管12の管内を流れる冷媒と空気が熱交換される。
空気調和機40を流れる冷媒は、例えば、R32冷媒、低GWP冷媒であるR290冷媒、前記R32冷媒を主成分とする混合冷媒、R290冷媒を主成分とする混合冷媒等が用いられる。
<冷凍サイクルの動作>
次に、本実施の形態1に係る冷凍サイクルの動作について説明する。暖房運転の場合、圧縮機41により圧縮され、高温高圧ガスとなった冷媒は、例えば四方弁等の流路切替装置42を介して室内熱交換器43に流入する。室内熱交換器43に流入した冷媒は室内ファン44によって発生される風によって放熱して凝縮し、液化する。液化した冷媒は膨張弁45によって減圧され、低温低圧の気液ニ相状態となって室外熱交換器47に流入する。室外熱交換器47に流入した冷媒は室外ファン46によって発生される風と熱交換して蒸発し、ガスとなり、本発明に係る第1ヘッダ集合管14を介して流出する。第1ヘッダ集合管14を介して流出した冷媒は、再び圧縮機41に吸入され、冷凍サイクルを循環する。また、冷凍サイクル内には冷媒の他に、圧縮機41の駆動に必要な冷凍機油も循環する。冷房運転の場合は、冷媒および冷凍機油が逆流する。なお、ここでは本発明に係る熱交換器11が室外熱交換器47として用いられる場合について示したが、室内熱交換器43に用いられてもよく、あるいは室外熱交換器47と室内熱交換器43との両方の熱交換器に用いられてもよい。
<熱交換器の動作>
本発明の実施の形態1に係る熱交換器11の動作について説明する。空気調和機40が、暖房運転の場合、熱交換器11は蒸発器として作用する。冷凍サイクルにおいて、熱交換器11の入口から流入した気液二相冷媒は第2ヘッダ集合管16を介して伝熱管12に流入し、伝熱管12において室外ファン46によって発生した風と熱交換して蒸発する。伝熱管12内で蒸発した冷媒は、第1ヘッダ集合管14に流入して合流する。第1ヘッダ集合管14に流入したガス冷媒は、伝熱管12が挿入されていない非挿入部31と、伝熱管12が挿入され流路が縮小された挿入部32とを交互に通過する。第1ヘッダ集合管14内を通るガス冷媒は、図4に示すように、挿入部32を通過する際に、第1ヘッダ集合管14に挿入されている伝熱管12の端部25から流出するガス冷媒と順次合流し、冷媒配管15を介して熱交換器11から冷凍サイクルへ流出する。
空気調和機40が、冷房運転の場合、すなわち熱交換器11が凝縮器として作用する場合は、前述の蒸発器の場合の流れと逆方向に冷媒が流れる。冷媒配管15を介して流入したガス冷媒は、第1ヘッダ集合管14内で各伝熱管12に分配される。熱交換器11に流入した冷媒は、室外ファン46によって発生した風と熱交換することにより凝縮し、第2ヘッダ集合管16を介して流出する。本発明の実施の形態1に係る熱交換器は、空気と冷媒が熱交換する構成について示したが、熱交換器は、空気と冷媒が熱交換する構成に限定されるものではない。熱交換器は、冷媒が使用される構成であればよく、例えば、水と冷媒が熱交換する熱交換器であってもよい。
図6は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器の第1ヘッダ集合管に伝熱管を挿入した場合と、円形のヘッダ集合管に伝熱管を挿入した場合との断面を比較した図である。図6に示す面積S1は、第1ヘッダ集合管14の冷媒流れ方向に垂直な断面における伝熱管12の占める面積である。図6に示す面積S2は、円形のヘッダ集合管54の冷媒流れ方向に垂直な断面における伝熱管52の占める面積である。熱交換器11は、伝熱管12が第1ヘッダ集合管14に直接挿入されている。前述のように、第1ヘッダ集合管14を流れる冷媒は、伝熱管12が挿入されていない非挿入部31と、伝熱管12が挿入され流路が縮小された挿入部32を交互に通過し、流速が増加していく。一般的に、伝熱管12が挿入されていない非挿入部31の流路断面積と、伝熱管12が挿入され冷媒流れ方向の流路が縮小された挿入部32の流路断面積とにより、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小が生じる。そのため、第1ヘッダ集合管14の内部の圧力損失が増大する。図6に示すように、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14の内周面に伝熱管12が挿入される平板形状の挿入側平面部21を有している。