JP6225634B2 - 袋体及び袋体の製造方法 - Google Patents

袋体及び袋体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6225634B2
JP6225634B2 JP2013218392A JP2013218392A JP6225634B2 JP 6225634 B2 JP6225634 B2 JP 6225634B2 JP 2013218392 A JP2013218392 A JP 2013218392A JP 2013218392 A JP2013218392 A JP 2013218392A JP 6225634 B2 JP6225634 B2 JP 6225634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
moisture
exterior
contents
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013218392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015081106A (ja
Inventor
隆 大橋
隆 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokuyo Co Ltd
Original Assignee
Kokuyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokuyo Co Ltd filed Critical Kokuyo Co Ltd
Priority to JP2013218392A priority Critical patent/JP6225634B2/ja
Publication of JP2015081106A publication Critical patent/JP2015081106A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6225634B2 publication Critical patent/JP6225634B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)

Description

本発明は、内容物を密閉した状態で流通させるための袋体及びその製造方法に関するものである。
従来、気密性を有する少なくとも二枚のフィルムを厚み方向に重層し、その縁部を溶着することにより、内部に食品や医薬、さらには液体が注入された容器を密閉した状態で収容するための袋体が種々提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。そしてこれら袋体に関しては特許文献1記載のもののように、例えば通気性を有した内袋や吸湿剤を予め収容させることにより、付加的な機能を付与したものも多く提案されている。また特許文献2には、外装フィルム間に相互に噛み合い可能なチャックを挟み込んだ状態で縁部を溶着することにより、前記チャックを開閉することで内容物を再び密閉可能に収納し得る袋体が提案されている。
ここで、上記特許文献1のような新たな機能を付加するための機能性素材である前記内袋や吸湿剤は、例えば製造時や出荷等の輸送時では、運搬中の振動等により所望の位置に位置付けることができないといった不具合を招来し得る。特に特許文献2に記載のような噛み合い可能なチャックを具備する袋体に上記機能性素材を適用する場合は、繰り返しの使用に際し、当該機能性素材を脱落させてしまうという不具合も考えられる。さらに機能性素材としての吸湿剤に限って云えば、吸湿剤を内部の所定の位置付けられなかった場合は、吸湿剤本来の吸湿機能が十分に発揮されないという不具合が起こり得る。
実開昭61―74570号公報 実開昭63−128948号公報
本発明は、このような不具合に着目したものであり、所要の吸湿機能が発揮し得るように吸湿剤を収容部内に位置付けておくことができる袋体を提供することを目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係る袋体は、気密性を有する複数の外装フィルムを厚み方向に溶着することにより内部に被挟持突起を有する内容物を収容可能に形成される収容部と、この収容部及び外方を連通し当該収容部内へ内容物を挿通し得るともに前記収容部に前記内容物を収容した状態で前記外装フィルムを溶着することにより前記収容部を封止し得る開口部と、前記複数の外装フィルム間に当該外装フィルムとともに積層されるとともに少なくとも一部が前記外装フィルムとともに溶着され且つ他の一部が前記収容部内に表出されてなる吸湿フィルムとを具備する袋体であって、前記吸湿フィルムが前記開口部と反対側の底部のみに位置付けられており、前記内容物の被挟持突起が前記吸湿フィルムに接する態様で前記吸湿フィルムと前記外装フィルムとの間に内容物を収容可能であり、該吸湿フィルムの表面の摩擦係数が前記外装フィルムにおける前記収容部内に表出する層の摩擦係数より大きいことを特徴とする。
