JP6230358B2 - 光学的距離計測装置 - Google Patents
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Description
前者の共焦点顕微鏡は、測定対象物にスポットを照射しそのスポットに対してピンホールを介して共焦点位置に配置した受光素子にて受光した光量が最大になるように対物レンズ、または測定対象物を動かすことにより、測定対象物の高さ情報や行路差情報を取得していた。
また、後者のデジタルホログラム顕微鏡は、測定対象物に対して略平行なレーザー光を照射し、測定対象物で回折された光を対物レンズにて集光し、レファランスとなる平面波とCCD等のエリアセンサ上にて干渉させてホログラムを作成し、この干渉縞を計算にて解析することにより元の測定対象物からの波面を復元して、行路差情報を取得するものである。
したがって、取得した波面情報は測定対象物が実際に有している空間周波数情報を全く正確に反映しておらず、誤った行路差情報を与えていた。
また、0次回折光だけに位相差を生じさせることは実効的に不可能であった。なぜならば、0次回折光は測定対象物とされる試料からの変調を受けずに透過した光であるが、0次回折光の領域に重なった周波数の低い1次回折光などが0次回折光に含まれ、0次回折光と1回折光を実質的に区別できないからである。
さらに、4つの位相を変えた画像を取得するに当たり、空間光変調器の変調切り替えをする必要性があり、CCDカメラで取得した画像が時間的にずれた情報となっている。従って、比較的高速に変化するような過程の変化を正しく反映しているとは、言いがたかった。
この為に、周波数の高い構造部分で蛍光発色するとそのコントラストは低下してしまい、正確な濃度測定等を行うことは困難であった。
また、結像光学系を基にした従来のさまざまな顕微鏡では、レンズの開口制限により、取得できる空間周波数が制限を受けると同時に、空間周波数が高くなるにつれ、試料のコントラストが漸減していた。この為、位相情報等の行路差情報や蛍光発色により濃度情報を正確に取得することは困難であった。
しかし、電子顕微鏡に関しては、特に生物や細胞等に対して加工処理する必要性があるので、生きたままの観察や屈折率分布の測定は不可能であった。他方、AFMは、処理速度が十分でないことから、リアルタイムに状態の変化を見ることが出来ないので、生物、細胞の観測には不向きであり、また、測定対象物に対してプローブを近接させなくてはならず、使い勝手も悪かった。
結像光学系を用いた従来の顕微鏡においては、対物レンズにて捉える対称物の空間周波数の1次回折光の成分と0次回折光の成分とが干渉して像形成を行う。このため、レンズの開口に1次回折光が入射されないと、その空間周波数は再現されないことになる。他方、低い周波数から高い周波数に至るにつれてその1次回折光の回折角は次第に大きくなるので、レンズに入力される1次回折光の量が減っていくことになる。その結果として、1次回折光が入力されない周波数がカットオフになり、低い周波数から高い周波数に至る途中で、変調度が次第に落ちていくようになる。
他方、前記したデジタルホログラム顕微鏡のように、対物レンズを使って結像させるような光学系においては、測定対象物により回折されたレーザー光は、開口の大きさに制限のある対物レンズに入射した時点で、このレーザー光の有する空間周波数の一部が欠落した情報となっている。すなわち、空間周波数が高くなるほど、対物レンズに入力される空間周波数は徐々に低下する。このために、レファランスの波面と干渉させて作ったホログラムは、測定対象物の有する本来の情報を反映していない。この結果、計算にて再生した行路差情報は全くの誤情報となっている。
図17のように開口半径がaで焦点距離がfの対物レンズ31に平行光束が入射しているとする。なお、図17においては、照射光軸を光軸L0で表し、この光軸L0に対して角度Θだけ傾く傾斜光軸を光軸L1で表している。通常の結像を用いた顕微鏡では、図17のように光束が試料Sを透過する透過型となるが、光束が試料Sで折り返される反射型として考えてもよい。また、式を簡単にするために、1次元の開口として扱う。
θ=2π(h/λ)sin(2πx/d)・・・・・(1)式
試料Sから回折された光の振幅Eは、焦点距離fだけ離れた面において、(1)式のフーリエ変換とレンズの開口とのコンボリューションとして、与えられるので、以下のように表される。ただし、(1)式の位相のフーリエ変換であるベッセル関数は、±1次まで取るものとする。
したがって、強度Iは下記(3)式のようになる。