そして、図3に示すように、伝熱管12の挿入方向における挿入側平面部21と湾曲部22との間の最大距離Lmaxが、対向する二つの接続面部23の間の距離を直径とする円の半径Rと、挿入側平面部21と挿入された伝熱管12の端部25との間の距離L2との和以上の長さとなるように構成されている。そのため、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14の内部に挿入されている伝熱管12の面積S1を、円形状のヘッダ集合管54の内部に挿入されている伝熱管52の面積S2よりも小さくすることができる。その結果、熱交換器11は、円形状のヘッダ集合管54を有する熱交換器と比べて、第1ヘッダ集合管14の内部では、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小が抑制され、冷媒の圧力損失の増大を抑制することができる。
図7は、第1ヘッダ集合管と円形状のヘッダ集合管とについて、伝熱管の差込み距離L2と、対向する接続面部23同士の間の距離D0との関係と、ヘッダ集合管の内部の冷媒圧力損失の関係とを示した図である。図7の縦軸は、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小に起因する冷媒圧力損失ΔPを表し、図7の横軸は、対向する接続面部23同士の間の距離D0を表す。図7は、伝熱管12が第1ヘッダ集合管14に直挿し可能であり、かつ並列して配置される第2ヘッダ集合管16との干渉を避けるため、距離D0の距離を、距離Lt<距離D0<配列ピッチLp−2tとする場合について示している。なお、「t」は接続面部23の管の肉厚である。図7において、「円形状」であらわされる点線は、円形状のヘッダ集合管54の距離D0(円管の直径)と、冷媒圧力損失ΔPとの関係について示す。図7において、「D形状(L1=3mm=L2)」であらわされる点線は、距離L1が3mmの場合の第1ヘッダ集合管14の距離D0と、冷媒圧力損失ΔPとの関係について示す。図7において、「D形状(L1=5mm)」であらわされる点線は、距離L1が5mmの場合の第1ヘッダ集合管14の距離D0と、冷媒圧力損失ΔPとの関係について示す。
第1ヘッダ集合管14と円形状のヘッダ集合管54とについて、第1ヘッダ集合管14の内部における伝熱管12の差込み距離L2と、対向する接続面部23同士の間の距離D0との関係と、ヘッダ集合管の内部の冷媒の圧力損失との関係について図3、図6及び図7を用いて説明する。なお、距離D0は、図3に示すように、対向する接続面部23同士の間の距離である。図7では、基準となる距離L1を3mmと仮定する。なお、この「3mm」は、図7の内容を説明するために基準となる距離L1の距離を仮定として設定したものであり、「3mm」自体に実質的な意味を有するものではない。図7に示すように、接続面部23における伝熱管の挿入方向の距離L1を拡大し、3mm<距離L1とし、伝熱管の差込み距離L2を距離L2<L1とすると(L1=5mmの点線)、基準とした距離L1=3mmの点線と比較して、冷媒圧力損失ΔPが抑制される。また、第1ヘッダ集合管14は、従来の円形状のヘッダ集合管54と比較して冷媒圧力損失ΔPの低減効果を得ることができる。第1ヘッダ集合管14は、蒸発器の出口に接続されているため、空気調和機40の冷凍サイクルに用いられる圧縮機41の冷媒吸入圧力低下を抑制でき、冷凍サイクルの効率が向上する効果が得られる。
伝熱管12が直接挿入される第1ヘッダ集合管14の内部の流路は、伝熱管12の幅より大きくなるため、第1ヘッダ集合管14の流路の断面積が大きくなる傾向にある。また、冷媒の分岐数が増大する扁平管熱交換器の場合は、第1ヘッダ集合管14の最下部に流れる冷媒流量も小さく、第1ヘッダ集合管14の下部における冷凍機油の滞留を防ぐ必要がある。本発明の実施の形態1に係る熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14は、複数の伝熱管の端部が挿入される平板状の挿入側平面部21と、挿入側平面部21と対向する円弧状の湾曲部22と、挿入側平面部21と湾曲部22とを接続し、対向する二つの接続面部23と、を有する。また、第1ヘッダ集合管14は、内壁面部20において、挿入側平面部21と、接続面部23との接続領域に角部24を有している。ヘッダ内を上昇するのに必要な冷媒ガスの限界流速は、以下の式(1)で表されることが一般的に知られている。式(1)において、vはゼロペネ速度[m/s]を表し、Cはフラッディング乗数を表し、gは重力加速度[m/s]を表し、Dは代表直径を表し、ρoilは冷凍機油密度を表し、ρは冷媒ガス密度を表す。