このようなものであれば、吸湿フィルムの一部が外装フィルムに溶着された状態で位置付けておくことができる。つまり、吸湿フィルムを収容部内の所要の位置に位置付けておくことにより、吸湿フィルム自体の所要の機能を好適に発揮させることができる。その結果、内容物を収容部内で好適に保管し得る袋体を提供することができる。
吸湿フィルムが収容部内で安定して所要の機能を発揮し得る具体的な位置の一例として、前記開口部に対し対向する位置に位置付けられた底部に位置付けられている態様を挙げることができる。
また、内容物をより安定して保持し得る態様として、前記外装フィルムが遮光性を有している態様を挙げることができる。
そして吸湿フィルムを安定して位置付けておくことができる具体的な態様として、吸湿フィルムの3辺が前記外装フィルムとともに溶着されるとともに、1辺が前記収容部内に開放されている態様を挙げることができる。
吸湿フィルムによって内容物の品質が好適に維持され得る態様として、前記内容物が、シアノアクリレートを含んでなる接着剤を密閉した容器である態様を挙げることができる。
また、前記外装フィルムが遮光性を有するものである場合、前記接着剤がフォトクロミック化合物を含んでなるものであれば、光による内容物の色の変化を有効に抑制することができる。
接着剤がフォトクロミック化合物を含んでなる具体的な態様として、前記フォトクロミック化合物が特定の波長を有する紫外光が照射されると発色し自然条件下の光が照射されると無色となるものであるとともに前記内容物が自然条件下の光が照射されると発色状態から消色状態となるものであり、前記内容物が発色状態で収容部に収容されている態様を挙げることができる。
そして本発明に係る袋体の製造方法は、気密性を有する複数の外装フィルム間に吸湿フィルムを挟み込んだ状態で外装フィルム及び吸湿フィルムを厚み方向に溶着することにより、前記外装フィルム間に前記吸湿フィルムの一部が表出した状態で被挟持突起を有する内容物を収容し得る収容部と、この収容部及び外方を連通し当該収容部内へ内容物を挿通し得るともに前記収容部に前記内容物を収容した状態で前記外装フィルムを溶着することにより前記収容部を封止し得る開口部とを形成する袋体の製造方法であって、表面の摩擦係数が前記外装フィルムにおける前記収容部内に表出する層の摩擦係数より大きい前記吸湿フィルムを前記開口部と反対側の底部のみに位置付け、前記内容物の被挟持突起が前記吸湿フィルムに接する態様で前記吸湿フィルムと前記外装フィルムとの間に内容物を収容することを特徴とする。
また、複数の袋体をより効率よく製造し得る態様として、前記複数の前記収容部を形成し得る前記外装フィルム及び前記吸湿フィルムからなる原シートを溶着することにより、前記開口部を互いに背反する位置に位置付けた状態で配置するとともに、これら背反する開口部間に吸湿フィルムを配置した状態で前記開口部に対向する位置に位置付けられ互いにつき合わされた複数の底部に前記吸湿フィルムを位置付け、これら底部同士を切り離すことにより複数の袋体を形成する態様を挙げることができる。
本発明によれば、所要の吸湿機能が発揮し得るように吸湿剤を収容部内に位置付けておくことができる袋体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る外観図。 同実施形態に係る袋体の平面図。 同実施形態に係る袋体の製造方法を示す平面図。 同実施形態に係る袋体の断面を示す説明図及びX部拡大図。 同実施形態に係る容器の平面図。 同実施形態に係る容器の正面図。 同実施形態に係る作用説明図。 同実施形態に係る他の作用説明図。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る袋体1は、例えば図1に示すように内部に容器2を密閉した状態で収容することにより塗布製品Tを構成するものである。そしてこの塗布製品Tはミシン目A1を介して同図では4つ連ねた製品セットTSの状態として流通し、及び使用される。
ここで、本実施形態に係る袋体1は、気密性を有する複数の外装フィルム10を厚み方向に溶着することにより内部に内容物たる容器2を収容可能に形成される収容部14と、この収容部14及び外方を連通し当該収容部14内へ容器2を挿通し得るともに前記収容部14に前記容器2を収容した状態で前記外装フィルム10を溶着することにより前記収容部14を封止し得る開口部12と、前記複数の外装フィルム10間に当該外装フィルム10とともに積層されるとともに少なくとも一部が前記外装フィルム10とともに溶着され且つ他の一部が前記収容部14内に表出されてなる吸湿フィルム15とを具備することを特徴とするものである。