この光束が入射されるのに伴い測定対象物で回折されて生じた0次回折光および1次回折光を含む光束を2つの光束にする分離素子と、
分離素子により分割された一方の光束を構成する各回折光の内の一部の光束の進行を遅延させる第1の遅延素子と、
第1の遅延素子で一部遅延した0次回折光と1次回折光とを相互に干渉させた状態で、2つの部分に分けて検出する一対の分割受光素子を備えた第1の受光素子と、
分離素子により分割された他方の光束を構成する各回折光の内の一部の光束の進行を第1の遅延素子と異なる位相で遅延させる第2の遅延素子と、
第2の遅延素子で一部遅延した0次回折光と1次回折光とを相互に干渉させた状態で、2つの部分に分けて検出する一対の分割受光素子を備えた第2の受光素子と、
第1の受光素子の一対の分割受光素子でそれぞれ位相が相違されつつ検出される2種類の受光出力の電気信号間及び、第2の受光素子の一対の分割受光素子でそれぞれ位相が相違されつつ検出される2種類の受光出力の電気信号間の和や差の出力値を検出する出力和差検出部と、
を含む。
本発明においては、測定対象物に光源から照射された光束が測定対象物に入射されるのに伴い回折されて、0次回折光および1次回折光を含む光束が出射される。分離素子がこの光束を2つの光束に分割し、分割された一方の光束を構成する各回折光の内の一部の光束の進行を第1の遅延素子が遅延させる。そして、0次回折光と1次回折光とを相互に干渉させた状態として、第1の受光素子の一対の分割受光素子がこの状態の光を別々に検出する。
さらに、出力和差検出部が、第1の受光素子の一対の分割受光素子でそれぞれ位相が相違されつつ検出される2種類の受光出力の電気信号間及び、第2の受光素子の一対の分割受光素子でそれぞれ位相が相違されつつ検出される2種類の受光出力の電気信号間の和や差の出力値を検出する。
また、ヘテロダイン検波もしくは変調周波数自体の分析により、空間周波数の情報を電気的な周波数に変換できるので、計4つの位相の相違した情報から、0次回折光の領域に重なった周波数の低い1次回折光を、0次回折光から区別できる。
さらに、計4つの分割受光素子で相互に位相の相違した画像を同時にそれぞれ取り込めるので、画像が時間的にずれた情報とならない。このため、比較的高速に変化するような過程の変化を正しく反映した情報が得られる。これに伴って、光量の低下が抑えられてSN比の良好な情報となる。
さらに、本発明を透過型の顕微鏡に適用した場合、生物や細胞を生きたままかつ蛍光着色せず高い分解能で観察、計測できる。このため、細胞等を不活性化して計測する電子顕微鏡にはない大きな特徴を有することとなる。
請求項1の分離素子が、傾きを有した傾斜光軸上に配置され、また、0次回折光および1次回折光を含む光束を平行光束とするレンズおよび、これら2つの光束に分割するビームスプリッターにより構成されることで、0次回折光および1次回折光を含む光束を確実に分割可能となる。
光源から出射されたレーザーのようなコヒーレントな光を、第1の手段である音響光学素子や空間変調器により実質上2つの異なる周波数の光に変調させる。この時、例えば音響光学素子を用いると、この音響光学素子の表面弾性波と光の相互作用により、回折縞が変調を受ける。ドップラーシフトを受けた光は、周波数変調を受けるとともに、±1次の回折光となって出射される。他方、空間光変調器を用いる場合には、この空間光変調器に書き込んだ回折縞を変調させることでも、同様な効果をもたらす。
そして、この第5の手段である信号比較器において2つの光の分離方向に対して略垂直な方向を境界線とし、この境界線を挟んで対称な位置にある各々の出力の差信号または和信号を作成する。この差信号または和信号を第6の手段であるデータ処理部においてヘテロダイン検波することにより、位相差の検出をし、あるいは強度差の検出をする。
図3に示す2つの光の照射領域A,B間の中心距離Δxをこれらの光が有する回折限界以下に設定したとする。この場合、各々の光の照射領域A,Bは、アッべの理論の回折限界以下にはならないが、わずかにずらした各々別の周波数の光であるため、これらの光をヘテロダイン検波することにより、微分情報を取得することができる。この時、2以上に分割されて配置された各受光素子の和信号を用いると、実質的に光学顕微鏡の一種の微分干渉顕微鏡と等価になり、これらの差信号を用いると、微分干渉顕微鏡よりはるかに高い横分解能が得られる。
上記のように測定対象物G1上での2つの光の照射領域A,B間の中心距離をΔxとし、光の複素振幅分布をu(x)とする。この場合、測定対象物G1に対して十分離れた場所では、測定対象物G1のプロファイルとビームプロファイルの積のフーリエ変換となる。