Figure 0006230769
第1ヘッダ集合管14の内部の角部24では液の表面張力が作用しやすく保持されやすいため、液体である冷凍機油が重力によって落下しにくい。そのため、式(1)の実験定数であるフラッディング乗数cが小さくなる。すなわち、冷媒ガスと冷凍機油とが第1ヘッダ集合管14の内部を上昇流で流れる場合において、第1ヘッダ集合管14の内部で上昇するのに必要となる冷媒ガスの必要限界速度(ゼロペネ速度v)を下げることができる。角部24は、表面張力により液膜を保持させるため、曲率半径が3mm以下の鋭端面となるように形成されている。
図8は、第1ヘッダ集合管の接続面部の伝熱管の挿入方向の長さである距離L1と、第1ヘッダ集合管の内部で上昇するのに必要となる油上昇の限界ガス速度vとの関係とを示した図である。図8では、第1ヘッダ集合管14の内部における伝熱管12の差込み距離L2を例えば3mmに固定し、第1ヘッダ集合管14の対向する接続面部23の外壁同士の距離L0が、距離Lt+2t<距離L0<配列ピッチLpである場合について示している。第1ヘッダ集合管14の接続面部23の伝熱管12の挿入方向の長さである距離L1が、第1ヘッダ集合管14の内部における伝熱管12の差込み距離L2以下となる場合には、伝熱管12の非挿入部31の流路断面積と、伝熱管12の挿入部32の流路断面積とによる冷媒流路の断面積の拡大、縮小することにより、挿入部32側に位置する角部24が流れの死水域となり、冷凍機油のガスヘッダ下部の滞留を抑制できる効果が小さくなる。そのため第1ヘッダ集合管14は、距離L1の長さが、距離L2以上の長さとなるように形成される。第1ヘッダ集合管14の接続面部23の伝熱管12の挿入方向の長さである距離L1を、第1ヘッダ集合管14の内部における伝熱管12の差込み距離L2以上とすることにより、冷媒ガスの必要限界流速が低下し、冷凍機油のガスヘッダ下部の滞留を抑制できる効果がある。
距離L1を大きくすると代表直径Dが大きくなり、式(1)に示すようにゼロペネ速度vは代表直径Dに比例して大きくなる。一方、前述のように距離L1が距離L2以上の範囲では、角部24の液膜の表面張力の効果が作用しやすくなるため、フラッディング乗数cが小さくなる。そのため、式(1)に示すように、フラッディング乗数cが小さくなると、ゼロペネ速度vを低減することができるため、距離L1とゼロペネ速度vとの関係は図8の実線(D形状)のようになる。距離L1とゼロペネ速度vとの関係を示す実線(D形状)は、距離L1=距離L2でゼロペネ速度vの極小値をとる。
以上のように、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14が、複数の伝熱管12の端部が挿入される平板状の挿入側平面部21と、挿入側平面部21と対向する円弧状の湾曲部22と、挿入側平面部21と湾曲部22とを接続し、対向する平板状の二つの接続面部23と、を有するものである。そのため、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14の内部に挿入されている伝熱管12の面積S1を、円形状のヘッダ集合管54の内部に挿入されている伝熱管52の面積S2よりも小さくすることができる。その結果、熱交換器11は、同じ外径の伝熱管を使用した場合、円形状のヘッダ集合管54を有する熱交換器と比べて、第1ヘッダ集合管14の内部では、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小を抑制することができる。その結果、冷媒の圧力損失の主要因となる流れの縮流、拡大を抑制することができる。また、圧力損失を低減できるため、空調機の冷凍サイクルに用いられる圧縮機の冷媒吸入圧力低下を抑制でき、冷凍サイクルの効率が向上する効果が得られる。