以下、袋体1の構成について説明する。
この袋体1は、外装フィルム10及び吸湿フィルム15によって構成されてなるもので、上述した収容部14及び開口部12と、底部11と、スリット19とを有している。
収容部14は、本実施形態では外装フィルム10及び吸湿フィルム15が3辺に亘ってコの字状に溶着されることによって、外装フィルム10における溶着されていない部分によって袋状に形成されている部分である。本実施形態ではこの収容部14を矩形状に形成してなるが勿論、円形や多角形状に形成してもよい。
開口部12は、図3に示すように、収容部14内と外部とを連通させ得るべく外装フィルム10の端部において溶着されていない箇所である。当該開口部12から容器2が挿入されることによって収容部14内に容器2が収容される。そしてこの開口部12は塗布製品T及び製品セットTSの製造における最終工程において外装フィルム10が溶着されることにより、図1及び図2に示す封止部13となる。
底部11は、前記開口部12に対し対向する位置に位置付けられている。本実施形態ではこの底部11に吸湿フィルム15が位置付けられている。そしてこの底部11において前記吸湿フィルム15の3辺が前記外装フィルム10とともに溶着されるとともに、1辺である表出端15aが前記収容部14内に開放されている。
スリット19は、使用時に容易に収容部14から容器2を取り出し得るように外装フィルム10縁部から溶着部分のみに形成した切り込みである。本実施形態では底部11中央にスリット19を設けているため、外装フィルム10及び吸湿フィルム15に対して当該スリット19が形成されていることになる。
続いて、袋体1を構成する外装フィルム10及び吸湿フィルム15について図4を用いて説明する。
外装フィルム10は、本実施形態では気密性を有するとともに遮光性をも有する。具体的に説明するとこの外装フィルム10は3層構造をなしている。すなわちこの外装フィルム10は外側から、外部の衝撃等から収容部14内の容器2を保護し且つ印刷適性及び酸素及び湿気等に対するバリヤー性をも付与し得るポリエチレンテレフタレートやナイロン等の素材からなる保護層16と、遮光性及び酸素及び湿気等に対するバリヤー性を有するアルミ箔からなるアルミ層17と、収容部14内に表出する気密性を担保し且つ安定して熱溶着されるための熱溶着層であるポリエチレンからなるPE層18とを有している。
吸湿フィルム15は、本実施形態では樹脂及び無機物等からなり吸湿性を有するフィルムを適用することにより、外装フィルム10、具体的にはポリエチレンに対し熱溶着し得るものとなっている。本実施形態では吸湿フィルム15の一例として、佐々木薬品工業株式会社製の「ドライキープ」(登録商標)を適用している。
しかして本実施形態に係る袋体1は図4に示すように、容器2を収容部14内に収容しているとき、容器2の一部、具体的には容器2の後述する頭部22先端に形成した被挟持突起28を底部11に位置付け、外装フィルム10及び吸湿フィルム15間に挟持されるように容器2を配置している。具体的には、本実施形態ではPE層18よりも表面の摩擦係数が高い吸湿フィルム15に被挟持突起28が押圧された状態となっている。これにより輸送運搬中の容器2の不要な位置ずれを有効に抑制している。また、容器2と吸湿フィルム15との摩擦による係り合いをより強くすべく、図6下方に部分的に示すように引っ掛け端29aを具備する被挟持突起29を適用してもよい。
そして本実施形態では、上述した通り、外装フィルム10及び吸湿フィルム15に対して当該スリット19が形成されている。すなわち袋体1において引き裂き抵抗が大きい箇所にスリット19を設けることにより、不意にスリット19から外装フィルム10が避けてしまう事を有効に回避している。また使用者がスリット19を引き裂く際には引き裂きの先端箇所が吸湿フィルム15が重層されている箇所から外装フィルム10のみとなる箇所へ移行する。このとき引き裂き抵抗が低くなるため、外装フィルム10は封止部13へ向けて勢いよく引き裂かれる。その結果、使用者は意図せずとも袋体1を大きく引き裂く事が出来、容易に容器2を取り出すことができる。
しかして本実施形態に係る袋体1の製造方法は、気密性を有する複数の外装フィルム10間に吸湿フィルム15を挟み込んだ状態で外装フィルム10及び吸湿フィルム15を厚み方向に溶着することにより、前記外装フィルム10間に前記吸湿フィルム15の一部が表出した状態で容器2を収容し得る収容部14と、この収容部14及び外方を連通し当該収容部14内へ容器2を挿通し得るともに前記収容部14に前記容器2を収容した状態で前記外装フィルム10を溶着することにより前記収容部14を封止し得る開口部12とを形成するようにしている。