従って、各受光素子上の複素振幅分布Eは、以下のようになる。
E=∫(Aejθ(x) u(x)ejkxdx・ej(ωc-ωm)t+Aejθ(x+Δx) u(x)ejkxdx・ej(ωc+ωm)t)
I(k)=A2∫ej(θ(x)-θ(x'+Δx') u(x) u(x') ejk(x-x')dxdx'e-j2ωmt
+A2∫e-j(θ(x)-θ(x'+Δx') u(x) u(x') ejk(x-x')dxdx'ej2ωmt・・・・・(4)式
I=∫I(k)dk(積分範囲は-KmaxからKmax)
=A2∫cos(θ(x)−θ(x'+Δx')−2ωmt) u(x) u(x')sin(Kmax(x-x'))/(x-x')dxdx'
sin(Kmax(x-x'))/(x-x')=Kδ(x-x')となるので、以下の(5)式のようになる。
I=A2∫cos(θ(x) −θ(x+Δx) −2ωmt) u(x)2dx・・・・・(5)式
(5)式を変形すると下記の式を得る。
Iq=A2∫cos(θ(x)−θ(x+Δx) u(x)2dx・cos(2ωmt)
Ii=A2∫sin(θ(x)−θ(x+Δx) u(x)2dx・sin(2ωmt)
Θ=tan-1(∫sin(θ(x)−θ(x+Δx)) u(x)2dx/∫cos(θ(x)−θ(x+Δx)) u(x)2dx)・・・・・(6)式
I=∫I(k)dk(積分範囲は0からKmax)−∫I(k)dk(積分範囲は−Kmaxから0)
=A2∫sin(θ(x)−θ(x'+Δx')−2ωmt) u(x) u(x')( cos(Kmax(x-x')-1)/(x-x')dxdx'
(cos(Kmax(x-x')-1)/(x-x')=δ'(x-x')+1/x(δ(x)-1)となるので、下記(7)式のようになる。
I=A2∫d/dx(sin(θ(x)―θ(x+Δx)―2ωmt) )u(x)2dx・・・・・(7)式
さらに、この(7)式を変形すると、下記のようになる。
Iq=A2∫d/dx(sin(θ(x)−θ(x+Δx)) u(x)2dx・cos(2ωmt)
Ii=−A2∫d/dx(cos(θ(x)−θ(x+Δx)) u(x)2dx・sin(2ωmt)
Θ=tan-1(−∫d/dx(cos(θ(x)−θ(x+Δx)) u(x)2dx/∫d/dx(sin(θ(x)−θ(x+Δx))u(x)2dx)・・・・・(8)式
まず、(6)式では、照射領域A,Bの中心距離Δxだけ離れた2点の位相差をu(x)の重み関数で、平滑化した結果として得られる位相差を示しているので、照射領域A,B内の平均的な位相差を示している。これは、微分干渉顕微鏡と等価な処理である。
他方、(8)式では、照射領域A,Bの中心距離Δxだけ離れた2点の位相差の微分に対して、u(x)の重み関数で平滑化しているので、おおよそ元の関数を復元していることになる。
従って、照射領域A,Bの分離度に相当する横分解能で、位相差情報および位置情報を取得することが可能となる。
また、複数の受光素子の和出力だけを用いるのであれば、実質上1つの受光素子を用いることで、同様のことが実現できることになる。
以上述べたように、ヘテロダイン検波を用い、フーリエ変換面にて空間周波数情報を処理することにより、特に差演算では非常に高い横分解能の向上をもたらすことができる。
以上より、ビームを瞳伝達光学系により走査した場合、ビーム分離度に相当する横分解能で、位相差および位置情報を取得することが可能となる。
また、詳細は後述するが、対物レンズによる空間周波数はビームの走査と受光素子により電気的な周波数信号に変換しているので、対物レンズが本来有する空間周波数の漸減度を電気的な増幅度で修正することにより、対物レンズで取得できる空間周波数までは完全に復元することができる。
図1は、実施例に適用される光学系の装置の構成を示すブロック図である。この図1に示すように、レーザー光が出射される光源であるレーザー光源21と、AODドライバー24が接続されて動作が制御される第1の手段である音響光学素子(AOD)23との間に、コリメーターレンズ22が配置されている。
また、この音響光学素子23に対して、2群のレンズからなる瞳伝達拡大レンズ系25、入力されたレーザー光を2次元走査する2次元走査デバイス26、入力されたレーザー光を分離して出射する偏光ビームスプリッター27が順に並んで配置されている。但し、音響光学素子23に対して、瞳伝達拡大レンズ系25、ビームスプリッター27、2次元走査デバイス26の順に並べて配置しても良い。