また、熱交換器11は、伝熱管12の挿入方向における挿入側平面部21と湾曲部22との間の最大距離Lmaxが、対向する二つの接続面部23の間の距離を直径とする円の半径Rと、挿入側平面部21と挿入された伝熱管12の端部25との間の距離L2との和以上の長さとなるように構成されている。そのため、第1ヘッダ集合管14は、軸方向の断面において、伝熱管12の面積S1が占める割合が相対的に小さくすることができ、第1ヘッダ集合管14の内部では、冷媒が流れる流路の断面積の拡大、縮小を更に抑制することができる。その結果、冷媒の圧力損失の主要因となる流れの縮流、拡大を抑制することができる。すなわち圧力損失を低減できるため、空調機の冷凍サイクルに用いられる圧縮機の冷媒吸入圧力低下を抑制でき、冷凍サイクルの効率が向上する効果が得られる。
また、空調調和機に用いられる冷凍サイクルには、冷媒とともに冷凍機油が循環している。扁平管内の圧力損失を低減するため、伝熱管に例えば扁平管のような細径管が用いられる熱交換器は、従来の円管が用いられる熱交換器と比べて冷媒の分岐数が増大する。したがって、ヘッダ集合管の最下部に流れる冷媒流量が従来よりも小さくなる。そのため、ヘッダ径が大きくなる従来の正円形状のヘッダを用いた場合に、特にガスヘッダ下部において冷媒の流速が低下することで冷凍機油が滞留し、ガスヘッダの上部に上昇しない場合がある。熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14の内壁面部20において、挿入側平面部21と、接続面部23との接続領域に角部24を有している。また、第1ヘッダ集合管は、第1ヘッダ集合管14の接続面部23の伝熱管の挿入方向の長さである距離L1を、第1ヘッダ集合管14の内部における伝熱管12の差込み距離L2以上となるように構成されている。角部24では液の表面張力が作用しやすく保持されやすいため、液体である冷凍機油が重力によって落下しにくい。そして、距離L1が距離L2以上の範囲では、角部24の液膜の表面張力の効果が作用しやすくなるため、フラッディング乗数cが小さくなる。式(1)に示すように、フラッディング乗数cが小さくなると、ゼロペネ速度vを低減することができる。すなわち、冷媒ガスと冷凍機油とが第1ヘッダ集合管14の内部を上昇流で流れる場合において、第1ヘッダ集合管14の内部で上昇するのに必要となる冷媒ガスの必要限界速度(ゼロペネ速度v)を下げることができる。その結果、ガスヘッダの軸方向が鉛直方向であって、冷媒ガスと冷凍機油がガスヘッダ内を上昇流で流れる場合において、冷凍機油のガスヘッダ下部の滞留を抑制することができる。
また、熱交換器11は、接続面部23の伝熱管12の挿入方向の長さである距離L1が、挿入側平面部21と挿入された伝熱管12の端部25との間の距離L2と同じ大きさであるように構成されている。距離L1と距離L2とが等しいと、図8に示すようにゼロペネ速度vの極小値をとる。その結果、ガスヘッダの軸方向が鉛直方向であって、冷媒ガスと冷凍機油がガスヘッダ内を上昇流で流れる場合において、冷凍機油のガスヘッダ下部の滞留を抑制することができる。
また、熱交換器11を流れる冷媒は、R32冷媒、低GWP冷媒であるR290冷媒、前記R32冷媒を主成分とする混合冷媒、R290冷媒を主成分とする混合冷媒が用いられる。第1ヘッダ集合管14は、冷凍サイクルを循環する冷媒循環量が小さくなるため、ヘッダ下部の必要冷媒流速が確保しにくい場合に特に効果が高い。空気調和機40に多く用いられるR32冷媒、低GWP冷媒であるR290冷媒、前記R32冷媒を主成分とする混合冷媒、R290冷媒を主成分とする混合冷媒は、HFO系冷媒(HFO−1234yf、HFO−1234ze)と比べて冷媒の冷凍効果が大きく冷媒循環量が小さいため、特に第1ヘッダ集合管14に適用することは有効である。
また、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14と並べて配置される第2ヘッダ集合管16を更に有し、対向する接続面部23の外壁同士の距離L0が、第1ヘッダ集合管14と第2ヘッダ集合管16との間の距離である配列ピッチLp以下の大きさに形成され、かつ、接続面部23と対向する伝熱管の側壁面部12b同士の間の距離Lt以上の大きさに形成されている。そのため、第1ヘッダ集合管14は、第2ヘッダ集合管16との緩衝を避けることができる。