具体的に説明すると、図3に示すように、まず前記複数の前記収容部14を形成し得る前記外装フィルム10及び前記吸湿フィルム15からなる原シートAを溶着する工程において、前記開口部12を互いに背反する位置に位置付けた状態で配置するように、概略H形状、詳細にはHの字を複数横に連ねた形状に溶着する。このとき、これら背反する開口部12同士の中間位置に吸湿フィルム15を配置した状態で前記開口部12に対向する位置に位置付けられ互いにつき合わされた複数の底部11に前記吸湿フィルム15を位置付けておく。そしてその後、これら底部11同士を切り離すことにより複数の袋体1を形成するようにしている。具体的には製品セットTSを構成し得るよう、4つの袋体1を構成し得るように原シートAを中央分離部A2に沿って二分する。このとき上記スリット19も同時に形成している。また前記原シートAを二分する際にミシン目A1をも同時に形成しても良い。
続いて、上述した袋体1に収容される内容物たる容器2、及びこの容器2に注入されてなる接着剤3について図5〜図8を参照して説明する。
容器2は、同図に示すように、例えば透明又は半透明の樹脂を一体に成形したものであり、内部に塗布物である接着剤3を密閉し得る容器本体21と、容器本体21に連続する頭部22と、これら容器本体21及び頭部22を切り離すことにより容器本体21内の接着剤3を外部に吐出し得るようにするための切り離し部23を有している。容器本体21は、使用時に使用者によって持ち易いよう膨出させて形成した膨出部24と、膨出部24よりも切り離し部23側に位置付けたれた筒状のノズル25とを有している。このノズル25が図8に示すように、切り離し部23により頭部22が切り離されたときに先端に開口を形成し、接着剤3を所要の量だけ正確に塗布し得るようにしている。頭部22は、切り離し部23に連続する球状突起26と、この球状突起26から延出する延出板27と、延出板27の先端側において突出し、上述の通り外装フィルム10及び吸湿フィルム15に挟持される前記被挟持突起28とを有している。
接着剤3は、本実施形態では図7及び図8に示すように、透明ではなく色を呈した状態で容器2当たり、例えば0.2ml注入され収容される。そして色を呈した接着剤3を注入、密閉された容器2は袋体1に収容されることで、密閉且つ遮光される。
続いて本実施形態に係る塗布物たる接着剤3について説明する。接着剤3は、液状又はゲル状をなすもので、特定の波長を有する紫外光が照射されると発色して例えば赤色を呈し、自然条件下の光が照射されると無色となるフォトクロミック化合物が添加されることにより自然条件下の光が照射されると発色状態から消色状態となるものである。この接着剤3は、一般には「瞬間接着剤3」と称されるものであり、シアノアクリレートを主体とする添加対象物の重量に対し、例えば0.005〜5.0重量%、好ましくは0.05〜3.0重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%のフォトクロミック化合物を混合させたものとしている。すなわち本発明に係る塗布製品Tの製造時では、このように添加対象物たるシアノアクリレートに対しフォトクロミック化合物を添加する塗布物作成工程を有している。
そしてこのフォトクロミック化合物は、本実施形態では、例えば波長365nmの紫外光が照射されると発色し自然条件下の光が照射されると無色となるジアリールエテン系のフォトクロミック化合物を適用している。しかし勿論、前記の紫外光は、当該フォトクロミック化合物や本実施形態に用い得る他のフォトクロミック化合物が発色し得る波長の光であれば良く、斯かる紫外光の波長は前記の365nmに限定されることはない。本実施形態では具体的には当該ジアリールエテン系のフォトクロミック化合物の一例として、1,2−ビス(2−メチルベンゾ(b)チオフェン−3−イル)ヘキサフルオロシクロペンテン(1,2-Bis(2-methylbenzo(b)thiophen-3-yl)hexafluorocyclopentene)を使用している。しかし勿論、「紫外光が照射されると発色し自然条件下の光が照射されると無色となる」という特性を満たすジアリールエテン系のフォトクロミック化合物であれば、既存のものであっても、また勿論今後発見されるものであっても有効に適用し得る。また勿論、当該フォトクロミック化合物はジアリールエテン系のものの他、スピロピラン系のフォトクロミック化合物であっても良く、これらの化合物が混合されたものであっても良い。