これら受光素子28、29が、これら受光素子28、29からの信号を比較する信号比較器33にそれぞれ接続され、この信号比較器33が、最終的にデータを処理して測定対象物G1のプロフィル等を得るデータ処理部34に繋がっている。
そして、上記のように音響光学素子23の実質的な瞳位置を2次元走査デバイス26の瞳位置に伝達する瞳伝達レンズ系25、光を面上に走査する2次元走査デバイス26および、2次元走査デバイス26の瞳位置を対物レンズ31の瞳に伝達するための瞳伝達レンズ系30を経て、対物レンズ31に、きわめて接近した2方向に出射された光束が入射される。
このようにして、図2の実線で示すビームLAおよび点線で示すビームLBのように、非常に接近して相互に同一径とされる2つのビームを得ることができる。
Ea=Aexpj(2π(fo+fc+fm)t)
Eb=Bexpj(2π(fo+fc-fm)t+δ)
この複素振幅Ebの式のδは、ビームLAを基準としたビームLBの高さ方向の位相差を表わし、foは光の周波数を表す。なお、前述したようにこの2つのビームの間隔は、音響光学素子23に加えた変調周波数fmによって決定されるので、走査速度とは無関係である。
I=(Ea+Eb)(Ea+Eb)*=A2+B2+2ABcos(2π*2fmt+δ)
これに伴い、図1に示す信号比較器33を用いて、周波数2fmのヘテロダイン検波の位相比較を行うことにより、位相差δを測定することができる。このようにして、位相情報を取得する。
データ処理部34では走査情報とともに取得された情報を画像やデータの形として、ディスプレイに表示したり、メモリにデータとして蓄積したりする。
図4は、本光学系に係る透過型の光学系を用いた装置を示すブロック図である。主要な光学系は前記光学系と同じなので説明を割愛するが、本光学系では、図4に示すように、対物レンズ31で集光された光が測定対象物G2を透過することになる。このため、受光素子49は測定対象物G2を挟んで対物レンズ31と反対側に配置されていることが特徴である。つまり、本光学系の場合、対物レンズ31の光軸Lの延長線上に2つのビームの分離方向に対して垂直方向に暗線が伸びる形で分割された受光素子49が配置されている。
以下、説明を簡単にするために、変調しないDPC的な手法を用いて一つのビームによる位相取得方法について説明するが、ヘテロダイン信号を作成する音響光学素子や1次元または2次元の走査系を経て、きわめて隣接した2つのビームを作成するヘテロダイン法においても、同様に説明できる。
説明を簡単にするために、試料Sが高さhでピッチdの正弦波状の形状をしているものとすれば、光学的な位相θが以下の式で表される。
θ=2π(h/λ)sin(2πx/d−θ0)・・・・・(9)式
試料Sから回折された光の振幅Eは、焦点距離fだけ離れた面においては、(9)式のフーリエ変換と対物レンズ31の開口とのコンボリューションとして、与えられるので、以下のように表される。ただし、(9)式の位相のフーリエ変換であるベッセル関数は±1次まで取るものとする。
以下の説明を簡単にするために、光軸L3の傾斜角を出射角度ξに一致するようにするが、0次回折光J0が入射されれば、この角度よりも大きくても良く、小さくても良い。 このように光軸L3の傾斜角が変化すると、これに伴い、以下に説明するように0次回折光エリアが変わるので、0次回折光J0と1次回折光J1との干渉領域が変わるが、本質的には定量化の議論に影響を与えない。
この各部の重なり部分を考慮すると、振幅分布Eは以下の式から求まる。
図13に示すように、本実施例においても、レーザー光源21が図示しない光学装置を介して対物レンズ31と対向して配置されており、対物レンズ31を透過したレーザー光が、透過物の試料Sに収束して照射される。試料Sに照射されたレーザー光は、光軸L0上に位置する集光レンズ36により集光されて、平行な光束とされる。
他方、ブロック3とブロック4は、0次回折光エリアと−1次回折光エリアを含み、ブロック1とブロック2の対称系の配置となっていて、ブロック1、2と同様の構成とされる。このため、これらブロック3、4の組み合わせは、図5に示した実施例では示されていない−1次回折光エリアを含む光学系となっているが、図5の実施例と実質上同様に機能する。
図14は、本実施例の光学的距離計測装置の構成を示す概略図である。本実施例は、この図14に示すように、0次回折光と1次回折光との間に±π/2やπの位相差を与える手段として、正弦波状に形成されたグレーティングである回折格子54をレンズ52の焦点に配置した構造としている。