また、熱交換器11は、内周面に伝熱管12が挿入される挿入側平面部21と対向する円弧状の湾曲部22を有する。これにより、第1ヘッダ集合管14の耐圧強度を向上させ、薄肉化することができるため、第1ヘッダ集合管14を小型化することができる。
また、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14がクラッド鋼で構成されている。そのため、耐摩耗性、耐化学腐食性に優れた熱交換器11を構成することができる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2に係る熱交換器の一部を拡大した斜視図である。図1〜図8の熱交換器と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図中の矢印は、前記熱交換器が蒸発器として動作する場合の冷媒の流れ方向を示すものである。本発明の実施の形態2に係る熱交換器では、本発明の実施の形態1に係る熱交換器の第1ヘッダ集合管14が軸方向で分割された構成である。本発明の実施の形態2に係る熱交換器で特に記述しない項目については、本発明の実施の形態1に係る熱交換器と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
<熱交換器の構成>
次に、本発明の実施の形態2に係る熱交換器11の構成について説明する。本発明の実施の形態2に係る熱交換器11は、側面部12aが対向するように間隔をあけて配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管12と、複数の伝熱管12が挿入され当該伝熱管12と連通する第1ヘッダ集合管14と、を備える。また、熱交換器11は、側面部12aが対向するように間隔をあけて配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管12と、複数の伝熱管12が挿入され当該伝熱管12と連通する第2ヘッダ集合管16と、を備える。
伝熱管12には、複数のフィン13が並列して接合されている。フィン13は、空気と冷媒の熱交換効率を向上させるためのものである。フィン13は、例えばプレートフィンや、コルゲートフィンが用いられるが、伝熱管12の表面でも空気との熱交換は行われるため、熱交換器11は、フィン13を備えなくてもよい。
熱交換器11は、図9に示すように、第1ヘッダ集合管14の管路と、第2ヘッダ集合管16の管路とが平行するように、第1ヘッダ集合管14と、第2ヘッダ集合管16とが並べて配置される。第1ヘッダ集合管14は軸方向に複数分割される。図9では、第1ヘッダ集合管14は、第1ヘッダ集合管14aと、第1ヘッダ集合管14bとの2つに分割されている。しかし、第1ヘッダ集合管14の分割数は2つに限定されるものではなく、2以上の複数に分割されていてもよい。分割された第1ヘッダ集合管14のそれぞれに冷媒配管15が接続されている。
<熱交換器の動作>
本発明の実施の形態2に係る熱交換器11の動作について説明する。暖房運転の場合、熱交換器11は蒸発器として作用し、第1ヘッダ集合管14は蒸発器の出口に接続される。冷凍サイクルから熱交換器11に流入した気液二相冷媒は第2ヘッダ集合管16を介して伝熱管12に流入し、室外ファン46によって発生した風と熱交換して蒸発する。伝熱管12内で蒸発した冷媒は分割された第1ヘッダ集合管14に流入して合流する。第1ヘッダ集合管14に流入したガス冷媒は、図4に示したように伝熱管12が挿入されていない非挿入部31と、伝熱管12が挿入され流路が縮小された挿入部32とを交互に通過する。第1ヘッダ集合管14内を通るガス冷媒は、挿入部32を通過する際に、第1ヘッダ集合管14に挿入されている伝熱管12の端部25から流出するガス冷媒と順次合流し、冷媒配管15を介して熱交換器11から冷凍サイクルへ流出する。空気調和機40が、冷房運転の場合、すなわち熱交換器11が凝縮器として作用する場合は、前述の蒸発器の場合の流れと逆方向に冷媒が流れる。