本実施形態に係る接着剤3を構成するジアリールエテン系のフォトクロミック化合物である1,2−ビス(2−メチルベンゾ(b)チオフェン−3−イル)ヘキサフルオロシクロペンテンとは、発色する閉環反応時に示される反応量子収率、並びに、無色となる開環反応時に示される反応量子収率が、ともに0.35という既存のものに比べて高い値を示すものである。特に既存のジアリールエテン系のフォトクロミック化合物に比べて、可視光の照射による開環反応時に示される反応量子収率が著しく高いという特性を有している。これにより、例えば太陽光であれば紫外光を5〜6%含むような自然条件下の光が照射された場合であっても、開環反応が優先して進むことにより無色となる。よって勿論、当該1,2−ビス(2−メチルベンゾ(b)チオフェン−3−イル)ヘキサフルオロシクロペンテンを含む接着剤3は、それに応じて消色状態となる。ただし、季節や場所によっては、太陽光の紫外光と可視光とのバランスが変わることがあり、このバランスにより、接着剤3はわずかに有色を呈することがある。また接着剤3は一旦消色状態となっても、ごく僅かに有色を呈することもある。この場合には、完全に無色ではないが、接着剤3の転写すなわち塗布物の塗布時に呈していた発色状態と比べると、かなり無色に近い状態である。このような場合は勿論想定され得る事項である。さらに本実施形態に係る接着剤3は、上述したフォトクロミック化合物に加えて、紫外線吸収剤を、例えば10重量%程度含むものとしている。これにより、自然条件下の光が照射された場合であればその光に含まれる紫外光が紫外線吸収剤に吸収されるので、フォトクロミック化合物に対しては可視光がより作用し易い状態となり、速やかに消色状態となる。またこの紫外線吸収剤の具体的なものとしては一例として、シプロ化成株式会社の製品である「SEESORB 101(2-Hydroxy-4-methoxybenzophenone)」、「SEESORB 102(2-Hydroxy-4-n-octyloxybenzophenone)」及び「SEESORB 701(2-(2-Hydroxy-5-methylphenyl)benzotriazole)」を挙げることができる。
そしてこの接着剤3は容器2に注入されるに先立ち、365nmの波長を有する紫外光を所定の強さ並びに所定時間照射されることにより、予め発色状態とされる。すなわち塗布製品Tの製造方法は、接着剤3を図7に示すような状態となるよう容器2内に収容するに先立ち、接着剤3に紫外光を照射して発色状態としておく照射工程を有している。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る袋体1は、固形ではなくシート状の吸湿フィルム15の適用により袋体1自体の小型軽量化が実現されるのみならず、吸湿フィルム15の一部が外装フィルム10に溶着された状態で位置付けておくことで、吸湿フィルム15が輸送中にずれたり容器2に干渉して不要に変形したりすることが回避され、吸湿フィルム15自体の所要の機能を好適に発揮せしめている。その結果、容器2を収容部14内で好適に保管し得る袋体1の提供に寄与している。
特に本実施形態では容器2を取り出した後も吸湿フィルムは外装フィルム10に溶着されて一体となっているので、従前使用されてきたような打錠等により整形された固形の吸湿剤が開封時に独立してこぼれ出ることが無い。つまり本実施形態ではこぼれ出た固形の吸湿剤が誤飲等の意図しない事態を招来することをも有効に回避せしめている。
吸湿フィルム15が収容部14内で安定して所要の機能を発揮し得るように本実施形態では、開口部12の反対側に位置する底部11に吸湿フィルム15を位置付けている。すなわち開口部12から吸湿フィルム15が遠ざかることにより、塗布製品Tの製造工程における容器2の挿入を容易にするとともに挿入時に吸湿フィルム15が外気に触れる等により吸湿してしまうというリスクも有効に低減せしめている。また、容器2の挿入後は容器2は吸湿フィルム15及び外装フィルムに挟持押圧された状態となっているので、容器2挿入後、開口部12が封止されるまでに容器2が脱落してしまうリスクをも有効に低減せしめている。
また、容器2、具体的には容器2内の接着剤3を発色状態で安定して保持し得るよう、本実施形態は前記外装フィルム10として遮光性を有するものを適用している。
そして吸湿フィルム15を安定して位置付けておくことができるように本実施形態では、吸湿フィルム15の3辺が前記外装フィルム10とともに溶着しておき、残りの1辺の表出端15aが前記収容部14内に開放されている態様を適用している。
また本実施形態では前記吸湿フィルム15によって、内容物の品質、換言すればシアノアクリレートを含んでなる接着剤3の状態が容器2内で好適に維持され得るようになっている。
また本実施形態では、前記接着剤3がフォトクロミック化合物を含んでなるものとしているが、前記袋体1、具体的には外装フィルム10が遮光性を有しているので光による容器2内の接着剤3への影響を有効に抑制せしめている。
