JP6226711B2 - 金属ガラスの成型装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、溶融金属の部分的な急冷を防止して金属ガラスの成型性を向上できると共に、金型の動作方向を簡素化することで装置構成の合理化を図ることができる金属ガラスの成型装置を提供することにある。
本発明に係る金属ガラスの成型装置の一形態によれば、溶融金属を押圧して結晶化の臨界冷却速度よりも速く冷却させることで金属ガラスの成型体を形成するように、成型用のキャビティが設けられた受型と、該成型用のキャビティへ前記溶融金属を押圧する押圧型と、該押圧型を押圧方向へ移動させる押圧駆動機構部とを備える金属ガラスの成型装置であって、前記受型が、前記成型用のキャビティが形成されたキャビティ型部と、該キャビティ型部が受けられて接触されることで前記溶融金属の冷却を促進する冷却用ベース型部とによって構成され、前記キャビティ型部を、前記冷却用ベース型部に対して、原料の金属が溶融されて前記押圧型によって前記溶融金属が押圧される際には離れた状態であって該溶融金属を冷却する際には接触させるように、前記押圧型の押圧方向に沿って往復移動させるキャビティ型部の駆動機構部を具備する。
また、本発明に係る金属ガラスの成型装置の一形態によれば、前記キャビティ型部の前記冷却用ベース型部に接触する外側面又は内側面が表面積を増やすように凹凸状に設けられ、該キャビティ型部の外側面又は内側面を入れ子状に受けて接触する前記冷却用ベース型部の内側面又は外側面が、該キャビティ型部の外側面又は内側面の形状に対応して凹凸状に設けられていることを特徴とすることができる。
本発明に係る金属ガラスの成型装置は、基本構成として、溶融金属10を押圧して結晶化の臨界冷却速度よりも速く冷却させることで金属ガラスの成型体を形成するように、成型用のキャビティ21aが設けられた受型20と、その成型用のキャビティ21aへ溶融金属10を押圧する押圧型30と、その押圧型30を押圧方向へ移動させる押圧駆動機構部40とを備える。32は押圧型の延長部であり、これを介して押圧型30が押圧駆動機構40によって押圧される。
また、その冷却工程において、冷却用ベース型部25によって押圧型30も直接的に冷却できるように、その押圧型30が冷却用ベース型部25に接触できるように設けられている。
なお、このキャビティ型部の駆動機構部50や、押圧駆動機構部40としては、油圧や空気圧、電動力を押圧力に変換する機構、或いはコイルスプリングなどの弾性部材を用いた機構など、プレス動作の仕様に応じて既知の押圧技術を適宜選択的に利用すればよい。
これによれば、プレス工程において溶融金属10の押圧面部31に接触する部分についてのみ部分的に冷却されることを防止でき、より安定的に溶融金属10を押圧し、その成型性をより向上させて金属ガラスの成型体を精度よく効率的に生産することができる。
本形態例は、横置き状態の成型装置になっており、押圧駆動機構部40及びキャビティ型部の駆動機構部50によって、押圧型30及びキャビティ型部21が、横方向に往復動するように構成されている。この形態例では、原料の金属が、溶融金属の溜まり部21cに載置されて、高周波加熱用のコイル61によって溶融される。
なお、溶融金属の溜まり部21cから溶融金属10がこぼれないように、キャビティ型部21を傾斜させるなど、押圧型30やキャビティ型部21の作動方向は、特に限定されるものではない。
図4(a)は加熱工程であり、高周波加熱用のコイル61によって、その内部に位置されたキャビティ型部21の成型用のキャビティ21aであって溶融金属の溜まり部21cに配された金属ガラスの原料となる金属を溶融金属10となるように加熱している。このとき同時に、キャビティ型部21及び押圧型30の押圧面部31についても加熱がなされており、材料と型とが高温度となる。
本形態例は、図1及び図2に示した形態例と比較して、成型用のキャビティ21aが凹曲面に形成されており、押圧型30の押圧面部31が凸曲面を備えるように突起した状態に形成されている点が相違する。これによれば、図1及び図2に示した形態例と同様の成型工程によって、曲面を備える金属ガラスの成型体11を、前記形態例と同様に且つ好適に成型することができる。