以上のように、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14が、軸方向に複数に分割されている。分割された第1ヘッダ集合管14のそれぞれには出口である冷媒配管15が複数接続されている。そのため、熱交換器11は、複数の冷媒配管15に流入する直前の流速が低減し、圧力損失を抑制できる効果がある。冷媒配管15に流入する直前の流速がより低減するため、第1ヘッダ集合管14は管路の中央Mに対して対称に分割されていることが望ましい。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3に係る熱交換器の一部を拡大した斜視図である。図11は、本発明の実施の形態3に係る熱交換器が蒸発器として作用する場合において、蒸発機の出口に接続される第1ヘッダ集合管を示す概略図である。図中の矢印は、前記熱交換器が蒸発器として動作する場合の冷媒の流れ方向を示す。図1〜図9の熱交換器と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。本発明の実施の形態3に係る熱交換器は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器おいて、第1ヘッダ集合管14に複数の冷媒配管15が接続された構成である。本発明の実施の形態3に係る熱交換器で特に記述しない項目については、本発明の実施の形態1に係る熱交換器と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
<熱交換器の構成>
次に、本発明の実施の形態3に係る熱交換器11の構成について説明する。本発明の実施の形態3に係る熱交換器11は、側面部12aが対向するように間隔をあけて配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管12と、複数の伝熱管12が挿入され当該伝熱管12と連通する第1ヘッダ集合管14と、を備える。また、熱交換器11は、側面部12aが対向するように間隔をあけて配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管12と、複数の伝熱管12が挿入され当該伝熱管12と連通する第2ヘッダ集合管16と、を備える。
伝熱管12には、複数のフィン13が並列して接合されている。フィン13は、空気と冷媒の熱交換効率を向上させるためのものである。フィン13は、例えばプレートフィンや、コルゲートフィンが用いられるが、伝熱管12の表面でも空気との熱交換は行われるため、熱交換器11は、フィン13を備えなくてもよい。
熱交換器11は、図10に示すように、第1ヘッダ集合管14の管路と、第2ヘッダ集合管16の管路とが平行するように、第1ヘッダ集合管14と、第2ヘッダ集合管16とが並べて配置される。図11に示すように、第1ヘッダ集合管14に複数の冷媒配管15が接続され、第1ヘッダ集合管14の内部に管路を分割する仕切り部材17が設けられている。第1ヘッダ集合管14の管路の内部は、軸方向と垂直に仕切り部材17が設けられており、管路は内部で複数に分割されている。
以上のように、熱交換器11は、第1ヘッダ集合管14の内部が、軸方向と垂直に設けられた仕切り部材17により複数に分割されている。分割された第1ヘッダ集合管14のそれぞれには出口である冷媒配管15が複数接続されている。そのため、熱交換器11は、複数の冷媒配管15に流入する直前の流速が低減し、圧力損失を抑制できる効果がある。冷媒配管15に流入する直前の流速がより低減するため、複数の冷媒配管15は第1ヘッダ集合管14の軸方向の中央Mに対して対称な位置に接続されていることが望ましい。
また、冷媒の分岐数が増大する扁平管熱交換器の場合には、第1ヘッダ集合管14の最下部に流れる冷媒流量も小さく、第1ヘッダ集合管14の下部における冷凍機油の滞留が課題となる。しかし、第1ヘッダ集合管14は、分割されないため、冷凍機油の滞留は最下部のみであり、本発明の実施の形態2に係る熱交換器11と比べて返油性が向上する。
また、熱交換器11は、仕切り部材17を管路内に設けることにより、第1ヘッダ集合管14の耐圧強度が向上する。なお、仕切り部材17は、設置しなくてもよい。仕切り部材17がない場合でも冷媒の流れは上記と同じであり、同様の効果が得られる。また、熱交換器11は、本発明の実施の形態2に係る熱交換器11と比較して第1ヘッダ集合管14が分割されていないため、本発明の実施の形態2に係る熱交換器11と比べて安価に製造することができる。