特に本実施形態では、前記フォトクロミック化合物が特定の波長を有する紫外光が照射されると発色し自然条件下の光が照射されると無色となるものであるとともに前記接着剤が自然条件下の光が照射されると発色状態から消色状態となるものであり、前記接着剤が発色状態で収容部14に収容されているが、袋体1により遮光されているので発色状態が好適に維持されている。
そして本発明に係る袋体1の製造方法によれば、互いにつき合わされた複数の底部11に前記吸湿フィルム15を位置付け、これら底部11同士を切り離すことにより複数の袋体1を形成することにより、効率良い袋体1の製造を可能としている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態では内容物として接着剤を密閉した容器を適用した態様を開示したが、勿論、食品や薬品を収容したものであってもよい。そして容器における特に被挟持突起の形状は図示の態様に限られず、概略立方体形状や表面に細かな凹凸を施した形状等、種々の形状を適用し得る。また収容部の寸法や形状と、外装フィルムや吸湿フィルムの厚みや形状といった具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は内容物を密閉した状態で流通させるための袋体及びその製造方法として利用することができる。
1…袋体
10…外装フィルム
12…開口部
14…収容部
15…吸湿フィルム
2…内容物(容器)

Claims (9)

  1. 気密性を有する複数の外装フィルムを厚み方向に溶着することにより内部に被挟持突起を有する内容物を収容可能に形成される収容部と、
    この収容部及び外方を連通し当該収容部内へ内容物を挿通し得るともに前記収容部に前記内容物を収容した状態で前記外装フィルムを溶着することにより前記収容部を封止し得る開口部と、
    前記複数の外装フィルム間に当該外装フィルムとともに積層されるとともに少なくとも一部が前記外装フィルムとともに溶着され且つ他の一部が前記収容部内に表出されてなる吸湿フィルムとを具備する袋体であって、
    前記吸湿フィルムが前記開口部と反対側の底部のみに位置付けられており、前記内容物の被挟持突起が前記吸湿フィルムに接する態様で前記吸湿フィルムと前記外装フィルムとの間に内容物を収容可能であり、該吸湿フィルムの表面の摩擦係数が前記外装フィルムにおける前記収容部内に表出する層の摩擦係数より大きいことを特徴とする袋体。
  2. 前記吸湿フィルムが、前記開口部に対し対向する位置に位置付けられた底部に位置付けられている請求項1記載の袋体。
  3. 前記外装フィルムが遮光性を有している請求項1又は2記載の袋体。
  4. 前記吸湿フィルムの3辺が前記外装フィルムとともに溶着されるとともに、1辺が前記収容部内に開放されている請求項1、2又は3記載の袋体。
  5. 前記内容物が、シアノアクリレートを含んでなる接着剤を密閉した容器である請求項1、2、3又は4記載の袋体。
  6. 前記外装フィルムが遮光性を有するものであり、
    前記接着剤がフォトクロミック化合物を含んでなる請求項5記載の袋体。
  7. 前記フォトクロミック化合物が特定の波長を有する紫外光が照射されると発色し自然条件下の光が照射されると無色となるものであるとともに前記接着剤が自然条件下の光が照射されると発色状態から消色状態となるものであり、
    前記内容物が発色状態で収容部に収容されている請求項6記載の袋体。
  8. 気密性を有する複数の外装フィルム間に吸湿フィルムを挟み込んだ状態で外装フィルム及び吸湿フィルムを厚み方向に溶着することにより、前記外装フィルム間に前記吸湿フィルムの一部が表出した状態で被挟持突起を有する内容物を収容し得る収容部と、この収容部及び外方を連通し当該収容部内へ内容物を挿通し得るともに前記収容部に前記内容物を収容した状態で前記外装フィルムを溶着することにより前記収容部を封止し得る開口部とを形成する袋体の製造方法であって、
    表面の摩擦係数が前記外装フィルムにおける前記収容部内に表出する層の摩擦係数より大きい前記吸湿フィルムを前記開口部と反対側の底部のみに位置付け、前記内容物の被挟持突起が前記吸湿フィルムに接する態様で前記吸湿フィルムと前記外装フィルムとの間に内容物を収容することを特徴とする袋体の製造方法。
  9. 前記複数の前記収容部を形成し得る前記外装フィルム及び前記吸湿フィルムからなる原シートを溶着することにより、前記開口部を互いに背反する位置に位置付けた状態で配置するとともに、これら背反する開口部間に吸湿フィルムを配置した状態で前記開口部に対向する位置に位置付けられ互いにつき合わされた複数の底部に前記吸湿フィルムを位置付け、これら底部同士を切り離すことにより複数の袋体を形成する請求項8記載の袋体の製造方法。