本形態例では、図1及び図2に示した形態例と比較して、成型用のキャビティ21aが断面台形状に上方へ突起したキャビティ型部21の上面に設けられ、キャビティ型部21と冷却用ベース型部25とによって入れ子状となる凹凸の嵌め合い関係が、反対となっている。つまり、キャビティ型部21の下側に下方へ向かって広がるように設けられたテーパ状内側面21dに、冷却用ベース型部25の上側に上方へ向かって狭まるように設けられたテーパ状外側面25dが嵌って接触する形態になっている。これによっても、図1及び図2に示した形態例と同様の成型工程によって、金属ガラスの成型体11を前記形態例と同様に且つ好適に成型することができる。
11 金属ガラスの成型体
20 受型
21 キャビティ型部
21a 成型用のキャビティ
21b キャビティ型部の外側面
21c 溶融金属の溜まり部
21d テーパ状内側面
22 キャビティ型部の延長部
25 冷却用ベース型部
25a 水冷用通水孔
25b 冷却用ベース型部の内側面
25c 冷却用ベース型部の中央貫通口
25d テーパ状外側面
26 冷却用給水装置部
27 排出ピン
30 押圧型
31 押圧面部
32 押圧型の延長部
40 押圧駆動機構部
50 キャビティ型部の駆動機構部
60 高周波加熱装置部
61 高周波加熱用のコイル
Claims (5)
- 溶融金属を押圧して結晶化の臨界冷却速度よりも速く冷却させることで金属ガラスの成型体を形成するように、成型用のキャビティが設けられた受型と、該成型用のキャビティへ前記溶融金属を押圧する押圧型と、該押圧型を押圧方向へ移動させる押圧駆動機構部とを備える金属ガラスの成型装置であって、
前記受型が、前記成型用のキャビティが形成されたキャビティ型部と、該キャビティ型部が受けられて接触されることで前記溶融金属の冷却を促進する冷却用ベース型部とによって構成され、
前記キャビティ型部を、前記冷却用ベース型部に対して、原料の金属が溶融されて前記押圧型によって前記溶融金属が押圧される際には離れた状態であって該溶融金属を冷却する際には接触させるように、前記押圧型の押圧方向に沿って往復移動させるキャビティ型部の駆動機構部を具備し、
前記キャビティ型部の前記冷却用ベース型部に接触する外側面又は内側面が円錐面形状に設けられ、該キャビティ型部の外側面又は内側面を入れ子状に受けて接触する前記冷却用ベース型部の内側面又は外側面が、該キャビティ型部の外側面又は内側面の形状に対応して円錐面形状に設けられていることを特徴とする金属ガラスの成型装置。 - 前記キャビティ型部の前記冷却用ベース型部に接触する外側面又は内側面が表面積を増やすように凹凸状に設けられ、該キャビティ型部の外側面又は内側面を入れ子状に受けて接触する前記冷却用ベース型部の内側面又は外側面が、該キャビティ型部の外側面又は内側面の形状に対応して凹凸状に設けられていることを特徴とする請求項1記載の金属ガラスの成型装置。
- 溶融金属を押圧して結晶化の臨界冷却速度よりも速く冷却させることで金属ガラスの成型体を形成するように、成型用のキャビティが設けられた受型と、該成型用のキャビティへ前記溶融金属を押圧する押圧型と、該押圧型を押圧方向へ移動させる押圧駆動機構部とを備える金属ガラスの成型装置であって、
前記受型が、前記成型用のキャビティが形成されたキャビティ型部と、該キャビティ型部が受けられて接触されることで前記溶融金属の冷却を促進する冷却用ベース型部とによって構成され、
前記キャビティ型部を、前記冷却用ベース型部に対して、原料の金属が溶融されて前記押圧型によって前記溶融金属が押圧される際には離れた状態であって該溶融金属を冷却する際には接触させるように、前記押圧型の押圧方向に沿って往復移動させるキャビティ型部の駆動機構部を具備し、
前記キャビティ型部の前記冷却用ベース型部に接触する外側面又は内側面が表面積を増やすように凹凸状に設けられ、該キャビティ型部の外側面又は内側面を入れ子状に受けて接触する前記冷却用ベース型部の内側面又は外側面が、該キャビティ型部の外側面又は内側面の形状に対応して凹凸状に設けられていることを特徴とする金属ガラスの成型装置。 - 前記キャビティ型部が前記冷却用ベース型部から離れた状態において該キャビティ型部の周囲を取り巻く高周波加熱用のコイルを備え、該高周波加熱用のコイルによって加熱することで原料の金属を溶融するように設けられた高周波加熱装置部を具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属ガラスの成型装置。
- 前記押圧型の少なくとも前記溶融金属に接して押圧する押圧面部が、該溶融金属に係る少なくとも加熱工程において前記高周波加熱装置部によって加熱されるように配されていることを特徴とする請求項4記載の金属ガラスの成型装置。
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