11 熱交換器、11a 第1熱交換部、11b 第2熱交換部、12 伝熱管、12a 側面部、12b 側壁面部、13 フィン、14 第1ヘッダ集合管、14a 第1ヘッダ集合管、14b 第1ヘッダ集合管、15 冷媒配管、16 第2ヘッダ集合管、17 仕切り部材、20 内壁面部、20a 接続部、21 挿入側平面部、22 湾曲部、23 接続面部、24 角部、25 端部、31 非挿入部、32 挿入部、40 空気調和機、41 圧縮機、42 流路切替装置、43 室内熱交換器、44 室内ファン、45 膨張弁、46 室外ファン、47 室外熱交換器、52 伝熱管、54 ヘッダ集合管。

Claims (11)

  1. 側面部が対向するように間隔をあけて並列に配置され、管内に冷媒が流れる複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管が挿入され、当該伝熱管と連通するヘッダ集合管と、
    を備えた熱交換器であって
    前記ヘッダ集合管は、
    前記熱交換器が蒸発器として作用する場合の前記複数の伝熱管の出口に接続されており、
    前記複数の伝熱管の端部が挿入される平板状の挿入側平面部と、
    前記挿入側平面部と対向する円弧状の湾曲部と、
    前記挿入側平面部と前記湾曲部とを接続し、対向する平板状の二つの接続面部と、
    前記挿入側平面部と前記接続面部との接続領域に位置する角部と、
    を有し、
    前記角部は、曲率半径が3mm以下の鋭端面に形成されており、
    前記対向する接続面部の間の距離D0は、前記接続面部と対向する前記伝熱管の側壁面部同士の間の距離Ltよりも大きく、
    前記接続面部の前記伝熱管の挿入方向の長さである距離L1が、前記挿入側平面部と挿入された前記伝熱管の端部との間の距離L2と同じ大きさである熱交換器。
  2. 前記ヘッダ集合管は、内壁面部において、
    前記複数の伝熱管の挿入方向における前記挿入側平面部と前記湾曲部との間の最大距離Lmaxが、対向する二つの前記接続面部間の距離を直径とする円の半径Rと、前記距離L2との和以上の長さとなるように構成された請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記複数の伝熱管は、扁平管である請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記複数の伝熱管に並列して接合されている複数のフィンと、
    前記ヘッダ集合管と並べて配置される第2のヘッダ集合管と、
    を更に有し、
    対向する前記接続面部の外壁同士の距離L0が、
    前記ヘッダ集合管に挿入された前記伝熱管に接合しているフィンと、前記第2のヘッダ集合管に挿入された前記伝熱管に接合しているフィンとの間の距離である配列ピッチLp以下の大きさに形成され、かつ、前記接続面部と対向する前記伝熱管の側壁面部同士の間の距離Lt以上の大きさに形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記ヘッダ集合管が、軸方向に分割されている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 前記ヘッダ集合管は、軸方向の中央に対して対称に分割されている請求項に記載の熱交換器。
  7. 前記ヘッダ集合管に複数の冷媒配管が接続され、前記ヘッダ集合管の内部に管路を分割する仕切り部材が設けられている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換器。
  8. 前記複数の冷媒配管は、前記ヘッダ集合管の軸方向の中央に対して対称な位置に配置されている請求項に記載の熱交換器。
  9. 前記ヘッダ集合管は、クラッド鋼で構成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換器。
  10. R32冷媒、または、R32冷媒を主成分とする混合冷媒を用いる請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換器。
  11. R290冷媒、または、R290冷媒を主成分とする混合冷媒を用いる請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱交換器。
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