JP2013218392A 2013-10-21 2013-10-21 袋体及び袋体の製造方法 Active JP6225634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013218392A JP6225634B2 (ja) 2013-10-21 2013-10-21 袋体及び袋体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013218392A JP6225634B2 (ja) 2013-10-21 2013-10-21 袋体及び袋体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015081106A JP2015081106A (ja) 2015-04-27
JP6225634B2 true JP6225634B2 (ja) 2017-11-08

Family

ID=53011926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013218392A Active JP6225634B2 (ja) 2013-10-21 2013-10-21 袋体及び袋体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6225634B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0372672U (ja) * 1989-11-17 1991-07-23
JP2897103B2 (ja) * 1994-04-15 1999-05-31 三陽パックス株式会社 飲食品用用具の帯状包装体
CN102574610B (zh) * 2009-10-27 2014-07-30 荣研化学株式会社 运送用包装袋
JP5891615B2 (ja) * 2011-06-28 2016-03-23 コクヨ株式会社 塗布製品及び塗布製品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015081106A (ja) 2015-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20110240511A1 (en) Packaging for oxygen-sensitive pharmaceutical products
JP2009263011A (ja) 揮発性の高い及び/又は水分に敏感な成分を有する、傷つきやすい梱包される製品用のブリスタボックスパック
JP6647768B2 (ja) 薬剤揮散袋及びこれを収納する薬剤揮散容器
JP2008230112A (ja) 積層材料および包装体
JP2008265820A (ja) 口栓付き液体用紙容器
JPH1179203A (ja) プラスチックパウチ
JP6225634B2 (ja) 袋体及び袋体の製造方法
JP2007038576A (ja) 積層体及びこの積層体を用いた容器
JP4258252B2 (ja) 芳香剤包装材料
JP2006095832A (ja) 酸素吸収性積層材料及びそれを用いた酸素吸収性包装体及び酸素吸収性蓋材
JP2006341887A (ja) 包装体
JP2010280403A (ja) 積層包装袋
JP2007217055A (ja) 蓋材およびそれを用いた包装体
JP4997838B2 (ja) 収納物飛散防止用注出口付き包装袋
EP1908701A2 (en) A blister pack for tablets
CN111491871A (zh) 袋以及装入内容液的袋
JP2016043966A (ja) 包装袋、香料または忌避剤収納袋、包装袋の製造方法及び香料または忌避剤収納袋の製造方法
JP4770185B2 (ja) 収容袋
JP4541948B2 (ja) 輸液容器用遮光カバー
JP2004091032A (ja) 毛髪化粧料パッケージ
JP5234245B2 (ja) 包装袋
KR20140131672A (ko) 접이 배출식 분리수용 파우치
JP7388095B2 (ja) パウチ
JP7093176B2 (ja) 蓋材及び包装体
JP7524814B2 (ja) パウチ

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20151109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6225634

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250