正弦波振幅回折格子では、下記の振幅Eとされる。
E=E0sin(2πx/d-θ)
正弦波位相回折格子では、下記の振幅Eとされる。
図15は、本実施例の光学的距離計測装置の構成を示す概略図である。この図15に示すように、本実施例においては、0次回折光の光軸L0に対して、集光レンズ36を傾斜して設置している。このことで、0次回折光の一部だけでなく、同じレンズを用いた場合に比較してより高い空間周波数を有した1次回折光の一部を取り入れ、結像光学系にて干渉を実現している。なお、図示しないものの、本実施例においては、軸L0に対して対象な位置に同様な光学系が配置されている。
図16は、本実施例の光学的距離計測装置の構成を示す概略図である。
この図16に示すように、本実施例においては、試料Sに収束した光を入射せず、比較的大きな径を有する平行光束を入射することとする。この場合において、0次回折光の光軸L0に対して集光レンズ36を傾斜して設置することとした。このことで、0次回折光の一部だけでなく、同じレンズを用いた場合に比較してより高い空間周波数を有した1次回折光の一部を取り入れることができる。なお、図示しないものの、本実施例においては、光軸L0に対して対象な位置に同様な光学系が配置されている。
また、本発明の光学的距離計測装置は、顕微鏡だけでなく、さまざまな種類の光学機器や波動を有する電磁波を用いた計測機に適用でき、これら光学機器や波動を有する電磁波を用いた計測機の分解能を向上することができるものである。
8 データ処理部
21 レーザー光源
30 瞳伝達レンズ系
31 対物レンズ
36 集光レンズ
38 ビームスプリッター
39 ロンボイドプリズム
40 受光素子
40A、40B 分割受光素子
43A 遅延素子
43B、43C 遅延素子
49 ロンボイドプリズム
50 受光素子
50A、50B 分割受光素子
52 レンズ
53 拡大光学系
54 グレーティング
55、56 レンズ
57、58 受光素子
64、65 レンズ
B1、B2 光路
BA、BB 半円ビーム
BC、BD 半円ビーム
S 試料
L0、L1、L2、L3 光軸
Claims (6)
- 測定対象物に光束を照射する光源と、
この光束が入射されるのに伴い測定対象物で回折されて生じた0次回折光および1次回折光を含む光束を2つの光束にする分離素子と、
分離素子により分割された一方の光束を構成する各回折光の内の一部の光束の進行を遅延させる第1の遅延素子と、
第1の遅延素子で一部遅延した0次回折光と1次回折光とを相互に干渉させた状態で、2つの部分に分けて検出する一対の分割受光素子を備えた第1の受光素子と、
分離素子により分割された他方の光束を構成する各回折光の内の一部の光束の進行を第1の遅延素子と異なる位相で遅延させる第2の遅延素子と、
第2の遅延素子で一部遅延した0次回折光と1次回折光とを相互に干渉させた状態で、2つの部分に分けて検出する一対の分割受光素子を備えた第2の受光素子と、
第1の受光素子の一対の分割受光素子でそれぞれ位相が相違されつつ検出される2種類の受光出力の電気信号間及び、第2の受光素子の一対の分割受光素子でそれぞれ位相が相違されつつ検出される2種類の受光出力の電気信号間の和や差の出力値を検出する出力和差検出部と、
を含む光学的距離計測装置。 - 前記分離素子が、光束の照射光軸に対して傾きを有した傾斜光軸上に配置される請求項1記載の光学的距離計測装置。
- 前記分離素子が、
測定対象物を透過するのに伴い回折された0次回折光および1次回折光を含む光束を平行光束とするレンズと、
前記光束を2つの光束に分割するビームスプリッターと、
により構成される請求項1または2に記載の光学的距離計測装置。 - 前記第1の遅延素子及び第2の遅延素子が、1/4波長板或いは1/2波長板とされて、光束の位相を90度或いは180度遅延させる請求項1から3のいずれかに記載の光学的距離計測装置。
- 前記第1の遅延素子及び第2の遅延素子が、回折格子とされて、光束の位相を90度或いは180度遅延させる請求項1から3のいずれかに記載の光学的距離計測装置。
- 第1の遅延素子と第1の受光素子との間および、第2の遅延素子と第2の受光素子の間に、プリズムがそれぞれ配置されていて、
第1の受光素子及び第2の受光素子で0次回折光及び1次回折光を検出する前に、このプリズムにより0次回折光と1次回折光とを相互に干渉させる請求項1から5のいずれかに記載の光学的距離計測装置。
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